JP2015016615A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷画質が維持され、かつ良品率が良好な印刷装置を提供する。
【解決手段】感光ドラム15と、一つの発光素子を設置できる設置可能領域が複数配置され、前記複数の設置可能領域の少なくとも2以上の設置可能領域に複数の発光素子が設置された基板と、複数の発光素子からの光を感光ドラム15の上へ結像させるためのレンズアレイと、を備え、前記基板が、前記基板の長手方向が感光ドラム15の回転軸と平行となるように配置され、前記基板において、前記設置可能領域を前記基板の長手方向に沿って列状にn個(nは1以上の整数)配置されてなる設置可能領域列がm列(mは2以上の整数)設けられ、前記設置可能領域列の所定の位置において、m個ある前記設置可能領域のうちいずれか1つの前記設置可能領域が有する前記発光素子を点灯させることを特徴とする、印刷装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置、特に、複写機やプリンタ等の電子写真方式に利用され、発光素子アレイを有する光ヘッドを備える印刷装置に関する。
電子写真方式の印刷装置には、発光ダイオード等の発光素子をアレイ化した光源を有する露光用ヘッドを用いたものがある。露光用ヘッドとして発光素子をアレイ化した光源を用いると、露光用ヘッド自体が小型になるため、静粛な印刷装置を簡単に構成することが可能である。このように、印刷装置の構成部材である露光用ヘッドに備える光源として発光ダイオード等の発光素子を用いた例として、例えば、特許文献1にて開示されている発光素子アレイがある。特許文献1の発光素子アレイは、ガラス等の絶縁性基板上に複数の有機EL素子を一括して作製されている発光素子アレイである。また特許文献1では、発光素子アレイから出力された光を集光性ロッドレンズアレイによって集光させ、この集光させた光を感光ドラム上に照射することで所定の像を結像させている。
しかし特許文献1にて開示されている1列の発光素子アレイの場合、アレイを構成する発光素子のうち1つでも欠陥が生じた場合、発光素子アレイ全体が不良品となってしまうという問題があった。この理由は、欠陥素子を有する発光素子アレイを用いて印刷を行うと、印刷物上では欠陥素子の発生に因む線状の画質不良が生じるためである。この線状の画質不良は、印刷物上では非常に目立つものであるので、ユーザーに許容される可能性は低い。ただし、アレイを構成する発光素子のうち1素子たりとも欠陥が許容されないとすると、製造歩留まりが下がり、発光素子アレイの製造コストが上がるという問題があった。
上述した課題の解決策として、特許文献2や特許文献3にて提案されている方法がある。特許文献2では、1のラインヘッドに複数列の発光素子アレイを備える態様が提案されている。このラインヘッドに備える発光素子アレイを列単位で切り替えることで、不良素子を含む列を避けて動作させることが可能となり、良品率を向上させることができる。また特許文献3では、1個の発光素子が有する発光部を複数のサブ発光部に分割する方法が提案されている。特許文献3にて提案されている方法は、具体的には、複数あるサブ発光部のうちの1つに不良が生じた場合は、その部分のみ画素駆動回路から切り離す方法である。こうすることで、画素駆動回路からの電流を正常なサブ発光部にのみ流すことができるため、各発光素子について所望の光量を得ることができる。
特開平10−55890号公報 特開2009−154420号公報 特開2008−65200号公報
しかし、特許文献2の発光素子アレイにおいては、1列の発光素子アレイに含まれる発光素子のうちの1つが欠陥素子となった場合に、当該欠陥素子を有する列の発光素子アレイそのものが不良品となる。これは特許文献1の発光素子アレイの場合と何ら変わりがない。従って、ラインヘッドに備える全ての発光素子アレイにおいて各アレイが有する発光素子のうち1個でも不良になると、対象となる発光素子アレイひいてはラインヘッドが不良品となる。特に、欠陥率が高い発光素子アレイが一部でも含まれていると、ラインヘッドについて充分な良品率が得られない可能性がある。
一方、特許文献3にて提案された方法では、以下に説明するように、印刷画質が維持できなくなる可能性がある。例えば、特許文献3にて提案された方法に従って1つの画素を2つのサブ発光部(A部、B部)に分けた場合、正常画素であれば2つのサブ発光部(A部、B部)のいずれもが発光する。しかし、2つのサブ発光部のうちいずれかに欠陥が生じた場合、欠陥が生じていない方のみ(A部が欠陥だった場合は、B部のみ)が発光する。このとき、欠陥を含むサブ発光部を有する画素においては、画素駆動回路からの電流が欠陥がないサブ発光部のみに流れて、対象となるサブ発光部が明るく発光する。このとき、各画素においてそれぞれ要求される総光量が得られる可能性はある。しかし、欠陥の有無により各画素の発光面積が異なるため、印刷物上では予定されていない濃淡が現れる。このため印刷画質の維持が困難である、という課題が生じる。
本発明は上述した課題を解決するためになされるものであり、その目的は、印刷画質が維持され、かつ良品率が良好な印刷装置を提供することにある。
本発明の印刷装置は、感光ドラムと、
一つの発光素子を設置できる設置可能領域が複数配置され、前記複数の設置可能領域の少なくとも2以上の設置可能領域に複数の発光素子が設置された基板と、
複数の前記発光素子からの光を前記感光ドラムの上へ結像させるためのレンズアレイと、を備え、
前記基板が、前記基板の長手方向が前記感光ドラムの回転軸と平行となるように配置され、
前記基板において、前記設置可能領域を前記基板の長手方向に沿って列状にn個(nは1以上の整数)配置されてなる設置可能領域列がm列(mは2以上の整数)設けられ、
前記設置可能領域列の所定の位置において、m個ある前記設置可能領域のうちいずれか1つの前記設置可能領域が有する前記発光素子を点灯させることを特徴とする。
本発明によれば、印刷画質が維持され、かつ良品率が良好な印刷装置を提供することができる。
本発明の印刷装置における実施形態1の例を示す模式図である。 図1の印刷装置に含まれる露光ヘッドの概要を示す断面模式図である。 図2の露光ヘッドに備える発光素子の構成例を示す断面模式図である。 (a)は、露光ヘッドを構成する発光素子アレイの第一の構成例を示す平面模式図であり、(b)は、(a)中の点線囲み部分Aの拡大図である。 (a)は、露光ヘッドを構成する発光素子アレイの第二の構成例を示す平面模式図であり、(b)は、(a)中の点線囲み部分Bの拡大図である。 図4又は図5の発光素子アレイに備える発光素子の制御システムの第一の例を示す模式図である。 図4又は図5の発光素子アレイの駆動回路の第一の例を示す回路図である。 図7の駆動回路を有する発光素子アレイに含まれる特定の発光素子に不具合が生じた場合における具体的な処置の方法を説明する図である。 実施形態1の印刷装置に備えられる発光素子アレイの駆動タイミングチャートを示す図である。 所定の時間における発光素子(有機EL素子)の発光状態及び印刷像との関係を示す図である。 本発明の印刷装置における実施形態2を示す回路図である。 本発明の印刷装置における実施形態3を示す回路図である。 図12の駆動回路を有する発光素子アレイに含まれる特定の発光素子に不具合が生じた場合における具体的な処置の方法を説明する図である。 図4又は図5の発光素子アレイに備える発光素子の制御システムの第二の例を示す模式図である。 本発明の印刷装置における実施形態4を示す回路図である。 図15の駆動回路を有する発光素子アレイに含まれる特定の発光素子に不具合が生じた場合における具体的な処置の方法を説明する図である。 実施形態4の印刷装置に備えられる発光素子アレイの駆動タイミングチャートを示す図である。 所定の時間における発光素子(有機EL素子)の発光状態及び印刷像との関係を示す図である。 本発明の印刷装置における実施形態5を示す回路図である。 本発明の印刷装置における実施形態6を示す回路図である。 実施形態6の印刷装置に備えられる発光素子アレイの駆動タイミングチャートを示す図である。
本発明の印刷装置は、感光ドラムと、一つの発光素子を設置できる設置可能領域が複数配置された基板と、複数の前記発光素子からの光を前記感光ドラムの上へ結像させるためのレンズアレイと、を備えている。尚、本発明においては、複数の設置可能領域の少なくとも2以上の設置可能領域に複数の発光素子が設置されている。
本発明において、基板は、その長手方向が感光ドラムの回転軸と平行となるように配置されている。またこの基板には、上記設置可能領域が基板の長手方向に沿って列状にn個(nは1以上の整数)配置されてなる設置可能領域列が、m列(mは2以上の整数)設けられている。
本発明において、設置可能領域列の所定の位置において、m個ある設置可能領域のうちいずれか1つの設置可能領域が有する発光素子が点灯される。
以下、図面を参照しながら、本発明の印刷装置の実施形態について説明する。尚、図面において特に図示されていない事項や以下の説明において特に記載されていない事項に関しては、当該技術分野の周知又は公知技術を適用することができる。また以下に説明する実施形態は、あくまでも本発明の実施形態の1つに過ぎないものであって、本発明ではこれら実施形態に限定されるものではない。
〔実施形態1〕
図1は、本発明の印刷装置における本実施形態の例を示す模式図である。図1の印刷装置10は、円柱状の感光ドラム15と、感光ドラム15の周囲に設けられる部材、具体的には、帯電器16と、露光ヘッド17と、現像器18と、転写機19と、を含む記録ユニット14を有している。尚、図1の印刷装置10において、記録ユニット14の構成部材のうち感光ドラム15以外の部材は、感光ドラム15の回転方向に沿って、帯電器16と、露光ヘッド17と、現像器18と、転写機19と、がこの順に配置されている。
図1の印刷装置10を駆動させて印刷を行う際に、感光ドラム15は、所定の回転方向、例えば、図1に示されるように反時計回りに回転する。尚、上記の所定の回転方向とは、感光ドラム15が、帯電器16、露光ヘッド17、現像器18、転写機19の順に通過する回転方向を意味するものであるため、必ずしも図1に示される反時計回りに限定されるものではない。ここで感光ドラム15が回転し、記録ユニット14を構成する他の部材を通過する際の感光ドラム15の表面状態について以下に説明する。
回転する感光ドラム15が帯電器16を通過する際には、感光ドラム15の表面は、帯電器16によって均一に帯電させられる。次に、感光ドラム15が露光ヘッド17を通過する際には、画像データに応じて露光ヘッド17が発光することにより、感光ドラム15に静電潜像が形成される。尚、感光ドラム15(の表面)に形成された静電潜像は、感光ドラム15(の表面)が受ける露光ヘッド17の光量(照度、時間)によって制御することができる。次に、現像器18によって、上述した静電潜像に沿ってトナーが感光ドラム15の表面に付着される。尚、感光ドラム15の表面に付着されたトナーは、転写器19によって用紙12に転写される。尚、トナーの転写先となる用紙12は、印刷装置本体内に設けられる搬送ローラー13を用いて記録ユニット14を構成する転写機19に搬送される。以上説明したプロセスを経て、用紙12の表面には、記録ユニット14を介して画像データがトナーで構成される像として転写されたこととなる。この後、用紙12は、定着器110によって表面に付着したトナーが定着された後で装置外に排出される。尚、本実施形態においては、記録ユニット14が1つの印刷装置、例えば、モノクロ印刷装置の例を説明したが、本発明はこの具体例に限定されるものではなく、記録ユニット14を複数備えたカラー印刷装置でもかまわない。
図2は、図1の印刷装置に含まれる露光ヘッドの概要を示す断面模式図である。図2の露光ヘッド17は、発光素子アレイ21と、レンズアレイ22と、発光素子アレイ21と、レンズアレイ22と、を所定の位置に固定するための筐体23と、から構成される。即ち、図2の露光ヘッド17を構成する発光素子アレイ21及びレンズアレイ22は、筐体23によって一定の距離を保持した状態でそれぞれ筐体23に固定されている。尚、図2の露光ヘッド17を構成する発光素子アレイ21は、例えば、有機EL素子を備える有機ELアレイがある。ただし、有機EL素子以外の発光素子(無機EL素子、発光ダイオード等)を備える発光素子アレイを用いてもよい。
図2の露光ヘッド17において、発光素子アレイ21は、複数の発光素子211が所定の規則に従って配置されているが、その詳細は、後述する。尚、発光素子アレイ21は、後述するように、発光素子211を直線状に複数並べて形成する部材であり、かつ円柱状の感光ドラム15の回転軸と平行になるように配列されている。図2の露光ヘッド17において、レンズアレイ22は、発光素子211と感光ドラム15との間に配置される部材である。レンズアレイ22は、複数のロッドレンズ221を多数並べてなる部材である。図2の露光ヘッド17において、発光素子211から出射した光は、ロッドレンズ221を介して、感光ドラム15表面で結像するよう構成される。
図2の露光ヘッド17には、感光ドラム15の側面側断面の方向で見ると、少なくとも2つの発光素子(D2_k、D1_k)が設けられている。本発明においては、これら2つの発光素子(D2_k、D1_k)のうち1つが選択的に発光する。尚、これら2つの発光素子(D2_k、D1_k)の発光の制御については、後述する。
図3は、図2の露光ヘッドに備える発光素子の構成例を示す断面模式図である。図2の露光ヘッド17に備える発光素子211は、基本的には、基板30の上に設けられるカソード(下部電極)33と、有機EL層35と、アノード(上部電極)36と、からなる。図3に示される発光素子211は、有機EL層35(を構成する発光層)から出力された光を、基板30の表面から図面下方に向かって取り出すボトムエミッション型の発光素子である。ただし本発明は、ボトムエミッション型に限定されるものではなく、トップエミッション型の発光素子を用いてもよい。
図3の発光素子211において、基板30は、具体的には、ガラス等の光透過性を有する材料からなる基材31と、この基材31の上に形成される下地層32と、から構成される。尚、図3においては、基材31の上に、薄膜トランジスタ等の発光素子211をアクティブに駆動させるための駆動回路(不図示)が設けられており、この駆動回路を設けることで生じる凹凸を平坦にする層として下地層32が設けられている。
ボトムエミッション型の発光素子の場合、下地層32の上に形成されるアノード電極33は、光透過性を有する電極膜である。具体的には、ITO等の透明導電材料を成膜してなる電極膜もしくはAg等の金属材料を10nm程度の薄い膜厚で成膜したメタル電極膜である。
図3にて図示されている2個の発光素子211において、各発光素子がそれぞれ有するアノード電極33は、素子単位で分割されている電極である。また各アノード電極33は、基板30の上に直線状に配列されており、その端部は、各発光素子211を区画する素子分離層34に覆われている。
アノード電極33や素子分離層34の上に設けられる有機EL層35は、発光層を含む単層又は複数の層からなる積層体である。有機EL層35が複数の積層体である場合、発光層以外の有機EL層35を構成する層として、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等が挙げられる。また、有機EL層35を構成する材料(有機発光材料、正孔注入・輸送性材料、電子注入・輸送性材料等)は、公知の材料を使用することができる。
有機EL層35の上に設けられるカソード電極36は、反射電極であり、かつ各発光素子に共通する電極である。カソード電極36として、具体的には、AlやAg等の反射率が高い金属材料からなるメタル電極である。
図3の発光素子211、特に、有機EL層35は、カソード電極36の上に設けられている保護層37によって空気中の酸素や水分から保護される。保護層37は、SiN、SiON等の無機材料からなる膜である。また保護層37となる膜の膜厚として、好ましくは、0.1μm以上10μm以下である。また保護層37の形成方法として、好ましくは、CVD法である。また下地となるカソード電極36等の形状にならって保護膜37の表面が凸凹するならば、保護層37は、無機材料からなる膜と有機材料からなる膜との積層膜であってもよい。
尚、本発明において、発光素子211を保護する部材として、保護層37の代わりに、別途ガラス製のカバーを用意し、発光素子アレイ21の周囲でこのカバーをシールして外部の水、酸素、汚染物から発光素子211を保護してもよい。また保護層37を金属材料からなる層としてもよい。さらにガラス製のカバーの代わりに金属製のカバーを用いて発光素子211を保護するための封止を行ってもよい。
次に、露光ヘッド17を構成する発光素子アレイについて説明する。図4(a)は、露光ヘッド17を構成する発光素子アレイの第一の構成例を示す平面模式図であり、図4(b)は、図4(a)中の点線囲み部分Aの拡大図である。尚、図4の発光素子アレイ21は、600dpiの精細度で印刷する印刷装置で用いられる発光素子アレイである。
図4の発光素子アレイ21は、基板20の上に、発光素子211(例えば、有機EL素子)が、4728行2列のアレイ状に配置され、隣接する発光素子の間隔(画素ピッチ)が42.3μmである。このため、感光ドラムの回転方向にも42.3μmピッチのプロセススピードで印刷が実施されることとなる。尚、図4の発光素子アレイ21には、1ページあたり6785列分の画像データが入力される。また図4の発光素子アレイ21において、長辺の印刷有効領域幅は287mmであり、短辺の印刷有効領域幅は200mmである。このため、図4の発光素子アレイ21を用いることにより、最大でA4サイズ(210mm×297mm)の用紙を印刷することができる。
本実施形態においては、図4に示される発光素子アレイ21のうち、1列目に設けられる発光素子については、左端から、D1_1、D1_2、・・・D1_k、・・・、D1_4728と呼ぶこととする。また2列目に設けられる発光素子については、左端から、D2_1、D2_2、・・・D2_k、・・・、D2_4728と呼ぶこととする。尚、図4に示される発光素子アレイ21において、基板20がn行m列の発光素子の設置可能領域を有する場合、k行目の設置可能領域には、m個の発光素子、即ち、発光素子D1_k、D2_k、・・・、Dj_k、・・・、Dm_kが設けられている。ここでn、m、k及びjは、いずれも1以上の整数であり、それぞれ下記の要件を満たしている。
1≦n
2≦m
1≦k≦n
2≦j≦m
尚、本実施形態では、発光素子の列が2列であるが、本発明において発光素子の列は2列に限定されるものではなく、3列以上であってもよい。
また図4の発光素子アレイ21を構成する各発光素子(発光素子211)は、それぞれ基板20上の一部の領域である設置可能領域24内に設けられている。即ち、図4の発光素子アレイ21は、4728行2列の設置可能領域を有していることになる。ちなみに、図4の発光素子アレイ21においては、各発光素子は、1の設置可能領域の全域に設けられている(図4(b))。ただし、本発明において、設置可能領域に対する発光素子に設置態様は、図4(b)の態様に限定されるものではない。
図5(a)は、露光ヘッド17を構成する発光素子アレイの第二の構成例を示す平面模式図であり、図5(b)は、図5(a)中の点線囲み部分Bの拡大図である。本発明においては、図5(b)に示されるように、発光素子アレイ21を構成する各発光素子(発光素子211)が、それぞれ1の設置可能領域の一部を占めるように設けられていてもよい。ただし、1の設置可能領域の一部を占めるように発光素子を設ける場合は、発光素子の形状が同一であり、かつ同じ行に設けられる複数の発光素子それぞれの中心がライン状になるように配置されているのが望ましい。好ましくは、設置可能領域を基板20の短手方向に二等分してなる領域のいずれか一方に発光素子が設けられるようにする。例えば、図5(b)に示されるように、設置可能領域を基板20の短手方向に二等分してなる領域の上方あるいは下方に配置する。このように、1の設置可能領域の一部を占めるように発光素子を設ける場合、発光素子の設置態様として、好ましくは、図5(a)に示される千鳥配置である。
図6は、図4又は図5の発光素子アレイに備える発光素子の制御システムの第一の例を示す模式図である。図6に示される制御システム5は、発光素子アレイコントローラー51と、位置情報メモリー52と、画像情報メモリー53と、を有している。図5の制御システム5において、発光素子アレイ21へ送信される画像信号及び制御信号は、いずれも発光素子アレイコントローラー51から入力される。また発光素子アレイコントローラー51は、発光素子アレイの所定の位置kに設けられる2つの発光素子(D1_k、D2_k)のいずれを選択したかを記憶するための、位置情報メモリー52を備えている。また、発光素子アレイコントローラー51は、多くとも1列分の画像情報メモリー53を備えている。
次に、発光素子アレイ21に備える発光素子を駆動させるために必要な電流を供給する画素駆動回路及び所定の複数の発光素子(例えば、D1_k、D2_k)のいずれかを選択的に駆動する選択回路について説明する。図7は、図4又は図5の発光素子アレイの駆動回路の第一の例を示す回路図である。尚、以下の説明においては、複数存在する発光箇所についてそれぞれ画素ということがある。また各画素は、一つの発光素子を有している。
図7の駆動回路は、走査回路61と、画素駆動回路40と、選択回路50と、を備えている。図7の駆動回路において、走査回路61は1組設けられており、画素駆動回路40を駆動させるための信号(Pk、Pk+1、Pk+2、Pk+3、・・・)を、各行の画素群ごとに送信している。図7の駆動回路において、画素駆動回路40は各行の画素群ごとに1組設けられており、スイッチトランジスタSと、保持容量Cと、電流駆動トランジスタTと、から構成されている。図7の駆動回路において、選択回路50は画素駆動回路40と同様に、各行の画素群ごとに1組設けられており、抵抗R2と、スイッチトランジスタS2と、から構成されている。尚、図7の駆動回路に含まれる画素駆動回路40は、あくまでも具体例であり、本発明においては図7に示される構成に限定されるものではない。また1行分の画素群において設けられる選択回路の数は、当該画素群を構成する画素の個数に依存されるものであり、必ずしも図7に示されるように1行分の画素群につき1組とは限らない。
次に、図7の駆動回路に基づいて、所定の画素、具体的には、k行目1列目の画素が有する発光素子D1_kを駆動させる一連のプロセスについて説明する。このプロセスは、下記(i)及び(ii)に示されるプロセスからなる。
(i)k行目の画素駆動回路の駆動プロセス
(ii)発光素子D1_kの駆動プロセス
まず画素駆動回路40の駆動プロセスについて説明する。
(ia)データの書込み
k行目の画素駆動回路40を駆動させるには、まずk行目の画素群に設けられている画素駆動回路40においてデータの書込みを行う。具体的には、走査回路61から送信される走査信号Pkに従って、画素駆動回路40が備えるスイッチトランジスタSをON状態にする。この時、画像データを司る情報電圧Vdataが保持容量Cに保存される。これにより、データの書込みが終了する。
(ib)駆動電圧(Voled)の出力
次に、走査回路61から送信される走査信号Pkに従って、画素駆動回路のスイッチトランジスタSをOFF状態にする。これで、次にスイッチトランジスタSがONになるまでの間、保持容量Cに保存されている情報電圧Vdataが保存され続ける。またスイッチトランジスタSがONになっている間に、電流駆動トランジスタTは情報電圧VdataによってONの状態になる。そしてこの情報電圧Vdataに従い、発光素子D1_kを駆動させるための駆動電圧(Voled)及び駆動電流が出力される。
以上のプロセスによってk行目の画素駆動回路を駆動させると、k行目の画素群に含まれる複数の発光素子のうち発光素子D1_kを駆動させるための駆動電圧(Voled)及び駆動電流が出力される。これら駆動電圧(Voled)及び駆動電流が画素駆動回路の出力として、配線Ldに接続されている発光素子D1_kに入力されることで、発光素子D1_kが発光する。
次に、選択回路の機能について説明する。
図7の駆動回路を有する発光素子アレイにおいて、所定の行、例えば、k行の画素群に含まれる発光素子(D1_k、D2_k)のうち発光素子D1_kが発光する場合、選択回路50は、以下に説明するように作動する。具体的には、スイッチトランジスタS2のゲート電極がGND電位に接続している状態にあるため、スイッチトランジスタS2はOFF状態となる。これにより、電流駆動トランジスタTからの電流が、発光素子D1_kへ選択的に入力されるため、発光素子D1_kが選択的に発光する。
尚、k行目の設置可能領域に、m個の発光素子が設けられている場合、j列目の発光素子Dj_kについては、発光素子D1_kと同様に駆動電圧(Voled)と駆動電流とからなる画素駆動回路の出力によって発光する。このとき画素駆動回路の出力は、スイッチトランジスタSjと接続している。ただし発光素子Dj_kについては、当初スイッチトランジスタSjをOFFにせしめる第一の電圧線(Vdd)と、スイッチトランジスタSjのゲート電極と、が配線Lgjにより接続している。このため、この段階においては発光素子Dj_kは発光しない。これに対して、後述する発光素子の不具合に対する処置を施すことにより、スイッチトランジスタSjをONにせしめる第二の電圧線(Vdd)と、スイッチトランジスタSjのゲート電極と、が抵抗Rjを介して接続することで発光素子Dj_kは発光する。
図8は、図7の駆動回路を有する発光素子アレイに含まれる特定の発光素子に不具合が生じた場合における具体的な処置の方法を説明する図である。尚、ここでいう不具合とは、発光素子D1_kが不良(不点灯)である場合が通常であるが、発光素子D1_kが点灯できる場合であっても発光素子D1_kの輝度の劣化度合に応じて発光素子D1_kを不良素子とみなしてもよい。
図7の駆動回路を有する発光素子アレイに含まれる発光素子D1_kに不具合がない場合は、図7中に図示されている2つの配線、即ち、LdとLgjとを切断せずに画素駆動回路の出力(駆動電圧(Voled)と駆動電流)を発光素子D1_kに供給する。一方、k行の画素群に含まれる発光素子D1_kが不良となった場合、k行の画素群に含まれる発光素子のうちいずれかを発光させる必要があるため、発光素子D2_kを発光させる必要がある。発光素子D2_kを発光させる場合、スイッチトランジスタS2をON状態にし、かつ電流駆動トランジスタTからの電流を発光素子D2_kへ選択的に入力させるための処置を施すことになる。具体的には、配線Ldのx1地点及び配線Lg2のx2地点をレーザー光照射によって切断する。
ここで配線Ldのx1地点を切断することにより、電流駆動トランジスタTと発光素子D1_kとの電流経路が遮断されるため、電流駆動トランジスタTから出力された駆動電圧(Voled)及び駆動電流は、スイッチトランジスタS2へ向けて進行する。また配線Lg2のx2地点をレーザー光照射によって切断することにより、スイッチトランジスタS2のゲート電極は、GND電位と切り離されると同時に抵抗R2を介して電源電位(Vdd)に接続されることとなる。これにより、スイッチトランジスタS2がON状態となる。
以上説明した操作(配線切断操作)により、電流駆動トランジスタTからの電流が、発光素子D2_kへ入力されるため、発光素子D2_kが発光する。
尚、以上説明した所定の発光素子の選択的な発光、及びこの所定の発光素子が不良となったときの対処法(配線切断による発光させる発光素子の切り替え)については、k行以外の行の画素群に含まれる発光素子についても適用可能である。また所定の行において発光させる発光素子の切り替える際に行われる、図8に示されたx1地点及びx2地点の回路切断の方法は、レーザー光照射に限定されるものではない。
ところで、図8に示される配線切断操作は、発光素子アレイ21を含む印刷装置を運用する際に用いられる。例えば、発光素子アレイ21を製造した後に行われる検査工程において、発光素子アレイ21に含まれる所定の列(例えば、1列目)の画素がそれぞれ有する発光素子の点灯検査を行う。検査の結果、当該所定の列(1列目)の画素が有する発光素子が全て良品だった場合、当該発光素子アレイ21は、そのまま製品の一部として他の部材と共に出荷される。一方、当該所定の列(1列目)において不良素子があった場合は、その不良素子を有する画素の位置情報が位置情報メモリー52に保存される。そして、その位置情報に従って、配線Ldの一部及び配線Lg2の一部をレーザー光照射によって切断する。ここで、発光素子D1_kが不良である場合は、同じ行にある他の発光素子、例えば、D2_kを発光させることになる。
ここで、本実施形態の印刷装置に備えられる発光素子アレイ21に入力する印刷画像情報の取り扱いについて説明する。尚、本実施形態に限らず、本発明の印刷装置においては、印刷画像情報の処理に関して、下記(1−1)乃至(1−3)の手段を備える。
(1−1)感光ドラムの回転に合わせて、1列乃至β列(βは1以上の整数)の印刷画像情報を基板に順次送る手段
(1−2)送られた印刷画像情報に基づいて、基板の長手方向にn個配置した設置可能領域のうちk番目の位置の短手方向の複数の設置可能領域のうち、発光素子Dj_kのみを選択的に点灯させる手段
(1−3)発光素子D1_1乃至D1_nにα列目(αは1以上の整数、1≦α≦β)の印刷画像情報を送る際において、発光素子Dj_kには(α−j+1)列目の印刷画像情報を送る手段
図9は、本実施形態の印刷装置に備えられる発光素子アレイの駆動タイミングチャートを示す図である。また図10は、所定の時間における発光素子(有機EL素子)の発光状態及び印刷像との関係を示す図である。尚、図10に示されるように、発光素子の発光状態は所定の発光素子の出力データを反映するものであり、印刷像は感光ドラム上に現れる潜像を反映したものである。
本実施形態の印刷装置は、42.3μmピッチのプロセススピードで感光ドラムを回転させながら印刷を行う印刷装置である。またこの時、発光素子アレイ21に備えアレイ状に2列配列されている発光素子のうち、k行目においては2列目の発光素子D2_kが発光し、他の行においては1列目の発光素子が発光するものとする。
係る場合、k行目の画素においては、他の行の画素と比較して1列分(42.3μm)ずれた位置に潜像が形成される(図10)。本実施形態においては、k行1列目の画素が有する発光素子D1_kが出力するべきだった画像情報を画像情報メモリー53に一時記憶しておく。そして、位置情報メモリー52の位置情報及び画像情報メモリー53の画像情報に従って、発光素子アレイ21に含まれるk行目の位置のみ画像情報を順次入れ替えつつ出力を行う。具体的には、1列目によってβ列目の画像を出力する時点(時間t)において、発光素子D2_kは、(β−1)列目の画像情報を参照して出力する(図9)。ここで印刷スピードが約25枚/秒とした場合、1ページあたりの印刷時間(印刷期間)は、約2.4秒である。また本実施形態にて用いられる発光素子アレイに入力される画像データは、1ページあたり6785列であるので、画素列1列あたりの画像データの入力期間([図10中のΔt]=データ書込み期間+データ出力期間)は、約350μsecとなる。ここで、画素1個あたりのデータ書込み期間は、画素駆動回路の構成にもよるが、5μsec乃至10μsec程度である。尚、データ書込み期間は、データ出力期間に比べて充分小さいことが好ましい。また感光ドラムは、上述した発光タイミングに同期しながら回転するため、350μsecの時間をかけて42.3μm回転移動する。
露光用ヘッドとして発光素子アレイを用いた印刷装置において、以上説明したようにして回路や出力の制御を行うことにより、仮に発光素子アレイを構成する発光素子が欠陥素子となったとしても、印刷画質を維持することができる。尚、本実施形態の適用範囲は、上述した発光素子アレイ21に含まれる画素(画素に含まれる発光素子)の個数や画素ピッチ等に限られるものではなく、印刷装置の仕様によって適宜変更できる。
〔実施形態2〕
図11は、本発明の印刷装置における本実施形態(実施形態2)を示す回路図である。本実施形態では、発光素子アレイの駆動回路の一部が実施形態1と異なる。以下、実施形態1との相違点を中心に本実施形態を説明する。
図11に示される駆動回路は、発光素子アレイに備える発光素子の列の数が3列である。これは、発光素子アレイが有する画素の列が3列であることを意味する。図11に示されるように、本発明においては、印刷装置に含まれる発光素子アレイが有する発光素子の列の数は、特に限定されるものではない。
また図11に示される駆動回路を有する発光素子アレイにおいて、1列目及び2列目の発光素子における回路構成は、図7に示される回路構成と同じである。ここで図11に示される駆動回路を有する発光素子アレイにおいて、3列目の発光素子における回路構成は、例えば、図7に示される回路構成から以下に示される配線及び電子部品を追加することにより形成される。
(2−1)発光素子D3_k
(2−2)スイッチトランジスタS3と抵抗R3とからなる選択回路50(追加された選択回路)
(2−3)電流駆動トランジスタTとスイッチトランジスタS3とを接続する配線L3
(2−4)スイッチトランジスタS3と発光素子D3_kとを接続する配線Ld3
図11に示される駆動回路を有する発光素子アレイは、原則として1列目の発光素子(例えば、D1_k)が発光される。ここで発光素子D1_kが欠陥素子となった場合は、図8に示される方法と同様の方法(配線Ld1のx3地点及び配線Lg2のx4地点の切断)により配線の切断を行って2列目の発光素子(例えば、D2_k)を発光させる。また発光素子D1_k及びD2_kが欠陥素子となった場合は、所定の配線の切断、具体的には、配線Ld2のx5地点及び配線Lg3のx6地点の切断を行って、3列目の発光素子(例えば、D3_k)を発光させる。即ち、発光素子D1_kが欠陥素子である場合であって発光素子Dj_kを発光させたい場合は、配線Ld及び配線Lgjの切断を行う。
〔実施形態3〕
図12は、本発明の印刷装置における実施形態(実施形態3)を示す回路図である。本実施形態では、発光素子アレイの駆動回路の一部が実施形態1と異なる。以下、実施形態1との相違点を中心に本実施形態を説明する。
本実施形態の印刷装置に備える発光素子アレイは、1つの発光素子につき1組の画素駆動回路40が設けられている点を除けば、実施形態1の印刷装置に備える発光素子アレイと回路構成が共通している。尚、本実施形態において画素駆動回路40及び選択回路50の基本構成は実施形態1の場合と同様である。また、本実施形態における画素駆動回路の構成については、図12で示した構成に限定されるものではない。
ところで、基板20が、n行m列の画素の設置可能領域を有する場合、本実施形態では、下記(3−1)及び(3−2)に示される部材を備える。
(3−1)走査信号に応じて駆動電流の出力を制御するm個の駆動トランジスタT1_k、T2_k、・・・、Tj_k(2≦j≦m、jは1以上の整数)、・・・、Tm_k
(3−2)m個の発光素子D1_k、D2_k、・・・、Dj_k、・・・、Dm_k
次に、図12の駆動回路に基づいて、所定の画素、具体的には、k行1列目の画素が有する発光素子D1_kを駆動させる一連のプロセスについて説明する。このプロセスは、実施形態1と同様に、下記(i)及び(ii)に示されるプロセスからなる。
(i)k行目の画素駆動回路の駆動プロセス
(ii)発光素子D1_kの駆動プロセス
まず画素駆動回路40の駆動プロセスについて説明する。
(ia)データの書込み
k行目の画素駆動回路40を駆動させるには、まずk行目の画素群に設けられている画素駆動回路40においてデータの書込みを行う。具体的には、走査回路61から送信される走査信号Pkに従って、各画素駆動回路40が備えるスイッチトランジスタ(Sa、Sb)をいずれもON状態にする。この時、画像データを司る情報電圧Vdataが各画素駆動回路40が備える保持容量(Ca、cb)に保存される。これにより、データの書込みが終了する。
(ib)駆動電圧(Voled)の出力
次に、走査回路61から送信される走査信号Pkに従って、各画素駆動回路40が備えるスイッチトランジスタ(Sa、Sb)をいずれもOFF状態にする。これで、次にスイッチトランジスタ(Sa、Sb)がONになるまでの間、情報電圧Vdataが各保持容量(Ca、cb)に保存され続ける。またスイッチトランジスタSがONになっている間に、各画素駆動回路40が備える電流駆動トランジスタ(Ta、Tb)は情報電圧VdataによってONの状態になり、この情報電圧Vdataに従い、発光素子(D1_k、D2_k)を駆動させるための駆動電圧(Voled)及び駆動電流が出力される。ただし図12の駆動回路においては、後述する選択回路の駆動により、k行目の画素群に含まれる複数の発光素子のうち発光素子D2_kを駆動させるための駆動電圧(Voled)及び駆動電流が遮断される。このため駆動電圧(Voled)及び駆動電流が、発光素子D1_kにのみ入力されることで、発光素子D1_kが選択的に発光する。
尚、k行目の画素群にm個の発光素子が設けられている場合、発光素子D1_kは、配線LdによりトランジスタT1_kの出力と接続しているため、駆動電圧(Voled)の出力の際に発光する。
一方、他の素子、例えば、発光素子Dj_kは、スイッチトランジスタSjを介してトランジスタTj_kの出力と接続している。また発光素子D1_k以外の発光素子については、当初においてスイッチトランジスタSjをOFFにせしめる第一の電圧線と、スイッチトランジスタSjのゲート電極とが配線Lgjにより接続している。このため、発光素子D1_kが発光している段階では、発光素子Dj_kは発光しない。
ここで本実施形態における選択回路の機能について説明する。尚、以下の説明は、k行目の画素に含まれる有機発光素子(D1_k、D2_k)を対象とするものであるが、他の行の画素群においても同様にいえることである。また図13は、図12の駆動回路を有する発光素子アレイに含まれる特定の発光素子に不具合が生じた場合における具体的な処置の方法を説明する図である。
まず初期状態では、電流駆動トランジスタTaを通過した電流が発光素子D1_kへ入力されることで発光素子D1_kが発光する。また初期状態では、スイッチトランジスタS2のゲート電極がGND電位に接続しているため、スイッチトランジスタS2はOFF状態である。従って、初期状態では、電流駆動トランジスタTbを通過した電流が発光素子D2_kへ入力されることはないので、発光素子D2_kは発光しない。
発光素子D1_kが不良素子となった場合、発光素子D2_kを発光させるために、以下に説明する操作を行う。まず配線Ldのx1地点をレーザー光照射によって切断し、電流駆動トランジスタTaと発光素子D1_kとを結ぶ電気系統をx1の地点で遮断する。また配線Lg2もレーザー光照射によって切断し、スイッチトランジスタS2のゲート電極とGND電位とをx2の地点で切り離す。ここでx2の地点における配線Lg2の切断により、スイッチトランジスタS2のゲート電極が抵抗R2を介して電源電位(Vdd)と接続されることとなるので、スイッチトランジスタT2はON状態になる。従って、電流駆動トランジスタTbを通過した電流が発光素子D2_kへ入力されることにより、発光素子D2_kが発光する。尚、配線Ld及び配線Lg2を切断する方法としては、レーザー光照射を用いる方法に限定されるものではない。
一般的に、発光素子Dj_kを発光させる際には、スイッチトランジスタSjをONにせしめる第二の電圧線と、スイッチトランジスタSjのゲート電極とが抵抗Rjを介して接続している状態にすればよい。
以上説明したように、本実施形態の印刷装置においては、駆動回路を、下記(3−1)又は(3−2)の状態にする。
(3−1)配線Ldと配線Lgjとを切断せずに、トランジスタT1_kの出力電流を発光素子D1_kに供給し、トランジスタTj_kの出力電流を発光素子Dj_kに供給しない状態
(3−2)配線Ldと配線Lgjとを切断して、トランジスタT1_kの出力電流を発光素子D1_kに供給せず、トランジスタTj_kの出力電流を発光素子Dj_kに供給する状態
本実施形態の印刷装置に含まれる発光素子アレイは、実施形態1の場合と同様の手法で運用することができる。
以上説明したようにして回路や出力の制御を行うことにより、実施形態1と同様に、仮に発光素子アレイを構成する発光素子が欠陥素子となったとしても、印刷画質を維持することができる。
〔実施形態4〕
以上説明した実施形態(実施形態1乃至3)では、所定の行の画素群に含まれる複数の発光素子のうちの1つを選択的に発光させる際に、発光素子の駆動回路に含まれる一部の配線を切断する方法を採用した。ただし、本発明において、複数の発光素子のうちの1つを選択的に発光させる方法としては、一部の配線の切断の他に制御信号を用いる方法がある。以下、その具体的方法について説明する。
図14は、図4又は図5の発光素子アレイに備える発光素子の制御システムの第二の例を示す模式図である。図14に示される制御システム6は、図6の制御システム5と比較して、発光素子アレイコントローラー54が、画像信号や制御信号だけでなく画素選択信号も発光素子アレイ21へ入力できる点を除けば、図6の制御システム5と同じ構成である。
図15は、本発明の印刷装置における本実施形態(実施形態4)を示す回路図である。本実施形態では、発光素子アレイの駆動回路の一部が実施形態1と異なる。以下、実施形態1との相違点を中心に本実施形態を説明する。
図15の駆動回路は、図7と同様に、走査回路61と、画素駆動回路40と、選択回路50と、2種類の発光素子(D1_k、D2_k)を備えているが、図15の駆動回路は、さらに走査回路61とは異なる2組目の走査回路121をも備えている。
図15の駆動回路において、走査回路61は1組設けられており、画素駆動回路40を駆動させるための信号(Pk、Pk+1、Pk+2、Pk+3、・・・)を、各行の画素群ごとに送信している。図15の駆動回路において、画素駆動回路40は、各行の画素群ごとに1組設けられており、スイッチトランジスタSと、保持容量Cと、電流駆動トランジスタTと、から構成されている。尚、図15中の画素駆動回路40は、走査回路61から出力される走査信号に応じて駆動電流を出力する。ここで、走査回路61は、信号を画素駆動回路40へ出力させるための走査線(第一の走査線)を行方向の画素数と同じ数だけ有している。そして各走査線は、各画素駆動回路に備える電流駆動トランジスタTに接続されており、この走査線より走査信号が送信される。
図15の駆動回路において、選択回路50は画素駆動回路40と同様に、各行の画素群ごとに1組設けられている。選択回路は、具体的には、保持容量Csと、スイッチトランジスタS1(NMOS)と、スイッチトランジスタS2(PMOS)と、スイッチトランジスタSsと、から構成されている。またこの選択回路50によって、発光素子D1_k又は発光素子D2_kが発光する。
図15の駆動回路において、画素駆動回路40が有する保持容量C及び選択回路50が有する保持容量Csは、いずれも発光素子D1_k及び発光素子D2_kの選択情報を記憶するための保持容量である。図15の駆動回路において、発光素子D1_kは、スイッチトランジスタS1を介して画素駆動回路40の出力と接続している。図15の駆動回路において、発光素子D2_kは、スイッチトランジスタS2を介して画素駆動回路40の出力と接続している。図15の駆動回路において、スイッチトランジスタS1のゲート電極及びスイッチトランジスタS2のゲート電極は、いずれも選択回路50が有する保持容量Csと接続されている。
図15の駆動回路において、走査回路121は、行単位で設けられるスイッチトランジスタSsの駆動を制御するための信号(Qk、Qk+1、Qk+2、Qk+3、・・・)を、各行の画素群ごとに送信している。尚、図15中の選択回路50は、走査回路121から出力される走査信号に応じて駆動電流を出力する。ここで、走査回路121は、信号を選択回路50へ出力させるための走査線(第二の走査線)を行方向の画素数と同じ数だけ有している。そして各走査線は、各選択回路に備えるスイッチングトランジスタCsに接続されており、この走査線より走査信号が送信される。
尚、図15の駆動回路に含まれる画素駆動回路40は、あくまでも具体例であり、本発明においては図15に示される構成に限定されるものではない。
次に、図15の駆動回路に基づいて、1列当たりn個配置されている設置可能領域の所定の位置であるk番目(kは1以上の整数、1≦k≦n)の位置に設けられる画素、具体的には、k行目1列目の画素が有する発光素子D1_kの駆動プロセスについて説明する。上記駆動プロセスは、下記(i)及び(ii)に示されるプロセスからなる。
(i)k行目の画素駆動回路の駆動プロセス
(ii)発光素子D1_kの駆動プロセス
まず画素駆動回路40の駆動プロセスについて説明する。
(ia)データの書込み
k行目の画素駆動回路40を駆動させるには、まずk行目の画素群に設けられている画素駆動回路40においてデータの書込みを行う。具体的には、走査回路61から送信される走査信号Pkに従って、画素駆動回路40が備えるスイッチトランジスタSをON状態にする。この時、画像データを司る情報電圧Vdataが保持容量Cに保存される。これにより、データの書込みが終了する。
(ib)駆動電圧(Voled)の出力
次に、走査回路61から送信される走査信号Pkに従って、画素駆動回路のスイッチトランジスタSをOFF状態にする。これで、次にスイッチトランジスタSがONになるまでの間、保持容量Cに保存されている情報電圧Vdataが保存され続ける。またスイッチトランジスタSがONになっている間に、電流駆動トランジスタT(選択トランジスタ)は情報電圧VdataによってONの状態になる。そしてこの情報電圧Vdataに従い、発光素子D1_kを駆動させるための駆動電圧(Voled)及び駆動電流が出力される。尚、本実施形態においては、駆動電圧(Voled)及び駆動電流の出力の他に、以下に説明する発光素子D1_kの駆動プロセスが完了した時点で発光素子D1_kが駆動(発光)する。
次に、発光素子D1_kの駆動プロセスについて説明する。
(iia)選択信号の書き込み
本実施形態において、発光素子D1_kを駆動させるプロセスとして、まず選択信号の書込みを行う。具体的には、k行目にあるスイッチングトランジスタSsへ向けて走査回路121から走査信号Qkが送信される。この走査信号Qkに従って選択回路50のスイッチトランジスタSsをON状態にする。この時、選択信号を司るVselに従った情報電圧が保持容量Csに保存される。これで、選択信号の書込みが終了する。
(iib)駆動電圧(Voled)の出力
次に、走査回路121から発信された走査信号Qkに従って、画素駆動回路のスイッチトランジスタSsをOFF状態にする。これで、次にスイッチトランジスタSsがONになるまでの間、保持容量Csの選択信号が保存され続ける。
このときk行目にある発光素子のうち、D1_kを発光させたい場合は、保持容量Csの選択信号をHIに設定する。すると、スイッチトランジスタS1(NMOS)がON状態となる一方で、スイッチトランジスタS2(PMOS)がOFF状態となる。これにより、電流駆動トランジスタTを通過した駆動電流や駆動電圧は、発光素子D1_kへ入力されるため、発光素子D1_kが発光する。
図16は、図15の駆動回路を有する発光素子アレイに含まれる特定の発光素子に不具合が生じた場合における具体的な処置の方法を説明する図である。本実施形態において、D1_kが不良素子である等の理由によりD2_kを発光させたい場合は、保持容量Csの選択信号をLOWに設定する。すると、スイッチトランジスタS1(NMOS)がOFF状態となる一方で、スイッチトランジスタS2(PMOS)がON状態となる。これにより、電流駆動トランジスタTを通過した駆動電流や駆動電圧は、発光素子D2_kへ入力されるため、発光素子D2_kが発光する。
以上説明したように、本実施形態の印刷装置に備える駆動回路は、選択回路50が有する保持容量Csに保持した選択情報(Vsel)に従って、下記(i)若しくは(ii)を選択することになる。
(i)スイッチトランジスタS1をONにし、スイッチトランジスタS2をOFFにして画素駆動回路の出力電流を前発光素子D1_kのみに供給する。
(ii)スイッチトランジスタS1をOFFにし、スイッチトランジスタS2をONにして画素駆動回路の出力電流を発光素子D2_kのみに供給する。
また本実施形態において、発光素子D1_k又は発光素子D2_kは、第一の走査線を介する走査と、第二の走査線を介する走査と、によって発光する。さらに、本実施形態では、第一の走査線を介する走査によって画素駆動回路へ導入される信号と、第二の走査線を介する走査によって選択回路へ導入される信号と、が異なっているが、本発明においてはこれに限定されるものではない。
尚、選択回路50を起動させるときに行う走査回路121による走査(第二の走査線を介する走査)は、走査回路61による走査(第一の走査線を介する走査)と同期させて行うのが好ましい。図17は、実施形態4の印刷装置に備えられる発光素子アレイの駆動タイミングチャートを示す図である。尚、図17の駆動タイミングチャートにおいては、発光素子アレイ21に備えアレイ状に2列配列されている発光素子のうち、1行目においては2列目の発光素子D2_1が発光し、他の行においては1列目の発光素子が発光するものとする。また図18は、所定の時間における発光素子(有機EL素子)の発光状態及び印刷像との関係を示す図である。尚、図18に示されるように、発光素子の発光状態は所定の発光素子の出力データを反映するものであり、印刷像は感光ドラム上に現れる潜像を反映したものである。
係る場合、1行目の画素においては、他の行の画素と比較して1列分(42.3μm)ずれた位置に潜像が形成される(図18)。本実施形態においては、1行1列目の画素が有する発光素子D1_1が出力するべきだった画像情報を画像情報メモリー53に一時記憶しておく。そして、位置情報メモリー52の位置情報及び画像情報メモリー53の画像情報に従って、発光素子アレイ21に含まれる1行目の位置のみ画像情報を順次入れ替えつつ出力を行う。具体的には、1列目によってβ列目の画像を出力する時点(時間t)において、発光素子D2_1は、(β−1)列目の画像情報を参照して出力する(図17)。
ところで、図16に示される保持容量Csの選択信号の設定に関する操作は、発光素子アレイ21を含む印刷装置を運用する際に用いられる。例えば、発光素子アレイ21を製造した後に行われる検査工程において、発光素子アレイ21に含まれる所定の列(例えば、1列目)の画素がそれぞれ有する発光素子の点灯検査を行う。検査の結果、当該所定の列(1列目)の画素が有する発光素子が全て良品だった場合、当該発光素子アレイ21は、そのまま製品の一部として他の部材と共に出荷される。一方、当該所定の列(1列目)において不良素子があった場合は、その不良素子を有する画素の位置情報が位置情報メモリー52に保存される。そして、その位置情報に従って、保持容量Csの選択信号を変更する。具体的には、保持容量Csの選択信号をHIからLOWに変更する。ここで、発光素子D1_kが不良である場合は、同じ行にある他の発光素子、例えば、D2_kを発光させることになる。尚、発光素子D1_k及びD2_kがいずれも不良である場合、発光素子アレイ21は不良品として処理される。
露光用ヘッドとして発光素子アレイを用いた印刷装置において、以上説明したようにして回路や出力の制御を行うことにより、仮に発光素子アレイを構成する発光素子が欠陥素子となったとしても、印刷画質を維持することができる。尚、本実施形態では、実施形態1乃至3と比較して配線を切断する作業を必要としないので、製造・検査工程を簡略化することができる。
尚、印刷装置に備えられる発光素子アレイにおいて、1列目の画素が有する発光素子は、出荷時において全て正常であったとしても、印刷装置の使用に伴い消耗し劣化する。そして出荷後に長期間にわたって印刷装置を稼働させることで、発光素子アレイの1列目の画素が有する発光素子のうち、その一部が劣化することで局所的な輝度劣化が生じる場合がある。この場合、印刷物にスジ状に画質劣化が生じる。このように画質劣化が生じた場合は、画質劣化が生じている画素(例えば、発光素子D1_kを有する画素)の輝度劣化情報を検出し、位置情報メモリー52に保存する。この際、発光素子D1_kの輝度劣化情報を検出するために、所定のパターン印刷を実施する。そして、このパターン印刷の印刷物をスキャナーで読み取って、輝度劣化情報を抽出する。
この輝度劣化情報を基に、所定の行に設けられる複数の発光素子のうちのいずれかを駆動させる。この発光素子の選択的な駆動を実施するための具体的な方法としては、出荷前の検査工程の際に適宜行われる保持容量Csの選択信号の変換があるが、本発明においてはこの方法に限定されるものではない。例えば、実施形態1乃至3にて説明した駆動回路を構成する一部の配線の(物理的)切断を利用することもできる。
以上説明したようにして回路や出力の制御を行うことにより、実施形態1と同様に、仮に発光素子アレイを構成する発光素子が欠陥素子となったとしても、印刷画質を維持することができる。
尚、本実施形態においては、1列目の画素の輝度劣化情報を検出するために、印刷物を読み取る例で説明したが、その限りではない。1列目の画素毎の輝度を、直接検出する手法でもよい。もしくは、画素毎の総点灯時間をカウントし、そのカウント情報を元に劣化画素を特定する手法でもよい。
〔実施形態5〕
図19は、本発明の印刷装置における実施形態(実施形態5)を示す回路図である。本実施形態では、発光素子アレイの駆動回路の一部が実施形態1や実施形態4と異なる。以下、実施形態4との相違点を中心に本実施形態を説明する。
図19に示される駆動回路は、図15の駆動回路と比較して、画素駆動回路のスイッチトランジスタS及びスイッチングトランジスタSsへ送信する走査信号(走査回路61から送信される走査信号(Pk))が共通する点を除けば図15の駆動回路と同様である。即ち、本実施形態において、第一の走査線と第二の走査線とは、同一の走査回路に接続されている。
図19に示されるように、画素駆動回路と選択回路の設計次第によっては、走査回路61からの出力を、画素駆動回路のスイッチトランジスタSと選択回路のスイッチトランジスタSsとで共有してもよい。また本実施形態においては、第一の走査線の走査によって、画素駆動回路40が備える保持容量(C)と選択回路50が備える保持容量(Cs)とを同時に書き換えることができる。
〔実施形態6〕
図20は、本発明の印刷装置における本実施形態(実施形態6)を示す回路図である。本実施形態では、発光素子アレイの駆動回路の一部が実施形態1や実施形態4と異なる。以下、実施形態4との相違点を中心に本実施形態を説明する。
図20は、本発明の印刷装置に含まれる発光素子アレイの駆動回路の第6例を示す回路図である。図20に示される駆動回路は、図15の駆動回路と比較して、画像信号を入力するための信号線Vdataと選択信号を入力するための信号線Vselとが共通する点を除けば図15の駆動回路と同様である。このため、第一の走査線を介する走査によって画素駆動回路へ導入される信号と、第二の走査線を介する走査によって選択回路へ導入される信号と、が同じになる。また本実施形態の画素駆動回路の動作については、実施形態4と同様である。さらに、実施形態4の場合と同様に、本実施形態においても画素駆動回路及び選択回路を同様の周期で動作させることができる。
図21は、本実施形態の印刷装置に備えられる発光素子アレイの駆動タイミングチャートを示す図である。尚、図21の駆動タイミングチャートにおいては、発光素子アレイ21に備えアレイ状に2列配列されている発光素子のうち、1行目においては2列目の発光素子D2_1が発光し、他の行においては1列目の発光素子が発光するものとする。図21に示されるように、本実施形態では、選択回路への書込みを1ページ分の印刷の直前に完了することができる。これは、言い換えると、第二の走査線による走査が終了した直後にページ印刷が開始できることを意味する。
尚、本実施形態では選択回路のメモリー機能は1個のトランジスタ(Ss)と1個の容量(Cs)である簡単な構成であるが、本発明はこの態様に限定されるものではない。例えば、SRAMを用いてメモリーを構成してもよい。
本実施形態で用いられる駆動回路は、実施形態4と比較して、信号線Vselを省略できる点で設計の簡略化が図られる。
10:印刷装置、12:用紙、13:搬送ローラー、14:記録ユニット、15:感光ドラム、16:帯電器、17:露光ヘッド、18:現像器、19:転写器、21:発光素子アレイ、22:レンズアレイ、23:筐体、211:発光素子、221:ロッドレンズ、30:基板、31:基材、32:下地層、33:アノード電極、34:画素分離層、35:有機EL層、36:カソード電極、37:保護層、110:定着器、111:シフト機構

Claims (14)

  1. 感光ドラムと、
    一つの発光素子を設置できる設置可能領域が複数配置され、前記複数の設置可能領域の少なくとも2以上の設置可能領域に複数の発光素子が設置された基板と、
    複数の前記発光素子からの光を前記感光ドラムの上へ結像させるためのレンズアレイと、を備え、
    前記基板が、前記基板の長手方向が前記感光ドラムの回転軸と平行となるように配置され、
    前記基板において、前記設置可能領域を前記基板の長手方向に沿って列状にn個(nは1以上の整数)配置されてなる設置可能領域列がm列(mは2以上の整数)設けられ、
    前記設置可能領域列の所定の位置において、m個ある前記設置可能領域のうちいずれか1つの前記設置可能領域が有する前記発光素子を点灯させることを特徴とする、印刷装置。
  2. 前記発光素子が、前記設置可能領域の全域に設置されることを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記発光素子が、前記設置可能領域の一部を占めるように設けられており、
    複数の前記発光素子の形状が同一であり、かつ同じ行に設けられる複数の発光素子それぞれの中心がライン状になるように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の印刷装置。
  4. 前記設置可能領域のうち、k行目(kは整数、1≦k≦n)の領域に設けられるm個の前記発光素子D1_k、D2_k、・・・、Dj_k(2≦j≦m、jは整数)、・・・、Dm_kに対して、前記基板が、走査信号に応じて駆動電流を出力する1つの画素駆動回路を備え、
    前記発光素子Dj_kが、スイッチトランジスタSjを介して前記画素駆動回路の出力と接続しており、
    前記発光素子D1_kが、配線Ldにより前記画素駆動回路の出力と接続され、かつ、前記スイッチトランジスタSjをOFFにせしめる第一の電圧線と、前記スイッチトランジスタSjのゲート電極と、が配線Lgjにより接続している、もしくは、
    前記発光素子D1_kが、配線Ldにより前記画素駆動回路の出力と接続されずに、前記スイッチトランジスタSjをONにせしめる第二の電圧線と、前記スイッチトランジスタSjのゲート電極と、が抵抗Rjを介して接続していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  5. 前記設置可能領域のうち、k行目(kは整数、1≦k≦n)の領域に設けられるm個の前記発光素子D1_k、D2_k、・・・、Dj_k(2≦j≦m、jは整数)、・・・、Dm_kに対して、前記基板が、走査信号に応じて駆動電流の出力を制御するm個の駆動トランジスタT1_k、T2_k、・・・、Tj_k(2≦j≦m、jは整数)、・・・、Tm_kを備えており、
    前記発光素子Dj_kが、スイッチトランジスタSjを介して前記トランジスタTj_kの出力と接続しており、
    前記発光素子D1_kが、配線Ldにより前記トランジスタT1_kの出力と接続しており、かつ、前記スイッチトランジスタSjをOFFにせしめる第一の電圧線と、前記スイッチトランジスタSjのゲート電極とが配線Lgjにより接続している、もしくは、
    前記発光素子D1_kが、配線Ldにより前記トランジスタT1_kの出力と接続されず、前記スイッチトランジスタSjをONにせしめる第二の電圧線と、前記スイッチトランジスタSjのゲート電極とが抵抗Rjを介して接続していることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  6. n個配置されている前記設置可能領域の所定の位置であるk番目(kは整数、1≦k≦n)の位置において、
    前記基板が、走査信号に応じて駆動電流を出力する1つの画素駆動回路と、
    発光素子D1_k及び発光素子D2_kと、
    前記発光素子D1_k又は前記発光素子D2_kを発光させための選択回路と、有し、
    前記画素駆動回路及び前記選択回路は、前記発光素子D1_k及び前記発光素子D2_kの選択情報を記憶する保持容量をそれぞれ有し、
    前記発光素子D1_kは、スイッチトランジスタS1を介して前記画素駆動回路の出力と接続しており、
    前記発光素子D2_kは、スイッチトランジスタS2を介して前記画素駆動回路の出力と接続しており、
    前記スイッチトランジスタS1のゲート電極及び前記スイッチトランジスタS2のゲート電極は、前記選択回路が有する保持容量と接続することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 前記選択情報が有する保持容量に保持した選択情報に従って、下記(i)若しくは(ii)を選択することを特徴とする、請求項6に記載の印刷装置。
    (i)前記スイッチトランジスタS1をONにし、前記スイッチトランジスタS2をOFFにして前記画素駆動回路の出力電流を前記発光素子D1_kのみに供給する状態
    (ii)前記スイッチトランジスタS1をOFFにし、前記スイッチトランジスタS2をONにして前記画素駆動回路の出力電流を前記発光素子D2_kのみに供給する状態
  8. 前記基板は、前記画素駆動回路が備える選択トランジスタのゲート電極に接続されている第一の走査線と、前記選択回路に備え、前記スイッチトランジスタS1又は前記スイッチトランジスタS2を駆動させるためのスイッチングトランジスタに接続されている第二の走査線と、を有し、
    前記第一の走査線と前記第二の走査線とは、それぞれ異なる走査回路に接続され、
    前記発光素子D1_k又は前記発光素子D2_kは、前記第一の走査線を介する走査と、前記第二の走査線を介する走査と、によって発光し、
    前記第一の走査線を介する走査によって前記画素駆動回路へ導入される信号と、前記第二の走査線を介する走査によって前記選択回路へ導入される信号と、が異なり、
    前記第一の走査線を介する走査と、前記第二の走査線を介する走査と、は同期されていることを特徴とする、請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記基板は、前記画素駆動回路が備える選択トランジスタのゲート電極に接続されている第一の走査線と、前記選択回路に備え、前記スイッチトランジスタS1又は前記スイッチトランジスタS2を駆動させるためのスイッチングトランジスタに接続されている第二の走査線と、を有し、
    前記第一の走査線と前記第二の走査線とは、同一の走査回路に接続され、
    前記発光素子D1_k又は前記発光素子D2_kは、前記第一の走査線を介する走査と、前記第二の走査線を介する走査と、によって発光し、
    前記第一の走査線の走査によって、前記画素駆動回路が備える保持容量と前記選択回路が備える保持容量とを同時に書き換えることを特徴とする、請求項7に記載の印刷装置。
  10. 前記基板は、前記画素駆動回路が備える選択トランジスタのゲート電極に接続されている第一の走査線と、前記選択回路に備え、前記スイッチトランジスタS1又は前記スイッチトランジスタS2を駆動させるためのスイッチングトランジスタに接続されている第二の走査線と、を有し、
    前記第一の走査線と前記第二の走査線とは、それぞれ異なる走査回路に接続され、
    前記発光素子D1_k又は前記発光素子D2_kは、前記第一の走査線を介する走査と、前記第二の走査線を介する走査と、によって発光し、
    前記第一の走査線を介する走査によって前記画素駆動回路へ導入される信号と、前記第二の走査線を介する走査によって前記選択回路へ導入される信号と、が同じであり、
    前記第一の走査線を介する走査と、前記第二の走査線を介する走査と、は同期されていることを特徴とする、請求項7に記載の印刷装置。
  11. 前記発光素子D1_kが欠陥素子だった場合に、
    前記発光素子D2_k若しくは前記発光素子Dj_kのみを点灯させることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の印刷装置。
  12. 前記発光素子D1_kの輝度の劣化度合いに応じて、点灯する素子を前記発光素子D1_kから前記発光素子D2_kに切り替えることを特徴とする、請求項1及び請求項7乃至10のいずれか一項に記載の印刷装置。
  13. 前記感光ドラムの回転に合わせて、1列乃至β列(βは1以上の整数)の印刷画像情報を前記基板に順次送る手段と、
    送られた前記印刷画像情報に基づいて、長手方向にn個を配置した前記設置可能領域のうちk番目の位置の短手方向の複数の前記設置可能領域のうち、前記発光素子Dj_kを点灯させる手段と、
    前記発光素子D1_1からD1_nにα列目(αは整数、1≦α≦β)の印刷画像情報を送る際において、前記発光素子Dj_kには(α−j+1)列目の印刷画像情報を送る手段と、を備えることを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の印刷装置。
  14. 前記印刷装置は、
    印刷した印刷物を読み取るスキャナーを備えており、
    前記印刷物に所定のパターンを印刷し、
    前記スキャナーで前記所定のパターンを読み取り、
    輝度劣化情報を検出し、
    前記輝度劣化情報を基に、点灯させる発光素子を選択する、
    ことを特徴とする請求項1及び請求項5乃至10のいずれか一項に記載の印刷装置。
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