JPH06205789A - レーザー光による手術装置 - Google Patents

レーザー光による手術装置

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JPH06205789A
JPH06205789A JP5003774A JP377493A JPH06205789A JP H06205789 A JPH06205789 A JP H06205789A JP 5003774 A JP5003774 A JP 5003774A JP 377493 A JP377493 A JP 377493A JP H06205789 A JPH06205789 A JP H06205789A
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JP
Japan
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laser light
blade
optical fiber
tip
surgical
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JP5003774A
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English (en)
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Norio Daikusono
則雄 大工園
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SLT Japan Co Ltd
Original Assignee
SLT Japan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐久性に富み、また安価であるレーザー光によ
る手術装置を提供するとともに、切開と凝固または蒸散
とを使い分けることができるようにする。 【構成】生体組織にブレード14を接触させつつ生体組
織の手術操作を行う装置であって、手術者の保持部10
と、この保持部10に一体化されたレーザー光を受けて
発熱し、かつレーザー光の非透過性材料からなるブレー
ド14と、レーザー光を受けてその先端からレーザー光
を出射する光ファイバー18とを備え、光ファイバー1
8からのレーザー光の照射領域にブレード14の一部が
あるように位置決めされ、光ファイバー18は保持部1
0に保持された状態で、ブレード14に対して接離自在
とされているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光を利用し
て、人体などの生体組織の切開、凝固、蒸散などの手術
を行う装置に関する。この装置は、外科用のほか、内視
鏡下などの内科的にも用いることができる。
【0002】
【従来の技術】近年、レーザー光を利用して、人体組織
の切開、凝固、蒸散などを行う外科的または内科的手術
が多く行われるようになってきた。レーザー光を利用す
る場合には、たとえば機械的メスを使用する場合と異な
り、出血が少ない利点がある。
【0003】また、心臓近傍の臓器に対する手術であっ
ても、電気メスを用いる場合のような心臓に対するショ
ックがない利点がある。さらに、組織の治癒速度が速い
ことも大きな利点である。
【0004】レーザーメスは、従来は専ら非接触方式で
あったが、本発明者は、米国特許第4,736,743
号において、コンタクトプローブを組織に接触させるこ
とにより、手術操作を容易にした接触方式を提案した。
このレーザーメスは、光ファイバーの前方にコンタクト
チップまたはコンタクトプローブを有し、光ファイバー
の先端からレーザー光を出射させて、コンタクトプロー
ブを透過させて、そのコンタクトプローブの先端から出
射させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンタクトプ
ローブは、サファイヤや石英などからなるために、誤っ
て無理な外力を与えた場合や、手術室の機器に当てた場
合には、簡単に切損してしまう。この場合には、新品の
コンタクトプローブに取り替えてホルダーに取り付ける
必要がある。時間がない場合には、予備のコンタクトプ
ローブ付きホルダーに交換する必要がある。
【0006】いずれにしても、緊急を要する手術におい
て、手術中におけるコンタクトプローブの切損は、是非
とも避けることが必要である。
【0007】また、コンタクトプローブは目的に応じて
長時間かけて所定の形状に加工することが必要であるた
めに製造コストが高くなり、かつ材質そのものも高価で
ある。
【0008】さらに、たとえば切開用のコンタクトプロ
ーブは、その切開専用の形状に加工されているので、周
辺の組織の凝固や蒸散をおこないたい場合には、別の凝
固または蒸散用のコンタクトプローブと交換する必要が
ある。
【0009】したがって、本発明の課題は、耐久性に富
み、また安価であるレーザー光による手術装置を提供す
ることにある。
【0010】他の課題は、切開と凝固または蒸散とを使
い分けることができるレーザー光による手術装置を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】これらの課題は、生体組
織にブレードを接触させつつ生体組織の手術操作を行う
装置において、手術者の保持部と、この保持部に一体化
されたレーザー光を受けて発熱し、かつレーザー光の非
透過性材料からなるブレードと、レーザー光を受けてそ
の先端からレーザー光を出射する光ファイバーとを備
え、前記光ファイバーからのレーザー光の照射領域に前
記ブレードの一部があるように位置決めされ、前記光フ
ァイバーは保持部に保持された状態で、前記ブレードに
対して接離自在とされていることで解決できる。
【0012】ブレードは、レーザー光を受けて発熱する
発熱性金属材料のほか、レーザー光を受けて発熱しない
非発熱性金属材料をも用いることができる。いずれの場
合にも、その金属材料の表面にレーザー光を受けて発熱
する発熱材料を被覆したものとすることができる。すな
わち、非発熱性材料を用いる場合には、本来の切開など
の能力を発揮するし、発熱性材料を用いる場合には、そ
の発熱度合いを高める利点がある。ただし、ブレードは
レーザー光を受けて溶融しない材料が選択される。
【0013】この場合におけるブレードを構成する金属
材料としては、たとえばステンレス、チタン、タンタ
ル、ニクロムの群から選ぶことが好適である。また、発
熱材料としては、カーボン、グラファイト、酸化鉄、酸
化マグネシウムの群から選ばれた1種または混合物から
なるものとすることができる。この発熱材料は、ブレー
ドの本体を高温で表面を溶融しながら附着させるほか、
予め発熱材料を耐熱性接着剤に分散させた後にブレード
本体の表面に塗布することにより、発熱材料の被覆層を
形成することもできる。
【0014】保持部は金属管であり、この金属管に前記
ブレードが断熱部材を介在させることなく保持されてお
り、前記金属管の長さが10cm以上であると、レーザー
光をブレードに照射したときに生じる熱を、その金属管
に伝熱させ、その熱を空気中に発散させることができ
る。
【0015】保持部にガイド管が保持され、このガイド
管内に沿って光ファイバーを前後進自在に配置すると、
かつガイド管に対して光ファイバーの長手方向位置が容
易に固定できる。
【0016】本発明では、光ファイバーがブレードに対
して接離自在となっている。ブレードは、その先端部が
一方向に屈曲しており、その屈曲部の腹部分が生体組織
に接触する部分となり、前記屈曲部の背側にレーザー光
が照射されるように構成することができ、たとえば突起
腫瘍の焼灼などに用いることができる。
【0017】ブレードが、保持部から前方に突出する開
放ループ状をなし、そのループの基端部がそれぞれ保持
部に保持され、光ファイバー先端からのレーザー光の照
射領域がループの先端部に向かって設定されている構造
とすることができる。
【0018】さらに、ループの先端部が通る面に対して
レーザー光の照射軸線が交差するように、ループの先端
を傾斜させることもできる。
【0019】保持部は鋏状をなし、その各刃先部分に向
かってレーザー光が照射されるように一本の光ファイバ
ーを前記保持部に保持させる、あるいは各刃先部分のそ
れぞれに向かってレーザー光が照射されるように二本の
光ファイバーを保持部に保持させることができる。この
態様は、組織の切断に有効に利用できる。
【0020】保持部がピンセット状をなし、その各先端
部の圧着面に向かってレーザー光が照射されるように光
ファイバーが前記保持部に保持されていると、組織を摘
みながら凝固などの操作を行うことができる。
【0021】ブレードに対して高周波発振器が接続さ
れ、ブレードが電気メスとしても利用可能とすることが
できる。
【0022】
【作用】本発明では、光ファイバーがブレードに対して
接離自在となっている。この場合において、光ファイバ
ーを後退させたとき、すなわちブレードから遠ざけたと
き、光ファイバー先端からのレーザー光の照射領域がブ
レードの生体組織に対する投影面積より大きいように設
計することにより、光ファイバーをブレードから遠ざけ
た状態で、光ファイバーの先端から直接組織に対してレ
ーザー光を照射してその組織の凝固や蒸散を行うことが
できるとともに、光ファイバーをブレードに対して接近
させて、光ファイバー先端からのレーザー光をブレード
に集中させることにより、レーザー光の持っているエネ
ルギーをブレードの発熱エネルギーとして利用しなが
ら、切開を行うことができる。したがって、一つの器具
で切開と凝固もしくは蒸散との2通りの使い方を行うこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下本発明を図面に示した好適な実施例の説
明により、より明確にする。
【0024】図1および図2は本発明装置の第1の例を
示したもので、10は手術者の保持部となるホルダー管
で、ことえばステンレス管からなる。このホルダー管1
0の先端には、取付管12が溶接などにより一体化され
ており、この取付管12にJ字状のフックブレード14
が溶接により一体化されている。フックブレード14
は、基端から途中まで横断面円形であり、途中から先端
にかけて偏平となるとともに、腹側(図1の左方側)
は、図4および図5に示すように、鋭角となっている。
さらに、ホルダー管10内には、ガイド管16が設けら
れ、このガイド管16は前述の取付管12に溶接により
一体化されることにより、ホルダー管10に対しても一
体化されている。
【0025】このガイド管16内には、クリアランスを
もって、光ファイバー18が挿通されている。光ファイ
バー18はレーザー発生器20に光学的に接続されてお
り、したがってレーザー発生器20のレーザー光を光フ
ァイバー18が伝達し、その先端から出射するようにな
っている。光ファイバー18の位置決め手段として、ガ
イド管16の基端にスリーブ22が取付けられ、このス
リーブ22に螺合するプラグ24を図1の左方に進め
て、ゴムなどの圧着部材26を圧縮し光ファイバー18
の外周面に圧着させることにより、光ファイバー18を
ガイド管16に対して固定させる構造としてある。逆
に、プラグ24を逆方向に回転させて、圧着部材26の
圧縮を解放させた後、左手でホルダー管10を把持した
状態で、光ファイバー18を右方に引き抜くまたは左方
に押し込むことにより、光ファイバー18は自由に移動
させることができ、押し込んだ場合には、図1の仮想線
で示しように、フックブレード14に接近し、引き抜い
た場合には、フックブレード14から遠ざかる。図示の
光ファイバー18は、本体18Aが保護チューブ18B
で被覆されている。
【0026】光ファイバー18の先端からは、レーザー
光がある小さな広がり角度で円錐状に出射する。この光
ファイバー18を図1の仮想線で示すように、フックブ
レード14に接近させるときには、レーザー光の照射領
域Zは、図4に示すように、フックブレード14の幅と
ほぼ同一となり、レーザー光が集中的にフックブレード
14の背面に照射される。これに対して、光ファイバー
18を遠ざけると図5に示すように、フックブレード1
4の幅より広がり、したがって一部はフックブレード1
4の背面に照射されるとしても、他の部分が組織に対し
て直接照射されさる。
【0027】このような装置は、図2に示すように切開
用に用いることができる。すなわち、ホルダー管10を
手で持ち、フックブレード14の腹を組織Mに当てなが
ら、レーザー光の照射をオンする。レーザー光は、フッ
クブレード14の背面に当たり、その照射領域が集中的
に発熱する。この熱は、すぐにフックブレード14の腹
側に伝達し、その熱により組織の焼灼が行われる。この
過程でフックブレード14を一方向に移動させることに
より、図示のような切開を行うことができる。
【0028】この場合、切開に先立って、光ファイバー
18をフックブレード14から遠ざけて、対象切開部位
の周囲の組織を凝固させることができる。この方法によ
ると、組織の凝固により止血能力を示す。
【0029】フックブレード14をもつ装置は、図3に
示す態様にも適用できる。すなわち、フックブレード1
4の先端の背中側で組織の一部、たとえば血管、筋肉な
どを掬い上げた状態で、その掬い上げた組織に向かって
レーザー光を照射する。この場合には、掬い上げた組織
自体に直接レーザー光が照射されるとともに、その組織
をレーザー光が透過した後、フックブレード14に当た
り、フックブレード14が発熱し、その熱によっても切
開が行われる。
【0030】一方、光ファイバー18の先端が組織など
に触れて破損した場合には、その破損部の長さ分光ファ
イバー18を前進させることによって、使用できる。ま
た、必要ならば、新たな光ファイバー18に交換するこ
とができる。光ファイバー18は汎用品であるために、
前述のコンタクトプローブまたはコンタクトチップに比
較して、きわめて安価であるために、装置全体が安価と
なる。
【0031】図6は第2の構造例を示したもので、フッ
クブレード14に代えて、先端に平板状ブレード14A
を有するものである。このブレード14の好適な使用方
法は、平板状ブレード14Aの腹面を腫瘍または爛れ組
織に当て、背面にレーザー光を照射させることにより、
腫瘍または爛れ組織を焼灼するものである。
【0032】図7〜図10は、開放ループ状のブレード
を有する例である。すなわち、図7および図8のループ
ブレード14Bは、その各開放端部が、ホルダー管10
の内面に固定された取付管12,12に固定され、先端
側が平行に前方の延びた後、斜め下方に先端部を垂れた
状態で、ホルダー管10に対して固定されている。
【0033】光ファイバー18は、そのレーザー光の出
射領域Zが、ループブレード14Bの先端部に位置決め
されている。この例におけるループブレード14Bは、
そのループの先端部を対象組織に当てながらホルダー管
10を手前に引くことにより、幅広の切開を行う、腹面
14a全体を組織に当てて平面移動させて組織の突起部
の切除を行う、背面14bと光ファイバー18の先端と
の間に組織の突起部を位置させることにより、その突起
組織の切除と組織の蒸散を行うなどの種々の方法を採る
ことができる。
【0034】図9の例は、全体が同一平面上にあるルー
プブレード14Cの例を示す。図10は電気メスの例に
見られるほぼ菱形形状のループブレード14Dの例を示
す。
【0035】図11および図12の例は、ピンセット状
保持部とブレードとが一体となった例である。すなわ
ち、2又ホルダー30の先端に圧着ブレード32,32
が一体的に設けられ、ガイド管12をたとえばホルダー
30の片側に沿わせて取付け、そのガイド管12内に光
ファイバー18を前後に移動自在としたものである。こ
の場合、光ファイバー18の出射方向は、圧着部32,
32で組織を挟んだとき、圧着部32,32にもレーザ
ー光が照射されるように設計されている。
【0036】このピンセット状の装置は、図11に示す
ように、組織Mの対象部位を圧着部32,32で摘みな
がら持ち上げ、レーザー光を照射する方法などに用いる
ことができる。
【0037】図13〜図15の例は、鋏状保持部と切断
ブレードとが一体となった例である。すなわち、2又ホ
ルダー34の先端に切断ブレード36,36が一体的に
設けられ、ホルダー34の中間に、板バネ部材38を介
してガイド管12を保持したものである。ガイド管12
内には、光ファイバー18が前後に移動自在とされてい
る。また、光ファイバー18の出射方向は、切断ブレー
ド36,36の刃先に向かって位置決めされている。
【0038】この装置は、切断ブレード36,36の間
に組織を挟みつけながら、レーザー光を光ファイバー1
8先端から照射させて、切断を行う。この場合、切断ブ
レード36,36を相互に近接させると、板バネ部材3
8が撓み、挟み付けを解放すると、ガイド管12および
光ファイバー18が中立のセンター位置に復帰する。
【0039】図13の例では、切断ブレード36,36
に対して一本の光ファイバーでレーザー光を照射するよ
うにしてあるが、図16および図17に示すように、2
又状のホルダー40の各押圧ブレード42,42に対し
て個別的に光ファイバー18,18をホルダー40に取
り付けることができる。図示例の各押圧ブレード42,
42には、溝部42a,42aが形成されている。
【0040】この装置は、血管を各押圧ブレード42,
42で挟んで主に止血用にするのが好適である。
【0041】図18および図19に示す例は、主に穿刺
用として有効であり、薄い板状のホルダー44の先端に
鋭い角錐状の穿刺ブレード46が一体化され、かつホル
ダー44の空間部にガイド管12および光ファイバー1
8が固定されている。また、穿刺ブレード46には、切
欠窓46aが形成され、光ファイバー18を後退させた
とき、その窓46aからレーザー光が直接組織に照射さ
れるようになっている。
【0042】この装置は、組織中に穿刺ブレード46の
先端を押し付けながら、穿刺ブレード46の背面にレー
ザー光を照射さつつ、組織中に穿刺する用途に用いるこ
とができる。
【0043】本発明における少なくとも前述のブレード
は、レーザー光の非透過性材料からなる。この代表例
は、金属であり、ステンレス、チタン、タンタル、ニク
ロムなどのから選ぶことができる。ブレードが導電性で
ある場合には、そのブレードに高周波発振器を接続して
電気メスとして使用することもできる。この電気メスの
使用に際しては、周知のように、予めブレードの相手側
の対極板を患者に取り付ける。
【0044】このように本発明のブレードを電気メス端
子として利用する場合には、レーザー光の照射なしで、
組織の切開などを行うことができ、その過程で、組織の
蒸散や凝固を行う必要があるとき、レーザー光を光ファ
イバー先端から照射できる。
【0045】また、ブレードに高周波を与えながらレー
ザー光も照射することにより、切開速度または切開能力
を高めることができる。
【0046】電気メスとの併用についてさらに説明する
と、電気メスとして使用する場合には、一般的に切開能
力が、レーザー光を用いる場合に比較して大きい。しか
し、電気メスは、レーザー光も用いる場合に比較して、
止血能力がほとんどなく、かつ凝固能力もさほど高くな
く、さらに組織に対するダメージが大きい。そこで、ブ
レードを電気メスのモードで使用して切開能力が高い状
態で切開操作を行うとともに、その過程中でまたは出血
性組織の場合には、レーザー光を組織照射して止血性を
高めることが好適である。また、電気メスを凝固モード
で使用している過程で、レーザー光を組織に照射するこ
とで、凝固能力を高め、組織のダメージの増大を防止で
きる。このように、電気メスとレーザー光の組織に対す
る照射を併用することは、従来には全くみられない特有
の利点をもたらす。
【0047】ブレードに発熱材料を被覆することは必須
ではないが、発熱材料の被覆層を形成しておくと、発熱
効率が高まる。この発熱材料の例示としては、カーボ
ン、グラファイト、酸化鉄、酸化マグネシウムの群から
選ばれた1種または混合物からなるものとすることがで
きる。
【0048】他方、本発明のブレードは、内視鏡に付属
させることもできる。この場合、前述の装置は、内視鏡
の導孔内に挿通させることができるとともに、内視鏡の
挿入シースまたはカテーテルの先端にブレードを取り付
け、光ファイバー、またはさらにガイド管をシースまた
はシース内に挿入する構造とすることができる。ゼレク
トスコープに取り付けることもできる。これらの内科的
利用の場合において、シース、カテーテルにブレードを
取り付ける場合には、これらが本発明にいう「保持部」
を構成する。内科的利用の場合には、ホルダーやガイド
管は、フレキシブルとするのが望ましい。
【0049】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、光ファイ
バーをブレードから遠ざけたとき、光ファイバー先端か
らのレーザー光の照射領域がブレードの生体組織に対す
る投影面積より大きいように設計することにより、光フ
ァイバーをブレードから遠ざけた状態で、光ファイバー
の先端から直接組織に対してレーザー光を照射してその
組織の凝固や蒸散を行うことができるとともに、光ファ
イバーをブレードに対して接近させて、光ファイバー先
端からのレーザー光をブレードに集中させることによ
り、レーザー光の持っているエネルギーをブレードの発
熱エネルギーとして利用しながら、切開を行うことがで
きる。したがって、一つの器具で切開と凝固もしくは蒸
散との2通りの使い方を行うことができる。また、ブレ
ードが金属であるために、耐久性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の縦断面図である。
【図2】その使用例の斜視図である。
【図3】他の使用例の斜視図である。
【図4】光ファイバーはブレードに近づけたときのレー
ザー光の投射領域を示す説明図である。
【図5】光ファイバーをブレードから遠ざけたときのレ
ーザー光の投射領域を示す説明図である。
【図6】他の装置例の斜視図である。
【図7】開放ループ状ブレードを有する装置例の斜視図
である。
【図8】その側面図である。
【図9】態様を異にする例の平面図である。
【図10】さらに別の例の平面図である。
【図11】ピンセット状の装置例の斜視図である。
【図12】その平面図である。
【図13】鋏型装置の正面図である。
【図14】14−14線矢視図である。
【図15】15−15線矢視図である。
【図16】他の鋏型装置の正面図である。
【図17】17−17線矢視図である。
【図18】穿刺用装置の斜視図である。
【図19】その側面図である。
【符号の説明】
10…ホルダー管、12…取付管、14…フックブレー
ド、16…ガイド管、18…光ファイバー、20…レー
ザー発生器、24…プラグ、26…圧着部材、14A〜
14D、32、36、42、46…ブレード、M…組
織、Z…照射領域。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体組織にブレードを接触させつつ生体組
    織の手術操作を行う装置において、 手術者の保持部と、この保持部に一体化されたレーザー
    光を受けて発熱し、かつレーザー光の非透過性材料から
    なるブレードと、レーザー光を受けてその先端からレー
    ザー光を出射する光ファイバーとを備え、 前記光ファイバーからのレーザー光の照射領域に前記ブ
    レードの一部があるように位置決めされ、前記光ファイ
    バーは保持部に保持された状態で、前記ブレードに対し
    て接離自在とされていることを特徴とするレーザー光に
    よる手術用装置。
  2. 【請求項2】ブレードの本体はレーザー光を受けて溶融
    しない金属製材料からなり、表面にレーザー光を受けて
    発熱する発熱材料が被覆されている請求項1記載のレー
    ザー光による手術装置。
  3. 【請求項3】ブレードの本体がステンレス、チタン、タ
    ンタル、ニクロムの群から選ばれた請求項1記載のレー
    ザー光による手術装置。
  4. 【請求項4】発熱材料がカーボン、グラファイト、酸化
    鉄、酸化マグネシウムの群から選ばれた1種または混合
    物からなる請求項1記載のレーザー光による手術装置。
  5. 【請求項5】保持部は金属管であり、この金属管に前記
    ブレードが断熱部材を介在させることなく保持されてお
    り、前記金属管は長さが10cm以上である請求項記載の
    レーザー光による手術装置。
  6. 【請求項6】保持部にガイド管が保持され、このガイド
    管内に沿って光ファイバーが前後進自在に設けられてお
    り、かつガイド管内における長手方向位置が固定可能と
    されている請求項1記載のレーザー光による手術装置。
  7. 【請求項7】光ファイバーを後退させたとき、光ファイ
    バー先端からのレーザー光の照射領域がブレードの生体
    組織に対する投影面積より大きいように設計されている
    請求項1記載のレーザー光による手術装置。
  8. 【請求項8】ブレードは、その先端部が一方向に屈曲し
    ており、その屈曲部の腹部分が生体組織に接触する部分
    となり、前記屈曲部の背側にレーザー光が照射されるよ
    うに構成された請求項1記載のレーザー光による手術装
    置。
  9. 【請求項9】ブレードが、保持部から前方に突出する開
    放ループ状をなし、ブレードの基端部がそれぞれ保持部
    に保持され、光ファイバー先端からのレーザー光の照射
    領域がループの先端部に向かって設定されている請求項
    1記載のレーザー光による手術装置。
  10. 【請求項10】ループの先端部が通る面に対してレーザ
    ー光の照射軸線が交差するように、ループの先端が傾斜
    している請求項9記載のレーザー光の手術装置。
  11. 【請求項11】保持部は鋏状をなし、その各刃先部分に
    向かってレーザー光が照射されるように一本の光ファイ
    バーが前記保持部に保持されている請求項1記載のレー
    ザー光による手術装置。
  12. 【請求項12】保持部は鋏状をなし、その各刃先部分の
    それぞれに向かってレーザー光が照射されるように二本
    の光ファイバーが前記保持部に保持されている請求項1
    記載のレーザー光による手術装置。
  13. 【請求項13】保持部がピンセット状をなし、その各先
    端部の圧着面に向かってレーザー光が照射されるように
    光ファイバーが前記保持部に保持されている請求項1記
    載のレーザー光による手術装置。
  14. 【請求項14】ブレードに対して高周波発振器が接続さ
    れ、ブレードが電気メスとしても利用可能とされている
    請求項1記載のレーザー光による手術装置。
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