本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施の形態の遊技機は、遊技システムの一部を構成するようになっている。この遊技システムは、パチンコ遊技機としての遊技機1と、例えば、スマートフォンや携帯電話(フューチャーフォン)である端末100と、インターネット(ネットワーク)90を介して端末100と接続可能なコンピュータシステムであるサーバ200とを備える。
端末100は、例えば、スマートフォンであり、無線の電話回線やWiFi等を用いる無線通信装置101を備え、インターネット90に接続可能になっている。
また、端末100は、コンピュータシステムとしてアプリケーションを実行可能な環境を有し、アプリケーションを実行するMPUを備えた制御装置102と、アプリケーションやアプリケーション等で用いられるデータや、後述のカメラ103で撮影された画像情報や、マイクや通話により入力された音声情報や、インターネット90からダウンロードしたデータ等を記憶するフラッシュメモリ等の記憶装置104とを備える。
また、端末100は、制御装置に制御されてアプリケーションの実行に基づく各種画像(テキストを含む)の表示、カメラ103で撮影された画像(静止画・動画含む)情報の表示、ダウンロードとされたテキスト、画像等の情報(ウェブページを含む)を表示するディスプレイ105を備える。このディスプレイ105は、タッチパネル機能を有するものであり、ディスプレイ105として画像を表示するとともに、ポインティングデバイスとして、ディスプレイ105に表示されたボタンやテキスト入力画面等にタッチすることなどにより、コマンドや情報の入力が可能になっている。
また、端末100は、上述のカメラ103を備える。また、端末100は、遊技システム専用アプリケーション(専用アプリ)がインストールされた状態となっており、この専用アプリには、例えば、バーコードや二次元バーコード等の光学読み取り可能な出力コードxの読み取り用プログラムが含まれており、カメラ103でバーコードや二次元バーコード等の出力コードxを撮影すると、出力コードxが示すコードを読み取れるようになっている。このコードは、例えば、テキストのコード(アスキーコードやシフトJISコード等)であったり、バイナリーコードであったり、その他の特定のコードであったりしてもよい。
端末100の専用アプリは、サーバ200のウェブサーバプログラムにより公開されるウェブサイトに接続するためのURLやIPアドレス等の接続情報を有し、サーバ200が公開するウェブサイトをディスプレイ105に表示可能で、かつ、ウェブサイトのウェブページが入力画面であれば、表示されるソフトウェアキーボード等により情報入力が可能になっている。
サーバ200は、通信装置201を有し、インターネット90に接続され、インターネット90を介して端末100とデータ通信可能になっている。また、サーバ200は、コンピュータシステムとしてCPU等からなる演算処理装置202とストレージ装置203を備え、各種プログラムを並列に実行可能になっている。
また、サーバ200には、ウェブサーバのプログラムがインストールされており、この遊技システムの一部を構成するウェブサイト(ウェブページ)をインターネット90上に公開するようになっている。
このウェブサイトでは、この遊技システムの会員登録を行うようになっており、ストレージ装置203には、登録された会員のアカウント(携帯電話としての固体識別番号を含んでもよい)、会員名(ニックネーム等)、各会員の遊技履歴情報およびカスタマイズ情報等が、会員毎に登録される会員データベース204が記憶されている。
上述のように端末100と、サーバ200は、インターネットを介してデータ通信可能であり、サーバ200が公開するウェブサイトに端末100がアクセスすることにより、端末100からのデータのアップロードと、サーバ200からのデータのダウンロードが可能である。
それに対して、遊技機1は、スマートフォンや携帯電話等の遊技店の設備以外の外部機器とデータ通信によるデータの入出力ができない構成となっているとともに、遊技店の設備からのデータ入力はできず、ホールコンピュータ20等の遊技店の設備にデータの出力が可能になっている。したがって、遊技機1は、端末100や、サーバ200とデータ通信できないが、遊技機1は、後述のサブ制御装置30により表示制御される可変表示装置(演出表示手段)3に、出力するデータとして上述の出力コードxを表示することにより、端末100に読み取り可能にデータ出力可能になっている。
また、サーバ200は、遊技機1に出力すべきデータを特定のアルゴリズムにより特定のコードにコード化するとともにこのコードを示すテキスト(文字列)に変換し、この文字列を遊技機1側で認証可能で、かつ、入力すべきデータを有するパスワード(入力コードw)として、端末100に出力するようになっている。
端末100では、上述の専用アプリを起動して、サーバ200のウェブサイトを表示している状態で、ウェブページ上の入力コードwがディスプレイ105に表示可能となっており、会員としての遊技者が、表示を見て遊技機1に入力コードwを入力するようになっている。この際には、遊技機1の可変表示装置3の表示(例えば、ソフトウェアキーボード)と、演出ボタン36の操作により文字列が入力可能になっている。
なお、図1において、符号1aは遊技球を貯留するととともに遊技球を発射する発射装置に遊技球を供給する上皿、符号1bは球を貯留するとともに上皿1aからオーバーフローした遊技球を受ける下皿、符号1cは遊技球の発射と発射停止を操作するとともに発射勢を操作するための操作ハンドルである。なお、操作ハンドル1cは、後述の発射ボリューム44を操作することにより、遊技球の発射と発射勢を操作可能になっている。
このような構成により、遊技機1と端末100との間で、データの送受が可能になるとともに、端末1を介して遊技機1とサーバ200とでデータの送受が可能になっている。
この遊技システムにおける遊技機1は、図2に示すように、発射された遊技球が流下する遊技領域2aを備える遊技盤2を有する。
遊技盤2の盤面上の遊技領域2a内には、演出表示を行う演出表示手段と上述の出力コードxを表示するコード出力手段としての可変表示装置3が設けられている。可変表示装置3は遊技領域2a内の略中央部に設けられている。
また、可変表示装置3は液晶表示装置からなるもので、主制御手段としての主制御装置(主制御手段)14で行われる抽選の各種大当たり(当たり)およびはずれの抽選結果を表示するものであり、抽選結果の表示に際し、識別情報としての装飾図柄の変動表示ゲーム(所定表示遊技)を表示し、この変動表示ゲームの大当たりおよびはずれによって抽選結果を報知するようになっている。また、変動表示ゲームの表示に際し、各種演出表示を行うようになっている。
遊技盤2の下部には、第1および第2特図表示装置4a,4bが設けられている。第1および第2特図表示装置4a,4bは、例えば、7セグ等のセグメント型のLED表示装置からなる。第1および第2特図表示装置4a,4bは、変動表示ゲーム(特図の変動ゲーム)における図柄の変動の変動パターンの一部として設定される変動表示時間だけ変動表示(一部のセグメントを点滅表示)した後に識別情報としての特別図柄(特図)を停止表示する。
ここで、第1および第2特図表示装置4a,4bの前記点滅表示後に複数種類の特図から1種類の特図(停止図柄)を停止表示する特図の変動表示ゲームには、第1特図表示装置4aで行われる第1変動表示ゲームと、第2特図表示装置4bで行われる第2変動表示ゲームとがある。第1変動表示ゲームと第2変動表示ゲームとは、同時に行われることがなく、後述の変動表示ゲームの開始条件に基づいて、第1変動表示ゲームより第2変動表示ゲームが優先的に開始される。
言い換えれば、開始可能な第2変動表示ゲームが後述のように保留されている場合には、第1変動表示ゲームの開始条件が成立しない。また、可変表示装置3に表示される装飾図柄の変動表示ゲームは、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームのうちの実行されている第1または第2変動表示ゲームと略同時に表示されるとともに、実行されている第1または第2変動表示ゲームと同じ結果になる実質的に同一のゲームである。
また、可変表示装置3には、画面の周縁部分に後述の保留数の表示が行われる保留数表示領域31a、31bが設定されている。主制御装置14では、第1始動球検知センサ53aから第1始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(例えば4)の範囲内で第1保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて第1変動表示ゲームおよび装飾図柄の変動表示ゲームが開始される場合に、保留数から1減算する。この第1保留数が後述のサブ制御装置(副制御手段)30を介して保留数表示領域31aに保留表示マークの数として表示される。
同様に、主制御装置14では、第2始動球検知センサ53bから第2始動入賞信号が入力した場合に、上限になる数値(例えば4)の範囲内で第2保留数に1加算し、この始動入賞に基づいて第2変動表示ゲームおよび装飾図柄の変動表示ゲームが開始される場合に、保留数から1減算する。この第2保留数がサブ制御装置30を介して保留数表示領域31bに保留表示マークの数として表示される。なお、後述のようにこれら保留数は、状態表示装置9でも表示される。
前記可変表示装置3の直ぐ下には、第1始動入賞口52が設けられている。
また、第1始動入賞口52の下に第2始動入賞口54を備えた所謂電動チューリップ(電チュー)と呼ばれる普通変動入賞装置5が設けられている。
この普通変動入賞装置5は、開閉動作自在な1対の可動片51,51を備え、第2始動入賞口54に遊技球が入賞できない可動片51,51が閉じた状態(閉状態)と、第2始動入賞口54に遊技球が入賞し易くなるように可動片51,51が開いた状態(開状態)との間で可変するようになっている。
なお、閉じた状態の2つの可動片51,51の間には、遊技球が通過可能な遊技球の直径より少し広い間隔が開けられているが、この例では、閉じた可動片51,51の直上に第1始動入賞口52があり、可動片51,51が閉じた状態で遊技球が第2始動入賞口54に入賞できないようになっている。
第1始動入賞口52には、遊技球の入賞を検知する第1始動球検知センサ53a(図3に図示)が設けられており、第1始動球検知センサ53aは、主制御装置14に、遊技球が第1始動入賞口52に入賞した際に第1始動入賞信号を出力する。また、第2始動入賞口54には、遊技球の入賞を検知する第2始動球検知センサ53b(図3に図示)が設けられており、第2始動球検知センサ53bは、主制御装置14に、遊技球が第2始動入賞 口54に入賞した際に第2始動入賞信号を出力する。主制御装置14は、第1始動入賞信号の入力に基づいて第1変動表示ゲームの大当たりおよびはずれを決める乱数を取得し、第2始動入賞信号の入力に基づいて第2変動表示ゲームの大当たりおよびはずれを決める乱数の取得を行う。これら第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームの大当たり判定に用いられる乱数は、後述のハード乱数発生回路14eで生成されたハード乱数が用いられる。
普通変動入賞装置5の下側に、大入賞口61を有する特別変動入賞装置(アタッカ)6が設けられている。このアタッカ6には、大入賞口61を開閉する可動扉62が備えられている。通常の状態では可動扉62は、遊技球を大入賞口61に流入させないように立って閉じた閉状態になっている。また、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームの結果が大当たりになり、大当たり状態が発生した場合に遊技球が流入し易いように可動扉62が前に略水平に倒れて開いた開状態になる。この場合に、可動扉62は、設定されたラウンド数だけ開閉動作を繰り返す。また、大入賞口61には、大入賞口61に入賞した遊技球を検知する大入賞球検知センサ63(図3に図示)が設けられている。
可変表示装置3の左側方には、普通図柄(普図と略す)ゲート7が設けられている。また、普図ゲート7には、普図ゲート7内を通過した遊技球を検知する通過球検知センサ7a(図3に図示)が設けられ、通過球検知センサ7aは遊技球を検知すると主制御装置14に通過球検知信号を出力する。当該通過球検知信号の入力に基づいて主制御装置14は、普通変動入賞装置5を開状態とする当たりと、普通変動入賞装置5を閉状態のままとするはずれとを抽選する普図抽選を行う。この普図抽選の結果は、普図の変動表示ゲーム(普図ゲーム:普通ゲーム)を可変表示装置3の端の部分と、後述の状態表示装置9内の普図表示装置8(図3に図示)とに表示することにより報知される。
普図ゲームが当たりになった場合に、普通変動入賞装置5が開放し、第2始動入賞口54への遊技球の入賞率が高まり、第2変動表示ゲームの開始機会が増加するようになっている。また、遊技領域2aの左側部には、複数の一般入賞口10,10が設けられている。また、一般入賞口10,10に対応して、一般入賞口10,10に入賞した遊技球を検知する一般入賞球検知センサ11(図3に図示)がそれぞれ設けられている。
また、遊技盤2には、大当たり状態の際の大当たりの種類に基づくラウンド数、第1変動表示ゲームの保留数、第2変動表示ゲームの保留数、また、これら保留数と同様に求められる普図の変動表示ゲームの普図保留数等を表示するとともに、普図表示装置8を備えた状態表示装置9が設けられている。
なお、普図保留数は、主制御装置14により、普図ゲート7を遊技球が通過して、通過球検知センサ7aから主制御装置14に通過球検知信号が入力した際に、上限になる数(例えば、4)の範囲で、1加算され、普図の変動表示ゲームが開始されると1減算される。なお、普図の表示ゲームの開始条件は、普図の変動表示ゲームおよび普通変動入賞装置5の開放が行われていない状態で普図保留数が1になるか、はずれになる普図の変動表示ゲームが終了した際、または、当たりになる普図の変動表示ゲームが終了して普通変動入賞装置5が開放し、その開放が終了した際に普図保留数が1以上の場合である。
また、特別変動入賞装置6の下方の遊技領域2aの最下端部には、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域2aの外部になる遊技盤2裏面に排出させるアウト口12が設けられている。また、遊技盤2の前面には、遊技球の流下方向を規制するとともに流下方向を転換する遊技釘13(一部だけ図示)や風車(図示略)等の流下規制転換部材が設けられている。
次に、パチンコ遊技機1の制御系を図3に示されるブロック図を参照して説明する。パチンコ遊技機1の制御系は、大きく分けて主制御部15と、副制御部16と、これら主制御部15および副制御部16の各装置に電力を供給する電源供給装置18とから構成されている。電源供給装置18は、遊技店に設けられた遊技機外のAC24V電源(電力供給手段)21に接続され、交流を直流に変換して電力を供給する。
主制御部15には、例えば、遊技機用のワンチップマイコン等で構成される主制御装置14(主制御基板の主制御手段)が備えられ、主制御装置14には、プログラムを実行するCPU14a、プログラムやプログラムで使用するデータを記憶したROM14bや、ROM14bから読み出したプログラムを実行可能に記億するとともに、プログラムの実行に基づいて発生したデータやROM14bから読み出した各種データ等を記憶するRAM14cや、同期用のクロック(周波数)信号を出力するクロック14dや、変動表示ゲームの大当たり判定に用いる乱数(擬似乱数)を発生するハード乱数発生回路14e等が備えられている。
主制御装置14(CPU14a)には、パチンコ遊技機1に設けられた各種センサからの信号が入力可能になっており、前述の第1および第2始動球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、通過球検知センサ7a、一般入賞球検知センサ11が接続されるとともに、パチンコ遊技機1におけるエラー(例えば、磁気検知、電波検知等)を検知するエラー検知センサ19等が接続されている。
また、主制御装置14は、パチンコ遊技機1の各種装置を動作させるため各種信号を出力するようになっている。例えば、主制御装置14には、外部情報端子基板40が接続されており、この外部情報端子基板40を介して各種データを遊技機外のホールコンピュータ20に出力可能になっている。ホールコンピュータ20は、各遊技機1からのデータを集中管理し、各遊技機1の稼動状況を出力可能になっている。
また、主制御装置14には、副制御部16のサブ制御装置30、主制御部15の払出制御装置22等が接続され、これらに対してコマンド(制御指令)を出力可能とされている。
遊技演出制御手段としてのサブ制御装置30は、可変表示装置3における画像表示を制御する図柄制御部、演出用の後述のランプ(LED)の点灯及び消灯を制御するランプ制御装部、各種音声、効果音、音楽等の出力を制御する音声制御部としての機能を有する。
また、払出制御装置22は、賞球としての遊技球の払い出しの制御を行う払出制御部としての機能と、遊技領域2aへの遊技球の発射を制御する発射制御部としての機能を有する。
また、主制御装置14には、第1および第2特図表示装置4a,4bと普図表示装置8と状態表示装置9が接続され、主制御装置14が第1および第2特図表示装置4a,4bにおける第1変動表示ゲーム、第2変動表示ゲームの表示制御と、普図表示装置8における普図の変動表示ゲームの表示制御と、状態表示装置9における上述の各種の状態を示すLEDの表示制御とを行う。
また、主制御装置14には、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通可変入賞駆動装置55が接続されている。また、主制御装置14には、特別変動入賞装置6の可動扉62を駆動する特別可変入賞駆動装置64が接続されている。この主制御装置14が、普通変動入賞装置5、特別変動入賞装置6の開閉動作を制御する。
主制御装置14は、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するもので、第1および第2始動球検知センサ53a,53b、大入賞球検知センサ63、一般入賞球検知センサ11から遊技球の検知信号が入力された場合、すなわち、各入賞口に遊技球が入賞した場合に、払出制御装置22にコマンドを出力して、賞球として遊技球の排出を行なう。
また、主制御装置14は、通過球検知センサ7aから遊技球の検知信号が入力した場合に、普図保留数が上限未満ならば、上述の普図保留数に1加算する処理を行うとともに、普図ゲームの当たり外れを決定する抽選処理で用いられる各種乱数を取得し、乱数を記憶する。なお、この乱数は、主制御装置14で生成されるソフト乱数である。また、主制御装置14は、上述の所定の開始条件にしたがって普図ゲームを開始し、普図保留数を1減算する。この際に乱数による抽選処理によって、普図ゲームの当たり外れを決定し、この決定に基づいて当たりまたははずれになる普図ゲームを普図表示装置8に表示する。
また、主制御装置14は、第1および第2始動球検知センサ53a,53bからの始動入賞信号の入力に基づいて、第1変動表示ゲームの第1保留数および第2の変動表示ゲームの第2保留数が上限未満の場合に、上述の第1および第2保留数の加算処理を行い、変動表示ゲームが開始される際に減算処理を行う。また、変動表示ゲームの大当たり外れを決定する抽選処理で用いられる抽選決定情報としての各種乱数(当たり判定乱数、図柄乱数(当たり種類乱数)、演出乱数)を取得し、当該乱数をRAM14cに記憶する。
なお、当たり判定乱数は、上述のハード乱数を用い、その他は上述のソフト乱数を用いる。また、前記抽選処理によって、当たり判定乱数に基づいて第1および第2変動表示ゲームの大当たりおよびはずれを決定し、第1および第2特図表示装置4a,4bを制御して第1および第2変動表示ゲームを表示するとともに、可変表示装置3における装飾図柄の変動表示ゲームの表示や結果の報知や演出のためにサブ制御装置30にコマンドを出力する。
主制御装置14で設定されている第1変動表示ゲームの所定の開始条件は、前の第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームがはずれで終了した際と、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当たりになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり状態になり、この大当たり状態が終了した際とのいずれかにおいて、第2保留数が0で、第1保留数が1以上になっている場合と、第1変動表示ゲーム、第2変動表示ゲーム、大当たり状態のいずれでもない場合に、第1始動入賞信号が入力して第1保留数が1になった場合(第2保留数は0)である。
主制御装置14で設定されている第2変動表示ゲームの開始条件は、前の第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームがはずれで終了した際と、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当たりになったことにより、特別変動入賞装置6を開放する大当たり状態になり、この大当たり状態が終了した際とのいずれかにおいて、第2保留数が1以上になっている場合と、第1変動表示ゲーム、第2変動表示ゲーム、大当たり状態のいずれでもない場合に、第2始動入賞信号が入力して第2保留数が1になった場合である。
また、主制御装置14は、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲーム開始から上述の演出乱数を用いた抽選により決定される変動パターン(演出表示パターン)に設定された変動表示時間に、特図(停止図柄)を停止表示する所定の停止表示時間を加えたゲーム時間が終了した際に第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームを終了させる。
また、主制御装置14は、普図ゲームが当たりになった場合に、普通変動入賞装置5の可動片51,51を駆動する普通可変入賞駆動装置55を制御して普通変動入賞装置5を閉状態から開状態とする制御を行う。また、主制御装置14は、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当たりになった場合、すなわち、第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームが大当たりを報知して終了した場合に、特別変動入賞装置6の可動扉62の特別可変入賞駆動装置64を制御して所定の条件に基づいて特別変動入賞装置6を閉状態から開状態に可変させて大当たり状態を発生させる制御を行う。
また、主制御装置14は、前述の始動入賞信号に基づいて第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームが大当たりになるかはずれになるかを決める抽選処理を行う。
また、状態制御手段としての主制御装置14は、大当たりとはずれとのいずれかを示す第1変動表示ゲームまたは第2変動表示ゲームを順次表示する際に、確変状態等の発生に基づいて前記抽選処理により第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームが大当たりになる確率を低確率状態より高い高確率状態へ移行し、通常の状態の発生に基づいて前記抽選処理により第1変動表示ゲームおよび第2変動表示ゲームが大当たりになる確率を高確率状態より低い低確率状態に移行する移行制御を行う。
また、主制御装置14は、高確率状態としての確変状態(有利状態)となった際に、普図の変動表示ゲームの当たり確率を通常より高確率にし、普図の変動表示ゲームの変動表示時間を通常より短くした電チューサポート状態(電サポ状態)にする。また、電サポ状態では、普図の変動表示ゲームが当たりとなった場合の普通変動入賞装置5の開放時間を通常より長く(開放回数を通常より多くすることを含む場合がある)している。大当たり状態の開始が確変状態等を含む電サポ状態の終了条件になっている。また、主制御装置14は、大当たり状態後に確変状態とならない場合に、時間短縮状態(時短状態)を発生させる。
また、確変状態では、第1および第2変動表示ゲームの大当たり確率が高くなる高確率状態にするとともに、第1および第2変動表示ゲームの変動表示時間(装飾図柄や特図を変動表示させている時間)を通常より短くし、さらに上述の電サポ状態にする。
また、時短状態では、基本的に大当たり確率以外を確変状態と同様にするものとなっており、確変状態と同様の電サポ状態にする。時短状態の大当たり確率は、通常の状態と同様の低確率状態になる。
確変状態での高確率状態では、一般的に大当たり確率を通常の低確率状態(時短状態を含む)の大当たり確率に対して10倍弱程度高くする
また、副制御部16のサブ制御装置30(副制御基板の副制御手段)は、制御装置としてCPU30a、ROM30b、RAM30c等を備える。このサブ制御装置30は、図柄制御部として可変表示装置3を制御するものであり、可変表示装置3がグラフィックプロセッサ38を介して接続されている。
主制御装置14により決定された各大当たりおよびはずれと、変動パターンとしての変動表示時間等に基づいて、サブ制御装置30により装飾図柄の変動表示ゲームの可変表示装置3における表示が制御される。
また、サブ制御装置30は、ランプ制御部として遊技盤2の盤面に設けられた盤面ランプ32と、パチンコ遊技機1のガラス扉に設けられたガラス扉ランプ33とが接続され、これら盤面ランプ32、ガラス扉ランプ33としてのLEDの点灯や消灯による演出を制御する。
また、サブ制御装置30は、音声制御装部としてサウンドプロセッサ34およびアンプを介してスピーカ35が接続され、演出用の効果音、音声、音楽等の出力を制御する。
また、サブ制御装置30には、パチンコ遊技機1の上皿1aの近傍等に設けられるとともに、操作手段としての演出ボタン36が接続され、演出ボタン36が有効な状態で演出ボタン36が操作された場合に、演出ボタン36からのオン信号がサブ制御装置30へ送られ、サブ制御装置30は演出ボタン36が操作された場合のために用意されている演出用の画像表示や音声出力を制御する。また、演出ボタン36は、ジョグダイヤルとしての機能を有し、左右に回転することにより、例えば、可変表示装置3上に表示されるソフトキーボード上で選択されるキーを左右または上下に移動するようになっている。
また、入力手段の一部としてのサブ制御装置30は、遊技システムの上述の入力コードの入力の制御を行う。この際に入力手段の一部である入力デバイスとして、演出ボタン36が用いられ、上述のジョグダイヤルとして入力する文字のキーを選択して、ボタンスイッチとして選択されたキーを入力する。これにより、上述のパスワードとなる文字列を入力可能としている。ソフトキーボードを表示する可変表示装置3も入力手段の一部である。
また、遊技盤2に演出可動役物が設けられる場合に、サブ制御装置30は、この演出可動役物を作動させる演出可動役物駆動装置37を制御することにより、演出可動役物による遊技演出を制御する。
払出制御装置22は、制御装置としてCPU22a、ROM22b、RAM22c等を備える。この払出制御装置22は、払出制御部として、払出装置29が接続され、上述のように遊技球の入賞に基づいて、主制御装置14から出力されるコマンドに対応して払出装置29を制御して、賞球を払い出させる。
また、払出制御装置22には、ガラス扉および遊技盤2を収納する内枠の開放を検知する扉開放スイッチ41、払い出された遊技球を保持する皿(例えば、上皿や下皿)に溜まった遊技球が満タンになったことを検知する皿満タンスイッチ42が接続され、これら扉開放スイッチ41、皿満タンスイッチ42からの信号に基づき、払出装置29からの払出や、発射装置からの遊技球の発射が制限される。
また、払出制御装置22は、払出装置29から払い出される遊技球の数を計数する払出計数スイッチ43が接続され、実際に払い出された遊技球の数が計数され、この計数結果に基づいて払い出すべき遊技球が払い出されるように払出装置29を制御する。
また、払出制御装置22には、中継基板23が接続され、この中継基板23に、遊技機外に設けられて、挿入されたプリペイドカード(記録媒体)のデータを読み込んで遊技球の貸出制御を行うためのCRユニット28が接続されている。
また、この中継基板23には、遊技機1の例えば、上皿1aの近傍に設けられる球貸スイッチ24、返却スイッチ25、度数表示装置26、球貸表示装置27が接続されている。
度数表示装置26には、CRユニット28に読み込まれたプリペイドカードに記億されて遊技球に変換可能な度数が表示される。度数に残りがある状態で、球貸スイッチ24が操作されると払出制御装置22の制御により、度数の範囲内の設定された度数に対応する数の遊技球が払い出される。球貸表示装置27では、遊技球が払い出される際にLEDが点灯する。度数表示装置26に表示される度数に残りがある状態で、返却スイッチ25が操作されると、CRユニット28に挿入されたプリペイドカードが返却される。
また、払出制御装置22は、発射制御部として遊技球発射装置を駆動する発射駆動装置39と、遊技球発射装置の遊技球の発射位置に遊技球を送る球送り装置を駆動する球送り駆動装置47が接続されている。これら球送り駆動装置47および発射駆動装置39を作動させることによって、上皿1aから供給される遊技球を遊技領域2aに向けて発射する制御を行う。
また、発射制御部としての払出制御装置22には、遊技球の発射を操作するためのハンドル操作に基づいて、発射駆動装置39に供給される電力を変更するための発射ボリューム44が接続され、遊技者のハンドル操作により発射ボリューム44が調整されることにより遊技球発射装置から発射される遊技球の発射勢が調整される。
また、払出制御装置22には、発射停止スイッチ45、タッチセンサ46が接続され、発射停止スイッチ45が操作された場合と、タッチセンサ46で操作者の手のタッチが検知されない場合に、球送り駆動装置47および発射駆動装置39を停止することにより、遊技球の発射を停止する。
また、払出制御装置22は、外部情報端子基板40を介してホールコンピュータ20にデータを出力可能に接続されている。
このような遊技機1の制御系において、主制御装置14では、上述のように第1始動入賞信号が入力された場合、または、第2始動入賞信号が入力された場合に、乱数の取得処理が行われる。主制御装置14は、ハード乱数発生回路14eから第1または第2変動表示ゲームの大当たりの抽選用のハード乱数を取得するとともに、その他の抽選用のソフト乱数を生成して取得する。なお、始動入賞信号が入力された際に、上述の対応する保留数が上限未満の場合に乱数を取得するが、対応する保留数が上限の場合には、乱数を取得しないか、取得しても記憶しない。
また、主制御装置14は、上述のように取得した乱数をRAM14cに記憶し、この乱数に対応する変動表示ゲームの開始条件が成立し、記憶された乱数による抽選処理が行われた場合に乱数消去条件が成立したものとして乱数を消去し、第1または第2変動表示ゲームに用いた第1または第2保留数が1つ減算される。
主制御装置14は、変動表示ゲーム(所定表示遊技)開始の際に、上述のように取得された乱数(当たり判定乱数、図柄乱数、演出乱数)を用いて第1および第2変動表示ゲームを表示するための抽選処理を行う。抽選処理においては、まず、抽選手段としての主制御装置14の当否抽選処理として、当たり判定乱数と、設定されている当たり判定テーブル(低確率判定テーブルまたは高確率判定テーブル)に記憶された当たり判定値(抽選要素)とを比較する。主制御装置14のROM14bには、当たり判定テーブルが記憶されている。
当たり判定値は、当たり判定乱数になる所定範囲の数値(整数)のうちから予め決められた数値であり、大当たり確率は、(当たり判定値の数)/(当たり判定乱数になる所定範囲の数値の個数)になる。また、当たり判定値には、当たり確率が低確率になる通常時の低確率判定テーブルに記憶された当たり判定値と、確変決定後の高確率時の高確率判定テーブルに記憶された当たり判定値とがある。
取得された当たり判定乱数の数値と、当たり判定値とが一致した場合に、大当たりになり、一致しない場合にはずれになる。
また、低確率判定テーブルを用いるか、高確率判定テーブルを用いるかは、上述のように制御される確率状態が高確率状態か低確率状態かにより、主制御装置14で決定される。
大当たりと判定された場合には、主制御装置14により、大当たりになる変動表示ゲーム終了後に大当たり状態が発生する。
当否判定処理の次に、当たり種類決定手段としての主制御装置14において停止図柄抽選処理が行われる。図柄乱数は、第1および第2特図表示装置4a,4bに停止表示される停止図柄(特図)の種類を決定するものであるが、変動表示ゲームがはずれの場合には、はずれに対応した例えば一種類の特図が決定される。大当たりの場合には、各大当たりの種類にそれぞれ対応して複数種類ずつの特図が設定され、これら特図から1つの特図が抽選で選択される。
大当たりの種類は、例えば、上述の確変大当たりと通常大当たりがあるとともに、大当たり状態のラウンド数がある。ラウンド数は、例えば、8ラウンドと16ラウンド等であるが、2ラウンド以上で16ラウンド以下のラウンドが設定されている。
図柄抽選処理の次に、パターン決定手段としての主制御装置14では、変動パターン(演出表示パターン)抽選処理が行われる。
上述の演出乱数は、変動表示ゲームの変動表示時間を含む変動パターンを決定するものであり、はずれの場合にリーチになるか否か、また、リーチの場合に変動表示時間が短いノーマルリーチか、変動表示時間の長いスーパーリーチやプレミアムリーチになるか(リーチ演出の種類)を決定するものである。この場合に、各リーチの種類毎に異なる変動パターンになる。
また、大当たりの場合は、必ずリーチになるので、ノーマルリーチかスーパーリーチやプレミアムリーチなどのリーチの演出の種類を決定するものになる。なお、主制御装置14は、変動パターンの選択に際して、複数の変動パターンと、複数の変動パターンそれぞれに抽選確率の数に対応して関連付けられている判定値との組み合わせからなる変動パターンテーブルにしたがって抽選を行い、変動パターンを選択する。
パターン記憶手段としての主制御装置14(ROM14b)に記憶されている変動パターンテーブルは、例えば、大当たり用と、はずれ用とがある。各変動パターンテーブルでは、各変動パターン毎に判定値が割り当てられており、各変動パターンに割り当てられた判定値の個数で、抽選確率が決定される。各判定値は、演出乱数になる数値の範囲に含まれる整数であり、抽選確率は、演出乱数になる数値の範囲に含まれる全ての整数の個数を分母とし、各変動パターンに割り当てられた判定値の個数を分子とした数値である。
変動パターンテーブルは、さらに、通常の状態用と、確変状態などの電サポ状態用とに分けられる。基本的には、はずれの通常の状態用の変動パターンテーブルに比較して、はずれの電サポ状態用の変動パターンテーブルには変動表示時間が短い変動パターンが記憶されている。
この実施の形態において、確変状態用の変動パターンテーブルでは、特定演出表示情報となる変動パターンが選択されるようになっている。この特定演出表示情報では、複数の特定キャラクタのそれぞれに対応する特定演出表示情報が設定されている。したがって、一種の特定演出表示情報の変動パターンでは、複数の特定キャラクタのうちの1つの特定キャラクタが主に登場する演出が行われる。なお、確変中の全ての変動表示ゲーム(変動パターン)で1つの特定キャラクタが登場する必要はなく、例えば、主にリーチの変動パターンで1つの特定キャラクタが主に登場する演出表示が行われる。
また、各確変状態における変動表示ゲームでは、1つの特定キャラクタを制覇するストーリーとなっており、例えば、大当たりとなるリーチの変動表示ゲームでは、ほぼ制覇したストーリー展開となり、大当たりとなって大当たり状態が開始され、かつ、確変大当たりが報知される際に、1つの特定キャラクタを制覇したことを祝福するような演出が行われるようになっている。
通常大当たりとなった場合には、特定キャラクタを制覇できそうで結局制覇できない演出となり、大当たり状態後が例えば低確率状態で非電サポ状態である通常の状態となり、特定演出表示情報としての変動パターンを含まない、通常の状態における変動パターンテーブルが用いられる。なお、通常大当たり後に時短状態が発生するものとしてもよい。
上述の遊技システムにおける遊技機1として、サブ制御装置30は、会員による遊技開始の入力と遊技終了の入力とを受け付けるようになっている。例えば,遊技開始または遊技終了の入力は、第1始動球検知センサ53aまたは第1始動球検知センサ53bからの始動入賞信号が所定時間入力しない場合に可変表示装置3に表示されるデモンストレーション表示の表示中に行えるようになっている。
デモンストレーション表示中の表示として、例えば、遊技システムにアクセスする場合に、演出ボタン36を押下するように表示され、演出ボタン36を押下すると、遊技開始か遊技終了を選択する画面となり、遊技開始を選択すると、例えば、遊技開始入力画面が表示される。この遊技開始入力画面には、入力コードwの入力画面としてソフトウェアキーボードが表示され、上述の演出ボタン36の回転により文字を選び、演出ボタン36の押下により入力する文字を決定することを繰り返すことにより、パスワードとなる文字列が入力コードwとして入力されるようになっている。すなわち、可変表示装置3と演出ボタン36とが入力コードを遊技機1に入力するための入力手段になる。
この入力コードwが入力された場合に、遊技機1のサブ制御装置30で入力コードwが解析される。入力コードwは、認証機能と、情報を含むコードとしての機能があり、周知のアルゴリズムに基づく文字列であることにより認証されるとともに、文字列を周知のアルゴリズムで解析することにより、コードを読取ることができる。このコードは、カスタマイズ情報(遊技演出情報)を含む。
カスタマイズ情報は、例えば、変動表示ゲームのリーチ演出等の演出において、スピーカ35から出力される音(例えば、バックグランドミュージックや、キャラクタのセリフや、効果音)を変更するための情報や、可変表示装置3に表示されるキャラクタの服装や、キャラクタの動きや、キャラクタ自体等の表示を変更するための情報を含んでいる。
この実施の形態では、後述のように複数の特定キャラクタ(キャスト)の登場順の変更や、グループ分けされた特定キャラクタをグループ毎制覇した状態、すなわち、登場しない状態にして順番を先に進めるように変更するためのカスタマイズ情報がある。
サブ制御装置30は、入力コードwが入力されると、入力コードwを解析して認証できるか否かを判定し、入力コードwが認証された場合に、カスタマイズ情報を取得する。遊技演出制御手段としてのサブ制御装置30は、カスタマイズ情報に基づいて演出で用いられる演出表示および演出音声の少なくとも一部を変更することになる。
すなわち、遊技機1のサブ制御装置30は、そのROM30b等にカスタマイズ用の画像情報(静止画および動画)または画像を生成するためのデータや、音声情報を記憶しており、カスタマイズ情報は、通常の演出表示の画像情報や演出音の音声情報等と、カスタマイズ用の演出表示の画像情報や演出音の音声情報とを切り替えて出力するための情報を有するものである。基本的には、演出表示において、カスタマイズ可能な箇所毎に、選択可能な複数の画像情報や複数の音声情報が決まっており、これら複数の画像情報や複数の音声情報からカスタマイズ用に選択される画像情報や音声情報を示す情報がカスタマイズ情報に含まれている。この例においては、表示する特定演出表示情報の表示順序に係わる設定を後述のように変更可能になっている。
また、遊技履歴情報記憶手段としてのサブ制御装置30は、主制御装置14から入力される各コマンドに基づいて、遊技履歴情報を生成して記憶する。遊技履歴情報には、変動表示ゲームの実行回数(表示回数)、大当たり回数、大当たりの種類、大当たりとなる際に表示させたスーパーリーチ(プレミアムリーチ)演出の種類、演出表示として行われたミッション達成型ゲームの達成された各ミッションの種類等が記憶される。
また、デモンストレーション表示中に、演出ボタン36を押した後に遊技終了を選択すると、サブ制御装置30において、遊技終了入力表示となる。この遊技終了入力表示では、遊技を終了するか否かを選択する表示がなされ、遊技を終了することを選択すると、コード出力手段としてのサブ制御装置30に記憶されている遊技履歴情報が、所定の出力コードxのアルゴリズムにより二次元バーコート等の出力コードに変換され、変換された出力コードxが可変表示装置3に表示される。
このような遊技システムにおける上述の入力コードwおよび出力コードxの読み取りについて説明する。
端末100がスマートフォンの場合に、遊技システム用の専用アプリをアプリ用ダウンロードサイト(各種アプリのストア)からダウンロードする。
このアプリを初めて起動すると、サーバ200のウェブサイトのアクセスし、ウェブページとしての新規ID発行画面が表示され、新規ID発行ボタンを押下することにより、IDと(仮)パスワードがディスプレイ105に表示される。なお、このIDとパスワードは、サーバ200で発行されたものである。
したがって、この時点で、サーバ200では、会員データベースに会員(端末100)のアカウントとして、IDとパスワードが登録される。なお、このパスワードは仮パスワードであり、専用アプリを用いて変更可能である。また、パスワードの変更に際しては、パスワードを忘れた場合に用いる秘密の質問と質問の答えを登録できるようになっている。また、プロフィールとして、性別、ニックネーム、生年月日等を会員データベースに会員のプロフィールとして登録可能となっている。
サーバ200では、アカウントとしてのIDとパスワードにより会員を管理することになる。
ここでのパスワードは、遊技機1に入力する入力コードwとしてのパスワードではなく、サーバ200の認証用のアカウントとしてのパスワードであり、専用アプリを起動してサーバ200にアクセスする際に必要になる。このアカウントとしてのIDとパスワードは、専用アプリにより端末100の記憶装置104記憶され、専用アプリを起動すると、専用アプリがサーバ200にアクセスして認証を受ける処理を自動で行う。なお、端末10からサーバ200に対してログアウト処理を行った場合には、再び、ログイン状態とするためにサーバ200に対して端末100のアカウントの認証が必要となる。なお、ログアウトしなければ、上述のようにIDとパスワードが記憶された状態が端末100の電源を切っても維持され、自動でサーバ200に認証可能な状態が維持される。
また、専用アプリには、会員証を画像情報として発行する機能があり、生成された会員証のデータは、画像として表示可能に記憶装置104に記憶される。また、この会員証には、IDと上述の秘密の質問が記載されている。なお、質問に代えてパスワードを記載するものとしてもよい。
サーバ200のウェブサイトに上述のアカウントを用いてアクセスした状態の端末100において、メニュー表示が行われる。このメニュー表示では、遊技システムの遊技機1として登録されているパチンコ遊技機1の各機種のウェブページの項目が表示されており、各機種のウェブページをそれぞれ端末100に表示することができる。
機種毎のウェブページでは、当該機種のパチンコ遊技機1における上述の演出表示および演出音のカスタマイズのためのカスタマイズページや、入力コードとしてのパスワード発行ページや、遊技履歴が表示される遊技履歴ページ等を表示可能である。
なお、カスタマイズページにおける各カスタマイズ項目は、例えば、該当機種の遊技機1で遊技を行うことにより得られるポイントの値や、レベル(例えば、段階別の称号)等により、カスタマイズ可能な項目とカスタマイズ不可の項目がある。なお、ポイントの増加や、レベルの上昇により、カスタマイズ不可の項目が順次カスタマイズ可能になる。
次に、遊技機1における確変状態の演出表示演出について、遊技システムによる演出表示のカスタマイズを行わない場合について説明する。確変状態では、大当たり状態の終了時に次のキャラクタが決定され、その後の確変状態中は、決定された1つのキャラクタをメインとした演出表示が行われる。例えば、リーチ演出等において、決定された1つのキャラクタをメインにした演出表示が行われる。
確変状態中の大当たりとなる変動表示ゲームのリーチ演出では、例えば、1つの決定されたキャラクタを制覇できるか否かの演出が行われ、制覇する演出となった場合に、例えば、大当たりとなる。この際の大当たりは、基本的には、確変状態における電サポ状態で遊技球の入賞率が高く、第1変動表示ゲームに対して優先して実行される第2変動表示ゲームの開始の契機を付与する第2始動入賞口54への遊技球の入賞に基づいて行われる上述の抽選により発生するものである。この第2始動入賞口54への遊技球の入賞に基づいて行われる大当たりは、基本的に8ラウンドまたは16ラウンドとなっている。
これらの大当たりにおいては、例えば、上述のキャラクタをメインとした演出が行われる。この際に、大当たりとなる変動表示ゲームの演出表示にしたがってキャラクタを最終的に制覇したことを示す演出の場合に、大当たりが確変大当たりであることを報知する演出となる。それに対して、大当たりとなる変動表示ゲームの演出表示に反してキャラクタを最終的に制覇できなかった演出の場合に、通常の大当たりを報知する演出となり、大当たり状態後に低確率状態で非電サポ状態の通常の状態となる。
確変状態となる場合には、後述のように遊技者がキャラクタの選択を行わないと、デフォルト順で次のキャラクタが決定され、大当たり状態後の確変状態における変動表示ゲームでは主に次のキャラクタを用いた演出表示が行われる。確変大当たりが連続して発生して、確変状態が連続する場合に、デフォルトの順番にしたがって、キャラクタが順次変更されるようになっている。
なお、通常大当たりの大当たり状態後に、低確率状態で電サポ状態の時短状態となったり、高確率状態で非電サポ状態である潜伏確変状態となったりしてもよい。
これら時短状態や潜伏確変状態で確変大当たりが発生した場合に、確変状態が連続した場合と同様の演出を行うものとしてもよい。すなわち、確変状態毎に順次変更されるキャラクタを最初のキャラクタではなく、確変状態が終了した際のキャラクタまたはその次のキャラクタが登場するものとしてもよい。
この遊技機1においては、遊技システムを用いてカスタマイズを行わなくても、演出ボタン36(操作手段)を用いて、キャラクタの登場順を設定できるようになっている。但し、登場順を設定できるのは、上述の16ラウンド大当たりの場合であり、16ラウンド大当たりの場合には、大当たり状態の後半のラウンドや、最後の数ラウンドや、最後のラウンドで、演出ボタンの操作により次のキャラクタを選択できるようになっている。
また、8ラウンド大当たりの場合には、次のキャラクタを遊技者が選択できず、デフォルト順で設定されたキャラクタが登場するようになっている。
この際に、遊技者の変更により、デフォルト順では未だ登場しないキャラクタが先に登場している可能性が有る。したがって、次のキャラクタを遊技者の選択ではなく、自動的に設定する場合には、デフォルト順のキャラクタから既に登場したキャラクタを除き、残ったキャラクタのうちのデフォルトの順番が最も早いキャラクタが選択されるようになっている。
また、通常の状態から最初に確変大当たり(初当たり)を発生させた場合の大当たり状態中のキャラクタをデモンストレーション中に選択可能になっている。
次に、キャラクタのデフォルト順と、遊技機1の演出ボタン36の操作によるキャラクタの登場順の変更について説明する。
この実施の形態において、キャラクタは、例えば、表1に示すように、キャバクラのキャストa〜vである。
また、登場するキャバクラは3店舗A,B,Cある。このキャバクラは確変状態で表示される特定演出表示情報におけるキャラクタとしてのキャストが所属するグループである。
各店舗A〜Cにおいては、それぞれ6名のキャストa〜rがいるとともに、その6名のうちの1名がトップキャストf、l、rとなっている。
遊技者が変更を加えないデフォルトの順では、1店ずつ6名のキャストを順番に演出表示に登場させることになる。また、店舗A,B,Cの順番は、店舗A、店舗B、店舗Cの順となる。なお、これら各キャストa〜rのうちのトップキャストf,l,rを除く各キャストa〜e,g〜k,m〜qを主とする演出表示の情報(データ)は、特定演出表示情報であり、選択許可条件として、デモンストレーション表示中と、確変大当たりに基づく16ラウンド大当たり状態の所定のラウンド数のラウンドであることを条件に選択可能になる。
なお、デモンストレーション画面では、後述のように全ての店舗A,B,Cからキャストを選択可能になるが、16ラウンド大当たり状態の所定のラウンドの場合には、選択可能なキャストa〜e,g〜k,m〜qの属する店舗A,B,Cが限定される。
また、各店舗のトップキャストf、l、rは、選択許可条件が成立しても、選択することができず、各店舗A,B,Cでそれぞれ5つのキャストa〜e,g〜k,m〜qが登場するまで(消化されるまで)、登場(表示)しないようになっている。すなわち、規制解除条件として、店舗に属するトップキャストf,l,r以外のキャストa〜e,g〜k,m〜qが全て(5つ)登場することが規制解除条件となり、規制解除条件が成立しないとトップキャストf,l,rは、登場しない。
なお、各店舗A,B,Cでそれぞれ5つのキャストa〜e,g〜k,m〜qが登場した状態では、各店舗A,B,Cでトップキャストf,l,rである1つしか選択肢がなく、選択操作を行うことができない。なお、トップキャストf,l,rを各店舗A,B,Cで2つ以上として、規制解除条件が成立した後に、いずれかのトップキャストf,l,rを選択可能としてもよい。基本的に、トップキャストf,l,rの演出表示用のデータは、選択許可条件が成立しても規制解錠条件が成立しないと表示できない規制された特定演出表示情報になる。
さらに、3店舗A,B,Cの全てのキャストを登場させた後には、特殊Dとして特殊キャストsが登場する。すなわち、選択許可条件として、16ラウンド大当たりの所定ラウンドとなった際でも、3店舗A,B,Cの全てのキャストa〜rを登場させるという規制解除条件が成立しないと、特殊Dの特殊キャストsを登場させられない(表示できない)。したがって、特殊キャストsは規制された特定演出表示情報である。
この場合も、規制解除条件が成立した場合に、選択枝が特殊キャストsの1つしかなく、遊技者は規制解除条件が成立した後に、キャストを選択できない。なお、特殊Dの特殊キャストsを2つ以上として、遊技者に選択可能としてもよい。
また、規制解除条件として特殊Dの特殊キャストsを消化すると、特殊Eの特殊キャストt,u,vが選択可能となり特殊キャストt,u,vの演出表示のための情報は規制された特定演出表示情報である。
なお、特殊Dおよび特殊Eとは、上述の3店舗に限定されないもので、例えば、店舗のトップではなく、地域でトップとなる特殊キャストs,t,u,vがいる店舗がある地域などを指すものである。いずれにしろ、特殊キャストs,t,u,vとは、店舗に限定されないキャストs,t,u,vである。なお、特殊Eの特殊キャストt,u,vが選択可能となった場合には、これら特殊キャストt,u,vを含む全てのキャストa〜vから、好きなキャストa〜nを選択することができるようになる。
表2には、遊技機1や遊技システムのカスタマイズで変更が行われる前のデフォルトのキャストの表示順が示されている。ここで、1連目から24連目までの連目とは、確変大当たりの発生を示すとともに、確変大当たり後の大当たり状態を示している。したがって、各連目の間が確変状態を示すことになる。また、1つのキャストによる演出表示は、確変状態の開始時から次の大当たり状態まで続くことになる。
キャラクタの連続する確変状態の発生毎に開始される各キャストa〜vの演出表示の表示順は、デフォルト順の場合に、表2に示すように、初当たりの際に、A店のキャストaを登場させる。この際には、初当たりなので、その前の状態が低確率状態かつ非電サポ状態としての通常の状態(高確率かつ非電サポ状態である潜伏確変状態であってもよい)となっており、確変状態でのキャストaを主とする演出表示が行われておらず、例えば、確変大当たり(初当たり)の後の大当たり状態における演出表示においてだけ、キャストaを主とする演出表示が行われる。
したがって、キャストaを主人公が口説くような演出が行われておらず、大当たり状態における演出もキャストaを制覇した演出とはならない。
その後確変状態となるが、この際に次のキャストa〜vに移行するのではなく、そのままキャストaを主とする演出表示が行われ、キャストaを口説く演出表示が行われる。2連目の確変大当たりとなると、その大当たり状態ではキャストaを制覇する演出表示(例えば、キャストと主人公がデートする演出)が行われる。この大当たり状態後の確変状態からキャストbを主とする演出表示が行われる。
次の3連目の確変大当たり後の大当たり状態までキャストbを主とする演出表示が行われ、その後の確変状態からキャストcをメインとする演出表示が開始される。
このように1連目と2連目が同じキャストaとなる以外は、確変大当たりの大当たり状態終了後、すなわち、確変状態開始時に順次キャストが変更される。
2連目から6連目まで、店舗Aのキャストa、キャストb、キャストc、キャストd、キャストeと順次キャラクタが入れ替わり、7連目がトップキャストfになる。
次に、8連目から12連目まで、店舗Bのキャストg、キャストh、キャストi、キャストj、キャストkの順で演出表示が行われる。
確変大当たりの13連目の後の確変状態で店舗Bのトップキャストlの演出表示が行われる。
次に、14連目から18連目まで、店舗Cのキャストm、キャストn、キャストo、キャストp、キャストqの順で演出表示が行われる。
確変状態の19連目に店舗Cのトップキャストrの演出表示が行われる。
次の20連目で特殊Dのキャストsの演出表示となる。
次の21連目から23連目で特殊Eのキャストt、キャストu、キャストvの演出表示が行われる。
さらに確変大当たりが連続する場合には、2連目に戻り、上述の順でキャラクタを入れ替えることになる。
次に、遊技システムを使わずに遊技機1単独でのキャラクタ順の変更方法を説明する。
デモンストレーション画面には、キャストa〜vの選択画面が表示されている。選択画面では全てのキャストa〜vの例えば、顔とキャスト名が表示される。しかし、この際に選択可能なキャストa〜e,g〜k,m〜qは、店舗Aのトップキャストfを除く5つのキャストa〜eと、店舗Bのトップキャストlを除く5つのキャストg〜kと、店舗Cのトップキャストrを除く5つのキャストm〜qであり、トップキャストf,l,rと、特殊キャストs,t,u,vとは選択できない。
したがって、トップキャストf,l,rと、特殊キャストs,t,u,vは、選択できないことが示唆されるように表示される。例えば、シルエットの状態等のように顔が分からない状態に表示されることが好ましい。すなわち、実際に特殊キャストs,t,u,vが登場するまで、特殊キャストs,t,u,vの顔が分からないようにすることが好ましい。
ここで、遊技者は、A〜Cの店舗のトップキャストf,l,rを除くいずれのキャストa〜e,g〜k,m〜qでも選択することが可能である。
遊技者が店舗Aのキャストa〜eを選択した場合には、各店舗A〜Cのキャストa〜rの表示順は、表2に示すデフォルトの状態と同様に店舗A、店舗B、店舗Cの順になる。
また、遊技者が店舗Bのキャストg〜kを選択した場合に、店舗A〜Cの表示順は、店舗B、店舗C,店舗Aの順になる。この場合に最初に店舗Bの各キャストg〜lの演出表示を順次行い、次に店舗Cの各キャストm〜rの演出表示を行い、さらに、店舗Aの各キャストa〜fの演出表示を行う。
また、遊技者が店舗Cを選択した場合に、店舗A〜Cの表示順は、店舗C、店舗A,店舗Bの順になる。この場合に最初に店舗Cの各キャストm〜rの演出表示を順次行い、次に店舗Aの各キャストa〜fの演出表示を行い、さらに、店舗Bの各キャストg〜lの演出表示を行う。
また、店舗A〜C内の各キャストa〜rの選択は、例えば、店舗Bを選択した場合を例に取ると、遊技者が店舗Bのキャストiを選択すると、1連目および2連目がキャストiに決定する。3連目から7連目までは、キャストiを除いたキャストg、キャストh、キャストj、キャストk、キャストlの順になる。以下、1連目としてデモンストレーション画面で店舗Bのキャストiを選択した場合について説明する。この際には、上述のように店舗の順番は、店舗B、店舗C、店舗Aの順となる。
ここで、2連目から5連目までの確変状態において、16ラウンドの確変大当たりが発生した場合に、ここでは最初の店舗B内のトップキャスlを除くとともに、既に登場したキャストiを除いたキャストg,h,j,kが選択可能になり、選択されたキャストg,h,j,kを大当たり状態後の確変状態中に主に演出表示されるキャラクタとすることができる。
また、6連目で16ラウンド確変大当たりが発生した場合に、選択肢は、最初の店舗Bのトップキャストlだけとなり、実質的には、表示されるキャストa〜vを選択できない。
7連目から11連目までの確変状態において、16ラウンド確変大当たりが発生した場合に、ここでは2番目の店舗C内のトップキャスrを除くとともに、既に登場したキャストを除いたキャストm〜qが選択可能になる。12連目で16ラウンド確変大当たりが発生した場合に、選択肢は、2番目の店舗Cのトップキャストrだけとなり、実質的には、表示されるキャストa〜vを選択できない。
13連目から17連目までの確変状態において、16ラウンド確変大当たりが発生した場合に、ここでは3番目の店舗A内のトップキャスfを除くとともに、既に登場したキャストを除いたキャストa〜eが選択可能になる。18連目で16ラウンド確変大当たりが発生した場合に、選択肢は、3番目の店舗Aのトップキャストfだけとなり、実質的には、表示されるキャストa〜vを選択できない。
次に、19連目の確変状態の際に発生する16ラウンド確変大当たりでは、特殊Dのキャストsだけが選択可能であり、実質的にキャストsの選択を行うことができない。
次に、20連目から22連目では、16ラウンド確変大当たりが発生した場合に、特殊Eのキャストt,u,vを含む全てのキャストa〜vからキャストを選択可能となる。この際には、店舗A〜Cのいずれのキャストa〜vでも選択可能になり、トップキャストf,l,rでも特殊Dの特殊キャストsでも特殊Eの特殊キャストt,u,vでも選択可能になる。
23連目では、その後に2連目に戻ることになるので、2連目のキャストとして、トップキャストf,l,rを除く店舗A〜店舗Cのいずれかのキャストが選択可能となる。その後は、2連目からの繰り返しとなる。
なお、主制御装置14側では、確変状態用の変動パターンテーブルを記憶し、この変動パターンテーブルから抽選で変動パターンを決定し、この変動パターンを各キャストa〜vに振り分可能する。サブ制御装置30において、確変状態における各変動パターンに対応して、各キャストa〜v用の変動パターンと、当該変動パターンに基づく演出表示用の情報を記憶しておき、抽選された変動パターンと上述のように設定されるキャストa〜vとに基づいて演出表示用の情報(特定演出表示情報)を選択して表示することができる。
すなわち、主制御装置14で確変状態用の変動パターンテーブルを用いて抽選で確変状態における各変動表示ゲームの変動パターンを決定し、サブ制御装置30は、この変動パターンを受信するとともに、上述のようにしてキャストa〜vを決定し、この変動パターンとキャストa〜vに基づいて、変動表示ゲームおよび大当たり状態で表示する演出表示の情報が決定されるものとしてもよい。
次に、遊技システムにおける演出表示のカスタマイズ処理について説明する。
上述のように遊技開始時にサーバ200から受信した入力コードwを入力手段としての演出ボタン36を用いて、デモンストレーション画面で入力することになる。なお、通常の状態におけるデモンストレーション画面では、上述のように初当たり時に登場するキャストa〜e,g〜k,m〜qを選択するための画面表示が行われるので、例えば、演出ボタン36の操作により、遊技システムを用いた遊技の開始と終了を入力するための画面に切り替えるものとする。そ遊技開始時には、サーバ200で行われた演出表示のカスタマイズの情報を含む入力コードwを入力する。
また、遊技終了時には、遊技機1の可変表示装置3等の画面に、出力コードxを表示させ、端末100のカメラ103で撮影して読み取ることになる。この出力コードxには、例えば、遊技履歴情報として変動表示ゲームの実行回数、大当たりの発生回数、変動表示ゲーム中等に行われるミッション達成型ゲームにおけるミッション達成回数等のデータが含まれる。
この遊技履歴情報を読み込んだサーバは、変動表示ゲームの一回の実行、大当たりの1回の発生、ミッション達成型ゲームにおける1回のミッションの達成等にそれぞれポイントを付与するようになっている。これらのポイントの値は、積算されるようになっている。
したがって、遊技機1において遊技の開始と終了の処理を行うとともに、端末100からサーバ200にアクセスすることにより、遊技システムの会員には、それぞれポイントが貯まるようになっている。
また、サーバ200におけるウェブサイトの各遊技機1の機種毎の演出表示のカスタマイズ用のウェブページでは、演出表示のカスタマイズの操作が可能になっている。この遊技機1の機種におけるカスタマイズでは、上述の1連目から19連目までのキャストa〜f,g〜l,m〜rを上述の3つの店舗A,B,Cから選択して表示順を設定可能となっている。
なお、各店舗A〜Cからランダムにキャストa〜f,g〜l,m〜rを選択することができない。例えば、初当たりのキャストとして店舗Bのキャストiを選んだ場合には、そのあと、店舗Bの全てのキャストを全て選択するまで、店舗Cおよび店舗Aのキャストは選べない。すなわち、上述の遊技機1におけるキャスト順の変更と同様に、店舗毎にキャストを制覇していくようにキャストを選択する必要がある。
なお、遊技システムにおいては、トップキャストf,l,rを各店舗A〜Cの最後ではなく、店舗内の順番なら最初から最後までいずれの順番でも選択可能な設定としてもよい。
このカスタマイズにより、基本的に1連目から19連目までについては、上述の遊技機1でのキャストの順番変更と略同様にキャストの登場順を店舗毎に設定でき、かつ、店舗の順を設定できる。また、20連目は、特殊Dのキャストsとなる。
21連目から23連目は、特殊Eのキャストt,u,vを含む全てのキャストa〜vを選択して設定することができる。
さらに、遊技システムでは、1連目から23連目まであるキャストの表示、すなわち、特定演出表示情報の表示のうちの一部を表示しないように設定することができる。
例えば、2店舗に対応する8連目から13連目となる特定演出表示情報を表示しないものとしてもよい。
例えば、表2に示すデフォルト順において、8連目から13連目を除外することにより、14連目から23連目が繰り上げられて、8連目から17連目となる。この場合に、1店舗分のキャストが表示されなくなる代わりに、確変状態を20回連続させないと登場しない特殊Dのキャストsが例えば14連目に登場することになり、確変状態を14回連続させれば、キャストsを見ることが可能になる。
同様に、特殊Eのキャストt,u,vを登場させるのには、21回確変状態を連続させる必要があったものが、13回連続させることにより登場させることが可能になる。
すなわち、特殊D,Eのキャストs,t,u,vを登場させるための規制解除条件が緩和されたことになる。
この実施の形態では、サーバ200のこの遊技機1のカスタマイズのウェブページにおいて、上述のポイントを用いて1店舗制覇券、2店舗制覇券、3店舗制覇券、フリー指名券を手に入れることが可能となっている。
1店舗制覇券は、上述のように2番目の1つの店舗の全キャストを既に制覇したことにして、その分のキャストを登場させないようにしたものである。
2店舗制覇券は、2番目の店舗のキャストと3番目のキャストの店舗を既に制覇したことにして、例えば、8連目から19連目までの12個のキャストの演出表示を行わせないようにし、7連目が終了して8連目となった際に特殊Dのキャストsを表示可能とするものである。これにより、特殊キャストs,t,u,vを選択可能(表示可能)とする規制解錠条件が大きく緩和されることになる。1連目から18連目をカットして、1連目で特殊Dのキャストsを選択可能とし、2連目から4連目(または、3連目から5連目)で特殊Eのキャストt,u,vを含む全てのキャストa〜vを選択可能とすることができる。
すなわち、規制解除条件に係わらず最初から特殊Dのキャストsの演出表示の情報である規制された特定演出表示情報を表示可能にすることができる。なお、特殊Eのキャストt,u,vは、2連目(または3連目)から選択可能になり、大幅に規制解除条件が緩和したことになる。
また、フリー指名券は、さらに1連目から特殊Eのキャストt,u,vを含む全てのキャストa〜vを選択可能としたものである。
なお、上述のように1連目となる初当たりでは、その前が確変状態ではなく、通常の状態となることから、1連目のキャストを用いた特定演出表示は、例えば、初当たり後の大当たり状態の演出だけで行われるので、演出表示の機会が少ない。そこで、上述のように1連目と2連目とを同じキャストとすることが好ましい。例えば、3店舗制覇券を使用した場合に、1連目と2連目との両方にキャストsを登場させるものとしてもよい。この場合に、1連目と2連目とが特殊Dのキャストsとなり、3連目から5連目までが全てのキャストa〜Vが選択可能となるものとしてもよい。
また、指名フリー券の場合も1連目と2連目とを同じキャストが選択されるようにし、3連目と4連目に別のキャストを選択可能としてもよい。
このサーバ200における演出表示のカスタマイズにおいては、1連目のキャストから最後のキャストまで、キャストの順番が設定された状態となる。すなわち、カスタマイズする前は、デフォルトの順番の設定となっており、カスタマイズした部分が変更されるようになっている。
このようにカスタマイズされたキャストの順番は、上述のパスワードとしての入力コードwに変換されてサーバ200から端末100にウェブページ上の文字列として表示される。これを上述のように遊技機1に入力すると、サブ制御装置30のRAM39cに記憶され、通常の状態から確変大当たり(初当たり)が発生すると、入力コードで指定された順番で各キャストの演出表示が開始され、順次確変大当たりが発生して確変状態が連続する際に、入力コードwで指定された順番でキャストが順次変更される。
また、上述の1店舗制覇券、2店舗制覇券、3店舗制覇券、フリー指名券を適用することで、順次上述のように順番が設定されるキャストが少なくなる。
したがって、規制解除条件として、20連目の確変状態とならないと特殊Dのキャストsを登場させることができず、21連目の確変状態とならないと特殊Eのキャストt,u,vを登場させることができないが、1店舗制覇券を用いれば、例えば、8連目から13連目までの6つのキャストが登場する6つの特定演出表示情報の各確変状態における表示が省略されることで、特殊Dのキャストsを14連目の確変状態で登場させることができるとともに、特殊Eのキャストt,u,vを15連目の確変状態で登場させることが可能となり、これらキャストs,t,u,vの登場の規制を解除するのに必要な確変状態の連続回数が減少し、規制解除条件が緩和される。
また、2店舗制覇券では、2店舗、12個のキャストとしての特定演出表示情報の表示が省略され、特殊D,Eのキャストsを8連目で登場させ、キャストt,u,vを9連目で登場させることが可能になる。
また、三店舗制覇券では、初当たりの際から特殊Dのキャストsが登場可能であり、実質的に規制解除条件が無効になっており、規制解除条件としてキャストsが登場可能な確変状態の連続回数が設定されていても、それに関係なくキャストsを演出表示に登場させることができる。
また、フリー指名券では、初当たりから全てのキャストから誰でも登場させることが可能であり、規制解除条件が完全に無効になった状態である。
また、これらの券を使用するために必要なポイントは、順番が設定されるキャスト、すなわち、各キャストが演出表示に登場する確変状態の回数が少なくなるほど高くなるようになっている。すなわち、1店舗制覇券、2店舗制覇券、3店舗制覇券、フリー指名券の順で取得に必要なポイントが多くなる。
確変状態が連続する場合の可変表示装置3での表示においては、例えば、大当たり状態の終了演出や時短状態の終了演出やその他のタイミングで各種遊技情報が可変表示装置に表示されるようになっている。表示される情報は、制覇した(口説いた)キャストの人数、制覇した各キャストを示す制覇キャストアイコン、確変が連続する場合の遊技者に付与され、連荘数が増加すると昇格する高確中専用称号、確変が連続する間に行われた大当たり状態での出玉数の総計、確変状態の連続中における16ラウンド当たりの回数等が表示される。
このうちキャストの人数、制覇キャストアイコン、高確中専用称号が演出表示のストーリーに対応する第1遊技情報となる。ここで、演出表示のストーリーとは、例えば、確変状態が開始される度にキャストを指名して口説き落とすことを、キャストを変えながら繰り返すものであるが、基本的にはキャラクタを順番に制覇するものであり、制覇されるキャラクタの順番が演出のストーリーの最低必要な要素である。
また、出玉数(賞球の払出数)や、16ラウンド大当たりの回数等は、変動表示ゲーム(ゲーム)の結果に基づく第2遊技情報である。
これらの遊技情報は、サブ制御装置30の例えばRAM30cに遊技の進行に合わせて更新記憶されるようになっている。例えば、口説いた人数は、例えば、確率変動中に確変大当たりが発生してキャストが制覇される度に1加算されるように更新記憶される。
また、キャストが制覇された際に、そのキャストを特定するキャスト特定情報が記憶されるとともに、このキャスト特定情報に基づいて、制覇キャストアイコンの表示データを取得して記憶する。
高確中専用称号は、確変状態の繰り返し回数が複数の設定数のいずれかとなる度に昇格し、この昇格の段階と、昇格した段階に対応する称号の表示データが例えばサブ制御装置30のROM30bから読み出されてRAM30cに更新記憶される。
また、16ラウンド大当たりの発生回数は、16ラウンド大当たりが発生する度に1加算されるように更新記憶される。
出玉数も大当たり状態中の遊技球が払い出されるのが検知される度に出玉数が順次更新記憶されるとともに、確変状態の連続中に大当たり状態が繰り返される度に大当たり状態における出玉数が積算されて記憶される。
また、カスタマイズ情報には、演出表示の情報だけではなく、演出音の情報も含まれており、サーバ200上で遊技機1の演出のカスタマイズを行う場合に、店舗毎にバックグラウンドミュージックを変更可能となっており、この変更されたバックグランドミュージックも遊技機1に入力コードwにより入力されるカスタマイズ情報の一部である。
この実施の形態では、上述のデモンストレーション画面でのカスタマイズ情報(遊技演出情報)を含む入力コードwの入力を、確変状態のデモンストレーション画面で行うことが可能となっている。
確変状態であっても遊技の発射を停止することでデモンストレーション画面を表示することができる。
通常は、通常の状態(非電サポ状態かつ低確率状態)の遊技機で遊技を始める際に、遊技機に表示されているデモンストレーション画面で遊技開始の処理として入力コードwを入力する。また、通常、遊技者は、確変状態中に遊技を中止しないので、確変状態となった場合に、確変状態が終了して通常の状態となった際に、遊技終了の処理として出力コードxを出力する。
しかし、確変状態の遊技機での遊技を譲り受けたり、譲り渡すような場合や、遊技店の閉店や開店時に、確変状態中に遊技開始の処理として入力コードwを入力したり、遊技終了の処理として出力コードxを出力したりする可能性がある。
また、遊技者によっては、遊技の入力処理をし忘れて、確変状態となった際に、大量のポイントが付与さるかもしれないと、遊技の入力処理を行う可能性がある。
このような場合に、カスタマイズされていないデフォルトのキャストの順番または、それを基準として、遊技者が選択したキャストを表示する場合と、カスタマイズされたキャストの順番で表示する場合とが切り替わった際にキャストの順番の整合性をプログラム上の処理で自動的に行うものとすると、プログラムの開発が煩雑になる。
特に、上述のように各キャストが複数の店舗のいずれかに属し、カスタマイズ時および非カスタマイズ時に店舗毎にキャストを制覇(攻略)するものとし、かつ、店舗の順番が変えられる場合や、カスタマイズ時に上述の各店舗制覇券を用いて、店舗の全キャストを制覇した状態とする場合などに、カスタマイズ時のキャストの順序と非カスタマイズ時(デフォルト時)のキャストの順序が途中で切り替わる際に整合性を取ることが難しい。
そこで、この実施の形態では、確変状態で遊技機1に入力コードwを入力した場合に、上述の遊技情報のうちの演出のストーリーに係わる第1遊技情報を初期化する。すなわち、既に制覇されたキャストの情報を全て初期化し、新たにカスタマイズされたキャストの登場順で演出を行うようにする。この場合に、入力コードwの入力前と入力後とでキャストの制覇順や登場順の整合性を取る必要がない。
また、同様に確変状態で遊技機1から出力コードxを出力した場合に、上述の遊技情報のうちの演出のストーリーに係わる第1遊技情報を初期化する。すなわち、既に制覇されたキャストの情報を全て初期化し、新たにデフォルトの登場順でキャストを登場させることを可能とするとともに、上述のように次に登場させるキャストを選択可能として演出を行うようにする。この場合に、出力コードxの出力前と出力後とでキャストの制覇順や登場順の整合性を取る必要がない。
また、確変状態が連続する場合の16ラウンド大当たりの回数や、大当たり時の出玉数等の第2遊技情報は、初期化せずに保持するので、確変状態が連続している際の変動表示ゲームの結果に係わるデータが初期化されてしまって、遊技者に分かり難くなるのを防止するこができる。
なお、口説いたキャストの数(例えば、制覇したキャストの数に制覇できなかった最後のキャストを加えた数、または制覇したキャストの数であってもよい)は、入力コードwの入力があった場合に初期化するが、それとは別に可変表示装置3に表示されない情報として、口説いたキャストの数を記憶するとともに、入力コードwの入力後も、確変状態が終了するまで、キャストが登場する度に1加算して更新記憶し、上述の遊技履歴情報として出力コードxに変換して出力できるようにする。これにより、制覇したキャストの正確な数を例えばポイントの算出の基礎とすることができる。
次に、図4のフローチャートを参照してサブ制御装置で行われる遊技情報の初期化処理を説明する。
遊技機のサブ制御装置30は、デモンストレーション画面の表示時に遊技システムの会員による遊技の開始処理としての入力コード(パスワード)wの入力と、遊技の終了処理としての出力コード(二次元場コード)xの出力とが行える。
遊技情報初期化処理では、入力コードwの入力があったか否かを判定する(ステップS1)。
入力コードwの入力がない場合には、出力コードxを出力したか否かを判定する(ステップS2)。
入力コードwの入力および出力コードxの出力が行われない場合には、処理を終了する。
入力コードwの入力または出力コードxの出力があった場合には、現状が電サポ状態か否かを判定する(ステップS3)。
電サポ状態でない場合には、会員による通常の遊技開始処理または遊技終了処理となり、入力コードwの入力があった場合には、入力コードwのデータとしてのカスタマイズ情報を用いた遊技が可能になる。また、出力コードxの出力があった場合には、遊技開始処理からの遊技履歴情報が出力コードxに含まれて出力され、カスタマイズ情報は、消去される。
いずれにしろ、電サポ状態ではないことから通常の状態として、変動表示ゲームが行われる状態であり、キャストを制覇していく演出ではなく、通常の状態用の変動表示ゲームの変動パターンが通常の状態用の変動パターンテーブルを用いて選択されて表示される。この通常の状態用の装飾図柄の変動表示時の背景画面がサブ制御装置30のROM30b等に記憶されている画像情報等により構築される(ステップS4)。
また、電サポ状態の場合には、遊技システムの会員による変則的な操作があったことになり、例えば、可変表示装置3に警告表示として、「電サポ状態で遊技の開始や遊技の終了の操作を行うと、遊技情報が初期化されます。」という内容の警告を行うことが好ましい。
そして、遊技機1のサブ制御装置30のRAM30c等の記憶領域に記憶されている遊技情報の初期化処理を行う。この遊技情報は、電サポ状態中に所定のタイミングで、可変表示装置3に表示される画面表示用の情報であり、初期化されると、例えば、初当たり発生時の状態に戻ることになる。
上述の記憶領域に記憶されている遊技情報のうちの第2遊技情報として変動表示ゲームの結果(当たりの結果)に基づく、初当たりからの16ラウンド大当たりの回数、大当たり状態中の出玉数の総和等を他の記憶領域にバックアップする(ステップS5)。
次に、第1遊技情報である上述の16ラウンド大当たりの回数、各大当たり状態の出玉数の総和等と、電サポ状態(確変状態)中のキャストを制覇していくストーリー展開に係わる第2遊技情報である口説いたキャストの数、制覇キャストアイコン、高確中専用称号等とを全て初期化する。この場合に、16ラウンド大当たり回数、出玉数の総和はOになり、口説いたキャスト数も0になる。また、制覇キャストアイコンは無くなり、高確中専用称号は、初期値として、初当たり時の称号となる(ステップS6)。
上述のバックアップされた第1遊技情報を読み出し、初期化された第1遊技情報に代えて記憶することにより、第1遊技情報を復元する(ステップS7)。これにより、16ラウンド大当たりの回数や、出玉数の総和が0からバックアップされた値に戻る。
この場合は、確変状態または時短状態としての電サポ状態中であり、確変状態および時短状態としてのキャストを制覇していく演出が選択される確変または時短状態用の変動表示ゲームの変動パターンが確変状態用の変動パターンテーブルを用いて選択されて表示される状態となる。
この確変または時短状態用の装飾図柄の変動表示時の背景画面がサブ制御装置30のROM30b等に記憶されている画像情報等により構築される(ステップS8)。
なお、確変状態中に通常大当たりとなる変動表示ゲームが開始されると、キャストの制覇に成功しない演出が行われて大当たりとなり、大当たり状態での演出は、例えば、デートできずに終わる演出等が行われる。
次に、時短状態が開始されるとリーチとなる変動表示ゲーム等で再び同じキャストを口説く演出が開始され、確変大当たりとなる変動表示ゲームが開始されると制覇に失敗したキャストを制覇する演出となり、大当たり遊技状態で制覇したキャストとデートする演出となるとともに、このキャストの次のキャストの演出が開始されることになる。
したがって、時短状態では、第1遊技情報および第2遊技情報は保持され、大当たりが発生することなく時短状態が終了した際に、第1遊技情報および第遊技情報が初期化される。
このような遊技機にあっては、確変状態や時短状態が連続する場合に、これらが連続している間だけ確変状態や時短状態、すなわち電サポ状態(有利状態)の連続に対応してストーリー展開する演出が行われる場合で、かつ、このストーリーを、遊技システムを用いたカスタマイズ処理により変更できる場合に以下のようにする。
すなわち、既に、電サポ状態となっているのに、遊技者が入力コードwを入力する処理を行って、カスタマイズされていないデフォルトのストーリーが展開している状態で、途中からカスタマイズされたストーリーを導入しようとする場合や、逆に、遊技者が出力コードを出力する処理を行って、カスタマイズされたストーリーが展開している状態で、途中からデフォルトのストーリーを導入しようとする場合に、これを禁止することなく許可し、かつ、デフォルトのストーリーとカスタマイズされたストーリーとの切り替え時に、デフォルトのストーリーとカスタマイズされたストーリーとの整合性を取ることなく、前のストーリーを中止して、カスタマイズされたストーリーまたはデフォルトのストーリーを新たに開始させる。
この場合に、電サポ状態が連続する際に表示される遊技情報のデータを初期化することにより、前のストーリーを途中で終了して、新たなストーリーを展開させる状態となり、ストーリーを変えた時点の前と後とでストーリーの整合性を取る必要がなくなる。
しかし、遊技機では、変動表示ゲームの確変大当たりの結果として確変状態が連続するとともに大当たりが連荘している状態であるのに、確変状態の連続中に表示される大当たり回数や出玉数等が初期化されてしまうと、連続しているはずの確変状態が一回中断したような印象を遊技者に与えてしまう。
遊技機での遊技を他の遊技者に譲り渡したり、遊技機での遊技を止めたりしてしまう場合は、問題ないが、同じ遊技者が遊技する場合に、できるだけ大当たり回数が多くなることや、出玉数が多くなることを望んでいるのに、これらの遊技情報が初期化されることに不満や不信感を持つ虞がある。
そこで、上述のように、変動表示ゲームの遊技結果に関する大当たり回数や、出玉数等の第1遊技情報は保持し、演出のストーリー展開に関する第2遊技情報は初期化することにより、これら遊技情報が表示された際に、ストーリー展開は新たに開始されることになるが、確変状態(電サポ状態)の連続は、継続していることを遊技者に理解させることができる。
なお、この遊技機1においては、上述のように入力コードwを入力していないデフォルトの状態においては、デモンストレーション画面において、初当たりがあった場合の最初の店舗とキャストとが選択可能になっているとともに、確変状態中に16ラウンド大当たりが発生することを条件に、次の確変状態で登場するキャストを未だ制覇されていない店舗内のキャストから選択可能である。
それに対して入力コードwの入力があった場合に、デフォルトのキャスト順に対してカスタマイズされたキャスト順になる。このカスタマイズされたキャスト順でさらに遊技者による上述のようなキャストの選択を可能にすると、上述の各制覇券等の券の使用なども含めると、カスタマイズされたキャスト順の種類が多くなり、これをさらに遊技者が次にキャストの選択により登場順序を変更可能とすると、プログラムが煩雑になり、かつ、バグの発生確率が高くなるので、プログラム開発が長期化し、開発コストの増加要因になる。
すなわち、カスタマイズしなければ、1種類のキャストのデフォルト順に対して、例えば、店舗の順番や確変状態が所定回数とならないと選択できないキャスト等を考慮しつつ、キャストを1つ選択する際に、既に制覇されたキャストと、店舗順等に基づいて、選択可能なキャストを決定するとともに、遊技者の選択がない場合に自動で選択するキャストを決定している。
それに対して、カスタマイズされたキャスト順を元にして、遊技者の選択によるキャスト順の変更を許可すると、元になるキャスト順が、デフォルトの1つからカスタマイズさされた多数となり、プログラムの作成に手間がかかる。
そこで、この例では、入力コードwが入力された状態でも、遊技者に対して16ラウンド大当たりの際にキャスト選択画面を表示して、演出ボタン36の操作によりキャストを選択可能としている。
但し、遊技者がキャストを選択する操作を行うと、「カスタマイズされたキャストを変更すると遊技情報が初期化されます。それでもキャストを変更されますか。」等の警告表示が出た後に、キャンセルもしくはキャストの選択が可能になる。この際には、上述のコード入力やコード出力の場合と同様に、第1遊技情報を保持し、第2遊技情報を初期化して、デフォルトのキャスト順での遊技演出を最初から開始するようになっている。
この場合も、遊技者の選択の余地を残しながら、プログラムが煩雑になるのを防止し、開発コストの低減を図ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、この実施の形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により本発明は限定されることはない。すなわち、この実施の形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例および運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。