JP2015016034A - 医療用処置具及び医療用処置装置 - Google Patents

医療用処置具及び医療用処置装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な装置構成でレーザメスと電気メスとの機能を切り替えて使用できる医療用処置具及び医療用処理装置を提供することを目的とする。【解決手段】体腔内に挿入される医療用処置具を、非接触で切開可能な炭酸ガスレーザ光を導波する導電性の中空導波管と、中空導波管の先端に備えたブレード電極21とで構成し、中空導波管に、処置対象である生体に接触する対向電極とブレード電極21との間に高周波電流を通電する接続端子13を備えた。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、体腔鏡下外科手術などにおいて、レーザ光を用いた治療と電気メスによる治療とを行うための医療用処置具及び医療用処置装置に関する。
従来より、治療対象箇所を切除等するための切開には、非接触で切開するレーザ光を用いたレーザメスや、高周波電流を通電させて切開箇所を焼切る電気メス等が用いられているが、それぞれに特徴があり、施術内容に応じて使い分けていた。
具体的には、レーザメスの場合、レーザ光の微小スポットによる非接触の高速切開ができるとともに、止血を行いながら切開することができる。これに対し、電気メスの場合、切開箇所を電気メス用ブレード電極で焼切るため、切開箇所の焼灼止血作用に優れている。
しかしながら、施術内容に応じてレーザメスと電気メスとを術中に交換することは、患者への負担が大きくなるという問題があり、その対策として、例えば特許文献1では、電気メスとレーザメスを切り換え可能とした医療用術具を用いることで、レーザメスと電気メスとを術中に交換することなく、使い分けることができ、患者負担を軽減できる低侵襲な医療用処置具が提案されている。
また、患者負担を軽減できる術式として、体腔鏡下外科手術が採用されている。体腔鏡下外科手術は、例えば腹部にある臓器の手術をする場合、腹部にいくつかの貫通孔を設け、この貫通孔に鉗子やメス等の術具や体腔鏡を挿入し、体腔鏡映像を確認しながら治療する方法である。このような体腔鏡下外科手術は、これまでのように腹部を大きく切開する開腹手術に比べ、患者負担が少なく、回復も早いとされている。このような体腔鏡下外科手術において、施術内容に応じてレーザメスと電気メスとを術中に交換するためには、一旦、術具を貫通孔から抜き取って再度挿入するというように、非常に煩雑で手間がかかる。したがって、上述の特許文献1で提案された電気メスとレーザメスを切り換え可能とした医療用術具を用いることで、施術内容に応じてレーザメスと電気メスとを術中に交換する場合に比べ、患者負担を大幅に低減できると考えられる。
しかしながら、特許文献1で提案される医療用術具は、レーザプローブ先端に設けられている金属カバーが電気メスのブレード電極であるが、この金属カバーがレーザ出射口前方にあるのでレーザによる切開機能が損なわれるという問題があった。
特開2012−105766号公報
この発明は、上述した問題に鑑み、簡単な装置構成で、施術中にレーザメスの機能と電気メスの機能とを切り替えて使用することができる医療用処置具及び医療用処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、体腔内に挿入される医療用処置具であって、非接触で切開可能なレーザ光を導波する中空の導電性中空導波管と、該導電性中空導波管の先端に備えた電気メス用ブレード電極とで構成し、前記導電性中空導波管に、処置対象である生体に接触する対向電極と、前記電気メス用ブレード電極との間に高周波電流を通電する通電手段を備えたことを特徴とする。また、この発明は、レーザ光を発生させるレーザ光源であるレーザ発振器と、高周波電流を発振する高周波発振器とを内部に備えた装置本体と、上記医療用処置具と、生体に接触する対向電極と、前記レーザ発振器と前記医療用処置具とを接続する導波ケーブルと、前記医療用処置具及び前記対向電極のそれぞれと、前記高周波発振器とを接続する導電線路とで構成した医療用処置装置であることを特徴とする。
上述の対向電極は、医療用処置具において電気メス用ブレード電極とともに配置し、バイポーラ型電気メスを構成する対向電極、あるいは、医療用処置具とは別に、対極板電極として、電気メス用ブレード電極と通電してモノポーラ型電気メスを構成する対向電極とすることができる。
この発明により、簡単な装置構成で、施術中にレーザメスの機能と電気メスの機能とを切り替えて使用することができる。
詳しくは、非接触で切開可能なレーザ光を導波する中空の導電性中空導波管と、該導電性中空導波管の先端に備えた電気メス用ブレード電極とで構成するため、中空の導電性中空導波管の管内に直接レーザ光を導波させるとともに、金属材料からなる導電性中空導波管自体を導電体として利用することができる。したがって、前記導電性中空導波管に備えた通電手段により、処置対象である生体に接触する対向電極と、前記電気メス用ブレード電極との間に高周波電流を通電することで、簡単な装置構成で、レーザメスの機能と電気メスの機能とを切り替えて使用することができる。例えば、レーザメスで効率よく切開し、電気メスで出血箇所を凝固止血するというように、施術内容に応じて適した方法で使用することができる。
したがって、仮に、術具の交換が非常に煩雑で手間がかかる体腔鏡下外科手術においても、術具を交換することなく、施術内容に応じて適切なメスを用いて施術でき、患者負担を低減することができる低侵襲な医療用処置具及び医療用処置装置を構成することができる。
また中空の導電性中空導波管の管内に直接レーザ光を導波させるとともに、金属材料からなる導電性中空導波管自体を導電体として利用することができるため、例えば、導波管と導電体とを別々に備えて構成した場合に比べて、シャフト径が小さくなり、生体に対する負担を軽減することができる。
またこの発明の態様として、前記電気メス用ブレード電極を、前記導電性中空導波管における前記レーザ光を照射する出射端から所定間隔を隔てるとともに、前記レーザ光の照射経路上に配置することができる。
この発明により、レーザメスによる意図しない生体の焼損を防止することができる。
詳しくは、前記電気メス用ブレード電極を、前記導電性中空導波管における前記レーザ光を照射する出射端から所定間隔を隔てるとともに、前記レーザ光の照射経路上に配置することにより、電気メス用ブレード電極と導電性中空導波管の出射端との間に、切開する施術対象部位を配置して、レーザ光により、効率よく、また精度の良い切開を非接触で行うことができる。
また、前記電気メス用ブレード電極を前記レーザ光の照射経路上に配置することにより、レーザ光は前記電気メス用ブレード電極で遮られるため、例えば、レーザ光が想定外の生体組織深部に到達して、意図しない深さや箇所まで焼損するおそれがなく、安全に施術することができる。したがって、仮に、術野の狭い体腔鏡下外科手術であっても、意図しない深さや箇所まで切開するおそれがなく、安全に施術することができる。
またこの発明の態様として、前記導電性中空導波管の側面外装を、絶縁性を有する絶縁被覆で覆うことを特徴とすることができる。
この発明により、バイポーラ処置具として使用する場合、ブレード電極と対向電極としての中空導波管との電気的絶縁を確保して、より安全に施術することができる。
またこの発明の態様として、前記導電性中空導波管の内周面に、さらに導電性の高い高導電性金属層を備えることができる。
この発明により、前記電気メス用ブレード電極との確実な電気的導通を確保すると同時に、内部にレーザ光を導波する前記導電性中空導波管の導波効率も向上することができる。また、前記導電性中空導波管の直径を大きくすること無く処置具のコンパクト化が達成できる。したがって、腹に開ける穴を小さな穴とすることができ、手術による入院期間を短くすることができる。
またこの発明の態様として、前記導電性中空導波管の内部に、所定流量のガスを流入することができる。
これにより、切開された施術箇所の飛散物や体液、あるいは体腔内で充満する煙などが導電性中空導波管の内部に侵入することを防止できる。したがって、切開された施術箇所の飛散物や体液、体腔内で充満する煙などが導電性中空導波管の内部に侵入して、導波性能が低下することを防止できる。さらに、体腔鏡下において前記導電性中空導波管より噴出されるガスにより、施術箇所周辺の視野を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記導電性中空導波管内を導波するレーザ光を、例えば炭酸ガスレーザ光で構成することができる。
炭酸ガスレーザ光は、ビーム発散角が小さく、エネルギー密度が高いため、より高速で、切開幅の小さな切開を行うことができる。また水によるレーザ光の吸収率が高く、生体組織内に深く侵入することがないため、正常組織に及ぼす影響が少なく術後の患者負担をより低減できる。
この発明により、簡単な装置構成でレーザメスと電気メスとの機能を切り替えて使用できる医療用処置具及び医療用処理装置を提供することができる。その結果、患者への負担が従来技術よりも低減され、かつより安全な施術を行うことができる。
モノポーラ式医療用処置具についての説明図。 モノポーラ式医療用処置装置の斜視図。 中空導波路の説明図。 モノポーラ式医療用処置装置の使用状態の概略図。 モノポーラ式医療用処置具の使用状況を説明する概略図。 モノポーラ式の把持型医療用処置具についての説明図。
この発明の本実施形態を以下図面とともに説明する。
図1は、モノポーラ式医療用処置具10についての説明図を示している。詳しくは、図1(a)はモノポーラ式医療用処置具10の断面図を示し、図1(b)は図1(a)におけるA−A矢視図を示している。
また、図2は医療用処置装置1の斜視図を示し、図3は中空導波路300の説明図を示し、図4は医療用処置装置1の使用状態の概略図を示し、図5はモノポーラ式医療用処置具10の使用状況を説明する概略図を示している。なお、図3は、中空導波路300の層構成についての理解を容易にするために、中空導波路300の周方向における一部を透過した状態で図示している。
医療用処置装置1は、レーザメスの機能と電気メスの機能とを兼ね備えた装置であり、炭酸ガスレーザによるレーザ光を発生させるレーザ光源であるレーザ発振器1a(図4)と電気メスのための高周波電流を発振する高周波発振器1b(図4)とを内部に備えた装置本体2と、レーザメスとして機能するとともに、電気メスとして機能するモノポーラ式医療用処置具10と、装置本体2とモノポーラ式医療用処置具10とを接続する導波ケーブル30及び導電ケーブル40とで構成している。
装置本体2は、上述したように、内部にレーザ発振器1a(図4)と高周波発振器1b(図4)を備える奥行き方向及び縦方向に長い直方体状の筐体であり、図2に示すように、上面2aの手前側には傾斜する操作パネル4を備えている。
なお、装置本体2の下部には、キャスター3を備えており、操作パネル4の前側に備えたハンドル5を握持し、容易に所望の位置に移動し、位置固定することができる。
また、操作パネル4の側方には、モノポーラ式医療用処置具10を係止させるホルダ6を備えている。
基端部が装置本体2の上面2aの後ろ側から鉛直方向上向きに突出する導波ケーブル30は、装置本体2内部のレーザ発振器1aに接続され、レーザ発振器1aで発振した炭酸ガスレーザ光を、先端に装着したモノポーラ式医療用処置具10まで導波することができる。
また、導波ケーブル30と同様に、基端部が装置本体2の上面2aの後ろ側から鉛直方向上向きに突出する導電ケーブル40は、装置本体2内部の高周波発振器1bに接続され、高周波発振器1bで発振した高周波電流を、導電ケーブル40の先端を接続する接続端子13及びステンレススチール管310と導電金属層320とを介してモノポーラ式医療用処置具10の先端に配置したブレード先端チップ20まで導通することができる。
導波ケーブル30及び導電ケーブル40は、装置本体2の上面2aにおいて鉛直方向に設けた支持ポール2bに支持されている。
なお、図2には図示省略するが、対極板42(図4)が先端に接続された対極板用被覆電線41(図4)も医療用処置装置1の高周波発振器1bに接続されている。
導波ケーブル30の先端に接続したモノポーラ式医療用処置具10は、図1に示すように、グリップ11と、レーザプローブ12と、レーザプローブ12の先端側に配置されたブレード先端チップ20とで構成している。
グリップ11は、施術者が握持しやすいグリップ状に形成された樹脂製であり、後端側(図1(a)における左側)の下端、すなわち装置本体2側であるグリップ11の根元に配置された、接続コネクタ14で、中空導波路300と導波ケーブル30とを接続している。
レーザプローブ12は、その一部がグリップ11の内部に貫通挿入され、挿入されていない中空導波路300の直管部外周面を、樹脂製の絶縁被覆12aで被覆して構成している。また、レーザプローブ12の後端側、つまりグリップ11側には、絶縁被覆12aを貫通し、中空導波路300のステンレススチール管310に物理的、且つ電気的に接続固定された金属製の円柱状である接続端子13を備えている。
なお、レーザプローブ12の中空導波路300は、その一部がグリップ11の内部を貫通し、上述したようにグリップ11の後端側、つまり装置本体2側の下端に配置された接続コネクタ14を介して導波ケーブル30と連通している。
ブレード先端チップ20は、レーザプローブ12の先端側から出射される炭酸ガスレーザ光の照射方向に所定間隔を隔てて配置したブレード電極21と、絶縁被覆12aを貫通して中空導波路300のステンレススチール管310(図3)に物理的、且つ電気的に接続固定され、ブレード電極21を上述の所定位置に支持する支持アーム22とで構成している。なお、支持アーム22とブレード電極21は導電性のある金属材料で構成している。
ブレード電極21は、図1(b)に示すように、A−A矢視において略羽子板状、つまり、長手方向の一端側が幅方向に絞られた略長方形状のブレードであり、図1(b)において破線で示すように、A−A矢視よりもグリップ11側にあるレーザプローブ12の中心に対して、ブレード電極21の中心が略一致するように配置している。また、ブレード電極21の幅方向長さをレーザプローブ12の外径程度の長さに設定している。
支持アーム22は、上述したように、その基端部が、絶縁被覆12aを貫通して中空導波路300のステンレススチール管310の外周面に直接、接続固定されており、一部が湾曲するアーム本体でブレード電極21の長手方向の一端側を支持している。支持アーム22も、レーザプローブ12における絶縁被覆12aと同様に、絶縁被覆22aで被覆している。また、絶縁被覆12aと絶縁被覆22aとは一体化され、ステンレススチール管310と支持アーム22との接続部は露出していない。
上述したように、装置本体2の上面2aから鉛直方向に突出する導波ケーブル30は、所定の長さ及び可撓性を有するケーブルであり、炭酸ガスレーザ光を伝送可能な中空あるいは充実型の光ファイバとそれを覆う保護チューブから構成している。
続いて、レーザプローブ12を構成する中空導波路300について説明する。図3に示すように、中空導波路300は、基材となるステンレススチール管310と、ステンレススチール管310の内面において径外方向から径内方向に向かって順に配置された導電金属層320及び誘電体薄膜330で構成している。そして、中空内部に導波空間300aを構成している。
ステンレススチール管310の内面に構成する導電金属層320は、金、銀あるいは銅が好適である。これらの金属材料はステンレススチールよりも導電性が高く、かつ炭酸ガスレーザ光に対して高反射率を有する材料である。このような導電金属層320は、ステンレススチール管310の内面にめっきや圧延成形により形成することができる。
導電金属層320の内面に構成する誘電体薄膜330は、中空導波路300において、炭酸ガスレーザ光を効率よく反射伝送する適宜の膜厚を有する誘電体材料であり、例えば環状オレフィンポリマーで成膜した薄膜である。
このように構成した中空導波路300は、ステンレススチール管310と導電金属層320により高い電気伝導率を有するとともに、導波空間300aを導波する炭酸ガスレーザ光の伝送効率を向上することができる。
なお、上述したように、レーザプローブ12は、上記構成の中空導波路300の側面外周を、絶縁被覆12aで被覆して構成しているが、接続端子13及び支持アーム22は、絶縁被覆12aを貫通して、導電性を有するステンレススチール管310に直接、接続固定されているため、接続端子13とブレード電極21とは電気的に接続されている。
ステンレススチール管310の側面外周は絶縁被覆12aで被覆され、支持アーム22は絶縁被覆22aで被覆されているため、レーザプローブ12及び支持アーム22が生体に接触しても、電気的に導通することはなく、中空導波路300自体や支持アーム22が電気メスの電極となることはない。
このように構成された医療用処置装置1は、図4に示すように、まず、施術対象である患者Mに、高周波発振器1bに接続された対極板用被覆電線41の先端に装着し、対向電極を構成する対極板42を取り付ける。
また、高周波発振器1bに接続された導電ケーブル40をモノポーラ式医療用処置具10の接続端子13に接続する。
この状態で、高周波発振器1bで高周波電流を通電するとともに、モノポーラ式医療用処置具10のブレード電極21を、患者Mの施術箇所に接触させることにより、高周波発振器1b、導電ケーブル40、接続端子13、レーザプローブ12における中空導波路300のステンレススチール管310及び導電金属層320、支持アーム22、ブレード電極21、患者M、対極板42並びに対極板用被覆電線41で通電回路が構成され、回路を高周波電流が通電し、患者Mに接触するブレード電極21で切開又は焼灼止血する電気メスを構成することができる。
また、レーザ発振器1aに接続された導波ケーブル30の先端に装着したモノポーラ式医療用処置具10は、レーザ発振器1aで出力された炭酸ガスレーザ光が、導波ケーブル30及びモノポーラ式医療用処置具10に装着された中空導波路300の導波空間300aを導波し、レーザプローブ12の先端から前方に炭酸ガスレーザ光を照射して、レーザメスとして機能することができる。
また、レーザプローブ12の照射方向前方であって、レーザ光の光軸上に、ブレード先端チップ20のブレード電極21を配置しているため、照射された炭酸ガスレーザ光は、ブレード電極21で遮断され、ブレード電極21より先方に照射されることはない。
さらにまた、レーザプローブ12では、中空導波路300が絶縁被覆12aで被覆され、支持アーム22は絶縁被覆22aで被覆されているため、高周波電流が導通する中空導波路300や支持アーム22が、患者Mにおける意図しない箇所に接触しても、高周波電流が導通せず、接触箇所が電気メスの電極となることはない。
この医療用処置装置1を用いた体腔鏡下外科手術についての概略図である図5とともに、医療用処置装置1の使用方法について説明する。
上述したように、対極板42を患者Mの背部に取り付け、生体との導通をとるとともに、導電ケーブル40をモノポーラ式医療用処置具10の接続端子13に接続して、医療用処置装置1で施術可能な状態としたうえで、体腔鏡下外科手術においてモノポーラ式医療用処置具10及び体腔鏡100を挿入するための孔を開け、筒状のトロカー110を挿着する。
一方のトロカー110に、体腔鏡100を挿入し、他方のトロカー110にモノポーラ式医療用処置具10を挿入する。そして、体腔鏡100に接続されたモニタ101に映し出された画像を確認しながら、切開する患部Pの周囲に対して、高周波発振器1bで高周波電流を通電させて、ブレード電極21を電気メスの電極として機能させて、切開してブレード電極21を患部Pの生体組織下層に挿入する。
この状態で、レーザ発振器1aで炭酸ガスレーザ光を発振するとともに、炭酸ガスレーザ光を導波空間300a内に伝搬させて、レーザプローブ12の先端から炭酸ガスレーザ光を照射して、レーザプローブ12とブレード電極21の間に介在された患部Pの周辺を切開し、患部Pを切除する。
このように、体腔内に挿入されるモノポーラ式医療用処置具10を、非接触で切開可能な炭酸ガスレーザ光を導波する中空導波路300と、中空導波路300の先端延長上に配置したブレード電極21と、接続端子13とで構成し、導電性を有しかつレーザ光も導波する中空導波路300を介して、処置対象である患者Mの生体に接触された対極板42と、ブレード電極21との間に高周波電流を通電することにより、簡単な装置構成で、レーザメスの機能と電気メスの機能とを切り替えて使用することができる。
詳しくは、非接触で切開可能な炭酸ガスレーザ光を導波する中空導波路300と、中空導波路300の先端延長上に配置されたブレード電極21とで構成するため、中空導波路300の導波空間300aの領域に炭酸ガスレーザ光を導波させるとともに、金属製の中空導波路300自体を通電体として利用することができるため、中空導波路300に接触する接続端子13により、患者Mの生体に接触された対極板42と、ブレード電極21との間に高周波電流を通電することで、簡単な装置構成で、レーザメスの機能と電気メスの機能とを切り替えて使用することができる。例えば、レーザメスの機能で効率よく、かつ切開幅を微小に抑えながら切開し、電気メスの機能で出血箇所を広範囲に止血するというように、施術内容に応じて適した方法で使用することができる。なお、炭酸ガスレーザで生体組織の凝固を行なう場合、生体組織への浸透力が弱いので、生体組織表面のみの凝固に留まるが、電気メスでは組織内部まで浸透するので簡単に組織の凝固止血が行える。
また、中空の中空導波路300の管内に直接、炭酸ガスレーザ光を導波させるとともに、金属材料からなる中空導波路300自体を導電体として利用することができるため、例えば、導波管と導電体とを別々に備えて構成した場合に比べて、シャフト径が小さくなり、生体に対する負担を軽減することができる。
したがって、上述したような体腔鏡下外科手術では、一般には術具の交換が非常に煩雑で手間がかかるが、本発明によるモノポーラ式医療用処置具10を用いることにより、術具を交換することなく、施術内容に応じて適切なメスの機能を用いて施術でき、患者負担を低減することができる低侵襲度の高い手術を行うことができる。
また、ブレード電極21を、炭酸ガスレーザ光を導波する中空導波路300の先端から所定間隔を隔てるとともに、炭酸ガスレーザ光の照射経路上である先方に配置することにより、レーザメスによる意図しない生体の切開を防止することができる。
詳しくは、ブレード電極21を、炭酸ガスレーザ光を導波する中空導波路300の先端から所定間隔を隔てるとともに、炭酸ガスレーザ光の照射経路上に配置することにより、ブレード電極21と中空導波路300の先端との間に、切開する患部Pを配置して、炭酸ガスレーザ光により、効率よく、精度の良い切開を非接触で行うことができる。
また、ブレード電極21を炭酸ガスレーザ光の照射経路上に配置することにより、炭酸ガスレーザ光はブレード電極21で遮られるため、例えば、術野の狭い体腔鏡下外科手術であっても、炭酸ガスレーザ光が生体組織深部に到達して、意図しない深さや箇所まで照射されるおそれがなく、安全に施術することができる。
このようにブレード電極21は、電気メス用電極だけでなく、レーザ光を遮光する遮光板としても作用する。したがって、レーザメスで処置する場合、中空導波路300の出射口とブレード電極21との間のスペースに生体を配置して処置する。
また、中空導波路300の側面外装を、絶縁性を有する絶縁被覆12aで覆うとともに、高周波電流が通電される支持アーム22もまた絶縁被覆22aで覆っているため、接続端子13を介して高周波電流が通電された中空導波路300や支持アーム22が、施術箇所において、意図しない生体部位に接触し、電気メスの電極として作用して意図せず焼損することを防止し、より安全に施術することができる。
また中空導波路300を、ステンレススチール管310と、その内周面を覆うステンレススチールより高導電性を有する導電金属層320で構成しているため、ブレード電極21への電気的導通を確実にするとともに、導電金属層320は、中空導波路300内壁の反射率を高める作用もするため、内部に炭酸ガスレーザ光を導波する中空導波路300の導波性能を向上することができる。
また、中空導波路300内を導波するレーザ光として、炭酸ガスレーザを用いており、炭酸ガスレーザ光は発散角が小さく、エネルギー密度が高いため、より効率的で、切開幅が狭い切開を行うことができる。また水によるレーザ光の吸収性が高く、生体組織内に深く侵入することがないため、正常組織に及ぼす影響が少なく術後の患者負担をより低減できる。
なお、上述の説明では、レーザプローブ12を構成する中空導波路300の導波空間300aに炭酸ガスレーザ光を導波したが、炭酸ガスレーザ光に加えて、所定のガスを所定の流量で流入させてもよい。この場合、導波ケーブル30内には炭酸ガスレーザ光を伝送する光ファイバに加え、ガス導入用のチューブを別途挿入し、導波ケーブル30内のフレキシブルな光ファイバとレーザプローブ12とを接続する接続コネクタ14内にガス導入の間隙を設け、中空導波路300の導波空間300aにガスを流入する。
なお、導波空間300aに流入させるガスとしては、空気や窒素、不活性ガスあるいはこれらのガスに二酸化炭素を含有させたガスが好ましい。二酸化炭素は、生体吸収性が高いため、体腔内に供給された二酸化炭素は、術後速やかに吸収されるため、患者負担が低く、低侵襲度が高い。
このように、中空導波路300の導波空間300aに、所定流量のガスを流入することにより、切開された患部Pの飛散物や体液、あるいは体腔内に充満する煙などが中空導波路300の導波空間300aに侵入することなく、レーザ光の導波効率が低下することを防止できる。さらには体腔鏡下において、患部P周辺の視野を確保することができる。
また、モノポーラ式医療用処置具として、把持鉗子としての把持機能を備えてもよい。モノポーラ式の把持型医療用処置具10aは、図6に示すように、上述のモノポーラ式医療用処置具10におけるグリップ11の代わりに、はさみ状の把持操作部15を備えるとともに、絶縁被覆された中空の把持軸部16を備え、把持軸部16の内部に中空導波路300を挿通させて、把持軸部16の先端から中空導波路300の先端を露出させている。また、中空導波路300の後端側、つまり手元側に接続端子13を備えている。
さらにまた、把持型医療用処置具10aでは、前述のブレード先端チップ20の代わりに把持機能付ブレード先端チップ23を備えている。把持機能付ブレード先端チップ23は、図6(a)におけるB−B矢視図である図6(b)に示すように、把持機能付ブレード先端チップ23におけるブレード電極21の側部に、枢動軸23aを軸として枢動可能な把持アーム24を備えている。
このように構成した把持型医療用処置具10aは、図示省略する把持機構により、把持操作部15を操作することで、把持機能付ブレード先端チップ23の把持アーム24を枢動させて、患部P等を把持することができる。つまり、把持型医療用処置具10aは、中空導波路300先端から炭酸ガスレーザ光を照射してレーザメスとして機能するとともに、把持機能付ブレード先端チップ23のブレード電極21が電気メスとして機能するため、上述の医療用処置装置1におけるモノポーラ式医療用処置具10と同様の効果を奏するとともに、把持機能を備えており、より多機能な施術に対応できる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の医療用処置具は、モノポーラ式医療用処置具10、及び把持型医療用処置具10aに対応し、
以下同様に、
導電性中空導波管は、ステンレススチール管310あるいはステンレススチール管310内面にさらに導電金属層320を形成した中空導波路300に対応し、
電気メス用ブレード電極は、ブレード電極21に対応し、
対向電極は、対極板42に対応し、
通電手段は、接続端子13に対応し、
高導電性金属層は、ステンレススチールよりも高導電率を有する金、銀、銅のいずれかよりなる導電金属層320に対応し、
ガスは、空気や窒素、不活性ガスあるいはこれらのガスに二酸化炭素を含有させたガスのいずれかに対応し、
レーザ光は、炭酸ガスレーザ光に対応し、
導電線路は、導電ケーブル40、及び対極板用被覆電線41に対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の説明では、ブレード電極21と、患者Mに装着した対極板42との間を通電してモノポーラ式電気メスとして機能するモノポーラ式医療用処置具10について説明したが、ブレード電極に加えて、対向電極として機能するバイポーラ電極を処置具本体に配置したバイポーラ式医療用処置具であってもよい。
1…医療用処置装置
1a…レーザ発振器
1b…高周波発振器
2…装置本体
10…モノポーラ式医療用処置具
10a…把持型医療用処置具
12a,22a…絶縁被覆
13…接続端子
21…ブレード電極
30…導波ケーブル
40…導電ケーブル
41…対極板用被覆電線
42…対極板
300…中空導波路
320…導電金属層

Claims (7)

  1. 体腔内に挿入される医療用処置具であって、
    非接触で切開可能なレーザ光を導波する中空の導電性中空導波管と、
    該導電性中空導波管の先端に備えた電気メス用ブレード電極とで構成し、
    前記導電性中空導波管に、
    処置対象である生体に接触する対向電極と、前記電気メス用ブレード電極との間に高周波電流を通電する通電手段を備えた
    医療用処置具。
  2. 前記電気メス用ブレード電極を、
    前記導電性中空導波管における前記レーザ光を照射する出射端から所定間隔を隔てるとともに、前記レーザ光の照射経路上に配置した
    請求項1に記載の医療用処置具。
  3. 前記導電性中空導波管の側面外装を、
    絶縁性を有する絶縁被覆で覆うことを特徴とする
    請求項1または2に記載の医療用処置具。
  4. 前記導電性中空導波管の内周面に、
    さらに導電性の高い高導電性金属層を備えた
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の医療用処置具。
  5. 前記導電性中空導波管の内部に、
    所定流量のガスを流入する
    請求項1乃至4のうちいずれかに記載の医療用処置具。
  6. 前記導電性中空導波管内を導波するレーザ光を炭酸ガスレーザ光で構成した
    請求項1乃至5のうちいずれかに記載の医療用処置具。
  7. レーザ光を発生させるレーザ光源であるレーザ発振器と、高周波電流を発振する高周波発振器とを内部に備えた装置本体と、
    請求項1乃至6のうちいずれかに記載の医療用処置具と、
    生体に接触する対向電極と、
    前記レーザ発振器と前記医療用処置具とを接続する導波ケーブルと、
    前記医療用処置具及び前記対向電極のそれぞれと、前記高周波発振器とを接続する導電線路とで構成した
    医療用処置装置。
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