JP2015018524A - 携帯式コンピュータに搭載するアンテナ・システムおよび利得を向上する方法 - Google Patents

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【課題】ノートPCのディスプレイ筐体に設けたアンテナの性能を向上させる。【解決手段】金属で形成されたディスプレイ筐体11は、ヒンジ機構100、200でシステム筐体17に結合されている。ヒンジ機構100、200は所定の位置だけでディスプレイ筐体に電気的に接続されている。給電素子151、251はヒンジ機構と電磁界結合する位置に配置されている。ヒンジ機構は給電素子から高周波電力エネルギーを受け取る副共振素子として機能してディスプレイ筐体とともに電波を放射し、給電素子の低い周波数帯域の利得を改善する。【選択図】図2

Description

本発明は、携帯式コンピュータのシステム筐体にヒンジ機構で開閉できるように取り付けられたディスプレイ筐体の下端部にアンテナを配置する技術に関する。
ノートブック型携帯式コンピュータ(ノートPC)には、無線LAN(Wireless Local Area Network)に加えて無線WAN(Wireless Wide Area Network)の無線通信システムを搭載する場合がある。無線WANでは、送信と受信に使用する主アンテナと受信専用に使用する補助アンテナを搭載する場合がある。あるいは、主アンテナと補助アンテナを利用してMIMO方式で通信する場合がある。無線WANでは700MHzといった比較的低い周波数帯も使用するために無線LANに比べてアンテナのサイズが大きくなり、ノートPCの内部に収納場所を確保することが難しい。
特許文献1は、無線アンテナを実装するコンパーチブル型のタブレット・コンピュータを開示する。システム筐体とディスプレイ筐体はそれぞれの1つの辺の中央部でヒンジにより結合されている。ディスプレイ筐体の頂部側の辺には、WWANアンテナとWLANアンテナが取り付けられ、側部側の辺には他のWLANアンテナが取り付けられている。
特許文献2は、ヒンジ部をアンテナとして利用する折畳式携帯電話機を開示する。ヒンジ部は金属の回転軸と、回転軸の周囲を覆うABS樹脂のヒンジブラケットを備える。ヒンジブラケットには、第1導体素子が貼り付けられている。回転軸に高周波電力を給電すると第1導体素子が導波素子として機能し、回転軸が1/4波長のモノポール系アンテナとして機能することが記載されている。
特開2010−45698号公報 特許第4850839号公報
図1はノートPC10に無線WANのアンテナを搭載するときの課題を説明する図である。ノートPC10は、ディスプレイ筐体11とシステム筐体17が2つのヒンジ機構23、24で開閉できるように結合されている。ディスプレイ筐体11はフラット・パネル型のディスプレイ15を収納する。システム筐体17は、表面にキーボード19を実装し、内部にマザーボードやディスク・ドライブなどのシステム・デバイスを収納する。ディスプレイ筐体11には、ディスプレイ15の周辺を覆う化粧パネル13が設けられている。
システム筐体17には、キーボード19の周辺を覆う化粧パネル21が設けられている。化粧パネル21は一部がパームレストとして機能し、中央にはタッチパッド27が設けられている。化粧パネル13、21はABS樹脂などの合成樹脂で形成される。ディスプレイ筐体11およびシステム筐体17は合成樹脂または金属で形成される。ここでディスプレイ筐体11に、ディスプレイ15とディスプレイ筐体11の内壁のスペースに上端部11aおよび下端部11bを定義する。上端部11aは、ディスプレイ筐体11を開いたときに周辺環境に机などの障害物が少ない位置であるためアンテナの取り付け位置としては最適である。
したがってディスプレイ筐体11を合成樹脂で形成する場合は、これまで無線WANの2本のアンテナ301、303を上端部11aに配置していた。近年、薄型化、軽量化、または強度の確保などの理由でディスプレイ筐体11をアルミニウム合金やマグネシウム合金などの金属で形成する場合がある。ディスプレイ筐体11を金属で形成する場合には、ディスプレイ筐体11のアンテナ301、303を配置する領域を部分的に切り欠いて目隠しのために合成樹脂を嵌め込む必要がある。そうすると、ディスプレイ筐体11を閉じた時に表面に合成樹脂と金属部分の境界線が現れることになる。
ディスプレイ筐体11の上端部11aはディスプレイ筐体11を閉じた時にユーザに近い位置になるため、この位置での合成樹脂の嵌めこみは意匠的に回避したいという要請がある。また、境界線を隠すための処理は容易ではない。したがって、金属で形成したディスプレイ筐体11にアンテナ301、303を設ける場合は、ディスプレイ筐体11の一定の領域を切り欠いても目立たない位置を選定することが求められている。
その場合のアンテナの収納位置の候補として下端部11bを挙げることができる。無線WANのアンテナは、700MHz帯から2.7GHz帯までの周波数に適応する必要がある。700MHzの周波数は波長が428ミリメートルでこれに1/4波長で共振させて十分な利得を得るためには、放射素子の長さ(素子長)を10センチメートル以上にする必要がある。上端部11aにアンテナを設ける場合は、素子長を十分に確保して700MHzといった低い周波数でも必要な利得を得ることができる。
アンテナ301、303は、相互の電波干渉を避けるために一定の間隔を空けて配置する必要がある。したがって、下端部11bにアンテナ301、303を配置する場合には、点線で示したヒンジ機構23、24の外側の領域31a、31bを選択する必要がある。領域31a、31bを長くするために、ヒンジ機構23、24を、相互の間隔を狭くしてディスプレイ筐体11の中央に近付いた位置に配置すると、ディスプレイ筐体11を支持するために必要な機械的な強度が低下する。よって、領域31a、31bの長さは制約を受ける。したがってアンテナ301、303を下端部11bに配置する場合は、低い周波数帯に共振する放射素子が必要とする素子長を十分に確保することができないという問題に突き当たる。
そこで本発明の目的は、ディスプレイ筐体の下端部に給電素子を配置した携帯式コンピュータを提供することにある。さらに本発明の目的は、金属で形成したディスプレイ筐体に無線WANのアンテナを設けた携帯式コンピュータを提供することにある。さらに、本発明の目的は、そのような携帯式コンピュータに実装するアンテナ・システムを提供することにある。さらに本発明の目的は、ディスプレイ筐体の下端部に配置したアンテナの低い周波数帯での利得を向上する方法を提供することにある。
本発明の原理は、ヒンジ機構を給電素子から高周波電力エネルギーを受け取る無給電の副共振素子として利用し、給電素子の低い周波数帯域での利得を向上する点にある。携帯式コンピュータは、システム筐体とディスプレイ筐体がヒンジ機構で開閉可能に結合されている。ヒンジ機構は、所定の位置だけでグランド・プレーンに電気的に接続する。給電素子は電磁界結合によりヒンジ機構に高周波エネルギーを供給できる位置に配置する。ヒンジ機構は、給電素子から受け取った高周波電力エネルギーで副共振して、実質的に給電素子の素子長を延長するように作用し、低い周波数帯域の利得を向上させる。
給電素子の位置がディスプレイ筐体の下端部になる場合は、ヒンジ機構の存在により、低い周波数帯域で共振するために必要な素子長を十分に確保できなくなる場合があるが、ヒンジ機構を副共振素子として利用することで、給電素子の低い周波数帯域の利得を向上することができる。給電素子を配置する領域を除いたディスプレイ筐体の全体を金属で形成する場合は、ディスプレイ筐体をグランド・プレーンとして利用すると、ディスプレイ筐体からも電波を放射して、利得を一層向上させることができる。このとき、ヒンジ機構をディスプレイ筐体に対して一旦絶縁してから、所定の位置だけでディスプレイ筐体に電気的に接続することで、ヒンジ機構の全体の長さを有効な素子長として利用することができるようになる。
アンテナ・システムが、700MHz帯の周波数帯域で共振する場合には、必要な素子長が長くなり、携帯式コンピュータに収納することが困難になる場合があるため、本発明を適用することは特に効果的である。ヒンジ機構とディスプレイ筐体を、インピーダンス整合回路を経由して接続することで、副共振の共振周波数帯を調整することができる。
給電素子の開放端がヒンジ機構を向くようにディスプレイ筐体の下端部に配置することで、給電素子の高周波エネルギーを効率よくヒンジ機構に伝搬させることができる。ヒンジ機構が相互に電気的に接続されたシャフトと軸受を備え、シャフトの端部でディスプレイ筐体に接続することでヒンジ機構の全体の長さを無給電の副共振素子として利用することができる。
本発明により、ディスプレイ筐体の下端部に給電素子を配置した携帯式コンピュータを提供することができた。さらに本発明により、金属で形成したディスプレイ筐体に無線WANのアンテナを設けた携帯式コンピュータを提供することができた。さらに本発明により、そのような携帯式コンピュータに実装するアンテナ・システムを提供することができた。さらに本発明により、ディスプレイ筐体の下端部に配置したアンテナの低い周波数帯での利得を向上する方法を提供することができた。
ノートPCに無線WANのアンテナを搭載するときの課題を説明する図である。 ノートPCの下端部に給電素子を配置したアンテナ・システムの構成を説明する図である。 図2のアンテナ・システムの電気的な接続状態を模式的に説明する図である。 ヒンジ機構の構造を説明する図である。 ヒンジ機構をディスプレイ筐体に固定する方法を説明する図である。 アンテナ・システムの性能を説明する図である。 ディスプレイ筐体の外観を説明する平面図である。
本明細書および図面では、図1に示した要素と同一の要素には同一の参照番号を付与して説明を省略するか簡略化する。図2はノートPC100に搭載した無線WANのアンテナ・システムの構成の概要を説明する図である。図2は、ディスプレイ筐体11およびシステム筐体17から化粧パネル13、21を取り外した状態を示している。図3は、主アンテナ150の構成を模式的に説明する図である。図4は、ヒンジ機構100の詳細を説明する図である。図4(A)は全体の斜視図で、図4(B)はシャフト103の構造を説明する平面図である。図5は、ヒンジ機構100のディスプレイ筐体11に対する取り付け構造を説明する断面図である。図5(A)はヒンジ機構100を絶縁しながら固定する構造を示し、図5(B)はインピーダンス整合回路を経由してヒンジ機構100をディスプレイ筐体に接続する構造を示している。
図2において、ディスプレイ筐体11とシステム筐体17は、開閉できるようにヒンジ機構100、200で結合されている。ヒンジ機構100、200はそれぞれシステム筐体17に固定される軸受101、201とディスプレイ筐体11に固定されるシャフト103、203を含む。このような構造のノートPC100を、クラムシェル型コンピュータという場合もある。アンテナ・システムは主として、主アンテナ150、補助アンテナ250、ヒンジ機構100、200、ディスプレイ筐体11、同軸ケーブル153、253および無線WANモジュール300で構成している。
主アンテナ150および補助アンテナ250は、それぞれ700MHz帯から2.7GHz帯までの周波数に適応するマルチバンド・アンテナである。主アンテナ150は、給電素子151および無給電の副共振素子として機能するヒンジ機構100を含む。補助アンテナ250は、給電素子251および無給電の副共振素子として機能するヒンジ機構200を含む。副共振素子として機能するヒンジ機構100、200はそれぞれディスプレイ筐体11とともに電波を放射する。
給電素子151、251は、相互の電波干渉を避けるために間にヒンジ機構100、200を挟んだ離れた位置に配置している。すなわち給電素子151はヒンジ機構100の軸方向でかつヒンジ機構100の外側に配置し、給電素子251も同様にヒンジ機構200の軸方向でかつヒンジ機構200の外側に配置している。一例としてそれぞれにおいて、給電素子151、251とヒンジ機構100、200の間隔は10ミリメートルとすることができる。
ディスプレイ筐体11は主アンテナ150および補助アンテナ250の給電素子151、251を配置する領域を除いた全体をアルミニウム合金またはマグネシウム合金などの金属材料で形成している。システム筐体17は本実施の形態では金属材料で形成しているが、本発明との関係ではプラスチックなどの非導電性材料で形成してもよい。ヒンジ機構100、200および給電素子151、251は、対称構造となるように形成および配置している。したがって、以下においては、主アンテナ150を構成する給電素子151およびヒンジ機構100について詳しく説明するが、給電素子251およびヒンジ機構200については、同様の構造として理解することができる。
ヒンジ機構100、200は、ディスプレイ筐体11を支持するために必要な機械的な強度を保つために両者間の間隔を一定以上確保する必要がある。したがって、給電素子151、251の素子長は制約を受ける。主アンテナ150は無線WANの送信と受信に使用し、補助アンテナ250は受信専用に使用することができる。あるいは、主アンテナ150および補助アンテナ250は送信および受信またはいずれか一方においてMIMO方式の通信で使用するようにしてもよい。
給電素子151、251は、それぞれ回路基板にフォトリソグラフィ法でアンテナ・パターンを加工したり、誘電体基板の表面にアンテナ形状に加工した金属板を貼り付けたりして形成することができる。放射素子151、251を配置する位置に対応するディスプレイ筐体11の領域は部分的に切除している。化粧パネル13は合成樹脂で形成しているため、ディスプレイ筐体11を金属材料で形成しても放射素子151、251の近辺の金属の影響で主アンテナ150および補助アンテナ250の性能が低下しないように構成している。
図7は、閉じた状態のディスプレイ筐体11の平面図である。給電素子151、251を配置するためにディスプレイ筐体11の切除した領域には非導電性材料である合成樹脂12a、12bを充填するが、下端部11bはユーザの視線から遠い位置にあり、近傍に存在するヒンジ機構100、200も一部が露出しているため合成樹脂と金属の境界線は目立たない。また副共振素子として機能するヒンジ機構100、200は軸受101、201がディスプレイ筐体11から露出しているため、ディスプレイ筐体11の金属の影響を受けないで効率よく放射することができる。給電素子151、251は、逆F型、逆L型、T型などの1/4波長で共振する接地型のモノポール・アンテナとして構成することができる。
図3は、同軸ケーブル153が接続された給電素子151が、インピーダンス素子115を通じてディスプレイ筐体に電気的に接続されたヒンジ機構100と相互結合(電磁界結合)する様子を模式的に示している。給電素子151は一例として、それぞれ逆L型アンテナで構成された高周波用の放射素子151aと低周波数用の放射素子151bを含む。
主アンテナ150は、接地型のアンテナを構成するためのアルミニウム・シートまたは銅シートで形成されたグランド・シート155を含む。グランド・シート155は、ディスプレイ筐体11に電気的に接続されている。ただし放射素子151、グランド・シート155をディスプレイ筐体11に接続しなくても電波を放射することができる。同軸ケーブル153の内部導体は給電素子151の給電部に接続され外部導体がその近辺でグランド・シート155に接続される。
図4に示すようにヒンジ機構100は、シャフト103と、シャフト103を回転できるように支持する軸受101で構成されている。一例では、シャフト103の軸方向において、軸受101とシャフト103を含むヒンジ機構100の全体の長さは約40ミリメートルである。ヒンジ機構100の全体の長さは、副共振素子として作用するヒンジ機構100の素子長を決める。
シャフト103は、円筒部103aと固定部103bを含む。円筒部103aは軸受101に嵌合して所定のトルクで回転できるように構成している。軸受101およびシャフト103はそれぞれ金属材料で形成され相互に電気的に接続されるか、すくなくとも一方から他方に高周波電流が流れるように電磁界結合している。なお、本明細書において電気的に接続されるという場合は、直流的に接続されていることを意味するものとする。
固定部103bはシャフト103の端部を、平坦になるようにプレス加工をして形成している。固定部103bには、貫通口107a、107bを形成している。軸受101は、固定部101aを含む。固定部101aには、貫通口105a、105bを形成している。固定部101aは貫通口105a、105bを利用してネジでシステム筐体17に固定し、固定部103bは貫通口107a、107bを利用してネジ109、111でディスプレイ筐体11の下端部11bに固定する。
固定部103bの先端側には、インピーダンス素子115を実装した印刷回路基板113を取り付けている。インピーダンス素子115は、抵抗、コンデンサ、およびリアクトルなどの素子で構成され、無給電の副共振素子として機能するヒンジ機構100の素子長を調整する必要がある場合に設ける。図5(A)は、ディスプレイ筐体11のタッピング・ボス14aに、固定部103bがネジ109で固定される様子を示している。固定部103bは、プラスチック製の絶縁ワッシャ121a、121bでタッピング・ボス14aおよびネジ109と電気的に絶縁される。結果としてヒンジ機構101は、この部分でディスプレイ筐体11から電気的に絶縁される。
図5(B)は、ディスプレイ筐体11のタッピング・ボス14b、固定部103bおよび印刷回路基板113が固定される様子を示している。固定部103bは、プラスチック製の絶縁ワッシャ131でタッピング・ボス14bと電気的に絶縁されるが、印刷回路基板113の裏面に形成されたランド・パターン(図示せず)とは電気的に接続される。ランド・パターンはビア・ホールで印刷回路基板113の表面に形成されたパターン116(図4)に電気的に接続される。
表面のパターン116はインピーダンス素子115を経由してパターン118(図4)でネジ111に電気的に接続される。結果として固定部103bは、シャフト103の先端部でインピーダンス素子115を経由してディスプレイ筐体11に接続される。インピーダンス素子を設ける必要がない場合は、図5(B)に示す構造から絶縁ワッシャ131および印刷回路基板113を取り除いて、シャフト103の先端部を直接ディスプレイ筐体11に接続する。図4(A)の固定部101aは、図5(A)と同じ構造で電気的に絶縁しながらシステム筐体17に固定する。
つぎに図3を参照して、アンテナ・システムの動作について説明する。ヒンジ機構100は、一旦ディスプレイ筐体11およびシステム筐体17から絶縁した後に、給電素子151から最も遠い先端部だけでディスプレイ筐体11に直接またはインピーダンス素子115を経由して電気的に接続される。ヒンジ機構100は、低周波数用の放射素子151bの開放端152に近い位置に配置されている。開放端152は、放射素子151bの中で電界が最大になる位置であり、放射素子151bに供給された高周波電力エネルギーが相互結合でヒンジ機構100に伝搬される。ヒンジ機構100に流れる高周波電流は、直接またはインピーダンス素子115を経由してディスプレイ筐体11に流れる。
ヒンジ機構100は、給電素子151から供給される高周波エネルギーで副共振してディスプレイ筐体11とともに電波を放射する。ヒンジ機構100およびディスプレイ筐体11は、700MHz帯近辺の低い周波数帯の電波を放射して、放射素子151の利得を向上させることができる。そして、ヒンジ機構100の共振周波数は、インピーダンス素子115で調整することができる。なお、ヒンジ機構100は、別に設けたグランド・プレーンに接続してもよいが、この場合ディスプレイ筐体11からの放射がないので、ディスプレイ筐体11をグランド・プレーンに利用することが望ましい。
図6は、ノートPC100で構成するアンテナ・システムの利得をシミュレーションした結果を示す図である。図6(A)は、ヒンジ機構を考慮しない場合の利得を示しており、700MHz帯の低い周波数帯域での利得が不足している。図6(B)は、図2〜図5で説明したアンテナ・システムの利得を示しており、低い周波数帯域の利得が改善されていることがわかる。これまで本実施の形態にかかるアンテナ・システムを無線WANに適用する例を示したが、金属で形成されたディスプレイ筐体に接続したヒンジ機構を副共振させて、ヒンジ機構とディスプレイ筐体から低い周波数帯の電波を放射させる原理は、無線LANのアンテナ・システムに適用することもできる。
これまで本発明について図面に示した特定の実施の形態をもって説明してきたが、本発明は図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られたいかなる構成であっても採用することができることはいうまでもないことである。
10、100 ノートPC
11 ディスプレイ筐体
11a、11b ディスプレイ筐体の上端部、下端部
12a、12b 合成樹脂
13、21 化粧パネル
15 ディスプレイ
17 システム筐体
23、24、100、200 ヒンジ機構
101、201 軸受
103、203 シャフト
103a 円筒部
103b 固定部
109、111 ネジ
121a、121b、131 プラスチック製の絶縁ワッシャ
115 インピーダンス素子
150、250 主アンテナ、補助アンテナ
151、251 給電素子
151a、151b 高周波数帯の放射素子、低周波数帯の放射素子
152 開放端
153、253 同軸ケーブル
155 グランド・シート
300 無線モジュール

Claims (15)

  1. 携帯式コンピュータに搭載するアンテナ・システムであって、
    システム筐体と、
    ディスプレイ筐体と、
    グランド・プレーンと、
    前記グランド・プレーンに所定の位置だけで電気的に接続され、前記システム筐体と前記ディスプレイ筐体を開閉可能に結合するヒンジ機構と、
    前記ヒンジ機構を無給電の副共振素子として機能させるために前記ヒンジ機構と電磁界結合をする位置に配置した給電素子と
    を有するアンテナ・システム。
  2. 前記給電素子を配置する領域を除いた前記ディスプレイ筐体の全体を金属で形成して、前記ディスプレイ筐体で前記グランド・プレーンを構成した請求項1に記載のアンテナ・システム。
  3. 前記アンテナ・システムが700MHz帯の周波数帯域で共振することができる請求項1または請求項2に記載のアンテナ・システム。
  4. 前記ヒンジ機構を、インピーダンス整合回路を経由して前記グランド・プレーンに電気的に接続した請求項1から請求項3のいずれかに記載のアンテナ・システム。
  5. 前記給電素子を、開放端が前記ヒンジ機構を向くように前記ディスプレイ筐体の下端部に配置した請求項1から請求項4のいずれかに記載のアンテナ・システム。
  6. 前記ヒンジ機構がシャフトと軸受を含み、前記ヒンジ機構を前記給電素子から離れた位置に存在する前記シャフトの端部だけで前記ディスプレイ筐体に電気的に接続した請求項5に記載のアンテナ・システム。
  7. アンテナ・システムを搭載する携帯式コンピュータであって、
    システム筐体と、
    全体的に金属で形成したディスプレイ筐体と、
    前記システム筐体と前記ディスプレイ筐体を開閉可能に結合するヒンジ機構と、
    前記ヒンジ機構と電磁界結合をするように前記ディスプレイ筐体の下端部に配置した給電素子と、
    前記ヒンジ機構と前記ディスプレイ筐体を電気的に絶縁する第1の絶縁部と、
    前記ヒンジ機構と前記ディスプレイ筐体を所定の位置だけで電気的に接続する接続部と
    を有する携帯式コンピュータ。
  8. 前記ヒンジ機構が第1のヒンジ機構と第2のヒンジ機構を含み、
    前記給電素子を前記第1のヒンジ機構と電磁界結合する第1の給電素子と前記第2のヒンジ機構と電磁界結合する第2の給電素子で構成した請求項7に記載の携帯式コンピュータ。
  9. 前記システム筐体を金属で形成し、前記ヒンジ機構と前記システム筐体を絶縁する第2の絶縁部を有する請求項7または請求項8に記載の携帯式コンピュータ。
  10. 前記給電素子の周囲を前記ディスプレイ筐体の一部を構成する非導電性材料で囲んだ請求項7から請求項9のいずれかに記載の携帯式コンピュータ。
  11. 前記ヒンジ機構がシャフトと軸受を含み、前記接続部が前記シャフトの端部と前記ディスプレイ筐体の間にインピーダンス整合回路を有する請求項7から請求項10のいずれかに記載の携帯式コンピュータ。
  12. システム筐体と全体的に金属で形成したディスプレイ筐体がヒンジ機構で回転可能に結合された携帯式コンピュータに搭載するアンテナの利得を向上する方法であって、
    前記ヒンジ機構のシャフトまたは軸受の一方を電気的に絶縁しながら前記ディスプレイ筐体に固定するステップと、
    前記ヒンジ機構のシャフトまたは軸受の他方を前記システム筐体に固定するステップと、
    前記ヒンジ機構と電磁界結合する位置に給電素子を配置するステップと、
    前記ヒンジ機構の所定の位置だけを前記ディスプレイ筐体に電気的に接続するステップと、
    前記給電素子に同軸ケーブルから高周波電力エネルギーを供給するステップと、
    前記給電素子から前記ヒンジ機構に高周波電力エネルギーを供給して前記ヒンジ機構を副共振させるステップと
    を有する方法。
  13. 前記システム筐体が金属で形成され、前記システム筐体に固定するステップが前記ヒンジ機構と前記システム筐体を絶縁するステップを含む請求項12に記載の方法。
  14. 前記給電素子が共振する周波数帯の中で低い周波数帯に前記ヒンジ機構が副共振するように、前記ヒンジ機構と前記ディスプレイ筐体の間にインピーダンス素子を挿入するステップを有する請求項12または請求項13に記載の方法。
  15. 前記ヒンジ機構が第1のヒンジ機構と第2のヒンジ機構を含み、前記給電素子が第1の給電素子と第2の給電素子を含み、前記給電素子を配置するステップが、
    前記第1の給電素子を前記第1のヒンジ機構の軸方向でかつ外側に配置するステップと、
    前記第2の給電素子を前記第2のヒンジ機構の軸方向でかつ外側に配置するステップと
    を有する請求項12から請求項14のいずれかに記載の方法。
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