JP2015029441A - 微生物培養シート - Google Patents

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Abstract

【課題】積層可能な機構をもつ微生物培養シートを提供する。
【解決手段】微生物培養シート1は、積層されて用いられるシートである。微生物培養シート1は、コロニーを形成するための培地11を含む培養シート本体10と、この培養シート本体10を覆うカバーシート20とを備えている。カバーシート20に形状部25が設けられ、培養シート本体10のうち形状部25に対応する位置に相補形状部15が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、微生物を培養するための微生物培養シートに係り、とりわけ、積層可能な機構をもつ微生物培養シートに関する。
食品中あるいは環境中の微生物を測定するための器具として、微生物培養シートが知られている(例えば特許文献1参照)。微生物培養シートは従来の寒天培地と比較して培地調整の手間がない、場所をとらない、廃棄コストを抑えられる、などの利点があるため、寒天培地の代替として近年普及してきている。ここで、微生物培養シートとは、培地領域に微生物を含む検液を接種して、微生物を培養するためのものである。
国際公開第2011/007802(A1)号パンフレット
微生物を培養して測定する際には、測定データの信頼性を高めるために多数の微生物培養シートが用いられる。多数の微生物培養シートを取扱う際には、多数の微生物培養シートを互いに積層させた状態で運搬するのが効率的である。しかしながら、各微生物培養シートはシート状で平坦になっているために、多数の微生物培養シートを積層しても、その一部が崩れてしまい取り扱い性が十分ではなかった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、積層可能な機構をもつ微生物培養シートを提供することを目的とする。
本発明による第1の微生物培養シートは、積層されて用いられる微生物培養シートであって、
コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する面に予め定められた形状をもつ形状部を設けると共に、前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面のうち前記形状部に対応する位置に、前記形状部と相補的な形状をもつ相補形状部を設けている。
本発明による第1の微生物培養シートにおいて、前記形状部は、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する前記面に設けられた凸状の凸状要素を含み、
前記相補形状部は、前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する前記面に設けられた凹状の凹状要素を含んでもよい。
本発明による第1の微生物培養シートにおいて、前記形状部は、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する前記面に、間隔を空けて配置された帯状に延びる一対の凸状形状部を含み、
前記相補形状部は、前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する前記面に、間隔を空けて配置された帯状に延びる一対の凸状相補形状部を含み、
前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する前記面に対する法線方向からみて、前記相補形状部の前記一対の凸状相補形状部は、前記形状部の前記一対の凸状形状部の間に配置されていてもよい。
本発明による第2の微生物培養シートは、積層されて用いられる微生物培養シートであって、
コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うと共に貫通孔が形成されたカバーシートとを備え、
前記培養シート本体の前記カバーシートに面する面に、前記カバーシートの前記貫通孔を貫通して延びる凸状の形状部を設け、
前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面のうち前記形状部に対応する位置に凹状の相補形状部を設けている。
本発明による第3の微生物培養シートは、積層されて用いられる微生物培養シートであって、
コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
前記培養シート本体に、側方へ延びるストッパタブが設けられ、
前記ストッパタブは、その一部を上方へ折り曲げ可能になっている。
本発明による第4の微生物培養シートは、積層されて用いられる微生物培養シートであって、
コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
前記培養シート本体及び前記カバーシートの前記取付領域に対応する部分に、前記培養シート本体及び前記カバーシートの各々に上方へ折り曲げ可能な帯状の帯状片を画定する切込みが設けられている。
本発明による第5の微生物培養シートは、積層されて用いられる微生物培養シートであって、
コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面、または、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する面に、前記培養シート本体よりも摩擦係数の大きい滑り止めシートが設けられている。
本発明による第6の微生物培養シートは、積層されて用いられる微生物培養シートであって、
コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面、または、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する面に、粘着性をもつ粘着層が設けられている。
本発明によれば、複数の微生物培養シートを安定して互いに積層させることができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示すI−I線に沿った断面を示す断面図である。 図2(a)は、本発明の第2の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すII−II線に沿った断面を示す断面図である。 図3(a)は、本発明の第3の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)に示すIII−III線に沿った断面を示す断面図である。 図4(a)は、本発明の第4の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示すIV−IV線に沿った断面を示す断面図である。 図5は、図4(b)に示す微生物培養シートを積層させた状態を示す断面図である。 図6Aは、本発明の第5の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図である。 図6Bは、図6Aに示すVI−VI線に沿った断面において、微生物培養シートを積層させた状態を示す断面図である。 図7は、図6Aに示す微生物培養シートの変形例を示す平面図である。 図8(a)は、本発明の第6の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図8(b)は、図8(a)に示すVIII−VIII線に沿った断面を示す断面図である。 図9(a)は、本発明の第7の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)に示すIX−IX線に沿った断面を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
第1の実施の形態
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)に示すI−I線に沿った断面を示す断面図である。
本実施の形態の微生物培養シート1は、例えば食品中あるいは環境中の微生物を測定するために用いられる。図1(a)(b)に示すように、微生物培養シート1は、コロニーを形成するための培地領域11と、当該培地領域11外方の非培地領域12とを含む培養シート本体10と、この培養シート本体10を覆うカバーシート20とを備えている。なお、培地領域11は「培地」とも呼ばれ、非培地領域12は「非培地」とも呼ばれる。
本実施の形態では、培養シート本体10及びカバーシート20は、平面視において、矩形状の形状を有している。具体的には、培養シート本体10は、平面視において、直線状の上縁10aと、上縁10aに対向する直線状の下縁10dと、上縁10a及び下縁10dの端部間に延び、互いに対向する直線状の側縁10bおよび側縁10cとを含んでいる。同様に、カバーシート20は、直線状の上縁20a、下縁20d及び一対の側縁20b、20cを含んでいる。
図1(a)に示すように、平面視において、カバーシート20の上縁20a及び一対の側縁20b、20cは、対応する培養シート本体10の上縁10a及び一対の側縁10b、10cに重なっている。また、平面視において、カバーシート20の下縁20dは、培養シート本体10の下縁10dとずれている。具体的には、カバーシート20の下縁20dは、培養シート本体10の下縁10dからはみ出し、当該下縁10dよりも外方に突出している。これにより、カバーシート20の下縁20d付近を掴みやすくなり、カバーシート20を培養シート本体10から容易に捲り上げることができるようになる。
図1(b)に示すように、培養シート本体10は、カバーシート20に面する表面13と、当該表面13に対向する裏面14とを有している。この場合、裏面14は、カバーシート20とは反対側に面する。また、培養シート本体10の表面13には、上述した培地領域11及び当該培地領域11外方の非培地領域12が配置されている。
一方、カバーシート20は、培養シート本体10に面する内面23と、当該内面23に対向する外面24とを有し、この場合、外面24は、培養シート本体10とは反対側に面する。
また、カバーシート20は、培養シート本体10の非培地領域12に位置する取付領域Aを介して、培養シート本体10に取付けられている。ここでいう取付領域Aとは、培養シート本体10とカバーシート20とを取付けるための領域のことをいう。カバーシート20が取付領域Aを介して培養シート本体10に取付けられていることにより、カバーシート20を取付領域Aを起点として培養シート本体10に対して容易に捲り上げることができる。
図示する例では、取付領域Aは、平面視において、培養シート本体10の上側の縁部10aの近傍において、一対の側縁10b、10cの間を延びている。また、取付領域Aにおいて、培養シート本体10とカバーシート20は、例えば接着剤を介して接合される。なお、本明細書でいう「平面視」とは、培養シート本体10の裏面14に対する法線方向から培養シート1を観察する場合をいう。
また、図1(a)に示すように、本実施の形態の培養シート本体10は、培地領域11を取り囲むと共に、培地領域11と非培地領域12とを区画する枠体17を有している。この枠体17によって、培地領域11に供給される微生物を含む検液が、枠体17を超えて拡がることを防止することができる。
ここで、培地領域11とは、微生物を培養するための領域をいう。本実施の形態では、培地領域11は、後述のように少なくともゲル化剤を含む乾式の培地で構成されている。乾式の培地は、溶媒を含んだ培地液を乾燥させて溶媒を揮発させることにより得られる。そして、この培地領域11に微生物を含む検液を接種して、微生物を培養することができる。
培地領域11は、前述したゲル化剤に加えて、例えば固着剤、栄養成分および可塑剤を更に含んでいる。更に、培地領域11は、発色指示薬や選択剤等を含んでいてもよい。培地領域11の各成分は、培養の対象となる微生物に応じて適宜選択される。なお、培地領域11は単層で構成されていてもよく、2層以上の多層で構成されていてもよい。
一方、非培地領域12とは、培養シート本体10のうち、培地領域11以外の領域を指す。非培地領域12には、例えば、ID番号、使用期限、商標、一次元コードや二次元コードが印字される。
また、図1(b)に示すように、枠体17のうちカバーシート20に接触する表面17aは、粘着性を有している。これにより、培養シート本体10の枠体17とカバーシート20とが接触した状態を維持することができ、これにより、培地領域11をカバーシート20によって確実に保護することができる。
図1(a)に示す例では、枠体17は、平面視において円形状の輪郭を有する例が示されている。しかしながら、枠体17の輪郭は、特に限定されることはなく、方形、楕円形、多角形、不定形等であってもよい。
ところで、微生物を培養して測定する際には、測定データの信頼性を高めるために多数の微生物培養シート1が用いられる。本実施の形態では、多数の微生物培養シート1を互いに積層して効率良く運搬することができるよう、カバーシート20に予め定められた形状をもつ形状部25を設けると共に、培養シート本体10のうち形状部25に対応する位置に、形状部25と相補的な形状をもつ相補形状部15を設けている。
図1(a)及び図1(b)に示すように、形状部25は、培養シート本体10とは反対側に面するカバーシート20の外面24に設けられている。具体的には、形状部25は、カバーシート20の外面24のうち、培養シート本体10の非培地領域12に対面する領域に配置されている。
本実施の形態では、形状部25は、平面視において、培地領域11の周りを取り囲むように配置された複数の凸状要素25aを含む。図示する例では、円形の培地領域11の中心を通り互いに直交する2本の直線L1の各々に、一対の凸状要素25aが、円形の培地領域11の中心に関して対称に配置されている。このため、カバーシート20上には、合計で4つの凸状要素25aが設けられている。
各凸状要素25aは、カバーシート20の外面24から当該カバーシート20の厚み方向に向かって突出し、凸状の形状をもつ。この各凸状要素25aの突出する高さは、一例として、培養シート本体10の厚み程度に形成され、具体的には、0.3〜0.5mm程度に形成される。また、微生物培養シート1を平板状の作業台に載置して検液を接種する際に、検液が培地領域11内で均等に拡散するよう、各凸状要素25aの高さは、互いに等しい方が好ましい。
また、図示する例では、各凸状要素25aは、カバーシート20の厚み方向に向かって延びる角柱部材にて構成されている。図1(a)に示すように、角柱部材の延びる方向に直交する断面において、角柱部材は、矩形の断面形状を有している。なお、このような例に限定されず、角柱部材として、多角形や楕円形の断面形状をもつものを採用してもよい。
このような凸状要素25aをなす材料として、例えば、紙、シリコンまたは樹脂等を用いることができる。これらの材料からなる凸状要素25aは、カバーシート20に例えば接着剤を介して接合される。
一方、相補形状部15は、カバーシート20とは反対側に面する培養シート本体10の裏面14に設けられている。具体的には、相補形状部15は、培養シート本体10の裏面14のうち、培養シート本体10の非培地領域12に対面する領域に配置されている。
本実施の形態では、相補形状部15は、平面視において形状部25に重なるように配置された複数の凹状要素15aを含む。各凹状要素15aは、培養シート本体10の裏面14に接合された平板状の本体部から構成されており、この本体部に、培養シート本体10の厚み方向に向かって凹む凹部15a1が形成されている。この各凹状要素15aの凹部15a1の深さは、一例として、凸状要素25aの突出する高さと等しくなっている。また、微生物培養シート1を平板状の作業台に載置して検液を接種する際に、検液が培地領域11内で均等に拡散するよう、各凹状要素15aの深さは、互いに等しい方が好ましい。
このような凹状要素15aをなす材料として、例えば、紙、シリコンまたは樹脂等を用いることができる。これらの材料からなる凹状要素15aは、培養シート本体10に例えば接着剤を介して接合される。とりわけ、凹状要素15aが培養シート本体10と同じ材料にて構成されている場合、凹状要素15aを培養シート本体10と一体に形成してもよい。
上述のような構成によれば、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20の形状部25が、上方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の相補形状部15に係合する。より具体的には、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20の各凸状要素25aが、上方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の対応する凹状要素15a内に収容される。これにより、上下に重なる微生物培養シート1は、上下方向に直交する水平方向において相対移動することを規制することができ、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20の形状部25が、上方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の相補形状部15に係合する。これにより、上下に重なる微生物培養シート1の水平方向における相対移動が規制されて、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。このため、多数の微生物培養シート1をまとめて取扱うことが可能となり、微生物培養シート1を容易に運搬することができるようになる。
また、本実施の形態によれば、形状部25は、カバーシート20の外面24のうち、培養シート本体10の非培地領域12に対面する領域に配置されている。この場合、形状部25が培地領域11とは重ならないため、コロニーが形成された培地領域11を観察することを、形状部25によって妨げてしまうことを防止することができる。
第2の実施の形態
次に、図2(a)(b)を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図2(a)は、本発明の第2の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図2(b)は、図2(a)に示すII−II線に沿った断面を示す断面図である。図2(a)(b)を参照して説明する第2の実施の形態は、相補形状部15及び形状部25の構成が異なるが、その他の構成は、図1(a)(b)に示す第1の実施形態と略同様である。図2(a)(b)において、上述した図1(a)(b)に示す第1の実施の形態と同一の部分には、同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図2(a)(b)に示すように、形状部25は、培養シート本体10とは反対側に面するカバーシート20の外面24に設けられている。具体的には、形状部25は、カバーシート20の外面24のうち、培養シート本体10の非培地領域12に対面する領域に配置されている。
本実施の形態では、形状部25は、間隔を空けて配置された帯状に延びる一対の凸状形状部25bを含む。各凸状形状部25bは、上縁20aと平行に、一対の側縁20b、20cの間を延びている。図示する例では、一方の凸状形状部25bが、上縁20aの近傍で取付領域Aに配置されており、他方の凸状形状部25bが、下縁20dの近傍に配置されている。
各凸状形状部25bは、カバーシート20の外面24から当該カバーシート20の厚み方向に向かって突出している。この各凸状形状部25bの突出する高さは、一例として、培養シート本体10の厚み程度に形成され、具体的には、0.3〜0.5mm程度に形成される。また、微生物培養シート1を平板状の作業台に載置して検液を接種する際に、検液が培地領域11内で均等に拡散するよう、各凸状形状部25bの高さは、互いに等しい方が好ましい。
また、図示する例では、各凸状形状部25bは、上縁20aと平行に延びる角柱部材にて構成されている。図2(b)に示すように、角柱部材の延びる方向に直交する断面において、角柱部材は、矩形の断面形状を有している。そして、角柱部材からなる各凸状形状部25bは、他方の凸状形状部25b側に面する内側面25b1と、内側面25b1に対向する外側面25b2とを有している。
このような凸状形状部25bをなす材料として、例えば、紙、シリコンまたは樹脂等を用いることができる。そして、これらの材料からなる凸状形状部25bは、カバーシート20に例えば接着剤を介して接合される。
一方、相補形状部15は、カバーシート20とは反対側に面する培養シート本体10の裏面14に設けられている。具体的には、相補形状部15は、培養シート本体10の裏面14のうち、培養シート本体10の非培地領域12に対面する領域に配置されている。
本実施の形態では、相補形状部15は、間隔を空けて配置された帯状に延びる一対の凸状相補形状部15bを含む。各凸状相補形状部15bは、凸状形状部25bと平行に、一対の側縁10b、10cの間を延びている。図2(a)(b)に示すように、培養シート本体10の裏面14に対する法線方向からみて、一対の凸状相補形状部15bは、一対の凸状形状部25bの間に配置されている。図示する例では、一方の凸状相補形状部15bが、対応する凸状形状部25bの近傍であって取付領域Aに配置されており、他方の凸状相補形状部15bが、対応する凸状形状部25bの近傍に配置されている。
各凸状相補形状部15bは、培養シート本体10の裏面14から当該培養シート本体10の厚み方向に向かって突出している。この各凸状相補形状部15bの突出する高さは、一例として、凸状形状部25bの突出する高さ程度に形成される。また、微生物培養シート1を平板状の作業台に載置して検液を接種する際に、検液が培地領域11内で均等に拡散するよう、各凸状相補形状部15bの高さは、互いに等しい方が好ましい。
また、図示する例では、各凸状相補形状部15bは、凸状形状部25bと平行に延びる角柱部材にて構成されている。図2(b)に示すように、角柱部材の延びる方向に直交する断面において、角柱部材は、矩形の断面形状を有している。そして、角柱部材からなる各凸状相補形状部15bは、他方の凸状相補形状部15bに面する内側面15b1と、内側面15b1に対向する外側面15b2とを有している。
このような凸状相補形状部15bをなす材料として、例えば、紙、シリコンまたは樹脂等を用いることができる。そして、これらの材料からなる凸状相補形状部15bは、培養シート本体10に例えば接着剤を介して接合される。とりわけ、凸状相補形状部15bが培養シート本体10と同じ材料にて構成されている場合、凸状相補形状部15bを培養シート本体10と一体に形成してもよい。
上述のような構成によれば、多数の微生物培養シート1を積層させると、下方に位置する微生物培養シート1の各凸状形状部25bの内側面25b1と、上方に位置する微生物培養シート1の対応する凸状相補形状部15bの外側面15b2とが対面して、互いに係合することになる。従って、下方に位置する微生物培養シート1の各凸状形状部25bの内側面25b1と、上方に位置する微生物培養シート1の対応する凸状相補形状部15bの外側面15b2とが対面する方向における、上下に重なる微生物培養シート1の相対移動が規制されることになる。
以上のように、本実施の形態によれば、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20の形状部25が、上方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の相補形状部15に係合する。具体的には、下方に位置する微生物培養シート1の各凸状形状部25bの内側面25b1は、上方に位置する微生物培養シート1の対応する凸状相補形状部15bの外側面15b2に係合する。これにより、互いに係合する凸状形状部25bの内側面25b1と、凸状相補形状部15bの外側面15b2とが対向する方向における、上下に重なる微生物培養シート1の相対移動が規制されて、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。このため、多数の微生物培養シート1をまとめて取扱うことが可能となり、微生物培養シート1を容易に運搬することができるようになる。
なお、図2(a)(b)に示す例において、培養シート本体10の裏面14に対する法線方向からみて、一対の凸状相補形状部15bが、一対の凸状形状部25bの間に配置されている例を示したが、このような例に限定されない。例えば、培養シート本体10の裏面14に対する法線方向からみて、カバーシート20の一対の凸状形状部25bが、培養シート本体10の一対の凸状相補形状部15bの間に配置されていてもよい。この場合、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20の各凸状形状部25bの外側面25b2が、上方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の対応する凸状相補形状部15bの内側面15b1に係合することになる。
また、図2(a)(b)に示す例において、各凸状相補形状部15b及び各凸状形状部25bは、上縁10a、20aと平行に延びる例を示したが、このような例に限定されない。例えば、各凸状相補形状部15bは、側縁10bと平行に、上縁10aと下縁10dの間を延び、各凸状形状部25bは、側縁20bと平行に、上縁20aと下縁20dの間を延びてもよい。この場合、一対の凸状相補形状部15bは、一対の凸状形状部25bの間に配置される。
また、図2(a)(b)に示す例において、相補形状部15は、側縁10bと平行に、上縁10aと下縁10dの間を延びる一対の第2の凸状相補形状部をさらに含み、形状部25は、側縁20bと平行に、上縁20aと下縁20dの間を延びる一対の第2の凸状形状部をさらに含んでもよい。この場合、一対の第2の凸状相補形状部は、一対の第2の凸状形状部の間に配置される。
第3の実施の形態
次に、図3(a)(b)を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図3(a)は、本発明の第3の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図3(b)は、図3(a)に示すIII−III線に沿った断面を示す断面図である。図3(a)(b)を参照して説明する第3の実施の形態は、相補形状部15及び形状部25の構成が異なるが、その他の構成は、図1(a)(b)に示す第1の実施形態と略同様である。図3(a)(b)において、上述した図1(a)(b)に示す第1の実施の形態と同一の部分には、同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図3(a)(b)に示すように、形状部25は、カバーシート20に面する培養シート本体10の表面13に設けられている。具体的には、形状部25は、培養シート本体10の表面13のうちの非培地領域12に配置されている。また、カバーシート20のうち、形状部25に対面する領域に、貫通孔26が設けられている。そして、形状部25は、カバーシート20の貫通孔26を貫通して、カバーシート20から突出している。
本実施の形態では、形状部25は、平面視において、培地領域11の周りを取り囲むように配置された複数の凸状要素25cを含む。図示する例では、円形の培地領域11の中心を通り互いに直交する2本の直線L1の各々に、一対の凸状要素25cが、円形の培地領域11の中心に関して対称に配置されている。
各凸状要素25cは、培養シート本体10の表面13から当該培養シート本体10の厚み方向に向かって突出し、凸状になっている。各凸状要素25cは、カバーシート20の貫通孔26を貫通するため、各凸状要素25cの突出する高さは、少なくともカバーシート20の厚みよりも大きくなる。一例として、この各凸状要素25cの突出する高さは、0.3〜1.0mm程度に形成される。また、微生物培養シート1を平板状の作業台に載置して検液を接種する際に、検液が培地領域11内で均等に拡散するよう、各凸状要素25cの高さは、互いに等しい方が好ましい。
また、図示する例では、各凸状要素25cは、カバーシート20の厚み方向に向かって延びる角柱部材にて構成されている。図3(a)に示すように、角柱部材の延びる方向に直交する断面において、角柱部材は、円形の断面形状を有している。なお、このような例に限定されず、角柱部材は、多角形や楕円形の断面形状を採用してもよい。
一方、相補形状部15は、カバーシート20とは反対側に面する培養シート本体10の裏面14に設けられている。具体的には、相補形状部15は、培養シート本体10の裏面14のうち、培養シート本体10の非培地領域12に対面する領域に配置されている。
本実施の形態では、相補形状部15は、平面視において形状部25に重なるように配置された複数の凹状要素15cを含む。各凹状要素15cは、培養シート本体10の裏面14から、培養シート本体10の厚み方向に向かって凹んでいる。この各凹状要素15cの深さは、培養シート本体10の厚み未満に形成され、例えば、0.3〜0.4mm程度に形成される。また、微生物培養シート1を平板状の作業台に載置して検液を接種する際に、検液が培地領域11内で均等に拡散するよう、各凹状要素15cの深さは、互いに等しい方が好ましい。
このような形態によれば、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の表面13の形状部25が、上方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の裏面14の相補形状部15に係合する。より具体的には、下方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の表面13の各凸状要素25cが、上方に位置する微生物培養シート1の培養シート本体10の裏面14の対応する凹状要素15c内に収容される。これにより、上下に重なる微生物培養シート1の水平方向における相対移動が規制されて、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。このため、多数の微生物培養シート1をまとめて取扱うことが可能となり、微生物培養シート1を容易に運搬することができるようになる。
第4の実施の形態
次に、図4(a)(b)及び図5を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。図4(a)は、本発明の第4の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示すIV−IV線に沿った断面を示す断面図である。図5は、図4に示す微生物培養シートを積層させた状態を示す側面図である。図4(a)(b)及び図5を参照して説明する第4の実施の形態は、相補形状部15及び形状部25の代わりに、培養シート本体10に側方へ延びるストッパタブ16が設けられている点で異なるが、その他の構成は、図1(a)(b)に示す第1の実施形態と略同様である。図4(a)(b)及び図5において、上述した図1(a)(b)に示す第1の実施の形態と同一の部分には、同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図4(a)(b)に示すように、培養シート本体10に側方へ延びる一対のストッパタブ16が設けられている。各ストッパタブ16は、帯状に形成され、培養シート本体10の対応する側縁10b、10cの一部から、当該側縁10b、10cの延びる方向に直交する方向に延びている。もっとも、各ストッパタブ16は、培養シート本体10の対応する側縁10b、10cの全域から、当該側縁10b、10cの延びる方向に直交する方向に延びていてもよい。
また、各ストッパタブ16は、側縁10b、10cと平行に延びる折り目16aを含んでおり、折り目16aから折り曲げ可能になっている。図示する例では、折り目16aは、側縁10b、10cの近傍に配置されている。
このような形態によれば、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、図5に示すように、各微生物培養シート1のストッパタブ16を折り目16aから上方へ折り曲げることができる。これにより、下方に位置する微生物培養シート1のストッパタブ16の折り曲げられた部分が、上方に位置する微生物培養シート1のストッパタブ16の折り曲げられた部分を抑えることができる。この結果、上下に重なる微生物培養シート1の水平方向における相対移動が規制されて、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。このため、多数の微生物培養シート1をまとめて取扱うことが可能となり、微生物培養シート1を容易に運搬することができるようになる。
なお、図4(a)(b)に示す例において、各ストッパタブ16が、対応する側縁10b、10cから延びている例を示したが、このような例に限定されない。例えば、各ストッパタブ16が、培養シート本体10の裏面14と部分的に重なっており、当該裏面14から側方へ延びてもよい。
なお、図4(a)(b)に示す例において、一対のストッパタブ16が設けられている例を示したが、このような例に限定されない。例えば、4つ以上のストッパタブ16が培養シート本体10に設けられていてもよい。より多くのストッパタブ16が培養シート本体10に設けられていることにより、多数の微生物培養シート1をより安定して積層させることができる。
第5の実施の形態
次に、図6A及び図6Bを参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。図6Aは、本発明の第5の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図6Bは、図6Aに示す微生物培養シートを積層させた状態を示す断面図である。図6A及び図6Bを参照して説明する第5の実施の形態は、形状部25及び相補形状部15の代わりに、培養シート本体10及びカバーシート20に帯状の帯状片18、28を画定する切込み30が設けられている点で異なるが、その他の構成は、図1(a)(b)に示す第1の実施形態と略同様である。図6A及び図6Bにおいて、上述した図1(a)(b)に示す第1の実施の形態と同一の部分には、同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図6Aに示すように、培養シート本体10及びカバーシート20の取付領域Aに対応する部分に、培養シート本体10及びカバーシート20の一部を切り出して、培養シート本体10及びカバーシート20の各々に帯状の帯状片18、28を画定する切込み30が設けられている。培養シート本体10及びカバーシート20の各々に形成された切込み30は、互いに間隔を空けて配置され各々が上縁10aと平行に延びる一対の長手切込み31と、一対の長手切込み31の中央の間を延びる短手切込み32とを含んでいる。
この場合、培養シート本体10及びカバーシート20の各々に形成された第1の帯状片18、28は、一方の長手切込み31の一端から短手切込み32まで延びる部分と、他方の長手切込み31の一端から短手切込み32まで延びる部分と、短手切込み32とに囲まれる領域によって画定される。また、培養シート本体10及びカバーシート20の各々に形成された第2の帯状片18、28は、一方の長手切込み31の他端から短手切込み32まで延びる部分と、他方の長手切込み31の他端から短手切込み32まで延びる部分と、短手切込み32とに囲まれる領域によって画定される。
なお、具体的な形態として、切込み30は、培養シート本体10及びカバーシート20を貫通するようにして微生物培養シート1に連続的に形成された切断線であってもよいし、断続的に形成された破断線であってもよい。
このような形態によれば、図6Bに示すように、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1の帯状片18、28を上方へ折り曲げて、上方に位置する微生物培養シート1の切込み30内に形成される開口35に挿入することができる。これにより、上下に重なる微生物培養シート1の水平方向における相対移動が規制されて、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。このため、多数の微生物培養シート1をまとめて取扱うことが可能となり、微生物培養シート1を容易に運搬することができるようになる。
なお、図6に示す例において、培養シート本体10及びカバーシート20の各々に形成された切込み30が、一対の長手切込み31と、一対の長手切込み31の中央の間を延びる短手切込み32を含む例を示したが、このような例に限定されない。図7に、切込み30の他の例を示す。図7に示す例では、培養シート本体10及びカバーシート20の各々に形成された切込み30は、互いに対向して配置され各々が側縁10b、10cと平行に延びる一対の短手切込み34と、短手切込み34の対応する端部から、一対の短手切込み34の間となる位置に向かって延びる4つの長手切込み33とを含んでいる。この場合、一方の短手切込み34と、当該短手切込み34に接続された一対の長手切込み33とに囲まれる領域によって、培養シート本体10及びカバーシート20の各々に第1の帯状片18、28が画定される。また、他方の短手切込み34と、当該短手切込み34に接続された一対の長手切込み33とに囲まれる領域によって、培養シート本体10及びカバーシート20の各々に第2の帯状片18、28が画定される。
第6の実施の形態
次に、図8(a)(b)を参照して、本発明の第6の実施の形態について説明する。図8(a)は、本発明の第6の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図8(b)は、図8(a)に示すVIII−VIII線に沿った断面を示す断面図である。図8(a)(b)を参照して説明する第6の実施の形態は、形状部25及び相補形状部15の代わりに、培養シート本体10の裏面14に滑り止めシート40が設けられている点で異なるが、その他の構成は、図1(a)(b)に示す第1の実施形態と略同様である。図8(a)(b)において、上述した図1(a)(b)に示す第1の実施の形態と同一の部分には、同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図8(a)(b)に示すように、微生物培養シート1は、間隔を空けて配置された帯状に延びる一対の滑り止めシート40を備える。各滑り止めシート40は、培養シート本体10の裏面14のうち、非培地領域12に対面する部分に接合されている。本実施の形態では、各滑り止めシート40は、上縁10aと平行に、一対の側縁10b、10cの間を延びている。図示する例では、一方の滑り止めシート40が、平面視において、上縁10aと培地領域11との間に配置されていて、他方の滑り止めシート40が、平面視において、下縁10dと培地領域11との間に配置されている。
本実施の形態の滑り止めシート40の摩擦係数は、少なくとも培養シート本体10の摩擦係数、具体的には培養シート本体10の裏面14の摩擦係数よりも大きくなっている。これにより、他の微生物培養シート1を積層させた際に、滑り止めシート40は、他の微生物培養シート1の培養シート本体10の裏面14に接触して、水平方向におけるズレを抑制するようになっている。
このような滑り止めシート40として、例えば、摩擦係数が1.02以上のものが用いられる。滑り止めシート40をなす材料としては、摩擦係数の大きいものであれば特に限定されないが、一例として、ゴムを用いることができる。また、滑り止めシート40の厚みは、一例として、培養シート本体10の厚み程度に形成される。
このような形態によれば、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20が、上方に位置する微生物培養シート1の滑り止めシート40に接触して、水平方向におけるズレに対する摩擦抵抗を発揮することができる。これにより、上下に重なる微生物培養シート1の水平方向における相対移動が規制されて、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。このため、多数の微生物培養シート1をまとめて取扱うことが可能となり、微生物培養シート1を容易に運搬することができるようになる。
また、本実施の形態によれば、培養シート本体10の裏面14に、間隔を空けて配置された一対の滑り止めシート40が設けられている。この場合、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、上方に位置する微生物培養シート1の一対の滑り止めシート40が、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20の外面24に当接する。これにより、上方に位置する微生物培養シート1が下方に位置する微生物培養シート1に対して傾くことなく安定して積層される。このため、多数の微生物培養シート1を安定して積層することができる。
なお、図8(a)(b)に示す例では、一対の滑り止めシート40が培養シート本体10の裏面14に設けられている例を示したが、1つの滑り止めシート40が培養シート本体10の裏面14に設けられていてもよいし、多数の滑り止めシート40が培養シート本体10の裏面14に設けられていてもよい。
また、図8(a)(b)に示す例では、培養シート本体10の裏面14に滑り止めシート40が設けられている例を示したが、このような例に限定されない。滑り止めシートは、カバーシート20の外面24に設けられていてもよい。この場合、カバーシート20側から滑り止めシートを介して培養シート本体10の培地領域11を観察することができる程度に、滑り止めシートが透明性を持つことが好ましい。
第7の実施の形態
次に、図9(a)(b)を参照して、本発明の第7の実施の形態について説明する。図9(a)は、本発明の第7の実施の形態による微生物培養シートを示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)に示すIX−IX線に沿った断面を示す断面図である。図9(a)(b)を参照して説明する第7の実施の形態は、形状部25及び相補形状部15の代わりに、培養シート本体10の裏面14に粘着シート50が設けられている点で異なるが、その他の構成は、図1(a)(b)に示す第1の実施形態と略同様である。図9(a)(b)において、上述した図1(a)(b)に示す第1の実施の形態と同一の部分には、同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。
図9(a)(b)に示すように、粘着層50は、培養シート本体10の裏面14に積層されている。図示する例では、粘着層50は、培養シート本体10の裏面14の全域を覆っているが、培養シート本体10の裏面14の一部を覆っていてもよい。
本実施の形態の粘着層50は、粘着性を有している。これにより、他の微生物培養シート1を積層させた際に、粘着層50は、他の微生物培養シート1の培養シート本体10の裏面14に粘着して、水平方向におけるズレを抑制するようになっている。
このような滑り止めシート40をなす材料として、粘着性をもつものであれば特に限定されないが、一例として、アクリル系粘着剤やウレタン系粘着剤やシリコーン系粘着剤を用いることができる。また、滑り止めシート40の厚みは、一例として、培養シート本体10の厚み程度に形成される。
このような形態によれば、多数の微生物培養シート1を積層させた際に、下方に位置する微生物培養シート1のカバーシート20が、上方に位置する微生物培養シート1の粘着層50に粘着されて、水平方向におけるズレに対する抵抗を発揮することができる。これにより、上下に重なる微生物培養シート1の水平方向における相対移動が規制されて、多数の微生物培養シート1を安定して積層させることができる。このため、多数の微生物培養シート1をまとめて取扱うことが可能となり、微生物培養シート1を容易に運搬することができるようになる。
なお、図9(a)(b)に示す例では、培養シート本体10の裏面14に粘着層50が設けられている例を示したが、このような例に限定されない。粘着層は、カバーシート20の外面24に設けられていてもよい。この場合、カバーシート20側から粘着層を介して培養シート本体10の培地領域11を観察することができる程度に、粘着層が透明性を持つことが好ましい。
1 微生物培養シート
10 培養シート本体
11 培地領域
12 非培地領域
13 表面
14 裏面
15 相補形状部
15a、15c 凹状要素
15b 凸状相補形状部
15b1 内側面
15b2 外側面
16 ストッパタブ
17 枠体
17a 表面
18 帯状片
20 カバーシート
23 内面
24 外面
25 形状部
25a、25c 凸状要素
25b 凸状形状部
25b1 内側面
25b2 外側面
26 貫通孔
28 帯状片
30 切込み
40 滑り止めシート
50 粘着シート
A 取付領域

Claims (8)

  1. 積層されて用いられる微生物培養シートにおいて、
    コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
    前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
    前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する面に予め定められた形状をもつ形状部を設けると共に、前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面のうち前記形状部に対応する位置に、前記形状部と相補的な形状をもつ相補形状部を設けたことを特徴とする微生物培養シート。
  2. 前記形状部は、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する前記面に設けられた凸状の凸状要素を含み、
    前記相補形状部は、前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する前記面に設けられた凹状の凹状要素を含むことを特徴とする請求項1に記載の微生物培養シート。
  3. 前記形状部は、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する前記面に、間隔を空けて配置された帯状に延びる一対の凸状形状部を含み、
    前記相補形状部は、前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する前記面に、間隔を空けて配置された帯状に延びる一対の凸状相補形状部を含み、
    前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する前記面に対する法線方向からみて、前記相補形状部の前記一対の凸状相補形状部は、前記形状部の前記一対の凸状形状部の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の微生物培養シート。
  4. 積層されて用いられる微生物培養シートにおいて、
    コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
    前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うと共に貫通孔が形成されたカバーシートとを備え、
    前記培養シート本体の前記カバーシートに面する面に、前記カバーシートの前記貫通孔を貫通して延びる凸状の形状部を設け、
    前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面のうち前記形状部に対応する位置に凹状の相補形状部を設けたことを特徴とする微生物培養シート。
  5. 積層されて用いられる微生物培養シートにおいて、
    コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
    前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
    前記培養シート本体に、側方へ延びるストッパタブが設けられ、
    前記ストッパタブは、その一部を上方へ折り曲げ可能になっていることを特徴とする微生物培養シート。
  6. 積層されて用いられる微生物培養シートにおいて、
    コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
    前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
    前記培養シート本体及び前記カバーシートの前記取付領域に対応する部分に、前記培養シート本体及び前記カバーシートの各々に上方へ折り曲げ可能な帯状の帯状片を画定する切込みが設けられていることを特徴とする微生物培養シート。
  7. 積層されて用いられる微生物培養シートにおいて、
    コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
    前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
    前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面、または、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する面に、前記培養シート本体よりも摩擦係数の大きい滑り止めシートが設けられていることを特徴とする微生物培養シート。
  8. 積層されて用いられる微生物培養シートにおいて、
    コロニーを形成するための培地を含む培養シート本体と、
    前記培養シート本体に取付領域を介して取付けられ、この培養シート本体を覆うカバーシートとを備え、
    前記培養シート本体の前記カバーシートとは反対側に面する面、または、前記カバーシートの前記培養シート本体とは反対側に面する面に、粘着性をもつ粘着層が設けられていることを特徴とする微生物培養シート。
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