JP2015017162A - 塩素化ポリエチレン組成物、電線、ケーブル及び塩素化ポリエチレン組成物の製造方法 - Google Patents
塩素化ポリエチレン組成物、電線、ケーブル及び塩素化ポリエチレン組成物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015017162A JP2015017162A JP2013143882A JP2013143882A JP2015017162A JP 2015017162 A JP2015017162 A JP 2015017162A JP 2013143882 A JP2013143882 A JP 2013143882A JP 2013143882 A JP2013143882 A JP 2013143882A JP 2015017162 A JP2015017162 A JP 2015017162A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chlorinated polyethylene
- polyethylene composition
- mass
- silane
- coupling agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L51/00—Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L51/06—Compositions of graft polymers in which the grafted component is obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Compositions of derivatives of such polymers grafted on to homopolymers or copolymers of aliphatic hydrocarbons containing only one carbon-to-carbon double bond
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B7/00—Insulated conductors or cables characterised by their form
- H01B7/02—Disposition of insulation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B7/00—Insulated conductors or cables characterised by their form
- H01B7/17—Protection against damage caused by external factors, e.g. sheaths or armouring
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L2203/00—Applications
- C08L2203/20—Applications use in electrical or conductive gadgets
- C08L2203/202—Applications use in electrical or conductive gadgets use in electrical wires or wirecoating
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L2312/00—Crosslinking
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Abstract
【解決手段】塩素化ポリエチレン組成物は、塩素化ポリエチレンに当該塩素化ポリエチレン100質量部に対して1.5〜10質量部量の滑剤存在下でシランカップリング剤をグラフトさせたシラングラフト塩素化ポリエチレンを含み、滑剤は、分子量が1000〜5900の範囲であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
[1]塩素化ポリエチレンに当該塩素化ポリエチレン100質量部に対して1.5〜10質量部量の滑剤存在下でシランカップリング剤をグラフトさせたシラングラフト塩素化ポリエチレンを含み、前記滑剤は、分子量が1000〜5900の範囲であることを特徴とする塩素化ポリエチレン組成物。
[2]前記滑剤は、ポリエチレンワックスであることを特徴とする前記[1]に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
[3]前記シラングラフト塩素化ポリエチレンは、安定剤存在下で前記シランカップリング剤をグラフトさせたものであることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
[4]前記安定剤は、ハイドロタルサイト又はエポキシ化大豆油であることを特徴とする前記[3]に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
[5]前記シランカップリング剤は、トリメトキシビニルシラン又はトリエトキシビニルシランであることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の塩素化ポリエチレン組成物。
[6]前記シラングラフト塩素化ポリエチレンは、押出機を用いて過酸化物存在下で前記シランカップリング剤をグラフトさせたものであることを特徴とする前記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の塩素化ポリエチレン組成物。
[7]可塑剤、酸化防止剤、難燃剤、カーボンブラック及び架橋触媒のうちのいずれか1つ以上を含むことを特徴とする前記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の塩素化ポリエチレン組成物。
[8]架橋触媒の存在下で水分の作用により架橋することを特徴とする[1]〜[7]のいずれか1つに記載の塩素化ポリエチレン組成物。
[9]導体と、前記導体を被覆する絶縁体層とを備え、前記絶縁体層のうち最外層の絶縁体層が前記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の塩素化ポリエチレン組成物から構成されたものであることを特徴とする電線。
[10]絶縁体層により被覆される導体と、前記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の塩素化ポリエチレン組成物から構成されるシースとを備えるケーブル。
[11]分子量が1000〜5900である滑剤を塩素化ポリエチレン100質量部に対して1.5〜10質量部添加する工程と、前記塩素化ポリエチレンにシランカップリング剤を前記滑剤の存在下でグラフトさせる工程とを含む塩素化ポリエチレン組成物の製造方法。
[12]さらに、前記シランカップリング剤に過酸化物を溶解させる工程を含み、前記グラフトさせる工程は、前記過酸化物が溶解した前記シランカップリング剤を含浸させた前記塩素化ポリエチレンを押出機により押し出しすることにより、前記シランカップリング剤を前記塩素化ポリエチレンにグラフトさせることを特徴とする前記[11]に記載の塩素化ポリエチレン組成物の製造方法。
本発明の実施の形態に係る塩素化ポリエチレン組成物は、塩素化ポリエチレンに当該塩素化ポリエチレン100質量部に対して1.5〜10質量部量の滑剤存在下でシランカップリング剤をグラフトさせたシラングラフト塩素化ポリエチレンを含む。
次に、本実施の形態に係る塩素化ポリエチレン組成物を被覆材として使用した電線及びケーブルについて説明する。
次に、本実施の形態に係る塩素化ポリエチレン組成物の製造方法について説明する。
本実施の形態に係る塩素化ポリエチレン組成物の製造方法は、分子量が1000〜5900である滑剤を塩素化ポリエチレン100質量部に対して1.5〜10質量部添加する工程と、前記塩素化ポリエチレンにシランカップリング剤を前記滑剤の存在下でグラフトさせる工程とを含む。さらに、本実施の形態に係る塩素化ポリエチレン組成物の製造方法は、前記シランカップリング剤に過酸化物を溶解させる工程を含み、前記グラフトさせる工程は、前記過酸化物が溶解した前記シランカップリング剤を含浸させた前記塩素化ポリエチレンを押出機により押し出しすることにより、前記シランカップリング剤を前記塩素化ポリエチレンにグラフトさせることを特徴とする。以下に、本実施の形態に係る塩素化ポリエチレン組成物により被覆された電線の製造方法を含めて、塩素化ポリエチレン組成物の製造方法の一例を製造工程順に説明する。
次のシラングラフト工程で使用される塩素化ポリエチレンは、次のように前処理を行なうことで得られる。先ず、8インチロール機を用いて粉末状の塩素化ポリエチレンを練り、これに安定剤及び滑剤を添加する。安定剤及び滑剤が均一に分散するように、例えばロール表面温度100℃程度、混練時間5分以内の条件で混練を行い、これをシート状にする。次に、得られたシートを約5mm角のペレットに成形する。
図1は、シラングラフト工程を模式的に示す図である。
得られたシラングラフト塩素化ポリエチレンのペレット104と、添加剤としての可塑剤、酸化防止剤、難燃剤及びカーボンブラックとを混練してシート状にする。これらの混練は、8インチロール機によりロール表面温度が100℃、全ての添加剤投入後5分間の条件で行う。次に、混練した後のシートを約5mm角のペレットに成形した後、このペレットにペレット同士の粘着を防止するためにタルクを1質量部まぶす。添加剤を添加する工程は、シラングラフト工程と同一工程で行なっても良い。
上記シラングラフト工程及び添加剤の添加工程とは別に、上記の前処理工程で得られたペレットにシラノール縮合触媒を添加する。これを8インチロール機を用いてロール表面温度が100℃、触媒投入後3分間の条件で混練を行う。混練した後のシートを約5mm角のペレットに成形して、シラノール縮合触媒マスターバッチを作製する。
図2は、被覆工程を模式的に示す図である。
本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)シラングラフト工程での押出時にダイスかすの発生を抑制できるので、シラングラフト塩素化ポリエチレンの表面に付着するダイスかすの量を低減できる。これにより、塩素化ポリエチレン組成物に残留する水分量を低減でき、塩素化ポリエチレン組成物の水切れ性が向上する。
(2)塩素化ポリエチレン組成物の水切れ性が向上することから、シラングラフト工程において、乾燥等の工程を省略できるので、より経済的な工程で塩素化ポリエチレン組成物、電線及びケーブルを製造することができる。
(3)塩素化ポリエチレンのシラングラフト工程においてより工業的・経済的な製法とすることが可能であって、これを用いて製造した電線・ケーブルの外観、架橋処理後の架橋度に関して良質なものを得ることができる。本実施の形態に係るシラン水架橋方式を用いた電線・ケーブルの製造は、現在の加硫(架橋)ゴム被覆ケーブルの製造方法にて主流である加硫釜あるいは加硫管を用いた製造方式や電子線照射方式等と比べて製造・設備コストを低減できるものであり、経済的なメリットが大きい。
次に、本発明の実施例について説明する。
表1〜2に記載された組成を有する実施例1〜9及び比較例1〜8に係る塩素化ポリエチレン組成物を上述した工程により作製した。実施例1〜9については、比較例1〜8の組成に加えて可塑剤、酸化防止剤、難燃剤及びカーボンブラックを添加した。さらに、実施例1〜9に係る塩素化ポリエチレン組成物により被覆した電線を作製した。
実施例1〜9及び比較例1〜8に係る塩素化ポリエチレン組成物の評価は、シラングラフト工程における押出時のダイスかすの発生の有無、及び水冷後の塩素化ポリエチレン組成物のペレットの水切れ性をそれぞれ目視及び手触りにて行った。その結果、押出時にダイスかすの発生が無いものを良好(〇)、有るものを不良(×)と判定し、水冷後にペレットの表面に水分が残留していないものを良好(〇)、水分が残留しているものを不良(×)と判定した。いずれも○であったものを合格とした。評価結果を表1及び表2に示す。
ゲル分率(%)=(抽出処理後の質量(g)/抽出処理前の質量(g))×100
実施例1は、塩素化ポリエチレンに分子量が1000(粘度法により測定、以下同じ)であるポリエチレンワックスを1.5質量部添加したものである。シラングラフト工程で実施例1の塩素化ポリエチレン組成物を押し出すと、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例1の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、70%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例1の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例2は、塩素化ポリエチレンに分子量が3100であるポリエチレンワックスを1.5質量部添加したものである。実施例2では、実施例1と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例2の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、67%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例2の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例3は、塩素化ポリエチレンに分子量が5900であるポリエチレンワックスを1.5質量部添加したものである。実施例3では、実施例1、2と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例3の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、72%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例3の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例4は、塩素化ポリエチレンに分子量が1000であるポリエチレンワックスを3質量部添加したものである。実施例4では、実施例1〜3と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例4の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、68%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例4の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例5は、塩素化ポリエチレンに分子量が3100であるポリエチレンワックスを3質量部添加したものである。実施例5では、実施例1〜4と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例5の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、65%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例5の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例6は、塩素化ポリエチレンに分子量が5900であるポリエチレンワックスを3質量部添加したものである。実施例6では、実施例1〜5と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例6の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、70%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例6の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例7は、塩素化ポリエチレンに分子量が1000であるポリエチレンワックスを10質量部添加したものである。実施例7では、実施例1〜6と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例7の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、64%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例7の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例8は、塩素化ポリエチレンに分子量が3100であるポリエチレンワックスを10質量部添加したものである。実施例8では、実施例1〜7と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例8の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、64%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例8の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
実施例9は、塩素化ポリエチレンに分子量が5900であるポリエチレンワックスを10質量部添加したものである。実施例9では、実施例1〜8と同様に、押出時にダイスかすが発生せず、かつ押出後に水冷したペレットは、十分に水切れがされていた。また、実施例9の塩素化ポリエチレン組成物を用いて作製した電線の外観は、十分に平滑であり、かつ架橋処理後のゲル分率は、67%であり、十分な架橋度であった。以上から、実施例9の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を合格(〇)と判定した。
比較例1は、滑剤を含まないものである。シラングラフト工程で比較例1の塩素化ポリエチレン組成物を押し出すと、押出時に多量のダイスかすが連続的に発生するとともに、押し出したストランドの表面にダイスかすが付着していたため、ダイスかすの有無を有(×)とした。さらに、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、ひどく濡れており水切れが不十分であったため、ペレットの水切れ性を不良(×)とした。そのため、比較例1の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
比較例2は、塩素化ポリエチレンに分子量500のポリエチレンワックスを3質量部添加したものである。比較例2では、比較例1と同様に、多量のダイスかすが連続的に発生し、押し出したストランドの表面に付着した。また、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、ひどく濡れており水切れが不十分であった。そのため、比較例2の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
比較例3は、塩素化ポリエチレンに分子量1000のポリエチレンワックスを1質量部添加したものである。比較例3では、比較例1と同様に、多量のダイスかすが連続的に発生し、押し出したストランドの表面に付着した。また、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、ひどく濡れており水切れが不十分であった。そのため、比較例3の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
比較例4は、塩素化ポリエチレンに分子量3100のポリエチレンワックスを1質量部添加したものである。比較例4では、比較例1と同様に、多量のダイスかすが連続的に発生し、押し出したストランドの表面に付着した。また、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、ひどく濡れており水切れが不十分であった。そのため、比較例4の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
比較例5は、塩素化ポリエチレンに分子量5900のポリエチレンワックスを1質量部添加したものである。比較例5では、比較例1と同様に、多量のダイスかすが連続的に発生し、押し出したストランドの表面に付着した。また、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、ひどく濡れており水切れが不十分であった。そのため、比較例5の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
比較例6は、塩素化ポリエチレンに分子量7200のポリエチレンワックスを3質量部添加したものである。比較例6は、比較例1〜5と比較すると少量であるが、押出時にダイスかすが連続的に発生し、押し出したストランドの表面に付着した。また、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、濡れており水切れが不十分であった。そのため、比較例6の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
比較例7は、塩素化ポリエチレンに滑剤としてエチレンビスオレイン酸アミド(分子量589)を1.5質量部添加したものである。比較例7は、比較例1〜5と同様に、押出時に多量のダイスかすが連続的に発生し、押し出したストランドの表面に付着した。また、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、ひどく濡れており水切れが不十分であった。そのため、比較例7の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
比較例8は、塩素化ポリエチレンに滑剤としてフッ素ゴム系添加剤(ダイス表面コーティング剤)を0.05質量部添加したものである。比較例8は、ダイスの出口部分の表面にフッ素ゴムをコーティングさせることでダイスとストランド表面との間の摩擦を低減することを目的としてフッ素ゴム系添加剤を添加したが、比較例1〜5、7と同様に、押出時に多量のダイスかすが連続的に発生し、押し出したストランドの表面に付着した。また、押出後に水冷・水切り処理したペレットは、ひどく濡れており水切れが不十分であった。そのため、比較例8の塩素化ポリエチレン組成物について、総合評価を不合格(×)と判定した。
なお、本発明の実施の形態及び実施例は、上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で種々に変形、実施が可能である。
Claims (12)
- 塩素化ポリエチレンに当該塩素化ポリエチレン100質量部に対して1.5〜10質量部量の滑剤存在下でシランカップリング剤をグラフトさせたシラングラフト塩素化ポリエチレンを含み、
前記滑剤は、分子量が1000〜5900の範囲であることを特徴とする塩素化ポリエチレン組成物。 - 前記滑剤は、ポリエチレンワックスであることを特徴とする請求項1に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
- 前記シラングラフト塩素化ポリエチレンは、安定剤存在下で前記シランカップリング剤をグラフトさせたものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
- 前記安定剤は、ハイドロタルサイト又はエポキシ化大豆油であることを特徴とする請求項3に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
- 前記シランカップリング剤は、トリメトキシビニルシラン又はトリエトキシビニルシランであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
- 前記シラングラフト塩素化ポリエチレンは、押出機を用いて過酸化物存在下で前記シランカップリング剤をグラフトさせたものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
- 可塑剤、酸化防止剤、難燃剤、カーボンブラック及び架橋触媒のうちのいずれか1つ以上を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
- 架橋触媒の存在下で水分の作用により架橋することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の塩素化ポリエチレン組成物。
- 導体と、前記導体を被覆する絶縁体層とを備え、
前記絶縁体層のうち最外層の絶縁体層が請求項1〜8のいずれか1項に記載の塩素化ポリエチレン組成物から構成されたものであることを特徴とする電線。 - 絶縁体層により被覆される導体と、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の塩素化ポリエチレン組成物から構成されるシースとを備えるケーブル。 - 分子量が1000〜5900である滑剤を塩素化ポリエチレン100質量部に対して1.5〜10質量部添加する工程と、
前記塩素化ポリエチレンにシランカップリング剤を前記滑剤の存在下でグラフトさせる工程とを含む塩素化ポリエチレン組成物の製造方法。 - さらに、前記シランカップリング剤に過酸化物を溶解させる工程を含み、
前記グラフトさせる工程は、前記過酸化物が溶解した前記シランカップリング剤を含浸させた前記塩素化ポリエチレンを押出機により押し出しすることにより、前記シランカップリング剤を前記塩素化ポリエチレンにグラフトさせることを特徴とする請求項11に記載の塩素化ポリエチレン組成物の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013143882A JP6152724B2 (ja) | 2013-07-09 | 2013-07-09 | 塩素化ポリエチレン組成物を用いた電線、ケーブルの製造方法 |
CN201410287063.XA CN104277343B (zh) | 2013-07-09 | 2014-06-24 | 氯化聚乙烯组合物、电线、电缆和氯化聚乙烯组合物的制造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013143882A JP6152724B2 (ja) | 2013-07-09 | 2013-07-09 | 塩素化ポリエチレン組成物を用いた電線、ケーブルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015017162A true JP2015017162A (ja) | 2015-01-29 |
JP6152724B2 JP6152724B2 (ja) | 2017-06-28 |
Family
ID=52252718
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013143882A Active JP6152724B2 (ja) | 2013-07-09 | 2013-07-09 | 塩素化ポリエチレン組成物を用いた電線、ケーブルの製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6152724B2 (ja) |
CN (1) | CN104277343B (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017027887A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 日立金属株式会社 | 電線ケーブル |
JP2017025253A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 日立金属株式会社 | エラストマ組成物、並びにこれを用いた絶縁電線およびケーブル |
JP2017141386A (ja) * | 2016-02-12 | 2017-08-17 | 古河電気工業株式会社 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、シランマスターバッチ及び耐熱性製品 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101767740B1 (ko) * | 2015-09-24 | 2017-08-14 | 주식회사 포스코 | 배관이동로봇용 런처 |
JP6975378B2 (ja) * | 2017-06-06 | 2021-12-01 | 日立金属株式会社 | シース材およびケーブル |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09104716A (ja) * | 1995-10-06 | 1997-04-22 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
JPH1045827A (ja) * | 1996-07-31 | 1998-02-17 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2723488C3 (de) * | 1977-05-21 | 1983-12-29 | AEG-Telefunken Kabelwerke AG, Rheydt, 4050 Mönchengladbach | Elektrisches Kabel mit Kunststoffisolierung und äußerer Leitschicht |
JP4707126B2 (ja) * | 1998-12-04 | 2011-06-22 | 株式会社ブリヂストン | 非密着化ゴム組成物 |
JP2000256521A (ja) * | 1999-03-04 | 2000-09-19 | Showa Denko Kk | 塩素化ポリオレフィン組成物 |
-
2013
- 2013-07-09 JP JP2013143882A patent/JP6152724B2/ja active Active
-
2014
- 2014-06-24 CN CN201410287063.XA patent/CN104277343B/zh active Active
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09104716A (ja) * | 1995-10-06 | 1997-04-22 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
JPH1045827A (ja) * | 1996-07-31 | 1998-02-17 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | シラン架橋ポリオレフィンの製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
三洋化成工業株式会社, 商品リスト 塗料・インキ用商品版, JPN7016003187, 12 October 2016 (2016-10-12), pages 13頁 * |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017027887A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 日立金属株式会社 | 電線ケーブル |
JP2017025253A (ja) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | 日立金属株式会社 | エラストマ組成物、並びにこれを用いた絶縁電線およびケーブル |
JP2017141386A (ja) * | 2016-02-12 | 2017-08-17 | 古河電気工業株式会社 | 耐熱性シラン架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、シランマスターバッチ及び耐熱性製品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6152724B2 (ja) | 2017-06-28 |
CN104277343B (zh) | 2017-10-17 |
CN104277343A (zh) | 2015-01-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5907079B2 (ja) | シラングラフト塩素化ポリエチレンを用いた電線及びケーブル | |
JP6152724B2 (ja) | 塩素化ポリエチレン組成物を用いた電線、ケーブルの製造方法 | |
JP6706854B2 (ja) | 耐熱性架橋樹脂成形体及びその製造方法、並びに、耐熱性製品 | |
JP6762341B2 (ja) | 耐熱性架橋フッ素ゴム成形体及びその製造方法、シランマスターバッチ、マスターバッチ混合物、並びに、耐熱性製品 | |
WO2017018091A1 (ja) | 電線ケーブル | |
CN107501836B (zh) | 电缆 | |
WO2016021611A1 (ja) | シラングラフト組成物およびその製造方法、並びにその組成物を用いた電線およびケーブル | |
JP2014084382A (ja) | 塩素含有樹脂組成物、これを用いた樹脂成形体、電線及びケーブル | |
JP6187368B2 (ja) | シラングラフト塩素化ポリエチレンの製造方法、絶縁電線の製造方法及びケーブルの製造方法 | |
CN115141393A (zh) | 氯系树脂组合物、电线和电缆 | |
WO2017022346A1 (ja) | 絶縁電線およびケーブル | |
JP6720565B2 (ja) | 絶縁電線およびケーブル | |
JP5769321B2 (ja) | シラン架橋樹脂成形体の製造方法及びその方法を用いた成形体 | |
JP2023121558A (ja) | シラン架橋ゴム組成物、その製造方法および電線・ケーブル | |
JP6504484B2 (ja) | 電線ケーブル及びシラン架橋物の製造方法、電線の製造方法、ケーブルの製造方法 | |
JP2023121444A (ja) | シラングラフトゴム組成物、シラン架橋ゴム組成物、電線・ケーブルおよびシラン架橋ゴム組成物の製造方法 | |
JP6928627B2 (ja) | 絶縁電線、キャブタイヤケーブル、及びこれらの製造方法 | |
JP6252379B2 (ja) | 電線およびケーブル | |
JP5598408B2 (ja) | 再生樹脂を用いた電線・ケーブルの製造方法 | |
JP2018141064A (ja) | シラングラフト樹脂組成物、電線およびケーブル | |
JP2019140067A (ja) | ケーブル及びケーブルの製造方法 | |
JP2011080019A (ja) | 再生樹脂を含む架橋樹脂材料及びその製造方法、電線・ケーブル | |
JP2017014421A (ja) | シラン架橋ポリオレフィン樹脂組成物、成形品、架橋絶縁電線およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151023 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161017 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161025 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161216 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170502 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170515 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6152724 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |