JP2015030021A - 構造部材用アルミニウム合金押出管および車体構造部材 - Google Patents

構造部材用アルミニウム合金押出管および車体構造部材 Download PDF

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Abstract

【課題】高強度なアルミニウム合金を用いても、あるいは小Rで曲げ加工する場合でも、曲げ加工の際の破断を抑制できるアルミニウム合金押出管を提供する。
【解決手段】曲げ加工が施されるアルミニウム合金押出管1の曲げ内側部位3と曲げ外側部位2との肉厚t3、t2を共に厚肉化し、好ましくは、更に、曲げ外側部位2の肉厚t2を曲げ内側部位3の肉厚t3よりも厚くして、荷重負荷時の中立軸Aを管軸中心Cから曲げ外側部位2側に片寄らせた中立軸Bとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、構造部材用アルミニウム合金押出管および、この押出管を用いた車体構造部材に関するものである。以下、アルミニウムを単にAlとも言う。
周知の通り、自動車などの輸送機材では、車体の軽量化の観点から、種々のアルミニウム合金製の構造部材が用いられている。自動車などの構造部材では、軽量化だけではなく、高剛性あるいは高強度であることが望まれる。このため、これら構造部材には、平板状や開断面形状だけではなく、その長手方向に亙って均一な中空閉断面形状の部材が用いられることが多い。
このようなアルミニウム合金製構造部材は、熱間押出加工により、アルミニウム合金押出管(押出中空形材)として製造することが好ましい。アルミニウム合金押出管は、その長手方向に亙る均一な閉断面化した中空断面形状が、熱間押出加工により予め得られる大きな利点がある。このため、圧延板素材を成形、接合して閉断面化させる場合に比べて、成形加工や接合の工程や費用が不要になる。そして、前記圧延板では製造しにくい(圧延しにくい)、7000系アルミニウム合金などの、比較的強度の高いアルミニウム合金材料でも、比較的容易に製造できるという利点もある。
前記中空閉断面形状のアルミニウム合金押出管は、従来から、比較的高強度が要求される車体構造部材として、例えば、自動車の、クロスメンバー、サイドドア用のインパクトビーム、ルーフ補強材などとして、これまでも多数検討あるいは実用化されている。
前記車体用構造部材では、形状の制約などにより、長手方向に一様な(均一な)断面の直線部材では対応できず、曲げ加工等により、長手方向形状を変化させる場合が多い。また、矩形の枠状フレームなどでは、低コスト化の観点から、2つ以上の直線部材を溶接などによって接合するよりも、一部品の曲げ加工品で一体に構成されることが望まれる。
このような曲げ加工を受ける部品で、特に小R(小さな曲げ半径)での曲げ加工が必要な場合には、座屈や破断防止の観点から、その外形(外側の断面形状)が円形あるいは楕円形とされた円管(円管部材)が良く用いられている。
外形が円形あるいは楕円形の円管形状であるアルミニウム合金押出管(以下、単にアルミニウム合金押出管、あるいは押出管とも言う)は、管軸方向への圧縮力に対して座屈が生じにくく、かつ、断面が均一に変形しやすい。このため、車体衝突時の変形荷重が高く、かつ、後述する曲げ加工の場合を除き、その断面潰れ(断面変形)によって破断が生じにくいという特徴がある。また、外形状を滑らかな略円管で構成することで、鋭角部が無いことから、対人衝突時の切傷防止などの観点でも優れた性能が得られる。したがって、対衝突用あるいは衝突エネルギ吸収用の構造部材として使用されることも多い。
さらに、円管形状のアルミニウム合金押出管は、その外形(断面外形)ゆえに、板状部品をバーリング加工したブラケット等と接合することが容易であり、管端部の全周を拘束するように接合することで、接合部の拘束度を高め、剛性を向上させることも可能である。つまり、剛性の高い構造部材としての利点も有する。また、鋼管に比べて断面の設定自由度が高いという利点も有する。
このような円管形状のアルミニウム合金押出管の特性を活かせる構造部材として、シートフレームやロールバーなどがある。シートフレームは自動車の座席におけるシートの枠体を構成する。ロールバーは自動車の座席上部において上方に突出する半円環状に取り付けられた枠体で、ロールオーバーなどの車体横転時に乗員頭部を保護する。これらの構造部材には、従来から鋼管が用いられているが、軽量化や部材断面形状の設定の自由度がより高い、アルミニウム合金に代えたいという要望が強くなっている。
ただ、これらシートフレームやロールバーなどの構造部材用途に対して、円管形状のアルミニウム合金押出管を適用した事例は比較的少ない。これらの部品にアルミ材料が適用しにくい要因には、形状制約の関係で比較的小Rでの曲げ加工が求められるのに対して、アルミニウム合金押出管材では曲げ加工時の形状不良が発生しやすい点、また、鋼管に比べて素材コストが高いことがあげられる。これに対応するためには、小Rでの曲げ加工不良を抑制でき、できるだけ軽量で目標性能を得られるような、断面形状案の提案が望ましい。しかし、強度、剛性、取り付け性などまで考慮した提案事例は、これまであまり見当たらない。
これらシートフレームやロールバーなどの構造部材は、前記した通り、素材の円管(従来は鋼管)が、必ずと言っていいほど曲げ加工されて最終形状(製品形状)とされた上で使用される。これに対して、アルミニウム合金押出管は、鋼管に比べて、伸びが低く、さらに7000系合金などの高強度材ほど伸びが低いという特徴がある。このため、曲げ加工の際には、鋼管素材に比べて、特に曲げ外側の引張変形発生部が破断しやすくなり、この破断(以下、曲げ加工時の割れ、あるいは曲げ加工割れとも言う)の抑制が大きな課題になる。
このような問題に対して、アルミニウム合金押出管の曲げ加工割れ抑制のために、温間や熱間などの加熱やせん断曲げ加工など、曲げ加工方法の側を変える選択肢も当然ある。しかし、生産効率が重視される自動車用の構造部材などの生産工程では、曲げ加工方法や工程を大きく変えずに、素材である押出管の側で曲げ加工割れを抑制する必要がある。
素材押出管の側で、曲げ加工割れを抑制する、最も一般的な方法は、曲げ半径を大きくすることである。しかし、前述したように、形状制約に応じて、できるだけ小Rで曲げ加工したいという要求とは矛盾するため、このような変更は概ね受け入れられない。また、曲げ加工部の断面形状を扁平化させるなど、管の曲げ半径方向断面幅を縮小することで、ひずみ量を低減し、曲げ加工割れを防止するという対策もあるが、断面外形を縮小することになるため、構造部材として必要な曲げ剛性や強度が、その形状変形部で局所的に低下するという問題が生じる。
従来から構造部材に汎用され、曲げ加工も多用されている、ステンレスも含めた鋼管の分野でも、曲げ加工割れを抑制する課題は当然ながら存在する。したがって、鋼管の曲げ加工の際の、特に曲げ外側の部位の破断に対して、素材である鋼管の側で、破断を抑制する技術も、従来から種々提案されている。
例えば、代表的には、鋼管を曲げ加工する際に曲げ外側となる部位を、長手方向全長に亘ってではなく、ごく部分的にあるいは局所的に、塑性加工や偏肉加工などにより厚肉化することが提案されている(特許文献1、2)。
また、板厚又は強度が異なっている円弧状断面の少なくとも2種類の鋼管材料からなり、これらの鋼管材料が長さ方向又は長さ方向と直交する方向に沿って突き合わせられ、当該突き合わせ部分が溶接されることにより形成されているシートフレームも提案されている(特許文献3)。この例は曲げ加工が対象ではないが、使用時の負荷に対応させることができるように、必要な部位だけを厚い板厚又は高強度とし、他の部位を薄い板厚又は小強度として、軽量化を図っている。
更に、正方形や長方形である外形(外側の断面形状)に対して、内側の断面形状を外側の断面と同心である真円あるいは楕円形状として、コーナー部を厚肉化した自動車用補強部材用の角型管も提案されている(特許文献4)。この例も、曲げ加工が対象ではないが、自動車の衝突安全性のために、鋼管製ドア用ビームなど、衝突荷重の負荷として動的な曲げ入力が負荷された時の、鋼管断面の座屈変形を防止するため、曲げ入力に対して断面扁平しにくく、大きな初期の反力特性を有するようにして、従来の鋼管よりも軽量化が可能としている。また、この例では、アルミ管のような押出材や鋳造材、アルミやマグネシウム等のダイキャスト材等でも有効であるとしている。
特許第5163196号公報 特開2012−115855号公報 特開2010−233909号公報 特許第4143015号公報
しかし、これら鋼管用の曲げ加工割れ対策では、共通して、鋼管素材に比べて伸びが低く、かつ、弾性率が低いことで座屈も生じやすい傾向があるアルミニウム合金押出管に対しては効果が小さい。すなわち、特に7000系などの高強度なアルミニウム合金などでは、上記鋼管に比べて、伸びが大幅に劣る。このため、特許文献4、5に示すような肉厚配分を設けることで曲げ加工破断を抑制しようとした場合、特に、曲げ加工時の曲げ半径が小さくなるほど、曲げ加工時に曲げ内側壁に加わる圧縮応力が高くなりすぎる。このため、破断が防止できたとしても、座屈しわが発生しやすくなり、結果的に形状不良が抑制できないことが多い。
このようなアルミニウム合金押出管特有の課題に対して、本発明の目的は、想定される荷重の負荷や曲げ加工に対しての、曲げ強度や曲げ剛性を向上させた、アルミニウム合金押出管および車体構造部材を提供することである。
この目的を達成するための本発明アルミニウム合金押出管の要旨は、断面の外形が円形あるいは楕円形とされた構造部材用アルミニウム合金押出管であって、想定される荷重が負荷された際か、あるいは曲げ加工された際に、曲げ内側および曲げ外側になる二つの部位の肉厚を、前記管外形の軸中心を通る中立軸が交差する部位の肉厚よりも、前記押出管の長手方向全長に亘って、各々厚くする第一の差厚化がなされていることである。
ここで、前記アルミニウム合金押出管が曲げ加工が施されて構造部材とされるものであり、前記曲げ加工の際に前記曲げ外側になる部位の肉厚を、前記曲げ加工の際に前記曲げ内側になる部位の肉厚よりも、前記押出管の長手方向全長に亘って厚くする第二の差厚化も更になされており、これら差厚化後の前記曲げ加工時の中立軸が、押出管の長手方向全長に亘って、前記断面の外形の軸中心から外れて、前記曲げ外側になる部位側に片寄っていることが好ましい。
また、前記アルミニウム合金押出管の、前記厚肉化された曲げ内側になる部位のうちで最も曲げ内側になる部位と、前記厚肉化された曲げ外側になる部位のうちで最も曲げ外側にある部位とが、前記押出管の長手方向全長に亘って、それぞれ最も厚肉とされていることが好ましい。
また、前記第一と第二の各差厚化が前記押出管の内側に向かってのみなされ、前記押出管中空部の断面形状が、前記押出管の長手方向全長に亘って、前記断面の外形とは異なる形状とされていることが好ましい。
また、前記押出管中空部の断面形状が前記押出管の長手方向全長に亘って前記外形と非同心である楕円形とされていることが好ましい。
また、前記押出管中空部が、前記押出管の長手方向全長に亘って、前記荷重負荷方向に対して、あるいは前記曲げ加工方向に対して、直角方向に延在する管内面壁を、前記曲げ内側になる部位と前記曲げ外側になる部位との両方に有していることが好ましい。
更に、前記目的を達成するための本発明車体構造部材の要旨は、前記各要旨のいずれかのアルミニウム合金押出管からなり、この押出管の前記差厚化がなされている部位のうち、前記厚肉化された曲げ外側になる部位を、車体の外側(車体上方向の外側、車体幅方向の外側、車体の前後方向の外側)に向けて配置したことである。
本発明では、想定される荷重などの荷重が負荷された際か、あるいは曲げ加工された際に、曲げ内側および曲げ外側になると見なされる二つの部位の肉厚を共に、押出管の長手方向全長に亘って、厚肉化(第一の厚肉化)する。つまり曲げ変形時の中立軸から遠い位置に、押出管の長手方向全長に亘って、集中的に肉を配分されていることになる。
したがって、自動車などの構造部材としての使用時に、車体衝突などに伴い、曲げ半径方向に平行方向への(管断面への横方向からの)荷重が、管の長手方向のいずれの位置(箇所)へ付与された場合でも、肉厚一定の従来の円管構造に比べて、その位置における管の断面二次モーメントや断面係数が高くなっている。このため、想定される荷重や曲げモーメントが負荷された際の、管の曲げ強度や曲げ剛性を著しくかつ効率的に向上させることが出来る。逆に言えば、目標とする管の曲げ強度や剛性を確保した上で効率的に軽量化が可能であり、素材費用を低減することができる。
そして、このような荷重に対して高い圧縮応力あるいは引張応力が負荷される部位を厚肉化していることで、座屈変形や断面変形を生じにくくすることができる。この結果、押出管や、この押出管を用いた構造部材に荷重が負荷された際の衝突エネルギ吸収効果が非常に高くなる。この曲げ変形時の座屈あるいは断面変形抑制効果は、曲げ加工の場合にも同様である。曲げ加工時に高い圧縮応力あるいは引張応力が負荷される曲げ内側および外側部を厚肉化していることで、通常の(汎用される常温での)曲げ加工における、座屈変形や断面変形などの加工不良を生じにくくすることができる。
また、曲げ加工が施されるアルミニウム合金押出管の場合には、前記第一の厚肉化に加えて、押出管の長手方向全長に亘って、曲げ加工時の曲げ外側になる部位の肉厚を曲げ内側になる部位の肉厚よりも厚くする第二の厚肉化を行っている。これによって、差厚化後の(曲げ加工時における実際の)中立軸を、押出管の長手方向全長に亘って、管軸中心から前記曲げ外側になる部位側に片寄らせる(移動させる)ことができる。つまり、押出管外側の断面形状(外形)と、押出管内側の断面形状とを、肉厚分布の差厚化によって異形化して、中立軸を前記曲げ外側になる部位側に片寄らせることができる。
更に、曲げ加工時に最も曲げ内側になる部位の肉厚が、押出管の長手方向全長に亘って、厚くなることで、管内側壁の座屈を防止できる。そして、中立軸を、押出管の長手方向全長に亘って、曲げ外側に偏らせることで、曲げ加工時に曲げ外側壁に発生するひずみ量を低減して、曲げ加工時の破断を防止できる。このため、7000系などの高強度なアルミニウム合金を用いても、あるいは小Rで、通常の曲げ加工する場合でも、押出管の曲げ加工割れや座屈しわなどの成形不良を抑制できる。
この際に、押出管の内側に向かって前記差厚化を行うことで、前記差厚化を管内部押出管の外形である、外側の断面形状は、元の、あるいは従来の、円形あるいは楕円形の円管としたままで、その外形を変更することなく、中立軸を、管軸中心から前記曲げ外側になる部位側に片寄らせることができる。
本発明押出管の断面形状の一実施形態を示す斜視図である。 本発明押出管の断面形状の一実施形態を示す斜視図である。 実施例の解析における押出管の曲げモデル(曲げ加工条件)を示す説明図である。 実施例で解析対象とした押出管のモデルを示す説明図である。 実施例の解析結果として、押出管の曲げ外側のひずみ分布を示す説明図である。 実施例での解析結果として、中立軸の移動量と、押出管の曲げ外側ひずみ分布との関係を示す説明図である。 実施例での解析結果として、押出管の曲げ加工時の断面二次モーメントを示す説明図である。 本発明と従来の押出管との荷重負荷時の管断面におけるひずみ分布を示す説明図である。
以下に、本発明構造部材の実施の形態につき、図1、2を用いて説明する。なお、図1、2の各々の説明では、重複あるいは共通する箇所の説明については、いずれかで行っていれば省略する。
押出管:
図1、2において、本発明アルミニウム合金押出管1の断面の外形1aは、従来の押出管と同じく、その長手方向(管軸方向)の全長に亘って均一な円形の外形を有している。押出管1の断面の外形とは、押出管1の外側の形状や輪郭あるいは押出管外側の断面形状(以下、単に外形とも言う)を言う。
ちなみに、この図1、2は、鋳造ビレットから熱間押出加工されたままか、あるいは適当な調質処理(熱処理)が施された、曲げ加工前の素材の押出管の状態を示している。なお、図1、2において点線で示す円は、円周方向に均一な肉厚tである、差厚化していない円管の中空部外縁(輪郭線)あるいは管の内面側(内面形状)の外縁を示している。
この押出管の外形1aは、楕円形でも良く、要は、外形が、鋭角部や凹凸などの表面形状の急激あるいは局所的な変化、変形が無い、滑らかなものであれば、軸中心に対して対称な真円や楕円形でなくても、これらに近似する形状であれば良い。このような外形の滑らかさは、押出管の曲げ加工時、取り付け時、取り扱い時、あるいは対人衝突時などの、ひっかかりや、切り傷の防止などの観点からも必要である。
想定される荷重:
ここで、押出管1の断面方向に負荷されると想定される荷重(主として曲げ荷重)は、曲げ加工の他に、使用される構造部材の用途や使用態様に応じて種々異なる。例えば、この荷重が自動車車体などの衝突による荷重だとしても、その荷重方向や荷重位置、そして強さは、条件や状況に応じて種々異なる。このため、本発明の押出管の形状設計は、このような構造部材の用途や使用態様、使用位置などに応じて、最も負荷されやすいと想定されるとともに、その位置や方向、そして強さも想定される荷重に応じて(対して)行う。この荷重は、場合によっては複数想定される場合もあり、これらの荷重のうち、本発明の対策が必要であると認識される、主要な(重要な)荷重を、ひとつだけ、あるいは複数選択して、これに応じて(対して)行われる。
ただ、前記、想定される荷重が付与される場合も、曲げ加工も、管材に曲げ変形が生じるという点で現象は同じであり、以下の説明では、本願発明で意図する主要な荷重の負荷である、押出管の構造部材への曲げ加工を、代表例として説明する。曲げ加工では、図1、2に示すような曲げ半径方向に、荷重が負荷されるか、荷重が負荷されずに、曲げモーメントのみが負荷される。このような曲げ加工における荷重や曲げモーメントは、曲げ加工方法や条件に応じて、押出管1の断面方向(長手方向や管軸方向に対して直角方向)の特定位置に、特定量負荷されるものであり、これらを予め想定(予想、設計)することができる。
この曲げ加工は、従来通り、押出管1の長手方向(管軸方向)に直角の方向に行なわれる。曲げ加工の一例を、後述する実施例の図3に解析モデルで示すが、これはドローベンダでの曲げ加工の例を示している。本発明は、前記した通り、従来の曲げ加工方法や工程を大きく変えずに、素材である押出管の側で曲げ加工割れを抑制することを目的とする。したがって、本発明で言う曲げ加工とは、室温で施される、代表的には、押曲げ、圧縮曲げ、回転引曲げ、三次元曲げなどの、通常の曲げ加工を対象とする。この点で、必要であれば、温間や熱間などの加熱やせん断曲げ加工などの特殊な曲げ加工を行っても良いが、通常は不要である。
差厚化:
図1、2において、押出管1は、押出管の長手方向全長に亘って、管の肉厚を部位によって異ならせた差厚化(肉厚分布付与)されている。この差厚化によって、押出管1の外形1aと、押出管1の中空部(内面側、内側)における、断面形状(管の内面、内側形状)1bとは、押出管の長手方向全長に亘って、異形化されている。
第一の差厚化:
この差厚化のうち、押出管1の管肉厚の管断面方向での第一の差厚化では、断面の外形が円形あるいは楕円形とされた押出管1の、想定される荷重が負荷された際や、曲げ加工される際の、曲げ内側および曲げ外側になる二つの部位3、4の肉厚を、管外形の軸中心を通る中立軸Aが交差する部位4、5の肉厚よりも、押出管1の長手方向全長に亘って、各々厚くする。
すなわち、押出管1の曲げ内側になる部位3と、曲げ外側になる部位2との肉厚t2、t3を、前記管外形の中立軸Aが交差する部位4、5の各々の肉厚t4、t5よりも、各々(共に)、押出管1の長手方向全長に亘って厚くする。なお、これらの肉厚t4、t5は、その近傍であれば、本発明の差厚化には殆ど影響しないので、必ずしも前記管外形の中立軸Aが交差する部位4、5と一致しなくても、これら部位4、5のごく近傍であっても良い。
厚肉化する側の、曲げ内側になる部位3と曲げ外側になる部位2は、押出管1の曲げ加工時に、曲げ内側と曲げ外側になる部位である。また、これに対して、相対的に薄肉化される側の部位4、5は、前記管外形の中心軸Aの交差する管部分である。
この中立軸Aとは、管1の軸心Cを通る、管1の外形の中立軸である。後述する第二の差厚化が施される場合、この中立軸Aは、中立軸Bとして、管軸中心Cから外れて、押出管の長手方向全長に亘って、曲げ外側になる部位2側に移動する(片寄る)。
なお、曲げ加工における「中立軸」とは、周知の通り、中立面と側方部位との交線をいい、「中立面」とは各断面における図心を含む面であって、曲げ加工時の圧縮応力及び引張応力がいずれも作用しない面である。
ここで、本発明の押出管の差厚化は、当然ながら、押出管1の長手方向全長に亘って均一な形状(断面形状、外形形状)にて行う。本発明の押出管は、通常の熱間押出加工で製造されるゆえに、基本的に押出管1の長手方向全長に亘って均一な前記形状を有している。したがって、異形押出などの非常に特殊な押出加工にて可能であるような、あるいは前記従来の鋼管の場合のような、曲げ加工部位のみの部分的な差厚化はできないし、また、する必要も無い。
しかも、管の長手方向の全長に亘らず、単に部分的にのみ差厚化した場合には、使用される構造部材の用途や使用態様によっては、荷重負荷の想定位置が外れたり、差厚化の程度が不足したりして、差厚化する意義自体が損なわれかねない問題をはらんでいる。本発明の押出管1の長手方向に亘る差厚化は、構造部材の用途や使用態様に応じ、押出管1の断面方向に負荷されると複数想定される荷重に対して、差厚化の効果を発揮して、対応可能となるような効果も有している。このような代表例は、前記したシートフレームやロールバーへの素材押出管1の曲げ加工時の負荷への対応と、シートフレームやロールバーの自動車構造材としての車体衝突時の荷重負荷への対応である。
この管肉厚の第一の差厚化によって、荷重が負荷される際や、曲げ加工時に、曲げ内側になる部位の肉厚を、押出管の長手方向全長に亘って、厚くすることが出来る。これにともない、曲げ加工の際に、管内側壁に圧縮力が加わった際の座屈変形を防止することができる。したがって、7000系などの高強度なアルミニウム合金であっても、あるいは小Rで、通常の曲げ加工する場合であっても、押出管の曲げ加工時の座屈しわ発生などを効果的に防止できる。
また、製品時に車体衝突などに伴い、曲げ半径方向に平行方向への荷重が付与される場合を想定すると、本構造は、押出管の長手方向全長に亘って、曲げ内側および外側部位の肉厚が厚くなるように、つまり曲げ変形時の中立軸から遠い位置に集中的に肉を配分されていることで、肉厚一定の従来の円管構造に比べて管の曲げ剛性や曲げ強度を著しくかつ効率的に向上させることが出来る。同時に、最も応力が高くなる曲げ内側および外側部を厚肉化していることで、曲げ内側壁の座屈や断面変形が生じにくくなり、衝突エネルギの吸収効果が高くなる。
更に、本発明では、曲げ加工時に用いる芯金工具を、本発明押出管形状に対応した形状に変更するだけで、既存の鋼管用の曲げ型工具、装置を、そのまま流用可能であり、比較的低コストで曲げ加工が可能である。また、前述したように、肉厚が一定の従来の押出管に比べても、重量増加させずに、あるいは重量増加を最小限にとどめて、軽量性を維持しながら、管断面形状にて剛性、強度の確保が可能であるため、管の材料費の面でも低コスト化が可能である。
このような効果を大きく発揮させるためには、第一の差厚化では、荷重の負荷時や曲げ加工時に、曲げ内側になる部位3と、曲げ外側になる部位2の各肉厚t3、t2のうち、曲げ変形時に最も曲げ内側になる部位3aおよび最も曲げ外側になる部位2aが、押出管1の長手方向全長に亘って、これらの部位の中でそれぞれ最も厚肉とされていることが好ましい。
第一の差厚化の仕方:
このような第一の差厚化は、図1、2において、押出管1の外形(外側)に向かって、部位2、3を厚肉化、あるいは部位4、5を薄肉化しても良いが、その場合には、押出管1の外形が、その大きさ(径)とともに、元の円形や楕円形から変化する。したがって、用途や取り付け空間などの外形の制約があり、元の押出管1の外形1aを維持(保持)し、元の管外形をその大きさ(径)とともに、できるだけ変えたくない場合には、押出管1の内側(内部、中空部)に向かって、押出管の長手方向全長に亘って、差厚化を行う。すなわち、押出管1の内側(内部、中空部)に向かって、かつ押出管の長手方向全長に亘って、曲げ外側部位2、曲げ内側部位3を厚肉化および、管外形の中心軸Aの交差部位あるいは管外形の中心軸Aの近傍部位4、5を薄肉化する。これによって、押出管内側(中空部)の断面形状1bの方のみを、押出管1の長手方向(管軸方向)に亘って変化させ、元の押出管1の外形1aである真円を維持する。
押出管1の内側に向かって差厚化を行う場合に、同時に押出管1の外形に向かう差厚化に加えて行って、外形の変化を抑制しても良いが、前記した元の管外形をその大きさ(径)とともに、一切変えたくない場合には、押出管1の内側(内部、中空部)に向かってのみの差厚化を行う。このように、押出管1の内側に向かって差厚化を行った場合には、必然的に、押出管内側の断面形状1bは、押出管外形1aの円形あるいは楕円形とは異なる形状(異形状)となる。
図1では、このように、押出管1の内側に向かってのみ、押出管1の長手方向全長に亘って、部位2、3を厚肉化および部位4、5を薄肉化して、押出管内側の断面形状1bを押出管1の長手方向(管軸方向)の全長に亘って、楕円形に変化させている。すなわち、図1では、第一の差厚化の結果、押出管1内側の断面形状は、押出管1の長手方向全長に亘って、押出管外形1aの円形とは異なる楕円形1bとされている。この結果、押出管1の外形1aは、押出管1の長手方向全長に亘って、元の押出管の外形を維持しており、肉厚tが断面方向で均一な元の真円形の外形1aから、断面方向に亘る外径(大きさ)や形状を変えていない。
したがって、円管形状のアルミニウム合金押出管の外形の特性を阻害せずに活かすことができる。例えば、押出管1を、板状部品をバーリング加工したブラケットと接合することが容易である点や、このブラケットを管端部の全周を拘束するように接合することで接合部の拘束度を高められ、剛性を向上させられるなどの多くの利点がある。
第一の差厚化の程度:
図1、2において、この第一の差厚化の程度は、要求される曲げ加工条件や衝突荷重特性によっても異なり、前記した断面二次モーメント、断面係数を、どの程度高くするか、管の曲げ強度や曲げ剛性をどの程度向上させるかによって決まる。
ただ、押出管1を小Rで通常の曲げ加工する際の破断を回避できる条件は、最も小Rの曲げ加工が施されている管位置で、押出管1断面の曲げ中立軸Aの位置における、曲げ半径R、面積中心と曲げ最外側位置までの距離D、素材伸びδに対して、D/R<δとすることである。また、より単純に言うと、曲げ外側領域2に発生するひずみ量を、アルミニウム合金押出管の伸びδ以下にすることである。したがって、第一の差厚化する場合の、前記各部の肉厚配分については、これを考慮して設計することで、破断を回避できる。なお、本発明の場合、前記Rは曲げ中立軸Bにおける曲げ半径を示す。
このための第一の差厚化の目安としては、押出管1の曲げ内側になる部位3と、曲げ外側になる部位2との、最も厚い肉厚t2、t3が、前記外形中心軸Aが交差する部位4、5の各々の最も薄い肉厚t4、t5よりも、1.2〜6.0倍程度厚くする。これは同じ肉厚、同じ重量とした従来の押出円管の板厚tに比べても、押出管1の曲げ内側になる部位3と、曲げ外側になる部位2との肉厚t2、t3を、そのtの1.2〜6.0倍程度としたこととなる。
押出管1の曲げ内側になる部位3と、曲げ外側になる部位2との肉厚t2、t3につき、この倍率が小さすぎると、従来の均等な肉厚の押出管と大差なくなり、前記した効果が発揮されない。また、前記倍率を大きくしすぎると、押出加工における最低肉厚制限あるいは肉厚差の制限などの製造上の問題が生じやすくなる。この製造上の問題を回避しようとすれば、前記各部位の強度、剛性を確保するための、前記各部位への適切な肉厚配分ができず、厚肉化のために、逆に軽量化が犠牲となって、現実的ではない。ここで、前記外形中心軸Aが交差する部位4、5の各々の最も薄い肉厚t4、t5については、薄くなるほど、第一の差厚化について大きな差厚化が可能で、差厚化による軽量化効果が得られやすい。これは、車体衝突や曲げ加工などに伴い、曲げ半径方向に平行方向への曲げ荷重が付与される場合に、この領域は、曲げ変形時の中立軸近傍になるため、この部位の肉厚増加は製品強度や剛性向上への寄与が少ないためである。また、後述する通り、曲げ内側部位と曲げ外側部位とを第二の差厚化する場合にも有利である。
第二の差厚化:
本発明では、前記管肉厚の第一の差厚化と同時に、管肉厚の管断面方向での第二の差厚化として、図1、2に示すように、押出管1の長手方向全長に亘って、曲げ外側になる部位2の肉厚t2を、曲げ内側になる部位3の肉厚t3よりも厚くする。これによって、曲げ外側部位2の断面積を、曲げ内側部位3に比べて大きくでき、曲げ加工(曲げ変形)時の中立軸Bを、押出管の長手方向全長に亘って、管外形中心軸Aから外れて、曲げ外側になる部位2側に移動させる(片寄らせる)ことができる。
この結果、押出管1の外形形状は同じであっても、曲げ最外側部位2aに発生するひずみ量を低減でき、曲げ破断を抑制することが可能になる。このため、前記管肉厚の第一の差厚化と合わせて、7000系などの高強度なアルミニウム合金であっても、あるいは小Rで通常の曲げ加工する場合であっても、押出管の曲げ加工時の破断や座屈しわを生じにくくすることができる。また、車体衝突時に負荷される衝突荷重、特に曲げ半径方向に平行方向への荷重が付与される場合に対して、管の曲げ強度や曲げ剛性を一層効率的に向上させることが出来る。さらには、前述のように座屈変形も抑制されることで、衝突エネルギの吸収効果がより高くなる。
前記した管肉厚の第一の差厚化を行っても、この管肉厚の第二の差厚化を行わず、前記曲げ外側になる部位2の肉厚t2が、前記曲げ内側になる部位3の肉厚t3と互いに等しければ、曲げ加工時の曲げ中立軸Bは、元の管外形中心軸Aと等しくなり、変化しない。したがって、曲げ最外側部位2aに発生するひずみ量は、従来の肉厚一定円管と同様になり、曲げ破断を抑制する効果が小さくなる。
このような第二の差厚化の効果は、押出管が、構造部材として、少なくとも一箇所以上の曲げ加工を施される場合、最も小Rの曲げ加工が施されている部位で最も大きい。以上の第二の差厚化により、図1では、押出管1内側の断面形状1bは、押出管1の円形の外形1aと非同心で、外形1aの中心点Cから中心点がずれた、楕円形1bとされている。
第二の差厚化の仕方:
この第二の差厚化の仕方も、第一の差厚化の仕方と同様に行う。すなわち、好ましくは、図1、2のように、押出管1の長手方向全長に亘って、各々押出管1の内側に向かって、曲げ外側になる部位2の肉厚t2を厚肉化および、前記曲げ内側になる部位3の肉厚t3を薄肉化する。この第二の差厚化の結果でも、押出管1内側の断面形状は楕円形1bとされている。この結果、押出管1の外形1aは、元の押出管の外形を維持しており、肉厚tが断面方向で均一な元の真円形の外形1aから、断面方向に亘る外径(大きさ)や形状を変えていない。これは図2でも同様である。
第二の差厚化の程度:
この第二の差厚化の程度は、第一の差厚化と同様、要求される曲げ加工条件や衝突荷重特性によっても異なり、曲げ加工時に曲げ外側表面2aに発生するひずみ量をどの程度抑制するかによって決まる。また、車体衝突時に負荷される衝突荷重が負荷される方向などにも依存しており、どの程度、管の曲げ強度や曲げ剛性に方向性を持たせるかによっても決まる。
ただ、前記した第一の差厚化と同様に、そして前記した第一の差厚化との兼ね合いで、押出管1を小Rで曲げ加工する際の破断を回避できる条件(D/R<δ)となるように、また、曲げ外側領域2に発生するひずみ量を、アルミニウム合金押出管の伸びδ以下にするよう、第一の差厚化と合わせて、前記各部の肉厚配分について設計することが好ましい。なお、ここで、前記Rは曲げ中立軸Bにおける曲げ半径を示す。
このような第二の差厚化の目安としては、図1、2において、押出管1の長手方向全長に亘って、押出管1の曲げ外側になる部位2の最も厚い肉厚t2が、曲げ内側になる部位3の最も厚い肉厚t3よりも、1.1〜3倍厚くなる程度とする。この肉厚t2とt3との関係につき、前記倍率が小さすぎると、前記中立軸の移動(片寄り)が小さすぎて、従来の均等な肉厚の押出管の中立軸と大差なくなり、前記した効果が発揮されない。また、前記倍率を大きくしすぎると、外側になる部位2が極端に厚肉化、あるいは、内側になる部位3が極端に薄肉化されることになる。内側になる部位3を薄肉化した場合には、曲げ内側では座屈が生じやすくなる点が問題になる。逆に、外側になる部位2を厚肉化すると、軽量化が犠牲になることになり、ともに現実的ではない。
なお、前記曲げ加工時の中立軸Aが交差する部位4、5の各々の肉厚t4、t5を、より薄くすることで、中立軸Bの曲げ外側への移動量を大きくでき、曲げ内側部位3と曲げ外側部位2の、中立軸AをBへ移動させるための、肉厚t2とt3との肉厚差を最小限にとどめることができる。すなわち、曲げ内側になる部位3の肉厚t3を確保でき、曲げ外側になる部位2の肉厚t2を過度に厚くする必要がなくなる。
別の実施態様:
図2は、本発明アルミニウム合金押出管1の別の断面形状を示し、その外形(外側の断面形状)1aは、図1と同じく、その長手方向(管軸方向)全長に亘って均一な円形の外形を有している。図2でも、管肉厚の管断面方向での第一、第二の差厚化の仕方や程度は、前記した図1の場合と同じである。
ただ、この図2の場合、押出管1の中空部が、押出管1の長手方向全長に亘って、荷重負荷方向に対して、あるいは曲げ加工方向に対して、直角方向に延在する管内面壁6、7を、曲げ内側になる部位3と、曲げ外側になる部位2との両方に有している。すなわち、曲げ内側になる部位3と、曲げ外側になる部位2の内面が、図1のような、楕円形断面における円弧状の曲面3b、2bではなく、荷重負荷方向(曲げ半径方向)に対して、直角方向に、かつ直線的な平坦面で延在する管内面壁6、7を各々、押出管1の長手方向全長に亘って有している。そして、これらの管内面壁6、7同士が、円形断面における円弧状の曲面からなる、薄肉な管側の管内面壁8、9にて互いに接続されており、やはり押出管外形1aの円形とは異なる、押出管内側(中空部)の断面形状1bを有している。
このように、図2では、押出管1中空部(内側)の断面形状1bが、曲げ半径方向に対して、直角方向に、かつ直線的な平坦面で延在する曲げ内側面7および曲げ外側面6と、その端部をつなぐ曲面8、9とで構成されている。このため、曲げ加工時に最も曲げ外側あるいは内側になる部位2a、3aの肉厚t2、t3が、押出管1の長手方向全長に亘って、最も厚くなる。この結果、このような直角方向の直線的な平坦面の形状効果との相乗効果で、曲げ座屈を防止し、曲げ強度、曲げ剛性に影響する断面二次モーメント、断面係数を高くすることができる。同時に、前記管内面側に形成された平坦面6、7を、他部品や他部材との接合などに利用することもできる。
また、図2に示すように、曲げ加工時に最も曲げ外側あるいは最も内側になる部位2a、3aの管外形位置の表面に、小さな凹部や平坦面などの加工、あるいは記号、文字などのラベル貼り、印刷、刻印などの、マーキング10を行なうことが好ましい。これを目印として、予め曲げ加工に先立って、前記第一、第二の差厚化によって肉厚配分された、前記各部位の位置を、マーキング10の位置を元に、目視にて外見から容易に把握することができる。言い換えると、このマーキング10は、目視にて外見から容易に把握できるものであれば、周知あるいは汎用されるものが何でも使用でき、その種類、形状、大きさを問わない。なお、押出形材の場合、押出加工の段階で、長手方向に渡って連続的に凹凸等の形状変化を設けることで、後加工などのコストアップを伴わずにマーキングを設定できるためより好ましい。
この結果、押出管を曲げ加工する際の曲げ加工位置や、曲げ加工方向を、前記第一、第二の差厚化による肉厚配分部位の位置に応じて適切に設定して、本発明の割れ防止などの効果を発揮することができる。また、押出管の構造部材への加工、組み立て、セッティングを、車体衝突時に負荷される衝突荷重の想定方向に応じて、前記第一、第二の差厚化による肉厚配分部位の位置に応じて適切に行うことができ、車体衝突時の衝突荷重に対しても、管の曲げ強度や曲げ剛性を著しくかつ効率的に向上させることが出来る。
車体構造部材:
以上の押出管lは、曲げ加工や他の部材との接合するための、成形や種々の加工(穴あけ、切削、切断など)が施された上で、構造部材として、組み立て、セッティングされる。この際、自動車の車体構造部材としては、車体衝突時に負荷される衝突荷重の想定方向に応じて、前記第一、第二の差厚化による肉厚配分部位の位置に応じてに行う。具体的には、押出管1の前記第一の差厚化がなされている部位のうち、前記厚肉化された曲げ外側になる部位2を、車体の外側(車体上方向の外側、車体幅方向の外側、車体の前後方向の外側)に向けて配置することが好ましい。例えば、乗員の座席となるシートフレームでは、前記厚肉化された曲げ外側になる部位2を、車体幅方向の外側に向けて配置することが好ましい。また、ロールバーでは、前記厚肉化された曲げ外側になる部位2を、(ルーフの)車体上方向の外側に向けて配置することが好ましい。
ここで、本発明で主に対象とする曲げ加工は、小Rで、常温にて、かつ特殊な冶工具や工程などを用いないで行う、通常の(汎用される)曲げ加工である。これらの通常の曲げ加工として、アルミニウムハンドブック第6版98頁(2001.10.15、日本アルミニウム協会編集、発行)にも記載された、曲げ型や支持型などを用いた押曲げ、固定曲げ型や締付け型、圧力型などを用いた圧縮曲げ、曲げ型や締付け型、圧力型、心金などを用いた回転引き曲げ(ドローベンダー)、可動型、固定型などを用いた3次元曲げ、などが例示される。
素材アルミニウム合金:
本発明押出管に用いるアルミニウム合金としては、比較的強度が高く、構造部材の中空管状部品や輸送機の各種フレームとして汎用されている、JIS乃至AAの規格で言う、5000系、6000系、7000系から選択されるアルミニウム合金が好適である。これらのアルミニウム合金は、押出管として、通常の熱間押出加工にて製造され、所望の強度と成形性を得る調質(熱処理)や室温時効硬化を回復(キャンセル)する復元処理などを施して、押出管として使用する。本発明は、想定される荷重の負荷や曲げ加工に対して、素材押出管の側での曲げ強度や曲げ剛性を形状面から向上させるものである。したがって、素材押出管の側で、これらの効果をより向上させるための、素材押出管の組成、製法、熱処理などの手段の付加や工夫を行うことを許容するし、範囲に含みうるものである。
図4に示す従来例(左側)と発明例(右側)との押出管を、前記ロールバーに曲げ加工することを模擬して、図3のように曲げ加工した際の、ひずみの大きさ(割れやすさ)をCAE解析した。この結果を図5〜8に示す。
このCAE解析には汎用の静的陰解法ソフトABAQUSを用い、2次元平面ひずみ状態を模擬した。解析に際しての曲げ加工条件は、前記図3の曲げ加工モデルを示すように、曲げ内側半径Riを55mとして、抑え型を用いてクランプしつつ、押出管を曲げ加工するものとした。
解析した押出管は、共通条件として、合金組成6063−T1(調質条件)であって、0.2%耐力が100MPaで、同じφ32mmの真円の外形形状を有する、図4にモデルを示すような発明例と従来例との押出管とした。図4の左側に、肉厚tを部位によらず4.5mmと一定とした従来例の押出管を断面で示す。また、図4の右側に、発明例押出管を断面で示す。この発明例押出管は、前記図2の押出管1であり、その中空部(内側)の断面形状1bが、曲げ半径方向に対して直角方向に、かつ直線的な平坦面で延在する曲げ内側面7および曲げ外側面6と、その端部をつなぐ曲面8、9とで構成されている。そして、管の外形は前記第一と第二の各差厚化が押出管の内側に向かってのみなされるように変化させ、外形の真円形状は、前記図4の従来の押出管と同じとなるように維持した。そして、曲げ内側3の最大肉厚部3aの肉厚t3は6.2mm、曲げ外側2の最大肉厚部2aの肉厚t2は9.0mm、薄肉部(曲面8、9)の肉厚t4、t5はともに2.5mmとした。
解析結果として、先ず、図5に、押出管の曲げ外側2(曲げ最外側)のひずみ分布を、最大主ひずみ量を縦軸とし、押出管のクランプ部を0mmとした、管の曲げ先端部のクランプ部からの距離(mm)を横軸として示す。図5において、上側の太い実線が前記図4の従来例押出管を示す。また、下側の細い実線が、前記図4に示す発明例押出管を示す。
この図5に示すように、肉厚が均一な従来例押出管(太い実線)は、曲げ内側半径Riが55mmである小さなRで曲げ加工した場合には、曲げ外側領域に発生するひずみ量が、素材伸びの20%を超えて、22%となり、破断が生じてしまう。したがって、曲げ外側領域に発生するひずみ量を、素材伸びの20%以下にして、割れを防止しようとすれば、曲げ内側半径Riを64mm以上に大きくすることが必須になる。
これに対して、発明例押出管(図2の形状)は、図5のように、Ri=55mmの小さなRで曲げ加工した場合でも、曲げ外側2に発生するひずみ量が、素材伸びの20%以下の18.5%に過ぎず、破断が生じずに、曲げ加工が可能である。この図5から分かる通り、本発明の押出管構造では、曲げ外側表面に発生しているひずみ量を低減できており、重量増加を伴わずに曲げ加工時の破断を抑制できていることがわかる。また、曲げ内側と外側との肉厚を差厚化(第二の差厚化)することで、中立軸の位置を曲げ外側に移動させることができ、小Rでの通常の(汎用される常温での)曲げ加工でも破断防止が可能となる。
この中立軸の移動量につき、前記発明例押出管を、前記図3のように、Ri=55mmの小さなRで曲げ加工した場合の、中立軸の移動量と曲げ最外側部位2aでの最大主ひずみ量との解析結果を、図6に示す。中立軸の移動量は、押出管1の差厚化(肉厚分布)条件として、最曲げ内側になる部位3aの肉厚t3、最曲げ外側になる部位2aの肉厚t2、曲げ加工時の中立軸Aが交差する部位4、5の各々の肉厚t4、t5を変えて行った。また、これらの第一と第二の各差厚化が前記押出管の内側に向かってのみなされるように変化させて、外形の真円形状は、前記図3の従来の押出管と同じとなるように維持した。
この図6から分かる通り、中立軸を曲げ外側に移動させ、中立軸よりも曲げ最外側部位2aの断面積を曲げ内側部位の断面積に比べて大きくするほど、最大主ひずみ量が減る。そして、本発明の押出管を曲げ加工する場合に、Ri=55mmのような小さなRで曲げ加工する場合には、中立軸の位置(図6では移動量vで表示)を2.9mm以上移動させることで、曲げ最外側部位2aの領域に発生するひずみ量を、素材伸びの20%以下として、破断を防止できることが分かる。このように、本発明の押出管は、中立軸を数mm程度、曲げ外側に移動させるだけで、小Rでの曲げ加工でも破断を防止できる。
更に、図7に、前記発明例と従来例との押出管の重量と断面二次モーメントを示す。発明例押出管は、重量が同等で、図中x軸廻りの断面二次モーメントIXXが大幅に高くなっていることがわかる。これにより、特に、図中x軸廻りの曲げモーメントが加わるような場合については、発明例では顕著に曲げ剛性が向上できる。また、断面係数についても同様の傾向を示すことから、曲げ強度も大幅に向上可能である。逆に言えば、従来例と同等程度の曲げ強度あるいは剛性が要求される場合、大幅な軽量化が可能といえる。
また、図8に、これら前記従来例押出管と発明例押出管との、前記図5の解析における、管断面(図の左側)でのひずみ分布の模式図(図の右側)を上下に並べて示す。この図8において、曲げ加工方向は、図8の下から上に向かう上下方向であり、各押出管の図の上側が曲げ外側、図の下側が曲げ内側となる。また、点線で示す、横向きの矢印は各々中立軸(従来例は外形中心軸Aと等しい)を示している。
この図8の通り、発明例(下側)は、前記した第一、第二の差厚化により、中立軸(B)が図の上側の曲げ外側に移動しており、曲げ外側部位の引張ひずみ量が、従来例に比して減少しており、これが前記図5、6、7、8の結果につながっていることが分かる。以上の通り、これら実施例から本発明の効果が裏付けられる。
以上説明したように、本発明は、高強度なアルミニウム合金を用いても、あるいは小Rで通常の曲げ加工をする場合でも、曲げ加工の際の破断を抑制できるアルミニウム合金押出管を提供できる。したがって、本発明は、ロールバーやシートバック等の車体用構造部材として好適である。
1:押出管、2:曲げ外側部位、3:曲げ内側部位、4、5:中立軸交差部位、6、7:厚肉部位の管内面壁、8、9:薄肉部位の管内面壁、10:マーキング、A:差厚化する前の中立軸、B:差厚化した後の中立軸、C:管軸中心、t:肉厚

Claims (7)

  1. 断面の外形が円形あるいは楕円形とされた構造部材用アルミニウム合金押出管であって、想定される荷重が負荷された際か、あるいは曲げ加工された際に、曲げ内側および曲げ外側になる二つの部位の肉厚を、前記管外形の軸中心を通る中立軸が交差する部位の肉厚よりも、前記押出管の長手方向全長に亘って、各々厚くする第一の差厚化がなされている、ことを特徴とするアルミニウム合金押出管。
  2. 前記アルミニウム合金押出管が曲げ加工が施されて構造部材とされるものであり、前記曲げ加工の際に前記曲げ外側になる部位の肉厚を、前記曲げ加工の際に前記曲げ内側になる部位の肉厚よりも、前記押出管の長手方向全長に亘って厚くする第二の差厚化も更になされており、これら差厚化後の前記曲げ加工時の中立軸が、押出管の長手方向全長に亘って、前記断面の外形の軸中心から外れて、前記曲げ外側になる部位側に片寄っている請求項1に記載のアルミニウム合金押出管。
  3. 前記アルミニウム合金押出管の、前記厚肉化された曲げ内側になる部位のうちで最も曲げ内側になる部位と、前記厚肉化された曲げ外側になる部位のうちで最も曲げ外側にある部位とが、前記押出管の長手方向全長に亘って、それぞれ最も厚肉とされている請求項1または2に記載のアルミニウム合金押出管。
  4. 前記第一と第二の各差厚化が前記押出管の内側に向かってのみなされ、前記押出管中空部の断面形状が、前記押出管の長手方向全長に亘って、前記断面の外形とは異なる形状とされている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金押出管。
  5. 前記押出管中空部の断面形状が前記押出管の長手方向全長に亘って前記外形と非同心である楕円形とされている請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアルミニウム合金押出管。
  6. 前記押出管中空部が、前記押出管の長手方向全長に亘って、前記荷重負荷方向に対して、あるいは前記曲げ加工方向に対して、直角方向に延在する管内面壁を、前記曲げ内側になる部位と前記曲げ外側になる部位との両方に有している請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアルミニウム合金押出管。
  7. 前記請求項1から6のうちのいずれかのアルミニウム合金押出管からなり、この押出管の前記差厚化がなされている部位のうち、前記厚肉化された曲げ外側になる部位を、車体の外側に向けて配置したことを特徴とする車体構造部材。
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