JP2015017005A - 光学素子の製造方法、及び、光学素子の製造装置 - Google Patents

光学素子の製造方法、及び、光学素子の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】光学素子の製造方法及び光学素子において、外形寸法を高精度に形成しながら、迷光による弊害を簡単かつ確実に防止する方法を提供する。
【解決手段】成形素材を加熱軟化させ、光学素子100を成形する成形工程と、成形で形成された光学素子100の外形寸法(外径E)を実質的に維持しながら、光学素子100の有効径100a外においてレーザーの照射等により有効径外にクラック又は変質層を形成し散乱領域100fを創生する散乱領域創生工程と、を有する光学素子の製造方法。
【選択図】図2A

Description

本発明は、光学素子を製造する光学素子の製造方法及び製造装置に関する。
従来、研削による外径心取り加工によってレンズの外周面を粗面に形成する手法が行われている。これにより、レンズに入射された光の一部が迷光となって外周面に当たった際に、粗面における乱反射によりゴーストやフレアの防止がなされていた。
図6Aは、外周面が研削面200aであるレンズ200を示す断面図である。
図6Bは、外周面が鏡面300aであるレンズ300を示す断面図である。
図6Aに示すように、レンズ200の外周面が研削面200aである場合、迷光L10が研削面200aにおいて乱反射により散乱する(散乱光L11,L12,L13)。そのため、ゴーストやフレアを防止することができる。
一方、図6Bに示すように、レンズ300の外周面が鏡面300aである場合、迷光L20は研削面200aにおいて反射する(反射光L21)。そのため、この反射光L21がゴーストやフレアを生じさせる。
よって、ゴーストやフレアを防止する観点では、レンズの外周面は、図6Aに示す研削面200aのような粗面であることが望ましい。しかしながら、昨今、レンズ外径の精度向上が求められ、研削により高精度な外径を形成すると非常にコストが高くなる問題が生じる。
この点、成形素材を加熱軟化させ光学素子を成形することで高精度な外径を形成することは外径規制部材の精度をそのまま転写するため低コストで量産可能である。また、この外径規制部材に凹凸を持たせることで、凹凸外周面を有する光学素子を成形することも可能である(例えば、特許文献1参照)。
また、光学素子の有効径外に紫外線を照射することで、灰色に着色された迷光抑制領域を形成する手法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
なお、光透過性材料にマーキングを施すマーキング方法ではあるが、レーザー光によって光透過性材料の内部にマーキングを施す手法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2000−203852号公報 特開2007−163551号公報 特許第3208730号公報
上記のように外径規制部材により光学素子に凹凸外周面を形成する手法は、成形による自由表面を含んだ凹凸外周面が形成されるため、迷光を十分に散乱させることができず、ゴーストやフレアなどの迷光による弊害を確実に防止することができない。また、外周面の凹凸によって、外径を高精度に形成することができなかったり、光学素子と外径規制部材の線膨張差以上の凹凸をつけると成形された光学素子が外周規制部材から抜けなくなったりする問題が発生する。
また、上記のように灰色に着色された迷光抑制領域を形成する手法は、迷光抑制領域の形成に長時間を要したり、光学素子の材料によっては十分に着色するのが困難であったりする。更には、迷光を散乱させることができないため、迷光による弊害を確実に防止することができない。
なお、光学素子の外周面に研削などの処理を行わず外周面を成形後の鏡面のままにすることで、外径を高精度に安価に形成することができる。しかしながら、迷光による弊害を防止するために、外周面に添加剤を入れた塗料を塗布するなどの対策が必要になり、例えば塗料の膜厚のバラツキによって、結果的に外径の精度が悪化する。
なお、上述の従来技術の問題点は、レンズのみならず、プリズム等の他の光学素子においても生じるものである。また、外径の精度について述べたが、光学素子が多角筒形状である場合の1辺の長さや幅などの他の外形寸法についても、同様に精度が求められる。
本発明の目的は、外形寸法を高精度に形成しながら、迷光による弊害を簡単かつ確実に防止することができる光学素子の製造方法及び光学素子を提供することである。
本発明の光学素子の製造方法は、成形素材を加熱軟化させ、光学素子を成形する成形工程と、成形で形成された前記光学素子の外形寸法を実質的に維持しながら、前記光学素子の有効径外において散乱領域を創生する散乱領域創生工程と、を有する。
本発明の光学素子は、成形素材を加熱軟化させることにより成形された光学素子であって、成形で形成された外形寸法を実質的に維持しながら有効径外において創生された散乱領域を有する。
本発明によれば、外形寸法を高精度に形成しながら、迷光による弊害を簡単かつ確実に防止することができる。
本発明の第1実施形態における光学素子の成形状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態における散乱領域の創生を説明するための正面図である。 本発明の第1実施形態における散乱領域の創生を説明するための右側面図である。 本発明の第2実施形態における散乱領域の創生を説明するための正面図である。 本発明の第2実施形態における散乱領域の創生を説明するための右側面図である。 本発明の第3実施形態における散乱領域の創生を説明するための正面図である。 本発明の第3実施形態における散乱領域の創生を説明するための右側面図である。 本発明の第4実施形態における散乱領域の創生を説明するための正面図である。 本発明の第4実施形態における散乱領域の創生を説明するための右側面図である。 外周面が研削面であるレンズを示す断面図である。 外周面が鏡面であるレンズを示す断面図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態における光学素子100の成形状態を示す断面図である。
図1に示す型セット10は、上型11と、下型12と、胴型13と、を有する。
上型11は、略円柱形状を呈し、底面に凸状成形面11aが形成されている。
下型12は、略円柱形状を呈し、上面に平面状成形面12aが形成されている。
なお、上型11及び下型12は、一対の成形型の一例であり、上記の形状はあくまで一例にすぎない。
胴型13は、筒状を呈し、上型11及び下型12の周囲に位置する。胴型13の内周には、内周成形面13aが形成されている。
上型11は、図示しない加圧手段により下方に押圧されることで、胴型13内を摺動して光学素子100を加圧する。
光学素子100は、例えば型セット10からの熱伝導により成形素材が加熱軟化した状態で、型セット10(例えば上型11)を介して加圧され成形されることで得られる(成形工程)。光学素子100は、例えばレンズである。また、成形素材は、ガラスであることが望ましい。
図2A及び図2Bに示す光学素子100の成形により形成された外径Eは、後述する散乱領域創生工程を経ても実質的に維持される。そのため、光学素子100の外径Eは、成形工程において所望の寸法に形成するとよい。
なお、光学素子100は、後述する散乱領域創生工程前に例えばガラス転移点以下の温度になるまで冷却される。そのため、成形工程は、成形素材を加熱する加熱工程と、加熱された成形素材を加圧する加圧工程と、加圧された成形素材を冷却する冷却工程と、を含む。
光学素子100は、上型11、下型12、及び胴型13から形状を転写されることによって、上成形面100b、下成形面100c、及び外周成形面100dが形成される。上成形面100bには、凸状成形面11aから形状を転写されるため、中央に凹部100b−1が形成される。光学素子100の形状は、例えば、円板形状、円柱形状などであるが、多角柱形状などの他の形状としてもよい。
光学素子100の有効径100aは、光学的特性を発揮する部分(光学機能面)であり、例えば、上成形面100bの凹部100b−1よりも平面視において狭い部分である。詳しくは後述するが、本実施形態では、有効径100aの外側の一例として、凹部100b−1よりも外側の領域に散乱領域100fが創生される。
光学素子100は、上型11、下型12、及び胴型13との非接触部分、すなわち、上成形面100bと外周成形面100dとの間及び下成形面100cと外周成形面100dとの間の部分が自由表面100eとなる。この自由表面100eは、例えば鏡面となる。
次に、成形により形成された光学素子100の外径Eを実質的に維持しながら、光学素子100の有効径100a外において散乱領域100fを創生する散乱領域創生工程について説明する。なお、外径Eは、外形寸法の一例であり、他の外形寸法としては、光学素子100が多角筒形状である場合の1辺の長さや幅などの寸法も挙げられる。
図2A及び図2Bは、第1実施形態における散乱領域100fの創生を説明するための正面図及び右側面図である。
図2A及び図2Bに示すように、光学素子100は、一対の回転保持部21,22により保持された状態で、これら回転保持部21,22が回転することで、回転する(矢印D2)。
レーザー照射部23は、集光レンズ23aを介してレーザーLを光学素子100に照射する。レーザー照射部23は、光学素子100の厚み方向(矢印D1)に移動自在である。
本実施形態では、レーザー照射部23は、有効径100a外の部分の一例として、光学素子100の外周面である外周成形面100dと、自由表面100eとにレーザーLを照射する。
これにより、光学素子100の外周成形面100d及び自由表面100eには、レーザマーキングによってクラック又は変質層である散乱領域100fが創生される。なお、外周成形面100dと自由表面100eとのうちの一方のみに散乱領域100fを創生してもよい。また、外周成形面100d及び自由表面100eには一部のみに散乱領域100fを創生してもよい。
散乱領域100fは、光学素子100の外径Eが成形工程により形成されたものを実質的に維持しながら創生される。なお、光学素子100の外径Eが実質的に維持される場合とは、光学素子100の外径Eが散乱領域創生工程を経ても例えば5μmを超えて変動しない場合である。
なお、従来のように研削により光学素子100の外周面に粗面を形成する場合には、5μmを超えて変動しないように加工するには通常加工では難しくコストアップの原因となっていた。
レーザー照射部23は、光学素子100の外周1周分に散乱領域100fを創生した後、厚み方向(矢印D1)に移動して、再び光学素子100の外周1周分に散乱領域100fを創生するという動作を繰り返すとよい。但し、レーザー照射部23を厚み方向(矢印D1)に微動させ且つ光学素子100を回転させながら散乱領域100fを創生してもよい。また、光学素子100を回転させずにレーザー照射部23を光学素子100の周囲で回転させるようにしてもよい。
レーザーLがフェムト秒レーザーなどの超短パルスレーザーである場合、散乱領域100fは、熱が伝わる前に短時間で変質層が形成されるため、クラックは生じない。しかし、散乱領域100fは、有効径100a外に創生されるため、クラックであっても大きさが小さければ実質、問題が生じない場合が多い。
以上説明した第1実施形態では、光学素子100の製造方法は、成形素材を加熱軟化させ、光学素子100を成形する成形工程と、成形で形成された光学素子100の外径E(外形寸法の一例)を実質的に維持しながら、光学素子100の有効径100a外において散乱領域100fを創生する散乱領域創生工程と、を有する。
そのため、研削や成形時に粗面を形成する場合のように外径Eの精度を悪化させずに、散乱領域100fを創生することができる。また、散乱領域100fを創生することで、従来のように光学素子100の内部に着色部分を形成する場合ほど時間を要さずに、散乱領域100fによってゴーストやフレアなどの迷光による弊害を確実に防止することができる。
よって、本実施形態によれば、外径Eを高精度に形成しながら、迷光による弊害を簡単かつ確実に防止することができる。
また、本実施形態では、光学素子100の外周面である外周成形面100dにレーザーLを照射し、外周成形面100dにクラック又は変質層を形成することによって、外周成形面100dに散乱領域100fが創生される。
そのため、外周成形面100dにレーザーLを照射することで散乱領域100fを創生することができるため、簡単に迷光による弊害を防止することができる。
また、本実施形態では、光学素子100の自由表面100eにレーザーLを照射し、自由表面100eにクラック又は変質層を形成することによって、自由表面100eに散乱領域100fが創生される。
ところで、特に心取り加工をしない成形のみで得られる光学素子100において、例えば鏡面である自由表面100eにおける内部反射がゴーストやフレアなどの弊害を生じさせる大きな原因となっていたことが判明した。そのため、自由表面100eに散乱領域100fを創生することで、簡単かつ確実に迷光による弊害を防止することができる。
<第2実施形態>
本実施形態では、散乱領域100gの位置を光学素子100の内部としたことにおいて第1実施形態と相違し、その他は同様である。そのため、詳細な説明は省略する。
図3A及び図3Bは、第2実施形態における散乱領域100gの創生を説明するための正面図及び右側面図である。
本実施形態においても、図3A及び図3Bに示すように、光学素子100は、一対の回転保持部21,22により保持された状態で、これら回転保持部21,22が回転することで、回転する(矢印D2)。また、本実施形態においても、レーザー照射部23は、光学素子100の厚み方向(矢印D1)に移動自在である。
本実施形態では、レーザー照射部23は、光学素子100の有効径100a外の内部にレーザーLを照射する。これにより、光学素子100の内部には、クラック又は変質層である散乱領域100gが創生される。
散乱領域100gは、光学素子100の内部に創生されるため、外径Eが成形工程により形成されたものと変化せず維持される(実質的に維持される)。
本実施形態においても、レーザー照射部23は、光学素子100の外周1周分に散乱領域100fを創生した後、厚み方向(矢印D1)に移動して、再び光学素子100の外周1周分に散乱領域100fを創生するという動作を繰り返すとよい。これにより、光学素子100の内部には、円筒形状に散乱領域100gが創生される。
なお、光学素子100の上成形面100bと下成形面100cとに亘ってクラックである散乱領域100gが創生されると、光学素子100が欠落し或いは欠けるおそれがある。そのため、散乱領域100gの両端が上成形面100bや下成形面100cとの間に間隔を隔てて位置し外部に露出させないようにするとよい。
また、内部の散乱領域100gは、自由表面100eに迷光が到達しづらいように、光学素子100への光の入射側と自由表面100eとの間に創生するとよい。
また、レーザー照射部23は、光学素子100の上成形面100b側から又は下成形面100c側から厚み方向(矢印D1)にレーザーLを照射してもよいが、その場合、厚み方向(矢印D1)の奥から手前に向かって散乱領域100gを創生しないと、先に創生した散乱領域100gが、散乱領域100gの創生を阻害することになる。
以上説明した第2実施形態においても、光学素子100の製造方法は、成形素材を加熱軟化させ、光学素子100を成形する成形工程と、成形で形成された光学素子100の外径E(外形寸法の一例)を実質的に維持しながら、光学素子100の有効径100a外において散乱領域100gを創生する散乱領域創生工程と、を有するため、外径Eを高精度に形成しながら、迷光による弊害を簡単かつ確実に防止することができる。
また、本実施形態では、光学素子100の内部にレーザーLを照射し、内部にクラック又は変質層を形成することによって、内部に散乱領域100gが創生される。
そのため、第1実施形態の外周成形面100dや自由表面100eのように外周面に散乱領域100fを創生する場合と比較して、散乱領域100gの創生が外径に影響を与えないため、クラックや変質層を大きく形成することなどによって、確実に迷光を散乱させることができる。
<第3実施形態>
本実施形態では、光学素子100の外周側(外周成形面100d側又は自由表面100e側)から光学素子100の内部にレーザーLが照射される。また、散乱領域100h−1,100h−2,100h−3を形成する位置の深さを光学素子100の厚み方向(矢印D1)において変化させることにより、散乱領域100h−1,100h−2,100h−3が非連続的に創生される。本実施形態では、これらについて第1実施形態及び第2実施形態と相違し、その他は同様である。そのため、詳細な説明は省略する。
図4A及び図4Bは、第3実施形態における散乱領域100h−1,100h−2,100h−3の創生を説明するための正面図及び右側面図である。
本実施形態においても、図4A及び図4Bに示すように、光学素子100は、一対の回転保持部21,22により保持された状態で、これら回転保持部21,22が回転することで、回転する(矢印D2)。また、本実施形態においても、レーザー照射部23は、光学素子100の厚み方向(矢印D1)に移動自在である。
本実施形態では、レーザー照射部23は、光学素子100の外周側(外周成形面100d又は自由表面100e)から光学素子100の内部にレーザーLを照射する。また、レーザー照射部23は、レーザーLの焦点位置を変化させることで、散乱領域100h−1,100h−2,100h−3を形成する位置の深さを光学素子100の厚み方向(矢印D1)において変化させる。これにより、光学素子100の内部には、クラック又は変質層である複数の散乱領域100h−1,100h−2,100h−3が非連続的に創生される。
第2実施形態と同様に、散乱領域100h−1,100h−2,100h−3は、光学素子100の内部に創生されるため、外径Eが成形工程により形成されたものと変化せず維持される(実質的に維持される)。
本実施形態においても、レーザー照射部23は、光学素子100の外周1周分に散乱領域100fを創生した後、厚み方向(矢印D1)に移動して、再び光学素子100の外周1周分に散乱領域100fを創生するという動作を繰り返すとよい。また、1回以上、レーザー照射部23によるレーザーLの焦点位置を変更することにより、上述のように散乱領域100h−1,100h−2,100h−3を形成する位置の深さを光学素子100の厚み方向(矢印D1)において変化させるとよい。
以上説明した第3実施形態においても、光学素子100の製造方法は、成形素材を加熱軟化させ、光学素子100を成形する成形工程と、成形で形成された光学素子100の外径E(外形寸法の一例)を実質的に維持しながら、光学素子100の有効径100a外において散乱領域100h−1,100h−2,100h−3を創生する散乱領域創生工程と、を有するため、外径Eを高精度に形成しながら、迷光による弊害を簡単かつ確実に防止することができる。
また、本実施形態では、光学素子100の外周側(外周成形面100d側又は自由表面100e側)から光学素子100の内部にレーザーLを照射し、散乱領域100h−1,100h−2,100h−3を形成する位置の深さを、光学素子100の厚み方向(矢印D1)において変化させることにより、散乱領域光学素子100h−1,100h−2,100h−3が非連続的に創生される。
そのため、第2実施形態と同様に、散乱領域100gの創生が外径に影響を与えないため、クラックや変質層を大きく形成することなどによって、確実に迷光を散乱させることができる。更には、光学素子100の内部において、散乱領域100h−1,100h−2,100h−3が連続することに起因して光学素子100が欠落し或いは欠けるのを防止することができる。
<第4実施形態>
本実施形態では、エッチングにより散乱領域100iを創生することにおいて第1実施形態と相違し、その他は同様である。そのため、詳細な説明は省略する。
図5A及び図5Bは、第4実施形態における散乱領域100iの創生を説明するための正面図及び右側面図である。
本実施形態においても、図4A及び図4Bに示すように、光学素子100は、一対の回転保持部21,22により保持された状態で、これら回転保持部21,22が回転することで、回転する(矢印D2)。
また、本実施形態では、一例として、エッチング用ペン24を用いてフッ化物を塗布することで、自由表面100eに散乱領域100iを創生する。散乱領域100iは、有効径100a外に創生されればよいため、外周成形面100dにも散乱領域100iを創生してもよいし、外周成形面100dのみに散乱領域100iを創生してもよい。また、エッチング用ペン24は、人の手により操作しても自動で移動するようにしてもよい。
散乱領域100iは、光学素子100の外径Eが成形工程により形成されたものを実質的に維持しながら創生される。第1実施形態において述べたとおり、光学素子100の外径Eが実質的に維持される場合とは、光学素子100の外径Eが散乱領域創生工程を経ても例えば5μmを超えて変動しない場合である。
本実施形態では、光学素子100の外周1周分に散乱領域100iを創生した後、エッチング用ペン24を厚み方向(矢印D1)に移動させ、再び光学素子100の外周1周分に散乱領域100iを創生するという動作を繰り返すとよい。
なお、散乱領域100iを創生するには、フッ化物による化学的なウェットエッチングではなく、プラズマイオンビームなどによる他のエッチングを用いてもよい。或いは、光学素子100の外径Eが実質的に維持されれば、散乱領域100iは、上述の第1〜第3実施形態のレーザーLや本実施形態のエッチングを用いずに創生してもよい。
以上説明した第4実施形態においても、光学素子100の製造方法は、成形素材を加熱軟化させ、光学素子100を成形する成形工程と、成形で形成された光学素子100の外径E(外形寸法の一例)を実質的に維持しながら、光学素子100の有効径100a外において散乱領域100iを創生する散乱領域創生工程と、を有するため、外径Eを高精度に形成しながら、迷光による弊害を簡単かつ確実に防止することができる。
また、本実施形態では、エッチングにより散乱領域100iを創生するため、簡単に迷光による弊害を防止することができる。更には、レーザーL以外のエッチングなどの他の手法により散乱領域100iを創生することで、光学素子100の材料や製造設備などに応じて散乱領域100iの創生方法を決定することができる。
なお、上述の第1〜第4実施形態によれば、外形寸法(外径E)を高精度に形成することができるが、外径を実質的に維持しながら散乱領域を形成することに1つの特徴があり、例えば、成形段階で外周面に微細な凹凸が一切ない鏡面を成形する場合でなくとも上述の第1〜第4実施形態における効果を得ることができる。そのため、成形工程における外径は、高精度であるほど望ましいが、必要な精度で適宜決定されればよく、特に制限されない。
10 型セット
11 上型
11a 凸状成形面
12 下型
12a 平面状成形面
13 胴型
13a 内周成形面
21 回転保持部
22 回転保持部
23 レーザー照射部
23a 集光レンズ
24 エッチング用ペン
100 光学素子(成形素材)
100a 有効径
100b 上成形面
100b−1 凹部
100c 下成形面
100d 外周成形面
100e 自由表面
100f 散乱領域
100g 散乱領域
100h−1 散乱領域
100h−2 散乱領域
100h−3 散乱領域
100i 散乱領域

Claims (6)

  1. 成形素材を加熱軟化させ、光学素子を成形する成形工程と、
    成形で形成された前記光学素子の外形寸法を実質的に維持しながら、前記光学素子の有効径外において散乱領域を創生する散乱領域創生工程と、
    を有する光学素子の製造方法。
  2. 前記散乱領域創生工程では、前記光学素子の外周面にレーザーを照射し、前記外周面にクラック又は変質層を形成することによって、前記外周面に前記散乱領域を創生する、請求項1記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記成形工程では、一対の成形型と当該一対の成形型の周囲に位置する筒状の胴型とにより前記光学素子を成形し、
    前記散乱領域形成工程では、前記光学素子のうち前記一対の成形型及び前記胴型との非接触部分である自由表面に前記散乱領域を創生する、請求項1記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記散乱領域創生工程では、前記光学素子の内部にレーザーを照射し、前記内部にクラック又は変質層を形成することによって、前記内部に前記散乱領域を創生する、請求項1記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記散乱領域形成工程では、前記光学素子の外周側から前記内部にレーザーを照射し、前記散乱領域を形成する位置の深さを、前記光学素子の厚み方向において変化させることにより、前記散乱領域を非連続的に創生する、請求項4記載の光学素子の製造方法。
  6. 成形素材を加熱軟化させることにより成形された光学素子であって、
    成形で形成された外形寸法を実質的に維持しながら有効径外において創生された散乱領域を有する、光学素子。
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