JP2015026718A - 太陽電池セル用電極、及び太陽電池セル用電極の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体基板との接触抵抗が低く、かつライン抵抗が低減された太陽電池セル用電極とその製造方法を実現する。
【解決手段】受光面電極5は、0.6vol%以上のAuを含有し、少なくとも0.5μm(好ましくは10μm以下)を超える厚みに形成された第1の電極層7と、Auを除くAg等の導電性材料で形成された第2の電極層8とを含む積層構造からなり、第1の電極層7とp型半導体層2の界面にはAu−Siからなる合金相9が形成されている。第2の電極層8の厚みは5〜50μmが好ましい。そして、第1の電極層7が、Siを主成分とするn型半導体基板1のp型半導体層2に接合されている。また、第1の電極層7を形成するための第1の導電性ペーストに含有されるAu粉末は、平均粒径が2μm以下、好ましくは1μm以下が望ましい。
【選択図】図2
【解決手段】受光面電極5は、0.6vol%以上のAuを含有し、少なくとも0.5μm(好ましくは10μm以下)を超える厚みに形成された第1の電極層7と、Auを除くAg等の導電性材料で形成された第2の電極層8とを含む積層構造からなり、第1の電極層7とp型半導体層2の界面にはAu−Siからなる合金相9が形成されている。第2の電極層8の厚みは5〜50μmが好ましい。そして、第1の電極層7が、Siを主成分とするn型半導体基板1のp型半導体層2に接合されている。また、第1の電極層7を形成するための第1の導電性ペーストに含有されるAu粉末は、平均粒径が2μm以下、好ましくは1μm以下が望ましい。
【選択図】図2
Description
本発明は、太陽電池セル用電極の製造方法、及太陽電池セル用電極の製造方法に関する。
太陽光発電システムは、太陽エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、クリーンで再生可能なエネルギー源として盛んに研究・開発が盛んに行われている。
太陽光発電システムの基本構成要素である太陽電池セルは、p型半導体基板又はn型半導体基板の表面にn型半導体層又はp型半導体層が形成されてpn接合を実現し、斯かるn型又はp型の半導体層の主面に所定パターンの受光面電極が形成されている。また、前記受光面電極を除く半導体層上には反射防止膜が形成されており、入射される太陽光の反射損失を前記反射防止膜で抑制し、これにより太陽光の電気エネルギーへの変換効率を向上させている。
この受光面電極は、通常、導電性ペーストを使用して以下のようにして形成される。すなわち、導電性ペーストは、電極材料となる導電性粉末、バインダ樹脂、及び有機溶剤等を含有しており、p型又はn型の半導体層上に形成された反射防止膜の表面に導電性ペーストを塗布し、所定パターンの導電膜を形成する。そして、焼成過程で導電膜下層の反射防止膜を分解・除去するファイヤースルー(焼成貫通)を行い、これにより導電膜が焼結されて受光面電極を形成すると共に、該受光面電極と半導体層とを接合させ、両者を導通させている。
そして、この種の電極材料としては、特許文献1に示すように、Ag、Auおよび非酸化鉛系の低融点ガラスからなる固形成分が有機結着剤(バインダ樹脂)を含有せしめた有機溶媒にて分散された泥状物質(導電性ペースト)よりなり、上記泥状物質の固形成分として、Auが5〜20重量%、Agが70〜92重量%、非酸化鉛系の低融点ガラスが3〜10重量%で構成されたシリコン太陽電池用電極材料が知られている。
この特許文献1では、AgはSiとの共晶点が830℃であるのに対し、AuはSiとの共晶点が370℃と低いことから、Siとの共晶点がAgよりも低いAuを導電性ペースト中に含有させ、これにより800℃以上の高温で焼成しなくても、電極と半導体基板とをオーミック接触させて接触抵抗の低い太陽電池セルを得ようとしている。
しかしながら、特許文献1では、半導体基板との接触抵抗は低下させることができるものの、電極のライン抵抗が大きく、所望の大きなエネルギー変換効率を得るのは困難である。
すなわち、特許文献1のように導電性ペーストにAuを含有している場合、半導体基板との界面近傍に存在するAuは、焼成過程で共晶反応により溶融し、Al−Si合金相を形成して接触抵抗の低下には寄与するが、導電膜上部に存在するAuは溶融することはなく、しかも焼結性にも劣ることから、電極のライン抵抗が大きくなり、所望の大きなエネルギー変換効率を有する太陽電池セルを得るのは困難である。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、半導体基板との接触抵抗が低く、かつライン抵抗が低減された太陽電池セル用電極、及びこの太陽電池セル用電極の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係る太陽電池セル用電極は、Siを主成分とする半導体基板の表面に形成される太陽電池セル用電極であって、Auを0.6vol%以上含有すると共に、少なくとも0.5μmを超える厚みに形成された第1の電極層と、前記Auを除く導電性材料で形成された第2の電極層とを含む積層構造からなり、前記第1の電極層が、前記半導体基板に接合されていることを特徴としている。
これによりAuを含有した第1の電極層で半導体基板との接触抵抗を低く維持しつつ、Auを含有しない第2の電極層でライン抵抗が増加するのを抑制することができ、したがって接触抵抗とライン抵抗の双方を低くすることが可能となり、これにより所望の大きなエネルギー変換効率を有する太陽電池セルを得ることができる。
また、本発明の太陽電池セル用電極は、前記第1の電極層は、厚みが5μm以上であるのが好ましい。
これにより半導体基板との接触抵抗がより一層低減された太陽電池セル用電極を得ることができる。
さらに、本発明の太陽電池セル用電極は、前記第2の電極層は、厚みが5〜50μmであるのが好ましい。
これによりライン抵抗がより一層低減された太陽電池セル用電極を得ることができる。
また、本発明の太陽電池セル用電極は、前記導電性材料が、Agを主成分としているのが好ましい。
また、本発明の太陽電池セル用電極は、前記半導体基板と前記第1の電極層との界面には、少なくともAu及びSiを含有した合金相が形成されているのが好ましい。
これにより半導体基板との間で良好なオーミック接触を得ることができ、半導体基板との接触抵抗を効果的に低減させた太陽電池セル用電極を得ることができる。
また、本発明の太陽電池セル用電極は、前記第1の電極層は、厚みが10μm以下であるのが好ましい。
さらに、本発明の太陽電池セル用電極は、前記半導体基板の少なくとも一方の主面に反射防止膜が形成されると共に、前記反射防止膜を貫通して前記第1の電極層と前記半導体基板とが接合されているのが好ましい。
また、本発明に係る太陽電池セル用電極の製造方法は、0.6vol%以上のAu粉末を導電性粉末中に含有した第1の導電性ペーストを作製する第1の導電性ペースト作製工程と、Au粉末を除く導電性粉末を含有した第2の導電性ペーストを作製する第2の導電性ペースト作製工程と、焼成後の厚みが0.5μmを超えるように、Siを主成分とする半導体基板の表面に前記第1の導電性ペーストを塗布し、第1の導電膜を形成する第1の導電膜形成工程と、前記第1の導電膜の表面に第2の導電性ペーストを塗布し、第2の導電膜を形成する第2の導電膜形成工程と、前記第2の導電膜が形成された前記半導体基板を焼成し、第1の電極層及び第2の電極層とを含む積層構造の電極を形成する焼成工程とを含んでいることを特徴としている。
これにより上記太陽電池セル用電極を高効率で容易に製造することが可能となる。
また、本発明の太陽電池セル用電極の製造方法は、前記第1の導電性ペーストに含まれる前記Au粉末は、平均粒径が2μm以下であるのが好ましい。
このようにAu粉末の平均粒径を2μm以下の微粒とすることにより、Au粉末は半導体基板中のSiとの間で高い反応性を有し、かつSiとの接点も増加することから、半導体基板との接触抵抗がより小さい太陽電池セル用電極を得ることが可能となる。
また、本発明の太陽電池セル用電極の製造方法は、前記Au粉末は、平均粒径が1μm以下であるのが好ましい。
この場合は、Au粉末は半導体基板中のSiとの間で反応性がより一層高くなり、しかもSiとの接点も更に増加することから、半導体基板との接触抵抗がより一層低い太陽電池セルに適した電極を得ることができる。
尚、本発明では、上記平均粒径は算術平均径、すなわち粒径を球換算した場合の長辺と短辺との総計を「2」で除算したものをいう。
また、本発明の太陽電池セル用電極の製造方法は、前記半導体基板の少なくとも一方の主面に反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程を含み、前記焼成工程は、前記反射防止膜を分解・除去して前記第1導電膜の焼結体である前記第1の電極層と前記半導体基板とを接合させるのが好ましい。
本発明の太陽電池セル用電極によれば、Siを主成分とする半導体基板の表面に形成される太陽電池セル用電極であって、Auを0.6vol%以上含有すると共に、少なくとも0.5μmを超える厚みに形成された第1の電極層と、前記Auを除く導電性材料で形成された第2の電極層とを含む積層構造からなり、前記第1の電極層が、前記半導体基板に接合されているので、Auを含有した第1の電極層で半導体基板との接触抵抗を低く維持しつつ、Auを含有しない第2の電極層でライン抵抗が増加するのを抑制することができ、したがって接触抵抗とライン抵抗の双方を低くすることが可能となり、これにより良好なエネルギー変換効率を有する太陽電池セルを得ることができる。
また、本発明の太陽電池セル用電極の製造方法によれば、0.6vol%以上のAu粉末を導電性粉末中に含有した第1の導電性ペーストを作製する第1の導電性ペースト作製工程と、Au粉末を除く導電性粉末を含有した第2の導電性ペーストを作製する第2の導電性ペースト作製工程と、焼成後の厚みが0.5μmを超えるように、Siを主成分とする半導体基板の表面に前記第1の導電性ペーストを塗布し、第1の導電膜を形成する第1の導電膜形成工程と、前記第1の導電膜の表面に第2の導電性ペーストを塗布し、第2の導電膜を形成する第2の導電膜形成工程と、前記第2の導電膜が形成された前記半導体基板を焼成し、第1の電極層及び第2の電極層とを含む積層構造の電極を形成する焼成工程とを含んでいるので、接触抵抗が低くライン抵抗の低い太陽電池セル用電極を高効率で容易に製造することができる。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
図1は、本発明に係る太陽電池セル用電極としての受光面電極を有する太陽電池セルの一実施の形態を示す断面図である。
この太陽電池セルは、Siを主成分とした単結晶又は多結晶のn型半導体基板1の一方の主面にp型半導体層2が形成されると共に、他方の主面にn+半導体層3が形成されている。また、p型半導体層2の主面には反射防止膜4及び受光面電極5が形成されると共に、n+半導体層3の主面には裏面電極6が形成されている。
この図1では、n型半導体基板1の表面はフラット状に記載しているが、太陽光をn型半導体基板1内に効果的に閉じ込めるために、表面は微小凹凸構造を有するように形成されている。
反射防止膜4は、窒化ケイ素(SiNx)等の絶縁性材料で形成され、矢印Aに示す太陽光の受光面への光の反射を抑制し、太陽光をp型半導体層2に迅速かつ効率よく導く。この反射防止膜4を構成する材料としては、上述した窒化ケイ素に限定されるものではなく、他の絶縁性材料、例えば酸化ケイ素や酸化チタンを使用してもよく、2種類以上の絶縁性材料を併用してもよい。また、結晶Si系であれば単結晶Si及び多結晶Siのいずれを使用してもよい。
図2は、図1のX部詳細断面図である。
すなわち、受光面電極5は、0.6vol%以上のAuを含有し、少なくとも0.5μmを超える厚みに形成された第1の電極層7と、Auを除く導電性材料で形成された第2の電極層8とを含む積層構造からなり、第1の電極層7とp型半導体層2の界面にはAu−Siからなる合金相9が形成されている。
このようにAuを含有した第1の電極層7を設けることにより、良好なオーミック接触が得られ、接触抵抗を低減させることができる。
すなわち、焼成処理は、通常、600〜700℃程度の焼成温度で行われるが、〔発明が解決しようとする課題〕の項でも述べたように、AuはSiとの共晶点が370℃と低く、Auは焼成過程で溶融し、n型半導体基板1(p層半導体層2)に含有されるSiとの間で共晶反応を生じ、その結果、p層半導体層2との界面にはAu−Siからなる合金相9が形成され、これにより第1の電極層7、すなわち受光面電極5とp層半導体層2との間には、良好なオーミック接触が得られ、接触抵抗を低くすることができる。
そして、このように合金相9を形成して良好なオーミック接触を得るためには、第1の電極層7中のAuの体積含有量は少なくとも0.6vol%以上は必要であり、また、第1の電極層7の厚みは少なくとも0.5μm超である必要がある。
すなわち、第1の電極層7中のAuの体積含有量が0.6vol%未満になると、所望の合金相9を形成することができず、このため十分なオーミック接触を得ることができず、接触抵抗を十分に低減することができなくなる。
また、第1の電極層7の厚みを0.5μm以下にした場合も、第1の電極層7の厚みが過度に薄膜となるため、所望の合金相9を形成するのが困難になる。
尚、Auの体積含有量の上限は、特に限定されるものではない。本実施の形態では、後述するように焼成過程で、アクセプタ不純物として作用するAlを受光面電極5側からn型半導体基板1に拡散させ、これによりp型半導体層2を形成していることから、導電性ペースト中にAlを含ませる必要はあるが、導電性ペースト中に含有されるAlの全量をn型半導体基板1に拡散させるようにしてもよく、したがって、Auは第1の電極層7中で0.6vol%以上の体積含有量を有していればよく、上限は特に限定されない。
また、第1の電極層7の厚みについても、上限は特に限定されるものではないが、コスト面等を考慮し、通常は10μm以下に形成される。
ところが、受光面電極5がAuを含有した第1の電極層7のみで形成された場合は、上述したように接触抵抗は低減できるものの、Auは第1の電極層7の上面では溶融することはなく、焼結性に劣ることからライン抵抗の増加を招くおそれがある。
そこで、本実施の形態では、第1の電極層7の表面にAuを除く導電性材料からなる第2の電極層8を形成し、これにより第2の電極層8の焼結を促進させてライン抵抗が増加するのを抑制している。
第2の電極層8に含有される導電性材料としては、Auを含まないのであれば、特に限定されるものではないが、通常は、比較的安価で良導電性を有するAgやCu、Ag−Pd等を使用することができる。特に、Agの場合は、接触抵抗の上昇を招くことなく、ライン抵抗を確実に低下させることができることから、より好ましい。
尚、第2の電極層8の厚みは、特に限定されるものではないが、5〜50μmが好ましい。第2の電極層8の厚みが5μm未満になると、接触抵抗が若干高くなる傾向になる。また、第2の電極層12の厚みが50μmを超えると、焼成後の収縮応力に起因してn型半導体基板1と第1の電極層7との間で剥離が生じ、接触抵抗の増加を招くおそれがある。
図3は、受光面電極5の平面図を示している。このように受光面電極5は、多数のフィンガー電極10a、10b、…10nが櫛歯状に並設されると共に、フィンガー電極10a、10b、…10nと交差状にバスバー電極11が設けられ、フィンガー電極10a、10b、…10nとバスバー電極11とが電気的に接続されている。そして、受光面電極5が設けられている部分を除く残りの領域に、反射防止膜4が形成されている。このようにしてn型半導体基板1で発生した電力をフィンガー電極10a、10b、…10nによって集電すると共に、バスバー電極11によって外部へ取り出している。そして、これら受光面電極5を形成するフィンガー電極10a、10b、…10n及びバスバー電極11が、上述したように、第1の電極層7及び第2の電極層8を有する積層構造とされている。
尚、裏面電極6は、図4に示すように、n+半導体層3の裏面に形成されたAl等からなる集電電極12と、該集電電極12の裏面に形成されて該集電電極12と電気的に接続されたAg等からなる取出電極13とで構成されている。そして、n型半導体基板1で発生した電力は集電電極12に集電され、取出電極13によって電力を取り出している。
次に、上記受光面電極を含む太陽電池セルの製造方法を詳述する。
まず、第1の電極層7を形成するための第1の導電性ペーストを作製する。
すなわち、Au粉末、n型半導体基板1の表面にp型半導体層2を形成するためのAl粉末、及びその他の導電性粉末、例えばAg粉末等を用意する。
ここで、Au粉末の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、球形状、扁平状、不定形状、或いはこれらの混合粉を使用することができる。
また、Au粉末の平均粒径も特に限定されるものではないが、n型半導体基板1(p型半導体層2)との間でより良好なオーミック接触を得るためには、2μm以下、好ましくは1μm以下が望ましい。Au粉末の平均粒径が2μm以下(好ましくは1μm以下)に微粒になると、n型半導体基板1中のSiとの反応性が向上し、かつSiとの接触点が増加することから、より良好なオーミック接触を得ることができ、接触抵抗をより一層低減することが可能となる。
そして、導電性粉末中のAu粉末の体積含有量が0.6vol%以上となるように、上記各導電性粉末を秤量し、この導電性粉末、有機ビヒクル、必要に応じて各種添加剤を所定の混合比率となるように秤量して混合し、三本ロールミル等を使用して分散・混練し、これにより第1の導電性ペーストを作製する。
ここで、有機ビヒクルは、バインダ樹脂と有機溶剤とで形成され、バインダ樹脂と有機溶剤との比率が、例えば体積比率で、1〜3:7〜9となるように調製される。バインダ樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、又はこれらの組み合わせを使用することができる。また、有機溶剤についても特に限定されるものではなく、α―テルピネオール、キシレン、トルエン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等を単独、或いはこれらを組み合わせて使用することができる。
尚、有機ビヒクルの含有量は、ペースト化できるのであれば特に限定されるものではないが、通常は体積含有量で30〜60vol%の範囲で含有される。
また、受光面電極5とp型半導体層2との密着性を向上させるためには、導電性ペースト中にガラスフリットを含有させるのも好ましい。
このようなガラスフリットは、その種類は特に限定されるものではないが、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸鉛ガラス、ホウケイ酸ビスマスガラス、ホウケイ酸亜鉛ガラス等の各種ホウケイ酸系ガラスを好んで使用することができる。また、ガラスフリットを含有させる場合は、その体積含有量は1〜10vol%が好ましい。
次に、第2の電極層8を形成するための第2の導電性ペーストを作製する。
すなわち、Au粉末以外の導電性粉末、例えば、Ag、Cu、Ag−Pdを用意する。
そして、斯かる導電性粉末、有機ビヒクル、必要に応じて各種添加剤を所定の混合比率となるように秤量して混合し、三本ロールミル等を使用して分散・混練し、これにより第2の導電性ペーストを作製する。尚、この第2の導電性ペースト中についても、必要に応じガラスフリットを含有させるのが好ましい。
次に、Siを主成分としたn型半導体基板1を用意する。尚、このn型半導体基板1の裏面にはP等のドナー不純物を拡散させてなるn+半導体層3が予め形成されている。
そして、プラズマ化学気相成長法(PECVD)等の薄膜形成法を使用し、n型半導体基板1上に窒化ケイ素(SiNx)等の絶縁性材料からなる膜厚が70〜80nmの反射防止膜4を形成する。
次に、Al粉末を含有したAlペースト、及びAgペーストを用意する。そして、該Alペーストを前記n型半導体基板1(n+半導体層3)の裏面全面に塗布し、さらにAgペーストをスクリーン印刷して乾燥させ、裏面電極用導電膜を形成する。
次いで、焼成後の厚みが少なくとも0.5μmを超えるように、スクリーン印刷法等を使用して第1の導電性ペーストを反射防止膜3の表面に塗布し、乾燥させて所定パターンの第1の導電膜を形成する。
そして、焼成後の厚みが好ましくは5〜50μmとなるようにスクリーン印刷法等を使用して第2の導電性ペーストを第1の導電膜の表面に塗布し、乾燥させて所定パターンの第2の導電膜を形成する。
この後、入口から出口まで1〜3分で搬送されるベルト式焼成炉を使用し、焼成温度600〜700℃で焼成処理を行う。そしてこれにより、第1の導電性ペースト中のAl等のアクセプタ不純物がn型半導体基板1の表面に拡散してp型半導体層2を形成すると共に、前記反射防止膜3は分解・除去され、導電性ペーストはファイヤースルーされてp型半導体層2と導電性ペーストの焼結体である受光面電極4とが接合され、これにより太陽電池セルが製造される。そしてこれと同時に第1の導電性ペースト中のAuは溶融してn型半導体基板1(p型半導体層2)中のSiと反応し、p型半導体層2と第1の電極層7との界面にはAu−Siからなる合金相9が形成される。
このように本太陽電池セル用電極及びその製造方法によれば、Auを0.6vol%以上含有すると共に、少なくとも0.5μmを超える厚みに形成された第1の電極層7と、Auを除く導電性材料で形成された第2の電極層8とを含む積層構造からなり、第1の電極層7が、半導体基板1に接合されているので、Auを含有した第1の電極層7で半導体基板1との接触抵抗を低く維持しつつ、Auを含有しない第2の電極層8でライン抵抗が増加するのを抑制することができ、したがって接触抵抗とライン抵抗の双方を低くすることが可能となり、これにより良好なエネルギー変換効率を有する太陽電池セルを得ることができる。
尚、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、受光面電極5が第1の電極層7と第2の電極層8の二層からなる積層構造とされているが、三層以上の多層からなる積層構造としてもよい。例えば所定量のAuを含有した第1の電極層7上にAuを含まないAgを主成分とした第2の電極層8を形成し、さらに第2の電極層8の表面にCuを主成分とした第3の電極層を形成してもよい。
また。Au以外の導電性粉末についても、その形状は特に限定されるものではなく、例えば、球形状、扁平状、不定形形状、或いはこれらの混合粉を使用することができる。
Au以外の導電性粉末の平均粒径についても、特に限定されるものではないが、例えばAgやCuの場合は、球形粉換算で、0.2〜5.0μmが好ましく、Alの場合は、表面積が小さいことから1〜30μmが好ましい。
また、導電性ペーストには、必要に応じて、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、フタル酸ジブチル等の可塑剤を1種又はこれらの組み合わせを添加するのも好ましい。また、脂肪酸アマイドや脂肪酸等のレオロジー調整剤を添加するのも好ましく、さらにはチクソトロピック剤、増粘剤、分散剤などを添加してもよい。
また、上記実施の形態では、単結晶又は多結晶のn型半導体基板1の一方の主面にアクセプタ不純物としてのAlを拡散させ、他方の主面にドナー不純物としてのPを拡散させて、p型半導体層2及びn+半導体層3をそれぞれ形成しているが、n型半導体基板1の一方の主面にp型半導体層2が形成され、他方の主面にn+半導体層3が形成されているのであれば、その構造及び製法は特に限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、n型半導体基板1を使用して説明したが、p型半導体基板についても同様に適用できる。
また、上記実施の形態では、受光面電極を本発明の太陽電池セル用電極で形成した場合について説明したが、裏面電極にも適用可能であり、片面受光型の太陽電池セルのみならず、裏面側にも、上述した反射防止膜及び受光面電極を設けた両面受光型の太陽電池セルにも適用可能である。
次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
(導電性ペーストの作製)
平均粒径3μmのAu粉末、Au粉末以外の導電性粉末として平均粒径が2.0μmの球形Ag粉末、平均粒径5.0μmの球形Al粉末、ガラスフリットとしてホウケイ酸ガラスをそれぞれ用意した。
平均粒径3μmのAu粉末、Au粉末以外の導電性粉末として平均粒径が2.0μmの球形Ag粉末、平均粒径5.0μmの球形Al粉末、ガラスフリットとしてホウケイ酸ガラスをそれぞれ用意した。
尚、平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で各粉末を観察し、算術平均径を算出することにより求めた。
次いで、有機ビヒクルを作製した。すなわち、バインダ樹脂としてエチルセルロース樹脂10wt%、有機溶剤としてテキサノール90wt%となるようにエチルセルロース樹脂とテキサノールとを混合し、有機ビヒクルを作製した。
そして、Ag粉末:43.3vol%、Al粉末:2.4vol%、ホウケイ酸ガラス:3.2vol%、残部:有機ビヒクルに調合される配合物において、Ag粉末の一部又は全部をAu粉末に代え、導電性粉末(Ag粉末+Al粉末)中のAu粉末の体積含有量が0.3〜43.3vol%となるように、Ag粉末、Al粉末、ホウケイ酸ガラス及びAu粉末を秤量し、これら秤量物を有機ビヒクルと共にプラネタリーミキサーで混合した後に、三本ロールミルで混練し、これにより試料番号A〜Hの第1の導電性ペーストを作製した。
表1は、試料番号A〜Hの第1の導電性ペーストにおける導電性粉末中のAu粉末の体積含有量を示している。
この表1から明らかなように、試料番号Aは、導電性粉末中のAuの体積含有量は0.3vol%と少なく本発明範囲外であるが、試料番号B〜Hは、導電性粉末中のAuの体積含有量は0.6〜43.3vol%であり、いずれも本発明範囲内となるように調製されている。
次に、平均粒径が3.0μmの球形Ag粉末:44.6vol%、ホウケイ酸ガラス:2.9vol%、残部:有機ビヒクルとなるように、Ag粉末及びホウケイ酸ガラスを秤量し、これら秤量物を有機ビヒクルと共にプラネタリーミキサーで混合した後に、三本ロールミルで混練し、これによりAgを主成分とする第2の導電性ペーストを作製した。
さらに、平均粒径が4.0μmの球形Cu粉末:48.6vol%、ホウケイ酸ガラス:2.9vol%、残部:有機ビヒクルとなるように、Cu粉末及びホウケイ酸ガラスを秤量し、これら秤量物を有機ビヒクルと共にプラネタリーミキサーで混合した後に、三本ロールミルで混練し、これによりCuを主成分とする第2の導電性ペーストを作製した。
(試料の評価)
図5に示すように、反射防止膜52上に所定の電極パターン53a〜53eを作製し、TLM(Transmission Line Model)法により接触抵抗Rcを算出し、該接触抵抗Rcから比抵抗を求めた。
図5に示すように、反射防止膜52上に所定の電極パターン53a〜53eを作製し、TLM(Transmission Line Model)法により接触抵抗Rcを算出し、該接触抵抗Rcから比抵抗を求めた。
すなわち、横Xが156mm、縦Yが156mm、厚みTが0.2mmの単結晶のn型Si基板51の表面全域に膜厚0.1μmの反射防止膜52をプラズマ化学気相成長法(PECVD)で形成した。
ここで、反射防止膜52の材料種としては、SiNXを使用した。
次に、試料番号A〜Gの第1の導電性ペーストを使用してスクリーン印刷を行い、所定パターンを有する厚みが0.5〜10μmの第1の導電膜を作製し、次いで、Ag又はCuを主成分とする第2の導電性ペーストを使用してスクリーン印刷を行い、所定パターンを有する厚みが0〜70μmのスクリーン印刷を行い、第1の導電膜の表面に第2の導電膜を作製した。
次いで、各試料を温度150℃に設定したオーブン中に入れて導電膜を乾燥させた。
その後、ベルト式近赤外炉(デスパッチ社製、CDF7210)を使用し、試料が入口〜出口間を約1分で搬送するように搬送速度を調整し、大気雰囲気下、最高焼成温度700℃で焼成し、第1の電極層及び第2の電極層を有する積層構造の電極53a〜53eを形成し、これにより試料番号1〜23の評価試料を作製した。尚、この焼成時にAlはアクセプタ不純物としてn型Si基板51の表面に拡散されてp型半導体層が形成される。
ここで、各電極53a〜53eの距離L1〜L4を測定したところ、電極53aと電極53bとの間の距離L1は200μm、電極53bと電極53cとの間の距離L2は400μm、電極53cと電極53dとの間の距離L3は600μm、電極53dと電極53eとの間の距離L4は800μmであった。また、電極の長さZはいずれも6mmであった。
次いで、試料番号1〜23の各試料について、TLM法を使用して接触抵抗Rcを算出した。
このTLM法は、薄膜試料の接触抵抗を評価する方法として広く知られており、伝送線理論を使用し、電極と下層の半導体基板をいわゆる伝送線回路と等価と考えて接触抵抗Rcを算出する。すなわち、電極53a〜53eの長さZ、p型半導体層のシート抵抗RSH、電極間距離L、電極間抵抗Rとの間には、数式(1)が成立する。
R=(L/Z)×RSH+2Rc・・・(1)
数式(1)から明らかなように、電極間抵抗Rと電極間距離Lとは直線関係を有する。したがって、電極間距離Ln(n=1〜4)における各抵抗Rを測定し、Lを0に外挿することによって2Rcを求め、この2Rcから接触抵抗Rcを算出することができる。
数式(1)から明らかなように、電極間抵抗Rと電極間距離Lとは直線関係を有する。したがって、電極間距離Ln(n=1〜4)における各抵抗Rを測定し、Lを0に外挿することによって2Rcを求め、この2Rcから接触抵抗Rcを算出することができる。
そこで、本実施例では、マイクロオームメータを使用して電極間距離Lnにおける各抵抗Rを測定し、試料番号1〜23の各試料について接触抵抗Rcを算出し、接触抵抗Rcから比抵抗を求めた。尚、p型半導体層のシート抵抗RSHは、上記の数式(1)から導き出される直線について、横軸をL、縦軸をRとしたときの傾きから算出できる。ここではシート抵抗RSHは70Ω/cmであった。
また、試料番号1〜23の各試料について、デジタルボルトメーターを使用し、長さ6mm、幅60μmの電極について、浸漬後のライン抵抗を測定した。
表2は、試料番号1〜23の各試料における第1の電極層に使用した導電性ペースト種、第1の電極層の厚み、第2の電極層の主成分と厚み、比抵抗(Ω・cm)、及びライン抵抗(Ω/cm)を示している。
試料番号1及び2は、第1の電極層中のAuの体積含有量が0.3vol%と少なく、このため比抵抗が13.3〜15.0Ω・cmと大きくなった。
試料番号3は、第1の電極層中のAuの体積含有量が0.6vol%であるが、厚みが0.5μmと薄いため、試料番号1及び2と略同様、比抵抗が16.7Ω・cmと大きくなった。
試料番号6は、第1の電極層中のAuの体積含有量は12.0vol%であるが、第2の電極層が形成されていないため、ライン抵抗1.7Ω/cmと大きくなった。
試料番号15は、第1の電極層中のAuの体積含有量は0.6vol%であるが、第2の電極層が形成されていないため、試料番号6と略同様、ライン抵抗1.3Ω/cmと大きくなった。
試料番号17は、第1の電極層中のAuの体積含有量が43.3vol%であるが、厚みが0.5μmと薄いため、試料番号3と略同様、比抵抗が10.8Ω・cmと大きくなった。
試料番号19は、第1の電極層中のAuの体積含有量が43.3vol%であるが、第2の電極層が形成されていないため、試料番号6及び15と略同様、ライン抵抗3.4Ω/cmと大きくなった。
試料番号22は、第1の電極層が全く形成されておらず、第2の電極層のみが形成されているため、比抵抗が18.4Ω・cmと大きくなった。
これに対し試料番号4、5、7〜14、16、18、20、21、及び23は、第1の電極層は、Auの体積含有量が0.6vol%以上であって厚みが0.5を超えており、第2の電極層は導電性材料がAgで形成され、Auを含んでいないので、比抵抗は1.1〜7.3Ω・cmとなって8Ω・cm以下に抑制でき、かつライン抵抗も0.2〜0.9Ω/cmとなって1.0Ω/cm以下に抑制できることが分かった。
特に、試料番号5、7〜9、11〜13、16、20、及び21は、第1の電極層の厚みが5μm以上であり、しかも、第2の電極層の厚みが5〜50μmであるので、比抵抗を3.1Ω・cmに以下に抑制でき、かつライン抵抗も0.8Ω/cm以下に抑制でき、より良好な結果が得られることが分かった。
また、試料番号23は、第2の電極層は、導電性材料としてCuを使用しており、比抵抗及びライン抵抗共、実用的には十分な結果が得られたが、比抵抗が3.7Ω・cm、ライン抵抗が0.9Ω/cmと若干高く、したがって、第2の電極層に使用する導電性材料としてはCuよりもAgを主成分とするのがより好ましいことが分かった。
平均粒径が2.0μmのAg粉末:41.5vol%、平均粒径が0.1〜5μmのAu粉末:1.4vol%、球形Al粉末:2.4vol%、ホウケイ酸ガラス:3.5vol%、残部:有機ビヒクルとなるように、Ag粉末、Au粉末、Al粉末、及びホウケイ酸ガラスを秤量し、これら秤量物を有機ビヒクルと共にプラネタリーミキサーで混合した後に、三本ロールミルで混練し、これにより試料番号31〜37の第1の導電性ペーストを作製した。尚、この第1の導電性ペーストは、Auの体積含有量は導電性粉末(Ag+Au+Al)中で3.0vol%である。
また、平均粒径が3.0μmの球形Ag粉末:48.0vol%、ホウケイ酸ガラス:2.6vol%、残部:有機ビヒクルとなるように、Ag粉末及びホウケイ酸ガラスを秤量し、これら秤量物を有機ビヒクルと共にプラネタリーミキサーで混合した後に、三本ロールミルで混練し、これによりAgを主成分とする第2の導電性ペーストを作製した。
次に、この第1及び第2の導電性ペーストを使用し、第1の電極層の厚みが10μm、第2の電極層の厚みが20μmとなるように第1及び第2の導電膜を形成した以外は、実施例1と同様の方法・手順で試料番号31〜37の評価試料を作製した。
そして、試料番号31〜37の評価試料について、実施例1と同様の方法・手順で比抵抗及びライン抵抗を求めた。
表3は、試料番号31〜37の各試料について、第1の導電性ペーストに使用したAu粉末の平均粒径、比抵抗及びライン抵抗を示している。
試料番号31〜37のいずれにおいても、第2の電極層がAuを含まずAgを導電性材料に使用していることから、ライン抵抗は0.7Ω/cmと良好であり、しかも第1の電極層はAuの体積含有量は3.0vol%であり、したがって0.6vol%以上のAuを含有しており、しかも第1の電極層の厚みは10μmであり、5μmを超えていることから、比抵抗も2Ω・cm以下と良好な結果を得た。
また、試料番号36は、Au粉末の平均粒径が2μmであり、比抵抗を1,6Ω・cmに低下させることができ、さらに試料番号31〜35では、Au粉末の平均粒径が1μm以下であるので、比抵抗は1.2Ω・cm以下に抑制できた。これはAu粉末の平均粒径が2μm以下、好ましくは1μm以下の微粒になると、Au粉末とp型半導体層中のSiとの反応性がより高くなり、Au粉末とSiとの接点も増加することから、より良好なオーミック接触を得ることができ、その結果、より一層の比抵抗の低減が可能になったものと思われる。
半導体基板との接触抵抗が低く、かつライン抵抗が低減された太陽電池セル用電極を得ることができ、これによりエネルギー変換効率の高い太陽電池セルを実現する。
1 半導体基板(n型半導体基板)
4 反射防止膜
5 受光面電極(太陽電池セル用電極)
7 第1の電極層
8 第2の電極層
9 合金相
4 反射防止膜
5 受光面電極(太陽電池セル用電極)
7 第1の電極層
8 第2の電極層
9 合金相
Claims (11)
- Siを主成分とする半導体基板の表面に形成される太陽電池セル用電極であって、
Auを0.6vol%以上含有すると共に、少なくとも0.5μmを超える厚みに形成された第1の電極層と、前記Auを除く導電性材料で形成された第2の電極層とを含む積層構造からなり、
前記第1の電極層が、前記半導体基板に接合されていることを特徴とする太陽電池セル用電極。 - 前記第1の電極層は、厚みが5μm以上であることを特徴とする請求項1記載の太陽電池セル用電極。
- 前記第2の電極層は、厚みが5〜50μmであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の太陽電池セル用電極。
- 前記導電性材料は、Agを主成分としていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の太陽電池セル用電極。
- 前記半導体基板と前記第1の電極層との界面には、少なくともAu及びSiを含有した合金相が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の太陽電池セル用電極。
- 前記第1の電極層は、厚みが10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の太陽電池セル用電極。
- 前記半導体基板の少なくとも一方の主面に反射防止膜が形成されると共に、前記反射防止膜を貫通して前記第1の電極層と前記半導体基板とが接合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の太陽電池セル用電極。
- 0.6vol%以上のAu粉末を導電性粉末中に含有した第1の導電性ペーストを作製する第1の導電性ペースト作製工程と、
Au粉末を除く導電性粉末を含有した第2の導電性ペーストを作製する第2の導電性ペースト作製工程と、
焼成後の厚みが0.5μmを超えるように、Siを主成分とする半導体基板の表面に前記第1の導電性ペーストを塗布し、第1の導電膜を形成する第1の導電膜形成工程と、
前記第1の導電膜の表面に前記第2の導電性ペーストを塗布し、第2の導電膜を形成する第2の導電膜形成工程と、
前記第2の導電膜が形成された前記半導体基板を焼成し、第1の電極層及び第2の電極層とを含む積層構造の電極を形成する焼成工程とを含んでいることを特徴とする太陽電池セル用電極の製造方法。 - 前記第1の導電性ペーストに含まれる前記Au粉末は、平均粒径が2μm以下であることを特徴とする請求項8記載の太陽電池セル用電極の製造方法。
- 前記Au粉末は、平均粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項9記載の太陽電池セル用電極の製造方法。
- 前記半導体基板の少なくとも一方の主面に反射防止膜を形成する反射防止膜形成工程を含み、
前記焼成工程は、前記反射防止膜を分解・除去して前記第1導電膜の焼結体である前記第1の電極層と前記半導体基板とを接合させることを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載の太陽電池セル用電極の製造方法。
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