JP2015022018A - 波長選択スイッチ - Google Patents

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学 井崎
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学 井崎
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Abstract

【課題】耐振動性を向上可能な波長選択スイッチを提供する。
【解決手段】波長選択スイッチ1は、筐体2と、筐体2内の底面2a上に設けられた第1〜第4の支柱C1〜C4と、第1〜第4の支柱C1〜C4上に配置された光学基板3と、光学基板3上に配置され、反射面の反射角度を制御可能なMEMSミラー19を有する分光光学系4と、を備える。第1〜第3の支柱C1〜C3は、光学基板3の互いに異なる縁部3a〜3cの近傍をそれぞれ支持する。第4の支柱C4は、第1〜第3の支柱C1〜C3により支持された光学基板3が有する振動モードのうち、MEMSミラー19の共振周波数に最も近い周波数の所定振動モードにおける腹となる部分を支持する。
【選択図】図4

Description

本発明は、波長選択スイッチに関する。
特許文献1には、温度補償機能を有する波長選択スイッチが開示されている。この波長選択スイッチは、基板上に配置された分散空間光学系と二軸MEMSミラー装置と温度センサとを備えている。この基板は熱伝導率の低いゴムなどの断熱固定具を介して筐体に取り付けられている。
特開2012−8562号公報
ところで、MEMSミラーは、微小な反射面を複数備え、これら反射面の反射角度は入力信号の電圧値によりそれぞれ制御される。このように反射角度を制御可能なMEMSミラーは反射面を回動させるための可動部を備えている。このためMEMSミラーに振動が印加されると、それぞれの反射面が振動して反射角度がばらつくため、MEMSミラーによる光の偏向方向が変動する。従って、出力ポートに結合される光のパワーがばらつくおそれがあった。
そこで、本発明は、耐振動性を向上可能な波長選択スイッチを提供することを目的とする。
本発明の波長選択スイッチは、筐体と、筐体内の底面上に設けられた第1〜第4の支柱と、第1〜第4の支柱上に配置された光学基板と、光学基板上に配置され、反射面の反射角度を制御可能なMEMSミラーを有する分光光学系と、を備え、第1〜第3の支柱は、光学基板の互いに異なる縁部の近傍をそれぞれ支持し、第4の支柱は、第1〜第3の支柱により支持された光学基板が有する振動モードのうち、MEMSミラーの共振周波数に最も近い周波数の所定振動モードにおける腹となる部分を支持する。
この波長選択スイッチでは、MEMSミラーを有する分光光学系が第1〜第3の支柱に支持された光学基板上に配置されている。MEMSミラーは反射角度を変更するための可動部を有しているため、MEMSミラーは振動の影響を受けやすい。また、この光学基板は、複数の振動モードを有している。そして、第4の支柱は、第1〜第3の支柱により支持された光学基板が有する振動モードのうち、MEMSミラーの共振周波数に最も近い周波数の所定振動モードにおける腹となる部分を支持している。従って、光学基板において所定振動モードにおける腹となる部分が拘束されるため、波長選択スイッチの外部から印加される振動の影響が抑制される。従って、波長選択スイッチの耐振動性が向上される。
また、第4の支柱は、第1の支柱と第2の支柱とを結ぶ第1の仮想線と、第2の支柱と第3の支柱とを結ぶ第2の仮想線と、第1の支柱と第3の支柱とを結ぶ第3の仮想線と、により囲まれた仮想領域内に配置されている。この第4の支柱の配置によれば、所定振動モードにおける腹の振幅を抑制することができる。
また、MEMSミラーは仮想領域内に配置されている。この配置によれば、光学基板において、仮想領域内は第4の支柱により剛性が高められる。そして、この剛性が高められた仮想領域内にMEMSミラーを配置することにより、波長選択スイッチの外部から印加される振動の影響が抑制される。従って、波長選択スイッチの耐振動性が向上される。
また、分光光学系は透過型光学部品を更に有し、透過型光学部品には、フィラーを含有する接着剤で固定されているものが含まれ、接着剤で固定された透過型光学部品は、第1〜第3の支柱により支持された光学基板が有する第一次の振動モードにおける節となる部分に配置されている。この構成によれば、振幅変動が小さい節となる部分にフィラーを含有する接着剤で固定された透過型光学部品を配置しているので、透過型光学部品に与える振動の影響を抑制することができる。
また、波長選択スイッチは、入力ポートと出力ポートとが並設されたポートアレイを更に備え、ポートアレイは、第1〜第3の支柱により支持された光学基板が有する第一次の振動モードにおける節となる部分にそれぞれ配置されている。分光光学系を構成する光学部品において、ポートアレイは振動の影響を受けやすい。この構成によれば、振幅変動が小さい節となる部分にポートアレイを配置しているので、ポートアレイに与える振動の影響を抑制することができる。
また、波長選択スイッチは、第1〜第4の支柱と光学基板との間に挟まれた防振部材を更に備える。この構成によれば、MEMSミラーの共振周波数近傍の振動伝達率を低減することができる。
また、光学基板の板厚は、光学基板の所定振動モードの周波数がMEMSミラーの共振周波数よりも高くなるように設定されていてもよい。また、光学基板の板厚は、光学基板の一次振動モードの周波数がMEMSミラーの共振周波数よりも高くなるように設定されていてもよい。この構成によれば、外部振動に対するMEMSミラーの共振の発生を抑制することができる。
本発明によれば、耐振動性を向上可能な波長選択スイッチが提供される。
本発明の一実施形態に係る波長選択スイッチの構成を示す平面図である。 光学基板と支柱との連結構造を示す図である。 第1〜第3の支柱に支持された光学基板の振動応答曲線と、第1〜第4の支柱に支持された光学基板の振動応答曲線とを示す図である。 図1に示す光学基板の第二次の振動モードを示す図である。 図1に示す光学基板の第一次の振動モードを示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る波長選択スイッチを実施するための形態を詳細に説明する。
図1に示されるように、波長選択スイッチ1は、入力光Lを波長成分ごとに分光し、所望の波長成分を有する光LDを出射する。波長選択スイッチ1は、筐体2と、筐体2内に配置された光学基板3と、筐体2内に配置され光学基板3を支持する第1〜第4の支柱C1〜C4と、を有する。さらに、波長選択スイッチ1は、光学基板3上に配置された分光光学系4を有する。
筐体2は、光学基板3と第1〜第4の支柱C1〜C4と分光光学系4とを収容し、これら光学基板3と第1〜第4の支柱C1〜C4と分光光学系4とを振動や熱などから保護する。筐体2は、例えば金属により構成されている。
光学基板3は、筐体2の底面2aから上方に離間して配置されている(図2参照)。光学基板3には、分光光学系4を構成する光学部品が取り付けられ、これら光学部品に対する機械的及び熱的なベースとして機能する。光学基板3は、例えば金属製であり、所定の剛性を確保するための板厚を有している。光学基板3の剛性は、光学基板3の板厚h(図2参照)が大きくなると剛性も高くなる。光学基板3の剛性と板厚hとの関係は、光学基板3の拘束条件により変化するが、一例として、下記式(1)のような関係を有する。式(1)において、fmnは共振周波数である。
fmn∝h^(3/2)…(1)
光学基板3は、平面視して略矩形状の形状を有している。そして、光学基板3の互いに異なる縁部3a〜3cにおいて、縁部3aの近傍には第1の支柱C1をネジS1で固定するためのネジ穴T1が設けられ、縁部3bの近傍には第2の支柱C2をネジS2で固定するためのネジ穴T2が設けられ、縁部3cの近傍には第3の支柱C3をネジS3で固定するためのネジ穴T3が設けられている。
第1〜第3の支柱C1〜C3は、光学基板3を筐体2の底面2a上に支持するものであり、下端部が筐体2の底面2aにネジ固定され、上端部が光学基板3の裏面にネジ固定されている。第1〜第3の支柱C1〜C3は、円柱状の形状を有し、両端面には長手方向に延びためねじが形成されている。また、第1〜第3の支柱C1〜C3は、筐体2の底面2a上において、光学基板3のネジ穴T1〜T3に対応する位置に配置されている。
第4の支柱C4は、第1の支柱C1と第2の支柱C2とを結ぶ第1の仮想線V1と、第2の支柱C2と第3の支柱C3とを結ぶ第2の仮想線V2と、第1の支柱C1と第3の支柱C3とを結ぶ第3の仮想線V3と、により囲まれた仮想領域VA内に配置されている。第4の支柱C4は、第1〜第3の支柱C1〜C3と同様に、下端部が筐体2の底面2aにネジS4により固定され、上端部が光学基板3の裏面にネジ固定されている。そして、光学基板3において、第4の支柱C4に対応する位置には、第4の支柱C4をネジS4で固定するためのネジ穴T4が設けられている。
図2に示されるように、第1の支柱C1の上端面C1aと光学基板3の裏面3eとの間には、座金6と輪状の防振ゴム7が挟み込まれている。光学基板3に設けられたネジ穴T1のざぐり8とネジS1の座面S1aとの間には、座金9と輪状の防振ゴム11が挟み込まれている。この防振ゴム7,11は、第1の支柱C1と、光学基板3との間において振動を緩衝する構成を形成し、第1の支柱C1から光学基板3に伝達される振動を減衰する。より詳細には、防振ゴム7,11を含んで構成される振動系は、MEMSミラー19の共振周波数よりも低いカットオフ周波数を有している。カットオフ周波数は、例えば、50Hz〜200Hzである。従って、カットオフ周波数よりも高い周波数領域の振動伝達率が減衰されるため、MEMSミラー19の共振周波数を含む帯域の振動伝達率が低減する。なお、第2〜第4の支柱C2〜C4は、上記第1の支柱C1と同様の構成を有するため、詳細な説明は省略する。
図1に示されるように、分光光学系4は、光を入出力するポートアレイ12と、ポートアレイ12から入力された光Lを拡幅するアナモルフィック光学系13と、光Lを波長成分毎に異なる光路へ分光する分光素子14と、光路を折り返して光学系を小型化する折り返しミラー16,17と、分光された光LDを集光する集光レンズ18と、光LDを波長成分毎に所定のポートに導くように偏向するMEMSミラー19と、を備えている。
ポートアレイ12は、光ファイバを通じて複数の波長成分を含む光L(例えば波長多重光通信における信号光)を入力する。また、ポートアレイ12は、光Lが波長成分ごとに分光された光LDを、波長選択スイッチ1の外部へ出力する。ポートアレイ12は、光Lを入力する入力ポートと、分光された光LDを出力する複数の出力ポートとを有している。入力ポートと出力ポートとは、光Lの光路方向と直交するポート配列方向に沿って並設されるようにポート支持部(不図示)に固定されている。このポート支持部は、入力ポート及び出力ポートの光軸を調整する機能を有している。
アナモルフィック光学系13は、光Lの縦横比を変換する。本実施形態においてアナモルフィック光学系13は、ポートアレイ12から出射される光Lの進行方向(Z軸)と筐体2の底面2aに対する法線方向(X軸)とに交差(例えば直交)する方向(Y軸)に光Lを拡大する拡大光学系である。これにより、光Lは、Y軸方向に延びる扁平な楕円形状となる。アナモルフィック光学系13は、分光素子14でのY軸方向への分光角度を大きくすると共に、MEMSミラー19で反射された光LDのY軸方向でのビーム径の縮小も行う。アナモルフィック光学系13は、例えば、複数のプリズムを組み合わせて構成され得る。また、アナモルフィック光学系13は、シリンドリカルレンズ、シリンドリカルミラーといったX軸方向またはY軸方向にのみ屈折力を有する光学部品を単独または組み合わせることによって構成され得る。なお、アナモルフィック光学系13は、光LをX軸方向に縮小して、光LをY軸方向に延びる扁平な楕円形状とするものであってもよい。
アナモルフィック光学系13および集光レンズ18は、光路方向に対する傾斜角を精度よく制御する必要がある。また、アナモルフィック光学系13および集光レンズ18は、透過型光学部品であり、高い透過率を確保するために脆い硝材を用いる必要がある。従って、アナモルフィック光学系13および集光レンズ18は、光学基板3に対してフィラーを含有する接着剤を介して接着固定されている。接着剤は、光学基板3の載置面3d(図2参照)とアナモルフィック光学系13および集光レンズ18の接着面との間に介在し、光学基板3とアナモルフィック光学系13および集光レンズ18とを互いに固着させる層である。接着剤は、熱や紫外線等により硬化する樹脂と樹脂中に多数混入されたフィラーとを含有する。樹脂は、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、或いはシリコーン樹脂といった有機材料を含んでいる。フィラーは、樹脂とは異なる微小な固形粒状物であり、例えば二酸化ケイ素、金属或いは酸化アルミニウムといった無機材料からなる。
分光素子14は、ポートアレイ12から入力された光Lを、光Lの光路方向と交差する分光方向(Y軸方向)に波長成分ごとに分光する。分光素子14には、例えば、一対の反射型回折格子やバルク型回折格子、導波路型回折格子或いは透過型回折格子等が用いられる。
この分光素子14は、素子取付部14aに接着固定されている。そして素子取付部14aは光学基板3に対して、ネジを用いて機械的に固定されている。この光学基板に対する素子取付部14aの固定構造は高い剛性を有し振動に強い。より詳細には、素子取付部14aの固定構造は、光学基板3の第一次の共振周波数よりも高い共振周波数を有している。
折り返しミラー16,17は、分光素子14で分光された光LDの光路を折り返して、光LDをMEMSミラー19に導くと共に、MEMSミラー19において反射された光LDをポートアレイ12に導く。折り返しミラー16,17は、光路上において集光レンズ18を挟むように配置されている。なお、この折り返しミラー16,17は、アナモルフィック光学系13ほど傾斜角を高精度に制御する必要がないため、フィラーを含まない接着剤により光学基板3に対して固定されている。
MEMSミラー19は、光LDをポートアレイ12の出力ポートに結合させるように、光LDを偏向する光偏向素子である。MEMSミラー19は、反射面の反射角度を制御可能な複数の可動ミラー部を有する。可動ミラー部は、反射面を形成するミラー部を有し、このミラー部は、MEMSミラー19の基部に対して梁によって連結されている。そして、電磁力、静電力等の駆動力によりミラー部が梁の長手方向を回動軸線として回動する。MEMSミラー19の共振周波数は、例えば、この梁の長手方向を回動軸線とした回動運動の共振周波数であり、梁の剛性とミラーの形状及び質量等に基づく値である。例えば、MEMSミラー19の共振周波数が存在する帯域は、例えば500Hz〜1000Hzである。MEMSミラー19は、アナモルフィック光学系13と同様に、光路方向に対する姿勢を高精度に制御する必要があるため、フィラーを含む接着剤を介して光学基板3に接着固定されていてもよい。
続いて、波長選択スイッチ1の作用効果について説明する。この波長選択スイッチ1では、MEMSミラー19を有する分光光学系4が第1〜第3の支柱C1〜C3に支持された光学基板3上に配置されている。MEMSミラー19は反射角度を変更するための可動部を有しているため、外部振動の影響を受けやすい。また、この光学基板3は、複数の振動モードを有している。そして、第4の支柱C4は、第1〜第3の支柱C1〜C3で支持された光学基板3が有する振動モードのうち、MEMSミラー19の共振周波数に最も近い周波数の所定振動モードにおける腹となる部分を支持している。従って、光学基板3において所定振動モードにおける腹となる部分が拘束されるため、波長選択スイッチ1の外部から印加される振動の影響が抑制される。従って、波長選択スイッチ1の耐振動性が向上する。
また、第4の支柱C4は、仮想領域VA内に配置されている。この第4の支柱C4の配置によれば、所定振動モードにおける腹の振幅を抑制することができる。
また、MEMSミラー19は仮想領域VA内に配置されている。この配置によれば、光学基板3において、仮想領域VA内は第4の支柱C4により剛性が高められる。そして、この剛性が高められた仮想領域VA内にMEMSミラー19を配置することにより、波長選択スイッチ1の外部から印加される振動の影響が抑制される。従って、波長選択スイッチ1の耐振動性が向上する。
また、波長選択スイッチ1は、ポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18が、第1〜第3の支柱C1〜C3により支持された光学基板3が有する第一次振動モードにおける節となる部分にそれぞれ配置されている。分光光学系4を構成する光学部品において、ポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18は振動の影響を受けやすい。この構成によれば、振幅変動が小さい節となる部分にポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18を配置しているので、ポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18に与える振動の影響を抑制することができる。
また、波長選択スイッチ1は、第1〜第4の支柱C1〜C4と光学基板3との間に挟まれた防振ゴム7を更に備える。この構成によれば、MEMSミラー19の共振周波数近傍の振動伝達率を低減することができる。
<実施例1>
光学基板3の共振周波数を解析により求めた。図3において、グラフG1は、第1〜第3の支柱C1〜C3で支持された光学基板3の振動応答曲線である。縦軸は振動伝達率を示し、横軸は周波数を示す。また、解析モデルにおける光学基板3の拘束点R1〜R3(図4参照)は、第1〜第3の支柱C1〜C3の位置と同様とした。グラフG1に示されるように、光学基板3は、第一次の共振周波数が600Hz〜700Hzの帯域F1に存在し、第二次の共振周波数が1100Hz〜1150Hzの帯域F2に存在していた。MEMSミラー19の共振周波数が、例えば1000Hzであるとすると、上記光学基板3の構成では、第二次の共振周波数がMEMSミラー19の共振周波数に近い。従って、第二次の共振周波数に対応する第二次の振動モードがMEMSミラー19に最も影響を及ぼす振動モードであることがわかった。
次に、光学基板3の振動モードをモード解析により求めた。図4は、第二次の振動モードにおける振幅の分布を示すコンター図である。範囲A1は振幅が最も大きい領域であり、範囲A2は振幅が最も小さい領域である。図4に示されるように、第二次の振動モードでは、第1〜第3の支柱C1〜C3により規定される仮想領域VAを含む領域に、振幅が大きい範囲A1、すなわち振動の腹があることがわかった。従って、第4の支柱C4は、範囲A1内に配置すればよいことがわかった。
続いて、第1〜第4の支柱C1〜C4により支持された光学基板3の共振周波数を解析により求めた。図4に示されるように、この解析モデルでは、第1〜第3の支柱C1〜C3の位置に対応する拘束点R1〜R3に加え、更に第4の支柱C4の位置に対応する拘束点R4を追加した。
図3において、グラフG2は、第1〜第4の支柱C1〜C4で支持された光学基板3の振動応答曲線である。グラフG2に示されるように、第4の支柱C4を追加することにより光学基板3の剛性が高まった。より詳細には、第一次の共振周波数を含む帯域F1が、950Hz〜1000Hzの帯域F1aに高まった。また、第二次の共振周波数を含む帯域F2が、1850Hz〜1950Hzの帯域F2aに高まった。この結果によれば、光学基板3の剛性がMEMSミラー19の共振周波数よりも高くなっていることがわかった。従って、第4の支柱C4を設けた波長選択スイッチ1によれば、仮想領域VAを含む領域に配置されたMEMSミラー19の共振の発生を抑制し得ることがわかった。
<実施例2>
実施例2では、振動の影響を抑制することが望まれるポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18の配置について確認した。ポートアレイ12は、光軸を調整するための機構を有し、振動が印加されると光軸ずれが生じるおそれがある。また、アナモルフィック光学系13と集光レンズ18は、フィラーを含む接着剤により固定されているため、フィラーを含まない接着剤と比べると接着面積が小さくなる傾向にある。従って、ポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18に及ぼす振動の影響を抑制する必要がある。
ここで、解析の条件は実施例1と同様である。ポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18に振動が印加された場合には、低い周波数帯域の振動がポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18に及ぼす影響が大きいと考えられる。そこで、第一次の振動モードをモード解析により求めた。
図5は、第一次の振動モードにおける振幅の分布を示すコンター図である。範囲A3は振幅が最も大きい領域であり、範囲A4は振幅が最も小さい領域である。図5に示されるように、第一次の振動モードでは、第1〜第3の支柱C1〜C3に囲まれた仮想領域VAの外側に最大振幅領域(振動の腹)A3と最小振幅領域(振動の節)A4が存在していた。従って、第一次振動モードにおける振動の節となる範囲A4にポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18を配置することにより、ポートアレイ12とアナモルフィック光学系13と集光レンズ18に及ぼす振動の影響を抑制できることがわかった。
<変形例>
本発明はこうした実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施することができる。
上記第1〜第3の支柱C1〜C3の配置は一例であり、この配置に限定されるものではない。また、光学基板3を支持するための第1〜第3の支柱C1〜C3は、3本以上であってもよい。光学基板3の振動モードの腹に配置される第4の支柱C4は、1本以上であってもよい。
また、光学基板3の形状は矩形に限定されない。光学基板3の上に構成される分光光学系は、例えばコリメータといった光学部材を更に有していてもよい。また、MEMSミラー19の共振周波数は、上記数値に限定されるものではない。
1…波長選択スイッチ、2…筐体、2a…底面、3…光学基板、3a〜3c…縁部、3d…載置面、3e…裏面、4…分光光学系、6,9…座金、7,11…防振ゴム、12…ポートアレイ、13…アナモルフィック光学系、14…分光素子、16,17…折り返しミラー、18…集光レンズ、19…MEMSミラー、C1…第1の支柱、C2…第2の支柱、C3…第3の支柱、C4…第4の支柱、R1〜R4…拘束点、S1〜S4…ネジ、T1〜T4…ネジ穴、V1〜V3…仮想線、VA…仮想領域。

Claims (8)

  1. 筐体と、
    前記筐体内の底面上に設けられた第1〜第4の支柱と、
    前記第1〜第4の支柱上に配置された光学基板と、
    前記光学基板上に配置され、反射面の反射角度を制御可能なMEMSミラーを有する分光光学系と、
    を備え、
    前記第1〜第3の支柱は、前記光学基板の互いに異なる縁部の近傍をそれぞれ支持し、
    前記第4の支柱は、前記第1〜第3の支柱により支持された前記光学基板が有する振動モードのうち、前記MEMSミラーの共振周波数に最も近い周波数の所定振動モードにおける腹となる部分を支持する、波長選択スイッチ。
  2. 前記第4の支柱は、前記第1の支柱と前記第2の支柱とを結ぶ第1の仮想線と、前記第2の支柱と前記第3の支柱とを結ぶ第2の仮想線と、前記第1の支柱と前記第3の支柱とを結ぶ第3の仮想線と、により囲まれた仮想領域内に配置されている、請求項1に記載の波長選択スイッチ。
  3. 前記MEMSミラーは前記仮想領域内に配置されている、請求項2に記載の波長選択スイッチ。
  4. 前記分光光学系は透過型光学部品を更に有し、
    前記透過型光学部品には、フィラーを含有する接着剤で固定されているものが含まれ、
    前記接着剤で固定された前記透過型光学部品は、前記第1〜第3の支柱により支持された前記光学基板が有する第一次の振動モードにおける節となる部分に配置されている、請求項1〜3の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
  5. 入力ポートと出力ポートとが並設されたポートアレイを更に備え、
    前記ポートアレイは、前記第1〜第3の支柱により支持された前記光学基板が有する第一次の振動モードにおける節となる部分にそれぞれ配置されている、請求項1〜4の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
  6. 前記第1〜第4の支柱と前記光学基板との間に挟まれた防振部材を更に備える、請求項1〜5の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
  7. 前記光学基板の板厚は、前記光学基板の前記所定振動モードの周波数が前記MEMSミラーの共振周波数よりも高くなるように設定されている、請求項1〜6の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
  8. 前記光学基板の板厚は、前記光学基板の第一次の振動モードの周波数が前記MEMSミラーの共振周波数よりも高くなるように設定されている、請求項1〜7の何れか一項に記載の波長選択スイッチ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109708664A (zh) * 2018-12-11 2019-05-03 上海航天控制技术研究所 一种固体振动陀螺频差与耗散角检测电路及其检测方法

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