JP2015008775A - 超音波診断装置およびそのデータ処理方法 - Google Patents

超音波診断装置およびそのデータ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】血管の血流状態をより効果的に検出できる超音波診断装置あるいはそのデータ処理方法を提供する。
【解決手段】超音波診断装置100は、照射した超音波に基づく超音波のエコーを受信してエコー信号を発生する超音波信号生成部132と、前記エコー信号に基づく超音波画像を生成する画像処理部148と、前記超音波画像を表示する表示装置164と、表示された前記超音波画像に対して超音波による計測位置を設定する計測位置設定部112と、設定された前記計測位置に基づく計測結果を使用して状態情報を求める処理条件を設定する処理条件設定部115と、計測結果を使用して前記処理条件に基づく演算処理を行い、前記状態情報を求める計測データ処理部220とを備え、計測データ処理部220により求められた前記状態情報を表示装置164に表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波診断装置に関する。
被検者の疾患を診断する情報として、例えば血管の異常、さらに具体例を挙げると血管の狭窄状態あるいは血管間の短絡状態など、を診断するのに利用する情報として、超音波診断装置により生成された血管画像が利用され、さらに血管画像に基づき計測された血流状態を表す情報が利用される。超音波を利用することにより血管画像を映し出すだけでなく、血管を流れる血流状態例えば血液の流速を検出することが可能であり、検出された血流状態は血管の異常に関する診断にたいへん役立つ。
血管の疾患例として、血管の狭窄状態などの特定の血管において生ずる異常状態があるが、それだけでなく複数の血管が関係する疾患も色々存在する。例えば血管の分岐部の前後において血管異常が生じる場合があり、正常状態であれば本来は別々に血液が流れるはずの血管同士が短絡するなどの異常を生じる場合がある。血管の異常はたいへん複雑で色々なケースがあり、これらの異常をより正確に診断するためには、血管の診断の観点から血流状態を計測できることが望ましく、診断の観点から計測された血流の状態は診断においてたいへん役立つ情報となると考えられる。
上述したような血管の異常原因をより正確に見付けようとする技術ではないが、心臓の機能を総合評価する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の技術は、心臓に向けて2つの超音波を送信し、血流の状態を検知して心臓の機能を総合評価する技術に関するものである。
特許第3373399号公報
医療現場においては、特定の血管における異常や、さらに複数の血管が関係する異常をより正確に診断しようとする研究がなされている。血管の異常には色々なケースがあり血管の異常をより正確に診断するために、疾患を診断する立場に立った血管の血流状態の検出装置あるいは検出方法がたいへん有効であると考えられる。
上述の特許文献1では、心臓の状態を血流の状態から評価する技術が論じられているが、血管の異常を診断するために役立つ計測技術については論じられていない。さらに特許文献1では、血管の疾患を診断するのに役立つ計測技術について何ら開示されていないし示唆もされていない。
本発明の目的は、血管を流れる血流状態をより効果的に検出できる超音波診断装置あるいはデータ処理方法を提供することである。
本発明に係る超音波診断装置は、照射した超音波に基づく超音波のエコーを受信してエコー信号を発生する超音波信号生成部と、前記エコー信号に基づく超音波画像を生成する画像処理部と、前記超音波画像を表示する表示装置と、表示された前記超音波画像に対して超音波による計測位置を設定する計測位置設定部と、設定された前記計測位置に対する計測結果を使用して前記処理条件に基づく演算処理を行い、前記状態情報を求める計測データ処理部と、を備え、前記計測データ処理部により求められた前記状態情報を前記表示装置に表示する、ことを特徴とする。
本発明によれば、血管の血流状態をより効果的に検出できる超音波診断装置あるいはそのデータ処理方法を、提供することができる。
本発明の一実施形態である超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。 記憶装置の記憶状態を示す説明図である。 一実施形態である超音波診断装置の動作の一例を示すフローチャートである。 表示装置に表示される表示画面の一例を示す説明図である。 図3に記載のフローチャートのステップS102の詳細フローチャートである。 図3に記載のフローチャートのステップS104の詳細フローチャートである。 図3に記載のフローチャートのステップS106の詳細フローチャートである。 図3に記載のフローチャートのステップS108の詳細フローチャートである。 図1に記載の計測データ処理部220の構成を示すブロック図である。 図3に記載のフローチャートのステップS112の詳細フローチャートである。 図3に記載のフローチャートのステップS114の詳細フローチャートである。 血管における疾患に対する血流状態の計測位置を説明する説明図である。 他の実施例の表示画面を説明する説明図である。 さらに他の実施例の表示画面を説明する説明図である。 図8に記載のフローチャートのステップS333の詳細フローチャートである。
〔1.本明細書における定義〕
本発明を実施するための一形態(以下実施例と記す)を図面に基づいて説明する。なお本明細書に使用する図面において、基本的な部分が同様である構成、あるいは基本的な部分が同様である処理を行うステップに対して同一の符号を付しており、同一符号の構成やステップに対して重複した説明を省略する場合がある。
本明細書では、「同時」の用語を、時間的に完全に同一であることを意味するだけでなく、より広い概念で使用する。例えば血管の血流速度を複数箇所で計測する場合に、複数個所の血流速度の計測時点のずれにより生じる計測誤差の影響が少ない場合に、また計測時点のずれによる誤差の影響が無視できる場合に、「同時」と記載する。「同時」の用語
本明細書では「同時」の用語の意味は、厳密な時間的同一に限るものではなく、計測時点の時間的なずれを無視できる時間的範囲内を「同時」の概念に含まれるとして扱い、誤差の影響が小さい時間的なずれの範囲内を「同時」であると記載する。
本明細書で「ドプラカーソル」とは、血液等の流れの状態を計測する位置を表すマークである。血液等の流れの状態とは、例えば血液の流速であり、血液の流速を測定する超音波画像上の位置に「ドプラカーソル」であるマークを入力して設定すると、超音波画像における「ドプラカーソル」の表示位置が血流の流速の計測位置として設定され、この設定に基づく位置に存在する血管を流れる血液の流速が計測される。
本明細書では、「設定」の用語を「入力」の用語と同じような広い意味で使用し、特に制御に関係する情報の入力や、前記入力された情報の確定、前記確定により制御的な効力を有する状態、などを含む広い意味で使用する。例えば「設定エリアに情報を表示する」と記載した場合に、内容が確定されて制御において効力を有する情報だけが「設定エリア」に表示されるのではなく、制御に関係する情報に関いて、単に入力段階であって確定していないものも含めて表示可能なエリアとの意味で使用する。従って入力されて確定する前に変更される情報も含めて「設定エリア」に表示される。
この明細書で「設定部や設定装置」は、入力行為が最終的に制御において効力を有することを目的とする色々な情報の入力操作や入力処理の機能を有する。これに対し「入力部や入力装置」は「設定部や設定装置」の機能を含め、さらに広範な情報の入力が可能である。
〔2.超音波診断装置100の全体構成〕
図1は、本発明が適用された一実施例である超音波診断装置100の全体構成を示すブロック図である。超音波診断装置100は被検者102の部位に対して超音波を照射し、被検者102から返ってきた超音波のエコーから照射した部位の超音波画像を生成して表示することができる。さらに表示された超音波画像に基づき前記部位に存在する血管に対して、特定の計測位置を選択して超音波パルスを照射し、照射した超音波パルスと返ってきた超音波のエコーからドプラ周波数を求めることにより、照射した計測位置の血管を流れる血流速度を計測することができる。この実施例では複数の計測位置を設定し、複数の計測位置の血流速度を同時に計測することができる。
同時に複数個所に対して血流速度の計測を行う場合に、計測対象に対してそれぞれ並行して超音波を照射して血流速度を計測しても良い。さらにこの方法だけでなく、例えばスキャン方法でも計測することもできる。スキャン方法とは、スキャン制御により複数個所に対して順に切り替えながら超音波パルスを照射し、そのドプラ周波数を順に計測することにより、計測対象である複数個所について、順に血流速度を計測する方法である。複数個所における計測時間のずれが生じても、血流の変化の周期に対して上記ずれが小さければ、複数個所の血流速度を計測した場合に得られた複数個所の計測値は、同時点で計測されたと見ても大きな差異が生じない。また血流速度は周期的に変化するので、変化する周期に同期させて計測すれば、すなわち計測タイミングのずれが変化する周期にほぼ一致する場合には、同一時点で計測した結果とほぼ同様の結果となる。従って本実施例では上述したように、「同時」の用語は、厳密に同一時点であるとの意味だけでなく、血流速度の変化に対して同一時点で計測を行ったと判断しても大きな計測上の誤差が生じない場合を全て含めた概念を意味する。
超音波診断装置100は、複数の振動子を備えて超音波パルスを被検者102に発信すると共に返ってきた超音波のエコーを電気信号であるエコー信号に変換する超音波信号生成部132や、超音波信号生成部132に設けられている振動子を選択的に動作させるための振動子選択部134や、超音波信号生成部132が超音波を照射するための超音波発信信号を送る送信部144や、超音波信号生成部132が受信した超音波のエコーに基づいて発生したエコー信号を受信する受信部146や、送信時と受信時とで信号の通過方向を切り替えて送信部144からの超音波発信信号を超音波信号生成部132へ送りまた超音波信号生成部132からのエコー信号を受信部146へ送る送受分離回路142や、超音波画像を生成する画像処理部148や、生成した音波画像を受けて表示画像を生成する表示画像生成回路157や、生成した表示画像を表示する表示装置164や、その他以下で説明する流速波形計測部158や、記憶装置153や、制御部120や、記憶装置240や、入力装置110や、計測位置設定部112や、出力部114や、処理条件設定部115などを備えている。
送受波150や送受波151あるいは送受波152は、超音波信号生成部132から送信される超音波パルスと返ってきたエコーを統合して表した超音波の送受波の概念を示している。超音波信号生成部132は複数の対象に対応した超音波を照射することができ、送受波150は被検者102の部位に超音波を照射し、返ってきた超音波のエコーは超音波画像を構成するのに利用される。また送受波151あるいは送受波152は血管に対して設定された複数の計測位置に対応してそれぞれ照射する超音波パルス、および照射した超音波パルスに対して返ってきたそれぞれの超音波のエコーを表しており、これらは照射した血管の計測位置の血流速度を計測するために使用される。
超音波信号生成部132で構成される探触子は、振動子から被検体102の対象組織に向かって超音波を発信しまた返ってきた超音波のエコーを受信してエコー信号に変換する装置であり、例えばリニア型やコンベックス型、セクタ型等がある。これらは、例えば計測目的や計測対象の部位等により使い分けられる。
本実施例では、複数の血流速度の計測箇所に対応して血管状態、例えば血流速度を計測するための複数の超音波を照射することが可能である。送信部144は、複数の血流速度計測箇所に対してそれぞれ血流速度の計測のための超音波、例えば超音波パルスを照射するために、第1送信回路143と第2送信回路145で代表して示す多数の送信回路を有している。また受信部146は、超音波信号生成部132から被検者102の血流速度を計測するために複数の血流速度計測箇所に対してそれぞれ照射された超音波パルスに対する複数のエコー信号を受信するための第1流速波形処理部154や第2流速波形処理部155で代表して示す多数の受信回路を備えている。しかし第1送信回路143と第2送信回路145あるいは第1受信回路147と第2受信回路149は一例であり、さらに多くの送信回路や受信回路を備え、2か所以上の箇所の血管の状態、例えば血流速度を同時に計測することが可能である。図面が煩雑になるので、ここでは代表して第1と第2の2つの送信回路あるいは受信回路についてのみ記載する。
超音波診断装置100は、更に受信部146で受信した超音波信号生成部132からのエコー信号に基づいて超音波画像を生成する画像処理部148と、受信部146の第1受信回路147で受信したエコー信号を処理し第1流速波形を生成する第1流速波形処理部154と、受信部146の第2受信回路149で受信したエコー信号を処理し第2流速波形を生成する第2流速波形処理部155と、第1流速波形処理部154や第2流速波形処理部155の処理結果を記憶する記憶装置153と、画像処理部148で生成された超音波画像や記憶装置153からの信号あるいは以下で説明する計測データ処理部220からの情報に基づき表示すべき表示画像を生成する表示画像生成回路157と、表示装置164を有している。表示画像生成回路157は表示処理回路156を有しており、また表示装置164は表示画面上に設けられたタッチパネル等の入力装置168を有しており、表示された内容に対応して入力装置168から入力操作を行うことができる。なお、表示された内容に対応した入力操作は入力装置110からも行うことができる。また、第1流速波形処理部154や第2流速波形処理部155の処理結果である計測された血管の状態、例えば血流の流速波形は、記憶装置153だけでなく記憶装置240にも記憶される。
上述したように、第1流速波形処理部154と第2流速波形処理部155は代表例であり、さらに多くの流速波形処理部が設けられ、さらに多くの計測位置の血液の流速波形を同時に処理でき、計測できる。本実施例では、第1流速波形処理部154や第2流速波形処理部155の専用の処理回路を使用したハードウエアで処理する構成を記載しているが、ソフトウエアで処理するようにしても良い。CPU(Central Processing Unit)等の処理装置の処理速度が近年ますます向上しており、専用回路を使用する代わりにコンピュータプログラムの実行によりCPU120で処理してもよい。
入力装置110は、超音波診断装置100の各種操作を行うためのインターフェイス(interface)として動作する。本実施例では、例えば、検者104は入力装置110を介して以下で説明するドプラカーソルの位置を入力する操作を行い、計測位置設定部112によりドプラカーソルの位置が前記操作に従って設定される。また検者104は入力装置110を介して以下で説明する波形処理条件を入力することにより、入力装置110は処理条件設定部115における条件設定の入力を行うためのインターフェイスになる。入力装置110は例えば、キーボードやトラックボール、スイッチ、ダイヤル等の入力を行うための機器であり、機械的な入力だけでなく音声入力であっても良いし、これらの組みあわせであってもよい。
計測位置設定部112は、超音波による血液の速度を計測するための計測位置を入力して設定する処理を行う機能を有する。超音波画像を色々なモードに従って処理し表示装置164に表示している状態で、例えば計測位置設定部112を操作すると、計測位置設定部112の機能による図4に記載の表示画面300が表示装置164に表示され、検者104が表示画面300を使用して血液の速度を計測するための計測位置の入力や計測結果に基づく処理を設定することが可能となる。
以下で説明のように、表示画面300では前記超音波画像に基づき、複数の計測位置を設定することが可能で、前記超音波画像に対して前記複数個所の計測位置が設定されると、以下で具体的に説明の如く各計測位置における血流状態が超音波によりそれぞれ計測される。血流状態としては具体的には血流の流速が計測され、計測された血流の流速をさらに処理することにより、流量や拍出量やその他の情報が血管の状態として得ることができる。またこれらの情報に関して複数の計測位置におけるデータの相互の関係、例えば差分等の処理を行うことが可能であり、これらの処理を行うことによりさらに血管の状態をよる明らかにすることができる。
表示装置164は、装置の画面上に前記生成された表示画像を含む色々な情報を表示することが可能であり、CRTやLCDといった表示機器で構成される。表示装置164と他の機器との情報伝達は有線だけでなく無線であっても良い。各画像や処理結果や処理のための設定データは、必要に応じいつでも使用できるように、記憶装置153や記憶装置240に記憶される。また出力部114は、超音波画像や色々なデータなどを出力するためのプリンタあるいはデジタルデータの出力装置、ローカルネットワークに繋がり画像データなどを送信する送信装置、などを備える。
超音波診断装置100には心電計108が設けられており、超音波診断装置100で計測された計測結果を心電計108の出力と共に表示することができ、さらに例えば超音波診断装置100で計測された計測結果を表示する場合に、心電計108の出力に同期させて、すなわち心電図に対応するように表示することができる。さらに計測結果に基づく演算処理を心電図の周期に対応して行うことができる。心電計108は一般に販売されているものを使用可能であり、データ回線を介して計測結果が時々刻々超音波診断装置100に取り込まれる。
制御部120は、CPUや、該CPUを動作させるための不揮発性メモリや、CPUの動作に使用する揮発性メモリなどを有しており、さらに色々な演算処理に必要な回路を有している。図示を省略しているが、図1に示す各構成とバス(BUS)で接続されており、上述の各構成および装置全体に対する制御、さらには色々な演算や処理を行う。特に本実施例では、制御部120は計測位置設定部112や処理条件設定部115によって設定された条件に従って、流速波形計測部158や記憶装置153や計測データ処理部220などを制御し、さらに表示画像生成回路157や計測データ処理部220や計測位置設定部112や処理条件設定部115等の各部の動作に関して、それぞれの処理タイミングを含む総合的な制御を行う。
以下で説明する計測位置設定部112や処理条件設定部115、計測データ処理部220は、図1でブロックとして記載しているが、これらは専用のハードウエアで構成しても良いが、制御部120が有するCPUで処理することが可能であり、計測位置設定部112や処理条件設定部115、計測データ処理部220は制御部120が有するCPUによって処理される機能とすることが可能である。これらの具体的な動作や処理内容は後述する。
〔3.記憶装置240の記憶内容〕
本実施例では、記憶装置153と記憶装置240とを備えているがこれらは、分けることなく一体であっても良いし、あるいはさらに多くの記憶機能を有するハードウエアに分かれていても良い。また記憶装置153が超音波診断装置100内部の記憶装置として設けられ、記憶装置240が外部のより大型の記憶装置であっても良い。
記憶装置240に記憶される主な記憶内容を図2に示すがこれは一例である。また図2の記憶内容が記憶装置153に設けられていても良く、以下記憶装置240を例に説明するが、記憶装置153に図2の構成を設ける場合には、記憶装置240を記憶装置153と読み替えればよい。
記憶装置240は、表示画像生成回路157で生成された表示画像のデータを記憶する表示画像記憶エリア242や、画像処理部148で生成されたBモードまたはMモードなどの超音波画像のデータを記憶する画像データ記憶エリア244や、流速波形計測部158で計測された計測データを記憶する計測データ記憶エリア246や、心電計108から送られてきた心電図のデータを記憶する心電図記憶エリア248や、設定された計測位置を記憶する計測位置記憶エリア252や、処理条件設定部115により設定された演算処理条件を記憶する演算処理条件記憶エリア254や、以下で説明する一致度や色々な演算結果を保持する処理結果記憶エリア260や、部位や疾患を検索ワードとして色々な種類のボディマークをデータベースとして記憶するボディマーク記憶エリア262や、それぞれの疾患に関する標準的なデータ例えば標準となる血流波形を予め保持して疾患に関する標準データベースとして動作する標準データ記憶エリア264や、被検者の過去の診断結果をデータベースとして備えている検査データ記憶エリア272、などを備えている。
予め標準データ記憶エリア264に保持している疾患に関する標準的なデータのデータベースは、例えば血管に関する疾患に関して特徴的に表れる血流波形のデータベースである。これらのデータベースから検索した血流波形は、以下で説明するように実際に計測した波形データと比較するために使用することが可能であり、必要に応じて計測結果と標準データとを対比して表示したり、これらの類似性の程度を見るためにこれらの一致度を演算したりすることも可能である。またボディマーク記憶エリア262に記憶されているボディマークのデータベースは、例えば疾患あるいは部位を検索ワードとしてボディマークを検索して表示することが可能で、複数個一度にあるいは切り替えながら表示して表示された候補の中から適切なものを選択して決定することも可能である。
上述した記憶装置240に保持されている画像データを含む色々なデータは、必要に応じてローカルネットワーク(図示を省略)を介して他のシステムや装置から記憶装置240や記憶装置153に取り込むことが可能である。さらに記憶装置240や記憶装置153に記憶されている上述のデータを出力部114からプリントアウトすることができ、さらに出力部114を介して病院内などのローカルネットワークに送信できる。このようにして病院内に設けられた共用のデータ管理システムに、超音波診断装置100により計測された画像データや処理結果を送信し、集中管理することができ、また集中管理されているデータを取り込んで利用することが可能である。
記憶装置240または記憶装置153には、超音波診断装置100を構成する種々の構成を動作させるためのプログラムが格納されている。記憶装置240または記憶装置153は例えば、半導体メモリあるいは光ディスク、磁気ディスクなどの記憶媒体あるいはこれらの組み合わせで構成されている。
〔4.超音波診断装置100の動作の概要〕
図1に示す超音波診断装置100における超音波画像の表示や、表示された超音波画像を用いた血管状態の計測である例えば血流速度の計測や、血管の状態を診断するための計測結果を使用した色々な処理や、疾患の特徴となる標準データとの一致度の演算処理などについて、その概要を図3に記載のフローチャートを用いて説明する。図3に記載のフローチャートについて、さらに具体的な内容を以下で詳細なフローチャートを用いて詳述する。図3に記載のフローチャートを実行するために必要な情報や実行に基づいて得られた情報は、一時的に記憶装置153に記憶され、さらにまた記憶装置240に記憶される。さらに記憶装置240に記憶されたデータ等は長く保存され、必要に応じて読み出して診断業務に利用することが可能であり、上述したように他のシステムに送信して管理することが可能であり、必要に応じて管理されているデータを記憶装置240や記憶装置153に取り込むことが可能である。記憶装置240あるいは記憶装置153の具体的なデータの記憶状態は図2を用いて上述したとおりである。
図4に記載の表示画面300は、図3に記載のフローチャートを実行する場合に利用される表示画面の一例であり、計測条件や計測位置や処理条件を設定するのに利用される。また計測結果や、計測結果に基づいて処理された処理結果等を表示するのに利用される。図4は一例であり、図4に記載のデータを全て表示しなければならないわけではなく、必要に応じこれらの内から望ましいものを選択的に表示したり、操作の状態に応じて選択的に表示したりすることが可能である。なお、図4に示す表示画面300の例では、血流状態の計測位置が2か所設定されている。説明を簡単にするためにこの実施例では血流状態の計測位置を2か所としたが、必要に応じ2か所以上の計測位置を設定し、2か所以上の計測を行って表示し、さらに多くの計測結果を使用して色々な処理を行うことが可能である。
図3に記載のフローチャートでは、図3に記載のフローチャートを構成するステップS102〜ステップS124の夫々は、使用するデータの内容や処理結果が表示装置164に表示され、また記憶装置153や記憶装置240に記憶されているデータが使用され、さらにその処理結果が再び記憶装置153や記憶装置240に記憶される。また処理に伴う色々な操作やデータの入力が入力装置110または入力装置168から行われるので、上記ステップS102〜ステップS122の各ステップと、表示装置164や、記憶装置153または記憶装置240や、入力装置110または入力装置168が、バスライン122で概念的に接続されているように図3に記載している。
〔4.1ステップS102〕
図3に記載のフローチャートおいて、ステップS102で図1に記載の画像処理部148でBモード表示あるいはその他のモード表示の超音波画像を生成し、生成された超音波画像が表示画像生成回路157に送られ、表示装置164に超音波画像が表示される。本実施例では画像処理部148で生成された超音波画像は例えばBモード表示の画像である。Bモード表示の超音波画像とは、照射した超音波の反射波に基づき超音波信号生成部132から出力されたエコー信号の強度を輝度(Brightness)に変換して生成した超音波画像である。表示される超音波画像は色々なモードの画像があり、Bモード表示の他に、例えば、時間軸に対する振幅(Amplitude)の状態を表すAモード表示や時間軸に対する動き(Motion)の状態を表すMモード表示などがある。ステップS102では、以下説明の図4に記載する計測位置設定エリア340に表示される場合と異なり、超音波画像が表示装置164に大きく表示される。
ステップS102における超音波画像の表示状態において、表示された超音波画像に基づく計測などに関する処理を行う場合に、計測処理を開始するための指示が検者104により行われる。計測処理の開始の指示は、ステップS102で表示している超音波画像に表示された計測処理を開始するための表示(図示せず)を選択したり、あるいは入力装置110から計測処理を開始するための操作を行ったりすることにより行われる。計測処理の指示がなされると、計測処理の操作を行うための図4に記載の表示画面300が表示装置164に表示される。ステップS102は計測処理開始部としての機能を有する。さらに詳細については以下で図5を用いて説明する。
図4に記載の表示画面300は、ステップS102で計測処理の開始操作が行われたときに表示される表示画面の一例である。表示画面300には、計測位置設定エリア340と波形表示エリア370と処理条件設定エリア310とボディマーク表示エリア400とを備えている。これらについてはそれぞれ以下で説明する。なお、図4では上述した各エリアが全て設けられているが、例えば計測位置設定エリア340に計測位置を入力した後に計測動作が行われてその結果が波形表示エリア370に表示されるので、実際には計測位置設定エリア340の設定時には、波形表示エリア370に計測結果は表示されない。このため、計測位置設定エリア340に計測位置を設定している状態では、波形表示エリア370を設けないで、計測位置設定エリア340を大きく表示して計測位置を設定し易くし、計測位置の設定が終わり計測位置に基づく計測が開始されたときに波形表示エリア370を設けるようにしても良い。このようにすることで、超音波画像342を大きく表示でき、計測位置の設定作業が容易となる効果が生じる。
〔4.2ステップS104〕
図1に記載の計測位置設定部112は、計測位置を入力して設定するため処理を行い、その動作の専用回路を使用し行っても良いが、制御部120のCPUにより行っても良い。ここでは、計測位置設定部112の機能を、制御部120のCPUにより達成する場合のCPUの処理動作について以下に説明する。
計測位置設定部112は、表示装置164に表示されているBモードあるいはMモードなどの超音波画像において、検者104が操作して、血流速度などの血管の状態を計測するための複数の計測位置に、例えば血管画像の複数の位置にドプラカーソル352や354を入力して設定する。表示画面300の計測位置設定エリア340には、ツールエリア350が設けられ、複数個のドプラカーソル352や354他が表示されている。検者104はツールエリア350のドプラカーソル352や354他を順に選択して、超音波画像342における計測位置に移動することにより、計測位置を入力することができる。必要な計測位置の入力およびそれらの設定が完了すると、設定された計測位置に計測用の超音波パルスが送受波151や送受波152で示すように超音波信号生成部132から照射しそのエコーを受信してそのドプラ効果から、各計測位置における血流の速度を計測することができる。各計測位置における血流の速度の時間的な変化を波形として流速波形計測部158で計測し、表示装置164で表示することができ、さらに後述する計測データ処理部220の色々な処理に使用することができる。
ドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354などで示す計測位置の設定は、例えばマウスなどの入力装置110に設けられたポインティングデバイスを使用する入力操作だけでなく、表示装置164の表示面の上に設けられたタッチパネルなどで構成される入力装置168から行うことが可能である。この場合は、例えば表示装置164の表示面に画像処理部148で計測したBモードやMモードなどの超音波画像を例えば図4に示すように表示し、タッチパネル等の入力装置168を使用してツールエリア350に表示のドプラカーソル352あるいはドプラカーソル354その他を順に計測位置に移動することにより、計測位置を入力できる。このようにタッチパネル等の入力装置168を使用してツールエリア350に表示のドプラカーソル352やドプラカーソル354を使用することで、非常に簡単にしかも正確に計測位置を設定することができる。
図4では、超音波画像342に対してドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354に代表される計測位置を設定する。超音波画像342はリアルタイムで生成される超音波画像であり、仮に超音波信号生成部132の位置がずれてしまったり、あるいは確認のために他モードの画像を生成したりした場合に、せっかく設定した計測位置の設定が無駄になる。一方の手で超音波信号生成部132を操作しながら他方の手で計測位置を入力することにたいへんな労力を必要とする。また例えばBモード表示で計測位置を設定して計測を行っている時点で、他モード表示が必要となりモード表示を変更すると設定された計測位置が消えてしまい、再び表示画面300を表示して上述のBモード表示を行った場合に、計測位置を最初から設定することはたいへん労力が掛かる。
計測位置を設定した計測を行った後、一旦他のモードの超音波表示を行い、その後再び前の表示モードに戻した場合に、あるいは探触子を動かして超音波画像342の組織内容が変わった後、再び以前と同じような超音波画像342を表示した場合に、計測位置設定エリア340に表示されている設定再生表示344を選択する。設定再生表示344の操作により、先に設定した計測位置が記憶装置240あるいは記憶装置153から読み出されて再び超音波画像342に重ねて表示される。この場合に超音波画像342に対する計測位置がずれることが考えられるが、そのずれは小さいので、それぞれの計測位置であるドプラカーソルをそれぞれ修正することは容易である。例えばドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354の位置が最適位置に対してずれている場合に、カーソルで対象のドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354を順に選択して位置を調整することが、最初から設定するよりは容易である。このようにすることで作業の負担を軽減でき、作業効率の向上を図ることができる。
図3のフローチャートにおいて、ステップS102により表示画面300が表示されると、次にステップS104に示す計測位置の設定や、ステップS106に示す計測された計測結果に基づく演算処理の内容を指示する処理条件の設定のための操作が行われる。ステップS104とステップS106はどちらを先に行っても良く、また計測位置の設定と処理条件の設定を分けないで、計測位置の設定の途中で処理条件の設定を行うあるいはこの逆など、ステップS104とステップS106とを分けないでこれらの設定項目を入力し易い順に入力しても良い。ここでは理解し易いように計測位置の設定と処理条件の設定とに分けて設定するものと仮定して説明する。また計測位置を設定するステップS104を先に行い、次に演算処理の内容を入力するステップS106を行うと仮定して、以下説明する。なおステップS104は計測位置設定部として動作し、ステップS106は処理条件設定部およびボディマーク表示部として動作する。
本実施例では、ステップS104で例えば検者104が頸動脈の狭窄状態を計測するために、頸動脈の狭窄部分402を挟むようにして、頸動脈の狭窄部分402の上流側と下流側に血流速度を計測する位置を設定する。計測位置の設定方法は、上述したように、ツールエリア350に表示のドプラカーソルの内、最初にドプラカーソル(A)352を選択して計測したい位置に移動する。図では頸動脈である血管412にドプラカーソル(A)352が移動して設定する。次にツールエリア350のドプラカーソル(B)354を選択し、頸動脈である血管414にドプラカーソル(B)354を移動して設定する。このようにして頸動脈の狭窄部分402を挟むようにして血管412と血管414にそれぞれ血流速度を計測するためのドプラカーソル(A)352とドプラカーソル(B)354とが設定される。
例示したように2つのドプラカーソル(A)352とドプラカーソル(B)354とが設定されると、2つのドプラカーソル(A)352とドプラカーソル(B)354とが記憶装置240の計測位置記憶エリア252に記憶される。記憶された計測位置は、図4の計測位置設定エリア340に記載の設定再生表示344の操作により、読み出して利用することが可能である。
〔4.3ステップS106〕
ステップS106で、計測された計測結果に基づいて状態情報を求めるための演算処理の条件を入力する。図4に示す処理条件設定エリア310には、例えば、計測する部位名を入力して設定するエリア312や、疾患内容を入力して設定するエリア314や、複数の計測波形の比較方法を入力して設定するエリア322や、複数の計測結果に基づく演算処理の内容例えばこの実施例では計測された複数の波形を使用した演算処理の内容やさらに比較対象を設定するなど演算処理に関係する処理内容を設定するエリア324、等が設けられている。これらのエリアに入力して設定することにより、複数の波形を基に演算して求める状態情報を得るための処理条件を設定したり、計測された結果から関係しそうな疾患の種類を絞り込んだりする処理が可能となる。ステップS106は処理条件設定部として動作する。
本実施例では一例として、ステップS106で図4の処理条件設定エリア310の部位入力エリア312に部位として頸動脈を入力し、エリア314に疾患として狭窄をそれぞれ入力して設定する。この例の他に部位入力エリア312に入力する部位としては、例えば肺動脈や大動脈などがある。またエリア314に入力する疾患の種類としては、例えば狭窄の他に短絡やバイパスなどがある。これらは単に一例であり、その他にも色々ある。直接エリア312やエリア314に入力装置110から入力しても良いが、エリア312やエリア314に表示されている記号「▼」を選択すると、プルダウン方式で、候補の一覧がそれぞれ表示され、候補の中から適切なものを選択することにより入力することができる。
エリア322では比較する対象を選択することが可能である。例えば比較対象となる複数の波形を、輝度パターンで画像化した流速波形で比較する方法や、流速波形のトレース線で比較する方法、あるいは流速波形から得られるピーク値を互いに比較する方法、あるいは互いの波形の積分値を演算して互いの積分値を比較する方法などを設定することできる。これらの入力は、エリア322に表示された記号「▼」を選択することにより候補のリストが表示され、表示された候補のリストから適切なものを選択することで入力することができ、設定することができる。例として本実施例ではエリア322に輝度パターンが入力され、流速波形の輝度パターンで互いに比較する方法が設定されている。
エリア324には、計測結果から状態情報386を得るための演算条件である演算処理の内容を入力する。エリア324に設けられたエリア332には、求めたい内容を入力する。このエリア332の内容は、エリア334に入力した内容と比較することが可能である。エリア324には計測結果をそのまま指定する内容の入力を行っても良いし、複数の計測結果に基づいて演算などにより求めた演算処理結果を指示する入力を行っても良い。エリア332への指示の方法としては、もちろん直接指示内容を入力しても良いが、プルダウン記号である「▼」を選択して、候補のリストを表示し、表示された候補から適切なものを選択するようにして入力しても良い。
エリア332の入力と設定について具体的な例で次に説明する。ドプラカーソル(A)352における計測結果として波形表示エリア370に表示されている波形382が得られたとし、ドプラカーソル(B)354における計測結果として波形表示エリア370に表示されている波形384が得られたとする。血流の流速波形を表す波形382から血流の流速波形を表す波形384を減じた波形を状態情報386として得たい場合には、エリア332に状態情報386を得るための演算式を記載する。この場合は、例えば演算式として「A−B」を記載する。この演算式で「A」はドプラカーソル(A)352に付された記号と対応しており、ドプラカーソル(A)352における計測結果を表す。またこの演算式で「B」はドプラカーソル(B)354に付された記号と対応しており、ドプラカーソル(B)354における計測結果を表す。
ここで演算式の「A」や「B」は次のように定義することが可能である。1つの定義は、計測位置を表すドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354に対応させる方法である。この実施例で一例としてツールエリア350に表示されているドプラカーソルマークに既に(A)や(B)の符号が付されているが、超音波画像342に設定したときに順に(A)や(B)の符号を付すようにしても良い。また、「A」や「B」の代わりに「1」や「2」の符号を使用しても良い。重要なことは演算式の変数とドプラカーソルとの対応関係が定められていることである。
他の定義は、計測結果と演算式の変数とが対応付けられていることである。波形382を「A」と定義し、波形384を「B」と定義し、「A」や「B」を演算式の変数として演算式を作成してエリア332に入力し設定することである。この実施例では、エリア332に設定された演算式「A−B」の変数「A」が波形382を表しており、変数「B」が波形384を表しているので、演算式「A−B」が入力され設定されると、波形382から波形384が減算されて、その結果が状態情報386として出力される。例えば演算式「A+B」がエリア332に設定されると、波形382と波形384が加算された波形が状態情報386として出力される。変数「A」や変数「B」は一例であり、変数「1」や変数「2」を使用して良い。
上記説明は一例として血流の流速で説明したが、例えば演算式として「Sa*A−Sb*B」と設定し、変数「Sa」としてドプラカーソル(A)352の位置の血管の断面積を入力し、変数「Sb」としてドプラカーソル(B)354の位置の血管の断面積を入力すると、「Sa*A」は、ドプラカーソル(A)352の位置の血液の流量を表し、「Sb*B」はドプラカーソル(B)354の位置の血液の流量を表すので、流量の差を演算により算出することが可能となる。このように演算式を入力することにより、例えばドプラカーソル(A)352の位置とドプラカーソル(B)354の位置との間で他の血管との短絡状態が生じているなどの色々な異常状態を検知するために有効な情報を得ることができる。ここで演算処理とは、四則演算に加え、大小関係の判断や予め記憶されている特性を含むデータから最適な値を選択する処理などを含む。
エリア322に入力する処理内容として例えばピーク値に基づく処理を選択し、エリア332に演算式「A−B」を設定すると、波形382と波形384とのピーク値の差が演算されて状態情報386として算出される。またエリア322に心拍の1サイクルの積分値を設定しエリア332に演算式「A−B」を設定すると、波形382の心拍の1サイクルの血液の量がと波形384の心拍の1サイクルの血液の量との差が演算されて出力される。
エリア324の「状態情報386」の欄に単に「A」と入力すると、状態情報386は「A」として定義したドプラカーソル(A)352の位置の計測結果が状態情報386として出力される。エリア334に入力された内容と比較され、例えば一致度である類似性が演算されて出力される。
エリア334はエリア332に指示した内容と比較される比較対象を入力するために設けられている。ここで説明する例では、エリア332に指示した内容である状態情報386は演算式「A−B」によって求められる値であり、エリア332に指示された演算結果と比較される比較対象388は、エリア334の指示内容であり、この例では狭窄に関する標準波形である。エリア332の指示により求められた結果とエリア334に指示されたデータとの類似性例えは一致度が演算され、エリア372に表示される。類似性が高い、例えばエリア372に表示された一致度が高いかどうかを、診断の材料として使用することが可能となる。またエリア332に指示した内容と比較の相手となるエリア334に指示した内容とを、例えば状態情報386と比較対象388とのように対比して表示することが可能となる。この対比結果も診断の材料として使用することができる。ここで対比して表示するとは、互いに比較できるように、例えば並べてあるいは重ねて表示することであり、重ねて表示することに限定するものではない。
エリア336には被検者102に関する過去のデータの有無が表示され、この過去のデータを例えば、計測された結果に基づくエリア332の指示により得られたデータと比較することで被検者102の状態の時間的な変化を知ることができる。具体的に次のように利用することができる。エリア332に記号「B」を入力すると、ドプラカーソル(B)354における計測結果を指定でき、さらに過去に計測された記号「B」に関係するデータをエリア336に指示することにより、過去に計測されたドプラカーソル(B)354における計測結果に対して現在計測されたプラカーソル(B)354における計測結果を比較することが可能となる。疾患状態の悪化あるいは改善の有無を検知することが可能となる。このように過去の計測データあるいは複数の計測データを基にして得られた過去のデータを対比するデータとすることにより、診断に役立つ情報を得ることが可能となる。
〔4.4ボディマークの表示〕
ステップS106でさらに処理条件設定エリア310の入力に基づいてボディマーク表示エリア400に入力された計測位置を表示したボディマークが表示される。例示した頸動脈に対する血流速度の計測位置の設定状態は、理解を助けまた操作ミスを低減するためにボディマーク表示エリア400に表示される。ボディマーク表示エリア400は、以下で説明する処理条件設定エリア310の部位入力エリア312やエリア314の入力を行うと対応するボディマークが、図2に示す記憶装置240のボディマーク記憶エリア262から検索されて表示される。表示されたボディマークが適切で無い場合に、ボディマーク表示エリア400をクリックすることで記憶装置240のボディマーク記憶エリア262に記憶されているボディマークが読み出され、順に表示される。表示されたボディマークの中から適切なものを選択することにより適切なボディマークが表示される。上述のようにステップS106は処理条件設定部として動作するだけでなく、ボディマーク表示部としても動作する。
〔4.5ステップS108〕
ステップS106における入力された内容に対して確定の操作がなされると入力された内容が設定された状態となり、ステップS106からステップS108に実行が移り、計測位置に対応した計測が実行される。例えば計測を実行するための表示316を選択すると処理条件設定エリア310や計測位置設定エリア340に入力された内容が設定され、ステップS106からステップS108に実行が移り、計測位置に基づく計測が実行される。ステップS108は計測部として動作する。
ステップS108で、超音波画像342において設定されたドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354の計測位置に対する血流速度の計測が行われる。ドプラカーソル(A)352の計測位置やドプラカーソル(B)354の計測位置対して超音波信号生成部132から計測用の超音波パルスが照射され、ドプラカーソル(A)352の計測位置やドプラカーソル(B)354の計測位置から戻ってきた超音波の反射波を受信して、送信した超音波パルスと受信した超音波の反射波との周波数の変化から反射波の発生の基となった血液の移動速度を演算により算出する。この計測方法はドプラ計測方法であり、超音波パルスを繰り返し送受信して位置情報を有する速度を演算するパルスドプラ法、あるいは連続超音波を送受信して位置情報を有しない速度を演算する連続波ドプラ法が用いられる。
ドプラカーソル(A)352に関する超音波の送受信周波数の差は図1の第1流速波形処理部154で算出されて一旦記憶装置153に記憶される。さらにドプラカーソル(B)354に関する超音波の送受信周波数の差は第2流速波形処理部155で算出されて同様に記憶装置153に記憶される。さらに多くの計測位置が設定されている場合には、設定位置に対して計測用の超音波が照射され、計測位置に対応する図示しない流速波形処理部により同様に各計測位置における送受信周波数の差が演算され、記憶装置153にそれぞれ記憶される。記憶装置153に記憶された計測結果は記憶装置240の計測データ記憶エリア246にも記憶される。
ステップS108でさらに、記憶装置153に記憶した超音波の送受信波の周波数の差に基づいてドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354における血流の流速が計測され、その結果が心電図374と共に波形表示エリア370に表示される。ドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354における血流の流速の計測結果である波形は、心臓の動きに基づいて繰り返される連続波形である。連続する波形は見難くまた理解しづらいので、心電図374に同期した波形で波形表示エリア370に表示する。波形表示エリア370への表示方法として心電図374の1周期あるいは数周期を表示単位として表示することが可能であり、心電図374の1周期に対応させて表示するか、あるいは数周期つながった状態で表示するかは選択可能である。図4の波形表示エリア370に表示する波形382はドプラカーソル(A)352において計測された血流の流速波形の例であり、波形384はドプラカーソル(B)354において計測された血流の流速波形の例である。なお本実施例では、心電図374は心電計108からリアルタイムで送られてくるデータに基づく波形である。
本実施例では、心電図374に対比するようにして波形382や波形384を表示するので、心臓の動きとドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354における血流との関係を容易に理解することができる。また波形382や波形384を対応して表示しているので、波形382や波形384の波形の違いを容易に理解することができる。本実施例ではさらに、エリア324のエリア332に入力した演算条件により算出された結果である状態情報386を心電図374や波形382や波形384と対比するように表示しているので、状態情報386の状態を容易に理解することができる。
なお本実施例では、心電図374を波形表示エリア370に表示しているが、心電図374の表示を消去することも可能である。ただし心電図374の表示を消去しても波形382や波形384は心電図に同期するように表示させる。
〔4.6ステップS112〕
図3に記載のフローチャートのステップS112では、図4に記載のエリア324に入力されて設定された演算式に従った処理が実行され、状態情報386が算出される。ステップS112は以下に説明の如く状態情報386を求める機能を有する計測結果処理部として動作する。図4の実施例では、エリア332に入力された演算式「A−B」の演算処理が行われ、その演算結果が状態情報386として波形表示エリア370に表示される。ここで変数「A」はドプラカーソル(A)352における計測結果であり、波形表示エリア370に表示された波形382で示される。また変数「B」はドプラカーソル(B)354における計測結果であり、波形表示エリア370に表示された波形384で示される。演算処理に基づき求めた状態情報386は波形表示エリア370に表示される。上述した状態情報386や以下で述べる一致度の演算は計測データ処理部220で行われる。計測データ処理部220のより具体的な構成やステップS112のさらに具体的な処理ステップは以下で詳述する。
波形表示エリア370における状態情報386の表示位置は、操作により変更することが可能であり、状態情報386だけでなく比較対象388や計測結果である波形382や波形384や心電図374も同様に表示位置を変更することが可能である。これら代表して状態情報386について説明する。表示されている状態情報386を選択すると、例えばカーソルを合わせてクリックすると、状態情報386の表示位置が移動可能となり、カーソルを移動する操作に従って移動する。望ましい位置に移動して、例えば「ENTERキー」を操作するなどして移動操作を完了すると、移動位置が記憶され、この後は記憶された位置に状態情報386が表示される。波形表示エリア370の他の表示も同様にして表示位置を変更することができる。
またX軸やY軸を選択するとX軸やY軸の単位長さが変更可能となる。例えばY軸を選択すると「自動」や「自由」が表示され、「自動」を選択するとY軸の目盛が自動設定される。「自由」を選択するとX軸の目盛を自由に変更でき、変更状態が記憶されて以下の表示では記憶された状態で表示される。例えばY軸の端部を選択して移動するとY軸の目盛を変化させることができる。
心電図374のX軸を選択すると表示周期を設定することができる。心電図374の表示周期として1拍を選択すると、他の波形の表示も1拍に対応した表示となる。2拍あるいは3拍を指定すると、他の波形の表示も2拍あるいは3拍に対応した表示となり、波形表示エリア370に表示する波形のX軸である時間軸の表示サイクルを選択できる。
図4の記載の例では、比較対象388と状態情報386とが重なって表示されているが、互いに重ならない表示に変更することが可能である。比較対象388または状態情報386を選択し、選択した方の表示位置を変えることにより、互いに重ならない表示に変更可能である。さらに状態情報386や比較対象388は心電図374の位相に対応して同じ周期で表示しているが、状態情報386と比較対象388との表示位置をX軸方向にずらすことにより、状態情報386と比較対象388との表示の位相関係を変えることが可能である。また波形の縦軸あるいは波形のピーク値を選択することにより386や比較対象388の波高値を変えることができる。
〔4.7ステップS114〕
ステップS112でエリア332に入力された指示に従い状態情報386が求められ、この状態情報386に基づきステップS114で疾患などの標準データとの一致度を演算する。ステップS114で演算された一致度はエリア372に表示する。ステップS114での一致度の演算は、上述のとおり、状態情報386とエリア334に入力された比較対象とに関して行われる。この一致度の演算により、被検者102の症状である状態情報386がどの疾患の症状に関係するかの関連度が明らかになる。これらの関係度は診断の材料としてたいへん有効である。
エリア332の入力により、被検者102の症状である病変に関するデータが求められ、エリア334では色々な疾患に関する標準的な症状である病変が選択され、これらの関係する程度が一致度として演算される。被検者102の症状と疾患の標準データとの関連性である一致度は、図1に記載の計測データ処理部220により演算される。計測データ処理部220の詳細構成および一致度の演算のためのステップS114の詳細なフローチャートは以下で詳述するが、一致度の演算の概要は次のとおりである。
ステップS108で計測された計測結果は、記憶装置153や記憶装置240に記憶される。これらの計測結果が用いられて、処理条件設定部115により定められてエリア322やエリア332に入力された処理条件に基づき、被検者102の症状などを表す状態情報386がステップS112の処理により求められる。状態情報386は記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
さらにステップS112でさらに状態情報386と比較させる比較対象388が疾患の標準データとして求められる。この実施例では比較対象388は頸動脈の狭窄の標準データであり、図2に示す記憶装置240の標準データ記憶エリア264に記憶されているデータベースから検索により求められ、検索により求められたデータは図4の波形表示エリア370に状態情報386と対比して比較対象388として表示される。ステップS114で、被検者102の症状である状態情報386と疾患の標準データである比較対象388との一致度が演算されて、エリア372に表示される。
エリア332と比較される比較対象388は、疾患に関する標準データ等であっても良いがそれだけでなく、同一被検者102の過去の検査データであっても良い。同一被検者102の過去の検査データの有無が、エリア336に表示される。エリア336の表示に基づき、エリア334のプルダウン表示「▼」を用いて一覧を表示し、該一覧から過去の検査データを指定すると比較対象388として過去の検査データを指定できる。同一被検者102の過去の検査データと比較することで、被検者102の最新のデータと過去のデータが波形表示エリア370に対比して表示され、被検者102の症状の変化状態が診断に利用できる。ここで対比して表示するとは、互いに比較できるように、例えば並べてあるいは重ねて表示することであり、重ねて表示することに限定するものではない。
一致度の演算は一回だけでなく、必要と思われる疾患の標準データを色々変更して、何度も行うことができ、これらのデータは記憶装置153や記憶装置240に記憶される。ステップS122の処理では、ステップS114で演算した一致度などから病変の種類を判別する。この具体的な処理手順は以下で詳述する。本実施例では、疾患の標準データとなる比較対象388の内容を変更しながら何度も一致度を演算できるので、ステップS122で一致度を演算したもののリストを出力する。
必要の場合には上述の処理の繰り返し、ステップS122の後にステップS124で計測処理や、被検者102の症状と疾患の標準データである比較対象388との比較や、一致度の計算および病変の種類の判別等を終了したかどうかをステップS124で判断し、さらに作業を進める場合には、ステップS104に戻り、上記処理を繰り返す。必要な全体処理を終了するステップS124で作業の終了を判断し、一連の作業を終了する。
〔5.超音波診断装置100の処理動作の詳細説明〕
〔5.1ステップS102の詳細説明〕
上述した図3に記載のフローチャートのステップS102の詳細を、図5に記載のフローチャートを用いて具体的に説明する。図5に記載のステップS102の詳細フローチャートは制御部120により実行され、計測処理開始部として動作する。図5に記載のフローチャートは一例であり、この実施例に限るものではない。被検者102の超音波を照射し、表示装置164に超音波画像を表示している状態では必要に応じて色々な表示モードで超音波画像を表示することができる。表示する超音波画像の表示モードを変更したい場合には、表示モードの変更を行うための入力を行うと、この入力がステップS202で判断され、ステップS202から実行がステップS204に移り、ステップS204で設定された表示モードの超音波画像が図1の画像処理部148で生成される。
ステップS206では、探触子の操作に基づく超音波画像が画像処理部148で生成され、生成された超音波画像が表示装置164で表示される。一方超音波画像の表示モードの変更が行われていない場合は、今までの表示モードで画像処理部148が超音波画像を生成し、生成した超音波画像が表示装置164に表示される。
表示された超音波画像に基づいてさらに計測や病変の判断処理等を行う場合には、指示によりステップS220が実行される。この指示は、例えば、上記超音波画像の表示面に表示される操作マークの選択により行われる。あるいは入力装置110からの操作により行うことも可能である。このような操作が行われると、ステップS208から実行がステップS220に移り、上記計測処理等を行うための図4に示す表示画面300が表示装置164に表示される。
一方上記計測処理を行わない場合にはステップS208からステップS212に実行が移り、ステップS214で画像処理部148が生成した超音波画像を記憶する指示があったかどうかをステップS214で判断する。超音波画像を記憶する指示があるとステップS216が実行され、画像処理部148が生成した超音波画像が記憶装置240の図2に記載に画像データ記憶エリア244に記憶される。その後再びステップS202が実行される。ステップS202からステップS206、ステップS208、ステップS212、ステップS214、そして再びステップS202を実行することにより、ステップS206による探触子の操作に基づく画像が表示装置164に表示される。そして超音波画像を記憶する指示がなされるとステップS214でその指示が検知され、ステップS216を実行し、超音波画像が記憶装置240に記憶される。また表示モードの変更の指示がなされるとステップS204が実行され、画像処理部148は指示されたモードで超音波画像を生成する。例えばBモードの画像を表示する指示がなされると画像処理部148は指示されたBモードの超音波画像を生成する。
さらに超音波画像の撮影作業を終了する指示がなされると、ステップS212で超音波画像の撮影終了指示が検知され、ステップS212から実行がステップS222に実行が移り、一連の処理を終了する。また計測処理を行う指示がなされると、その指示がステップS208で検知され、上述したようにステップS220が実行されて、表示画面300が表示装置164に表示され、実行がステップS220から図3に記載のステップS104に移る。
〔5.2ステップS104の詳細説明〕
図3に記載のフローチャートのステップS104に関する1つの具体例を図6に示す。図6に記載のフローチャートは制御部120により実行され、図1に記載の計測位置設定部112として動作する。図1に記載の計測位置設定部112は専用のハードウエアで構成しても良いし、制御部120の実行により処理される機能ブロックとして構成しても良い。図6に記載の例は、計測位置設定部112を制御部120の実行により達成する場合の制御部120の処理内容を示す。
図6に記載のフローチャートは、図5に記載のフローチャートに続いて実行され、計測位置を新たに入力して設定する場合は、ステップS231からステップS232に実行が移り、ステップS232で図4に記載の計測位置設定エリア340を利用して計測位置の入力が行われる。ここの示す内容は一例であり、計測位置設定エリア340のツールエリア350に記載されているドプラカーソルを利用する。
この実施例では、例えば、ツールエリア350に記載されているドプラカーソルを選択して超音波画像342における計測したい位置である計測位置に移動して設定する。特にツールエリア350に記載のドプラカーソルを順に使用しなければならないことは無いが、その後の色々な処理において、ドプラカーソル位置における計測結果と演算処理との関係を対応付けることが望ましく、計測位置と計測結果と計測結果を使用する処理条件との対応付けが明確となるように、計測位置の入力および設定を行うドプラカーソルには異なる表示がなされているあるいは異なる符号が付されていることが望ましい。
例えば先ずステップS232で、ドプラカーソル(A)352を選択して、図4の超音波画像342の計測したい位置に移動して、例えばドプラカーソル(A)352として示す位置に入力する。ステップS234による計測位置の入力に関して超音波で計測する上で問題がないかどうかをステップS236でチェックする。例えばドプラカーソル(A)352とドプラカーソル(B)354とが近接して設定された場合に、ドプラカーソル(A)352の計測のための超音波の送受波151が他の血管をも貫通することになり、他の血管の影響を受けてしまうとか、血液の流れに対して垂直に近い角度になりドプラ効果が十分に得られないなど、正確に計測できない問題が生じないかどうかをステップS236で処理する。問題がある場合には、ステップS237で問題ありと判断して、実行がステップS238に移り、問題点に関するエラーメッセージが表示されてステップS234に実行が戻る。
ステップS236での処理の結果、計測に関する問題が見付からない場合には、ステップS237から実行がステップS239に移り、計測位置に関する必要な設定が終了したかどうかを判断する。この場合に検者104は、積極的に計測位置の設定の終了を意味する入力を行っても良いし、所定時間が経過したことで制御部120が計測位置の設定の終了と判断しても良い。計測位置の設定を更に続ける場合には、ステップS239からステップS231を介してステップS232に制御部120の実行が戻り、上記動作が繰り返され、必要な数の計測位置の設定が行われる。
本実施例では、計測位置が2か所であり、先ずドプラカーソル(A)352が入力されて設定され、次に制御部120の実行がステップS239からステップS231およびステップS232に移動し、ツールエリア350のドプラカーソル(B)354がステップS232で選択されて、ステップS234で入力され、設定される。
計測位置を既に設定した後例えば他の表示モードによる確認が必要となり表示モード変更した場合にせっかく入力し、設定したドプラカーソルが消えてしまい、新たに入力をし直すことが必要となると作業上の無駄が多い。設定したドプラカーソルが消えてしまった後、再び以前の表示モードに戻されるなどの結果、一旦設定して消された計測位置を再び利用したい場合が生じる。このような場合には、設定再生表示344を利用することができる。図4で超音波画像342の表示は超音波信号生成部132の操作に基づきリアルタイムで変化する。超音波画像342の表示を一旦中断し、その後再開した場合に上述のように表示モードを一旦他モードに切り替え再び前のモードに戻した等の場合には、設定再生表示344を操作すると先に設定されたドプラカーソルが記憶装置から読み出されて再び表示される。
この場合に表示された超音波画像342が以前に表示されていた超音波画像342と少し異なるとか表示位置が互いにずれているとかのために、新たに表示した超音波画像342と記憶装置から読み出して再び表示したドプラカーソルとの間にずれが生じる。しかしこれらのずれは小さく、ずれを修正する方が新たに最初から計測位置を入力し直すよりも作業負担が少ない場合がある。この場合は検者104が設定再生表示344を操作することにより過去の状態のドプラカーソル設定を利用することが可能である。
設定再生表示344が操作されるとステップS231で設定再生表示344の操作を検知してステップS242が実行される。ステップS242で、以前に設定した計測位置を読み出して図4の超音波画像342と重ねて表示する。ステップS243で、表示したドプラカーソルに対して位置の修正や不要なドプラカーソルの削除を行いたい場合には、ステップS244で位置の修正や削除の操作を行い、結果を記憶装置153や記憶装置240に記憶すると共に超音波画像342に重ねて修正された結果の表示を行う。ステップS245で修正などの操作が終了したかどうかが判断され、修正作業が終了するまで、ステップS244が繰り返し実行される。
読み出して超音波画像342に重ねて表示したドプラカーソルの修正が終了すると、ステップS239で計測位置の入力操作の全体が終了したかどうかが判断される。例えばステップS242で以前に入力したドプラカーソルを読み出して超音波画像342に重ねて表示し、不要なドプラカーソルの削除や位置の修正を行い、更にステップS239から実行をステップS232やステップS234に戻してこれらを実行することにより、新たなドプラカーソルの入力を追加することができる。最初から必要なドプラカーソルのすべてを入力する代わりに、過去に設定したドプラカーソルを利用することで作業の効率を図ることが可能となる。特に超音波信号生成部132の位置を変更しないで、表示モードのみを切り替えさらに元に戻した場合に、設定再生表示344の操作を利用することで、以前に設定したドプラカーソルを利用でき、作業効率が向上する。
計測位置の設定が終了すると、ステップS239で、計測位置の設定が終了したことが判断され、ステップS239からステップS241に実行が移り、設定された計測位置であるドプラカーソルの設定状態が153や記憶装置240に記憶される。図3に示すステップS106の実行に、ステップS104の処理結果が反映される。なお、図4の計測位置設定エリア340に示す例では、ドプラカーソル(A)352とドプラカーソル(B)354の2つの計測位置が設定され、2か所の血液の流速が計測されるが、計測位置の入力および設定はこれに限るものではなく、必要に応じてさらに多くのドプラカーソルを入力し設定できることは上述したとおりである。
〔5.3ステップS106の詳細説明〕
図3に示すフローチャートのステップS106の具体例の一例を図7に示す。図7に示すフローチャートは制御部120により実行され、制御部120は処理条件設定部115として動作し、処理条件設定部115の有する機能を実現する。処理条件設定部115は専用のハードウエアで実現しても良いし、制御部120の処理動作により実現しても良い。
図4に示す表示画面300の処理条件設定エリア310に対して入力操作が行われると、ステップS252で、エリア312に対する部位の入力かどうかを判断する。エリア312に対する部位に関する入力操作の場合には、ステップS254が実行され、ステップS254で部位が入力され、入力された部位が記憶装置240に記憶され、さらにエリア312に表示する。記憶装置240だけでなく記憶装置153で記憶しても良い。
ステップS254やステップS258、ステップS264、ステップS268の基本動作はおのおの類似しており、基本動作をより具体的にステップS290として示す。ステップS254やステップS258、ステップS264、ステップS268の実行が開始されると、ステップS292でプルダウンを利用した入力操作かどうかが判断される。例えば表示記号「▼」を選択するとプルダウンを利用した入力操作が選択され、ステップS293で候補一覧が表示される。ステップS294で表示された候補一覧からの選択操作により、適切な内容が選択されることにより入力操作が行われる。また入力内容が対応するエリアに表示される。ステップS254の場合には、例えば頸動脈が選択されることによりエリア312に入力されて表示される。入力された内容は記憶装置240や記憶装置153に記憶される。
これとは別の方法として、エリア312等の対応するエリアに直接部位名などの対象名を入力することができる。この場合には、ステップS292から実行がステップS295に移り、ステップS295でエリア312等の対応するエリアに対象名が直接入力され、入力された対象名が前記対応するエリアに表示される。入力されて表示された内容を修正する場合には、ステップS296から実行がステップS297に移り、修正が行われその修正内容が表示される。ステップS298で、最終の入力内容が設定されて決定され、対象エリアに表示され続けると共に記憶装置240や記憶装置153に記憶される。ステップS254で、ステップS290として説明した動作により、部位が入力されて設定され、その設定内容が記憶装置240や記憶装置153に記憶されて保持される。
次に疾患名を入力するエリア314に対して入力操作が行われた場合には、ステップS256で、エリア314に対する入力操作かどうかが判断されて疾患名を入力するためのステップS258が実行される。ステップS258の基本動作はステップS290に記載のとおりであり、疾患名の入力がプルダウン方式で行われる場合には、ステップS293やステップS294が実行されてエリア314に入力される。一方直接入力される場合には、ステップS295が実行されてエリア314に直接入力される。入力された内容は当然であるがエリア314に表示され、さらに記憶装置240や記憶装置153に記憶される。
次にエリア322に入力する処理項目の入力操作の場合には、そのことがステップS262で判断され、ステップS264が実行される。エリア322に入力する処理項目は、具体的には上述したとおりであり、例えば輝度パターンで表した波形やピーク値、心臓動作周期の一周期分の積分値、などがある。この入力操作も基本的にはステップS290に記載のとおりである。ステップS264でエリア322に処理項目が入力されて設定されると、その内容が表示されさらに記憶装置240に記憶される。
エリア324の入力操作に対しても同様であり、ステップS266で判断され、ステップS268が実行される。ステップS266でのエリア332やエリア334やエリア336の各項目の入力はそれぞれ基本的にはステップS290と同じであり、ステップS268でエリア332やエリア334やエリア336の全ての項目あるいは一部の項目が入力される。入力された内容は対応するエリアに表示され、さらに記憶装置240に記憶される。
ステップS272で、処理条件設定エリア310の入力操作が終了したかどうかが判断される。処理条件設定エリア310の入力操作が続いている場合には、再びステップS252に実行が移る。このようにして処理条件設定エリア310の必要な項目の入力操作が行われる。処理条件設定エリア310の必要な項目の入力操作が終了すると、ステップS252からステップS272で処理された結果が、以下のステップ108の実行に反映される。また次のステップS280の実行に反映される。
〔5.4ボディマーク表示エリア400の表示動作の詳細説明〕
ステップS280では、ボディマーク表示エリア400にボディマークを表示するための処理が実行される。ボディマーク表示エリア400の表示は、想定している疾患の状態と計測位置の関係を明確にするために利用する表示であり、計測誤りなどを防止するため、あるいは判断誤りを防止し作業性や信頼性を向上するための表示である。ステップS280は制御部120の実行により達成され、制御部120はボディマーク表示部として動作する。
ステップS280のステップS282で、エリア312やエリア314の設定内容に従い、図2に示す記憶装置240のボディマーク記憶エリア262に保持されているボディマークのデータが検索されてボディマーク表示エリア400に表示される。ステップS284で検索されて表示された内容が適切かどうかを検者104が判断し、検者104により適切で無いと判断された場合には、検者104の操作に基づきステップS286が実行される。ステップS286では、必要に応じ再検索を行うとか、検索された結果に対して計測位置の追加や削除等の修正を行う。また修正結果はその都度ボディマーク表示エリア400に表示される。
その後再びステップS284を実行し、検者104により適切と判断される場合には、検者104の操作によりボディマークが決定され、ステップS288で決定されたボディマークが記憶されると共に、ステップS280の実行を終了する。ステップS106の実行を終了する。この後ステップS108の実行において、ステップS106の処理結果が反映される。
〔5.5図3に記載のステップS108の詳細説明〕
図3に記載のフローチャートのステップS108の詳細を図8に示す。ステップS108では、図3に記載のステップS104で設定された計測位置に基づく流速の計測が行われ、計測結果が図4の波形表示エリア370に表示される。図8に記載のステップS108の詳細フローチャートは、計測部として動作する。
さらに図3に示すフローチャートは、動作原理を示すものであり、ステップS102の実行結果がステップS104に反映され、ステップS104の実行結果がステップS106に反映されるなど、実行結果の反映状態を示している。説明では実行があたかもステップS102からステップS104、ステップS106、ステップS108、等の順番で行われるかのように説明しているが、図3のフローチャートは、各ステップの実行結果が反映されていく状態を説明しているものであり、実際の制御部120の実行では、ステップS102やステップS104、ステップS108、ステップS112、ステップS114、ステップS122、ステップS124の各処理は、短い周期で繰り返し実行されている。従って被検者102に対して行われている超音波画像342の生成と表示や波形表示エリア370の計測結果の表示の更新は、時々刻々行われている。
例えば、ステップS104で1つの計測位置が設定されると、実際には計測位置の設定が完了していなくても、設定された計測位置に基づくステップS108の計測が繰り返し実行され、計測結果が繰り返し波形表示エリア370に表示される。例えばステップS104の実行途中の場合には、全ての計測位置の設定が終了しているわけではないが、設定された計測位置に対しては、計測処理がステップS108の実行により繰り返し行われ、その結果が時々刻々波形表示エリア370に表示される。ステップS104の設定が完了すると、ステップS104で設定された全ての計測位置に対する計測がステップS108で行われ、計測結果が波形表示エリア370に全ての計測位置に対する表示される。
さらにステップS108の計測処理が短い周期で繰り返し行われているので、被検者102の計測位置の状態が時々刻々計測されて波形表示エリア370に計測結果として表示される。すなわち波形表示エリア370に表示されている計測結果は時々刻々更新される。
例えばステップS331からステップS336のステップが非常に短い周期で繰り返し実行され、ステップS333で、図1に記載の第1流速波形処理部154や第2流速波形処理部155などの流速波形処理部で更新される計測位置に対応した計測結果が、繰り返し連続して短い周期で取り込まれ、取り込まれたデータが図4の波形表示エリア370に波形382や波形384として示される。このグラフは上記ステップS331からステップS336の実行の繰り返しにより、常に更新される。仮に十分な期間の計測データが取り込まれ、検者104が計測データの更新を停止したいと考えた場合には、表示472を選択することにより新たな計測結果の取り込みは停止され、波形表示エリア370に表示される計測データの更新は停止される。一方表示476を選択すると前記計測データの取り込みの停止が解除され、上述した短い周期での計測データの取り込みが開始され、さらにこの動作が連続して続けられ、波形表示エリア370に表示される計測結果のグラフや計測結果を使用した演算結果が常に更新される。
上述のように、もし時々刻々の更新を停止させたい場合には、表示472を操作する。表示472を操作すると波形表示エリア370の更新は停止し、また超音波画像342の更新が停止する。このようにすることで仮に探触子の操作を停止しても、計測データの更新や超音波画像の更新は行われない。このことにより、探触子の操作を停止し以下に説明する一致度の処理や病変の判別処理を、両手を使用して行うことができる。また取り込まれた同じデータを使用して処理がなされるので、状態情報386の条件や比較対象388の条件を変更して色々な観点から処理を行っても、これらの処理に使用される計測結果が固定されているので、処理結果の対比等において、より適切な結果が得られる。
一方計測データの更新を行いたい場合には、表示476を選択する。表示476の選択により、超音波画像342や計測位置における計測結果の更新が再開される。
ステップS108が実行されると、ステップS311で、図1に記載の制御部120から振動子選択部134や送信部144、受信部146、流速波形計測部158、記憶装置153に制御部120から制御信号が送られ、超音波画像342に対して設定された各計測位置における血流の流速の計測が行われる。計測結果は記憶装置153に一時的に記憶され、さらに記憶装置240の計測データ記憶エリア246に記憶されて保存される。
次にステップS313で波形表示エリア370に表示された計測結果などの表示に対する設定の変更の有無が判断される。表示条件の設定変更がある場合には、ステップS313から実行がステップS314に移る。ステップS314で、例えば図4の波形表示エリア370をクリックすると、表示条件の設定あるいは変更のメニューが表れ、例えば心電図374の表示の有無や、ドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354等設定した計測位置の計測波形の表示の有無、心臓の脈拍を基準とした表示サイクル数などの設定が可能となる。さらに心電図374あるいは、波形382、波形384、状態情報386、比較対象388などを選択すると、選択された波形の表示の有無や振幅の大きさを変更できる。ステップS314で、上述の方法により必要な設定、例えば図4に示す表示の設定を行うことができ、表示条件を変更しなければ既に設定されている条件で表示が行われる。
ステップS316で、心電図374を表示する設定がなされている場合には、ステップS316でこのことが判断され、ステップS318が実行され、心電計108で計測された心電図374が常時送られてきて波形表示エリア370に表示される。上述したように表示された心電図374を選択して、表示位置を移動させることができ、移動した表示位置で心電図374を表示することができ、また振幅を選択して変更すると振幅の目盛を修正することが可能である。例えばこの操作により波形表示エリア370の心電図374の表示位置を、波形382と状態情報386との間に変更することが可能となる。
ステップS322で、表示する波形382や波形384、状態情報386、比較対象388などの波形の表示範囲を1周期分とするのか2周期分とするのか、あるいは3周期分とするのかに関する設定変更を行うことができる。波形の表示範囲の設定変更の有無をステップS321で判断し、変更がある場合には、ステップS322が実行され、設定された幅を新たな指示内容を設定値とする。図4に記載の例は心電図の一周期を表示した例である。心電図374をクリックすることによっても表示する周期の変更を行うメニューが表示され、メニューに従って表示しようとする周期を設定することができる。心電図374に関して表示される周期の設定値を変更すると、本実施例では、波形382や波形384、状態情報386、比較対象388など、心電図374の波形に対応して表示される波形の周期も合わせて変更される。
ステップS331からステップS336は、設定した計測位置における計測結果を処理したり表示したりするための手順である。これらのステップで数値「N」はそれぞれ、計測位置設定エリア340で設定された計測位置であるドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354等を表す文字「A」や「B」、「C」、等に対応していて、数値「ゼロ」は文字「A」に対応し、数値「1」は文字「B」、数値「2」は文字「C」に対応し、以下順に対応する。
ステップS331で、ドプラカーソル(A)352における計測結果に対応するように、数値「N」の値を「ゼロ」とする。ステップS332で、ドプラカーソル(A)352における計測結果を仮に表示しないとして設定している場合には、ステップS332の後ステップS382が実行され、ドプラカーソル(A)352における計測結果は計測されるだけで波形表示エリア370には表示されない。例えば波形表示エリア370に表示する表示対象が多い場合に煩雑になるのを避けるために、選択したものだけを表示し他は計測するが表示しないように設定することが可能である。
図4に記載の例では、ドプラカーソル(A)352における計測結果は波形382として波形表示エリア370に表示される。この実施例の場合には、ステップS332で計測結果を表示する設定状態が判断されてステップS333が実行され、流速波形計測部158によって計測されたドプラカーソル(A)352における計測結果が記憶装置240あるいは記憶装置153から読み出される。読み出されたドプラカーソル(A)352における計測結果を基にして、ステップS334で波形表示エリア370に表示するための処理がなされる。例えば、計測結果に基づき先に設定された表示すべき心電図374に対応する周期が繰り返し選択され、さらに心電図374に対応した位相関係で、設定された位置に設定された振幅で波形表示エリア370に表示される。
ステップS333では、図1の流速波形計測部158で計測された血流の流速データを取り込んで、計測結果を更新するだけでなく、新しい計測結果を使用して処理条件設定部115により入力された処理条件に従った指標を算出する処理を行う。例えば、計測された血流の流速データを積分演算し、血管断面積の積算を行うことにより拍出量の算出処理を行う。さらに例えば血流の流速データに基づき、流速の最高や最低、平均流速、駆出時間など流速波形から演算可能な指標を演算する。一つの計測位置に関してだけでなく、複数の計測位置の計測結果を使用した指標の演算を行うことができる。これら演算された指標は、以下の図14で説明する表801に示すように表示することができ、これらの演算結果は、記憶装置153や記憶装置240に、ステップS333で記憶される。
ステップS333で、数値「N」に対応する計測結果が取り込まれて、上述の必要な指標の演算が行われ、ステップS334で、計測結果が波形表示エリア370の数値「N」に対応する位置に表示される。必要に応じで演算された指標が表示される。ステップS336で必要な全ての計測結果の表示が完了したかを判断し、必要な全ての計測結果の表示が完了していない場合に、ステップS337に実行が移り、ステップS337で数値「N」を更新する。ドプラカーソル(A)352に関する処理が行われた場合には、数値「N」が「ゼロ」から「1」に変更され、次の計測位置であるドプラカーソル(B)354を指定する状態になる。ステップS332やステップS333、ステップS334、ステップS335により上述の処理が行われ、ドプラカーソル(B)354における計測結果が波形384として波形表示エリア370に表示される。
ステップS336で、必要な計測結果の表示が完了したと判断されるとステップS342や343が実行される。波形表示エリア370に表示された位置や表示順序の変更あるいは各表示波形の位相関係を検者104が修正することができる。修正操作が行われる場合にはステップS342からステップS343に移り、上述の修正が行われる。ステップS342やステップS343の後、ステップS108の処理結果がステップS112の処理に反映される。
〔5.6ステップS112やステップS114、ステップS122を処理する構成〕
ステップS112やステップS114、ステップS122を処理するための構成を図9にブロック図として示す。図9に記載の構成を専用のハードウエアで達成しても良いし、制御部120が処理する処理機能によって達成しても良い。また制御部120とは異なるCPUの処理で達成しても良い。
図9に記載のブロック図において、計測データ処理部220は、処理条件設定エリア310のエリア324に入力された処理条件に基づく演算を行い、被検者102の状態を表す状態情報386を求めたり、状態情報386と病変の標準データとの一致度を求めたりする演算部230と、前記一致度に基づき疾患候補の判別を行い、疾患候補を選別する疾患判別部222と、演算部230が行う処理内容や疾患判別部222が処理する処理内容を処理条件として保持する処理条件保持部224とを有している。さらに演算部230は計測された計測結果に基づいて状態情報386を演算する計測データ演算部232と、状態情報386と比較対象388との一致度を演算する一致度演算部230とを有している。処理条件設定部115により入力された処理条件は記憶装置153や記憶装置240に保持されるが、一時的に疾患判別部222に保持され、計測データ演算部232や一致度演算部234、疾患判別部222の処理に使用される。
計測データ処理部220の処理に用いられる計測データや病変の標準データは、記憶装置153あるいは記憶装置240からあるいは検索部236から導かれる。演算部230の処理結果は、表示処理部226に送られ、表示条件に基づく表示位置に表示されるように処理され、表示装置164に表示される。例えば前記表示条件に基づき図4に記載の波形表示エリア370における心電図374や波形382、波形384、状態情報386、比較対象388の表示位置が定まる。前記表示条件が図8に記載のフローチャートのステップS334により変更されると、表示処理部226は変更された位置に表示されるように動作する。
計測データ演算部232の処理を図4のエリア332に表示された例で説明する。エリア332に表示された処理条件である演算式A−Bが処理条件保持部224から計測データ演算部232に入力されると、計測データ演算部232は演算式の「A」に対応する計測結果である波形382と演算式の「B」に対応する計測結果である波形384とを記憶装置153あるいは記憶装置240から読み出し、指示された演算式「A−B」の演算処理を行い、演算結果を状態情報386として表示処理部226に送ると共に、記憶装置153や記憶装置240に記憶する。また演算結果を状態情報386として一致度演算部234に送る。表示処理部226は計測データ演算部232の演算結果を状態情報386として表示条件に従った位置に表示する。なお、一致度演算部234は、計測データ演算部232により演算された状態情報386を計測データ演算部232から受け取るのではなく、記憶されている記憶装置153や記憶装置240から読み出して使用しても良い。
一致度演算部234は状態情報386を計測データ演算部232から受け取り、さらに疾患の標準データである比較対象388を検索部236から受け取る。検索部236は処理条件設定部115によって設定された部位や疾患の情報に基づいて記憶装置153あるいは記憶装置240のデータベースを検索し、比較対象388として疾患に関する標準データを読み出す。読み出された標準データは図4の波形表示エリア370に表示される。本実施例では、読み出された標準データは図4の波形表示エリア370に表示された比較対象388として示される標準波形であり、標準データと状態情報386は対比するように波形表示エリア370に表示される。
計測データ演算部232の演算により算出された状態情報386は被検者102の症状を表しており、一致度演算部234は、算出された状態情報386と検索部236により検索された疾患に関する標準データとを受け、これらの一致度を演算する。演算された一致度は、表示処理部226により図4に記載のエリア372に表示される。
計測データ演算部232が演算する色々な演算式を処理条件設定部115から入力することが可能であり、例えば積分処理を行うことで単位心拍あたりの血液の流量を算出できる。さらに微分処理により血流速度の変化を算出することができる。
〔5.7ステップS112の具体的な処理内容の説明〕
計測データ処理部220の計測データ演算部232の処理を制御部120等の処理により実現する場合の具体的な処理内容を、図10に記載するフローチャートを用いて説明する。なお以下で説明する図12に記載するステップS122の詳細フローチャートのステップS494の後図10に記載のフローチャートが実行される。ステップS108において、設定した計測位置における計測がすべて行われた後に図10に記載するフローチャートが実行され、既に必要な計測や超音波画像342の取り込みが終了しているので、ステップS361でデータの更新を停止しても良い。例えば波形表示エリア370の表示472を選択すると、計測データの更新が停止する。従って探触子による操作を止めても、データが更新されないので、超音波画像342の表示や波形表示エリア370の表示や、計測れたデータは計測データの更新停止の時点の状態に維持される。このため、探触子による操作を止め、両手を使用して計測された画像を含む色々なデータを使用した色々な処理を行うことが可能となる。
ステップS362において、ステップS106で設定されてエリア322やエリア332に表示されている処理条件に基づいて状態情報386を演算するために、演算に必要なデータを記憶装置153や記憶装置240から読み出す。図4に記載の実施例では、「A」に対応する波形382と「B」に対応する波形384とが、記憶装置153あるいは記憶装置240から読み出され、演算式A−Bの演算処理が行われ、その結果が記憶装置153あるいは記憶装置240に記憶される。上記演算式の内容を、症状を表し易い条件とすることで、症状を表わす状態情報386を得ることができる。次にステップS364で、演算式A−Bにより求められた状態情報386が波形表示エリア370に表示される。
ステップS368からステップS392は、波形表示エリア370の表示位置を好ましい位置に変更したり、あるいは表示しない状態にしたりするための処理を行う手順である。計測位置が多くなると計測結果が増え、全ての計測結果を波形表示エリア370に表示することが必ずしも最適とは言えない場合が生じる。このような場合に、表示すべき対象を選択することができる。この操作はステップS374で説明する。
ステップS372で、検者104が表示に関する変更の指示を行ったかどうかが判断される。検者104により、波形表示エリア370における表示位置を変更したいあるいはスケールを変更したい対象を選択すると、あるいは表示の最小化を行いたい対象を選択すると、表示位置や表示のスケールを変更でき、また波形表示エリア370に表示されていた波形などを最小化して波形表示エリア370から表示を消すことが可能となる。一方変更や表示の最小化を行われない場合には、ステップS368から制御部120の実行がステップS114に移動し、ステップS112に関する実行が終了する。
波形表示エリア370における表示に関し、色々な変更や最小化を行うための操作が検者104により行われると、例えば波形382と波形384の表示位置を逆にするために、波形382を選択すると、制御部120の実行がステップS368からステップS372へ移る。ステップS372で、表示位置や最小化に関する変更か、グラフの目盛に関する変更かが判断される。例えば表示された波形を選択すると表示位置または最小化に関する変更を行うことができ、グラフのX軸やY軸が選択されるとグラフの目盛に関する変更を行うことができる。グラフのX軸やY軸が選択された場合には、ステップS372からステップS382に実行が移る。
一方表示位置や最小化に関する変更の場合には、ステップS372から実行がステップS374に移り、例えば波形382が選択されると波形382が移動可能あるいは最小化可能となる。このときに表示される最小化マークを選択すると最小化されるが、最小化しないで操作に基づいて表示位置を移動すると、自由に移動でき、例えば波形382を波形384の位置に移動することができる。次に波形384の位置をダブルクリックなどで変更内容の確定操作を行うと、ステップS376で表示位置が確定し、記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
さらに例えば波形384を選択すると、表示位置の変更や最小化の処理が終了していないと判断されて、ステップS378からステップS374に実行が戻り、ステップS374で波形表示エリア370に表示されている波形384の移動あるいは最小化が可能となる。選択した波形384の表示位置を移動し、波形384の表示位置を波形382の以前の表示位置に移動して決定の操作を行うと、波形384の表示位置が確定し、波形382の表示位置と波形384の表示位置とが逆になる。これは一例であり、このようにして波形表示エリア370に表示されている波形などの位置を変更できる。
また例えば図4の波形表示エリア370の記載例では、比較対象388と状態情報386とが重なって表示されている。これらを互いに重ならないように表示位置を変更することが可能である。この場合は比較対象388または状態情報386を選択し、選択した方の表示位置を変えることにより、互いに重ならない表示位置に変更することができる。さらに状態情報386や比較対象388は心電図374の位相に対応して同じ周期で表示しているが、状態情報386と比較対象388との位相関係を、上述のようにして変更することが可能である。
表示位置ではなく、グラフのX軸やY軸のスケールなどに関する変更を行う場合は、グラフのX軸やY軸を選択するとステップS372から制御部120の実行がステップS382およびステップS384に移り、グラフのスケールを変更する操作が可能となる。ステップS384でグラフのX軸あるいはY軸の長さを変更すると、その変更に従って表示されるグラフのスケールが変化する。X軸あるいはY軸の長さを変更する操作としては、例えば変更したい軸端を選択して軸に沿って移動すると、X軸あるいはY軸の表示長さが変わり、表示されるスケールが変化する。あるいは他の方法として、グラフのピークを選択してグラフのピークの表示位置を変えるとそれに応じて、表示されているグラフのスケールが変化する。この場合はグラフの最大値を適切な大きさに設定できる。このようにして表示されているグラフの大きさを調整し、次に決定の操作を行うと、X軸あるいはY軸のスケールが新たな変更された値となり、その値が記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
ステップS388で座標軸に関係する変更が終了したかどうかが判断され、終了した場合には、ステップS392で全ての変更や最小化が終了したかどうかが判断される。例えば先にステップS674からステップS378の手順により、表示位置や表示の最小化の調整が行われ、その後にグラフのスケールの調整が行われる場合には、ステップS374からステップS378の処理が先ず実行される。この処理が終了するとステップS378からステップS392に実行が移り、次にステップS372や波形382を介して、実行がステップS384に移り、ステップS384やステップS386による処理が実行される。このようにして必要な変更が行われる。ステップS376やステップS386により記憶された内容は、次の表示における設定値として利用可能であり、例えば図9に記載の表示処理部226に送られる表示条件として使用される。
〔5.8ステップS114およびステップS122の具体的な処理内容の説明〕
図3に記載するステップS114のより具体的なフローチャートの一例を図11に示す。図10に記載のステップS361で説明したが、ステップS114の実行状態では、必要な計測や超音波画像342の取り込みが既に行われているので、新たな計測の繰り返しによる計測結果の更新を停止しても良い。上述したように例えば波形表示エリア370の表示472を選択すると、計測結果の更新や超音波画像の更新が停止する。このため探触子による操作を止めても、超音波画像342の表示や波形表示エリア370の表示や、計測れたデータは、計測データの更新停止の時点の状態に維持される。探触子による操作を止め、両手を使用して計測された画像を含む色々なデータを使用した色々な処理を行うことが可能となる。
先ず処理条件設定部115に基づき処理条件設定エリア310のエリア334に設定された条件に基づき、疾患の標準データである比較対象388が求められる。例えば図4のエリア322やエリア334に表示されている例では、ステップS412でエリア312に入力された部位やエリア314に入力された疾患に基づき図2に記載の記憶装置240の標準データ記憶エリア264に保持されているデータベースが検索され、狭窄に関する標準データが読み出される。例えば他の例として被検者102の過去のデータを比較対象として設定すると、図2に記載の記憶装置240の検査データ記憶エリア272に記憶されている被検者102の過去のデータが被検者名と疾患あるいは部位とを検索条件として検索され、検索結果が表示される。
このように処理条件設定部115により入力された比較対象388を定義する条件に基づいて、ステップS412で比較対象388の候補が求められ、表示される。表示された比較対象388の候補が適切である場合には、ステップS414で比較対象388として決定され、ステップS418で波形表示エリア370に決定された比較対象388が表示される。
一方ステップS412で求められた比較対象388の候補が、適切で無い場合には、検者104の指示により、ステップS416で次の候補が選択されて出力される。ステップS414で出力結果が適切であるかどうかが判断される。ステップS416で出力される比較対象388の候補およびステップS412で出力される候補は、複数個あっても良い。複数個の中から適切と思われるものがあれば、ステップS414で選択されて比較対象388として決定される。決定されたものは上述のとおり、ステップS418で比較対象388として波形表示エリア370に表示される。
なお比較対象388を検索するための記憶装置153や記憶装置240に記憶されているデータベースは、実測されたデータに限るものではなく、典型的な疾患の特徴を示す流速波形でもよいし、モデルからシミュレーションによって生成した流速波形でもよい。さらにこれらのデータを常に記憶装置153や記憶装置240に記憶していることは、容量的にも課題があり、また他の超音波診断装置100でも同じデータを使用できる方が好ましいので、センターとなる記憶装置に前記データベースを保持し、データベースから必要に応じて記憶装置153や記憶装置240に、必要な部分を取り込むようにしてもよい。
このように破線で囲ったステップS402を構成するステップは比較対象388を求める比較対象出力部として動作する。なお、ステップS412やステップS416で求められた比較対象388の候補は図示していないが、例えば波形表示エリア370の波形382や波形384、心電図374の表示を一時的に停止あるいは最小化してこれらの代わりに波形表示エリア370に並べて表示するようにしても良い。波形表示エリア370に並べて表示された比較対象388の候補と状態情報386とを対比して表示することにより、検者104はより効率的にしかも高い精度で比較対象388を決定することができる。ここで対比して表示するとは、互いに比較できるように、例えば並べてあるいは重ねて表示することであり、重ねて表示することに限定するものではない。
比較対象出力部として動作する破線で囲ったステップS402を構成する上記各ステップの実行により、比較対象388が決定されると、ステップS422で被検者102の症状を表す状態情報386と疾患の特徴となる比較対象388で示される疾患の標準データとの比較を行う範囲である比較領域の設定が行われる。状態情報386と比較対象388とは心電図のサイクルを単位として表示され、表示されている状態情報386と比較対象388との全体を比較して、互いの一致度を求めても良い。しかし疾患によっては心電図の波形における特定範囲、言い換えると心電図の単位サイクルの特定位相領域で特徴的な傾向を示す場合がある。この場合は、被検者102の症状を表す状態情報386と疾患に関する標準データに関して、心電図の単位サイクルの全体において類似しているかどうかを見ることが重要ではなく、疾患に対して特徴的な傾向を示す範囲で互いに類似性があるかどうかを判断することが重要である。この範囲を比較領域設定部として動作するステップS422で入力し決定する。
例えばステップS422で、図4に示す状態情報386と比較対象388との対比表示において、互いに比較を行う領域である比較領域を設定する。図4の例では、カーソルにより破線で示す比較領域392や比較領域394を入力して設定する。この実施例では比較領域392と比較領域394の二か所の比較領域が設定されているが、もちろん一か所でも良いし、さらに多くても良い。比較領域をどのように設定するかはそれぞれの疾患に基づいて、疾患の特徴が表れる範囲に設定されることが望ましい。
図4の例では、比較領域392や比較領域394は検者104によって設定されるが、他の方法として、ステップS402で疾患に関する標準データがデータベースから読み出されると、各標準データに特徴となる領域の設定されているようにしても良い。例えば比較対象388を検索してデータベースから読み出すと比較対象388の波形データだけでなく比較領域392や比較領域394など、特徴となる領域が指定された波形データが出力されるようにしても良い。
ステップS424で、状態情報386と比較対象388との全体に対しての類似性が演算されても良いし、ステップS422で設定された比較領域392や比較領域394の領域に関して状態情報386や比較対象388のデータを取り込みこの領域においてのみ類似性の演算を行う様にしても良い。ここで類似性の演算とは、例えば、状態情報386と比較対象388とが一致するかどうかを定量化する演算であり、この明細書では一致度の演算と呼ぶことにする。一致度の演算の例としては、状態情報386の波形と比較対象388の波形との波形画像データのパターンマッチングによる一致度演算や、波形をトレースした線データのパターンマッチングや、流量などの指標による一致度演算の方法などがある。
このように状態情報386と比較対象388との類似性を定量化することにより、疾患の程度を定量化して記憶することができ、定量化したデータをさらに色々処理することが可能となる。
一致度がステップS424で演算されると、得られた一致度がステップS426でエリア372に表示される。さらにステップS414で疾患に関係する標準データを変更して一致度の演算をさらに繰り返すがどうかが、検者104の指示に従って判断される。被検者102には色々個人差があり、また疾患の状態にも色々な変形が考えられ複雑である。このため1つに絞り込むことが適切でない場合が多々ある。このような場合には、関係する可能性が考えられる疾患に関する標準データを無理に絞り込むのではなく、関係しそうな疾患とそれに関係する標準データとの一致度をそれぞれ演算し、演算結果を列挙することが望ましい場合がある。このようにすることで他の色々な情報と共に診断に供する情報となる場合がある。
ステップS414で一致度の演算作業をさらに続ける指示を行うと、ステップS414からのステップが繰り返される。この結果ステップS426では、調査した複数の疾患あるいは、疾患に関する複数の標準データとそれぞれの一致度とをリストとして表示することが可能となる。
ステップS452とステップS454は、図3に記載のフローチャートのステップS122のより具体的な処理内容を示す。ステップS114で、被検者102の症状に関係する状態情報386に関係する可能性がある複数の疾患に関してそれぞれ一致度の演算がなされ、その結果が記憶装置153や記憶装置240に保存される。ステップS452では、ステップS114で一致度が演算された疾患候補に対して、判別を行い、可能性の低いものを除外する。検者104により入力された一致度の閾値あるいは予め記憶していた閾値と比較し、一致度の低い疾患候補を除外する。あるいは他の方法として、ステップS114で演算された疾患候補とそれぞれ演算された一致度とを示す一覧リストを表示し、検者104が一覧リストから適切と思うものを選択しても良い。これらの方法により、疾患候補が判別され選択される。
ステップS452で、選択された疾患候補とその一致度とが表示されまた記憶装置153や記憶装置240に記憶され、保存される。次にステップS124で計測作業が終了したかどうかを判断する。同じ部位に関する他の部分等、さらに計測を行う場合にはステップS124から再びステップS104に戻り、上述した作業が繰り返される。
〔6.疾患の種類と計測位置の関係の説明〕
次に疾患の種類と計測位置との関係について図12を用いて説明する。図4で説明した本実施例では、ドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354で示すように1つの血管に関連して2つの計測位置を設定し、2つの計測位置での血流の流速を並行して行う例である。血管の疾患を例とすると複数の血管が関係する場合があり、図12に一例を示すように疾患は色々複雑である。図12に1つ乃至2つの血管が関係する疾患の例を示し、これらの疾患を図12(A)〜(C)の症例を基に説明する。なお図12(A)〜(C)で、それぞれ図の上部の側が中枢側であり、図の下部の側が末梢側である。また上記実施例では、ドプラカーソルの設定が容易に行えるようにツールエリア350にドプラカーソルのツールを用意し、ドラックアンドドロップでドプラカーソルを入力できるようにしたが、ドプラカーソルの設定はこの方法に限るものではなく、入力装置110から他の方法で入力し、設定しても良い。
図12(A)は図4に記載した実施例と同じ疾患例であり、1つの血管412の途中に狭窄している狭窄部402が存在する例である。血管が狭窄している狭窄部402の中枢側にドプラカーソル(A)352を設定し、狭窄している狭窄部402の末梢側にドプラカーソル(B)354を設定している。狭窄部402の前後にドプラカーソル(A)352と354を設定し、狭窄部402の前後の血流の流速波形を計測することにより、狭窄部402の状態をより正確に知ることが可能となる。
図12(B)は、血管432が分岐部分424で血管426と血管428に枝分かれしている状態の分岐部分424の近くに狭窄部406が存在する例である。ドプラカーソル356やドプラカーソル357、プラカーソル358をそれぞれ設定し、それぞれの設定位置の血流の流速波形を計測することにより、より正確に狭窄部406の状態を知ることができる。
図12(C)は、2つの血管432と血管436とが本来ならそれぞれ独立して血液を流すべきところを、血管432と血管436とが短絡個所408で繋がっている例である。短絡個所408の前後の血管432と血管436とにドプラカーソル362やドプラカーソル364、ドプラカーソル366、ドプラカーソル368を設けて、各ドプラカーソルの設定位置の血流の流速を計測することにより、短絡個所408の状態をより正確に知ることができる。このように複数のドプラカーソルを血管の状態に応じて設定することにより、血管の状態に応じて異常と思われる部分の前後、すなわち中枢側と末梢側の血流の流速波形を正確に計測でき、より正確に症状を把握するための情報を得ることができる。
図12(A)〜(C)に示す血管の状態とドプラカーソル位置の設定状態を知ることにより処理条件設定エリア310への処理条件の入力や波形表示エリア370の計測結果の把握がより容易となり、また誤りの発生を低減できる。このため図4に記載の如く、ボディマーク表示エリア400を設け、血管の状態とドプラカーソルの設定状態を表示する。例えば、血管の状態が図12(B)に示すように分岐部分424から2つに分岐する状態であり、さらに分岐した2つの血管のうち、片方の血管428に狭窄部406が存在すると推測されるならば、片方の血管432に狭窄部406があるボディマークを表示させ、ドプラカーソルのマークを模式的に配置した表示が、ボディマークに示される。
ボディマーク表示エリア400に表示するために、代表的な血管形状やドプラカーソルが配置された例が、ボディマークとして準備されている。例えば、図12(A)のように一つの血管の狭窄部402の前後にドプラカーソル(A)352やドプラカーソル(B)354を設定したボディマークや、上述した図12(B)の状態に対応するボディマークや、図12(C)示すように2つの血管432や436が短絡個所408で短絡した状態の血管に対してドプラカーソル362や364、366、368を設定したボディマークなど、組織の状態に応じたボディマークが準備され記憶装置153あるいは記憶装置240に保持されている。これらの記憶されているボディマークは、処理条件設定エリア310に入力された処理条件に基づいてステップS106のステップS280で検索されて表示される。ボディマーク表示エリア400をクリックすることにより、記憶装置153あるいは記憶装置240に保持されていたボディマークが順に表示され、表示された中から選択することで望ましいものを選択し決定することができる。波形表示エリア370に表示される計測結果を記憶して保存する場合に、ボディマーク表示エリア400を波形表示ウインドウ370のデータと共に保存することにより、保存された波形表示エリア370のデータを読み出して利用する場合の判断が容易となり、利便性が向上する。
〔6.1計測位置を3か所設定した場合の実施例〕
先に計測位置を2か所設定した実施例を図4に示し、図4に関する説明の中で3か所及びそれ以上の数の計測位置を設定する場合についても説明した。理解を助けるために説明が重複するが3か所の計測位置を設定した場合の具体例を説明する。なおフローチャートは先に説明した図3および図5〜図9、図10、図11を用いて説明したとおりであるが、具体的な観点について必要に応じ、補足説明する。
図13は3か所の計測位置を設定した場合の表示画面300の一例である。なお、先の説明と異なる説明部分は、先に説明した方法でもよいし、他にこれから説明する方法でもよいとの意味である。また同じ参照符号はほぼ同じ動作や機能を成し、重複説明はできるだけ行わないこととする。検者104は、図3のフローチャートのステップS102で、対象組織画像を表示し、入力装置110を操作して計測処理のための指示を行うと、図13に記載の表示画面300が表示される。基本的には図4に示す表示画面300と同じである。
ステップS104やステップS106で、計測位置や計測条件の設定を行う。血液の流速波形を計測する計測位置は3カ所であるが、もちろんそれ以上あるいはそれ以下でも良い。表示画面300の計測位置設定エリア340の超音波画像342を基にして、計測位置を設定する。例えば、図12(B)に示すように、分岐部分424より末梢側に設定したドプラカーソル357とドプラカーソル358の2つの計測位置における計測結果とを組み合わせて、分岐部分424より中枢側に設定したドプラカーソル356での計測結果と比較する方法が考えられる。また、図12(C)のように短絡個所408の末梢側に設定したドプラカーソル364とドプラカーソル368における計測結果の合成波形と血管432の短絡個所408より中枢側に設定したドプラカーソル362における計測結果とを比較する方法が考えられる。
図13に記載の実施例は、図12(C)に記載の血管の状態で、血管432の短絡個所408より中枢側に設定したドプラカーソル362における血流の流速を(A)と定義し、さらに血管432の短絡個所408より末梢側に設定したドプラカーソル364における血流の流速を(B)と定義し、血流流速(A)と血流流速(B)の2つの波形の差を演算して状態情報386とする。さらに血管432の短絡個所408より末梢側に設定したドプラカーソル368を流れる血液の流速波形を(C)と定義して、流速波形を(C)を図13に示す比較対象388とする。波形表示エリア370に状態情報386と比較対象388を対比して表示すると共に、これらの波形の一致度を演算してエリア372に表示する。このような処理内容を計測データ処理部220から指示する場合には、エリア324に例えば、演算式(A−B、C)又は演算式(A−B:C)と入力する。
このように処理条件設定部115から処理条件を設定することにより、状態情報386として血流流速(A)と血流流速(B)との差が演算されて、この差に基づく波形が状態情報386として波形表示エリア370に表示される。また計測結果及び演算結果は、図3に示すステップS108やステップS112で、記憶手段153や記憶装置240に記憶されて保存される。さらにドプラカーソル368における計測結果である流速波形(C)が比較対象388として波形表示エリア370に表示される。状態情報386と比較対象388との一致度が、エリア372をクリックすることにより、ステップS114で演算されてエリア372に表示すると共に、記憶装置153や記憶装置240に記憶され保存される。
上述のように、ステップS104でドプラカーソル362やドプラカーソル364、ドプラカーソル368が設定され、これら設定に基づいてステップS104で計測位置に基づく血流の流速がそれぞれ計測され、これらの計測結果が波形表示エリア370にそれぞれ表示されると共に、計測結果が記憶装置153や記憶装置240に記憶される。なお、ドプラカーソル362やドプラカーソル364、ドプラカーソル368の設定により、各設定位置の血流の流速を計測するための超音波の照射方向およびエコーの方向が送受波151や送受波152、送受波601として、各ドプラカーソルの表示に合わせて、超音波画像342に重畳されて示される。
ドプラカーソル362やドプラカーソル364、ドプラカーソル368の設定により計測された血流の流速波形が、処理条件設定エリア310に入力された処理条件に従い、計測データ処理部220の計測データ演算部232や、ステップS108やステップS112で処理されて、波形表示エリア370にその処理結果が、波形382や波形384、波形602、状態情報386、比較対象388のように並べて表示される。特に状態情報386と比較対象388は波形の形状の類似性が分かるように重ねて表示される。
次に、自動的にあるいは一致度を表示するエリア372をクリックするとこれに基づいて、計測データ処理部220の一致度演算部234や、ステップS114の処理により、状態情報386と比較対象388との一致度の演算が行われ、その結果が一致度を表示するエリア372に表示される。さらに演算された一致度は、記憶装置153や記憶装置240に記憶される。一致度の演算には、流速波形の振幅データ分布のパターンマッチングや、流速波形トレース線のパターンマッチングや、ドプラのピーク値や積分値のパターンマッチング法が利用され、状態情報386と比較対象388とが、どの程度類似しているかが定量化に表される。なお、ステップS114の詳細な処理内容を示す図11のフローチャートのステップS422で処理される如く、疾患の標準データとしての特徴が表れる比較対象388の領域を指定して、指定された領域内に関して、ステップS424やステップS426の処理の如く一致度を演算するようにしても良い。このようにすることで、疾患との関連性をより高い精度で判別することが可能となる。
次に図9に記載の計測データ処理部220の疾患判別部222や、図3のステップS122やその詳細内容である図11に記載のフローチャートの処理により、演算された前記一致度や計測された3か所の血流の流速波形の関係や演算された状態情報386に基づいて、疾患の種類が判別される。3か所の計測位置における計測結果と疾患の関係が、データベースとして予め記憶装置153や記憶装置240に、例えば図2に記載の記憶装置240の記憶エリア264に、記憶されている。従って計測結果を検索パラメータとして検索することにより、計測結果である波形382や波形384や波形602あるいはこれらの組み合わせから、どの疾患に分類されるか演算され、疾患候補が判別される。分類方法を含む演算方法は、上記一致度の演算で説明した如く、流速波形の振幅データ分布のパターンマッチングや、流速波形トレース線のパターンマッチングや、ドプラのピーク値や積分値のパターンマッチング法が利用される。判別された疾患の種類等は、例えば、表示画面300の波形表示エリア370に上書きされるようにして表示される。
図4に記載の表示画面300を用いた実施例や、図13に記載の表示画面300を用いた実施例で、複数の計測位置に基づく血液の流速の計測と計測結果を利用した疾患の種類等の判別について説明した。特に図13に記載の表示画面300を用いた実施例で、計測位置を3か所以上設定した場合について一具体例を示して説明した。検者104は、入力装置110を操作しながらドプラカーソル位置を変化させ、あるいは追加や削除を行い、計測位置を設定して複数個所の血流の流速を同時に計測することにより、複数の血流の因果関係を推測するための情報を容易に得ることが可能になる。これらより、ある病変位置の周辺での血流速度や血流量の関係を明らかにすることができ、狭窄や、バイパス、短絡などの病変を見極めることが容易になる。また、ドプラカーソルの設定位置を色々変更して病変の位置を探索することができ検査効率が向上する。さらに診断の精度向上に役立つ色々な検査結果を得ることが可能となる。
〔6.2計測位置を3か所設定した場合のさらに他の実施例〕
先に説明した図3や図5から図8、図10、図11に記載したフローチャートと図14に記載の表示画面300を用いてさらに他の実施例を説明する。この実施例では、複数の波形データから演算される流量などの指標を利用して、一致度の計算を行う方法である。図3に記載のステップS106で、必要な計測位置に計測位置設定部112により、ドプラカーソル362やドプラカーソル364やドプラカーソル368として記載する如く、超音波画像342に計測位置を設定する。ステップS108で、設定された計測位置における血流の流速がそれぞれ計測される。
本実施例では、さらに計測された流速波形から血液の拍出量などの指標を、図9に記載の計測データ演算部232や図8に記載のステップS333で、新たな計測結果に基づいて、処理条件設定部115で指定された条件に従い、指標の演算を行う。図8に記載のステップS333では、図1の流速波形計測部158で計測された血流の流速データを取り込んで、計測結果を更新するだけでなく、新しい計測結果を使用して処理条件設定部115により入力された処理条件に従った指標を算出する処理を行う。例えば、計測された血流の流速データを積分演算し、血管断面積の積算を行うことにより拍出量の算出処理を行う。さらに例えば血流の流速データに基づき、流速の最高や最低、平均流速、駆出時間など流速波形から演算可能な指標を演算する。一つの計測位置に関してだけでなく、複数の計測位置の計測結果を使用した指標の演算を行うことができる。これら演算された指標は、以下の図14で説明する表801に示すように表示することができ、これらの演算結果は、記憶装置153や記憶装置240に、ステップS333で記憶される。
例えば計測データ処理部220により、あるいは図8に記載のステップS333の処理により、図14の表801に記載の指標の演算処理および指標を用いた比較演算が行われる。図8に記載のステップS333では、3つのドプラカーソル362やドプラカーソル364やドプラカーソル368について、それぞれ指標、例えば血液の拍出量が演算され、さらに図14に記載の表801に基づく演算処理が行われる。
図8に記載のステップS333のさらに詳細な処理を図15に記載する。図8に記載のステップS331で数値Nにゼロが入力されると(A)と定義されたドプラカーソル362が指定される。図15のステップS501で数値Nの値が判断され、最初は図8に記載のステップS331で数値Nにゼロが入力されるので、ステップS501から実行がステップS502に移る。
ステップS502で、数値Nの値がゼロであるので、(A)と定義されたドプラカーソル362の計測結果である血流の流速データが取り込まれ、ステップS504で図14に記載のエリア322やエリア323や表801に入力された処理条件に従って、ドプラカーソル362の計測結果である血流の流速データに基づいて、(A)であるドプラカーソル362の計測位置の血液の拍出量が演算される。次のステップS506で、演算された血液の拍出量が表801のエリア811に表示され、さらに記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
図8に記載のフローチャートのステップS337で、数値Nの値がゼロから1に変化すると、計測位置の指定が(A)から(B)に変わり、(B)と定義されたドプラカーソル364が指定される。再びステップS333が実行されるとステップS501から実行が512に移り、(B)と定義されたドプラカーソル364における計測結果である血流の流速データが取り込まれる。次にステップS514で、(B)と定義されたドプラカーソル364の計測結果に基づいて、ドプラカーソル364における拍出量が演算され、次のステップS516で、演算された血液の拍出量が表801のエリア812に表示され、さらに記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
次に図8に記載のフローチャートのステップS337で、数値Nの値が1から2に変化すると、次にステップS333が実行されたときに、ステップS501から実行がステップS522に移る。数値Nの値が1から2に変化すると、計測位置の指定が(B)から(C)に変わり、(C)と定義されたドプラカーソル368の計測結果である血流の流速データがステップS522で取り込まれる。ステップS524で血流の流速データから(C)と定義されたドプラカーソル368における拍出量が演算され、ステップS526で演算された血液の拍出量が表801のエリア814に表示され、記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
また次の表801に入力されている処理条件に従い、ステップS532で演算式「A+B」の演算が行われ、演算結果が表801のエリア813に表示され、記憶装置153や記憶装置240に記憶される。さらに次の表801に入力されている処理条件に従い、ステップS534で、演算式「A+B」の演算結果と、(C)と定義されたドプラカーソル368の計測結果に基づく拍出量との差が演算され、演算結果がエリア815に表示されると共に、記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
またステップS536で正常値の検索が行われる。拍出量の正常値に関するデータは、図2に記載の如く、記憶装置240の記憶エリア273にデータベースとして記憶されている。ステップS536では、エリア312に入力された部位やエリア314に入力された疾患の情報や表801に入力された演算式などを検索パラメータとして、記憶装置240の記憶エリア273に記憶されたデータベースの検索が行われ、正常値が求められる。
次にステップS538で演算式「A+B」と検索により求めた正常値との差が演算され、演算結果が表801のエリア816に表示され、さらに記憶装置153や記憶装置240に記憶される。このようにして、処理条件設定エリア310や表801に入力された処理条件に基づく処理が行われ、演算された数値やグラフが出力として表示され、さらに記憶装置153や記憶装置240に記憶される。
エリア323やエリア324に、処理条件設定部115により処理条件を入力することで、色々な処理が可能となる。この明細書では、演算処理は、加減乗除だけでなく、微分や積分、さらに大小比較や色々な検索など、色々な処理が可能である。このような処理により、例えば、図12(A)に記載のように、狭窄部402前後での流量の変化を比較できる。また、図12(B)に記載のように、分岐部分424より末梢側のドプラカーソル357とドプラカーソル358の2つのドプラカーソルで設定された計測位置の血液の流量を組み合わせて、分岐より中枢側に設定されたドプラカーソル356における血液の流量と比較することが出来る。また、図12(C)のように短絡個所408より中枢側の流量と短絡個所408より末梢側の流量とを比較することができる。このように診断に役立つ色々な情報を得ることができる。
上述したような比較演算だけでなく、図9に記載の一致度演算部234や、図3に記載のフローチャートのステップS114の処理動作により、被検者102の症状に関係する状態情報386と疾患の標準データとなる指標との一致度を演算することができる。この一致度は類似性を客観的に表示できるメリットがあり、演算された一致度に基づいてさらに有効な情報を得るための処理を行うことができる。
図3に記載のフローチャートでは、演算された一致度を使用してステップS122で疾患の判別を行うことができる。疾患の判別は、上述したように図9に記載の疾患判別部222により処理することも可能である。前記演算された一致度やエリア312に入力された部位の情報に基づいて疾患の種類の判別が可能となる。前記演算された指標と疾患の関係は予め記憶装置153や記憶装置240にデータベースとして記憶されており、前記指標の組み合わせがどの疾患に分類されるか演算される。先に説明した内容と同様、パターンマッチング演算が用いられる。その結果に基づき計測位置、指標、病変種類等を表示画面300に表示することが可能となる。
本発明が適用された上述の各実施例によれば、複数のドプラカーソルに基づき計測された計測結果を比較することにより、さらに計測結果から得られる指標を用いることにより、今まで得られなかった診断などに非常に有用な情報が得られる。臨床上では、例えば、図12(A)に記載した疾患例では、狭窄の前後の血流量の違いから狭窄を判別することができる。また図12(B)に記載した疾患例では、分岐前の血流量と分岐後の血流量の関係から狭窄やバイパスの存在を判別することができる。図12(C)記載した疾患例では、血管の短絡前後の血流量の比較から短絡の状況を判別することが可能になる。主に血流量を例に説明したが、上述した構成により利用者が望む色々な観点の指標を得ることができる。このため上述した例示に止まることなく、さらに様々な観点からの重要な情報を、上述の構成や上述の動作あるいは操作手順から得ることができる。
100…超音波診断装置、102…被検者、104…検者、108…心電計、110…入力装置、112…計測位置設定部、114…出力部、115…処理条件設定部、120…制御部、132…超音波信号生成部、134…振動子選択部、142…送受分離回路、143…第1送信回路、144…送信部、145…第2送信回路、146…受信部、147…第1受信回路、148…画像処理部、149…第2受信回路、150…送受波、151…送受波、152…送受波、153…記憶装置、156…表示処理回路、157…表示画像生成回路、158…流速波形計測部、164…表示装置、168…入力装置、220…計測データ処理部、222…疾患判別部、226…表示処理部、232…計測データ演算部、234…一致度演算部、240…記憶装置、242…表示画像記憶エリア、244…画像データ記憶エリア、246…計測データ記憶エリア、248…心電図記憶エリア、252…計測位置記憶エリア、254…演算処理条件記憶エリア、260…処理結果記憶エリア、262…ボディマーク記憶エリア、264…標準データ記憶エリア、272…検査データ記憶エリア、300…表示画面、310…処理条件設定エリア、312…エリア、314…エリア、316…表示、322…エリア、324…エリア、332…エリア、334…エリア、336…エリア、340…計測位置設定エリア、342…超音波画像、344…設定再生表示、352…ドプラカーソル(A)、354…ドプラカーソル(B)、356…ドプラカーソル、357…ドプラカーソル、358…ドプラカーソル、362…ドプラカーソル、364…ドプラカーソル、366…ドプラカーソル、368…ドプラカーソル、370…波形表示エリア、372…エリア、374…心電図、382…波形、384…波形、386…状態情報、388…比較対象、392…比較領域、394…比較領域、400…ボディマーク表示エリア、402…狭窄部、408…短絡個所、412…血管、414…血管、416…血管、418…血管、422…血管、424…分岐部分、426…血管、428…血管、432…血管、436…血管、602…波形、801…表、811…エリア、812…エリア、813…エリア、814…エリア、815…エリア、816…エリア。
本発明は、照射した超音波に基づく超音波のエコーを受信してエコー信号を発生する超音波信号生成部と、前記エコー信号に基づく超音波画像を生成する画像処理部と、前記超音波画像を表示する表示装置と、表示された前記超音波画像に対して計測位置を設定する計測位置設定部と、状態情報を求める処理条件を設定する処理条件設定部と、設定された前記計測位置に対し、血流に関する波形を表す計測結果を使用して前記処理条件に基づく演算処理を行い、前記状態情報を求める計測データ処理部と、を備え、前記状態情報は、複数の前記計測位置に対応する複数の前記計測結果に基づく演算によって求められた波形を表し、前記計測データ処理部により求められた前記状態情報を波形として前記表示装置に表示する、ことを特徴とする。

Claims (15)

  1. 照射した超音波に基づく超音波のエコーを受信してエコー信号を発生する超音波信号生成部と、
    前記エコー信号に基づく超音波画像を生成する画像処理部と、
    前記超音波画像を表示する表示装置と、
    表示された前記超音波画像に対して計測位置を設定する計測位置設定部と、
    状態情報を求める処理条件を含む処理条件を設定する処理条件設定部と、
    設定された前記計測位置に対する計測結果を使用して前記処理条件に基づく演算処理を行い、前記状態情報を求める計測データ処理部と、を備え、前記計測データ処理部により求められた前記状態情報を前記表示装置に表示する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記計測位置設定部により入力された複数の前記計測位置が前記超音波画像に重畳して表示され、
    前記超音波信号生成部から照射された超音波により前記複数の計測位置に対応する血流の流速がそれぞれ計測されると、前記複数の計測位置に対応する複数の計測結果の波形がそれぞれ並べて前記表示装置に表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    同一画面に計測位置設定エリアと波形表示エリアとが設けられ、
    前記計測位置設定エリアには前記超音波画像と前記超音波画像に対して設けられた前記複数の計測位置が表示され、
    前記波形表示エリアには前記複数の計測位置のそれぞれに基づいて計測された血流の流速波形が並べて表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項2に記載の超音波診断装置において、計測された前記複数の計測波形と並べて心電図が表示されることを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記処理条件設定部により設定された処理条件に基づき、前記複数の計測位置に対応する計測結果が使用されて状態情報が演算され、前記演算された前記状態情報が前記計測結果と並べて前記表示装置に表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  6. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記表示装置の表示画面に計測位置設定エリアと処理条件設定エリアとが設けられ、
    前記計測位置設定エリアには、前記計測位置設定部によって入力された複数の計測位置が表示され、
    前記処理条件設定エリアには、処理条件設定部によって入力された前記状態情報を求めるための演算式が表示され、
    前記計測位置設定エリアに表示された前記複数の計測位置に対応する血流の流速がそれぞれ計測されると、複数の計測結果が用いられて前記処理条件設定エリアに表示された前記演算式に基づいて前記状態情報が演算されて前記表示装置に表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    前記処理条件設定部から前記状態情報を求めるための処理条件に加え比較対象を求めるための処理条件が設定され、
    前記計測位置設定部により血流の流速を計測するための複数の前記計測位置が設定され、
    前記複数の計測位置に対応してそれぞれ計測された血流の流速が使用されて、前記処理条件設定部により設定された処理条件に従って前記状態情報が求められ、さらに前記処理条件設定部により設定された処理条件に従って前記比較対象が求められ、
    前記状態情報と前記比較対象とがそれぞれ前記表示装置に対比して表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    一致度を演算する演算部がさらに設けられ、
    前記処理条件設定部により前記状態情報を求める処理条件と比較対象を求める処理条件とが設定され、
    前記表示装置に表示された前記超音波画像に対して入力された前記複数の計測位置に対応する計測結果が使用されて、前記処理条件設定部により設定された処理条件に従って前記状態情報が求められ、
    さらに前記処理条件設定部により設定された処理条件に従って、前記状態情報と比較される前記比較対象が求められ、
    求められた前記状態情報と求められた前記比較対象との一致度が、前記演算部により演算され、演算された前記一致度が前記表示装置に表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 請求項8に記載の超音波診断装置において、
    疾患に関する標準データを記憶している記憶装置と、前記記憶装置から前記標準データを検索する検索部と、がさらに設けられ、
    前記処理条件設定部により入力された処理条件に基づき、前記検索部が前記標準データを前記記憶装置から読み出し、
    前記演算部は、読み出した前記標準データと前記状態情報との一致度を演算する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  10. 請求項9に記載の超音波診断装置において、比較領域を設定する比較領域設定部がさらに設けられ、
    前記状態情報と前記標準データとが前記表示装置に表示され、
    前記比較領域設定部により前記状態情報と前記標準データとに対して互いに比較される比較領域が設定され、
    前記演算部により、設定された前記比較領域における前記状態情報と前記標準データとの一致度が演算される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  11. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    一致度を演算する演算部と被検者の過去の検査データを記憶する記憶装置とがさらに設けられ、
    前記表示装置に表示された前記超音波画像に対して入力された前記複数の計測位置に対応する計測結果が使用されて、前記処理条件設定部により設定された処理条件に従って前記状態情報が求められ、
    さらに前記処理条件設定部により設定された処理条件に従って、前記状態情報と比較される被検者の過去の検査データが前記記憶装置から読み出され、
    前記状態情報と前記比較対象との一致度が、前記演算部により演算され、演算された前記一致度が前記表示装置に表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  12. 請求項2に記載の超音波診断装置において、
    前記表示装置の表示画面に計測位置設定エリアとボディマーク表示エリアとが設けられ、
    前記計測位置設定エリアには、前記計測位置設定部によって入力された複数の計測位置が表示され、
    前記ボディマーク表示エリアには、血管の状態を表すボディマークが表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  13. 請求項12に記載の超音波診断装置において、
    前記表示装置の表示画面に前記計測位置設定エリアと前記ボディマーク表示エリアと共に疾患情報を入力する疾患入力エリアが設けられ、さらに疾患を検索要件としてボディマークを記憶している記憶手段が設けられ、
    前記疾患入力エリアに入力された疾患情報を基に前記記憶手段からボディマークが検索され、検索された前記ボディマークが前記ボディマーク表示エリアに表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  14. 請求項1に記載の超音波診断装置において、
    疾患に関する標準データを記憶する記憶装置と一致度を演算する演算部と、疾患判別部とがさらに設けられ、
    前記計測位置設定部により血流の流速を計測するための複数の前記計測位置が入力されて設定され、
    前記複数の計測位置に対応する前記複数の計測結果を使用して、前記処理条件に基づく演算処理により前記状態情報が求められ、
    求められた前記状態情報を基に前記記憶装置に記憶されている前記標準データが検索されて前記状態情報との一致度が演算され、
    演算された前記一致度に基づき、前記疾患判別部により疾患候補が選択され、選択された疾患候補が前記表示装置に表示される、ことを特徴とする超音波診断装置。
  15. 超音波を照射し、照射した超音波に基づくエコーを受信してエコー信号を発生する第1ステップと、
    前記エコー信号に基づき超音波画像を生成する第2ステップと、
    生成された超音波画像を表示装置に表示する第3ステップと、
    入力された複数の計測位置を、前記超音波画像に重ねて表示する第4ステップと、
    前記複数の計測位置に対応する血流の流速をそれぞれ計測する第5のステップと、
    前記各計測位置の計測結果を波形として前記表示装置に並べて表示する第6ステップと、
    予め設定された処理条件に従って処理し、前記複数の計測結果から状態情報を演算により算出する第7ステップと、
    比較対象を求める第7ステップと、
    前記状態情報と前記比較対象とを前記表示装置に対比して表示する第8ステップと、を有することを特徴とする超音波診断装置のデータ処理方法。
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