JP2015007185A - ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
従来、例えば空気入りタイヤに用いられるゴム組成物においては、転がり抵抗を低減するために、発熱しにくくすること、すなわち、低発熱性能を改良することが求められており、様々な検討がなされている。
例えば、特許文献1には、ゴム組成物中でのカーボンブラックの分散性を向上させ、カーボンブラックとゴム分子間の化学結合を強固にするゴム−カーボンブラック用カップリング剤として、2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィドなどのスルフィド化合物を配合することが開示されている。しかしながら、スルフィド基と芳香族縮合複素環との間にアルキレン基が介在したスルフィド化合物では、ゴム分子への反応性が低く、必ずしも十分な効果が得られないことが判明した。
特許文献2には、シリカ配合ジエン系ゴム組成物において、加工性、低発熱性能及び耐摩耗性能を向上するために、多官能基含有ジスルフィド化合物をジエン系ゴムに予備混合することが開示されている。同文献には、ジスルフィド化合物として芳香環含有ジスルフィド化合物も開示されているが、チオール化合物についても、また複素環を含有するものについても開示されておらず、また芳香環とスルフィド基が直接結合されているため、ゴムとの結合が強固ではないと考えられる。
特許文献3には、ゴム組成物の低発熱性能を向上するために、ジエン系ゴムに、硫黄とともに、4,4’−ジピリジルジスルフィドなどの特定の官能基を持つジスルフィド化合物を予備混合することが開示されている。しかしながら、チオール化合物を用いるものではなく、また複素環とスルフィド基とが直接結合されているため、ゴムとの結合が強固ではないと考えられる。
ところで、ゴム組成物においては、引き裂き力を向上することが求められることがある。引き裂き力を向上するために、カーボンブラック等の補強性充填剤の配合量を増やすと、一般に低発熱性能が損なわれるので、低発熱性能を損なうことなく引き裂き力を向上することが求められる。
本発明は、以上の点に鑑み、低発熱性能と耐引き裂き性を改善することができるゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明に係るゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対して、カーボンブラック及びシリカからなる群より選択された少なくとも1種の補強性充填剤10〜120質量部と、下記一般式(1)で表される化合物0.1〜10質量部を含有するものである。
式中、R1は炭素数1〜6のアルキレン基を示し、R2は水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、又は炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、AはNH、NR3、O又はSを示し、R3は炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、又は炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を示す。
本発明の好ましい態様に係る空気入りタイヤは、その少なくとも一部に該ゴム組成物を用いたものである。
本発明によれば、特定の構造を持つチオール化合物を補強性充填剤とともにジエン系ゴムに配合したことにより、低発熱性能及び耐引き裂き性を改善することができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係るゴム組成物は、ジエン系ゴムに、補強性充填剤とともに、特定のチオール化合物を配合してなるものである。
ゴム成分としての上記ジエン系ゴムについては、特に限定されない。使用可能なジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレンゴム、ブタジエン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−イソプレンゴム、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上混合して用いることができる。より好ましくは、NR、SBR、BR、又はこれらの2種以上のブレンドゴムである。また、ジエン系ゴムとしては、上記で列挙したものの分子末端又は分子鎖中において、アミノ基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アルコキシ基、アルキルシリル基、アルコキシシリル基及びカルボキシル基からなる群から選択された少なくとも1種の官能基が導入されることで、当該官能基により変性された変性ジエン系ゴムを用いてもよい。
本実施形態で配合する補強性充填剤としては、カーボンブラック及び/又はシリカが用いられ、すなわち、カーボンブラック単独でも、シリカ単独でも、カーボンブラックとシリカの併用でもよい。補強性充填剤は、より好ましくは、カーボンブラック、又はカーボンブラック及びシリカからなることである。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、公知の種々の品種を用いることができる。例えば、タイヤトレッドゴムに用いる場合、窒素吸着比表面積(N2SA)(JIS K6217−2)が70〜150m2/gであるものが好ましく用いられ、具体的には、SAF級(N100番台)、ISAF級(N200番台)、HAF級(N300番台)(ともにASTMグレード)のものが好ましく用いられる。
シリカとしても、特に限定されないが、湿式沈降法シリカや湿式ゲル法シリカなどの湿式シリカが好ましく用いられる。シリカのBET比表面積(JIS K6430に記載のBET法に準じて測定)は、特に限定されないが、90〜250m2/gであることが好ましく、より好ましくは150〜220m2/gである。
補強性充填剤の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して20〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜100質量部であり、更に好ましくは40〜100質量部である。カーボンブラックの配合量は、3〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜120質量部であり、更に好ましくは20〜100質量部であり、一実施形態として30〜80質量部でもよい。シリカの配合量は、100質量部以下であることが好ましく、例えば10〜80質量部でもよく、また20〜50質量部でもよい。一実施形態において、カーボンブラックの配合量はシリカの配合量以上でもよい。
補強性充填剤としてシリカを配合する場合、シリカの分散性を向上するために、シランカップリング剤を配合してもよい。シランカップリング剤の配合量は、特に限定されないが、シリカの配合量の2〜20質量%であることが好ましく(すなわち、シリカ100質量部に対してシランカップリング剤2〜20質量部)、より好ましくは5〜15質量%である。シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエキトシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィドなどのスルフィドシランカップリング剤; 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプトシランカップリング剤; 3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、3−プロピオニルチオプロピルトリメトキシシランなどの保護化メルカプトシランカップリング剤などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。
式(1)において、R1は、炭素数1〜6のアルキレン基(即ち、アルカンジイル基)を示し、直鎖状でも分岐状でもよい。R1の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、又はヘキサメチレン基等が挙げられる。好ましくは、R1は−(CH2)n−で表される直鎖のアルキレン基であり、ここでn=1〜6の整数(好ましくはn=1〜3の整数)である。
式(1)中のR2は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、又は炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を示す。アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、又はn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のものである。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のものである。環状のアルキル基又はアルケニル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、また、2−メチルシクロプロピル基のように環炭素原子に結合したアルキル基などの置換基を有するものでもよく、更には、シクロプロピルメチル基のように側鎖から水素原子を除去してできる基であってもよい。
式(1)中のAは、NH、NR3、O又はSを示し、NH又はNR3の場合、複素環はベンズイミダゾリル基であり、Oの場合、複素環はベンズオキサゾリル基であり、Sの場合、複素環はベンズチアゾリル基である。これらの中でも、シリカ表面のシラノール基に対する物理結合の点から、NHが特に好ましい。R3は、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基もしくはアルケニル基、又は炭素数3〜6の環状のアルキル基もしくはアルケニル基を示し、その具体例及び好ましい炭素数は上記R2と同じである。
式(1)で表されるチオール化合物の具体例としては、2−(ベンズイミダゾリル−2)エタン−1−チオール、2−(5−メチルーベンズイミダゾリル−2)エタン−1−チオール、2−(ベンズイミダゾリル−2)プロパン−1−チオール、2−(5−メチルーベンズイミダゾリル−2)プロパン−1−チオール、3−(ベンズイミダゾリル−2)プロパン−1−チオール、4−(ベンズイミダゾリル−2)ブタン−1−チオール、5−(ベンズイミダゾリル−2)ペンタン−1−チオール、6−(ベンズイミダゾリル−2)ヘキサン−1−チオール、2−(ベンズオキサゾリル−2)エタン−1−チオール、2−(ベンズオキサゾリル−2)プロパン−1−チオール、3−(ベンズオキサゾリル−2)プロパン−1−チオール、4−(ベンズオキサゾリル−2)ブタン−1−チオール、5−(ベンズオキサゾリル−2)ペンタン−1−チオール、6−(ベンズオキサゾリル−2)ヘキサン−1−チオール、2−(ベンズチアゾリル−2)エタン−1−チオール、2−(ベンズチアゾリル−2)プロパン−1−チオール、3−(ベンズチアゾリル−2)プロパン−1−チオール、4−(ベンズチアゾリル−2)ブタン−1−チオール、5−(ベンズチアゾリル−2)ペンタン−1−チオール、6−(ベンズチアゾリル−2)ヘキサン−1−チオールなどが挙げられ、これらはいずれか1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
式(1)で表されるチオール化合物は、例えば、1,2−ジアミノベンゼン系化合物、2−アミノチオフェノール系化合物、又は2−アミノフェノール系化合物のいずれかと、メルカプトカルボン酸系化合物を、4Nの塩酸中で反応させることによって合成することができる。1,2−ジアミノベンゼン系化合物としては、例えば、1,2−ジアミノベンゼン、2,3−トリレンジアミン、1,2−ジアミノ−3−エチルベンゼン、1,2−ジアミノ−3−n−プロピルベンゼン、1,2−ジアミノ−3−イソプロピルベンゼン、1,2−ジアミノ−3−n−ブチルベンゼン等が挙げられる。2−アミノチオフェノール系化合物としては、例えば、2−アミノチオフェノール、2−アミノ−3−メチルチオフェノール、2−アミノ−3−エチルチオフェノール、2−アミノ−3−n−プロピルチオフェノール、2−アミノ−4−メチルチオフェノール、2−アミノ−4−エチルチオフェノール、2−アミノ−4−n−プロピルチオフェノール、2−アミノ−5−メチルチオフェノール、2−アミノ−5−エチルチオフェノール、2−アミノ−5−n−プロピルチオフェノール、2−アミノ−6−メチルチオフェノール、2−アミノ−6−エチルチオフェノール、2−アミノ−6−n−プロピルチオフェノール等が挙げられる。2−アミノフェノール系化合物としては、例えば、2−アミノフェノール、2−アミノ−3−メチルフェノール、2−アミノ−3−エチルフェノール、2−アミノ−3−n−プロピルフェノール、2−アミノ−4−メチルフェノール、2−アミノ−4−エチルフェノール、2−アミノ−4−n−プロピルフェノール、2−アミノ−5−メチルフェノール、2−アミノ−5−エチルフェノール、2−アミノ−5−n−プロピルフェノール、2−アミノ−6−メチルフェノール、2−アミノ−6−エチルフェノール、2−アミノ−6−n−プロピルフェノール等が挙げられる。メルカプトカルボン酸系化合物としては、例えば、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプトブタン酸、メルカプトペンタン酸、メルカプトヘキサン酸等が挙げられる。
式(1)で表されるチオール化合物の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部であることが好ましい。このような配合量とすることで、低発熱性能及び耐引き裂き性の改善効果を高めることができる。該チオール化合物の配合量は、より好ましくは0.5〜8質量部であり、さらに好ましくは1〜6質量部である。
本実施形態に係るゴム組成物には、上記の各成分の他に、亜鉛華、ステアリン酸、オイル、老化防止剤、軟化剤、ワックス、加硫剤、加硫促進剤など、ゴム組成物において一般に使用される各種添加剤を配合することができる。上記加硫剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などの硫黄成分が挙げられ、特に限定するものではないが、その配合量はジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。また、加硫促進剤の配合量としては、ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
該ゴム組成物は、通常に用いられるバンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて、常法に従い混練し作製することができる。例えば、第一混合段階で、ジエン系ゴムに対し、上記チオール化合物及び補強性充填剤とともに、加硫剤及び加硫促進剤を除く他の添加剤を添加混合し、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で加硫剤及び加硫促進剤を添加混合してゴム組成物を調製することができる。
本実施形態に係るゴム組成物は、空気入りタイヤや、防振ゴム、コンベアベルトなどのゴム部分を形成する各種ゴム組成物に用いることができる。好ましくは、タイヤに用いることであり、常法に従い、例えば140〜180℃で加硫成形することにより、各種空気入りタイヤのゴム部分を構成することができる。一実施形態として、空気入りタイヤのトレッドゴム及び/又はサイドウォールゴムに用いることが好ましく、転がり抵抗を低減して低燃費性能に優れたタイヤを製造することができる。また、耐引き裂き性にも優れるので、例えば、空気入りタイヤのトレッドゴム、とりわけトラックやバスなどの重荷重用タイヤのトレッドゴムに用いた場合に、耐カット・チップ性を向上することができる。
本実施形態に係るゴム組成物であると、次の作用効果が奏される。補強性充填剤がカーボンブラックを含む場合、上記式(1)のチオール化合物の複素環がカーボンブラックと相互作用すること、また、そのメルカプト基がゴムと反応することにより、カーボンブラックとゴムとの結合が強固となり、低発熱性能及び引き裂き力が向上する。ここで、複素環とメルカプト基が直接結合していると、一旦ゴム分子と結合したとしても、開裂も同時におきやすく、結合度合いが低下するが、上記式(1)のチオール化合物では複素環とメルカプト基との間にアルキレン基が挿入されているため、ゴム分子との結合の開裂が抑制され、結合度合いを高めることができる。また、上記特許文献1に記載のスルフィド化合物ではゴム分子への反応性が低いが、本実施形態のチオール化合物であると、そのメルカプト基がスルフィド基と比較してゴム分子への反応性が高いため、上記効果をより高めることができる。
また、補強性充填剤がシリカを含む場合でも、上記式(1)のチオール化合物であると、複素環中のアミノ基とシリカの表面シラノール基とが物理結合することにより、シリカとゴムとの結合を高めて、低発熱性能及び引き裂き力を向上させることができる。さらに、該チオール化合物の複素環は塩基性であるため、シランカップリング剤中のアルコキシ基の加水分解を促進させ、シリカとシランカップリング剤との反応性向上にも効果があると考えられる。そのため、該チオール化合物は、補強性充填剤としてシリカを用いた場合にも、またカーボンブラックとシリカを併用した場合にも有効である。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例で使用した原材料は以下の通りである。
[原材料]
・NR:RSS3号
・SBR:ランクセス社製「VSL5025−0HM」
・BR:JSR(株)製「BR01」
・カーボンブラック:HAF、東海カーボン(株)製「シースト3」(N2SA=79m2/g)
・シリカ:エボニック・デグサ社製「Ultrasil VN3」
・シランカップリング剤:エボニック・デグサ社製「Si69」
・オイル:昭和シェル石油(株)製「エキストラクト4号S」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS20」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・ワックス:日本精蝋(株)製「OZOACE0355」
・硫黄:鶴見化学工業(株)製「粉末硫黄」
・加硫促進剤1:住友化学(株)製「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
・化合物A:2-メルカプトベンズイミダゾール、大内新興化学工業(株)製「ノクラックMB」
・化合物B:2−(ベンズイミダゾリル−2)エタン−1−チオール(下記合成例1)
・化合物C:o,o'-ジベンズアミドジフェニルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製「ノクタイザーSS」
・化合物D:2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド(特開2013−23610号公報における段落0033の参考例1に従い合成)。
・NR:RSS3号
・SBR:ランクセス社製「VSL5025−0HM」
・BR:JSR(株)製「BR01」
・カーボンブラック:HAF、東海カーボン(株)製「シースト3」(N2SA=79m2/g)
・シリカ:エボニック・デグサ社製「Ultrasil VN3」
・シランカップリング剤:エボニック・デグサ社製「Si69」
・オイル:昭和シェル石油(株)製「エキストラクト4号S」
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS20」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・ワックス:日本精蝋(株)製「OZOACE0355」
・硫黄:鶴見化学工業(株)製「粉末硫黄」
・加硫促進剤1:住友化学(株)製「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
・化合物A:2-メルカプトベンズイミダゾール、大内新興化学工業(株)製「ノクラックMB」
・化合物B:2−(ベンズイミダゾリル−2)エタン−1−チオール(下記合成例1)
・化合物C:o,o'-ジベンズアミドジフェニルジスルフィド、大内新興化学工業(株)製「ノクタイザーSS」
・化合物D:2,2’−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エチルジスルフィド(特開2013−23610号公報における段落0033の参考例1に従い合成)。
[合成例1]
反応容器に4Nの塩酸1000mL、1,2-ジアミノベンゼン108g、3−メルカプトプロピオン酸106gを投入し、撹拌しながら、95℃で12時間反応をさせた。その後、室温にて25%アンモニア水を560mL入れて撹拌した後、析出物を分離し、洗浄、乾燥することにより、反応物150gを得た。得られた反応物につき、1H−NMR及び13C−NMR解析を行い、次式で表される2−(ベンズイミダゾリル−2)エタン−1−チオールであることを確認した。
反応容器に4Nの塩酸1000mL、1,2-ジアミノベンゼン108g、3−メルカプトプロピオン酸106gを投入し、撹拌しながら、95℃で12時間反応をさせた。その後、室温にて25%アンモニア水を560mL入れて撹拌した後、析出物を分離し、洗浄、乾燥することにより、反応物150gを得た。得られた反応物につき、1H−NMR及び13C−NMR解析を行い、次式で表される2−(ベンズイミダゾリル−2)エタン−1−チオールであることを確認した。
[第1実施例]
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、まず、第1工程で、硫黄と加硫促進剤を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、第2工程で硫黄と加硫促進剤を添加混合して(排出温度=90℃)、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。
バンバリーミキサーを使用し、下記表1に示す配合(質量部)に従い、まず、第1工程で、硫黄と加硫促進剤を除く成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、第2工程で硫黄と加硫促進剤を添加混合して(排出温度=90℃)、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。
得られた各ゴム組成物について、150℃×30分で加硫して試験片を作製し、低発熱性能と引き裂き力を評価した。各評価方法は、以下の通りである。
・低発熱性能:JIS K6394に準じて、温度70℃、周波数10Hz、静歪み10%、動歪み2%の条件で損失係数tanδを測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。指数が小さいほどtanδが小さく、低発熱性能に優れることを示し、転がり抵抗の低減による低燃費性に優れることを意味する。
・引き裂き力:JIS K6252規定のクレセント形で打ち抜き、くぼみ中央に0.50±0.08mmの切れ込みを入れて試験用サンプルを作製し、該試験用サンプルについて、島津製作所製の引張り試験機によって500mm/分の引張り速度で引裂試験を行った。比較例1の値を100とした指数で表示し、数値が高いほど引き裂き力が高く、耐引き裂き性に優れることを意味する。
結果は、表1に示す通りであり、コントロールである比較例1に対し、上記式(1)で表されるチオール化合物Bを配合した実施例1〜5であると、発熱が低下し、引き裂き力が向上していた。比較例2では、チオール化合物Bの配合量が多すぎたため、カーボンブラックへ吸着しない余剰成分が多くなって、低発熱性能の改善効果が小さくなり、引き裂き力も低下した。比較例3では、イミダゾール基とメルカプト基が直接結合したチオール化合物Aを用いたため、ゴムとの結合が切れやすく、引き裂き力が向上しなかった。比較例4では、芳香環と硫黄が直接結合した化合物Cを用いたため、ゴムとの結合が切れやすく、さらにゴムの素練り促進の効果が高く、引き裂き力が大幅に低下した。比較例5では、ジスルフィド基を持つ化合物Dを用いたため、実施例1〜5で用いた化合物Bと比較して、ゴム分子への反応性が低く、引き裂き力が改善しなかった。
[第2実施例]
バンバリーミキサーを使用し、下記表2に示す配合(質量部)に従い、第1実施例と同様にしてタイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物について、150℃×30分で加硫して試験片を作製し、低発熱性能と引き裂き力を評価した。各評価方法は、第1実施例と同じであるが、いずれも比較例6の値を100とした指数で示した。
バンバリーミキサーを使用し、下記表2に示す配合(質量部)に従い、第1実施例と同様にしてタイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物について、150℃×30分で加硫して試験片を作製し、低発熱性能と引き裂き力を評価した。各評価方法は、第1実施例と同じであるが、いずれも比較例6の値を100とした指数で示した。
結果は、表2に示す通りであり、カーボンブラックとシリカを併用した場合においても、上記式(1)で表されるチオール化合物Bを配合することにより、実施例6〜10に示すように、発熱が低下し、引き裂き力が向上していた。
Claims (4)
- 前記補強性充填剤が少なくともカーボンブラックを含むことを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 前記補強性充填剤が少なくともシリカを含み、シリカの配合量の2〜20質量%のシランカップリング剤を含有することを特徴とする請求項1記載のゴム組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴム組成物を用いた空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|---|
JP2015007186A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | 東洋ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2017014444A (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-19 | 東洋ゴム工業株式会社 | 更生タイヤ用クッションゴム組成物、及びそれを用いた更生タイヤ |
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2013
- 2013-06-25 JP JP2013132854A patent/JP2015007185A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015007186A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | 東洋ゴム工業株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2017014444A (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-19 | 東洋ゴム工業株式会社 | 更生タイヤ用クッションゴム組成物、及びそれを用いた更生タイヤ |
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