JP2006097804A - 縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造 - Google Patents

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【課題】 ドライブピニオン軸のベアリング支持剛性を高くでき、且つドライブピニオン軸の組付け作業性に優れ、しかも、ドライブピニオン軸の下方側にステアリングギヤボックス等の配置スペースを充分確保することが可能なドライブピニオン軸の組付構造を提供する。
【解決手段】 ドライブピニオン軸80を、軸心方向に離間させたフロント及びリヤベアリング81,82を介して鉄製のベアリングホルダ83に回転可能に支持させた状態でベアリングホルダ83がメインケース102下部をなすように組付ける。このベアリングホルダ83のフロント及びリヤベアリング81,82間はくびれ形状に形成すると共に、フロント及びリヤベアリング81,82はドライブピニオン軸80と共にベアリングホルダ83に組付けられる際に予圧付与がなされている。
【選択図】図2

Description

この発明は、ドライブピニオン軸の組付構造に関するものであり、さらに詳しくは、トランスミッションとディファレンシャル装置(ファイナルドライブギヤを含む)とを一体的にケースに組み込んだ縦置トランスアクスルにおけるドライブピニオン軸の組付構造に関するものである。
例えば、特許文献1,2には、トランスミッションとフロントディファレンシャル装置とを一体的にケースに組み込んだ縦置トランスアクスルをエンジンに連なるように配置した車両のパワーユニット構造において、トランスミッションを経て伝えられたエンジン駆動力をフロントディフアレンシャル装置にファイナルギヤを介して伝達するドライブピニオン軸の組付構造が開示されている。
まず、特許文献1に記載のドライブピニオン軸の組付構造にあっては、図3に示されるように、ドライブピニオン軸1は、軸心方向に離間させた前後一対のテーパローラベアリング2,3を介して、ケース(クラッチハウジング)4下部に一体形成された小径筒部5に回転可能に支持された状態で組付けられている。そして、このドライブピニオン軸1のケース組付け時に、軸端部に螺合させたナット6の締付けトルクの調節によって両テーパローラベアリング2,3に予圧(プリロード)を付与させることにより、ドライブピニオン軸1の組付け剛性が確保されてハイポイドギヤ7、すなわちピニオンギヤ7Aとリングギヤ7Bとの噛み合い歯当たりや隙間の減少が図られている。
次に、特許文献2に記載のドライブピニオン軸の組付構造にあっては、図4に示されるように、ドライブピニオン軸1は、アウタレース8によって一体化された一対の複列テーパローラベアリング2,3を介してケース4下部に回転可能に支持されている。そして、このドライブピニオン軸1の組付け時に、軸端部に螺合させたナット6の締付けトルク調節によって複列テーパローラベアリング2,3に予圧を付与させるようになっている。
しかしながら、上記した従来のドライブピニオン軸の組付構造にあっては、前後者共にドライブピニオン軸1をケース4に直接組付ける際に各ベアリング2,3に対する予圧付与の調整作業を行っているため、組立工数がかかってしまうという問題があった。
また、前者のドライブピニオン軸の組付構造にあっては、ドライブピニオン軸1を軸支する両テーパローラベアリング2,3の予圧付与には、両テーパローラベアリング2,3のインナレース2a,3a間に筒状のスペーサ9を介設していると共に、アウタレース2b,3b間に小径筒部5を連ねさせている。このため、ドライブピニオン軸1の小径筒部5を更に小径化することは難しく、ドライブピニオン軸1下方側により近接してステアリングギヤボックス10やクロスメンバ11を配置するには限度があった。
一方、後者のドライブピニオン軸の組付構造にあっては、複列テーパローラベアリング2,3の径方向のケース4には、アウタレース8を取り付けるための取付フランジ4aが一体的に形成されている。そのため、ドライブピニオン軸1の支持部分のケースを小径化するのは困難であり、ドライブピニオン軸1下方側にステアリングギヤボックスやクロスメンバ等の車体部品を配置するのは難しいという問題があった。
実開平07−117499号公報 特開平07−186747号公報
そこで、この発明は、上記した従来技術が有している問題点を解決するためになされたものであって、ドライブピニオン軸のベアリング支持剛性を高くでき、且つドライブピニオン軸の組付け作業性に優れ、しかも、ドライブピニオン軸の下方側にステアリングギヤボックス等の配置スペースを充分確保することが可能な縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、トランスミッションとディファレンシャル装置とを1つのケースに組み込んだ縦置トランスアクスルに備えられ、前記トランスミッションを経て伝えられたエンジン駆動力を前記ディファレンシャル装置に伝達する縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造において、
前記ドライブピニオン軸は、軸心方向に離間して配置された一対の軸受部材を介して鉄製の軸受支持部材に回転可能に支持された状態で前記ケースに組付けられると共に、前記一対の軸受部材は、前記ドライブピニオン軸と共に前記軸受支持部材に組付けられる際に予圧付与がなされることを特徴とする。
上記目的を達成するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記軸受支持部材は、前記一対の軸受部材間がくびれ形状に形成されていると共に、前記トランスミッションとディファレンシャル装置との間のケース下部をなすように前記ケースに組付けられることを特徴とする。
上記目的を達成するため請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記ドライブピニオン軸は、前記一対の軸受部材間の軸部が縮径形成されていると共に、前記軸受支持部材の下部側は前記ドライブピニオン軸の縮径形状に合わせてくびれ形状に形成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するため請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記トランスミッションにベルト式無段変速機が用いられた状態にあっては、前記軸受支持部材は、前記ベルト式無段変速機の出力プーリ軸を軸受部材を介して支持することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、一対の軸受部材を介してドライブピニオン軸を回転可能に支持する軸受支持部材は鉄製とされていると共に、これら一対の軸受部材はドライブピニオン軸と共に軸受支持部材に組付けられる際に、筒状のスペーサを用いることなく予圧付与がなされる。これにより、ドライブピニオン軸の支持剛性を高めることができるうえに、軸受支持部材の小径化を図ることができ、しかも、ドライブピニオン軸をケースに組付ける際に軸受部材の予圧付与を行わなくてもすむので組付け作業性に優れたドライブピニオン軸の取付構造を提供することができる。
請求項2に記載の発明によれば、ケース下部は、トランスミッションとディファレンシャル装置との間が大幅にくびれたケース形状となる。これにより、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、軸受支持部材、すなわちドライブピニオン軸の下方側に近接してステアリングギヤボックスやクロスメンバを配置する配置スペースを充分確保すると共に車体設計の自由度を増すことことが可能なドライブピニオン軸の組付構造を提供することができる。しかも、この場合、くびれ形状を有する軸受支持部材をケース下部をなすように取り付けてもケース剛性が損なわれることはない。
請求項3に記載の発明によれば、一対の軸受部材間のドライブピニオン軸が縮径形成されることによって、トランスミッションとディファレンシャル装置との間のケース形状がより深くくびれる。これにより、請求項2に記載の発明の作用効果に加えて、ドライブピニオン軸の下方側にさらに近接してステアリングギヤボックスやクロスメンバを配置することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、軸受支持部材によってベルト式無段変速機の出力プーリ軸が軸受部材を介して支持される。これにより、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、縦置トランスアクスルの全長が短縮されてコンパクト化を図ることができると共に、ドライブピニオン軸に生じる軸荷重と出力プーリ軸に生じる軸荷重とを互いに打ち消すことができるので、軸受支持部材をケースに取り付け固定するための固定部材を削減することができる。
ドライブピニオン軸を、軸心方向に離間させた一対の軸受部材を介して鉄製の軸受支持部材に回転可能に支持させた状態でケースに組付ける。この軸受支持部材の一対の軸受部材間はくびれ形状に形成すると共に、一対の軸受部材とドライブピニオン軸とを軸受支持部材に組付ける際、一対の軸受部材に対して予圧付与を行う。これにより、高い軸受支持剛性、組付け作業性の向上及びステアリングギヤボックス等の配置スペースの充分な確保が可能なドライブピニオン軸の組付構造が実現する。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用された車両のパワーユニット構造のスケルトン図、図2は、同例における要部の拡大図である。
まず、本発明が適用された車両のパワーユニット構造について説明する。
図1に示されるように、車両のパワーユニット構造は、トランスミッションTMとディファレンシャル装置DFとを1つのケース100に組み込んでユニット化した縦置トランスアクスルTAがエンジン20に連なるように配置されている。
すなわち、ケース100内には、エンジン20後方から取り出した駆動力(トルク)を流体(自動変速機油)を介して増幅作用するロックアップ付トルクコンバータ30と、図示しないセレクトレバー操作に応じて前後進を切り換える前後進切換装置40と、前後進切換装置40からの出力回転数を減速補正する減速歯車装置50と、油圧制御により一対の入出力プーリの溝幅を変化させてベルトの巻き付け径の比を変えることで無段変速を行うベルト式無段変速装置が用いられたトランスミッション(以下、CVTという)60と、CVT60から出力された駆動力を前後輪に配分するフルタイム4WD方式のセンタディファレンシャル装置(以下、センタデフという)70と、センタデフ70を経由してCVT60から伝えられた駆動力をCVT60の中空状の出力プーリ軸(以下、セカンダリプーリ軸という)62内部を貫通してフロントデフ90のファイナルギヤに伝達するドライブピニオン軸80と、ドライブピニオン軸80から伝動された駆動力を左右前輪(図示せず)に伝達するフロントデフ90とが配置されている。
ケース100は、ロックアップ付トルクコンバータ30を収めたベルハウジング101と、前後進切換装置40、減速歯車装置50及びドライブピニオン軸80前部を収めたメインケース102と、CVT60を収めたミッションケース103と、センタデフ70を収めたエクステンションケース104と、センタデフ70から図示しないリヤディファレンシャル装置(以下、リヤデフという)に駆動力を伝達するトランスファギヤ78を収めたトランスファケース105と、フロントデフ90を収めたファイナルケース106とを一体的に備えて構成されている。
ロックアップ付トルクコンバータ30は、前後進切換装置40、減速歯車装置50及びCVT60の入力プーリ軸(以下、プライマリプーリ軸という)61と共にエンジン20から後方に向かって真っ直ぐに延びた軸心上に配置されている。このロックアップ付トルクコンバータ30には、エンジン20のクランク軸21に連結された駆動側のポンプ羽根車31と、このポンプ羽根車31に対向配置されると共にタービン軸32に連結された被駆動側のタービン羽根車33と、これらポンプ羽根車31及びタービン羽根車33間を流れる流体を整流するステータ羽根車34とが備えられている。そして、ポンプ羽根車31が流体中で回転することによってタービン羽根車33が回転し、エンジン20から出力される駆動力を増幅してタービン軸32に伝達する。さらに、ポンプ羽根車31には、油圧を発生する油圧ポンプ35がポンプドライブ軸36を介して連結されている。そして、この油圧ポンプ35からの油圧がロックアップクラッチ37に供給されるとクランク軸21とタービン軸32とが直結する。
前後進切換装置40は、ダブルピニオンプラネタリギヤが用いられており、ロックアップ付トルクコンバータ30のタービン軸32に固定されたサンギヤ41と、このサンギヤ41に噛み合う2連のピニオンギヤ42a,42bと、ピニオンギヤ42bに噛み合うリングギヤ43と、このリングギヤ43を油圧制御によりメインケース102に回転不可能に固定するリバースブレーキ44と、ピニオンギヤ42a,42bを回転可能に支持すると共に減速歯車装置50の入力軸51に連結されたプラネタリキャリア45と、このプラネタリキャリア45を油圧制御によりタービン軸32に固定する前進用クラッチ46とを備えて構成されている。
そして、セレクトレバーをDレンジにシフトすると、前進用クラッチ46に油圧が供給されてタービン軸32にプラネタリキャリア45を固定することによってタービン軸32の回転方向と同一方向に入力軸51が回転する。また、セレクトレバーをRレンジにシフトすると、前進用クラッチ46を解放すると共に、リバースブレーキ44に油圧が供給されてメインケース102にリングギヤ43を固定することによってタービン軸32の回転方向とは異なる方向に入力軸51が回転する。
減速歯車装置50は、前後進切換装置40からの出力回転数をCVT60に応じた入力回転数に減速補正するものであって、同軸芯上に配置された入出力軸51,52と、これら入出力軸51,52と平行に配置されたカウンタ軸53と、入出力軸51,52及びカウンタ軸53に設けられた各ギヤ54〜57からなる2対の減速ギヤ列とを備えて構成されている。入力軸51の後端部は、中空状の出力軸52の内部に挿入された状態でニードルベアリング58を介して出力軸52に回転可能に支持されている。また、この出力軸52は、CVT60の中空状のプライマリプーリ軸61に連なっており、そのため、出力軸52をプライマリプーリ軸61と見なすことができる。そして、このプライマリプーリ軸61の前端部は、カウンタ軸53の後端部を軸支すると共にギヤ56,57からなる減速ギヤ列との干渉を回避する開口部59aを設けたベアリングリテーナ59によって支持されている。
CVT60は、エンジン20後方に真っ直ぐに延びたプライマリプーリ軸61と、このプライマリプーリ軸61の下方側においてプライマリプーリ軸61と平行、且つ中空状のセカンダリプーリ軸62とを備えている。これらプライマリプーリ軸61及びセカンダリプーリ軸62には、それぞれ油圧式のプライマリシリンダ63及びセカンダリシリンダ64によって溝幅を可変することのできるプライマリプーリ65、セカンダリプーリ66がそれぞれ設けられている。そして、油圧制御によってプライマリプーリ65及びセカンダリプーリ66の溝幅を相対変化させてプーリ間に巻装したスチールベルト67の巻き付け径を所定の変速比(例えば、2.50〜0.50)とすることで得られた駆動力がセカンダリプーリ軸62に伝達される。
センタデフ70は、CVT60のセカンダリプーリ66とトランスファギヤ78との間に配置されているものであって、締結力を可変に制御可能な出力クラッチ71を介してセカンダリプーリ軸62に連結されたプラネタリキャリア72と、プラネタリキャリア72に回転可能に支持されたピニオンギヤ73と、ピニオンギヤ73に噛み合うようにドライブピニオン軸80に固定されたサンギヤ74と、さらに、ピニオンギヤ73に噛み合うと共に出力軸75に連結されたリングギヤ76と、リングギヤ76とドライブピニオン軸80とをデフフリーからデフロックまで連続的に変化させて前後輪の差動を制限する差動制限クラッチ77とを備えて構成されている。そして、センタデフ70によって出力軸75に配分された駆動力は、ドライブギヤ78A及びドリブンギヤ78Bからなるトランスファギヤ78を介してリヤデフに連なっているリヤドライブ軸79に伝達される。また、センタデフ70によってドライブピニオン軸80に配分された駆動力はファイナルギヤを介してフロントデフ90に伝達される。
ここで、ドライブピニオン軸80の組付構造について説明する。
図1,2に示されるように、ドライブピニオン軸80の前部は、軸受部材として軸心方向に離間して配置された一対のフロントベアリング81及びリヤベアリング82を介して軸受支持部材としての中空状のベアリングホルダ83内部に回転可能に支持されている。これらフロントベアリング81及びリヤベアリング82は、ドライブピニオン軸80と共にベアリングホルダ83に組付られる際に予圧付与がなされている。そして、ドライブピニオン軸80を支持したベアリングホルダ83は、ドライブピニオン軸80の軸後部をプライマリプーリ軸62内部に貫通させた状態、且つ軸前端部に一体形成されたピニオンギヤ84をフロントデフ90のファイナルギヤとしてのリングギヤ91に噛み合わせた状態で、CVT60とフロントデフ90との間のメインケース102下部に固定部材としての複数の固定用ボルト85によって組付け固定されている。
詳述すると、ベアリングホルダ83は、鉄製(例えば、鋳鉄製)とされ、ベアリング支持剛性が充分に確保されている。このベアリングホルダ83には、フロントベアリング81のアウタレース81aの外周面側及び後面側に接合可能な第1の支持部83aと、リヤベアリング82のアウタレース82aの外周面側及び前面側に接合可能な第2の支持部83bとが一体形成されている。さらに、ベアリングホルダ83の後端部には、セカンダリプーリ軸62の前端部にナット68によって抜け止め固定されたフロントベアリング69を支持するための第3の支持部83cが一体形成されている。
なお、フロントベアリング81及びリヤベアリング82にはテーパローラベアリング、フロントベアリング69にはボールベアリングが用いられている。
さらに、このベアリングホルダ83は、第1の支持部83aと第2の支持部83bとの間が、ベアリングホルダ83の前後端部よりも相対的に縮径されたくびれ形状に形成されており、ドライブピニオン軸80の支持部分の小径化が図られている。特に、このくびれ部分の下面側は、上面側よりもドライブピニオン軸80に向かって近接するように深くくびれているうえに、そのくびれ部分に相対向するドライブピニオン軸80の軸部も縮径形成されている(図2参照)。そして、このくびれ部分のベアリングホルダ83とドライブピニオン軸80との対向面間には、環状のオイルシール86,86が前後方向に離間した状態で配設されている。
また、ドライブピニオン軸80のピニオンギヤ84の後面側には、フロントベアリング81のインナレース81bの前面側が接合した状態で配置されている。
さらに、ドライブピニオン軸80のリヤベアリング取付位置には、リヤベアリング82のインナレース82bの前方への移動を阻止する2つ割りの止め環からなるコッタ87とリヤベアリング82のインナレース82bの位置を調節するワッシャAが取り付けられている。また、このリヤベアリング82の後面側にあたるドライブピニオン軸80には雄ねじ部が一体的に形成されていると共に、この雄ねじ部にはナット88が締め付けられている。このナット88は、リヤベアリング82のインナレース82bを後方から締め付けた状態で緩まないようにドライブピニオン軸80に固定するためのカシメ部88aを有している。
なお、上述した各部材は、ベアリングホルダ83に対してドライブピニオン軸80とフロントベアリング81、ベアリングホルダ83、コッタ87、ワッシャA、リヤベアリング82、ナット88の順序で組付けられる。
そして、ナット88の締め付けトルクによって発生する軸力は、リヤベアリング82のインナレース82bに対して前向きに作用すると共に、ドライブピニオン軸80を介してフロントベアリング81のインナレース81bに対して後向きに作用する。このように両ベアリング81,82のそれぞれのインナレース81b,82bに作用する互いに逆方向の軸力は、それぞれのローラ81c,82c及びアウタレース81a,82aを介してベアリングホルダ83によって受容される。このように、ワッシャAの厚さを調整しナット88の締付け調節によって両ベアリング81,82には、それぞれほぼ同じ大きさの予圧が付与されることにより、両ベアリング81,82を介してドライブピニオン軸80の組付け剛性の確保及びピニオンギヤ84をフロントデフ90のリングギヤ91に噛み合わせた際の隙間の減少が図られるようになっている。そして、予圧付与が終了すると、カシメ部88aがかしめられてナット88の緩み止めが行われる。
そして、両ベアリング81,82を介してベアリングホルダ83に支持されたドライブピニオン軸80は、その軸後部がセカンダリプーリ軸62内部を貫通すると共に、ベアリングホルダ83の第3の支持部83cがフロントベアリング69を介してセカンダリプーリ軸62の前端部を支持した状態、且つドライブピニオン軸80のピニオンギヤ84がフロントデフ90のリングギヤ91に噛み合わされた状態でシムBを介在させて複数の固定用ボルト85によってベアリングホルダ83と共にメインケース102下部に組付け固定されている。この組付け状態にあっては、ベアリングホルダ83は、CVT60とフロントデフ90との間のメインケース102下部に開口形成された開口部をケース内部から塞ぐように配置固定されてメインケース102の下部をなすようになっていると共に、ベアリングホルダ83の下方側により近接してステアリングギヤボックスやクロスメンバが配置可能となっている。すなわち、ステアリングギヤボックスやクロスメンバに対して縦置トランスアクスルTAをより低い位置に搭載可能、言い換えれば、ステアリングギヤボックスやクロスメンバをより高い位置に配置できるようになる。
以上述べたように本発明によれば、一対のフロント及びリヤベアリング81,82を介してドライブピニオン軸80を回転可能に支持するベアリングホルダ83は鉄製とされていると共に、これら一対のフロント及びリヤベアリング81,82はドライブピニオン軸80と共にベアリングホルダ83に組付けられる際に、従来のような筒状のスペーサを用いることなく予圧付与がなされる。これにより、ドライブピニオン軸80の支持剛性を高めることができるうえに、ベアリングホルダ83の小径化を図ることができ、しかも、ドライブピニオン軸80をメインケース102に組付ける際にフロント及びリヤベアリング81,82の予圧付与を行わなくてもすむので組付け作業性に優れたドライブピニオン軸の取付構造を提供することができる。
また、本発明によれば、メインケース102は、CVT60とフロントデフ90との間が大幅にくびれたケース形状となる。これにより、ベアリングホルダ83、すなわちドライブピニオン軸80の下方側に近接してステアリングギヤボックスやクロスメンバを配置する配置スペースを充分確保すると共に車体設計の自由度を増すことが可能なドライブピニオン軸の組付構造を提供することができる。しかも、この場合、くびれ形状を有するベアリングホルダ83をメインケース102の下部をなすように取り付けてもケース剛性が損なわれることはない。
さらに、本発明によれば、一対のフロント及びリヤベアリング81,82間のドライブピニオン軸80が縮径形成されることによってCVT60とフロントデフ90との間のメインケース102下部の形状がより深くくびれる。これにより、ドライブピニオン軸80の下方側にさらに近接してステアリングギヤボックスやクロスメンバを配置することが可能となる。
さらにまた、本発明によれば、ベアリングホルダ83によってCVT60のセカンダリプーリ軸62がベアリング69を介して支持される。これにより、縦置トランスアクスルTAの全長が短縮してコンパクト化を図ることができると共に、ドライブピニオン軸80に生じる軸荷重とセカンダリプーリ軸62に生じる軸荷重とを互いに打ち消すことができるので、ベアリングホルダ83をメインケース102下部に取り付け固定するための固定用ボルト85の本数を削減することができる。
なお、本発明は、CVTを備えた縦置トランスアクスルにのみ適用されるものではなく、他の型式の自動変速装置を備えた縦置トランスアクスルにも適用することができる。また、フルタイム4WD方式の縦置トランスアクスルに限られたものではなく、2WD車用縦置トランスアクスルにも適用することができる。
本発明が適用された車両のパワートレインを説明するためのスケルトン図である。 同例における要部の拡大図である。 従来の車両のパワートレインを説明するためのスケルトン図である。 図3とは異なる従来の車両のパワートレインを説明するためのスケルトン図である。
符号の説明
TM トランスミッション
DF ディファレンシャル装置
TA 縦置トランスアクスル
60 CVT
62 セカンダリプーリ軸(出力プーリ軸)
69 フロントベアリング(軸受部材)
80 ドライブピニオン軸
81 フロントベアリング(一対の軸受部材)
82 リヤベアリング(一対の軸受部材)
83 ベアリングホルダ(軸受支持部材)
85 固定用ボルト(固定部材)
90 フロントデフ(フロントディファレンシャル装置)
100 ケース
102 メインケース

Claims (4)

  1. トランスミッションとディファレンシャル装置とを1つのケースに組み込んだ縦置トランスアクスルに備えられ、前記トランスミッションを経て伝えられたエンジン駆動力を前記ディファレンシャル装置に伝達する縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造において、
    前記ドライブピニオン軸は、軸心方向に離間して配置された一対の軸受部材を介して鉄製の軸受支持部材に回転可能に支持された状態で前記ケースに組付けられると共に、前記一対の軸受部材は、前記ドライブピニオン軸と共に前記軸受支持部材に組付けられる際に予圧付与がなされることを特徴とする縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造。
  2. 前記軸受支持部材は、前記一対の軸受部材間がくびれ形状に形成されていると共に、前記トランスミッションとディファレンシャル装置との間のケース下部をなすように前記ケースに組付けられることを特徴とする請求項1に記載の縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造。
  3. 前記ドライブピニオン軸は、前記一対の軸受部材間の軸部が縮径形成されていると共に、前記軸受支持部材の下部側は前記ドライブピニオン軸の縮径形状に合わせてくびれ形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造。
  4. 前記トランスミッションにベルト式無段変速機が用いられた状態にあっては、前記軸受支持部材は、前記ベルト式無段変速機の出力プーリ軸を軸受部材を介して支持することを特徴とする請求項1に記載の縦置トランスアクスルのドライブピニオン軸の組付構造。
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