JP2015013304A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】レーザ加工装置及びレーザ加工方法において、開口11を有した加工テーブル1に開口11を跨いだ状態で載置された加工対象Tを、レーザ光Lを用いて切断すると共に、レーザ光Lによる切断能力をアシストガスによって高める。加工対象Tの切断は、加工対象Tにレーザ光Lを照射すると共に照射位置Pwを連続的に変化させることにより行われる。そして、加工対象Tの切断時には、加工テーブル1の開口11に通じる加工テーブル1の下方空間Sにおいて水平方向の気流を発生させると共に、加工対象Tを切断する過程で変化する切断方向に応じて、気流の状態を変化させる。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の第1実施形態に係るレーザ加工装置を示した概念図である。図1に示す様に、第1実施形態のレーザ加工装置は、加工テーブル1と、加工ヘッド2と、搬送部3と、気流発生部4と、制御部5とを備える。図2は、加工テーブル1の縦断面図である。
図6は、本発明の第2実施形態に係るレーザ加工装置を示した概念図である。尚、以下では、第2実施形態のレーザ加工装置のうち、第1実施形態と異なる構成について説明する。
[3−1]第1変形例
図7は、第1実施形態に係るレーザ加工装置の第1変形例を示した平面図である。尚、図7では、加工ヘッド2の図示が省略されている。図7に示す様に、第1実施形態のレーザ加工装置において、排気口44を、その向きが側壁14Cの垂線に対して傾く様に側壁14Cに設けることにより、第1方向D1と第2方向D2とのなす角度が、120°より大きく且つ180°以下の範囲に調整されてもよい。尚、排気口43を、その向きが側壁14Aの垂線に対して傾く様に側壁14Aに設けることにより、第1方向D1と第2方向D2とのなす角度が調整されてもよい。又、側壁14B又は14Dに排気口43(又は排気口44)を設けると共に、排気口43(又は排気口44)の向きを側壁14B又は14Dの垂線に対して傾けることにより、第1方向D1と第2方向D2とのなす角度が調整されてもよい。
図8及び図9は、第1実施形態に係るレーザ加工装置の第2変形例を示した平面図である。尚、図8及び図9では、加工ヘッド2の図示が省略されている。図8に示す様に、第1実施形態のレーザ加工装置において、排気口43及び44に加えて、第1方向D1及び第2方向D2の何れとも垂直な第3方向D3に気流Fを発生させるための排気口45が、側壁14Bに設けられていてもよい。更には、図9に示す様に、第3方向D3と180°の角度をなす第4方向D4に気流Fを発生させるための排気口46が、側壁14Dに設けられていてもよい。尚、加工テーブル1の外縁12の形状に応じて5つ以上の側壁が設けられている場合、各側壁に排気口が設けられていてもよい。
図12は、図10及び図11に示される画像から得られた加工対象Tの表面及び裏面でのスリット幅W1及びW2、並びにこれらのスリット幅W1及びW2から数式(1)に基づいて算出されたテーパ角θtの、角度θとの関係を示した図である。尚、数式(1)において、符号dは、加工対象Tである鉄板の厚さである。又、スリット幅W1及びW2の数値、並びにテーパ角θtの数値は、図10及び図11に記載されている。
図12に示す様に、加工対象Tの表面でのスリット幅W1には、角度θに対する変化が殆ど見られない。一方、加工対象Tの裏面でのスリット幅W2には、良好な加工状態が得られた角度θの範囲(75°≦θ≦180°)において、角度θに対する変化が見られた。即ち、90°≦θ≦135°の範囲では、角度θが大きくなるのに従って、スリット幅W2が大きくなった。この理由として、角度θが大きくなるのに従って、スリット内でのアシストガスの流速が大きくなり、その結果、酸化熱の発生量が増えたことが考えられる。これに対し、角度θが180°のときには、角度θが135°のときよりもスリット幅W2が小さくなった。この理由として、角度θが180°の場合、スリット内でのアシストガスの流速が過剰に大きくなり、その結果、酸化反応に寄与するアシストガスの量が減少したことが考えられる。
11 開口
12 外縁
13 内縁
14A、14B、14C、14D 側壁
2 加工ヘッド
21 ノズル
22 先端
3 搬送部
4 気流発生部
41 第1吸引部
42 第2吸引部
43、44、45、46 排気口
5 制御部
D1 第1方向
D2 第2方向
D3 第3方向
D4 第4方向
Dc 切断方向
Dc1、Dc2、Dc3、Dc4 方向
P1、P2、P3、P4 位置
F 気流
L レーザ光
S 下方空間
T 加工対象
θ 角度
θ1、θ2、θ3 角度
θm 所定角度
Pw 照射位置
V1 第1流速
V2 第2流速
W1、W2 スリット幅
Mr 照射痕
Claims (8)
- 開口を有した加工テーブルに前記開口を跨いだ状態で載置された加工対象を、レーザ光を用いて切断すると共に、前記レーザ光による切断能力をアシストガスによって高めるレーザ加工方法であって、
(i)前記加工対象に前記レーザ光を照射すると共に照射位置を連続的に変化させることにより、前記加工対象を切断する工程と、
(ii)前記開口に通じる前記加工テーブルの下方空間において水平方向の気流を発生させると共に、前記加工対象を切断する過程で変化する切断方向に応じて、前記気流の状態を変化させる工程と
を有する、レーザ加工方法。 - 前記工程(ii)では、前記気流の方向と前記切断方向とのなす角度が、常に、60°より大きく且つ75°以下の範囲に規定された所定角度以上となる様に、前記気流の方向を変化させる、請求項1に記載のレーザ加工方法。
- 前記工程(ii)は、前記切断方向に応じて、120°より大きく且つ180°以下の角度をなす第1方向及び第2方向へ、選択的に、前記気流を発生させる工程であり、前記工程(ii)では、前記第1方向及び前記第2方向のうち、前記切断方向とのなす角度が前記所定角度以上となる何れか一方の方向へ、前記気流を発生させる、請求項2に記載のレーザ加工方法。
- 前記工程(ii)にて発生させる前記気流の方向は、一方向に規定された所定方向であり、前記工程(ii)では、
前記所定方向と前記切断方向とのなす角度が、60°より大きく且つ75°以下の範囲に規定された所定角度以上である場合、第1流速で流れる前記気流を発生させ、
前記所定方向と前記切断方向とのなす角度が、前記所定角度より小さい場合、前記第1流速より小さい第2流速で流れる前記気流を発生させるか、又は前記気流の発生を停止させる、請求項1に記載のレーザ加工方法。 - 開口を有し、加工対象が前記開口を跨いだ状態で載置される加工テーブルと、
前記加工対象の切断に用いられるレーザ光を前記加工対象への照射位置に集光させると共に、前記レーザ光による切断能力を高めるアシストガスを噴射する加工ヘッドと、
前記加工テーブルに対して前記加工ヘッドを相対的に水平方向へ移動させる搬送部と、
前記開口に通じる前記加工テーブルの下方空間において水平方向の気流を発生させることが可能な気流発生部と、
前記搬送部及び前記気流発生部を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記加工対象に前記レーザ光を照射すると共に、前記加工ヘッドを移動させて前記照射位置を連続的に変化させることにより、前記加工対象を切断する第1制御と、
前記加工対象を切断する過程で変化する切断方向に応じて、前記気流発生部を制御することにより、前記気流の状態を変化させる第2制御と
を実行する、レーザ加工装置。 - 前記第2制御において、前記制御部は、前記切断方向と前記気流の方向とのなす角度が、常に、60°より大きく且つ75°以下の範囲に規定された所定角度以上となる様に、前記気流の方向を変化させる、請求項5に記載のレーザ加工装置。
- 前記気流発生部は、120°より大きく且つ180°以下の角度をなす第1方向及び第2方向へ、選択的に、前記気流を発生させることが可能であり、
前記第2制御において、前記制御部は、前記第1方向及び前記第2方向のうち、前記切断方向とのなす角度が前記所定角度以上となる何れか一方の方向へ、前記気流を発生させる、請求項6に記載のレーザ加工装置。 - 前記気流発生部が発生させる前記気流の方向は、一方向に規定された所定方向であり、
前記第2制御において、前記制御部は、
前記所定方向と前記切断方向とのなす角度が、60°より大きく且つ75°以下の範囲に規定された所定角度以上である場合、第1流速で流れる前記気流を発生させ、
前記所定方向と前記切断方向とのなす角度が、前記所定角度より小さい場合、前記第1流速より小さい第2流速で流れる前記気流を発生させるか、又は前記気流の発生を停止させる、請求項5に記載のレーザ加工装置。
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