JP2015005359A - リチウムイオン電池およびリチウムイオン電池の異常検出方法 - Google Patents

リチウムイオン電池およびリチウムイオン電池の異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】筐体内に組み込まれたリチウムイオン電池の異常を検出可能な手段を提供する。
【解決手段】本発明に係るリチウムイオン電池(10)は、周囲を密閉用部材(3)により密閉されているリチウムイオン電池であって、密閉用部材(3)の内側に存在するガスを検出するためのガスセンサ(1)を備え、ガスセンサ(1)は、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出可能なものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン電池およびリチウムイオン電池の異常検出方法に関する。
リチウムイオン電池は、ニッケル水素電池、ニッケル−カドミウム電池等の他の二次電池と比較して、動作電圧が高い、エネルギー密度が高い、メモリー効果が小さい、自己放電が少ない等の優れた特徴を備えている。このため、リチウムイオン電池は、ノートブック型パーソナルコンピューター、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話等において、二次電池として広く用いられており、特に、継ぎ足し充電が頻繁に行われる機器(例えば、携帯電話等)における使用に適している。
ところで、リチウムイオン電池が異常状態に陥った場合(例えば、リチウムイオン電池の内部に水分が存在したり、リチウムイオン電池が過放電状態または過充電状態にあるような場合)に、リチウムイオン電池の電解質の酸化分解等によってガスが発生し、電池内圧が上昇することで、電池に膨れが生じることがある。図2に示したようなアルミラミネートフィルムによって周囲を密閉されたリチウムイオン電池では、電池素子を格納する容器として金属の容器を用いた場合と比較して、ガスが発生した場合の電池の膨れが顕著である。かかる電池の異常状態を放置すると、電池が劣化する虞がある。このため、電池の膨れを検知することによってリチウムイオン電池の異常を検知する技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、図3に示したようなラミネート外装型のリチウムイオン電池111,112および113を積層した組電池110を有する電池パックにおいて、リチウムイオン電池を包むラミネートフィルム包装材が膨張した場合に破断する温度感知機能を有する導電体を用いた異常検出手段5を、少なくとも一個のリチウムイオン電池の側面中央部に設けた固定箇所8に固定し、側面中央部から中央部の表面に沿って設け、さらに、異常検出手段5の出力を保護回路基板内の異常検出回路9に接続することによって、リチウムイオン電池の異常を検知することが開示されている。
特開2010−212192号公報(2010年 9月24日公開)
しかしながら、特許文献1に開示された方法等の従来の異常検出方法は、リチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する方法であるため、リチウムイオン電池が筐体内に組み込まれた場合、筐体によってリチウムイオン電池の膨張が押さえ込まれてしまうことにより異常を検出することが困難となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、筐体内に組み込まれたリチウムイオン電池の異常を検出可能な手段を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るリチウムイオン電池は、周囲を密閉用部材により密閉されているリチウムイオン電池であって、
上記密閉用部材の内側に存在するガスを検出するためのガスセンサを備え、
当該ガスセンサは、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出可能なものであることを特徴としている。
本発明の一態様に係るリチウムイオン電池の異常検出方法は、リチウムイオン電池から発生するガスを、ガスセンサを用いて検出する検出工程を包含し、
当該検出工程は、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出する工程であることを特徴としている。
本発明の一態様によれば、リチウムイオン電池に異常が生じた際に発生するガスをガスセンサによって直接検出するので、リチウムイオン電池に異常が生じているにもかかわらず、筐体によってリチウムイオン電池の膨張が押さえ込まれるために、特許文献1に開示されたようなリチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する従来の異常検出方法では異常が生じていない(リチウムイオン電池が膨張していない)と判断されるような場合であっても、筐体内に組み込まれたリチウムイオン電池の異常を検出することができるという効果を奏する。
また、本発明の一態様によれば、リチウムイオン電池に異常が生じた際に発生するガスをガスセンサによって直接検出するので、リチウムイオン電池を膨張させるまでには至らない少量のガスの発生をも検出することができる。このため、リチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する従来の方法と比較して、リチウムイオン電池の異常をより早期に検出することができるという効果を奏する。
さらには、本発明の一態様によれば、ガスセンサを用いることによってガスの発生の有無だけでなくガスの種類も同時に判別することができるので、リチウムイオン電池に異常が生じているか否か(リチウムイオン電池が膨張しているか否か)だけでなく、その異常の種類(例えば、過充電状態または過放電状態)も検出することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係るリチウムイオン電池の概略の構成を示す図であり、(a)は、密閉用部材としてのアルミラミネートフィルム包装材によって周囲を密閉されたリチウムイオン電池の構成の一例を示し、(b)は、密閉用部材としての角筒形の金属ケースによって周囲を密閉されたリチウムイオン電池の構成の一例を示している。 膨れが生じたリチウムイオン電池の外観を示す図である。 従来技術を示すものであり、リチウムイオン電池の異常検出手段の概略の構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
〔実施形態1:リチウムイオン電池〕
本発明の実施形態1に係るリチウムイオン電池(以下、「本発明のリチウムイオン電池」ともいう。)は、周囲を密閉用部材により密閉されているリチウムイオン電池であって、上記密閉用部材の内側に存在するガスを検出するためのガスセンサを備えている。
ここで、本発明のリチウムイオン電池の構成の一例を、図1に基づいて以下に説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るリチウムイオン電池10の概略の構成を示す図である。図1の(a)は、密閉用部材3としてのアルミラミネートフィルム包装材によって周囲を密閉されたリチウムイオン電池10の構成の一例を示し、図1の(b)は、密閉用部材3としての角筒形の金属ケースによって周囲を密閉されたリチウムイオン電池10の構成の一例を示している。
本発明のリチウムイオン電池10は、基本的な構成要素として、少なくとも、電池素子(図示しない)、ガスセンサ1、および密閉用部材(外装材)3を有している。
より具体的には、図1の(a)に示すように、本発明のリチウムイオン電池10は、電池素子(図示しない)が、正電極21および負電極22の一部が外部に露出するように、密閉用部材3としてのラミネートフィルム包装材によって被覆されて密閉されている。さらに、本発明のリチウムイオン電池10には、ガスセンサ1が、密閉用部材3の内側に存在するガスを検出可能なように設けられている。例えば、ガスセンサ1は、そのガス検出部がリチウムイオン電池10の密閉用部材3の内側にあり、出力部がリチウムイオン電池10の密閉用部材3の外側に露出するように密閉用部材3によって被覆され、リチウムイオン電池10と一体化されている。本発明のリチウムイオン電池10は、図1の(b)に示すように、密閉用部材3として、ラミネートフィルム包装材の代わりに角形の金属ケースが採用されてもよい。
(1−1.ガスセンサ)
本発明のリチウムイオン電池10において、ガスセンサ1としては、密閉用部材の内側に存在するガスを検出可能なものであれば特に限定されない。ここで、上記「密閉用部材の内側に存在するガス」とは、リチウムイオン電池が異常状態にある場合に、電解質の分解、電極の劣化等に伴って起こる化学反応によって発生するガス(気体)をいう。また、上記「リチウムイオン電池が異常状態にある場合」とは、具体的には、例えば、(i)リチウムイオン電池内部に水が存在している場合、(ii)リチウムイオン電池が過充電状態にある場合、および(iii)リチウムイオン電池が過放電状態にある場合をいう。
これらの異常は、リチウムイオン電池に短期的または長期的なスパンでの不良を生じさせる。例えば、リチウムイオン電池内部に水が存在するとリチウムイオン電池に早期に不良が生じる。これに対して、リチウムイオン電池の過放電状態または過充電状態を放置すると長期的なスパンでのリチウムイオン電池の不良に繋がると考えられる。すなわち、これらの異常が、リチウムイオン電池の不良として顕在化するまでにはある程度の時間を要する。従って、過放電状態または過充電状態を早期に検出することは容易ではない。リチウムイオン電池の不良を防ぐためにも、過放電状態または過充電状態を早期に検出することは重要である。
後述する実施例において示すように、例えば、リチウムイオン電池内部に水が存在している場合は、水素(H)、メタン(CH)、エチレン(C)、エタン(C)、プロピレン(C)、プロパン(C)等のガスが発生する。そして、これらのガスの中でも、特に、メタンおよび水素の増加が顕著である。このため、メタンおよび/または水素を検出可能なガスセンサを本発明のリチウムイオン電池に設けることによって、リチウムイオン電池内部に水が存在することによるリチウムイオン電池の異常を容易に検出することができる。
また、以下の表1(参考文献:電力中央研究所研究報告:T99040)に示すように、リチウムイオン電池が異常状態にある場合に発生する種々のガスの中でも、特に、一酸化炭素(CO)は、過放電域でのみ発生するガスである。これに対して、水素(H)およびメタン(CH)は、過充電域でのみ発生するガスである。
つまり、一酸化炭素を検出可能なガスセンサを本発明のリチウムイオン電池に設けることによって、リチウムイオン電池が過放電状態にあることを容易に検出することができる。また、水素および/またはメタンを検出可能なガスセンサを本発明のリチウムイオン電池に設けることによって、リチウムイオン電池が過充電状態にあることを容易に検出することができる。
従って、本発明のリチウムイオン電池10に設けられるガスセンサ1は、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出可能であるものであることが好ましい。これにより、リチウムイオン電池内部に水が存在することによって当該電池に異常が生じていることを容易に検出することが可能となる。また、リチウムイオン電池の内部に水分が存在しない場合には、リチウムイオン電池の過放電状態または過充電状態を、検出されたガスの種類に基づいて容易に検出することが可能となる。
なお、ガスセンサ1としては、一酸化炭素、水素およびメタンの全てを単一のガスセンサによって検出可能なものであってもよく、一酸化炭素、水素およびメタンの内のいずれか一種のみまたは二種のみを検出可能なものであってもよい。一酸化炭素、水素およびメタンの内のいずれか一種のみまたは二種のみを検出可能なガスセンサを採用する場合は、互いに異なる種のガスを検出できるガスセンサ同士を組み合わせて用いてもよい。すなわち、本発明のリチウムイオン電池10においては、図1の(a)および(b)に示したように1つのガスセンサが設けられていてもよく、必要に応じて2つ以上のガスセンサが設けられていてもよい。
また、本発明のリチウムイオン電池10に設けられるガスセンサ1としては、高感度のものは不要である。これは、リチウムイオン電池の異常に伴って発生するガス(例えば、一酸化炭素、水素、メタン等)は、通常は、密閉用部材の内側にほとんど存在しないガスであり、発生したガスは密閉用部材の内側に閉じ込められるためである。従って、ガスセンサ1は、検出対象ガス(リチウムイオン電池の異常に伴って発生するガス。例えば、一酸化炭素、水素、メタン等)をパーセントオーダーで検出可能な感度を有するものであればよい。すなわち、ガスセンサ1は、1%以上の含有量のガス(検出対象ガス)を検出可能なものであればよい。ここで、上記「1%以上の含有量のガスを検出可能」とは、密閉用部材中に存在している全ガスの体積に対する検出対象ガスの含有量が1%以上である場合に当該検出対象ガスを検出できることが意図される。
また、ガスセンサ1の形状は、円柱状のものであることが好ましい。これにより、本発明のリチウムイオン電池にガスセンサを設ける際の密閉用部材によるリチウムイオン電池の密閉が容易になる。なお、ここでいう円柱状のガスセンサとは、円柱の2つの端面のいずれか一方にガス検出部を有するものが意図される。本発明のリチウムイオン電池では、円柱状以外の形状を有するガスセンサを利用することも可能である。
本発明のリチウムイオン電池に適用可能なガスセンサとしては、具体的には、例えば、MQ−5(Shenzhen Ezoneda Technology Co., Ltd.製、モデル番号: ezb0103);ME2−CO(Zhengzhou Winsen Electronics Technology Co., Ltd.製);MH−440D(Zhengzhou Winsen Electronics Technology Co., Ltd.製)等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。
リチウムイオン電池に付属させるガスセンサの大きさとしては特に限定されないが、2〜3cmφ以下のものがリチウムイオン電池の小型化および軽量化の観点から好ましい。
また、本発明のリチウムイオン電池10においては、ガスセンサ1が設けられる場所は特に限定されないが、ガスセンサ1がリチウムイオン電池10の正電極21および負電極22を結ぶ直線上またはこれらの電極と同一平面上に設けられていることが好ましい。かかる位置にガスセンサを設けることによって、電池の電極とガスセンサとを近接して設けることができるため、配線を複雑にすることなくガスセンサ用の電極を取り出すことが可能となる。
なお、図1の(b)に示すように、本発明のリチウムイオン電池10が、角筒形等に形成される場合は、正電極21および負電極22が設けられている面が、電池10の側面と区別可能な別の面として存在しているので、このような場合は、ガスセンサ1は、リチウムイオン電池10の正電極21および負電極22と同一平面上(例えば、図1の(b)に斜線で示す平面B上)に設けられていることが好ましい。
一方、図1の(a)に示すように、本発明のリチウムイオン電池10が、袋状の密閉用部材3によって密閉される場合は、正電極21および負電極22が設けられている面と電池10の側面とを明確に区別することができない。このため、このような場合は、ガスセンサ1は、正電極21および負電極22を結ぶ直線上(例えば、図1の(a)に示す一点鎖線A上)に設けられていることが好ましい。
本発明のリチウムイオン電池10は、ガスセンサ1が異常検出装置(図示しない)に接続されていてもよい。異常検出装置は、例えば、ガスセンサ1が検出対象ガスを検出した場合に異常と判断し、過充電状態であれば充電電流を切断させ、過放電状態であれば放電電流を切断させるような制御回路を有する装置が意図される。かかる構成とすることによって、リチウムイオン電池の劣化を早期に防ぐことが可能となる。
(1−2.電池素子)
本発明のリチウムイオン電池10において、電池素子は、少なくとも、電極2としての正電極21および負電極22、セパレータ(図示しない)、並びに電解質(電解液ともいう)(図示しない)を備えている。また、正電極21は、正極活物質および正極集電体を備え、負電極22は、負極活物質および負極集電体を備えている。なお、正極活物質、正極集電体、負極活物質、負極集電体、セパレータ、および電解質としては特に限定されず、リチウムイオン電池を構成するために一般的に使用されるものが意図される。
(1−3.密閉用部材)
本発明のリチウムイオン電池10を構成する密閉用部材3としては、例えば、金属製の容器(例えば、鉄、ステンレススチール、アルミニウム等からなる容器);金属箔を樹脂でラミネートしたフィルム(「金属ラミネートフィルム」ともいう。)(例えば、アルミ箔を樹脂でラミネートしたフィルム(アルミラミネートフィルム)等);等を挙げることができる。
加工性に優れ、電池の軽量化を実現可能なことから、密閉用部材3として金属ラミネートフィルムを用いることが好ましい。なかでも、軽量である、安価である、加工が容易である等の理由からアルミラミネートフィルムを用いることがより好ましい。なお、金属ラミネートフィルムとしては、金属箔層の両面に表面保護層(例えば、ポリエチレンテレフタレート層(PET層)等)が配設された積層構造を有するものが意図される。
(1−4.電池形状)
本発明のリチウムイオン電池10は、積層型、巻回型のどちらであってもよい。また、本発明のリチウムイオン電池10の形状は特に限定されず、例えば、袋状、円筒形、角筒形、薄い扁平筒形等の形状の電池とすることができる。
本発明のリチウムイオン電池10は、リチウムイオン電池を直列接続および/または並列接続した組電池としても使用可能である。
(1−5.リチウムイオン電池の製造方法)
本発明のリチウムイオン電池10の製造方法の一例を以下に説明する。
ラミネートタイプのリチウムイオン電池は、例えば、正極、セパレータおよび負極を交互に積層し、それぞれの電極を金属端子(タブと称される)に接続し、これをアルミラミネートフィルムで構成した容器中に格納し、電解質を注入して封入(シール)することによって製造される。本発明のリチウムイオン電池10が、例えば、ラミネートタイプの電池である場合は、リチウムイオン電池の任意の位置にガスセンサを配置した後でアルミラミネートフィルムを封入することによって製造することができる。
〔実施形態2:リチウムイオン電池の異常検出方法〕
本発明の実施形態2に係るリチウムイオン電池の異常検出方法(以下、「本発明の異常検出方法」ともいう。)は、リチウムイオン電池から発生するガスを、ガスセンサを用いて検出する検出工程を包含している。
本発明の異常検出方法では、検出工程に加えて、検出工程において検出されたガスの種類に基づいて、リチウムイオン電池において生じた異常の種類を判定する判定工程をさらに包含していることが好ましい。
(2−1.検出工程)
検出工程は、リチウムイオン電池から発生するガスを、ガスセンサを用いて検出する工程である。ここで、上記「リチウムイオン電池から発生するガス」とは、リチウムイオン電池が異常状態にある場合に、電解質の分解、電極の劣化等に伴って起こる化学反応によって発生するガス(気体)をいい、本明細書では、このようなガスを「検出対象ガス」ともいう。このようなガスについては、上記「実施形態1:リチウムイオン電池」の項で説明したとおりであり、一酸化炭素(CO)、水素(H)、メタン(CH)、エチレン(C)、エタン(C)、プロピレン(C)、プロパン(C)等のガスが意図される。リチウムイオン電池が異常状態にある場合に発生する種々のガスの中でも、特に、一酸化炭素(CO)は、過放電域でのみ発生し、水素(H)およびメタン(CH)は、過充電域でのみ発生する。また、リチウムイオン電池内部に水が存在している場合には、メタンおよび水素の増加が顕著である。このため、本発明の異常検出方法では、検出工程は、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出する工程であることが好ましい。検出工程において、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出することによって、リチウムイオン電池の異常を容易に検出することが可能となる。
検出工程において使用されるガスセンサについては、上記「実施形態1:リチウムイオン電池」の「1−1.ガスセンサ」の項で説明したとおりであるので詳細な説明は省略する。ガスセンサとしては、1%以上の含有量のガスを検出可能なものであればよい。また、ガスセンサは、円柱状のものであることが好ましい。
また、ガスセンサは、リチウムイオン電池の密閉用部材内の検出対象ガスを検出可能なように、上記「実施形態1:リチウムイオン電池」の「1−1.ガスセンサ」の項で説明したように、リチウムイオン電池と一体となるように設けられていることが好ましい。
本発明の異常検出方法によれば、検出工程において、リチウムイオン電池に異常が生じた際に発生するガスをガスセンサによって直接検出するので、筐体内に組み込まれたリチウムイオン電池の異常を容易に検出することができる。
また、本発明の異常検出方法によれば、検出工程において、リチウムイオン電池に異常が生じた際に発生するガスをガスセンサによって直接検出するので、リチウムイオン電池を膨張させるまでには至らない少量のガスの発生をも検出することができる。このため、リチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する従来の方法と比較して、リチウムイオン電池の異常をより早期に検出することができる。
(2−2.判定工程)
判定工程は、上記検出工程において検出されたガスの種類に基づいて、リチウムイオン電池において生じた異常の種類を判定する工程である。
本発明の異常検出方法は、検出工程に加えて判定工程をさらに含むことにより、リチウムイオン電池において生じた異常に伴うガスの発生を検出することができるだけでなく、どのような異常が生じているのかを判定することが可能となる。
判定工程は、検出工程において一酸化炭素ガスが検出された場合に、リチウムイオン電池が過放電状態にあると判定し、検出工程において水素ガスおよび/またはメタンガスが検出された場合に、リチウムイオン電池内部に水が存在するおよび/またはリチウムイオン電池が過充電状態にあると判定する工程であることが好ましい。これにより、リチウムイオン電池内部に水が存在することによって当該電池に異常が生じていることを容易に検出することが可能となる。また、リチウムイオン電池の過放電状態または過充電状態を容易に検出することが可能となる。
判断工程は、ガスセンサが接続された異常検出装置において行われてもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るリチウムイオン電池10は、周囲を密閉用部材3により密閉されているリチウムイオン電池であって、密閉用部材3の内側に存在するガスを検出するためのガスセンサ1を備え、当該ガスセンサ1は、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出可能なものである。
上記の構成によれば、リチウムイオン電池に異常が生じた際に発生するガスをガスセンサによって直接検出するので、リチウムイオン電池に異常が生じているにもかかわらず、筐体によってリチウムイオン電池の膨張が押さえ込まれるために、特許文献1に開示されたようなリチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する従来のリチウムイオン電池では異常が生じていない(リチウムイオン電池が膨張していない)と判断されるような場合であっても、筐体内に組み込まれたリチウムイオン電池の異常を容易に検出することができる。
また、上記の構成によれば、リチウムイオン電池に異常が生じた際に発生するガスをガスセンサによって直接検出するので、リチウムイオン電池を膨張させるまでには至らない少量のガスの発生をも検出することができる。このため、リチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する従来のリチウムイオン電池と比較して、リチウムイオン電池の異常をより早期に検出することができる。
また、上記の構成によれば、ガスの発生の有無だけでなくガスの種類も同時に判別することができるので、リチウムイオン電池に異常が生じているか否か(リチウムイオン電池が膨張しているか否か)だけでなく、その異常の種類(例えば、過充電状態または過放電状態)も検出することができる。
本発明の態様2に係るリチウムイオン電池10は、上記態様1において、ガスセンサ1は、1%以上の含有量のガスを検出可能なものであってもよい。
上記の構成によれば、高感度のガスセンサが不要であるので、リチウムイオン電池をより安価に製造することができる。
本発明の態様3に係るリチウムイオン電池10は、上記態様1または2において、ガスセンサ1は、異常検出装置(図示しない)に接続されていていてもよい。
上記の構成によれば、ガスセンサ1が検出対象ガスを検出した場合に異常と判断し、例えば、過充電状態であれば充電電流を切断させ、過放電状態であれば放電電流を切断させることによってリチウムイオン電池が膨張することを防ぐことが可能となる。その結果、リチウムイオン電池の劣化を早期に防ぐことが可能となる。
本発明の態様4に係るリチウムイオン電池の異常検出方法は、リチウムイオン電池10から発生するガスを、ガスセンサ1を用いて検出する検出工程を包含し、当該検出工程は、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出する工程である。
上記の構成によれば、検出工程において、リチウムイオン電池に異常が生じた際に発生するガスをガスセンサによって直接検出するので、リチウムイオン電池に異常が生じているにもかかわらず、筐体によってリチウムイオン電池の膨張が押さえ込まれるために、特許文献1に開示されたようなリチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する従来のリチウムイオン電池では異常が生じていない(リチウムイオン電池が膨張していない)と判断されるような場合であっても、筐体内に組み込まれたリチウムイオン電池の異常を容易に検出することができる。
また、リチウムイオン電池を膨張させるまでには至らない少量のガスの発生をも検出することができる。このため、リチウムイオン電池の膨張を指標としてガスの発生を間接的に検出する従来の方法と比較して、リチウムイオン電池の異常をより早期に検出することができる。
本発明の態様5に係るリチウムイオン電池の異常検出方法は、上記態様4において、上記検出工程において検出されたガスの種類に基づいて、リチウムイオン電池において生じた異常の種類を判定する判定工程をさらに包含し、当該判定工程は、上記検出工程において一酸化炭素ガスが検出された場合に、リチウムイオン電池が過放電状態にあると判定し、上記検出工程において水素ガスおよび/またはメタンガスが検出された場合に、リチウムイオン電池内部に水が存在するおよび/またはリチウムイオン電池が過充電状態にあると判定する工程であってもよい。
上記の構成によれば、リチウムイオン電池において生じた異常に伴うガスの発生を検出することができるだけでなく、どのような異常が生じているのかを判定することが可能となる。
また、上記の構成によれば、リチウムイオン電池内部に水が存在することによって当該電池に異常が生じていることを容易に検出することが可能となる。また、リチウムイオン電池の内部に水分が存在しない場合には、リチウムイオン電池の過放電状態または過充電状態を容易に検出することが可能となる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
〔実施例1〕
熱伝導度型検出器(TCD)を用いたガスの測定方法(GC−TCD)および水素炎イオン化型検出器(FID)を用いたガスの測定方法(GC−FID)によって、リチウムイオン電池の正常品および異常品における密閉用部材内部のガスを分析した。
具体的には、リチウムイオン電池として、LiMnを正極材料として用いたものを使用した。これは、主要構成材料コストが安価であり、また過電流に対する安定性に優れているためである。リチウムイオン電池の内、電池内部にガスが発生していることにより膨張しているリチウムイオン電池を異常品として検査した。
電池内部に発生しているガスの成分分析は、ガスクロマトグラフ YX2700(ヤナコ計測製)を用いて行った。
結果を表2に示す。なお、表2に示した各数値は、リチウムイオン電池において発生した全ガスの体積に対する、該当物質の体積の割合(体積濃度)を示している。
表2に示すように、リチウムイオン電池内部に水が存在することによって、水素(H)、メタン(CH)、エチレン(C)、エタン(C)、プロピレン(C)、プロパン(C)等のガスが発生することが明らかになった。さらに、正常品と異常品(膨れ品)のガス分析結果を比較すると、メタン(CH)および水素(H)の増加が顕著であることが明らかになった。この結果から、メタンまたは水素のどちらかを検出可能なガスセンサをリチウムイオン電池に設けることによって、リチウムイオン電池内部に水が存在することによるリチウムイオン電池の異常を容易に検出することができると考えられた。
上述したように、本発明によれば、筐体内に組み込まれたリチウムイオン電池の異常を容易に検出することができる。また、本発明によれば、リチウムイオン電池の異常を早期に検出することができる。さらには、本発明によれば、リチウムイオン電池の異常の発生を検出できるだけでなく、どのような異常が生じているかも検出することができる。このため、本発明は、リチウムイオン電池を利用する種々広範な産業において利用可能である。
1 ガスセンサ
2 電極
3 密閉用部材
10 リチウムイオン電池
21 正電極
22 負電極

Claims (5)

  1. 周囲を密閉用部材により密閉されているリチウムイオン電池であって、
    上記密閉用部材の内側に存在するガスを検出するためのガスセンサを備え、
    当該ガスセンサは、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出可能なものであることを特徴とするリチウムイオン電池。
  2. 上記ガスセンサは、1%以上の含有量のガスを検出可能なものであることを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  3. 上記ガスセンサは、異常検出装置に接続されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のリチウムイオン電池。
  4. リチウムイオン電池から発生するガスを、ガスセンサを用いて検出する検出工程を包含し、
    当該検出工程は、一酸化炭素、水素およびメタンの少なくとも何れかのガスを検出する工程であることを特徴とする、リチウムイオン電池の異常検出方法。
  5. 上記検出工程において検出されたガスの種類に基づいて、リチウムイオン電池において生じた異常の種類を判定する判定工程をさらに包含し、
    当該判定工程は、上記検出工程において一酸化炭素ガスが検出された場合に、リチウムイオン電池が過放電状態にあると判定し、
    上記検出工程において水素ガスおよび/またはメタンガスが検出された場合に、リチウムイオン電池内部に水が存在するおよび/またはリチウムイオン電池が過充電状態にあると判定する工程であることを特徴とする、請求項4に記載のリチウムイオン電池の異常検出方法。
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