JP2015028572A - 光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

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伸弘 白井
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Abstract

【課題】 コストアップや装置の大型化を招くことなく、感光体ドラムの表面に走査線を結像させることができる光走査装置を提供する。
【解決手段】 複数の被走査体に対してそれぞれビームを走査する光走査装置であって、ビームを出射する複数の光源と、複数の光源から出射されたビームを偏向する光偏向器と、光偏向器で偏向されたビームをそれぞれ反射させて、対応する被走査体へ導く複数の反射ミラーと、光偏向器と反射ミラーとの間および/または反射ミラーと被走査体との間に配置され、光偏向器で偏向されたビームを収束する走査レンズと、光偏向器、反射ミラー、走査レンズを収容する筐体とを備え、各光源は、出射したビームが対応する被走査体に収束するように位置調整されて、筐体に固定されていることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、ビームを出射する複数の光源と、複数の光源から出射されたビームを偏向する光偏向器とを備え、それぞれのビームが複数の被走査体を走査する光走査装置に関し、また、光走査装置を備える画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置では、感光体を露光するため、光走査装置が用いられている。タンデム式のカラーレーザビームプリンタにおいては、光走査装置によって、複数の感光体に対応する複数のビームで感光体を走査し、各色を重ね合わせることでカラー画像を形成している。
このような画像形成装置に用いられる光走査装置として、特許文献1が提案されている。図6(a)は、特許文献1の光走査装置全体を示す斜視図であり、図6(b)及び図6(c)は、レーザ光源ユニットの周辺を示した斜視図及び断面図である。
特許文献1の光走査装置は、ビームを出射するレーザ光源ユニット101a、101b、101c、101dが4個搭載されている。レーザ光源ユニット101a〜101dは、基本的に同一構成であり、それぞれ、光源としての半導体レーザ102、コリメータレンズ103、光源保持部材としての光源支持体104からなっている。レーザ光源ユニット101a〜101dは、半導体レーザ102から発せられた発散光のビームをコリメータレンズ103によって略平行化して発する。
このレーザ光源ユニット101a〜101dから出射されたビームは、図6(a)に示すように、シリンドリカルレンズ121を通過することによって副走査方向にのみ収束され、ポリゴンミラー122の反射面上に線像として結像する。一方、ポリゴンミラー122は、スキャナモータ123によって回転され、ビームを偏向する。この偏向されたビームは、走査レンズ124、折り返しミラー125を通過して被走査面としての感光体ドラム126a〜126d上(感光ドラムの表面)に走査線となり結像される。
光走査装置の筐体105には、図6(b)、(c)に示すように、複数のレーザ光源ユニット101a〜101dを保持した複数の光源支持体104が同一方向からそれぞれ挿入可能となるように、複数の光源挿入部106が複数設けられている。光源支持体104は円筒形状をした先端側圧入部104aと根元側圧入部104b、略板状のフランジ部104cを有している。また、筐体105の光源挿入部106には先端側接触部106aと根元側接触部106bが設けられている。
レーザ光源ユニット101を筐体105に組付ける場合、例えば、レーザ光源ユニット101aが矢印Aの方向から光源挿入部106に挿入され、先端側圧入部104aが先端側接触部106aに、根元側圧入部4bが根元側接触部104bにそれぞれ圧入された状態になり、レーザ光源ユニット101が筐体105に固定される。
特開2007−322993号公報
しかしながら、通常、走査レンズには精度のばらつきがあり、光走査装置にばらつきの少ない走査レンズだけを選択して採用するとコストアップになる問題があった。
また、ばらつきのある走査レンズを用いる場合、特許文献1に記載の光走査装置では、レーザ光源ユニット101に半導体レーザ102とコリメータレンズ103とが固定されているため、半導体レーザ102やコリメータレンズ103の位置を個々に微調整することができず、走査レンズのばらつきを他の光学部品によって補正できない問題がある。また、レーザ光源ユニットに走査レンズのばらつきを調整する機構を設けると、ユニット全体が大きくなり、光走査装置の小型化が妨げられる問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、コストアップや装置の大型化を招くことなく、感光体ドラムの表面に走査線を結像させることができる光走査装置を提供することを目的とする。
本発明に係る光走査装置は、複数の被走査体に対してそれぞれビームを走査する光走査装置であって、ビームを出射する複数の光源と、複数の光源から出射されたビームを偏向する光偏向器と、光偏向器で偏向されたビームをそれぞれ反射させて、対応する被走査体へ導く複数の反射ミラーと、光偏向器と反射ミラーとの間および/または反射ミラーと被走査体との間に配置され、光偏向器で偏向されたビームを収束する走査レンズと、光偏向器、反射ミラー、走査レンズを収容する筐体とを備え、各光源は、出射したビームが対応する被走査体に収束するように位置調整されて、筐体に固定されていることを特徴とする。
また、光源を保持する光源ホルダを有し、光源ホルダは、筐体に設けられた開口部に隙間を空けて接着剤で固定されていることを特徴とする。
また、接着剤は、光硬化型樹脂であり、光源ホルダの周囲の3箇所以上に等間隔で配置されていることを特徴とする。
また、光源ホルダの周囲には、接着剤が塗布されない溝部を有することを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、上記の光走査装置を備えていることを特徴とする。
本発明によると、コストアップや装置の大型化を招くことなく、感光体ドラムの表面に走査線を結像させることができる光走査装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略側面図である。 光走査装置の上面図である。 光走査装置の概略側面図である。 レーザダイオードの取り付け部分の構成を説明するための側断面図である。 レーザダイオードの取り付け部分の構成を説明するための平面図である。 従来の光走査装置の説明図である。
(実施形態)
以下、本発明の実施の形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置1の概略側面図である。
画像形成装置1は、原稿を読み取って用紙に画像形成する複写機能を有しており、画像読取装置2、画像読取装置2の上側に設けられた原稿搬送装置3、画像読取装置2の下側に設けられた画像形成部4、給紙カセット5、および排紙トレイ7を備えている。
原稿搬送装置3は、奥一辺のヒンジ(支点、図示しない)によって画像読取装置2に対して開閉自在に支持されており、手前側端部が上下されることによって開閉される。原稿搬送装置3が開かれると、画像読取装置2の上方が開放され、原稿を手置きで置くことができるようになっている。また、原稿搬送装置3は、載置された原稿を画像読取装置2の上に自動で搬送する。
画像読取装置2は、奥一辺のヒンジ(支点)42によって画像形成部4に対して開閉自在に支持されており、手前側端部が上下されることによって開閉される。画像読取装置2は、載置された原稿または原稿搬送装置3から搬送された原稿を読み取って画像データを生成する。
画像形成装置1では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像、または単色(例えば、ブラック)を用いたモノクロ画像に応じた画像データが扱われる。画像形成部4には、4種類のトナー像を形成するための現像装置12、感光体ドラム13、ドラムクリーニング装置14、および帯電器15が4つずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応付けられ、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
ドラムクリーニング装置14は、感光体ドラム13の表面の残留トナーを除去および回収する。帯電器15は、感光体ドラム13の表面を所定の電位に均一に帯電させる。光走査装置11は、感光体ドラム13の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置12は、感光体ドラム13の表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム13の表面にトナー像を形成する。上述した一連の動作によって、各感光体ドラム13の表面に各色のトナー像が形成される。なお、光走査装置11については、後述する図2および図3を参照して詳細を説明する。
感光体ドラム13の上側には、中間転写ベルト21が配置されている。中間転写ベルト21は、矢印Cの方向へ周回移動し、ベルトクリーニング装置25によって残留トナーを除去および回収され、各感光体ドラム13の表面に形成された各色のトナー像が順次転写して重ね合わされて、中間転写ベルト21の表面にカラーのトナー像が形成される。
2次転写装置26の転写ローラ26aは、中間転写ベルト21との間にニップ域が形成されており、用紙搬送経路R1を通じて搬送されて来た用紙をニップ域に挟み込んで搬送する。用紙は、ニップ域を通過する際に、中間転写ベルト21の表面のトナー像が転写されて定着装置17に搬送される。
定着装置17は、用紙を挟んで回転する定着ローラ31および加圧ローラ32を備えている。定着装置17は、定着ローラ31および加圧ローラ32の間にトナー像が転写された記録用紙を挟み込んで加熱および加圧し、トナー像を記録用紙に定着させる。
給紙カセット5は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのトレイであり、光走査装置11の下側に設けられている。用紙は、ピックアップローラ33によって給紙カセット5から引き出されて、用紙搬送経路R1を通じて搬送され、2次転写装置26や定着装置17を経由し、排紙ローラ36を介して排紙トレイ7へと搬出される。用紙搬送経路R1には、用紙を一旦停止させて、用紙の先端を揃えた後、中間転写ベルト21と転写ローラ26aとの間のニップ域でのカラーのトナー像の転写タイミングに合わせて用紙の搬送を開始するレジストローラ34、用紙の搬送を促す搬送ローラ35、および排紙ローラ36が配置されている。
また、用紙の表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、用紙を排紙ローラ36から反転経路Rrへと逆方向に搬送して、用紙の表裏を反転させ、用紙をレジストローラ34へと再度導き、表面と同様にして裏面に画像形成を行い、用紙を排紙トレイ7へと搬出する。
次に、本発明の実施形態に係る光走査装置の構成について、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る光走査装置の上面図であって、図3は、本発明の実施形態に係る光走査装置の概略側面図である。なお、図3では、図の見易さを考慮して、コリメータレンズ61、誘導ミラー62、およびシリンドリカルレンズ63を省略している。
本発明の実施の形態1に係る光走査装置11は、ビームBMを出射する複数の光源51と、複数の光源51から出射されたビームBMを偏向する光偏向器52とを備えており、それぞれのビームBMが複数の被走査体(例えば、感光体ドラム13)を走査する。光走査装置11は、さらに、光偏向器52で偏向されたビームBMをそれぞれ反射させて、対応する感光体ドラム13へ導く複数の反射ミラー53と、光偏向器52を回転させる駆動部55とを備えている。
具体的には、本実施形態では、4つの光源51を備える構成とされており、以下ではそれぞれを区別するため、第1光源51a、第2光源51b、第3光源51c、および第4光源51dと呼び、これらを併せて光源51と呼ぶことがある。
また、各光源51から出射されるビームBMを区別するため、第1光源51aから出射されるビームBMを第1ビームBM1と呼び第2光源51bから出射されるビームBMを第2ビームBM2と呼び、第3光源51cから出射されるビームBMを第3ビームBM3と呼び、第4光源51dから出射されるビームBMを第4ビームBM4と呼び、これらを併せて、ビームBMと呼ぶことがある。
さらに、複数の反射ミラー53を区別するため、第1ビームBM1を導く反射ミラー53を第1反射ミラー53aと呼び、第2ビームBM2を導く反射ミラー53を第2反射ミラー53bと呼び、第3ビームBM3を導く反射ミラー53を第3反射ミラー53cと呼び、第4ビームBM4を導く反射ミラー53を第4反射ミラー53dと呼び、これらを併せて、反射ミラー53と呼ぶことがある。
本発明の実施形態に係る光走査装置11は、光源51から照射されたビームBMの進行方向の上流から下流に向けて、光源51、コリメータレンズ61、誘導ミラー62、シリンドリカルレンズ63、光偏向器52、走査レンズ56、反射ミラー53、および補助ミラー(第1補助ミラー54aまたは第2補助ミラー54b)が順に配置された光学走査系を備える構成とされている。
光源51は、例えば、レーザダイオードなどである。光源51から出射されるビームBMにおける光軸に垂直なビーム断面は、円形状とされている。コリメータレンズ61は、光源51から拡散するように出射される円錐状のビームBMを平行状のビームBMに整形する光学部品である。誘導ミラー62は、光源51から出射されたビームBMを光偏向器52に向かって誘導する光学部品である。なお、第1ビームBM1、第2ビームBM2、第3ビームBM3、および第4ビームBM4のうちいずれを誘導ミラー62で導く構造とするかは適宜選択すればよく、誘導ミラー62の数は、光源51の配置に応じて、適宜変更すればよい。シリンドリカルレンズ63は、光偏向器52の偏向面52aに対してビームBMを収束させるための光学部品である。
光偏向器52は、図2の上面視で光走査装置11の略中央に配置され、複数の偏向面52aが形成されたポリゴンミラー(回転多面鏡)であり、駆動部55により回転軸55a回りに回転駆動される。本実施形態では、光偏向器52は、4つの偏向面52aを備え、上面視において四角形状とされているが、これに限定されず、複数の偏向面52aを備えた多角形状とされていればよい。
なお、以下では説明の簡略化のため、回転軸55aと平行な方向を回転軸方向Zとし、回転軸方向Zで光偏向器52を基準として、駆動部55が配置された側を下方と呼び、駆動部55の反対側を上方と呼ぶ。つまり、駆動部55は、光偏向器52の下方に配置されている。
本実施形態では、光走査装置11は、上方に感光体ドラム13が配置されており、上面が開放されている。光偏向器52で偏向されたビームBMは、反射ミラー53および補助ミラーによって上方へ導かれ、それぞれ対応する感光体ドラム13に照射される。具体的には、4つの感光体ドラム13は、副走査方向Xに一定の距離を保って配置されており、副走査方向Xと直交する主走査方向Yに沿ってそれぞれの表面を走査される。
走査レンズ56は、光偏向器52で偏向されたビームBMを感光体ドラム13の表面に収束させるものであり、fθレンズとも呼ばれる。本実施形態では、2つの走査レンズ56を備える構成とされており、副走査方向Xで光偏向器52を中心として第1走査レンズ56aと第2走査レンズ56bが対称に配置されている。
光走査装置11は、複数の偏向面52aに同時にビームBMが入射する構成とされており、第1ビームBM1と第2ビームBM2とが同一の偏向面52aに入射し、一方の第1走査レンズ56aが配置された側(図2では、光偏向器52の左側)に偏向される。さらに、第3ビームBM3と第4ビームBM4とは、第1ビームBM1と第2ビームBM2とが入射した偏向面52aとは異なる面であって、同一の偏向面52aに入射し、他方の第2走査レンズ56bが配置された側(図2では、光偏向器52の右側)に偏向される。
反射ミラー53、第1補助ミラー54a、および第2補助ミラー54bは、ビームBMを反射する光学部品である。なお、本明細書では、光偏向器52で偏向されたビームBMを最初に反射するミラーを反射ミラー53と呼び、2回目以降に反射するミラーを補助ミラー(第1補助ミラー54aおよび第2補助ミラー54b)と呼ぶ。
具体的には、第1補助ミラー54aは、第2反射ミラー53bで反射された第2ビームBM2を感光体ドラム13へ導き、第2補助ミラー54bは、第4反射ミラー53dで反射された第4ビームBM4を感光体ドラム13へ導く。また、第1反射ミラー53a、第2反射ミラー53b、および第1補助ミラー54aは、光偏向器52に対して第1走査レンズ56aが配置された側(図2では、左側)に配置されている。そして、第3反射ミラー53c、第4反射ミラー53d、および第2補助ミラー54bは、光偏向器52に対して第2走査レンズ56bが配置された側(図2では、右側)に配置されている。
本実施形態では、光偏向器52で偏向されたビームBMを1回または2回反射させる構成としているが、これに限定されず、補助ミラーの数を増やして3回以上反射させる構成としてもよい。つまり、補助ミラーの数を適宜調整することで、ビームBMを反射させる回数を調整して、ビームBMを導く方向や位置を適宜調整することができる。
上述したように、本実施形態では、光走査装置11は、副走査方向Xで光偏向器52を中心として対称に配置された2つの光学走査系を備える構成とされており、それぞれの光学走査系は、2つの光源51を有している。
つまり、一方の光学走査系は、第1光源51a、第2光源51b、光偏向器52、第1走査レンズ56a、第1反射ミラー53a、第2反射ミラー53b、および第1補助ミラー54aを備える構成とされ、第1ビームBM1および第2ビームBM2を走査させる。
他方の光学走査系は、第3光源51c、第4光源51d、光偏向器52、第2走査レンズ56b、第3反射ミラー53c、第4反射ミラー53d、および第2補助ミラー54bを備える構成とされ、第3ビームBM3および第4ビームBM4を走査させる。
なお、コリメータレンズ61、誘導ミラー62、およびシリンドリカルレンズ63は、光源51の配置に応じて適宜設けられていればよい。2つの光学走査系では、同一の光偏向器52が用いられており、それぞれの光学走査系から照射されたビームBMを、異なる偏向面52aに入射させて異なる方向に分散することで、反射ミラー53などの光学部品を密集させない構造としている。
本実施形態では、光偏向器52と反射ミラー53との間に配置され、光偏向器52で偏向されたビームBMを収束する走査レンズ56を備えている。この構成によると、1つの走査レンズ56によって2つのビームBM(第1ビームBM1および第2ビームBM2)を収束することで、光走査装置を小型化することができ、各ビームBMを感光体ドラム13の一点に集光させ、画像形成における解像度を向上させることができる。
ここで、各ビームBMは等角速度運動をする光偏向器52によって反射され、走査レンズ56を通ることにより感光体ドラム13上の所定位置に走査されるのが理想であるが、例えば、第1走査レンズ56aや第2走査レンズ56bの形状精度等がばらつくことにより、実際にはビームBMの走査位置が外れて、各色(K、C、M、Y)の微妙な色ずれが起こる場合がある。
このような走査レンズ56を含む光学走査系の性能のばらつきによる色ずれを防止するため、本発明の光走査装置では、各光源51の取り付け位置を調整して光学走査系のばらつきを補正することを特徴とするものである。以下に、光源51の取り付け方法について説明する。
本実施形態では、光源51としてレーザダイオード80を用いている。すなわち、第1光源51a〜第4光源51dは、それぞれ、K、C、M、Yの各色に対応するレーザダイオード80a〜80dと、各レーザダイオード80を保持する光源ホルダ81とから構成されている。
図4は、光源51の取り付け部分の構成を説明するための側断面図であり、筐体70と、光源51を構成するレーザダイオード80及び光源ホルダ81と、光源51を制御する光源制御基板83等の要部を断面にして示した図である。
筐体70には、副走査方向Xと平行に配置された側壁板の一面に、各光源51の取り付け位置に対応して複数の開口部qが設けられている。光源51は、レーザダイオード80と光源ホルダ81から構成されており、レーザダイオード80を保持した光源ホルダ81が筐体70の各開口部qにそれぞれ取り付けられている。
また、光源51が取り付けられる筐体70の側壁板には、複数の光源51を制御するための光源制御基板83が平行に配置される。光源制御基板83には、各レーザダイオード80が備えるピン82が半田付けされる。これにより、1つの光源制御基板83で複数の光源51を制御することができ、光源51周辺をコンパクトにまとめて、光走査装置を小型化することができる。
光源51は、光源51を除く他の光学部品が全て筐体70の所定位置に設置された後に、筐体70に取り付けられる。取り付けは、光源ホルダ81の外周面と筐体70の開口部qの壁面を連結するように塗布された接着剤90(紫外線硬化型樹脂)により行われる。本発明に適用される接着剤としては、例えば、株式会社スリーボンドの「3015F」を用いることができる。
このとき、接着剤90は、図4に示すように、レーザダイオード80の発光点bを含む面であって、レーザダイオード80から出射する光束の光軸LAに直交する面fに交わる位置に配設される。接着剤90が面fに交わる位置に塗布されることにより、接着剤に対する紫外線照射による硬化収縮や、光走査装置の使用中の温度上昇等による接着剤の膨張が生じても、レーザダイオード80の位置が光軸方向にずれることを防止できる。
また、レーザダイオード80の面f方向の位置は、接着剤90をバランス良く配置することで、所定の位置に保持することができる。これらの構成により、レーザダイオード80の位置固定精度を向上させることができる。
本実施形態では、複数の光源51をそれぞれの開口部qに接着剤90で固定する簡易な構成であるため、複数の光源51を近接させて配置することができ、光走査装置を小型化することができる。
(実施例1)
図5は、レーザダイオード80の取り付け部分の構成を説明するための平面図であり、図5(a)は、実施例1に係る光源ホルダ81と筐体70の構成例を示す図である。
本発明に実施例1では、図5(a)に示すように、レーザダイオード80を保持した光源ホルダ81は、筐体70に設けられた開口部qに配置される。光源ホルダ81と開口部qの間には、光源ホルダ81を、副走査方向X、主走査方向Y、回転軸方向Zの3軸方向に移動して、レーザダイオード80のビームBMの出射方向を微調整するための隙間が空けられている。
ビームBMの位置調整は、レーザダイオード80からビームBMを出射しながら、ビームBMが走査レンズ56を含む光学走査系を通過したあと、感光体ドラム13の所定位置を正確に走査するように位置調整が行われる。このとき、感光体ドラム13の位置にCCDカメラ等の観察装置を配置して、CCDカメラでビームBMの集光状態や集光位置を測定することで高精度に位置調整を行うことが可能である。
実施例1では、光源ホルダ81の位置調整を容易にするため、図5(a)に示すように、光源ホルダ81には接着剤を塗布しない溝部81bが設けられている。溝部81bは、筐体70に対するレーザダイオード80の位置調整を行うために、図示しない治具を差し込んで光源ホルダ81を保持するためのものである。ここでは、治具を溝部81bに差し込んで光源ホルダ81を、副走査方向X、主走査方向Y、回転軸方向Zの3軸方向への移動と、筐体70の側板に対して回転させることにより、光源ホルダ81の位置調整を行うことができる。
光源ホルダ81が位置調整された状態で、光源ホルダ81と開口部qの隙間に紫外線硬化型樹脂による接着剤90を塗布し、筐体70に光源ホルダ81を固定する。このとき、接着剤90は、光源ホルダ81と筐体70の開口部の壁面を連結する形態で、複数の位置(図5(a)の例では3カ所)に未硬化の状態で塗布し、これに紫外線を照射して硬化させて固定する。
実施例1の光走査装置によれば、光学走査系において、例えば、走査レンズ56の性能にばらつきがあったとしても、各光源51の取り付け位置を調整し、光学系全体のばらつきを補正することができる。このため、各光源51から出射されるビームBMを、対応する感光体ドラム13の所定位置に照射させることができ、色ずれが生じることを防止できる。
また、ユニット化された光源を用いておらず、また、光学走査系の各部品を位置調整するための機構を別途必要としないため、光走査装置を小型化することが可能である。
(実施例2)
図5は、レーザダイオード80の取り付け部分の構成を説明するための平面図であり、図5(b)は、実施例2に係る光源ホルダ81と筐体70の構成例を示す図、図5(c)は、図5(b)の構成において接着剤90を塗布したときの形態を示す図である。
実施例2の光走査装置として、図5(b)に示すように、光源ホルダ81の外周面に凹部81aを設け、筐体70の開口部の壁面に凹部70aを設け、これらの凹部81a、70aに、図5(c)に示すように接着剤90を塗布して、光源ホルダ81と筐体70を固定してもよい。
このように、光源ホルダ81の外周面に凹部81aを設け、筐体70の開口部の壁面に凹部70aを設け、凹部81a、70aに接着剤90を塗布することで、従来の構成よりも接着力を向上させる効果が得られる。また、接着剤90を塗布するときにも接着剤が広がることなく、作業性も良好となる。また、筐体70と光源ホルダ81のうち、接着剤90を塗布するための凹部をいずれか一方にのみ設ける構成としてもよい。
なお、接着剤90を設ける位置に関し、図5(b)で示すと、光源ホルダ81に固定されたレーザダイオード80の発光点と、各凹部81a、70aの中心とを結ぶ直線のうち、隣接する直線同士のなす角度θ1、θ2、θ3を全て同じ角度とすることが好ましい。これにより、紫外線照射による接着剤90の硬化収縮が生じた場合にも、その硬化収縮のバランスをとることにより、光源ホルダ81の位置変動を防止し、レーザダイオード80を正確な位置に固定することができる。
(実施例3)
実施例3の光走査装置として、上記のような構成の光源ホルダ81と筐体70の両方もしくは一方を透明材料で作成することができる。透明材料を用いる場合、光源ホルダ81の少なくとも1部を透明材料とし、また、筐体70では、光源ホルダ81を設ける開口部の壁面の少なくとも1部を透明部材として作成することができる。透明部材としては、例えば、ポリカーボネートやアクリルなどの樹脂材料を用いることができる。
従来、光走査装置の筐体は、光源光の反射光や外部からの入射光による迷光が生じないように、通常黒色の材料で作成されている。実施例3では、光源ホルダ81または筐体70の両方もしくはいずれか1方について、その一部を透明材料で作成することにより、紫外線硬化型樹脂による接着剤に対して紫外線を照射する際に、紫外線が接着剤の塗布部の奥まで届きやすくなり、接着剤を短時間で確実に硬化させることができるようになる。
なお、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
1 画像形成装置
2 画像読取装置
3 原稿搬送装置
4 画像形成部
11 光走査装置
12 現像装置
13 感光体ドラム
14 ドラムクリーニング装置
15 帯電器
17 定着装置
21 中間転写ベルト
25 ベルトクリーニング装置
26 2次転写装置
51 光源
52 光偏向器
52a 偏向面
53 反射ミラー
54a 第1補助ミラー
54b 第2補助ミラー
55 駆動部
55a 回転軸
56 走査レンズ
56a 第1走査レンズ
56b 第2走査レンズ
61 コリメータレンズ
62 誘導ミラー
63 シリンドリカルレンズ
70 筐体
80 レーザダイオード
80a レーザダイオード
81 光源ホルダ
81a 凹部
81b 溝部
83 光源制御基板
90 接着剤

Claims (5)

  1. 複数の被走査体に対してそれぞれビームを走査する光走査装置であって、
    ビームを出射する複数の光源と、
    前記複数の光源から出射されたビームを偏向する光偏向器と、
    前記光偏向器で偏向されたビームをそれぞれ反射させて、対応する被走査体へ導く複数の反射ミラーと、
    前記光偏向器と前記反射ミラーとの間および/または前記反射ミラーと前記被走査体との間に配置され、前記光偏向器で偏向されたビームを収束する走査レンズと、
    前記光偏向器、前記反射ミラー、前記走査レンズを収容する筐体とを備え、
    前記各光源は、出射したビームが対応する前記被走査体に収束するように位置調整されて、前記筐体に固定されていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記光源を保持する光源ホルダを有し、
    前記光源ホルダは、前記筐体に設けられた開口部に隙間を空けて接着剤で固定されていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記接着剤は、光硬化型樹脂であり、前記光源ホルダの周囲の3箇所以上に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
  4. 前記光源ホルダの周囲には、前記接着剤が塗布されない溝部を有することを特徴とする請求項3に記載の光走査装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の光走査装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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