JP2015011044A - 消色装置及び消色装置の制御プログラム - Google Patents

消色装置及び消色装置の制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 シートの片面のみに消色処理を施す場合にカールの発生を抑制する消色装置を提供することである。【解決手段】 実施形態の消色装置は、搬送部、第1消色ユニット、第2消色ユニット、及びニップ圧設定部を有する。前記搬送部は、シートを搬送路に沿って搬送する。前記第1消色ユニットは、この搬送路に沿って設けられ、搬送されるシートを所定のニップ圧の第1ニップにより挟んで搬送しシートの一面を加熱し消色処理を行う。前記第2消色ユニットは、この第1消色ユニットよりもシート搬送方向の下流に位置し、所定のニップ圧の第2ニップにより挟んで搬送しシートの他面を加熱し消色処理を行う。前記ニップ圧設定部は、前記第1及び第2消色ユニットそれぞれの第1ニップ及び第2ニップの所定のニップ圧を、第1ニップ圧又は第1ニップ圧よりも弱い第2ニップ圧のいずれかに独立して設定する。【選択図】 図3

Description

本発明の実施形態は、シート上に形成された画像を消色する消色装置、及び当該消色装置の制御プログラムに関する。
従来、例えば記録用紙等のシート上の画像の色材を加熱することで透明へ消色し、シートを再利用可能な状態にする消色装置においては、一度の搬送でシートの両面を消色可能にするため、2つの消色ユニットを備えている。ところで、消色ユニットにおいて消色処理が施されたシートは、熱とニップ圧によりカールを生じてしまう。
しかしながら従来の消色装置では、シートの片面にのみ消色処理を施す場合にも2つの消色ユニットを通過する必要があるため、よりカール量を増加させてしまうという問題があった。
特開2013―3190公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、シートの片面のみに消色処理を施す場合にカールの発生を抑制する消色装置を提供することである。
実施形態の消色装置は、搬送部、第1消色ユニット、第2消色ユニット、及びニップ圧設定部を有する。前記搬送部は、シートを搬送路に沿って搬送する。前記第1消色ユニットは、この搬送路に沿って設けられ、搬送されるシートを所定のニップ圧の第1ニップにより挟んで搬送しシートの一面を加熱し消色処理を行う。前記第2消色ユニットは、この第1消色ユニットよりもシート搬送方向の下流に位置し、所定のニップ圧の第2ニップにより挟んで搬送しシートの他面を加熱し消色処理を行う。前記ニップ圧設定部は、前記第1及び第2消色ユニットそれぞれの第1ニップ及び第2ニップの所定のニップ圧を、第1ニップ圧又は第1ニップ圧よりも弱い第2ニップ圧のいずれかに独立して設定する。
第1の実施形態における消色装置の構成を説明する断面図。 図1に示す消色装置のハードウェア構成の制御ブロック図。 図1に示す消色部の拡大断面図。 第1の実施形態における第1消色モードの制御フローチャート。 第2の実施形態における第1消色モードの制御フローチャート。
以下、発明を実施するための実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
以下に第1の実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。
消色装置は、消色可能トナーや消色可能インク等の消色可能な色材により画像を形成された記録用紙等のシートに対し、画像の色を消す消色処理を施す。消色可能な色材は、呈色性化合物、顕色剤、消色剤を含む。呈色性化合物は、例えばロイコ染料が挙げられる。顕色剤は、例えばフェノール類が挙げられる。消色剤は、加熱されると呈色性化合物と相溶し、顕色剤と親和性を有さない物質が挙げられる。消色可能な色材は、呈色性化合物と顕色剤との相互作用により発色し、消色温度以上の加熱により呈色性化合物と顕色剤との相互作用が絶たれるため、消色する。以下、消色可能な色材を単に記録材料と呼ぶ。
以下に、本実施形態の消色装置の構成及び動作について説明する。
図1は、第1の実施形態における消色装置100の構成を説明する断面図である。消色装置100は、装置筐体上部に設けた給紙トレイ110及び給紙部材120、第1搬送路190、第2搬送路195、第3搬送路200、第4搬送路205、第1、第2及び第3搬送路の分岐点220、第1及び第2搬送路の合流点225、分岐点220に設けられた第1分岐部材210、第3及び第4搬送路の分岐点に設けられた第2分岐部材215、第1、第2及び第4搬送路に配置された複数の搬送ローラ286、装置筐体下部に設けられた第1トレイ165及び第2トレイ170、第1及び第2トレイにそれぞれ対応して設けられた排出部材180、第1搬送路に配置された読取部130、第2搬送路に配置された消色部150、並びに装置筐体上部に設けられた操作部240を有する。
給紙トレイ110は、再利用するシートを積載する。再利用するシートは、例えば、記録材料で画像形成されたシートである。尚、シートはA3、A4、B5等、様々なサイズであって良い。給紙部材120は、ピックアップローラ、シート供給ローラ、及びシート供給ローラに対向配置される分離ローラ等を有する。給紙部材120は、給紙トレイ110上のシートを1枚ずつ消色装置100内部の第1搬送路190へ搬送する。
給紙トレイ110は、給紙トレイ110上のシートの有無を検知する検知センサ112を有する。検知センサ112は、例えば、マイクロセンサやマイクロアクチュエータであって良い。
第1搬送路190は、複数の搬送ローラ286を有し、給紙トレイ110から分岐点220へ向かう搬送路を形成する。第1搬送路190は、読取部130を介して給紙されたシートを分岐点220へ搬送する。
読取部130は、第1搬送路190に沿って給紙トレイ110の下流に配置される。読取部130は、例えば、第1搬送路190を挟んで対向して位置する第1読取ユニット132a及び第2読取ユニット132bを有する。第1読取ユニット132a及び第2読取ユニット132bは、搬送されるシートの第1面の画像及び裏面である第2面の画像を読み取る。すなわち読取部130は、第1読取ユニット132a及び第2読取ユニット132bにより、第1搬送路190を搬送されるシートの両面の画像を読み取る。
第1分岐部材210は、読取部130の下流で第1搬送路190と第2搬送路195の分岐点220に配置される。第1分岐部材210は、読取部130を出て分岐点220へ搬送されるシートの搬送方向を切り替える。第1分岐部材210は、第1搬送路190を搬送されるシートを第2搬送路195又は第3搬送路200へ選択的に振り分ける。第1分岐部材210は、例えば、通常の状態(非駆動状態)では、第1搬送路190から第3搬送路200へのシートの搬送を許容する。他方、駆動状態では、シートの第1搬送路190から第3の搬送路200への搬送を阻止し、従って、シートは、第2搬送路195へ搬送される。
第2搬送路195は複数の搬送ローラ286を有し、分岐点220において第1搬送路190より分岐する。さらに、第2搬送路195は、読取部130よりも上流に位置する合流点225へ向かって湾曲部を有している。このため、第2搬送路195は、合流点225において、第1搬送路190と合流する。すなわち、第1搬送路190と第2搬送路195は、分岐点220及び合流点225を介して循環する搬送路を形成する。前述のように第2搬送路195には、後述する消色部150が配置される。従って、循環する搬送路は、読取部130から搬送されてきたシートを、消色部150を経由して、再び、読取部130へ搬送することを可能とする。詳述すれば、本実施形態の消色装置100は、給紙部材120から供給されたシートを、第1搬送路190により合流点225を経由して読取部130へ導き、読取部130で処理されたシートを、第1分岐部材210を制御して分岐点220で第2搬送路195へ導き、消色部150、更に合流点225を経由して読取部130の順に搬送する。
消色部150は、例えば、第1消色ユニット152a及び第2消色ユニット152bを有し、この両ユニットは、図1に示すように第2搬送路195に沿って対向して配置され、搬送されるシート両面の画像の色を消す消色処理を行う。消色部150は、例えば、搬送されるシートへ接触した状態でシートを消色温度まで加熱することにより、記録材料によりシート上に形成された画像の色を消色する。消色部150の第1消色ユニット152aは、シートの一方の面側からシートへ当接して加熱する。第2消色ユニット152bは、シートの他方の面側からシートへ当接して加熱する。すなわち、消色部150は、搬送されるシート両面の画像を一度の搬送で消色する。
操作部240は、例えば、タッチパネル式の表示部と各種の操作キーとを有し、消色装置100本体の上部に配置される。操作キーは、例えば、テンキー、ストップキー、スタートキー等を有する。ユーザは、操作部240を介して、消色処理の開始又は消色するシートの画像の読み込み等の消色装置100の機能動作を指示する。操作部240は、消色装置100の設定情報や動作ステータスやログ情報等を表示する。
尚、操作部240は、例えば、ネットワークを介して外部装置の操作装置と接続され、外部の操作装置から操作出来る構成であっても良い。又は、操作部240は、消色装置100本体から独立した形態で、有線又は無線通信によって消色装置100を操作する構成であっても良い。すなわち、本実施形態の操作部240は、消色装置100に対して処理の指示や情報の閲覧等が出来るものであれば良い。
図1に示す第3搬送路200は分岐点220を介して第1搬送路190と繋がっており、分岐点220を通過したシートを第2分岐部材215へ搬送する。第2分岐部材215を介して搬送されるシートは、図1に示すように、上下に配置される第1トレイ165又は第2トレイ170のいずれかに収容される。例えば、第2分岐部材215は、第1トレイ165の後述する排出部材180の近傍に配置され、第1分岐部材210を介して搬送されたシートを第1トレイ165又は、第3搬送路200に第2分岐部材215を介して接続された第4搬送路205へ搬送する。第2分岐部材215は、例えば、通常の状態(非駆動状態)では、第3搬送路200から第4搬送路205へのシートの搬送を阻止し、シートは第1トレイ165に排紙される。他方、駆動状態では、シートの第3搬送路200から第1トレイ165への搬送を阻止し、従って、シートは、第4搬送路205に搬送される。第4搬送路205は搬送ローラ286を有し、シートを第2トレイ170へ搬送する。
排出部材180は、詳述すると、消色装置100の下部に上下に配置された第1トレイ165、第2トレイ170にそれぞれ備えられる。排出部材180は、それぞれ第1トレイ165又は第2トレイ170へシートを排紙する。例えば、第1トレイ165は、シートの画像が消色され、再利用可能となったシートを収容する。第2トレイ170は、再利用不可能と判断されたシートを収容する。以下、第1トレイ165をリユーストレイと呼び、第2トレイ170をリジェクトトレイと呼ぶ。尚、リユーストレイとリジェクトトレイは、受け入れる対象とするシートを入れ替えることも可能である。それぞれのトレイがどのようなシートを収容するかの設定、すなわち、シートの搬送先の設定は、例えば、操作部240から可能である。
消色装置100は、第1乃至第4搬送路190,195、200、205を搬送されるシートを検知する複数のシート検知センサ(図示せず)を有する。シート検知センサは、例えば、マイクロセンサやマイクロアクチュエータであって良い。シート検知センサは、搬送路の適切な位置に配置される。
以下に、上述の構成を有する消色装置100の制御について説明する。
図2は、図1に示す消色装置100のハードウェア構成の制御ブロック図である。消色装置100は、読取部130、消色部150、操作部240、制御部250、記憶部260、検知部270、消色面検知部275、搬送部280、及び通信インターフェース(I/F)部290を有する。消色装置100の各部は、バス300を介して接続される。
制御部250は、CPU(Central Processing Unit)或いはMPU(Micro Processing Unit)からなるプロセッサ252とメモリ254を有する。メモリ254は、例えば、半導体メモリであり、各種制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)256と、プロセッサ252に一時的な作業領域を提供するRAM(Random Access Memory)258を有する。例えば、ROM256は、再利用可否の閾値とするシートの印字率、画像が消色されたか否かを判断するための濃度閾値等を格納する。RAM258は、読取部130で読み取った画像を一時的に保存しても良い。制御部250は、ROM256又は記憶部260に格納された各種プログラム等に基づいて、消色装置100の各部を制御する。
記憶部260は、読取部130が読み取った画像を保存する。記憶部260は、例えば、ハードディスクドライブ、その他の磁気記憶装置、光学式記憶装置、若しくはフラッシュ・メモリ等の半導体記憶装置、又はこれらの任意の組み合わせであって良い。例えば、消色部150が消色処理する前に、制御部250は、読取部130が読み取ったシートの画像を記憶部260へ保存することにより、後で消色された画像のデータが必要となった場合に、画像データを取得することが出来る。
検知部270は、図1に示す検知センサ112及び前述した各搬送路において搬送されるシートを検知するシート検知センサを有する。制御部250は、検知センサ112からの信号に基づいて給紙トレイ110上のシートの有無を判断する。
消色面検知部275は、消色部150へ搬送されるシートの第1面若しくは第2面、又はこの両面のうちのいずれに消色処理を施すかを検知する。本実施形態の消色面検知部275は、例えば読取部130である。従って、図2において、消色検知部275は、読取部130に含まれ、各処理機能によって、読み替えるものとする。読取部(消色検知部)は、第1搬送路195へ搬送されるシートの両面を読み取ることで消色面を検知する。消色面の検知は、例えば後述する保存処理と兼ねても良い。読取部130は、シートの読取結果を制御部250へ送信出力する。制御部250は、取得した画像を基に消色面を決定する。制御部250は、取得した画像が両面とも白紙の場合、消色面が無いと判断し、消色部150を介することなくリユーストレイ165へ搬送しても良い。
搬送部280は、図1に示す第1乃至第4搬送路190、195、200、205と、上記搬送路に配置される入口ローラ282、出口ローラ284、及び複数の搬送ローラ286と、並びにこれら各ローラを駆動する複数の搬送モータとを有する。
通信I/F部290は、外部の機器と接続するインターフェースである。通信I/F部290は、例えば、Bluetooth(登録商標)、赤外線接続、光接続といったIEEE80、IEEE802.11、IEEE802.3、IEEE3304等の適切な無線又は有線を介してネットワーク上の外部装置と通信する。通信I/F部290は、更に、USB規格の接続端子が接続されるUSB接続部やパラレルインターフェース等を含んでも良い。制御部250は、通信I/F部290を介して複合機、その他外部機器と通信する。尚、読取部130、消色部150及び操作部240については、既に説明済みであるのでその説明については省略する。
以下に、本実施形態の消色装置100が実行する各処理について説明する。
消色装置100は、例えば、以下の各処理モードを有する。前述のシートの搬送経路は、消色装置100が実行する各処理モードに基づいて第1あるいは第2分岐部材210、215を制御して適宜変更される。以下に参照される分別処理は、読取部130が読み取ったシートの表面状態を示す画像を基に、シートが再利用可能か否かを制御部250が判定し、判定結果に応じてリユーストレイ165又はリジェクトトレイ170へ選択的に振り分ける処理である。保存処理は、読取部130が読み取ったシート上の画像を記憶部260へ保存する処理である。尚、分別処理及び保存処理については詳細を後述する。
(1)第1消色モード:保存処理を行わず、消色処理のみを行う。
(2)第2消色モード:保存処理後、消色処理を行う。
(3)第3消色モード:保存処理を行わず、消色処理後、分別処理を行う。
(4)第4消色モード:保存処理後、消色処理を行い、さらに分別処理を行う。
(5)第5消色モード:分別処理後、必要に応じて消色処理を行い、さらに分別処理を行う。
(6)読取モード:消色処理を行わず、保存処理を行う。
上述の各処理モードは、消色装置100の操作部240で選択出来る。また、各処理モードの選択は、消色装置100の操作部240に限らず、外部の端末から設定しても良い。第1乃至第5消色モードでは、シートは必ず消色部150へ搬送される。一方、読取モードでは、消色装置100は、第1搬送路190を搬送されるシートを、第2搬送路195を介して消色部150へ搬送することなく、読取部130から分岐点220及び第3搬送路200を経由して排紙する。この場合、前述のように、第1分岐部材210は非駆動状態にあり、第1搬送路190と第3搬送路200は連通状態にある。
制御部250は、例えば、操作部240で設定された上述の各処理モードに応じて、読取部(消色検知部275)130、消色部150、及びその他の構成を制御する。例えば、第1乃至第5消色モードが選択された場合には、制御部250は、消色部150にシートの画像を消色させる。
消色部150がシートの画像を消色した後に、この消色されたシートの画像を読取部130が読み取る場合(第3消色モード、第4消色モード、第5消色モード)、制御部250は、読取部130が読み取った画像のデータに基づいて、シートの折り目、破れ目、又はしわ等による影の有無、並びに消し残りの割合を基にシートが再利用可能か否かを判定する。制御部250は、上記判定結果に基づいて、シートの搬送先をリユーストレイ165又はリジェクトトレイ170に決定する(分別処理)。
尚、第5消色モードにおける1回目の分別処理においては、制御部250は、読取部130が読み取った画像のデータに基づいて、シートの折り目、破れ目、又はしわ等による影の有無、並びに印字率を基にシートが再利用可能か否かを判定する。制御部250は、上記判定結果に基づいて、シートの搬送先を消色部150又はリジェクトトレイ170に決定する。また、この分別処理は、後述する保存処理を兼ねても良い。すなわち制御部250は、読み取った画像を基に再利用可能か否かの判定をするとともに、この画像を記憶部260へ保存する。
他方、消色部150へシートが搬送される前に、読取部130がシートの画像を読み取る場合(第2消色モード、第4消色モード)、制御部250は、読取部130で読み取った画像を記憶部260へ保存する(保存処理)。ここで、制御部250は、読取部130が読み取ったシートの画像のデータ中に機密データ等の消色を禁止すべき禁止データが含まれているか否かを判定しても良い。
消色処理を行わずに、シートの画像を読み取る読取モードが設定された場合、読取部130がシートの画像を読み取り、読み取った画像を記憶部260へ保存する(保存処理)。制御部250は、第1分岐部材210を駆動せず、従って読み取りが終了したシートを、消色部150へ搬送せず、第2分岐部材215を制御してリジェクトトレイ170へ排紙する。尚、この読取モードにおいて、制御部250は保存処理ではなく分別処理又は、保存処理と分別処理の両方を行っても良い。すなわち制御部250は、読取モードにおいて読取部130がシートの画像を読み取り、読み取った画像を記憶部260へ保存した上で、当該画像を基に、例えばシートの再利用可否を判定することにより、シートをリユーストレイ165又はリジェクトトレイ170へ分別しても良い。
以下、本実施形態に係る消色部について説明する。図3は、図1に示す消色部150の拡大断面図である。第1消色ユニット152aは、第1加熱ローラ154a、第1加圧ローラ156a、及び第1温度センサ158aを有する。第1加熱ローラ154aは、例えばローラ内部に熱源としてIHコイルを有する金属ローラである。熱源は、ハロゲンヒータであっても良い。第1加圧ローラ156aは、シリコンゴム等が被覆された弾性を有するローラである。第1加圧ローラ156aは、第1加熱ローラ154aへ圧接して第1ニップ160aを形成する。第1ニップ160aにおいては、第1加圧ローラ156aの硬度よりも第1加熱ローラ154aの硬度が高いため、第1加圧ローラ156aは第1加熱ローラ154aに沿って変形して圧接する。第1温度センサ158aは、第1加熱ローラ154aの温度を検知する。第1温度センサ158aは、接触式であっても非接触式であっても良い。第1消色ユニット152aは、第1加熱ローラ154aと第1加圧ローラ156aとにより形成された第1ニップ160aで挟持搬送されるシートの第1面を、第1加熱ローラ154aにより直接加熱することで、当該シートの第1面に形成された画像を消色する。
第2消色ユニット152bは、第1消色ユニット152aのシート搬送方向下流に位置する。第1消色ユニット152aと同様に第2加熱ローラ154b、第2加圧ローラ156b、第2温度センサ158b、並びに第2加熱ローラ154b及び第2加圧ローラ156bによる第2ニップ160bを有する。第2消色ユニット152bは、第2加熱ローラ154bと第2加圧ローラ156bとにより形成された第2ニップ160bで挟持搬送されるシートの第2面を第2加熱ローラ154bにより直接加熱することで、当該シートの第2面に形成された画像を消色する。尚、第1読取ユニット152a及び第2読取ユニット152bは、それぞれ後述するニップ圧設定部を有する。
以下、ニップ圧設定部について説明する。ニップ圧設定部は、第1ニップ160aのニップ圧を設定する第1ニップ圧設定部312a及び第2ニップ160bのニップ圧を設定する第2ニップ圧設定部312bを有する。ニップ圧設定部は、例えば、ソレノイド又はステッピングモータ等である。第1ニップ圧設定部312aは、第1加圧ローラ156aを第1加熱ローラ154aへ向かって圧接させる圧接力(ニップ圧)を設定することで、第1ニップ160aのニップ圧を第1の圧接力又は第1の圧接力よりも弱い第2の圧接力に設定する。ここで第1の圧接力は、第1ニップ160aが挟持搬送するシートに対して消色処理を施す場合の圧接力である。他方、第2の圧接力は、例えば、第2面に消色対象の画像が形成されるシートを第1ニップ160aが挟持搬送する場合に、当該シートを下流へ搬送する場合の圧接力である。すなわち、第2圧接力は、消色面が片面のみであり、かつ当該消色面が第1加圧ローラ156aと対向する場合の圧接力である。第2ニップ圧設定部312bは、第1ニップ圧設定部312aと同様の構成であり、第2ニップ160bのニップ圧を上述の第1の圧接力又は第2の圧接力に設定する。
上記をまとめるとニップ圧設定部は、消色面検知部(読取部)275が検知した結果を基に、制御部250が判断した消色面に従って駆動する。第1面のみが消色面である場合、ニップ圧設定部は、第1ニップ160aのニップ圧を第1の圧接力に設定し、第2ニップ160bのニップ圧を第2の圧接力に設定する(第1の設定)。第2面のみが消色面である場合、ニップ圧設定部は、第1ニップ160aのニップ圧を第2の圧接力に設定し、第2ニップ160bのニップ圧を第1の圧接力に設定する(第2の設定)。両面が消色面である場合、ニップ圧設定部は、第1ニップ160a及び第2ニップ160bのニップ圧を第1の圧接力に設定する(第3の設定)。
以下に、第1消色モードにおける消色処理の制御について説明する。図4は、第1の実施形態における第1消色モードの制御フローチャートである。ユーザによって第1消色モードが選択されると、制御部250は、給紙部材120のピックアップローラを駆動させて給紙トレイ110に載置されたシートの給紙を行う(ACT101)。制御部250は、給紙されたシートを搬送ローラ286により第1搬送路190へ搬送する(ACT102)。次に制御部250は、消色面の検知を行う(ACT103)。読取部130において、第1読取ユニット132a及び第2読取ユニット132bがシート両面の画像を読み取る。消色面の検知が終了すると制御部250は、第1分岐部材210を駆動することにより、シートを第1搬送路190から第2搬送路195へ搬送する(ACT104)。第2搬送路195へ搬送されてくるシートに対して制御部250は、読取部130が読み取った画像出力(消色面の情報)を基に消色面を判断する(ACT105)。消色面が第1面のみの場合(ACT105、A)、ニップ圧設定部がそれぞれのニップ圧を第1の設定にした状態で、制御部250は、消色部150により消色処理をシートへ施す(ACT106)。消色面が第2面のみの場合(ACT105、B)、ニップ圧設定部がそれぞれのニップ圧を第2の設定にした状態で、制御部250は、消色部150によりシートへ消色処理を施す(ACT107)。消色面が両面の場合(ACT105、C)、ニップ圧設定部がそれぞれのニップ圧を第3の設定にした状態で、制御部250は、消色部150によりシートへ消色処理を施す(ACT108)。制御部250は、消色処理が済んだシートを第2搬送路195より合流点225を介して第1搬送路190へ搬送する(ACT109)。制御部250は、第1搬送路190から搬送されるシートに対して第1分岐部材210及び第2分岐部材215を制御することでリユーストレイ165へ排紙する(ACT110)。
上述した第1の実施形態によれば、シートの片面にのみ消色処理を施す場合に、消色面とは反対側に加熱ローラが位置する読取ユニットのニップのニップ圧を、消色処理を施す場合の第1の圧接力よりも弱い第2の圧接力へニップ圧設定部が設定することで、シートが受ける熱及び圧力を軽減させることが出来るので、カール量を減少させることが出来る。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態について、図1、図2、及び図5を参照して説明する。
第2の実施形態における消色装置が第1の実施形態の消色装置と異なるのは、消色面検知部として操作部又は通信I/F部を用いる点である。
本実施形態の消色面検知部275は、外部からの入力を受け付ける入力部である。入力部は、例えば、操作部130又は通信I/F部290である。操作部130は、ユーザから入力される消色面の情報(例えば、第1面、第2面或いは両面等)を制御部250へ送信出力する。通信I/F部290は、外部機器から受信する消色面の情報を制御部250へ送信する。制御部250は、受信した情報を基に消色面を判断する。尚、その他の構成及び動作については第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以下に、第1の実施形態で説明した第1消色モードにおける消色処理の制御について説明する。図5は、第2の実施形態における第1消色モードの制御フローチャートである。ユーザによって第1消色モードが選択されると、制御部は150、消色面の情報を消色面検知部275より取得する(ACT201)。次に制御部250は、給紙部材120のピックアップローラを駆動させて給紙トレイ110に載置されたシートの給紙を行う(ACT202)。制御部250は、給紙されたシートを搬送ローラ286により第1搬送路190を介して(ACT203)第2搬送路200へ搬送する(ACT204)。第2搬送路195へ搬送されてくるシートに対して制御部250は、消色面検知部175から取得した消色面の情報を基に消色面を判断する(ACT205)。消色面が第1面のみの場合(ACT205、A)、ニップ圧設定部がそれぞれのニップ圧を第1の設定にした状態で、制御部250は、消色部150によりシートへ消色処理を施す(ACT206)。消色面が第2面のみの場合(ACT205、B)、ニップ圧設定部がそれぞれのニップ圧を第2の設定にした状態で、制御部250は、消色部150によりシートへ消色処理を施す(ACT207)。消色面が両面の場合(ACT205、C)、ニップ圧設定部がそれぞれのニップ圧を第3の設定にした状態で、制御部250は、消色部150により消色処理をシートへ施す(ACT208)。制御部250は、消色処理が済んだシートを第2搬送路195より合流点225を介して第1搬送路190へ搬送する(ACT209)。制御部250は、第1搬送路190から搬送されるシートに対して第1分岐部材210及び第2分岐部材215を制御することでリユーストレイ165へ排紙する(ACT210)。
上述した第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果に加え、消色面検知部として操作部から入力された情報を基に制御部が消色面を判断することで、消色面を検知するための読取処理が不要であるため、シートの搬送パフォーマンスを妨げることがない。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、シートの片面にのみ消色処理を施す場合に、消色面とは反対側に加熱ローラが位置する消色ユニットのニップのニップ圧を、消色処理を施す場合の第1の圧接力よりも弱い第2の圧接力へニップ圧設定部が設定することで、シートが受ける熱及び圧力を軽減させることが出来るので、カール量を減少させることが出来る。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上記各実施形態において、ニップ圧設定部は、各加圧ローラを駆動させることでニップ圧を変更していたが、ニップ圧設定部は、各加熱ローラを駆動させることでニップ圧を変更しても良い。また、第2ニップ圧は、圧力がかかっていない状態でも良い。すなわち、加熱ローラと加圧ローラとが離間した状態でも良い。
上記実施形態で上述した各構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、互いに組み合わせても良い。例えば制御部は、消色面検知部としての読取部及び操作部の両方からの情報を基に消色面を判断しても良い。ここで、読取部及び操作部から判断した消色面が異なる場合、制御部は、例えば読取部から判断した消色面を優先しても良い。
また、上述の実施形態において、図4、図5のプロセスを具現化するプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
100…消色装置
130…読取部
150…消色部
154a…第1加熱ローラ
154b…第2加熱ローラ
156a…第1加圧ローラ
156b…第2加圧ローラ
160a…第1ニップ
160b…第2ニップ
190…第1搬送路
250…制御部
275…消色面検知部
280…搬送部
312a…第1ニップ圧設定部
312b…第2ニップ圧設定部

Claims (5)

  1. シートを搬送路に沿って搬送する搬送部と、
    この搬送路に沿って設けられ、搬送されるシートを所定のニップ圧の第1ニップにより挟んで搬送しシートの一面を加熱し消色処理を行う第1消色ユニットと、
    この第1消色ユニットよりもシート搬送方向の下流に位置し、所定のニップ圧の第2ニップにより挟んで搬送しシートの他面を加熱し消色処理を行う第2消色ユニットと、
    前記第1及び第2消色ユニットそれぞれの第1ニップ及び第2ニップの所定のニップ圧を、第1ニップ圧又は第1ニップ圧よりも弱い第2ニップ圧のいずれかに独立して設定するニップ圧設定部と、
    を有する消色装置。
  2. 前記第1消色ユニットは、第1ニップを形成する加熱ローラと加圧ローラとを有し、前記第2消色ユニットは、第2ニップを形成する加熱ローラと加圧ローラとをそれぞれ有しており、前記ニップ圧設定部は、前記シートの消色処理を実行しない面側に前記加熱ローラを有する消色ユニットの所定のニップ圧を前記第2ニップ圧に設定する請求項1に記載の消色装置。
  3. 前記ニップ圧設定部は、前記シートの消色処理を実行する面側に前記加熱ローラを有する消色ユニットの所定のニップ圧を前記第1ニップ圧に設定する請求項2に記載の消色装置。
  4. 前記シートの消色面の情報を出力する消色面検知部をさらに有し、
    前記ニップ圧設定部は、前記消色面検知部が出力する消色面の情報により、前記第1及び第2消色ユニットの第1ニップ及び第2ニップのニップ圧をそれぞれ前記第1ニップ圧或いは第2ニップ圧に設定する請求項1から請求項3の何れか1項に記載の消色装置。
  5. シートを搬送路に沿って搬送する機能と、
    この搬送路に沿って設けられ、搬送されるシートを所定のニップ圧の第1ニップにより挟んで搬送しシートの一面を加熱し消色処理を行う機能と、
    このシートを所定のニップ圧の第2ニップにより挟んで搬送しシートの他面を加熱し消色処理を行う機能と、
    前記第1ニップ及び第2ニップの所定のニップ圧を、第1ニップ圧又は第1ニップ圧よりも弱い第2ニップ圧のいずれかに独立して設定する機能と、
    を実現させる消色装置の制御プログラム。
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