JP2015031043A - 可変勾配浮上式斜路桟橋 - Google Patents

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Abstract

【課題】護岸等基礎への大幅な改修工事なしに設置が可能で連結部の脱着が容易かつ短時間で行え、利用時の安定性及び小型船舶等の上下架作業等における利便性に優れた可変勾配浮上式斜路斜路の提供。
【解決手段】岸壁等の端部に設置可能な簡易脱着ヒンジ装置、該ヒンジ装置に取り付け可能なブラケットを端部に有する可変勾配の上部斜路床盤、該上部斜路床盤に縦断方向に結合し、屈曲し得る連結手段、該連結手段に連結する中間部斜路床盤、及び、該中間部斜路床盤と屈曲し得る連結手段、又は、一定の角度で剛結され屈曲しない連結手段を介して結合する、下部斜路床盤からなる可変勾配浮上式斜路桟橋。少なくとも前記中間部斜路床盤の水面側、及び、前記下部斜路床盤の先端水面側横方向にそれぞれ1以上のフロート手段を有し、該フロート手段の内、少なくとも前記下部斜路床盤の先端水面側の水面側に設けられたフロート手段が、浮力を調整し得る可変フロート手段であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、小型船舶等の上下架作業、発艇、帰着及び係留を行うための斜路桟橋に関し、特に、既存の岸壁、護岸や桟橋または浮桟橋等の基礎構造物に大幅な改修工事を加えることなく設置が可能であり、設置後の移設や避難も容易であって、安全性と幅広い利便性とを実現させることができる可変勾配浮上式斜路桟橋に関する。
従来、陸上で保管する小型ヨット、小型モーターボート、ウインドサーフィン、パーソナルウォータークラフト又は小型遊漁船等の上下架作業、発艇、帰着及び一時的な係留作業には、主として砂浜、浮桟橋、コンクリートスロープ、石材あるいは鋼材による固定式の斜路等が用いられている。
しかしながら、砂浜では砕波による作業の障害が大きく、季節的な汀線の位置や勾配の変化が大きいために作業が困難となる場合が多い。また、浮桟橋では甲板の水平面と海面との段差が、上記作業の大きな障害となるという欠点がある。
一方、固定式の斜路の場合には、斜路面の満潮線以下の部分に付着したカキやフジツボ等によって小型船舶の船体等が損傷するだけでなく、斜路面に付着した海藻類によって滑り易くなっていたりするために、維持管理作業に多大の労力と費用とが伴う上、満潮線以下の部分の斜路面で転倒すれば、斜路面に付着したカキやフジツボ等によって、転倒した者が裂傷を負うおそれもある。したがって、トライアスロン競技やスキューバダイビング等のスポーツや、幼児、学童、高齢者あるいは身体障碍者等を対象とする親水余暇活動には極めて使いにくいという欠点があった。
また固定式の施設では、台風襲来時等の荒天時に極めて大きな波力が作用するため、基礎工事を含めて大規模で強固な施設を構築する必要があると共に、その維持管理費も膨大となるという欠点もあった。
このような固定式スロープの欠点を改善するために、種々の浮き桟橋構造物が提案されている(特許文献1〜3)
しかしながら、これらの浮き桟橋構造物の設置に際しては、先ず、既設護岸上の車止めやボラードを撤去し、コンクリート等で整形する等の大幅な改修工事が必要であり、取り付け用のブラケット構造物を設置する際には、岸壁等の側面に足場を構築し、あるいはダイバーによる水中作業によって、アンカーボルトを設置するなど、工事が煩雑かつ高価になるという問題点があった。更に、斜路桟橋施設の撤去に際しては、撤去後における護岸構造物等の現況復旧工事も必要となるため、多額の費用と長い工事期間を要するという欠点があった。
また、浮き桟橋構造物を取り付けるヒンジは、通常、ヒンジプレートの丸孔に側面からボルトを差し込んで固定する構造であるため、取付護岸等の固定施設と浮き桟橋構造物との脱着が容易ではなく、台風の襲来等における緊急的な撤去作業が困難である上、復旧作業も迅速に行えないという欠点があった。
また利用時には、下部斜路上面の甲板に大きな波力が作用するために、斜路桟橋全体の動揺が激しく不安定となりやすい上、高潮時には、基礎構造との連結部下面に打ち上げ波浪による上向き荷重が作用するため、施設の損傷被害を受けやすいという欠点があった。
一方、桟橋本体については、上側斜路床盤と中間部あるいは下側斜路との接続部が急に折れ曲がる形状であるため、小型船舶等の引き上げや下げ降ろし作業が困難となったり、作業中に船体の一部が斜路桟橋の甲板面に接触して、桟橋及び/又は船体を破損する等の欠点もあった。
更に、上記斜路部分の乾舷、喫水と縦断方向の勾配および横断方向の傾斜を調整するという工夫が無かったために、上記斜路桟橋上に重量物を置いた場合には斜路桟橋が傾斜して使用しにくくなるだけでなく、小型船舶等の係留に限定されず、ドラゴンボート、カヌー、ゴムボート、ウインドサーフィン、たらい舟、いかだ等の、多種類の水上遊具類の利用や係留に対応しようとしても困難であり、固定式の施設の場合と同様に、トライアスロン競技やスキューバダイビング等のスポーツ、あるいは、幼児、学童、高齢者や身体障碍者等の親水余暇活動での利用にも不向きであった。
特に、前記特許文献3に記載された浮き桟橋構造物では、「踊り場とスロープ部は夫々別々に組み立てられ、一定の角度が形成されるように接続部材を用いて固定し連結されるが、角度には多少の遊びを持たせることが、・・・好ましい」(特許文献3の〔0010〕)、と記載されているが、その様な連結方法で、満足できるものは未だ実現されていない。
これら従来の浮桟橋は、小型船舶等の長期係留用の浮桟橋としては乾舷が不足する上、斜路桟橋の側面および下面の構造から小型船舶等の船体に損傷が生じ易く、長期的かつ安全な係留には適していなかった。
更に、従来の斜路浮桟橋を構成するユニットは、用途が限定された特注製作品であるため、当該施設の使用が、イベント用等の短期間のみの使用である場合であっても、利用期間終了後の、他の目的や用途への転用、あるいは再利用が困難であり、廃棄処分とせざるを得ないため、経済的に不利であるという欠点もあった。
なお水面から、取付部が設置された基礎の天端までの標高差が大きい場合、あるいは水面標高の変動幅が大きい場合には、従来の斜路浮桟橋では、低水時には上部床盤が急勾配となり過ぎるため、利用することができないという欠点もあった。
特開平9−78527号公報 特開2001−88779号公報 特開2003−11885号公報
そこで本発明者は、使用目的に応じて、乾舷、喫水や縦断方向の勾配および横断方向の傾斜の調整が可能で、かつ荒天時にも施設の安全が容易に保たれる浮上式斜路桟橋構造について鋭意検討したところ、護岸等基礎への大幅な改修工事なしに設置が可能であると同時に連結部の脱着が容易かつ短時間で行える簡易脱着式ヒンジ装置を使用すると共に、斜路の乾舷、浮力と勾配および横断方向の傾斜を調整する機構、上下斜路桟橋の連結が滑らかな屈曲形状となる接合方法、並びに、デッキ材に波浪透過性甲板材を用いることにより、桟橋に作用する実質的な波浪荷重を軽減することが可能であり、施設の安全性と利用時の安定性を向上させることができることを見出した。
特に、浮上式斜路桟橋の主要構成部材を、一般的なヨットハーバー等の係留施設への転用あるいは再利用が可能なユニットとすると同時に、上下端の連結ブラケット及び補剛梁により大ブロックに組み立てる構造とした場合には、経済的かつ安全で、利用しやすい施設を構築することができることを見出すと共に、浮上式の多段式斜路桟橋とすることによって、水面から取付部基礎の天端までの標高差が大きい、あるいは、水面標高の変動幅が大きい場合にも使用することができることを見出し、本発明に到達した。
従って本発明の第1の目的は、護岸等基礎への大幅な改修工事なしに設置が可能で連結部の脱着が容易かつ短時間で行えると共に、利用時の安定性および小型船舶等の上下架作業や出艇及び帰着作業での利便性に優れ、荒天時にも十分な強度と安全性を備えた可変勾配浮上式斜路桟橋を提供することにある。
本発明の第2の目的は、利用しない期間や異常荒天が予想される場合等に、短時間かつ簡易な作業で陸上に上架あるいは静穏な水域に移設ないし曳航・避難が可能であるにも関わらず、常設施設としての使用に耐え、乾舷、喫水と縦断方向の勾配および横断方向の傾斜の調整が容易であり、荒天や多様なニーズに対応することのできる可変勾配浮上式斜路桟橋を提供することにある。
即ち、本発明は、岸壁、護岸、桟橋または浮桟橋等の端部に設置可能な簡易脱着ヒンジ装置、該ヒンジ装置に取り付け可能なブラケットを端部に有する可変勾配の上部斜路床盤、該上部斜路床盤の先端に結合し、屈曲し得る連結手段、該連結手段に連結する中間部斜路床盤、及び、該中間部斜路床盤と屈曲し得る連結手段、又は、一定の角度で剛結され屈曲しない連結手段を介して結合する、下部斜路床盤からなる可変勾配浮上式斜路桟橋であって、少なくとも前記中間部斜路床盤の水面側、及び、前記下部斜路床盤先端の水面側にそれぞれ1以上のフロート手段を有し、該フロート手段の内、少なくとも前記下部斜路床盤の先端水面側に設けられたフロート手段が、浮力を調整し得る可変フロート手段であることを特徴とする、可変勾配浮上式斜路桟橋である。
本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋により、従来のものに比べて基礎部の工事費及び工期が大幅に低減されるほか、接合部における縦方向の勾配の変化を滑らかにすることができると共に、小型船舶を安全に係留することが可能となったため、用途が拡大され、利便性が大幅に向上した。また、波浪荷重の大幅な低減と移設時あるいは荒天時の避難及び復旧作業の労力と時間とが大幅に削減され、施設の構造上の安全性と信頼性が向上した。
また、主に短期イベント用施設にのみ使用されていた従来の斜路桟橋であったものも、本発明の実施の際に、利用した後の転用計画を事前に織り込むことにより、イベント終了後に近隣のヨットハーバーの係留施設浮桟橋等に転用して有効活用することができる。更に、多段式の構造とした場合には、従来は適用が不可能であった場所においても、浮上式斜路桟橋として使用することが可能となった。
本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋の1実施例を示す側面概念図。 本発明の、図1に対応する実施例の平面概念図。 本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋に使用される、(多連)可撓性連結装置の縦断面概念図。(A)図は、向かい合った2対のU型金属ブラケットの内側に、補剛金物が埋め込まれた、可撓性を与えるためのゴムからなる連結ブロックを挿入し、これらをボルトで固定した連結装置の例、(B)図は、ブラケットでゴム等の可撓性材料を挟み、これらを貫通したワイヤで固定した連結装置の例である。 本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋における、取付部を説明する概念図。 本発明に使用する浮力可変フロートに対して給排気および給排水するための、管路及び(多連)バルブの配置例を説明する概念図 本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋における、乾舷、喫水および勾配に係る、多様な調整状況を説明する概念図。 本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋における、下面側にフロートを有する部分の横断面概念図 本発明の、先端の2箇所に連結部を有する浮桟橋床盤の正面概念図(A)、部分側面概念図(B)及び部分平面概念図(C)。 本発明の、多段式の可変勾配浮上式斜路桟橋の例を示す側面概念図。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の1実施例である可変勾配浮上式斜路桟橋が、図1の側面図及び図2の平面図によって示されている。図中の符号1は上部斜路床盤、2は多連可撓性連結装置、3は中間部斜路、4は下部斜路部、5は浮力可変フロート(以下「タンク」とするが、袋状であっても良い。)、6はタンク5に給排気するための(多連)バルブ、7はフロート(実質的に浮力は不変。)、8は波浪透過性甲板、9はデッキ材からなる甲板である。下部斜路部4は、少なくとも先端水面側に1個以上のタンク5を有する。本発明においては、勾配や傾斜の調整機能を十分なものとするために、横方向に2以上のタンクを併設した多連タンクとすることが好ましい。上記2の多連可撓性連結装置は本発明における屈曲し得る連結手段の具体例であり、他の例としては、単体の可撓性連結装置、(多連の)ヒンジ或いはそれらの組み合わせ等をあげることができる。中間部斜路床盤3と下部斜路床盤4の間に設けられる「屈曲し得る連結手段」も同様の意味であるが、「一定の角度で剛結され屈曲しない連結手段」は、該一定の角度で固定された連結手段を意味する。
なお、本明細書で使用する「フロート手段」は、タンク5及びフロート7の両方を包含する概念である。
各タンク5は(多連)バルブ6に公知の材質からなるエアホース(給排気管)で連結される(図5参照)。浮力の調整をポンプ等による給排水で行う場合には、給排水管に(多連)バルブ6を設置するとよい。この(多連)バルブ6は破損のおそれを少なくするという観点から、操作する頻度が少ない場合には上部斜路床盤の甲板材の下に隠すことが好ましい。また、中間部斜路3には、利用目的に応じた数のフロート7及び/又はタンク5を、所望の箇所に配置する。
前記上部床盤1、中間部斜路3、下部斜路4の構造長と構造幅は、設置場所の自然条件、施設の利用目的および荷重条件等に応じて設計する。タンク5は、2m〜4m程度のピッチで複数個を縦横に設置することが好ましく、これらには、(多連)バルブ装置6を介して、コンプレッサー等によって給排気するための管(給排気管)またはポンプ等によって給排水するための管(給排水管)が接続される。組み立て及び分解を容易にする観点から、斜路の連結部の管路には、ワンタッチカプラー等の、容易に脱着が可能な連結機構を設けることが好ましい(図5参照)。
本発明の斜路桟橋を利用する船舶等の全長が長い場合や、係留すべき船舶の乾舷が低い場合には、タンク5内のエア量を減少させることにより、斜路桟橋の乾舷を下げたり、それと同時に水中部の斜路長を増加させたりすることも、また、船舶等の全長が短い場合や、係留すべき船舶の乾舷が高い場合に、タンク5内のエア量を増加させることにより、斜路桟橋の乾舷を上げると同時に水中部の斜路長を減少させることもできる。
更に、下部斜路の護岸に近い側のタンク5への給気量を増加させると同時に先端側のタンク5への給気量を減少させることにより、下部斜路を急勾配とすることができる一方、先端側のタンク5への給気量を増加させることにより、下部斜路の勾配を緩くすることもできる。更に、下部斜路の護岸に近い側のタンク5への給気量を減少させたり、中間部斜路のタンク5への給気量を調節したりすることによって、上部斜路、中間部斜路及び下部斜路のそれぞれの勾配を微妙に調整することもできる。
これらの調整は、タンク5への給排水量を変動させることで行うこともできる。
特に、中間部斜路と下部斜路との連結に、可撓性連結装置あるいはヒンジ連結装置を設けた場合には、中間部斜路の乾舷と下部斜路の勾配とをそれぞれ独自に調整することが可能である。また、水面標高の短期的な変動幅が小さい場所に設置する場合や、厳密な勾配や喫水の調節が必要な場合には、前記したタンク5の浮力調整と共に、水底部にシンカーや錘(図示せず)等を設置し、下部斜路の先端部から前記水底部に設置したシンカーや錘等にロープ等を張り、その長さを調整することによって下部斜路の勾配と喫水を調整しても良い。
また、斜路の横方向に複数個のタンク5を配置し、左右の給気量を調整することにより、該斜路桟橋の横方向の傾斜を調節することができる。一方で荒天時や斜路桟橋として利用しない期間には、タンク5内の水を排除することにより、下部斜路全体を水面上に浮上させることもできる。このようにすることにより、本発明の斜路全体を浮桟橋同様に使用することが可能となるほか、波浪による損傷や、カキ、フジツボ等の付着や海藻類等の繁茂を防止することができるので、容易に甲板あるいは構造体の維持管理を行うことができる。
本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋の素材は、アルミ合金、防食処理鋼、ステンレス鋼、木材の他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等の樹脂やFRP等の、公知の素材の中から適宜選択して使用することができるが、特に、デッキ材9を波浪透過性甲板8とする場合には、これらの素材からなる材料をメッシュ構造に構成すれば良い。本発明においては、特に、グレーティング構造とすることが好ましい。メッシュの形状、寸法および空隙率等は利用目的および素材の材質に応じて適宜設計することができる。
この波浪透過性甲板8を、少なくとも上部床盤1の護岸近傍部と下部斜路4の先端部に設置すれば、波浪の大部分が甲板部を透過することとなり、本発明の斜路桟橋に作用する波力が大幅に軽減されるので、利用時はもとより、荒天時あるいは高潮時における斜路桟橋の安全性が大幅に向上される。
また、本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋を利用者が裸足で歩行することが前提とされる場合等には、安全に利用できるように、波浪透過性甲板8の表面を研磨加工したり、表面素材をゴム又は軟質樹脂等によってコーティングしたり、あるいは表面素材自身をゴム又は軟質樹脂等によって構成したりしてもよい。上部床盤1、中間部斜路3及び下部斜路4には、軽量化の観点からアルミ合金あるいは木材を用いることが好ましいが、積載荷重が大きい場合等、利用目的によっては防食処理を施した鋼材あるいはステンレス鋼等の強度の高い公知の材質を組み合わせて用いることもできる。
本発明で使用するデッキ材9も、公知のデッキ材の中から適宜選択して用いれば良いが、特にノンスリップ性が良好な、木材、樹脂材あるいは合成木材等を用いることが好ましい。
図3(A)は、多連可撓性連結装置2の例を示す断面概念図である。本図は、連結ブロック10を、連結ブロックブラケット11にボルト等を用いて二連の可撓性連結装置として設置した実施例であり、利用目的に応じて三連以上としても、中央部の部材の幅を広げることによって、斜路の接合部の屈曲をより滑らかなものとしてもよい。連結ブロックには、ステンレス鋼板や鋳鉄材あるいはアルミ形材等の補剛材を適宜埋め込んで強化したり、更に、埋め込んだ補剛材に、ボルト、ピンあるいはワイヤ等による連結手段を設けて、連結の負荷を事実上、上記補剛材に転化するように接続したりすることが好ましい。
具体的には、円筒形あるいは直方体等のゴムブロックにワイヤを貫通させて連結したり(図3(B)図参照)、繊維やメッシュなどを埋め込んで強化した可撓性連結材を使用したりすることができる。
利用目的によっては、上記の連結部を、単一の可撓性材料とワイヤ等によって構成した連結装置、又は、単一ヒンジ連結構造とすることもできる。連結ブロック10は合成ゴム、軟質樹脂などの可撓性材料とすることが好ましいが、アルミ合金、硬質ゴムあるいは硬質樹脂その他の剛性が高い材料を併用して、屈曲量を制御することもできる。連結ブロックブラケット11にはアルミ合金、ステンレス鋼等を用いることが好ましいが、利用目的等に応じて防食処理鋼材、木材あるいは樹脂等の材質を使用することもできる。なお、この連結部を多連ヒンジ構造とすることもできるが、屈曲部の自由度が大きくなりすぎることがあるために、このヒンジ装置と併せて屈曲自由度を抑制するために、ゴムやバネ等の弾性体材料を添設することも、本発明の好ましい実施態様である。
図4は、本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋における取り付け部の断面図である。本図に示されるように、既存の護岸12又は桟橋等の基礎構造に、車止め又はボラード等の斜路桟橋の利用に障害となる構築物13がある場合、これらの障害物を超える高さに本発明で使用する斜路桟橋の取り付けブラケット14を設置した後、背地との間をアルミ合金材、鋼材、木材あるいはアスファルト等の公知の材料を用いた固定斜路によって緩やかに接続するとよい。
また、基礎構造の天端が平坦である場合は、取り付けブラケット14を基礎構造の側面に設置することもできる。
簡易脱着式ヒンジ装置は、護岸側の取り付けブラケット14、斜路桟橋側の取り付けブラケット15、ロックピン16、ヒンジピン(図示せず)及びストッパープレート17からなる。以後、符号14,15,16,17によって構成される連結方式を簡易脱着式ヒンジ装置と呼ぶ。
護岸側の取り付けブラケット14は、足場などを設置することなく、岸壁等の上面から容易に設置できるアンカーボルト等で容易に固定することが可能である。
斜路桟橋側の取り付けブラケット15は、ヒンジピン(図示せず)を備えており、護岸側ブラケット14は、ロックピン16を通すための穴と、上面に前記ヒンジピンを、図中の矢印で示したように落とし込むための切欠きを有し、斜路桟橋側ブラケット15を固定するストッパープレート17によって、これらの連結部材が一体化される。
尚、ヒンジピンとそれを落とし込むための切欠きを、それぞれ、護岸ブラケットと斜路桟橋側ブラケットの何れに設置するかは、適宜設計することができる。
ここで、ロックピン16は動力や工具を用いることなく簡単に抜き差しが出来るように先端がテーパー状に加工されており、併せてRピン等の公知の抜け防止材を用いることにより、極めて簡単かつ短時間に連結を完了し、あるいは解除することができる。
このロックピン16とストッパープレート17を取り外すことにより、斜路桟橋はクレーンあるいはフォークリフト等によって、護岸側ブラケットのヒンジ溝から斜路側ブラケットを持ち上げることにより、容易に分離することができる。
従来の施設では斜路桟橋の設置あるいは設置を解除するために、多くの人員、特殊工具や、これらを稼働させる発電機等の動力を必要とし、一ヶ所の斜路桟橋の設置あるいは設置解除作業に約1時間を要していたものが、このような簡易脱着式ヒンジ装置を用いることにより、本発明では約5分間という極めて短時間に作業を完了させることができ、そのため、急激な海象条件の変化等が生じた緊急時にも、迅速に対処することが可能となった。
本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋は、水面上に浮かべて曳航し易くするために、上部斜路床盤1の上端部に近い位置、あるいは中間部の下面にフロート7を設置することが好ましい。これにより、施設を利用しない期間や、台風等の異常荒天の前後に、可変勾配浮上式斜路桟橋を曳航して、安全な陸上に移動したり、静穏な水域に係留したりする作業が容易となる。
フロート7の位置は、上部床盤1の上端部に波浪透過性甲板8を設置しない場合には、なるべく上部床盤1の岸壁よりの位置に設置するとよい。フロート7は、発泡材を充填した樹脂製外殻のものとすることが良い。その他にもアルミ合金、ステンレス鋼、軽量コンクリート材や発泡材あるいはこれを樹脂などでコーティングしたもの等による公知の材質のものを用いることができるが、接地脚装置が設けられておらず、陸上保管時にフロート7が直接接地して斜路桟橋全体の自重を支えることとなる場合には、フロート7を強固なものとする必要がある。フロート7は利用目的に応じて材質や寸法形状を適宜設計し、ボルト等あるいはスリングベルト等を用いて、移設や増設が可能な様に取り付けることが好ましい。
タンク5は、内部に補強リブを設けたアルミ合金製とすることが好ましいが、給排気管と給排水管が確実に固定され、必要な内圧・外圧に耐え得る構造のものであればステンレス鋼、耐水合板あるいはFRP等の公知の材料を組み合わせて用いることができる。なお、例えば、固定形状のタンク5の代わりに内部の空気圧で伸縮する袋状のフロートを用いた場合には、給排水管は設けなくても良い。本発明にはこのような態様も含まれる。
また、タンクへの給排水を行うために、タンクの底に穴を開けたり、バルブ装置を付けたりした場合には、その穴やバルブ装置が長期間海水中に置かれることにより、その周囲や内面にカキ、フジツボ等が付着成長して穴がふさがり、給排水の機能が阻害されるに至ることがある。このような弊害が生じることを防止するために、本発明においてはタンクからの給排水管を長く伸ばし、給水操作をしない期間は先端を水面上に上げて置く様にすることが好ましい。
上記したように、本発明においては、浮力の調整をポンプ等による水の出し入れによって行うことも可能である。空気による調節あるいは水による調節を行う場合のいずれにおいても、所望の体積の空気又は水の出し入れが可能となる様に設計すれば、タンクや袋状のフロートに接続する給排気管及び給排水管の設置位置を自由に決めることが出来る。
また、斜路桟橋全体に接地装置が設けられておらず、陸上保管時にはタンク5が接地して斜路桟橋全体の自重を支えることとなる場合には、前記したフロート7の場合と同様に、タンク5を強固なものとする必要がある。
タンク5の寸法、形状、配列および材質は施設の利用目的と積載荷重条件に応じて決定される。例えば、斜路桟橋の利用目的が小型ヨット等の上下架に限定される場合には、中間部斜路の下面に設置されるタンク5の一部あるいは全部をフロート7に置き換えることもできる。
多連エアバルブ装置6と、これに接続するコンプレッサー等の給気手段22を用いて各タンク5の浮力の調整を行うことにより、斜路桟橋の乾舷、縦断方向の勾配および横断方向の傾斜を利用目的に応じて容易に調節することが可能となる(図5参照)。一方では、ポンプ等により給排水を行うことによる浮力の調整も可能であり、その場合には給排水管に多連給排水バルブ装置を設置することが好ましい。
図6中のA〜Dは、斜路桟橋の乾舷と喫水および縦方向の勾配を調整した状況の例を示す側面概念図である。A図は、下部斜路の勾配を変えずに乾舷および先端部の喫水を調整する場合、B図は、中間部斜路と下部斜路の全体を調整し、先端部の喫水を調整する場合、C図は、下部斜路のみの勾配と喫水とを調整する場合、及び、D図は、中間部と先端部の上下方向の調節を逆方向に行った場合のものである。
これらの調整方法と横断方向の傾斜の調節を組み合わせることにより、幅広い利用目的に適応することが可能となる。
図7は浮上式斜路桟橋におけるフロート7を有する部分の断面概念図であり、斜路桟橋の使用状況を示す例である。従来の斜路桟橋では床盤下面の最大構造幅まで補剛部材やワイヤ等が張り出しており、係留した船舶が動揺した場合にこれらと接触して損傷を受け易い構造であるため、本発明においては、補剛部材18が、床盤側面から内側に引っ込んだ形状とすることがよく、また、安全かつ確実に小型船舶を係留するために、係船金物19及び防舷材20を設置することが特に好ましい。
係船金物19の材質は、アルミ合金またはステンレス鋼であることが好ましいが、様々な材質、寸法形状の市販品を使用することができるうえ、押し出し形材を用いて、斜路桟橋の主桁材に設けたボルトレールに沿って自由な位置に設置・増設あるいは移設することが可能であるため、利用状況に応じた係留施設とすることが容易である。防舷材20としては、木材、ゴム、樹脂などの公知の材質と形状のものを、利用目的に応じて設置することができる。
図8は、ヨットハーバー用の浮桟橋ユニットを用いた本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋における、先端の横方向両端にそれぞれ連結部を有する斜路床盤の、正面概念図A、部分側面概念図B、及び部分平面概念図Cを示したものである。上記連結部は、例えば連結ブラケット部に、ゴム、樹脂あるいは金属等の連結ブロックを、ボルト、ピンあるいはワイヤ等を用いて緊結することによって設けることができるが、この連結部は1端から他端まで連続した単一物品であっても、2個以上を接続して使用しても良いことは当然である。
本実施例の様に、夫々の斜路の主要構成部材およびフロート7等を、例えばヨットハーバー用浮桟橋に用いる標準ユニットを用いて構成した場合には、使用目的が短期間のイベント等である場合にも他の事業(この場合はヨットハーバー)に再利用または転用が可能であるので経済的である。このように、将来の転用計画を勘案して、先行する短期イベントにおいて使用する浮上式斜路桟橋の各構成ユニットの幅、長さ、厚み、形状等の緒元を決定すれば、経済的に無駄のない事業を行うことができる。
本発明においては、上部斜路床盤1、中間部斜路床盤3、下部斜路床盤4等の構造材、甲板材9およびフロート7やタンク5、補剛桁、補剛梁、連結部材等をトラックや台船等で搬入し、施設の設置位置近傍で組み立てるが、設置位置の近傍に充分な広さの組み立て面積が得られない場合には、予め台船上や遠隔地で組立連結した上で、設置位置まで水面上を曳航することも可能である。
各構造材は、あらかじめユニットとして製作し、設置場所の陸上または水上で二次ユニットおよび大ブロックを形成するように接合することができる。また、該施設の規模が小さい場合には完成状態まで組み立てて、トラックあるいは台船等を用いて搬入しても良い。
上部床盤1、中間部斜路床盤3、下部斜路床盤4の構造幅および構造長は、施設の利用目的と基礎構造の形状および設置場所における水面標高の変動幅等、自然条件に応じて決定される。中間部斜路床盤3と下部斜路床盤4の接合部は、特に可撓性が必要とされない場合には、一定の角度で剛結され、屈曲しない結合構造とすることがよい。
本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋は、図9に示されるように、中間部に、二か所又はそれ以上の中間部斜路床盤を設けることにより、多段式にすることができる。特に、上部斜路床盤の勾配が1/4以上の急勾配であると、小型船舶等の引き上げ及び下げ降ろし作業に困難が生じやすくなるので、そのようなときには、上部斜路床盤の勾配を1/5程度以下の所望の勾配とするために、多段式にすることが有効である。
例えば、該斜路桟橋設置場所の水面と基礎天端との標高差が大きい場合や、水面標高の変動幅が大きい場合等で、勾配が急になる場合には、上部斜路床盤を延長することによって対応できる場合もあるが、斜路上端の取付部と中間部斜路床盤との標高差が3mを大きく超えるような場合には、上部斜路床盤の斜路長が長くなりすぎて利用が困難となることがある。その様な場合には、上部斜路床盤を多段式として中間部に複数の踊り場を設けることにより、本発明の斜路桟橋を容易かつ安全に使用することができる。
本発明の可変勾配浮上式斜路桟橋は、小型船舶等を長期的に係留できる安全な構造と係留装置を備える上、主要構成部材を標準的なヨットハーバーの浮桟橋等に転用可能とすることもできるため、短期的なイベント事業等にも使用しやすく、経済的である。特に、多段型の可変勾配浮上式斜路桟橋とした場合には、水面から基礎の天端までの標高差が大きい場合、あるいは水面標高の変動が大きい場所でも利用することが可能であり、小型船舶等の上下架や係留だけでなく、カヌーやゴムボート等の、多種類の水上遊具類の利用や、トライアスロン競技やスキューバダイビング等のスポーツ、あるいは幼児、学童、高齢者や身体障碍者等の親水余暇活動等に利用することも可能であるため、本発明は、産業上極めて有用である。
1.上部斜路床盤
2.(多連)可撓性連結装置
3.中間部斜路床盤
4.下部斜路床盤
5.(多連)タンク
6.(多連)バルブ
6’安全減圧バルブ
6A ヘッダーバルブ
6B ヘッダーバルブ
6C ヘッダーバルブ
7.フロート
8.波浪透過性甲板
9.ノンスリップデッキ材
10.連結ブロック
11.連結ブロックブラケット
12.既設岸壁、護岸、桟橋または浮桟橋等の基礎構造
13.既設の車止め等の障害物
14.護岸側取り付けブラケット
15.斜路桟橋側取り付けブラケット
16.ロックピン
17.ストッパープレート
18.補剛部材
19.係船金物
20.防舷材
21.給排水菅
22.給気手段
23.ワンタッチカプラー
24.給排気管
即ち、本発明は、岸壁、護岸、桟橋または浮桟橋等の端部に設置可能な簡易脱着ヒンジ装置、該ヒンジ装置に取り付け可能なブラケットを端部に有する可変勾配の上部斜路床盤、該上部斜路床盤の先端に結合し、屈曲し得る連結手段、該連結手段に連結する中間部斜路床盤、及び、該中間部斜路床盤と屈曲し得る連結手段又は一定の角度で剛結され、屈曲しない連結手段を介して結合する下部斜路床盤からなる、可変勾配浮上式斜路桟橋であって、(1)少なくとも前記中間部斜路床盤の水面側、及び、前記下部斜路床盤先端の水面側にそれぞれ1以上のフロート手段を有し、前記上部斜路床盤の、岸壁側の端部近傍及び/又はその反対側の端部近傍に、更にフロート手段を有し、且つ、該上部斜路床盤が有するフロート手段の内の少なくとも1つのフロート手段、及び、少なくとも前記下部斜路床盤の先端水面側に設けられたフロート手段が、浮力を調整し得る可変フロート手段であること、(2)少なくとも前記中間部斜路床盤の水面側縦方向の両端部、及び、前記下部斜路床盤先端の水面側にそれぞれ1以上のフロート手段を有し、前記中間部斜路床盤の縦方向の両端部に設けられたフロート手段の内、少なくとも一方の側のフロート手段が浮力を調整し得る可変フロート手段であると共に、少なくとも前記下部斜路床盤の先端水面側に設けられたフロート手段が、浮力を調整し得る可変フロート手段であること、(3)少なくとも前記中間部斜路床盤の水面側に1以上のフロート手段を有し、前記下部斜路床盤先端の水面側における前記下部斜路床盤の前記中間部斜路床盤側の端部幅方向に2以上のフロート手段を有すると共に、少なくとも前記下部斜路床盤の先端水面側に設けられたフロート手段、及び、前記下部斜路床盤の前記中間部斜路床盤側の端部幅方向に設けた前記2以上のフロート手段の少なくとも一つが、浮力を調整し得る可変フロート手段であること、(4)少なくとも前記中間部斜路床盤の水面側、及び、前記下部斜路床盤先端の水面側にそれぞれ1以上のフロート手段を有し、該フロート手段の内、少なくとも前記下部斜路床盤の先端水面側に設けられたフロート手段が、浮力を調整し得る可変フロート手段であると共に、前記下部斜路床盤の少なくとも桟橋先端の端部近傍、及び/又は、前記上部斜路床盤の少なくとも岸壁側の端部近傍が、水透過性のグレーティング構造となっていること、(5)前記下部斜路床盤の、少なくとも桟橋先端の端部近傍、及び/又は、前記上部斜路床盤の、少なくとも岸壁側の端部近傍が、水透過性のグレーティング構造となっていること、及び、(6)前記屈曲し得る連結手段が、緩やかに屈曲する多連の可撓性連結手段及び/又は多連ヒンジであることから選択される少なくとも1つの特徴を有する、可変勾配浮上式斜路桟橋である。

Claims (13)

  1. 岸壁、護岸、桟橋または浮桟橋等の端部に設置可能な簡易脱着ヒンジ装置、該ヒンジ装置に取り付け可能なブラケットを端部に有する可変勾配の上部斜路床盤、該上部斜路床盤の先端に結合し、屈曲し得る連結手段、該連結手段に連結する中間部斜路床盤、及び、該中間部斜路床盤と屈曲し得る連結手段又は一定の角度で剛結され、屈曲しない連結手段を介して結合する下部斜路床盤からなる、可変勾配浮上式斜路桟橋であって、少なくとも前記中間部斜路床盤の水面側、及び、前記下部斜路床盤先端の水面側にそれぞれ1以上のフロート手段を有し、該フロート手段の内、少なくとも前記下部斜路床盤の先端水面側に設けられたフロート手段が、浮力を調整し得る可変フロート手段であることを特徴とする、可変勾配浮上式斜路桟橋。
  2. 前記上部斜路床盤の、岸壁側の端部近傍及び/又はその反対側の端部近傍に、更にフロート手段を有する、請求項1に記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  3. 前記下部斜路床盤の前記中間部斜路床盤側の端部幅方向に、更にフロート手段を有する、請求項1又は2に記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  4. 前記中間部斜路床盤に設けられたフロート手段が、少なくとも前記床盤の縦方向の両端部に設けられている、請求項1〜3の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  5. 前記中間部斜路床盤に設けられたフロート手段が、更に前記床盤の縦方向の中間部に設けられている、請求項1〜4の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  6. 前記中間部斜路床盤の縦方向の両端部に設けられたフロート手段の内、少なくとも一方の側のフロート手段が浮力を調整し得る可変フロート手段である、請求項4又は5に記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  7. 前記上部斜路床盤の、少なくとも岸壁側の端部近傍と先端側の端部近傍に設けられたフロート手段の内の少なくとも1つの前記フロート手段が、浮力を調整し得る可変フロート手段である、請求項1〜6の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  8. 前記下部斜路床盤の前記中間部斜路床盤側の端部幅方向に2以上設けたフロート手段の内の少なくとも1つが、浮力を調整し得る可変フロート手段である、請求項1〜7の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  9. 前記下部斜路床盤の、少なくとも桟橋先端の端部近傍が、水透過性のグレーティング構造となっている、請求項1〜8の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  10. 前記上部斜路床盤の、少なくとも岸壁側の端部近傍が、水透過性のグレーティング構造となっている、請求項1〜9の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  11. 前記屈曲し得る連結手段が、可撓性の連結手段及び/又はヒンジである、請求項1〜10の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  12. 前記可撓性の連結手段が、緩やかに屈曲する多連の可撓性連結手段及び/又は多連ヒンジである、請求項11に記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
  13. 前記上部斜路床盤、中間部斜路床盤、及び下部斜路床盤の少なくとも何れかの床盤が、ヨットハーバーの浮桟橋に使用される標準的な床盤ユニットによって構成されている、請求項1〜12の何れかに記載された可変勾配浮上式斜路桟橋。
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