JP2015002590A - 地域エネルギー管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】停電時に予備電源からエリア内に柔軟かつ適切に電力供給を行うことができる地域エネルギー管理システムを提供する。
【解決手段】地域エネルギー管理システム1は、エリア内に存在する複数の施設2b,2cへの、予備電源3,4からの電力の供給及び遮断を制御する。地域エネルギー管理システム1は、各施設2b,2cの給電優先度を記憶する給電優先度記憶部13と、給電優先度に基づき施設への電力の供給及び遮断の制御を行う出力制御部17を備える。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、エリア内に存在する複数の施設に対する電力の供給及び遮断の制御を行う地域エネルギー管理システムに関する。
配電会社が各需要者に直接給電を行う代わりに、小規模エリアを管轄する電力提供事業者が配電会社から電力を買い取り、その電力をエリア内の需要者に対して分配する一括受電という方式が存在する。この方法では、各需要者が契約電力を大きくする必要がなく、地域電力提供事業者も一括購入することで配電会社との契約を有利に進めることができる。
エリア内の系統は、広域エリアに基幹電力を配電する配電会社の外部系統とは別に、エリアに備えられた地域エネルギー管理システム(Community Energy Management System)によって管理されている。地域エネルギー管理システムは、エリア各所に備えられたスマートメータと通信を行い、これらスマートメータの遮断器の開閉を制御することで、外部系統からの受電及びエリア内への給電を一括管理している。
特開2011−205871号公報
電力不足や系統事故等で外部系統からの給電が途絶えると、エリア内で停電が発生する。電力供給の信頼度が低い新興国等では、このような停電が頻繁に発生することもある。そういった事態に備えて、エリア内に蓄電池や太陽光発電装置等の予備電源を備えておくことが望ましいが、予備電源の供給電力量には限りがある。
そこで、エリア内の各施設に給電優先度を設定し、給電優先度に従って予備電源の電力の各施設への分配量を決定することで、病院等の重要施設により多くの電力を供給させる方法もある。しかしながら、予備電源の供給電力量が少ない場合には、重要施設に十分な電力が供給されない可能性もある。また、予備電源の供給電力量に変動が生じるたびに分配量を決定し直す必要があり、制御が複雑化するおそれがある。
本発明の実施形態は、上記の問題点を解決するために、簡潔な制御によって、停電時にエリア内の重要施設に確実に電力供給を行うことができる地域エネルギー管理システムを提供することを目的とする。
実施形態の地域エネルギー管理システムは、エリア内に存在する複数の施設への、予備電源からの電力の供給及び遮断を制御するものであって、各施設の給電優先度を記憶する給電優先度記憶部と、前記給電優先度に基づき施設への電力の供給及び遮断の制御を行う出力制御部と、を備えることを特徴とする。
第1実施形態の地域エネルギー管理システムが管理するエリアの構成を示す模式図である。 第1実施形態の地域エネルギー管理システムの構成をブロック図である。 給電優先度記憶部に格納された給電優先度情報の一例である。 第1実施形態における地域エネルギー管理システムの、停電時における作用を示すフローチャートである。 第2実施形態の地域エネルギー管理システムの構成をブロック図である。 街灯ON/OFFデータベースに格納されたデータの一例である。 第2実施形態における地域エネルギー管理システムの、停電時における街灯の給電優先度の設定処理を示すフローチャートである。 第3実施形態の地域エネルギー管理システムが管理するエリアの構成を示す模式図である。 第3実施形態の地域エネルギー管理システムの構成をブロック図である。 第3実施形態における地域エネルギー管理システムの、停電時における街灯の給電優先度の設定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の地域エネルギー管理システムの構成をブロック図である。 蓄電池情報データベースに格納された情報の一例である。 データベースに格納されたエリア内の施設の情報の一例である。 第4実施形態における地域エネルギー管理システムの、停電時における各施設の給電優先度の設定処理を示すフローチャートである。 売電希望の有る施設に対する、制御部及び給電優先度設定部の停電時の制御を示すフローチャートである。 第5実施形態の地域エネルギー管理システムの構成をブロック図である。 施設情報データベースに格納されたエリア内の施設のカテゴリ別件数の一例である。 施設情報データベースに格納されたエリア内の各施設の平日の電力需要実績である。 施設情報データベースに格納されたエリア内の各施設の休日の電力需要実績である。 第5実施形態における地域エネルギー管理システムの、停電時における各施設の給電優先度の設定処理を示すフローチャートである。 第6実施形態の地域エネルギー管理システムの構成をブロック図である。
以下、地域エネルギー管理システムの実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
(第1の実施形態)
[構成]
図1に、地域エネルギー管理システム1が管理するエリア100の構成を模式的に示している。地域エネルギー管理システム1は、単一のコンピュータ又はネットワーク接続された複数の分散型コンピュータである。地域エネルギー管理システム1は、地域電力提供事業者の管轄エリアであるエリア100に備えられている。地域エネルギー管理システム1には無停電電源装置(UPS)50が接続され、停電時も動作するようになっている。
地域電力提供事業者は、広域エリアに基幹電力を配電する配電会社とは異なり、管轄エリアに限定的に電力を供給する。地域電力提供事業者の管轄エリアとは、配電会社の管轄エリアよりも小さく、一自治体、一複合施設、一集合住宅等の単位を含むが、図1では住宅、商業施設、公共施設及び公共設備を有する一自治体の例を示している。配電会社には、発電施設を所有する送配電会社も含む。
エリア100内には、配電会社が管理する外部系統とは独立した、独自のエリア系統が設けられている。地域エネルギー管理システム1は、外部系統から発電所200で発電された電力を受電し、その電力をエリア系統を介してエリア100内に存在する複数の施設に分配する制御を行う。エリア100には、エリア全体の消費電力量を計測するスマートメータ55が設けられている。
スマートメータとは、開閉器と通信手段を備えた電力量計である。エリア100全体の消費電力量がスマートメータ55から地域エネルギー管理システム1に送信され、配電会社から地域電力提供事業者への課金に使用される。さらに、地域エネルギー管理システム1からの開閉指令信号を受信して開閉器を開閉し、外部系統からエリア系統の連系及び遮断を切り換える。
施設とは、エリア100内に存在し、地域電力提供事業者の給電対象となる施設全般を意味する。すなわち、例えば、需要者の住宅や商店、大規模な商業施設、病院や図書館といった公共施設、及び上下水道、信号機や街灯等のインフラ設備を含む。図1では、説明の便宜上、代表的な施設として、需要者の住宅2a,2b,2cと公共設備である街灯2dのみを図示している。
これらの施設、即ち住宅2a,2b,2c及び街灯2dにもそれぞれスマートメータ5a,5b,5c及び5dが設けられており、各施設の消費電力量を計測して地域エネルギー管理システム1に送信する。また、地域エネルギー管理システム1からの開閉指令信号を受信して開閉器を開閉し、施設内への電力の供給及び遮断を切り換える。
住宅2a,2b,2cには、それぞれエネルギー管理システム(以降、「施設内EMS」という)6a,6b,6cを備えている。施設内EMS6a,6b,6cは、エリア系統から施設内の負荷への電力供給の制御を行い、さらに地域エネルギー管理システム1とも通信可能となっている。
また、本実施形態において、住宅2b及び2cは独自の予備電源として施設内蓄電池7b,7cを備えている。住宅2b及び2cの施設内EMS6b,6cは、停電時には地域エネルギー管理システム1からの放電指令信号を受信して、エリア系統への給電を行うために施設内蓄電池7b,7cの放電の制御を行う。なお、施設内蓄電池7b,7cにはPCS8がそれぞれ接続されており、エリア系統への給電が可能なように、直流−交流変換が行われる。
エリア100には、外部系統の停電時にエリア系統に給電を行う予備電源が備えられている。予備電源として、例えば、充放電可能な蓄電池、化石燃料を用いた発電機、太陽光、水力、風力等の再生可能エネルギーを利用する発電機を用いることができる。
図1の例では、共用蓄電池3とディーゼル発電機(以降、単に「発電機」という)4が予備電源として備えられている。発電機4は、バックアップ電源として、停電時のみ稼働してエリア系統に給電を行う。共用蓄電池3は外部系統からの電力により充電される。通常時においても放電を行うことはできるが、停電に備えて常に一定残量が確保されるように制御されている。発電機4は起動から発電開始まで時間がかかるものもあるため、停電時にまず共用蓄電池3が放電を開始することで、エリア系統への給電を直ちに行うことができる。
共用蓄電池3及び発電機4にもそれぞれスマートメータ5e,5fが設けられており、共用蓄電池3の充放電量及び発電機4の発電量を計測して地域エネルギー管理システム1に送信する。また、地域エネルギー管理システム1からの開閉指令信号を受信して開閉器を開閉し、エリア系統との連系及び遮断を切り換える。
また、共用蓄電池3及び発電機4にもそれぞれエネルギー管理システム(以降、それぞれ「蓄電池EMS」及び「発電機EMS」という)が設けられている。蓄電池EMS61は地域エネルギー管理システム1からの放電指令信号を受信して、共用蓄電池3の放電の制御を行う。共用蓄電池3にはPCS8が接続されており、エリア系統への給電が可能なように、直流−交流変換が行われる。発電機EMS62は地域エネルギー管理システム1からの運転指令信号を受信して、発電機4の稼働及び停止の制御を行う。
地域エネルギー管理システム1と、各スマートメータ55,5a,5b,5c,5d,5e,5f及び施設内EMS6a,6b,6c、蓄電池EMS61及び発電機EMS62との通信は、電話回線等の外部通信インフラを利用した有線通信または無線通信により行うことができる。
図2は、図1の地域エネルギー管理システム1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、地域エネルギー管理システム1は、スマートメータ55,5a,5b,5c,5d,5e,5fから計測電力量を収集する計測値収集部11、外部系統の停電を検知する停電検知部12、及び収集された電力量と各施設の給電優先度を記憶するデータベース13を備える。
計測値収集部11は、主にネットワークアダプタで構成され、各スマートメータ55,5a,5b,5c,5d,5e,5fとTCP/IP等の所定プロトコロルの下に通信を行い、計測される電力量を一定時間毎に取得し、データベース13に記憶させる。スマートメータ55からは、外部系統からの供給電力量及びエリア100全体の消費電力量を取得する。スマートメータ5a,5b,5c,5dからは住宅2a,2b,2c及び街灯2dの消費電力量を取得する。スマートメータ5eからは、消費電力量から共用蓄電池3の充電量を取得する。スマートメータ5fからは発電機4の発電量を取得する。
データベース13は、計測値収集部11で計測された電力量に加えて、事前に決定された各施設の給電優先度も記憶している。図3は、データベース13に記憶されている情報の一例を示している。情報には、施設を識別するためのID、施設の業態や用途を示すカテゴリ、各施設の消費電力量及び当該施設の給電優先度が含まれている。なお、図1に示した住宅2a〜2cはID9〜11に該当し、街灯2dはID13に該当する。
停電検知部12は、一定時間毎にデータベース13を参照して、外部系統からの供給電力量を取得する。この供給電力量が急変したときに、停電検知部12は外部系統が停電したと判定する。停電後、供給電力量が所定値まで回復したとき、停電検知部12は外部系統が停電から復旧したと判定する。
地域エネルギー管理システム1はさらに、CPUとネットワークアダプタから構成され、ネットワークに接続される、開閉指令出力部14と放電指令出力部15と運転指令出力部16とを備える。開閉指令出力部14は、スマートメータ55,5a,5b,5c,5d,5e,5fに対して開閉器の開閉指令信号を出力する。放電指令出力部15は蓄電池EMS61に対して蓄電池の放電指令信号を出力する。運転指令出力部16は発電機4に対して運転指令信号を出力する。これらの出力部は、CPU等で構成される制御部17によって制御されている。
[動作]
本実施形態の地域エネルギー管理システム1の動作を、図4のフローチャートを参照して説明する。ここでは、通常時の動作は省略し、停電時における制御部17の動作について主に説明する。なお、停電時とは電力会社から電力が供給される系統16で系統事故等が起こり、エリア100への電力供給が不可能となった状態をいう。
外部系統が停電になると、遮断器にて系統の回路のスイッチが開き、流れる電流が0となる。エリア系統全体の電力量を監視するスマートメータ55の計測電力量が急変して0に近づくため、停電検知部12は外部系統が停電したと判定し、判定結果を制御部17に送信する(ステップS01)。
制御部17は、停電検知部12から送信された判定結果に基づいて、開閉指令出力部14を制御し、スマートメータ55の開閉器をオフする指令信号を出力させる(ステップS02)。これによって、エリア系統は外部系統から解列され、エリア系統から外部系統への逆潮流が防止される。
制御部17は、放電指令出力部15を制御し、共用蓄電池3の蓄電池EMS61に放電指令信号を出力させる(ステップS03)。信号を受信した蓄電池EMS61は共用蓄電池3の放電を開始させ、これによって共用蓄電池3からエリア系統への給電が開始する。なお、このとき、施設内蓄電池7b,7cを備えた住宅2b,2cの施設内EMS6b,6cに対しても放電指令信号を出力させる。施設内EMS6b,6cは、施設内蓄電池7b,7cの放電を開始させ、住宅2b、2cは独自に備えた予備電源から給電を受けられるようにする。
また、制御部17は運転指令出力部16を制御し、発電機4の発電機EMS62に運転指令信号を出力させる(ステップS04)。信号を受信した発電機EMS62は発電機4を稼働させ、発電準備が整い次第、共用蓄電池3と共にエリア系統への給電を開始する。
制御部17は、データベース13に格納されているエリア100内の施設の消費電力量の合計と、予備電源の電力供給量を比較し、合計の消費電力量が予備電源の電力供給量を上回る場合には(ステップS05;No)、データベース13に格納されている各施設の給電優先度を参照する。そして、開閉指令出力部14を制御し、給電優先度が最も低い施設のスマートメータに対して、閉指令信号を出力させる(ステップS06)。閉指令信号を受信したスマートメータは、開閉器をオフし、その施設への給電が遮断される。
制御部17は、合計の消費電力量が予備電源の電力供給量を下回るまで、ステップS05及びステップS06の処理を繰り返し、給電優先度が低い施設から開閉器をオフしていく。合計の消費電力量が予備電源の電力供給量を下回ったところで(ステップS05;Yes)、処理を終了する。処理の終了後、開閉器がオンとなっている施設に対しては、予備電源から給電が行われる。
スマートメータ55の計測電力量が所定値まで回復すると、停電検知部12は停電から復旧したと判定し、判定結果を制御部17に送信する。制御部17は、開閉指令信号部を制御し、開閉器をオンする信号を出力したスマートメータ、すなわち図3の例ではエリア100全体のスマートメータ55と住宅2a及び2bのスマートメータ5a及び5bに対して、開閉器をオンする信号を出力させる。これによって、エリア100全体の施設が外部系統からの電力供給を受けられるようになる。同時に、制御部17は放電指令出力部15と運転指令出力部16を制御し、放電停止指令信号と発電停止指令信号を出力して、共用蓄電池3の放電と発電機4の発電を停止させる。共用蓄電池3に対しては、さらに充電開始指令信号を出力して、充電を開始させる。
[作用]
上述したステップS05及びS06における制御部17の作用を動作例を示して説明する。制御部17は、停電時において重要な施設、すなわち給電優先度が高い施設に確実に給電を行う為に、給電優先度の低い施設から給電を遮断していく制御を行う。
制御部17は、データベース13を参照して、各施設の消費電力量D1,D2,D3…Dnの合計値Dと、共用蓄電池3の電力供給量P1及び発電機4の電力供給量P2の合計値Pを比較する。合計値Dはエリア100全体の消費電力量であり、合計値Pは供給可能電力量である。したがって、エリアの重要な施設に確実に給電を行う為には、P>Dの関係を保つ必要がある。そこで、比較の結果、P<Dとなった場合は、データベース13を参照して、最も給電優先度の低い施設から開閉器をオフしていく制御を行う。
図3の例では、制御部17は、開閉指令信号部を制御して、まず最も給電優先度の低い住宅2cのスマートメータ5cに対して、開閉器をオフする信号を出力させる。住宅2cへの電力供給を遮断してもD>Pとなる場合は、次に給電優先度の低い住宅2bのスマートメータ5bに対して開閉器をオフする信号を出力させる。
D<Pとなったところで遮断の制御を終了する。停電中、地域エネルギー管理システム1は各スマートメータ55,5a,5b,5c,5d,5e,5fからの電力量の収集を続行する。例えば、共用蓄電池3の充電が不足して、再びD>Pとなった場合は、さらに給電優先度の低い施設から開閉器をオフする制御を行う。
[給電優先度の設定例]
データベース13に記憶される各施設の給電優先度は、事前にエリア100内の施設を調査して設定されるものであるが、その設定方法の一例を、図3を参照して説明する。給電優先度は、以下のような様々な要素から、各施設の停電時における給電の必要性を相対的に比較して決定される。
・エリア居住者の生命や健康の維持に必要か
・エリアのライフラインの確保や都市機能の維持に必要か
・停電時という限られた緊急時においても給電が必要か
一般的には、エリアの都市機能を維持し、居住者の生命や健康の維持に必要なインフラ施設に対してより高い給電優先度が設定される。
例えば、病院はエリアの居住者の生命や健康の維持に不可欠な施設である。上水施設も、エリアのライフラインの確保及び居住者の生命の維持に不可欠な施設である。病院は、人工呼吸器や心肺装置等の常時給電を必要とする医療器具も多く備えられ、上水施設も設備の稼働のためには給電が必要である。したがって、病院や上水施設については最も高い給電優先度の「1」に設定する。
また、例えば、街灯2dは、病院や上水施設のように居住者の生命や健康を保つために不可欠とまでは言えないが、停電時でも夜間においてはエリア100の安全を確保し、都市機能を維持するために給電が必要となる重要な施設であると言える。したがって、街灯2dの給電優先度は次に高い「2」に設定する。
さらに、例えば、学校は、エリアの都市機能を維持するためには重要な施設ではあるが、停電時という限られた緊急時においては、給電の重要性は高くはない。そこで、学校の給電優先度は3番目に高い「3」に設定する。
個々の一般住宅や商業施設については、上述した要素を考慮すると、給電の必要性は高くはないが、その中でも、個々の居住者の要望や事情等によって、他の住宅や商業施設より給電を優先すべき住宅もある。例えば、透析機器や人工呼吸器等の医療機器を使用している住宅や、自宅に蓄電池を備えることができない住宅等が挙げられる。図1の例で見ると、自宅に蓄電池を備えていない住宅2aは、一般住宅のなかでも給電優先度が比較的高い「4」に設定する。施設内蓄電池7b,7cを備えている住宅2b、2cについては、停電時には自宅の蓄電池を使用することができるため、一般住宅のなかでも給電優先度が比較的低い「5」に設定する。
このように定めた給電優先度にしたがって、停電時に制御部が給電制御を行うことによって、エリア内で重要な施設に対して優先的に給電が行われる。
[効果]
地域エネルギー管理システム1は、エリア内に存在する複数の施設への外部系統から受電した電力の給電管理を行っているが、停電時においては、予備電源から各施設への給電の管理も行う。限られた予備電源の供給電力を重要な施設に対して優先的に給電するために、データベース13は給電優先度記憶部として、各施設の給電優先度を記憶している。制御部17は出力制御部として各出力部を制御し、予備電源から給電を行う際には、給電優先度に基づいて各施設への電力の供給及び遮断を制御する。
停電時においては、地域エネルギー管理システム1や各施設のスマートメータも、バックアップ電源により動作することになるため、給電制御は複雑化しないことが好ましい。本実施形態のシステムは、給電優先度に基づいて各施設への電力の供給及び遮断を行うことによって、簡易に給電制御を行うことができる。そして、病院、上水施設、街灯等の重要なインフラ施設の給電優先度を高く設定しておくことによって、停電時においてもエリアの都市機能を維持し、居住者の安全を確保することができるため、エリアの付加価値を高めることができる。
制御部17は、具体的には、エリア100内の需要電力量が予備電源の供給電力量を下回るように、給電優先度の低い施設から電力を遮断する制御を行う。これによって、停電発生時に、重要施設への給電が途切れる時間を低減し、予備電源から速やかに給電を行うことができる。また、予備電源の供給電力量の余裕に応じて、他の施設にも給電を行うことができ、柔軟な電力供給が可能となる。
(第2の実施形態)
[構成]
次に、第2の実施形態について、図5〜図7を参照して説明する。なお、第1の実施形態の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し詳細な説明を省略する。
第2の実施形態では、エリア100内に、条件によって給電の必要性が異なる施設が存在する場合、その条件に応じてその施設の給電優先度の変更を行う。そのような施設として、ここでは街灯2dを例に挙げる。
街灯2dは、上述したように、エリア100の安全の確保や防犯の観点から、日照の無い夜間には点灯するために給電が必要な施設である。一方、日照のある日中には消灯するため給電の必要がない。すなわち、街灯2dは、日射量という条件によって給電の必要性が大きく変化する。例えば、第1実施形態の図3の例では、街灯2dは2番目に高い給電優先度に設定されているが、これは点灯の必要な夜間を想定した給電優先度である。点灯の必要が無い日中においては、むしろ街灯2dの給電優先度を低く設定して、他の施設に優先的に給電優先度されるようにすることが望ましい。したがって、本実施形態では、日射量という条件の変化に応じて、街灯2dの給電優先度の変更を行う。
そのために、図5に示すように、本実施形態の地域エネルギー管理システム1は更に、カレンダークロック18、日射量データベース19及び給電優先度設定部20を備えている。カレンダークロック18は、年月日及び時刻の計時手段である。
日射量データベース19は、日射量の情報を格納している。具体的には、各時季の各時刻における日射量が、所定値未満であるか所定値以上であるかを示す情報を格納している。所定値は、街灯の点灯及び消灯を切り換えの閾値となる日射量に定められる。一般的には、照度計で測定される直達日射量が120W/m以上であると日照がある、と定義されるため、例えば、所定値を120W/mと設定すると良い。
図6に日射量データベース19に格納されている日射量情報の一例を示す。図6では、各月の各時刻において、日射量が所定値未満であるか所定値以上であるかが、「ON」又は「OFF」で表示されている。「ON」は、日射量が所定値未満であること、ひいては、街灯を点灯させる必要がことも意味している。「OFF」は、日射量が所定値以上であること、ひいては、街灯を消灯して良いことも意味している。
図6の例では、日射量情報は月ごとに用意しているが、これに限られず、各時刻の日射量が概ね同じ変化をする時間単位、すなわち時季ごとに用意すれば良い。例えば、赤道近くのような四季の変化が少ない地域等であれば、季節単位で用意しても良い。
日射量情報は、例えば、エリア100における日射量を一定期間収集し、各時刻における日射量の平均を月ごとに算出し、算出した平均日射量を閾値と比較することによって作成することができる。
給電優先度設定部20は、日射量データベース19から取得した日射量情報に応じて、街灯2dの給電優先度を予め定められた2つの給電優先度α,βのいずれかに設定して、データベース13を更新する。具体的には、日射量情報が「ON」である場合には給電優先度αに設定し、「OFF」である場合には給電優先度βに設定する。
給電優先度αは、第1実施形態と同様に、街灯2dに対する給電の必要性を他の施設と相対的に比較して定める。図3の例であれば、2番目に高い給電優先度「2」となる。給電優先度βは、給電優先度αより低く、かつ他の施設に設定された給電優先度よりも低く定める。図3の例であれば、最も低い給電優先度「6」より低い給電優先度「7」に定める。
[動作]
第2の実施形態における地域エネルギー管理システム1の動作を、図7のフローチャートを参照して説明する。
給電優先度設定部20は、カレンダークロック18から現在の月及び時刻を取得する(ステップS11)。給電優先度設定部20は日射量データベース19を参照し、現在の月及び時刻における日射量情報が「ON」か「OFF」かを確認する(ステップS12)。
「ON」である場合には(ステップ12;Yes)、給電優先度設定部20は、データベース13にアクセスし、記憶されている街灯2dの給電優先度をαに更新する(ステップS13)。具体的には、データベース13に記憶されている給電優先度がβである場合には、αに変更してデータベース13を更新し、既にαである場合に変更は行わない。
「OFF」である場合には(ステップ12;No)、給電優先度設定部20は、データベース13にアクセスし、記憶されている街灯2dの給電優先度をβに更新する(ステップS14)。具体的には、データベース13に記憶されている給電優先度がαである場合には、βに変更してデータベース13を更新し、既にβである場合に変更は行わない。
給電優先度設定部20は、上述した処理を、所定時間毎、例えば1時間ごとに繰り返し、街灯2dの給電優先度を日射量に応じて更新する。
また、制御部17は、停電時においては、データベース13に記憶されている給電優先度にしたがって、第1実施形態で説明したステップS1〜ステップS7の処理を行うが、本実施形態では、上述のように所定時間毎に街灯2dの給電優先度が更新されるため、同様に、所定時間毎ごとにステップS5〜ステップS7の処理を行い、更新された給電優先度にしたがって、各施設の開閉器の開閉制御を行う。
ここでは、説明の便宜上、1つの街灯2dの給電優先度の設定について説明したが、エリア100に存在する多数の街灯全てに対して、日射量の情報に基づいて給電優先度の設定を行っても良い。あるいは、街灯は設置場所に応じて日射量が異なることもあるため、多数の街灯を設置場所ごとにグループ分けし、各グループに対応する日射量の情報を用意して、それぞれのデータに基づいて制御を行っても良い。
[作用効果]
以上のように、本実施形態では、給電優先度設定部20を設け、給電優先度設定部20がデータベース13に記憶されている施設の給電優先度を、所定条件に応じて更新することによって、停電時にも、柔軟かつ適切に給電制御を行うことができる。
具体的には、本実施形態では、日射量という条件の変化に応じて照明設備である街灯2dの給電優先度の更新を行っている。そのために、本実施形態ではさらに、計時部としてカレンダークロック18と、日射量記憶部として日射量データベース19を備え、日射量データベース19には時季及び時刻の組み合わせに応じた日射量の情報を格納した。
給電優先度設定部20は、カレンダークロック18で取得した時季及び時刻における日射量が、所定値以上である場合には、街灯2dの給電優先度を他の施設の給電優先度よりも低くなるように変更する。
照明設備である街灯2dは、日中と夜間では給電の必要性が大きく変わるものであり、日照時間は季節によって異なる。そこで、時季及び時刻の組み合わせに応じた日射量の情報に基づいて街灯2dの給電優先度の更新を行うことによって、条件変化に正確に即した給電制御を行うことができる。また、街灯2dの点灯が必要な時間帯以外は、一般住宅等の他の施設も給電を受けられる可能性が高くなり、エリアの居住者にとっての利便性も高まるため、エリアの付加価値をさらに向上させることができる。また、エリア100に多数の街灯が存在する場合でも、多数の街灯を一律に制御することができ、停電時に望まれる簡易な給電制御が可能となる。
(第3の実施形態)
[構成]
次に、第3の実施形態について、図8〜図10を参照して説明する。なお、第2の実施形態の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し詳細な説明を省略する。
第2の実施形態では、事前に収集した日射量の情報を日射量データベース19に記憶させ、その情報に基づいて街灯2dの給電優先度の更新を行っていたが、第3の実施形態では、エリア100内の日射量を実際に測定することで、街灯2dの給電優先度の更新を行う。
そのために、図8及び図9に示すように、第3の実施形態において、エリア100には日射量を測定する照度計9が設けられている。
計測値収集部11は、スマートメータ55,5a,5b,5c,5d,5e,5fと同様にこの照度計9と通信を行い、計測される日射量を一定時間毎に取得する。取得した日射量のデータは、スマートメータ55,5a,5b,5c,5d,5e,5fによって計測される電力量と共に、データベース13に格納される。
給電優先度設定部20は、データベース13に格納された日射量を取得し、この日射量に応じて、街灯2dの給電優先度を、予め定められた2つの給電優先度α,βのいずれかに設定して、データベース13を更新する。具体的には、取得した日射量が所定値未満であれば給電優先度αに設定する。所定値以上であれば給電優先度βに設定する。所定値は、街灯の点灯及び消灯を切り換えの閾値となる日射量に定められる。一般的には、照度計で測定される直達日射量が120W/m以上であると日照がある、と定義されるため、例えば、所定値を120W/mと設定すると良い。
2つの給電優先度α,βの決定については、第2実施形態と同様に行う。すなわち、給電優先度αは、第1実施形態と同様に、街灯2dに対する給電の重要性を他の施設と相対的に比較して定める。図3の例であれば、2番目に高い給電優先度「2」となる。給電優先度βは、給電優先度αより低く、さらに、他の施設に設定された給電優先度よりも低く定める。図3の例であれば、最も低い給電優先度「6」より低い給電優先度「7」に定める。
[動作]
第3の実施形態における地域エネルギー管理システム1の動作を、図10のフローチャートを参照して説明する。
計測値収集部11は、照度計9からエリア100の日射量を取得し、データベース13に記憶させる(ステップS21)。
給電優先度設定部20は、データベース13を参照し、エリア100の日射量が所定値未満であるかを確認する(ステップS22)。
日射量が所定値未満である場合には(ステップ22;Yes)、給電優先度設定部20は、データベース13にアクセスし、記憶されている街灯2dの給電優先度をαに更新する(ステップS23)。具体的には、データベース13に記憶されている給電優先度がβである場合には、αに変更してデータベース13を更新し、既にαである場合に変更は行わない。
日射量が所定値以上である場合には(ステップ22;Yes)、給電優先度設定部20は、データベース13にアクセスし、記憶されている街灯2dの給電優先度をβに更新する(ステップS24)。具体的には、データベース13に記憶されている給電優先度がαである場合には、βに変更してデータベース13を更新し、既にβである場合に変更は行わない。
給電優先度設定部20は、上述した処理を、所定時間毎、例えば1時間ごとに繰り返すことで、データベース13を更新して、日射量の変化に応じた街灯2dの給電制御を行う。
また、制御部17は、停電時においては、データベース13に記憶されている給電優先度にしたがって、第1実施形態で説明したステップS1〜ステップS7の処理を行うが、本実施形態では、上述のように所定時間毎にデータベース13が更新されるため、同様に、所定時間毎ごとにステップS5〜ステップS7の処理を行い、更新された給電優先度にしたがって、各施設の開閉器の開閉制御を行う。
ここでは、説明の便宜上、1つの街灯2dの給電優先度の設定について説明したが、エリア100に存在する多数の街灯全てに対して、日射量の情報に基づいて給電優先度の設定を行っても良い。あるいは、街灯は設置場所に応じて日射量が異なることもあるため、多数の街灯を設置場所ごとにグループ分けし、各グループに近接する場所にそれぞれ照度計を設けてそれぞれの日射量を測定し、設置場所に応じた給電優先度の設定を行っても良い。
[効果]
本実施形態は、第2実施形態と同様に、日射量の情報に基づいて街灯2dの給電優先度の設定を行っており、第2実施形態と同様の効果を有する。さらに、本実施形態において、日射量の情報は、エリア100内に設けた照度計9によって計測されものを用いた。
実際の日射量は、天候等に左右され、過去の計測値と必ずしも合致しない場合があるが、エリア100内で実際に計測した日射量を用いて給電優先度の更新を行うことによって、現況に即したより正確な給電制御が可能となる。
(第4の実施形態)
[構成]
次に、第4の実施形態について、図11〜図14を参照して説明する。なお、第3の実施形態の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し詳細な説明を省略する。
第2及び第3の実施形態では、街灯2dという特定の施設について給電優先度の変更を行う態様を説明した。第4の実施形態では、エリア100全体の施設について給電優先度の設定を行い、さらに、停電時には、共用蓄電池3や発電機4に加えて、各施設に備えられている蓄電池からエリア系統に給電を行えるようにする。
例えば、図11の例では、住宅2b,2cには独自の予備電源として施設内蓄電池7b,7cが備えられている。停電時には、住宅2b,2cを管理する需要者の売電希望に応じて、これらの施設内蓄電池7b,7cの電力がエリア系統に給電されるように地域エネルギー管理システム1は制御を行う。
このために、本実施形態において、図11に示すように、地域エネルギー管理システム1は更に、施設の蓄電池の情報を収集する蓄電池情報収集部21と、収集した情報を蓄積する蓄電池情報データベース22を更に備える。
蓄電池情報収集部21は、エリア100内の各施設に備えられた施設内EMS6a,6b,6cと通信を行って、その施設における蓄電池の有無についての情報を収集する。さらに蓄電池を保持している施設については、蓄電池残量、停電時の売電希望の有無、売電可能量、売電希望金額等の詳細な情報をさらに収集する。収集された情報は、蓄電池情報データベース22に格納される。
図12に、蓄電池情報データベース22に格納されている情報の一例を示す。図11に図示されている住宅2aは蓄電池を保持していないが、住宅2b,2cは蓄電池を保持していることが記憶され、蓄電池残量も記憶されている。また、住宅2bは売電を希望しているのに対して、住宅2cは売電を希望していないことが記憶されている。売電を希望している住宅2bについては、売電可能量と売電金額が記憶されている。
売電希望の有無、売電可能量、売電希望金額については、施設を管理する需要者からの事前の申請により予め設定され、施設内EMS6a,6b,6cのデータベースに記憶されている。
本実施形態において、データベース13には、図13に示すように、エリア100内に存在する各施設の情報が格納されている。具体的には、施設のカテゴリ、消費電力、重要度及び停電時における予備電源からの給電希望の有無についての情報が格納されている。
施設の重要度は事前にエリア100内の施設を調査して、あるいは地方自治体からの要請に応じて決定することができる。一般的には、公共施設やインフラ設備のなかでも、常時給電を行うことが重要視される施設が、重要度の高い施設として指定される。図14の例では、病院及び上水施設が重要度の高い施設として記憶されている。
停電時における予備電源からの給電希望の有無については、売電希望と同様に、施設を管理する需要者からの事前の申請により予め設定され、データベース13に記憶されている。図14の例では、蓄電池を備えていない住宅2aについては、給電希望有と記憶され、住宅2b,2cは給電希望無と記憶されている。なお、停電時に予備電源から給電を受ける場合は、通常よりも高い電気料金を設定しても良い。
また、給電希望については、単なる希望の有無に留まらず「施設内蓄電池が使用可能な間は給電を希望しないが、施設内蓄電池が残量不足となったら予備電源からの給電を希望する」といった申請も可能である。このような場合は、データベース13において給電希望を「無」で記憶しておき、施設内EMS6b,6cが施設内蓄電池7b,7cの残量不足を検知したところで、地域エネルギー管理システム1と通信を行い、データベース13の給電希望を「有」に書き換える処理を行うようにする。
本実施形態において、給電優先度設定部20は、データベース13に記憶されたエリア100内の日射量、施設の重要度、売電希望の有無及び給電希望の有無に基づいて、エリア100全体の施設の給電優先度を設定し、データベース13に記憶させる。その具体的動作及び作用については、以下において詳述する。
[動作]
第4の実施形態における地域エネルギー管理システム1の動作を、図14のフローチャートを参照して説明する。なお、説明の便宜上、給電優先度は「1」〜「6」まで設定されていることとする。街灯2dの給電優先度については、第2及び第3実施形態で説明したように、2つの給電優先度α,βのいずれかに設定するが、ここでは、α=2、β=6と定める。
まず、給電優先度設定部20は、エリア100内の各施設の情報を格納したデータベース13にアクセスし、各施設の重要度を参照して、重要施設か否かを確認する(ステップS31)。重要施設である場合には(ステップS31;Yes)、その施設をエリア100全体の施設のなかで、最も高い給電優先度の「1」に設定する(ステップS32)。
重要施設でない場合には(ステップS31;No)、施設のカテゴリを確認し、街灯2dか否かを確認する(ステップS33)。街灯2dである場合には(ステップS33;Yes)さらに計測されたエリア日射量を参照し、日射量が所定値未満であるかを確認する(ステップS34)。日射量が所定値未満の場合(ステップS34;Yes)、給電優先度を「2」に設定する(ステップS35)。日射量が所定値以上である場合(ステップS34;No)、給電優先度を最も低い「6」に設定する(ステップS36)。
重要施設及び街灯2dでない場合には、蓄電池情報データベース22を参照し、その施設が売電を希望しているかを確認する(ステップS37)。売電を希望している場合には(ステップS37;Yes)、給電優先度を「3」に設定する(ステップS38)。
売電を希望していない場合は(ステップS37;No)、次にデータベース13を参照して、停電時に予備電源からの給電を希望しているかを確認する(ステップS39)。給電を希望している場合には(ステップS39;Yes)、給電優先度を「4」に設定する(ステップS40)。給電を希望していない場合には、給電優先度を「5」に設定する(ステップS41)。
続いて、売電希望の有る施設に対する、制御部17及び給電優先度設定部20の停電時の制御について、図15のフローチャートを用いて説明する。ここでは、図11の住宅2bを例に取って説明する。住宅2bは、図12に示すように、施設内蓄電池7bを有し、売電希望が有るため、給電優先度「3」に設定されている。また、図13に示すように、停電時には予備電源からの給電は希望していない。
停電検知部12が外部系統が停電したと判定すると(ステップS51)、制御部17は放電指令出力部15を制御し、住宅2bの施設内EMS6bに、放電指令信号を出力させる(ステップS52)。この放電指令信号には、蓄電池からエリア系統へ放電させる電力量の指定も含まれている。この放電電力量は、制御部17が蓄電池情報データベース22を参照し、記憶されている施設内蓄電池の売電可能量から決定する。蓄電池の残量が売電可能量に達しない場合は、蓄電池の残量分を放電電力量に指定する。図12に示すように、住宅2bの施設内蓄電池7bの売電可能量は5kwであり、蓄電池残量は20kwであるため、放電電力量は5kwで指定する。
この指令信号を受信した施設内EMS6bは、施設内蓄電池7bの放電を開始させ、さらに指定された電力量分の電力をエリア系統へ放電させる(ステップS53)。
施設内蓄電池7bからエリア系統への放電はスマートメータ5b,5cによって計測され、データベース13に記憶される。給電優先度設定部20は、データベース13を参照して、計測値が指定した5kwに達すると、指定電力量の放電が完了し、売電は終了したと判断する(ステップS54)。
売電が終了した施設については、給電希望が無ければ給電優先度を高く設定する必要がなくなるため、給電優先度設定部20は、各施設の給電希望に応じてさらに給電優先度の変更を行う(ステップS55)。
すなわち、売電希望及び給電希望の両方が有る施設については、放電完了後は、給電希望のみ有る施設と同じ給電優先度の「3」に変更する。売電希望が有るが給電希望の無い施設については、放電完了後は、給電希望及び売電希望の無い施設と同じ、給電優先度「4」に変更する。
変更によってデータベース13は更新されるため、制御部17は第1実施形態のステップS5〜ステップS7の処理を行い、更新された給電優先度にしたがって、各施設の開閉器の開閉制御を行う(ステップS56)。
[作用]
本実施形態の地域エネルギー管理システム1の作用を説明する。本実施形態において、給電優先度設定部20は、まず、給電希望及び売電希望を基準としない施設から給電優先度の設定を行う。
すなわち、データベース13において重要施設と指定されている施設について、給電優先度を最も高く設定する。図12の例では病院と上水施設が重要施設に該当する。これによって、重要施設については、給電希望や売電希望に左右されず、給電を優先的に受けられるようにする。
次に、給電優先度設定部20は、街灯2dに給電優先度の設定を行う。街灯2dも、給電希望や売電希望に左右されず、日射量を基準として給電優先度をα、βのいずれかに設定する。例えば、日射量が所定値未満であれば街灯2dは点灯が必要であるため、重要施設の次に高い給電優先度に設定する。所定値以上であれば点灯の必要はないため、他の施設よりも低く設定する。
そのほかの一般的な施設については、まず、売電希望の有無を参照して、売電希望の有る施設が、売電希望の無い施設よりも給電優先度が高くなるように設定する。次に、売電希望の無い施設について給電希望を参照して、給電希望の有る施設が、給電希望の無い施設よりも給電優先度が高くなるように設定する。
単純に給電希望の有る施設の給電優先度を、給電希望の無い施設の給電優先度よりも高く設定すれば、給電希望の有る施設に確実に給電させることができるとも思われる。しかしながら、売電希望は有るが給電希望が無い施設の給電優先度を低く設定してしまうと、停電時に開閉器がオフにされ、エリア系統への売電を行うことができず、エリア100全体の電力供給量が低下してしまう可能性がある。そこで、売電希望のある施設については給電希望の有無に関わらず給電優先度を高く設定することで、確実にエリア系統への売電が行われるようにすることができる。
さらに、売電希望の有る施設、すなわち施設内蓄電池を備えている施設は、基本的には、施設内の電力を蓄電池によって賄うことが予想されるため、売電希望の有る施設の給電優先度を高く設定しても、エリア100全体の消費電力量が増加する可能性は低いと考えられる。そのため、売電希望の有る施設の給電優先度を高く設定することで、エリア100全体の電力供給量が増加して、給電希望の有る施設も予備電源からの給電を受けられる可能性がより高くなる。
総じて見ると、給電優先度設定部20は、街灯2dの点灯が必要な時間帯においては、エリア系統の各施設の給電優先度を、以下の関係を保つように設定する。
重要施設>街灯2d>売電希望の有る施設>給電希望のみ有る施設>給電希望及び売電希望の無い施設
また、給電優先度設定部20は、街灯2dの点灯が不要な時間帯においては、各施設の給電優先度が以下の関係を保つように設定する。
重要施設>売電希望の有る施設>給電希望のみ有る施設>給電希望及び売電希望の無い施設>街灯2d
図11〜12の例で見ると、夜間及び日中において以下の関係が保たれるように給電優先度が設定される。
[夜間]重要施設>街灯2d>住宅2b>住宅2a>住宅2c
[日中]重要施設>住宅2b>住宅2a>住宅2c>街灯2d
売電希望のある施設が複数ある場合は、給電優先度設定部20は、各蓄電池の売電可能量又は売電金額を考慮して、各施設の給電優先度に差をつけることも可能である。例えば、売電可能量がより多い施設の給電優先度をより高く設定して、効率良く多くの電力をエリア系統に給電することができる。図12の例では、売電希望の有るID6及び7の商業施設及び住宅2bについては、売電可能量の多い順、即ちID6(商業施設)>ID7(商業施設)>住宅2bの関係を保つように給電優先度を設定する。
また、例えば、売電金額がより低い施設の給電優先度をより高く設定し、売電金額の安い施設から売電を行うようにすることで、できるだけ安価に施設内蓄電池の電力を買い取ることができる。図12の例では、売電金額の安い順、即ち住宅2b>ID6(商業施設)>ID7(商業施設)で給電優先度を設定する。
[効果]
本実施形態では、売電希望記憶部として蓄電池情報データベース22を設け、各施設についてエリア内の電力系統への売電希望の有無を記憶させた。また、給電希望記憶部として、データベース13には、各施設について、予備電源からの給電希望の有無を記憶させた。給電優先度設定部20は、原則として、給電希望を有する施設の給電優先度を他の施設の給電優先度より高く設定する。これによって、給電希望を事前に申請しておけば、停電時には予備電源から給電を受けられる可能性が高いため、エリアの居住者に安心感を与え、エリアの付加価値を高めることができる。
また、給電優先度設定部20は、売電希望を有する施設については、給電希望のみを有する施設より給電優先度を高く設定する。すなわち、売電希望を有する施設については、給電希望の有無に関わらず、高い給電優先度を設定する。これによって、売電希望を有する施設に対して低い給電優先度が設定されることにより、開閉器がオフにされ、エリア系統への売電を行うことができず、エリア100全体の電力供給量が低下してしまう可能性を低減することができる。
停電時には、共用の予備電源に加えて各施設内の蓄電池の電力をエリア系統に供給させることにより、エリア全体の電力供給量の増加に繋がる。エリア100に備える予備電源の設備投資を抑えることが可能であり、地域電力提供事業者の収益につながる。さらに、各施設を管理する需要者にとっても、停電時にエリア100内に売電を行って収益を上げることができるため、施設への蓄電池導入の意欲が高まる。結果として、エリア100全体の更なる付加価値の向上に繋がる。また、蓄電池を備えていない施設の需要者にとっても、給電を受けられる可能性が大きくなるため、有益である。
さらに、給電優先度設定部20は、エリア内の電力系統への売電が終了した施設については、給電希望の有無に基づいて給電優先度を更新しても良い。これによって、売電が既に終了した施設に高い給電優先度が設定されたままにならず、原則となる給電希望の有無によって改めて給電優先度が設定されることになる。より多くの給電希望を有する施設が給電を受けられる可能性が高くなり、エリア居住者にとって利便性が高い。
蓄電池情報データベース22に、売電希望の有る施設については売電可能量を記憶させても良い。給電優先度設定部20が、売電希望を有する施設のなかで、売電可能量が大きい施設の給電優先度をより高く設定することによって、停電時に効率良く売電を行うことが可能である。
あるいは、蓄電池情報データベース22に、売電希望を有する施設について、それぞれの施設の売電金額を記憶させても良い。給電優先度設定部20は、売電希望を有する施設のなかで、売電金額が低い施設の給電優先度をより高く設定することによって、電力提供事業者は売電金額がより安価に設定されている需要者から買い取りを行うことができ、利便性が高い。
また、給電優先度設定部20は、重要度が高い施設として指定されている施設については、売電希望及び給電希望の有無に関わらず、他の施設より給電優先度を高く設定することで、停電時においても、病院等の重要施設に確実に給電が行われるようにすることができ、そのエリア100の付加価値の向上につながる。
(第5の実施形態)
[構成]
次に、第5の実施形態について、図16〜図20を参照して説明する。なお、第4の実施形態の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し詳細な説明を省略する。
本実施形態において、地域エネルギー管理システム1の給電優先度設定部20は、エリア100内の施設のカテゴリ別件数、各施設の過去の電力需要実績及び売電希望に基づいて、各施設の給電優先度の設定を行う。
そのために、図16に示すように、地域エネルギー管理システム1は、カレンダークロック18と、施設情報データベース23を備えている。カレンダークロック18は、本実施形態においては年月日及び時刻に加えて曜日を取得可能なものを用いる。施設情報データベース23は、エリア100内の施設のカテゴリ別件数と各施設の過去の電力需要実績とを格納している。なお、本実施形態においては、街灯2dについても他の施設と同様に過去の需要実績から給電優先度の設定を行う為、エリア100内に照度計は備えられていない。
図17は、施設情報データベース23に格納されたエリア100内の施設のカテゴリ別件数の一例である。エリア100内の施設を、病院、学校、商業施設といった業態や用途によるカテゴリで分類し、そのカテゴリごとの件数を記録したものである。このカテゴリ別件数の情報は事前の調査により作成される。図17を見ると、同一カテゴリ内における件数が少ない施設は、病院、学校、交通施設及び上水施設といった公共面やインフラ面で重要な施設が多く、停電時にはこれらの施設に優先的に給電を行うべきであることがわかる。
電力需要は平日と休日とで類型が異なることが多いため、施設情報データベース23に格納される各施設の電力需要実績は、平日と休日とで別個のものが用意されている。図18が平日の電力需要実績の一例であり、図19が休日の電力需要実績の一例である。これらの電力需要実績は、例えば、各施設に備えられたスマートメータから収集した1時間ごとの消費電力量を所定期間蓄積し、各時間帯の消費電力量の平均値を算出することによって作成することができる。
図18及び図19からわかるように、時間帯や曜日によって消費電力量が大きく変動する施設が存在する。例えば街灯は、平日及び休日を問わず、夜間は消費電力量が高いが、日中は消費電力量が0となる。学校は、授業が行われる平日の日中は消費電力量が高いが、それ以外の消費電力量は非常に低い。工場は、ラインが稼働する平日の7時から22時は大きな消費電力量が記録されているが、それ以外の消費電力量は低下する。このような、消費電力量が低下した時間帯、すなわち施設が稼働していない時間帯は、たとえその施設が重要な施設であっても給電を行う必要性が低いことがわかる。
本実施形態において、給電優先度設定部20は、施設情報データベース23を参照し、原則として、カテゴリ別件数が少ない施設ほど重要な施設とみなして給電優先度を高く設定する。しかしながら、重要な施設であっても、上述したように曜日や時刻によって給電の必要性が変化するものもあるため、その施設について、カレンダークロック18で取得した曜日及び時刻に該当する過去の消費電力量を参照し、その消費電力量が所定の基準値を満たさない場合は、給電優先度を低く設定する。
ただし、消費電力量が基準値を満たさない場合であっても、その施設が売電を希望している場合には、消費電力量に関わらず給電優先度を高く設定して、確実に売電が行えるようにする。各施設の売電希望の有無については、第4の実施形態と同様に、蓄電池情報データベース22を参照する。
カテゴリ別件数が少ないか否かについては、予め定められた基準数以下であるか否かによって判断することができる。基準数を複数定めることによって、例えば、15件以下であれば給電優先度「1」、50件以下であれば給電優先度「2」、150件以下であれば給電優先度「3」、5000件以下であれば給電優先度「4」といったように、施設を複数の給電優先度に振り分けることが可能である。
給電優先度設定部20は、カレンダークロック18において取得した曜日が月曜日〜金曜日であれば、図18に示した平日の電力需要実績を参照し、現在時刻に該当する時刻の消費電力量を取得する。土曜日及び日曜日であれば、図19に示した休日の電力需要実績を参照し、休日の現在時刻に該当する消費電力量を参照する。
消費電力量の基準値は、施設が稼働していないと判断される消費電力量の上限値であって、施設ごとに予め定めることができる。現在時刻に該当する過去の消費電力量が基準値を下回った施設については、売電希望がなければ、カテゴリ別件数による振り分けに関わらず、最も低い給電優先度として、例えば給電優先度「5」に設定して、他の施設への給電を優先させることが可能である。
給電優先度を設定する施設として、例えば、学校を例に取ると、図17に示すように学校のカテゴリ別件数は4と少数であるため、原則として最も高い給電優先度「1」を設定する対象となる。しかしながら、図18及び図19に示すように、平日の夜間及び休日の全日は消費電力量が非常に低い。したがって、これらの時間帯においては、学校に売電希望がなければ、給電優先度を「5」を設定する。
さらに、給電優先度を設定する施設として、例えば、街灯を例に取ると、図17に示すように、同一カテゴリにおける件数は50であり、原則として給電優先度は「2」を設定する対象となる。しかしながら、図18及び図19に示すように、平日及び休日の日中については街灯の消費電力量は0となる。街灯には売電可能な蓄電池は備えられていないため、平日及び休日の日中については街灯の給電優先度は「5」を設定する。
その他の施設についても、上述のようにカテゴリ別件数、過去の需要実績及び売電希望に基づいて給電優先度を設定することができる。
[動作]
第5の実施形態における地域エネルギー管理システム1の動作を説明する。具体的には、給電優先度設定部20における給電優先度の設定処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、一例として、カテゴリ別件数の基準数は、第1〜第4基準数として15,50,150,5000を設定する。給電優先度は「1」〜「5」まで設定されている。第1〜第4基準数を用いて各施設は原則として「1」〜「4」のいずれかに振り分けられるが、消費電力量が基準値を満たさずかつ売電希望が無い場合は、振り分けられた給電優先度に関わらず給電優先度「5」に設定される。
給電優先度設定部20は、まずカレンダークロック18を参照して、現在の曜日及び時刻を取得する(ステップS61)。次に施設情報データベース23にアクセスし、各施設について、同一カテゴリにおける件数を取得する。取得した件数を、まず第1の基準数15と比較し、15以下であれば(ステップS61;Yes)、給電優先度「1」に振り分けられる。さらにその施設の過去の需要実績を参照し、現在の曜日及び時刻に対応する消費電力量を取得する(ステップS63)。取得した消費電力量が、その施設の基準値以上である場合には(ステップS63;Yes)、最終的に給電優先度「1」に設定し、データベース13に記憶させる(ステップS64)。
取得した消費電力量が、その施設の基準値を下回る場合には(ステップS63;No)、さらに蓄電池情報データベース22にアクセスして、その施設の売電希望の有無を取得する(ステップS65)。売電希望が有る場合には(ステップS65;Yes)、最終的に給電優先度「1」に設定し、データベース13に記憶させる(ステップS64)。売電希望が無い場合には(ステップS65;No)、最終的に給電優先度を最も低い「5」に設定して、データベース13に記憶させる(ステップS66)。
施設の同一カテゴリにおける件数が15を超える場合は(ステップS62;No)、第2の基準数50、第3の基準数150、第4の基準数5000と順次比較を行っていき(ステップS67,S72,S77)、給電優先度「2」〜「4」のいずれかに振り分ける。
その後はステップS63〜S66と同様の処理を行う。すなわち、消費電力量がその施設の基準値以上であるかを確認し、基準値以上であれば(ステップS68,S73,S78;Yes)、振り分けられた給電優先度「1」〜「4」に最終的に設定してデータベース13に記憶させる(ステップS69,S74,S79)。
基準値に満たない場合は(ステップS68,S73,S78;No)、さらに売電希望の有無を確認し、売電希望が有る場合には(ステップS70,S75,S80;Yes)、振り分けられた給電優先度「1」〜「4」に最終的に設定して、データベース13に記憶させる(S69,S74,S79)。売電希望がない場合には、(ステップS70,S75,S80;No)、給電優先度を最も低い「5」に設定して、データベース13に記憶させる(ステップS71,S76,S81)。
給電優先度設定部20は、停電時において上述の処理を所定時間毎、例えば1時間ごとに繰り返し、エリア100内の重要な施設に対して、給電が必要な時間帯のみに、優先的に給電が行われるように制御する。
[作用効果]
(1)本実施形態では、施設カテゴリ記憶部として施設情報データベース23を設け、エリア内の施設をカテゴリごとに分類して記憶させている。施設情報データベース23から、同一カテゴリごとの件数を把握することができる。給電優先度設定部20は、エリア200全体の施設について、同一カテゴリにおける件数が少ない施設から高い給電優先度を設定する。すなわち、同一カテゴリにおける件数から施設の重要度を判断する。これによって、エリア100内の事前の調査を行わなくても重要な施設に予備電源から優先的に給電されるように制御を行うことができ、電力提供事業者にとって利便性が高い。
(2)さらに、施設情報データベース23は、電力需要実績記憶部として、各施設について、過去の電力需要実績を記憶している。また、第4実施形態と同様に、蓄電池情報データベース22は、売電希望記憶部として、各施設について、エリア内の電力系統への売電希望の有無を記憶している。また、計時部としてカレンダークロック18を備えている。給電優先度設定部20は、カレンダークロック18で取得した時刻における過去の電力需要実績が所定値未満であり、かつ売電希望が無い施設については、同一カテゴリにおける件数に関わらず、他の施設よりも給電優先度を低く設定する。
重要度の高い施設であっても、休日や夜間等の特定の時間帯においては、施設が稼働せず給電が不要となることもある。そこで、その施設について過去の電力需要実績を参照することで、給電の不要な時間帯には重要度の高い施設であっても給電優先度を低くすることによって、他の施設が給電を受けられる可能性を高めることができる。また、給電が不要な時間帯であっても、売電希望を有する施設については給電優先度を高く保っておくことによって、エリア全体の供給電力量を向上させることができ、同様に、より多くの施設が給電を受けられる可能性を高めることができる。このように、重要施設に対しては適時に給電を優先させつつ、できるだけ多くの施設が給電を受けられるように制御を行うことによって、安全で利便性の高い街づくりを行うことができ、エリア全体の付加価値を向上させることができる。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について、図21を参照して説明する。なお、第4の実施形態の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与し詳細な説明を省略する。
[構成及び動作]
本実施形態の地域エネルギー管理システム1は、エリア100の給電管理のみならず、スマートメータから収集した各施設の消費電力量のデータを利用して、需要者に対する料金請求を可能とする。
図21に示すように、本実施形態の地域エネルギー管理システム1は更に、料金情報データベース24と料金計算部25とを備える。
計測値収集部11は、上述したように、エリア100内の各施設の消費電力量を、各スマートメータ5a,5b,5c,5dから一定時間毎に収集している。さらに、停電時においては、施設内蓄電池7b,7cからエリア系統への放電の電力量も収集している。計測値収集部11で収集されたデータは、データベース13に記憶される。
料金情報データベース24は、電力提供事業者とエリア100内の各施設を管理する各需要者との電力の契約情報を格納している。契約情報には、契約アンペア数、基本料金、電力量料金の単価等の情報が含まれる。
電力量料金の単価については、外部系統から電力供給を受ける通常時とは別に設定された、停電時における単価の情報も含まれている。停電時における単価の情報には、需要者が予備電源から電力供給を受けた場合に請求する、臨時電力量料金の単価がある。さらに、需要者が施設内予備電源による売電を希望している場合は、買い取りの電力量料金の単価も含まれる。買い取りの電力量料金の単価は、図12に示した売電金額に対応している。
料金情報データベース24は更に、需要者に対する過去の請求実績及び買い取り実績も格納している。
料金計算部25は、データベース13にアクセスして、格納されている各施設の消費電力量を取得する。さらに、料金情報データベース24を参照して、その施設を管理する需要者の電力量料金単価を消費電力量に積算する。さらに基本料金を加えて、需要者に対する請求金額を算出する。
ここで、停電時の予備電源からの給電が行われた場合は、その消費電力量の分は臨時電力量料金の単価を積算する。また、その施設が施設内予備電源から売電を行った場合には、放電電力量に買い取りの電力料金単価を積算し、買い取り金額を算出する。この買い取り金額を請求金額から減算して、需要者に請求を行う。
[作用効果]
本実施形態では、地域エネルギー管理システム1に、各施設の消費電力量及び放電電力量に基づいて各施設を管理する需要者に対する電気料金を計算する料金計算部25を備えた。停電時における予備電源からの臨時電力や、施設内蓄電池からの買い取り電力は、通常の電力量料金とは異なる、高いレートを設定することがある。地域エネルギー管理システム1は予備電源からの給電管理や施設内蓄電池からエリア系統への放電の管理を行っているため、電気料金の計算に、これらのレートの異なる料金を容易に反映させることができる。これによって、需要者への電気料金の請求を一元化することができ、電力提供事業者や需要者にとって利便性が高い。
(その他の実施形態)
(1)上述の実施形態では、停電時の予備電源としてエリア100内に備えられた発電機4及び共用蓄電池3を使用する態様を説明したが、予備電源はエリア100内に設けられたものに限られない。例えば、他のエリアに豊富な予備電源が備えられている場合は、その電力を分配してもらい、エリア100に給電することもできる。これによって、予備電源の設備が乏しいエリアでも、停電時に給電を受けられる可能性を高めることができる。なお、停電時には外部系統との連系は遮断されているため、外部系統を介さずに電力の分配を受けられるバイパスをエリア間で設置しておくと良い。
(2)上述の実施形態では、停電時の給電制御として、予備電源の電力量に応じて給電優先度の低い施設から開閉器をオフしていく態様を説明したが、制御の態様はこれに限られない。例えば、停電検知部12が停電を検知したときに、制御部17は開閉指令出力部14を制御し、エリア100内の全ての施設のスマートメータに対して開閉器をオフさせる指令を出力させる。その後、エリア100全体の消費電力量が予備電源の電力供給量の範囲内に保たれる範囲まで、給電優先度の高い施設から開閉器をオンにしていく指令を出力を行う。これによって、エリア内で停電となる時間は生じるが、給電優先度の高い施設に対して確実に給電を行うことができる。
(3)第2及び第3の実施形態では、日射量に応じて給電の必要性が変化する施設として街灯2dを例に説明したが、これに限られない。例えば、日射量に応じて給電の必要性が変化する施設として、太陽光発電所が挙げられる。太陽光発電所は日照が少ない場合は発電量が望めないため、設備を稼働させるために給電を行う必要性が低くなる。そこで、太陽光発電所の場合は、街灯2dとは逆に、日射量が所定値以上の場合は給電優先度を高く設定し、所定値未満の場合には、給電優先度を低く設定すると良い。
(4)第3及び第4の実施形態では、エリア100に照度計9を設けていたが、エリア100内の日射量を測定できるものであれば、照度計に限られない。例えば、予備電源として太陽光発電装置を備えている場合は、PVパネルの受光量と発電量は密接に関連しているため、発電量を測定することによって日射量を判断することができる。照度計をあえて設ける必要がなくなるため、設備投資を削減することができる。
(5)本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1 地域エネルギー管理システム
2a,2b,2c 住宅
2d 街灯
3 共用蓄電池
4 発電機
5a,5b,5c,5d,5e,5f,55 スマートメータ
6a,6b,6c 施設内EMS
7b,7c 施設内蓄電池
8 PCS
9 照度計
11 計測値収集部
12 停電検知部
13 データベース
14 開閉指令出力部
15 放電指令出力部
16 運転指令出力部
17 制御部
18 カレンダークロック
19 街灯ON/OFFデータベース
20 給電優先度設定部
21 蓄電池情報収集部
22 蓄電池情報データベース
23 施設情報データベース
24 料金情報データベース
25 料金計算部
50 UPS
61 蓄電池EMS
62 発電機EMS
100 エリア
200 発電所

Claims (16)

  1. エリア内に存在する複数の施設への、予備電源からの電力の供給及び遮断を制御する地域エネルギー管理システムであって、
    各施設の給電優先度を記憶する給電優先度記憶部と、
    前記給電優先度に基づき施設への電力の供給及び遮断の制御を行う出力制御部と、を備えることを特徴とする地域エネルギー管理システム。
  2. 前記出力制御部は、前記エリア内の需要電力量が前記予備電源の供給電力量を下回るように、前記給電優先度の低い施設から電力を遮断する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の地域エネルギー管理システム。
  3. 前記出力制御部は、前記エリア内の需要電力量が前記予備電源の供給電力量を下回るように、前記給電優先度の高い施設から電力を供給する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の地域エネルギー管理システム。
  4. 前記給電優先度記憶部に記憶された各施設の給電優先度を、所定条件に応じて設定又は更新する給電優先度設定部を更に備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の地域エネルギー管理システム。
  5. 計時部と、
    時季及び時刻の組み合わせに応じた日射量の情報を記憶した日射量記憶部と、を更に備え、
    エリア内に存在する施設には照明設備が含まれ、
    前記給電優先度設定部は、前記計時部で取得した時季及び時刻における前記日射量が所定値以上の場合には、前記照明設備の給電優先度を他の施設の給電優先度よりも低くなるように変更することを特徴とする請求項4記載の地域エネルギー管理システム。
  6. エリア内に存在する施設には照明設備が含まれ、
    前記給電優先度設定部は、前記エリア内で計測された日射量が所定値以上の場合には、前記照明設備の給電優先度を他の施設の給電優先度よりも低くなるように変更すること設定することを特徴とする請求項4記載の地域エネルギー管理システム。
  7. 前記エリア内の日射量は、前記エリア内に備えられた照度計又は太陽光発電装置によっておいて計測されることを特徴とする請求項6記載の地域エネルギー管理システム。
  8. 各施設について、予備電源からの給電希望の有無を希望する給電希望記憶部と、
    各施設について、前記エリア内の電力系統への売電希望の有無を記憶する売電希望記憶部と、更に備え、
    前記給電優先度設定部は、前記給電希望を有する施設の給電優先度を他の施設の給電優先度より高く設定することを特徴とする請求項4記載の地域エネルギー管理システム。
  9. 前記給電優先度設定部は、前記売電希望を有する施設については、前記給電希望のみを有する施設より給電優先度を高く設定することを特徴とする請求項8記載の地域エネルギー管理システム。
  10. 前記給電優先度設定部は、前記エリア内の電力系統への売電が終了した施設については、前記給電希望の有無に基づいて給電優先度を更新することを特徴とする請求項9記載の地域エネルギー管理システム。
  11. 前記売電記憶部は、前記売電を希望する施設について、それぞれの施設の売電可能量を記憶し、
    前記給電優先度設定部は、前記売電希望を有する施設のなかで、前記売電可能量が大きい施設の前記給電優先度をより高く設定することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の地域エネルギー管理システム。
  12. 前記売電記憶部は、前記売電希望を有する施設について、それぞれの施設の売電金額を記憶し、
    前記給電優先度設定部は、前記売電希望を有する施設のなかで、前記売電金額が低い施設の前記給電優先度をより高く設定することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の地域エネルギー管理システム。
  13. 各施設の重要度を記憶した施設重要度記憶部を更に備え、
    前記給電優先度設定部は、前記重要度の高い施設については、前記売電希望及び前記給電希望の有無に関わらず、他の施設より前記給電優先度を高く設定することを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の地域エネルギー管理システム。
  14. 前記エリア内の施設をカテゴリごとに分類して記憶する施設カテゴリ記憶部と、
    前記施設カテゴリ記憶部を参照して、同一カテゴリにおける件数が少ない施設から高い給電優先度を設定し、前記給電優先度記憶部に記憶させる給電優先度設定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の地域エネルギー管理システム。
  15. 計時部と、
    各施設について、過去の電力需要実績を記憶する電力需要実績記憶部と、
    各施設について、前記エリア内の電力系統への売電希望の有無を記憶する売電希望記憶部と、
    を更に備え、
    前記給電優先度設定部は、前記計時部で取得した時刻における前記過去の電力需要実績が所定値未満であり、かつ前記売電希望が無い施設については、前記同一カテゴリにおける件数に関わらず、他の施設よりも前記給電優先度を低く設定することを特徴とする請求項14記載の地域エネルギー管理システム。
  16. 各施設の消費電力量及び放電電力量に基づいて、各施設を管理する需要者に対する電気料金の請求金額を算出する電気料金計算部を備えることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の地域エネルギー管理システム。

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