JP2015017427A - 床材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】雄実部10の上方には上切欠部11が形成され、雄実部10の下方には下切欠部12が形成されており、上切欠部11の床材表面1sからの深さ寸法Aを雄実部10の厚さ寸法Bよりも小さくし、雄実部10の厚さ寸法Bを下切欠部12の床材裏面1tからの深さ寸法Cよりも小さくし、下切欠部12の床材裏面1tからの深さ寸法Cを、上切欠部11の床材表面1sからの深さ寸法Aと雄実部10の厚さ寸法Bの合算値よりも小さくする一方、雌実部20の上方には上切欠部11に対応した上突出部21が形成され、雌実部20の下方には下切欠部12に対応した下突出部22が形成されている。
【選択図】図1
Description
図1(a)は床材の縦断面図および一部拡大縦断面図、図1(b)は図1(a)に符号(A、B、C、XおよびY)で示した各寸法の相互の関係を示した式、図1(c)は同実施形態における他例を示した床材の縦断面図である。
図2(a)、(b)は床材の接合、固定構造を示した要部縦断面図である。図3は、図1に示した床材の他の接合、固定構造を示した要部縦断面図である。
この床材1の雄実部10の上方には上切欠部11が形成され、雄実部10の下方には下切欠部12が形成されている。
つまり、上切欠部11の床材表面1sからの深さ寸法Aは、雄実部10の厚さ寸法Bよりも小さい。また、雄実部10の厚さ寸法Bは、下切欠部12の床材裏面1tからの深さ寸法Cよりも小さい。さらに、下切欠部12の床材裏面1tからの深さ寸法Cは、上切欠部11の床材表面1sからの深さ寸法Aと、雄実部10の厚さ寸法Bの合算値よりも小さい。
なお、雄実部10側の上切欠部11の床材表面1sからの深さ寸法Aは、図例のように面取り部10aの下端からの深さに対応している。
雄実部10側では若干寸法は異なるが、雌実部20側に対応して、下切欠部12の横方向の切欠寸法X´が上切欠部11の切欠寸法Y´よりも大とされる。
まず、雌実部20側の下突出部22を上突出部21よりも大きく突出させたことで、床材1の床下地2への固定において雌実部20側での釘打ちをしやすくすることができる。また、床下地2に接触載置させた下突出部22に釘打ちする構成であるため、釘8が空洞部分を通過するなどの打ちミスが発生し得ない。ようするに、雌実部20側からの釘打ちは、一般的な雄実部10側での釘打ちに比べて、釘8の打ち込み方向の限定があまりない。
なお、後述するように、この床材1は雌実部20側でのみ釘打ちできる構成のものではなく、雄実部10、雌実部20のいずれの釘打ちも可能としたものである。
なお、床材1固定用の釘8としてはステープルも含まれるものとする。
上切欠部11の床材表面1sからの深さ寸法Aを、他の部位の厚さ方向のいずれの寸法よりも小さくしたことにより、上切欠部11の床材表面1sからの深さをより浅くすることができる。そのため、床下地2上で隣設される床材1との間にかりに目隙ができたとしても、目隙は深さが浅いためほとんど目立たない。
なお、目隙を目立たせないためには、突き合わせ状態となる上切欠部11、上突出部21の各小口(端面)および雄実部10の上面には化粧材1bと同色または類似色を施しておくことが望ましい。
したがって、厚めの化粧材1bを用いて面取り部10a、20aの厚さ方向の寸法を大きくしても、上記関係式(A<B<C)であれば、上記効果は奏せられる。
なお、図1(c)の例のように、化粧シート1cを端面に巻き込むように貼り付けるようにすれば、目隙ができたとしてもその目隙からは化粧シート1cの表面が見える程度であり、木質の小口(端面)が覗くことはなく、美観を損なうおそれはない。
つまり、床材1同士が接合した状態で、上切欠部11と上突出部21との端面同士が接触したうえで、雄実部10と雌実部20との端面間および下切欠部12と下突出部22との端面間に隙間空間S、Sができることが望ましい。
また、上述の関係式(A<B<C、C<A+B)から、雌実部20の溝幅寸法(厚さ方向の寸法)をある程度大きくできるので、それによっても接着剤5は表面側(上方)には向かいにくくでき、また糊溜まり部23の容量を大きくすることもできる。
なお、この隙間空間Sに収容される接着剤5は量が多くなるが、床材1、1間に配されるものであるため、床材1、1同士の結合におおいに寄与することとなる。
このように下切欠部12の入隅部に肉盛部12aが形成されているため、釘8の軸部の通過領域を大きくすることができ、雄実部10側での釘打ちの打ちミスを少なくすることができる。
上切欠部11の床材表面1sからの深さ寸法A+面取り部10aの寸法:2.5mm
(深さ寸法Aは、2.0mm以上、3.2mm以下であることが好ましい。)
雄実部10の厚さ寸法B:4.2mm
下切欠部12の床材裏面1tからの深さ寸法C:5.3mm
上突出部21の厚さ寸法:2.4mm
雌実部20の溝幅寸法:4.4mm
下突出部22の厚さ寸法(支持部22b側):5.2mm
下突出部22の厚さ寸法(段落ち部22a側):4.5mm
上突出部21の雌実部20の溝底部20bからの突出寸法Y:4.5mm
下突出部22の雌実部20の溝底部20bからの突出寸法X:9.0mm
上切欠部11の横方向の切欠寸法Y´:4.0mm
下切欠部12の横方向の切欠寸法X´:9.5mm
なお、図2(a)、(b)に示した手順は雌実部20側に釘打ちする例である。つまり、これらの図に示した手順は、既設の先床材1Xの雌実部20に対して新設の後床材1Yの雄実部10を嵌合させるように接合する場合の手順である。この場合には、壁際等に設置する端部用の床材1は当然に、雄実部20側の側端部を壁際等に配置する必要があるので、じゃまになる雄実部20を切除して使用することが望ましい。
また、下方へと向かった接着剤5は、床材1の裏面側の面取り部にも到達し、床材裏面1tと床下地2との間にも入り込み、床下地2上への接合効果を発揮する。
図4は、本実施形態に係る床材の説明図であり、図4(a)は縦断面図、図4(b)は床材の接合、固定構造を示した概略要部縦断面図である。
1s 床材表面
1t 床材裏面
1X 先床材
1Y 後床材
2 床下地
5 接着剤
8 釘
8a 頭部
10 雄実部
11 上切欠部
12 下切欠部
12a 肉盛部
20 雌実部
20b 溝底部
21 上突出部
22 下突出部
22a 段落ち部
22b 支持部
23 糊溜まり部
A 上切欠部の床材表面からの深さ寸法
B 雄実部の厚さ寸法
C 下切欠部の床材裏面からの深さ寸法
X 下突出部の雌実部の溝底部からの突出寸法
Y 上突出部の雌実部の溝底部からの突出寸法
Claims (6)
- 少なくとも一方向の両側端部における一方の側端部に突条状の雄実部を設け、他方の側端部に溝状の雌実部を設けて、隣設される床材と、側端部同士で雌雄嵌合し得る構成とした床材において、
前記雄実部の上方には上切欠部が形成され、前記雄実部の下方には下切欠部が形成されており、
前記上切欠部の床材表面からの深さ寸法を前記雄実部の厚さ寸法よりも小さくし、前記雄実部の厚さ寸法を前記下切欠部の床材裏面からの深さ寸法よりも小さくし、前記下切欠部の床材裏面からの深さ寸法を、前記上切欠部の床材表面からの深さ寸法と前記雄実部の厚さ寸法の合算値よりも小さくする一方、
前記雌実部の上方には前記上切欠部に対応した上突出部が形成され、前記雌実部の下方には前記下切欠部に対応した下突出部が形成されていることを特徴とする床材。 - 請求項1において、
前記雌実部の溝底部に、さらに掘り込んでなる糊溜まり部が形成されていることを特徴とする床材。 - 請求項1または2において、
前記下突出部は、前記上突出部の前記雌実部の溝底部からの突出寸法よりも大きく突出している一方、前記下切欠部は、前記下突出部を受け入れられる寸法に形成されていることを特徴とする床材。 - 請求項3において、
前記下突出部の側端部側の上面には段落ち部が形成され、該下突出部が隣設される床材の前記下切欠部と嵌合したときに、前記雄実部と前記下突出部との上下間に隙間空間が形成されることを特徴とする床材。 - 請求項4において、
前記下突出部の前記段落ち部よりも基部側の上面が前記段落ち部側に向けて降下傾斜していることを特徴とする床材。 - 請求項3〜5のいずれか1項において、
前記下切欠部における前記雄実部との入隅部には肉盛部が形成されており、
前記雄実部の基部の上面より釘打ちしたときに、釘の軸部が前記肉盛部を通過する構成となっていることを特徴とする床材。
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