JP2015019587A - 細胞培養基材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】刺激応答性ポリマーが固定化された細胞培養基材を製造するに際し、電子線照射を行う前から照射時における、溶液の蒸発による塗膜厚の変動を抑制し、それによって安定的な刺激応答性能を得ることを目的とする。
【解決手段】本発明に係る細胞培養基材の製造方法は、第1基材10と、前記第1基材10に対向する第2基材20との間に、刺激応答性ポリマー層40を形成し得る刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を介在させる工程と、前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物30に対し電子線を照射することにより、前記第1基材10に刺激応答性ポリマーを固定化させ、刺激応答性ポリマー層40を形成する工程と、前記第2基材20を、前記刺激応答性ポリマー層40から分離する工程とを含むことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞培養基材の製造方法に関する。
近年、再生医療等の分野において、トリプシン、EDTAのようなタンパク質分解酵素や化学薬品による処理を経ずに、シート状に形成した細胞を低侵襲に回収する技術が注目されている。その際に使用されるのが、温度応答性ポリマー等の刺激応答性ポリマーを固定化した細胞培養基材である。例えば、(特許文献1)には、水に対する上限臨界溶解温度又は下限臨界溶解温度が0〜80℃の範囲にあるポリマーもしくはコポリマーで表面を被覆した細胞培養支持体材料が開示されている。この支持体材料の表面において、細胞を上限臨界溶解温度未満又は下限臨界溶解温度以上の温度で培養し、その後に上限臨界溶解温度以上又は下限臨界溶解温度未満にすることによって、酵素処理なしに培養細胞を剥離、回収することができる。このような刺激応答性ポリマーを固定化した基材を用いる細胞培養は、処理工程が簡略化され、細胞シートに不純物等が混入する可能性がなくなり、また、増殖した細胞の細胞膜が化学的処理により損なわれる等の恐れがなく、細胞本来の機能が損なわれない等の利点を有する。
特公平6−104061号公報
上記(特許文献1)のような、刺激応答性ポリマーが固定化された細胞培養基材を製造する際には、基材に対して温度応答性ポリマー等の刺激応答性ポリマー層形成用組成物を塗布した後、電子線照射(EB)等が行われる。しかし、基材に溶液を塗布した後、電子線照射を行うまでの間に溶液は常に蒸発し、しかもその蒸発スピードは使用する溶媒の種類・濃度や温度等の環境の影響を受けて変化する可能性がある。その結果、刺激応答性能に影響する基材表面への刺激応答性ポリマーの固定化量も変動する恐れがある。したがって、安定的な刺激応答性能が得られ難いという問題があった。
そこで本発明は、上記従来の状況に鑑み、刺激応答性ポリマーが固定化された細胞培養基材を製造するに際し、電子線照射を行う前から照射時における、溶液の蒸発による塗膜厚の変動を抑制し、それによって安定的な刺激応答性能を得ることを目的とする。
本発明者らが鋭意研究を行った結果、基材に刺激応答性ポリマー層形成用組成物を塗布した後、塗膜を別の基材(第2基材)で覆った上で電子線照射を行うことにより、課題が解決されることを見出し、発明を完成した。すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)基材に刺激応答性ポリマーが固定化された細胞培養基材の製造方法であって、
第1基材と、前記第1基材に対向する第2基材との間に、刺激応答性ポリマー層を形成し得る刺激応答性ポリマー層形成用組成物を介在させる工程と、
前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物に対し電子線を照射することにより、前記第1基材に前記刺激応答性ポリマーを固定化させ、前記刺激応答性ポリマー層を形成する工程と、
前記第2基材を、前記刺激応答性ポリマー層から分離する工程と
を含む、前記製造方法。
(2)前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物が、有機溶媒を含む、上記(1)に記載の細胞培養基材の製造方法。
(3)前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物に対する電子線照射が前記第2基材側から行われるものであって、前記第2基材の厚みが、5μm〜200μmである、上記(1)又は(2)に記載の細胞培養基材の製造方法。
(4)前記第1基材と前記第2基材との間に、前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物を介在させた後に、前記第1基材及び前記第2基材の一方を他方に対して押圧する、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の細胞培養基材の製造方法。
(5)前記第1基材と前記第2基材との間に、前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物を介在させる工程が、前記第1基材及び前記第2基材の一方に前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物を供給し、供給された前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物に対して前記第1基材及び前記第2基材の他方を接触させ、前記第1基材と前記第2基材との間に展開することにより行われる、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の細胞培養基材の製造方法。
本発明によれば、塗膜からの溶液の蒸発が抑制され、所定の刺激応答性能を有する細胞培養基材を安定的に得ることができる。また、塗膜中に溶媒を存在させたまま電子線照射を行うことができるため、反応効率を高めることができる。
本発明に係る細胞培養基材の製造方法の一実施形態を示す模式図である。 従来の細胞培養基材の製造方法を示す模式図である。
以下、本発明に係る細胞培養基材の製造方法を、図面に基づき詳細に説明する。
(1)積層工程
まず、本発明の細胞培養基材の製造方法では、図1に示すように、積層工程として第1基材10と、それに対向する第2基材20との間に、刺激応答性ポリマー層40を形成し得る刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を介在させる(図1(b)の状態)。
第1基材10は、一方の表面に刺激応答性ポリマー層40を形成することが可能な材料から構成され、通常はフィルム状又は板状等の形状である。このフィルム状又は板状等の第1基材10と刺激応答性ポリマー層40とを積層させてなる細胞培養基材1Aは、刺激応答性ポリマー層40を形成した面とは逆の面を、粘着剤や接着剤等を介して別途用意するシャーレ等の細胞培養容器の底面上に固定し、細胞を播種して培養を行うために使用することができる。第1基材10は、好ましくはロール状に巻き取り可能な可撓性を有するものである。可撓性の第1基材を有する細胞培養基材は、ロール・ツー・ロール法による大量生産が容易であるため好ましい。
第1基材10の材料の種類は特に限定されない。典型的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリイミド(PI)、ナイロン(Ny)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、アクリル樹脂等の樹脂材料や、ガラスや石英等の無機材料が挙げられる。特に、樹脂材料が好ましく用いられる。
第1基材10の、刺激応答性ポリマー層40が形成される側の表面は、易接着処理された表面であることができる。「易接着処理」とは、例えば、ポリエステル、アクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエチレンイミン、シランカップリング剤、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)等の易接着剤による処理を指す。
第1基材10の厚さは適宜選択することができる。第1基材10がフィルム状である場合、その厚さ(第1基材10が基材の層に加えて易接着層を備える場合は、易接着層を含む全体の厚さを指す)は特に制限は無いが、可撓性を有する厚さであることが好ましく、また後述するように、第1基材10と第2基材20との間に刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を介在させた積層体に対して、第1基材10側から電子線を照射する場合には、第1基材10の厚さは電子線が刺激応答性ポリマー層形成用組成物30に十分到達できるような厚さとすることが好ましい。具体的な厚さとしては5μm〜500μmとすることが好ましく、より好ましくは10μm〜250μm、特に好ましくは20μm〜150μmである。
また、別の形態として、第1基材10は、シャーレ等の細胞培養容器とは別途に作製されるフィルム状又は板状の基材ではなく、細胞培養容器の底面を第1基材10として利用しても良い。この場合、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30は、第1基材である細胞培養容器の底面上に直接塗布され、電子線照射により刺激応答性ポリマー層40が形成される。
第1基材10が、細胞培養容器の底面である場合、細胞培養容器を形成する材料は特に限定されず、細胞培養において一般的に用いられる材料を用いることができる。例えば、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ナイロン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂等の樹脂材料、及びガラスや石英等の無機材料であることができるが、好ましくは樹脂材料である。樹脂材料としては、ポリスチレン樹脂又はポリエチレンテレフタレート樹脂であることが好ましい。
なお、第1基材10の表面に対しては、必要に応じて任意の処理を施すことができる。例えば、オゾン処理、プラズマ処理、スパッタリング等の処理を施すことにより表面を親水化することができる。また、第1基材10と刺激応答性ポリマー層40との間には、必要に応じて1つ以上の他の層(例えばプライマー層)が存在していても良い。
また、第1基材10及び刺激応答性ポリマー層40を備える細胞培養基材を、別途用意する細胞培養容器の底面に固定して使用する場合には、第1基材10における刺激応答性ポリマー層40が形成された面とは逆の面に、接着剤又は粘着剤等を含む粘着剤層(図示せず)を形成することができる。接着剤及び粘着剤としては、第1基材10と細胞培養容器とを接合可能なものであれば特に限定されないが、具体的には接着剤としてポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、メタクリル系接着剤、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、無機系接着剤等の接着剤が例示でき、粘着剤としてはアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が例示できる。これらの接着剤又は粘着剤が、第1基材10上に塗布されて、粘着剤層が形成される。あるいは、第1基材10と細胞培養容器との接合は、両面テープ等を介して行うこともできる。また、粘着剤層には、さらに剥離シートを備えていても良い。この剥離シートを剥離した上で、細胞培養基材を容器に固定することができる。
上述のような第1基材10に対し、まず、図1(a)に示すように、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を塗布する。刺激応答性ポリマーとは、所定の刺激によって層の表面の細胞の接着度合いが変化するポリマーである。刺激応答性ポリマーとしては、温度応答性ポリマー、pH応答性ポリマー、イオン応答性ポリマー、光応答性ポリマー等を挙げることができる。特に、温度応答性ポリマーが、刺激の付与が容易であることから好ましい。
温度応答性ポリマーとして、例えば、細胞を培養する温度では細胞接着性を示し、作製した細胞シートの剥離する時の温度では細胞非接着性を示すものを用いると良い。例えば、温度応答性ポリマーは、臨界溶解温度未満の温度では周囲の水に対する親和性が向上し、ポリマーが水を取り込んで膨潤して表面に細胞を接着しにくくする性質(細胞非接着性)を示し、同温度以上の温度ではポリマーから水が脱離することでポリマーが収縮して表面に細胞を接着しやすくする性質(細胞接着性)を示すものを用いると良い。このような臨界溶解温度は、下限臨界溶解温度と呼ばれる。下限臨界溶解温度Tが0℃〜80℃、さらに好ましくは0℃〜50℃である温度応答性ポリマーを用いると良い。Tが0℃〜80℃であると、細胞を安定的に培養できるからである。
好適な温度応答性ポリマーとしてはアクリル系ポリマー又はメタクリル系ポリマーが挙げられる。具体的に好適な温度応答性ポリマーとしては、例えばポリ−N−イソプロピルアクリルアミド(T=32℃)、ポリ−N−n−プロピルアクリルアミド(T=21℃)、ポリ−N−n−プロピルメタクリルアミド(T=32℃)、ポリ−N−エトキシエチルアクリルアミド(T=約35℃)、ポリ−N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド(T=約28℃)、ポリ−N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド(T=約35℃)、及びポリ−N,N−ジエチルアクリルアミド(T=32℃)等が挙げられる。
これらのポリマーを形成するためのモノマーとしては、電子線照射によって重合し得るモノマーを用いることができる。モノマーとしては例えば、(メタ)アクリルアミド化合物、N−(もしくはN,N−ジ)アルキル置換(メタ)アクリルアミド誘導体、環状基を有する(メタ)アクリルアミド誘導体、及びビニルエーテル誘導体等が挙げられ、これらの1種以上を使用することができる。一種類のモノマーが単独で使用された場合、基材上に形成されるポリマーはホモポリマーとなり、複数種のモノマーが一緒に使用された場合、基材上に形成されるポリマーはヘテロポリマーとなるが、どちらの形態も本発明に包含される。
また、増殖細胞の種類によってTを調節する必要がある場合等には、上記以外の他のモノマー類をさらに加えて共重合することができる。さらに本発明に使用する上記ポリマーとその他のポリマーとのグラフト又はブロック共重合体、あるいは本発明に使用する上記ポリマーと他のポリマーとの混合物を用いても良い。また、ポリマー本来の性質が損なわれない範囲で架橋することも可能である。
pH応答性ポリマー及びイオン応答性ポリマーは作製しようとする細胞シートに適したものを適宜選択することができる。
刺激応答性ポリマー層形成用組成物30は、例えば、刺激応答性ポリマーと、架橋剤と、該ポリマーを溶解し得る有機溶媒とを含む。有機溶媒としては、ポリマーを溶解し得るものであれば特に限定されないが、常圧下において沸点120℃以下、特に60℃〜110℃であるものが好ましい。好ましい溶媒としては、メタノール、エタノール、n(もしくはi)−プロパノール、2(もしくはn)−ブタノール、及び水等が挙げられ、それらの1種以上を使用することができる。その他の溶媒、例えば1−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、2−ブトキシエタノール、及びエチレン(もしくはジエチレン)グリコール又はそのモノエチルエーテル等も使用可能である。上記刺激応答性ポリマー層形成用組成物30には、その他の添加剤として、硫酸等の酸類、モール塩等を配合することができる。なお、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30は、刺激応答性ポリマーを形成し得るモノマーや、このモノマーと該モノマーが重合してなるオリゴマー又はプレポリマーを含むものであっても良い。
刺激応答性ポリマー層形成用組成物30中の刺激応答性ポリマーの含有量は、溶媒の種類等にもよるが、1重量%〜70重量%程度であることが好ましい。また、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30の粘度は、第1基材10上に塗布可能であれば特に限定されるものではないが、例えば5×10−3Pa・s〜10Pa・sの範囲であることが好ましい。
第1基材10に対して刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を塗布する方法は、従来知られた方法を適宜選択して用いることができる。例えば、スピンコーター、バーコーター等による塗布、噴霧塗布等が挙げられる。また、より大面積の第1基材10に対して塗布する場合は、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ロッドコーティング法、ナイフコーディング法、リバースロールコーティング法、オフセットグラビアコーティング法等を適宜使用することができる。
そして、本発明では、第1基材10上に塗布された刺激応答性ポリマー層形成用組成物30の上にさらに第2基材を被せ、第1基材10及び第2基材20の間に、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を介在させた積層構造(図1(b))を形成することを特徴とする。なお、図1の例では、まず第1基材10に刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を塗布し(図1(a))、その上に第2基材20を被せる場合について説明しているが、最終的に第1基材10、第2基材20及び刺激応答性ポリマー層形成用組成物30の積層構造が得られれば良く、上記の順番には限定されない。例えば、まず刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を第2基材20に塗布し、その後に第1基材10を被せたり、あるいは対向して配置した第1基材10と第2基材との隙間に、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を注入しても良い。
第2基材20は、フィルム状であることが好ましく、また、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30への電子線照射が第2基材20側から行われる場合は、電子線の透過性が良好な材料から構成されることが好ましい。第2基材20の材料の例として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、TAC(トリアセチルセルロース)、ポリイミド(PI)、ナイロン(Ny)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、アクリル樹脂等の樹脂材料や、ガラスや石英等の無機材料を挙げることができる。特に、電子線の透過性が良い樹脂材料が好ましく用いられる。
第2基材20の厚みは、特に限定されるものではないが、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30への電子線照射が第2基材20側から行われる場合は、第2基材20の厚さは電子線が刺激応答性ポリマー層形成用組成物30に十分到達でき、かつ可撓性を有し刺激応答性ポリマー形成用組成物30へ被せる作業が容易となるような厚さとすることが好ましい。具体的には、5μm〜200μm、特に10μm〜100μmとすることが好ましい。
第2基材20を、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30に被せる際には、まず、図1(a)に示すように、第1基材10に刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を供給し、次に、図1(b)に示すように、供給された刺激応答性ポリマー層形成用組成物30に対して第2基材20を接触させ、対向する第1基材10及び第2基材20の間に刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を展開し、塗膜の厚さを均一になるよう制御することが好ましい。第2基材20を利用して刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を展開することにより、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30の供給量が少量であっても、対向する第1基材10及び第2基材20間の全体に薄く均一な層を形成することができる。したがって、電子線照射後の刺激応答性ポリマーの面内の固定化量にむらがなく、均一な刺激応答性能を得ることができる。
第1基材10と第2基材20との間に、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を介在させた積層構造を経ることにより、図1(c)に示すように、電子線を照射するまでの間の刺激応答性ポリマー層形成用組成物30(特に、組成物中の溶媒)の蒸発が抑制される。その結果、電子線照射により第1基材10に固定化される刺激応答性ポリマーの量が均一化し、安定的な刺激応答性能を得ることができる。これに対し、従来の細胞培養基材の製造方法では、図2に示すように、第2基材20を用いないため、第1基材10に供給した刺激応答性ポリマー層形成用組成物30は、電子線を照射(図2(d))するまでの間に環境変化等の影響を受けて蒸発し(図2の(b)から(c)への変化)、その結果得られる細胞培養基材1Bにおける刺激応答性ポリマーの固定化量は安定せず、刺激応答性能がばらつくこととなる。
また、第1基材10と第2基材20との間に、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を介在させた後、必要に応じて、第1基材10及び第2基材20のいずれか一方を他方に対して押圧することができる。これにより、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30からなる塗膜厚が第1基材10と第2基材20との間においてより均一化し、また、電子線が刺激応答性ポリマー層形成用組成物30の全体に対して均一に照射されるような十分に薄い塗膜厚に制御することができる。押圧する際は、第1基材10あるいは第2基材20の面全体を押圧することが好ましく、押圧手段としてはゴム等の弾性体を用いても良い。
第1基材10及び第2基材20の間の刺激応答性ポリマー層形成用組成物30の量は、刺激応答性ポリマーが機能を発揮できる量であれば良い。具体的には、電子線を照射する前の時点で、50mg/m以上であることが好ましい。塗膜量の上限は特にないが、40g/m未満が好ましく、10g/m以下がより好ましい。塗膜量が40g/m以上であると、厚みが増して電子線の貫通・照射量が安定しない場合がある。また、電子線照射によりグラフトされない遊離のポリマーを洗浄するための洗浄時間を短くするためには、塗膜量は10g/m以下であることが望ましい。
(2)電子線照射工程
続いて、図1(d)に示すように、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30に対し電子線を照射し、組成物中のモノマーの重合反応やポリマーの架橋反応を生じさせるとともに、第1基材10の表面とポリマーとの間にグラフト化反応を生じさせる。これにより、第1基材10に刺激応答性ポリマーを固定化させて、刺激応答性ポリマー層40を形成する。ここでいうグラフト化は、電子線照射によって遊離のポリマーが第1基材10の表面に結合する現象だけでなく、遊離のモノマーが第1基材10の表面に結合した後に当該モノマーを基点としてポリマー鎖が伸張する現象や、組成物中の遊離のプレポリマー又はオリゴマーが第1基材10の表面に結合する現象等を包含する。なお、図1の例では、第1基材10、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30及び第2基材20からなる積層体に対し、第2基材20側から電子線を照射しているが、これに限られず、場合によっては第1基材10側から照射しても良い。例えば、第1基材10及び第2基材20のうち、基材がより薄く、したがって電子線の照射効率が良い方を選択してその基材の側から照射することができる。
電子線の線量は、刺激応答性ポリマー層40を形成することができれば良く、特に限定されるものではない。具体的には、5Mrad〜50Mradの範囲内とすることが好ましい。
本発明では、第2基材20を被せることにより、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30中に有機溶媒等の溶媒を存在させたまま電子線照射を行うことができるため、溶媒が存在しない場合と比較すると、分子が塗膜内で移動しやすくなり、重合反応、架橋反応及びグラフト化反応の反応効率を向上させることができる。また、従来のように第2基材20を用いない場合には、刺激応答性ポリマー層形成用組成物30を塗布した後、ウェットな状態の塗膜に電子線照射を行うと、環境変化や異物等の影響を受けて塗膜厚変動等を引き起こしやすいため、通常は塗膜を乾燥した後に電子線を照射する必要があるが、本発明によれば、上記の電子線照射前の乾燥工程を省略することができ、細胞培養基材をより効率的に製造することができる。
(3)分離工程
電子線照射によって刺激応答性ポリマー層40を形成した後、図1(e)に示すように、第2基材20を刺激応答性ポリマー層40から分離することによって、目的の細胞培養基材1Aを製造する。第2基材20の分離は、適宜手段を用いて行うことができる。例えば、別途用意するキャリアと第2基材20とを接着させ、キャリアとともに第2基材20を引き剥がす方法、ロール・ツー・ロールで第2基材20を巻き取りながら引き剥がす方法等を用いて行うことができる。
第2基材20を分離した後、必要に応じて、刺激応答性ポリマー層40を乾燥させても良い。乾燥方法は特に限定されないが、典型的にはドライエア乾燥法、熱風(温風)乾燥法、(遠)赤外乾燥法等が挙げられる。
また、上述の各工程を経て形成された刺激応答性ポリマー層40には、第1基材10上に固定化されていない遊離のポリマー分子や、未反応のモノマー又はオリゴマー分子等が存在する場合がある。これらの遊離ポリマーあるいは未反応物を除去するために洗浄を行うことが好ましい。
洗浄方法としては特に限定されないが、典型的には高圧水洗、浸漬洗浄、遥動洗浄、シャワー洗浄、スプレー洗浄、超音波洗浄等が挙げられる。また洗浄液としては、典型的には各種水系、アルコール系、炭化水素系、塩素系、酸・アルカリ洗浄液等が適用可能である。
得られた細胞培養基材1Aにおける刺激応答性ポリマー層40の膜厚は、例えば0.5nm〜300nmの範囲内であり、特に1nm〜100nmの範囲内であることが好ましい。
本発明により製造される細胞培養基材に対して細胞を播種し、培養を行うことができる。培養可能な細胞としては特に限定されず、例えば、肝臓の実質細胞である肝細胞、クッパー細胞、血管内皮細胞や角膜内皮細胞等の内皮細胞、線維芽細胞、骨芽細胞、砕骨細胞、歯根膜由来細胞、表皮角化細胞等の表皮細胞、気管上皮細胞、消化管上皮細胞、子宮頸部上皮細胞、角膜上皮細胞等の上皮細胞、乳腺細胞、ペリサイト、平滑筋細胞や心筋細胞等の筋細胞、腎細胞、膵ランゲルハンス島細胞、末梢神経細胞や視神経細胞等の神経細胞、軟骨細胞、骨細胞等が挙げられる。これらの細胞は、組織や器官から直接採取した初代細胞でも良く、あるいは、それらを何代か継代させたものでも良い。さらにこれら細胞は、未分化細胞である胚性幹細胞、多分化能を有する間葉系幹細胞等の多能性幹細胞、単分化能を有する血管内皮前駆細胞等の単能性幹細胞、分化が終了した細胞のいずれであっても良い。また、細胞は単一種を培養しても良いし二種以上の細胞を共培養しても良い。
細胞を培養する際の培地としては、当技術分野において通常用いられる細胞培養用培地であれば特に制限なく用いることができる。例えば、用いる細胞の種類に応じて、MEM培地、BME培地、DME培地、αMEM培地、IMDM培地、ES培地、DM−160培地、Fisher培地、F12培地、WE培地及びRPMI1640培地等、朝倉書店発行「日本組織培養学会編 組織培養の技術第三版」581頁に記載されているような基礎培地を用いることができる。さらに、基礎培地に血清(ウシ胎児血清等)、各種増殖因子、抗生物質、アミノ酸等を加えても良い。また、Gibco無血清培地(インビトロジェン社)等の市販の無血清培地等を用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)
刺激応答性ポリマー層形成用組成物の調製
ポリ−N−イソプロピルアクリルアミドを最終濃度2重量%、ポリエチレングリコールジアクリレートを最終濃度0.20重量%になるようにイソプロピルアルコールに溶解させて刺激応答性ポリマー層形成用組成物を調製した。
刺激応答性ポリマー層形成用組成物の塗布
第1基材として、サイズ100mm×100mm、厚さ250μmの耐熱ポリスチレンフィルム(サンディック社製)を用いた。また、第2基材に対応する薄膜フィルムとして、サイズ100mm×100mm、厚さ50μmの二軸延伸ポリスチレンフィルム(旭化成ケミカルズ社製)を用いた。
第1基材の中央に、上記の刺激応答性ポリマー層形成用組成物を100μL滴下し、液滴の上に気泡が入らないように第2基材を被せた。続いて、ゴム製ロールを用いて第2基材の上から刺激応答性ポリマー層形成用組成物を塗り拡げた。
刺激応答性ポリマー層の形成
その後、電子線照射装置(岩崎電気社製)を用いて電子線照射を行い、N−イソプロピルアクリルアミドをグラフト重合させ、第1基材の表面にポリ−N−イソプロピルアクリルアミドを固定化し(250kV、230kGy)、第2基材を分離し、目的の細胞培養基材を製造した。
細胞培養試験
作製した細胞培養基材を高圧水洗(15MPa)し、自然乾燥させた。その後32mmφの円形に切り出し、35mmφポリスチレンディッシュ(ベクトンディッキンソン社製)の底面に両面テープを介して接着させた。
ポリスチレンディッシュの底面に接着させた細胞培養基材に対し、4.0×10cells/cmになるように調整したウシ血管内皮細胞(JCRBより入手)を播種した。使用培地は、10%FBS含有DMEM(シグマ製)を採用した。培養は、COインキュベーターで37℃、5%COの条件にて行い、培養1日経過後に顕微鏡観察を行ったところ、細胞培養基材に細胞が接着している様子が確認された。その後、細胞培養基材を20℃、5%CO条件下のインキュベーターに入庫した。30分後、インキュベーターから出庫したところ、接着していた細胞が剥離している様子が確認された。
1A、1B 細胞培養基材
10 第1基材
20 第2基材
30 刺激応答性ポリマー層形成用組成物
40 刺激応答性ポリマー層

Claims (5)

  1. 基材に刺激応答性ポリマーが固定化された細胞培養基材の製造方法であって、
    第1基材と、前記第1基材に対向する第2基材との間に、刺激応答性ポリマー層を形成し得る刺激応答性ポリマー層形成用組成物を介在させる工程と、
    前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物に対し電子線を照射することにより、前記第1基材に前記刺激応答性ポリマーを固定化させ、前記刺激応答性ポリマー層を形成する工程と、
    前記第2基材を、前記刺激応答性ポリマー層から分離する工程と
    を含む、前記製造方法。
  2. 前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物が、有機溶媒を含む、請求項1に記載の細胞培養基材の製造方法。
  3. 前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物に対する電子線照射が前記第2基材側から行われるものであって、前記第2基材の厚みが、5μm〜200μmである、請求項1又は2に記載の細胞培養基材の製造方法。
  4. 前記第1基材と前記第2基材との間に、前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物を介在させた後に、前記第1基材及び前記第2基材の一方を他方に対して押圧する、請求項1〜3のいずれかに記載の細胞培養基材の製造方法。
  5. 前記第1基材と前記第2基材との間に、前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物を介在させる工程が、前記第1基材及び前記第2基材の一方に前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物を供給し、供給された前記刺激応答性ポリマー層形成用組成物に対して前記第1基材及び前記第2基材の他方を接触させ、前記第1基材と前記第2基材との間に展開することにより行われる、請求項1〜4のいずれかに記載の細胞培養基材の製造方法。
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