JP5229996B2 - ガス切断方法 - Google Patents

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本発明は、被切断材の端面を起点とするテーパー切断を行うと共にこのテーパー切断に引き続いて開先切断を行うことができるガス切断方法に関するものである。
例えば橋梁や造船等の鉄鋼構造体では、長尺状の構造部材を構成する際に、厚さの異なる鋼板を突き合わせ溶接することがある。このような場合、異なる厚さの鋼板をそのままの端面を突き合わせたのでは、厚さが段階的に変化することとなり好ましくない。このため、厚さが厚い方の鋼板の端面を相手側の鋼板の厚さに合わせるように、テーパー加工するのが一般的である。
テーパー加工すべき鋼板の大きさによっては工作機械による切削加工を施すこともあるが、作業の簡便さからガス切断法を採用することが多い。ガス切断により鋼板をテーパー切断する切断法を特にサーピン切断、又はシェーパー切断などと呼ぶのが一般的である。
現在行われているサーピン切断の方法について説明する。サーピン切断は、目的のテーパー角度に対応させた角度に傾斜させたガス切断トーチによって鋼板の端部を直線切断することで行われる。即ち、先ず、予め設定された厚さを持った鋼板を目的の形状に切断しておき、この鋼板に於けるサーピン切断すべき端面に沿って半自動切断機と呼ばれる小型の走行台車を配置し、この走行台車にサーピン切断するためのガス切断トーチを搭載し、ガス切断トーチを稼動しつつ走行台車を走行させることでサーピン切断している。
サーピン切断では、ガス切断トーチの軸芯と鋼板の表面とのなす角度(鋼板の表面に対するガス切断トーチの傾斜角度)が20度前後のことが多いため、ガス切断トーチを鋼板の表面側から端面方向に切断するように配置したのでは火炎が表面に沿って流れてしまい十分な予熱効果をあげることができない。このため、ガス切断トーチを鋼板の端面側から鋼板の下表面側に向けて傾斜させて配置して切断するのが一般的である。
サーピン切断された鋼板は端部が他の鋼板に対し突き合わせ溶接されるため、サーピン切断された端面の厚さによっては更に開先切断が行われる。この開先切断は、複数のガス切断トーチを有する開先切断ブロックを搭載した門型のフレームを有する大型ガス切断装置によって行われるのが一般的である。即ち、開先切断ブロックを構成する複数のガス切断トーチを目的の開先形状に対応させて傾斜させ、この開先切断ブロックをサーピン切断された鋼板の端面に対応させて配置して行われる。
上記の如きサーピン切断は、異なる厚さの鋼板を突き合わせ溶接する際に必要となる比較的特殊な作業に属する。このため、サーピン切断が造船、橋梁メーカーに於ける一つの独立した作業となっている。従って、サーピン切断を他のガス切断と同時に行えるようにして作業の合理化をはかることが望まれている。
しかし、サーピン切断の場合、ガス切断トーチの鋼板の表面とのなす角度が小さいことから、見掛け上の切断板厚が実際の鋼板の厚さに関わらず200mm程度となるのが一般的であり、従って、鋼板を垂直に切断する際の切断板厚に対し極めて大きいものとなる。このため、切断速度の差が大きくなって他のガス切断と同時に行えるようにすることが困難であるという問題がある。
例えば、開先切断を先行させて行うことで鋼板を予熱しておき、その後サーピン切断を行うことで、サーピン切断の切断速度を向上させることが可能であるが、この場合、開先切断によって生じたスクラップの処理を如何にするか、が大きな障害となり、円滑な切断を実現し得ない。更に、開先切断を行うことによって鋼板の予熱を実現し得るものの、この予熱は鋼板の端部に集中しており、サーピン切断の末端部分(端面から鋼板の内部に入り込んだ部分)まで十分に予熱することができないという問題がある。
本発明の目的は、鋼板に対するサーピン切断と開先切断を連続して行うことができるガス切断方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るガス切断方法は、製品の端面に於ける上下何れかの表面にテーパー切断するガス切断方法であって、被切断材の端面を該被切断材に対し略垂直に配置された第1のガス切断火口によって捨て切りして被切断材を予熱すると共に該第1のガス切断火口に接近して配置された第2のガス切断火口によって捨て切りされたスクラップを切り離す第1の捨て切り工程と、前記第2のガス切断火口から所定寸法離隔した位置に予め設定されたテーパー角度と略等しい角度で且つ目的のテーパー切断面よりもスクラップ側を切断するように配置された第3のガス切断火口によって表面をテーパー状に捨て切りして予熱する第2の捨て切り工程と、前記第3のガス切断火口に接近して且つ目的のテーパー切断面に沿って配置された第4のガス切断火口によって被切断材の表面をテーパー切断するテーパー切断工程と、前記第4のガス切断火口に接近して配置された開先切断火口群を有し前記第1の捨て切り工程で捨て切りされた被切断材の端面に対し開先切断する開先切断工程と、を含むことを特徴とするものである。
本発明に係るガス切断方法では、第1の捨て切り工程で、第1のガス切断火口によって被切断材の端面を捨て切りすることで、被切断材に対する第1段階の予熱を行うことができる。また、この捨て切りによって形成されたスクラップを、第1のガス切断火口に接近して配置された第2のガス切断火口によって切り離すことができる。従って、第1の捨て切り工程が終了したとき、被切断材の端面は第1のガス切断火口による切断面が露出しており、且つ該第1のガス切断火口による捨て切りによって被切断材は切断面の近傍が厚さ方向に対して予熱が行われたことになる。
第2の捨て切り工程では、第2のガス切断火口から所定寸法離隔した位置に配置された第3のガス切断火口によって被切断材の端面側から表面をテーパー状に捨て切りすることで第2段階の予熱を行うことができる。この場合、第1のガス切断火口による被切断材の端面に対する予熱が行われたことにより、円滑な切断を行うことが可能となり、且つ被切断材を目的のテーパー状の切断面に沿った予熱を行うことができる。
そしてテーパー切断工程では、第3のガス切断火口に接近して配置された第4のガス切断火口によって、予め第3の切断火口による捨て切りで第2段階の予熱が行われた被切断材の表面をテーパー状に切断してサーピン切断を行うことができる。このとき、被切断材は第2の捨て切り工程により、目的のテーパー状の切断面に沿った予熱が行われているため、円滑な切断を実現することができる。
更に、開先切断工程では、第4のガス切断火口に接近して配置された開先切断火口群によって被切断材の端面にX開先、Y開先、V開先等、所望の開先切断を行うことができる。特に、開先切断火口群による開先切断を行うに際し、被切断材は既に第1段階の予熱及び第2段階の予熱が行われ、これらの予熱に加えて第4のガス切断火口によるテーパー切断の際に発生した熱による予熱までも行われるため、被切断材は十分な予熱状態にあり、良好な開先切断を行うことができる。
上記の如く、本発明では、被切断材に対するテーパ切断(サーピン切断)と開先切断を連続して行うことが可能となり、従来、個別に行われていたサーピン切断と開先切断を同時に実施して合理的な切断を実現することができる。
本発明に係るガス切断方法では、鋼板をサーピン切断する際に行う捨て切りによってサーピン切断を行う際の切断速度の向上を実現することが可能である。しかし、この場合でも、開先切断を行う際の切断速度との間には差が生じる(サーピン切断の速度の方が開先切断の速度よりも小さい)ため、開先切断を行うガス切断火口群の切断能力が過大となる。従って、開先切断を行うガス切断火口群の切断能力を実際に切断すべき被切断材の切断板厚を切断する能力を小さくすることができる。即ち、開先切断を行うガス切断火口群の火炎を構成するガス流量より少なくすることができる。
以下、本発明に係るガス切断方法の好ましい実施形態について説明する。
本発明に係るガス切断方法は、板厚の異なる鋼板を突き合わせ溶接する際に、被切断材となる厚い方の鋼板(以下単に鋼板という)の端面を薄い方の鋼板の板厚に合わせるように、鋼板の表面をテーパー状に切断するサーピン切断(以下、サーピン切断という)を行い、このサーピン切断に続いて鋼板の端面に開先切断を行うようにしたものである。
特に、1枚の鋼板に対しサーピン切断と開先切断を連続させて行う場合、サーピン切断速度と開先切断速度との間に開きがあるという問題を解決して、1枚の鋼板に対するサーピン切断と開先切断を円滑に且つ確実に行えるようにしたものである。
即ち、鋼板に対し、第1のガス切断火口(以下、第1火口という、以下同じ)によって第1段階の予熱を行い、この捨て切りに伴って発生したスクラップを第2火口によって切り離すことで端面を露出させ、第3火口によって鋼板を端面側から該鋼板の表面に沿った方向(以下、鋼板の表面に沿った方向を面方向という)にサーピン切断面に沿って捨て切りして第2段階の予熱を行うことで鋼板を面方向にサーピン切断面に沿って予熱し、これらの予熱によって第4火口によるサーピン切断の際の切断速度を向上させることが可能である。
そして、第4火口によるサーピン切断を行った後、開先火口群によって端面を開先切断することで、鋼板の端面に対し、サーピン切断、開先切断を連続して行うことが可能となる。
特に、第4火口による鋼板に対するサーピン切断が終了したとき、この鋼板は端面及び面方向に広い範囲で温度が上昇しているため、開先火口群による切断を行う際に、切断反応が良好な状態で継続する。このため、通常の開先切断と同じ仕様で燃料ガスを供給した場合、鋼板を過加熱してしまうこととなる。従って、開先火口群に供給するガス流量を鋼板を単に開先切断する際の流量よりも減少させることが必要となる。
第1火口〜第4火口、及び開先火口群は、一体型のトーチブロックを構成しておき、このトーチブロックを大型切断機に設けたキャリッジに搭載してガス切断装置として構成することが好ましい。このようなガス切断装置では、第2火口に駆動装置を接続して一定時間経過するたびに、或いは一定距離走行するたびに、駆動するように構成することで、略一定の間隔でスクラップ処理を行うことが可能である。
また第1火口〜第4火口、特に開先火口群のガス供給系に定流量素子を設けておき、この定流量素子を介してガス流量を調整し得るように構成しておくことで、各火口、特に開先火口群に対するガス流量の調整と、維持を行うことが可能となる。
以下本実施例に係るガス切断方法について図を用いて説明する。図1は板厚の異なる鋼板を突き合わせ溶接した部位の構造を説明する図である。図2は本実施例に係るガス切断方法を実施する各火口の配置を説明する平面図である。図3は図2の正面図である。
先ず、図1によりサーピン切断と開先切断について説明する。同図(a)、(b)に示すように、厚さが異なる鋼板A、Bを突き合わせ溶接する場合、板厚が厚い方の鋼板Aの鋼板Bに対する溶接側の厚さを鋼板Bの厚さと等しくするように、サーピン切断面1が形成される。このサーピン切断面1は鋼板Aと鋼板Bの板厚の差に応じて傾斜角度が異なるものの、長さ(サーピン切断面1の長さ、見掛け上の切断板厚)は200mm程度までの範囲に設定されている。
また鋼板A、Bの対向する面(溶接面)には開先が形成される。この開先形状は鋼板A、Bに於ける溶接部位の厚さに応じて、例えば同図(a)に示すようにルートフェイス2と上開先面4とからなるY開先、或いは同図(b)に示すように、ルートフェイス2と下開先面3と上開先面4とからなるX開先が形成される。
従って、本発明に於いて、開先火口群とは、Y開先を形成することが可能な数(2本)の火口によって、X開先を形成することが可能な数(3本)の火口によって構成される。即ち、開先火口群を構成する火口の数は形成すべき開先の形状に対応して適宜設定される。
次に、図2、3によりガス切断方法について説明する。尚、同図には火口の位置と傾斜の状態が模式的に記載されている。
第1火口10は鋼板Aを垂直に切断して母材の燃焼に伴って発生する熱を利用して第1段階の予熱を行うものである。この第1火口は、鋼板Aに於けるルートフェイス2を形成するものであっても良く、ルートフェイス2よりも外側を切断するものであっても良い。第1火口10によって鋼板Aを切断したとき、該鋼板Aの母材側は、板厚に沿って第1段階の予熱が行われ、同時にスクラップ5aが形成される。また第1火口10によって行われた第1段階の予熱による熱は経時的に鋼板の面方向に伝達される。
第1火口10に接近して配置された第2火口11はスクラップ5aを所定の間隔で切断するためのものである。このため、例えば第2火口11が一定時間走行したとき、或いは一定距離走行したときに水平面内で駆動され、スクラップ5aを略一定の長さで切断し得るように構成されていることが好ましい。
第2火口11は第1火口10の切断方向後方に配置され、図示しない駆動装置に駆動されて切断方向に対し直交する方向に一定距離の直線往復運動し得るように構成されている。
そして、タイマー或いは走行距離計からの信号によって駆動装置が稼動すると、第2火口は第1火口10によって形成された切溝6から切断方向に対し直交方向に移動し、この移動過程でスクラップ5aを切断する。
第2火口11によるスクラップ5aの切断長は、第1火口10から第2の捨て切り工程を実施する第3火口12までの距離よりも小さい寸法となるように設定されている。従って、第3火口12が鋼板Aの端面7から第2の捨て切りを行う際にスクラップ5aが障害となることはない。
第2火口11によるスクラップ5aの切断長は特に限定するものではないが、この切断長が大きくなることは第2火口11と第3火口12との距離が長くなることを意味しており、切断装置の切断方向に沿った長さが長くなることとなるため、前記長さをあまり大きくすることは好ましくはない。またスクラップ5aの切断長を短くすると第2火口11と第3火口12との距離が短くなり、切断装置の切断方向に沿った長さを短くすることが可能となる。しかし、前記長さをあまり短くすると第2火口11によるスクラップ5aの切断を頻繁に行うことが必要となる。
このため、第2火口11によるスクラップ5aの切断長は、該第2火口11によるスクラップ5aの切断に要する時間と切断方向への移動速度(サーピン切断速度)との関係から最適な寸法に設定されている。本実施例では、1m〜1.5m程度の範囲に設定されている。
第3火口12は、鋼板Aに対し第2の捨て切りを行って第2段階の予熱を行うものである。即ち、サーピン切断が鋼板Aの面方向に長い寸法での切断を行うことになるため、第1火口10による第1段階の予熱だけでは面方向への予熱が十分ではない。このため、第3火口12によって鋼板Aを面方向に捨て切りすることで、鋼板Aに対し第2段階の予熱を行うようにしている。
第3火口12は、鋼板Aに対する切断を円滑に行えるように、鋼板Aの端面7側から鋼板Aに向かって、目的のサーピン切断面1の角度と等しい角度を持って配置されている。特に、第3火口12は、目的のサーピン切断面1に沿って略平行に且つサーピン切断面1から数ミリ外側を切断し得るように配置されており、この第3火口12によって鋼板Aを切断することで、該鋼板Aの面方向にサーピン切断面1に沿って第2段階の予熱を行うことが可能である。
第3火口12によって鋼板Aに対して第2の捨て切りを行うのに伴って、鋼板Aにはスクラップ5bが形成されるが、このスクラップ5bは大半が溶融してしまい、後続するサーピン切断、開先切断の支障となることはない。
前述したように、第2の捨て切り工程を実施する第3火口12は、鋼板Aに対する見掛け上の切断板厚が大きい。このため、第3火口12としては厚板切断の専用火口を用いることが好ましい。厚板切断の専用火口としては燃料ガスと予熱酸素とが火口の外側で混合する所謂アウトミキシングタイプの火口があり、好ましく利用することが可能である。しかし、この火口の場合、自動制御によって火炎を構成することが困難になることがあり、チップミキシングタイプで厚板用の火口を用いることも好ましい。
第3火口12による第2の捨て切りは鋼板Aが十分な予熱状態ではないため、良好な切断面を期待し得ないものの、第2の捨て切りを行うことにより、サーピン切断面1に沿った面方向には略十分な予熱が行われる。前述したように、第3火口12は目的のサーピン切断面1よりも数ミリ外側を切断し得るように配置されている。このため、サーピン切断を行う第4火口13では、既に予熱されている面を数ミリ切断すれば良いこととなる。
第4火口13は第3火口12に対し切断方向後方側の接近した位置に配置されており、該第3火口12と同様に鋼板Aの端面7側から鋼板Aの面方向に向かって、サーピン切断面1と同じ角度で傾斜した状態で配置されている。第4火口13の第3火口12との距離は限定するものではなく、可及的に接近して配置することが好ましい。第4火口13を第3火口12に接近させて配置することで、第3火口によって第2捨て切りした鋼板Aの切断面を面方向に薄くスライスするように切断することで、鋼板Aに投入された第2段階の予熱を有効に利用して良好な切断面を持ったサーピン切断面1を形成することが可能である。
第4火口13による鋼板Aの切断は、第3火口12による第2の捨て切りと同様に見掛け上の切断板厚は大きい。しかし、鋼板Aの切断すべき面は第2段階の予熱により面方向に対し充分な予熱が行われており、良好な切断を継続することが可能である。特に、第4火口13は見掛け上の切断板厚は大きいものの、前述したように第3火口12によって形成された切断面が目的のサーピン切断面1よりも数ミリ厚いだけになっているため、第4火口13による切断は、前記切断面を数ミリ分スライスするように切断することで、サーピン切断面1を形成することが可能である。
上記の如くして第1火口10〜第4火口13によって鋼板Aを切断することで、該鋼板Aにサーピン切断面1を形成すると共に端面7が形成される。従って、この鋼板Aに対し引き続き開先切断を行うことで板厚の異なる鋼板Bとの突き合わせ溶接のための準備加工を行うことが可能となる。
本実施例に於いて、鋼板Aに開先切断を行うための開先火口群20は、鋼板Aに下開先面3を形成するための第5火口21と、ルートフェイス2を形成するための第6火口22と、上開先面4を形成する第7火口23とを有して構成されている。このような開先火口群20は、通常X開先ブロックとして用いられているものをそのまま利用することが可能である。
開先火口群20によって鋼板Aを構成する際には、該鋼板Aは既に第1火口10〜第4火口13による切断が行われており、充分な予熱が行われている。従って、開先火口群20を構成する第5火口21〜第7火口23を鋼板Aに対する見掛け板厚を切断する仕様の火口を選択した場合、過仕様となる虞がある。このため、見掛け板厚を切断する仕様よりも下の仕様(例えば見掛け板厚20mmである場合、少なくとも1ランク下の板厚15mmの鋼板を切断する仕様を持った火口)の火口を採用するか、少なくとも燃料ガスの流量を減少させるように構成することが好ましい。
第4火口13と開先火口群20との距離は特に限定するものではなく、可及的に接近させておくことが好ましい。
上記の如きガス切断方法では、鋼板Aに対し第1火口10によって第1の捨て切りを行うことで第1段階の予熱を加えると共にスクラップ5aを形成し、その後、第2火口11によってスクラップ5aを切断し、更に第3火口12によって第2の捨て切りを行って鋼板Aを面方向に且つサーピン切断面1に沿って平行に切断して該鋼板Aに対し第2段階の予熱を行い。第4火口13によって第2の捨て切りがされた面を切断してサーピン切断面1を形成することが可能である。
その後、上記第1火口10〜第4火口13による鋼板Aに対する切断に引き続いて、開先火口群20によって鋼板Aの端面に下開先面3、ルートフェイス2、上開先面4を形成することで、サーピン切断面1の形成と目的の開先の形成を継続して行うことが可能である。
上記第1火口10〜第4火口13及び開先火口群20は、大型ガス切断装置のキャリッジに搭載したブロックに対し、夫々の位置を保持して取り付けられることが好ましい。また第1火口10〜第4火口13、第5火口21〜第7火口23に対するガスの供給系については記載していないが、通常のガス切断装置と同様にホースを介して燃料ガス、酸素ガスが供給されている。
特に、開先火口群20を構成する第5火口21〜第7火口23に対するガスの供給経路には定流量素子が設けられており、第1の捨て切り、第2の捨て切り及び第4火口13によるサーピン切断の実施、に伴って上昇した鋼板Aの温度に対応させて燃料ガスの流量を減少させると共に予熱酸素流量を減少させることが可能なように構成されている。
本発明のガス切断方法では、サーピン切断を独立した作業とすることなく、該サーピン切断と開先切断を連続させて行うことが可能となる。このため、ガス切断作業を合理的に進行させることが可能となり有利である。
板厚の異なる鋼板を突き合わせ溶接した部位の構造を説明する図である。 本実施例に係るガス切断方法を実施する各火口の配置を説明する平面図である。 図2の正面図である。
符号の説明
A、B 鋼板
1 サーピン切断面
2 ルートフェイス
3 下開先面
4 上開先面
5a、5b スクラップ
6 切溝
7 端面
10 第1火口
11 第2火口
12 第3火口
13 第4火口
20 開先火口群
21 第5火口
22 第6火口
23 第7火口

Claims (1)

  1. 製品の端面に於ける上下何れかの表面にテーパー切断するガス切断方法であって、
    被切断材の端面を該被切断材に対し略垂直に配置された第1のガス切断火口によって捨て切りして被切断材を予熱すると共に該第1のガス切断火口に接近して配置された第2のガス切断火口によって捨て切りされたスクラップを切り離す第1の捨て切り工程と、
    前記第2のガス切断火口から所定寸法離隔した位置に予め設定されたテーパー角度と略等しい角度で且つ目的のテーパー切断面よりもスクラップ側を切断するように配置された第3のガス切断火口によって表面をテーパー状に捨て切りして予熱する第2の捨て切り工程と、
    前記第3のガス切断火口に接近して且つ目的のテーパー切断面に沿って配置された第4のガス切断火口によって被切断材の表面をテーパー切断するテーパー切断工程と、
    前記第4のガス切断火口に接近して配置された開先切断火口群を有し前記第1の捨て切り工程で捨て切りされた被切断材の端面に対し開先切断する開先切断工程と、
    を含むことを特徴とするガス切断方法。
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