JP2015022945A - 照明システム - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者の集中度を高め、知的生産性を向上する照明システムを提供する。
【解決手段】照明システム1は、作業エリアを照射するタスク照明装置20と、作業エリアと周辺部とを含む空間を照射するアンビエント照明装置10と、タスク照明装置20およびアンビエント照明装置10の少なくともいずれかを制御する制御部30とを有し、制御部30は、作業エリアの照度が周辺部の照度より高く、かつ、周辺部の色温度と作業エリアの色温度との差が小さくなるように、タスク照明装置20およびアンビエント照明装置10の少なくともいずれかを制御する。
【選択図】図3
【解決手段】照明システム1は、作業エリアを照射するタスク照明装置20と、作業エリアと周辺部とを含む空間を照射するアンビエント照明装置10と、タスク照明装置20およびアンビエント照明装置10の少なくともいずれかを制御する制御部30とを有し、制御部30は、作業エリアの照度が周辺部の照度より高く、かつ、周辺部の色温度と作業エリアの色温度との差が小さくなるように、タスク照明装置20およびアンビエント照明装置10の少なくともいずれかを制御する。
【選択図】図3
Description
本発明は、照明システムに関し、特に、使用者の知的生産性を向上する光環境を実現する照明システムに関する。
オフィスなどにおける省エネを目的とした照明手法として、タスク&アンビエント照明方式が注目されている。この照明方式では、執務者の机上面をタスク照明装置で近接した位置から効率よく照明し、執務フロア全体を照明するアンビエント照明装置(主に天井照明装置)を減らすことで省エネが達成される。
また、作業対象物を中心とする作業エリアと周辺とを異なる光色、すなわち、異なる色温度となるように照明し、また、照明環境部に明確な照度勾配(エッジ感)を設けることによって、作業エリアに所望の照度を与えると共に集中度を高める光環境を提供する照明手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、作業エリアと周辺部の光色を異にする照明手法では、これら上記のような照明環境では作業エリアの照射面のエッジ感による集中度向上、または体内リズムの正常化は実現するが、作業エリアと周辺部の光色が大きく異なる場合、使用者に違和感による不快感を与えていた。また、作業エリアの光色として集中度を高めるための好ましい光色が用いられていないため、使用者に違和感による不快感を与え、作業効率を低下させ知的生産性の向上が阻害されていた。
上記課題に鑑み、本発明は、使用者の集中度を高め、知的生産性を向上する照明システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る照明システムは、作業対象物を中心とする作業エリアと前記作業エリアの周辺部とが存在する照明環境をもち、前記作業エリアを照射するタスク照明装置と、前記作業エリアと前記周辺部とを含む空間を照射するアンビエント照明装置と、前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記作業エリアの照度が前記周辺部の照度より高く、かつ、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が小さくなるように、前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御する。
また、前記制御部は、前記周辺部の色温度の変化に追随して、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が小さくなるように、前記タスク照明装置を制御して前記作業エリアの色温度を変更するとしてもよい。
また、前記制御部は、前記作業エリアの色温度の変化に追随して、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が小さくなるように、前記アンビエントの照明装置を制御して前記周辺部の色温度を変更するとしてもよい。
また、前記制御部は、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度が2000K以上異なる際、前記作業エリアの色温度と前記周辺部の色温度との差が2000K未満となるように、前記タスク照明装置を制御して前記作業エリアの色温度を変更するとしてもよい。
また、前記制御部は、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度が2000K以上異なる際、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が2000K未満となるように、前記アンビエント照明装置を制御して前記周辺部の色温度を変更するとしてもよい。
また、前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかによる照明環境の色温度を読み取るセンサを備え、前記センサは、読み取った色温度を前記周辺部および前記作業エリアの色温度とし、前記制御部は、前記読み取った色温度に基づいて、前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御するとしてもよい。
また、前記制御部は、所定時間ごとに前記タスク照明装置及び前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御するタイマーを備えるとしてもよい。
なお、本発明は、照明システムとして実現できるだけでなく、照明システムが備える制御部による制御方法として実現したり、その制御方法をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したり、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体として実現したりすることもできる。
本発明によれば、使用者の集中度を高め、知的生産性を向上する照明システムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、工程の順序などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
本実施の形態に係る照明システムは、周辺環境の色温度と個人の作業エリアの色温度が同色温度となるように制御するシステムである。周辺環境の色温度をセンシングするために、例えば、外光が入射する窓際やタスク照明装置の上部にセンサ(色温度センサ)を設置している。また、作業エリアの色温度をセンシングするために、作業エリアやデスクスタンドにも色温度センサを設置している。アンビエント照明装置とタスク照明装置及び色温度センサはPLC(Power Line Communications)通信やその他の無線通信で制御部と双方向通信を行っている。
本実施の形態に係る照明システムは、周辺環境の色温度と個人の作業エリアの色温度が同色温度となるように制御するシステムである。周辺環境の色温度をセンシングするために、例えば、外光が入射する窓際やタスク照明装置の上部にセンサ(色温度センサ)を設置している。また、作業エリアの色温度をセンシングするために、作業エリアやデスクスタンドにも色温度センサを設置している。アンビエント照明装置とタスク照明装置及び色温度センサはPLC(Power Line Communications)通信やその他の無線通信で制御部と双方向通信を行っている。
はじめに、本実施の形態に係る照明システムを実現するため、光色、照度比、光色比、配光の集中力や空間評価への影響を把握するために行った主観評価実験の結果について説明する。
実験を行った実験の概要は以下のとおりである。
被験者は、30名であった。
被験者は、1分間タスク(伝票分類)をした後、その印象を主観的に評価した。評価項目としては、(1)読みやすさ、(2)作業面、(3)空間全体、を評価対象とした。
読みやすさは、机上の紙面文字、または、PC画面文字の読みやすさを評価した。
作業面では、集中度、仕事のはかどり、目の疲労感、明るさ、快適、光環境に対する好き嫌いを評価対象とした。
空間全体については、雰囲気の自然さ、話しやすさ、快適、集中、明るさ、快適、好き嫌いを評価対象とした。
実験パラメータとしては、タスク照明の光色、ベース照明の光色、ベース照明の照度、タスク照明の配光についてそれぞれ異なる条件を用意し、それらの組み合わせにより、全23の条件の下で評価実験を行った。
タスク照明の光色の条件としては、読光色である5000K及び6000Kの2種類の条件とした。
ベース照明の光色としては、3000K、5000K、6700Kの3種類の条件とした。なお、一部については4200Kとした。
ベース照明の照度については、100lx、300lx、750lxの3種類の条件とした。このとき、作業面は750lxに一定となるようにした。すなわち、ベース照度が100lxとは、アンビエント照明による照度が100lxでタスク照明による照度が650lxの場合である。ベース照度が300lxとは、アンビエント照明による照度が300lxでタスク照明による照度が450lxの場合である。ベース照度が750lxとは、アンビエント照明による照度が750lxでありタスク照明による照度が0lxの場合である。ベース照度が無(0lx)とは、アンビエント照明による照度が無(0lx)でタスク照明による照度が750lxの場合である。
タスク照明の配光は、狭角すなわちA3の用紙程度の範囲を照射する配光とした。また、タスク照明の広角は、机一面を照射する角度とした。
以上の条件により行った実験結果は、光環境、特に、タスク照明とアンビエント照明との色温度の相違による(1)集中しやすさ、(2)快適さ、(3)自然さによりまとめた。図1A〜図1Cにその結果を示す。
図1Aは、ベース照度に対する集中しやすさを示す図である。
図1Aは、タスク照明が狭配光で、机上面中心の照度を750lxの一定としている。色温度については、ベース照明(すなわち、アンビエント照明)の色温度を3000、4200、5000、6700K、ベース照明無しの5種類、タスク色温度については、5000、6000、タスク照明無しの3種類についてそれぞれ評価項目『集中しやすい』について評価している。評価結果は7段階評価とし、縦軸に被験者30名の平均値を示している。横軸には、(i)タスク照明の色温度5000Kでの、アンビエント照明300lx及びタスク照明450lxでの結果、アンビエント照明0lx及びタスク照明750lxでの結果、(ii)タスク照明の色温度6000Kでの、アンビエント照明300lx及びタスク照明450lxでの結果、アンビエント照明0lx及びタスク照明750lxでの結果、(iii)アンビエント照明750lx及びタスク照明0lx、での結果、として評価結果を示している。
上記結果から、タスク照明がある場合のほうがタスク照明がない場合に比較して、被験者の『集中しやすい』という評価結果が高いことが分かる。また、タスク照明の色温度としては、6000Kのほうが5000Kよりも評価結果が高いことが分かる。さらに、タスク照明の光色とアンビエント照明の光色とが近いほうが好ましく、タスク照明6000Kと5000Kのいずれについても、アンビエント照明が3000Kの場合には他の光色よりも『集中しやすい』という評価結果が低くなっている。特に、タスク照明の色温度とアンビエント照明の色温度とに2000Kより大きな色温度差がある場合は、評価が低くなっていることが分かる。
すなわち、被験者が『集中しやすい』光環境とは、タスク照明とアンビエント照明を併用し、タスク照明の色温度とアンビエント照明の色温度との色温度差が2000K未満であることが好ましいことが分かる。
図1Bは、ベース照度に対する光環境の快適さを示す図である。図1Cは、ベース照度に対する光環境の自然さを示す図である。
図1Bは、上記した集中しやすさの評価実験の実験条件において評価項目『快適な』の7段階評価結果、図1Cは、同上の実験において評価項目『自然な』の7段階評価結果を示す。また、図1B及び図1Cのいずれにおいても、タスク照明は狭配光であり、かつ、机上面の照度が750lxに一定となるようにアンビエント照明とタスク照明との照度が設定されている。
図1B及び図1Cに示すように、アンビエント照明のみの場合(すなわち、タスク色温度「無」の場合)に、光環境の快適さ及び自然さのいずれについても高い評価が得られている。つまり、光環境が快適である又は自然であるという評価が得られている。
また、タスク照明のみの場合(すなわち、タスク色温度5000K及び6000Kのそれぞれにおけるベース照度0lxの場合)に、光環境の快適さ及び自然さのいずれについても低い評価が得られている。つまり、光環境が快適でない又は自然でないという評価が得られている。
さらに、アンビエント照明とタスク照明とが併用される場合(すなわち、タスク色温度5000K及び6000Kのそれぞれにおけるベース照度100lx又は300lxの場合)には、色温度により評価に差が現れている。この場合、タスク照明装置による照明とアンビエント照明装置による照明の光色が近い方が高い評価が得られている。つまり、ベース照度が300lx(このとき、タスク色温度は450lx)の場合に、光環境の快適さ及び自然さのいずれについても高い評価が得られている。
以上より、タスク照明が狭配光で机上面照度を750lx一定とした場合、違和感を与えること無く快適で、集中度を向上させる光環境としては、タスク照明とアンビエント照明を併用することが好ましいことが分かる。また、タスク照明とアンビエント照明との色温度差が近い方がよく、例えば、色温度差を2000K未満とすることが好ましいことが分かる。
次に、本実施の形態に係る照明システム1について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、本実施の形態に係る照明システム1の構成を示すブロック図である。図3は、照明システム1の構成を示す概略図である。
図2に示すように、照明システム1は、アンビエント照明装置10と、タスク照明装置20と、制御部30と、照明状態検出センサ40とを備えている。この構成によれば、照明システム1において、アンビエント照明装置10とタスク照明装置20との色温度を調整して、アンビエント照明装置10とタスク照明装置20との光色が大きく異なることによる強いエッジ感を低減し、使用者の違和感による不快感を低減することができる。したがって、使用者の集中度を高め知的生産性を向上することができる。
アンビエント照明装置10は、主に執務フロア全体を照らす照明装置であり、例えば、天井照明装置などである。アンビエント照明装置10には、例えばLEDが使用される。
タスク照明装置20は、作業対象物を中心とする作業エリアに所望の照明を与える照明装置であり、例えば、デスク用照明装置などである。
制御部30は、アンビエント照明装置10及びタスク照明装置20の光色、色温度、配光等の照明状態を調整する。制御部30は、照明状態検出センサ40により検出された照明状態に基づいて、アンビエント照明装置10及びタスク照明装置20の光色、色温度、配光を制御する。このとき、制御部30は、PLC(Power Line Communications)通信又は無線通信などの通信システムを用いてアンビエント照明装置10及びタスク照明装置20を制御する。
照明状態検出センサ40は、例えば、色彩照度計であり、アンビエント照明装置10及びタスク照明装置20による照明環境、例えば、照度、色温度等の照明状態を検出する。照明状態検出センサ40は、タスク照明装置20用の照明状態検出センサ40aと、アンビエント照明装置10用の照明状態検出センサ40bとを備えている。照明状態検出センサ40bは、アンビエント照明装置10付近に設置することで、主にアンビエント照明装置10の照明状態を検出する。また、照明状態検出センサ40aは、タスク照明装置20付近に設置することで、主にタスク照明装置20の照明状態を検出する。タスク照明装置20用の照明状態検出センサ40aと、アンビエント照明装置10用の照明状態検出センサ40bとを備えることで、照明システム1は、正確にアンビエント照明装置10及びタスク照明装置20の相互の色温度を認識することができる。
なお、照明状態検出センサ40a及び40bには、それぞれアンビエント照明装置10及びタスク照明装置20による照明の影響が含まれてもよい。
図3では、アンビエント照明装置10及びタスク照明装置20を制御できる照明システム1を示している。
アンビエント照明装置10、タスク照明装置20、照明状態検出センサ40は、上記したように制御部30とPLC通信もしくは無線通信などの通信システムを用いて双方向通信できる状態にある。
例えば、机50の上に設置されたタスク照明装置20が、天井に設置されたアンビエント照明装置10と異なる色温度であっても、照明状態検出センサ40(照明状態検出センサ40a)がタスク照明装置20の色温度を検出すると、制御部30は、照明状態検出センサ40aで検出された色温度に合わせてアンビエント照明装置10の色温度を制御する。具体的には、制御部30は、作業エリアの光色すなわちタスク照明装置20による照明状態の変化に合わせて、周辺部の色温度すなわちアンビエント照明装置10による色温度と作業エリアの色温度すなわちタスク照明装置20による色温度との差が小さくなるように、アンビエント照明装置10から出力される色温度を制御する。これにより、作業エリアの光色の変化に応じた、周辺部の光色の制御が可能となる。
このとき、制御部30は、例えば、アンビエント照明装置10の色温度とタスク照明装置20の色温度との色温度差が2000K未満の同程度の色温度となるように、アンビエント照明装置10の色温度を調整する。アンビエント照明装置10の色温度の調整は、アンビエント照明装置10が自動で調整してもよいし、アンビエント照明装置10に設けられた色温度調整ダイアルまたは色温度選択調整ボタン(図示せず)をユーザーが操作することにより、手動で調整してもよい。これにより、周辺エリア(アンビエント照明装置10)の光色の変化に応じて、作業エリア(タスク照明装置20)の色温度をほぼ同等の色温度とし、違和感のない空間とすることが可能となる。
また、タスク照明装置20が、アンビエント照明装置10と異なる色温度であっても、照明状態検出センサ40(照明状態検出センサ40b)がアンビエント照明装置10の色温度を検出すると、制御部30は、照明状態検出センサ40aで検出された色温度に合わせてアンビエント照明装置10の色温度を制御する。具体的には、制御部30は、周辺部の光色すなわちアンビエント照明装置20による照明状態の変化に合わせて、周辺部の色温度すなわちアンビエント照明装置10による色温度と作業エリアの色温度すなわちタスク照明装置20による色温度との差が小さくなるように、タスク照明装置20から出力される色温度を制御する。これにより、周辺部の光色の変化に応じた、作業エリアの光色の制御が可能となる。
このとき、制御部30は、例えば、アンビエント照明装置10の色温度とタスク照明装置20の色温度との色温度差が2000K未満の同程度の色温度となるように、タスク照明装置20の色温度を調整する。アンビエント照明装置10の色温度の調整は、アンビエント照明装置10が自動で調整してもよいし、アンビエント照明装置10に設けられた色温度調整ダイアルまたは色温度選択調整ボタン(図示せず)をユーザーが操作することにより、手動で調整してもよい。これにより、作業エリア(タスク照明装置20)の光色の変化に応じて、周辺部(アンビエント照明装置10)の色温度をほぼ同等の色温度とし、違和感のない空間とすることが可能となる。
また、ユーザーがタスク照明装置20およびアンビエント照明装置10の光色を変更した場合も、同様に2000K未満の色温度となるようタスク照明装置20およびアンビエント照明装置10の色温度を制御することが可能である。
なお、照明状態検出センサ40は、アンビエント照明装置10又はタスク照明装置20付近に設置されることに限らず、例えば、壁面に設置されてもよい。照明状態検出センサ40は、壁面に設置されることで、アンビエント照明装置10及びタスク照明装置20の両方からの照明状態を検出してもよい。さらに、照明状態検出センサ40は、アンビエント照明装置10及びタスク照明装置20の照明状態に加えて、外光による照明状態を検出してもよい。
また、照明状態検出センサ40は、1つに限らず複数設置してもよく、上記したようにアンビエント照明装置10及びタスク照明装置20それぞれに設置してもよいし、例えば複数のアンビエント照明装置10またはタスク照明装置20において共通に使用してもよい。
なお、照明環境を検出できる照明状態検出センサ40がない場合であっても、同じ制御プログラムとすることで実現可能である。その例を図4に示す。図4は、実施の形態に係る照明システムの制御の一例を示す時系列図である。
図4に示すように、アンビエント照明装置10の照明の色温度の変化に合わせて、タスク照明装置20の照明の色温度を変化させるように、制御部30に制御をさせるための制御プログラムを用意してもよい。制御部30が制御プログラムを有することで、制御部30は、正確にアンビエント照明装置10及びタスク照明装置20の相互の色温度を認識することが可能である。
図4の(a)は、アンビエント照明装置10の照明の色温度の時系列変化の一例を示す図である。アンビエント照明装置10の照明は、例えば、自然界及び人体の生活リズムに合うように変化する制御プログラムを用意する。例えば、アンビエント照明装置10の照明を、時間t1〜t2の期間は5000K、時間t2〜t3の期間は3000K、時間t3〜t4の期間は6700K、時間t4〜t5の期間は2500Kに設定する。
図4の(b)は、タスク照明装置20の照明の色温度の時系列変化の一例を示す図である。タスク照明装置20の照明は、アンビエント照明装置10の色温度と同一の色温度となるように変化する制御プログラムを用意する。これにより、タスク照明装置20についても、アンビエント照明装置10と同様人体の生活リズムに合わせて変化させることができ、周辺部と作業エリアを同一の光色により集中しやすさ、快適さ、自然さを保ちつつ、制御することができる。
このとき、制御部30は、図3に示したように、上記した時間ごとにタスク照明装置20及びアンビエント照明装置10の少なくともいずれかを制御するタイマー32を備えていてもよい。これにより、タスク照明装置20及びアンビエント照明装置10を時間ごとに簡便に制御することができる。また、照明環境が一定でない環境においても、常に快適な照明環境を提供することができる。
なお、図4では、アンビエント照明装置10とタスク照明装置20の色温度を同一に制御しているが、完全に同一することに限らず、アンビエント照明装置10とタスク照明装置20の色温度の差が、たとえば2000K未満となるように色温度を適宜変更してもよい。
以上、本実施の形態に係る照明システム1によると、作業の集中に適した照明環境を提供することが可能となる。
なお、上記した実施の形態は一例であり、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記した実施の形態では、アンビエント照明装置10の色温度の調整は、アンビエント照明装置10が自動で調整してもよいし、アンビエント照明装置10に設けられた色温度調整ダイアルまたは色温度選択調整ボタン(図示せず)をユーザーが操作することにより、手動で調整することとしてもよい。
また、上記した照明システムにおいて、周辺部(アンビエント照明装置10)の色温度の変化に合わせて作業エリア(タスク照明装置20)の色温度を変化させてもよいし、作業エリア(タスク照明装置20)の色温度の変化に合わせて周辺部(アンビエント照明装置10)の色温度を変化させてもよい。
また、アンビエント照明装置10又はタスク照明装置20の色温度の調整は、あらかじめ設定されたプログラムにより制御されてもよい。
また、センサ40は、アンビエント照明装置10又はタスク照明装置20のそれぞれに設置されてもよいし、共通して設置されてもよい。
以上、本発明の照明システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて得られる形態も本発明の範囲内に含まれる。
1 照明システム
10 アンビエント照明装置
20 タスク照明装置
30 制御部
32 タイマー
40、40a、40b 照明状態検出センサ
50 机
10 アンビエント照明装置
20 タスク照明装置
30 制御部
32 タイマー
40、40a、40b 照明状態検出センサ
50 机
Claims (7)
- 作業対象物を中心とする作業エリアと前記作業エリアの周辺部とが存在する照明環境をもち、
前記作業エリアを照射するタスク照明装置と、
前記作業エリアと前記周辺部とを含む空間を照射するアンビエント照明装置と、
前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御する制御部とを有し、
前記制御部は、
前記作業エリアの照度が前記周辺部の照度より高く、かつ、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が小さくなるように、前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御する
照明システム。 - 前記制御部は、
前記周辺部の色温度の変化に追随して、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が小さくなるように、前記タスク照明装置を制御して前記作業エリアの色温度を変更する
請求項1に記載の照明システム。 - 前記制御部は、
前記作業エリアの色温度の変化に追随して、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が小さくなるように、前記アンビエントの照明装置を制御して前記周辺部の色温度を変更する
請求項1に記載の照明システム。 - 前記制御部は、
前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度が2000K以上異なる際、前記作業エリアの色温度と前記周辺部の色温度との差が2000K未満となるように、前記タスク照明装置を制御して前記作業エリアの色温度を変更する
請求項2に記載の照明システム。 - 前記制御部は、
前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度が2000K以上異なる際、前記周辺部の色温度と前記作業エリアの色温度との差が2000K未満となるように、前記アンビエント照明装置を制御して前記周辺部の色温度を変更する
請求項3に記載の照明システム。 - 前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかによる照明環境の色温度を読み取るセンサを備え、
前記センサは、読み取った色温度を前記周辺部および前記作業エリアの色温度とし、
前記制御部は、前記読み取った色温度に基づいて、前記タスク照明装置および前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御する
請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明システム。 - 前記制御部は、所定時間ごとに前記タスク照明装置及び前記アンビエント照明装置の少なくともいずれかを制御するタイマーを備える
請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明システム。
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