JP2015010124A - 可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セット - Google Patents

可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セット Download PDF

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Abstract

【課題】 筆跡の淡色化や濃色化を抑制でき、特に、正立状態で経時により筆跡が淡色化したり、輸送時や持ち運び時に振動を加えることにより筆跡が淡色化することのない良好な筆記性能を示すと共に、長期間保管後も黴の発生や微生物の繁殖による腐敗を生じることなく、有害菌に対する抗菌効果に優れた可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セットを提供する。
【解決手段】 水と、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、高分子凝集剤と、側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と、水溶性樹脂と、炭素数3以上の糖アルコールと、カチオン性を有する防腐剤とからなる可逆熱変色性筆記具用水性インキ組成物、それを用いた筆記具1、筆記具セット。
【選択図】 図4

Description

本発明は、可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セットに関する。
従来、可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を含む筆記具用水性インキ組成物における可逆熱変色性マイクロカプセル顔料とビヒクルの比重差による筆跡の淡色化や濃色化を抑制する可逆熱変色性水性インキ組成物が開示されている(例えば、特許文献1、2参照)。
前記インキ組成物は、筆跡の淡色化や濃色化を抑制できるものであって、とりわけ、正立状態(筆記先端部が上向き)で経時により筆跡が淡色化したり、正立状態で輸送時や持ち運び時に振動を加えることによって筆跡が淡色化することがなく、実用性を有する筆記具用水性インキ組成物である。
前記筆記具用水性インキ組成物は、溶剤として水を含むため、経時的に黴が発生したり、微生物が繁殖して筆記不良や異臭を発生させる等、筆記具の性能に影響を与えることがある。
そこで、水性インキ組成物に防黴剤や防腐剤を添加することが試みられているが、前記水性インキ組成物は性能向上のために多糖類や糖類を添加しているため、黴や微生物が繁殖するのに有利な条件となっていることが多く、防黴剤や防腐剤を少量添加する程度ではその効果を十分に発揮できないことがある。
そこで、黴や微生物に対する高い抗菌効果を有する防腐剤を添加することが考えられるとしても、抗菌効果が高いものは人体にとっても有害となるものが多い。また、安全性の高い防腐剤としてデヒドロ酢酸ナトリウムやソルビン酸カリウム等の食品添加物の適用を試みても、防腐剤の水に対する溶解度が低いため、有害菌を完全に抑制及び殺菌することが困難であった。
特開2009−227954号公報 特開2011−38048号公報
本発明は、前記した従来の問題点を解決しようとするものであって、即ち、筆跡の淡色化や濃色化を抑制する筆記性能を十分満足でき、且つ、長期間保管後も黴の発生や微生物の繁殖による腐敗を生じることなく、有害菌に対する抗菌効果に優れた可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セットを提供しようとするものである。
本発明は、水と、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、高分子凝集剤と、側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と、水溶性樹脂と、炭素数3以上の糖アルコールと、カチオン性を有する防腐剤とからなる可逆熱変色性水性インキ組成物を要件とする。
更には、前記櫛型高分子分散剤とカチオン性を有する防腐剤の質量比が1:1〜1:10であること、前記カチオン性を有する防腐剤がピリジニウム系化合物、ビグアナイド系化合物、塩素系四級アンモニウム塩化合物、非塩素系四級アンモニウム塩化合物、ノニオン性三級アンモニウム塩化合物から選ばれること、非変色性着色剤を含有してなること等を要件とする。
更には、前記可逆熱変色性水性インキ組成物を軸筒内に収容し、前記軸筒内のインキ組成物を導出するペン体を備えた筆記具を要件とする。
更には、ペン体の後端が、軸筒内に収容された繊維集束体からなるインキ吸蔵体に接触してなり、前記インキ吸蔵体にインキ組成物を含浸させてなること、前記ペン体がマーキングペン体であること、摩擦部材を備えてなること等を要件とする。
更には、前記筆記具と、摩擦体とからなる筆記具セットを要件とする。
本発明は、筆跡の淡色化や濃色化を抑制でき、特に、正立状態で経時により筆跡が淡色化したり、輸送時や持ち運び時に振動を加えることにより筆跡が淡色化することのない良好な筆記性能を示すと共に、長期間保管後も黴の発生や微生物の繁殖による腐敗を生じることなく、有害菌に対する抗菌効果に優れた可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セットを提供できる。
加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 色彩記憶性を有する加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 加熱発色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の変色挙動を示す説明図である。 本発明の筆記具の一実施例を示す説明図である。 本発明の筆記具の他の実施例を示す説明図である。
前記インキ組成物中に含まれる着色剤は、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、及び(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体の必須三成分を少なくとも含む加熱により消色する可逆熱変色性組成物をマイクロカプセルに内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料である。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料としては、特公昭51−44706号公報、特公昭51−44707号公報、特公平1−29398号公報等に記載された、所定の温度(変色点)を境としてその前後で変色し、高温側変色点以上の温度域で消色状態、低温側変色点以下の温度域で発色状態を呈し、前記両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在せず、もう一方の状態は、その状態が発現するのに要した熱又は冷熱が適用されている間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれば常温域で呈する状態に戻る、ヒステリシス幅が比較的小さい特性(ΔH=1〜7℃)を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を適用できる(図1参照)。
また、特公平4−17154号公報、特開平7−179777号公報、特開平7−33997号公報、特開平8−39936号公報等に記載されている大きなヒステリシス特性(ΔH=8〜50℃)を示す、即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線の形状が、温度を変色温度域より低温側から上昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色し、完全発色温度(t)以下の低温域での発色状態、又は完全消色温度(t)以上の高温域での消色状態が、特定温度域〔t〜tの間の温度域(実質的二相保持温度域)〕で色彩記憶性を有する加熱消色型(加熱により消色し、冷却により発色する)の可逆熱変色性組成物を内包した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料も適用できる(図2参照)。
前記可逆熱変色性組成物の色濃度−温度曲線におけるヒステリシス特性について説明する。
図2において、縦軸に色濃度、横軸に温度が表されている。温度変化による色濃度の変化は矢印に沿って進行する。ここで、Aは完全消色状態に達する温度t(以下、完全消色温度と称す)における濃度を示す点であり、Bは消色を開始する温度t(以下、消色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Cは発色を開始する温度t(以下、発色開始温度と称す)における濃度を示す点であり、Dは完全発色状態に達する温度t(以下、完全発色温度と称す)における濃度を示す点である。
変色温度域は前記tとt間の温度域であり、着色状態と消色状態のいずれかの状態を呈することができ、色濃度の差の大きい領域であるtとtの間の温度域が実質二相保持温度域である。
また、線分EFの長さが変色のコントラストを示す尺度であり、線分EFの中点を通る線分HGの長さがヒステリシスの程度を示す温度幅(以下、ヒステリシス幅ΔHと記す)であり、このΔH値が小さいと変色前後の両状態のうち常温域では特定の一方の状態しか存在しえない。また、前記ΔH値が大きいと変色前後の各状態の保持が容易となる。
前記色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物として具体的には、完全発色温度tを冷凍室、寒冷地等でしか得られない温度、即ち−50〜0℃、好ましくは−40〜−5℃、より好ましくは−30〜−10℃、且つ、完全消色温度tを摩擦体による摩擦熱、ヘアドライヤー等身近な加熱体から得られる温度、即ち45〜95℃、好ましくは50〜90
℃、より好ましくは60〜80℃の範囲に特定し、ΔH値を40〜100℃に特定することにより、常態(日常の生活温度域)で呈する色彩の保持に有効に機能させることができる。
以下に前記(イ)、(ロ)、(ハ)の各成分について具体的に化合物を例示する。
本発明の(イ)成分、即ち電子供与性呈色性有機化合物としては、ジフェニルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類、ピリジン類、キナゾリン類、ビスキナゾリン類等が挙げられる。
以下にこれらの化合物を例示する。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、
3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、
3,6−ジフェニルアミノフルオラン、
3,6−ジメトキシフルオラン、
3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、
2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアミノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、
2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、
1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、
2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、
1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、
2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、
スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン、
2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3−オン、
2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ[5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−g)ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン]−3−オン、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
4,5,6,7−テトラクロロ−3−[4−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]−3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(3H)−イソベンゾフラノン、
3′,6′−ビス〔フェニル(2−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
3′,6′−ビス〔フェニル(3−メチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
3′,6′−ビス〔フェニル(3−エチルフェニル)アミノ〕−スピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9′−〔9H〕キサンテン]−3−オン、
4−[2,6−ビス(2−エトキシフェニル)−4−ピリジニル]−N,N−ジメチルベンゼンアミン、
2−(4′−ジメチルアミノフェニル)−4−メトキシ−キナゾリン、
4,4′−(エチレンジオキシ)−ビス〔2−(4−ジエチルアミノフェニル)キナゾリン〕等を挙げることができる。
なお、フルオラン類としては、キサンテン環を形成するフェニル基に置換基を有する前記化合物の他、キサンテン環を形成するフェニル基に置換基を有すると共にラクトン環を形成するフェニル基にも置換基(例えば、メチル基等のアルキル基、クロロ基等のハロゲン原子)を有する化合物であってもよい。
成分(ロ)の電子受容性化合物としては、活性プロトンを有する化合物群、偽酸性化合物群(酸ではないが、組成物中で酸として作用して成分(イ)を発色させる化合物群)、電子空孔を有する化合物群等がある。
活性プロトンを有する化合物を例示すると、フェノール性水酸基を有する化合物としては、モノフェノール類からポリフェノール類があり、さらにその置換基としてアルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基及びそのエステル又はアミド基、ハロゲン基等を有するもの、及びビス型、トリス型フェノール等、フェノール−アルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。又、前記フェノール性水酸基を有する化合物の金属塩であってもよい。
以下に具体例を挙げる。
フェノール、o−クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ドデシルフェノール、n−ステアリルフェノール、p−クロロフェノール、p−ブロモフェノール、o−フェニルフェノール、p−ヒドロキシ安息香酸n−ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸n−オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)2−エチルヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ヘプタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ノナン等がある。
前記フェノール性水酸基を有する化合物が最も有効な熱変色特性を発現させることができるが、芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸、カルボン酸金属塩、酸性リン酸エステル及びそれらの金属塩、1、2、3−トリアゾール及びその誘導体から選ばれる化合物等であってもよい。
前記(イ)、(ロ)成分による電子授受反応を特定温度域において可逆的に生起させる反応媒体の(ハ)成分について説明する。前記(ハ)成分としては、エステル類、ケトン類、エーテル類、アルコール類、酸アミド類を挙げることができる。
前記(ハ)成分としては、色濃度−温度曲線に関し、大きなヒステリシス特性(温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲線が、温度を低温側から高温側へ変化させる場合と、高温側から低温側へ変化させる場合で異なる)を示して変色する、色彩記憶性を示す可逆熱変色性組成物を形成できる5℃以上50℃未満のΔT値(融点−曇点)を示すカルボン酸エステル化合物、例えば、分子中に置換芳香族環を含むカルボン酸エステル、無置換芳香族環を含むカルボン酸と炭素数10以上の脂肪族アルコールのエステル、分子中にシクロヘキシル基を含むカルボン酸エステル、炭素数6以上の脂肪酸と無置換芳香族アルコール又はフェノールのエステル、炭素数8以上の脂肪酸と分岐脂肪族アルコール又はエステル、ジカルボン酸と芳香族アルコール又は分岐脂肪族アルコールのエステル、ケイ皮酸ジベンジル、ステアリン酸ヘプチル、アジピン酸ジデシル、アジピン酸ジラウリル、アジピン酸ジミリスチル、アジピン酸ジセチル、アジピン酸ジステアリル、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、ジミリスチン、ジステアリン等が用いられる。
また、炭素数9以上の奇数の脂肪族一価アルコールと炭素数が偶数の脂肪族カルボン酸から得られる脂肪酸エステル化合物、n−ペンチルアルコール又はn−ヘプチルアルコールと炭素数10乃至16の偶数の脂肪族カルボン酸より得られる総炭素数17乃至23の脂肪酸エステル化合物も有効である。
具体的には、酢酸n−ペンタデシル、酪酸n−トリデシル、酪酸n−ペンタデシル、カプロン酸n−ウンデシル、カプロン酸n−トリデシル、カプロン酸n−ペンタデシル、カプリル酸n−ノニル、カプリル酸n−ウンデシル、カプリル酸n−トリデシル、カプリル酸n−ペンタデシル、カプリン酸n−ヘプチル、カプリン酸n−ノニル、カプリン酸n−ウンデシル、カプリン酸n−トリデシル、カプリン酸n−ペンタデシル、ラウリン酸n−ペンチル、ラウリン酸n−ヘプチル、ラウリン酸n−ノニル、ラウリン酸n−ウンデシル、ラウリン酸n−トリデシル、ラウリン酸n−ペンタデシル、ミリスチン酸n−ペンチル、ミリスチン酸n−ヘプチル、ミリスチン酸n−ノニル、ミリスチン酸n−ウンデシル、ミリスチン酸n−トリデシル、ミリスチン酸n−ペンタデシル、パルミチン酸n−ペンチル、パルミチン酸n−ヘプチル、パルミチン酸n−ノニル、パルミチン酸n−ウンデシル、パルミチン酸n−トリデシル、パルミチン酸n−ペンタデシル、ステアリン酸n−ノニル、ステアリン酸n−ウンデシル、ステアリン酸n−トリデシル、ステアリン酸n−ペンタデシル、エイコサン酸n−ノニル、エイコサン酸n−ウンデシル、エイコサン酸n−トリデシル、エイコサン酸n−ペンタデシル、ベヘニン酸n−ノニル、ベヘニン酸n−ウンデシル、ベヘニン酸n−トリデシル、ベヘニン酸n−ペンタデシル等を挙げることができる。
ケトン類としては、総炭素数が10以上の脂肪族ケトン類が有効であり、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノン、2−ウンデカノン、3−ウンデカノン、4−ウンデカノン、5−ウンデカノン、2−ドデカノン、3−ドデカノン、4−ドデカノン、5−ドデカノン、2−トリデカノン、3−トリデカノン、2−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、8−ペンタデカノン、2−ヘキサデカノン、3−ヘキサデカノン、9−ヘプタデカノン、2−ペンタデカノン、2−オクタデカノン、2−ノナデカノン、10−ノナデカノン、2−エイコサノン、11−エイコサノン、2−ヘンエイコサノン、2−ドコサノン、ラウロン、ステアロン等を挙げることができる。
また、総炭素数が12乃至24のアリールアルキルケトン類、例えば、n−オクタデカノフェノン、n−ヘプタデカノフェノン、n−ヘキサデカノフェノン、n−ペンタデカノフェノン、n−テトラデカノフェノン、4−n−ドデカアセトフェノン、n−トリデカノフェノン、4−n−ウンデカノアセトフェノン、n−ラウロフェノン、4−n−デカノアセトフェノン、n−ウンデカノフェノン、4−n−ノニルアセトフェノン、n−デカノフェノン、4−n−オクチルアセトフェノン、n−ノナノフェノン、4−n−ヘプチルアセトフェノン、n−オクタノフェノン、4−n−ヘキシルアセトフェノン、4−n−シクロヘキシルアセトフェノン、4−tert−ブチルプロピオフェノン、n−ヘプタフェノン、4−n−ペンチルアセトフェノン、シクロヘキシルフェニルケトン、ベンジル−n−ブチルケトン、4−n−ブチルアセトフェノン、n−ヘキサノフェノン、4−イソブチルアセトフェノン、1−アセトナフトン、2−アセトナフトン、シクロペンチルフェニルケトン等を挙げることができる。
エーテル類としては、総炭素数10以上の脂肪族エーテル類が有効であり、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジデシルエーテル、ジウンデシルエーテル、ジドデシルエーテル、ジトリデシルエーテル、ジテトラデシルエーテル、ジペンタデシルエーテル、ジヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテル、デカンジオールジメチルエーテル、ウンデカンジオールジメチルエーテル、ドデカンジオールジメチルエーテル、トリデカンジオールジメチルエーテル、デカンジオールジエチルエーテル、ウンデカンジオールジエチルエーテル等を挙げることができる。
アルコール類としては、炭素数10以上の脂肪族一価の飽和アルコールが有効であり、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、エイコシルアルコール、ドコシルアルコール等を挙げることができる。
酸アミド類としては、ヘキサン酸アミド、ヘプタン酸アミド、オクタン酸アミド、ノナン酸アミド、デカン酸アミド、ウンデカン酸アミド、ラウリル酸アミド、トリデカン酸アミド、ミリスチン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ドコサン酸アミド等を挙げることができる。
また、前記(ハ)成分として、下記一般式(1)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2015010124
〔式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、mは0〜2の整数を示し、X、Xのいずれか一方は−(CHOCOR又は−(CHCOOR、他方は水素原子を示し、nは0〜2の整数を示し、Rは炭素数4以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、Y及びYは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、メトキシ基、又は、ハロゲンを示し、r及びpは1〜3の整数を示す。〕
前記式(1)で示される化合物のうち、Rが水素原子の場合、より広いヒステリシス幅を有する可逆熱変色性組成物が得られるため好適であり、更にRが水素原子であり、且つ、mが0の場合がより好適である。
なお、式(1)で示される化合物のうち、より好ましくは下記一般式(2)で示される化合物が用いられる。
Figure 2015010124
式中のRは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示すが、好ましくは炭素数10〜24のアルキル基、更に好ましくは炭素数12〜22のアルキル基である。
前記化合物として具体的には、オクタン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ノナン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、デカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ウンデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ドデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、トリデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、テトラデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ペンタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘキサデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、ヘプタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチル、オクタデカン酸−4−ベンジルオキシフェニルエチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として、下記一般式(3)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2015010124
(式中、Rは炭素数8以上のアルキル基又はアルケニル基を示し、m及びnはそれぞれ1〜3の整数を示し、X及びYはそれぞれ水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ハロゲンを示す。)
前記化合物として具体的には、オクタン酸1,1−ジフェニルメチル、ノナン酸1,1−ジフェニルメチル、デカン酸1,1−ジフェニルメチル、ウンデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ドデカン酸1,1−ジフェニルメチル、トリデカン酸1,1−ジフェニルメチル、テトラデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ペンタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘキサデカン酸1,1−ジフェニルメチル、ヘプタデカン酸1,1−ジフェニルメチル、オクタデカン酸1,1−ジフェニルメチルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(4)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2015010124
(式中、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、メトキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1乃至20の整数を示す。)
前記化合物としては、マロン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、こはく酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、こはく酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、グルタル酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アジピン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、ピメリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(3−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、スベリン酸と2−〔4−(2,4−ジクロロベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステル、アゼライン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、セバシン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,10−デカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2−(4−ベンジルオキシフェニル)エタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2−〔4−(2−メチルベンジルオキシ)フェニル)〕エタノールとのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(5)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2015010124
(式中、Rは炭素数1乃至21のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは1乃至3の整数を示す。)
前記化合物としては、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとウンデカン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステル、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンと酪酸とのジエステル、1,4−ビス(ヒドロキシメトキシ)ベンゼンとイソ吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと酢酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとプロピオン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンと吉草酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプロン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリル酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとカプリン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとラウリン酸とのジエステル、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンとミリスチン酸とのジエステルを例示できる。
更に、前記(ハ)成分として下記一般式(6)で示される化合物を用いることもできる。
Figure 2015010124
(式中、Xは水素原子、炭素数1乃至4のアルキル基、炭素数1乃至4のアルコキシ基、ハロゲン原子のいずれかを示し、mは1乃至3の整数を示し、nは1乃至20の整数を示す。)
前記化合物としては、こはく酸と2−フェノキシエタノールとのジエステル、スベリン酸と2−フェノキシエタノールとのジエステル、セバシン酸と2−フェノキシエタノールとのジエステル、1,10-デカンジカルボン酸と2−フェノキシエタノールとのジエステル、1,18-オクタデカンジカルボン酸と2−フェノキシエタノールとのジエステルを例示できる。
更に、電子受容性化合物として炭素数3乃至18の直鎖又は側鎖アルキル基を有する特定のアルコキシフェノール化合物を用いたり(特開平11−129623号公報、特開平11−5973号公報)、特定のヒドロキシ安息香酸エステルを用いたり(特開2001−105732号公報)、没食子酸エステル等を用いた(特公昭51−44706号公報、特開2003−253149号公報)加熱発色型(加熱により発色し、冷却により消色する)の可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料を適用することもできる(図3参照)。
前記(イ)、(ロ)、(ハ)成分の配合割合は、濃度、変色温度、変色形態や各成分の種類に左右されるが、一般的に所望の変色特性が得られる成分比は、(イ)成分1に対して、(ロ)成分0.1〜50、好ましくは0.5〜20、(ハ)成分1〜800、好ましくは5〜200の範囲である(前記割合はいずれも質量部である)。
ここで、前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料中、或いは、インキ中に非熱変色性の染料、顔料等の着色剤を配合して、有色(1)から有色(2)への互変的色変化を呈することもできる。
前記可逆熱変色性組成物のマイクロカプセル化は、界面重合法、界面重縮合法、in Situ重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライング法等があり、用途に応じて適宜選択される。
前記カプセルの材質としては、エポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂、イソシアネート樹脂等が挙げられる。
更にマイクロカプセルの表面には、目的に応じて二次的な樹脂皮膜を設けて耐久性を付与したり、表面特性を改質させて実用に供することもできる。
前記マイクロカプセル顔料は、平均粒子径が0.1〜5.0μm、好ましくは0.1〜4.0μm、より好ましくは0.5〜3.0μmの範囲にあるものが用いられる。
また、可逆熱変色性組成物とマイクロカプセル壁膜の質量比率は、可逆熱変色性組成物:壁膜=7:1〜1:1(質量比)、好ましくは6:1〜1:1の範囲を満たすことが好ましい。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径が5.0μmを越えると滑らかな筆記感が得られ難く、最大外径の平均値が0.1μm未満では高濃度の発色性を示し難くなる。
可逆熱変色性組成物の壁膜に対する比率が前記範囲より大になると、壁膜の厚みが肉薄となり過ぎ、圧力や熱に対する耐性の低下を生じ易く、壁膜の可逆熱変色性組成物に対する比率が前記範囲より大になると発色時の色濃度及び鮮明性の低下を生じ易くなる。
なお、粒子径、粒度分布の測定はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置〔(株)堀場製作所製;LA−300〕を用いて測定し、その数値を基に平均粒子径(メジアン径)を体積基準で算出する。
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料は、インキ組成物全量に対し、5〜40質量%、好ましくは10〜40質量%、更に好ましくは15〜35質量%配合することができる。
5質量%未満では発色濃度が不十分であり、40質量%を越えるとインキ流出性が低下し、筆記性能が阻害される傾向にある。
前記インキに用いられる媒体としては、水と必要により水溶性有機溶剤が用いられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が用いられる。
なお、ヒステリシス幅の大きい可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料については比重が概ね1を越えるため、適用する水溶性有機溶剤は1.1を超えるものが好適である。
前記水溶性有機溶剤として好ましくはグリセリンが用いられ、インキ組成物全量に対し、5〜40質量%、好ましくは25〜40質量%、より好ましくは30〜35質量%配合することができる。
前記インキ中に水溶性の高分子凝集剤を添加することによって、凝集剤がマイクロカプセル顔料間のゆるい橋かけ作用を生じさせ、ゆるい凝集状態を示す。このようなゆるい凝集状態を示すインキはマイクロカプセル顔料の分離を抑制できる。
前記高分子凝集剤としては水溶性高分子が用いられ、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、水溶性多糖類等が挙げられる。
前記水溶性多糖類としてはトラガントガム、グアーガム、プルラン、サイクロデキストリン、水溶性セルロース誘導体等が挙げられ、水溶性セルロース誘導体の具体例としてはメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられる。
本発明のインキ組成物においては、マイクロカプセル顔料粒子間のゆるい橋架け作用を示す水溶性高分子であればすべて適用することができるが、なかでも水溶性セルロース誘導体が有効に機能する。
なお、前記高分子凝集剤は二種以上を併用することもできる。
前記高分子凝集剤と共に、側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤及びカチオン性を有する防腐剤を併用することにより、前記高分子凝集剤によるマイクロカプセル顔料のゆるい凝集体の分散性をいっそう向上させる。
前記側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤としては、側鎖に複数のカルボキシル基を有する櫛型高分子化合物であれば特に限定されるものではないが、側鎖に複数のカルボキシル基を有するアクリル高分子化合物が好適であり、前記化合物として日本ルーブリゾール社製の商品名:ソルスパース43000を例示できる。
前記カチオン性を有する防腐剤は、前述のようにインキ組成物を筆記具に充填して実用に供する際、振動によるマイクロカプセル顔料の沈降を抑制する。
これは、マイクロカプセル顔料のゆるい凝集体を側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と前記カチオン性を有する防腐剤によるイオン的総合作用により、マイクロカプセル顔料の緩い凝集体の凝集力をより強化させることによりインキ組成物中でのマイクロカプセル顔料の分散性を向上させることができるからである。
なお、前記側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と、カチオン性を有する防腐剤の質量比率は1:1〜1:10、好ましくは1:1〜1:5であり、前記範囲を満たすことにより、マイクロカプセル顔料のゆるい凝集体の凝集力を向上させ、マイクロカプセル顔料の凝集体の分散性、及び、振動によるマイクロカプセル顔料の沈降抑制を十分に発現させることができる。
前記カチオン性を有する防腐剤としては、ピリジニウム系化合物、ビグアナイド系化合物、塩素系四級アンモニウム塩化合物、非塩素系四級アンモニウム塩化合物、ノニオン性三級アンモニウム塩化合物、窒素硫黄系化合物等が挙げられる。
前記ピリジニウム系化合物としては、塩化セチルピリジニウムを例示できる。
前記ビグアナイド系化合物としては、ポリヘキサメチレンビグアナイド、ポリヘキサメチレンビグアナイド塩酸塩、ポリアミノプロピルビグアナイドを例示できる。
前記塩素系四級アンモニウム塩化合物としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及び塩化デカリニウムを例示できる。
前記非塩素系四級アンモニウム塩化合物としては、アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムアジペート、ジデシルジメチルアンモニウムグルコネート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムクロライド、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムアジペート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムグルコネート、ジデシルモノメチルハイドロキシエチルアンモニウムスルホネート、ジデシルジメチルアンモニウムプロピオネートを例示できる。
前記ノニオン性三級アンモニウム塩化合物としては、トリアルキルアミンを例示できる。
その他の防腐剤として、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1、3−ジオール(ブロノポール)1、4ビス(3、3‘−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド、3−ヨード−2−プロポニルブチルカルバマート、ソジウム−ピリジンチオール−1−オキシ等が挙げられる。
前記水溶性樹脂は、紙面への固着性や粘性を付与することができると共に、前述の側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と、カチオン性を有する防腐剤のインキ中での安定性を高める機能を有する。
前記水溶性樹脂としては、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等が挙げられ、好ましくはポリビニルアルコールが用いられる。
更に、前記ポリビニルアルコールは、けん化度が70〜89モル%の部分けん化度型ポリビニルアルコールがインキが酸性域でも可溶性に富むため、より好適に用いられる。
前記水溶性樹脂の添加量としては、インキ中に0.3〜3.0質量%、好ましくは0.5〜1.5質量%の範囲で添加される。
前記炭素数3以上の糖アルコールとしては、グリセリン、エリトリトール、トレイトール、リビトール、キシリトール、アラビニトール、ソルビトール、イジトール、マンニトール、ポレミトール、ペルセイトール、オクチトール、その他の直鎖オリゴ糖アルコール、分岐オリゴ糖アルコール、還元澱粉分解物(還元澱粉糖化物)等が挙げられる。
なお、前記糖アルコールのうち、炭素数3の糖アルコールと炭素数4以上の糖アルコールを併用することにより、保湿効果を付与してキャップオフ性付与剤やインキ組成物の比重調整剤として機能させることができると共に、インキの流出性(ペン体からの吐出性)を向上させる機能を付与することもできる。
その他、必要に応じてベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、還元又は非還元デンプン加水分解物、トレハロース等の二糖類、オリゴ糖、ショ糖、サイクロデキストリン、ぶどう糖、デキストリン、ソルビット、マンニット、ピロリン酸ナトリウム等の湿潤剤、消泡剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系界面活性剤を使用してもよい。
前記インキ組成物は、pHを3〜8、好ましくは4〜7、より好ましくは5〜6に調整することによって含有される可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の低温域での凝集、沈降を抑制することができる。
pHが8を越えると、低温域、即ち、インキが凍結する温度域で放置した時のインキ流出性を損ない易く、また、pHが3未満では、カプセル中に内包した可逆熱変色性組成物の発色性が強くなり、消色時に色残りが発生する不具合を生じることがある。
なお、前記水溶性樹脂は、インキ組成物のpHが3〜8の範囲で該インキ組成物に対して可溶性の水溶性樹脂を用いることが好ましい。
前記インキ組成物は、表面張力を25〜45mN/m、好ましくは30〜45mN/m、より好ましくは30〜40mN/mの範囲に調整してなる。
前記範囲に表面張力を調整することにより、筆記したときのカスレが生じ難く、インキが凍結する0℃未満の温度域で放置したり、高温域、例えば50℃の環境下で放置してもインキ流出性が損なわれることなく、保存環境や使用環境による筆跡濃度や筆記幅にバラツキを生じ難くなる。
表面張力が25mN/m未満では、インキの流出性が不安定になり易く、筆跡濃度が不均一になる。また、表面張力が45mN/mを超えると、線割れを生じ易く、しかも、前述した保存環境や使用環境によってインキ流出量が低下して筆跡濃度が低下したり、筆記幅にバラツキを生じ易くなる。
ペン体としては、マーキングペン体が好適であり、繊維、フェルト、プラスチック等のペン体が挙げられる。
なお、マーキングペン体の先端形状は、砲弾型、チゼル型のいずれであってもよい。
また、筆ペン体やボールペン体を用いることもでき、筆ペン体としては、繊維相互を長手方向に密接状に束ねた繊維集束体、連続気孔を有するプラスチックポーラス体、合成樹脂繊維の熱融着乃至樹脂加工体、軟質性樹脂乃至エラストマーの押出成形加工体が挙げられる。
ボールペン体としては、金属を切削加工して内部にボール受け座とインキ導出部を形成したもの、金属製パイプの先端近傍の内面に複数の内方突出部を外面からの押圧変形により設け、前記内方突出部の相互間に、中心部から径方向外方に放射状に延びるインキ流出間隙を形成したものが挙げられる。
前記ボールペン体に抱持されるボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック等の外径0.3〜2.0mm、好ましくは0.4〜1.5mm、より好ましくは0.5〜1.0mmのボールが有効である。
なお、前記ボールペン体には、ボールの後端を前方に弾発する弾発部材を配して、非筆記時にはペン体先端の内縁にボールを押圧させて密接状態とし、筆記時には筆圧によりボールを後退させてインキを流出可能に構成することもできる。
前記軸筒は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が好適に用いられる。
また、前記インキ組成物を収容する筆記具の構造としては、軸筒内に弁機構を配して開弁により軸筒内のインキをペン体に導出する構造の直液式筆記具や、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造の直液式筆記具が挙げられるが、軸筒内に収容する繊維束からなるインキ吸蔵体に含浸させ、ペン体を筆記先端部に装着し、ペン体の後端が直接又は接続部材を介してインキ吸蔵体と接触した構造の中詰式筆記具が好適である。
前記インキ吸蔵体は、捲縮状繊維を長手方向に集束させたものであり、プラスチック筒体やフィルム等の被覆体に内在させて、気孔率を概ね40〜90%の範囲に調整して構成される。尚、前記繊維集束体は樹脂加工或いは熱融着加工、可塑剤等により溶着加工されたものであってもよい。
前記インキ組成物を収容した筆記具より形成される筆跡は、指による摩擦や加熱具又は冷熱具の適用により変色させることができる。
前記加熱具としては、抵抗発熱体を装備した通電加熱変色具、温水等を充填した加熱変色具、ヘアドライヤーの適用が挙げられるが、好ましくは、簡便な方法により変色可能な摩擦部材や摩擦体が用いられる。
前記摩擦部材や摩擦体としては、弾性感に富み、摩擦時に適度な摩擦を生じて摩擦熱を発生させることのできるエラストマー、プラスチック発泡体等の弾性体が好適であるが、プラスチック成形体、石材、木材、金属、布帛であってもよい。
なお、消しゴムを使用して筆跡を摩擦することもできるが、摩擦時に消しカスが発生するため、好ましくは前述のような摩擦部材や摩擦体が用いられる。
前記摩擦部材や摩擦体の材質としては、シリコーン樹脂やSEBS樹脂(スチレンエチレンブタジエンスチレンブロック共重合体)、ポリエステル系樹脂が好適に用いられるが、シリコーン樹脂は摩擦により消去した部分に樹脂が付着し易く、繰り返し筆記した際に筆跡がはじかれる傾向にあるため、SEBS樹脂、ポリエステル系樹脂がより好適に用いられる。
前記摩擦部材は筆記具と別体の任意形状の部材(摩擦体)であってもよいが、筆記具に固着させることにより、携帯性に優れる。
キャップを備える筆記具の場合、摩擦部材を設ける箇所は特に限定されるものではないが、例えば、キャップ自体を摩擦部材により形成したり、軸筒自体を摩擦部材により形成したり、クリップを設ける場合はクリップ自体を摩擦部材により形成したり、キャップ先端部(頂部)或いは軸筒後端部(筆記先端部を設けていない部分)に摩擦部材を設けることができる。
出没式の筆記具の場合、摩擦部材を設ける箇所は特に限定されるものではないが、例えば、軸筒自体を摩擦部材により形成したり、クリップを設ける場合はクリップ自体を摩擦部材により形成したり、軸筒開口部近傍、軸筒後端部(筆記先端部を設けていない部分)或いはノック部に摩擦部材を設けることができる。
冷熱具としては、ペルチエ素子を利用した冷熱変色具、冷水、氷片等の冷媒を充填した冷熱変色具、冷蔵庫や冷凍庫の適用が挙げられる。
また、前記筆記具と、摩擦体とを組み合わせて筆記具セットを得ることもできる。
以下に本発明の可逆熱変色性水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具、筆記具セットの実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例中の部は質量部を示す。
インキの表面張力は、協和界面科学(株)製、自動表面張力計(CBVP−A3)にてインキ組成物の温度が20℃の状態で測定した。
実施例1
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(ジブチルアミノ)−8−(ジペンチルアミノ)−4−メチル−スピロ[5H−[1]ベンゾピラノ[2,3−g]ピリミジン−5,1′(3′H)−イソベンゾフラン]−3−オン1.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.3μm、完全消色温度は58℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化によりピンク色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却してピンク色に発色させたもの)20.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、1,4ビス(3,3′−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド〔タイショーテクノス(株)製、商品名:ビオサイドNEO〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水47.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.00、表面張力は41.5mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図4参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(チゼル型)を接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記軸筒後端部には摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に印刷された文字上に筆記してピンク色のハイライト(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)でピンク色を呈しており、軸筒に装着した摩擦体を用いて摩擦すると、該筆跡は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元のピンク色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例2
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として4−[2,6−ビス(2−エトキシフェニル)−4−ピリジニル]−N,N−ジメチルベンゼンアミン3.0部、(ロ)成分として、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン10.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.5μm、完全消色温度は59℃、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により黄色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黄色に発色させたもの)20.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、ポリヘキサメチレンビグアナイド〔ロンザジャパン(株)製、商品名:プロキセルIB〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、キシリトール15.0部、消泡剤0.2部、水47.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.80、表面張力は40.5mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図4参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(チゼル型)を接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記軸筒後端部には摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に印刷された文字上に筆記して黄色のハイライト(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で黄色を呈しており、軸筒に装着した摩擦体を用いて摩擦すると、該筆跡は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の黄色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例3
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン3.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.5μm、完全消色温度は60℃、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により橙色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して橙色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、ポリヘキサメチレンビグアナイド〔ロンザジャパン(株)製、商品名:プロキセルIB〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.75、表面張力は41.4mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図5参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(砲弾型)を接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記キャップには頂部に摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に筆記して橙色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で橙色を呈しており、キャップに装着した摩擦部材を用いて文字を摩擦すると、該文字は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の橙色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例4
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(2−クロロアミノ)−6−ジブチルアミノフルオラン4.5部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.4μm、完全消色温度は56℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により黒色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、3−ヨード−2−プロポニルブチルカルバマート〔ロンザジャパン(株)製、商品名:グライカシル2000〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは6.90、表面張力は39.8mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図5参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(砲弾型)を接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記キャップには頂部に摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に筆記して黒色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で黒色を呈しており、キャップに装着した摩擦体を用いて摩擦すると、該筆跡は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の黒色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例5
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として4,5,6,7−テトラクロロ−3−[4−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]−3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(3H)−イソベンゾフラノン2.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.5μm、完全消色温度は55℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により青色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して青色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、ジデシルジメチルアンモニウムプロピオネート炭酸塩〔ロンザジャパン(株)製、商品名:CARBOQUAT〕1.0部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.4部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは8.00、表面張力は41.0mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図5参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(砲弾型)と接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記キャップには頂部に摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に青色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で青色を呈しており、キャップに装着した摩擦体を用いて摩擦すると、該筆跡は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の青色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例6
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として4,5,6,7−テトラクロロ−3−[4−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]−3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−イル)−1(3H)−イソベンゾフラノン2.0部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.5μm、完全消色温度は55℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により青色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して青色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム塩〔ロンザジャパン(株)製、商品名:ソジウムオマジン〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、キシリトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.80、表面張力は41.0mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図5参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(砲弾型)と接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記キャップには頂部に摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に青色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で青色を呈しており、キャップに装着した摩擦体を用いて摩擦すると、該筆跡は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の青色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例7
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(2−クロロアミノ)−6−ジブチルアミノフルオラン4.5部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.4μm、完全消色温度は56℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により黒色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、3−ヨード−2−プロポニルブチルカルバマート〔ロンザジャパン(株)製、商品名:グライカシル2000〕0.25部、ポリヘキサメチレンビグアナイド〔ロンザジャパン(株)製、商品名:プロキセルIB〕0.25部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.50、表面張力は40.9mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図5参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(砲弾型)を接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記キャップには頂部に摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に筆記して黒色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で黒色を呈しており、キャップに装着した摩擦体を用いて摩擦すると、該筆跡は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の黒色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例8
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(2−クロロアミノ)−6−ジブチルアミノフルオラン4.5部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.4μm、完全消色温度は56℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により黒色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、3−ヨード−2−プロポニルブチルカルバマート〔ロンザジャパン(株)製、商品名:グライカシル2000〕0.25部、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム塩〔ロンザジャパン(株)製、商品名:ソジウムオマジン〕0.25部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.75表面張力は40.5mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒内に収容し、ホルダーを介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体(砲弾型)を接続状態に組み立て、キャップを装着して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
筆記具セットの作製
前記中詰式筆記具と、長方形のSEBS樹脂製摩擦体を組み合わせて筆記具セットを得た。
前記筆記具を用いて紙面に筆記して黒色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で黒色を呈しており、摩擦体を用いて文字を摩擦すると、該文字は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の黒色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
実施例9
可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の調製
(イ)成分として2−(2−クロロアミノ)−6−ジブチルアミノフルオラン4.5部、(ロ)成分として4,4′−(2−エチルヘキサン−1、1−ジイル)ジフェノール3.0部、2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)−ヘキサフルオロプロパン5.0部、(ハ)成分としてカプリン酸4−ベンジルオキシフェニルエチル50.0部からなる色彩記憶性を有する可逆熱変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料懸濁液を得た。
前記懸濁液を遠心分離して可逆熱変色性マイクロカプセル顔料を単離した。
前記マイクロカプセル顔料の平均粒子径は2.4μm、完全消色温度は56℃であり、完全発色温度は−20℃であり、温度変化により黒色から無色に変色する。
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
前記可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、櫛型高分子分散剤〔日本ルーブリゾール(株)製、商品名:ソルスパース43000〕0.4部、窒素硫黄系化合物〔北興化学工業(株)製、商品名:ホクサイドN100〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、キシリトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.9部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.30、表面張力は40.2mN/mであった。
中詰式筆記具の作製(図5参照)
ポリエステルスライバーを合成樹脂フィルムで被覆したインキ吸蔵体2内に前記インキ組成物を含浸させ、ポリプロピレン樹脂からなる軸筒4内に収容し、ホルダー5を介して軸筒先端部にポリエステル繊維の樹脂加工ペン体3(砲弾型)を接続状態に組み立て、キャップ6を装着して中詰式筆記具1(マーキングペン)を得た。
前記キャップには頂部に摩擦部材7としてSEBS樹脂を装着してなる。
前記筆記具を用いて紙面に筆記して黒色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で黒色を呈しており、キャップに装着した摩擦体を用いて摩擦すると、該筆跡は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の黒色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
筆記具セットの作製
前記筆記具と、長方形のSEBS樹脂製摩擦体を組み合わせて筆記具セットを得た。
前記筆記具を用いて紙面に筆記して黒色の文字(筆跡)を形成した。
前記筆跡は、室温(25℃)で黒色を呈しており、摩擦体を用いて文字を摩擦すると、該文字は消色して無色となり、この状態は、室温下では保持されており、−20℃以下に冷却することにより、元の黒色に復色し、前記変色挙動は繰り返し再現された。
比較例1
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
実施例1で調整した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却してピンク色に発色させたもの)20.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、デヒドロ酢酸ナトリウム〔タイショーテクノス(株)製〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン25.0部、消泡剤0.2部、水53.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは6.30、表面張力は41.0mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例1と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例2
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
実施例1で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却してピンク色に発色させたもの)20.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、1,4ビス(3,3′−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド〔タイショーテクノス(株)製、商品名:ビオサイドNEO〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン25.0部、消泡剤0.2部、水53.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは6.82、表面張力は41.6mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例1と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例3
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
実施例1で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却してピンク色に発色させたもの)20.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、1,4ビス(3,3′−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド〔タイショーテクノス(株)製、商品名:ビオサイドNEO〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水48.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは6.82、表面張力は41.6mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例1と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例4
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
実施例2で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黄色に発色させたもの)20.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、ポリヘキサメチレンビグアナイド〔ロンザジャパン(株)製、商品名:プロキセルIB〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、キシリトール15.0部、消泡剤0.2部、水48.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.70、表面張力は41.0mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例2と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例5
実施例3で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して橙色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、ソルビン酸カリウム〔タイショーテクノス(株)製、商品名:ソルビン酸K・台糖〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン25.0部、消泡剤0.2部、水48.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.00、表面張力は40.8mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例3と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例6
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
実施例3で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して橙色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、ポリヘキサメチレンビグアナイド〔ロンザジャパン(株)製、商品名:プロキセルIB〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン25.0部、消泡剤0.2部、水48.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.70、表面張力は41.0mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例3と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例7
可逆熱変色性水性インキ組成物の調製
実施例3で調製した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して橙色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、ポリヘキサメチレンビグアナイド〔ロンザジャパン(株)製、商品名:プロキセルIB〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水43.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.65、表面張力は42.2mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例3と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例8
可逆熱変色性水性インキ組成物の調整
実施例4で調整した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、3−ヨード−2−プロポニルブチルカルバマート〔ロンザジャパン(株)製、商品名:グライカシル2000〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水43.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは6.70表面張力は40.3mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例4と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例9
可逆熱変色性水性インキ組成物の調整
実施例5で調整した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して青色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、ジデシルジメチルアンモニウムプロピオネート炭酸塩〔ロンザジャパン(株)製、商品名:CARBOQUAT〕1.0部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水42.8部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.60、表面張力は41.5mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例5と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例10
可逆熱変色性水性インキ組成物の調整
実施例6で調整した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して青色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム塩〔ロンザジャパン(株)製、商品名:ソジウムオマジン〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、キシリトール15.0部、消泡剤0.2部、水43.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.70、表面張力は41.6mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例6同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例11
可逆熱変色性水性インキ組成物の調整
実施例7で調整した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、3−ヨード−2−プロポニルブチルカルバマート〔ロンザジャパン(株)製、商品名:グライカシル2000〕0.25部、ポリヘキサメチレンビグアナイド〔ロンザジャパン(株)製、商品名:プロキセルIB〕0.25部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水43.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.38、表面張力は40.2mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例7と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例12
可逆熱変色性水性インキ組成物の調整
実施例8で調整した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、3−ヨード−2−プロポニルブチルカルバマート〔ロンザジャパン(株)製、商品名:グライカシル2000〕0.25部、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム塩〔ロンザジャパン(株)製、商品名:ソジウムオマジン〕0.25部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、ソルビトール15.0部、消泡剤0.2部、水43.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.62表面張力は40.1mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例8と同様の筆記具に内蔵して中詰式筆記具(マーキングペン)を得た。
比較例13
可逆熱変色性水性インキ組成物の調整
実施例9で調整した可逆熱変色性マイクロカプセル顔料(予め−20℃以下に冷却して黒色に発色させたもの)25.0部、ヒドロキシエチルセルロース0.5部、窒素硫黄系化合物〔北興化学工業(株)製、商品名:ホクサイドN100〕0.5部、ポリビニルアルコール0.5部、グリセリン15.0部、キシリトール15.0部、消泡剤0.2部、水43.3部を混合して可逆熱変色性水性インキ組成物を得た。
前記インキ組成物のpHは7.18表面張力は4.18mN/mであった。
中詰式筆記具の作製
実施例9と同様の筆記具に内蔵して中詰筆記具(マーキングペン)を得た。
前記各実施例及び比較例で得た筆記具を用いて以下の試験を行った。
防黴試験
各筆記具に対して、JIS Z 2911で用いた黴をインキ中に添加し、30℃で90日間経過した際の筆記具内の状況を確認した。
インキの経時による分散試験
実施例1乃至9及び比較例1乃至13で作製したインキを30mlのサンプル瓶に入れて、50℃30日間放置後のサンプル瓶のインキ中のカプセル顔料の分散状態を確認した。
経時による筆記試験
実施例1乃至9及び比較例1乃至13で作製した筆記具各二本を用いて、レポート用紙に20cmの直線をそれぞれ10行筆記する。
筆記した筆記具にキャップを嵌めて正立状態(筆記先端部上向き)で、一方は25℃で30日間、他方は50℃で30日間放置した後、レポート用紙に20cmの直線を10行筆記して試験前の筆跡と比較した。
振動試験
実施例1乃至9及び比較例1乃至13で作製した筆記具を用いてレポート用紙に20cmの直線を10行筆記する。
筆記した筆記具にキャップを嵌めて震盪機〔(株)タイテック製、レシプロシェイカー〕に正立状態(筆記先端部上向き)でセットして284rpmで5時間縦方向に振動を加えた後、レポート用紙に20cmの直線を10行筆記して試験前の筆跡と比較した。
試験結果を以下の表に示す。
Figure 2015010124
Figure 2015010124
なお、表中の記号に関する評価は以下の通りである。
防黴試験
○:黴の発生なし。
△:僅かに黴が発生。
分散試験
○:カプセル顔料が均一に混ざった状態。
△:カプセル顔料がやや混ざりにくい状態。
×:カプセル顔料がハードケーキ化した状態。
筆記試験
○:初期と比較して筆跡にかすれは見られず、筆跡は初期と同様の色濃度を有する。
×:書き出し時にかすれが見られ、筆跡濃度が初期よりも淡色化している。
振動試験
○:初期と比較して筆跡にかすれは見られず、筆跡は初期と同様の色濃度を有する。
×:書き出し時にかすれが見られ、筆跡濃度が初期よりも淡色化している。
加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の完全発色温度
加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の発色開始温度
加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の消色開始温度
加熱消色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の完全消色温度
加熱発色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の完全消色温度
加熱発色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の消色開始温度
加熱発色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の発色開始温度
加熱発色型の可逆熱変色性マイクロカプセル顔料の完全発色温度
ΔH ヒステリシス幅
1 筆記具
2 インキ吸蔵体
3 ペン体
4 軸筒
5 ホルダー
6 キャップ
7 摩擦部材
8 インキ

Claims (9)

  1. 水と、(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前記両者の呈色反応の生起温度を決める反応媒体からなる可逆熱変色性組成物を内包させた可逆熱変色性マイクロカプセル顔料と、高分子凝集剤と、側鎖にカルボキシル基を有する櫛型高分子分散剤と、水溶性樹脂と、炭素数3以上の糖アルコールと、カチオン性を有する防腐剤とからなる可逆熱変色性水性インキ組成物。
  2. 前記櫛型高分子分散剤とカチオン性を有する防腐剤の質量比が1:1〜1:10である請求項1記載の可逆熱変色性水性インキ組成物。
  3. 前記カチオン性を有する防腐剤がピリジニウム系化合物、ビグアナイド系化合物、塩素系四級アンモニウム塩化合物、非塩素系四級アンモニウム塩化合物、ノニオン性三級アンモニウム塩化合物から選ばれる一種又は二種以上の化合物である請求項1又は2記載の可逆熱変色性水性インキ組成物。
  4. 非変色性着色剤を含有してなる請求項1乃至3のいずれか一項に記載の可逆熱変色性水性インキ組成物。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の可逆熱変色性水性インキ組成物を軸筒内に収容し、前記軸筒内のインキ組成物を導出するペン体を備えた筆記具。
  6. ペン体の後端が、軸筒内に収容された繊維集束体からなるインキ吸蔵体に接触してなり、前記インキ吸蔵体にインキ組成物を含浸させてなる請求項5記載の筆記具。
  7. 前記ペン体がマーキングペン体である請求項5又は6記載の筆記具。
  8. 摩擦部材を備えてなる請求項5乃至7のいずれか一項に記載の筆記具。
  9. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の筆記具と、摩擦体とからなる筆記具セット。
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