以下、本発明の一側面に係る電動車両用充電装置、充電方法及び充電プログラムについて図を参照しつつ説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、実施形態に従った電動車両用充電システム1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、電動車両用充電システム1は、電動車両用充電装置100と、電動車両150と、外部電源160とを有する。本実施形態では、電動車両用充電システム1が家庭用として用いられる例について説明し、電動車両用充電装置100は、家の駐車スペース等に配置されるものとする。電動車両150は、電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、電気二輪車等、少なくとも一部の動力源を電気とし、外部から充電可能な車両である。外部電源160は、家庭用電源等の交流電力を供給する電源である。
電動車両用充電装置100は、給電装置101と、電源ケーブル102と、給電ケーブル103と、給電コネクタ104と、信号発生装置105と、信号検出装置106と、リセット装置107とを有する。さらに、電動車両用充電装置100は、通信装置108と、入力装置109と、表示装置110と、記憶装置111と、CPU(Central Processing Unit)120とを有する。以下、電動車両用充電装置100の各部について詳細に説明する。
給電装置101は、電動車両150に給電を行う給電部である。給電装置101は、電源ケーブル102を介して外部電源160と接続されるとともに、給電ケーブル103を介して給電コネクタ104と接続される。給電装置101は、電源ユニットであり、CPU120による制御に従って、外部電源160から供給された交流電力を給電ケーブル103側へ供給する。給電装置101は、給電ケーブル103側へ電力を供給するか否かを切り換える開閉器を備え、開閉器が閉状態になると給電ケーブル103側へ電力を供給し、開状態になると給電ケーブル103側へ電力を供給しない。なお、給電装置101が供給する電力の種類は、電動車両用充電システム1の仕様に従って定められる。給電装置101は、外部電源160から供給された交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を給電ケーブル103側へ供給してもよい。
給電コネクタ104は、給電装置101と電動車両150とを接続する接続部である。給電コネクタ104は、給電ケーブル103の一端(給電装置101と反対側)に設けられ、電動車両150を充電する際は、ユーザにより電動車両150の充電ポートに接続される。
信号発生装置105は、CPU120による制御に従って、電動車両150と通信するためのコントロールパイロット信号(以下、パイロット信号と称する)を生成し、給電コネクタ104を介して電動車両150に対して出力する。パイロット信号は、SAE J1772規格により規定された信号である。
信号検出装置106は、パイロット信号の信号値(電圧値)を定期的に検出し、検出した電圧値に基づいて、電動車両150の充電状態を表す充電状態信号を生成し、CPU120に対して出力する。
以下、パイロット信号について説明する。電動車両用充電装置100の起動直後、信号発生装置105は、パイロット信号として、電圧値が12V固定の信号を出力する。一方、電動車両150は、給電コネクタ104と接続されると、所定の第1抵抗値の抵抗を用いて、パイロット信号の電圧値を9Vに低減する。つまり、パイロット信号が、電圧値が12V固定の信号である場合、充電状態は、給電コネクタ104が電動車両150と接続されていない状態(以下、状態Aと称する)である。一方、パイロット信号が、電圧値が9V固定の信号である場合、充電状態は、給電コネクタ104が電動車両150と接続されている状態(以下、状態B1と称する)である。
パイロット信号の電圧値が9Vになったことを信号検出装置106が検出すると、信号発生装置105は、CPU120の制御に従って、パイロット信号を所定のパルス幅のパルス信号にして出力する。電動車両用充電装置100は、パルス信号のパルス幅により、電動車両用充電装置100が現在供給可能な電流量を電動車両150に通知する。つまり、パイロット信号が、電圧値が9Vのパルス信号である場合、充電状態は、電動車両用充電装置100が電動車両150に現在供給可能な電流量を通知している状態(以下、状態B2と称する)である。
電動車両150は、通知された電流量が使用可能な電流量であると判定し、且つ充電準備を完了すると、所定の第2抵抗値の抵抗を用いて、パイロット信号の電圧値を6Vに低減する。パイロット信号が6Vになったことを信号検出装置106が検出すると、電動車両用充電装置100は、電動車両150に対して給電を開始する。つまり、パイロット信号が、電圧値が6Vのパルス信号である場合、充電状態は、電動車両用充電装置100が電動車両150に給電している状態(以下、状態Cと称する)である。
電動車両150は、充電が完了すると、第1抵抗値の抵抗を用いて、パイロット信号の電圧値を9Vに変更する。パイロット信号が9Vになったこと(状態B2)を信号検出装置106が検出すると、電動車両用充電装置100は、電動車両150に対する給電を終了する。また、給電コネクタ104が電動車両150と切断されると、パイロット信号が12Vになったこと(状態A)を信号検出装置106が検出し、電動車両用充電装置100は、給電コネクタ104が電動車両150と切断されたことを検出する。
リセット装置107は、ユーザにより操作可能なスイッチを備え、ユーザの操作に応じて、後述する接続回数をリセットするためのリセット信号をCPU120に対して出力する。リセット装置107は、電動車両用充電装置100の外部に配置可能であり、電動車両150を所有するユーザ以外の人物が操作できないように、家の中等に配置される。なお、リセット装置107は、ユーザの操作に応じて、電動車両用充電装置100自体のリセットを実行してもよい。
通信装置108は、イーサネット(登録商標)等の通信規格に従って、有線LAN(Local Area Network)等の有線通信ネットワークを通じて信号の送受信を行うための有線通信インターフェース回路を有する。通信装置108は、有線通信ネットワークを介して各種の情報を送受信する。
入力装置109は、キーパッド等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインターフェース回路を有し、ユーザの操作に応じた信号をCPU120に対して出力する。
表示装置110は、液晶等から構成されるディスプレイ及びディスプレイに画像データ又は各種の情報を出力するインターフェース回路を有し、CPU120と接続されて、CPU120から出力された情報をディスプレイに表示する。なお、タッチパネルディスプレイを用いて、入力装置109と表示装置110を一体に構成してもよい。
記憶装置111は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、又はフレキシブルディスク、光ディスク等の可搬用の記憶装置等を有する。また、記憶装置111には、電動車両用充電装置100の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。コンピュータプログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶装置111にインストールされてもよい。可搬型記録媒体は、例えばCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)等とすることができる。また、記憶装置111は、給電コネクタ104が電動車両150と所定時間以上切断された状態から、接続された状態に変化した接続回数を計数するための接続カウンタを記憶する。さらに、記憶装置111は、信号検出装置106が出力した充電状態信号が表す充電状態を格納する状態フラグを記憶する。なお、接続カウンタの初期値は0に設定され、状態フラグの初期値は状態Aに設定される。
CPU120は、給電装置101、信号発生装置105、信号検出装置106、リセット装置107、通信装置108、入力装置109、表示装置110及び記憶装置111と接続され、これらの各部を制御する。CPU120は、通信装置108を介したデータ送受信制御、入力装置109の入力制御、表示装置110の表示制御、記憶装置111の制御、リセット装置107からの入力制御等を行う。さらに、CPU120は、信号検出装置106からの充電状態信号に基づいて充電状態を監視し、その充電状態に応じて、信号発生装置105を制御するとともに、給電装置101による電動車両150への給電を制御する。
図2は、CPU120の概略構成の例を示す図である。
図2に示すようにCPU120は、状態判定部121、接続回数計数部122及び給電制御部123を有する。これらの各部は、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。なお、これらの各部は、それぞれ独立した集積回路、マイクロプロセッサ、ファームウェア等で構成されてもよい。
図3は、電動車両用充電装置100による電動車両150の充電処理の動作の例を示すフローチャートである。以下、図3に示したフローチャートを参照しつつ、充電処理の動作を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置111に記憶されているプログラムに基づき主にCPU120により電動車両用充電装置100の各要素と協働して実行される。
最初に、状態判定部121は、給電コネクタ104と電動車両150が切断状態から接続状態に変化したか否かを判定し(ステップS101)、接続状態に変化するまで待機する。
状態判定部121は、信号検出装置106から充電状態信号を受信し、受信した充電状態信号が表す充電状態に基づいて、給電コネクタ104が電動車両150と接続されているか切断されているかを判定する。状態判定部121は、充電状態が状態Aを表す場合、現在の状態が切断状態であると判定し、充電状態が状態A以外の状態を表す場合、現在の状態が接続状態であると判定する。また、状態判定部121は、記憶装置111に記憶された状態フラグが状態Aを表す場合、直前の状態が切断状態であると判定し、充電状態が状態A以外の状態を表す場合、直前の状態が接続状態であると判定する。状態判定部121は、直前の状態が切断状態であり、且つ現在の状態が接続状態である場合、給電コネクタ104と電動車両150が切断状態から接続状態に変化したと判定する。状態判定部121は、判定後、充電状態信号が表す充電状態を記憶装置111の状態フラグに格納する。
なお、電動車両用充電装置100が起動した時点で給電コネクタ104と電動車両150が接続していた場合も、状態フラグの初期値が状態Aに設定されているため、状態判定部121は、切断状態から接続状態に変化したと判定する。
次に、状態判定部121は、給電コネクタ104と電動車両150が切断状態から接続状態に変化すると、給電コネクタ104と電動車両150が切断していた切断時間が所定時間(例えば、3秒)以上であるか否かを判定する(ステップS102)。
後述するように、状態判定部121は、給電コネクタ104と電動車両150が接続状態から切断状態に変化すると、切断時間の計時を開始する。そして、状態判定部121は、給電コネクタ104と電動車両150が切断状態から接続状態に変化すると、切断時間の計時を終了し、切断時間を算出する。所定時間は、給電コネクタ104の接続に係るチャタリング、又はユーザによる給電コネクタ104の短時間の接続しなおしが発生したときに、接続状態から切断状態に変化しさらに接続状態に戻る時間より十分長い時間に設定される。さらに、所定時間は、ある電動車両から他の電動車両に給電コネクタ104が差し替えられる場合に要する時間より十分短い時間に設定される。
なお、状態判定部121は、電動車両用充電装置100が起動した後、最初に切断状態から接続状態に変化したときは、切断時間が所定時間以上であるとみなす。
次に、状態判定部121が、切断時間が所定時間以上であると判定した場合、接続回数計数部122は、接続カウンタをインクリメントする(ステップS103)。接続回数計数部122は、状態判定部121の判定に基づいて、接続カウンタをインクリメントすることにより、給電コネクタ104が電動車両150と所定時間以上切断された状態から、接続された状態に変化した接続回数を計数する。
一方、状態判定部121が、切断時間が所定時間未満であると判定した場合、接続回数計数部122は、接続カウンタをインクリメントせず、ステップS104へ処理を移行する。したがって、給電コネクタ104の接続に係るチャタリング、又はユーザによる給電コネクタ104の短時間の接続しなおしが発生した場合、接続カウンタはインクリメントされない。
次に、給電制御部123は、接続カウンタが所定数以下であるか否かを判定する(ステップS104)。所定数は、例えば1に設定される。なお、所定数は2以上の値に設定されてもよい。
次に、給電制御部123は、接続カウンタが所定数を超えていると判定すると、電動車両150へ給電せずに、処理をステップS111に移行し、一方、接続カウンタが所定数以下であると判定すると、電動車両150への給電を開始する(ステップS105)。給電制御部123は、給電装置101の開閉器を閉状態にすることにより、給電ケーブル103及び給電コネクタ104を介して給電装置101が電動車両150に対して給電するように制御する。
次に、状態判定部121は、電動車両150への給電を開始すると、給電コネクタ104と電動車両150が接続状態から切断状態に変化したか否かを判定する(ステップS106)。
状態判定部121は、ステップS101の場合と同様に、信号検出装置106から受信した充電状態信号に表される充電状態に基づいて、給電コネクタ104が電動車両150と接続されているか切断されているかを判定する。状態判定部121は、直前の状態が接続状態であり、且つ現在の状態が切断状態である場合、給電コネクタ104と電動車両150が接続状態から切断状態に変化したと判定する。この場合も、状態判定部121は、判定後、充電状態信号が表す充電状態を記憶装置111の状態フラグに格納する。
状態判定部121は、切断状態に変化したと判定すると、切断時間の計時を開始する(ステップS107)。
次に、給電制御部123は、電動車両150への給電を終了し(ステップS108)、処理をステップS101へ移行して再度接続状態に変化するまで待機する。給電制御部123は、給電装置101の開閉器を開状態にすることにより、給電装置101が電動車両150に対して給電しないように制御する。
一方、ステップS106において、状態判定部121は、切断状態に変化していないと判定すると、電動車両150の充電が完了したか否かを判定する(ステップS109)。
状態判定部121は、信号検出装置106から受信した充電状態信号が表す充電状態に基づいて、電動車両150の充電が完了したか否かを判定する。状態判定部121は、充電状態が状態C以外の状態を表す場合、電動車両150の充電が完了したと判定する。状態判定部121は、判定後、充電状態信号が表す充電状態を記憶装置111の状態フラグに格納する。また、状態判定部121は、ステップS105において給電制御部123が給電を開始してから、予め設定された、一回の充電処理毎に給電が許可される給電可能時間が経過した場合も、電動車両150の充電が完了したと判定する。一方、状態判定部121は、充電状態が状態Cを表し、且つ給電を開始してから給電可能時間が経過していない場合、電動車両150の充電が完了していないと判定する。
次に、状態判定部121は、充電が完了していないと判定すると、処理をステップS106に戻し、ステップS106以降の処理を繰り返す。一方、状態判定部121が、充電が完了したと判定すると、給電制御部123は、電動車両150への給電を終了する(ステップS110)。
給電を終了した場合、又はステップS104において接続カウンタが所定数を超えると判定された場合、状態判定部121は、給電コネクタ104と電動車両150が接続状態から切断状態に変化したか否かを判定する(ステップS111)。状態判定部121は、ステップS106の場合と同様にして、給電コネクタ104と電動車両150が接続状態から切断状態に変化したか否かを判定し、切断状態に変化するまで待機する。
次に、状態判定部121は、給電コネクタ104と電動車両150が接続状態から切断状態に変化すると、切断時間の計時を開始し(ステップS112)、処理をステップS101へ移行して再度接続状態に変化するまで待機する。
なお、接続回数計数部122は、ユーザのスイッチ操作により、リセット装置107からリセット信号を受信したか否かを常時判定し、リセット信号を受信すると、接続カウンタを0にリセットする。電動車両150のユーザは、そのユーザ又は他人が給電コネクタ104を電動車両150から所定数以上抜き差しした場合でも、リセット装置107を操作することにより、電動車両150を充電することが可能となる。また、リセット装置107を家の中等、他人が操作できない領域に配置することにより、他人によるリセット操作を防止し、盗電を防止することが可能となる。
また、ステップS102において、接続回数計数部122は、切断時間が所定時間以上であるか否かではなく、前回切断状態から接続状態に変化してから今回切断状態から接続状態に変化するまでの接続間隔時間が所定時間以上であるか否かを判定してもよい。その場合、接続回数計数部122は、接続間隔時間が所定時間以上であるときは、ステップS103において接続回数をインクリメントし、接続間隔時間が所定時間未満であるときは、接続回数をインクリメントしない。状態判定部121は、ステップS104の処理の前に接続間隔時間の計時を開始し、ステップS102の処理の前に接続間隔時間の計時を終了する。この場合も、給電コネクタ104の接続に係るチャタリング、又はユーザによる給電コネクタ104の短時間の接続しなおしが発生した場合、接続カウンタはインクリメントされない。
以上詳述したように、図3に示したフローチャートに従って動作することによって、電動車両用充電装置100は、電動車両との接続回数が所定数以下である場合に限り電動車両に対して給電する。電動車両用充電装置100は、電動車両と接続した後に一旦切断して再接続した場合であっても切断時間が所定時間未満である場合は接続回数をインクリメントしない。したがって、給電コネクタ104の接続に係るチャタリング、又はユーザによる給電コネクタ104の短時間の接続しなおしが発生した場合に接続回数はインクリメントされなくなった。これにより、電動車両用充電装置100は、電動車両に特別な機能を設けることなく、盗電を防止しつつ、盗電の誤検出を抑制することが可能となった。
なお、電動車両150は、電力料金が安価になる深夜に充電されるように、設定した時刻に充電されるタイマ充電機能を有してもよい。一般に、電動車両150がタイマ充電機能により充電される場合、電動車両150に給電コネクタ104が接続された直後に、電動車両150が充電できる状態になっているか否かを確認するための事前給電が行われ、設定した時刻に本給電が行われる。
したがって、仮に、給電回数が所定回数以上であるか否かによって給電するか否かを判定すると、タイマ充電機能を実施する場合に問題が発生する。つまり、所定回数を1回とすると、事前給電では給電されるが、本給電では給電されなくなる。一方、所定回数を2回とすると、事前給電後且つ本給電前に、給電コネクタ104がユーザの電動車両150から他人の電動車両に差し替えられると、盗電が可能となる。本実施形態では、接続回数が所定回数以上であるか否かによって給電するか否かを判定するため、タイマ充電機能を実施する場合でも盗電を防止することが可能となる。
図4は、他の実施形態に従った電動車両用充電システム2の概略構成を示す図である。
図4に示すように、電動車両用充電システム2は、電動車両用充電装置200と、電動車両250と、外部電源260と、サーバ装置300と、携帯端末400a及び400bとを有する。本実施形態では、電動車両用充電システム2が商用として用いられる例について説明し、電動車両用充電装置200は、商業施設の駐車場等に配置されるものとする。電動車両250は、図1に示した電動車両150と同様の車両である。外部電源260は、商用電源等の交流電力を供給する電源である。サーバ装置300は、電動車両用充電システム1のユーザの認証と、電動車両250の充電に対する課金とを管理するサーバである。携帯端末400aは、電動車両250のユーザが携帯する携帯電話であり、携帯端末400bは、電動車両用充電装置200の管理者が携帯する携帯電話である。
電動車両用充電装置200とサーバ装置300は、イントラネット等のIPネットワーク500に接続される。IPネットワーク500は不図示のゲートウェイ装置を介して携帯電話ネットワーク600に接続される。携帯電話ネットワーク600は、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、CDMA2000またはLTE(Long Term Evolution)等の通信方式に従ったネットワークである。また、携帯端末400a及び400bは基地局装置700を介して携帯電話ネットワーク600に接続される。
図5は、電動車両用充電装置200の概略構成の例を示す図である。
図5に示すように、電動車両用充電装置200は、図1に示した電動車両用充電装置100が有する各部に加えて、カードリーダ201を有し、電動車両用充電装置100が有するCPU120の代わりに、CPU220を有する。また、電動車両用充電装置200では、電動車両用充電装置100が有する各部のうちリセット装置107が省略される。
カードリーダ201は、IC(Integrated Circuit)カードに対してデータの読み書きを行うことができるカードリーダライタである。カードリーダ201は、ユーザが所持するICカードから、そのユーザを識別するためのユーザID及び暗証番号を読み取って、CPU220へ通知する。また、カードリーダ201は、ユーザが所持するICカードから、そのICカードにチャージされている金額を読み取ってCPU220へ通知し、CPU220から通知された金額をICカードに書き込む。カードリーダ201は、FeliCa(登録商標)等の非接触方式のカードリーダライタである。
記憶装置111は、電動車両250のユーザに割り当てられたメールアドレス等のユーザアドレスをそのユーザを識別するためのユーザIDと関連付けて記憶する。また、記憶装置111は、各充電処理について、充電した電動車両のユーザID、給電開始時刻、給電終了時刻、給電中に給電コネクタ104が電動車両と切断されたか否か、及び給電時間等を給電履歴として記憶する。
図6は、CPU220の概略構成の例を示す図である。
図6に示すようにCPU220は、状態判定部221、接続回数計数部222、給電制御部223、認証処理部224、課金処理部225及び通知部226を有する。これらの各部は、プロセッサ上で動作するソフトウェアにより実装される機能モジュールである。なお、これらの各部は、それぞれ独立した集積回路、マイクロプロセッサ、ファームウェア等で構成されてもよい。
図7は、電動車両用充電装置200による電動車両250の充電処理の動作の例を示すフローチャートである。以下、図6に示したフローチャートを参照しつつ、充電処理の動作を説明する。なお、以下に説明する動作のフローは、予め記憶装置111に記憶されているプログラムに基づき主にCPU220により電動車両用充電装置200の各要素と協働して実行される。
最初に、認証処理部224は、電動車両250のユーザの認証処理を実行する(ステップS201)。
認証処理部224は、カードリーダ201にICカードをかざすことを電動車両250のユーザに要求する画面を表示装置110に表示させる。ユーザによりカードリーダ201にICカードがかざされると、カードリーダ201は、ICカードに記憶されたユーザID及び暗証番号を読み取って、CPU220へ通知する。認証処理部224は、カードリーダ201からユーザID及び暗証番号を受け取ると、受け取ったユーザID及び暗証番号と、ユーザの認証を要求する認証要求とを通信装置108を介してサーバ装置300に送信する。
なお、電動車両250のユーザは、入力装置109を介してユーザID及び暗証番号を入力し、認証処理部224は、入力装置109からユーザID及び暗証番号を受け取ってもよい。
認証処理部224は、通信装置108を介してサーバ装置300から、ユーザの認証に成功したか否か示す認証応答を受信し、受信した認証応答から、ユーザの認証に成功したか否かを判定する(ステップS202)。
ユーザの認証に失敗した場合、認証処理部224は、一連のステップを終了する。一方、ユーザの認証に成功した場合、接続回数計数部222は、接続カウンタを0にリセットする(ステップS203)。電動車両250のユーザは、そのユーザ又は他人が給電コネクタ104を電動車両250から所定数以上抜き差しした場合でも、再度認証を受けることにより、電動車両250を充電することが可能となる。
次に、課金処理部225は、認証成功となったユーザが過去に認証成功となったユーザと同一であるか否かを判定する(ステップS204)。
後述するように、給電制御部223は、充電処理を実施後、充電した電動車両のユーザID、給電開始時刻、給電終了時刻、給電中に給電コネクタ104が電動車両と切断されたか否か、及び給電時間等を給電履歴として記憶装置111に記憶する。課金処理部225は、認証成功となったユーザIDが、記憶装置111に記憶された、過去に充電した電動車両のユーザIDと同一であるか否かにより、認証成功となったユーザが過去に認証成功となったユーザと同一であるか否かを判定する。
次に、課金処理部225は、認証成功となったユーザが過去に認証成功となったユーザと同一であると判定すると、給電履歴に基づいて、そのユーザについての前回の給電中に給電コネクタ104が電動車両と切断されたか否かを判定する(ステップS205)。
次に、課金処理部225は、前回の給電中に給電コネクタ104が電動車両と切断されたと判定すると、そのユーザについての前回の給電終了時刻を記憶装置111から読み出す。そして、課金処理部225は、現在時刻がそのユーザについての前回の給電終了時刻から所定時間(例えば、10時間)内であるか否かを判定する(ステップS206)。
次に、課金処理部225は、現在時刻がそのユーザについての前回の給電終了時刻から所定時間内であると判定すると、一回の充電処理毎に給電が許可される給電可能時間から、そのユーザについての前回の給電時間を減じた残時間を算出する(ステップS207)。
次に、課金処理部225は、算出した残時間を、今回の給電を許可する給電予定時間に設定し(ステップS208)、残時間については課金処理を実行しないことに決定する(ステップS209)。
一方、課金処理部225は、ステップS204において、認証成功となったユーザが過去に認証成功となったユーザと同一でないと判定した場合、予め設定された給電可能時間を給電予定時間に設定する(ステップS210)。課金処理部225は、ステップS205において、そのユーザについての前回の給電中に給電コネクタ104が電動車両と切断されたと判定した場合も、給電可能時間を給電予定時間に設定する。また、課金処理部225は、ステップS206において、現在時刻がそのユーザについての前回の給電終了時刻から所定時間内でないと判定した場合も、給電可能時間を給電予定時間に設定する。次に、課金処理部225は、給電予定時間について課金処理を実行することに決定する(ステップS211)。
CPU220は、ステップS209で課金処理を実行しないことに決定した後、又はステップS211で課金処理を実行することに決定した後、充電実行処理を実行する(ステップS212)。充電実行処理の詳細については後述する。
次に、給電制御部223は、電動車両のユーザID、給電開始時刻、給電終了時刻、給電中に給電コネクタ104が電動車両と切断されたか否か、及び給電時間等を給電履歴として記憶装置111に記憶し(ステップS213)、一連のステップを終了する。
なお、課金処理部225は、認証成功となったユーザが、前回認証成功となったユーザと同一である場合に限り、残時間について課金処理を実行しないようにしてもよい。その場合、ステップS204において、課金処理部225は、認証成功となったユーザが、前回認証成功となったユーザと同一であるか否かを判定し、同一である場合、ステップS205へ処理を移行し、同一でない場合、ステップS210へ処理を移行する。これにより、電動車両用充電装置200は、連続して電動車両を充電するユーザについてのみ、課金処理を実行しないようにすることができる。
また、ステップS204において、課金処理部225は、認証成功となったユーザが、過去に認証成功となったユーザのうち、前回の給電終了時刻が現在時刻から所定時間内であるユーザと同一であるか否かを判定してもよい。その場合、課金処理部225は、同一であると判定すると、ステップS205へ処理を移行し、同一でないと判定すると、処理をステップS210へ移行する。さらに、課金処理部225は、ステップS206の処理を省略する。つまり、課金処理部225は、ステップS205において、そのユーザについての前回の給電中に給電コネクタ104が電動車両と切断されたと判定すると、ステップS207へ処理を移行する。これにより、電動車両用充電装置200は、認証成功となったユーザと、過去に認証成功となった全てのユーザとの照合を行う必要がなくなり、課金処理を実行すべきでないユーザを短時間に検出することができる。
図8は、充電実行処理の動作の例を示すフローチャートである。図8に示す動作のフローは、図7に示すフローチャートのステップS212において実行される。なお、図8のステップS301〜S305、S308〜S310、S313、S315〜S316の処理は、図3のステップS101〜S105、S106〜S108、S110、S111〜S112の処理と同じである。ただし、図8のフローチャートでは、図3のフローチャートで状態判定部121が実行した処理は状態判定部221が実行し、接続回数計数部122が実行した処理は接続回数計数部222が実行し、給電制御部123が実行した処理は給電制御部223が実行する。以下では、ステップS301〜S305、S308〜S310、S313、S315〜S316の処理については説明を省略し、S306〜S307、S311、S312、S314の処理についてのみ説明する。
ステップS305において、給電制御部123が電動車両150への給電を開始すると、課金処理部225は、課金処理を実行するか否かを判定する(ステップS306)。課金処理部225は、図7に示すフローチャートのステップS209及びS211で決定した結果に従って、課金処理を実行するか否かを判定する。
課金処理部225は、ステップS211で課金処理を実行することに決定した場合、給電可能時間に応じた課金処理を実行する(ステップS307)。
課金処理部225は、カードリーダ201にICカードをかざすことを電動車両250のユーザに要求する画面を表示装置110に表示させる。ユーザによりカードリーダ201にICカードがかざされると、カードリーダ201は、ICカードから、チャージされている金額を読み取って、チャージされている金額を示すチャージ金額情報をCPU220へ通知する。課金処理部225は、カードリーダ201からチャージ金額情報を受け取ると、受け取ったチャージ金額情報と、課金処理を要求する課金処理要求とを通信装置108を介してサーバ装置300に送信する。
課金処理部225は、通信装置108を介してサーバ装置300から、チャージ金額情報に示される金額から給電可能時間に応じた金額を減じた差額を示す差額情報を受信すると、差額情報に示される金額を、カードリーダ201へ通知する。カードリーダ201は、課金処理部225から通知された金額をICカードに書き込む。
なお、サーバ装置300に課金処理を要求するのではなく、課金処理部225が、チャージ金額情報に示される金額から給電可能時間に応じた金額を減じた金額を算出し、算出した金額をカードリーダ201へ通知してもよい。
また、電動車両用充電システム2は、予め料金がチャージされたICカードを用いて課金処理を実行するのではなく、クレジットカード等を用いて課金処理を実行してもよい。その場合、カードリーダ201は、クレジットカードを読み取ることが可能な磁気カードリーダとする。電動車両用充電装置200は、カードリーダ201がクレジットカードから読み取ったカード番号、セキュリティコード等を通信装置108を介してサーバ装置300に送信する。サーバ装置300は、受信したカード番号、セキュリティコード等と、給電可能時間に応じた金額とをそのクレジットカードの決済サーバ(不図示)に通知することにより、課金処理を実行する。なお、その場合、ユーザの認証処理も、クレジットカードから読み取ったカード番号、セキュリティコード等を用いて実行してもよい。
一方、課金処理部225は、ステップS209で残時間については課金処理を実行しないことに決定した場合、残時間については課金処理を実行せず、処理をステップS308に移行する。これにより、電動車両250の充電中に給電ケーブルが抜かれて再度充電する場合に、電動車両250のユーザが充電料金について損害を受けることを防ぐことができる。
また、ステップS310において、給電制御部223が電動車両250への給電を終了した場合、通知部226は、ステップS201で認証成功となったユーザIDに関連付けて記憶装置111に記憶されたユーザアドレスに通知する(ステップS311)。通知部226は、給電コネクタ104が電動車両150と切断したことにより電動車両150への給電を終了したことを示す、そのユーザアドレス宛ての電子メールを通信装置108を介して送信する。
電動車両250のユーザは、携帯端末400aにより電子メールを受信することにより、電動車両250の充電中に、他人が給電コネクタ104を電動車両250から抜いたことを認識することができる。したがって、ユーザは、すみやかに駐車場に戻って、給電コネクタ104を電動車両250に挿入しなおし、電動車両250を再度充電することができ、電動車両250を利用しようとしたときに、充電が十分になされていない事態を防ぐことができる。このように、電動車両用充電システム2は、無給電時間を可能な限り短くすることができる。
なお、通知部226は、給電コネクタ104が電動車両250と切断した直後に通知を行うのではなく、所定時間(例えば、1時間)経過しても接続カウンタがリセットされない場合に通知を行ってもよい。その場合、通知部226は、ステップS311において、通知を行う代わりに、給電コネクタ104が電動車両250と切断したことと、その時刻とを記憶装置111に記憶する。通知部226は、図7のステップS201の認証処理の前に、接続カウンタがリセットされたか否かと、記憶装置111に記憶した時刻から所定時間が経過したか否かとを判定し、接続カウンタがリセットされず、且つ所定時間が経過した場合、通知を行う。給電コネクタ104が電動車両250と切断した後すぐにユーザが再認証を実施した場合、通知は行われないので、通知によるわずらわしさをユーザが感じることを防ぐことができる。
また、ステップS308において、状態判定部221が、切断状態に変化していないと判定すると、状態判定部221は、電動車両250の充電が完了したか否かを判定する(ステップS312)。状態判定部221は、信号検出装置106から受信した充電状態信号が表す充電状態が状態C以外の状態を表す場合、又は給電を開始してから給電予定時間が経過した場合、電動車両250の充電が完了したと判定する。一方、状態判定部221は、充電状態が状態Cを表し、且つ給電を開始してから給電予定時間が経過していない場合、電動車両250の充電が完了していないと判定する。
また、ステップS304において、給電制御部223が、接続カウンタが所定数を超えると判定した場合、通知部226は、ステップS201で認証成功となったユーザIDに関連付けて記憶装置111に記憶されたユーザアドレスに通知する(ステップS314)。通知部226は、接続カウンタが所定数を超えたことを示す、そのユーザアドレス宛ての電子メールを通信装置108を介して送信する。
電動車両250のユーザは、携帯端末400aにより電子メールを受信することにより、自身が給電コネクタ104を電動車両250から所定数以上抜き差しして電動車両250を充電できなくなったことを認識することができる。
なお、接続回数のリセットは、電動車両用充電装置100と同様にリセット装置107を介した操作に従って行ってもよい。その場合、電動車両用充電装置200はリセット装置107を有し、リセット装置107は、接続回数をリセットする権限を有する電動車両用充電装置200の管理者のみが操作可能な領域に配置される。接続回数計数部222は、ユーザのスイッチ操作により、リセット装置107からリセット信号を受信したか否かを常時判定し、リセット信号を受信すると、接続カウンタを0にリセットする。その場合、図7のフローチャートのステップS203に示した、ユーザの認証処理の結果に従った接続回数のリセット処理を省略してもよい。
また、ステップS311及びS314において、通知部226は、通信装置108を介して、ユーザアドレスの代わりに、電動車両用充電装置200の管理者に割り当てられたメールアドレス等の管理者アドレスに通知してもよい。この場合、記憶装置111は、管理者アドレスを記憶する。これにより、管理者は、盗電、いたずら等により、給電コネクタ104が電動車両250と切断されたことを認識することができ、必要に応じて、駐車場の警備を強化する等の対策を行うことができる。また、管理者は、接続回数をリセットする権限を有する場合、すみやかに接続カウンタをリセットすることが可能となる。
なお、通知部226は、通信装置108を介して、ユーザアドレス及び管理者アドレスの両方に通知してもよい。これにより、管理者は、電動車両250のユーザに、給電コネクタ104と電動車両250の接続に係る操作誤りがあったか、又は充電中に給電コネクタ104と電動車両250が切断されたかを確認してから、接続カウンタをリセットすることが可能となる。
図9は、サーバ装置300の概略構成の例を示す図である。
図9に示すように、サーバ装置300は、サーバ通信装置301、サーバ入力装置302、サーバ表示装置303、サーバ記憶装置304及びサーバCPU320を有する。以下、サーバ装置300の各部について詳細に説明する。
サーバ通信装置301は、電動車両用充電装置100の通信装置108と同様のインターフェース回路を有し、サーバ装置300とIPネットワーク500とを接続する。
サーバ入力装置302は、キーボード、マウス等の入力デバイス及び入力デバイスから信号を取得するインターフェース回路を有し、ユーザの操作に応じた信号をCPU320に対して出力する。
サーバ表示装置303は、液晶等から構成されるディスプレイ及びディスプレイに画像データ又は各種の情報を出力するインターフェース回路を有し、CPU320と接続されて、CPU320から出力された情報をディスプレイに表示する。なお、タッチパネルディスプレイを用いて、サーバ入力装置302とサーバ表示装置303を一体に構成してもよい。
サーバ記憶装置304は、電動車両用充電装置100の記憶装置111と同様のメモリ装置、固定ディスク装置、可搬用の記憶装置等を有する。サーバ記憶装置304には、サーバ装置300の各種処理に用いられるコンピュータプログラム、データベース、テーブル等が格納される。また、サーバ記憶装置304は、電動車両用充電システム2に予め登録されたユーザ毎に、ユーザID及び暗証番号を記憶するとともに、給電可能時間に応じた金額を記憶する。
サーバCPU320は、予めサーバ記憶装置304に記憶されているプログラムに基づいて動作する。サーバCPU320は、サーバ通信装置301、サーバ入力装置302、サーバ表示装置303及びサーバ記憶装置304と接続され、これらの各部を制御する。サーバCPU320は、サーバ通信装置301を介した電動車両用充電装置100とのデータ送受信制御、サーバ入力装置302の入力制御、サーバ表示装置303の表示制御、サーバ記憶装置304の制御等を行う。
サーバCPU320は、サーバ通信装置301を介して、電動車両用充電装置100からユーザID、暗証番号及び認証要求を受信すると、受信したユーザID及び暗証番号をサーバ記憶装置304に記憶されたユーザID及び暗証番号と照合する。サーバCPU320は、受信したユーザID及び暗証番号がサーバ記憶装置304に記憶されたユーザID及び暗証番号のうちの何れかと一致すると、認証成功と判定する。一方、サーバCPU320は、受信したユーザID及び暗証番号がサーバ記憶装置304に記憶されたユーザID及び暗証番号のうちの何れとも一致しない場合、認証失敗と判定する。そして、サーバCPU320は、ユーザの認証に成功したか否か示す認証応答をサーバ通信装置301を介して電動車両用充電装置100に送信する。
また、サーバCPU320は、サーバ通信装置301を介して、電動車両用充電装置100からチャージ金額情報及び課金処理要求を受信すると、受信したチャージ金額情報に示される金額から給電可能時間に応じた金額を減じた差額を算出する。そして、サーバCPU320は、算出した差額を示す差額情報をサーバ通信装置301を介して電動車両用充電装置100に送信する。
以上詳述したように、図7、8に示したシーケンス図に従って動作することによって、電動車両用充電装置200は、充電中にケーブルが抜かれた場合でも、再度同一のユーザにより充電が要求されたときは、残時間については課金処理を実行しない。したがって、電動車両のユーザは、電動車両の充電中に他人によって給電ケーブルが抜かれても、損害を受けることなく、電動車両を改めて充電することができる。
また、電動車両用充電装置200は、前回の給電終了時刻から所定時間内に限り、残時間について課金処理を実行しないので、ユーザが故意に給電ケーブルを抜いて電動車両の充電を停止し、後日残時間の給電を受けようとすることを防止することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、ステップS311及びS314において、電動車両用充電装置200は、電子メールを送信することに代えて、又はこれに加えて、不図示の照明装置の点灯、ブザーの鳴動等によりユーザに通知してもよい。
また、ステップS311及びS314において、電動車両用充電装置200が、ユーザの携帯端末に電子メールを送信するのではなく、サーバ装置300が、ユーザの携帯端末に電子メールを送信してもよい。その場合、電動車両用充電装置200は、サーバ装置300にユーザの携帯端末に電子メールを送信することを要求する。サーバ装置300は、サーバ記憶装置304に、各ユーザのユーザIDと関連付けてユーザアドレスを記憶しておき、電動車両用充電装置200からの要求に従って、ユーザの携帯端末に電子メールを送信する。