JP2015010653A - 無端ベルトの製造方法および無端ベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、接合部の裂けに対する耐性に優れた無端ベルトの製造方法および無端ベルトを提供することを目的とする。【解決手段】 無端ベルトの製造方法は、(a)ベルトの両端部にそれぞれの端面同士を突き合せて接合可能な継手形状を形成し、かつ継手形状を形成したベルトの両端面からベルトの長手方向に向かって所定長さの切り込みを入れて、ベルト表面またはベルト裏面に向かって折り返し可能な舌部を形成する工程と、(b)舌部をめくって補強布をベルトの両端部にまたがって配置した後、補強布を舌部で覆う工程と、(c)補強布を含むベルトの両端部を一体に接合する工程とを含み、補強布は、平織または綾織の織布を基本構造とする目付け量が5〜50g/m2である基布に熱可塑性樹脂を5〜200g/m2含浸または塗布してなる。【選択図】図1
Description
本発明は、ベルトの両端を接合した無端ベルトの製造方法および無端ベルトに関する。
ベルトの両端部を接合して無端ベルトとする継手形状には、ベルト両端面が斜面状に形成されたスカイバー継手、ベルト両端部が鋸刃状に形成されたフィンガー継手、ベルト両端面が段状に形成されたステップ継手などが知られている。いずれの継手形状であっても、ベルトの端面同士を突き合せて、樹脂を用いて一体に接合するのが一般的である。
このような無端ベルトは、樹脂の接着力で接合部の強度を持たせているため、無端ベルトの走行中に接合部に傷が生じると、この傷を起点に樹脂が裂け、接合部が破断してしまう。このため、補強布をベルト表面における端面同士の接合部(突き合せ部)に接着し、樹脂の裂けに対する耐性を上げていた(特許文献1)。
しかし、無端ベルトの走行中に補強布がベルト表面から剥離し、接合部が裂けることがあった。
しかし、無端ベルトの走行中に補強布がベルト表面から剥離し、接合部が裂けることがあった。
そこで、本発明は、接合部の裂けに対する耐性に優れた無端ベルトの製造方法および無端ベルトを提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)(a)ベルトの両端部にそれぞれの端面同士を突き合せて接合可能な継手形状を形成し、かつ継手形状を形成したベルトの両端面からベルトの長手方向に向かって所定長さの切り込みを入れて、ベルト表面またはベルト裏面に向かって折り返し可能な舌部を形成する工程と、(b)舌部をめくって補強布をベルトの両端部にまたがって配置した後、補強布を舌部で覆う工程と、(c)補強布を含むベルトの両端部を一体に接合する工程とを含み、補強布は、平織または綾織の織布を基本構造とする目付け量が5〜50g/m2である基布に熱可塑性樹脂を5〜200g/m2含浸または塗布してなることを特徴とする無端ベルトの製造方法。
(2)工程(a)において、継手形状が、スカイバー継手形状、フィンガー継手形状およびステップ継手形状から選ばれる前記(1)に記載の無端ベルトの製造方法。
(3)前記(1)または(2)に記載の製造方法で作製されたことを特徴とする無端ベルト。
すなわち、本発明は以下の構成からなる。
(1)(a)ベルトの両端部にそれぞれの端面同士を突き合せて接合可能な継手形状を形成し、かつ継手形状を形成したベルトの両端面からベルトの長手方向に向かって所定長さの切り込みを入れて、ベルト表面またはベルト裏面に向かって折り返し可能な舌部を形成する工程と、(b)舌部をめくって補強布をベルトの両端部にまたがって配置した後、補強布を舌部で覆う工程と、(c)補強布を含むベルトの両端部を一体に接合する工程とを含み、補強布は、平織または綾織の織布を基本構造とする目付け量が5〜50g/m2である基布に熱可塑性樹脂を5〜200g/m2含浸または塗布してなることを特徴とする無端ベルトの製造方法。
(2)工程(a)において、継手形状が、スカイバー継手形状、フィンガー継手形状およびステップ継手形状から選ばれる前記(1)に記載の無端ベルトの製造方法。
(3)前記(1)または(2)に記載の製造方法で作製されたことを特徴とする無端ベルト。
本発明によれば、接合部の裂けに対する耐性に優れる。そのため、この無端ベルトは接合部が破断しにくく、長期にわたって使用でき、経済性に優れる。
以下、本発明の一実施形態に係る無端ベルト10の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。
〔本発明の一実施形態〕
本発明の一実施形態に係る無端ベルト10の製造方法は、図1に示すように、下記工程(I)ないし(IV)を含み、工程(I)、(II)、(III)、(IV)をこの順で行う。
(I) ベルト1の両端部にフィンガー継手形状2を形成する工程
(II) ベルト1の両端面から切り込みを入れ、舌部4を形成する工程
(III)ベルト1の舌部4をめくって補強布5を配置する工程
(IV) ベルト1の両端部を一体に接合する工程
本発明の一実施形態に係る無端ベルト10の製造方法は、図1に示すように、下記工程(I)ないし(IV)を含み、工程(I)、(II)、(III)、(IV)をこの順で行う。
(I) ベルト1の両端部にフィンガー継手形状2を形成する工程
(II) ベルト1の両端面から切り込みを入れ、舌部4を形成する工程
(III)ベルト1の舌部4をめくって補強布5を配置する工程
(IV) ベルト1の両端部を一体に接合する工程
<工程(I)>
工程(I)では、図1(a)に示すように、ベルト1の両端部にそれぞれの端面同士を突き合せて接合可能なフィンガー継手形状2を形成する。ここで、フィンガー継手形状2とは、図2に示すように、ベルトの長手方向に突出する二等辺三角形の凸部が幅方向に連続して複数形成された鋸刃状形状をいう。
工程(I)では、図1(a)に示すように、ベルト1の両端部にそれぞれの端面同士を突き合せて接合可能なフィンガー継手形状2を形成する。ここで、フィンガー継手形状2とは、図2に示すように、ベルトの長手方向に突出する二等辺三角形の凸部が幅方向に連続して複数形成された鋸刃状形状をいう。
(ベルト1)
ベルト1は、芯体帆布層の両面に、それぞれ熱可塑性樹脂を含む中間樹脂層と、表面帆布層とをこの順に積層した5層構造からなる。芯体帆布層を構成する帆布としては、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などを縦糸、横糸の原料として用いた帆布などが挙げられる。中間樹脂層としては、例えば、熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどが挙げられる。表面帆布層としては、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などの繊維を使用した帆布などが挙げられる。
ベルト1の厚さは、通常0.5〜10.0mm、好ましくは1.0〜4.0mmである。ベルト1の幅は、通常5〜5000mm、好ましくは10〜4000mmである。
ベルト1は、芯体帆布層の両面に、それぞれ熱可塑性樹脂を含む中間樹脂層と、表面帆布層とをこの順に積層した5層構造からなる。芯体帆布層を構成する帆布としては、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などを縦糸、横糸の原料として用いた帆布などが挙げられる。中間樹脂層としては、例えば、熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどが挙げられる。表面帆布層としては、例えば、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ガラス繊維などの繊維を使用した帆布などが挙げられる。
ベルト1の厚さは、通常0.5〜10.0mm、好ましくは1.0〜4.0mmである。ベルト1の幅は、通常5〜5000mm、好ましくは10〜4000mmである。
本実施形態におけるベルト1は上述した5層構造からなるが、本発明におけるベルトの構成は特に限定されず、使用用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、熱可塑性樹脂からなる単層構成などであってもよい。
本実施形態に係る無端ベルト10は、1本のベルト1の両端部の端面同士を突き合せて接合された1本のベルトから構成されるが、本発明の無端ベルトはこれに限定されず、別々のベルトの両端部の端面同士を突き合せて接合された複数のベルトから構成されてもよい。
本実施形態に係る無端ベルト10は、1本のベルト1の両端部の端面同士を突き合せて接合された1本のベルトから構成されるが、本発明の無端ベルトはこれに限定されず、別々のベルトの両端部の端面同士を突き合せて接合された複数のベルトから構成されてもよい。
(フィンガー継手形状2)
フィンガー継手形状2の形成方法としては、特に限定されず、例えば、フィンガー継手形状2を形成するのに適した公知の工具を用いて形成すればよい。
フィンガー継手形状2における幅W(図2参照)は、通常5〜30mm、好ましくは10〜20mmであり、長さL(図2参照)は、通常5〜250mm、好ましくは10〜200mmである。
フィンガー継手形状2の形成方法としては、特に限定されず、例えば、フィンガー継手形状2を形成するのに適した公知の工具を用いて形成すればよい。
フィンガー継手形状2における幅W(図2参照)は、通常5〜30mm、好ましくは10〜20mmであり、長さL(図2参照)は、通常5〜250mm、好ましくは10〜200mmである。
本実施形態に係る無端ベルト10はフィンガー継手形状2であるが、本発明におけるベルトの継手形状は、ベルトの両端部を相互に嵌合可能な形状であれば特に限定されず、例えば、スカイバー継手形状、ステップ継手形状などが挙げられ、なかでも、スカイバー継手形状、フィンガー継手形状およびステップ継手形状から選ばれるのが好ましい。
<工程(II)>
工程(II)では、図1(b)に示すように、工程(I)後、フィンガー継手形状2を形成したベルト1の両端面からベルトの長手方向に向かって切り込みを1箇所入れて切り込み部3を形成し、ベルト表面に向かって折り返し可能な舌部4を形成する。これにより、ベルトの内部に補強布5を配置することができる。
工程(II)では、図1(b)に示すように、工程(I)後、フィンガー継手形状2を形成したベルト1の両端面からベルトの長手方向に向かって切り込みを1箇所入れて切り込み部3を形成し、ベルト表面に向かって折り返し可能な舌部4を形成する。これにより、ベルトの内部に補強布5を配置することができる。
(切り込み部3の形成方法)
切り込み部3の形成方法としては、特に限定されず、例えば、ベルト1の両端面に切り込みを入れるのに適した公知の工具を用いて形成すればよい。
切り込み部3は、ベルトの長手方向に対して平行となるように形成するのが好ましい。ベルトの両端面における切り込み開始位置は、ベルト表面またはベルト裏面に向かって折り返し可能な舌部を形成できれば特に限定されない。また、ベルト1の切り込み開始位置からベルトの長手方向に向かって切り込む長さは、それぞれの両端部に形成された継手形状のベルト長手方向の長さよりも長いのが好ましい。これにより補強布5をベルト4の両端部に形成されたフィンガー継手形状2を覆うようにまたがって配置することができる。
切り込み部3の形成方法としては、特に限定されず、例えば、ベルト1の両端面に切り込みを入れるのに適した公知の工具を用いて形成すればよい。
切り込み部3は、ベルトの長手方向に対して平行となるように形成するのが好ましい。ベルトの両端面における切り込み開始位置は、ベルト表面またはベルト裏面に向かって折り返し可能な舌部を形成できれば特に限定されない。また、ベルト1の切り込み開始位置からベルトの長手方向に向かって切り込む長さは、それぞれの両端部に形成された継手形状のベルト長手方向の長さよりも長いのが好ましい。これにより補強布5をベルト4の両端部に形成されたフィンガー継手形状2を覆うようにまたがって配置することができる。
本実施形態に係る無端ベルト10では1箇所の切り込み部3を有するが、本発明ではこれに限定されず、2箇所以上の切り込み部を有してもよい。また、切り込み開始位置は、本発明におけるベルトが複数の層から構成される場合は隣接する層のちょうど界面となる位置であってもよい。
<工程(III)>
工程(III)では、図1(c)に示すように、工程(II)後、舌部4をめくって補強布5をベルト1,1の両端部にまたがって配置した後、補強布5を舌部4で覆う。これにより、舌部4を切断除去せずに補強布5を覆って利用するので、舌部4を切断除去し、除去した舌部4に代えてカバー材を新たに用いる場合に比べて、付与量のばらつきが小さく、安定加工が可能となり、さらに、その箇所に見合ったカバー材を選定し、新たに外部からカバー材を付与するといった作業を省くことができる。
工程(III)では、図1(c)に示すように、工程(II)後、舌部4をめくって補強布5をベルト1,1の両端部にまたがって配置した後、補強布5を舌部4で覆う。これにより、舌部4を切断除去せずに補強布5を覆って利用するので、舌部4を切断除去し、除去した舌部4に代えてカバー材を新たに用いる場合に比べて、付与量のばらつきが小さく、安定加工が可能となり、さらに、その箇所に見合ったカバー材を選定し、新たに外部からカバー材を付与するといった作業を省くことができる。
(補強布5)
補強布5は、所定の基布に熱可塑性樹脂を所定量含浸、若しくは塗布してなる。補強布5の長手方向の長さは、特に限定されず、通常10〜500mm程度であるが、フィンガー継手形状2における長さLの2倍を超える長さであるのが好ましい。補強布5の厚みは、特に限定されず、通常0.2〜0.8mm程度である。補強布5の幅は、特に限定されず、通常5〜5000mm程度であるがベルト1の幅とちょうど同じ長さであるのが好ましい。
補強布5は、所定の基布に熱可塑性樹脂を所定量含浸、若しくは塗布してなる。補強布5の長手方向の長さは、特に限定されず、通常10〜500mm程度であるが、フィンガー継手形状2における長さLの2倍を超える長さであるのが好ましい。補強布5の厚みは、特に限定されず、通常0.2〜0.8mm程度である。補強布5の幅は、特に限定されず、通常5〜5000mm程度であるがベルト1の幅とちょうど同じ長さであるのが好ましい。
基布の基本構造は、平織または綾織の織布である。基布の目付け量は、5〜50g/m2であり、好ましくは5〜40g/m2、より好ましくは10〜30g/m2である。基布の目付け量が上記範囲内であれば、接合部の耐屈曲性を損なわず接合ができる。
基布を構成する糸としては、非伸縮性糸であるのが好ましく、例えば、(高剛性を有する)ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維;ナイロン66等のナイロン繊維などが挙げられる。
基布を構成する糸としては、非伸縮性糸であるのが好ましく、例えば、(高剛性を有する)ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維などのポリエステル繊維;ナイロン66等のナイロン繊維などが挙げられる。
基布に含浸または塗布する熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、EVA(エチレン酢酸ビニル)、ポリオレフィン等の樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂の含浸量または塗布量は、5〜200g/m2であり、好ましくは10〜100g/m2、より好ましくは10〜50g/m2である。熱可塑性樹脂の含浸量または塗布量が上記範囲内であれば、接合部の耐屈曲性を損なわず接合ができる。
熱可塑性樹脂の含浸量または塗布量は、5〜200g/m2であり、好ましくは10〜100g/m2、より好ましくは10〜50g/m2である。熱可塑性樹脂の含浸量または塗布量が上記範囲内であれば、接合部の耐屈曲性を損なわず接合ができる。
<工程(IV)>
工程(IV)では、図1(d)に示すように、工程(III)後、補強布5を覆うベルト1の両端を一体に接合する。これにより、無端ベルト10となる。
工程(IV)では、図1(d)に示すように、工程(III)後、補強布5を覆うベルト1の両端を一体に接合する。これにより、無端ベルト10となる。
(接合方法)
ベルト1の両端を一体に接合する方法としては、特に限定されず、例えば、ベルト1の両端部を直接相互に嵌合させた後、ベルト1の両端を加圧加熱して融着接合する方法(A);ベルト1の両端部を継手部材を介して相互に嵌合させた後、加圧加熱して融着接合する方法(B);ベルト1の両端部を相互に嵌合させた後、ベルト1の短手方向に挟圧して、ベルト両端部を接着剤によって接合する方法(C);ベルト1の両端部を相互に嵌合させ、両端面同士を接着剤によって接合させ、さらに凸部の先端部とその先端部が嵌め込まれた凹部の底部とを超音波振動により熱融着する方法(D)など公知の接合方法が挙げられる。
ベルト1の両端を一体に接合する方法としては、特に限定されず、例えば、ベルト1の両端部を直接相互に嵌合させた後、ベルト1の両端を加圧加熱して融着接合する方法(A);ベルト1の両端部を継手部材を介して相互に嵌合させた後、加圧加熱して融着接合する方法(B);ベルト1の両端部を相互に嵌合させた後、ベルト1の短手方向に挟圧して、ベルト両端部を接着剤によって接合する方法(C);ベルト1の両端部を相互に嵌合させ、両端面同士を接着剤によって接合させ、さらに凸部の先端部とその先端部が嵌め込まれた凹部の底部とを超音波振動により熱融着する方法(D)など公知の接合方法が挙げられる。
方法(B)における継手部材としては、例えば、ウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
方法(C)における接着剤としては、例えば、ポリアミド系接着剤(例えば、ニッタ(株)製の「ポリボンドA」)、ウレタン系接着剤などが挙げられる。
方法(D)における超音波振動は、例えば、超音波ウェルダーによる超音波振動などが挙げられる。
方法(C)における接着剤としては、例えば、ポリアミド系接着剤(例えば、ニッタ(株)製の「ポリボンドA」)、ウレタン系接着剤などが挙げられる。
方法(D)における超音波振動は、例えば、超音波ウェルダーによる超音波振動などが挙げられる。
〔本発明の他の実施形態〕
本発明の無端ベルトの製造方法は、上述した無端ベルト10の製造方法に限定されず、例えば、工程(II)を行った後に工程(I)を行う他は無端ベルト10の製造方法と同様に行う製造方法なども包含する。
本発明の無端ベルトの製造方法は、上述した無端ベルト10の製造方法に限定されず、例えば、工程(II)を行った後に工程(I)を行う他は無端ベルト10の製造方法と同様に行う製造方法なども包含する。
(無端ベルト)
本発明の無端ベルトは、上述した製造方法により作製され、補強布を内在する。これにより、強度が増し、無端ベルトの走行中に補強布がベルト表面から剥離することはないため、接合部の裂けに対する耐性に優れる。
本発明の無端ベルトは、上述した製造方法により作製され、補強布を内在する。これにより、強度が増し、無端ベルトの走行中に補強布がベルト表面から剥離することはないため、接合部の裂けに対する耐性に優れる。
このような無端ベルトは、例えば、自動券売機、自動改札機、現金自動預け払い機(ATM)等における紙葉類の搬送やその他の各種物品の搬送、さらに伝動用などの幅広い用途で使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明の無端ベルトの製造方法を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
ベルトには厚み1.8mmのベルト(ニッタ(株)製の「TTE-4E18」)を用いた。このベルトの両端部を鋸刃状に打ち抜き加工し、図2に示すように、それぞれの端面同士を突き合せて接合可能な幅Wが20mm、長さLが30mmであるフィンガー継手形状を形成した。このベルトの両端面において、一方のベルト表面からベルトの厚み方向0.5mmの位置を切り込み開始位置とし、この切り込み開始位置からベルトの長手方向に向かって80mm長さの切り込みを入れて、ベルト表面に向かって折り返し可能な舌部を形成した。この舌部をめくって、ポリエステル平織り織布を基本構造とする目付け量が10g/m2である基布に熱可塑性ポリウレタンを30g/m2含浸させてなる補強布をベルトの両端部のフィンガー継手形状を覆うようにまたがって配置した後、補強布を舌部で覆った。その後、補強布を含むベルトの両端部のフィンガー継手形状同士を突き合わせ、175℃で1分間加圧加熱して一体に接合し、試験体を得た。
ベルトには厚み1.8mmのベルト(ニッタ(株)製の「TTE-4E18」)を用いた。このベルトの両端部を鋸刃状に打ち抜き加工し、図2に示すように、それぞれの端面同士を突き合せて接合可能な幅Wが20mm、長さLが30mmであるフィンガー継手形状を形成した。このベルトの両端面において、一方のベルト表面からベルトの厚み方向0.5mmの位置を切り込み開始位置とし、この切り込み開始位置からベルトの長手方向に向かって80mm長さの切り込みを入れて、ベルト表面に向かって折り返し可能な舌部を形成した。この舌部をめくって、ポリエステル平織り織布を基本構造とする目付け量が10g/m2である基布に熱可塑性ポリウレタンを30g/m2含浸させてなる補強布をベルトの両端部のフィンガー継手形状を覆うようにまたがって配置した後、補強布を舌部で覆った。その後、補強布を含むベルトの両端部のフィンガー継手形状同士を突き合わせ、175℃で1分間加圧加熱して一体に接合し、試験体を得た。
(比較例1)
実施例1と同様にフィンガー継手形状を有するベルトを得た。次いで、ベルトの両端部のフィンガー継手形状同士を突き合わせ、実施例1と同様の条件で加圧加熱して一体に接合し、ベルト表面に実施例1と同様の補強布をベルトの両端部のフィンガー継手部を覆うように、各継手部にまたがって接着し、試験体を得た。
実施例1と同様にフィンガー継手形状を有するベルトを得た。次いで、ベルトの両端部のフィンガー継手形状同士を突き合わせ、実施例1と同様の条件で加圧加熱して一体に接合し、ベルト表面に実施例1と同様の補強布をベルトの両端部のフィンガー継手部を覆うように、各継手部にまたがって接着し、試験体を得た。
(比較例2)
補強布をベルト表面に接着しない他は比較例1と同様にして、試験体を得た。
補強布をベルト表面に接着しない他は比較例1と同様にして、試験体を得た。
得られた試験体について以下の破断強度測定を行った。
<破断強度測定>
23℃、50%RH雰囲気下で、島津製作所(株)製の「オートグラフ AG−2000B」を用いて、試験体をベルトの長手方向に、50mm/分で引っ張り、JIS K 6251に準拠して破断強度を測定し、その結果を表1に示す(測定回数N=3)。
23℃、50%RH雰囲気下で、島津製作所(株)製の「オートグラフ AG−2000B」を用いて、試験体をベルトの長手方向に、50mm/分で引っ張り、JIS K 6251に準拠して破断強度を測定し、その結果を表1に示す(測定回数N=3)。
表1から明らかなように、実施例の試験体は、比較例1,2に比べて高い破断強度を有しており、従って接合部が破断しにくいことがわかる。
1 ベルト
2 フィンガー継手形状
3 切り込み部
4 舌部
5 補強布
10 無端ベルト
2 フィンガー継手形状
3 切り込み部
4 舌部
5 補強布
10 無端ベルト
Claims (3)
- (a)ベルトの両端部にそれぞれの端面同士を突き合せて接合可能な継手形状を形成し、かつ継手形状を形成したベルトの両端面からベルトの長手方向に向かって所定長さの切り込みを入れて、ベルト表面またはベルト裏面に向かって折り返し可能な舌部を形成する工程と、
(b)舌部をめくって補強布をベルトの両端部にまたがって配置した後、補強布を舌部で覆う工程と、
(c)補強布を含むベルトの両端部を一体に接合する工程と
を含み、
補強布は、平織または綾織の織布を基本構造とする目付け量が5〜50g/m2である基布に熱可塑性樹脂を5〜200g/m2含浸または塗布してなることを特徴とする無端ベルトの製造方法。 - 工程(a)において、継手形状が、スカイバー継手形状、フィンガー継手形状およびステップ継手形状から選ばれる請求項1に記載の無端ベルトの製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法で作製されたことを特徴とする無端ベルト。
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JP2021102970A (ja) * | 2019-12-24 | 2021-07-15 | ニッタ株式会社 | 無端ベルト及び無端ベルトの製造方法 |
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