JP2015025528A - 変速機の製造方法及び変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】デフケースの組み付け性を改善しつつ、変速機ケースのデフケースに対する支持剛性を向上させる。
【解決手段】円筒部39の外周面に第2軸受部材41のインナーレース41aを組み付ける一方、筒状部49の内周面に第2軸受部材41のアウターレース41bを組み付け、デフケース35を斜めにした姿勢でリングギヤ19とドライブギヤ17とを噛み合わせて、噛み合わせ位置を中心としてボス部47と円筒部39とが略同軸となるまで回動させると共に、ボス部47を円筒部39内に挿入しつつ、インナーレース41aをアウターレース41bに圧入して、デフケース35の軸方向一方側端部をデファレンシャル機構支持部29に組み付け、円筒部39の内周面に補強部材71を内嵌する。
【選択図】図2

Description

本発明は、変速機の製造方法及び変速機に関する。
従来より、FF車又はRR車用の横置きパワートレインに適用される変速機がある。この変速機は、トルクコンバータと、変速機構と、デファレンシャル機構とを備えている。トルクコンバータは、エンジンの出力軸から出力される回転駆動力を、車幅方向に配設された変速機構の入力軸に伝達し、変速機構は、その回転駆動力を変速して上記入力軸と同軸配置された出力ギヤから出力する。出力ギヤは、入力軸と平行に配置されたカウンタ軸のドリブンギヤと噛み合っており、出力ギヤの回転がドリブンギヤによってカウンタ軸に伝達される。デファレンシャル機構は、このカウンタ軸上のドライブギヤとデファレンシャル機構のリングギヤとの噛み合いによって減速された後の回転駆動力を、上記入力軸と平行に配置されたドライブ軸に伝達する。
上記デファレンシャル機構は、ドライブ軸を中心に回転するデフケースを備えており、このデフケースと上記カウンタ軸とは、それぞれ軸方向両端を軸受部材を介して変速機ケースに回転可能に支持されている。
変速機ケースは、エンジン側分割体と反エンジン側分割体とに分割され、両者が接合された状態で、カウンタ軸を支持するカウンタ軸支持部と、デファレンシャル機構を支持するデファレンシャル機構支持部とが形成される。そして、カウンタ軸の支持構造について説明すると、両分割体のカウンタ軸支持部対応箇所には、カウンタ軸の両端部を支持する凹部が形成され、両凹部内に取り付けられた軸受部材を介してカウンタ軸が変速機ケースに回転可能に支持されている。
また、デフケースの支持構造について説明すると、上記両分割体のデファレンシャル機構支持部対応箇所には、ドライブ軸が挿通する挿通孔が貫通形成され、各挿通孔の開口端にはドライブ軸と同軸の円筒部が形成されている。一方、デフケースは、ピニオン軸等が収容されるデフケース本体と、このデフケース本体の外周面の反エンジン側端部から径方向外側に張り出すフランジ部とを備え、このフランジ部に上記リングギヤがボルト締結されている。デフケース本体の軸方向両端には、ドライブ軸が挿入されるボス部が形成され、両ボス部は、変速機ケースの両円筒部内に配設されている。そして、両ボス部の外周面には、軸受部材のアウターレースが取り付けられている一方、この外周面と対向する円筒部の内周面には、当該軸受部材のアウターレースが取り付けられている。
これらカウンタ軸及びデフケースを変速機ケースに組み付ける際には、先ず、反エンジン側分割体の凹部にカウンタ軸を支持する軸受部材のアウターレースを取り付けると共に、このアウターレースと対をなすインナーレースをカウンタ軸の一端に取り付け、さらに、カウンタ軸の他端にもう1つの軸受部材を取り付ける。次いで、カウンタ軸を反エンジン分割体の開口から軸方向に挿入して、その一端を反エンジン側の凹部に差し込んでインナーレースをアウターレースに圧入する。このように他端に予め軸受部材が取り付けられたカウンタ軸を反エンジン側の凹部に圧入するのは、他端に予め軸受部材を取り付けずに一端を反エンジン側の凹部に圧入し、その後に他端に軸受部材を取り付けたのでは、反エンジン側分割体やその凹部に取り付けられたアウターレースに大きな荷重がかかってしまうためである。
次に、デフケースの反エンジン側のボス部の外周面に軸受部材のインナーレースを取り付けると共に、エンジン側のボス部の外周面にもう1つの軸受部材を取り付ける。また、反エンジン側分割体の円筒部の内周面に当該軸受部材のアウターレースを取り付ける。次いで、デフケースを斜めにした姿勢でデフケースに締結固定されたリングギヤをカウンタ軸のドライブギヤに噛み合わせ、この噛み合わせ位置を中心としてデフケースをボス部と円筒部とが略同軸となるまで回動させる。このように回動させて組み付けるのは、カウンタ軸の他端に予め軸受部材が取り付けられているため、デフケースを、カウンタ軸の他端からこのカウンタ軸に沿って移動させようとすれば、カウンタ軸の軸受部材とデフケースのリングギヤとが干渉してしまうためである。そして、デフケースの反エンジン側のボス部が反エンジン側分割体の円筒部に挿入可能となる姿勢までデフケースを回動した後に、デフケースを軸方向に移動して、反エンジン側のボス部を反エンジン側分割体の円筒部に挿入し、インナーレースをアウターレースに圧入する。その後、エンジン側分割体を反エンジン側分割体にボルト締結等により接合することで、カウンタ軸及びデファレンシャル機構が変速機ケースに組み付けられる。
ところで、例えば狭小なエンジンルーム内のレイアウト性を高めるべく、変速機のさらなる小型化が求められている。
特許文献1には、上記変速機よりも小型な変速機の一例が開示されており、デフケースのフランジ部の内周端に反エンジン側の軸受部材のアウターレースが取り付けられる一方、反エンジン側の円筒部の外周面に当該軸受部材のインナーレースが取り付けられている。この構造により、ドライブ軸とカウンタ軸との間の間隔が小さくなり、変速機が小型となる。
特開2003−106414号公報
特許文献1の変速機においてカウンタ軸及びデフケースを変速機ケースに組み付ける際には、先ず、従来の変速機と同様に、カウンタ軸の他端に予め軸受部材を取り付けると共に、一端にインナーレースを取り付け、この一端を反エンジン側分割体に取り付ける。次に、変速機ケースの反エンジン側の円筒部の外周面に軸受部材のインナーレースを取り付ける一方、デフケースのフランジ部の内周端に当該軸受部材のアウターレースを取り付ける。次いで、デフケースを斜めにした姿勢でデフケースに締結固定されたリングギヤをカウンタ軸のドライブギヤに噛み合わせ、この噛み合わせ位置を中心として、デフケースを反エンジン側に回動させる。ここで、特許文献1と同様にデフケース側に軸受部材のアウターレースを取り付けると共に、ケース側に軸受部材のインナーレースを取り付けた上で、変速機のさらなる小型化を図ろうとすれば、デフケースの反エンジン側のボス部先端の回動軌跡上に、このボス部が挿入される円筒部の先端が位置し、両者が干渉し合う場合があることに本願発明者らは気付いた。
そこで、デフケースの組み付け性を改善する目的として、反エンジン側の円筒部の内径を拡径し、この円筒部先端をボス部先端の回動軌跡から外すことによって円筒部とボス部との干渉を防止して、デフケースの組み付け性を改善することが考えられる。しかしながら、そうすると、円筒部の内径を拡径することによって円筒部が薄肉となるため、円筒部のデフケースに対する支持剛性が低下するという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、デフケースの組み付け性を改善しつつ、変速機ケースのデフケースに対する支持剛性を向上させることにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、デフケースの組み付け時の干渉を回避すべく、変速機ケースの円筒部を薄肉に構成する一方で、デフケースを組み付けた後に変速機ケースの円筒部に補強部材を挿入・固定することによって、デフケースの支持剛性を向上させたものである。
具体的には、本発明は、ギヤを有する第1軸と、上記第1軸に対し平行に配置された第2軸と、上記第2軸上に配置されかつ、上記ギヤによって駆動されるデファレンシャル機構と、上記第1軸及びデファレンシャル機構を収容するケースと、を備えた変速機の製造方法を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、上記ケースには、上記第1軸及びデファレンシャル機構をそれぞれ支持する第1軸支持部及びデファレンシャル機構支持部が形成され、上記第1軸の軸方向両端部は、それぞれ第1軸受部材を介して上記第1軸支持部に回転可能に支持され、上記デファレンシャル機構支持部の軸方向両端には、それぞれ上記第2軸が挿通する挿通孔が形成されており、軸方向一方側の該挿通孔には、上記ケースの内方に突出する円筒部が形成され、上記デファレンシャル機構は、軸方向両端部がそれぞれ第2軸受部材を介して上記デファレンシャル機構支持部に回転可能に支持されかつ、上記ケース内で上記第2軸を中心として回転するデフケースと、該デフケースの外周面に取り付けられて上記ギヤと噛み合うリングギヤとを有し、該デフケースの軸方向一方側端部には、軸方向の外方に突出すると共に上記円筒部に挿入される上記第2軸のボス部と、該ボス部の径方向の外方に配置されかつ、上記第2軸受部材を介して上記円筒部に支持される筒状部とが形成され、上記ケースの円筒部は、所定の肉厚に構成されており、上記第1軸の軸方向一方側端部を上記第1軸受部材を介して上記第1軸支持部に組み付けると共に、上記第1軸の軸方向他方側端部に上記第1軸受部材を組み付ける第1工程と、上記円筒部の外周面に軸方向一方側の上記第2軸受部材のインナーレースを組み付ける一方、上記筒状部の内周面に当該第2軸受部材のアウターレースを組み付け、上記デフケースを斜めにした姿勢で上記リングギヤと上記ギヤとを噛み合わせて、その噛み合わせ位置を中心として上記デフケースを上記ボス部と上記円筒部とが略同軸となるまで回動させると共に、上記ボス部を上記円筒部内に挿入しつつ、当該アウターレースを当該インナーレースに組み付けて、上記デフケースの軸方向一方側端部を上記デファレンシャル機構支持部に組み付ける第2工程と、上記円筒部の内周面に筒状の補強部材を該円筒部の軸方向一方側から挿入して内嵌する第3工程と、を備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、両端部に第1軸受部材が取り付けられた第1軸がケースの第1軸支持部に組み付けられると共に、ケースの円筒部の外周面に軸方向一方側の第2軸受部材のインナーレースが取り付けられた状態で、筒状部の内周面に当該第2軸受部材のアウターレースが取り付けられたデフケースを、斜めにした姿勢でリングギヤとギヤとを噛み合わせてその噛み合い位置を中心として回動させる。このときに、例えば、円筒部の内径を拡径することで円筒部を比較的薄肉にすることで、ボス部と円筒部との干渉を回避して、デフケースをケースに組み付けることが可能となる。これにより、円筒部の外径は大きくならないから、第1軸と第2軸との距離を短くすることが可能である。そして、デフケースを組み付けた後で、円筒部の内周面に補強部材を挿入することでボス部を支持する部分が厚肉となり、ケースのデフケースに対する支持剛性が向上する。
第2の発明は、第1の発明において、上記円筒部の内周面の軸方向一方側端部には、上記円筒部に挿入された上記補強部材の軸方向他方側への移動を規制する規制部が設けられており、上記第3工程において、上記補強部材は、上記規制部によって軸方向他方側への移動が規制されるまで上記円筒部の内周面に圧入されることを特徴とする。
第2の発明によれば、補強部材の移動を規制する規制部が円筒部の内周面の軸方向一方側端部に設けられている。規制部は、円筒部の内周面に設けた段差によって構成してもよい。この規制部は、第2工程においてデフケースを円筒部の軸方向他方側から回動して組み付ける際に、円筒部におけるデフケースのボス部が挿入される側とは逆側に設けられているため、この規制部がデフケースのボス部と干渉してデフケースの組み付けを阻害するのを防止することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記補強部材は、上記ケースよりも高剛性であることを特徴とする。
第3の発明によれば、補強部材をケースよりも高剛性にすることにより、ケースと同一剛性の部材で補強するよりも支持剛性を向上させることができる。その結果、円筒部の肉厚を可能な限り薄くすることが可能となる。
また、本発明は、ギヤを有する第1軸と、上記第1軸に対し平行に配置された第2軸と、上記第2軸上に配置されかつ、上記ギヤによって駆動されるデファレンシャル機構と、上記第1軸及びデファレンシャル機構を収容するケースと、を備えた変速機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第4の発明は、上記ケースには、上記第1軸及びデファレンシャル機構をそれぞれ支持する第1軸支持部及びデファレンシャル機構支持部が形成され、上記第1軸の軸方向両端部は、それぞれ第1軸受部材を介して上記第1軸支持部に回転可能に支持され、上記デファレンシャル機構支持部の軸方向両端には、それぞれ上記第2軸が挿通する挿通孔が形成されており、軸方向一方側の該挿通孔には、上記ケースの内方に突出する円筒部が形成され、上記デファレンシャル機構は、軸方向両端部がそれぞれ第2軸受部材を介して上記デファレンシャル機構支持部に回転可能に支持されかつ、上記ケース内で上記第2軸を中心として回転するデフケースと、該デフケースの外周面に取り付けられて上記ギヤと噛み合うリングギヤとを有し、該デフケースの軸方向一方側端部には、軸方向の外方に突出すると共に上記円筒部に挿入される上記第2軸のボス部と、該ボス部の径方向の外方に配置されかつ、上記第2軸受部材を介して上記円筒部に支持される筒状部とが形成され、軸方向一方側の上記第2軸受部材のインナーレースは、上記円筒部の外周面に取り付けられる一方、該第2軸受部材のアウターレースは、上記筒状部の内周面に取り付けられ、上記円筒部は、上記デフケースの上記ケースへの組み付け時に、斜めにした姿勢の上記デフケースが上記ギヤとリングギヤとの噛み合い位置を中心として回動する際に、上記円筒部の先端が上記ボス部の回動軌跡上に位置しないように構成され、上記円筒部には、筒状の補強部材が内嵌していることを特徴とする。
第4の発明によれば、円筒部が、デフケースがギヤとリングギヤとの噛み合い位置を中心として軸方向に回動する際に、円筒部の先端がデフケースのボス部の回動軌跡上に位置しないように構成されているので、デフケースの回動時に、ボス部が円筒部と干渉しない。そのため、デフケースの組み付け性が改善される。また、円筒部が比較的薄肉となるが、円筒部の内周面に補強部材が内嵌することによってボス部を支持する部分が厚肉となり、ケースのデフケースに対する支持剛性が向上する。
第5の発明は、第4の発明において、上記補強部材は、上記円筒部よりも高剛性であることを特徴とする。
第5の発明によれば、補強部材をケースよりも高剛性にすることにより、ケースと同一剛性の部材で補強するよりも支持剛性を向上させることができる。その結果、円筒部の肉厚を可能な限り薄くすることが可能となる。
以上説明したように、本発明の変速機の製造方法及び変速機によると、デフケースの組み付け時に、斜めにした姿勢のデフケースのリングギヤとギヤとを噛み合わせ、デフケースをその噛み合い位置を中心として回動させる。このときに、ボス部と円筒部との干渉を回避して、デフケースをケースに組み付けることが可能となる。そして、デフケースを組み付けた後で、円筒部の内周面に補強部材を挿入することでボス部を支持する部分が厚肉となり、ケースのデフケースに対する支持剛性が向上する。
本発明の実施形態に係る変速機の構成を示す断面図である。 変速機のカウンタ軸及びデファレンシャル機構の周辺を示す断面図である。 (a)は、ドリブンギヤが組み付けられたカウンタ軸を示す断面図であり、(b)は、軸方向両端部に第1軸受部材のインナーレースが組み付けられたカウンタ軸を示す断面図である。 凹部に第1軸受部材のアウターレースが組み付けられた反エンジン側分割体を示す断面図である。 カウンタ軸の軸方向一方側端部が組み付けられた反エンジン側分割体を示す断面図である。 軸方向一方側の円筒部に第2軸受部材のインナーレースが組み付けられた反エンジン側分割体を示す断面図である。 筒状部に軸方向一方側の第2軸受部材のアウターレースが組み付けられ且つ軸方向他方側のボス部に軸方向他方側の第2軸受部材のインナーレースが組み付けられたデフケースの断面図である。 リングギヤとカウンタ軸のドライブギヤとが噛み合った状態におけるデフケースが組み付けられる直前の反エンジン側分割体を示す断面図である。 デフケースが組み付けられた反エンジン側分割体を示す断面図である。 デフケース及び補強部材が組み付けられた反エンジン側分割体を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
−変速機の全体構成−
図1は、本実施形態に係る変速機1の全体構成を示しており、この構成は、変速機1を車両に対し横置きに搭載されるFF車用のパワートレインに適用した場合を示している。
上記変速機1は、主な構成要素として、トルクコンバータ3と、変速機構5と、デファレンシャル機構7と、を備えている。上記トルクコンバータ3は、エンジンEのクランク軸(図示せず)から出力される回転駆動力を、該クランク軸と同軸に車幅方向に配設された上記変速機構5の入力軸9に伝達し、該変速機構5は、その回転駆動力を変速して上記入力軸9と同軸配置された出力ギヤ11から出力する。
上記出力ギヤ11は、上記入力軸9に対して平行に配置されたカウンタ軸(第1軸)13のドリブンギヤ15と噛み合っており、該出力ギヤ11の回転は該ドリブンギヤ15によって上記カウンタ軸13に伝達される。
上記デファレンシャル機構7は、上記カウンタ軸13上のドライブギヤ(ギヤ)17と該デファレンシャル機構7のリングギヤ19との噛み合いによって減速された後の回転駆動力を、上記カウンタ軸13に対し平行に配置されたドライブ軸(第2軸)21,22に伝達する。
上記変速機構5、カウンタ軸13及びデファレンシャル機構7は、変速機ケース(ケース)25内に収容されている。この変速機ケース25は、例えば、アルミニウム製である。上記変速機ケース25は、エンジンE側に配置されたエンジン側分割体26と、このエンジン側分割体26の反エンジンE側に配置された反エンジン側分割体28と、で構成されている。これら両分割体26,28で構成された変速機ケース25には、大別すると、上記変速機構5を収容・支持する変速機構支持部27と、上記デファレンシャル機構7を収容・支持するデファレンシャル機構支持部29と、該変速機構支持部27とデファレンシャル機構支持部29との間に配設されたカウンタ軸13を収容・支持するカウンタ軸支持部31と、が形成されている。そして、上記変速機構支持部27の反エンジンE側は、リヤカバー33によって覆われている。
なお、図1中、上記変速機構5は、プラネタリギヤセット、多板クラッチ、多板ブレーキ等から構成されているが、本発明には直接関係ないため、その外形ラインだけで示している。同様に、上記トルクコンバータ3も本発明に直接関係ないため、外形ラインだけで示している。
ここで、上記入力軸9、カウンタ軸13及びドライブ軸21,22の3つの軸の軸線をそれぞれd1,d2,d3とし、これら3つの軸の位置関係の一例を示すと、当該3つの軸線d1,d2,d3は、車両前方から後方へ向かって、d1(入力軸9)、d2(カウンタ軸13)、d3(ドライブ軸21,22)の順に配置されている。また、上記カウンタ軸13の軸線d2の高さ位置は上記ドライブ軸21,22の軸線d3よりも高くなるように設定されているとともに、上記入力軸9の軸線d1の高さ位置は上記カウンタ軸13の軸線d2と上記ドライブ軸21,22の軸線d3との間に設定されている。なお、これらの入力軸9、カウンタ軸13及びドライブ軸21,22の位置関係は、変速機構5を構成するギヤ、デファレンシャル機構7を構成するギヤ、ドリブンギヤ15及びドライブギヤ17の寸法関係、及び変速機1のエンジンルーム内での配置スペース等の制約等により決まる。
−カウンタ軸及びデファレンシャル機構の支持構造−
次に、上記カウンタ軸13及びデファレンシャル機構7の支持構造について図1及び図2を参照して説明する。図2は、変速機1のカウンタ軸13及びデファレンシャル機構7の周辺を示す断面図である。
(カウンタ軸の支持構造)
上記カウンタ軸13の支持構造について説明すると、上記カウンタ軸支持部31には、上記カウンタ軸13が収容されるカウンタ軸収容スペース32が上記両分割体26,28によって形成されている。
上記反エンジン側分割体28の内面には、上記カウンタ軸収容スペース32に開口する円形の凹部28aが形成されている。この凹部28aには、軸方向一方側の第1軸受部材67が取り付けられている。この第1軸受部材67は、インナーレース67aとアウターレース67bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)67cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。当該インナーレース67aには、上記カウンタ軸13の軸方向一方側端部13aが嵌合される一方、当該アウターレース67bは、上記凹部28aの内周面に固定されている。
一方、上記エンジン側分割体26の内面における上記凹部28aと対向する位置には、上記カウンタ軸収容スペース32に開口する円形の凹部26aが形成されている。この凹部26aには、軸方向他方側の第1軸受部材68が取り付けられている。この第1軸受部材68は、上記第1軸受部材67と同様に、インナーレース68aとアウターレース68bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)68cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。当該インナーレース68aには、上記カウンタ軸13の軸方向他方側端部13bが嵌合される一方、当該アウターレース68bは、上記凹部26aの内周面に固定される。
以上の構成により、上記カウンタ軸13は、上記一対の第1軸受部材67,68を介して上記カウンタ軸支持部31に回転可能に支持されている。そして、上記カウンタ軸13には、軸方向一方側の上記第1軸受部材67に隣接してパーキングギヤ16及び上記ドリブンギヤ15が取り付けられている一方、軸方向他方側の上記第1軸受部材68に隣接して上記ドライブギヤ17が形成されている。
(デファレンシャル機構の支持構造)
次に、上記デファレンシャル機構7の支持構造について説明すると、上記デファレンシャル機構支持部29には、上記デファレンシャル機構7が収容されるデファレンシャル機構収容スペース34が形成されている。このデファレンシャル機構収容スペース34は、上記両分割体26,28によって形成されている。上記デファレンシャル機構7は、上記デファレンシャル機構収容スペース34内に収容されたデフケース35と、このデフケース35にボルト締結された上記リングギヤ19とを備えている。上記両分割体26,28には、上記ドライブ軸21,22が挿通する挿通孔37,38が軸方向にそれぞれ貫通形成されている。当該両挿通孔37,38のうち軸方向一方側の挿通孔37には、軸方向他方側に、即ち、デファレンシャル機構収容スペース34内に突出する円筒部39が形成されている。一方、軸方向他方側の挿通孔38には、軸方向他方側に突出する円筒部40が形成されている。
軸方向一方側の上記円筒部39は、所定の肉厚に構成されており、その外周面は、軸方向他方側部分が一方側部分よりも縮径している縮径部39aが形成されている一方、内周面の軸方向一方側端部には、段差部69が形成されており、この段差部69を挟んで軸方向他方側の内周面が一方側の内周面よりも縮径している。
上記デファレンシャル機構7は、上記デファレンシャル機構収容スペース34内で第2軸受部材41,42を介して上記両円筒部39,40に上記ドライブ軸21,22を中心として回転可能に支持されたデフケース35と、該デフケース35に取り付けられて上記ドライブギヤ17と噛み合う上記リングギヤ19と、を有している。
上記デフケース35内には、上記ドライブ軸21,22と直交するピニオン軸55が配設され、その両端部にピニオンギヤ57,57が固定されているとともに、該ピニオン軸55の軸方向両側に該ピニオンギヤ57,57と噛み合うサイドギヤ59,59が配設されている。このデフケース35の軸方向両端部には、軸方向の外方に突出する上記ドライブ軸21,22の円筒状のボス部47,48がそれぞれ形成されている。これらボス部47,48のうち軸方向他方側のボス部48は、軸方向他方側の上記円筒部40よりも小径であって、該円筒部40に軸方向一方側から挿入される。一方、軸方向一方側のボス部47は、軸方向一方側の上記円筒部39よりも小径であって、該円筒部39に軸方向他方側から挿入される。また、上記デフケース本体43の軸方向一方側端には、軸方向一方側の上記ボス部47から径方向の外方に間隔をあけて円筒状の筒状部49が軸方向一方側に突出するように形成されている。
軸方向他方側の上記第2軸受部材42は、上記円筒部40と上記ボス部48との間に介在している。この第2軸受部材42は、インナーレース42aとアウターレース42bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)42cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。そして、当該インナーレース42aが当該ボス部48の外周面に取り付けられる一方、当該アウターレース42bが当該円筒部40の内周面に取り付けられている。
一方、軸方向一方側の上記第2軸受部材41は、上記円筒部39と上記筒状部49との間に介在している。この第2軸受部材41は、上記第2軸受部材42と同様に、インナーレース41aとアウターレース41bとの間に複数の円錐状のコロ(転動体)41cが介装されて構成されるテーパローラベアリングである。そして、当該インナーレース41aが当該円筒部39の上記縮径部39aに取り付けられる一方、当該アウターレース41bが当該筒状部49の内周面に取り付けられている。このように、デフケース35の一方側の支持部では、第2軸受部材41のインナーレース41aが変速機ケース25の円筒部39に取り付けられると共に、アウターレース41bがデフケース35に取り付けられている。例えば、他方側の支持部と同様に、第2軸受部材41のインナーレース41aがデフケース35のボス部47に取り付けられ、アウターレース41bが円筒部39の内周面に取り付けられる構成では、円筒部39が拡径してしまい、それに伴ってカウンタ軸13とドライブ軸21,22との間の間隔が大きくなるところ、前記の構成は、この間隔を小さくすることができる。
また、軸方向一方側の上記ボス部47は、軸方向一方側の上記円筒部39に挿入されている。そして、当該円筒部39の内周面に円筒状の補強部材71が内嵌されている。この補強部材71は、上記変速機ケース25よりも高剛性の材質、例えば鉄鋼で構成され、上記軸方向一方側の円筒部39と同じ筒軸長さを有し、その軸方向一方側端には、鍔部71aが筒径方向の外方に張り出し形成されている。上記補強部材71は、上記鍔部71aが上記円筒部39の段差部69に当接した状態で内嵌され、その径方向の内方に位置する上記ボス部47との間に隙間が設けられている。尚、上記補強部材71は、例えば、上記円筒部39の内周面に圧入されることによって当該内周面に内嵌されてもよく、または、ネジ等の締結具によって該円筒部39の内周面に締結固定されることによって内嵌されてもよい。また、上記円筒部39は、上記筒状部49に挿入されている。この円筒部39の外周面の縮径部39aには、第2軸受部材41のインナーレース41aが取り付けられている一方、上記筒状部49の内周面に当該第2軸受部材41のアウターレース41bが取り付けられている。
さらに、上記デフケース35の外周面51の軸方向一方側端部には、上記フランジ部45が径方向に張り出し形成されている。このフランジ部45の軸方向一方側、即ち、上記筒状部49側には、上記リングギヤ19が配置されている。複数の上記ボルト53は、上記リングギヤ19を貫通して上記フランジ部45のボルト締結孔に螺合し、該リングギヤ19から該フランジ部45に向かって軸方向に締結している。
以上の構成により、上記デフケース35は、上記一対の第2軸受部材41,42を介して上記デファレンシャル機構支持部29に回転可能に支持されている。
−カウンタ軸及びデファレンシャル機構の組付手順−
続いて、上記カウンタ軸13及びデファレンシャル機構7を変速機ケース25に組み付ける手順について図3〜図10を参照して説明する。
先ず、図3(a)に示すように、カウンタ軸13の軸方向一方側端部13aにドリブンギヤ15及びパーキングギヤ16を軸方向一方側から組み付ける。次に、図3(b)に示すように、カウンタ軸13の軸方向一方側端部13aに第1軸受部材67のインナーレース67aを組み付け、このインナーレース67aに複数のコロ67cを組み付ける。一方、軸方向他方側端部13bに第1軸受部材68のインナーレース68aを組み付け、このインナーレース68に複数のコロ68cを組み付ける。さらに、図4に示すように、反エンジン側分割体28の凹部28aに軸方向一方側の第1軸受部材67のアウターレース67bを組み付ける。
次いで、図5に示すように、カウンタ軸13を反エンジン側分割体28の凹部28aに軸方向他方側から移動させてカウンタ軸13の軸方向一方側端部13aを当該凹部28aに差し込み、インナーレース67aをアウターレース67bに入れる。これにより、カウンタ軸13の軸方向一方側端部13aが反エンジン側分割体28に回転可能に支持される。
続いて、図6に示すように、軸方向一方側の円筒部39の外周面に形成された縮径部39aに、第2軸受部材41のインナーレース41aを組み付け、このインナーレース41aに複数のコロ41cを組み付ける。また、図7に示すように、デフケース35の軸方向他方側のボス部48の外周面に第2軸受部材42のインナーレース42aを組み付け、このインナーレース42aに複数のコロ42cを組み付けると共に、筒状部49の内周面に第2軸受部材41のアウターレース41bを組み付ける。
その後、図8に示すように、デフケース35を、軸方向一方側のボス部47が他方側のボス部48よりもカウンタ軸13の軸線d2から離れるように斜めにして、カウンタ軸13の軸線d2とドライブ軸21,22の軸線d3とがデフケース35の軸方向他方側において交差する姿勢でデフケース35に固定されたリングギヤ19とカウンタ軸13のドライブギヤ17とを噛み合わせる。次いで、その噛み合わせ位置を中心としてデフケース35を、軸方向他方側のボス部48がカウンタ軸13の軸線d2から離れるように軸方向一方側に回動し、カウンタ軸13の軸線d2とドライブ軸21,22の軸線d3とが略平行になって軸方向一方側のボス部47と軸方向一方側の円筒部39とが略同軸となるまで回動させる。このとき、軸方向一方側の円筒部39が軸方向一方側のボス部47の回動軌跡上に位置しないように構成されており、当該円筒部39が当該ボス部47と干渉しないため、デフケース35をスムーズに回動させることができる(図8の二点鎖線の矢印を参照)。
そして、軸方向一方側のボス部47と軸方向一方側の円筒部39とが略同一となった状態で、デフケース35を軸方向一方側に軸方向に移動させ、図9に示すように、ボス部47を円筒部39内に挿入しつつ、当該ボス部47に組み付けられたインナーレース41aを当該円筒部39に組み付けられたアウターレース41bに入れて、デフケース35の軸方向一方側端部を反エンジン側分割体28に組み付ける。これにより、デフケース35が反エンジン側分割体28に回転可能に支持される。
その後、補強部材71を、鍔部71aが軸方向一方側を向いた姿勢で、当該鍔部71aが円筒部39の内周面に形成された段差部69に当接するまで軸方向他方側に挿入する。このように、鍔部71aが段差部69に当接することにより、補強部材71の軸方向他方側への移動が規制されるため、これら鍔部71a及び段差部69は、補強部材71の移動を規制する規制部を構成している。そうして、図10に示すように、補強部材71を円筒部39の内周面に内嵌する。
最後に、凹部26aに第1軸受部材68のアウターレース68bが組み付けられると共に、軸方向他方側の円筒部40の内周面に第1軸受部材68のアウターレース68bが組み付けられたエンジン側分割体26を、反エンジン側分割体28に組み付け、ボルト締結する。
以上の工程により、カウンタ軸13及びデファレンシャル機構7が変速機ケース25に組み付けられる。
なお、上記の組付手順では、デフケース35を反エンジン側分割体28に組み付ける前に、当該反エンジン側分割体28の円筒部39に取り付けられた第2軸受部材41のインナーレース41aに複数のコロ41cをサブアセンブリしている(図6参照)。この他にも、デフケース35の筒状部49の内周面にアウターレース41bを組み付け、さらに、このアウターレース41bにコロ41cをサブアセンブリした状態で、デフケース35を反エンジン側分割体28に組み付けてもよい。
−発明の実施形態の効果−
上記実施形態によれば、両端部に第1軸受部材67,68が取り付けられたカウンタ軸13が変速機ケース25のカウンタ軸支持部31に組み付けられると共に、変速機ケース25の円筒部39の外周面に軸方向一方側の第1軸受部材67のインナーレース67aが取り付けられた状態で、筒状部49の内周面に当該第1軸受部材67のアウターレース67bが取り付けられたデフケース35を、斜めにした姿勢でリングギヤ19とドライブギヤ17とを噛み合わせてその噛み合い位置を中心として回動させる。このときに、円筒部39の内径を拡径することで円筒部39を比較的薄肉にすることで、ボス部47と円筒部39との干渉を回避して、デフケース35を変速機ケース25に組み付けることが可能となる。そして、デフケース35を組み付けた後で、円筒部39の内周面に補強部材71を内嵌することでボス部47を支持する部分が厚肉となり、変速機ケース25のデフケース35に対する支持剛性が向上する。
また、上記実施形態によれば、補強部材71の移動を規制する段差部69が軸方向一方側の円筒部39の内周面の軸方向一方側端部に設けられている。この段差部69は、デフケース35を軸方向一方側の円筒部39の軸方向他方側から回動して組み付ける際に、円筒部39におけるデフケース35のボス部47が挿入される側とは逆側に設けられているため、この段差部69がデフケース35のボス部47と干渉してデフケース35の組み付けを阻害するのを防止することができる。
さらに、上記実施形態によれば、補強部材71を変速機ケース25よりも高剛性にすることにより、変速機ケース25と同一剛性の部材で補強するよりも支持剛性を向上させることができる。その結果、軸方向一方側の円筒部39の肉厚を可能な限り薄くすることが可能となる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、補強部材71の鍔部71aと軸方向一方側の円筒部39に形成された段差部69とによって規制部が構成されているが、これに限定されず、円筒部39の軸方向一方側端部に設けられ、補強部材71の軸方向他方側への移動を規制することができる構成であればよい。
また、上記実施形態では、第1軸受部材67,67及び第2軸受部材41,42がテーパローラベアリングで構成されているが、これに限定されず、他の種類の軸受で構成されてもよい。
以上説明したように、本発明に係る変速機の製造方法及び変速機は、デフケースの組み付け性を改善しつつ、変速機ケースのデフケースに対する支持剛性を向上させる用途に適用することができる。
7 デファレンシャル機構
13 カウンタ軸(第1軸)
17 ドライブギヤ
19 リングギヤ
21,22 ドライブ軸(第2軸)
25 変速機ケース(ケース)
29 デファレンシャル機構支持部
31 カウンタ軸支持部(第1軸支持部)
35 デフケース
37,38 挿通孔
39,40 円筒部
41,42 第2軸受部材
41a 軸方向一方側の第2軸受部材のインナーレース
41b 軸方向一方側の第2軸受部材のアウターレース
47,48 ボス部
49 筒状部
67,68 第1軸受部材
69 段差部(規制部)
71 補強部材
71a 鍔部(規制部)

Claims (5)

  1. ギヤを有する第1軸と、
    上記第1軸に対し平行に配置された第2軸と、
    上記第2軸上に配置されかつ、上記ギヤによって駆動されるデファレンシャル機構と、
    上記第1軸及びデファレンシャル機構を収容するケースと、を備えた変速機の製造方法であって、
    上記ケースには、上記第1軸及びデファレンシャル機構をそれぞれ支持する第1軸支持部及びデファレンシャル機構支持部が形成され、
    上記第1軸の軸方向両端部は、それぞれ第1軸受部材を介して上記第1軸支持部に回転可能に支持され、
    上記デファレンシャル機構支持部の軸方向両端には、それぞれ上記第2軸が挿通する挿通孔が形成されており、軸方向一方側の該挿通孔には、上記ケースの内方に突出する円筒部が形成され、
    上記デファレンシャル機構は、軸方向両端部がそれぞれ第2軸受部材を介して上記デファレンシャル機構支持部に回転可能に支持されかつ、上記ケース内で上記第2軸を中心として回転するデフケースと、該デフケースの外周面に取り付けられて上記ギヤと噛み合うリングギヤとを有し、該デフケースの軸方向一方側端部には、軸方向の外方に突出すると共に上記円筒部に挿入される上記第2軸のボス部と、該ボス部の径方向の外方に配置されかつ、上記第2軸受部材を介して上記円筒部に支持される筒状部とが形成され、
    上記ケースの円筒部は、所定の肉厚に構成されており、
    上記第1軸の軸方向一方側端部を上記第1軸受部材を介して上記第1軸支持部に組み付けると共に、上記第1軸の軸方向他方側端部に上記第1軸受部材を組み付ける第1工程と、
    上記円筒部の外周面に軸方向一方側の上記第2軸受部材のインナーレースを組み付ける一方、上記筒状部の内周面に当該第2軸受部材のアウターレースを組み付け、上記デフケースを斜めにした姿勢で上記リングギヤと上記ギヤとを噛み合わせて、その噛み合わせ位置を中心として上記デフケースを上記ボス部と上記円筒部とが略同軸となるまで回動させると共に、上記ボス部を上記円筒部内に挿入しつつ、当該アウターレースを当該インナーレースに組み付けて、上記デフケースの軸方向一方側端部を上記デファレンシャル機構支持部に組み付ける第2工程と、
    上記円筒部の内周面に筒状の補強部材を該円筒部の軸方向一方側から挿入して内嵌する第3工程と、を備えることを特徴とする変速機の製造方法。
  2. 請求項1に記載の変速機の製造方法において、
    上記円筒部の内周面の軸方向一方側端部には、上記円筒部に挿入された上記補強部材の軸方向他方側への移動を規制する規制部が設けられており、
    上記第3工程において、上記補強部材は、上記規制部によって軸方向他方側への移動が規制されるまで上記円筒部の内周面に圧入されることを特徴とする変速機の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の変速機の製造方法において、
    上記補強部材は、上記ケースよりも高剛性であることを特徴とする変速機の製造方法。
  4. ギヤを有する第1軸と、
    上記第1軸に対し平行に配置された第2軸と、
    上記第2軸上に配置されかつ、上記ギヤによって駆動されるデファレンシャル機構と、
    上記第1軸及びデファレンシャル機構を収容するケースと、を備えた変速機であって、
    上記ケースには、上記第1軸及びデファレンシャル機構をそれぞれ支持する第1軸支持部及びデファレンシャル機構支持部が形成され、
    上記第1軸の軸方向両端部は、それぞれ第1軸受部材を介して上記第1軸支持部に回転可能に支持され、
    上記デファレンシャル機構支持部の軸方向両端には、それぞれ上記第2軸が挿通する挿通孔が形成されており、軸方向一方側の該挿通孔には、上記ケースの内方に突出する円筒部が形成され、
    上記デファレンシャル機構は、軸方向両端部がそれぞれ第2軸受部材を介して上記デファレンシャル機構支持部に回転可能に支持されかつ、上記ケース内で上記第2軸を中心として回転するデフケースと、該デフケースの外周面に取り付けられて上記ギヤと噛み合うリングギヤとを有し、該デフケースの軸方向一方側端部には、軸方向の外方に突出すると共に上記円筒部に挿入される上記第2軸のボス部と、該ボス部の径方向の外方に配置されかつ、上記第2軸受部材を介して上記円筒部に支持される筒状部とが形成され、
    軸方向一方側の上記第2軸受部材のインナーレースは、上記円筒部の外周面に取り付けられる一方、該第2軸受部材のアウターレースは、上記筒状部の内周面に取り付けられ、
    上記円筒部は、上記デフケースの上記ケースへの組み付け時に、斜めにした姿勢の上記デフケースが上記ギヤとリングギヤとの噛み合い位置を中心として回動する際に、上記円筒部の先端が上記ボス部の回動軌跡上に位置しないように構成され、
    上記円筒部には、筒状の補強部材が内嵌していることを特徴とする変速機。
  5. 請求項4に記載の変速機において、
    上記補強部材は、上記ケースよりも高剛性であることを特徴とする変速機。
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