JP2015017540A - 内燃機関用点火装置、及びそれに用いられる点火制御装置、並びに放電ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】多気筒の内燃機関でも実装上で問題無く適用でき、重ね放電を有効に実行して点火制御することでバッテリの不具合を生じない内燃機関用点火装置を提供する。【解決手段】この点火装置は、多気筒内燃機関を制御するコントロールユニット1に搭載される点火制御装置100が重ね放電の要求を行う制御部110を備え、別体で内燃機関に設けられた放電ユニット2が点火信号制御部101の信号101a〜101dに応じて点火コイル3a〜3dに対応する気筒を切換え(回路201)、制御部110の重ね放電要求に応じて重ね放電時間を制御(回路202)して昇圧電圧203a〜203dをコイル3a〜3dに印加(回路203)し、コイル3a〜3dが信号101a〜101dに基づく一次電流を一次側で入力して電圧203a〜203dが印加された二次側より点火プラグ4a〜4dの対応するものとの間で重ね放電出力401a〜401dを誘起する。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の点火プラグからの火花放電時間を重ね放電により延長させる点火制御を行う内燃機関用点火装置、及びそれに用いられる点火制御装置、並びに放電ユニットに関する。
近年、内燃機関の燃費を低減させることが重要な課題となっており、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスの導入よってポンピングロスが低減されることを利用して、低燃費を目的として軽負荷の運転領域では大量のEGRガスを導入して燃費を向上させる手法を採用する場合が増えている。ところが、こうした場合には、不活性ガスが増大して内燃機関の気筒(シリンダ)内に導入される新しい空気の割合が減少することに伴い、点火プラグ周りに適正な混合気が存在する割合が減ることになるため、単時間の放電では確実に着火させ、安定した燃焼を得られることが難しくなり、不正燃焼によって内燃機関が安定性を欠くことになってしまう。
そこで、内燃機関用点火装置において、点火プラグ近傍の混合気の状態にばらつきが存在することにより、希薄な空燃比となる状態や、EGRガス等の不活性ガスが混合される状態において、単時間の放電では混合気の着火性が安定しない問題を改善し、着火性の向上と安定した燃焼とを行わせることで内燃機関の燃費を向上させるための技術が重要視されている。係る周知技術として、例えば「内燃機関用の重ね放電式点火装置」(特許文献1)が挙げられる。
上述した特許文献1に係る重ね放電式点火装置の点火制御によれば、点火プラグに長い時間に渡って大きな放電エネルギーを供給する必要があるため、別途に設けた昇圧回路から所定の電圧(例えば500V)以上を点火コイルの放電電流に印加しなければならないことにより、多気筒の内燃機関では気筒数分を賄う昇圧回路の構成が大きくなってしまい、実装上の問題が生じて適用し難いという問題がある。
具体的に云えば、点火システムの構成としては、昇圧回路を点火コイル又はエンジンコントロールユニットと一体化した構成とすることが商品性を高める要素となっていることを留意し、例えば点火コイルと昇圧回路とを一体化した構成にすると、コイル単体規模も大きくなることにより、多気筒の内燃機関の各点火プラグの近傍に配置することが難しくなるばかりでなく、昇圧による発熱も発生するため、搭載上では冷却効果の高い場所に設置して放熱する手法が必要になるが、多気筒の内燃機関では放熱手段を両立できるような場所に昇圧回路と一体化して点火コイル及びプラグを設置することができないため、実装が困難になってしまう。その他、エンジンコントロールユニット内に昇圧回路を一体化して構成するには、特に多気筒の内燃機関では、気筒数分の昇圧回路を内蔵することによりコントロールユニット自体の規模が大きくなってしまうばかりでなく、発熱に対しても気筒数分の発熱を伴うために冷却効果を高める必要性がある上、気筒数分の昇圧による高電圧のラインが点火コイルまで結線されるために高電圧の結線が長くなり、内燃機関に搭載される他のセンサ信号や出力デバイスの信号にノイズが乗る等の悪影響を及ぼす可能性があるため、実用的でないという問題がある。
また、特許文献1に係る重ね放電式点火装置の点火制御によれば、重ね放電時間の制御について全領域を重ね放電とすると、消費電流が過大となって車両等の搭載先のバッテリの劣化や上がり等の不具合を招く恐れがあるため、重ね放電の実行領域を限定して使用する必要があるが、気筒数分の昇圧回路のみを纏めて別体として構成とする場合には、上述した単体規模(大きさ)の問題や搭載場所の問題については或る程度解決できても、重ね放電する領域を限定するためには昇圧回路に対して制限する重ね要求信号の情報をコントロールユニット側から与える必要があるため、別体として構成しただけでは重ね放電の実行領域を限定して使用することができず、上述したバッテリの不具合(劣化や上がり等)を解決できないという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、多気筒の内燃機関でも実装上で問題無く適用でき、重ね放電を有効に実行して点火制御することでバッテリの不具合を生じない内燃機関用点火装置、及びそれに用いられる点火制御装置、並びに放電ユニットを提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明の内燃機関用点火装置は、複数気筒の内燃機関の当該複数気筒内にそれぞれ配設される複数の点火プラグと、複数の点火プラグとの間でそれぞれ火花放電を生じさせるための重ね放電出力を誘起する複数の点火コイルと、火花放電の時間を延長させるための重ね放電を行う重ね放電式の放電ユニットと、複数の点火コイルに対してそれぞれ複数気筒内での点火状態を制御するための点火制御信号を出力する点火制御装置と、を備えた内燃機関用点火装置であって、点火制御装置は、複数の点火コイルに対してそれぞれ点火制御信号を生成して火花放電の点火時期を制御する複数の点火信号制御部と、放電ユニットに対して重ね放電の状態を制御するための重ね要求制御信号を一信号線で出力する重ね要求信号制御部と、を備え、放電ユニットは、点火制御信号に応じて複数の点火コイルに対応する気筒を切換えると共に、重ね要求制御信号に応じて重ね放電の時間を制御した上で当該切換えられた気筒に対応する当該複数の点火コイルに対してそれぞれ重ね放電の昇圧電圧を印加し、複数の点火コイルは、点火制御信号に基づいて生成した一次電流及び所定の定電圧をそれぞれ一次側で入力して昇圧電圧が印加された二次側より複数の点火プラグの対応するものとの間で重ね放電出力を誘起することを特徴とする。
また、本願発明の点火制御装置は、複数気筒の内燃機関の当該複数気筒内にそれぞれ配設される複数の点火プラグとの間でそれぞれ火花放電を生じさせるための重ね放電出力を誘起する複数の点火コイルにおける当該火花放電の時間を延長させるための重ね放電を行う重ね放電式の放電ユニット、並びに当該複数の点火コイルに対して、それぞれ当該複数気筒内での点火状態を制御するための点火制御信号を出力する点火制御装置であって、複数の点火コイルに対してそれぞれ点火制御信号を生成して火花放電の点火時期を制御する複数の点火信号制御部と、放電ユニットに対して重ね放電の状態を制御するための重ね要求制御信号を一信号線で出力する重ね要求信号制御部と、を備えたことを特徴とする。
更に、本願発明の放電ユニットは、複数気筒の内燃機関の当該複数気筒内での点火状態を制御するための点火制御装置から出力される点火制御信号に応じて、当該複数気筒内にそれぞれ配設される複数の点火プラグとの間でそれぞれ火花放電を生じさせるための重ね放電出力を誘起する複数の点火コイルにおける当該火花放電の時間を延長させるための重ね放電を行う重ね放電式の放電ユニットであって、点火制御信号に応じて複数の点火コイルに対応する気筒を切換えると共に、重ね要求制御信号に応じて重ね放電の時間を制御した上で当該切換えられた気筒に対応する当該複数の点火コイルに対してそれぞれ重ね放電用の昇圧電圧を印加することを特徴とする。
本発明の内燃機関用点火装置によれば、点火制御装置内に重ね放電の要求に係る重ね要求制御信号を一信号線で出力する重ね要求信号制御部を備えると共に、重ね放電式の放電ユニットを点火コイルや点火制御装置とは別体で内燃機関に設ける構成とし、点火制御装置における点火信号制御部からの点火制御信号に応じて放電ユニットにより点火コイルに対応する気筒を切換えると共に、重ね要求信号制御部からの重ね要求制御信号に応じて重ね放電の時間を制御した上で切換えられた気筒に対応する点火コイルに重ね放電用の昇圧電圧を印加し、点火コイルが点火制御信号に基づいて生成した一次電流及び所定の定電圧を一次側で入力して昇圧電圧が印加された二次側より点火プラグの対応するものとの間で重ね放電出力を誘起するため、多気筒の内燃機関でも実装上で問題無く適用でき、重ね放電を有効に実行して点火制御することができるようになり、レイアウトの自由度が増し、バッテリの劣化や上がり等の不具合も生じなくなる。
以下に、本発明の内燃機関用点火装置について、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る内燃機関用点火装置の基本構成を示したブロック図である。この内燃機関用点火装置は、複数気筒として、4気筒の内燃機関(エンジン)の各気筒内にそれぞれ配設される4系統の点火プラグ4a〜4dと、各点火プラグ4a〜4dと間でそれぞれ火花放電を生じさせるための重ね放電出力401a〜401dを誘起する4系統の点火コイル3a〜3dと、火花放電の時間を延長させるための重ね放電を行う重ね放電式の放電ユニット2と、各点火コイル3a〜3dに対してそれぞれ4気筒内での点火状態を制御するための点火制御信号101a〜101dを出力する点火制御装置100を搭載して4気筒内燃機関を制御するエンジンコントロールユニット1と、を備えて構成される。
このうち、点火制御装置100は、4系統の点火コイル3a〜3dに対してそれぞれ点火制御信号101a〜101dを生成して気筒内での火花放電の点火時期を制御する4系統分の点火信号制御部101と、放電ユニット2に対して重ね放電の状態を制御するための重ね要求制御信号を一信号線で出力する重ね要求信号制御部110と、を備える他、重ね要求信号制御部110による重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容について、予め設定された重ね放電での運転領域を判定する重ね運転領域判定部112と、重ね運転領域判定部112により判定される運転領域における予め設定された重ね放電の時間を判定する重ね時間判定部113と、運転領域における重ね放電での実行領域を判定して非実行領域から切換える重ね切換え判定部111と、を備えて構成される。
因みに、重ね要求信号制御部110は、重ね切換え判定部111で判定される重ね放電の実行又は停止と重ね時間判定部113で判定される重ね放電の時間とに従って重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容を設定する。重ね要求の内容については、重ね放電の実行又は停止と重ね放電の時間とを変更可能であると共に、一つの信号情報で纏めて放電ユニット2への送信に供することが好ましい。また、重ね要求信号制御部110は、点火信号制御部101により各点火コイル3a〜3dに対して点火制御信号101a〜101dを出力開始するタイミングと同時か、それよりも前のタイミングで重ね放電の実行に係る重ね要求制御信号を出力することが好ましい。更に、重ね切換え判定部111は、重ね放電での非実行領域から実行領域への移行を判定すると、重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容をEGRガス量の制御量が増大するより先に重ね放電の実行に切換えることが好ましい。
放電ユニット2は、点火制御信号101a〜101dに応じて各点火コイル3a〜3dに対応する気筒を切換えると共に、重ね要求制御信号に応じて重ね放電の時間を制御した上で切換えられた気筒に対応する各点火コイル3a〜3dに対してそれぞれ重ね放電用の高電圧線を介して昇圧電圧203a〜203dを印加するもので、各点火コイル3a〜3d及び各点火プラグ4a〜4dと点火制御装置100とは独立して内燃機関に配設される。具体的に云えば、放電ユニット2は、各点火信号制御部101から入力した点火制御信号101a〜101dに応じて点火する気筒を切換える気筒切換え回路201と、重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容に応じて重ね放電の時間を制御する重ね時間制御回路202と、重ね放電の時間の制御に従って切換えられた気筒に対応する各点火コイル3a〜3dに印加する重ね放電用の昇圧電圧203a〜203dを生成する昇圧回路203と、を備えて構成される。
各点火コイル3a〜3dは、点火制御信号101a〜101dに基づいてイグナイタ301a〜301d(但し、301b〜301dは図1中では図示されない)で生成した一次電流及び所定の定電圧(+12V)をそれぞれ一次側で入力して昇圧電圧203a〜203dが印加された二次側より各点火プラグ4a〜4dの対応するものとの間で重ね放電出力401a〜401dを誘起する。
図1に示す内燃機関用点火装置では、コントロールユニット1に搭載された点火制御装置100において、点火信号制御部101からは4気筒分の4系統の点火制御信号101a〜101dが出力されると共に、重ね要求信号制御部110からは1系統の重ね要求制御信号が出力される。
放電ユニット2は、点火コイル3a〜3d及び点火プラグ4a〜4dやコントロールユニット1とは別体で内燃機関に設けられており、昇圧回路203と4気筒分の4系統の点火コイル3a〜3dとが約500Vの高電圧線で結線されている。各点火コイル3a〜3dに内蔵されているイグナイタ301a〜301dのスイッチングで点火制御信号101a〜101dに基づいて生成した一次電流に基づいて対象とする気筒に対して通常の点火タイミングで放電が開始されると、放電状態を維持するのに必要な昇圧電圧203a〜203dを高電圧線を介して点火コイル3a〜3dの二次側に印加する。エンジン気筒(シリンダ)内では、点火プラグ4a〜4dによって混合気に放電させて着火させると共に、通常放電に続いて所謂重ね放電が誘起されるように構成されている。また、各部はそれぞれワイヤハーネスによって結線される。
実施例1に係る内燃機関用点火装置では、構成上、放電ユニット2を点火制御装置100が搭載されるコントロールユニット1とは別体として内燃機関に設置し、本来であれば放電ユニット2への4系統の点火制御信号101a〜101dと重ね放電に必要な高電圧線とが4気筒の数分必要であることにより、放電ユニット2に対して重ね放電の要求を行う信号線も同等な数が用意されるのに対し、ここでは点火制御装置100の重ね要求信号制御部110が放電ユニット2に対して重ね要求制御信号により重ね放電の要求を行うために一本の信号線で放電ユニット2の重ね時間制御回路202に対して結線されている点が特徴となっている。このように、重ね要求信号制御部110を放電ユニット2に対して一つの信号系で纏めて結線して信号を制御すれば、ワイヤハーネスによる結線を最小限に留めることができ、更にはレイアウトによって各部位の設置間隔が長くなった場合でも、ワイヤハーネス結線のコスト増加を抑制することができる。
また、点火制御装置100における重ね時間判定部113は、重ね放電を実行するのに必要な制御情報である重ね時間の判定を行い、重ね運転領域判定部112は重ね放電による運転領域を判定し、重ね切換え判定部111は重ね放電と通常放電との判定を行い、重ね放電の実行の成否を判定する。これらの各部は、それぞれ重ね放電を実行するのに必要な制御情報を演算するものであるが、最終的には重ね要求信号制御部110で出力信号の形態及びタイミングが演算される。
更に、放電ユニット2における気筒切換え回路201は点火制御信号101a〜101dに応じて各気筒の点火タイミングを判断し、重ね時間制御回路202は、重ね要求制御信号の情報(要求の内容)に応じて重ね時間を制御し、昇圧回路203は気筒毎の点火制御信号101a〜101dと重ね要求制御信号とを入力するタイミングに合わせて重ね放電に必要な昇圧電圧203a〜203dを高電圧線を介して気筒毎に対応する点火コイル3a〜3dの二次側に印加する。これにより、各気筒内の点火プラグ4a〜4dの対応するものとの間で重ね放電出力(二次電圧、二次電流)が誘起され、対象とする気筒内で重ね放電の発生による火花放電を継続的に生じさせることができる。
図2は、図1に示した実施例1に係る内燃機関用点火装置に適用可能な点火コイル3に係る基本構成を示した図である。ここでは、比較対象として、所謂重ね放電の無い放電出力を誘起する場合に火花放電する点火コイル3の構成を1つの気筒について示したものである。この点火コイル3では、一次側でイグナイタ301を介在して点火制御信号101に基づいて生成した一次電流及び所定の定電圧(+12V)を入力して同じ定電圧(12V)が印加された二次側により点火プラグ4との間で放電出力401を誘起する。これにより、1つの気筒内で重ね放電の無い火花放電が行われる。
図3は、この点火コイル3の入出力に係る波形を示したタイミングチャートである。ここでは、内燃機関の1気筒(シリンダ)内で圧縮された混合気に着火する場合の点火コイル3における点火制御信号101に対する一次電流、並びに放電出力(二次電圧、二次電流)401の関係を示している。
具体的に云えば、点火制御信号101の矩形波についての立ち上がりのONするタイミングでイグナイタ301におけるトランジスタのスイッチング動作を行い、点火コイル3の一次側に5〜10Aの範囲の一次電流を流すことで点火コイル3に磁気エネルギーが蓄えられ、点火制御信号101の矩形波の立ち下がりのOFFするタイミング(所謂点火時期)でイグナイタ301におけるトランジスタのスイッチング動作を行い、一次電流を遮断すると二次側に高電圧な二次電圧が発生し、これによって点火プラグ3での放電が行なわれる。放電を生じさせるための二次電圧は通常10kV〜15kV程度の電圧発生であり、放電による二次電流は例えば0.1Aの範囲内でその後にエネルギー放出による放電時間(th)が数ms持続する。 因みに、上述した点火制御信号101がONからOFFに移行する点火時期のタイミングは、気筒(シリンダ)内の混合気の状態と内燃機関の負荷状態等とを考慮して適切なタイミングで制御しなければ、着火性や燃焼速度に影響し、燃焼の悪化(着火性の悪化)による内燃機関の回転数変動や振動を伴うこともあり、エンジン性能に大きく影響を与えるために重要な事項となっている。
図4は、実施例1に係る内燃機関用点火装置に備えられる点火コイル3aの基本構成を放電ユニット2との対応を含めて示した図である。ここでは、本願発明で適用する重ね放電の有る重ね放電出力を誘起する場合に火花放電する点火コイル3aの構成を1つの気筒について示したものである。この点火コイル3aでは、一次側でイグナイタ301aを介在して点火制御信号101aに基づいて生成した一次電流及び所定の定電圧(+12V)を入力し、重ね要求制御信号の重ね要求の内容に応じて重ね時間制御回路202で重ね時間が指示された昇圧回路203で生成されて制御回路302で重ね時間が制御される昇圧電圧が印加された二次側により点火プラグ4aとの間で重ね放電出力401aを誘起する。これにより、1つの気筒内で重ね放電の有る火花放電が行われる。
図5は、この点火コイル3aの入出力に係る波形を示したタイミングチャートである。ここでは、内燃機関の1気筒(シリンダ)内で圧縮された混合気に着火する場合の点火コイル3aにおける点火制御信号101a及び重ね要求制御信号に対する一次電流、並びに放電出力(二次電圧、二次電流)401aの関係を示している。
具体的に云えば、まず重ね放電の無い場合には昇圧回路203が動作しないように制御されるため、図2で説明した場合と同様に、点火制御信号101aの矩形波についての立ち上がりのONするタイミングでイグナイタ301aにおけるトランジスタのスイッチング動作を行い、点火コイル3aの一次側に5〜10Aの範囲の一次電流を流すことで点火コイル3aに磁気エネルギーが蓄えられ、点火制御信号101aの矩形波の立ち下がりのOFFするタイミング(所謂点火時期)でイグナイタ301aにおけるトランジスタのスイッチング動作を行い、一次電流を遮断すると点火コイル3aの二次側に高電圧な二次電圧が発生することで、点火プラグ3aでの放電が行われる。このときの放電電流(二次電流)の流れは、図4中に示す点線矢印で示す方向となる。
次に、重ね放電を実行する場合には点火制御信号制御101aの矩形波についてのONするタイミングで、イグナイタ301aのトランジスタのスイッチング動作を行い、一次電流を遮断すると点火コイル3aの二次側に高電圧な二次電圧が発生することで、点火プラグ3aでの放電が開始される。ここでは放電ユニット2において、重ね要求制御信号の情報(重ね要求の内容)を受けて、重ね時間制御回路202が重ね放電を実行する時間を判断し、対象とする気筒の点火タイミングを判断する気筒切換え回路201が点火制御信号101aによって昇圧回路203での重ね放電を実行する対象となる気筒を判断し、一次電流の遮断するタイミングに合わせて重ね放電に必要な昇圧電圧203aを高電圧線を介して昇圧回路203が対象とする気筒に対応する点火コイル3aの二次側に連通させることで印加する。このとき、点火コイル3aでは制御回路302と連動して重ね時間が制御される昇圧回路203からの昇圧電圧203aが印加された二次側により点火プラグ4aとの間で重ね放電出力401aを誘起することにより、1つの気筒内で重ね放電の有る火花放電が行われる。このときの放電電流(二次電流)の流れは、図4中に実線矢印で示す方向となる。重ね時間制御回路202が重ね放電を終了する時間のタイミングで昇圧回路203からの昇圧電圧を遮断すると、重ね放電が終了する。
図5中の重ね放電出力(二次電圧、二次電流)401aは、図3中の放電出力(二次電圧、二次電流)401に対して重ね時間(tw)の間、延長されることで放電電圧がこの間印加され続けることになり、気筒(シリンダ)内の混合気への着火性能を向上することができる。
また、図5に示す重ね要求制御信号は、実線で示すように、点火制御信号101aに対して(td)時間、早いタイミングでON信号を出力するように制御される。この制御は重ね要求制御信号の演算タイミングが必ずしも点火タイミングで演算されている訳でなく、例えば10ms毎といった所定のマイコン演算タイミングで演算されるケースがあることを対策するためと、重ね時間制御回路202の判断タイミングにも依存するが、重ね要求有りの情報を判断したときに確実に最も早いタイミングで重ね時間制御回路202が重ね要求有りの情報と重ね時間の情報とを判断できるようにするためである。少なくとも、(td)時間は、点火制御信号101aがONするタイミングと同時(td=0)か、或いはそれより前のタイミングであることが望ましい。
実施例1では、点火タイミング毎に重ね時間(tw)の情報を重ね要求制御信号に同期させてON/OFF出力するようにしている。別の方法としては、重ね時間(tw)の制御を重ね時間制御回路202側で独自に、例えば固定時間を制御するような場合では、重ね要求制御信号を図5中の破線で示されるように単純にON信号の有無、即ち、重ね放電の実行/非実行の情報のみとして出力することもできる。尚、重ね放電の非実行の場合には図5中の点線で示す常時OFFを表わす情報を出力する。
図6は、点火制御装置100が具備する重ね運転領域判定部112で判定される重ね放電実行領域を含む運転領域をエンジン回転数と負荷との関係で示した模式図である。ここでは、特に燃費向上を目的に、EGRガスを導入する場合に、エンジン回転数と機関負荷に応じたEGR率(100%×EGRガス流量/新気空気流量)を設定するに当り、EGR率と重ね放電実行領域との関係を示している。具体的に云えば、燃焼の安定性から判断して、例えばEGR率が20%を超える重ね放電を必要とする重ね放電実行領域内のEGR大領域と、重ね放電を必要としない重ね放電実行領域外のEGR少領域とに大別する。重ね放電実行領域は、EGR大領域と同じにしても良いのであるが、敢えてEGR大領域よりも回転数及び負荷方向に拡大した領域を設定しておく。これは運転状態がEGR少領域からEGR大領域へ短時間で移行する場合に、EGR大領域で設定されるEGR率が重ね放電の実行より先に気筒(シリンダ)内に導入されて燃焼が悪化して性能低下を招くことを避けるためである。
因みに、ここで説明した重ね放電実行領域は、予めコントロールユニット1内のマイコンに設定しておき、点火制御装置100の重ね運転領域判定部112による現在の運転状態から重ね放電の運転領域か否かの判定に供する。
図7は、図6の重ね放電実行領域における重ね放電の重ね時間をエンジン回転数と負荷との関係で示した模式図である。ここでは、重ね放電実行領域内で重ね時間(tw)の情報を予め運転領域に応じて設定したものである。具体的に云えば、例えば低回転且つ低負荷領域では燃焼速度が遅くなるために重ね時間を2ms、その他の領域では1msと設定しておき、点火制御装置100の重ね時間判定部113による重ね時間(tw)の判定に供する。
図8は、点火制御装置100の演算機能(重ね切換え判定部111、重ね運転領域判定部112)による要求信号設定の動作処理を示したフローチャートである。この要求信号設定の動作処理は、例えばマイコン制御プログラムの演算周期である10ms毎に実行されるもので、最初に重ね運転領域判定部112が現在の運転領域が予め設定されている重ね運転領域にあるか否かを検索する重ね運転領域検索(ステップS801)を行った後、重ね領域か否かの判定(ステップS802)を行う。この判定では、重ね放電か通常放電かが判断されて重ね放電を実行するかしないかの判定が行われるが、重ね領域でないと判定されれば、重ね要求と実行フラグとについてのフラグクリア(ステップS806)によりfWIGP=0、fWIGD=0としてクリアした後、重ね要求制御信号の出力形態として、要求信号設定(ステップS807)を行って重ねなし(重ね停止)情報であるOFF設定を行ってから動作処理を終了するが、重ね領域と判定されれば、その旨を重ね切換え判定部111へ伝達する。
そこで、重ね切換え判定部111では、重ね時間(tw)の情報を運転領域によって予め設定されている情報から検索する重ね時間検索(ステップS803)を行った後、要求信号設定(ステップS804)を行って重ね放電実行のための実行+重ね時間(tw)の情報を要求信号のONタイミングとOFFタイミングとに設定し、重ね要求フラグセット(ステップS805)によりfWIGP=1としてセットしてから動作処理を終了する。
図9は、点火制御装置100の演算機能(重ね要求信号制御部110、重ね時間判定部113)による要求信号実行の動作処理を示したフローチャートである。この要求信号実行の動作処理は、例えばクランク角度に同期した所定角度又は角度に換算した時間タイマによる割込み処理として実行されるもので、具体的には図6に示したような運転領域に対する重ね放電実行領域を対象としてON、OFFの出力が実行される。
最初に点火制御装置100の重ね要求信号制御部110では、図8で説明した重ね要求フラグにfWIGP=1がセットされているか否かを、重ね要求フラグfWIGP=1か否かの判定(ステップS901)により行い、fWIGP=1がセットされていなければ、常時要求信号をOFFとして出力する要求信号OFF(ステップS907)の処理へジャンプして動作処理を終了するが、fWIGP=1がセットされていれば、引き続いて点火信号制御部101での点火制御信号101aの情報による点火開始のタイミングであるか否かを判定(ステップS902)する。この判定の結果、点火開始のタイミングであれば、直ちに要求信号をONとして出力する要求信号ON(ステップS904)の処理にジャンプするが、点火開始のタイミングでなければ引き続いて要求信号のONタイミングであるか否かの判定(ステップS903)を行う。この判定の結果、ONタイミングに達していなければ、常時要求信号をOFFとして出力する要求信号OFF(ステップS907)の処理へジャンプして動作処理を終了するが、ONタイミングとなれば要求信号をONとして出力する要求信号ON(ステップS904)の処理を行う。
要求信号ON(ステップS904)の処理が済めば、次に点火制御装置100の重ね時間判定部113による重ね時間が経過しているか否かの判定(ステップS905)の結果を受け、重ね要求信号制御部110では重ね時間を経過していなければ直ちに動作処理を終了してON状態を継続するが、重ね時間を経過していれば重ね実行フラグセット(ステップS906)によりfWIGD=1としてセットしてからそのまま常時要求信号をOFFとして出力する要求信号OFF(ステップS907)の処理を行った後に動作処理を終了する。
図10は、点火制御装置100の演算機能によるEGR率設定の動作処理を示したフローチャートである。このEGR率設定の動作処理は、例えばマイコン制御プログラムの演算周期である10ms毎に実行されるもので、重ね放電の非実行領域から実行領域への移行が判定された場合にEGRガス量の制御量とのタイミングを示すものである。
最初に点火制御装置100では、現在の運転領域から予め設定されているEGR率を検索するEGR率検索(ステップS1001)を行った後、現在の運転領域が重ね領域か否かの判定(ステップS1002)を行う。この判定の結果、重ね領域でなければ検索したEGR率をセットする検索EGR率セット(ステップS1004)の処理にジャンプしてから動作処理を終了するが、重ね領域であれば実行フラグ(fWIGD)の情報を参照し、重ね実行済みであるか否かの判定(ステップS1003)をfWIGD=1であるか否かにより判断し、重ね実行済みであれば検索EGR率をそのままセットする検索EGR率セット(ステップS1004)の処理を行ってから動作処理を終了するが、重ね実行済みでなければ現在のEGR率を保持したままとするEGR率保持(ステップS1005)の処理を行ってから動作処理を終了する。これによりEGRガスが増大するより先に重ね放電に切換えて制御すれば、EGRガスの増加や重ね実行のタイミングずれを抑制することができ、重ね放電の実行前に大量のEGRガスが導入されて燃焼が悪化してしまう等のエンジン性能の悪化が抑制される。
何れにせよ、実施例1に係る内燃機関用点火装置によれば、多気筒の内燃機関において点火制御装置100を搭載したコントロールユニット1を実装する場合に重ね放電式の放電ユニット2を点火コイル3a〜3dや点火制御装置100とは別体で内燃機関に設ける構成しているため、内燃機関室(エンジンルーム)内の実装上レイアウトの自由度が増して実装上で問題無く適用できる。
また、点火制御装置100の重ね要求信号制御部110は、予め運転領域によって設定される重ね放電実行領域を運転領域に設定して重ね放電実行領域を判定することによって、重ね放電の実行又は停止と重ね放電時間の切換えとを制御し、重ね放電を有効に実行して点火制御するため、消費電流が過大となってバッテリの劣化や上がり等の不具合を招くことが無くなる。
更に、重ね要求信号制御部110で重ね要求制御信号を出力するタイミングを点火信号制御部101により各点火コイル3a〜3dに対して点火制御信号101a〜101dを出力開始するタイミングと同時か、それよりも前として重ね放電を実行させるための情報を出力することにより、重ね放電実行領域に移行した場合において、点火コイル3a〜3dが実際に重ね放電を開始するタイミングの遅れを次の点火信号から反映するのではなく、最短のタイミングで点火に反映させることができる。
加えて、重ね放電の非実行領域から実行領域への移行が判定される場合に、EGRガスの制御量が増大するより先に重ね放電に切換える制御を行うため、EGRガスの増加と重ね放電の実行のタイミングずれとを抑制することができ、重ね放電の実行前に大量のEGRガスが導入されて燃焼が悪化してしまう等の内燃機関(エンジン)性能の悪化を抑制することができる。
尚、実施例1に係る内燃機関用点火装置は、4気筒内燃機関へ適用する場合の構成を説明したが、4気筒以外の多気筒内燃機関についても同様に適用できるため、本発明の内燃機関用点火装置は、実施例1で開示したものに限定されない。
1 コントロールユニット
2 放電ユニット
3、3a〜3d 点火コイル
4、4a〜4d 点火プラグ
100 点火制御装置
101、101a〜101d 点火制御信号
201 気筒切換え回路
202 重ね時間制御回路
203 昇圧回路
203a〜203d 昇圧電圧
301、301a〜301d イグナイタ
302 制御回路
401 放電出力(二次電圧、二次電流)
401a〜401d 重ね放電出力(二次電圧、二次電流)
2 放電ユニット
3、3a〜3d 点火コイル
4、4a〜4d 点火プラグ
100 点火制御装置
101、101a〜101d 点火制御信号
201 気筒切換え回路
202 重ね時間制御回路
203 昇圧回路
203a〜203d 昇圧電圧
301、301a〜301d イグナイタ
302 制御回路
401 放電出力(二次電圧、二次電流)
401a〜401d 重ね放電出力(二次電圧、二次電流)
Claims (8)
- 複数気筒の内燃機関の当該複数気筒内にそれぞれ配設される複数の点火プラグと、前記複数の点火プラグとの間でそれぞれ火花放電を生じさせるための重ね放電出力を誘起する複数の点火コイルと、前記火花放電の時間を延長させるための重ね放電を行う重ね放電式の放電ユニットと、前記複数の点火コイルに対してそれぞれ前記複数気筒内での点火状態を制御するための点火制御信号を出力する点火制御装置と、を備えた内燃機関用点火装置であって、
前記点火制御装置は、前記複数の点火コイルに対してそれぞれ前記点火制御信号を生成して前記火花放電の点火時期を制御する複数の点火信号制御部と、前記放電ユニットに対して前記重ね放電の状態を制御するための重ね要求制御信号を一信号線で出力する重ね要求信号制御部と、を備え、
前記放電ユニットは、前記点火制御信号に応じて前記複数の点火コイルに対応する気筒を切換えると共に、前記重ね要求制御信号に応じて前記重ね放電の時間を制御した上で当該切換えられた気筒に対応する当該複数の点火コイルに対してそれぞれ重ね放電用の昇圧電圧を印加し、
前記複数の点火コイルは、前記点火制御信号に基づいて生成した一次電流及び所定の定電圧をそれぞれ一次側に入力して前記昇圧電圧が印加された二次側より前記複数の点火プラグの対応するものとの間で前記重ね放電出力を誘起することを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 請求項1記載の内燃機関用点火装置において、前記点火制御装置は、前記重ね要求信号制御部による前記重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容について、予め設定された前記重ね放電での運転領域を判定する重ね運転領域判定部と、前記重ね運転領域判定部により判定される前記運転領域における予め設定された前記重ね放電の時間を判定する重ね時間判定部と、前記運転領域における前記重ね放電での実行領域を判定して非実行領域から切換える重ね切換え判定部と、を備え、
前記重ね要求信号制御部は、前記重ね切換え判定部で判定される前記重ね放電の実行又は停止と前記重ね時間判定部で判定される当該重ね放電の時間とに従って前記重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容を設定することを特徴とする内燃機関用点火装置。 - 請求項2記載の内燃機関用点火装置において、前記重ね要求信号制御部は、前記重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容について、前記重ね放電の実行又は停止と当該重ね放電の時間とを変更可能であると共に、一つの信号情報で纏めて前記放電ユニットへの送信に供することを特徴とする内燃機関用点火装置。
- 請求項2又は3記載の内燃機関用点火装置において、前記重ね要求信号制御部は、前記点火信号制御部により前記複数の点火コイルに対して前記点火制御信号を出力開始するタイミングと同時か、それよりも前のタイミングで前記重ね放電の実行に係る前記重ね要求制御信号を出力することを特徴とする内燃機関用点火装置。
- 請求項2記載の内燃機関用点火装置において、前記重ね切換え判定部は、前記重ね放電での前記非実行領域から前記実行領域への移行を判定すると、前記重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容をEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガス量の制御量が増大するより先に当該重ね放電の実行に切換えることを特徴とする内燃機関用点火装置。
- 請求項1〜5の何れか1項記載の内燃機関用点火装置において、前記放電ユニットは、前記複数の点火信号制御部から入力した前記点火制御信号に応じて点火する気筒を切換える気筒切換え回路と、前記重ね要求制御信号に係る重ね要求の内容に応じて前記重ね放電の時間を制御する重ね時間制御回路と、前記重ね放電の時間の制御に従って前記切換えられた気筒に対応する前記複数の点火コイルに印加する前記重ね放電用の昇圧電圧を生成する昇圧回路と、を備えると共に、前記複数の点火コイル及び前記点火制御装置とは独立して前記内燃機関に配設されたことを特徴とする内燃機関用点火装置。
- 複数気筒の内燃機関の当該複数気筒内にそれぞれ配設される複数の点火プラグとの間でそれぞれ火花放電を生じさせるための重ね放電出力を誘起する複数の点火コイルにおける当該火花放電の時間を延長させるための重ね放電を行う重ね放電式の放電ユニット、並びに当該複数の点火コイルに対して、それぞれ当該複数気筒内での点火状態を制御するための点火制御信号を出力する点火制御装置であって、
前記複数の点火コイルに対してそれぞれ前記点火制御信号を生成して前記火花放電の点火時期を制御する複数の点火信号制御部と、前記放電ユニットに対して前記重ね放電の状態を制御するための重ね要求制御信号を一信号線で出力する重ね要求信号制御部と、を備えたことを特徴とする点火制御装置。 - 複数気筒の内燃機関の当該複数気筒内での点火状態を制御するための点火制御装置から出力される点火制御信号に応じて、当該複数気筒内にそれぞれ配設される複数の点火プラグとの間でそれぞれ火花放電を生じさせるための重ね放電出力を誘起する複数の点火コイルにおける当該火花放電の時間を延長させるための重ね放電を行う重ね放電式の放電ユニットであって、
前記点火制御信号に応じて前記複数の点火コイルに対応する気筒を切換えると共に、前記重ね要求制御信号に応じて前記重ね放電の時間を制御した上で当該切換えられた気筒に対応する当該複数の点火コイルに対してそれぞれ重ね放電用の昇圧電圧を印加することを特徴とする放電ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013144899A JP2015017540A (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 内燃機関用点火装置、及びそれに用いられる点火制御装置、並びに放電ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2015017540A true JP2015017540A (ja) | 2015-01-29 |
Family
ID=52438754
Family Applications (1)
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JP2013144899A Pending JP2015017540A (ja) | 2013-07-10 | 2013-07-10 | 内燃機関用点火装置、及びそれに用いられる点火制御装置、並びに放電ユニット |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2015017540A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5843047B2 (ja) * | 2013-03-21 | 2016-01-13 | 日産自動車株式会社 | 内燃機関の点火制御装置および点火制御方法 |
-
2013
- 2013-07-10 JP JP2013144899A patent/JP2015017540A/ja active Pending
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