JP2015015186A - 車輌用前照灯 - Google Patents

Abstract

【課題】 上下方向における小型化及びアクチュエーターの駆動軸の前後方向への移動量の低減を図る。【解決手段】 光源１２を有するランプユニット７と、ランプユニットを上下方向へ回動自在かつ左右方向へ回動自在に支持する支持機構２５と、ランプユニットを上下方向へ回動させると共に左右方向へ回動させて光源から出射される光の照射方向を調整するアクチュエーター２６とを備え、ランプユニットの内部の一点を回動支点Ｐとしてランプユニットが上下方向と左右方向へそれぞれ回動される。これにより、ランプユニットの外側に回動支点が存在せず、上下方向における小型化及びアクチュエーターの駆動軸の前後方向への移動量の低減を図ることができる。【選択図】図２

Description

本発明は、ランプユニットが回動可能にされ光源から出射される光の光軸調整が行われる車輌用前照灯についての技術分野に関する。

特開２０１３−１０５５９４号公報

車輌用前照灯には、カバーとランプハウジングによって構成された灯具外筐の内部に光源を有するランプユニットが配置され、ランプユニットがアクチュエーターの駆動力によって上下方向へ回動可能かつ左右方向へ回動可能とされているタイプがある（例えば、特許文献１参照）。

このような車輌用前照灯においては、ランプユニットがアクチュエーターによって上下方向へ回動されることにより、車載物の重量によって変化する光軸のズレを調整する所謂レベリング調整が行われ、また、ランプユニットがアクチュエーターによって左右方向へ回動されることにより、車輌の走行方向に追従して光軸の向きを変化させる所謂スイブル調整が行われる。

特許文献１に記載された車輌用前照灯にあっては、ランプユニットの上方に回動支点が設けられ、ランプユニットの下方にアクチュエーターが配置されている。アクチュエーターの駆動軸が前後方向へ移動されるとランプユニットが回動支点を支点として回動されてレベリング調整が行われ、アクチュエーターの駆動軸が回転されると回動支点とアクチュエーターの駆動軸とを結ぶ線を支点としてランプユニットが回動されてスイブル調整が行われる。

ところが、特許文献１に記載された車輌用前照灯にあっては、回動支点がランプユニットの上方に位置されているため、その分、上下方向における大きさが大きく小型化に支障を来すという問題がある。

また、回動支点がランプユニットの上方に位置されアクチュエーターがランプユニットの下方に位置されているため、その分、レベリング調整時にアクチュエーターの駆動軸の前後方向への移動量が大きいと言う問題もある。

そこで、本発明車輌用前照灯は、上記した問題点を克服し、上下方向における小型化及びアクチュエーターの駆動軸の前後方向への移動量の低減を図ることを目的とする。

第１に、本発明に係る車輌用前照灯は、光源を有するランプユニットと、前記ランプユニットを上下方向へ回動自在かつ左右方向へ回動自在に支持する支持機構と、前記ランプユニットを上下方向へ回動させると共に左右方向へ回動させて前記光源から出射される光の照射方向を調整するアクチュエーターとを備え、前記ランプユニットの内部の一点を回動支点として前記ランプユニットが上下方向と左右方向へそれぞれ回動されるものである。

これにより、ランプユニットの外側に回動支点が存在しない。

第２に、本発明に係る車輌用前照灯においては、前記回動支点が前記光源から出射される光の光軸上に存在することが望ましい。

これにより、ランプユニットの回動量を最小限にすることが可能になる。

第３に、本発明に係る車輌用前照灯においては、前記支持機構の上端が前記ランプユニットの上端より下方に位置されることが望ましい。

これにより、支持機構がランプユニットより上方へ突出されない。

第４に、本発明に係る車輌用前照灯においては、前記支持機構の後端が前記ランプユニットの後端より前方に位置されることが望ましい。

これにより、支持機構がランプユニットより後方へ突出されない。

第５に、本発明に係る車輌用前照灯においては、前記支持機構に、前記回動支点を中心とした円弧状に形成された案内部と前記案内部に案内される被案内部とが設けられ、前記被案内部が前記案内部に案内されて前記ランプユニットが回動されることが望ましい。

これにより、ランプユニットの回動動作が最小限にされた状態で被案内部が案内部に案内される。

第６に、本発明に係る車輌用前照灯においては、前記案内部と前記被案内部がそれぞれ周方向において少なくとも三つずつ設けられることが望ましい。

これにより、複数の案内部にそれぞれ被案内部が案内されてランプユニットが回動される。

第７に、本発明に係る車輌用前照灯においては、前記案内部が枠状に形成され、前記被案内部として、前記案内部に挿入される挿入軸と、前記挿入軸に回転可能に支持され前記案内部に挿入され前記案内部の内周面に接した状態で回転される回転体とが設けられることが望ましい。

これにより、回転体が案内部の内周面に接した状態で回転されてランプユニットが回動される。

本発明によれば、ランプユニットの内部の一点を回動支点としてランプユニットが上下方向へ回動されると共に左右方向へ回動されるため、ランプユニットの外側に回動支点が存在せず、上下方向における小型化及びアクチュエーターの駆動軸の前後方向への移動量の低減を図ることができる。

図２乃至図６と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図は、一部を断面にして示す車輌用前照灯の概略側面図である。 ランプユニットの斜視図である。 被ガイド体とガイド体等を示す斜視図である。 ランプユニットの各部の位置関係を示す側面図である。 レベリング調整が行われている状態を示す側面図である。 スイブル調整が行われている状態を示す平面図である。

以下に、本発明車輌用前照灯を実施するための形態について添付図面を参照して説明する。

車輌用前照灯１は、それぞれ車体の前端部における左右両端部に取り付けられて配置されている。

車輌用前照灯１は前方に開口された凹部を有するランプハウジング２とランプハウジング２の開口を閉塞するカバー３とを備えている（図１参照）。ランプハウジング２とカバー３によって灯具外筐４が構成され、灯具外筐４の内部空間は灯室５として形成されている。

ランプハウジング２の後端部には前後に貫通された取付孔２ａが形成されている。取付孔２ａにはバックカバー６が取り付けられている。

灯室５にはランプユニット７が配置されている。ランプユニット７は、図１及び図２に示すように、レンズホルダー８とレンズホルダー８の前端部に取り付けられた投影レンズ９と光を反射するリフレクター１０とリフレクター１０の下方に配置された光源ユニット１１と光源ユニット１１の下面側に配置された図示しない冷却ファンとを有している。

レンズホルダー８は円環状のレンズ取付部８ａとレンズ取付部８ａから後方へ突出された被取付突部８ｂ、８ｂ、・・・とを有している。

投影レンズ９は略半球状に形成されレンズホルダー８のレンズ取付部８ａに取り付けられている。

リフレクター１０は内面が反射面として形成されている。リフレクター１０は光源ユニット１１の上面に取り付けられている。

光源ユニット１１は図示しない回路基板と回路基板の上面に搭載された光源１２とを有し、光源１２としては、例えば、発光ダイオード（ＬＥＤ）が用いられている。光源ユニット１１には回路基板の下側に位置するヒートシンク１３が設けられている。冷却ファンはヒートシンク１３の内側に配置されている。

光源ユニット１１の前側には図示しない可動シェードが配置されている。可動シェードが動作されることにより光源１２から出射される光の光量制御が行われ、例えば、ハイビームとロービームの切替が行われる。

光源ユニット１１の前面には、例えば、枠状に形成されたブラケット１４が取り付けられている。

ブラケット１４には被ガイド体１５が取り付けられている（図２及び図３参照）。従って、被ガイド体１５はブラケット１４を介してランプユニット７に連結されている。

被ガイド体１５は連結部１５ａと連結部１５ａからそれぞれ側方における外方へ突出されたアーム部１５ｂ、１５ｂとアーム部１５ｂ、１５ｂの外側の端部からそれぞれ後方へ突出された中間部１５ｃ、１５ｃと中間部１５ｃ、１５ｃの後端部間を連結する円弧状のアーチ部１５ｄとを有している。アーチ部１５ｄは中間部１５ｃ、１５ｃから後斜め上方へ突出するように設けられている。

中間部１５ｃ、１５ｃに設けられた挿入軸１７、１７はそれぞれ略上方へ突出され、アーチ部１５ｄに設けられた挿入軸１７はアーチ部１５ｄの長手方向における中央部から上斜め前方へ突出されている。

中間部１５ｃ、１５ｃとアーチ部１５ｄからはそれぞれ被案内部１６、１６、１６が突出されている。被案内部１６は緩やかな円弧状に形成された丸軸状の挿入軸１７と挿入軸１７に回転自在に支持された回転体１８とから成る。

挿入軸１７、１７、１７はランプユニット７の内部に存在する回動支点Ｐを中心とした緩やかな円弧状に形成されている。回動支点Ｐはランプユニット７の回動中心とされ、例えば、光軸Ｓ上に存在する点である。

回転体１８は滑り性の高い金属材料によって形成され、表面が、例えば、球面状等の曲面に形成され、挿入軸１７に対して挿入軸１７の軸周り方向へ回転される。

被ガイド体１５はアーム部１５ｂ、１５ｂの下端部がブラケット１４の下端部に取り付けられている。

被ガイド体１５はガイド体１９に支持されている。ガイド体１９は左右に延び左右に離隔して位置されたベース部２０、２０とベース部２０、２０の内側の端部からそれぞれ後方へ突出されたアクチュエーター取付部２１、２１とベース部２０、２０の外側の端部からそれぞれ上方へ突出された柱部２２、２２とそれぞれ枠状に形成された案内部２３、２３、２３と案内部２３、２３、２３間を連結する円弧状のアーム状連結部２４、２４とを有している。

案内部２３、２３、２３はランプユニット７の内部に存在する回動支点Ｐを中心とした円弧状に形成され、周方向に離隔して位置されている。

被ガイド体１５の挿入軸１７、１７、１７と回転体１８、１８、１８はそれぞれガイド体１９の案内部２３、２３、２３に挿入され、被ガイド体１５がガイド体１９に支持される。

挿入軸１７と回転体１８が案内部２３に挿入された状態においては、回転体１８が案内部２３の内周面２３ａに接した状態にされ、回転体１８が案内部２３に対して回転されて被ガイド体１５がガイド体１９に案内される。尚、回転体１８が案内部２３に挿入された状態においては、回転体１８の案内部２３からの脱落が防止されるように構成されている。

上記した被ガイド体１５とガイド体１９はランプユニット７を上下方向へ回動自在かつ左右方向へ回動自在に支持する支持機構２５として機能する。

ガイド体１９のアクチュエーター取付部２１、２１にはアクチュエーター２６が取り付けられている。

アクチュエーター２６はランプユニット８の光軸調整を行う機能を有し、ランプユニット８の下方に配置されている。アクチュエーター２６はランプユニット８をガイド体１９に対して上下方向へ回動させて車載物の重量等によって変化する光軸の向きを調整するレベリング調整を行う他に、ランプユニット８をガイド体１９に対して左右方向へ回動させて車輌の進行方向に応じて光軸の向きを調整するスイブル調整を行う。

アクチュエーター２６は内部に図示しない駆動ギヤ等が配置された本体部２６ａと本体部２６ａから上方へ突出され駆動ギヤ等によって前後方向へ移動又は回転される駆動軸２６ｂとを有している。アクチュエーター２６は本体部２６ａがアクチュエーター取付部２１、２１に取り付けられている。アクチュエーター２６は駆動軸２６ｂが被ガイド体１５の連結部１５ａに連結されている。

上記のように構成された車輌用前照灯１においては、支持機構２５の上端２５ａがランプユニット７の上端７ａより下方に位置されている（図４参照）。

従って、支持機構２５がランプユニット７より上方へ突出されず、上下方向における小型化を図ることができる。

また、車輌用前照灯１においては、支持機構２５の後端２５ｂがランプユニット７の後端７ｂより前方に位置されている。

従って、支持機構２５がランプユニット７より後方へ突出されず、前後方向における小型化を図ることができる。

上記のように構成された車輌用前照灯１において、アクチュエーター２６の駆動軸２６ｂが前後方向へ移動されると、駆動軸２６ｂの移動に伴って被ガイド体１５の連結部１５ａが前後方向へ移動される。このとき連結部１５ａの前後方向への移動に伴って被ガイド体１５が回動されて挿入軸１７、１７、１７がそれぞれ回転体１８、１８、１８に対して軸方向へ移動され、被ガイド体１５とブラケット１４とランプユニット７が一体になって回動支点Ｐを支点として上下方向へ回動されてレベリング調整が行われる（図５参照）。

一方、アクチュエーター２６の駆動軸２６ｂが回転されると、駆動軸２６ｂの回転に伴って被ガイド体１５が左右方向へ回動されて挿入軸１７、１７、１７と回転体１８、１８、１８がそれぞれ案内部２３、２３、２３に案内され、被ガイド体１５とブラケット１４とランプユニット７が一体になって回動支点Ｐを支点として左右方向へ回動されてスイブル調整が行われる（図６参照）。

以上に記載した通り、車輌用前照灯１にあっては、ランプユニット７を上下方向へ回動自在かつ左右方向へ回動自在に支持する支持機構２５と、ランプユニット７を回動させて光源１２から出射される光の照射方向を調整するアクチュエーター２６とが設けられ、ランプユニット７の内部の一点を回動支点Ｐとしてランプユニット７が上下方向と左右方向へそれぞれ回動される。

従って、ランプユニット７の外側に回動支点が存在せず、車輌用前照灯１の上下方向における小型化及びアクチュエーター２６の駆動軸２６ｂの前後方向への移動量の低減を図ることができる。

また、回動支点Ｐが光軸Ｓ上に存在する構成にすることにより、ランプユニット７の回動量を最小限にすることが可能になり、車輌用前照灯１の上下方向における一層の小型化及びアクチュエーター２６の駆動軸２６ｂの前後方向への一層の移動量の低減を図ることができる。

さらに、車輌用前照灯１にあっては、支持機構２５に、回動支点Ｐを中心とした円弧状に形成された案内部２３と案内部２３に案内される被案内部１６とが設けられ、被案内部１６が案内部２３に案内されてランプユニット７が回動されるように構成されている。

従って、案内部２３が回動支点Ｐを中心とした円弧状に形成されているため、ランプユニット７の回動動作が最小限にされた状態で円滑に行われ、支持機構２５のランプユニット７に関する動作の信頼性の向上を図ることができる。

さらにまた、案内部２３、２３、２３と被案内部１６、１６、１６がそれぞれ周方向において三つずつ設けられているため、支持機構２５のランプユニット７に関する一層の動作の信頼性の向上を図ることができる。

尚、案内部２３、２３、２３と被案内部１６、１６、１６の数は任意であり、一つ又は周方向において二つ若しくは四つ以上が設けられていてもよい。

加えて、案内部２３、２３、２３が枠状に形成され、被案内部１６、１６、１６として、案内部２３、２３、２３にそれぞれ挿入される挿入軸１７、１７、１７と、挿入軸１７、１７、１７に回転可能に支持され案内部２３、２３、２３に挿入され案内部２３、２３、２３の内周面２３ａに接した状態で回転される回転体１８、１８、１８とが設けられている。

従って、被案内部１６、１６、１６が案内部２３、２３、２３に円滑かつ確実に案内され、ランプユニット７の回動動作の信頼性の向上及び動作の円滑化を図ることができる。

１…車輌用前照灯、７…ランプユニット、１２…光源、１６…被案内部、１７…挿入軸、１８…回転体、２３…案内部、２３ａ…内周面、２５…支持機構、２６…アクチュエーター

Claims (7)

1. 光源を有するランプユニットと、
   前記ランプユニットを上下方向へ回動自在かつ左右方向へ回動自在に支持する支持機構と、
   前記ランプユニットを上下方向へ回動させると共に左右方向へ回動させて前記光源から出射される光の照射方向を調整するアクチュエーターとを備え、
   前記ランプユニットの内部の一点を回動支点として前記ランプユニットが上下方向と左右方向へそれぞれ回動される
   車輌用前照灯。
2. 前記回動支点が前記光源から出射される光の光軸上に存在する
   請求項１に記載の車輌用前照灯。
3. 前記支持機構の上端が前記ランプユニットの上端より下方に位置された
   請求項１又は請求項２に記載の車輌用前照灯。
4. 前記支持機構の後端が前記ランプユニットの後端より前方に位置された
   請求項１、請求項２又は請求項３に記載の車輌用前照灯。
5. 前記支持機構に、前記回動支点を中心とした円弧状に形成された案内部と前記案内部に案内される被案内部とが設けられ、
   前記被案内部が前記案内部に案内されて前記ランプユニットが回動される
   請求項１、請求項２、請求項３又は請求項４に記載の車輌用前照灯。
6. 前記案内部と前記被案内部がそれぞれ周方向において少なくとも三つずつ設けられた
   請求項５に記載の車輌用前照灯。
7. 前記案内部が枠状に形成され、
   前記被案内部として、前記案内部に挿入される挿入軸と、前記挿入軸に回転可能に支持され前記案内部に挿入され前記案内部の内周面に接した状態で回転される回転体とが設けられた
   請求項５又は請求項６に記載の車輌用前照灯。

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