JP2015021191A - 布帛及びその布帛を用いた衣類 - Google Patents

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和彦 堀田
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Abstract

【課題】剥離し難い樹脂部を備えた布帛と、その布帛から形成され、踵、膝、肘などの体の湾曲する部分に密着する樹脂部が配置された衣類を提供する。
【解決手段】布帛本体1と、その布帛本体に形成される樹脂部2とを備え、その樹脂部2は、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)を100質量部、付加重合を起こさせる水素基を含有する硬化剤(B)を8質量部以上、12質量部以下、カルボン酸エステルからなる軟化剤(C)を3質量部以上、30質量部以下を含む樹脂組成物を、前記布帛本体の肌に接触する部位の少なくとも一部に塗工して、硬化させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、体の一部に接触させることで肌を保湿する樹脂部を備えた布帛と、その布帛が用いられ、肌の保湿対象部位に樹脂部が配置された衣類に関する。
従来から、踵、膝、または肘などの体の一部を保湿するために、就寝前に保湿軟膏剤や、エマルジョン薬剤を塗布し、靴下やサポータを着用して就寝することが行われている。
しかしながら、上記保湿軟膏剤などは、その保湿効果が時間の経過とともに減少するため、再度、塗布する必要があり、手間が掛かり大きな負担となるものであった。また、保湿軟膏剤が靴下やサポーターの表面に再付着して、必要な塗布量を確保することができず、かつ、靴下やサポーターを汚す恐れが生じていた。
このような問題を解決するため、繊維層とその繊維層の一面に積層される樹脂層とを備え、その樹脂層にヒアルロン酸を含有するようにした保湿材が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
この保湿材は、繊維層と樹脂層とをフィルム接着剤を介して加熱、圧着して形成され、その樹脂部が肌側に配置されている。また、この保湿材は、靴下、手袋、サポータなどの衣類の一部に用いられ、その樹脂層が踵、膝、または肘に接するように肌側に配置されている。この靴下、手袋、サポータなどを着用することで、樹脂層に接触する踵、膝、または肘を保湿するとされている。
特開2013−60682号公報
ところで、上記保湿材の樹脂層は、予め固化されたシート状に成型され、フィルム状接着剤を介して繊維層に加熱圧着されている。この樹脂層を、衣類の踵、膝、または肘に接触する湾曲面となる部位に配置すると樹脂層と接着層とのモジュラスが異なる為、しわが生じ、かつ繊維層に対して追従し難い。このため、樹脂層が踵などに十分に密着せず、保湿効果が十分発揮されていない。
また、上記保湿材の樹脂層は、フィルム接着剤を介して繊維層に加熱圧着されているので、繊維層を構成する繊維の間に接着剤が入り込み、接着剤との界面において剥離するおそれがある。そして、肘、膝などの動きの大きい部位や、踵、すねなどの摩擦が大きい部位に対して、樹脂部を接触させると、前記剥離が生じ易くなるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、体の一部に対して樹脂部が完全密着するとともに、その樹脂部が剥離し難い布帛およびこれを用いた衣類を提供することである。
前記の課題を解決するために、この発明に係る布帛は、布帛本体と、その布帛本体の少なくとも一部の面に形成される樹脂部とを備え、その樹脂部は、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)を100質量部、前記シリコーン樹脂モノマー(A)に付加重合を起こさせる水素基を含有する硬化剤(B)を8質量部以上、12質量部以下、カルボン酸エステルからなる軟化剤(C)を3質量部以上、30質量部以下を含む樹脂組成物を、前記布帛本体の肌に接触する部位の少なくとも一部に塗工して、硬化させることで形成されたものである構成を採用することができる。
この構成では、樹脂組成物は、布帛本体の肌に接触する部位に塗工されるので、布帛本体を構成する繊維の間に入り込む。このため、樹脂組成物を硬化させて形成される樹脂部は、布帛本体の肌に接触する部位に十分に入り込み、布帛本体に対するアンカー効果により剥離し難くなる。
また、樹脂部は布帛本体を構成する繊維の間に入り込んでいるので、樹脂部に接触した肌の表面から布帛本体の繊維の間を通って、水分が蒸発しにくくなり、肌に対する保湿性を確保することができる。
また、樹脂組成物は前記軟化剤を含むものであるため、これを硬化させることで形成される樹脂部は、肌の形状に応じて追従可能な軟らかさを備えるものとなり、肌との密着性が良好となる。
前記樹脂組成物としては、0.5質量部以上、3質量部以下の保湿付与剤(D)を有するものとすることができる。この場合、保湿付与剤を有する樹脂組成物を硬化させて形成した樹脂部は、肌に接触させることで、保湿付与剤の保湿成分によって、肌に対する保湿性をさらに高めることができる。
前記の課題を解決するために、この発明に係る衣類は、布帛から形成される靴下、筒状のサポータ及び手袋からなる一群から選択される衣類であって、布帛が上述の布帛であり、その樹脂部が肌に接触する部位に配置されたものを採用することができる。
この場合、衣類の肌が接触する部位に樹脂部が配置されているので、樹脂部との接触する肌に対する保湿、改質性を確保することができる。
前記布帛から靴下が形成され、前記靴下の踵部に前記樹脂部が配置されたものとすると、靴下の踵部に接触する踵に対して保湿することが可能となる。また、着用時、踵と靴下の踵部とが擦れることがあっても、樹脂層が布帛の繊維の間に入り込んでいるため、摩擦により靴下から樹脂層が剥がれにくい。
この発明の布帛は、繊維に対して樹脂部が食い込むように形成されるので、摩擦によって樹脂部が繊維に対して剥がれにくいものとなり、上記軟化剤(C)を含む樹脂組成物から形成される樹脂部は、肌の形状に応じて追従可能な軟らかさを備えるものとなり、肌との密着性が良好となる。
この発明の衣類は、上述の布帛から形成され、その樹脂部が肌に接触する部位に配置されているので、樹脂部に接する肌に対する保湿性を確保することができる。
この発明に係る布帛を示す断面図 この発明に係る布帛を用いた靴下を示す正面図 同上の靴下の使用状態を示す一部切欠き正面図 (a)この発明に係る布帛を用いた筒状のサポータを示す正面図、(b)同上のサポータの使用状態を示す斜視図 この発明に係る布帛を用いた手袋の使用状態を示す正面図
以下、この発明に係る布帛を図1に基づいて説明する。布帛は、布帛本体1と、布帛本体1の一部に形成される樹脂部2とから構成されている。
布帛本体1は、織物、編物または不織布などを用いることができる。これらを構成する繊維としては、例えば、羊毛、綿、麻、絹などの天然繊維、または、ナイロン系繊維、アクリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリエチレン系繊維、ポリプロピレン系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリ酢酸ビニル系繊維、レーヨン、キュプラ(登録商標)、プロミックス(登録商標)、これらの合成繊維、並びにこれら合成繊維と天然繊維との混合繊維を使用することができる。
編物の組織としては、上記の繊維からなるよこ糸のみで編むよこ編、たて糸のみで編むたて編またはこれらの組み合わせたものを適用可能である。また、織物の組織としては、平織、斜文織、朱子織、または、これらの組み合わせたものを適用可能である。不織布の製法としては、スパンボンド法、メルトブローン法、ケミカルボンド法、サーマルボンド法などを適用することができる。
布帛本体1に形成される樹脂部2は、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)を100質量部、前記シリコーン樹脂モノマー(A)に付加重合を起こさせる水素基を含有する硬化剤(B)を8質量部以上、12質量部以下、カルボン酸エステルからなる軟化剤(C)を3質量部以上、30質量部以下を含む樹脂組成物からなり、その樹脂組成物を布帛本体1の肌に接触する部位の少なくとも一部に塗工して、硬化させることで形成される。
(ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A))
上記樹脂組成物のビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)としては、付加重合型のもの、例えば、末端ビニルポリジメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサンホモポリマー等を挙げることができる。付加重合型のビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマーを適用すると、硬化時の脱アルコール反応等による体積や表面形状の変化が少ないため好ましい。具体的に、上記ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)としては、「KE―1310ST」(信越化学工業株式会社製)が商業的に入手することができる。
(付加重合を起こさせる水素基を含有する硬化剤(B))
付加重合を起こさせる水素基を含有する硬化剤(B)としては、1分子中に1以上の酸として解離可能な水素基を有する化合物を挙げることができ、上記ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)と付加重合反応可能である必要がある。具体的に、「CAT−1300L−4」(信越化学工業株式会社製)が商業的に入手することができる。
また、上記硬化剤(B)としては、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)100質量部に対して、8質量部以上、12質量部以下で含有される。含有量が8質量部未満であれば、硬化が不十分となり、12質量部を超えると、硬化速度が速くなり、後述の塗工工程を行うことができない。
(軟化剤(C))
樹脂組成物の軟化剤(C)としては、カルボン酸エステルを挙げることができる。例えば、脂肪族モノカルボン酸モノアルキル、脂肪族ジカルボン酸ジアルキル、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキルなどの脂肪族カルボン酸エステルが挙げられる。具体的には、フタル酸ジノニル、アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、アセチルクエン酸トリブチル、アルキルスルホン酸フェニルエステルが挙げられる。
上記軟化剤(C)としては、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)100質量部に対して、3質量部以上、30質量部以下で含有される。含有量が3質量部未満であれば、樹脂部2が硬くなり過ぎ、肌への密着性の確保が難しい。一方、含有量が30質量部を超えると、樹脂部2が軟らかくなり過ぎ、摩擦により布帛本体1から剥がれ易くなり、耐久性を確保することが難しい。
上記樹脂組成物は、必要に応じて、保湿付与剤(D)をさらに含有させることができる。その保湿付与剤(D)としては、オリーブオイル、アルガンオイル、亜麻仁油、ツバキオイル、ヒマワリオイルなどの植物油、ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、及びキトサンのような高分子化合物、グリシン、アスパラギン酸、及びアルギニンのようなアミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、及びピロリドンカルボン酸ナトリウムのような天然保湿化合物などが挙げられる。
上記保湿付与剤(D)としては、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)100質量部に対して、0.5質量部以上、3質量部以下で含有される。含有量が0.5質量部未満であれば、保湿付与剤による保湿効果が発揮されず、3質量部を超えると、樹脂部2からの染み出し量が多くなり布帛本体1を汚す恐れがある。
この発明に係る布帛は、以下の方法によって製作することができる。
まず、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)に、カルボン酸エステルからなる軟化剤(C)及び保湿付与剤(D)を混合して十分に撹拌する。その後、上記硬化剤(B)を混合撹拌して、減圧脱泡を行い、樹脂組成物を作成する。なお、上記硬化剤(B)を混合撹拌する際、微量のPt触媒を含有させ、硬化を促進させることも可能である。
続いて、樹脂組成物を布帛本体1の一部表面に塗工する。塗工方法としては、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーターなどの公知のコーター、スクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷方法を適用することができる。なお、樹脂組成物は、布帛本体1の一部の面に塗工してもよく、必要に応じて、布帛本体1の全面に塗工してもよい。
布帛本体1への樹脂組成物の塗工後、樹脂組成物を硬化させることで、図1に示すように、樹脂部2が形成される。樹脂部2は、その厚みを、例えば、0.05mm〜0.5mm(50μm〜500μm)程度に形成される。なお、硬化を促進する目的で、塗工後、布帛本体1に対して熱処理を行ってもよい。この熱処理工程は、布帛本体1を構成する繊維にダメージを与えない温度で行われる。例えば、80℃〜110℃の範囲が好ましい。
また、前記樹脂組成物の硬度は下限値が3以上、上限値が20以下であることが好ましく、下限値が5以上、上限値が10以下であることがより好ましい。硬度が3よりも小さいと、肌との摩擦により布帛本体からの剥離が生じやすくなる。硬度が20を超えると、肌との密着性を確保することができない。なお、上記硬度はデュロメータA(JIS K 6252に準拠)により測定される値である。
さらに、前記樹脂組成物の引張破断伸度は下限値が500%以上、上限値が2000%以下であることが好ましく、下限値が800%以上、上限値が1500%以下であることがより好ましい。引張破断伸度が500%よりも小さいと、肌との摩擦により布帛本体1からの剥離が生じやすくなる。引張破断伸度が2000%を超えると、肌との接触により布帛本体1に対して位置ずれが生じる。なお、引張破断伸度は、JIS K 6251に準拠して、温度23℃の条件で測定される値である。
上記樹脂組成物の300%モジュラスは、下限値が2MPa以上、上限値が30MPa以下であることが好ましく、下限値が3MPa以上、上限値が10MPa以下であることがより好ましい。300%モジュラスが3MPaよりも低いと、強度が小さくなり、肌との摩擦により布帛本体1からの剥離が生じやすくなる。300%モジュラスが10MPaを超えると、柔軟性が低下して、肌との密着性を確保することができない。なお、300%モジュラスは、JISK6251に準拠してJIS8号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜くことにより測定した値である。
また、樹脂部2は、図1に示すように、樹脂組成物を塗工し、硬化させることで形成されているので、布帛本体1が織物または編物からなる場合は、そのたて糸、よこ糸またはこれらの間に入り込んだ状態で形成される。布帛本体1が不織布からなる場合であっても、その繊維に入り込んだ状態に形成される。樹脂部2が布帛本体1のたて糸、よこ糸(繊維)などの入り込む状態では、摩擦によって樹脂部が布帛本体1に対して剥がれ難くなる。
以上のように製作される布帛は、図2〜5に示すように、靴下、筒状のサポータ、及び手袋などの衣類に用いることができる。この場合、靴下などとして布帛本体1を成形し、肌が接触する内側に樹脂部2を配置するように用いられる。
この発明に係る布帛が用いられる靴下は、例えば、編物からなる布帛本体1が靴下として成形されており、その踵部3の内側に樹脂部2が配置されているものである(図2参照)。
上記靴下の樹脂部2はこれを形成する樹脂組成物に上記軟化剤(C)が含有されているので、踵部3の形状に対して追従可能な軟らかさを備え、踵への密着性が良好となる。また、踵に対して樹脂部2が密着することで、踵の表面からの水分の蒸発を抑え、乾燥を防止することができる。また、樹脂部2は、これを形成する樹脂組成物に上記保湿付与剤(D)が含有されている場合、踵の肌に対する保湿性をさらに高めることが可能である。
また、歩いたり、走ったりすると、靴下の踵部3の内側の樹脂部2は、踵との摩擦が大きくなるが、樹脂部2は靴下として形成される布帛本体1のたて糸やよこ糸などに入り込んでいるため、摩擦により靴下から樹脂部2が剥がれにくい。
この発明に係る布帛が用いられる筒状のサポータは、図4に示すように、編物または織物からなる布帛本体1が筒状に成形されており、その膝部4の内側に樹脂部2が配置されているものである。この筒状のサポータを膝に装着すると、サポータの樹脂部2に膝が接触する。
このサポータは、膝に着用すると、サポータの樹脂部2に膝が接触して、上記靴下の場合と同様に、膝の曲げ伸ばしに伴う、膝との摩擦によって樹脂部2が布帛本体1から剥がれ難いものとなる。また、膝に樹脂部2が密着して、肌の乾燥を防止するとともに、保湿性が付与される。また、樹脂部2は、これを形成する樹脂組成物に上記保湿付与剤(D)が含有されている場合、膝の肌に対する保湿性をさらに高めることが可能である。なお、このサポータは、膝用に限られず、肘を樹脂部2に接触させる肘用としてもよい。
この発明に係る布帛が用いられる手袋は、図5に示すように、編物からなる布帛本体1が手袋に成形されており、その甲部5の内側に円形の樹脂部2が不規則に複数配置されているものである。この手袋をはめると甲部5に各樹脂部2が接触する。
この手袋は、上記靴下の場合と同様に、着用に伴う手の甲との摩擦によって樹脂部2が布帛本体1から剥がれ難い。また、手の甲に樹脂部2が密着して、肌の乾燥を防止するとともに、保湿性が付与される。また、樹脂部2は、これを形成する樹脂組成物に上記保湿付与剤(D)が含有されている場合、手の甲の肌に対する保湿性をさらに高めることが可能である。
なお、予め布帛本体1を上記靴下、筒状のサポータ、または手袋として成形した後、裏返し、その踵部3、膝部4または甲部5に上記樹脂組成物を塗工して硬化させることで樹脂部2を形成するようにしてもよい。
以下にこの発明について実施例を用いて説明する。
なお、実施例及び比較例中の測定値は、以下の方法により測定を行った。
(1)硬度
デュロメータA(JIS K 6252に準拠)により測定した。
(2)引張破断伸度
JIS K6251に準拠して、温度23℃、試験速度 100mm/分の条件でフィルムの主収縮方向と直交する方向(縦方向)について測定した。
(3)300%モジュラス
JIS K6251に準拠してJIS8号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を作成し、測定した。
(4)密着性
各実施例、各比較例の樹脂組成物をポリエステル系繊維からなる靴下の踵部の内側にスクリーン印刷により塗工し、120℃5分間熱処理をし、24時間放置後、樹脂部を形成した。この靴下を、足形の模型に着用した状態とし、樹脂部外側の外観を目視により観察した。その外観を下記の評価基準に基づいて評価した。
◎:シワが全く生じない。
〇:シワがわずかに見られる。
△:シワが生じて、足形模型の踵との浮き部分が存在する。
×:硬化が不十分、または、シワ、足形模型の踵との浮き部分が顕著に生じる。
印刷条件
印刷速度:1.25〜2.5mm/s
塗工厚さ:0.1〜1.0 mm
スキージ硬度:55〜85度
また、各実施例、比較例に用いた原材料は、下記の通りである。
(ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A))
・信越化学工業株式会社製 商品名 『KE―1310ST』、以下、A1と略称する。
(付加重合を起こさせる水素基を含有する硬化剤(B))
・信越化学工業株式会社製 商品名 『CAT−1300L−4』、以下、B1と略称する。
(軟化剤(C))
・フタル酸ジノニル、以下、C1と略称する。
・アジピン酸ビス(2−エチルヘキシル)、以下、C2と略称する。
・アセチルクエン酸トリブチル、以下、C3と略称する。
・アルキルスルホン酸フェニルエステル、以下、C4と略称する。
保湿付与剤(D)
・オリーブオイル、以下、D1と略称する。
(実施例1〜8、比較例1〜8)
表1、2に示す配合からなる実施例1〜8、比較例1〜8をそれぞれ混合撹拌し、真空脱泡後、120℃で5分間熱処理を行い、24時間放置後、試験片を作成した。
得られた実施例1〜8、比較例1〜8の試験片について、硬度を上記に示す方法により測定し、密着性の評価を行った。また、実施例2、5、7及び8、比較例7、8の試験片について、引張破断伸度、300%モジュラスを上記に示す方法により測定した。
Figure 2015021191
Figure 2015021191
表1より、この発明で規定される組成の樹脂組成物から形成される樹脂部(実施例1〜6)は、踵部との密着性が優れていた。これに対して、カルボン酸エステルからなる軟化剤(C)が含有されていない、少ない(比較例1〜5、7及び8)ものは、硬度が高くなり踵部との密着性が不十分となった。また、カルボン酸エステルからなる軟化剤(C)が多いもの(比較例6)では、十分な重合密度が得られず、結果、踵部との密着性が不十分となった。
また、上記密着性の評価が優れている各実施例に係る靴下に対して、JIS L0217 103法に準拠した耐摩擦性、耐洗濯性の評価を行った。評価結果としては、洗濯1回後、10回後ともに、樹脂部の部分剥離、または樹脂部の靴下自体からの剥離は見られず、十分な耐摩耗性、耐洗濯性が得られた。
1 布帛本体
2 樹脂部
3 踵部
4 膝部
5 甲部

Claims (4)

  1. 布帛本体と、その布帛本体に形成される樹脂部とを備え、その樹脂部は、ビニル基を含有するシリコーン樹脂モノマー(A)を100質量部、前記シリコーン樹脂モノマー(A)に付加重合を起こさせる水素基を含有する硬化剤(B)を8質量部以上、12質量部以下、カルボン酸エステルからなる軟化剤(C)を3質量部以上、30質量部以下を含む樹脂組成物を、前記布帛本体の肌に接触する部位の少なくとも一部に塗工して、硬化させることで形成された布帛。
  2. 前記樹脂組成物が、0.5質量部以上、3質量部以下の保湿付与剤(D)を有するものである請求項1に記載の布帛。
  3. 布帛から成形される靴下、筒状のサポータ、手袋及びインナーからなる一群から選択される衣類であって、前記布帛が上記請求項1または2の布帛であり、前記樹脂部が肌に接触する部位に配置された衣類。
  4. 前記布帛から靴下が形成され、前記靴下の踵部に前記樹脂部が配置された請求項3に記載の衣類。
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