JP2015019165A - 放射線撮像装置及び放射線撮像システム - Google Patents

放射線撮像装置及び放射線撮像システム Download PDF

Info

Publication number
JP2015019165A
JP2015019165A JP2013143931A JP2013143931A JP2015019165A JP 2015019165 A JP2015019165 A JP 2015019165A JP 2013143931 A JP2013143931 A JP 2013143931A JP 2013143931 A JP2013143931 A JP 2013143931A JP 2015019165 A JP2015019165 A JP 2015019165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation
reading operation
rows
signal
row
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013143931A
Other languages
English (en)
Inventor
拓哉 笠
Takuya Ryu
拓哉 笠
登志男 亀島
Toshio Kameshima
登志男 亀島
八木 朋之
Tomoyuki Yagi
朋之 八木
竹中 克郎
Katsuro Takenaka
克郎 竹中
英之 岡田
Hideyuki Okada
英之 岡田
翔 佐藤
Sho Sato
翔 佐藤
貴司 岩下
Takashi Iwashita
貴司 岩下
恵梨子 菅原
Eriko Sugawara
恵梨子 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013143931A priority Critical patent/JP2015019165A/ja
Priority to PCT/JP2014/068014 priority patent/WO2015005259A1/ja
Publication of JP2015019165A publication Critical patent/JP2015019165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/70Circuitry for compensating brightness variation in the scene
    • H04N23/71Circuitry for evaluating the brightness variation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/30Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof for generating image signals from X-rays

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Abstract

【課題】照射強度が弱い放射線でも放射線の検知が可能でかつ消費電力の増大を抑制することができる放射線撮像装置及び放射線撮像システムを提供することを課題とする。
【解決手段】放射線撮像装置は、行列状に配列され、放射線を電荷に変換する複数の変換素子(201)と、前記複数の変換素子の電荷に基づく信号をそれぞれ複数の信号線に行単位で出力する複数のスイッチ素子(202)と、前記複数の変換素子にバイアス電圧を供給するバイアス配線(Vs)と、前記複数の信号線の信号を読み出すための読出回路(103)と、前記バイアス配線に流れる電流を基に放射線の曝射開始を検知する電流検知部(108)と、前記読出回路により読み出される信号を基に放射線の曝射開始を検知する信号検知部(110)とを有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、医療診断における一般撮影などの静止画撮影や透視撮影などの動画撮影に好適に用いられる放射線撮像装置及び放射線撮像システムに関する。
近年、放射線による医療画像診断や非破壊検査に用いる撮影装置として、半導体材料によって形成された平面型の検出器(Flat Panel Detector、以下FPDと略す)を用いた放射線撮像装置が実用化され始めている。このFPDを用いた放射線撮像装置は、患者などの被検体を透過した放射線などの放射線をFPDでアナログ電気信号に変換し、そのアナログ電気信号をアナログデジタル変換してデジタル画像信号を取得するデジタル撮影が可能な装置である。この放射線撮像装置に用いられるFPDとしては、直接変換型と間接変換型に大別される。直接変換型の放射線撮像装置は、a−Seなどの放射線を直接電荷に変換可能な半導体材料を用いた変換素子を含む画素が、二次元に複数配列されたFPDを有する装置である。間接変換型の放射線撮像装置は、放射線を光に変換可能な蛍光体などの波長変換体と、光を電荷に変換可能なa−Siなどの半導体材料を用いた光電変換素子と、を有する変換素子を含む画素が、二次元に複数配列されたFPDを有する装置である。このようなFPDを有する放射線撮像装置は、例えば医療画像診断においては、一般撮影のような静止画撮影や、透視撮影のような動画撮影のデジタル撮像装置として用いられている。
放射線撮像装置は、撮影をする際、放射線発生装置と同期を取りながら撮影を行う。同期方法としては、放射線発生装置と放射線撮像装置を電気的に接続する方法や放射線発生装置から照射された放射線を検知して同期を取る手段がある。前者の場合、サービスマンが放射線発生装置と放射線撮像装置をケーブルで接続するため、接続作業の工数が掛り、さらに放射線発生装置と放射線撮像装置をセットで固定して使用しなければならない。後者の場合、放射線の検出器を放射線撮像装置内外に設ける、もしくは放射線撮像装置自体で検知を行う方法が知られている。この場合、接続作業の工数が不要で放射線撮像装置を持ち運び、さまざまな放射線発生装置と組み合わせて使用できるメリットがある。
通常、FPDは、変換素子とスイッチ素子で構成された画素が二次元に配列され、変換素子からの信号の読み出しや変換をリセットする場合は行単位で行われる。放射線が照射される前は、走査線を切り替えながらスイッチ素子を行単位でオン及びオフを繰り返し、変換素子のリセット処理を繰り返し行う(「空読み動作」)。空読み動作中に放射線が照射された場合、放射線の照射開始を直ちに検知し、空読み動作を停止させ、蓄積動作に移行する。蓄積動作終了後に、溜まった電荷を読み出す読み出し動作を行う(「本読み動作」)。放射線の照射開始を直ちに検出できない場合、空読み動作を継続してしまい、変換素子で発生した放射線信号をリセットしてしまうため、被験者に対し無駄に放射線を照射し、被ばく量を増加させてしまう場合がある。
放射線を放射線撮像装置自体で検知する方法として、特許文献1では以下の手法が用いられている。走査線を順次切り替えながら各変換素子のリセット処理を繰り返し行うとともに、バイアス線に流れる電流を検知する電流検知手段で検出された電流値の値に基づいて放射線の照射開始を検知する。また、特許文献2では、出力信号を使用して、放射線が入射した時を検出する方法が用いられている。
特開2010−268171号公報 特開平9−107503号公報
特許文献1では、放射線待機中に空読み動作を繰り返して行い、バイアス線に流れる電流によって放射線を検知し、放射線を検知したら空読み動作を停止させる。その場合、例えば放射線強度が弱く照射時間が長い放射線が曝射された場合に、バイアス線に流れる電流が微小なものとなるため、放射線の検知が遅れたり、検知できなかったりして、被験者に対して無駄に放射線を曝射してしまう場合がある。
また、特許文献2では、アンプ等の回路を介して常に信号を読み出している必要がある。特許文献2では、特許文献1のバイアス電流による検知方法に比べて、検知に用いる信号のSN比が良く、弱い放射線でも検知が可能だが、常にアンプを動作させているため、消費電力が大きくなるという課題がある。
本発明の目的は、照射強度が弱い放射線でも放射線の検知が可能でかつ消費電力の増大を抑制することができる放射線撮像装置及び放射線撮像システムを提供することである。
本発明の放射線撮像装置は、行列状に配列され、放射線を電荷に変換する複数の変換素子と、前記複数の変換素子の電荷に基づく信号をそれぞれ複数の信号線に行単位で出力する複数のスイッチ素子と、前記複数の変換素子にバイアス電圧を供給するバイアス配線と、前記複数の信号線の信号を読み出すための読出回路と、前記バイアス配線に流れる電流を基に放射線の曝射開始を検知する電流検知部と、前記読出回路により読み出される信号を基に放射線の曝射開始を検知する信号検知部とを有することを特徴とする。
検知感度を高めることができ、素早く放射線の曝射開始を検知可能にするとともに、検知遅れに伴う無駄な曝射を低減し、画像のアーチファクトを低減することができる。また、検知感度を高めながら、消費電力の増大を抑制することができる。
第1の実施形態における放射線撮像システムのブロック図である。 第1の実施形態における放射線撮像装置の回路図である。 第1の実施形態における撮像装置の動作を示す図である。 放射線曝射待機駆動のタイミングチャートである。 撮像装置の撮影動作のタイミングチャートである。 放射線曝射待機駆動のタイミングチャートである。 放射線曝射待機駆動のタイミングチャートである。 放射線曝射待機駆動時の駆動と各駆動のタイミングチャートである。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による放射線撮像システムの構成例を示す図である。放射線撮像システムは、放射線撮像装置100、コンピュータ111、放射線制御装置112、放射線発生装置113、表示装置116、制御卓117及び無線通信部118を有する。撮像装置100は、放射線又は光を電気信号に変換する画素を複数有する検出部101と、検出部101を駆動する駆動回路102と、駆動された検出部101からの電気信号を画像データとして出力する読出回路103と、を有する平面検出器104を含む。撮像装置100は更に、平面検出器104からの画像データを処理して出力する信号処理部105と、各構成要素に夫々制御信号を供給して平面検出器104の動作を制御する制御部106と、各構成要素に夫々バイアスを供給する電源部107を含む。信号処理部105は、後述するコンピュータ111から無線通信部118により制御信号を受けて制御部106に提供する。制御部106は、コンピュータ111からの制御信号を受けて、駆動回路102、読出回路103、信号処理部105、及び、電源部107のうちの少なくとも一つを制御する。電源部107は、不図示の外部電源や内蔵バッテリーから電圧を受けて検出部101、駆動回路102、読出回路103で必要な電圧を供給するレギュレータ等の電源回路を内包する。電源部107は、検出部101の変換素子に対して、バイアス電流検知部108を介してバイアス電圧を供給する。撮像装置100は更に、バイアス電流検知部108、演算部109、通信検知部110、及び無線通信部118を有する。バイアス電流検知部108は、検出部101のバイアス配線に流れる電流を検知する。演算部109は、バイアス電流検知部108で検知された電流又は電圧を入力して各種演算を行い、制御部106に検知信号を送信する。信号検知部110は、読出回路103で読み出された信号を基に放射線が曝射されたかを検知する回路である。信号検知部110は、フレームメモリ119を有し、読み出した画素値を一時的に保存しておくことができる。信号検知部110は、これらを利用して各種演算を行い、制御部106に検知信号を送信する。コンピュータ111は、撮像装置100の状態を決定する制御信号の送信、撮像装置100からの画像データに対する補正・保存・表示のための画像処理を行う。また、コンピュータ111は、制御卓117からの情報に基づき放射線の照射条件を決定する制御信号を放射線制御装置112に送信する。
放射線発生装置113は、放射線源114及び照射野絞り機構115を有する。放射線制御装置112は、放射線発生装置113に内包される放射線源114から放射線(例えばX線)を照射する動作や、照射野絞り機構115の動作の制御を行う。照射野絞り機構115は、平面検出器104の検出部101に放射線又は放射線に応じた光が照射される領域である所定の照射野を変更することが可能な機能を有している。制御卓117は、コンピュータ111の各種制御のためのパラメータとして被検体の情報や撮像条件の入力を行い、コンピュータ111に送信する。表示装置116は、コンピュータ111で画像処理された画像データを表示する。無線通信部118は、コンピュータ111と制御部106間の信号の送受信を行う。
図2は、図1の撮影装置100の構成例を示す回路図である。なお、図1を用いて説明した構成と同じものは同じ番号を付与しており、詳細な説明は省略する。検出部101は、行列状に複数配置された画素を有する。画素は、放射線を電荷に変換する複数の変換素子201と、複数の変換素子201の電荷に基づく電気信号をそれぞれ複数の信号線Sig1〜Signに行単位で出力する複数のスイッチ素子202とを有する。変換素子201としては、光を電荷に変換する光電変換素子とその放射線入射側に放射線を光電変換素子が感知可能な波長帯域の光に変換する波長変換体とを備えた間接型の変換素子や、放射線を直接電荷に変換する直接型の変換素子が好適に用いられる。本実施形態では、光電変換素子の一種であるフォトダイオードとして、ガラス基板等の絶縁性基板上に配置されアモルファスシリコンを主材料とするPIN型フォトダイオードを用いる。なお、MIS型等の他の形式の変換素子で構成することも可能であり、限定されない。スイッチ素子202としては、制御端子と2つの主端子を有するトランジスタが好適に用いられ、本実施形態では薄膜トランジスタ(TFT)が用いられる。変換素子201の一方の電極(第1の電極)はスイッチ素子202の2つの主端子の一方に電気的に接続され、他方の電極(第2の電極)は共通のバイアス配線Vsを介して電源部107と電気的に接続される。バイアス配線Vsは、電源部107からのバイアス電圧をすべての変換素子201に供給する。1行目の複数のスイッチ素子T11〜T1nは、それらの制御端子が1行目の駆動線G1に共通に電気的に接続されており、駆動回路102からスイッチ素子T11〜T1nの導通状態を制御する駆動信号が駆動線G1を介して行単位で与えられる。2行目の複数のスイッチ素子T21〜T2nは、それらの制御端子が2行目の駆動線G2に共通に電気的に接続されており、駆動回路102からスイッチ素子T21〜T2nの導通状態を制御する駆動信号が駆動線G2を介して行単位で与えられる。m行目の複数のスイッチ素子Tm1〜Tmnは、それらの制御端子がm行目の駆動線Gmに共通に電気的に接続されており、駆動回路102からスイッチ素子Tm1〜Tmnの導通状態を制御する駆動信号が駆動線Gmを介して行単位で与えられる。なお、駆動回路102は、制御部106から入力された制御信号に応じて、スイッチ素子T11〜Tmnを導通状態にする導通電圧と非道通状態とする非導通電圧を有する駆動信号を各駆動線G1〜Gmに出力する。これにより、駆動回路102は、スイッチ素子T11〜Tmnの導通状態及び非導通状態を制御し、検出部101を駆動する。
1列目の複数のスイッチ素子T11〜Tm1は、他方の主端子が1列目の信号線Sig1に電気的に接続されている。スイッチ素子T11〜Tm1が導通状態である間に、変換素子S11〜Sm1の電荷に応じた電気信号は、信号線Sig1を介して読出回路103に出力される。2列目の複数のスイッチ素子T12〜Tm2は、他方の主端子が2列目の信号線Sig2に電気的に接続されている。スイッチ素子T12〜Tm2が導通状態である間に、変換素子S12〜Sm2の電荷に応じた電気信号は、信号線Sig2を介して読出回路103に出力される。n列目の複数のスイッチ素子T1n〜Tmnは、他方の主端子がn列目の信号線Signに電気的に接続されている。スイッチ素子T1n〜Tmnが導通状態である間に、変換素子S1n〜Smnの電荷に応じた電気信号は、信号線Signを介して読出回路103に出力される。列方向に複数配列された信号線Sig1〜Signは、複数の画素から出力された電気信号を並列に読出回路103に出力する。読出回路103は、複数の信号線Sig1〜Signの信号を読み出す。
読出回路103は、検出部101から並列に出力された電気信号を増幅する増幅回路210を信号線Sig1〜Sign毎に対応して設けられている。また、各増幅回路210は、出力された電気信号を増幅する積分増幅器203と、積分増幅器203からの電気信号を増幅する可変増幅器204と、増幅された電気信号をサンプルしホールドするサンプルホールド回路205と、バッファアンプ206とを含む。積分増幅器203は、読み出された電気信号を増幅して出力する演算増幅器211と、積分容量212と、リセットスイッチ123とを有する。積分増幅器203は、積分容量212の値を変えることで増幅率を変更することが可能である。演算増幅器211の反転入力端子にはそれぞれ信号線Sig1〜Signの電気信号が入力され、正転入力端子には基準電位Vrefが入力され、出力端子からが増幅された電気信号が出力される。また、積分容量212が演算増幅器211の反転入力端子と出力端子の間に配置される。サンプルホールド回路205は、各増幅回路210に対応して設けられ、サンプリングスイッチ214とサンプリング容量215とによって構成される。また、読出回路103は、各増幅回路210から並列に読み出された電気信号を順次出力して直列信号の画像信号として出力するマルチプレクサ207と、画像信号をインピーダンス変換して出力するバッファ増幅器208とを有する。バッファ増幅器208から出力されたアナログ電気信号である画像信号Voutは、アナログ/デジタル(A/D)変換器209によってデジタルの画像データに変換され、信号検知部110及び信号処理部105へ出力される。信号処理部105で処理された画像データは、コンピュータ111へ出力される。
図3は、撮像装置100の動作を示すタイムチャートである。時刻t1において、変換素子201にバイアス電位が与えられると、撮像装置100は放射線曝射前の待機期間に曝射待機動作を行う。その後、時刻t2において、放射線の曝射が開始され、その直後の時刻t3に撮像装置100が放射線の曝射を検知すると、撮像装置100は撮影動作に移行し、時刻t6までの期間に撮影動作を終え、1回の撮影を終了する。曝射待機動作、放射線検知動作、撮影動作の詳細については次で詳しく述べる。
図4は、撮像装置100の放射線曝射前の待機期間の曝射待機動作を示すタイミングチャートである。時刻t1〜t2の曝射待機動作は、変換素子201に蓄積されていく暗電流成分をリセットするリセット動作(「空読み動作」)と、放射線検知のために画素からの信号を予備的に読み出す動作(「プリ本読み動作」)とで構成される。時刻t1〜t2の放射線曝射前の待機期間中は、この2つの動作を交互に繰り返し行う。
空読み動作では、変換素子201に常時蓄積されていく暗電流をリセットするために、駆動回路102により行単位でスイッチ素子(TFT)202のゲートに順次、導通電圧を印加し、行単位でスイッチ素子202を順次導通状態にする。これにより、空読み動作は、変換素子201に蓄積されている暗電流成分の電荷を信号線Sig1〜Signへ放出させる(捨てる)動作を行う。この時、読出回路103の積分増幅器203のスイッチ123は閉じており、読み出しは行われない。図4では、駆動線G1〜Gmに順次、導通電圧を印加していることを示している。また、この空読み動作中は、読出回路103の電源がオフ(非動作状態)になっており、読出回路103は低消費電力状態にある。すべての行についての空読み動作が行われた後に、プリ本読み動作が行われる。
プリ本読み動作では、読出回路103の電源をオン(動作状態)にし、全部又は任意に選択した一部の行の駆動線G1,G4,G7等に順次、導通電圧を印加し、スイッチ素子202を導通状態にし、変換素子201に蓄積されている電荷の読み出し動作を行う。読み出し動作は、後述する放射線検知後の読み出し動作と同様の動作を行い、デジタルデータとして信号を出力する。ただし、プリ本読み動作でのスイッチ素子202のオン時間は放射線検知後の読み出し動作のものよりも短いことが好ましい。プリ本読み動作は、前述したように放射線検知のために画素からの信号を予備的に読み出す動作であるため、全ての行の画素の電荷を読み出す必要はない。プリ本読み動作では、一部の行のスイッチ素子202が導通状態になる。また、プリ本読み動作中は、読出回路103の電源がオンになっており、読出回路103の消費電力が高い状態となっている。そこで、プリ本読み動作で電荷を読み出す行を数行おきの選択された行に限定し、読出回路103の駆動時間を短くすることで、消費電力の増大を抑制する。なお、プリ本読み動作で読み出された電荷で放射線を検知するためには、選択した行に放射線が照射されていることが必須条件となる。
プリ本読み動作を行う行は、少なすぎると放射線の照射領域が狭い場合に選択した行に放射線が照射されない恐れがあり、多すぎると曝射待機動作中の消費電力の増大を招く。そこで、プリ本読み動作を行う行の最適な割合は、20行〜200行に1行程度が望ましい。この割合にすることで、プリ本読み動作が撮像装置100の中で数センチメートルおきの行で行われることになり、放射線の照射領域が狭い場合においても対応が可能となる。また、20行〜200行に1行程度の割合ならば、曝射待機動作中の消費電力は曝射待機動作中、常に空読み動作を行っている場合に比べても数%の増加にとどまり、消費電力の増大を抑えることができる。
また、図4に示すように、駆動線G1〜Gmに順次、導通電圧を印加して1フレームの空読み動作終了後に、任意に選択された一部の駆動線G1,G4,G7等に順次、導通電圧を印加して1フレームのプリ本読み動作を行う。放射線曝射待機動作期間は、この動作を繰り返して行う。
次に、放射線の曝射の検知とそれに基づく制御について説明する。バイアス電流検知部108は、曝射待機動作中の主に空読み動作中の期間に、バイアス配線Vsの電流を検出する。バイアス電流検知部108は、電流値を検出するように回路を構成してもよいし、電流を電圧に変換するように回路を構成してもよい。また、バイアス配線Vsの電流に生じる様々なノイズを低減するため、ローパスフィルタやバンドパスフィルタなどのアナログフィルタ等を構成することもできる。そして、バイアス電流検知部108は、演算部109にバイアス配線Vsの電流信号を出力する。演算部109は、バイアス配線Vsの電流信号に対して演算処理を行う。演算処理は、1フレーム前のバイアス配線Vsの電流信号との差を取るなどの方法を用いて処理を行った後、予め設定しておいた第1の閾値と比較し放射線の曝射開始を判断する。すなわち、演算部109は、バイアス配線Vsに流れる電流を基に放射線の曝射開始を検知する。そして、演算部109で放射線の照射が開始されたことを判断すると、演算部109から制御部106へ曝射開始検知信号を出力する。
信号検知部110は、曝射待機動作中のプリ本読み動作中の期間に、プリ本読み動作により読み出される信号を基に放射線の曝射開始を検知する。放射線の曝射が開始されていない場合は、プリ本読みでは暗電流によって蓄積される電荷が読み出される。放射線の曝射が開始されていた時には、プリ本読みで暗電流による電荷に加えて、放射線の照射によって発生した電荷が読み出される。信号検知部110は、フレームメモリ119を有し、1フレーム前のプリ本読みで読み出された電荷量の情報を蓄積できる。信号検知部110は、1フレーム前のプリ本読みで読み出された電荷量と今回のフレームのプリ本読みで読み出された電荷量との差分をとる処理を行い、その結果の値と予め設定しておいた第2の閾値とを比較し、信号が閾値を越えた時に放射線の曝射開始を判断する。すなわち、信号検知部110は、読出回路103により読み出される信号を基に放射線の曝射開始を検知する。これにより、暗電流電荷の変動による影響を除去し、より確実に放射線の曝射開始を判断できるようになる。なお、信号検知部110は、行ごとの差分処理の結果の値を逐次加算していき、加算した値と閾値とを比較し、放射線の曝射開始を判断してもよい。そして、信号検知部110は、放射線の曝射開始を検知すると、制御部106へ曝射開始検知信号を出力する。また、フレームメモリ119に蓄積されたデータは、信号検知部110での検知が遅れてしまった場合に、画像補正に利用することもできる。
本実施形態では、上記した2つの放射線の曝射開始の検知方法を組み合わせて使用する。制御部106は、演算部109及び信号検知部110のいずれかから曝射開始検知信号を入力すると、直ちに放射線撮像装置100の動作を、曝射待機動作から蓄積動作に移行させる。図4では、撮像装置100が空読み動作中の時刻t2から放射線の曝射が開始され、駆動線G4の行のプリ本読みで放射線の曝射開始を検知し(時刻t3)、その直後に撮像装置100の動作が蓄積動作に移行することを示している。
ここで、Vs電流検知法は、バイアス電流検知部108及び演算部109にて行われるバイアス配線Vsの電流を用いた放射線の曝射開始を検知する方法である。読み出し検知法は、信号検知部110にて行われるプリ本読みによって読み出された電荷を用いて放射線の曝射開始を検知する方法である。Vs電流検知法と読み出し検知法との違いと、本実施形態における役割について詳しく述べる。
まず、Vs電流検知法の原理について説明する。放射線が撮像装置100に照射されると、画素の変換素子201の電子正孔対が発生し蓄積される。その後、空読み動作・プリ本読み動作等で画素のスイッチ素子202がオンの状態になると、発生した電子正孔対の量に応じてバイアス配線Vsに電流が流れる。Vs電流検知法では、この電流を利用して放射線の曝射開始を検知する。
Vs電流検知法の利点は、放射線検知のために、読出回路103を駆動させなくて良いため、消費電力を抑えることができ、また、空読み等の動作を連続で行っている場合は放射線の照射開始後すぐに検知が可能である点がある。しかし、Vs電流検知法では、電流検知のために特別なアンプや回路を使用していないために、外来からのノイズの影響を受けやすく、検知に利用する信号のSN比があまり高くない。従って、弱い放射線が照射されたときに検知できなかったり、検知が遅れたりする可能性がある。
読み出し検知法は、画素に蓄積された電荷を読出回路103を介して読み出し、放射線の照射開始を検知する方法であり、読み出された電荷量から放射線の曝射が開始されたかを判断する。読み出し検知法では、電荷読み出しのためにノイズ対策等が十分に行われた読出回路103を介して、電荷を読み出すため、検知に利用する信号のSN比が高い。よって、読み出し検知法では、Vs電流検知法で検知できなかった弱い放射線でも検知が可能となる。欠点は、読み出す際に、読出回路103を駆動させる必要があるため、消費電力が大きくなることである。
従って、この2つの検知方法を組み合わせることによって、それぞれの欠点を補い、どちらかを単独に用いる場合に比べて、より検知感度を高め、迅速な検知を可能にし、消費電力の増大も抑えることができる。
図5は、撮像装置100の撮影動作のタイミングチャートである。図4に続き、放射線照射開始検知後の時刻t3において、撮像装置100は、第1の撮影動作を開始する。時刻t3から時刻t6の間の撮影期間のうち時刻t3から時刻t4の間では、撮像装置100は、撮影動作において、蓄積動作と電荷読み出し動作(「本読み動作」)を行う。蓄積動作は、駆動線G1〜Gmに非導通電圧を印加し、全スイッチ素子202を非導通状態にし、変換素子201が電荷を生成及び蓄積するために放射線の照射に応じた期間で行われる動作である。蓄積動作は、予め設定しておいた放射線の曝射時間より十分に長い時間である。蓄積動作の後かつ放射線の曝射終了後、本読み動作が行われる。本読み動作は、スイッチ素子202が行単位で順次導通状態になり、読出回路103が蓄積動作で生成された電荷に応じた電気信号に基づいて1フレームの画像信号を読み出す動作である。
本読み動作について詳細に説明する。本読み動作では、まず、駆動線G1に導通電圧を印加し、1行目のスイッチ素子T11〜T1nを導通状態にする。放射線によって画素に蓄積された電荷は、積分増幅器203に入力され、増幅して出力され、後段の可変増幅器204、サンプルホールド回路205、バッファアンプ206を介して処理され、マルチプレクサ207に入力される。マルチプレクサ207は、各増幅回路210から並列に読み出された電気信号を順次出力して、直列信号の画像信号として出力する。出力された信号は、A/D変換器209でデジタルデータに変換され、信号処理部105に出力される。次に、駆動線G2に導通電圧を印加し、同様の動作を繰り返す。このようにして、駆動線G1から駆動Gmまで順次走査し、信号を読み出し、信号処理部105で画像を生成し、コンピュータ111へ出力される。
次に、時刻t4から時刻t5の間では、図4の曝射待機動作と同じ空読み動作とプリ本読み動作を複数回行った後、撮影動作直前の中止された空読み動作もしくはプリ本読み動作と同じ行数分の動作を行う。この曝射待機動作と同じ動作は少なくとも1回行い、曝射待機動作の走査駆動をストップさせた行を境に画像アーチファクトが発生しないよう回数を調整する。なお、次に、この曝射待機動作と同じ動作におけるプリ本読み動作に相当する期間で、読出回路103の電源をオンにして、電荷を読み出す必要はなく、読出回路103の電源はオフでよい。
時刻t5から時刻t6の間では、第2の撮影動作として、時刻t3〜t4の第1の撮影動作の蓄積動作と同じ時間の長さで行われる蓄積動作と、その蓄積動作で生成された電荷に基づいて暗画像データを出力するための本読み動作を行う。すなわち、時刻t5〜t6では、放射線が曝射されない状態で、時刻t3〜t4の蓄積動作及び本読み動作と同じ動作を行うことにより、読出回路103は1フレームの暗電流成分を読み出す。これは、放射線の照射が行われない状態で、変換素子201に暗電流が発生するために、この後の画像処理でその影響を除去するために行われるものである。第2の撮影動作では、第1の撮影動作と同様の動作が行われる。その後、第1の撮影動作の画像から第2の撮影動作の画像を減算することにより、暗電流成分を除去することができる。
以上、説明したように、本実施形態では、放射線曝射開始検知手段として、バイアス配線Vsの電流を用いた検知方法と、読み出した電荷から検知する方法を組み合わせ、曝射待機動作中には空読み動作とプリ本読み動作を交互に繰り返して行う。これにより、放射線の曝射開始の検知において、高感度、低消費電力、高速検知の両立を達成することができる。そして、本実施形態によれば、放射線発生装置113と放射線撮像装置100との間に配線を設けることなく、比較的簡易な構成により、被験者への無駄な曝射を抑止し、アーチファクトの少ない良質な画像を提供することが可能となる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る放射線撮像システムは、図1及び図2に記載した第1の実施形態と同じものであり、詳細な説明は割愛する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、撮像装置100の動作のうち曝射待機動作の部分である。第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、曝射待機動作は、変換素子201に蓄積されていく暗電流成分をリセットするリセット動作(「空読み動作」)と、放射線検知のために画素からの信号を予備的に読み出す動作(「プリ本読み動作」)で構成される。第1の実施形態では、駆動線G1〜Gmに順次、導通電圧を印加して、1フレームの空読み動作終了後に、任意に選択された一部の駆動線G1,G4,G7等に順次、導通電圧を印加して、1フレームのプリ本読み動作を行い、以後この動作を繰り返していた。しかし、1フレームの駆動線G1〜Gmの走査の中で、空読みとプリ本読みを繰り返し行っても良い。第2の実施形態では、このような場合の動作について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態における曝射待機動作のタイミングチャートである。第2の実施形態では、図6に示すように、1フレームの駆動線G1〜Gmの走査の中で、駆動線G1及びG2の走査期間は空読み動作を行い、駆動線G3の走査期間はプリ本読み動作を行う。そして、駆動線G4及びG5の走査期間は空読み動作を行い、駆動線G6の走査期間はプリ本読み動作を行う。行単位で走査され、一部の行についてはプリ本読み動作が行われ、他の行については空読み動作が行われる。以上のように、1行の走査の期間の単位で、空読み動作とプリ本読み動作を切り替え、繰り返し行う。このような動作を行うことで、画素のスイッチ素子202をオン及びオフする間隔がどの行でも同じになり、放射線検知での走査ストップによるアーチファクトの補正がしやすくなるという利点がある。
なお、上記利点を生かすために、空読み動作を行う行のスイッチ素子202の導通時間と、プリ本読み動作を行う行のスイッチ素子202の導通時間は同じにするのが望ましい。また、空読み動作を行う行とプリ本読み動作を行う行との最適な割合は、空読み動作10行〜200行につきプリ本読み動作1行程度の割合が望ましい。この割合にすることで、本実施形態は、第1の実施形態と同様に、プリ本読み動作が撮像装置100の中で数センチメートルのおきの行で行われることになり、放射線の照射領域が狭い場合においても対応が可能となる。また、10行〜200行に1行程度の割合ならば、曝射待機動作中の消費電力は曝射待機動作中常に空読み動作を行っている場合に比べても、数%の増加にとどまり、消費電力の増大を抑えることができる。第2の実施形態における放射線検知動作や撮影動作については、第1の実施形態と同じものであり、詳細な説明は割愛する。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る放射線撮像システムは、図1及び図2に記載した第1の実施形態と同じものであり、詳細な説明は割愛する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、撮像装置100の動作のうち曝射待機動作のプリ本読み動作の駆動方法に関する部分である。第1の実施形態では、曝射待機動作期間のうち、プリ本読み動作では選択した行の駆動線G1,G4,G7等に1行単位で導通電圧を順次印加して、駆動線G1,G4,G7等を走査し、読み出し動作を行っていた。しかし、1行単位で導通電圧を順次印加するのでなく、複数行の駆動線に同時に導通電圧を印加し、複数行のスイッチ素子202を同時に導通状態にするようにしても良い。第3の実施形態では、このような場合の動作について説明する。
図7は、第3の実施形態における曝射待機動作のタイミングチャートである。第3の実施形態では、図7に示すように、1フレームの空読み動作終了後に、選択した複数の駆動線G1,G4,G7等の行においてプリ本読み動作を行う。このとき、プリ本読み動作は、選択した行の複数の駆動線G1,G4,G7等に同時に導通電圧を印加し、複数行のスイッチ素子202を同時に導通状態にし、選択した行における電荷の読み出しを一度に行う。このような動作をすることで、同時に導通電圧を印加した行の電荷が信号線Sig1〜Signで足されて読み出されることになる。従って、放射線によって発生した電荷が加算されて読み出されるので、信号のSN比が上がり、放射線曝射開始の検知精度をさらに向上させることができるという利点がある。また、プリ本読み動作を行う時間を短くでき、読出回路103の駆動時間を短くできるため、消費電力もさらに抑えることができるという利点を有する。
複数の行のスイッチ素子202を同時に導通状態にして読み出す場合は、暗電流も加算されて読み出されてしまうので、同時に導通状態にする行を多くしてしまうと、例えば暗電流の電荷によって読出回路103のアンプ等が飽和してしまう。そこで、本実施形態におけるプリ本読み動作で一度にスイッチ素子202を導通状態にする行の最適な本数は、20〜200行程度が望ましい。この本数にすることで、本実施形態は、第1の実施形態と同様に、放射線の照射領域が狭い場合においても対応が可能となり、消費電力の増大も抑え、かつ暗電流によるアンプの飽和を回避できる。第3の実施形態における放射線検知動作や撮影動作については、第1の実施形態と同じものであり、詳細な説明は割愛する。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る放射線撮像システムは、図1及び図2に記載した第1の実施形態と同じものであり、詳細な説明は割愛する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、撮像装置100の動作のうち曝射待機動作に関する部分である。第1及び第3の実施形態における空読み動作では、駆動線G1,G2,G3・・・Gmの順に1行ずつ駆動線G1〜Gmに導通電圧を印加し、空読み動作を行っていた。しかし、第4の実施形態では、図8に示すように、空読み動作を駆動線G1,G3,G5・・・Gm−1の順すなわち奇数行の駆動線G1,G3,G5等のみに導通電圧を順次印加する。そして、奇数行の最終行の駆動線Gm−1に到達した場合は、次に偶数行の先頭行の駆動線G2で空読み動作を行い、以後、駆動線G4,G6・・・Gmと順次偶数行の空読み動作を行う。駆動線Gmまで到達した場合は、再度、奇数行の先頭の駆動線G1に戻り、奇数行の駆動線G1,G3,G5等の空読み動作を行う。本実施形態では、このような所謂インターレース駆動によって空読みを行う場合についての動作について説明する。
本実施形態では、第1の実施形態と同様に、曝射待機動作では空読み動作とプリ本読み動作を行う。ただし、インターレース駆動を行うため、図8(a)の奇数行の駆動線G1,G3,G5等の空読み動作と、図8(b)の偶数行の駆動線G2,G4,G6等の空読み動作が存在する。また、プリ本読み動作においても、インターレース駆動を行っても良く、図8(c)の奇数行の駆動線G1,G5等のプリ本読み動作と、図8(d)の偶数行の駆動線G2,G6等のプリ本読み動作が存在する。なお、プリ本読み動作においては、奇数行又は偶数行の中で一部の行を選択して行う。
図8の上部は、放射線曝射待機中の動作を示すタイムチャートである。放射線曝射待機動作は、第1の空読み動作、第1のプリ本読み動作、第2の空読み動作、第2のプリ本読み動作の順で行われ、放射線曝射待機中はこれらを繰り返し行う。第1又は第2の空読み動作では、図8(a)の奇数行の空読み又は図8(b)の偶数行の空読みが行われる。第1又は第2のプリ本読み動作では、図8(c)の奇数行のプリ本読み又は図8(d)の偶数行のプリ本読みが行われる。本実施形態における曝射待機動作は、これらの動作を組み合わせて行うことになる。
図8(a)〜(c)は、インターレース駆動時における空読み動作とプリ本読み動作のタイミングチャートである。図8(a)は奇数行の空読み、図8(b)は偶数行の空読み、図8(c)は奇数行のプリ本読み、図8(d)は偶数行のプリ本読みのタイミングチャートを示している。第1の空読み動作と第2の空読み動作は、必ず異なる偶数又は奇数の空読み動作を行わなければならない。また、画像補正の観点から、第1のプリ本読み動作と第2のプリ本読み動作も、異なる偶数又は奇数のプリ本読み動作を行うことが望ましい。すると、組み合わせは、概ね次の2種類の動作(1)及び(2)に集約される。
(1)第1の空読み動作と第1のプリ本読み動作で同じ偶数又は奇数の動作を行うもの。
(2)第1の空読み動作と第1のプリ本読み動作で異なる偶数又は奇数の動作を行うもの。
動作(1)を行う場合は、例えば偶数行の空読み動作で放射線を検知し、空読みをストップし、蓄積動作に移行した場合に、偶数行は空読みストップに伴うアーチファクトが発生しているが、奇数行はアーチファクトがない正しいデータが読み出される。つまりアーチファクトが発生する行が1行おきになるため、読み出し後の画像補正が簡単になるという利点がある。
動作(2)を行う場合は、例えば奇数行の空読み動作時から放射線が照射されていて検知できていなかった場合に、奇数行は放射線で発生した電荷が空読み動作によって一部消失してしまっているのに対して、偶数行は電荷の消失がない。このため、奇数行の空読み動作の次に行う偶数行のプリ本読み動作で放射線の曝射開始を検知しやすいという利点がある。この場合には、プリ本読みで読み出したデータを利用して画像補正を行う。コンピュータ(補正部)111は、プリ本読み動作により読み出された信号を用いて、本読み動作により読み出された画像信号を補正する。
以上のように、空読み動作は、奇数行又は偶数行について空読み動作を行う第1の空読み動作及び偶数行又は奇数行について空読み動作を行う第2の空読み動作を有する。第1の空読み動作及び第2の空読み動作は、一方が奇数行について空読み動作を行い、他方が偶数行について空読み動作を行う。プリ本読み動作は、第1のプリ本読み動作及び第2のプリ本読み動作を有する。第1の空読み動作の後に、第1のプリ本読み動作を行い、その後、第2の空読み動作を行い、その後、第2のプリ本読み動作を行う。
動作(1)では、第1のプリ本読み動作で行う行は、第1の空読み動作で行う行に含まれる行であり、第2のプリ本読み動作で行う行は、第2の空読み動作で行う行に含まれる行である。
動作(2)では、第1のプリ本読み動作で行う行は、第2の空読み動作で行う行に含まれる行であり、第2のプリ本読み動作で行う行は、第1の空読み動作で行う行に含まれる行である。
また、第1のプリ本読み動作及び第2のプリ本読み動作で行う行は、第1の空読み動作で行う行に含まれる行であってもよい。また、第1のプリ本読み動作及び第2のプリ本読み動作で行う行は、第2の空読み動作で行う行に含まれる行であってもよい。また、第1のプリ本読み動作及び第2のプリ本読み動作で行う行は、偶数及び奇数の区別なく全部又は一部の行について行ってもよい。
なお、本実施形態におけるプリ本読み動作は、第3の実施形態と同様に、選択した複数の行の駆動線に同時に導通電圧を印加し、選択した複数の行における電荷の読み出しを一度に行っても良い。第4の実施形態における放射線検知動作や撮影動作については、第1の実施形態と同じものであり、詳細な説明は割愛する。
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る放射線撮像システムは、図1に記載した第1の実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、図2に記載した撮像装置100のうちの読出回路103に関する部分であり、より具体的には、読出回路103のうちのマルチプレクサ207に信号を加算できるタイプのものを使用することである。この信号を加算できるタイプのマルチプレクサ207を使用した場合についての撮像装置100の動作について説明する。なお、撮像装置100の構成は、図2に記載した第1の実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
信号を加算できるタイプのマルチプレクサ207を使用することで、バッファアンプ206から出力される列ごとの信号を加算し、バッファアンプ208へ出力することが可能となる。そこで、この信号加算機能を利用することで、曝射待機動作時のプリ本読み動作時において、列ごとの信号を加算して出力することで、信号のSN比を上げ、放射線曝射開始の検知精度をさらに向上させることができる。また、読出回路103の駆動時間を短くし、消費電力をさらに抑えることができる。
第5の実施形態におけるプリ本読み動作時の読み出し動作について、より詳しく説明する。プリ本読みでの読み出しは、選択された行の駆動線に導通電圧を印加し、スイッチ素子202を導通状態にする。放射線によって画素に蓄積された電荷は、積分増幅器203に入力され、増幅して出力され、可変増幅器204、サンプルホールド回路205、バッファアンプ206を介して処理・増幅され、マルチプレクサ207に入力される。マルチプレクサ207は、プリ本読み動作では複数列の変換素子201の信号を加算する。マルチプレクサ207の信号加算の制御は、制御部106の制御により行われ、信号を加算して出力するモードと、マルチプレクサとして信号を出力するモードとを切り替えて使用することができる。マルチプレクサ207に入力された信号は、制御部106の制御に基づいて、マルチプレクサ207に入力された列ごとの信号を加算し、バッファアンプ208へ出力する。A/D変換器209は、この信号をデジタルデータに変換し、信号検知部110に出力する。信号検知部110は、入力された信号を演算し、放射線の照射開始の判定を行う。
このように、マルチプレクサ207に信号加算ができるタイプのものを使用し、このような動作をすることで、曝射待機動作時のプリ本読み動作時において、列ごとの信号を加算して出力する。これにより、信号のSN比を上げ、放射線曝射開始の検知精度をさらに向上させることができ、また読出回路103の駆動時間を短くし、消費電力をさらに抑えることができる。第5の実施形態における放射線待機動作のうちの空読み動作、放射線検知動作、撮影動作については、第1〜第4の実施形態と同じものであり、詳細な説明は割愛する。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
103 読出回路、108 バイアス電流検知部、110 信号検知部、201 変換素子、202 スイッチ素子、Vs バイアス配線

Claims (16)

  1. 行列状に配列され、放射線を電荷に変換する複数の変換素子と、
    前記複数の変換素子の電荷に基づく信号をそれぞれ複数の信号線に行単位で出力する複数のスイッチ素子と、
    前記複数の変換素子にバイアス電圧を供給するバイアス配線と、
    前記複数の信号線の信号を読み出すための読出回路と、
    前記バイアス配線に流れる電流を基に放射線の曝射開始を検知する電流検知部と、
    前記読出回路により読み出される信号を基に放射線の曝射開始を検知する信号検知部と
    を有することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 放射線曝射前の待機期間において、
    前記複数のスイッチ素子の導通状態及び前記読出回路の非動作状態により、前記複数の変換素子に蓄積された電荷を放出させるリセット動作と、
    前記複数のスイッチ素子の導通状態及び前記読出回路の動作状態により、前記信号線の信号を読み出すプリ本読み動作とを交互に行い、
    前記信号検知部は、前記プリ本読み動作により読み出される信号を基に放射線の曝射開始を検知することを特徴とする請求項1記載の放射線撮像装置。
  3. 前記プリ本読み動作では、前記複数のスイッチ素子のうちの一部の行のスイッチ素子が導通状態になることを特徴とする請求項2記載の放射線撮像装置。
  4. 前記複数のスイッチ素子は、前記電流検知部又は前記信号検知部により放射線の曝射開始が検知されると、非導通状態になり、前記複数の変換素子の電荷を蓄積する蓄積動作を行い、
    前記蓄積動作の後かつ前記放射線の曝射終了後、前記複数のスイッチ素子は行単位で順次導通状態になり、前記読出回路は1フレームの画像信号を読み出す本読み動作を行うことを特徴とする請求項2又は3記載の放射線撮像装置。
  5. 前記本読みの後、前記リセット動作及び前記プリ本読み動作と同じ動作を行い、
    その後、放射線が曝射されない状態で、前記蓄積動作及び前記本読みと同じ動作を行うことにより、前記読出回路は1フレームの暗電流成分を読み出すことを特徴とする請求項4記載の放射線撮像装置。
  6. すべての行についての前記リセット動作が行われた後に、前記プリ本読み動作が行われることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  7. 行単位で走査され、一部の行については前記プリ本読み動作が行われ、他の行については前記リセット動作が行われることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記プリ本読み動作では、複数行の前記スイッチ素子が同時に導通状態になることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記読出回路は、前記プリ本読み動作では複数列の前記変換素子の信号を加算するマルチプレクサを有することを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記リセット動作は、奇数行又は偶数行について前記リセット動作を行う第1のリセット動作及び偶数行又は奇数行について前記リセット動作を行う第2のリセット動作を有し、
    前記第1のリセット動作及び前記第2のリセット動作は、一方が奇数行について前記リセット動作を行い、他方が偶数行について前記リセット動作を行うことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記プリ本読み動作は、第1のプリ本読み動作及び第2のプリ本読み動作を有し、
    前記第1のリセット動作の後に、前記第1のプリ本読み動作を行い、その後、前記第2のリセット動作を行い、その後、前記第2のプリ本読み動作を行うことを特徴とする請求項10記載の放射線撮像装置。
  12. 前記第1のプリ本読み動作で行う行は、前記第1のリセット動作で行う行に含まれる行であり、
    前記第2のプリ本読み動作で行う行は、前記第2のリセット動作で行う行に含まれる行であることを特徴とする請求項11記載の放射線撮像装置。
  13. 前記第1のプリ本読み動作で行う行は、前記第2のリセット動作で行う行に含まれる行であり、
    前記第2のプリ本読み動作で行う行は、前記第1のリセット動作で行う行に含まれる行であることを特徴とする請求項11記載の放射線撮像装置。
  14. 前記第1のプリ本読み動作及び前記第2のプリ本読み動作で行う行は、前記第1のリセット動作で行う行に含まれる行であることを特徴とする請求項11記載の放射線撮像装置。
  15. 前記第1のプリ本読み動作及び前記第2のプリ本読み動作で行う行は、前記第2のリセット動作で行う行に含まれる行であることを特徴とする請求項11記載の放射線撮像装置。
  16. 請求項4又は5記載の放射線撮像装置と、
    前記プリ本読み動作により読み出された信号を用いて、前記本読み動作により読み出された画像信号を補正する補正部と
    を有することを特徴とする放射線撮像システム。
JP2013143931A 2013-07-09 2013-07-09 放射線撮像装置及び放射線撮像システム Pending JP2015019165A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143931A JP2015019165A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
PCT/JP2014/068014 WO2015005259A1 (ja) 2013-07-09 2014-07-07 放射線撮像装置及び放射線撮像システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013143931A JP2015019165A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 放射線撮像装置及び放射線撮像システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015019165A true JP2015019165A (ja) 2015-01-29

Family

ID=52279941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013143931A Pending JP2015019165A (ja) 2013-07-09 2013-07-09 放射線撮像装置及び放射線撮像システム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2015019165A (ja)
WO (1) WO2015005259A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018192062A (ja) * 2017-05-18 2018-12-06 キヤノン株式会社 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法およびプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2303772B (en) * 1995-07-28 1999-06-16 Eev Ltd Imaging apparatus
JP2012118312A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Fujifilm Corp 放射線画像検出装置およびその駆動制御方法
JP5838702B2 (ja) * 2011-02-23 2016-01-06 コニカミノルタ株式会社 放射線画像撮影システム
JP5814621B2 (ja) * 2011-05-24 2015-11-17 キヤノン株式会社 撮像装置及びその制御方法、並びに、撮像システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018192062A (ja) * 2017-05-18 2018-12-06 キヤノン株式会社 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法およびプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015005259A1 (ja) 2015-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110623682B (zh) 放射线摄像装置及控制方法、放射线摄像系统及存储介质
JP6525579B2 (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
JP5721405B2 (ja) 撮像システム、その制御方法及びプログラム
JP5230402B2 (ja) 撮像装置及び撮像システム
JP6555909B2 (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
JP5038031B2 (ja) 放射線撮影装置、その駆動方法及び放射線撮影システム
US10009990B2 (en) Imaging apparatus, control method therefor, and imaging system
US9835732B2 (en) Radiation imaging apparatus and radiation imaging system
JP5517484B2 (ja) 撮像装置及び撮像システム、それらの制御方法及びそのプログラム
US9661240B2 (en) Radiation imaging apparatus comprising a pixel including a conversion element and radiation imaging system
JP5361628B2 (ja) 撮像装置及び撮像システム、それらの制御方法及びそのプログラム
US8680471B2 (en) Imaging apparatus, imaging system, method of controlling the apparatus and the system, and program
JP5539139B2 (ja) 撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法
WO2019022017A1 (ja) 放射線撮像装置
JPWO2010150381A1 (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム、それらの制御方法及びそのプログラム
JP2014216794A (ja) 放射線撮像装置及び放射線検査装置
JP5988735B2 (ja) 放射線撮像装置の制御方法、放射線撮像装置、及び、放射線撮像システム
JP2020067303A (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
JP5988736B2 (ja) 放射線撮像装置の制御方法、放射線撮像装置、及び、放射線撮像システム
WO2019244456A1 (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法、および、プログラム
WO2015005259A1 (ja) 放射線撮像装置及び放射線撮像システム
JP6202840B2 (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法及びプログラム
JP2015019155A (ja) 放射線撮像システム
JP2024004308A (ja) 放射線撮像装置、放射線撮像システム、放射線撮像装置の制御方法、信号処理装置、信号処理装置の制御方法、および、プログラム
JP2014030216A (ja) 撮像装置及び撮像システム、それらの制御方法及びそのプログラム