JP2015019863A - 放射線断層撮影装置及びプログラム - Google Patents

放射線断層撮影装置及びプログラム Download PDF

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貫井 正健
Masayasu Nukui
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Abstract

【課題】放射線吸収が体軸方向に変化する被写体に対して、体軸方向に幅の広い放射線ビームを用いてスキャンを行う場合であっても、各断層像の画像ノイズを一定に近づける。【解決手段】被写体のスキャン領域SRに、スキャン領域SRを体軸方向において覆うビーム幅の放射線を、所定の放射線強度で照射してスキャンを行うスキャン手段と、前記スキャンにより得られた投影データに基づいて画像生成処理を行うことにより、被写体のスキャン領域SR内の複数の位置zにおける断層像を得る生成手段とを備えた放射線断層撮影装置であって、前記生成手段が、スキャン領域SR内の複数の位置zにおける断層像の画像ノイズSD(z)が断層像間で一定に近づくよう、被写体の当該位置zにおける放射線吸収AB(z)の情報に基づいて、当該位置zの断層像の画像生成処理における画像ノイズ低減に係るパラメータα(z)を変化させる、放射線断層撮影装置を提供する。【選択図】図9

Description

本発明は、放射線断層画像における画像ノイズ(noise)を低減する技術に関する。
従来、放射線断層撮影装置の機能として、CT自動露出機構(CT−AEC)が知られている。CT自動露出機構は、被写体のスキャン(scan)を行う際に、被写体に照射する放射線の出力(主に線量)を、放射線吸収が多い部分には大きくし、放射線吸収が少ない部分には小さくする制御を行う(特許文献1,図29等参照)。これにより、被写体の被曝を抑えつつ、各断層像の画像ノイズを一定に近づけ、画質を均一にすることができる。
一方、放射線断層撮影装置では、被写体の負担軽減や体動による画質劣化防止等の観点から、短時間でより多くの断層像を取得することができるよう、被写体の体軸方向における幅が広い放射線検出器及び放射線ビーム(beam)を用いて、体軸方向の幅が広いスキャン(scan)を行う技術が開発されている。
特開2008−018044号公報
ところで、被写体の体軸方向における放射線ビームの幅内では、放射線の出力は、一定となり、変化させることができない。
しかしながら、放射線ビームの幅が広くなると、その幅内で被写体の放射線吸収が大きく変化してしまうことがあり、被写体の放射線吸収量と照射する放射線の出力とのバランス(balance)が崩れ、その幅内での各断層像の画像ノイズが一定にならない場合がある。各断層像の画像ノイズが一定でないと、違和感のある画質となり、診断がし難くなるため、好ましくない。
このような事情により、放射線断層撮影において、放射線吸収が体軸方向に変化する被写体に対して、体軸方向に幅の広い放射線ビームを用いてスキャンを行う場合であっても、各断層像の画像ノイズを一定に近づけることができる技術が望まれている。
第1の観点の発明は、
被写体のスキャン領域に、該スキャン領域を前記被写体の体軸方向において覆う所定のビーム幅の放射線を所定の放射線強度にて照射してスキャンを行うスキャン手段と、
前記スキャンにより得られた投影データに基づいて画像生成処理を行うことにより、前記スキャン領域内の前記体軸方向における複数の位置に対応した複数の断層像を得る生成手段とを備えた放射線断層撮影装置であって、
前記生成手段が、前記複数の断層像の画像ノイズが断層像間において一定に近づくよう、前記被写体の前記複数の位置における放射線吸収の情報に基づいて、該断層像の画像生成処理における画像ノイズの低減に係るパラメータ(parameter)を変化させる、放射線断層撮影装置を提供する。
なお、放射線の「所定のビーム幅」は、通常、被写体の被曝低減の観点から、「スキャン領域」の体軸方向における幅と、実質的に同じ幅となる。また、「スキャン領域」は、被写体のうちスキャンを行うすべての領域ではなく、被写体に対して放射線源を体軸方向に相対移動させずにスキャンする際のスキャンを行う領域を意味する。
第2の観点の発明は、
前記生成手段が、前記複数の位置の各々に対応する前記パラメータを、該位置の放射線吸収を基に自動露出機構により算出された放射線強度と前記所定の放射線強度との差異に基づいて設定する、上記第1の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第3の観点の発明は、
前記生成手段が、前記複数の位置のうち放射線吸収が最小となる位置に対応する前記パラメータを、予め定められた調整範囲内において画像ノイズの低減効果が最小となるように設定する、上記第1の観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第4の観点の発明は、
前記画像生成処理が、逐次近似法に基づく方法により第1の画像を再構成する処理と、該方法とは異なる方法により第2の画像を再構成する処理と、前記第1の画像と前記第2の画像とを合成する処理とを含み、
前記パラメータが、前記第1及び第2の画像の合成比率である、上記第1の観点から第3の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第5の観点の発明は、
前記画像生成処理が、逐次近似法に基づく方法により画像を再構成する処理を含み、
前記パラメータが、逐次近似処理の繰返し実行回数である、上記第1の観点から第3の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第6の観点の発明は、
前記画像生成処理が、画像を再構成する処理と、再構成された画像に平滑化を行う処理とを含み、
前記パラメータが、前記平滑化の強度である、上記第1の観点から第3の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第7の観点の発明は、
前記被写体の体軸方向における放射線吸収の情報を取得する取得手段と、
該取得手段により取得された情報に基づいて、前記所定の放射線強度を決定する決定手段とをさらに備えた、上記第1の観点から第6の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第8の観点の発明は、
前記所定のビーム幅が、40mm以上の幅である、上記第1の観点から第7の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置を提供する。
第9の観点の発明は、
コンピュータ(computer)を、上記第1の観点から第8の観点のいずれか一つの観点の放射線断層撮影装置における生成手段として機能させるためのプログラム(program)を提供する。
上記観点の発明によれば、放射線ビーム幅内の複数のスライス(slice)位置における断層像を生成する際に、各スライス位置における被写体の放射線吸収量に応じて、断層像の断層像生成処理における画像ノイズの低減に係るパラメータを調整することができ、放射線強度を一定にせざるを得ない各スライス位置においても、各断層像の画像ノイズを断層像間で一定に近づけることができる。これにより、放射線断層撮影において、放射線吸収が体軸方向に変化する被写体に対して、体軸方向に幅の広い放射線ビームを用いてスキャンを行う場合であっても、各断層像の画像ノイズを断層像間で一定に近づけることができる。
第1実施形態に係るX線CT装置の要部構成を示すブロック(block)図である。 第1実施形態に係るX線CT装置のデータ収集系と被写体との位置関係を概略的に示す図である。 X線検出器4の構成を示す図である。 本例の断層像生成処理の概念図を示す。 第1実施形態に係るX線CT装置の処理の流れを示すフローチャート(flowchart)である。 X線吸収曲線AB(z)及び理想管電流曲線imA(z)の各例を示す図である。 第1実施形態における、スキャン領域SRの各位置zでの、理想管電流imA(z)、断層像生成処理のパラメータα(z)、及び断層像の画像ノイズSD(z)の対応関係の一例を示す図である。 第2実施形態に係るX線CT装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態における、スキャン領域SRの各位置zでのX線吸収量AB(z)、断層像生成処理のパラメータα(z)、及び断層像の画像ノイズSD(z)の対応関係の一例を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るX線CT装置の要部構成を概略的に示す図である。また、図2は、第1実施形態に係るX線CT装置のデータ収集系と被写体との位置関係を概略的に示す図である。
図1及び図2に示すように、X線CT装置1は、X線管2、アパーチャ(aperture)3、及びX線検出器4を備えている。
X線管2は、X線焦点fから被写体20にX線21を照射する。
アパーチャ3は、X線管2と被写体20との間に設けられている。アパーチャ3は、X線管2から照射されたX線21を、所定のファン(fan)角及びコーン(cone)角を有するコーンビーム(cone-beam)に成形する。
X線検出器4は、撮影テーブル10に載置された被写体20を挟むようにX線管2と対向して配置されている。X線管2及びX線検出器4は、互いの位置関係を維持したまま、被写体20の周りを回転することができるよう支持されている。X線検出器4は、X線管2から照射され、被写体20を透過したX線を検出する。
図3は、X線検出器4の構成を示す図である。図3に示すように、X線検出器4は、複数の検出素子41がチャネル(channel)方向(CHで表す)及びz軸方向に2次元的に配列された構造を有している。ここで、チャネル方向とは、X線管2から照射されるコーンビームX線のファン角(広がり)方向である。また、z軸方向は、X線管2から照射されるコーンビームX線のコーン角(厚み)方向であり、被写体20の体軸方向と一致している。なお、z軸方向は、スライス方向や列方向とも言う。
X線検出器4は、例えば、検出素子41がチャネル方向及びz軸方向に1000個×320個配列されている。検出素子41のサイズ(size)は、例えば、チャネル方向及びz軸方向に1mm×1mm程度である。したがって、X線検出器4の列方向における検出面の幅は、約320mm、撮影可能な領域は、X線管2及びX線検出器4の回転中心すなわちアイソセンタ(iso-center)ISOの軸上で、約160mmである。
X線CT装置1は、X線管2及びX線検出器4を回転させ、X線管2のX線焦点fからX線21を被写体20に照射し、X線検出器4で被写体20の透過X線を検出することにより、スキャンを実施する。
X線CT装置1は、さらに、DAS(Data Acquisition System)5、記憶部6、及び演算・制御部7を備えている。
DAS5は、X線検出器4が検出したX線強度のアナログデータ(analog data)をデジタルデータ(digital data)に変換して収集する。
記憶部6は、種々のデータやプログラムを記憶する。
演算・制御部7は、操作者からの操作に応じて、本スキャン前にスカウトスキャン(scout scan)を実施すべく、各部を制御する。スカウトスキャンは、例えば、X線管2及びX線検出器4を、その回転角度を固定したまま、被写体20に対してz軸方向に相対移動させながら、X線焦点fから低線量のX線を被写体20に照射し、被写体20の透過X線をX線検出器4で検出することにより行われる。DAS5では、このスカウトスキャンの実施により、被写体20のz軸方向におけるX線吸収量(X線透過長)の情報を担持するスカウトデータが収集される。
また、演算・制御部7は、操作者からの操作に応じて、被写体20の本スキャンを実施すべく、各部を制御する。本スキャンは、X線管2及びX線検出器4を被写体20の周りで回転させながら、X線焦点fからX線を被写体20に照射し、被写体20の透過X線をX線検出器4で検出することにより行われる。DAS5では、このスキャンの実施により、被写体20の複数ビューの投影データが収集される。なお、本例では、本スキャンは、アキシャルスキャン(axial-scan)方式により行われ、スキャン幅は、X線検出器4の検出面をz軸方向に最大限利用した場合の160mmを想定する。
また、演算・制御部7は、いわゆるCT自動露出機構を有している。本CT自動露出機構は、各スライス位置zの断層像が、操作者に指定された所望の画像ノイズレベルで再構成されるような、各スライス位置に照射すべきX線の強度を算出するものである。X線の強度は、例えば、X線管2の管電圧を一定にして、X線管2の管電流にて規定される。
また、演算・制御部7は、DAS5が収集した投影データを受け取り、その投影データに基づいて断層像を生成する。本例では、断層像の生成に、逐次近似法を応用した断層像生成処理を行う。この断層像生成処理については、後ほど詳述する。
また、演算・制御部7は、被写体20のうちX線ビームが一度に照射されるスキャン領域内において、z軸方向の各スライス位置における断層像を生成する際に、スカウトデータ(scout data)を利用して、各断層像の画像ノイズが断層像間で一定に近づくよう、断層像生成処理のパラメータを調整する。
ここで、演算・制御部7により行われる断層像生成処理について説明する。
図4に、本例の断層像生成処理の概念図を示す。図4に示すように、本例の断層像生成処理は、投影データPを基に逐次近似法を応用した再構成法により第1の画像G1を再構成する第1の処理と、同投影データPを基に逐次近似法を応用した再構成法とは異なる再構成法、例えばフィルタ(filter)逆投影法により第2の画像G2を再構成する第2の処理と、第1の画像G1と第2の画像G2とを加重加算(合成)して断層像G3を生成する第3の処理とを行うものである。
一般的に、逐次近似法による再構成法は、逐次近似処理すなわち近似解を求める処理を繰り返し実行することで、画像情報の矛盾を減少させ、空間分解能が高く画像ノイズが少ない画像を得ることができる再構成法である。しかし、逐次近似法による再構成法は、計算量が膨大になるため、計算に長時間を要する。そこで、第1の処理で用いられる逐次近似法を応用した再構成法では、厳密な逐次近似法よりも近似解を求める処理の簡素化やその処理の繰返し実行回数を少なくすることで、空間分解能が高く画像ノイズが少ない画像を、比較的短時間で得ることができるように工夫されている。また、逐次近似法による再構成法で得られた画像は、従来の他の再構成法で得られた画像と質感が若干異なるため、従来の画像に慣れた観察者にとっては、多少違和感を持つことがある。そこで、本例では、逐次近似法を応用した再構成法で得られた断層像と、他の再構成法で得られた断層像とを合成することで、空間分解能が高く、画像ノイズが少なく、違和感のない画像を、短時間で生成する。
逐次近似法を応用した再構成法とは異なる他の再構成法としては、上記フィルタ逆投影法のほか、フェルドカンプ(Feld Kamp)法に代表される3次元画像再構成法などが考えられる。
なお、この断層像生成処理において各断層像の画像ノイズを一定に近づけるために調整するパラメータは、第1の画像G1及び第2の画像G2の加重加算における重み係数(合成比率)である。第1の画像G1に対する重み係数αを大きくすると、生成される断層像G3における画像ノイズの低減効果が増大し、第2の画像G2に対する重み係数(1−α)を大きくすると、断層像G3における画像ノイズの低減効果が減少する。
これより、第1実施形態に係るX線CT装置の処理の流れについて説明する。
図5は、第1実施形態に係るX線CT装置の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップ(step)S1では、被写体20のスカウトスキャンを行い、スカウトデータを収集する。そして、スカウトデータから、被写体20のz軸方向におけるX線吸収量ABの変化を表すX線吸収曲線AB(z)を取得する。図6(a)に、X線吸収曲線AB(z)の一例を示す。
ステップS2では、被写体20のz軸方向におけるスキャン領域SR、本スキャン時の管電圧KV、所望の画像ノイズレベルNIを設定する。
ステップS3では、X線吸収曲線AB(z)、画像ノイズレベルNIから、CT自動露出機構により、被写体20のz軸方向における理想的な管電流の変化を表す理想管電流曲線imA(z)を算出する。被写体20のスキャン時に、X線ビームにおけるz軸方向の幅を十分狭めて、この理想管電流曲線imA(z)に従って管電流を変化させると、各スライス位置zの断層像の画像ノイズが、設定された画像ノイズレベルNIで均一化される。図6(b)に、理想管電流曲線imA(z)の一例を示す。
ステップS4では、理想管電流曲線imA(z)から本スキャン時の管電流mAを決定する。本スキャン時の管電流mAは、理想管電流曲線imA(z)におけるスキャン領域SR内での理想管電流の代表値とする。本例では、代表値として平均値を用いる。なお、代表値として、中間値、中央値、最大値、最小値、平均値から所定値を減算した値などとしてもよい。図6(b)に、本スキャン時の管電流mAの一例を示す。
ステップS5では、被写体20のスキャン領域SRに対して、管電圧KV、管電流mAにて本スキャンを行い、投影データを収集する。なお、本例において、本スキャン時に照射されるX線ビームのz軸方向における幅は、アイソセンタISOの軸上において、スキャン領域SRのz軸方向における幅と実質的に同じか、それより若干広い幅である。
ステップS6では、図7(a)に示すように、スキャン領域SR内の各スライス位置zにおいて、理想管電流imA(z)から本スキャン時の管電流mAを減算して成る管電流差分b(z)を算出する。ただし、imA(z)<mAのときは、b(z)=0とする。
ステップS7では、図7(b)に示すように、スキャン領域SR内の各スライス位置zにおいて適用する断層像生成処理のパラメータを、管電流差分b(z)の値に応じて設定する。本例では、断層像生成処理のパラメータは、逐次近似法を応用した再構成法により得られた第1の画像G1と、フィルタ逆投影法により得られた第2の画像G2との加重加算における第1の画像G1に対する重み係数α(z)とする。また、本例では、管電流差分b(z)が0となるz軸上の位置において、重み係数α(z)を0に設定し、管電流差分b(z)が大きくなるほど、重み係数α(z)を増大させる。重み係数α(z)の設定には、管電流差分b(z)と重み係数α(z)との対応関係を表すテーブル(table)を用いる。このテーブルは、各スライス位置zにおける断層像の画像ノイズが一定になるよう、本スキャン時の管電流mAなどの各種条件ごとに、予め実験またはシミュレーション(simulation)にて求めておく。なお、本例では、重み係数α(z)は、生成される断層像が自然な描写となるよう、最大でも0.7(70%)とする。図7(c)に、スキャン領域SRの各スライス位置zにおける断層像の画像ノイズSD(z)を示す。なお、フィルタ逆投影法で生成した場合の断層像の画像ノイズSD′(z)を参考用に載せておく。
ステップS8では、スキャン領域SR内の各スライス位置zの断層像を、設定された断層像生成処理のパラメータである重み係数α(z)で生成する。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態に係るX線CT装置の処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS11では、被写体20のスカウトスキャンを行い、スカウトデータを収集し、被写体20のX線吸収曲線AB(z)を得る。
ステップS12では、スキャン領域SR、本スキャン時の管電圧KV及び管電流mAを設定する。
ステップS13では、スキャン領域SRに対して、管電圧KV、管電流mAにて本スキャンを行う。
ステップS14では、スキャン領域SR内の各スライス位置zにおいて適用する断層像生成処理のパラメータを、被写体20のX線吸収量AB(z)に応じて設定する。本例では、断層像生成処理のパラメータは、第1実施形態と同様、逐次近似法を応用した再構成法により得られた第1の画像と、フィルタ逆投影法により得られた第2の画像との加重加算における第1の画像に対する重み係数α(z)とする。重み係数α(z)の設定には、X線吸収量AB(z)と重み係数α(z)との対応関係を表すテーブルを用いる。このテーブルは、各スライス位置zにおける断層像の画像ノイズが断層像間で一定になるよう、本スキャン時の管電流mAなどの各種条件ごとに、予め実験またはシミュレーションにて求めておく。また、本例では、スキャン領域SR内でX線吸収量AB(z)が最小値を取るz位置において、重み係数α(z)を0に設定し、X線吸収量AB(z)が大きくなるほど、重み係数α(z)を増大させる。ただし、重み係数α(z)は、断層像が自然な描写となるよう、最大でも0.7(70%)とする。なお、上記最小値に代えて、平均値、中間値、中央値などとしてもよい。図9に、スキャン領域SRの各スライス位置zにおける、X線吸収量AB(z)、断層像生成処理のパラメータである重み係数α(z)、及び断層像の画像ノイズSD(z)の対応関係の一例を示す。なお、参考用として、フィルタ逆投影法で生成した場合の断層像の画像ノイズSD′(z)を共に載せて置く。
ステップS15では、スキャン領域SR内の各スライス位置zの断層像を、設定された断層像生成処理のパラメータである重み係数α(z)で生成する。
以上、これらの実施形態によれば、X線ビーム幅内の複数のスライス位置における断層像を生成する際に、各スライス位置における被写体のX線吸収量に応じて、断層像の断層像生成処理における画像ノイズの低減に係るパラメータを調整するので、X線出力を一定にせざるを得ない各スライス位置においても、各断層像の画像ノイズを断層像間で一定に近づけることができる。これにより、X線CT撮影において、X線吸収が体軸方向に変化する被写体に対して、体軸方向に幅の広いX線ビームを用いてスキャンを行う場合であっても、各断層像の画像ノイズを断層像間で一定に近づけることができる。特に、ワイドカバレッジ(wide coverage)型のX線CT装置において、X線吸収量が比較的大きく変化する範囲を一度にスキャンする場合においても、画像ノイズが均一で観察し易い断層像群を生成することができる。
なお、発明は、これらの実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更、追加が可能である。
例えば、断層像を生成する方法として、画像フィルタを用いることなく、逐次近似法を適用または応用した画像再構成法を用いてもよい。この方法を上記実施形態に適用する場合、調整するパラメータは、逐次近似処理すなわち近似解を求める処理の繰返し実行回数とし、この回数を増減することにより、画像ノイズの低減効果を調整する。
また、断層像を生成する方法として、一般的な画像再構成法を用いて画像を再構成した後、再構成された画像に画像フィルタを適用して画質を調整する方法を用いてもよい。一般的な画像再構成法としては、例えば、フィルタ逆投影法、フェルドカンプ再構成法に代表される3次元画像再構成法などが考えられる。また、画像フィルタとしては、例えば、適応型フィルタ、平滑化フィルタなどが考えられる。
適応型フィルタは、画像の局所的な特性に応じてフィルタ特性を動的に変化させるフィルタであり、例えば、濃度勾配の方向にスムージング(smoothing)を行い、これに垂直な方向ではエッジをやや強調する。適応型フィルタは、画像ノイズの低減とエッジ(edge)強調とをバランスよく行って、空間分解能を維持しつつ、画像ノイズを低減した画像を生成することができる。
平滑化フィルタは、例えば、画像上において、平滑化用レートが組み合わされた3×3や5×5のマスク(mask)を掃引して、画像全体を滑らかにする。
ここで示した一般的な画像再構成法と画像フィルタとを組み合わせた断層像生成方法を上記実施形態に適用する場合、調整するパラメータは、画像フィルタのエフェクトレベル(effect level)とし、このレベルを調整することにより画像ノイズの低減効果を調整する。
なお、本実施形態では、z軸方向に所定幅を有するスキャン領域SRに、当該領域を覆う幅のX線ビームを照射してスキャンを行い、そのスキャン領域SR内の各スライス位置zにおける断層像を生成することを想定している。この場合、各断層像の画像ノイズを何も調整しなければ、スキャン領域SRの幅がアイソセンタISO軸上で約20mm以上になると、被写体20のz軸方向におけるX線吸収量の変化に基づく画像ノイズの変化が気になり始めると言われている。したがって、観察し易い断層像を提供するという点において、断層像生成処理のパラメータを調整してスキャン領域SR内の各スライス位置zにおける断層像の画像ノイズを一定に近づける処理は、特に、スキャン領域SRすなわちX線ビーム幅がアイソセンタISO軸上で20mm以上となる場合に、大きな効果が得られると考えられる。そして、一度に撮影可能なスキャン領域SR(X線ビーム幅)が例えば40mm以上となるワイドカバレッジのX線CT装置においては、さらに大きな効果が得られると考えられる。近年では、アイソセンタISO軸上のカバレッジが、80mm、160mm、320mmといった、超ワイドカバレッジのX線CT装置が提案されており、これらについては非常に大きな効果が期待できる。
なお、コンピュータを、上記のように、断層像生成処理のパラメータを調整してスキャン領域SR内の各スライス位置zにおける断層像の画像ノイズを一定に近づける処理を行う手段として機能させるためのプログラムもまた、発明の一実施形態である。
1 X線CT装置(放射線断層撮影装置)
2 X線管
f X線焦点
3 アパーチャ
4 X線検出器
41 検出素子
5 DAS
6 記憶部
7 演算・制御部(スキャン手段、生成手段、取得手段、決定手段)
10 撮影テーブル
20 被写体

Claims (9)

  1. 被写体のスキャン領域に、該スキャン領域を前記被写体の体軸方向において覆う所定のビーム幅の放射線を所定の放射線強度にて照射してスキャンを行うスキャン手段と、
    前記スキャンにより得られた投影データに基づいて画像生成処理を行うことにより、前記スキャン領域内の前記体軸方向における複数の位置に対応した複数の断層像を得る生成手段とを備えた放射線断層撮影装置であって、
    前記生成手段は、前記複数の断層像の画像ノイズが断層像間において一定に近づくよう、前記被写体の前記複数の位置における放射線吸収の情報に基づいて、該断層像の画像生成処理における画像ノイズの低減に係るパラメータを変化させる、放射線断層撮影装置。
  2. 前記生成手段は、前記複数の位置の各々に対応する前記パラメータを、該位置の放射線吸収を基に自動露出機構により算出された放射線強度と前記所定の放射線強度との差異に基づいて設定する、請求項1に記載の放射線断層撮影装置。
  3. 前記生成手段は、前記複数の位置のうち放射線吸収が最小となる位置に対応する前記パラメータを、予め定められた調整範囲内において画像ノイズの低減効果が最小となるように設定する、請求項1に記載の放射線断層撮影装置。
  4. 前記画像生成処理は、逐次近似法に基づく方法により第1の画像を再構成する処理と、該方法とは異なる方法により第2の画像を再構成する処理と、前記第1の画像と前記第2の画像とを合成する処理とを含み、
    前記パラメータは、前記第1及び第2の画像の合成比率である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  5. 前記画像生成処理は、逐次近似法に基づく方法により画像を再構成する処理を含み、
    前記パラメータは、逐次近似処理の繰返し実行回数である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  6. 前記画像生成処理は、画像を再構成する処理と、再構成された画像に平滑化を行う処理とを含み、
    前記パラメータは、前記平滑化の強度である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  7. 前記被写体の体軸方向における放射線吸収の情報を取得する取得手段と、
    該取得手段により取得された情報に基づいて、前記所定の放射線強度を決定する決定手段とをさらに備えた、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  8. 前記所定のビーム幅は、40mm以上の幅である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置。
  9. コンピュータを、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の放射線断層撮影装置における生成手段として機能させるためのプログラム。
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