JP2015030226A - 積層多孔質フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】イオン透過性やシャットダウン性に優れ、かつ高温での形状安定性にすぐれた多孔質フィルムを提供する。【解決手段】ポリオレフィンからなる多孔質フィルム層の片面又は両面にバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布層が積層一体化された積層多孔質フィルム。ガラス繊維不織布層の厚みが30μm以下である前記積層多孔質フィルム。バインダ樹脂の主成分がポリオレフィンである前記積層多孔質フィルム。前記積層多孔質フィルムからなるリチウム二次電池用セパレータ。【選択図】なし
Description
本発明は、積層多孔質フィルムに関し、更に詳しくはリチウム二次電池用セパレータとして好適な積層多孔質フィルムに関する。
リチウム二次電池は、エネルギー密度が高いので電気自動車やパーソナルコンピュータ、携帯電話などの電子機器に用いる電池として広く使用されている。
このリチウム二次電池は、電池の破損等により内部短絡または外部短絡が生じた場合には、大電流が流れて異常発熱することがある。そのため、リチウム二次電池には一定以上の発熱を防止し、高い安全性を確保することが重要である。この安全性確保手段として、異常発熱の際に、セパレータに、電極間のイオンの通過を遮断して、発熱を防止するシャットダウン機能を持たせる方法が広く実用化されている。
このシャットダウン機能を有するセパレータとしては例えば、ポリオレフィンからなる多孔質フィルムが用いられる。この多孔質フィルムからなるセパレータは、電池の異常発熱時には、110〜160℃でポリオレフィンが溶融して無孔化するためイオンの通過をシャットダウンすることが出来る。しかしながら、このポリオレフィン製セパレータは、高温になると収縮や破断が起こりやすいので、場合によっては、正極と負極が直接接触して、短絡を起こすおそれがあり、短絡による異常発熱を抑制できないことがある。
このような問題を解決する方法として、前記ポリオレフィンからなる多孔質フィルム層にポリイミドやアラミド等耐熱性樹脂からなる多孔質層を積層一体化することにより、セパレータに高温での形状安定性を確保する方法が提案されている。このような耐熱性樹脂層を多孔質化する方法としては、耐熱性樹脂に微粒子状の酸化アルミ等のフィラーを配合することにより、多孔質化を図る方法が提案されている。(例えば、特許文献1、2)
しかしながら、このようなフィラーを用いて多孔質化する方法では、耐熱層そのものの剛性が低いので、フィラーを含む耐熱層とポリオレフィンからなる多孔質フィルム層との積層体の高温時での収縮による形状安定性は必ずしも充分ではなかった。この問題を解消する方法として、微多孔構造を形成しているポリオレフィンが含浸されたガラス繊維不織布を用いたセパレータが提案されている。(特許文献3) しかしながら、このような方法では、高い空隙率が保持できにくくなるため、高温での形状安定性が確保されても、良好なイオン透過性やシャットダウン性が得られにくいという問題があった。
そこで、本発明の課題は、イオン透過性やシャットダウン性に優れ、かつ高温での形状安定性にすぐれた多孔質フィルムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオレフィンからなる多孔質フィルムの片面又は両面にバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布が積層一体化された積層多孔質フィルム用いることにより、上記課題が解決されることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、下記を要旨とするものである。
<1> ポリオレフィンからなる多孔質フィルム層の片面又は両面にバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布が積層一体化された積層多孔質フィルム。
<2> ガラス繊維不織布層の厚みが30μm以下である前記積層多孔質フィルム
<3> バインダ樹脂の主成分がポリオレフィンである前記積層多孔質フィルム。
<4> 前記積層多孔質フィルムからなるリチウム二次電池用セパレータ。
<1> ポリオレフィンからなる多孔質フィルム層の片面又は両面にバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布が積層一体化された積層多孔質フィルム。
<2> ガラス繊維不織布層の厚みが30μm以下である前記積層多孔質フィルム
<3> バインダ樹脂の主成分がポリオレフィンである前記積層多孔質フィルム。
<4> 前記積層多孔質フィルムからなるリチウム二次電池用セパレータ。
本発明によれば、イオン透過性やシャットダウン性に優れ、かつ高温での形状安定性にすぐれた多孔質フィルムを提供することが出来る。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の積層多孔質フィルムは、ポリオレフィンからなる多孔質フィルム層(以下S層と略記することがある)の片面又は両面にバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布層(以下G層と略記することがある)が積層一体化されたものである。
S層は、その内部に連結した細孔を有する構造を持ち、一方の面から他方の面に気体や液体が透過可能な、ポリオレフィンからなる多孔質フィルムであり、本発明の積層多孔質フィルムの基材となるものである。
S層は、その内部に連結した細孔を有する構造を持ち、一方の面から他方の面に気体や液体が透過可能な、ポリオレフィンからなる多孔質フィルムであり、本発明の積層多孔質フィルムの基材となるものである。
S層におけるポリオレフィン成分の割合は、90体積%以上であることが好ましく、95体積%以上であることがより好ましい。
ポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセンなどのオレフィンを重合した単独重合体又は共重合体が挙げられる。これらの中でもエチレンを単独重合したポリエチレンが好ましく、重量平均分子量100万以上の高分子量ポリエチレンがより好ましい。また、プロピレンを単独重合したポリプロピレンもポリオレフィンとして好ましい。
S層の透気度は、ガーレ値(JIS規格P8117)で600秒/100cc以下であることが好ましく、400秒/100cc以下であることがより好ましい。S層が、前記範囲の透気度を有すると、セパレータとして用いた際に、十分なイオン透過性を得ることができる。
S層の空隙率は、電解液の保持量を高めると共に、シャットダウン機能を確保する観点から、20〜80体積%が好ましく、30〜75体積%がより好ましい。
S層の孔径は、前記積層多孔質フィルムを電池のセパレータとした際に、十分なイオン透過性が得られ、また、正極や負極への粒子の混入を防止する観点から、3μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。
S層の膜厚は、シャットダウンによる絶縁性確保の観点から、8〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。ここで、S層の膜厚は、前記積層多孔質フィルムの素材としてのS層の膜厚を意味し、JIS規格(K7130−1992)に基づいて測定されるものである。
S層は、ポリオレフィンが主成分であれば特に限定されず、1層のみからなる単層構造であってもよいし、2層以上の層から構成される多層構造であってもよい。多層構造としては、例えば、あるポリオレフィンからなるポリオレフィン層の少なくとも一方の面に、他のポリオレフィンからなるポリオレフィン層が積層された構造などが挙げられ、中でも、ポリエチレンを主成分とするポリエチレン層の両面に、ポリプロピレンを主成分とするポリプロピレン層が積層された構造(ポリプロピレン層/ポリエチレン層/ポリプロピレン層)が好ましい。
S層に用いられる前記ポリオレフィンからなる多孔質フィルムは、市販品を利用することができる。市販品としては、SK社やFoshan社のポリエチレン製多孔質フィルムやCelgard社のポリプロピレン多孔質フィルムを例示することが出来る。 これらの市販多孔質フィルムは、厚みが9〜25μmでシャットダウン機能を有するものである。
本発明の積層多孔質フィルムは、前記S層の片面又は両面にバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布層(G層)を積層一体化することにより得られるものである。
ここで用いられるガラス繊維不織布の組成は、無アルカリ(E)ガラス、低誘電(D)ガラス、アルカリ(A)ガラス等制限はないが、無アルカリガラスを原料とするガラス繊維不織布が好ましい。このガラス繊維不織布の厚みは30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましい。このガラス繊維不織布は、平均繊維長が0.1〜20mmガラス短繊維を水溶液中で解離、分散させ、湿式抄紙装置を用いてシート化する湿式の不織布が、形成される気孔の均一性の観点から好ましい。また、この湿式ガラス繊維不織布の透気度はガーレ値で1秒/100cc未満のものを用いることが好ましい。
ガラス繊維不織布としては、日本板硝子株式会社製ガラスペーパー(商品名SGP)等市販品も利用することが出来る。なお、このガラス繊維不織布は、バインダ樹脂やS層のポリオレフィンとの界面親和性を高めるために、シランカップリング剤などで表面処理されていても良い。
前記G層は前記ガラス繊維不織布にバインダ樹脂を含浸させることにより得られるものである。ここで用いられるバインダ樹脂は、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン系樹脂等制限はないが、前記S層との接着性の観点からオレフィン系樹脂が好ましい。これらのバインダ樹脂を溶液もしくはエマルジョンとし、これを前記ガラス繊維不織布に含浸した後、乾燥して溶媒もしくは分散媒を除去することにより、前記G層を得ることが出来る。バインダ樹脂は環境適応性の観点から水を主分散媒としたエマルジョンとすることが好ましく、市販品を利用することができる。市販品としては、ユニチカ株式会社製「アローベース」(商品名)の品番SA−1200、SB−1200、SE−1200、SB−1010等を例示することが出来る。これらはいずれも変性ポリオレフィン樹脂の水性エマルジョンである。
前記バインダ樹脂のガラス繊維不織布への含浸量としては、G層とS層との接着性を確保すること、およびG層の良好なイオン透過性を確保する観点から、前記ガラス繊維不織布の質量当たり、1〜30質量%程度とすることが好ましく、3〜15質量%程度とすることがより好ましい。
前記ガラス繊維不織布にバインダ樹脂を含浸させる具体的な方法としては、たとえばガラス繊維不織布を前記溶液もしくはエマルジョンの中に浸漬した後に引き上げてマングル等を使用して絞液するディップ塗布方法、ダイや塗工ロールにより溶液もしくはエマルジョンを支持体に転写する転写式塗布方法といった公知の塗布方法などが好適に用いられる。この際、前記溶液もしくはエマルジョンをガラス繊維不織布の表裏表面へ同時に塗布しても良い。
本発明の積層多孔質フィルムは、前記の如くして得られたG層と前記S層を積層一体化して得られるものである。積層一体化後のフィルム厚みとしては60μm未満が好ましく、50μm未満がより好ましい。このような厚みとすることにより、リチウム二次電池用セパレータとして好適に使用することが出来る。
積層一体化方法としては、あらかじめG層及びS層を予熱ロールで別々にまたは積層して50〜120℃、好ましくは80〜100℃に予熱し、その後積層加熱圧縮ロールで積層一体化する。加熱圧縮ロールの温度は、50℃〜120℃が好ましく、より好ましくは70〜110℃、またロール圧力は、5〜100kg/cm2程度が好ましい。このようにすることにより、良好な層間の接着性を確保することが出来る。
積層は、S層/G層の2層、G層/S層/G層の3層のようにS層の片側または両側にG層を積層することができる。また、S層/G層/S層の3層のようにG層の片側または両側にS層を積層することもできる。
以上述べた本発明の積層多孔質フィルムは、リチウム二次電池用セパレータとして好適に使用されるものである。特にG層に厚みが30μm以下のガラス繊維不織布層を使用することにより、良好なセパレータとしての機能が確保される。ただ、この場合、ガラス繊維不織布層がより薄くなった分だけ、耐熱層としての剛性が低下するが、本発明の積層多孔質フィルムはG層にバインダ樹脂が含浸されているので、耐熱層として充分な剛性が確保できるとともに、G層とS層の層間の良好な接着性を確保できる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお本発明は実施例により限定されるものではない。
実施例及び比較例において積層多孔質フィルムの特性等は以下の方法(1)〜(4)で評価した。
(1)厚み(単位:μm)
積層多孔質フィルムの厚みは、JIS K7130−1992に基づいて測定した。
(2)透気度(単位:sec/100cc)
積層多孔質フィルムの透気度は、JIS P8117に基づいて測定した。
(3)耐熱性
積層多孔質フィルムを、8cm×8cmに切り出し、その中に6cm×6cmの四角を書き入れた積層多孔質フィルムを紙に挟んで、150℃のオーブンに1時間入れて加熱した。加熱後のフィルムの線間隔を測定することで、加熱形状維持率を算出することにより評価した。
(4)接着性
積層多孔質フィルムのG層からS層を剥がして180度反対方向に引っ張って行く時の張力から判断した。
(1)厚み(単位:μm)
積層多孔質フィルムの厚みは、JIS K7130−1992に基づいて測定した。
(2)透気度(単位:sec/100cc)
積層多孔質フィルムの透気度は、JIS P8117に基づいて測定した。
(3)耐熱性
積層多孔質フィルムを、8cm×8cmに切り出し、その中に6cm×6cmの四角を書き入れた積層多孔質フィルムを紙に挟んで、150℃のオーブンに1時間入れて加熱した。加熱後のフィルムの線間隔を測定することで、加熱形状維持率を算出することにより評価した。
(4)接着性
積層多孔質フィルムのG層からS層を剥がして180度反対方向に引っ張って行く時の張力から判断した。
〔実施例1〕
平均直径0.7μmで平均長約2.5mmの無アルカリ(E)ガラスからなるガラス短繊維を、パルパーに投入し、pH3.0に調製した水溶液中で充分に解離、分散させ、抄紙用のスラリー(ガラス繊維分散液)を作製した。このスラリーを原料として、湿式抄紙装置を用いて、厚みが20μmのガラス繊維不織布を得た。一方、含浸用の樹脂として、変性ポリオレフィン樹脂の水性エマルジョンであるユニチカ株式会社製「アローベース」(商品名)の品番SB−1200を用意した。また、S層を形成するポリオレフィンからなる多孔質フィルムとして、SK社製ポリエチレン多孔質フィルム(品番TN0901 厚み 9μm)を用意した。前記ガラス繊維不織布を適度に希釈した前記エマルジョンに浸漬処理し、マングルで絞液し、次いで、100℃で乾燥した後、変性ポリオレフィン樹脂の含浸量をガラス繊維不織布当たり15質量%に調整することによりバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布を作成した。この樹脂含浸ガラス繊維不織布の片面に、前記ポリエチレン多孔質フィルムを配置し、ロール温度70℃、ロール圧力8kg/cm2でロール熱圧着して積層一体化された厚み26μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で180秒/100cc以下であり、手で簡単に剥がれることはなく、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
平均直径0.7μmで平均長約2.5mmの無アルカリ(E)ガラスからなるガラス短繊維を、パルパーに投入し、pH3.0に調製した水溶液中で充分に解離、分散させ、抄紙用のスラリー(ガラス繊維分散液)を作製した。このスラリーを原料として、湿式抄紙装置を用いて、厚みが20μmのガラス繊維不織布を得た。一方、含浸用の樹脂として、変性ポリオレフィン樹脂の水性エマルジョンであるユニチカ株式会社製「アローベース」(商品名)の品番SB−1200を用意した。また、S層を形成するポリオレフィンからなる多孔質フィルムとして、SK社製ポリエチレン多孔質フィルム(品番TN0901 厚み 9μm)を用意した。前記ガラス繊維不織布を適度に希釈した前記エマルジョンに浸漬処理し、マングルで絞液し、次いで、100℃で乾燥した後、変性ポリオレフィン樹脂の含浸量をガラス繊維不織布当たり15質量%に調整することによりバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布を作成した。この樹脂含浸ガラス繊維不織布の片面に、前記ポリエチレン多孔質フィルムを配置し、ロール温度70℃、ロール圧力8kg/cm2でロール熱圧着して積層一体化された厚み26μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で180秒/100cc以下であり、手で簡単に剥がれることはなく、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
〔実施例2〕
ポリエチレン多孔質フィルムの両面に樹脂含浸ガラス繊維不織布を配置したこと以外は、実施例1と同様にして厚み43μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で210秒/100ccであり、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
ポリエチレン多孔質フィルムの両面に樹脂含浸ガラス繊維不織布を配置したこと以外は、実施例1と同様にして厚み43μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で210秒/100ccであり、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
〔実施例3〕
樹脂含浸ガラス繊維不織布の両面にポリエチレン多孔質フィルムを配置したこと以外は、実施例1と同様にして厚み32μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で280秒/100ccであり、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
樹脂含浸ガラス繊維不織布の両面にポリエチレン多孔質フィルムを配置したこと以外は、実施例1と同様にして厚み32μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で280秒/100ccであり、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
〔実施例4〕
ポリオレフィンからなる多孔質フィルムをセルガード社製ポリプロピレン多孔膜フィルム(品番2400 厚み25μm)とし、ロール熱圧着の際のロール温度を80℃、ロール圧力を15kg/cm2としたこと以外は実施例1と同様にして厚み43μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で420秒/100ccであり、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
ポリオレフィンからなる多孔質フィルムをセルガード社製ポリプロピレン多孔膜フィルム(品番2400 厚み25μm)とし、ロール熱圧着の際のロール温度を80℃、ロール圧力を15kg/cm2としたこと以外は実施例1と同様にして厚み43μmの積層多孔質フィルムを得た。この積層フィルムの透気度は、ガーレ値で420秒/100ccであり、接着性も良好であった。また、加熱形状維持率は98%以上で良好であった。
〔比較例1〕
実施例1で使用したガラス繊維不織布に樹脂含浸することなく、実施例1と同様にして積層一体化された厚み27μmの積層多孔質フィルムを得、接着性を評価した所、手で簡単に剥がれてしまい、接着性としては不良であった。
実施例1で使用したガラス繊維不織布に樹脂含浸することなく、実施例1と同様にして積層一体化された厚み27μmの積層多孔質フィルムを得、接着性を評価した所、手で簡単に剥がれてしまい、接着性としては不良であった。
以上述べたように、本発明の積層多孔質フィルムにより、厚みが50μm未満と極めて薄くした上で、層間の接着性が良好な積層多孔質フィルムを提供することができる。この積層多孔質フィルムは、通気性に優れ、耐熱性が良好であり、かつ良好なシャットダウン特性を示すので、リチウム二次電池用セパレータとして好適に使用することが出来る。
Claims (4)
- ポリオレフィンからなる多孔質フィルム層の片面又は両面にバインダ樹脂を含むガラス繊維不織布層が積層一体化された積層多孔質フィルム。
- ガラス繊維不織布層の厚みが30μm以下である請求項1記載の積層多孔質フィルム。
- バインダ樹脂の主成分がポリオレフィンである請求項1または2に記載の積層多孔質フィルム。
- 請求項1〜3いずれかに記載の積層多孔質フィルムからなるリチウム二次電池用セパレータ。
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JP2013162721A JP2015030226A (ja) | 2013-08-05 | 2013-08-05 | 積層多孔質フィルム |
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JP2013162721A JP2015030226A (ja) | 2013-08-05 | 2013-08-05 | 積層多孔質フィルム |
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KR102236115B1 (ko) * | 2019-10-07 | 2021-04-05 | 서울대학교산학협력단 | 이차 전지용 분리막 및 이의 제조 방법 |
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