JP4937927B2 - X線ct装置とx線ct装置における撮像条件決定方法 - Google Patents

X線ct装置とx線ct装置における撮像条件決定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4937927B2
JP4937927B2 JP2007551957A JP2007551957A JP4937927B2 JP 4937927 B2 JP4937927 B2 JP 4937927B2 JP 2007551957 A JP2007551957 A JP 2007551957A JP 2007551957 A JP2007551957 A JP 2007551957A JP 4937927 B2 JP4937927 B2 JP 4937927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
target tissue
tissue
noise amount
contrast
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007551957A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007074772A1 (ja
Inventor
大雅 後藤
浩一 廣川
宮崎  靖
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Medical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Medical Corp filed Critical Hitachi Medical Corp
Priority to JP2007551957A priority Critical patent/JP4937927B2/ja
Publication of JPWO2007074772A1 publication Critical patent/JPWO2007074772A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4937927B2 publication Critical patent/JP4937927B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/02Devices for diagnosis sequentially in different planes; Stereoscopic radiation diagnosis
    • A61B6/03Computerised tomographs
    • A61B6/032Transmission computed tomography [CT]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/40Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment with arrangements for generating radiation specially adapted for radiation diagnosis
    • A61B6/4035Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment with arrangements for generating radiation specially adapted for radiation diagnosis the source being combined with a filter or grating
    • A61B6/4042K-edge filters
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/46Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment with special arrangements for interfacing with the operator or the patient
    • A61B6/461Displaying means of special interest
    • A61B6/465Displaying means of special interest adapted to display user selection data, e.g. graphical user interface, icons or menus
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B6/00Apparatus for radiation diagnosis, e.g. combined with radiation therapy equipment
    • A61B6/54Control of apparatus or devices for radiation diagnosis
    • A61B6/542Control of apparatus or devices for radiation diagnosis involving control of exposure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S378/00X-ray or gamma ray systems or devices
    • Y10S378/901Computer tomography program or processor

Description

本発明は、X線CT装置に係り、特に、被検体のある臓器中の病変部、例えば、癌の存在診断をする際、撮影に先立つ撮影計画段階で、多くの設定すべきパラメータの設定を支援する機能を有するX線CT装置の改良に関する。
X線CT装置の表示装置上に表示される撮影の対象組織である病変部の背景組織に対するコントラスト、ノイズ量および識別能は、設定される撮影条件(管電圧、管電流、周回速度、らせんピッチ、スライス厚等)、再構成条件(再構成フィルタ等)、および対象組織のサイズ等と複雑に関連しあって変化するため、撮影に先立つ撮影計画段階で、生成される対象組織の画像の画質を推定し、設定すべきパラメータを最適に決定することは困難であった。そのため、高い識別能の画像が得られるかは、そのX線CT装置のユーザである医師あるいは検査技師の熟練に依存する部分が多かった。
特許文献1は、このような点を解消するための条件最適化機能と共にグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を有するスキャン計画画面の構築機能を有する計画補助システムを備えたX線コンピュータ断層撮影装置を開示している。ここでは、GUIを有するスキャン計画画面にCTDI(CT DoSe InDex)で表わされる線量を入力すると、それに対応して再構成画像上で50%の検出率(識別率)を示すターゲット径を表わす指標DEI(DoSe EFFiCienCy InDex)およびそのファントムサンプルイメージがスキャン計画画面上に表示され、また所望の検出率、ターゲット径あるいはターゲット径で規定される対象組織とその背景組織との密度差を入力するとそれに対応したターゲット径、検出率、DEIがスキャン計画画面上に表示されて、撮影計画を補助するよう構成されている。
特開2004-97778号公報
しかし、照射X線のエネルギー(管電圧)が変わると、撮影の対象組織のCT値およびその周囲の背景組織のCT値が変わり、そのCT値差即ちコントラストも変わることになる。DEIはコントラストに応じて変化する特性を示すものなので、このようなコントラストの影響を考慮する場合には、コントラスト毎の多くのDEI特性を備えたデータベースを準備する必要がある。このDEI特性を備えたデータベースは装置ごとにファントムを使って個別に準備されねばならず、そのために多くの人と時間を必要とすると共にデータベース中のDEI特性にはターゲット径を評価する者の特性が強く反映するため、その後の装置ユーザの経験によってその装置の使い勝手の善し悪しに差異が生じる。
より具体的には、本発明では、
X線発生手段と、前記X線発生手段に対向して配置されるX線検出器と、前記X線発生手段と前記X線検出器とを同一回転中心の円軌道面上で回転移動させる回転手段と、前記回転手段により回転移動させながら、前記回転中心上に配置された被検体へ前記X線発生手段によりX線を照射して前記被検体における透過X線量を前記X線検出器により検出するよう制御する制御手段と、前記制御手段の制御の下に得られた前記透過X線量のデータを用いて再構成演算をして断層像を得る再構成演算手段を備えたX線CT装置において、
前記断層像において識別すべき前記被検体の対象組織に関する情報及び前記識別の正確性に関する指標を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された指標で前記対象組織を識別するための撮像条件を決定する撮像条件決定手段を備えたことを特徴とするX線CT装置が提供される。
また、X線CT装置における撮像条件決定方法において、
(1)X線CT装置において得られる断層像において識別すべき対象組織に関する情報及び前記識別の正確性に関する指標を入力する工程と、
(2)前記対象組織に関する情報、前記指標及び前記X線CT装置の装置特性を基に、前記指標により前記対象組織を識別するための撮影条件を決定する工程
を備えたことを特徴とするX線CT装置における撮像条件決定方法が提供される。
本発明の目的は、撮影に先立つ撮影計画段階で、限られた数の簡単な設定パラメータを設定するだけで、他の設定パラメータの設定が支援される汎用性のある機能を有するX線CT装置を提供することである。
本発明によれば、撮影に先立つ撮影計画段階で、限られた数の簡単な設定パラメータを設定するだけで、他の設定パラメータの設定が支援される汎用性のある機能を有するX線CT装置を提供することができる。
本発明によれば、経験の浅いX線CT装置のユーザでも、撮影に先立つ撮影計画段階で、その入力装置を介して簡単な入力項目を入力するだけで、そのユーザが希望する視認性(認識能)を有する画質の画像を容易に得ることが出来る。
本発明が適用されるX線CT装置の外観図 図1に示したX線CT装置の全体構成図 本発明で適用される原理を説明する図 同様に本発明で適用される原理を説明する図 本発明に従って、被検体検査部位の実撮影に先立つ撮影計画段階で、図2中の記憶装置に格納されたデータを利用して、演算装置で順次実行される撮影条件他の演算の手順を説明するフロー図 本発明に従って、同様に被検体検査部位の実撮影に先立つ撮影計画段階で、図2中の入力装置を介して入力されたに検査部位の対象組織に関する入力内容と、その入力内容に従って演算装置で実行された演算の結果である対象組織を含む検査部位の推定再構成画像の表示装置上への表示例 本発明に従って、図2中の記憶装置に格納されている、造影検査時における造影剤注入からの経過時間をパラメータとした標準人体のそれぞれの検査部位の対象組織毎の造影剤濃度を表わす標準時間濃度曲線の一例 図2中のX線発生装置から発生され対向する検出器で検出されるまでのX線の減弱を説明する図 図5のフローにおける、X線発生装置の管電圧毎の照射X線実効スペクトルに対応するX線実効エネルギー、それに対応する造影処理された対象組織および背景組織のそれぞれのX線減弱係数、それぞれの管電圧に対応するX線減弱係数の組に対応する対象組織と背景組織間のコントラストおよびそれぞれのコントラストに基づく管電圧の設定を説明する図 実撮影に先立つ撮影計画段階の最初に、被検体の断層像撮影位置を特定し、特定した撮影位置における被検体の断面サイズに近似する楕円体を求めるための被検体のスキャノグラム撮影と、その後、求めた近似楕円体と図5のステップS6で求めたノイズ量に基づいて演算されるX線発生装置の照射線量を規定する管電流時間積mAsを説明する図 本発明に従った、記憶装置中のデータベースに格納されている検査部位毎の標準投影データからの標準画像データの生成、標準投影データへの対象組織擬似投影データの重畳、対象組織擬似投影データの重畳された標準投影データへの図5のステップS6で求められたノイズ量の付加、ノイズを付加された対象組織擬似投影データの重畳された標準投影データの再構成による推定再構成画像の生成を説明する図
以下に、添付の図を用いて、本発明X線CT装置の望ましい実施の形態について詳細に述べる。
図1は、本発明が適用されるX線CT装置1の外観を示す概略図であり、撮影用に用いるスキャナ10、及び被検体40(図2参照)を載せて移動するための寝台20、及びマウスやキーボードなどで構成され寝台移動速度情報や再構成位置などの計測、再構成パラメータを入力するための入力装置311、検出器12(図2参照)から得られるデータを処理(再構成を含む)する演算装置32、及び再構成画像を表示する表示装置312を含む操作ユニット30から構成されている。
図2は、図1に示したX線CT装置1の全体構成図である。スキャン方式はローテート−ローテート方式(第3世代)であり、大きくは先に説明したようにスキャナ10と、寝台20と、操作ユニット30とで構成される。
スキャナ10は、X線発生装置11、高圧スイッチングユニット18A、高電圧発生装置18B、X線制御装置18C、X線検出器12、プリアンプ17、コリメータ13、コリメータ制御装置13A、X線発生装置11及びX線検出器12を回転駆動する駆動装置14、駆動装置14及びコリメータ制御装置13Aを制御するスキャナ制御装置15、寝台20の昇降及び体軸方向への移動制御を行う、寝台20の移動量を計測する寝台移動計測装置22、スキャナ10及び操作ユニット30の制御を行うなどで構成されている。
操作ユニット30は、と演算装置32とを備える。入出力装置31は、マウスやキーボードからなる入力装置311、再構成画像等を表示するモニタからなる表示装置312、表示装置312に表示する再構成画像などの表示データを格納したり、再構成プログラムを格納したりするための表示メモリ、主メモリ、ハードディスクからなる記憶装置313を備える。演算装置32は、スキャナ10から送られた投影データに基づいて前処理、フィルタ処理、後処理などの画像処理を行う画像処理手段321と、上述の投影データを再構成する再構成演算装置322とを備える。
操作ユニット30における入力装置311からは、装置条件(X線管のターゲット角度、ターゲット材質、ターゲット密度、X線管の固有X線ろ過アルミ当量、シンチレータ材質、シンチレータ密度、シンチレータ厚、ボウタイフィルタ形状、その材質、銅フィルタ形状等)、撮影対象検査部位情報(検査部位の対象組織、そのサイズ、その認識率)、撮影条件(管電流、管電圧、周回速度、らせんピッチ等)、再構成条件(画像FOV、再構成フィルタ、画像スライス厚、再構成スライス位置等)、参照情報(標準撮影条件における検査部位毎の対象組織と背景組織のCT値、またはそのCT値差、または対象組織と背景組織の密度(濃度)および各対象組織と背景組織のX線減弱特性等)が入力され、その指示に基づいて、撮影に必要な制御信号が中央制御装置16から、X線制御装置18C、寝台移動装置21、スキャナ制御装置15に送られ、撮影スタート信号を受けて撮影を開始する。
なお、装置条件、参照情報等は入力装置311を介して事前に入力され記憶装置313に格納されている。撮影が開始されるとX線制御装置18Cにより高電圧発生装置18Bに制御信号が送られ、高圧スイッチングユニット18Aを介して高電圧がX線発生装置11に印加され、X線発生装置11からX線が被検体40へ照射される。同時に、スキャナ制御装置15から駆動装置14に制御信号が送られ、X線発生装置11、X線検出器12、プリアンプ17が被検体40の周りを回転する。
一方、寝台制御装置21により、被検体40を載せた寝台20は静止(円スキャン時)、又はX線発生装置11等の周回軸方向に平行移動(らせんスキャン時)される。照射されたX線は、コリメータ13により照射領域を制限され、被検体40内の各組織で吸収(減衰、減弱)され、被検体40を通過し、X線検出器12で検出される。X線検出器12で検出されたX線は、電流に変換され、プリアンプ17で増幅され、投影データ信号として演算装置32に入力される。演算装置32に入力された投影データ信号は、演算装置32内の再構成演算装置322で画像再構成処理される。再構成画像は、入出力装置31内の記憶装置313に保存され、表示装置312でCT画像として表示される。もしくは、画像処理手段321にて加工された後、表示装置312でCT画像として表示される。
X線CT装置の表示装置上に表示される検査部位の対象組織、例えば、造影処理された肝臓の癌、およびその周囲の背景組織の画素値(CT値)の分布をプロットすると図3(a)、図3(b)に示すように正規分布を示す。
ここで、対象組織Aの正規分布曲線FAおよび背景組織Bの正規分布曲線FBのそれぞれのピーク値PVA、PVBはそれぞれ対象組織Aおよび背景組織Bの平均CT値に相当しており、従ってPVA、PVBの差は、即ちCT値差は、対象組織Aと背景組織Bのコントラストに相当しており、また対象組織Aの正規分布曲線FAおよび背景組織Bの正規分布曲線FBそれぞれの標準偏差σA、σBはそれぞれ対象組織Aおよび背景組織Bのノイズ量に相当しており、またそれぞれを積分して得られる画素数に換算した面積SA、SBはそれぞれ対象組織Aおよび背景組織Bのサイズに相当しており、また対象組織Aの正規分布曲線FAにおける背景組織Bの正規分布曲線FBとの重なり部分を除く部分(つまり、対象組織Aの正規分布における背景組織Bの正規分布と重ならない部分)の対象組織A全体の正規分布に対する割合(面積比)は識別能、即ち認識率Dに相当する。
なお、図3(a)は対象組織Aと背景組織Bのサイズがほぼ等しい場合を、図3(b)は対象組織Aのサイズが背景組織Bに対して比較的小さい場合を図示しているが、本発明では背景組織Bのサイズは対象組織Aのサイズとほぼ等しくなるよう選ばれる。
図3(a)、3(b)から判るように対象組織Aの認識率Dは、対象組織Aおよび背景組織BのサイズSA、SB、対象組織Aおよび背景組織Bの間のコントラストC、および対象組織Aおよび背景組織Bのノイズ量に相当する標準偏差のσA、σBを変更すれば変化する、即ち概念的には次のような関数で表わせる。
D = F (SA、SB、C、σA、σB)
これを模式的に図示すると、図4(a)、4(b)、4(c)のようになる。
図4(a)はコントラストに対する識別能特性である。コントラストが低い付近は、ノイズの影響で認識率が低いが、コントラストがある程度高くなると認識率が急激に向上し、さらにコントラストが高くなると認識率は一定(100%)になる。
図4(b)はノイズに対する識別能特性である。ノイズがコントラストに対して顕著に低い場合は、多少ノイズが増加しても認識率は高いが、ノイズがある程度多くなると識別能は急激に低下し、さらにノイズが多くなると認識率は一定(0%)になる。
図4(c)はサイズに対する識別能特性である。サイズが小さい場合は、ノイズの影響で認識率が低いが、サイズがある程度大きくなると認識率が急激に向上し、さらにサイズが大きくなると認識率は一定(100%)になる。コントラストが大きくなると、サイズが小さくても認識率が高く、ノイズが大きくなると、サイズが小さいと認識率が低くなる。
本発明は、このような対象組織Aの認識率Dと、対象組織Aおよび背景組織BのサイズSA、SB、対象組織Aおよび背景組織Bの間のコントラストCおよび対象組織Aおよび背景組織Bのノイズ量σA、σBとの関係を利用して、撮影に先立つ撮影計画段階でユーザが設定すべきパラメータの設定を支援する機能をX線CT装置に構築したものである。
以下、本実施例では、被検体40の肝臓を撮影対象検査部位として、その対象組織はそこに存在するかも知れない2cm以上の癌の造影剤を使った存在診断のための撮影に先立つ撮影計画の手順を例に取って、図5に沿って、図3-4、図6-11を参照して説明する。
ステップS1で、ユーザが、まず、入力装置311から撮影対象検査部位の対象組織Aとして肝臓にできているかもしれない2cm以上のガンを入力し、更に所望する画質を示す指標値である認識率、例えば、80%を入力する。これらが入力されると対応する背景組織Bおよび入力された対象組織Aのサイズに対応した背景組織Bのサイズが記憶装置313のデータベースから読み出される。
図6はその時表示装置312の画面120上に表示された表示例で、右側の認識率フィールド121、撮影対象組織名およびサイズのフィールド122には入力されたそれぞれの情報が表示されており、左側の断層像123はこれら入力に基づいて以下で説明する演算が実行された後に表示されるユーザの評価のための入力された認識率80%を有する対象組織Aおよび背景組織Bを含む検査部位の推定再構成画像の表示例である。
記憶装置313中のデータベースには、検査部位毎の対象組織サイズに対応する背景組織のサイズ、両組織のX線減弱特性、および密度、標準撮影条件下における検査部位毎の対象組織および背景組織のCT値が格納されている。
記憶装置313中のデータベースには、さらに図7に示すような、造影剤(ヨウ素)を使った対象組織の造影検査時における被検体への造影剤注入からの経過時間をパラメータとした標準人体のそれぞれの検査部位の対象組織毎の造影剤濃度を表わす標準時間濃度曲線およびそれぞれの濃度におけるX線減弱特性が格納されている。それぞれの標準時間濃度曲線は、ユーザの必要に応じて、対象組織の造影検査時表示装置312上に表示され、ユーザが造影条件(注入速度、注入量等)および被検体の体型等に応じて造影撮影のタイミング、即ち、造影早期、ピーク、造影後期等の造影時相を決める際に利用される。
ステップS2では、ステップS1で設定された対象組織A及び背景組織BにX線発生装置11から照射され、検出器12で検出される管電圧毎の照射X線実効スペクトル及びX線実効エネルギーを算出する。
なお、管電圧毎の照射X線実効スペクトルおよびそれぞれのX線実効エネルギーの算出は事前に行い、前もってその結果を記憶装置313中にデータベースとして格納しておいてもよい。
図8は、X線発生装置11から発生され対向する検出器12で検出されるX線の実効スペクトル、実効エネルギーおよびその減弱を説明する図である。ステップS2では、前記装置条件、撮影条件を基に、式1から制動X線のスペクトル、式2から特性X線のスペクトルを推定し、これらを組み合わせて照射X線のスペクトルを推定する。
IE=Nρ/A∫E T0(1+T/(m0C2)Q(DT/Dl)-1exP(-μ(E)ltCotα)DT ・・・(1)
ICh∝(T0/TK,L)1.63 ・・・(2)
ただし、IEはフォトンエネルギーE(=hν)を持つ制動放射X線のエネルギー強度、IChは特性X線のエネルギー強度、Nはアボガドロ数、ρ、Aはそれぞれターゲットの密度および原子量、m0は電子の質量、Cは光速、T0は入射電子のエネルギー、Qは1つの電子から放射されるX線のエネルギー強度で、フォトンエネルギーEと電子エネルギーTの比E/Tで近似的に決まる値、DT/DlはBethe等による阻止能に関する理論式、ltは電子の入射距離、TK,LはK、L電子軌道から電子を除去するのに必要なエネルギーである。なお、X線スペクトルの算出には、既知である他の方法を使用しても構わない。
図8に示すように、陰極(フィラメント)11aからターゲット角度αをもつ陽極(ターゲット)11bに対して熱電子が照射され、ターゲット11bで生成されたフォトンが、熱電子の入射角度に対してほぼ垂直な角度で発生する。フォトンは、X線管の固有ろ過アルミ当量11c、補償フィルタ(ボウタイフィルタ)11d、銅フィルタ11eを透過し、被検体の対象組織および背景組織を含む検査部位に照射されるX線の実効スペクトルはこのようなX線の照射経路を考慮して算出され、撮影計画段階の初めに撮られたスキャノグラムから擬似被検体として生成された水換算の楕円体41などの、X線吸収体を透過し、シンチレータ12aに入射し、光に変換される。その光はフォトダイオード12bによって検出される。
算出された照射X線実効スペクトルから全スペクトルに対するエネルギー毎の比率を寄与率として算出し、算出した寄与率に基づいて実効エネルギーを算出する。
図9は、ステップS3における、管電圧の設定を説明する図で、ここではまず、ステップS2で求めた各管電圧における実効エネルギーと記憶装置313中のデータベースに格納されている該当する検査部位のある造影剤濃度での造影撮影時の対象組織のX線減弱特性とその背景組織のX線減弱特性からそれぞれX線減弱係数を求め、これらを比較して、対象組織のX線減弱係数と背景組織のX線減弱係数の差が最大となる管電圧が選定される。
図9のグラフ150は、管電圧100kV、120kV、140kVの時に得られる照射X線実効スペクトルの分布をそれぞれ、点線、実線、一点鎖線で表したグラフである。各管電圧の照射X線実効スペクトルの分布を用いてステップS2の処理を行うことにより、管電圧毎の実効エネルギーが151、152、153(それぞれ100kV、120kV、140kVに相当)と算出される。
図9のグラフ155、156は、それぞれ縦軸がある濃度の造影剤(ヨウ素)で造影された対象組織のX線減弱係数(μA)及び背景組織である肝臓のX線減弱係数(μB)、横軸がフォトンエネルギーとして定義されたX線減弱特性を示すグラフである。グラフ155のX線減弱特性と各実効エネルギー151、152、153との交点と、グラフ156のX線減弱特性と各実効エネルギー151、152、153との交点を求め、各実効エネルギーのグラフ155及び156の差、すなわちX線減弱係数の差が最も大きい実効エネルギーに対応する管電圧を選定する。図9では、120kVがX線減弱係数の差が最も大きい管電圧に相当する。
なお、グラフ155のX線減弱特性μAと各実効エネルギー151、152、153と、グラフ156のX線減弱特性μBと各実効エネルギー151、152、153とを、表示装置312に表示させ、ユーザが所望する実効エネルギーをマウスでクリックすることによりそれに対応する管電圧を選定できるように構成してもよい。これにより、ユーザがX線減弱係数差を確認した上で、識別能よりも低被曝を優先させるなど、ユーザが所望する条件で実効エネルギーを選ぶことができる。
ステップS4は、記憶装置313中のデータベースに検査部位の対象組織Aおよび背景組織Bの密度DA、DBが格納されていない場合、例えば、本例のように造影剤を使って対象組織を造影して撮影するような場合に実行されるステップである。検査部位の対象組織Aおよび背景組織Bの密度DA、DBが記憶装置313中のデータベースに格納されている場合は、このステップS4は省略される。
ステップS4では、記憶装置313中のデータベースに格納されている標準撮影条件(例えば、管電圧120kV)下における造影対象組織Aとそれに対応する背景組織BのCT値PVA、PVB、その減弱係数μA、μBおよび同一条件下における水の減弱係数μWを使って、以下の式3-1、3-2に従って造影対象組織Aおよびそれに対応する背景組織Bの密度DA、DB、を算出する。
PVA=(DAμAw)・1000/μw ・・・(3-1)
PVB=(DBμBw)・1000/μw ・・・(3-2)
ステップS5では、ステップS4で算出された造影対象組織Aと背景組織Bの密度DA、DB、とステップS3で選定した管電圧に対応する減弱係数μA、μBおよび同一条件下における水の減弱係数μを使って、以下の式4に従って検査部位の造影対象組織Aおよびその背景組織B間のコントラストC(CT値差)を算出する。
C=(DAμA-DBμB)・1000/μw ・・・(4)
ステップS6では、ステップS1で設定された対象組織Aのサイズ、その認識率、対象組織Aのサイズに基づいて記憶装置313中のデータベースから読み出された背景組織Bのサイズ、ステップS3で選定された管電圧に対応してステップS5で算出された対象組織Aとその背景組織B間のコントラストCを使って記憶装置313中のデータベースに格納されている、対象組織Aの認識率Dと対象組織Aおよびと背景組織Bの画素数に換算されたサイズSA、SB、対象組織Aとその背景組織B間のコントラストCおよび対象組織Aとその背景組織Bのノイズ量σA、σBを関連付ける関係式あるいは図4(a)、4(b)、4(c)に例示したこれらの関係を規定する近似曲線に従って、対象組織Aおよびその背景組織Bのそれぞれのノイズ量σA、σBが算出される。
ステップS7では、ステップS6で算出されたノイズ量に基づいて、X線発生装置11から照射されるX線の照射線量を規定する管電流時間積mAsが算出される。このmAsの算出手順について以下図10を参照して説明する。
スキャノグラム撮影100により、スキャノグラム画像101を得る。このスキャノグラム画像101の体軸に直交する1ライン101A、101B毎に、投影値102の最大値B、投影値の積分値RSを求め、長軸をA、短軸をBとする人体近似楕円モデル103(人体の減弱係数に近い均質な物質の楕円体)を推定する。人体近似楕円モデルの減弱係数μPは選定された管電圧に対応する実効スペクトルを考慮して決定される。照射線量mAs(管電流×周回速度)は人体近似楕円モデル103の長軸と短軸の長さ(A、B)、らせんピッチ、再構成ビュー重み、再構成フィルタおよびステップS7で算出されたノイズ量を基に決定される。具体的には、まず、周回位相θから照射される人体近似楕円モデル103の中心を通るX線ビームの透過距離lP(θ)を、式5に基づいて算出する。
lP(θ)=A×B/Sqrt(A2CoS2θ+B2Sin2θ) ・・・(5)
次に算出された透過距離lP(θ)を基に式6によって規定されステップS6で算出したノイズ量に対応するノイズ(分散値σ2)が一定になるように周回方向にmAs(θ)を変調する関数を図10中の等式を変形して生成する(104)。105はスキヤノグラム上のライン101Aから101Bの方向に向かってらせんスキャンが行なわれた時の管電流のレベル変化を模式的に示したものである。
σ2BASe 2×CST×CmAs×CL×CRW×CRF ・・・(6)
ここで、CST、CmAs、CL、CRW、CRFはスライス厚、照射線量(管電流×周回速度)、透過距離、再構成ビュー重み、再構成フィルタの違いによる影響を考慮するための項であり、式7により求められる。
CST=STBASe/ST
CmAs=Σ{mAsBASe/mAs(θ)} ・・・(7)
CL=ΣexP(μP(lP(θ)-lBASe))
CRW=Σ{W(θ)2}/{ΣW(θ)}2
CRFRF 2RF BASe 2
なお、lBASe、mAsBASe、STBASeは管電圧毎に予め測定しておいた基準となる人体近似円モデルの直径、照射線量(管電流×周回速度)、スライス厚であり、W(θ)は再構成ビュー重み、θはビュー位相(周回位相)、σBASe 2は、lBASe、mAsBASe、STBASeの条件で撮影した投影データにビュー重み付けを行わず360度再構成して得られた画像から得られるノイズ(分散値)、σRF 2、σRF BASe 2はそれぞれ再構成フィルタのノイズ、および基準の再構成フィルタのノイズである。また、CRWは再構成ビュー重み付けを行わない場合には1であり、再構成ビュー重みを付けることで大きくなる。また、ここでは具体的な説明はしないが、再構成ビュー重みはらせんピッチにも関連し、らせんピッチが大きい場合には再構成で使用可能なデータ量が減少するためCRWが大きくなる。また、CRFは一般的に使用されている腹部用の再構成フィルタを基準とし、同フィルタの場合には1、高周波が強調されたフィルタの場合に1より大きくなる。
らせんスキャンにて複数部位を一度に撮影する場合において、部位に応じてノイズを変える必要がある場合には、ノイズを規定するライン(対象組織が存在する位置)を複数(部位毎に)設定し、設定したラインにおいてσBASe 2、lBASeを変化させることで目標の認識率を維持しながら所定の照射線量(管電流×周回速度)を達成できる。
なお、ノイズ量を基にした照射線量の制御に関しては、上記方法に限定されず、従来技術など如何なる方法を用いてもよい。
ステップS8では、記憶装置313中のデータベースに格納されている標準撮影条件下で撮影された人体のそれぞれの検査部位毎の複数の標準投影データから、先に被検体について撮影されたスキャノグラムの投影値に近い体型の標準投影データを選択し、スキャノグラムの投影値の積分値に基づいて、選択した標準投影データのサイズ補正を行い、サイズ補正された標準投影データにステップS1で入力されたサイズを有する対象組織の擬似投影データを重畳し、擬似投影データの重畳された標準投影データに、先にステップS6で算出されたそれぞれのノイズ量が投影データに変換されて付加され、投影データに変換されたノイズが付加された擬似投影データの重畳された標準投影データは、操作者の評価に供するため、表示装置312上に、対象組織の認識率80%の推定再構成画像として表示される(ここで、ステップS6で算出されたノイズ量を投影データにおけるものに変換する際には、事前にいろいろなサイズの水ファントム等を撮影して得られた投影データの値と、そのときの画像ノイズの値との関係を関数として作成して、その関数を基に投影データにどの程度のノイズを付加すれば良いかを決定すれば良い)。
以上説明した点を図11を参照して具体的に説明する。111は、サイズ補正された標準投影データを示している。110は、このサイズ補正された標準投影データを再構成した時の標準画像である。112は、ユーザが、マウス等の入力装置を介して輪郭が強調された110の再構成標準画像の検査部位の任意の位置に付加した対象組織であり、この対象組織のサイズはステップS1で入力されたサイズに対応している。113は、付加された対象組織112に基づいて生成された対象組織の擬似投影データ。114は、サイズ補正された標準投影データ111に対象組織擬似投影データ113を重畳し、ステップS6で算出されたそれぞれのノイズ量が投影データに変換されて付加された投影データ。115は、投影データ114が先に設定された再構成条件に従って再構成された、認識率80%の対象組織および背景組織を含む検査部位の推定再構成画像で、この推定再構成画像は図6の再推定再構成画像123に対応している。
ユーザは画面120に表示された推定再構成画像123を評価して、満足の場合は、実行ボタンを押して、設定条件に従った実撮影に移行する。不満足の場合には、先に入力、設定した認識率、対象組織サイズ、再構成条件、造影条件等を変更してステップS1-S8を繰り返す。
このように、設定撮影条件から推定した推定画像から対象組織の視認性を、操作者が撮影前に確認できるため、撮影条件設定の誤りを減らすことが可能となり、撮影のやり直しによる被曝を回避でき、また、診断精度を向上することができる。
また、単純に再構成画像にノイズを付加する方法と異なり、投影データのデータ値に応じたノイズを付加するため、より実際に近い画質(ノイズ、アーチファクトなど)を得ることができる。
なお、ここでは、標準データとして実際に人体を撮影したデータを使用したが、計算機シミュレーションにて生成した仮想人体モデルや、画質や空間分解能評価用のファントムデータを使用しても構わない。
本発明の別の用途としては、形状や材質の異なる補償フィルタや銅フィルタの効果を推定画像あるいは認識率で評価し、最適なスキャナの構成を決定するために使用することができる。この場合には、スキャナには複数の補償フィルタ、銅フィルタ、鉛フィルタを準備し、設定に応じて切り替えることで実現できる。さらには、設定パラメータにより、再構成フィルタの形状を変化させ、再構成フィルタの効果を推定画像あるいは認識率で評価するなど、最適な再構成条件を決定するためにも使用できる。このように、本発明は、撮影条件、装置条件、造影条件、再構成条件を最適化するためのシミュレータとしても使用
できる。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変形して実施できる。例えば、上記実施例では、対象組織をどの程度正確に識別するかの指標として、識別能を定義し、それは対象組織の正規分布における背景組織の正規分布と重ならない部分の割合であったが、本発明はこれに限られない。例えば、図4で示すヒストグラム上で対象組織と背景組織の画素分布を表す正規分布が互いにどのような関係にあったとき時に、ROC解析におけるTPF(True PoSitiVe FrACtion)が0.8等となるかを予めデータとして求めて記憶しておいて、そのデータをもとに、TPFが0.8となるためのノイズ量(標準偏差量)を求めても良いことは言うまでもない。また、画素分布を表す関数としては正規分布でなくても良く、ポワソン分布であっても良いことは言うまでもない。
10 スキャナ、11 X線発生装置、12 X線検出器、13 コリメータ、13A コリメータ制御装置、14 駆動装置、15 スキャナ制御装置、16 中央制御装置、17 プリアンプ、18A 高圧スイッチングユニット、18B 高電圧発生装置、18C X線制御装置、20 寝台、21 寝台制御装置、22 寝台移動計測装置、30 操作ユニット30、31 入出力装置、32 演算装置、311 入力装置、312 表示装置、313 記憶装置、321 画像処理手段、322 再構成演算装置

Claims (19)

  1. X線発生手段と、前記X線発生手段に対向して配置されるX線検出器と、前記X線発生手段と前記X線検出器とを同一回転中心の円軌道面上で回転移動させる回転手段と、前記回転手段により回転移動させながら、前記回転中心上に配置された被検体へ前記X線発生手段によりX線を照射して前記被検体における透過X線量を前記X線検出器により検出するよう制御する制御手段と、前記制御手段の制御の下に得られた前記透過X線量のデータを用いて再構成演算をして断層像を得る再構成演算手段を備えたX線CT装置において、
    前記断層像において識別すべき前記被検体の対象組織を背景組織から識別可能な程度を表す認識率と、前記認識率にかかわる前記対象組織のサイズと種類を含む情報を入力する入力手段と、
    前記対象組織と前記背景組織のX線減弱係数を記憶するX線減弱係数記憶手段と、
    前記入力手段により入力された前記認識率を達成するように撮像条件を決定する撮像条件決定手段を備え
    前記撮像条件決定手段は、
    前記X線発生手段により照射されるX線のエネルギースペクトルと、前記対象組織と前記背景組織のX線減弱係数を用いて最適な管電圧を決定する管電圧決定手段と、
    前記管電圧で断層像を撮影した場合の前記対象組織及び背景組織のコントラストを決定するコントラスト決定手段と、
    前記コントラストと前記サイズを持つ対象組織を前記認識率で前記背景組織から識別するためのノイズ量を算出するノイズ量算出手段と、
    前記ノイズ量が断層上で得られるX線の照射線量を算出する照射線量算出手段とを有することを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記X線CT装置の装置特性を記憶する装置情報記憶手段を備え、前記撮影条件決定手段は、前記認識率、前記対象組織に関する情報、前記装置特性を用い、前記撮影条件を決定することを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  3. 前記装置情報記憶手段には、前記X線発生手段により照射されるX線のエネルギースペクトルに関する情報が各管電圧設定値毎に記憶されていることを特徴とする請求項2記載のX線CT装置。
  4. 前記管電圧の決定は、前記対象領域と前記背景領域のX線減弱係数の差が大きくなるように決定されることを特徴とする請求項3記載のX線CT装置。
  5. 前記対象組織と背景組織の密度情報を記憶する密度情報記憶手段を備えたことを特徴とする請求項3記載のX線CT装置。
  6. 前記認識率と、前記コントラストと、前記断層像上での前記対象組織あるいは背景組織のノイズ量と、前記対象領域の前記断層像上でのサイズとの関係を表す指標関連変数関数群を記憶する指標関連変数関数群記憶手段を備え、
    前記ノイズ量算出手段は、前記指標関連変数関数群に基づいて、前記コントラストと前記サイズを持つ対象組織を前記認識率で前記背景組織から識別するためのノイズ量を算出することを特徴とする請求項5記載のX線CT装置。
  7. 前記断層像上での前記対象組織あるいは背景組織のノイズ量と撮影におけるX線の照射線量との関係を表すノイズ照射線量関数を記憶するノイズ照射線量関数記憶手段を備え、
    前記照射線量算出手段は、前記ノイズ照射線量関数に基づいて、前記照射線量を算出することを特徴とする請求項6記載のX線CT装置。
  8. 前記照射線量算出手段は、前記照射線量の算出において、前記X線が被検体を透過する透過距離、再構成ビュー重み、再構成フィルタの違いを考慮することを特徴とする請求項7記載のX線CT装置。
  9. 前記照射線量算出手段により算出された照射線量を基に管電流を決定する管電流決定手段を備えたことを特徴とする請求項7記載のX線CT装置。
  10. 標準撮影条件下で取得された標準人体投影データを記憶する標準人体投影データ記憶手段と、前記撮影条件決定手段により決定された撮影条件によって撮影した場合にどのような画像が得られるかを、前記標準人体投影データを用い推定する推定画像作成手段と、前記推定画像作成手段により推定された画像を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項6記載のX線CT装置。
  11. 前記推定画像作成手段は、前記標準人体投影データに対象組織を表す擬似投影データを重畳する重畳手段と、前記ノイズ量算出手段により算出されたノイズ量を投影データにおける場合に換算して付加するノイズ付加手段と、前記ノイズ付加手段により得られたデータを再構成演算をして推定画像を作成する手段を備えたことを特徴とする請求項10記載のX線CT装置。
  12. 前記被検体の側面からの投影像を撮影するスキャノグラム撮影手段を備え、前記推定画像作成手段は、スキャノグラム撮影手段により得られたスキャノグラム像を基に、実際に撮影する被検体の大きさを算出する被検体サイズ算出手段を備え、該大きさを考慮に入れて推定画像を作成することを特徴とする請求項11記載のX線CT装置。
  13. 前記推定画像作成手段は、前記大きさを基に、前記標準人体投影データの大きさの補正を行い、補正後のデータを用いて推定画像を作成することを特徴とする請求項12記載のX線CT装置。
  14. 前記認識率は、前記対象組織及び背景組織の画素分布をヒストグラムで表示した場合に、前記対象組織の画素分布における、互いの画素分布が重なり合っていない部分の割合である識別能として表されることを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  15. 前記画素分布は、正規分布あるいはポワソン分布によって近似されることを特徴とする請求項14記載のX線CT装置。
  16. 前記被検体へ造影剤を注入した各時相における前記対象組織及び背景領域のX線減弱係数を記憶する造影剤注入時X線減弱係数記憶手段を備え、
    前記管電圧の決定では、前記被検体へ造影剤を注入した場合の各時相における最適な値が、前記各時相における前記対象組織及び背景領域のX線減弱係数を用いて決定されることを特徴とする請求項3記載のX線CT装置。
  17. 前記撮影条件決定手段により決定された設定パラメータのいずれか少なくとも一つ以上を変更すると、それに応じて前記推定画像作成手段により推定される画像が更新され、前記表示手段には更新された画像が表示されることを特徴とする請求項10記載のX線CT装置。
  18. 前記認識率は、ROC解析において定められる真陽性率であり、前記ノイズ量算出手段には、定められたコントラストにおいて所定の真陽性率を得るためにどの程度のノイズ量であれば良いかを表す真陽性率ノイズ量関数を予め記憶する真陽性率ノイズ量関数記憶手段を備え、前記ノイズ量算出手段は、前記真陽性率ノイズ量関数を用いてノイズ量を算出することを特徴とする請求項6記載のX線CT装置。
  19. X線CT装置における撮像条件決定方法において、
    (1)X線CT装置において得られる断層像において識別すべき対象組織を背景組織から識別する程度を表す認識率と、前記認識率のサイズと種類を含む前記対象組織に関する情報を入力する工程と、
    (2)前記入力する工程により入力された前記認識率を達成するように撮影条件を決定する工程を備え
    前記撮影条件を決定する工程は、
    X線発生手段により照射されるX線のエネルギースペクトルと、前記対象組織と前記背景組織のX線減弱係数を用いて最適な管電圧を決定する工程と、
    前記管電圧で断層像を撮影した場合の前記対象組織及び背景組織のコントラストを決定する工程と、
    前記コントラストと前記サイズを持つ対象組織を前記認識率で前記背景組織から識別するためのノイズ量を算出する工程と、
    前記ノイズ量が断層上で得られるX線の照射線量を算出する工程とを有することを特徴とするX線CT装置における撮像条件決定方法。
JP2007551957A 2005-12-28 2006-12-25 X線ct装置とx線ct装置における撮像条件決定方法 Expired - Fee Related JP4937927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007551957A JP4937927B2 (ja) 2005-12-28 2006-12-25 X線ct装置とx線ct装置における撮像条件決定方法

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005378521 2005-12-28
JP2005378521 2005-12-28
PCT/JP2006/325777 WO2007074772A1 (ja) 2005-12-28 2006-12-25 X線ct装置
JP2007551957A JP4937927B2 (ja) 2005-12-28 2006-12-25 X線ct装置とx線ct装置における撮像条件決定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007074772A1 JPWO2007074772A1 (ja) 2009-06-04
JP4937927B2 true JP4937927B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=38217992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007551957A Expired - Fee Related JP4937927B2 (ja) 2005-12-28 2006-12-25 X線ct装置とx線ct装置における撮像条件決定方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7715522B2 (ja)
JP (1) JP4937927B2 (ja)
CN (1) CN101346102B (ja)
WO (1) WO2007074772A1 (ja)

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8036435B2 (en) * 2007-09-28 2011-10-11 Varian Medical Systems, Inc. Cancer detection, diagnosis, staging, treatment planning, delivery, and monitoring using X-ray attenuation coefficient distributions
US8175217B2 (en) * 2007-11-28 2012-05-08 Hitachi Medical Corporation X-ray CT apparatus
WO2009107658A1 (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 株式会社 日立メディコ X線ctスキャンシミュレータ及びx線ct装置
US7835496B2 (en) * 2008-04-22 2010-11-16 Siemens Aktiengesellschaft User interface of an X-ray system and method for manufacturing such an user interface
JP5191787B2 (ja) * 2008-04-23 2013-05-08 株式会社日立メディコ X線ct装置
JP5268424B2 (ja) * 2008-05-16 2013-08-21 株式会社東芝 X線ct装置
JP5425414B2 (ja) * 2008-05-29 2014-02-26 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー X線ct装置
US8744039B2 (en) * 2008-07-04 2014-06-03 Hitachi Medical Corporation X-ray CT apparatus
CN105832363B (zh) * 2008-08-04 2019-06-04 皇家飞利浦电子股份有限公司 介入性成像和数据处理
US20140072108A1 (en) * 2010-07-16 2014-03-13 David P. Rohler Methods and apparatus for extended low contrast detectability for radiographic imaging systems
CN103403534B (zh) * 2010-09-17 2016-06-29 史密斯海曼有限公司 包括确定照射剂量超出阈值的x射线个体检查系统和方法
JP5648842B2 (ja) * 2010-10-28 2015-01-07 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー X線ct装置
WO2013172811A1 (en) * 2012-05-14 2013-11-21 Medrad, Inc. Systems and methods for determination of pharmaceutical fluid injection protocols based on x-ray tube voltage
DE102012219051A1 (de) * 2012-10-18 2014-04-24 Klinikum Der Universität München Auswahl eines Strahlungsformfilters
CN104812305B (zh) * 2012-12-27 2018-03-30 东芝医疗系统株式会社 X射线ct装置以及控制方法
JP6165511B2 (ja) * 2013-06-12 2017-07-19 東芝メディカルシステムズ株式会社 X線コンピュータ断層撮影装置
DE102013220665A1 (de) * 2013-10-14 2015-04-16 Siemens Aktiengesellschaft Bestimmung eines Werts eines Aufnahmeparameters mittels einer anatomischen Landmarke
US10022099B2 (en) * 2013-10-31 2018-07-17 Hitachi, Ltd. X-ray image pickup apparatus, X-ray image pickup method, and X-ray image pickup apparatus monitoring method
WO2015097451A1 (en) * 2013-12-23 2015-07-02 Johnson Matthey Public Limited Company Scanning method
DE102014203465A1 (de) * 2014-02-26 2015-08-27 Siemens Aktiengesellschaft Verfahren zur Auswahl eines Strahlungsformfilters und Röntgenbildgebungssystem
JP6900144B2 (ja) 2014-05-08 2021-07-07 信示 芦田 X線診断装置
US9517042B2 (en) * 2014-09-12 2016-12-13 General Electric Company Systems and methods for imaging phase selection for computed tomography imaging
KR101725099B1 (ko) * 2014-12-05 2017-04-26 삼성전자주식회사 컴퓨터 단층 촬영장치 및 그 제어방법
KR101886235B1 (ko) * 2015-10-14 2018-08-08 서울대학교산학협력단 Ct 영상 기반의 신체크기 특이적 피폭선량 및 화질지수 제공 장치 및 방법
US10085698B2 (en) * 2016-01-26 2018-10-02 Genereal Electric Company Methods and systems for automated tube current modulation
CN106725570B (zh) * 2016-12-30 2019-12-20 上海联影医疗科技有限公司 成像方法及系统
JP6125126B1 (ja) * 2017-01-18 2017-05-10 典人 畠山 X線撮影条件補正方法、プログラム、及び、x線システム
US10973489B2 (en) * 2017-09-29 2021-04-13 General Electric Company CT imaging system and method using a task-based image quality metric to achieve a desired image quality
JP2021137189A (ja) * 2020-03-03 2021-09-16 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 医用情報処理装置、医用画像診断装置及び医用情報処理方法
CN111772658B (zh) * 2020-07-24 2023-06-30 东软医疗系统股份有限公司 多序列扫描方法、装置、设备及ct系统
CN113520426B (zh) * 2021-06-28 2023-07-25 上海联影医疗科技股份有限公司 同轴度测量方法、医疗设备机架调整方法、设备和介质

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004097778A (ja) * 2002-07-19 2004-04-02 Toshiba Medical System Co Ltd X線コンピュータ断層撮影装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002355239A (ja) * 2001-06-01 2002-12-10 Hitachi Medical Corp X線ct装置
US7039163B2 (en) * 2003-09-11 2006-05-02 Siemens Aktiengesellschaft Method for automatically setting an X-ray dosage for producing an X-ray tomographic image

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004097778A (ja) * 2002-07-19 2004-04-02 Toshiba Medical System Co Ltd X線コンピュータ断層撮影装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101346102B (zh) 2012-08-22
US20090245459A1 (en) 2009-10-01
WO2007074772A1 (ja) 2007-07-05
US7715522B2 (en) 2010-05-11
JPWO2007074772A1 (ja) 2009-06-04
CN101346102A (zh) 2009-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4937927B2 (ja) X線ct装置とx線ct装置における撮像条件決定方法
JP5042465B2 (ja) 放射線撮影装置、画像処理方法
JP5942266B2 (ja) X線ct装置および管電流決定方法
JP4532005B2 (ja) X線ct装置及びその画像表示方法
JP5274812B2 (ja) X線ct装置及び画像処理装置
JP3244458B2 (ja) X線断層撮影装置
JP4822478B2 (ja) X線ct装置
US9420986B2 (en) X-ray CT apparatus and X-ray CT image processing method
JP5336364B2 (ja) 散乱放射線の割合に応じたx線検出器の利得校正
JP5028528B2 (ja) X線ct装置
JP4344191B2 (ja) 画像形成システムの低線量画像シミュレーションのための方法及びシステム
JP2005312970A (ja) コンピュータ断層撮影における線量低減された部分的スパイラル走査時の投影データセットの再構成方法
JP2003070780A (ja) コンピュータトモグラフによる測定データの取得方法およびコンピュータトモグラフ
JP4429694B2 (ja) X線ct装置
JP4812397B2 (ja) X線ct装置、x線ct装置の画像生成方法
JP6945410B2 (ja) 画像再構成処理装置、x線コンピュータ断層撮像装置及び画像再構成処理方法
WO2006090321A1 (en) Determination of the coverage of a ct scan
JP4585158B2 (ja) X線ctスキャナ
JP2005143948A (ja) X線ct装置
JP3789728B2 (ja) プロジェクションデータ補正方法および装置並びに放射線断層撮像装置
JP5027909B2 (ja) X線ct装置
JP2021137189A (ja) 医用情報処理装置、医用画像診断装置及び医用情報処理方法
JP4887132B2 (ja) X線ct装置
JP2007044496A (ja) X線ct装置
JP2002153454A (ja) X線ct装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111205

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120131

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120220

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees