JP2015012078A - フレキシブルプリント配線板の製造方法、フレキシブルプリント配線板 - Google Patents
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Abstract
【課題】実装される電子部品の放熱(冷却)の効果の向上を図りつつ、FPCの製造工程の増加を防止または抑制する。
【解決手段】FPC1の製造方法は、ベースフィルム11の一方の表面に接着剤層12を積層する工程と、接着剤層12によって導体箔130をベースフィルム11の絶縁膜112の表面に貼り付ける工程と、導体箔130と接着剤層12と絶縁膜112とを一連に貫通する導通・伝熱用の開口部101を形成する工程と、導通・伝熱用の開口部101に導電性ペースト102を充填する工程と、導電性ペースト102によって金属シート111に電気的に導通する第1の導体パターン13を導体箔130から形成する工程と、金属シート11のうちの第1の導体パターン13と電気的に導通している部分を他の部分から電気的に独立した第2の導体パターン113を形成する工程とを含む。
【選択図】図2
【解決手段】FPC1の製造方法は、ベースフィルム11の一方の表面に接着剤層12を積層する工程と、接着剤層12によって導体箔130をベースフィルム11の絶縁膜112の表面に貼り付ける工程と、導体箔130と接着剤層12と絶縁膜112とを一連に貫通する導通・伝熱用の開口部101を形成する工程と、導通・伝熱用の開口部101に導電性ペースト102を充填する工程と、導電性ペースト102によって金属シート111に電気的に導通する第1の導体パターン13を導体箔130から形成する工程と、金属シート11のうちの第1の導体パターン13と電気的に導通している部分を他の部分から電気的に独立した第2の導体パターン113を形成する工程とを含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、フレキシブルプリント配線板の製造方法およびフレキシブルプリント配線板に関する。本発明は、特には、金属シートが含まれるベースフィルムを用いたフレキシブルプリント配線板の製造方法と、この製造方法により製造されるフレキシブルプリント配線板に関する。
近年、プリント配線基板に実装される発光素子などの実装部品の密度が高くなってきているため、放熱の重要性が高くなってきている。そこで、金属シートを含むベースフィルムを有する回路基板が広く用いられている。そして、半導体を実装するフレキシブルプリント配線板(以下、FPC)の放熱性の向上を図る構成が種々提案されている。
特許文献1には、金属基材上に樹脂材料のシートからなる絶縁材を形成し、配線パターンを絶縁材中に埋没させて金属基材と接続する構成が開示されている。この特許文献1の記載によれば、半導体チップが発する熱を金属基材に伝達することで、半導体チップの放熱を図るというものである。
特許文献1には、金属基材上に樹脂材料のシートからなる絶縁材を形成し、配線パターンを絶縁材中に埋没させて金属基材と接続する構成が開示されている。この特許文献1の記載によれば、半導体チップが発する熱を金属基材に伝達することで、半導体チップの放熱を図るというものである。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、配線パターンを金属基材に接続するために、超音波接合装置が必要となる。また、FPCの製造において、配線パターンを金属基材に接続するための工程が必要になる。
超音波接合装置を用いない構成としては、樹脂材料のシートを切削加工によって除去する構成が挙げられる。しかしながらこのような構成であっても、樹脂材料のシートを除去する工程が必要になる。さらに、金属基材にバリなどが発生するため、その処理が必要になるおそれがある。
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、実装される電子部品の放熱(冷却)の効果の向上を図りつつ、FPCの製造工程の増加を防止または抑制することである。
超音波接合装置を用いない構成としては、樹脂材料のシートを切削加工によって除去する構成が挙げられる。しかしながらこのような構成であっても、樹脂材料のシートを除去する工程が必要になる。さらに、金属基材にバリなどが発生するため、その処理が必要になるおそれがある。
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、実装される電子部品の放熱(冷却)の効果の向上を図りつつ、FPCの製造工程の増加を防止または抑制することである。
本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法は、金属シートと前記金属シートの両面を被覆する絶縁膜とを有するベースフィルムの一方の表面に接着剤層を積層する工程と、前記接着剤層によって導体箔を前記ベースフィルムの前記絶縁膜の表面に貼り付ける工程と、前記導体箔と前記接着剤層と前記絶縁膜とを一連に貫通する開口部を形成して前記金属シートの表面を露出させる工程と、前記開口部に導電性ペーストを充填して前記導体箔と前記金属シートとを電気的に導通させる工程と、前記導電性ペーストによって前記金属シートに電気的に導通する導体パターンを前記導体箔から形成する工程と、前記金属シートのうちの前記導体パターンと前記導電性ペーストを介して電気的に導通している部分を、他の部分から電気的に独立したパターンに形成する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、金属シートと導体パターンをと接合することにより、実装される電子部品が発する熱を金属シートに伝達しやすくできる。したがって、電子部品の放熱(冷却)の効果を高めることができる。そして、本発明によれば、従来のFPCの製造工程と同じまたはほぼ同じ工程でFPCを製造することができる。したがって、製造工程の増加を防止または抑制できる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態においては、説明の便宜上、「フレキシブルプリント配線板」を「FPC」と記し、「フレキシブルプリント配線板の製造方法」を単に「製造方法」と記す。また、本実施形態において、FPC1に電子部品などが実装されたものを、「プリント回路板」と記す。
(第1の実施形態)
≪FPCの構成≫
図1は、本実施形態にかかるFPC1が適用されたプリント回路板9の構成の例を示す平面模式図である。図2は、本実施形態にかかるFPC1が適用されたプリント回路板9の構成の例を示す断面模式図であり、図1のII−II線断面図である。
FPC1は、ベースフィルム11と接着剤層12と第1の導体パターン13との三層積層構造を有する。
ベースフィルム11は、FPC1が完成した状態においては、金属シート111および第2の導体パターン113と、それらの一方の面を被覆する絶縁膜112との二層積層構造を有する。なお、第2の導体パターン113は、金属シート111から形成される。
接着剤層12は、ベースフィルム11の絶縁膜112の表面に積層するように形成される。
第1の導体パターン13は、接着剤層12によってベースフィルム11の絶縁膜112の表面に貼り付けられている。
説明の便宜上、第1の導体パターン13が貼り付けられる側を、FPC1やプリント回路板9の「表側」と記し、その反対側を「裏側」と記す。
このように、本実施形態にかかるFPC1は、表側の面に形成される第1の導体パターン13と、裏側の面に形成される第2の導体パターン113とを有する両面配線FPCである。
≪FPCの構成≫
図1は、本実施形態にかかるFPC1が適用されたプリント回路板9の構成の例を示す平面模式図である。図2は、本実施形態にかかるFPC1が適用されたプリント回路板9の構成の例を示す断面模式図であり、図1のII−II線断面図である。
FPC1は、ベースフィルム11と接着剤層12と第1の導体パターン13との三層積層構造を有する。
ベースフィルム11は、FPC1が完成した状態においては、金属シート111および第2の導体パターン113と、それらの一方の面を被覆する絶縁膜112との二層積層構造を有する。なお、第2の導体パターン113は、金属シート111から形成される。
接着剤層12は、ベースフィルム11の絶縁膜112の表面に積層するように形成される。
第1の導体パターン13は、接着剤層12によってベースフィルム11の絶縁膜112の表面に貼り付けられている。
説明の便宜上、第1の導体パターン13が貼り付けられる側を、FPC1やプリント回路板9の「表側」と記し、その反対側を「裏側」と記す。
このように、本実施形態にかかるFPC1は、表側の面に形成される第1の導体パターン13と、裏側の面に形成される第2の導体パターン113とを有する両面配線FPCである。
FPC1の表側の面には、第1の導体パターン13を被覆するソルダーレジスト141の膜が形成される。ただし、第1の導体パターン13のうち、端子などの所定の部分には、ソルダーレジスト141の膜に被覆されずに露出している。そして、第1の導体パターン13のうちの露出している部分(以下、「露出部」と記す)の表面には、はんだ層15が形成される。そして、FPC1の表側には、各種の電子部品が実装される。図1と図2においては、FPC1に実装される電子部品の例として、SOP型IC91を示す。
FPC1の裏側の面には、金属シート111および第2の導体パターン113を被覆するソルダーレジスト142の膜が形成される。
以上のとおり、FPC1の表面にソルダーレジスト141の膜が形成され、所定の電子部品が実装されて、プリント回路板9が構成される。
FPC1の裏側の面には、金属シート111および第2の導体パターン113を被覆するソルダーレジスト142の膜が形成される。
以上のとおり、FPC1の表面にソルダーレジスト141の膜が形成され、所定の電子部品が実装されて、プリント回路板9が構成される。
第1の導体パターン13には、第1のグランドパターン132と第1の配線パターン131とが含まれる。第2の導体パターン113には、第2のグランドパターン115と第2の配線パターン114とが含まれる。
第1のグランドパターン132と第2のグランドパターン115は、実装される電子部品の端子(図1と図2に示す例では、SOP型IC91のグランド端子911)などを接地するための導体パターンである。
第1のグランドパターン132のランドと第2のグランドパターン115とは、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102によって電気的に導通している。また、第2のグランドパターン115は、接地されている(図略)。なお、第1のグランドパターン132には、ランド138が設けられる。そして、導通・伝熱用の開口部101は、ランド138の位置に形成される。
第1の配線パターン131と第2の配線パターン114は、接地以外の所定の機能を有する導体パターンである。第1の配線パターン131と第2の配線パターン114とは、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102によって電気的に導通している。なお、第1の配線パターン131には、ランド136,137が設けられる。そして、導通・伝熱用の開口部101は、ランド136,137の位置に形成される。
導通・伝熱用の開口部101は、第1の導体パターン13と接着剤層12と絶縁膜112とを厚さ方向に一連に貫通する貫通孔である。
第1のグランドパターン132と第2のグランドパターン115は、実装される電子部品の端子(図1と図2に示す例では、SOP型IC91のグランド端子911)などを接地するための導体パターンである。
第1のグランドパターン132のランドと第2のグランドパターン115とは、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102によって電気的に導通している。また、第2のグランドパターン115は、接地されている(図略)。なお、第1のグランドパターン132には、ランド138が設けられる。そして、導通・伝熱用の開口部101は、ランド138の位置に形成される。
第1の配線パターン131と第2の配線パターン114は、接地以外の所定の機能を有する導体パターンである。第1の配線パターン131と第2の配線パターン114とは、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102によって電気的に導通している。なお、第1の配線パターン131には、ランド136,137が設けられる。そして、導通・伝熱用の開口部101は、ランド136,137の位置に形成される。
導通・伝熱用の開口部101は、第1の導体パターン13と接着剤層12と絶縁膜112とを厚さ方向に一連に貫通する貫通孔である。
また、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102は、第1の導体パターン13の熱を第2の導体パターン113に伝達するための熱の経路を構成する。すなわち、第1の導体パターン13の熱は、導電性ペースト102と介して第2の導体パターン113に伝達される。そして、第2の導体パターン113に伝達された熱は、外部に放散される。このような構成によれば、第2の導体パターン113や、第2の導体パターン113に接続される電子部品の放熱の効果を高めることができる。
なお、このような機能を実現するため、導電性ペースト102は、接着剤層12および絶縁膜112よりも熱伝導率が高い材料が適用される。導電性ペースト102には、たとえば、ハリマ化成グループ株式会社製の導電性銀ペーストNH(熱伝導率約50W/m・K)が適用できる。導電性ペーストは、接着剤層12に比べ熱伝導率が圧倒的に大きい特性のものを選ぶと良い。例えば、銀または銅などの金属粒子を含んで10W/m・K以上の熱伝導率を有する市販されている導電性ペーストが用いられる。
なお、このような機能を実現するため、導電性ペースト102は、接着剤層12および絶縁膜112よりも熱伝導率が高い材料が適用される。導電性ペースト102には、たとえば、ハリマ化成グループ株式会社製の導電性銀ペーストNH(熱伝導率約50W/m・K)が適用できる。導電性ペーストは、接着剤層12に比べ熱伝導率が圧倒的に大きい特性のものを選ぶと良い。例えば、銀または銅などの金属粒子を含んで10W/m・K以上の熱伝導率を有する市販されている導電性ペーストが用いられる。
ここで、第1の配線パターン131と第2の配線パターン114の具体例について説明する。第1の配線パターン131には、A配線133とB配線134とC配線135とが含まれているものとする。そして、A配線133とB配線134との間に、C配線135が形成されているものとする。A配線133とB配線134とには、それぞれ、ランド136,137が形成されている。また、第2の導体パターン113にはD配線116が含まれるものとする。D配線116は、平面視において、A配線133のランド136とB配線134のランド137の両方に重畳する。A配線133のランド136とB配線134のランド137のそれぞれの位置には、導通・伝熱用の開口部101が形成される。したがって、A配線133とB配線134とは、第2の導体パターン113に含まれるD配線116を介して電気的に接続している。このように、A配線133とB配線134との間に別のC配線135が設けられる構成であっても、A配線133とB配線134とをD配線116を介して電気的に接続することができる。すなわち、D配線116は、C配線135を迂回する経路を形成する。このような構成によれば、FPC1の配線密度の向上を図ることができる。
次いで、第1のグランドパターン132と第2のグランドパターン115の構成の具体例について説明する。
SOP型IC91のグランド端子911は、第1のグランドパターン132に接続されている。第1のグランドパターン132は、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102によって、第2のグランドパターン115に電気的に接続されている。第2のグランドパターン115は、電位がグランドレベルになるように接地されている(図略)。また、第2のグランドパターン115は、周囲の金属シート111から電気的に独立している。さらに、第2のグランドパターン115は、平面視においてSOP型IC91の外形とほぼ同じ形状に形成される。
このような構成によれば、第2のグランドパターン115は、SOP型IC91の放熱とシールドの機能を有する。すなわち、導電性ペースト102は、接着剤層12および絶縁膜112に比較して、熱伝導率が高い材料が適用される。このような構成であると、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102は、第1のグランドパターン132から第2のグランドパターン115へ熱を伝える経路を構成する。このため、SOP型IC91が発する熱は、第1のグランドパターン132と導電性ペースト102とを介して、第2のグランドパターン115に伝達される。第2のグランドパターン115に伝達された熱は外部に放散される。
したがって、SOP型IC91の放熱の効果を高めることができる。
SOP型IC91のグランド端子911は、第1のグランドパターン132に接続されている。第1のグランドパターン132は、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102によって、第2のグランドパターン115に電気的に接続されている。第2のグランドパターン115は、電位がグランドレベルになるように接地されている(図略)。また、第2のグランドパターン115は、周囲の金属シート111から電気的に独立している。さらに、第2のグランドパターン115は、平面視においてSOP型IC91の外形とほぼ同じ形状に形成される。
このような構成によれば、第2のグランドパターン115は、SOP型IC91の放熱とシールドの機能を有する。すなわち、導電性ペースト102は、接着剤層12および絶縁膜112に比較して、熱伝導率が高い材料が適用される。このような構成であると、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102は、第1のグランドパターン132から第2のグランドパターン115へ熱を伝える経路を構成する。このため、SOP型IC91が発する熱は、第1のグランドパターン132と導電性ペースト102とを介して、第2のグランドパターン115に伝達される。第2のグランドパターン115に伝達された熱は外部に放散される。
したがって、SOP型IC91の放熱の効果を高めることができる。
≪FPCの製造方法≫
本実施形態に係る製造方法について、図3A〜図3Fを参照して説明する。図3A〜図3Fは、本実施形態にかかる製造方法の工程を示す断面模式図である。
図3Aは、本実施形態にかかる製造方法の開始材料であるベースフィルム11の構成を示す。開始材料であるベースフィルム11は、金属シート111と、この金属シート111の両面を被覆する絶縁膜112との三層積層構造を有するフィルムである。
金属シート111は、FPC1の強度部材としての強度を有するとともに、折り曲げた場合に塑性変形しやすい特性の部材が適用される。たとえば、金属シート111には、銅箔またはアルミニウム箔が適用される。また、金属シート111の厚さは、折り曲げやすさや製造しやすさや強度の観点から、10〜300μmの範囲が好適であり、10〜100μの範囲がより好適である。本実施形態では、金属シート111には、厚さが約50μmのアルミニウム箔が適用されるものとする。
絶縁膜112は、金属シート111をキズや腐蝕から保護する機能を有する。絶縁膜112は、たとえば厚さが10μm以下の電気的な絶縁性を有する樹脂材料の膜(有機絶縁膜)であることが好ましい。たとえば、絶縁膜112には、厚さが約4μmのポリイミドの膜が適用できる。
本実施形態に係る製造方法について、図3A〜図3Fを参照して説明する。図3A〜図3Fは、本実施形態にかかる製造方法の工程を示す断面模式図である。
図3Aは、本実施形態にかかる製造方法の開始材料であるベースフィルム11の構成を示す。開始材料であるベースフィルム11は、金属シート111と、この金属シート111の両面を被覆する絶縁膜112との三層積層構造を有するフィルムである。
金属シート111は、FPC1の強度部材としての強度を有するとともに、折り曲げた場合に塑性変形しやすい特性の部材が適用される。たとえば、金属シート111には、銅箔またはアルミニウム箔が適用される。また、金属シート111の厚さは、折り曲げやすさや製造しやすさや強度の観点から、10〜300μmの範囲が好適であり、10〜100μの範囲がより好適である。本実施形態では、金属シート111には、厚さが約50μmのアルミニウム箔が適用されるものとする。
絶縁膜112は、金属シート111をキズや腐蝕から保護する機能を有する。絶縁膜112は、たとえば厚さが10μm以下の電気的な絶縁性を有する樹脂材料の膜(有機絶縁膜)であることが好ましい。たとえば、絶縁膜112には、厚さが約4μmのポリイミドの膜が適用できる。
図3Bに示すように、ベースフィルム11の一方の表面に積層するように、半硬化状態の接着剤層12が形成される。接着剤層12には、たとえば、東レ株式会社製の厚さが約12μmの商品名「TAB用接着剤#8200」が適用できる。このTAB用接着剤は、エポキシ樹脂を主体にしたシートであり、電気絶縁性が高く、熱伝導率が1W/m・K程度である。導体箔130と金属シート111との間で熱伝導率の向上を図るため、接着剤層12はできるだけ薄いことが好ましい。
接着剤層12が形成された後、位置決め孔103などの開口部が形成される。位置決め孔103は、ベースフィルム11と接着剤層12とを厚さ方向に一連に貫通する開口部(貫通孔)である。開口部の形成方法には、たとえば、プレス金型を用いた打ち抜き加工が適用できる。
接着剤層12が形成された後、位置決め孔103などの開口部が形成される。位置決め孔103は、ベースフィルム11と接着剤層12とを厚さ方向に一連に貫通する開口部(貫通孔)である。開口部の形成方法には、たとえば、プレス金型を用いた打ち抜き加工が適用できる。
図3Cに示すように、ベースフィルム11の一方の絶縁膜の表面に、接着剤層12によって導体箔130が貼り付けられる。接着剤層12が前記の「TAB用接着剤#8200」であれば、導体箔130が加圧・加熱されながらラミネーションされ、その後所定の硬化処理が施される。
導体箔130には、厚さが約12〜35μmの銅箔が適用できる。本実施形態では、厚さが約35μmの電解銅箔(市販の規格品)が適用されるものとする。なお、導体箔130は、位置決め孔103を塞がないように、位置決め孔103が形成される領域を避けて貼り付けられる。貼り付けられた導体箔130は、後の工程で第1の導体パターン13に形成される。
以上の工程を経ると、ベースフィルム11と接着剤層12と導体箔130との三層積層構造を有するフレキシブル銅張板が得られる。
導体箔130には、厚さが約12〜35μmの銅箔が適用できる。本実施形態では、厚さが約35μmの電解銅箔(市販の規格品)が適用されるものとする。なお、導体箔130は、位置決め孔103を塞がないように、位置決め孔103が形成される領域を避けて貼り付けられる。貼り付けられた導体箔130は、後の工程で第1の導体パターン13に形成される。
以上の工程を経ると、ベースフィルム11と接着剤層12と導体箔130との三層積層構造を有するフレキシブル銅張板が得られる。
次に図3Dから図3Gに従って第1の導体箔130と接着剤層12と絶縁膜112とを厚さ方向に一連に貫通する貫通孔である開口部101の形成方法を説明する。
まず、図3Dに示すように、導体箔130に導通・伝熱用の開口部101が形成される。この工程では、位置決め孔103を基準に用いることにより、導通・伝熱用の開口部101の位置を容易に決定できる。
導体箔130における導通・伝熱用の開口部101の形成には、エッチングが適用できる。具体的には、まず、導体箔130の表面にエッチングレジスト501の膜が形成される。エッチングレジスト501の膜には、導通・伝熱用の開口部101に対応する位置に、開口部が形成されている。そして、導体箔130のうち、エッチングレジスト501の膜の開口部から露出している部分が、エッチングによって除去される。
導体箔130のエッチングには、後の工程の第1の導体パターン13を形成するためのエッチングと同じ塩化第2鉄系のエッチング液が適用できる。なお、このエッチング液による金属シート111であるアルミニウムへのエッチング作用は無視出来る程度に少ない。
導体箔130のエッチング処理が終了すると、導体箔130には、厚さ方向に貫通する導通・伝熱用の開口部101が形成される。そして、導体箔130に形成される導通・伝熱用の開口部101を通じて、接着剤層12が露出する。
なお、この工程で形成される導通・伝熱用の開口部101の内径は、たとえば約1.0mmでよい。
まず、図3Dに示すように、導体箔130に導通・伝熱用の開口部101が形成される。この工程では、位置決め孔103を基準に用いることにより、導通・伝熱用の開口部101の位置を容易に決定できる。
導体箔130における導通・伝熱用の開口部101の形成には、エッチングが適用できる。具体的には、まず、導体箔130の表面にエッチングレジスト501の膜が形成される。エッチングレジスト501の膜には、導通・伝熱用の開口部101に対応する位置に、開口部が形成されている。そして、導体箔130のうち、エッチングレジスト501の膜の開口部から露出している部分が、エッチングによって除去される。
導体箔130のエッチングには、後の工程の第1の導体パターン13を形成するためのエッチングと同じ塩化第2鉄系のエッチング液が適用できる。なお、このエッチング液による金属シート111であるアルミニウムへのエッチング作用は無視出来る程度に少ない。
導体箔130のエッチング処理が終了すると、導体箔130には、厚さ方向に貫通する導通・伝熱用の開口部101が形成される。そして、導体箔130に形成される導通・伝熱用の開口部101を通じて、接着剤層12が露出する。
なお、この工程で形成される導通・伝熱用の開口部101の内径は、たとえば約1.0mmでよい。
その後、図3Eに示すように、接着剤層12のうち、導体箔130の貫通孔を通じて露出する部分と、導体箔130が貼られること無く露出している部分が存在する。
次に図3Fにおいて、開口部101に露出している接着剤層12および絶縁膜112の除去には、化学薬品による有機物の溶解除去が適用できる。たとえば、接着剤層12および絶縁膜112の除去には、過マンガン酸を含む溶液を用いるデスミア処理が適用できる。このデスミア処理の前に、エッチングレジスト501の膜を剥離しておく。次に、導体箔130をデスミア処理に対するマスクとして用いてデスミア処理を行い接着剤層12および絶縁膜112を溶解除去する。
なお、この工程において、ベースフィルム11の裏側の面の絶縁膜112が除去されないよう、あらかじめ、裏側の面の絶縁膜112をデスミア処理に対するマスクで被覆しておく(不図示)。このマスクには、たとえばPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムが適用できる。PET樹脂のフィルムは、熱圧着により絶縁膜112の表面にラミネートされる。このマスクは、接着剤層12および絶縁膜112の除去の終了後、剥離される。
次に図3Fにおいて、開口部101に露出している接着剤層12および絶縁膜112の除去には、化学薬品による有機物の溶解除去が適用できる。たとえば、接着剤層12および絶縁膜112の除去には、過マンガン酸を含む溶液を用いるデスミア処理が適用できる。このデスミア処理の前に、エッチングレジスト501の膜を剥離しておく。次に、導体箔130をデスミア処理に対するマスクとして用いてデスミア処理を行い接着剤層12および絶縁膜112を溶解除去する。
なお、この工程において、ベースフィルム11の裏側の面の絶縁膜112が除去されないよう、あらかじめ、裏側の面の絶縁膜112をデスミア処理に対するマスクで被覆しておく(不図示)。このマスクには、たとえばPET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)のフィルムが適用できる。PET樹脂のフィルムは、熱圧着により絶縁膜112の表面にラミネートされる。このマスクは、接着剤層12および絶縁膜112の除去の終了後、剥離される。
このように、導体箔130に導通・伝熱用の開口部101を形成する工程と、接着剤層12および絶縁膜112に導通・伝熱用の開口部101を形成する工程とが、連続して実行される。これらの工程を経ると、導体箔130と接着剤層12と絶縁膜112とを厚さ方向に一連に貫通する導通・伝熱用の開口部101が形成される。そして、導通・伝熱用の開口部101を通じて、金属シート111の表側の面が露出する。
図3Gに示すように、形成された導通・伝熱用の開口部101に、導電性ペースト102が充填される。導電性ペースト102には、接着剤層12と絶縁膜112よりも熱伝導率が高い材料が適用される。たとえば、導電性ペースト102には、ハリマ化成グループ株式会社製の導電性銀ペーストNHが適用できる。この場合には、この導電性ペースト102がスクリーン印刷法によって充填され、その後、充填された導電性ペースト102に所定の熱硬化処理が施される。これにより、導体箔130のうちの配線パターンやグランドパターンになる部分の所定の位置と金属シート111とが、導電性ペースト102を介して電気的に導通する。特に、導体箔130により形成される導体パターンの所定の部分(たとえば、配線パターンやグランドパターン)と金属シート111とは、FPC1の厚さ方向に最短距離で電気的に接続されることになる。
さらに、導体箔130と金属シート111との間に、導電性ペースト102によって熱の伝達の経路が形成される。
さらに、導体箔130と金属シート111との間に、導電性ペースト102によって熱の伝達の経路が形成される。
以上の工程を経た後、導体箔130から第1の導体パターン13が形成され、金属シート111から第2の導体パターン113が形成される。そして、各種の電子部品が実装される。FPC1に導体パターンを形成する工程を、図4A〜図4Fを参照して説明する。図4A〜図4Fは、FPC1に導体パターンを形成する工程を示す断面模式図である。
図4Aに示すように、第1の配線パターン131と第1のグランドパターン132を含む第1の導体パターン13が、導体箔130から形成される。第1の導体パターン13の形成には、導体パターンの形状に対応したエッチングレジストを導体箔130の表面に形成した(不図示)後、従来公知の写真蝕刻法(フォトリソグラフィ法)が適用できる。なお、FPC1および接着剤層12に、デバイスホールなどの開口部が形成されている場合には、当該開口部に裏止め用のエッチングレジストを充填して塞いでおく。これにより、デバイスホールなどの開口部からエッチング液が侵入して、導体箔130がFPC1の裏側からエッチングされないようにする。
図4Bに示すように、ソルダーレジスト141の膜が形成される。この工程を経ると、第1の導体パターン13がソルダーレジスト141の膜に被覆される。ソルダーレジスト141の膜には、たとえば、日本ポリテック株式会社の『NPR80 ID60(写真現像タイプ)』が適用できる。この場合には、ソルダーレジスト141の膜を形成した後、所定の加熱処理を施して熱硬化させる。なお、ランド136,137,138は、ソルダーレジスト141の膜に被覆されずに露出する。このほか、端子やパッドなども、ソルダーレジスト141の膜に被覆されずに露出する。
次に図4C〜図4Eに示すように、ベースフィルム11の金属シート111から第2の導体パターン113が形成される。
図4Cに示すように、ベースフィルム11の裏側の面に形成される絶縁膜112が除去される。絶縁膜112の除去には、たとえば回転式のバフ研磨などといった機械的な除去方法が適用できる。この工程を経ると、金属シート111の裏側の面が露出する。
図4Dに示すように、露出した金属シート111の裏側の面に、エッチングレジスト502の膜(レジストパターン)が形成される。この工程で用いられるエッチングレジスト502は、第1の導体パターン13の形成で用いられるエッチングレジスト501と同じでよい。
図4Eに示すように、金属シート111が、市販の混酸アルミニウムエッチング液を用いてエッチングされる。なお、第1の導体パターン13には、ソルダーレジスト141の膜に覆われずに露出している部分が存在するが、これらの部分に対する混酸アルミニウムエッチング液の影響は、無視できる程度である。
図4Cに示すように、ベースフィルム11の裏側の面に形成される絶縁膜112が除去される。絶縁膜112の除去には、たとえば回転式のバフ研磨などといった機械的な除去方法が適用できる。この工程を経ると、金属シート111の裏側の面が露出する。
図4Dに示すように、露出した金属シート111の裏側の面に、エッチングレジスト502の膜(レジストパターン)が形成される。この工程で用いられるエッチングレジスト502は、第1の導体パターン13の形成で用いられるエッチングレジスト501と同じでよい。
図4Eに示すように、金属シート111が、市販の混酸アルミニウムエッチング液を用いてエッチングされる。なお、第1の導体パターン13には、ソルダーレジスト141の膜に覆われずに露出している部分が存在するが、これらの部分に対する混酸アルミニウムエッチング液の影響は、無視できる程度である。
これらの工程を経ると、金属シート111から第2の導体パターン113が形成される。第2の導体パターン113には、接地以外の所定の機能を有する第2の配線パターン114と、接地のための第2のグランドパターン115とが含まれる。そして、第2の配線パターン114は、導通・伝熱用の開口部101に充填される導電性ペースト102によって、第1の配線パターン131のランド136,137に電気的に接続している。同様に、第2のグランドパターン115は、導通・伝熱用の開口部101に充填された導電性ペースト102によって、第1のグランドパターン132のランド138と電気的に導通している。また、第2のグランドパターン132は、周囲に存在する金属シート111から電気的に独立している。
なお、金属シート111のうち、第2の導体パターン113にならない部分は、除去されずに残されてもよい。この場合、残された金属シート111は、FPC1の剛性(強度)を維持する機能を有する。
なお、金属シート111のうち、第2の導体パターン113にならない部分は、除去されずに残されてもよい。この場合、残された金属シート111は、FPC1の剛性(強度)を維持する機能を有する。
次いで、図4Fに示すように、金属シート111(第2の導体パターン113に形成された部分を含む)が、ソルダーレジスト142の膜により被覆される。ソルダーレジスト142は、第1の導体パターン13の被覆に用いられるものと同じものが適用できる。
そして、第1の導体パターン13のうち、ソルダーレジスト141の膜に被覆されずに露出している部分(たとえば、ランド136,137,138)には、はんだプリコート処理が施されて、はんだ層15が形成される。
そして、第1の導体パターン13のうち、ソルダーレジスト141の膜に被覆されずに露出している部分(たとえば、ランド136,137,138)には、はんだプリコート処理が施されて、はんだ層15が形成される。
以上の工程を経て、所定の配線パターンやグランドパターンが形成されたFPC1が得られる。得られたFPC1に各種の電子部品が実装されて、プリント回路板9が得られる。電子部品の実装も、従来公知の構成が適用できる。なお、実装される電子部品は、プリント回路板9の機能などに応じて適宜設定されるものであり、限定されるものではない。
その後、位置決め孔103の領域などといった、プリント回路板9に不要な領域が切り離される。
その後、位置決め孔103の領域などといった、プリント回路板9に不要な領域が切り離される。
このような構成によれば、図1に示すように、A配線133とB配線134とをD配線116を介して電気的に接続することにより、これらの配線と交差するC配線135との干渉を防止できる。このため、FPC1の配線密度の向上を図ることができる。
また、第1の導体パターン13と第2の導体パターン113とを接続するように、熱の伝達の経路が形成される。したがって、実装される電子部品や第1の導体パターン13の冷却の効果を高めることができる。
また、第1の導体パターン13と第2の導体パターン113とを接続するように、熱の伝達の経路が形成される。したがって、実装される電子部品や第1の導体パターン13の冷却の効果を高めることができる。
以上説明したとおり、本実施形態は、導体箔130や金属シート111から導体パターンを形成する工程よりも前に、所定の位置で導体箔130と金属シート111とが電気的に接続される。なお、導体箔130と金属シート111とを電気的に導通する位置は、FPC1の用途などに応じて適宜設定されるものであり、限定されるものではない。
本実施形態にかかるFPC1によれば、従来のFPC1と同じ工程で導体パターンや電子部品の実装ができる。また、FPC1の製造に、生産性の観点で有利であるロール・トゥ・ロール(Roll to Roll)工法が適用できる。
本実施形態によれば、導体パターンの形成から電子部品の実装までは、従来のFPC1の製造方法と同じ工程が適用できる。したがって、製造工程の増加を招くことがない。第1の導体パターン13と金属シート111とを電気的に接続する工程も、従来のスルーホールの形成の工程と同じである。このため、従来と同じ設備をそのまま使用してFPC1を製造できる。たとえば、第1の導体パターン13と金属シート111の接合のために超音波接合装置を用いなくてもよい。このため、製造設備のコストの上昇を招くことがない。
本実施形態によれば、導体パターンの形成から電子部品の実装までは、従来のFPC1の製造方法と同じ工程が適用できる。したがって、製造工程の増加を招くことがない。第1の導体パターン13と金属シート111とを電気的に接続する工程も、従来のスルーホールの形成の工程と同じである。このため、従来と同じ設備をそのまま使用してFPC1を製造できる。たとえば、第1の導体パターン13と金属シート111の接合のために超音波接合装置を用いなくてもよい。このため、製造設備のコストの上昇を招くことがない。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。この実施形態は、第1の実施形態と比較して導体箔130にたいする導通・伝熱用の開口部101と第1の導体パターンとの形成を同時に一工程でおこなうことができるFPC1の製造方法である。なお、第1の実施形態と共通の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図5A〜図5Dは、第2の実施形態にかかる製造方法の工程を示す断面模式図である。
開始材料〜導体箔130の接着までの工程は、第1の実施形態と共通である(図3A〜図3C参照)。
次に、第2の実施形態について説明する。この実施形態は、第1の実施形態と比較して導体箔130にたいする導通・伝熱用の開口部101と第1の導体パターンとの形成を同時に一工程でおこなうことができるFPC1の製造方法である。なお、第1の実施形態と共通の構成には同じ符号を付し、説明を省略する。図5A〜図5Dは、第2の実施形態にかかる製造方法の工程を示す断面模式図である。
開始材料〜導体箔130の接着までの工程は、第1の実施形態と共通である(図3A〜図3C参照)。
図5Aに示すように、導体箔130から第1の導体パターン13を形成する工程において、同時に、導体箔130に導通・伝熱用の開口部101が形成される。第1の導体パターン13の形成と導通・伝熱用の開口部101の形成には、公知の写真蝕刻法が適用できる。この工程を経ると、第1の配線パターン131や第1のグランドパターン132を含む第1の導体パターン13が、導体箔130によって形成される。さらに、第1の導体パターン13の所定の位置には、導通・伝熱用の開口部101が形成される。
図5Bと図5Cに示すように、接着剤層12および絶縁膜112に導通・伝熱用の開口部101が形成される。具体的には、次のとおりである。
まず図5Bに示すように、FPC1の表側の面に、ソルダーレジスト141の膜が形成される。なお、位置決め孔103が形成される領域と第1の導体パターン13に形成される導通・伝熱用の開口部101とは、ソルダーレジスト141の膜に覆われないようにする。
更に図5Cに示すように、ソルダーレジスト141の膜が形成されたFPC1の表側の面が、第一の導体パターンに形成された導通・伝熱用の開口部101を除いて、マスク503によって被覆される。また、FPC1の裏側の面(絶縁膜112の表面)の全体がマスク504によって被覆される。マスク503,504には、PET樹脂のフィルムが適用できる。
次に、デスミア処理を行い、図5Dに示すように、第1の導体パターン13の導通・伝熱用の開口部101を通じて露出する接着剤層12および絶縁膜112が除去される。これらの除去には、第1の実施形態と同じ方法が適用できる。この工程において、接着剤層12および絶縁膜112のうち、マスク503,504によって被覆されている部分は除去されない。
接着剤層12および絶縁膜112が除去された後、マスクが剥離されて取り除かれる。
以上の工程を経ると、導通・伝熱用の開口部101はベースフィルム11の金属シート111に達する。
まず図5Bに示すように、FPC1の表側の面に、ソルダーレジスト141の膜が形成される。なお、位置決め孔103が形成される領域と第1の導体パターン13に形成される導通・伝熱用の開口部101とは、ソルダーレジスト141の膜に覆われないようにする。
更に図5Cに示すように、ソルダーレジスト141の膜が形成されたFPC1の表側の面が、第一の導体パターンに形成された導通・伝熱用の開口部101を除いて、マスク503によって被覆される。また、FPC1の裏側の面(絶縁膜112の表面)の全体がマスク504によって被覆される。マスク503,504には、PET樹脂のフィルムが適用できる。
次に、デスミア処理を行い、図5Dに示すように、第1の導体パターン13の導通・伝熱用の開口部101を通じて露出する接着剤層12および絶縁膜112が除去される。これらの除去には、第1の実施形態と同じ方法が適用できる。この工程において、接着剤層12および絶縁膜112のうち、マスク503,504によって被覆されている部分は除去されない。
接着剤層12および絶縁膜112が除去された後、マスクが剥離されて取り除かれる。
以上の工程を経ると、導通・伝熱用の開口部101はベースフィルム11の金属シート111に達する。
その後、電子部品が実装されてプリント回路板9が製造されるまでの工程は、第1の実施形態と基本的に共通である。ただし、既に第1の導体パターン13が形成されているため、その後において第1の導体パターン13を形成する工程(図4A参照)は不要である。また、以上の工程を経た直後には、導通・伝熱用の開口部101に導電性ペースト102が充填されていないため、後の工程で導電性ペースト102が充填される。
第2の実施形態によれば、導電性ペースト102を充填する工程が追加されるほかは、従来の製造方法の工程と共通の工程でFPC1を製造できる。
本発明は、フレキシブルプリント配線板の製造方法と、フレキシブルプリント配線板に有効な技術である。本発明によれば、実装される電子部品の放熱(冷却)の効果の向上を図りつつ、FPCの製造工程の増加を防止または抑制することができる。
1:フレキシブルプリント配線板(FPC)、101:導通・伝熱用の開口部、102:導電性ペースト、103:位置決め孔、11:ベースフィルム、111:金属シート、112:絶縁膜、113:第2の導体パターン、114:第2の配線パターン、115:第2のグランドパターン、116:D配線、12:接着剤層、13:第1の導体パターン、130:導体箔、131:第1の配線パターン、132:第1のグランドパターン、133:A配線、134:B配線、135:C配線、136,137,138:ランド、141,142:ソルダーレジスト、15:はんだ層、501,502:エッチングレジスト、503,504:マスク、9:プリント回路板、91:SOP型IC、911:グランド端子
Claims (6)
- 金属シートと前記金属シートの両面を被覆する絶縁膜とを有するベースフィルムの一方の表面に接着剤層を積層する工程と、
前記接着剤層によって導体箔を前記ベースフィルムの前記絶縁膜の表面に貼り付ける工程と、
前記導体箔と前記接着剤層と前記絶縁膜とを一連に貫通する開口部を形成して前記金属シートの表面を露出させる工程と、
前記開口部に導電性ペーストを充填して前記導体箔と前記金属シートとを電気的に導通させる工程と、
前記導電性ペーストによって前記金属シートに電気的に導通する導体パターンを前記導体箔から形成する工程と、
前記金属シートのうちの前記導体パターンと前記導電性ペーストを介して電気的に導通している部分を、他の部分から電気的に独立したパターンに形成する工程と、
を含むことを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。 - 前記金属シートの表面を露出させる工程は、さらに、
エッチングにより前記導体箔に開口部を形成する工程と、
前記導体箔のエッチングによって露出した前記接着剤層と前記絶縁膜とを、過マンガン酸を含む溶液により除去して開口部を形成し、前記金属シートの表面を露出させる工程と、
を有することと特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。 - 金属シートと前記金属シートの両面を被覆する絶縁膜とを有するベースフィルムが適用されるフレキシブルプリント配線板であって、
前記ベースフィルムの前記絶縁膜に積層された接着剤層と、
前記接着剤層によって前記ベースフィルムに接着された導体パターンと、
を有し、
前記導体パターンと前記接着剤層と前記絶縁膜とを一連に貫通する開口部が形成されるとともに、前記開口部には導電性ペーストが充填されており、前記導体パターンと前記金属シートとは前記導電性ペーストによって電気的に導通していることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。 - 前記金属シートはアルミニウム箔であり、前記導体パターンは銅箔から形成されることを特徴とする請求項3に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記導電性ペーストは、前記導体パターンの熱を前記金属シートに伝達する熱の経路を形成することを特徴とする請求項3または4に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記導電性ペーストは、金属粒子を含み、熱伝導率が10W/m・K以上であることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載のフレキシブルプリント配線板。
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JP2013135206A JP2015012078A (ja) | 2013-06-27 | 2013-06-27 | フレキシブルプリント配線板の製造方法、フレキシブルプリント配線板 |
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CN109493748A (zh) * | 2019-01-04 | 2019-03-19 | 京东方科技集团股份有限公司 | 显示模组、显示装置及显示模组的制作方法 |
CN110446331A (zh) * | 2019-08-14 | 2019-11-12 | 天地融科技股份有限公司 | 体型柔性线路板、电子设备及其加工方法 |
-
2013
- 2013-06-27 JP JP2013135206A patent/JP2015012078A/ja active Pending
Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
CN109493748A (zh) * | 2019-01-04 | 2019-03-19 | 京东方科技集团股份有限公司 | 显示模组、显示装置及显示模组的制作方法 |
CN109493748B (zh) * | 2019-01-04 | 2021-01-22 | 京东方科技集团股份有限公司 | 显示模组、显示装置及显示模组的制作方法 |
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