JP2015007267A - フェロニッケルの脱硫方法 - Google Patents

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一広 森
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Abstract

【課題】フェロニッケル製錬の脱硫工程における脱硫処理において、脱硫効率をより向上させて、脱硫工程の全ての段階において高い脱硫効率でもって処理することができる脱硫方法を提供する。
【解決手段】粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、撹拌羽根により撹拌することで熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離する脱硫方法において、粗フェロニッケル熔湯内に浸漬させる撹拌羽根の浸漬深さを、脱硫処理の進行に伴って段階的に制御して撹拌する。例えば、取鍋内の粗フェロニッケル熔湯に浸漬させる撹拌羽根を、脱硫剤を投入してから精製スラグが撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面を覆うまでの間は、撹拌羽根の上端部が熔湯表面より上に出るように位置させて撹拌し、撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面が精製スラグによって覆われた後は、撹拌羽根の上端が熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、フェロニッケル製錬におけるフェロニッケルの脱硫方法に関する。
フェロニッケルは、鉄とニッケルの合金であり、ステンレス鋼及び特殊鋼の原料として使用されている。フェロニッケルの一般的な製造方法としては、ニッケル酸化鉱石を原料とし、(予備)乾燥工程、焼成及び部分還元工程、還元熔解工程、脱硫工程、鋳造工程を経ることによってフェロニッケルを得ている。
具体的に、フェロニッケルの製造方法について工程毎に説明する。
先ず、(予備)乾燥工程では、所定の調合比率となるように原料鉱石を配合した後、ロータリーキルンを用いて、その鉱石中の水分を35〜45%から25〜35%とする。この乾燥工程で得られた鉱石を乾燥鉱石とよぶ。
次に、焼成及び部分還元工程では、乾燥鉱石に対して炭素質還元剤(石炭)と必要に応じて熔剤を添加し、ロータリーキルンに投入して、その乾燥鉱石中の残りの水分(付着水、結晶水分)を完全に除去するとともに部分還元した焼成鉱石(以下、「焼鉱」という)を得る。
次に、還元熔解工程では、得られた焼鉱を電気炉や熔鉱炉等の還元炉で還元熔解し、粗フェロニッケルとスラグを形成する。この還元炉で得られた粗フェロニッケルは、鉄を主成分とし、16〜25重量%のニッケルを含むとともに燃料に由来する硫黄等の不純物を含んでいる。また、粗フェロニッケルとは別に産出されるスラグは、原料鉱石中の酸化鉄の大部分と二酸化ケイ素及び酸化マグネシウムを含んでおり、鉄鋼の焼結工程における成分調整用マグネシア熔剤、コンクリート用細骨材や土木工事用資材等として利用される。
還元熔解工程にて得られた粗フェロニッケルは、製品スペックにより脱硫処理を必要とする場合には脱硫工程に移され、レードルを用いた機械式撹拌又は電気誘導式撹拌装置による脱硫処理が行われる。
具体的に、その脱硫工程においては、粗フェロニッケルに対して、カルシウムカーバイド等の脱硫剤を添加し、機械式撹拌装置又は電気誘導式撹拌装置を用いて撹拌することで、粗フェロニッケル中の硫黄を硫化カルシウム(CaS)としてスラグ(以下、「精製スラグ」という)中に固定し分離し、精製フェロニッケル熔湯を製造する。
そして、鋳造工程では、得られた精製フェロニッケル熔湯を鋳型に流し込み、冷却する等してインゴットやフレーク状の製品を得る。
ところで、近年、フェロニッケル製錬においては、製造コストの低減が望まれており、特に上述した脱硫工程においては、高価な脱硫剤を使用するため、脱硫効率を向上させることが求められている。
例えば、還元熔解工程で得られた粗フェロニッケルに対する脱硫処理の代表的な方法として、上述したように機械式撹拌装置による取鍋脱硫を用いる方法がある。この取鍋脱硫方法としては、例えば特許文献1の技術が提案されている。この特許文献1に記載の技術は、撹拌羽根の位置をその撹拌羽根の上端部が粗フェロニッケル熔湯表面より上に出た位置で撹拌することによって、高効率化を実現するというものである。
しかしながら、このような特許文献1に記載の方法では、生成した精製スラグは熔湯表面の旋回する流れに伴って取鍋中心部から外側に向けて押しやられて取鍋内壁に付着していくため、反応が進むにつれて取鍋の壁への付着量が増加して熔湯表面の表面積が減少していくことになる。そして、脱硫処理の後半では、撹拌羽根が回転している熔湯表面を除いた全ての熔湯表面が精製スラグで埋まった状態となり、その精製スラグに混じっている脱硫剤は、未反応のままで精製スラグに閉じ込められてしまい、これにより反応効率は低下する。
また、撹拌羽根上端が熔湯表面よりも上に出るようにしていることから、反応効率をさらに向上させるために撹拌羽根の回転数を増加させていくと、熔融フェロニッケルの飛散が顕著となり、安全性を著しく阻害してしまう。
このように、フェロニッケル製錬の脱硫工程における脱硫効率をより一層に向上させ、全ての段階において高い脱硫効率でもって処理することができる方法が求められていた。
特開2006−265645号公報
そこで、本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、フェロニッケル製錬の脱硫工程における脱硫処理において、脱硫効率をより向上させて、脱硫工程の全ての段階において高い脱硫効率でもって処理することができるフェロニッケルの脱硫方法を提供することを目的とする。
本件発明者らは、上述した目的を達成するために、撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋内で、粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入して撹拌羽根により撹拌することで硫黄を分離するフェロニッケルの脱硫方法に関して鋭意検討を重ねた。その結果、粗フェロニッケル熔湯内に浸漬させる撹拌羽根の浸漬深さを、脱硫処理の進行に伴って段階的に制御して撹拌する方法を見出した。つまり、粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入してから所定の間は、その撹拌羽根の上端が熔湯表面より上に出るように位置させて撹拌し、その後は、撹拌羽根をその上端が熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌するようにする。これによって、例えば精製スラグが熔湯表面を覆うようになる脱硫処理の後半においても、脱硫効率の低下を防いで、より効率的に、高い脱硫効率でもって脱硫処理を行うことができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法は、撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、該撹拌羽根により撹拌することで該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するフェロニッケルの脱硫方法であって、前記取鍋内の粗フェロニッケル熔湯に浸漬させる前記撹拌羽根を、前記脱硫剤を投入してから精製スラグが該撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面を覆うまでの間は、該撹拌羽根の上端部が該熔湯表面より上に出るように位置させて撹拌し、前記撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面が前記精製スラグによって覆われた後は、該撹拌羽根の上端が該熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌することを特徴とする。
ここで、上述した脱硫方法において、前記撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面が前記精製スラグによって覆われた後は、前記撹拌羽根を、前記熔湯表面の凹み深さ(H)と静置状態としたときの該熔湯表面から前記撹拌羽根の上端までの深さ(h)との比(h/H)が0〜0.6の範囲となるように位置させて撹拌することが好ましい。
また、前記撹拌羽根の上端が前記熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌する際には、該撹拌羽根の回転数を100〜140rpmとすることが好ましい。
また、前記粗フェロニッケル熔湯の硫黄品位は0.2〜0.6%であることが好ましい。また、前記粗フェロニッケル熔湯の温度は1450〜1550℃であることが好ましい。
また、前記取鍋は、その高さに対する直径の比が0.90以下であり、かつ、その内容積が6.5m以下とすることができる。
また、他の実施形態として、本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法は、撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、該撹拌羽根により撹拌することで該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するフェロニッケルの脱硫方法であって、前記取鍋内の粗フェロニッケル熔湯に浸漬させる前記撹拌羽根を、前記脱硫剤を投入してから該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%となるまでの間は、該撹拌羽根の上端部が該熔湯表面より上に出るように位置させて撹拌し、前記粗フェロニッケル熔湯中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%を下回った後は、該撹拌羽根の上端が該熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌することを特徴とする。
本発明によれば、取鍋内の粗フェロニッケル熔湯に浸漬させる撹拌羽根の浸漬深さを、脱硫処理の進行に伴って段階的に制御して撹拌するようにしているので、熔湯表面に精製スラグが増加していく状況においても、添加した脱硫剤による反応が妨げられることを防いで脱硫効率を向上させることができ、脱硫工程の全ての段階において高い脱硫効率でもって処理することができる。
取鍋と撹拌装置の構成の一例を示す概略図である。 撹拌羽根を粗フェロニッケル熔湯内に浸漬させた状態における浸漬深さについて説明するための図である。
以下、本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法について、図面を参照しながら以下の順序で詳細に説明する。
1.本発明の概要
2.第1の実施形態
3.第2の実施形態
4.実施例
<1.本発明の概要>
本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法は、フェロニッケル製錬において、撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋(レードル)内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、その撹拌羽根により撹拌することで粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離する脱硫処理における方法である。
図1は、粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を分離する脱硫処理に用いる取鍋10と撹拌装置11の構成の一例を示す概略模式図である。
図1に示すように、取鍋10は、脱硫処理対象の粗フェロニッケル熔湯20が所定量装入されて収容される容器であり、脱硫処理に際しては、収容された粗フェロニッケル熔湯20内に脱硫剤が添加される。
粗フェロニッケル熔湯20としては、電気炉、熔鉱炉等の還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯が用いられる。その中で、ガーニエライト鉱等の酸化ニッケル鉱石を原料とする熔湯が好ましく用いられる。例えば、そのガーニエライト鉱等の酸化ニッケル鉱石を原料とする熔湯の代表的な組成としては、乾燥鉱換算でNi品位が15.0〜25.0重量%、S品位が0.3〜0.6重量%、C品位が1.5〜2.5重量%、SiO品位が0.5〜2.0重量%である。
脱硫剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、カルシウムカーバイド、石灰、及びそれらの混合物等が挙げられる。その中でも、粗フェロニッケル熔湯との濡れ性が良いものであることが好ましく、特に、高い脱硫効率を得ることができるカルシウムカーバイドを主成分とする脱硫剤を用いることが好ましい。脱硫剤の形状及び純度は、特に限定されるものではなく、粒状又は顆粒状等の市販の工業用薬品が用いられる。
また、脱硫剤の添加量としては、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位と使用する脱硫剤の脱硫効率から経験的に得られる値であって特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が0.4〜0.5重量%の場合には、粗フェロニッケル1トン当たり10〜20kgの範囲で添加される。
撹拌装置11は、撹拌羽根12を逆T字型に回転軸(撹拌軸)13に取付けた構造を有し、回転軸13により撹拌羽根12を回転させることで取鍋10内の粗フェロニッケル熔湯20を撹拌し、添加した脱硫剤と粗フェロニッケル熔湯20とを効率的に接触させる。撹拌羽根12の形状としては、特に限定されず、種々の形状のものを用いることができ、所望とする撹拌力に応じて適宜選定することが好ましい。また、撹拌羽根12の材質についても、特に限定されないが、高温の粗フェロニッケル熔湯20中での撹拌に対して耐久性があり長寿命であるものが好ましい。
撹拌装置11の回転軸13について、その取鍋10の水平方向における設置位置としては、特に限定されるものではなく、その水平方向の中心軸に沿った位置に設けるようにしてもよく、またその中心軸から偏心するよう設けるようにしてもよい。
また、撹拌装置11は、図1中の矢印Xに示す上下方向(水平面に対して鉛直方向)に、設置位置(高さ位置)を調整することが可能となっている。すなわち、取鍋10内の粗フェロニッケル熔湯20に対して浸漬させる撹拌羽根12の浸漬深さを調整することが可能となっている。
ここで、従来の脱硫処理においては、撹拌装置の撹拌羽根の位置をその撹拌羽根の上端部が粗フェロニッケル熔湯表面(図1における「20s」)より上に出た位置で撹拌するようにしていた。しかしながら、このような操作の場合には、脱硫処理の進行によって精製スラグが徐々に生成されると、その精製スラグが熔湯表面(熔湯面)の旋回する流れに伴って取鍋中心部から外側に向けて押しやられて取鍋内壁に付着し、反応が進むにつれて取鍋内壁への付着量が増加して熔湯表面の表面積が次第に減少していくことになる。そして、脱硫処理の後半においては、撹拌羽根が回転している熔湯表面を除いた全ての熔湯表面が精製スラグで埋まった状態となり、その精製スラグに混じっている脱硫剤は、未反応のままで精製スラグに閉じ込められてしまい、反応効率が低下する結果となっていた。
そこで、本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法においては、撹拌装置11を上下方向(鉛直方向)に位置調整することによって、粗フェロニッケル熔湯20内に浸漬させる撹拌羽根12の浸漬深さを、脱硫処理の進行に伴って段階的に制御して撹拌するようにする。具体的には、粗フェロニッケル熔湯20に脱硫剤を投入してから所定の間は、その撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sより上方に出るように位置させて撹拌し、その後は、撹拌羽根12をその上端部12aが熔湯表面20sよりも下方に完全に浸漬されるように位置させて撹拌する。
なお、撹拌羽根12の浸漬深さとは、取鍋10内に装入された粗フェロニッケル熔湯20に対して浸漬させる撹拌羽根12の高さ方向(鉛直方向)の位置をいう。
本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法においては、このようにして、撹拌羽根12の浸漬深さを脱硫処理の進行に伴って段階的に制御して撹拌することで、粗フェロニッケル熔湯20に生じる流れを変化させることができ、粗フェロニッケル熔湯20と添加する脱硫剤との接触効率を高めて、脱硫効率を向上させることができる。具体的には、例えば、精製スラグが熔湯表面20sを覆うようになる脱硫処理の後半においても、脱硫効率の低下を防ぐことができ、脱硫工程の全ての段階において、高い脱硫効率でもって脱硫処理を行うことができる。
以下では、より詳細に、本発明に係るフェロニッケルの脱硫方法の具体的な実施形態について説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。
<2.第1の実施形態>
第1の実施の形態に係るフェロニッケルの脱硫方法は、撹拌羽根により撹拌することで粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するに際して、取鍋内の粗フェロニッケル熔湯に浸漬させる撹拌羽根を、先ず、脱硫剤を投入してから精製スラグが撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面を覆うまでの間は、その撹拌羽根の上端が熔湯表面より上に出るように位置させて撹拌する。そして、撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面が精製スラグによって覆われた後は、その撹拌羽根の上端が熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌する。
より具体的に図面を参照しながら説明すると、先ず、粗フェロニッケル熔湯内への脱硫剤の投入開始から精製スラグが撹拌羽根の回転範囲を除く熔湯表面を覆うまでの間(「脱硫工程前半」ともいう)は、図1の断面模式図に示すように、撹拌羽根12の鉛直方向(図1中矢印X方向)の設置位置を、その撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sより上に出るようにする。すると、その上端部12aを突出させた撹拌羽根12による撹拌によって、粗フェロニッケル熔湯20の流れは、旋回しながら撹拌羽根12の回転軸13から取鍋10の内壁に向かう平面的な流れ(平面旋回流)となる。
そして次に、撹拌羽根12の回転範囲を除く熔湯表面20sが精製スラグによって覆われた後、精製スラグの生成が終了するまでの間(「脱硫工程後半」ともいう)は、図2の断面模式図に示すように、撹拌羽根12の鉛直方向の設置位置を、熔湯表面20sより下に、すなわち撹拌羽根12が完全に熔湯20内に浸漬された位置とする。このようにすると、図2に示すように、熔湯表面20sは、撹拌羽根12の回転軸13のところで大きく凹み、取鍋10の内壁から回転軸13に向けて渦を巻く流れ(渦流)となる。
ここで、粗フェロニッケル熔湯20内への脱硫剤の投入を開始してから精製スラグが撹拌羽根12の回転範囲を除く熔湯表面20sを覆うまでの間、つまり粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が高い領域では、硫黄品位が高いために脱硫剤との反応性が良く、脱硫剤が熔湯表面20sに投入された位置から内壁方向に移動する間に脱硫反応が完了する。このことから、脱硫工程前半においては、粗フェロニッケル熔湯20に平面旋回流を生じさせることによって、撹拌羽根12の回転範囲を中心に常に新しい熔湯面(新生面)を出現させる。これにより、粗フェロニッケル熔湯20と脱硫剤とを効果的に接触させることができ、効率的な脱硫処理を行うことができる。
なお、精製スラグが撹拌羽根12の回転範囲を除く熔湯表面20sを覆うまでの脱硫工程前半において、撹拌羽根12を熔湯20内に完全に浸漬させることで渦流を生じさせると、精製スラグが渦の流れに乗って撹拌羽根12の回転軸13に集まり、その回転軸13に固着してしまうことになる。このようになると、脱硫終了後に精製スラグを排出することが困難となる。
次に、撹拌羽根12の回転範囲を除く熔湯表面20sが精製スラグによって覆われた後、精製スラグの生成が終了するまでの間、つまり粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が低い領域において、例えば上述した平面旋回流を生じさせたときには、硫黄品位が低いために脱硫剤との反応性が悪く、脱硫剤が熔湯表面20sに投入された位置から内壁方向に移動する間には脱硫反応が終了しない。また、熔湯表面20sが精製スラグで覆われた状態であるため、精製スラグが存在しない新しい熔湯面(新生面)がほとんど無く、移動の距離が短くなっていることから、脱硫効率が低くなる。したがって、この脱硫工程後半においては、添加した脱硫剤と粗フェロニッケル熔湯20の接触時間を増やすことによって、脱硫反応の効率を高めることが重要となる。
このとき、撹拌羽根12を完全に熔湯20内に浸漬させた位置として撹拌し、取鍋10の内壁から回転軸13に向けて渦を巻く流れの渦流を生じさせると、添加した脱硫剤を撹拌羽根12の回転軸13を中心として形成された渦の流れに乗せて旋回させて、遠心力を与えることができる。すると、添加した脱硫剤が熔湯20内に効果的に侵入し(熔湯20内に脱硫剤が潜り込むようになり)、粗フェロニッケル熔湯20と脱硫剤との接触時間を長くとることができる。
下記の式(1)は、渦流を生じさせることによる脱硫剤の熔湯20内への侵入条件をモデル化したものである。式(1)に示すように、左辺に示される「運動エネルギー」が大きくなることによって、脱硫剤が粗フェロニッケル熔湯20内に潜り込むようになる。
Figure 2015007267
なお、式(1)において、ρ:脱硫剤の密度(kg/m)、ρ:粗フェロニッケル熔湯の密度(kg/m)、d:脱硫剤の粒径(m)、g:重力加速度(m/s)、u:粗フェロニッケル熔湯の速度(m/s)、σ:粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との間の界面張力(N/m)である。粗フェロニッケル熔湯の速度uについては、形成される渦流の渦部の半径r(m)及び撹拌羽根の回転数N(rpm)から、下記式(2)を用いて算出することができる。また、界面張力σは、粗フェロニッケル熔湯の表面張力σ、粉体粒子群の表面張力σ、及び粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との間の接触角θから、下記式(3)を用いて算出することができる。
Figure 2015007267
Figure 2015007267
また、このように撹拌羽根12を完全に熔湯20内に浸漬させて撹拌した場合においても、粗フェロニッケル熔湯20に含まれる硫黄と脱硫剤とが反応して生成する精製スラグは、その大半が撹拌羽根12の回転範囲を除く熔湯表面20sを覆うまでの間に取鍋10の内壁に付着しているため、撹拌羽根12の回転軸13に固着する精製スラグの量は大きく減少する。
このように、第1の実施の形態に係る粗フェロニッケル熔湯の脱硫方法では、脱硫剤を投入してから精製スラグが撹拌羽根12の回転範囲を除いた熔湯表面20sを覆うまでの間は、その撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sより上に出るように位置させて撹拌し、熔湯表面20sが精製スラグによって覆われた後は、撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sよりも下に浸漬されるように位置させて、すなわち撹拌羽根12を完全に熔湯20内に浸漬させた状態で撹拌する。これにより、脱硫工程の全ての段階において、添加した脱硫剤と粗フェロニッケル熔湯20との接触機会(接触時間)を増やすことができ、脱硫反応を効率的に進行させて、高い脱硫効率を得ることができる。
脱硫工程前半において、その上端部12aが熔湯表面20sより上に出るように位置させるときの撹拌羽根12の浸漬深さとしては、特に限定されるものではなく、熔湯20内での撹拌力に応じて適宜決定することができる。
脱硫工程後半において、撹拌羽根12を粗フェロニッケル熔湯20内に浸漬させるときの浸漬深さについては、特に限定されないが、図2に示すように、撹拌羽根12を浸漬させて生じた熔湯表面凹み深さ(H)に対する、静置状態としたときの熔湯表面20sから撹拌羽根12(インペラー)の上端12bまでの深さ(h)の比(h/H)が、0〜0.6の範囲となるように浸漬させることが好ましい。
撹拌羽根12の浸漬深さがh/H比で0未満であると、撹拌羽根12が粗フェロニッケル熔湯20内に浸漬された状態ではないため、回転軸13に向けて渦を巻く流れの渦流が生じない。一方で、撹拌羽根12の浸漬深さがh/H比で0.6を超える浸漬位置で十分に脱硫剤の熔湯20内への侵入を実現させようとすると、撹拌の流れが強くなり、取鍋10の内壁近傍の熔湯(熔体)20の流速も速くなって、取鍋内壁の耐火物の熔損を招く。
撹拌羽根12の回転数については、特に限定されるものではないが、撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sよりも下の位置で撹拌する際(脱硫工程後半における撹拌)の回転数としては、100〜140rpmであることが好ましい。
一般に、機械撹拌方式の脱硫処理において使用される脱硫剤は、粒径が0.1〜1mmオーダーであるが、熔融フェロニッケル熔湯の温度を高く保ったまま短時間で反応させるためには、反応界面積を大きくする必要がある。この反応界面積を大きくするためには、脱硫剤の粒度が細かく、凝集し難いものであることが望ましい。また、脱硫剤は、熔融フェロニッケルに比べ比重が軽いことから、ある一定の回転数以上の撹拌によって運動エネルギーを与えないと、熔湯20内への侵入は生じない(上記式(1)参照)。例えば、脱硫剤として、1mmの粒径のものを使用する場合は、100rpmの回転数が必要となる。すなわち、100rpm未満の回転数では、高い脱硫効率を得ることが困難となる。
また、撹拌羽根12の回転数を上げるにつれて、取鍋10の内壁近傍の熔湯20の流速も上昇し、取鍋内壁のライニング材の熔損速度を著しく上昇させ、取鍋内壁のライニング剤の損耗が著しくなる。したがって、撹拌羽根12の回転数の上限値としては、140rpm以下とすることが好ましい。
なお、撹拌羽根12の上端部12aを熔湯表面20sよりも上に出るように位置して撹拌する脱硫工程前半においては、その撹拌羽根12の回転数を100rpm程度とすることが好ましい。これにより、熔湯20が飛散することなく、しかも効率的に撹拌することができる。
ここで、使用する取鍋10については、特に限定されないが、その取鍋10の高さ(H)に対する取鍋10の直径(d)の比(d/H)が0.90以下であり、かつ内容積が6.5m以下のものであることが好ましい。
d/H比が0.90を超える場合、または取鍋10の内容積が6.5mを超える場合、脱硫工程後半において渦流を生じさせると、精製スラグが撹拌羽根12の回転軸13に付着しやすくなり、脱硫終了後の精製スラグの排出を困難にする。
脱硫処理の対象となる粗フェロニッケル熔湯20としては、その硫黄品位が0.2〜0.6重量%であるものが好ましい。粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が0.2重量%未満の場合、硫黄品位が低いために高い脱硫効率を得ることが困難となる。一方で、硫黄品位が0.6重量%を超えると、精製スラグの生成量が増えるため、途中でその精製スラグを取り除く必要が生じ、処理効率が著しく損なわれる。
また、粗フェロニッケル熔湯20の温度としては、1450〜1550℃であることが好ましい。熔湯20の温度が1450℃未満では、フェロニッケルの粘性が高くなるため、粗フェロニッケル熔湯20と脱硫剤との撹拌による接触が不十分となり、高い脱硫効率を得ることが困難になる。一方で、熔湯20の温度が1550℃を超えると、精製スラグの熔融が過度に進むため、生成した精製スラグ全体が取鍋内壁に熔けて付着し、排出が困難になる。
なお、脱硫処理に際して、還元炉から出銑される粗フェロニッケル熔湯20の温度が1450℃に達していない場合には、熔湯20内に酸素を吹き込む等して昇温すればよい。
<3.第2の実施形態>
第2の実施の形態に係るフェロニッケルの脱硫方法においては、撹拌羽根12の浸漬深さの調整のタイミングを、上述した第1の実施の形態のように熔湯表面20sに生じる精製スラグの生成量に応じた調整ではなく、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位に応じて段階的に調整する。
具体的には、撹拌羽根12により撹拌することで粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するに際して、取鍋10内の粗フェロニッケル熔湯20に浸漬させる撹拌羽根12を、先ず、脱硫剤を投入してから粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%となるまでの間は、その撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sより上に出るように位置させて撹拌する。そして、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%を下回った後は、その撹拌羽根12の上端部12aが熔湯表面20sよりも下に、すなわち完全に熔湯20内に浸漬されるように位置させて撹拌する。
ここで、上述したように、脱硫処理を開始してからの処理前半においては、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が高く、この段階においては、脱硫剤との反応性が良い。そのため、脱硫剤が熔湯表面20sに投入された位置から取鍋10の内壁方向に移動する間に脱硫反応が完了する。したがって、このような段階では、撹拌羽根12の回転範囲を中心に常に新しい熔湯面(新生面)が出現することとなる平面旋回流を粗フェロニッケル熔湯に生じさせることが好ましい。これにより、粗フェロニッケル熔湯20と脱硫剤とを効果的に接触させることができる。そして、このような段階が、脱硫剤の添加を開始してから粗フェロニッケル熔湯中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%になるまでの間となる。
一方で、粗フェロニッケル熔湯20中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%を下回った段階においては、硫黄品位が低いために脱硫剤との反応性が悪い。そのため、脱硫剤が熔湯表面20sに投入された位置から取鍋10の内壁方向に移動する間には脱硫反応が終了しない。したがって、この低い硫黄品位の状態となっている粗フェロニッケル熔湯20に対しては、添加した脱硫剤との接触時間を増やして脱硫反応の効率を高めることが重要となる。
そこで、この低い硫黄品位となった段階では、撹拌羽根12を完全に熔湯20内に浸漬させた位置として撹拌し、取鍋10の内壁から回転軸13に向けて渦を巻く流れの渦流を生じさせるようにする。これにより、添加した脱硫剤を渦の流れに乗せて旋回させて遠心力を与えることができ、熔湯20内に効果的に潜り込むようにすることができ、粗フェロニッケル熔湯と脱硫剤との接触時間を増やすことができる。
なお、この第2の実施の形態においては、取鍋10内に装入された時点における粗フェロニッケル熔湯20の硫黄品位が0.3〜0.4重量%を下回っている場合には、脱硫処理の開始(脱硫剤投入開始)時点から、撹拌羽根12を完全に熔湯20内に浸漬させた位置として撹拌するようにすればよい。
<4.実施例>
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
電気炉から産出された、硫黄品位0.6重量%、温度1550℃の粗フェロニッケル熔湯30トンを、撹拌羽根を用いる機械式撹拌装置を備えた取鍋内に装入し、これに脱硫剤としてカルシウムカーバイドを投入して、脱硫処理を行った。カルシウムカーバイド投入量は、フェロニッケル熔湯の硫黄品位、及び、製品スペックを満足する実操業での脱硫管理目標値(硫黄品位0.025重量%以下)を勘案した上で決定した。
ここで、取鍋としては、直径(d)が1.9m、高さ(H)が2.2m、d/H=0.90、内容積が6.5mのものを使用した。また、機械式撹拌装置は、撹拌羽根が長さ750mm、幅250mm、及び高さ450mmのサイズの直方体(板状)材であり、その撹拌羽根を逆T字型に回転軸に取り付けた構造のものを使用した。
脱硫処理においては、先ず、脱硫剤投入開始から精製スラグが撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面を覆うまでの間(脱硫工程前半)は、その撹拌羽根の上端部がフェロニッケル熔湯表面より200mm上になるような浸漬深さに撹拌羽根の設置位置を調整し、100rpm程度の回転数で撹拌しながらカーバイドの投入を行い、脱硫処理を行った。
次に、精製スラグが撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面を覆った後(脱硫工程後半)は、その撹拌羽根を、熔湯表面の凹み深さ(H)に対する熔湯表面から撹拌羽根の上端までの深さ(h)の比が0.6(h/H=0.6)となるように粗フェロニッケル熔湯内に浸漬させ、140rpmで撹拌しながら脱硫処理を行った。
その結果、脱硫反応の反応効率は75%となり、従来の脱硫方法による反応効率に比べて高い反応効率を実現することができた。
[実施例2]
電気炉から産出された、硫黄品位0.3重量%、温度1450℃の粗フェロニッケル熔湯を対象として脱硫処理を行った。また、h/H=0である取鍋を使用し、脱硫工程後半における撹拌羽根の回転数を100rpmとして撹拌したことを除き、実施例1と同様に撹拌羽根の粗フェロニッケル熔湯に対する浸漬位置を調整しながら脱硫処理を行った。
その結果、脱硫反応の反応効率は70%となり、高い反応効率を実現することができた。
[比較例1]
比較例1では、脱硫工程の全ての時間において、撹拌羽根の上端部が粗フェロニッケル熔湯の熔湯表面より200mm上になるような浸漬深さに撹拌羽根の設置位置を調整して撹拌し、脱硫処理を行ったこと以外は実施例1と同様の操業を実施した。
その結果、脱硫反応の反応効率は約60%であり、満足できる結果が得られなかった。
10 取鍋、11 撹拌装置、12 撹拌羽根、12a 撹拌羽根の上端部、12b 撹拌羽根の上端、13 回転軸、20 粗フェロニッケル熔湯(熔湯)、20s 熔湯表面

Claims (7)

  1. 撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、該撹拌羽根により撹拌することで該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するフェロニッケルの脱硫方法であって、
    前記取鍋内の粗フェロニッケル熔湯に浸漬させる前記撹拌羽根を、前記脱硫剤を投入してから精製スラグが該撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面を覆うまでの間は、該撹拌羽根の上端部が該熔湯表面より上に出るように位置させて撹拌し、
    前記撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面が前記精製スラグによって覆われた後は、該撹拌羽根の上端が該熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌する
    ことを特徴とするフェロニッケルの脱硫方法。
  2. 前記撹拌羽根の回転範囲を除いた熔湯表面が前記精製スラグによって覆われた後は、
    前記撹拌羽根を、前記熔湯表面の凹み深さ(H)と静置状態としたときの該熔湯表面から前記撹拌羽根の上端までの深さ(h)との比(h/H)が0〜0.6の範囲となるように位置させて撹拌することを特徴とする請求項1に記載のフェロニッケルの脱硫方法。
  3. 前記撹拌羽根の上端が前記熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌する際には、該撹拌羽根の回転数を100〜140rpmとすることを特徴とする請求項1又は2に記載のフェロニッケルの脱硫方法。
  4. 前記粗フェロニッケル熔湯の硫黄品位は0.2〜0.6重量%であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のフェロニッケルの脱硫方法。
  5. 前記粗フェロニッケル熔湯の温度は1450〜1550℃であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載のフェロニッケルの脱硫方法。
  6. 前記取鍋は、その高さに対する直径の比が0.90以下であり、かつ、その内容積が6.5m以下であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載のフェロニッケルの脱硫方法。
  7. 撹拌羽根を有する撹拌装置を備えた取鍋内で、還元炉から出銑された粗フェロニッケル熔湯に脱硫剤を投入し、該撹拌羽根により撹拌することで該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄を精製スラグ中に固定し分離するフェロニッケルの脱硫方法であって、
    前記取鍋内の粗フェロニッケル熔湯に浸漬させる前記撹拌羽根を、前記脱硫剤を投入してから該粗フェロニッケル熔湯中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%となるまでの間は、該撹拌羽根の上端部が該熔湯表面より上に出るように位置させて撹拌し、
    前記粗フェロニッケル熔湯中の硫黄品位が0.3〜0.4重量%を下回った後は、該撹拌羽根の上端が該熔湯表面よりも下に浸漬されるように位置させて撹拌する
    ことを特徴とするフェロニッケルの脱硫方法。
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