JP2015029681A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣を低下させることなく、不利な遊技状態への転落を防ぐ。
【解決手段】各リールの回転開始から少なくとも各回転速度が一定の速度に至ったと判別されるまでは各停止ボタンに対する操作が無効に設定されるスロットマシンにおいて、押し順報知モード中に遊技者に有利な遊技状態に入って転落契機用図柄組み合わせが設定されている転落契機押し順役に当選した場合には、各リールの回転速度が一定の速度に至ったと判別された後に転落契機用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序に反する最初の停止ボタンの操作を検出したことを条件に、各停止ボタンに対する無効の設定を解除する。一方、押し順報知モード中ではない状態や押し順報知モード中であるが不利な遊技状態に転落するおそれがない状態下では、各リールの回転速度が一定の速度に至ったと判別したことを、各停止ボタンに対する無効の設定の解除条件とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、始動レバーの操作に応じて複数のリールを始動させると共に、複数種の役を対象とする抽選を実行し、各リールをそれぞれ停止ボタンの操作に応じて停止させる際に、抽選の結果に応じた図柄が停止位置に引き込まれるような制御(以下「引き込み制御」という。)を実施するスロットマシンに関する。
従前よりスロットマシンでは、複数種の役を対象とする役抽選と、その抽選の結果に基づく引き込み制御とによって、回転中のリールを停止させるタイミングを制御している。また、所定の遊技条件が成立したことに応じて、役抽選で当選した役への入賞を可能にする停止操作の順序(以下「押し順」という。)を報知するモード(以下「押し順報知モード」、または「ATモード」という。)に移行する(たとえば特許文献1を参照)。
また、近年のスロットマシンでは、再遊技役や特定の小役について複数とおりの役に重複当選した状態を発生させ、各停止ボタンがどの順序で押されたかによって引き込み対象の役の種別を変動させている。このように複数種の役を組み合わせて、停止ボタンに対する押し順によって引き込み対象の図柄組み合わせの種類を変動させる当選態様を、以下、「押し順役」と呼ぶ。
押し順役では、一般に、入賞時の図柄組み合わせによって、遊技者に付与される特典に差が生じるようにしている。また、ATモードにおいて押し順役に当選した場合には、その押し順役に該当する図柄組み合わせの中で遊技者にとっての有利度合いが最も高いものに対応づけられた押し順(以下、「正解の押し順」という。)が報知される。
さらに、最近のスロットマシンでは、再遊技役への当選確率を変動させることによって遊技者のメダルの消費の度合いを調整すると共に、押し順役として、再遊技への当選確率が低い遊技モード(以下「低確リプレイモード」という。)から再遊技への当選確率が高められた遊技モード(以下「高確リプレイモード」という。)への移行の契機となる図柄組み合わせを含む押し順役を設け、ATモードにおいてこの押し順役に当選すると、高確リプレイモードへの移行の契機となる図柄組み合わせを表示するための押し順を報知する。したがって、ATモードに入ると、高確リプレイモードへの移行が容易になり、その後の所定期間が2種類のモードの組み合わせによる特別遊技期間(アシストリプレイタイム、略してART)となって、遊技者に大きな利益が供与される(たとえば特許文献2を参照。)。
ARTでは、報知された押し順どおりに各停止ボタンを押すことにより、再遊技役や高い特典を伴う小役への入賞を容易に成立させて大きな利益を獲得することができる。しかし、押し順役に当選して正解の押し順が報知されているにも関わらず、正解の押し順とは異なる順序で各停止ボタンが押されると、高確リプレイモードの終了契機となる図柄組み合わせが引き込まれて、高確リプレイモードから低確リプレイモードに転落してしまうことがある(たとえば特許文献2の段落0375,0381を参照。)
特開2006−218040号公報 特開2013−34897号公報
押し順が報知されるのにそれとは異なる順序で操作をしてしまう理由の主なものは、遊技者の勘違いや操作ミスであると考えられる。
報知された押し順どおりの停止操作を行わなかった遊技者を救済するために、特許文献1に記載された発明では、ATモードにおいて押し順を報知する場合には、リールの回転開始から停止ボタンに対する操作を有効にするまでの時間(無効時間)を、押し順が後になるほど長く設定し、それぞれの無効時間に応じて各停止ボタンの操作を順に有効化することが記載されている。たとえば、1番目に操作すべき停止ボタンでは無効時間を3秒とし、2番目に操作すべき停止ボタンでは無効時間を5秒とし、3番目に操作すべき停止ボタンでは無効時間を7秒とし、それぞれの無効時間が経過する毎に、対応する停止ボタンの操作を有効化する。
上記の方法によれば、報知されているのとは異なる順序で押し操作が行われても、その操作は無効になる可能性が高いため、操作ミスや勘違いなどによって入賞の取りこぼしが生じるのを防ぐことができる。
しかし、特許文献1に記載の発明では、報知される全ての押し順に関して、その押し順どおりの操作を行うように遊技者を誘導するので、スロットマシンの最大の魅力である遊技者の技術介入性が低下してしまう。また、押し順の報知に注意しなくても救済されることになると、遊技者の注意力が低下して、ATモードにおける遊技の興趣が低下してしまう。
本発明は上記の点に着目してなされたもので、遊技者が大きな不利益を被る場合の操作ミスのみを救済することにより、押し順報知を伴う遊技の興趣を低下させることなく、遊技者の利益が大きく損なわれないようにすることを課題とする。
本発明は、複数種の図柄が外周面に設けられた複数のリールと、各リールを回転させるための始動レバーと、各リールの回転を停止させるべくリール毎に設けられた複数の停止ボタンと、遊技媒体の投入下における始動レバーの操作に応じて、各停止ボタンの操作順序によって表示される図柄組み合わせが異なる押し順役を含む複数種の役を対象とした抽選を実行すると共に各停止ボタンに対する操作を無効に設定し、各リールの回転速度が一定の速度に至ったと判別したことを少なくとも含む所定の解除条件が成立したことに応じて停止ボタンの操作を有効化し、有効化された停止ボタンの操作を検出したとき、その停止ボタンに対応するリールを、前記抽選の結果に対応する図柄組み合わせを表示するために所定の移動許容範囲内で停止させる制御部とを備え、抽選において押し順役に当選したときに、遊技者にとっての有利度合いが最も高くなる図柄組み合わせを表示するための停止ボタンの操作順序を停止ボタンの操作無効期間中に報知する押し順報知モードが設けられると共に、押し順役の中に、停止ボタンの操作順序によっては現在のゲームより不利な遊技状態に転落する契機となる転落用図柄組み合わせが表示されるように設定された転落契機押し順役が含まれるスロットマシンに適用される。
本発明によるスロットマシンでの制御部は、前記押し順報知モード中でありかつ前記転落用図柄組み合わせが表示されると不利な遊技状態に連絡する状態下において前記抽選で転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に転落用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序に反する最初の停止ボタンの操作を検出したことを解除条件に設定する。一方、押し順報知モード中ではない状態または押し順報知モード中であるが転落用図柄組み合わせが表示されても不利な遊技状態に転落しない状態下において前記転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別したことを前記解除条件に設定する。
上記の構成のスロットマシンでは、少なくとも始動レバーの操作により各リールが回転を開始してから各リールの回転速度が一定の速度に至ったと判別されるまでは、全ての停止ボタンの操作が無効になる。
さらに、押し順報知モードにおいて転落用図柄組み合わせ(たとえば前述した高確リプレイモードから低確リプレイモードへの移行の契機となる図柄組み合わせ)が表示されると不利な遊技状態に転落する状態下で転落契機押し順役に当選したときには、転落用図柄組み合わせが表示されることになる停止ボタンの操作順序に反する最初の停止ボタンの操作が検出されたことを条件に、各停止ボタンの操作が無効になる状態が解除される。
したがって、遊技者の勘違いや操作ミスなどにより、転落用図柄組み合わせが表示されるような順序で停止ボタンが操作されても、転落用図柄組み合わせが表示されて不利な遊技状態への転落が生じるのを防ぐことができる。しかしながら、押し順報知モード中ではない場合や転落用図柄組み合わせが表示されても不利な遊技状態に転落することがない状態下で転落契機押し順役に当選した場合には、転落用図柄組み合わせに対応する順序で停止操作が行われても、その停止操作には規制がかからず、転落用図柄組み合わせの表示が容認される。したがって、遊技者が正解の押し順を取りこぼすと、獲得できる利益が減ってしまう場合もある。
上記のスロットマシンの一実施形態では、前記押し順役の中に、停止ボタンの操作順序によっては現在のゲームより有利な遊技状態に昇格する契機となる昇格用図柄組み合わせが表示されるように設定された昇格契機押し順役が含まれる。また前記制御部は、押し順報知モード中でありかつ前記昇格用図柄組み合わせが表示されると有利な遊技状態に昇格する状態下において前記抽選で前記昇格契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に前記昇格用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序に整合する最初の停止ボタンの操作を検出したことを前記解除条件に設定する。一方、前記押し順報知モード中ではない状態または押し順報知モード中であるが昇格用図柄組み合わせが表示されても有利な遊技状態に昇格しない状態下において前記昇格契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別したことを前記解除条件に設定する。
上記の実施形態によれば、押し順報知モード中で有利な遊技状態に昇格するチャンスがあり、その昇格の契機となる昇格用図柄組み合わせが設定されている昇格契機押し順役に当選したのに、遊技者の勘違いや操作ミスなどにより、報知された正解の押し順における最初の操作に反する停止ボタンが操作された場合には、その操作が無効となるので、昇格用図柄組み合わせによる入賞の取りこぼしが生じるのを回避することができる。しかし、押し順報知モード中でない場合や押し順報知モード中であるが昇格用図柄組み合わせが表示されても有利な遊技状態に昇格する可能性がない場合には、昇格用図柄組み合わせの取りこぼしは容認される。
本発明のスロットマシンにおいて、各停止ボタンに、操作されているときには第1レベルの信号を、操作されていないときには第1レベルとは異なる第2レベルの信号を、それぞれ前記制御部に出力するスイッチ回路が設けられる場合、一実施形態では、制御部は、押し順報知モード中の抽選において前記転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に、前記転落用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序において最初に操作される停止ボタン以外の停止ボタンのスイッチ回路からの信号が第2レベルから第1レベルに変化したことに応じて各停止ボタンに対する操作の無効を解除し、その後に前記スイッチ回路からの信号が第2レベルに復帰したことに応じてこのスイッチ回路が設けられた停止ボタンに対応するリールを前記移動許容範囲内で停止させる。
さらに他の実施形態における制御部は、押し順報知モード中の抽選において前記転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に、前記転落用図柄組み合わせが表示されることとなる操作順序において最初に操作される停止ボタン以外の停止ボタンのスイッチ回路からの信号が第2レベルから第1レベルに変化したことに応じて各停止ボタンに対する操作の無効を解除し、その後の所定時間に亘って前記スイッチ回路からの信号が第1レベルに維持されたことに応じてこのスイッチ回路が設けられた停止ボタンに対応するリールを前記移動許容範囲内で停止させる。
上記2つの実施形態によれば、転落契機押し順役に当選したために、各リールの回転速度が一定の速度に至った後も各停止ボタンの操作の無効が継続されている状態下でも、転落用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序における最初の操作に反する停止ボタンが操作されたことに応じて無効を解除すると共に、操作された停止ボタンに対応するリールを停止させることができる。
本発明によれば、押し順報知モードにおいて転落用図柄組み合わせが表示されると現在のゲームより不利な遊技状態に転落する場合に、当該転落用図柄組み合わせが設定されている転落契機押し順役に当選し、遊技者の勘違いや操作ミスにより転落用図柄組み合わせが表示されるような操作順序で停止操作が行われたとしても、その停止操作を無効として転落用図柄組み合わせが表示されるのを防ぐことができる。一方、その他の状況下で転落契機押し順役に当選した場合には、報知された押し順どおりの停止操作が受け付けられて、その押し順に応じた図柄組み合わせが表示されるので、正解の押し順を取りこぼした場合には、遊技者が得られる利益が減少する。したがって、押し順報知モードにおける遊技者の緊張感を適度に高めることができるから、報知を伴う遊技の興趣を損なうことなく、現在のゲームより不利な遊技状態に転落することにより生じる大きな損失からは、遊技者を救済することができる。
本発明が適用されたスロットマシンの外観を示す斜視図である。 正面パネルの窓部の構成を示す正面図である。 押し順報知用の演出画面の例を示す説明図である。 上記スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 役の種類と停止図柄の組み合わせとを対応づけて示した説明図である。 内部当選の態様を遊技モード毎の当選確率(割り当てられる乱数の個数)や押し順に対する制御に対応づけて示した説明図である。 3種類の遊技モードの切り替え制御の流れを示す説明図である。 転落契機押し順役である押し順ベルに当選している状態下で報知された押し順どおりに停止操作が行われた場合の無効設定の解除のタイミング、およびリールの停止制御を示す説明図である。 押し順ベルに当選している状態下で報知された押し順とは異なる順序で停止操作が行われた場合の無効設定の解除のタイミング、およびリールの停止制御の例を示す説明図である。 押し順ベルに当選している状態下で報知された押し順とは異なる順序で停止操作が行われた場合の無効設定の解除のタイミング、およびリールの停止制御の他の例を示す説明図である。 停止ボタンの操作信号に対する信号処理方法を示す説明図である。 不利な遊技状態に転落することがない状態下で押し順ベルに当選している場合の無効設定の解除のタイミング、およびリールの停止制御の例を示す説明図である。 1回分のゲームを進行させる制御の手順を示すフローチャートである。 図13中のリール停止制御の詳細な手順を示すフローチャートである。 押し順ベルの正解の押し順が1通りに限定されている仕様のスロットマシンにおいて、押し順ベルに当選している状態下で報知された押し順とは異なる順序で停止操作が行われた場合の無効設定の解除のタイミング、およびリールの停止制御の例を示す説明図である。 図15の処理に適合するリール停止制御の手順を示すフローチャートである。
図1は、この発明の一実施例であるスロットマシン1の外観を示している。図示のスロットマシン1は、筐体2の開放された前面に前面扉3が開閉可能に取り付けられたものである。図示していないが、筐体2の内部には、リールユニット、電源ユニット、メダル払出機、制御基板などが組み込まれている。扉3は金属製の枠体を本体とし、枠体の中央部および下部にそれぞれ合成樹脂製のパネル4,5が取り付けられ、枠体の上部に液晶表示器6および一対のスピーカ7A,7Bが設けられている。
以下、中央のパネル4を「正面パネル4」と呼び、下部のパネル5を「下部パネル5」と呼ぶ。
正面パネル4の高さ中央部には、矩形状の透明な窓部8が設けられており、この窓部8を通して、筐体2の内部のリールユニットを構成する3個のリール9a,9b,9cの外周面を視認することができる。
この実施例では、数字の「7」、「BAR」、「blank」、スイカ、チェリーの各図柄をそれぞれ1種類ずつ、リプレイ図柄(「RP」の文字入り)およびベル図柄をそれぞれ2種類ずつ設定し(各図柄については図5を参照。)、各リール9a,9b,9cに、これらの図柄による21駒分の図柄配列を設定している。各リール9a,9b,9cは、リールユニットと一体に組み付けられたモータ29a,29b,29c(図4に示す。)によって個別に駆動される。
窓部8の縦幅は、各リール9a,9b,9cの3駒分の範囲に対応する長さになっている。各リール9a,9b,9cが停止すると、図2に示すように、リール9a,9b,9c毎の3個の図柄Zが、上、中、下の高さ位置を揃えて窓部8内に停止することにより、3本の水平ラインL1〜L3、および右下がりのラインL4ならびに左下がりのラインL5のそれぞれに沿って、図柄Zが整列した状態となる。この実施例では、5本のラインL1〜L5のうちの中央の水平ラインL1のみが、入賞ラインに設定される。
図1に参照を戻す。窓部8の右には、アシストリプレイタイム(ART)への移行を報知するための報知ランプ20が設けられている。また窓部8の左にも複数のランプ(図示せず。)が設けられている。
正面パネル4と下部パネル5との間には、斜め上方を向く操作面11と前方を向く操作面12とによる遊技操作部10が設けられる。
下部パネル5の下方にはメダル払出口14やメダル受け皿15が設けられている。遊技操作部10のメダル投入口19から投入されたメダルは、前面扉3の内側に設けられたメダル通路(図示せず)を通ってメダル払出機28(図4に示す。)のホッパー内に取り込まれる。メダル払出機28から放出されるメダルは、図示しないメダル払出通路を介してメダル払出口14に運ばれてメダル受け皿15へ放出される。
遊技操作部10の斜め上方を向く操作面11には遊技に供するメダル枚数を設定するための2種類のベットボタン16,17、メダル枚数に関する表示を行う数字表示器18、メダルを投入するためのメダル投入口19が配備されている。
この実施例のスロットマシン1で1回のゲームを実施するには、3枚のメダルを投入する必要がある。メダル投入口19より投入されたメダルが3枚に達すると、入賞ラインL1が有効化される。メダル投入口19から4枚以上のメダルが投入されると、最初の3枚がゲームに賭けられ、残りのメダルの枚数が計数されて、その計数値がクレジット枚数として後述する主制御部30のRAM33に保存される。
3枚以上のメダルが貯留されている状態下で一方のベットボタン16(マックスベットボタン)が押されると、クレジット枚数から3枚のメダルが一度に引き落とされて1ゲームを実行可能な状態になる。他方のベットボタン17(一枚賭けベットボタン)を押す場合には、3回の操作によって1ゲームを実行可能な状態になる。
遊技操作部10の前向きの操作面12には、各リール9a,9b,9cを一斉に回転させるための始動レバー21、各リール9a,9b,9cを個別に停止させるための停止ボタン22a,22b,22c、および精算ボタン23が配備されている。
精算ボタン23はクレジット枚数の精算を指示するためのもので、遊技者により精算ボタン23が操作されると、数字表示器18に表示されたクレジット枚数分のメダルがメダル受け皿15へ放出される。
メダル投入口19へのメダル投入またはベットボタン16,17の操作(以下、これらを「ベット操作」と総称する。)の後、1ゲームの実行が可能な状態で始動レバー21が操作されると、主制御部30は、後述する図6に示す複数種の当選の態様を対象とした役抽選を実行する。次に、リール9a,9b,9cの回転を開始し、リール9a,9b,9cが一定の速度に至ると、停止ボタン22a,22b,22cによる停止操作を受け付けて、対応するリール9a,9b,9cを停止させる。各リール9a,9b,9cを停止させる際には、役抽選の結果から選択した図柄を有効化された入賞ライン上に引き込む制御が実行される。
上記の役抽選とは別に、この実施例では、適宜、遊技者にとってより有益な役を揃えることが可能な押し順(停止操作の順序)を報知する演出を行うATモードに移行するか否かを決める抽選(以下、「AT移行選択抽選」という。)を実施する。
図3は、ATモードに切り替えられたときに液晶表示器6に表示される演出画面の例を示す。この実施例では、最初に操作される停止ボタンによって、正解の押し順か否かが決まるようになっており、図3では、右の停止ボタン22cを最初に操作すべきであること報知する画面の例を示す。
具体的に図3に示す演出画面には、停止ボタン22a,22b,22cの画像202a,202b,202cが現れるが、最初に操作すべき停止ボタン22cの画像202cが大きく、また目立つ色彩と画像202c内の「1」という文字とにより強調表示され、さらにその上方に「右」という文字が表示される。遊技者がこの表示に従って停止ボタン22cを最初に操作すると、正解の押し順による操作が行われたと判定され、当選した押し順役の中で最も有利な図柄組み合わせが引き込み制御の対象に設定される。
最初に操作すべきボタンが左の停止ボタン22aである場合には、ボタン22aに対応する画像202aが同様に強調表示されて、その上方に「左」の文字が表示される。また最初に操作すべきボタンが中央の停止ボタン22bである場合には、ボタン22bの画像202bが同様に強調表示され、その上方に「中」の文字が表示される。これらの表示が行われた場合にも、遊技者が強調表示に対応する停止ボタンを最初に操作することによって、正解の押し順による操作が行われたと判定され、当選した押し順役の中で最も有利な図柄組み合わせが引き込み制御の対象に設定される。
なお、上記の画面の表示以外に、スピーカー7A,7Bからも操作すべき停止ボタンを知らせる音声が出力されるので、「右」「中」「左」の文字による報知は必ずしも必要ではない。
図4は、上記スロットマシン1の電気的構成を示すブロック図である。
この実施例のスロットマシン1には、遊技の進行全般を制御する主制御部30のほか、主制御部30からのコマンドに応じて演出に関する制御を担当する第1および第2の副制御部40,50が設けられる。第1副制御部40は、画像による演出を制御し、第2副制御部50は、音声や電飾による演出を制御する(以下、第1副制御部40および第2副制御部50をまとめて「副制御部40,50」という場合がある。)。
主制御部30,第1副制御部40,第2副制御部50には、それぞれCPU31,41,51、ROM32,42,52、RAM33,43,53が設けられる。
さらに、主制御部30や第1副制御部40には、抽選処理のための乱数発生器34,44が設けられる。主制御部30では、乱数発生器34を用いて前述の役抽選やAT移行選択抽選を実行する。第1副制御部40では、乱数発生器44を用いて、液晶表示器6に表示させる演出表示のステージ(演出ステージ)を選択するための抽選(以下「ステージ選択抽選」という。)を実行する。
主制御部30のROM32には、遊技の進行に関する制御を実施するためのプログラム、各リール9a,9b,9cの図柄配列テーブル、抽選のための抽選テーブルなどが保存され、RAM33には、プログラムの実行により発生した情報が書き換え可能に保存される。
各副制御部40,50でも、それぞれROM42,52に制御に必要なプログラムや固定データが格納され、RAM43,53にはプログラムの実行により発生した情報が保存される。特に副制御部40のROM42には、各種演出ステージの画像や押し順報知用の画像(図3に例示したもの)、ステージ選択抽選用の抽選テーブルなどが格納される。
主制御部30には、入出力ポート35を介して、遊技操作部10に配備された始動レバー21,停止ボタン22a,22b,22c,ベットボタン16,17,精算ボタン23や、各リールの基準位置を検出するためのインデックスセンサ24a,24b,24c,メダル投入口19へと投入されたメダルを検出するためのメダル検知センサ26などが接続される。また、主制御部30には、ドライバ回路36を介して、リール9a,9b,9c毎のモータ29a,29b,29cを駆動するリール駆動回路27a,27b,27c,メダル払出機28,数値表示器18などが接続される。図示していないが、始動レバー21や各種ボタンには、その操作によって動作するスイッチを含むスイッチ回路が設けられ、そのスイッチ回路からの電気信号が入出力ポート35を介して主制御部30に入力される。
各モータ29a,29b,29cはステッピングモータである。主制御部30は、モータ29a,29b,29cに対する駆動パルスを計数することによって、対応するリール9a,9b,9cの回転位置を検出し、またその計数値があらかじめ決定した値になるタイミングでモータ29a,29b,29cを停止させることにより、上記した引き込み制御を実施する。
なお、各リール9a,9b,9cの一回転は、それぞれインデックスセンサ24a,24b,24cからの検出信号により検出され、その検出信号によって、対応するリール9a,9b,9cの回転位置を示す計数値がリセットされる。主制御部30のCPU31は、各リール9a,9b,9cに回転を開始させる際には、各モータ29a,29b,29cに対して加速制御用の駆動パルスを出力する加速ステップを実行した後に、定速制御用の駆動パルスを出力する定速ステップに移行する。この後、CPU31は、各インデックスセンサ24a,24b,24cからそれぞれ定速ステップ移行後の最初の検出信号を受信したことをもって、各リール9a,9b,9cの回転速度が一定速度に至ったと判別する。
この実施例では、主制御部30のCPU31が始動レバー21の操作に応じて全てのリール9a,9b,9cの回転を開始させてから各リール9a,9b,9cの回転速度が一定速度に至ったと判別するまでの期間を、停止ボタン22a,22b,22cの操作を受け付けられない無効期間に設定している。このため、リール9a,9b,9cの回転後に遊技者が早まって無効期間内にいずれかの停止ボタンを操作しても、その操作によりリールが停止することはない。
第1副制御部40には、ドライバ回路45を介して液晶表示器6が接続され、第2副制御部50には、ドライバ回路46を介して、スピーカ7A,7B、報知ランプ20、電飾ランプ25、リール照明用のバックライト26などが接続される。なお、電飾ランプ25は扉3の正面パネル4や下部パネル5などの適所に取り付けられ、バックライト26は、リールユニット内の各リール9a,9b,9cの内側に配備される。
主制御部30、第1副制御部40、第2副制御部50は、それぞれ独立の制御基板として形成されており、第1副制御部40は主制御部30と中継基板60を介して接続され、第2副制御部50は第1副制御部40に接続される。主制御部30から送信された各種コマンドは第1副制御部40に送信された後に、第2副制御部50にも転送され、それぞれのCPU41,51がコマンドに応じた制御を実施する。
主制御部30からのコマンドには、役抽選の結果やAT移行選択抽選の結果を通知するコマンドのほか、主制御部30での遊技制御に同期した演出制御を実行するために必要な各種情報を通知するコマンドが含まれる。第1副制御部40は、AT移行選択抽選に当選した旨の通知を受けると、主制御部30からATモードを終了する旨の通知を受けるまで役抽選の結果の通知に基づき、適宜、図3に例示したような画面による押し順報知の演出を実施する。
また、第1副制御部40は、液晶表示器6の映像演出に同期した音響制御および電飾制御を実施するために必要な情報を第2副制御部50に通知し、この通知を受けた第2副制御部50による音響演出および電飾演出と、第1副制御部40による映像演出との総合連携によって、多彩な演出が実施される。
図5は、各種の役にかかる入賞図柄の組み合わせを表形式にして示したものである。
この実施例の役物は、ビッグボーナス(BB)およびレギュラーボーナス(RB)の2種類である。ビッグボーナスは「7」の図柄が一列に並んだ図柄組み合わせであり、レギュラーボーナスは「BAR」の図柄が一連に並んだ図柄組み合わせである。これらの役物への入賞が成立した場合には、ボーナスゲームモードに移行して遊技者に大きな特典が与えられるが、ボーナスゲームに関しては、詳細な説明を省略する。
再遊技役には、3種類のリプレイ役(RP1,RP2,RP3)が含まれる。第1のリプレイ役RP1は、リプレイ図柄が一列に並んだ図柄組み合わせである。第2のリプレイ役RP2では、中央の図柄のみがリプレイ図柄で、左右の図柄はベル図柄となる。第3のリプレイ役RP3は、左にリプレイ図柄が位置し、中央および右にベル図柄が位置する構成となる。
第1のリプレイ役RP1では、左、中央、右のいずれの停止位置においても、2種類のリプレイ図柄のいずれが停止してもよいものとしている。すなわち、同一のリプレイ図柄による組み合わせも、2種類のリプレイ図柄が混在する組み合わせも、リプレイ役RP1として機能する。リプレイ役RP2,RP3のリプレイ図柄およびベル図柄についても同様に、2種類の図柄のいずれでもよいものとしている。
このようにリプレイ役RP1,RP2,RP3として機能する図柄の組み合わせを複数とおり設定しておくことにより、これらの役に当選したときには、容易に当選役の図柄を引き込むことが可能になる。
この実施例の小役には、2種類のベル役BL1,BL2が含まれる。各ベル役BL1、BL2では、入賞ラインL1に揃うベル図柄の組み合わせが異なる。
また、ベル役については、BL1,BL2よりも配当が少ない8種類の図柄組み合わせBL3,BL4,BL5,BL6,BL7,BL8,BL9,BL10が設定される。ベル役BL3,BL4,BL5,BL6,BL7,BL8,BL9,BL10のそれぞれに対応する入賞図柄組み合わせについては図示を省略するが、これらは、見た目上は、入賞ラインL1以外のライン、すなわち図2に示したラインL2〜L5のいずれかにベル図柄が並ぶ構成となる。
ベル役BL1,BL2のほか、この実施例では、入賞ラインL1にスイカ図柄が並ぶスイカ役FR1、左のリール9aの下段にチェリー図柄が停止する角チェリー役FR2、左のリール9aの中段にチェリー図柄が停止する単チェリー役の3種類の小役が設けられる。
上記3種類の小役FR1,FR2,FR3は、入賞によるメダル払い出し枚数はベル役BL1,BL2より少ないが、これらの小役への当選はAT移行選択抽選の契機となる。
図6は、役抽選における各種当選の態様を、それぞれに割り当てられた乱数の個数や当選した場合の引き込み制御の対象と共に示す。なお、この抽選に使用される乱数の総数は65536個であり、いずれの当選態様にも割り当てられていない乱数を引いた場合には「はずれ」となる。
図6によれば、ビッグボーナスBB、レギュラーボーナスRB、スイカFR1、角チェリーFR2、単チェリーFR3、およびリプレイ役RP1は、それぞれ単独で抽選の対象となり、当選した場合にも、その当選役が単独で引き込み制御の対象となる。一方、リプレイ役RP2,RP3は、リプレイ役RP1を含む3種類のリプレイ役の重複当選としてのみ当選するように設定され、ベル役BL1,BL2は、他のベル役BL3〜BL10のうちのいずれか2つと重複当選するように設定されている。これら重複当選が生じる役では、実施された押し順によって引き込み制御の対象となる図柄組み合わせ(役)が変動する。
具体的に、ベル役BL1,BL2は、他の8種類のベル役BL3〜BL10の中の2つと組み合わせられ、その組み合わせに応じて「押し順ベル1」「押し順ベル2」「押し順ベル3」という3種類の当選の態様が設定される。さらに、これらの押し順ベル1,2,3は、ベル役BL1またはBL2以外のベル役の組み合わせが異なる4通りの態様に分類され、合計12種類の押し順ベルが設定される。これら12種類の押し順ベルには、それぞれ異なる乱数が割り当てられる。
図6に示す設定によれば、「押し順ベル1」に当選した場合には、左の停止ボタン22aが最初に押された場合(以下、この操作を「左打ち操作」という。)にのみベル役BL1が優先的な引き込み制御の対象となり、その他の停止ボタン22b,22cが1番目に停止操作された場合には、ベル役BL1と重複当選した他の2つのベル役が優先的な引き込み制御の対象に設定される。
「押し順ベル2」に当選した場合には、中央の停止ボタン22bが最初に押された場合(以下、この操作を「中打ち操作」という。)にのみベル役BL2が優先的な引き込み制御の対象となり、その他の停止ボタン22a,22cが最初に押された場合には、ベル役BL2と重複当選した他の2つのベル役が優先的な引き込み制御の対象となる。「押し順ベル3」に当選した場合には、右の停止ボタン22cが最初に押された場合(以下、この操作を「右打ち操作」という。)にのみベル役BL2が優先的な引き込み制御の対象となり、その他の停止ボタン22a,22bが1番目に押された場合には、ベル役BL2と重複当選した他の2つのベル役が優先的な引き込み制御の対象となる。
再遊技役の3種類のリプレイ役の重複当選の態様(以下、「押し順リプレイ」という。)に当選した場合には、右打ち操作が行われるとリプレイ役RP3が優先的な引き込み制御の対象となり、中打ち操作が行われるとリプレイ役RP2が優先的な引き込み制御の対象となり、左打ち操作が行われるとリプレイ役RP1が優先的な引き込み制御の対象となる。
AT移行選択抽選でATモードに当選して当該モードに移行すると、役抽選で「押し順リプレイ」や「押し順ベル1,2,3」に当選した場合には、重複当選している役の中で遊技者にとって最も高い利益が得られる役(押し順リプレイではリプレイ役RP3であり、押し順ベル1ではベル役BL1であり、押し順ベル2,3ではベル役BL2である。)に対応する押し順が報知される。この報知の対象となる押し順のことを、以下、「正解の押し順」と呼ぶ。
さらにこの実施例のスロットマシン1には、第1のリプレイ役RP1への単独当選の態様(以下、「ノーマルリプレイ」という。)および上記の「押し順リプレイ」に対する当選確率が異なる3種類の遊技モードRT0,RT1,RT2が設けられている。これらのうち、RT0は初期設定される遊技モードであるため、「通常遊技モード」と呼び、RT1,RT2の各遊技モードをそれぞれ「第1リプレイタイムRT1」「第2リプレイタイムRT2」と呼ぶ。なお、再遊技役以外の役にかかる当選確率については、RT0〜RT2の間での違いはなく、それぞれ一定の当選確率が維持される。
図6に示すように、通常遊技モードRT0および第2リプレイタイムRT2では、再遊技役に関してはノーマルリプレイにしか当選しない。通常遊技モードRT0におけるノーマルリプレイへの当選確率は1/7.3であるが、第2リプレイタイムRT2では、ノーマルリプレイに対する当選確率が1/1.31にまで上昇する。
第1リプレイタイムRT1では、ノーマルリプレイへの当選確率は通常遊技モードRT0より大幅に低下する。しかし、押し順リプレイに1/10.95の当選確率が設定され、2種類のリプレイの合算の当選確率は通常遊技モードRT0と同様の1/7.3となる。
図7は、上記3種類の遊技モードの切り替えの流れをそれぞれのモードへの移行の条件と共に示す。
通常遊技モードRT0においてノーマルリプレイに当選し、その当選に基づく引き込み制御によってリプレイ役RP1への入賞が成立すると、第1リプレイタイムRT1に移行する。さらに第1リプレイタイムRT1において押し順リプレイに当選し、正解の押し順である右打ち操作により第3のリプレイ役RP3への入賞が成立すると、この入賞によって第1リプレイタイムRT1から第2リプレイタイムRT2に移行する。
第1リプレイタイムRT1においてリプレイ役RP3への入賞が成立しないままゲーム実行回数が所定数Nに達した場合には、第1リプレイタイムRT1を終了して通常遊技RT0に戻る。また、第2リプレイタイムRT2において押し順ベル1〜3のいずれかに当選したが、正解の押し順に反する停止操作が行われてベル役BL1,BL2の取りこぼし(ベル役BL3〜BL10への入賞)が生じると、遊技モードは通常遊技モードRT0に戻る。
再遊技役への入賞が成立する可能性が高い第2リプレイタイムRT2は、高確リプレイモードに相当するもので、このモードにおいてはメダルの目減りが防止される。これに対し、通常遊技RT0および第1リプレイタイムRT1は、再遊技役への当選確率が低い低確リプレイモードに相当する。
ATモードに移行すると、通常遊技RT0においても、押し順ベル1〜3のいずれかに当選した場合には、配当が多いベル役BL1,BL2への入賞が得られる正解の押し順(最初に操作すべき停止ボタンの種別)が報知される。遊技者は、報知された押し順に従った操作を行うことによって、手持ちメダルの目減りを防ぐことができる。さらに第1リプレイタイムRT1においては、押し順ベル1〜3のほか、押し順リプレイに当選した場合にも正解の押し順が報知されるので、第2リプレイタイムRT2への移行の条件となるリプレイ役RP3への入賞を容易に成立させることができる。第2リプレイタイムRT2では、再遊技当選確率が高い状態で維持されるとともに、押し順ベル1,2,3に当選した場合に正解の押し順が報知されるので、遊技者に供与されるメダルの数が増大する。
したがって、ATモードに入ると、遊技者は大きな利益が得ることが可能になるが、このように遊技者を利する遊技期間をある程度長く続けても遊技場側が損失を被ることがないようにするには、ATモードに移行する前の遊技者の利益を抑制する必要がある。そこで、この実施例のスロットマシン1には、ATモードに移行する前の状態(以下、「非AT状態」という。)下でのゲームにおいて、左の停止ボタン22a以外の停止ボタンが1番最初に操作されてリール9bまたは9cが停止した場合には、遊技者にペナルティを課す仕様が導入されている。
具体的には、非AT状態のゲームで左の停止ボタン22a以外の停止ボタンが最初に操作された場合には、その後の所定回数分のゲームが終了するまで、小役FR1,FR2,FR3に当選してもAT移行選択抽選を実施しない、というペナルティが導入されている。このペナルティーを回避するには、遊技者は、ATモードに入るまでは、毎時のゲームで常に左の停止ボタン22aを1番目に操作しなければならないが、そうなると、第1リプレイタイムRT1に入って押し順リプレイに当選しても、リプレイ役RP3への入賞が成立することはない。この仕組みにより、非AT状態下での第1リプレイタイムRT1から第2リプレイタイムRT2への移行を抑制することができる。
上記のペナルティを回避する遊技者の行為によれば、非AT状態においては、通常遊技RT0から第1リプレイタイムRT1に移行し、N回のゲームを消化したことをもって通常遊技RT0に戻る、という流れが繰り返され、低確リプレイモードが長く維持される可能性が高くなる。
したがって、ATモードへの移行は低確リプレイモードにおいて生じることになるため、ATモードに移行した段階での再遊技当選確率は1/7.3となる。しかし、押し順ベル1〜3のいずれかに当選した場合には正解の押し順が報知され、遊技者が報知された押し順に従った停止操作を行うことによってメダルの消費が抑制される。
さらに、第1リプレイタイムRT1に入って押し順リプレイに当選すると、図3に示したような画像表示により、リプレイ役RP3を入賞させるための正解の押し順が報知される。遊技者は、報知に従った順序で停止操作を行うことによりリプレイ役RP3への入賞を容易に成立させて、第2リプレイタイムRT2に移行することができる。その後は、押し順ベルの当選時にベル役BL1,BL2の取りこぼしが生じない限り、ATモードを終了する条件が成立するまで、再遊技当選確率が高い状態でかつ押し順が報知されるアシストリプレイタイム(ART)となり、遊技者は、手持ちメダルを増加させることができる。
この実施例では、上記のアシストリプレイタイム(ART)への移行に応じて、正面パネル4の報知ランプ20を点灯し、ARTに入ったことを遊技者に報知している。ATモードの終了と共にARTが終了すると、報知ランプ20も消灯する。
先にも述べたように、第2リプレイタイムRT2は、押し順ベルに当選したが、正解の押し順に反した停止操作を行ったためにベルBL1,BL2以外のベル役に入賞したことによって終了する。しかし、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において、正解の押し順が報知されているのに押し順ベルの取りこぼしが生じるのは、遊技者の勘違いや操作ミスによるところが大きいと思われる。押し順ベルを取りこぼして第2リプレイタイムRT2から通常遊技RT0に戻ってもATモードは続くが、再び第2リプレイタイムRT2に戻るには、通常遊技RT0でのノーマルリプレイへの当選(確率1/7.3)と第1リプレイタイムRT1での押し順リプレイへの当選(1/10.95)とが必要となる。このため、平均で18ゲーム程度は低確リプレイモードに滞在することになり、かなりの損失が生じてしまう。
上記の実情に鑑み、この実施例では、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において、押し順ベル1〜3に含まれるいずれかの当選態様に当選した場合には、各リール9a,9b,9cの回転速度が一定の速度に至ったと判別された後に正解の押し順による第1停止操作に整合する操作が行われたことを、各停止ボタン22a,22b,22cの操作の無効を解除する条件に設定する。この設定により、回転後の各リール9a,9b,9cの回転速度が一定の速度に至った後も、正解の押し順による第1停止操作に整合する停止ボタンが操作されるまで、各停止ボタン22a,22b,22cの操作の無効が継続される。
図8〜図10は、ATモード中の第3リプレイタイムRT3において、左打ち操作を正解の押し順とする押し順ベル1に当選した場合の停止操作に対する取扱いとリールの停止制御との具体例を示す。
各図では、時間を横軸、リール回転数を縦軸として、停止操作に対する各リールの回転状態の変化を示す。図中の「絶対無効期間」は、各リール9a,9b,9cが回転を開始してから各リール9a,9b,9cの回転速度が一定の速度に至ったと判別されるまでの期間であって、ATモードであるか否かや役抽選の結果に関わらず、この期間内の停止操作は常に無効にされる。
「解除待ち期間」は、絶対無効期間が終了してから実際に停止操作の無効設定が解除されるまでの期間である。正解の押し順に整合する停止操作がいつ行われるかによって、解除待ち期間の長さは変動する。
ATモードにおいて押し順ベル1に当選した場合には、無効期間の間に第1停止操作として左打ち操作を行うことを報知する画面が表示される。図8は、この報知に従って、最初に左打ち操作が行われ、次に中打ち操作が行われ、最後に右打ち操作が行われた例を示す。この場合、最初の左打ち操作によって無効期間が解除されて対応する左リール9aが停止し、その後の中打ち操作および右打ち操作も有効な停止操作として受け付けられて、各操作に対応する中リール9bおよび右リール9cが順に停止する。
このように第1停止操作が正解の押し順に整合した場合には、この第1停止操作の時点で全ての停止ボタン22a,22b,22cに対する無効の設定が解除されると共に、第1停止操作が有効となってベル役BL1が引き込み対象として選択される。よって全てのリール9a,9b,9cが停止したときにベル役BL1への入賞を成立させることができる。
図9の事例では、正解の押し順に整合しない右打ち操作が最初に実施され、次に左打ち操作が実施され、最後に中打ち操作が実施されている。最初の右打ち操作によっては無効期間は解除されず、対応するリール9cが停止しないが、次の左打ち操作が正解の押し順に整合するため、この左打ち操作により無効期間が解除されると共に当該左打ち操作が第1停止操作であると判定され、対応する左リール9aが停止する。
左打ち操作の後の中打ち操作も有効な停止操作として受け付けられ、対応する中リール9bが停止する。また右リール9cが停止していないことに気づいた遊技者が再び右打ち操作を行うことによって、右リール9cも停止する。
図10の事例では、右打ち操作が最初に実施され、次に中打ち操作が実施され、最後に左打ち操作が実施されている。右打ち操作および中打ち操作はいずれも正解の押し順に整合しないため、これらの操作によっては無効期間は解除されない。3番目の左打ち操作が正解の押し順に整合するため、この左打ち操作により無効期間が解除されると共に当該左打ち操作が第1停止操作であると判定され、対応する左リール9aが停止する。
右打ち操作や中打ち操作によって対応するリール9c,9bが停止しなかったことに気づいた遊技者が、左打ち操作の後に中打ち操作および右打ち操作を順に実施すると、これらの操作も有効な停止操作として受け付けられて、各操作に対応する右リール9bおよび中リール9cが順に停止する。
図9および図10の事例に示すように、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において押し順ベル1に当選した場合には、絶対無効期間が経過した後に正解の押し順の第1停止操作に整合する左打ち操作が実施されたことを条件として、各停止ボタン22a,22b,22cに対する無効の設定が解除される。左打ち操作が行われると、無効の設定が解除されると共に第1停止操作が正解の押し順に整合したと判定されて、ベル役BL1が引き込み対象として選択される。よって、全てのリール9a,9b,9cが停止したときにベル役BL1への入賞を成立させることができる。
なお、左打ち操作に応じて停止操作の無効を解除すると共に当該操作を有効な第1停止操作として受け付けるには、図11に示すように、停止ボタン22aのスイッチ回路からの信号がローレベルからハイレベルに変化したことに応じて無効期間を解除し、当該信号のローレベルへの復帰に応じて操作を有効として受け付けるとよい。または、停止ボタン22aのスイッチ回路からの信号がローレベルからハイレベルに変化したことに応じて無効期間を解除した後に、当該信号のハイレベル状態が所定時間続いたことに応じて操作を有効として受け付けてもよい。
これらの信号処理によれば、正解の押し順に整合する停止操作がどのタイミングで行われても、無効期間の解除や対応するリールを停止させる制御を、支障なく速やかに実施することができる。
押し順ベル2,3に当選した場合にも、同様に、絶対無効期間の経過後に正解の押し順に整合する停止操作(押し順ベル2では中打ち操作、押し順ベル3では右打ち操作)が行われたことを条件として停止操作の無効の設定が解除され、ベル役BL2が引き込み制御の対象に設定される。
このように、ATモード中の第2リプレイタイムRT2においては、実際には正解の押し順に反する停止操作が行われても、正解の押し順に整合する停止ボタンが操作されるまでに実施された停止操作はすべて無効となり、正解の押し順に従った第1停止操作が行われたものとして取り扱われるので、遊技者は、高確リプレイモードである第2リプレイタイムRT2から低確リプレイモードの通常遊技RT0に転落するのを免れることができる。
一方、ATモード中であっても、通常遊技RT0や第1リプレイタイムRT1において押し順ベル1,2,3に当選した場合には、図12に示すように、絶対無効期間が経過したことを条件として、各停止ボタン22a〜22cに対する無効の設定が解除される。したがって、各リール9a,9b,9cは、実際の押し順に従った順序で停止する。したがって、第1停止操作が正解の押し順に整合しない場合にも、その操作が受け付けられて、遊技者にとって不利な態様のベル役BL3〜BL10が引き込み制御の対象になる。
上記のとおり、この実施例では、ATモード中に第2リプレイタイムRT2に入り、押し順ベル1,2,3のいずれかに当選したが、報知された正解の押し順における最初の操作に反する停止ボタンが操作された場合には、正解の押し順における最初の操作に整合する停止ボタンの操作が行われるまで停止操作の無効の設定が継続され、第2リプレイタイムRT2から通常遊技RT0への転落が回避される。その一方で、ATモード中であっても、遊技モードの転落に関係のない通常遊技RT0や第1リプレイタイムRT1で押し順ベル1,2,3に当選した場合には、操作順序に従ったベル役の図柄組み合わせが表示される。このような制御によれば、遊技者は、押し順ベルの当選時にベル役BL1,BL2を取りこぼすことがないように、押し順の報知に注意を払い、緊張感をもってATモード中の遊技にのぞむようになる。よって、ATモードやART中の興趣を損うことなく、遊技者が大きな損失を被るのを防ぐことができる。
図13は、主制御部30により実施されるゲーム制御の手順(1回分のゲームの実施に関するもの)を示す。
最初のステップST1では、直前のゲームの終了に応じて各種変数がリセットされる。この後、ベット操作が行われ、始動レバー21が操作されると、(ステップST2,ST3が「YES」)、CPU31は役抽選を実施する(ステップST4)。さらにこの役抽選でスイカ役FR1,角チェリー役FR2,単チェリー役FR3のいずれかに当選した場合(ステップST5が「YES」)には、CPU31はAT移行選択抽選を実施する(ステップST6)。なお、図13には示していないが、これらの抽選の結果はコマンドの形式に編集されて、第1副制御部40に報知される。
この後は、各リール9a,9b,9cを始動し(ステップST7)、リール停止制御(ST8)を行う。全てのリールが停止すると、ステップST9において、入賞の有無を判定し、入賞が成立していればその入賞態様に応じた数のメダルを払い出す。
通常のゲーム制御はステップST9で終了するが、図7に示した遊技モードRT0〜RT2間での移行の条件が成立したり、ステップST6のAT移行選択抽選においてATモードが選択、またはATモードの当選確率の切り替えが選択された場合には、ステップST10が「YES」となり、成立した条件に基づき制御状態が切り替えられる(ステップST11)。
図14は、上記ステップST8のリール停止制御において実施される詳細な手順を示す。具体的にこの手順は、各リール9a,9b,9cのモータ29a,29b,29cに対する制御が加速制御から定速制御に切り替えられたことに応じて開始される、まずCPU31は、各インデックスセンサ24a,24b,24cからの信号が入力されるまで待機し、入力を確認すると、各リール9a,9b,9cの回転速度が一定の速度に至ったと判別する。
各リール9a,9b,9cの回転速度が一定の速度に至ったと判別されると(ステップST101が「YES」)、停止操作を無効にする設定を解除する条件が成立しているかどうかがチェックされる(ステップST102〜ST104)。この時点での動作状態が非AT状態である場合(ステップST102が「NO」)や、ATモード中であるが第2リプレイタイムRT2には滞在していない場合(ステップST103が「NO」)には、ステップST105に進んで停止操作の無効設定を解除する。また、ATモード中で第2リプレイタイムRT2に滞在しているが押し順ベルには当選していない場合((ステップST102,ST103が共に「YES」、ステップST104が「NO」)にも、ステップST105に進み、停止操作の無効設定を解除する。
この後は、停止操作が行われる都度、その操作を有効なものとして受け付け(ST106,ST107)、操作された停止ボタンに対応するリールを停止させる(ステップST108)。こうして全てのリールが停止すると、ステップST109が「YES」となってリール停止制御が終了する。終了後は、入賞判定・メダル払出処理(図13のステップST9)に進むことになる。
ATモードにあって第2リプレイタイムRT2に滞在し、押し順ベルに当選している場合(ステップST102,ST103,ST104がすべて「YES」)には、各リール9a,9b,9cの回転速度が一定速度に達した後も停止操作の無効設定を解除することなく、正解の押し順に整合する停止操作が行われるまで待機する(ステップST110,ST111)。ここで行われた停止操作が正解の押し順に整合しない場合には、ステップST111が「NO」となってステップST110に戻るので、停止操作は無効となる。
正解の押し順に整合する停止操作が行われると、ステップST111が「YES」となる。この「YES」判定に応じて、CPU31は、停止操作の無効設定を解除し(ステップST112)、実施された停止操作を第1停止操作として受け付ける(ステップST113)。さらにステップST108に進んで、受け付けた停止操作に対応するリールを停止させる。その後の操作に対しては、ステップST106〜ST109のループを実行することによって、停止操作を受け付けて対応するリールを停止させる。
全てのリールが停止すると、ステップST109が「YES」となり、リール停止制御を終了する。
上記図14に示したリール制御では、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において押し順ベル1,2,3に当選したが第1停止操作が正解の押し順に整合しなかった場合には、すべて通常遊技RT0に転落することを前提とするため、押し順ベルに当選した場合には、絶対無効期間の経過後に正解の押し順における最初の停止操作に整合する停止操作が行われたことをもって、無効の設定を解除するようにした。
しかしながら上記の実施例の場合、いずれの押し順ベルも、3種類のベル役への重複当選により形成されるので、左打ち操作、中打ち操作、右打ち操作をそれぞれのベル役に個別に割り当てるとともに、正解の押し順以外の押し順に対応する2つのベル役のうちの一方の入賞図柄組み合わせのみを、通常遊技RT0への転落契機とすることも可能である。たとえば、ベル役BL1とBL7とBL10との重複当選による押し順ベル1(図6中に網点パターンを付して示す。)に当選した場合には、第1停止操作が左打ち操作であればベル役BL1を引き込み対象とし、第1停止操作が中打ち操作であればベル役BL7を引き込み対象とし、第1停止操作が右打ち操作であればベル役BL10を引き込み対象とし、ベル役BL10の入賞図柄組み合わせを通常遊技RT0への転落契機にすることができる。そうなると、ATモード中の第2リプレイタイムRT2においてこの押し順ベル1に当選した場合には、ベル役BL10に対応する右打ち操作が行われたときのみその停止操作を無効とし、左打ち操作または中打ち操作が行われたときは、停止操作の無効の設定を解除して操作を受け付けることができる。
また、上記の実施例では、ATモード中の第2リプレイタイムRT2(すなわちART)において押し順ベルに当選した場合に、ベル役BL1またはBL2の取りこぼしにより通常遊技RT0への転落契機の図柄組み合わせ(ベル役BL3〜BL10)が成立するのを回避する目的で停止操作の無効を解除する条件を変更したが、ATモード中の第1リプレイタイムRT1で押し順リプレイに当選した場合にも、同様に、絶対無効期間の終了後に正解の押し順に整合する右打ち操作が行われることを条件に停止操作の無効を解除することによって、ARTへの昇格契機であるリプレイ役RP3の取りこぼしを回避することができる。
上記のとおり、正解の押し順として実質的に定められているのは第1停止操作のみであり、昇格用図柄組み合わせ(RP3)や転落用図柄組み合わせ(BL3〜BL10)を引き込み対象するか否かも第1停止操作によって決まる場合には、転落用図柄組み合わせに対応する第1停止操作に反する操作が行われたこと、または昇格用図柄組み合わせに対応する第1停止操作に整合する操作が行われたことを、停止操作の解除条件に設定することができる。しかしながら、遊技機の仕様によっては、第1停止操作のみでは正解の押し順か否かが特定できず、停止操作の解除条件をより複雑にしなければならない場合もある。
図15は、押し順ベルの正解の押し順が第2および第3の停止操作まで定められている遊技機において、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において押し順ベルに当選している場合の停止操作の取扱いおよびリールの停止制御の例を示す。
この実施例では、右→中→左を正解の押し順として、この押し順に従った停止操作が行われたことにより遊技者にとって最も有利なベル役(BL1またはBL2)を引き込み制御の対象に設定するが、それ以外の順序による停止操作が行われた場合には、すべて通常遊技RT0への転落契機となるベル役が引き込み制御の対象に設定される。すなわち、有利なベル役を引き込むための正解の押し順(右→中→左)と通常遊技RT0への転落契機となるベル役を引き込むための押し順の中の1つ(右→左→中)との第1停止操作が一致するので、第1停止操作が正解の押し順に整合しても、第2および第3の停止操作の無効の設定を解除することはできない。
図15の事例では、転落契機のベル役の引き込みに適合する順序(右→左→中)で停止操作が行われている。最初の右打ち操作は正解の押し順に整合するので、停止操作の無効設定が解除されて右打ち操作が第1停止操作として判別され、対応する右リール9cが停止する。しかし、この段階では第1停止操作の無効の設定が解除されるだけであり、第2および第3の停止操作に対する無効の設定は継続される。
図15の事例では、2番目の左打ち操作は正解の押し順に整合しないため、第2および第3の停止操作に対する無効の設定は解除されないが、3番目の中打ち操作が正解の押し順の第2停止操作に相当するため、ここで無効の設定が解除されて、中打ち操作が第2停止操作として受け付けられ、対応する中リール9bが停止する。
最後に左のリール9aが停止していないことに気づいた遊技者が再び左打ち操作を行うと、この左打ち操作は第3停止操作として受け付けられて、対応する左リール9aが停止する。
図15の事例は、たとえば、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において押し順ベルに当選し、第1停止操作は正解であったのに、第2停止操作の段階で遊技者が誤って正解に反する停止操作を行った場合に生じる。この誤操作に対しては、正解の押し順に整合しない2番目の操作が無効となり、正解の押し順どおりの停止操作しか受け付けられない状態となるので、押し順ベルの正解の押し順が1通りに制限されている場合にも、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において通常遊技RT0への転落契機のベル役BL3〜BL10に入賞するのを防ぐことができる。
図16は、図15に示したリール停止制御を、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において実施する場合の詳細な手順を示す。この図16中のステップS104は、先の図14のフローチャート中に含まれているステップST104と同様のもので、押し順ベルに当選したか否かが判定される。この判定が「NO」であった場合には、図14のステップS105へと移行する。
押し順リプレイに当選している場合(ステップST104が「YES」)には、図14中のステップS110以下の処理に代えて、この図16中のステップS121以下の処理が実施される。まずステップS121ではカウンタnを1に設定し、停止操作に待機する。ここで正解の押し順に整合する停止操作が行われると(ステップST122およびST123が「YES」)、nの値によって処理を振り分ける(ステップST124)。
以下、遊技者の実施した停止操作の順序によって場合分けをして、処理の流れを説明する。まず、正解の押し順どおりの停止操作が行われた場合には、その最初の停止操作(たとえば図15の例では右の停止ボタン22cを押す操作)に対し、ステップST123からステップST124を経てステップST125に進み、操作された停止ボタン22の無効の設定のみを解除する。解除後は、実施された停止操作を第1停止操作として受け付けて(ステップST127)、その操作に対応するリールを停止させる(ステップST128)。
この後は、ステップST129でnの現在値を3と比較するが、n=1であるためステップST129が「NO」となってステップST130に進む。ステップST130でnの値を2に更新すると、ステップST122に戻り、次の停止操作に待機する。
2回目の停止操作も正解の押し順に整合すると、ステップST122,ST123が順に「YES」となってステップST124に進む。今回はnの値が2であるため、ステップST124からステップST126に進み、無効になっている全ての停止ボタン(すなわち回転中の2つのリールに対応する停止ボタン)の無効の設定を解除する。解除後は、実施された停止操作を第2停止操作として受け付けて(ステップS127)、その操作に対応するリールを停止させる(ステップST128)。
さらにステップST129からステップST130に進んでnの値を3に更新した後に、ステップST122に戻る。
1回目および2回目の停止操作が正解の押し順に整合した場合には、3回目の停止操作は必ず正解の押し順に整合するので、ステップST122,ST123が順に「YES」となってステップST124に進む。今回はnの値が3であるため、ステップST124からステップST127に進み、実施された停止操作を第3停止操作として受け付けた後、ステップST128において操作に対応するリールを停止させる。この段階でステップST129が「YES」となり、リール停止制御を終了する。
つぎに、押し順ベルに当選している状態下で、最初に正解の押し順の第1停止操作が実施されたが、次の操作が正解の押し順に整合しなかった場合には、1回目の操作に対しては、先のケースと同様の手順で操作された停止ボタンの無効が解除され、第1停止操作が受け付けられて対応するリールが停止する。しかし、2回目の操作に対しては、ステップST122が「YES」となった後にステップST123が「NO」となり、ステップST122に戻る。以下も同様に、正解の押し順の第2停止操作に整合する停止ボタンが操作されるまで、この流れが繰り返される。正解の押し順の第2停止操作に整合する停止ボタンが操作された後は、先のケースと同様にステップST123からステップST124を経てステップST126に進み、無効になっている全ての停止ボタンの無効の設定が解除され、実施された操作が第2停止操作として受け付けられる(ステップST127)。以下も先のケースと同様の流れで処理が進み、正解の押し順どおりに停止操作が受け付けられる。
上記のとおり、正解の押し順が1通りに限定されている場合にも、第1停止操作に対する無効設定の解除と第2および第3停止操作に対する無効設定の解除とを別個に管理することにより、遊技者にとって有利な遊技状態からの転落の契機となる図柄組み合わせによる役への入賞を回避することができる。
なお、図15,図16の実施例においても、正解の押し順に整合していないが不利な遊技状態への転落の契機の役に対応していない図柄組み合わせが特定の押し順によって表示される場合には、その図柄組み合わせの押し順に関しては、そのとおりの順序で停止操作を受け付けることができる。
また、上記各実施例では、ATモードにおいて転落用図柄組み合わせの成立や昇格用図柄組み合わせの取りこぼしを回避するために、これらの図柄組み合わせが設定されている押し順役に当選している場合には、通常とは異なる条件で停止操作の無効の設定を解除することにより絶対無効期間が経過した後も停止操作の無効の設定が継続されるようにしたが、本発明は、この方法に限定されるものではない。たとえば、絶対無効期間が経過したときに停止操作の無効設定を全て解除するが、ATモード中の第2リプレイタイムRT2において転落用図柄組み合わせが設定されている転落契機押し順役に当選した場合には、転落用図柄組み合わせを表示するための押し順に整合する停止操作が行われたときに当該停止操作を無効とする一方で、その他の停止操作を受け付けるようにしてもよい。ATモード中の第1リプレイタイムRT1において昇格用図柄組み合わせが設定されている昇格契機押し順役に当選した場合にも、停止操作の無効設定の解除後に昇格用図柄組み合わせを表示するための正解の押し順に整合する停止操作が行われたときには当該停止操作を受け付けるが、正解の押し順に整合しない停止操作が行われたときには当該停止操作を無効にしてもよい。
1 スロットマシン
6 液晶表示器
9a,9b,9c リール
21 始動レバー
22a,22b,22c 停止ボタン
30 主制御部
40 第1副制御部
31,41 CPU
32,42 ROM
33,43 RAM

Claims (4)

  1. 複数種の図柄が外周面に設けられた複数のリールと、各リールを回転させるための始動レバーと、各リールの回転を停止させるべくリール毎に設けられた複数の停止ボタンと、遊技媒体の投入下における前記始動レバーの操作に応じて、各停止ボタンの操作順序によって表示される図柄組み合わせが異なる押し順役を含む複数種の役を対象とした抽選を実行すると共に各停止ボタンに対する操作を無効に設定し、各リールの回転速度が一定の速度に至ったと判別したことを少なくとも含む所定の解除条件が成立したことに応じて停止ボタンの操作を有効化し、有効化された停止ボタンの操作を検出したとき、その停止ボタンに対応するリールを、前記抽選の結果に対応する図柄組み合わせを表示するために所定の移動許容範囲内で停止させる制御部とを備え、
    前記抽選において押し順役に当選したときに、遊技者にとっての有利度合いが最も高くなる図柄組み合わせを表示するための停止ボタンの操作順序を停止ボタンの操作無効期間中に報知する押し順報知モードが設けられると共に、押し順役の中に、停止ボタンの操作順序によっては現在のゲームより不利な遊技状態に転落する契機となる転落用図柄組み合わせが表示されるように設定された転落契機押し順役が含まれるスロットマシンにおいて、
    前記制御部は、
    前記押し順報知モード中でありかつ前記転落用図柄組み合わせが表示されると不利な遊技状態に転落する状態下において前記抽選で前記転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に前記転落用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序に反する最初の停止ボタンの操作を検出したことを前記解除条件に設定し、
    前記押し順報知モード中ではない状態または押し順報知モード中であるが転落用図柄組み合わせが表示されても不利な遊技状態に転落しない状態下において前記転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別したことを前記解除条件に設定する、
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. 前記押し順役の中には、停止ボタンの操作順序によっては現在のゲームより有利な遊技状態に昇格する契機となる昇格用図柄組み合わせが表示されるように設定された昇格契機押し順役が含まれており、前記制御部は、
    前記押し順報知モード中でありかつ前記昇格用図柄組み合わせが表示されると有利な遊技状態に昇格する状態下において前記抽選で前記昇格契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に前記昇格用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序に整合する最初の停止ボタンの操作を検出したことを前記解除条件に設定し、
    前記押し順報知モード中ではない状態または押し順報知モード中であるが昇格用図柄組み合わせが表示されても有利な遊技状態に昇格しない状態下において前記昇格契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別したことを前記解除条件に設定する、
    請求項1に記載されたスロットマシン。
  3. 各停止ボタンには、操作されているときには第1レベルの信号を、操作されていないときには第1レベルとは異なる第2レベルの信号を、それぞれ前記制御部に出力するスイッチ回路が設けられ、
    前記制御部は、前記押し順報知モード中の抽選において前記転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に、前記転落用図柄組み合わせが表示されることとなる停止ボタンの操作順序において最初に操作される停止ボタン以外の停止ボタンのスイッチ回路からの信号が第2レベルから第1レベルに変化したことに応じて各停止ボタンに対する操作の無効を解除し、その後に前記スイッチ回路からの信号が第2レベルに復帰したことに応じてこのスイッチ回路が設けられた停止ボタンに対応するリールを前記移動許容範囲内で停止させる、請求項1〜3のいずれかに記載されたスロットマシン。
  4. 各停止ボタンには、操作されているときには第1レベルの信号を、操作されていないときには第1レベルとは異なる第2レベルの信号を、それぞれ前記制御部に出力するスイッチ回路が設けられ、
    前記制御部は、前記押し順報知モード中の抽選において前記転落契機押し順役に当選したときには、回転後の各リールの回転速度が前記一定の速度に至ったと判別した後に、前記転落用図柄組み合わせが表示されることとなる操作順序において最初に操作される停止ボタン以外の停止ボタンのスイッチ回路からの信号が第2レベルから第1レベルに変化したことに応じて各停止ボタンに対する操作の無効を解除し、その後の所定時間に亘って前記スイッチ回路からの信号が第1レベルに維持されたことに応じてこのスイッチ回路が設けられた停止ボタンに対応するリールを前記移動許容範囲内で停止させる、請求項1〜3のいずれかに記載されたスロットマシン。
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