JP2015022640A - 数値制御装置および数値制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工プログラムにおいてトレランスを設定するコーナ点とその値を自動的に決定する数値制御装置を得る。【解決手段】工作機械を制御する数値制御装置において、加工物を加工する工具の加工物に対する移動指示が記述された加工プログラムに基づいて、前記工具の前記加工物上における移動経路を算出する移動経路算出部と、前記移動経路からトレランスを設定するコーナ部の点であるコーナ点を抽出するトレランス設定コーナ点抽出部と、前記コーナ点を含む前記コーナ部の前記移動経路を前記コーナ点を含まないように変位させた修正経路に沿って前記工具を移動させたときに、前記加工物の削り残しが発生しないように前記コーナ点における前記トレランスの最大値であるトレランス最大値を算出するトレランス最大値算出部と、前記トレランス最大値に基づいて、前記加工プログラムを修正する加工プログラム修正部と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、指令された経路に沿って加工物または工具を移動する工作機械に対して指令を与えるコントローラに適用可能な数値制御装置および数値制御方法に関するものである。
従来、一般的な数値制御装置では加工物または加工する工具を所定の経路に沿って移動させるための移動経路と速度の指令が記述されるNC加工プログラムが用いられる。そして、NC加工プログラムにより指令された移動経路に対して補間計算を行い、加工物または工具の加減速制御を行うという方法がとられている。このとき、数値制御装置としては指令された移動経路からの軌跡誤差が小さく、かつ短時間に移動することが要求される。
しかしこれら2つの要求はトレードオフの関係にあり、例えばコーナ部等を高速に移動すると機械振動が発生したり工作機械が追従できなかったりして軌跡誤差が増大するため、減速しなければならない。軌跡誤差は小さいほど望ましいが実用上では指令される移動経路からの許容誤差であるトレランスが与えられ、軌跡誤差がその範囲内に収まるように制御が行われる。一方、NC加工プログラム中の荒加工を行う工程においては、トレランスの範囲に収まっていれば軌跡誤差が比較的大きくても問題とならないことが多く、むしろ高速に移動することが望まれている。
そこで例えば、NC加工プログラムのブロック毎にトレランスを明示し、そのトレランスに基づいて補間計算を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、短い範囲でトレランスを変化させることによりNC加工プログラムの段階で荒い精度の加工を指令でき、無駄な減速処理を省略して荒加工における加工時間を短縮することができる。
特開2001−166807号公報
しかしながら、上記従来の技術によれば、短い範囲でトレランスを変化させてNC加工プログラムを記述することが可能となっているものの、従来技術を活用するためにはNC加工プログラムのどのブロックにどの程度のトレランスの値を設定するかという適応的な決定をオペレータが実施する必要があり大きな手間を要するという問題があった。さらに、削り残しが生じないことを保証しつつトレランスの値を決定することにはまた大きな手間を要するという問題があった。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、NC加工プログラムにおいてトレランスを設定すべきコーナ部と設定するトレランスの値を自動的に決定し、NC加工プログラムを修正することが可能な数値制御装置および方法を得ることを目的としたものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、工作機械の送り軸の移動を制御する数値制御装置において、加工物を加工する工具の加工物に対する移動指示が記述された加工プログラムに基づいて、前記工具の前記加工物上における移動経路を算出する移動経路算出部と、前記移動経路からトレランスを設定するコーナ部の点であるコーナ点を抽出するトレランス設定コーナ点抽出部と、前記コーナ点を含む前記コーナ部の前記移動経路を前記コーナ点を含まないように変位させた修正経路に沿って前記工具を移動させたときに、前記加工物の削り残しが発生しないように前記コーナ点における前記トレランスの最大値であるトレランス最大値を算出するトレランス最大値算出部と、前記トレランス最大値に基づいて、前記加工プログラムを修正する加工プログラム修正部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、NC加工プログラムに記述される移動経路からトレランスを設定するコーナ点を抽出し、これに従い各コーナ点でのトレランス最大値を算出し、これに基づいてNC加工プログラムを修正する。これにより、トレランスの値をオペレータが予めNC加工プログラムに設定しておく必要がなく、NC加工プログラムにおいてトレランスを設定すべきコーナ点と設定するトレランスの値を自動的に決定することができるためオペレータが要する手間を省略できるという効果を奏する。
さらに、トレランスを設定するコーナ点ごとにトレランスを計算しトレランス最大値として削り残しを生じない制約を満たす値を算出するため、削り残しが生じないことを保証しながらブロック毎に適応的なトレランスの値を設定することができるという効果が得られる。
図1は、実施の形態1に係る数値制御装置の構成を示す図である。 図2は、実施の形態1〜4に係る数値制御装置のフローチャートを示す図である。 図3−1は、実施の形態1に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図3−2は、実施の形態1に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図3−3は、実施の形態1に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図4−1は、実施の形態1に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図4−2は、実施の形態1に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図4−3は、実施の形態1に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図5は、実施の形態1に係るトレランス最大値算出部がトレランス最大値を算出する方法を説明する図である。 図6−1は、実施の形態1に係るNC加工プログラム修正部にて修正される前のNC加工プログラムの例を示す図である。 図6−2は、実施の形態1に係るNC加工プログラム修正部にて修正された後のNC加工プログラムの例を示す図である。 図7−1は、実施の形態1に係るNC加工プログラム修正部がトレランス値を設定して移動経路を修正する様子を説明する図である。 図7−2は、実施の形態1に係るNC加工プログラム修正部がトレランス値を設定して移動経路を修正する様子を説明する図である。 図8−1は、実施の形態1に係る数値制御装置において、トレランス最大値の算出とNC加工プログラムの修正を交互に実行する様子を示した図である。 図8−2は、実施の形態1に係る数値制御装置において、トレランス最大値の算出とNC加工プログラムの修正を交互に実行する様子を示した図である。 図8−3は、実施の形態1に係る数値制御装置において、トレランス最大値の算出とNC加工プログラムの修正を交互に実行する様子を示した図である。 図9は、実施の形態2に係る数値制御装置の構成を示す図である。 図10−1は、実施の形態2に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図10−2は、実施の形態2に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図11は、実施の形態3に係る数値制御装置の構成を示す図である。 図12−1は、実施の形態3に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図12−2は、実施の形態3に係るトレランス設定コーナ点抽出部の壁面加工経路を除外する方法の説明をする図である。 図13−1は、実施の形態4に係るNC加工プログラム修正部がトレランス値を設定して移動経路を修正する様子を説明する図である。 図13−2は、実施の形態4に係るNC加工プログラム修正部がトレランス値を設定して移動経路を修正する様子を説明する図である。
以下に、本発明にかかる数値制御装置および数値制御方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る数値制御装置100の構成を示す図である。数値制御装置100は、NC加工プログラム入力部101、工具データ記憶部102、トレランス設定コーナ点抽出部103、トレランス設定コーナ点記憶部104、トレランス最大値算出部105、トレランス最大値記憶部106、NC加工プログラム修正部107、および補間・加減速部108を備えている。数値制御装置100は、NC加工プログラムおよび工具データを入力とし、サーボアンプへの指令を出力とする。
図2は、実施の形態1に係る数値制御装置100による数値制御方法のフローチャートを示した図である。以下このフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS1において、NC加工プログラムがNC加工プログラム入力部101に入力され、NC加工プログラム入力部101はNC加工プログラムを読込む。NC加工プログラムには、加工物を加工する工具または加工物への移動指示が記述されている。NC加工プログラム入力部101は、読込んだNC加工プログラムから工具が加工物に対して移動する経路を算出する。すなわち、NC加工プログラム入力部101は、加工物上に設定された座標系での工具の(中心の)移動経路を算出する移動経路算出部として機能する。また、工具データ記憶部102には工具データが入力される。工具データ記憶部102は入力された工具データを記憶する。
次に、ステップS2において、トレランス設定コーナ点抽出部103は、NC加工プログラム入力部101より算出された移動経路を受け取る。なお、NC加工プログラムから工具の移動経路を算出することは、トレランス設定コーナ点抽出部103が実行しても構わない。
トレランス設定コーナ点抽出部103は、抽出された移動経路から加工物の壁面を加工する経路である壁面加工経路を除外する。さらに、トレランス設定コーナ点抽出部103は壁面加工経路を除外した移動経路から、当該経路の接線方向または曲率が不連続となる当該経路上の点をトレランス設定コーナ点として抽出する(ステップS2)。抽出されたトレランス設定コーナ点は、トレランス設定コーナ点記憶部104に記憶される。なお、ここで壁面加工経路を除外した移動経路から抽出するトレランス設定コーナ点は加速度等が不連続となる移動経路の終点としても良い。
ここで、トレランス設定コーナ点抽出部103においてNC加工プログラム入力部101より受け取った移動経路から加工物壁面を加工する壁面加工経路を除外する方法としては、例えば、図3−1〜図3−3および図4−1〜図4−3に示す方法がある。
図3−1は、素材形状41に対して与えられた移動経路21に沿って工具11を移動させて加工領域31を加工する場合を示すものである。このときまずトレランス設定コーナ点抽出部103は、図3−1に示す移動経路によって幾何的に作られる閉ループ形状を、図3−2に示すように、閉ループ1、閉ループ2、閉ループ3、閉ループ4として抽出する。続いて、トレランス設定コーナ点抽出部103は、抽出した閉ループ1、閉ループ2、閉ループ3、閉ループ4について、それぞれの閉ループ同士の包含関係により構造化を行う。さらにトレランス設定コーナ点抽出部103は、図3−3に示すように、構造化された閉ループのうち最外郭閉ループとなる閉ループ4を壁面加工経路51と判断して除外することができる。
なお、上記方法は加工形状に島残し形状がある場合でも同様に適用可能である。図4−1は、素材形状42に対して与えられた移動経路22に沿って工具12を移動させて島残し形状10の加工を回避しながら加工領域32を加工する場合の様子を示すものである。
このときまずトレランス設定コーナ点抽出部103は、図4−1に示す移動経路22によって幾何的に作られる閉ループ形状を、図4−2に示すように、閉ループ5、閉ループ6、閉ループ7、閉ループ8として抽出する。続いて、トレランス設定コーナ点抽出部103は、抽出した閉ループ5、閉ループ6、閉ループ7、閉ループ8をそれぞれの閉ループ同士の包含関係により構造化を行う。さらにトレランス設定コーナ点抽出部103は、図4−3に示すように、構造化された閉ループのうち最外郭閉ループとなる閉ループ8を壁面加工経路52と判断して除外し、また、最内郭閉ループとなる閉ループ5を壁面加工経路53と判断して除外することができる。
以上の方法によりトレランス設定コーナ点抽出部103においてNC加工プログラム入力部101より受け取った移動経路から加工物壁面を加工する壁面加工経路を除外することができる。すなわち、本実施の形態によるトレランス設定コーナ点抽出部103によれば、入力されたNC加工プログラムに記述される移動経路が作る閉ループの包含関係に従って、自動的に加工物壁面を加工する移動経路を抽出できるという効果がある。その後、トレランス設定コーナ点抽出部103は壁面加工経路を除外した移動経路から、当該経路の角度または曲率が不連続となる当該経路上の点をトレランス設定コーナ点として抽出する。トレランス設定コーナ点の具体例は、以下のステップS3の説明および図5以降で示す。
次に、ステップS3において、トレランス最大値算出部105は、トレランス設定コーナ点抽出部103により抽出されたトレランス設定コーナ点を受け取る。さらに、工具データ記憶部102に記憶されている工具データをトレランス最大値算出部105は受け取る。トレランス最大値算出部105は、受け取ったトレランス設定コーナ点におけるトレランス最大値を算出し(ステップS3)、算出されたトレランス最大値はトレランス最大値記憶部106に記憶される。
なお、ここで算出するトレランス最大値は、トレランス設定コーナ点を含むコーナ部の経路を変位させた修正経路に沿って工具が移動した場合に、当該コーナ部近傍で削り残しを生じない経路の変位量(トレランス値)の最大値(すなわち、トレランス最大値)となるように算出する。
ここで、トレランス設定コーナ点抽出部103より受け取ったトレランス設定コーナ点におけるトレランス最大値を、与えられたトレランス値(変位量)を用いてトレランス設定コーナ点を含むコーナ部の経路を変位させた修正経路に沿って工具が移動した場合に、当該コーナ部近傍で削り残しを生じないトレランスの最大値となるようにトレランス最大値算出部105において算出する算出方法としては、例えば、図5に示す方法がある。
図5にトレランス設定コーナ点抽出部103より受け取ったトレランス設定コーナ点61を含む移動経路111(第1経路)および移動経路111に沿って工具が移動するときの工具移動領域71を示す。さらに、移動経路111の外側に隣接する移動経路112(第2経路)および移動経路112に沿って工具が移動するときの工具移動領域72を示す。
このときトレランス設定コーナ点61の近傍で削り残しを生じないためには工具移動領域71の外側境界と工具移動領域72の内側境界の最近接距離が0以上であればよい。そのため、トレランス設定コーナ点61におけるトレランスの最大値を上記最近接距離以下とすれば、トレランス設定コーナ点61の近傍で削り残しを生じない。そこで、トレランス設定コーナ点61に設定可能なトレランスの最大値は、工具移動領域71の外側境界と工具移動領域72の内側境界の最近接距離dとでき、移動経路および工具データからその値を算出することができる。
以上の方法によりトレランス最大値算出部105においてトレランス設定コーナ点抽出部103より受け取ったトレランス設定コーナ点におけるトレランス最大値を、このトレランス最大値を用いてトレランス設定コーナ点を含むコーナ部の経路を変位させた修正経路に沿って工具が移動した場合に、すなわち、例えば、トレランス設定コーナ点からトレランス最大値だけ離れた位置を経路が通ることになったとしても、当該コーナ部近傍で削り残しを生じないように算出することができる。
次に、ステップS4において、NC加工プログラム修正部107は、NC加工プログラム入力部101により読み込んだNC加工プログラムとトレランス設定コーナ点記憶部104に記憶されたトレランス設定コーナ点とトレランス最大値記憶部106に記憶されたトレランス最大値を受け取る。NC加工プログラム修正部107は、受け取ったNC加工プログラムとトレランス設定コーナ点およびトレランス最大値を用いてNC加工プログラムにトレランス値を設定することによりNC加工プログラムを修正して、修正NC加工プログラムを生成する(ステップS4)。
ここで、図6−1および図6−2にNC加工プログラムの例を示す。まず、図6−1は、NC加工プログラム修正部107にて修正される前のNC加工プログラムの例である。一方で、図6−2は、図6−1に示したNC加工プログラムをNC加工プログラム修正部107により修正した後のNC加工プログラムの例である。図6−2に示すように、ここではトレランスに基づいて修正したい移動経路の終点が記述されるブロックに特定のコード(TR)に続けて設定したいトレランス値を示す数値を記述する。図6−2の例では、数値「2」がトレランス値として記載されている。
また、受け取ったトレランス最大値を用いてトレランス設定コーナ点にトレランス値を設定する方法としては、例えば図7−1および図7−2に示す方法がある。図7−1および図7−2は、NC加工プログラム修正部107がトレランス値を設定して移動経路を修正する様子を説明する図である。
図7−1および図7−2は、ステップS3において算出したトレランス最大値をdとすれば、dを用いてトレランス設定コーナ点62を含むコーナ部の移動経路を修正する例を示したものである。
図7−1においては、移動経路(第1経路)上のトレランス設定コーナ点62におけるトレランス値t1を算出したトレランス最大値dと同値として設定し、修正した移動経路113と元の移動経路(第1経路)との誤差がt1となるように、トレランス設定コーナ点62を含むコーナ部において円弧経路を移動させる移動経路113として修正した場合を示す。
なお、コーナ部において移動させる経路は、図7−1および図7−2に例として示した円弧経路に限定されず例えば高次スプライン曲線などの移動経路であっても良い。
図7−1において、dとt1の関係は以下の式(1)で表される。
t1=d ・・・(1)
このとき工具移動領域73の外側境界と工具移動領域74の内側境界の最近接距離は0となり幾何的に削り残しが生じない移動経路に修正することができる。また、トレランス設定コーナ点62に設定するトレランス値としては上記のように算出したdに限らずd以下の正数であれば良い。
例えば、図7−2においては、トレランス設定コーナ点62におけるトレランス値をトレランスの最大値dにある一定のマージン値mをとったt2として設定する。図7−2では、修正した移動経路と元の移動経路との誤差がt2となるように、トレランス設定コーナ点62を含むコーナ部において円弧経路を移動させる移動経路113Nとして修正した場合を示す。
図7−2において、dとmおよびt2の関係は以下の式(2)で表される。
t2=d−m ・・・(2)
このとき工具移動領域73Nの外側境界と工具移動領域74の内側境界の最近接距離はmとなり、幾何的に削り残しが生じず、かつ一定の余裕をもった移動経路に修正できることがわかる。すなわち、トレランス設定コーナ点62からの移動経路の変位量である修正量は、トレランス最大値d以下の値であれば一定のマージンを考慮して決定してもかまわない。
以上の方法によりNC加工プログラム修正部107は受け取ったNC加工プログラムとトレランス設定コーナ点とトレランス最大値を用いてNC加工プログラムにトレランス値を設定することにより修正し修正NC加工プログラムを生成できる。
なお、ステップS3およびステップS4において、全てのトレランス設定コーナ点で既に説明した方法でトレランス最大値を算出した後にNC加工プログラムの修正を行っても良いし、図8−1〜図8−3に示すように、ステップS3とステップS4を交互に行うような方法とすることもできる。
図8−1は、トレランス設定コーナ点63を含む移動経路115とその外側に隣接するトレランス設定コーナ点64を含む移動経路116とさらにその外側に隣接する移動経路117、およびそれら移動経路115〜117に沿って工具を移動させたときの工具移動領域75と工具移動領域76と工具移動領域77を示したものである。
このときまず、トレランス設定コーナ点64におけるトレランス最大値はトレランス設定コーナ点64近傍の工具移動領域76の外側境界と工具移動領域77の内側境界の最近接距離であるd1として求めることができる。
次に、図8−2にトレランス設定コーナ点64に設定するトレランス値を求めたd1とし、d1に基づいてトレランス設定コーナ点64を含むコーナ部において円弧経路を移動させる移動経路118として仮定する場合を示す。また、仮定した移動経路118に沿って工具を移動させたときの工具移動領域78を示す。
このとき、トレランス設定コーナ点63におけるトレランス最大値はトレランス設定コーナ点63近傍の工具移動領域75の外側境界と工具移動領域78の内側境界の最近接距離であるd2として求めることができる。
図8−3にトレランス設定コーナ点63に設定するトレランス値を求めたd2とし、d2に基づいてトレランス設定コーナ点63を含むコーナ部において円弧経路を移動させる移動経路119として仮定する場合を示す。
これにより外側の移動経路のトレランス設定コーナ点から順にトレランス最大値の算出と設定するトレランス値に基づく移動経路の仮定を交互に行うことにより、内側の移動経路のトレランス設定コーナ点では元の経路からトレランス最大値を算出した場合と比較して大きな値を算出できる可能性がある。
そして、ステップS5において、補間・加減速部108はNC加工プログラム修正部107より修正NC加工プログラムを受け取り、受け取った修正NC加工プログラムに基づいて補間と加減速を行い、サーボアンプへの指令を出力する。
以上が、本発明の実施の形態1に係る数値制御装置100による数値制御方法の説明である。
このように、実施の形態1に係る数値制御装置100は、トレランス設定コーナ点抽出部103とトレランス最大値算出部105とNC加工プログラム修正部107を備えることにより、入力されたNC加工プログラムからトレランス設定コーナ点およびトレランス最大値を求め、それらに基づいてトレランス値を設定することにより自動的にNC加工プログラムを修正することができる。
また、実施の形態1に係る数値制御装置100は、トレランス設定コーナ点ごとにトレランス最大値を計算しトレランス最大値として削り残しを生じない制約を満たす値を算出するため、トレランス設定コーナ点ごとに削り残しが生じないことを保証しながら適応的なトレランスの値を設定することができる。
以上説明したように、実施の形態1に係る数値制御装置100は、入力される加工プログラムに記述される移動経路に基づいてトレランスを設定するコーナ点とトレランス最大値を算出し、トレランスを設定するコーナ点および算出したトレランス最大値を用いて加工プログラムを自動的に修正することができる。そのため、オペレータが要する手間を省略できるという効果が得られる。
さらに、トレランスを設定するコーナ点ごとにトレランスを計算しトレランス最大値として削り残しを生じない制約を満たす値を算出するため、削り残しが生じないことを保証しながらトレランスを設定するコーナ点毎に適応的なトレランスの値を設定できるという効果が得られる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2に係る数値制御装置200の構成を示す図である。実施の形態2に係る数値制御装置200の構成は、加工シミュレーション部109を備える点以外は図1に示した数値制御装置100と同じであるので、加工シミュレーション部109にかかる動作以外の説明を以下では省略する。また、本実施の形態に係る数値制御装置200による数値制御方法のフローチャートも図2を用いる。
本実施の形態の実施の形態1との相違点は、図2に示すフローチャートのステップS2において、トレランス設定コーナ点抽出部103において加工物の壁面を加工する壁面加工経路を除外する手段に加工シミュレーションを用いる点である。残りのステップについては実施の形態1において示したものと同じであるため説明を省略する。
本実施の形態のステップS2においては、トレランス設定コーナ点抽出部103は、NC加工プログラム入力部101よりNC加工プログラムから抽出した移動経路を受け取り、さらに工具データ記憶部102により記憶されている工具データを受け取る。
加工シミュレーション部109は、トレランス設定コーナ点抽出部103より移動経路および工具データを受け取り、受け取った移動経路および工具データを用いて加工シミュレーションを実施する。
トレランス設定コーナ点抽出部103は、加工シミュレーション部109が実施した加工シミュレーションの結果を受け取り、受け取った加工シミュレーションの結果を用いて移動経路から加工物壁面を加工する壁面加工経路を除外する。
ここでトレランス設定コーナ点抽出部103において加工物の壁面を加工する壁面加工経路を除外する手段に加工シミュレーション部109による加工シミュレーションを用いる方法として、例えば、図10−1および図10−2に示す例を用いて説明する方法がある。
図10−1は、移動経路23および工具13を用いてシミュレーション素材形状43から加工領域形状33を除去するための、加工シミュレーション部109による加工シミュレーションを示すものである。ここで、移動経路23に含まれる移動経路Tiおよび移動経路Tjに着目する。
図10−2は、移動経路Tiに沿って工具13が移動することにより生成される工具移動形状Siと、移動経路Tjに沿って工具13が移動することにより生成される工具移動形状Sjを示した図である。
このとき、工具移動形状Siおよび工具移動形状Sjと加工シミュレーション終了後のシミュレーション素材形状43の表面に着目すると、工具移動形状Siは加工シミュレーション後にシミュレーション素材形状43の表面を形成しないのに対し、工具移動形状Sjは加工シミュレーション後にシミュレーション素材形状43の表面を形成する。
このことにより、工具移動形状Sjを生成する移動経路Tjは、加工物壁面を加工する壁面加工経路であることがわかる。
加工シミュレーション部109による加工シミュレーションを利用した以上の方法により、トレランス設定コーナ点抽出部103においてNC加工プログラム入力部101より受け取った移動経路から加工物の壁面を加工する壁面加工経路を除外することができる。
本発明の実施の形態2に係る数値制御装置200の構成によれば、入力されたNC加工プログラムの移動経路が閉ループを作らない場合でも加工シミュレーションを実施することにより加工物の壁面を加工する壁面加工経路を抽出することが可能となる。さらに、加工領域の形状が開いている場合など加工物の壁面が連続していない場合でも壁面加工経路を抽出することが可能となる。
なお、実施の形態1で説明したような、入力されたNC加工プログラムの移動経路が閉ループを形成する場合や加工物の壁面が連続している場合であっても、加工シミュレーションを利用することができることは言うまでもない。従って、移動経路の閉ループについては、包含関係に基づいて階層化して実施の形態1の手法で壁面加工経路を抽出し、移動経路が閉ループを作らないところでは本実施の形態のように加工シミュレーションを利用するようにして併用してもよい。
実施の形態3.
図11は、本発明の実施の形態3に係る数値制御装置300の構成を示す図である。実施の形態3に係る数値制御装置300の構成は、3次元形状モデル入力部110を備える点以外は図1に示した数値制御装置100と同じであるので、3次元形状モデル入力部110にかかる動作以外の説明を以下では省略する。また、本実施の形態に係る数値制御装置300による数値制御方法のフローチャートも図2を用いる。
本実施の形態の実施の形態1及び2との相違点は、図2に示すフローチャートのステップS1において、3次元形状モデル入力部110が加工物の加工形状をモデリングした3次元形状モデルを読込む点と、ステップS2において、トレランス設定コーナ点抽出部103において加工物の壁面を加工する壁面加工経路を除外する手段に3次元形状モデルを用いる点である。残りのステップについては実施の形態1において示したものと同じであるため説明を省略する。
本実施の形態のステップS1においては、3次元形状モデル入力部110は、入力される3次元形状モデルを読込む。
さらに本実施の形態のステップS2においては、トレランス設定コーナ点抽出部103は、NC加工プログラム入力部101よりNC加工プログラムから抽出した移動経路を受け取り、また工具データ記憶部102により記憶されている工具データを受け取る。さらにトレランス設定コーナ点抽出部103は、3次元形状モデル入力部110により読込んだ3次元形状モデルを受け取る。
トレランス設定コーナ点抽出部103は受け取った移動経路と工具データおよび3次元形状モデルを用いて受け取った移動経路から加工物壁面を加工する壁面加工経路を除外する。
ここでトレランス設定コーナ点抽出部103において加工物の壁面を加工する壁面加工経路を除外する手段に3次元形状モデル入力部110が読み込んだ3次元形状モデルを用いる方法として、例えば、図12−1および図12−2に示す例を用いて説明する方法がある。
図12−1は、3次元形状モデル80と移動経路24を重ね合わせて配置した状態を示した図である。ここで移動経路Tmに着目する。工具データに基づいて移動経路Tm上に工具14を仮想的に配置したとき、3次元形状モデル80と移動経路Tm上の工具14の最近接距離Lmを得る。
また、図12−2に示すように、移動経路Tnに着目した場合、工具データに基づいて移動経路Tn上に工具14を仮想的に配置したとき、3次元形状モデル80と移動経路Tn上の工具14の最近接距離Lnを得る。
このとき、ある移動経路に沿って移動する工具14と3次元形状モデル80の壁面との間の最近接距離が数値制御装置に予め設定された許容値以下であれば当該移動経路は、加工物の壁面を加工する壁面加工経路であるとする。
図12−1および図12−2に示す例においては、予め設定された許容値をLTとして、以下の式(3)が成り立つとする。
Ln<LT<Lm ・・・(3)
このとき、移動経路Tmは壁面加工経路ではなく、移動経路Tnは壁面加工経路であると判断できる。
3次元形状モデル80を利用した以上の方法により、トレランス設定コーナ点抽出部103においてNC加工プログラム入力部101より受け取った移動経路から加工物の壁面を加工する壁面加工経路を除外することができる。
本発明の実施の形態3に係る数値制御装置300の構成によれば、入力されたNC加工プログラムの移動経路が閉ループを作らない場合でも3次元形状モデルと移動経路を用いることにより加工物壁面を加工する壁面加工経路を抽出することが可能となる。さらに、同時3軸加工を行う移動経路等においても加工物壁面を加工する壁面加工経路を抽出することが可能となる。なお、入力されたNC加工プログラムから抽出された移動経路が閉ループを形成する場合も、3次元形状モデルを利用して壁面加工経路を抽出することができることは言うまでもない。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る数値制御装置100の構成は、図1に示したものと同じであるので説明を省略する。また、本実施の形態に係る数値制御装置100による数値制御方法のフローチャートも図2を用いる。
本実施の形態の実施の形態1〜3との相違点は、図2に示すフローチャートのステップS4において、NC加工プログラム修正部107がNC加工プログラムに設定するトレランス値を求める手段として素材領域に対する工具の接触角の許容値または接触角の許容値以上となる移動距離を用いる点である。残りのステップについては実施の形態1において示したものと同じであるため説明を省略する。
本実施の形態のステップS4においても、NC加工プログラム修正部107は、NC加工プログラム入力部101により読み込んだNC加工プログラムとトレランス設定コーナ点記憶部104に記憶されたトレランス設定コーナ点とトレランス最大値記憶部106に記憶されたトレランス最大値を受け取る。NC加工プログラム修正部107は、受け取ったNC加工プログラムとトレランス設定コーナ点およびトレランス最大値を用いてNC加工プログラムにトレランス値を設定することにより修正して、修正NC加工プログラムを生成する(ステップS4)。
ここで、NC加工プログラム修正部107が、受け取ったNC加工プログラムとトレランス設定コーナ点とトレランス最大値を用いてNC加工プログラムに設定するトレランス値を求める手段に工具と素材領域の接触角の許容値を用いる方法として、例えば、図13−1および図13−2を用いて説明する方法がある。
図13−1は、移動経路のトレランス設定コーナ点65にトレランス値t3を設定し、トレランス設定コーナ点65を含むコーナ部をトレランス値t3に従って移動経路120として修正し、移動経路120に沿って工具14が通過することにより除去される領域を素材から除き素材領域45として示したものである。
図13−1において、さらに移動経路120に隣接する移動経路である移動経路121に沿って工具14が移動すると工具14が素材領域45を除去していく。このときまだ除去されていない加工中の素材領域45に対する工具14の接触角θはコーナ点66に接近するに従って増加し、ある地点からコーナ点66までの間では180度となり、例えば、接触角θが180度の状態での工具14の移動量はL3となる。図13−1では、接触角θが180度の場合の位置での工具14を示してあるが、工具14がこれより左に位置する場合は、工具14の進行方向側面(半円周側面)の全面がまだ除去されていない素材領域45と接触してはいないので、接触角θは180度より小さくなっている。
ここで、接触角θが180度となる移動量の許容移動量を予めLSとして設定しておき、L3がLS以下となるようにトレランス最大値以下のトレランス値を選択して設定することができる。工具14の中心がコーナ点66まで移動し、その後移動経路に沿って上方向へ移動した場合の削り残しを防ぐためには、例えば、LSは工具14の半径、或いはそれ以下の値である必要がある。
図13−2においては、上記方法に基づいてトレランス値をt3より小さいt4として求めた場合のトレランス設定コーナ点65を含むコーナ部をトレランス値t4に従って移動経路122として修正し、移動経路122に沿って工具14が通過することにより除去される領域を素材から除き素材領域46として示す。
図13−2では、素材領域46と工具14の接触角θが180度の状態での工具14の移動量はL4となりL3と比較してその値は小さくなることが分かる。なお工具14の移動中に維持すべきθは180度に限定されるものではなく、例えば120度以上等としてもよい。すなわち、180度以下の所定の角度を定め、上記移動量を接触角θが所定の角度以上を維持する工具14の移動量として定義してもよい。
いずれにせよ、NC加工プログラム修正部107は、このようにして求めた移動量が予め定めた許容移動量LS以下の範囲となるように定めた(トレランス最大値以下の)トレランス値をNC加工プログラムに設定することにより、トレランス設定コーナ点65を含むコーナ部の移動経路を変化させた修正NC加工プログラムを生成する。
また、NC加工プログラム修正部107が、NC加工プログラムに設定するトレランス値の別の決定方法としては、トレランス設定コーナ点65を含むコーナ部における接触角θの許容値である許容接触角を予めθLとして設定しておき、θがθL以下となるようなトレランス値の中のトレランス最大値以下の値をトレランス値として選択してNC加工プログラムに設定することもできる。
本実施の形態による上記した方法によれば、算出したトレランス最大値のみに基づいて設定するトレランス値を決定するのではなく、入力される加工プログラムに記述される移動経路に基づいて、素材領域に対する工具の接触角や予め設定された許容接触角以上での移動量を算出しトレランス値を設定することにより工具への影響を所望の範囲に抑えることができるという効果が得られる。なお、本実施の形態によるトレランス値の決定方法は実施の形態1〜3で説明した数値制御装置および方法と併用可能であることは言うまでもない。
さらに、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、上記実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上のように、本発明にかかる数値制御装置および数値制御方法は、指令された経路に沿って加工物または工具を移動する工作機械に対して指令を与えるコントローラに適用可能な数値制御装置および数値制御方法に有用であり、特に、NC加工プログラムにおいてトレランスを設定すべきコーナ部と設定するトレランスの値を自動的に決定し、NC加工プログラムを修正することに適している。
1〜8 閉ループ、10 島残し形状、11,12,13,14 工具、31,32 加工領域、33 加工領域形状、41,42 素材形状、43 シミュレーション素材形状、45,46 素材領域、51,52,53 壁面加工経路、61,62,63,64,65 トレランス設定コーナ点、66 コーナ点、71,72,73,73N,74,75,76,77,78,79 工具移動領域、80 3次元形状モデル、21,22,23,24,111,112,113,113N,114,115,116,117,118,119,120,121,122 移動経路、100,200,300 数値制御装置、101 NC加工プログラム入力部、102 工具データ記憶部、103 トレランス設定コーナ点抽出部、104 トレランス設定コーナ点記憶部、105 トレランス最大値算出部、106 トレランス最大値記憶部、107 NC加工プログラム修正部、108 補間・加減速部、109 加工シミュレーション部、110 3次元形状モデル入力部、S1〜S5 ステップ。

Claims (7)

  1. 工作機械の送り軸の移動を制御する数値制御装置において、
    加工物を加工する工具の加工物に対する移動指示が記述された加工プログラムに基づいて、前記工具の前記加工物上における移動経路を算出する移動経路算出部と、
    前記移動経路からトレランスを設定するコーナ部の点であるコーナ点を抽出するトレランス設定コーナ点抽出部と、
    前記コーナ点を含む前記コーナ部の前記移動経路を前記コーナ点を含まないように変位させた修正経路に沿って前記工具を移動させたときに、前記加工物の削り残しが発生しないように前記コーナ点における前記トレランスの最大値であるトレランス最大値を算出するトレランス最大値算出部と、
    前記トレランス最大値に基づいて、前記加工プログラムを修正する加工プログラム修正部と、
    を有する
    ことを特徴とする数値制御装置。
  2. 前記トレランス設定コーナ点抽出部は、
    前記移動経路から幾何的な閉ループを抽出し、抽出した複数の前記閉ループを包含関係に基づいて構造化し、構造化された閉ループのうち最外郭閉ループまたは最内郭閉ループまたはその両方の前記閉ループに含まれる前記移動経路を前記壁面加工経路として抽出し、
    前記移動経路の前記壁面加工経路以外の点から、経路の接線方向または曲率が不連続となるコーナ部の点であるコーナ点を前記トレランスを設定するトレランス設定コーナ点として抽出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  3. 前記移動経路から前記工具の移動形状を求める加工シミュレーションを実行する加工シミュレーション部をさらに備え、
    前記トレランス設定コーナ点抽出部は、前記加工シミュレーションに基づいて、前記加工物の壁面を形成する前記移動形状に対応する移動経路を前記壁面加工経路として抽出する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の数値制御装置。
  4. 前記トレランス設定コーナ点抽出部は、
    前記加工物の加工形状をモデリングした3次元形状モデルと前記工具との最近接距離に基づいて、前記壁面加工経路を抽出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の数値制御装置。
  5. 前記加工プログラム修正部は、
    前記コーナ部における加工中の前記加工物に対する前記工具の接触角が予め設定された値以下となる前記変位量、または前記接触角が予め設定された値以上のまま前記工具が移動する距離が予め設定された許容値を超えない前記変位量、であって前記トレランス最大値以下の値をトレランス値として前記加工プログラムに設定して修正する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の数値制御装置。
  6. 前記トレランス最大値算出部は、
    前記コーナ点を含む前記コーナ部の前記移動経路である第1経路において前記コーナ部に隣接する前記移動経路である第2経路と、前記コーナ点を含まないように前記第1経路を変位させた修正経路に沿って、前記工具を移動させたときに前記コーナ点と前記修正経路の最近接距離を前記加工物の削り残しが発生しない前記コーナ点における前記トレランスの最大値であるトレランス最大値として算出する、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の数値制御装置。
  7. 工作機械の送り軸の移動を制御する数値制御方法において、
    加工物を加工する工具の加工物に対する移動指示が記述された加工プログラムに基づいて、前記工具の前記加工物上における移動経路を算出するステップと、
    前記移動経路からトレランスを設定するコーナ部の点であるコーナ点を抽出するステップと、
    前記コーナ点を含む前記コーナ部の前記移動経路を前記コーナ点を含まないように変位させた修正経路に沿って前記工具を移動させたときに、前記加工物の削り残しが発生しないように前記コーナ点における前記トレランスの最大値であるトレランス最大値を算出するステップと、
    前記トレランス最大値に基づいて、前記加工プログラムを修正するステップと、
    を有する
    ことを特徴とする数値制御方法。
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