JP2015001243A - 冷媒切替弁およびこれを備える機器 - Google Patents

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正康 津布久
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Abstract

【課題】冷媒の切替性能が向上した冷媒切替弁、これを備える機器を提供する。
【解決手段】本発明の冷媒切替弁は、弁体80と、ケース66、67aと、該ケースの一端の弁座67bと、該ケース内部に開口され流入管68が接続される流入管接続部Aと、内部に一端を開口して連通管69b、69c、69dが接続され、弁体80の回動により開閉される連通管接続部B、C、Dとを備え、弁体80は、流入管68と第1連通管69bを連通し、第2・第3連通管69c、69dを連通する第1状態と、第2連通管69cを閉塞する第2状態と、流入管68と第3連通管69dを連通し、第1・第2連通管69b、69cを連通する第3状態と、流入管68は第1〜第3連通管69b〜69dと連通せず、第1〜第3連通管69b〜69dを連通する第4状態と、流入管68と第2連通管69cを連通し第1・第3連通管69b、69dを閉塞する第5状態とを切り替える。
【選択図】図17

Description

本発明は、冷媒切替弁およびこれを備える機器に関する。
本発明の背景技術として、従来、下記の特許文献1〜特許文献5がある。
特許文献1(特開2009−79837号公報)には、要約の解決手段欄に、「冷蔵庫は、開口部を有する断熱箱体と、断熱箱体の内部を複数の貯蔵室に区切るための断熱仕切部と、断熱扉と、冷媒配管と、圧縮機と、凝縮器と、冷媒を圧縮機から凝縮器まで流通させるための第一の流路とを備え、断熱仕切部は、断熱扉が開口部を閉塞している場合に断熱扉に対向する断熱仕切部前面を有し、さらに、断熱仕切部前面の周辺に冷媒を流通させるための仕切部結露防止配管を備え、第一の流路に冷媒を流通させるか、または、圧縮機から仕切部結露防止配管を経て凝縮器まで冷媒を流通させるかを切替えるための電磁四方弁を備える。」ことが開示されている。
特許文献2(特許第4694124号公報)には、請求項1に、「流体を流入させる流入パイプおよび流体を流出させる流出パイプを有し、前記流体の通路の一部をなし、内部に前記流入パイプまたは前記流出パイプに連設された弁口を開閉して前記流体の流動を継断する弁体を内設する本体と、前記弁体を駆動する駆動手段とを有するバルブ駆動装置であって、前記弁口を複数設けるとともに、一つの弁口毎に一つの弁体がそれぞれ対応するように複数の弁体を設け、前記複数の弁体をそれぞれに駆動する従動歯車が形成され、この複数設けられた前記従動歯車の全てを共通に常時噛合する配置で一つの原動歯車の外周に配設し、前記原動歯車を前記駆動手段で駆動して前記複数の従動歯車を一斉に駆動するようにするとともに、前記複数の従動歯車のそれぞれに前記原動歯車に干渉して回転を制限する阻止部を設け、前記原動歯車の回転を制限する一方の前記阻止部と、他方の前記阻止部とを異なる前記従動歯車に設けたことを特徴とするバルブ駆動装置。」が開示されている。
特許文献3(特許第4786822号公報)には、請求項1に、弁室と前記弁室に常時連通している一つの入口ポートと前記弁室の平らな底面の互いに離れた位置に開口した第1の出口ポート、第2の出口ポートおよび第3の出口ポートとを有する弁ハウジングと、前記弁室内に回転変位可能に設けられ、前記弁室の前記底面に対向する端面に、前記弁室と前記第1〜第3の出口ポートとの連通遮断を行うポート開閉形状部を有し、回転変位によって前記ポート開閉形状部が前記第1〜第3の出口ポートに対して相対変位することにより前記弁室と前記第1〜第3の出口ポートとの連通遮断を切り換える弁体と、前記弁体を段階的に回転駆動する電動式アクチュエータとを有し、前記弁体は、前記電動式アクチュエータによる段階的な回転駆動により、前記第2の出口ポートおよび前記第3の出口ポートと前記弁室との連通を遮断して前記第1の出口ポートのみを前記弁室に連通する第1の切換位置と、前記第1の出口ポートおよび前記第3の出口ポートと前記弁室との連通を遮断して前記第2の出口ポートのみを前記弁室に連通する第2の切換位置と、前記第1の出口ポート、第2の出口ポートおよび前記第3の出口ポートと前記弁室との連通をすべて遮断する第3の切換位置と、前記第1の出口ポートおよび前記第2の出口ポートと前記弁室との連通を遮断して前記第3の出口ポートのみを前記弁室に連通する第4の切換位置と、前記第3の出口ポートと前記弁室との連通を遮断して前記第1の出口ポートと前記第2の出口ポートの双方を前記弁室に連通する第5の切換位置との間に切換動作することを特徴とする電動式四方切替弁。」が開示されている。
特許文献4(特許第3997036号公報)には、請求項1に、「圧縮機、熱交換器、絞り、および、流路切替弁を備えた冷凍サイクルで用いられ、流体が吸入される吸入ポートおよび流体が排出される排出ポートを備えると共に、2つの切換ポートを備える前記流路切替弁のハウジングの内部で第1箇所と第2箇所との間を移動部材が移動することで、前記移動部材の前記第1箇所にあっては、前記吸入ポートと前記2つの切換ポートのうちいずれか一方の切換ポートとが前記ハウジングの内部で連通されると共に、前記排出ポートと前記2つの切換ポートのうちいずれか他方の切換ポートとが前記ハウジングの内部で連通され、前記移動部材の前記第2箇所にあっては、前記吸入ポートと前記2つの切換ポートのうちいずれか他方の切換ポートとが前記ハウジングの内部で連通されると共に、前記排出ポートと前記2つの切換ポートのうちいずれか一方の切換ポートとが前記ハウジングの内部で連通される流路切替弁であって、前記移動部材を、圧縮機の運転および停止により前記流路切替弁内での流体の圧力、差圧、および、流量のうち少なくとも1つの変化で発生する動力を用いて前記第1箇所と前記第2箇所との間で移動させる移動手段を備え、前記ハウジングは円筒状に形成されていて、少なくとも前記2つの切換ポートは、前記ハウジングのうち該ハウジングの中心軸方向における一端側の弁座に形成されており、前記移動部材は、前記ハウジング内に収容されて前記中心軸の周りに回転可能な主弁体により構成されていると共に、該主弁体には、前記2つの切換ポートのうち片方の切換ポートを選択的に吸入ポートに連通させる連通手段が形成されており、前記主弁体は、前記中心軸の周りに回転変位することで前記第1箇所と前記第2箇所との間を移動し、前記主弁体の前記第1箇所にあっては、前記連通手段により前記2つの切換ポートのうちいずれか一方の切換ポートが前記吸入ポートに連通され、前記主弁体の前記第2箇所にあっては、前記連通手段により前記2つの切換ポートのうちいずれか他方の切換ポートが前記吸入ポートに連通されることを特徴とする流路切替弁。」が開示されている。
特許文献5(特公平3−552号公報)には、特許請求の範囲に、「複数の流体ポートを有する弁シート上を、椀状の弁体が摺動するように構成された四方切替弁において、弁本体から突設された非磁性シールド管の内側に収容された回転子と、該シールド管の外側に装着され該回転子を駆動するモータコイルと、該回転子の回転を限定角度回動に変換するギヤ機構と、該ギヤ機構の出力軸に結合され該弁体を遊動可能に支持する弁体保持体とを該弁本体内に備えたことを特徴とする電動四方弁。」が開示されている。
特開2009−79837号公報 特許第4694124号公報 特許第4786822号公報 特許第3997036号公報 特公平3−552号公報
ところで、特許文献1(特開2009−79837号公報)に記載された構成では、仕切部結露防止配管を通過する冷媒は高温高圧であって、冷蔵庫本体開口部周囲との温度差が大きいため、冷蔵庫本体開口部へ移動する冷媒の熱量が過大となり、冷蔵庫内の温度上昇を招来し、エネルギ使用量が大きくなるおそれがある。そのため、冷蔵庫の消費電力が大きくなり、維持費が嵩む可能性がある。
また、四方弁である電磁弁と冷媒逆流防止弁との2式の冷媒切替弁を備えた構成の場合には、2式の冷媒切替弁を冷媒回路に接続するための例えば銅製の冷媒配管が長くなり、かつ冷媒配管と冷媒切替弁とをロウ付けによって接続する箇所が電磁弁の入口管1か所、出口管3か所、冷媒逆流防止弁の両端が2か所、計6か所と多い。
そのため、冷媒配管の材料費が高くなり、組み立てコストが上昇し、コストが高くなるおそれがある。
特許文献2(特許第4694124号公報)に記載された構成では、複数の弁口を開閉するために複数の弁体を要するため、部品点数が多くなり複雑な構成となり、コストアップとなる。
特許文献3(特許第4786822号公報)には、3つの出口ポートのうちいずれか1つのポートのみを入口ポートと連通する位置(第1の切換位置、第2の切換位置、第4の切換位置)、全ての出口ポートを同時に閉鎖する位置(第3の切換位置)、1つの出口ポートを遮断して他の2つの出口ポートを入口ポートに連通する位置(第5の切換位置)について記載されているが、それ以外、つまり出口ポートが入口ポートと連通する位置か、遮断する位置以外の各ポートの連通の状態については記載がない。
特許文献4(特許第3997036号公報)に記載された構成では、3つの排出ポートのうち1つを吸入ポートに連通し、それ以外の2つの排出ポートを互いに連通することで2つの熱交換機の上流と下流とを逆転して冷房と暖房とを切り替えることができるが、それ以外の連通の状態については記載がない。
特許文献5(特公平3−552号公報)に記載された構成では、減速ギヤと遊動可能に支持された弁体保持体を介して弁体を駆動する構成なので、部品点数が多くなり複雑な構成となる。そのため、部品コスト、組み立てコストが高くなり、コスト高となるおそれがある。
また、特許文献4と同様に3つの排出ポートのうち1つを吸入ポートに連通し、それ以外の2つの排出ポートを互いに連通することで2つの熱交換機の上流と下流とを逆転して冷房と暖房とを切り替えることができるが、それ以外の連通の状態については記載がない。
上記課題に鑑みて本発明は、冷媒の切替性能が向上した冷媒切替弁を提供することを目的とする。また、この冷媒切替弁を備える機器の実使用状態に即して、冷媒の切り替えを可能とすることを目的とする。
このような課題を解決するために、第1の本発明の冷媒切替弁は、弁体軸まわりに回動自在に支持される弁体と、前記弁体を内在するケースと、前記ケースの一端に設けられた弁座と、前記ケース内部に一端を開口して、流入管が接続される流入管接続部と、前記弁座の前記ケース内部に一端を開口して、連通管が接続される複数の連通管接続部とを備え、前記弁体の回動により、前記連通管接続部を開放ないし閉塞する。該冷媒切替弁の前記弁体は、前記流入管と前記第1連通管を連通し、前記第2連通管と前記第3連通管を連通する第1状態と、前記第2連通管を閉塞する第2状態と、前記流入管と前記第3連通管を連通し、前記第1連通管と前記第2連通管を連通する第3状態と、前記流入管は前記第1連通管と前記第2連通管と前記第3連通管のいずれとも連通せず、かつ前記第1連通管と前記第2連通管と前記第3連通管を連通する第4状態と、前記流入管と前記第2連通管を連通し、前記第1連通管と前記第3連通管を閉塞する第5状態とを切り替えている。
第2の本発明の冷媒切替弁は、弁体摺接面を有して弁体軸まわりに回動自在に支持された弁体と、前記弁体を内在するケースと、前記ケースの一端に設けられ前記弁体摺接面が摺接する弁座と、前記ケース内部に一端を開口して、流入管が接続される流入管接続部と、前記弁座の前記ケース内部に一端を開口して、連通管が接続される第一の連通口、第二の連通口、および第三の連通口を備え、前記弁体摺接面と前記弁体摺接面に設けられる連通凹部によって、前記弁体の回動に伴って前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口とを開放ないし閉塞する冷媒切替弁である。該冷媒切替弁の前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口は、前記弁体軸を中心として配置されたNが4以上の整数である正N角形の互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に配置され、前記正N角形の隣接する頂点が中心と成す角度θp=(360゜/N)としたときに前記弁体摺接面は、前記弁体の回動角度(N−2)・θpの範囲に設けられ、前記連通凹部は、隣接した第一の連通口と第二の連通口と第三の連通口とを連通可能な範囲に設けられ、前記連通凹部が第一の連通口と第二の連通口と第三の連通口とを連通する位置に前記弁体が回動した場合には、第二の連通口に隣接しかつ第一の連通口とは反対側に位置して連通口が配置されない前記正N角形の頂点は前記弁体摺接面によって覆われない構成である。
第3の本発明の機器は、減圧手段と、前記減圧手段の下流に配置される蒸発器と、前記蒸発器の下流に配置される圧縮機と、前記圧縮機の下流に配置される凝縮器と、冷媒が流通可能な冷媒流通部と、前記減圧手段の上流側、前記凝縮器の下流側、前記冷媒流通部の一方端、および前記冷媒流通部の他方端が接続される冷媒切替弁とを備える。そして、前記冷媒切替弁は、前記凝縮器の下流側と前記冷媒流通部の一方端を連通させるとともに、前記冷媒流通部の他方端と前記減圧手段の上流側を連通させる第1モードと、前記冷媒流通部を経由せずに、前記凝縮器の下流側と前記減圧手段の上流側を連通させる第2モードと、前記減圧手段の上流側への連通を閉塞する第3モードと、前記凝縮器の下流側が前記冷媒流通部と連通しないとともに、前記冷媒流通部の両端と前記減圧手段の上流側を連通させる第4モードと、前記第1モードと逆方向に、前記凝縮器の下流側と前記冷媒流通部の他方端を連通させるとともに、前記冷媒流通部の一方端と前記減圧手段の上流側を連通させる第5モードとを切り替えている。
本発明によれば、冷媒の切替性能が向上した冷媒切替弁を提供することができる。また、この冷媒切替弁を備える機器の実使用状態に即して、冷媒の切り替えが可能となる。
実施形態の冷蔵庫を前方から見た正面外観図である。 冷蔵庫の庫内の構成を表す図1におけるE−E断面図である。 冷蔵庫の庫内の構成を表す正面図である。 図2の冷却器近傍を拡大して示す図1のE−E断面要部拡大図である。 実施形態に係る冷媒切替弁を用いた冷媒経路の第1モードを示す図である。 実施形態に係る冷媒切替弁を用いた冷媒経路の第2モードを示す図である。 実施形態に係る冷媒切替弁を用いた冷媒経路の第3モードを示す図である。 実施形態に係る冷媒切替弁を用いた冷媒経路の第4モードを示す図である。 実施形態に係る冷媒切替弁を用いた冷媒経路の第5モードを示す図である。 実施形態に係る冷媒切替弁の外観を示す斜視図である。 図10のF−F断面図である。 図10のG方向矢視図である。 冷媒切替弁の内部構成を示す斜視図であり、冷媒切替弁からステータケースと弁ケースとを仮想的に取り外して透視した斜視図である。 ロータピニオンギヤとアイドラギヤと弁体の構成を示す斜視図である。 正多角形の中心と辺と頂点に係る幾何的な関係を示す図である。 図10の矢印G方向から見た弁体の弁体摺接面と、実施形態におけ連通口B、C、Dとの位置関係を示す図である。 連通口の配置と弁体の回動を示した図である。 冷媒切替弁が図17(1)の第1状態から(5)の第5状態に対応して弁体が1ピッチまたは1/2ピッチずつ順次回動した際の冷媒回路を示す模式図である。 冷媒切替弁の第二の弁座プレートと弁体と連通管の断面を示す拡大部分断面図である。 連通管側の圧力が上昇した際の冷媒切替弁の第二の弁座プレートと弁体と連通管の断面を示す拡大部分断面図である。
以下、本発明を実施するための形態の実施形態について、適宜図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付して示し重複した説明を省略する。
≪第1実施形態≫
図1は、実施形態の冷蔵庫を前方から見た正面外観図である。図2は、冷蔵庫の庫内の構成を表す図1におけるE−E断面図である。図3は、冷蔵庫の庫内の構成を表す正面図である。図4は、図2の冷却器近傍を拡大して示す図1のE−E断面要部拡大図である。
実施形態に係る冷媒切替弁60(図10等参照)を説明する前に、まず、実施形態に係る冷媒切替弁60(図10等参照)を備える機器として、冷蔵庫1を例に、図1から図4を用いて説明する。
≪冷媒切替弁60を用いる機器(冷蔵庫1)の構成≫
図1、図3に示すように、実施形態の冷蔵庫1は、その本体である冷蔵庫本体1Hに、上方から、冷蔵室2と、左右に並べた製氷室3および上段冷凍室4と、下段冷凍室5と、野菜室6とを有している。なお、冷蔵室2および野菜室6は、冷蔵温度帯の貯蔵室であり、例えば、およそ3〜5℃の温度に制御されている。また、製氷室3、上段冷凍室4および下段冷凍室5は、冷凍温度帯の貯蔵室であり、例えば、およそ−18℃の温度に制御されている。
図1に示すように、冷蔵室2は、前方側に、左右に分割された観音開き(いわゆるフレンチ型)の冷蔵室扉2a、2bを備えている。また、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6は、それぞれ引き出し式の製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを備えている。なお、以下の説明において、冷蔵室扉2a、2b、製氷室扉3a、上段冷凍室扉4a、下段冷凍室扉5a、野菜室扉6aを、単に扉2a、2b、3a、4a、5a、6aと称する場合がある。
図2に示すように、扉2a、2b、3a、4a、5a、6aは、内側の周囲にゴム製のドアパッキン15が設けられている。ドアパッキン15は、各扉2a、2b、3a、4a、5a、6aを閉じた際、冷蔵庫本体前面16の開口周縁部1H2と密着することで貯蔵空間(冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5、野菜室6)を外部空間に対して閉塞して密閉し、貯蔵空間から外部への冷気の漏れを抑制している。
冷蔵庫1は、扉開閉検知・報知手段として、冷蔵庫本体1Hに、扉2a、2b、3a、4a、5a、6aの開閉状態をそれぞれ検知する扉センサ(図示せず)と、各扉2a、2b、3a、4a、5a、6aが開放していると判定された状態が所定時間(例えば、1分間以上)継続された場合に、使用者に報知音等で報知するアラーム(図示せず)とを有している。
その他、冷蔵庫1は、冷蔵室2の温度設定や上段冷凍室4や下段冷凍室5の温度設定をユーザが行うための温度設定器(図1に示す操作部および表示部を備えるコントロールパネル40)等を有している。
図2に示すように、冷蔵庫本体1Hは、庫外と庫内とが、樹脂製の内箱10aと鋼板製の外箱10bとの間に発泡断熱材(発泡ポリウレタン)を充填することにより形成される断熱箱体10により、断熱して隔てられている。また、冷蔵庫本体1Hの断熱箱体10は、省スペースで断熱性能を向上するため、熱伝達率がより低い複数の真空断熱材14を、外箱10bの内面に沿って実装している。
冷蔵庫1の庫内は、冷蔵温度帯と冷凍温度帯との温度帯の異なる上下方向に配置された複数の貯蔵室が、熱漏洩を抑制するため、断熱仕切壁11a、11bで断熱的に区画されている。
すなわち、上断熱仕切壁11aにより、冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室2と、冷凍温度帯の貯蔵室である上段冷凍室4および製氷室3(図1参照、図2中で製氷室3は図示せず)とが、断熱して隔てられている。また、下断熱仕切壁11bにより、冷凍温度帯の貯蔵室である下段冷凍室5と、冷蔵温度帯の貯蔵室である野菜室6とが、断熱して隔てられている。
図2に示すように、冷蔵室扉2a、2bの庫内側には、飲み物などを収容(貯蔵)するための複数の扉ポケット13が庫内側に突出して備えられている。また、冷蔵室2は、食品などを載置する複数の棚12により鉛直方向に複数の貯蔵スペースに区画されている。
引き出し式の扉をもつ製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5および野菜室6は、それぞれの貯蔵室の前方に備えられた扉3a、4a、5a、6aの後方に一体に、収納容器3b、4b、5b、6bがそれぞれ設けられている。そして、扉3a、4a、5a、6aの不図示の取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより、収納容器3b、4b、5b、6bが引き出せるようになっている。
<結露防止>
冷蔵庫本体1Hの各扉2a、2b、3a、4a、5a、6aを開くと、温かい外気が冷蔵庫本体前面16の開口周縁部1H2(図3参照)と接触する。冷蔵室2、野菜室6内は冷蔵温度帯(例えば、3℃)であり、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5内は氷点下の冷凍温度帯(例えば、−18℃)である。そのため、扉3a、4a、5aを開いた場合、冷蔵庫本体前面16の各々の開口周縁部1H2に外気が触れると冷却されて露点以下となり、結露しやすい状態となる。
さらに、冷蔵庫本体前面16に結露した状態で扉3a、4a、5aを閉じると、ドアパッキン15と冷蔵庫本体前面16との間の水滴が氷点下に冷却され、凍結するおそれがある。凍結は、熱漏洩やドアパッキン15の損耗の起因となる。
<結露防止配管17>
そこで、図2および図3に示すように、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5の開口周縁部1H2には、結露防止を目的に開口周縁部1H2を温め露点の温度を上げるため、後記する凝縮器52を通過した後の冷媒を通過させる冷媒配管17が埋設されている。ここで、冷媒配管17を流れる冷媒の温度(後記の凝縮器52を通過した後の冷媒の温度)は、庫外温度(外部空間の温度)よりも高温であり、例えば、庫外温度が30℃の際に33℃程度となるように設定している。
このように、冷媒配管17は、流れる冷媒の熱により冷蔵庫本体前面16の開口周縁部1H2を加熱して、外気中の水分の結露および凍結を抑制する機能を有している。以下の説明においては、冷媒配管17を「結露防止配管17」と称する。
なお、本実施形態において、結露防止配管17は、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5の開口周縁部1H2に設ける構成としたが、冷蔵室2、野菜室6の開口周縁部に設ける構成であってもよく、この場合、同様に、結露防止の効果が得られる。
<冷気循環>
図2、図3に示すように、冷却器7は、下段冷凍室5の略背部に備えられた冷却器収納室8内に配設されている。冷却器7は、冷却器配管7dに伝熱面積を広げるための多数のフィンが取り付けられて構成され、冷却器配管7d内の冷媒と空気との間で熱交換が行われる。
また、冷却器7の上方には、庫内送風機9(例えば、モータ駆動するファン)が設けられている。冷却器7で熱交換して冷やされた空気(以下、冷却器7で熱交換した低温の空気を「冷気」と称す)は、庫内送風機9によって冷蔵室送風ダクト22、野菜室送風ダクト25、製氷室送風ダクト26a、上段冷凍室送風ダクト26bおよび下段冷凍室送風ダクト27を介して、冷蔵室2、野菜室6、製氷室3、上段冷凍室4および下段冷凍室5の各貯蔵室へ送られる構成である。ちなみに、冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5および野菜室6への各送風ダクト(22、26a、26b、27、25)は、図2、図3に破線で示すように冷蔵庫本体1Hの各貯蔵室の背面側に設けられている。
庫内送風機9が取り付けられている送風機支持部30は、冷却器収納室8と冷凍温度帯室背面仕切29との間を区画する。
図4に示すように、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5にそれぞれ冷気を吹き出す吹出口3c、4c、5cが形成されている冷凍温度帯室背面仕切29は、上段冷凍室4、製氷室3および下段冷凍室5と、冷却器収納室8との間を区画する。
送風機カバー31は、庫内送風機9の前面を覆うように配置されている。送風機カバー31と冷凍温度帯室背面仕切29との間には、庫内送風機9によって送風された冷気を吹出口3c、4c、5cに導くための、製氷室送風ダクト26a、上段冷凍室送風ダクト26bおよび下段冷凍室送風ダクト27が形成されている。
また、送風機カバー31の上部には、吹出口31aが形成されており、吹出口31a近くに冷凍温度帯室冷気制御手段21が設けられている。
さらに、送風機カバー31は、庫内送風機9によって送風された冷気を冷蔵温度帯室冷気制御手段20側に送風する役目も果たしている。即ち、送風機カバー31に設けられた冷凍温度帯室冷気制御手段21側に流れない冷気は、図4に示すように、冷蔵室上流ダクト23を経由して冷蔵温度帯室冷気制御手段20側に導かれる。
また、送風機カバー31は、庫内送風機9の前面に整流部31bを備えている。整流部31bは、吹き出す冷気が引き起こす乱流を整流して、騒音の発生を防止するようになっている。
<ダンパ>
冷却器7の冷気がどの貯蔵室へ送られるかは、図2、図3に示す冷蔵温度帯室冷気制御手段20および冷凍温度帯室冷気制御手段21の開閉により制御される。
ここで、冷蔵温度帯室冷気制御手段20は、独立した2つの第一・第二の開口部20a、20b(図3参照)を備える所謂ツインダンパであり、第一の開口20aを開閉することで、冷蔵室送風ダクト22への送風を制御し、第二の開口20bを開閉することで、野菜室送風ダクト25への送風を制御する。
図4に示すように、冷凍温度帯室冷気制御手段21は、単独の開口部を備えたシングルダンパであり、開口部を開閉することで、製氷室送風ダクト26a、上段冷凍室送風ダクト26bおよび下段冷凍室送風ダクト27への送風を制御する。
<ダンパによる冷蔵室2の冷却>
冷蔵室2の冷却に際しては、冷蔵温度帯室冷気制御手段20の第一の開口20aを開状態とすると、冷気は、冷蔵室上流ダクト23(図4参照)および冷蔵室送風ダクト22を経て、多段に設けられた吹出口2c(図3参照)から冷蔵室2に送られる。そして、冷蔵室2を冷却した冷気は、冷蔵室2の下部に設けられた戻り口2dから冷蔵室戻りダクト24を経て、冷却器収納室8内にその側方下部から流入し、冷却器7と熱交換され冷却される。
<ダンパによる野菜室6の冷却>
野菜室6の冷却に際しては、冷蔵温度帯室冷気制御手段20の第二の開口20bを開状態とすると、冷気は、冷蔵室上流ダクト23および野菜室送風ダクト25(図3参照)を経て、吹出口6cから野菜室6に送られる。なお、野菜室6を冷却した冷気は、戻り口6dを経て、冷却器収納室8内にその下部から流入し、冷却器7と熱交換され冷却される。
ちなみに、野菜室6を循環する風量は、冷蔵室2より冷蔵温度がやや高めのため、冷蔵室2を循環する風量や冷凍温度帯室(3、4、5)を循環する風量に比べて少なくなっている。
<ダンパによる冷凍室(3、4、5)の冷却>
冷凍室(3、4、5)の冷却に際しては、冷凍温度帯室冷気制御手段21を開状態とすると、冷気は、製氷室送風ダクト26aや上段冷凍室送風ダクト26bを経て、吹出口3c、4cからそれぞれ製氷室3、上段冷凍室4に送られる。また、冷気は、下段冷凍室送風ダクト27(図2参照)を経て、吹出口5cから下段冷凍室5に送られる。このように、冷凍温度帯室冷気制御手段21は、送風機カバー31(図4参照)の上方に取り付けられ、その下方に配置される冷凍室(3、4、5)への送風を容易にしている。
製氷室送風ダクト26aを介して製氷室3に製氷室送風ダクト26aを介して送風された冷気、および、上段冷凍室送風ダクト26bを介して上段冷凍室4に送風された冷気は、下方に配置される下段冷凍室5に下降する。そして、下段冷凍室送風ダクト27を介して、下段冷凍室5に送風された冷気とともに、下段冷凍室5の奥下方に設けられた冷凍室戻り口28を介して、冷却器収納室8内に流入し、冷却器7と熱交換され冷却される。
ちなみに、冷凍室戻り口28の横幅寸法は、冷却器7の幅寸法とほぼ等しい横幅である。
ところで、冷蔵温度帯室冷気制御手段20および冷凍温度帯室冷気制御手段21が開状態のとき、大部分の冷気が冷凍温度帯室冷気制御手段21側に送られて、残りの他の冷気が冷蔵温度帯室冷気制御手段20側に導かれるように各送風ダクト等が構成されている。
これにより、温度帯の異なる貯蔵室である冷凍温度帯室(製氷室3、上段冷凍室4および下段冷凍室5)および冷蔵温度帯室(冷蔵室2および野菜室6)に、1つの冷却器7で冷気を供給することができるようになっている。
以上説明したように、冷蔵庫本体1Hの各貯蔵室へ送風する冷気の切り替えは、冷蔵温度帯室冷気制御手段20および冷凍温度帯室冷気制御手段21それぞれを適宜に開閉制御することにより行われる。
<霜取装置の除霜ヒータ35>
図4に示すように、冷却器7の下方には、除霜手段である除霜ヒータ35が設置されている。除霜ヒータ35の上方には、除霜水が除霜ヒータ35に滴下することを防止するために、上部カバー36が設けられている。
冷却器7およびその周辺の冷却器収納室8の壁に付着した霜の除霜(融解)によって生じた除霜水は、冷却器収納室8の下部に備えられた樋32に流入した後に、排水管33を介して機械室50に配設された蒸発皿34に達して貯留され、後記の圧縮機51(図3参照)や凝縮器52の熱により蒸発させられ、冷蔵庫1外に排出される。
<機械室>
図3に示すように、断熱箱体10の下部背面(奧)側には、機械室50が設けられている。
機械室50には、冷媒を圧縮して高温、高圧にして吐出する圧縮機51と、冷媒と空気とを熱交換させる凝縮器52と、凝縮器52における冷媒と空気の熱交換を促進させる庫外送風機53と、細管である減圧手段54と、冷媒切替弁60とが配置されている。
なお、圧縮機51、凝縮器52、減圧手段54、および、冷媒切替弁60は、冷却器7や結露防止配管17と配管で接続され、冷媒が流通する冷媒経路(冷媒回路))(図5から図8を用いて後記)が形成されている。
<センサ・制御系>
図2に示すように、冷蔵庫本体1Hの天井壁1H1の上面奥側には、制御手段として、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリなどを有するマイクロコンピュータや、インターフェース回路等を実装した制御手段である制御基板41が配置されている。
冷蔵庫1には、庫外の温度環境(外気温度)を検知する外気温度センサ42、庫外の湿度環境(外気湿度)を検知する外気湿度センサ43、冷蔵室2の温度を検出する冷蔵室温度センサ44、野菜室6の温度を検出する野菜室温度センサ45、冷凍温度帯室(製氷室3、上段冷凍室4および下段冷凍室5)の温度を検出する冷凍室温度センサ46、冷却器7の温度を検出する冷却器温度センサ47等の温度センサが設けられている。これらセンサで検出された温度が検出信号として、制御基板41に入力される。
また、制御基板41は、扉2a、2b、3a、4a、5a、6aの開閉状態をそれぞれ検知する扉センサ(図示せず)、冷蔵室扉2aに設けたコントロールパネル40(図1参照)と電気的に接続されている。
そして、制御基板41は、ROMに予め搭載された制御プログラムを実行することにより、圧縮機51のON/OFFや回転速度の制御、冷蔵温度帯室冷気制御手段20および冷凍温度帯室冷気制御手段21を個別に開閉駆動するそれぞれの駆動モータ(図示せず)の制御、庫内送風機9のON/OFFや回転速度の制御、庫外送風機53(図3参照)のON/OFFや回転速度等の制御、扉開放状態を報知するアラーム(図示せず)のON/OFF、冷媒切替弁60の切替動作等の制御を行い、冷蔵庫1全体の運転を統括的に制御している。
以上が、機器である冷蔵庫1の構成である。
<冷媒経路(冷媒回路)>
次に、実施形態に係る冷媒切替弁60(図3、図10等参照)を備える冷蔵庫1の冷媒経路(冷媒回路)、運転モードについて、図5から図9を用いて説明する。
図5は、実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第1モードを示す図である。
図6は、実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第2モードを示す図である。
図7は、実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第3モードを示す図である。
図8は、実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第4モードを示す図である。
図9は、実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第5モードを示す図である。
図5の第1モードは第1の通常のモードであり、結露防止配管17(図2、図3参照)に高温の冷媒を矢印α方向に送り、結露を抑制する第1結露防止モードである。
図6の第2モードは、結露の可能性がない環境において、結露防止配管17を冷媒がバイパスするバイパスモードである。
図7の第3モードは、圧縮機51を停止する停止モードである。
図8の第4モードは、結露防止配管17から冷媒を回収して省エネを図る冷媒回収モードである。
図9の第5モードは第2の通常のモードであり、結露防止配管17(図2、図3参照)に高温の冷媒を、第1の通常のモードの方向(矢印α方向)とは逆側の矢印β方向から送り、結露を抑制する第2結露防止モードである。
冷媒切替弁60は、4つの連通管(図10等を用いて後記する流入管68、連通管69b、69c、69d)が接続されており、1つの流入口Aと、3つの連通口B、C、Dを備える、所謂、四方弁である。
すなわち、流入口Aには、流入管68が接続され、3つの連通口B、C、Dには、それぞれ連通管69b、69c、69dが接続されている。
図5に示すように、流入口Aの上流側には、第一冷媒配管55が接続されている。第一冷媒配管55には、上流側に凝縮器52が接続され、さらにその上流側には圧縮機51の高圧側吐出口51oが接続されている。連通口Bには、第二冷媒配管56の一端が接続され、結露防止配管17を経由して、連通口Dに第二冷媒配管56の他端が接続されている。連通口Cの下流側には、第三冷媒配管57が接続されている。
第三冷媒配管57は、下流側の細管である減圧手段54を経由して、冷却器7と接続される。冷却器7の下流側は圧縮機51の低圧側吸入口51iに接続されている。ちなみに、冷媒経路(冷媒回路)の冷媒としては、例えば、処理時のCOの排出が少ないイソブタンを用いることができる。
図5から図9に示すように、第1モードから第5モードは、それぞれモードが異なるので、冷媒切替弁60の開閉状態(連通状態)が異なり、冷媒の経路(回路)が異なっている。
(図5の第1モード)第1結露防止モード
図5に示す第1モード(第1結露防止モード)においては、冷媒切替弁60は、流入口Aと連通口Bとが連通し(冷媒流れL1)、連通口Cと連通口Dとが連通(冷媒流れL2)する。
圧縮機51により圧縮された高温高圧の冷媒は、凝縮器52に流入し、凝縮器52で空気(庫外空気)と熱交換して冷却される。凝縮器52から流出した冷媒は、第一冷媒配管55を通って、冷媒切替弁60の流入口Aに流入し、冷媒流れL1に示すように、連通口Bから流出する。そして、第二冷媒配管56の一部を通って、結露防止配管17に流入する。
結露防止配管17に流入した冷媒の温度(即ち、凝縮器52から流出した冷媒の温度)は、庫外空気よりも高温であるため、結露防止配管17に流入した冷媒は、冷蔵庫本体1Hの開口周縁部1H2(図2、図3参照)を加熱する。これにより、冷蔵庫本体1Hの開口周縁部1H2の温度が上昇し、露点温度が上昇し結露が抑制される。
そして、結露防止配管17を矢印α方向に通過して開口周縁部1H2に放熱して結露防止配管17への流入時よりも低温となった冷媒は、結露防止配管17から流出して、第二冷媒配管56の残部を経て、冷媒切替弁60の連通口Dに流入する。そして、冷媒は、冷媒流れL2に示すように、連通口Cから流出し、第三冷媒配管57を経て、細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となる。
減圧手段54を通過した後の冷媒は、蒸発器である冷却器7(冷却器配管7a)(図4参照)に流入する。冷却器7(冷却器配管7a)に流入した低温の冷媒は、冷却器7で周囲空気と熱交換して、圧縮機51に戻る。
このように、第1モード(第1結露防止モード)では、結露防止配管17を通る冷媒温度は、冷蔵庫本体1Hが設置された外気温度よりも高くなるので、外気が高温高湿な場合であっても、冷蔵庫本体1Hの開口周縁部1H2の結露を抑制することができる。
(図6の第2モード)バイパスモード
図6に示すように、第2モード(バイパスモード)においては、冷媒切替弁60は、流入口Aと連通口Cとが連通(冷媒流れL3)し、連通口Bおよび連通口Dは、他と連通しない。
圧縮機51により圧縮された高温高圧の冷媒は、凝縮器52に流入し、凝縮器52で空気(庫外空気)と熱交換することにより冷却される。凝縮器52から流出した冷媒は、第一冷媒配管55を通って、冷媒切替弁60の流入口Aに流入し、冷媒流れL3に示すように、連通口Cから流出して、第三冷媒配管57を通って、細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となり、蒸発器である冷却器7(冷却器配管7a)に流入する。冷却器7(冷却器配管7a)(図2参照)に流入した低温の冷媒は、冷却器7で周囲空気と熱交換して、圧縮機51に戻る。
第1モード(第1結露防止モード)(図5参照)で運転すると、結露防止配管17に外気よりも高温の冷媒が流れるため、その熱が貯蔵室(製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5)(図3参照)等を温めてしまうおそれがある。そこで、外気が低湿など結露のおそれが低い場合、第2モード(バイパスモード)で運転することにより、結露防止配管17に冷媒を流さないようにすることができる。
これにより、冷蔵庫本体1Hの開口周縁部1H2の結露防止の効果はないものの、結露のおそれが低い場合には、結露防止配管17から冷蔵庫本体1H内部への熱漏洩を防止でき、冷蔵庫1の省エネルギ性能を高くすることができる。
冷媒切替弁60の第1モード(第1結露防止モード)と第2モード(バイパスモード)は、図2に示す外気温度センサ42や外気湿度センサ43の検知結果に基づいて結露のおそれがあるか否かを判定する。
例えば、外気湿度センサ43で検出した外気の湿度から露点が求められ、外気温度センサ42で検出した外気温度から、結露しそうな環境か否かが求められる。或いは、外気温度センサ42で検出した外気温度から飽和湿度が求められ、外気湿度センサ43で検出した外気の湿度から、結露しそうな環境か否かが求められる。
そして、結露のおそれがある場合は第1モード(結露防止モード)とし、結露のおそれがない場合には第2モード(バイパスモード)とするようモードを切り替えると、結露しそうな必要な時だけ結露を防止できる。また、それ以外の時、つまり結露しそうでない時は熱漏洩を抑制できるので、消費電力を低減するのに効果的である。
(図7の第3モード)停止モード
図7に示すように、第3モード(停止モード)において、圧縮機51は停止している状態となっており、冷媒切替弁60は連通口Cを閉塞している。
第3モードにおいては、連通口Cを閉塞することで、冷媒が循環する回路を遮断するようになっている。すなわち、冷媒切替弁60の連通口Cが遮断されていることにより、第一冷媒配管55や凝縮器52、第二冷媒配管56や冷媒結露防止配管17内の比較的高温な冷媒が、第三冷媒配管57や冷却器7に流れ込むことが遮断される。これにより、冷却器7の温度上昇を抑制できる。
ここで、冷蔵庫1は、冷凍サイクルによって貯蔵室(2、3、4、5、6)を冷却する運転の場合、貯蔵室が所定温度以下となるまで圧縮機51を動作させて、貯蔵室が既設定の所定温度以下まで低下すると圧縮機51を停止させるようになっている。そして、貯蔵室が既設定の所定温度より上昇すると圧縮機51を再起動して貯蔵室を冷却する。
圧縮機51の停止時に冷媒切替弁60を第3モード(停止モード)とすることにより、冷却器7内の冷媒を低温で維持することができる。そのため、圧縮機51の再起動時には、冷却器7内の冷媒が低温であることから、熱交換効率が高い状態にあり、冷蔵庫1の省エネルギ性能を向上できる。
(図8の第4モード)冷媒回収モード
図8に示すように、第4モード(冷媒回収モード)において、冷媒切替弁60は、流入口Aは閉塞されて他と連通しないようになっており、連通口Bと連通口Cと連通口Dはすべて連通している(冷媒流れL4)。
流入口Aはいずれの連通口B、C、Dとも連通しないので、圧縮機51を運転しても冷媒は流れることはなく、圧縮機51の高圧側吐出口51oよりも下流側の凝縮器52、第一冷媒配管55は圧縮機51の高圧側吐出口51oと連通して高圧の状態となる。
一方、連通口Bと連通口Cと連通口Dは互いに連通しているので第二冷媒配管56と第三冷媒配管57は連通する。そして、連通口Dは閉塞されているので、圧縮機51を運転しても冷媒は流れず、連通口Dより下流側となる第二冷媒配管56と結露防止配管17と、連通口Cの下流側から圧縮機51の吸入側に接続された第三冷媒配管57、細管である減圧手段54、および冷却器7は、圧縮機51の運転により、圧縮機51の低圧側吸入口51iと等しく低圧の状態となる。
すなわち、第4モード(冷媒回収モード)で圧縮機51を運転すると、第二冷媒配管56と結露防止配管17内の冷媒を圧縮機51の低圧側吸入口51iの低圧によって冷却器7内に吸引することができる。そして、圧縮機51の再起動時には、第二冷媒配管56と結露防止配管17内の冷媒量は少ない状態となる一方、冷却器7内に十分に冷媒があって熱交換効率が高い状態であり、冷蔵庫1の省エネルギ性能を高くすることができる。
この際、図8の破線で示すように、冷媒回収モードが、連通口Bと連通口Dとの2つの口から行われるので、極めて効率的かつ円滑に冷媒回収を遂行することが可能である。
(第5モード)第2結露防止モード
図9に示すように、第5モード(第2結露防止モード)において、冷媒流れL5のように、冷媒切替弁60は、流入口Aと連通口Dとが連通し、連通口Bと連通口Cとが連通する。
圧縮機51により圧縮された高温高圧の冷媒は、凝縮器52に流入し、凝縮器52で空気(庫外空気)と熱交換して冷却される。凝縮器52から流出した冷媒は、第一冷媒配管55を経て、冷媒切替弁60の流入口Aに流入し、冷媒流れL5に示すように、連通口Dから流出して、第二冷媒配管56の一部を経て、矢印β方向に結露防止配管17に流入する。
ここで、結露防止配管17に流入した冷媒の温度(すなわち、凝縮器52から流出した冷媒の温度)は、庫外空気よりも高温であるため、結露防止配管17に流入した冷媒は、冷蔵庫本体1の開口周縁部1H2を加熱する。
そして、開口周縁部1H2を加熱(開口周縁部1H2に放熱)することで、結露防止配管17の流入時よりも低温となった冷媒は、結露防止配管17から流出して、第二冷媒配管56の残部を通って、冷媒切替弁60の連通口Bに流入し、冷媒流れL5に示すように、連通口Cから流出する。そして、冷媒は、第三冷媒配管57を通って、細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となる。
減圧手段54を通過した後の冷媒は、蒸発器である冷却器7の冷却器配管7a(図2参照)に流入する。冷却器7の冷却器配管7aに流入した低温の冷媒は、冷却器7で周囲空気と熱交換して、圧縮機51に戻る。
このように、第5モード(第2結露防止モード)では、第1モード(第1結露防止モード)と同通路(同経路)を冷媒が流れるが、第二冷媒配管56と結露防止配管17内のみで、冷媒の流れる方向(矢印β方向)が第1モード(第1結露防止モード)の冷媒の流れる方向(図5の矢印α方向)とは逆向きになる。
結露防止配管17を通る冷媒は上流から下流にかけて徐々に熱交換されるため結露防止配管17内で、温度が低下する温度勾配が生じる。そのため、結露防止配管17において下流側が部分的に結露防止効果が低下する。
そこで、第1モード(第1結露防止モード)と第5モード(第2結露防止モード)とを適切に切替えることによって結露防止配管17の下流側の冷媒の温度を上昇させ、結露防止配管17内の温度勾配を減少させることができる。
結露防止配管17の温度勾配が抑制されることで、冷蔵庫本体1H内の低温部と結露防止配管17との熱交換も少量になるため、冷蔵庫1の省エネルギ性能を高めることができる。
また、実施形態の冷蔵庫1では、結露しそうな箇所を検出して、第1モード(第1結露防止モード)と第5モード(第2結露防止モード)とを適切に切替え、結露防止効果を高めることとしている。
なお、第1モード(第1結露防止モード)と第5モード(第2結露防止モード)の切り替えに関しては、後に詳述する。
以上が冷蔵庫1の冷媒回路と第1〜第5モードの運転モードである。
≪冷媒切替弁60≫
次に、実施形態に係る冷媒切替弁60の構成と動作について、図10から図14を用いて説明する。
図10は、実施形態に係る冷媒切替弁60の外観を示す斜視図である。
図11は、図10のF−F断面図である。図12は、図10のG方向矢視図である。
図13は、冷媒切替弁60の内部構成を示す斜視図であり、冷媒切替弁60からステータケース61と弁ケース66とを仮想的に取り外して透視した斜視図である。
図14は、ロータピニオンギヤ75とアイドラギヤ79と弁体80の構成を示す斜視図であり、ロータ70から弁体80に至るまでのギヤを用いた駆動力の伝達手段の構成を示す。
図10、図11に示すように、冷媒切替弁60の外装を成す略円筒形状のステータケース61の内部には、コイルを巻回したモータの固定子である略円筒形状のステータ62が形成されている。また、ステータケース61の一部は、外方に凸形状に突出するコネクタケース63が形成されており、コネクタケース63内には、ステータ62のコイルからの配線を、外部の駆動回路に接続するコネクタピン64を有するコネクタ65が設けられている。
図11に示すように、冷媒切替弁60の弁体80は、有底円筒形状の弁ケース66と円盤状の弁座プレート67とで密封された空間に内包されている。
弁体80を覆う弁ケース66は、例えばステンレス材などの非磁性体金属で深絞り加工などで一体に形成されており、上端が閉じて下端が開口した有底円筒形状に形成されている。
弁ケース66の上側は、ステータ62の内周部に嵌合する一方、弁ケース66の下側は、その直径が上側よりも拡大された開口端66kとされている。この開口端66kには、円盤上の弁座プレート67が嵌合して、全周を溶接あるいはロウ付けによって密封して接合されている。
図11および図12に示すように、弁座プレート67は、弁座プレート67の外周の外郭を構成する円環形状の第一の弁座プレート67aと、第一の弁座プレート67aよりも直径が小さくかつ厚さが厚く、第一の弁座プレート67aの中心位置を内包する円盤形状の第二の弁座プレート67bと、を互いにロウ付けによって接合部を密封するように接合して形成されている。
図11に示すように、第一の弁座プレート67aには、1つの流入管68が、ロウ付けによって接合部を密封するように結合されて弁ケース66内部と連通している。
また、第二の弁座プレート67bには、3つの連通管69である連通管69b、連通管69c、および連通管69dが、ロウ付けによって接合部を密封するように結合されて弁ケース66内部と連通している。
これにより、図11および図12に示すように、流入管68と連通管69b、連通管69c、連通管69dの一端は、それぞれ弁座プレート67の一面に弁ケース66内側に向けて開口した流入口A、連通口B、連通口C、連通口Dに接続されている。
図11に示すように、ロータ70は、マグネットを有するモータの回転子である。コネクタピン64を駆動回路(図示せず)に接続してステータ62のコイルに通電すると、ステータ62に磁界が生じ、弁ケース66を介して磁界がロータ70のマグネットに加わり、ロータ70が弁体軸71の回りに回転する。このようなモータの構成の一例は、一般的なステッピングモータであり、詳細な説明は省略するが、一定の角度毎に回転するようになっている。
弁体軸71は、ロータ70の回転中心軸であるとともに、後記する弁体80の回動中心軸である。
第一の弁座プレート67aと第二の弁座プレート67bとは、同軸に配置されている。第一の弁座プレート67aと第二の弁座プレート67bとの中心位置には、弁体軸71の嵌合孔であるロータ軸穴72が第二の弁座プレート67bを貫通しないよう形成されている。
また、弁ケース66上部の円筒有底部の略中央には、凹部であるロータ軸受73が形成されている。弁体軸71は、一端部がロータ軸穴72に嵌合して支持されるとともに、他端部がロータ軸受73と嵌合して支持される。
弁体軸71は、一端部のロータ軸穴72と他端部のロータ軸受73に、緩み嵌めで組み立てられている。つまり、弁体軸71は、一端部のロータ軸穴72と他端部のロータ軸受73より若干小さな径を有しており、一端部のロータ軸穴72と他端部のロータ軸受73に対して抜き差し自在となっている。
これにより、冷媒切替弁60は、弁体軸71が取り外し自在なため、良好な組み立て性と取り扱い性を有している。
(冷媒切替弁60の流入口A、連通口B、C、Dの位置)
図12に示すように、冷媒切替弁60の下面板の第二の弁座プレート67bに開口される連通口B、連通口C、および連通口Dは、弁体軸71(ロータ軸穴72)を中心した同一円上に配置されている。連通口B、連通口C、および連通口Dの好適な配置角度については後述する。
本実施形態では連通口Cは、弁体軸71(ロータ軸穴72)に対して流入口Aに近接した位置に設けられている。連通口Dは弁体軸71(ロータ軸穴72)を挟んで連通口Cとは反対側のアイドラ軸78の近傍に設けられている。連通口Bは、弁体軸71(ロータ軸穴72)に対して側方の、連通口Cと連通口Dに対して互いに90゜の関係にある位置に設けられる。
なお、連通口B、連通口C、および連通口Dの位置は、弁体軸71まわりの互いの配置関係を満たすものであれば、流入口Aないしアイドラ軸78に対しては本実施形態の位置関係に限られるものではない。
図11および図12に示すように、第一の弁座プレート67aにおいて、弁体軸71(ロータ軸穴72)に対して流入管68(流入口A)の反対側には、後記するアイドラギヤ79の回転中心であるアイドラ軸78の嵌合孔が形成されている。該嵌合孔には、アイドラ軸78の一端部がロウ付けによって第一の弁座プレート67aに接合部を密封して結合されている。
なお、図11に示すように、アイドラ軸78の他端部は固定されておらず、アイドラ軸78は、所謂、片持ち支持の構造となっている。
ロータ70は、ロータ駆動部74に支持され、弁体軸71を回転中心軸として、ロータ70とロータ駆動部74とが一体として回転するようになっている。また、ロータ駆動部74の下側の一部にロータピニオンギヤ75が形成されている。すなわち、ロータ70が回転すると、ロータ駆動部74およびロータピニオンギヤ75が一体に回転するようになっている。
(弁体80の弁体摺接面81)
弁体80は、一面を弁体摺接面81(図14参照)として弁座プレート67と接しながら、弁体軸71を中心として回動するようになっている。弁体80が回動することで、弁座プレート67に設けられた連通口B、C、D(図12参照)を開閉する構成である。
また、弁体80の弁座プレート67と接する面である弁体摺接面81(図14参照)には、部分的に凹部である連通凹部82が設けられている。なお、連通凹部82の位置や連通口B、C、Dの開閉動作との関係は後記する。また、弁体80における弁座プレート67から離れた側(の反対側)には、弁体ギヤ83が設けられている。
(ロータピニオンギヤ75と弁体80の関係)
図14に示すように、ロータ駆動部74と一体に形成されたロータピニオンギヤ75は、ロータピニオンギヤ75の下端部の回転軸周囲に設けられた凸部であるロータ駆動部先端76が弁体80の上面に載置されている(図11参照)。そして、ロータピニオンギヤ75と弁体80とは、共通の中心軸である弁体軸71のまわりにそれぞれロータ駆動軸穴77と弁体軸穴85を介して回転自在に配置されている。
(弁体80の押圧)
図11および図13に示すように、弁ケース66の上面内側に向けて一部を放射状に腕を伸長した付勢手段である板バネ86が、ロータ70を支持し一体として回転するロータ駆動部74の上面に配置されている。
図13に示す如く、板バネ86の腕が弁ケース66の上面内側から受ける弁体軸71方向の反力を、ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75を介して弁体80に加え、弁体80を弁座プレート67に対して押圧する。さらに、弁体80にはロータ70の自重も併せて加わる。
ここで、ロータ駆動部先端76が弁体80と接触する位置は、弁体軸71の近傍であるため、弁体80は回転軸(弁体軸71)の近傍、つまり回転中心近傍で弁座プレート67に対して軸方向に押圧されるので、均一でバランスよく押圧されるようになっている。
(アイドラギヤ79)
図11、図13に示すように、アイドラ軸78にはアイドラ大歯車79bとアイドラピニオン79aとを有するアイドラギヤ79が回転自在に軸支されている。アイドラ大歯車79bはロータピニオンギヤ75と噛み合い、アイドラピニオン79aは弁体ギヤ83と噛み合って減速する。ロータ70からの回転トルクは、ロータピニオンギヤ75、アイドラ大歯車79b、アイドラピニオン79a、弁体ギヤ83の順に減速しながら伝達される。
なお、ロータ70から伝達される弁体80の回転トルクは、弁体ギヤ83までに減速される分、大きくなる。
ここで、ロータピニオンギヤ75の歯数をZ1、アイドラ大歯車79bの歯数をZ2、アイドラピニオン79aの歯数をZ3、弁体ギヤ83の歯数をZ4とすれば、全てのギヤのモジュールが同一であれば、Z1+Z2=Z3+Z4なる関係を満たせばロータピニオンギヤ75とアイドラ大歯車79bとの間の軸間距離と、アイドラピニオン79aと弁体ギヤ83との間の軸間距離とは等しくなるので、ロータピニオンギヤ75と弁体ギヤ83とを同軸に配置することができる。例えば、Z1=12、Z2=34、Z3=13、Z4=33、とすれば、Z1+Z2=Z3+Z4=46となるのでこの関係を満たすことができる。
ちなみに、このときのロータ70から弁体80にいたるまでの減速比は、(Z1×Z3)/(Z2×Z4)となり、前記した例では(12×13)/(34×33)=約1/7.2となる。即ち、弁体80はロータ70により生じるトルクの7.2倍のトルクで回転する。そのため、弁体80の回転トルクに余裕があり、弁体80の切替動作を確実にすることができる。
<流入管68と、第二の弁座プレート67bないし弁体80と、アイドラ軸78ないしアイドラギヤ79との好適な配置>
次に、図11〜図13を用いて、流入管68と、第二の弁座プレート67bないし弁体80と、アイドラ軸78ないしアイドラギヤ79、との好適な配置関係について説明する。
図11〜図13に示すように、流入管68は弁ケース66内部に連通しており、弁ケース66内部には流入口Aから冷媒が高速に噴出する。冷媒は、流入管68を通って、弁ケース66内に流入した際には、流路面積が拡大されて流速は低下し、弁体80の切替状態に応じて開放された流出口B、C、Dの何れかから流出管69へと流出される。
ここで、流入管68が接続される流入口Aから噴出する冷媒により生じる流体力がアイドラギヤ79に作用すると、アイドラギヤ79が浮上したり、あるいは振動してアイドラギヤ79が接触する弁体80に力が作用し、弁体80の第二の弁座プレート67bに対する押圧力が変化して、第二の弁座プレート67bに対する封止性が低下する可能性がある。
本実施形態(本発明)では、弁ケース66の中心軸と同軸に配置された弁体80に対して、一方側に流入口A(流入管68)を設け、弁体80を挟んで他方側にアイドラ軸78とアイドラギヤ79を設ける構成とした。
この配置により、流入口Aの近傍にアイドラギヤ79が配置されないので、アイドラギヤ79は弁ケース66内に流入する冷媒による流体力を受けることがなく、アイドラギヤ79が浮上したり振動することがない。そのため、弁体80の第二の弁座プレート67bに対する押圧力が変化しないので、第二の弁座プレート67bに対する安定した封止性が得られ、信頼性の高い冷媒切替弁が得られる。
(弁体80のストッパ84)
また、図14に示すように、弁体80の一部は弁体ギヤ83の外周よりも凸形状のストッパ84が形成されている。この構成により、弁体80が時計まわりまたは反時計まわりに最大角度回転した際には、凸形状のストッパ84が、アイドラギヤ79のアイドラピニオン79aよりも下側に突出した円筒状のアイドラストッパ79cに当接して弁体ギヤ83の回転角度を所定の角度範囲に制限する。
なお、弁体ギヤ83の回転角度は、必要な回動角度の範囲を確保するため、後記する弁体80の切替動作に必要な回動角度の範囲に加えて、所定の角度例えば8°程度の角度を余分に回動してから当接して回動を停止するよう構成されている。
(片持ちのアイドラギヤ79の脱落防止)
図13に示すように、アイドラギヤ79には、アイドラ大歯車79bの上面に円周状に突起部79sが形成されている。また、図14に示すように、ロータ駆動部74には、円周状に突起部74sが形成されている。アイドラギヤ79のアイドラ軸78は、片持ち支持の構造であるが、アイドラギヤ79の軸方向の位置が上方向にずれた場合、突起部79sが突起部74sに当接してそれ以上移動することができないようになっている。これにより、アイドラギヤ79が片持ちのアイドラ軸78から脱落することが防止される。
<冷媒切替弁60の動作>
次に、弁体80による連通口B、C、Dの開閉動作について図15〜図18を用いて説明する。なお、図16〜図18において、説明のために弁座プレート67と接する弁体摺接面81にはハッチングを付加して図示している。
弁座プレート67の連通口B、C、Dの配置として、仮想的な正多角形(Nを4以上の整数とする正N角形)の頂点に連通口を配置するのが、連通口B、C、Dを弁体80により開閉する点、弁体80の回動制御の容易性等から、より好適である。そこで、正多角形における辺と頂点の関係を図15により説明する。
図15は、半径Rの円に内接する1辺の長さがpである正多角形の中心と辺と頂点に係る幾何的な関係を示す正N角形90の一部分を破線で示す図である。
正N角形90の1辺と半径Rの円の中心Oとを結んだ3角形は、2辺の長さがR、1辺の長さがpの二等辺三角形であり、長さRである2辺のなす角は(2π/N)ラジアンとなる。ここで長さpの1辺の中点をuとすると、三角形Ouvにおいて、uv=(p/2)、Ov=R、∠uOv=(π/N)ラジアンなので、
uv=(p/2)=R・sin(π/N)・・・・(式1)
の関係があり、変形すると
R=p/[2・sin(π/N)]・・・・(式2)
となる。
図16は、図10の矢印G方向から見た弁体80の弁体摺接面81と、実施形態における連通口B、C、Dの位置関係を示す図であり、N=4の場合である。なお、図16〜図18において、理解を容易にするために弁座プレート67と接する弁体摺接面81にはハッチングを付加して示している。
連通管69の外径をd、隣接する連通管69同士の隙間をgapとすれば、連通口B、C、Dの配設する間隔であるピッチpは、p=d+gapとなる。
したがって、式2は
R=(d+gap)/[2・sin(π/N)]・・・・(式3)
と表される。
連通管の外径dと、隣接する連通管69同士に必要な間隔gapと、連通管69を配置する正N角形のNとから、連通口B、C、Dを配置できる半径Rは定められる。
具体例としてgapを加工する上での最小寸法とすれば、その時に求められる半径Rが最小配置半径となり、Nが小さいほど半径Rは小さくなるので、弁体80が小型化できて好適である。
一例として、d=2.8mm、gap=0.5mm、とすれば、
N=4の場合には、最小配置半径R=(2.8+0.5)/[2・sin(π/4)]=2.3mm、
N=5の場合には、最小配置半径R=(2.8+0.5)/[2・sin(π/5)]=2.8mm、
N=6の場合には、最小配置半径R=(2.8+0.5)/[2・sin(π/6)]=3.3mm
となる。
ここで、実施形態においては1辺の長さをpとする正4角形91の頂点に、連通口B、C、Dを配置する。
(弁体80の回動ピッチ)
図16の場合、隣接する連通口B、C、D同士において、それぞれの連通口B、C、Dと弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=(2π/N)ラジアン=360゜/4=90゜となるので、この角度θpを1ピッチと称する。
ここで、連通口Bと連通口Cと連通口Dとはそれぞれ対応する頂点に互いに隣接して配置され、その間は図示時計方向に1ピッチ(=θp)の間隔であって、連通口Bと連通口Dとの間にある正4角形91の頂点ap1には連通口は配置されない。すなわち、連通口Cから連通口Dまでの配置される範囲は2ピッチ(=2θp)となる。
弁体80の弁体摺接面81もまた、2ピッチ(=2θp)の範囲を覆うものとすれば、弁体80は連通口B、C、Dを同時に覆うことができる。本実施形態においてはさらに、弁体80の弁体摺接面81に連通凹部82を2ピッチ(=θp)の範囲を連通するように設け、連通口B、連通口C、連通口Dとの間を連通する位置に設ける。すなわち、連通口B、C、Dは連通凹部82と連通しつつ、その他を遮断するようにその周りは弁体摺接面81で覆われた状態である。
弁体80は、弁体軸71を軸に反時計方向に回動のこととする。
本実施形態では反時計方向に3ピッチ(=3θp)回動するものとし、それぞれの方向に1ピッチないし1/2ピッチ(=θp)回動する毎に連通口B、C、Dの開閉状態が変化する。
上述の連通口B、C、Dの開閉状態を、図17により説明する。
図17は、連通口の配置と弁体の回動を示した図であって、図16と同様に図示している。
図17は、弁体80の弁体摺接面81が弁体軸71のまわりに反時計方向に
(1)は図16に示す弁体80の位置から180°に配置した角度=0(θp)の第1状態、
(2)は1/2ピッチ(=1/2θp)回動した第2状態、
(3)は1ピッチ(=θp)回動した第3状態、
(4)は2ピッチ(=2θp)回動した第4状態、
(5)は3ピッチ(=3θp)回動した第5状態
を図示している。
弁体80は、(1)の第1状態から(5)の第5状態まで回動するとともに、可逆的に(5)の第5状態から(1)の第1状態に回動できる構成である。
図18は、冷媒切替弁60が図17(1)の第1状態から(5)の第5状態に対応して弁体80が1ピッチ(=θp)または1/2ピッチ(=1/2θp)ずつ順次回動した際の冷媒回路を示す模式図である。
図18において、連通口Bおよび連通口Dは第二冷媒配管56の両端に接続されており、結露防止配管17は連通口Bと連通口Dの間に設けられる。連通口Cは第三冷媒配管57に接続されている。
ここで、図12に示すように、流入口Aには、第一冷媒配管55に接続される流入管68が固定されている。
連通口Bには、第二冷媒配管56の一端に接続される連通管69bが固定されている。
連通口Cには、第三冷媒配管57に接続される連通管69cが固定されている。
連通口Dには、第二冷媒配管56の他端に接続される連通管69dが固定されている。
<第1結露防止モード>
図17(1)、図18(1)の第1状態は、図5に示す第1モードであり、結露防止配管17に冷媒が矢印α方向に流れる第1の通常モードの第1結露防止モードである。
第1状態(第1結露防止モード)では、連通口Bが開口し、連通口Cおよび連通口Dは連通凹部82に開口して互いに連通している。
圧縮機51で圧縮され凝縮器52を経て冷媒切替弁60の流入口Aから流入した冷媒は弁ケース66内の空間を介して連通口Bから第二冷媒配管56に流出する。そして、冷媒は結露防止配管17を矢印α方向(図5参照)に流れて経由して連通口Dから連通凹部82(図17(1)参照)に流入し、連通口Cから流出して第三冷媒配管57を経て細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となり、冷却器7に流入する。冷却器7(冷却器配管7a)に流入した低温の冷媒は、周囲空気と熱交換して、圧縮機51に戻る。
<停止モード>
図17(2)、図18(2)の第2状態は、図7に示す第3モードであり、圧縮機51が停止する停止モードである。
第2状態では、流入口Aと連通口Bと連通口Dが弁ケース66の内部空間を介して連通しており、連通口Cは閉塞されている。この場合、圧縮機51は停止しており、冷媒は流れない。
<第2結露防止モード>
図17(3)、図18(3)の第3状態は、図9に示す第5モードであり、結露防止配管17に冷媒が矢印β方向に流れる第2の通常モードである第2結露防止モードである。
第3状態(第2結露防止モード)では、連通口Dが開口し、連通口Bおよび連通口Cは連通凹部82に開口して互いに連通している。
圧縮機51で圧縮され凝縮器52を経て冷媒切替弁60の流入口Aから流入した冷媒は弁ケース66内の空間を介して連通口Dから第二冷媒配管56に流出する。そして、冷媒は、結露防止配管17を矢印β方向(図9参照)に流れて経由して連通口Bから連通凹部82に流入し、連通口Cから流出して第三冷媒配管57を経て細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となり、冷却器7に流入する。
冷却器7(冷却器配管7a)に流入した低温の冷媒は、周囲空気と熱交換して、圧縮機51に戻る。
<冷媒回収モード>
図17(4)、図18(4)の第4状態は、図8に示す第4モードであり、冷媒回収モードである。
第4状態(冷媒回収モード)では、連通口B、連通口Cおよび連通口Dは全て弁体80によって覆われているため、冷媒は弁ケース66内から連通口B、連通口Cおよび連通口Dのいずれにも流れない。すなわち流入口Aが閉塞された状態である。
一方、第二冷媒配管56と第三冷媒配管57とは、連通管69bが固定される連通口Bと連通管69cが固定される連通口Cが連通凹部82によって互いに連通している。
この状態で圧縮機51を運転すれば、連通口Dより下流側となる第二冷媒配管56と結露防止配管17と、連通口Cの下流側から圧縮機51の吸入側吸入口51iに接続された第三冷媒配管57、細管である減圧手段54、冷却器7は、圧縮機51の低圧側吸入口吸入口51iと等しく低圧の状態となる。
<バイパスモード>
図17(5)、図18(5)の第5状態は、図6に示す第2モードであり、結露防止配管17に冷媒が流れないバイパスモードである。
第5状態では、結露防止配管17を有する第二冷媒配管56が接続される連通口Bおよび連通口Dは閉塞されている。そのため、結露防止配管17に冷媒は流れない。
第二冷媒配管56の両端(連通口B、D)は閉塞されているから、圧縮機51で圧縮され凝縮器52を経て冷媒切替弁60の流入口Aから流入した冷媒は弁ケース66内の空間を介して連通口Cへと流れる。そして、冷媒は連通口Cから第三冷媒配管57を経て細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となり、冷却器7に流入する。冷却器7(冷却器配管7a)に流入した低温の冷媒は、周囲空気と熱交換して、圧縮機51に戻る。
ここで、図18(4)の第4状態の冷媒回収モードに隣接して図18(5)の第5状態のバイパスモードが配置される。そのため、第4状態の冷媒回収モードから第5状態のバイパスモードに切り替えた場合、冷媒回収モードで冷却器7(冷却器配管7a)に冷媒が貯留されており圧縮機51を効果的に運転でき、極めて円滑に図18(5)のバイパスモードに移行することができる。
<作用・効果>
1.冷媒切替弁60の弁体を第1状態から第5状態のうちの何れかに切り替えできる。
図16〜図18により説明したように、第1実施形態に係る冷媒切替弁60は、弁体80を切り替えることにより、図17(1)、図18(1)に示す流入管68(流入口A)と連通管69b(連通口B)とが連通するとともに、連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)が互いに連通する第1状態(第1結露防止モード)と、図17(2)、図18(2)に示す流入管68(流入口A)と連通管69b(連通口B)と連通管69d(連通口D)が連通するとともに、連通管69c(連通口C)が閉塞される第2状態(停止モード)と、図17(3)、図18(3)に示す流入管68(流入口A)と連通管69d(連通口D)とが連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)が互いに連通する第3状態(第2結露防止モード)と、図17(4)、図18(4)に示す流入管68(流入口A)は連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)のいずれとも連通することなく、かつ連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)とが連通する第4状態(冷媒回収モード)と、図17(5)、図18(5)に示す流入管68(流入口A)と連通管69c(連通口C)が連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69d(連通口D)が閉塞する第5状態(バイパスモード)とを切り替えることができる。
これにより、冷媒の切り替え性能が向上した冷媒切替弁60を提供することができる。また、この冷媒切替弁60を備える機器(冷蔵庫1)の実使用状態に即して、冷媒の切り替えが可能となる。
2.冷媒切替弁60により機器(冷蔵庫1)のモードを切り替え可能である。
図5から図9および図16から図18により説明したように、実施形態に係る冷媒切替弁60を備える機器(冷蔵庫1)は、結露防止配管17に外気よりも高温の冷媒を供給して結露を防止する第1モード(第1結露防止モード)(図5、図18(1)参照)と、結露防止配管17からの熱漏洩を低減する第2モード(バイパスモード)(図6、図18(5)参照)と、圧縮機51を停止する際に冷却器7内の冷媒の温度を低温で維持する第3モード(停止モード)(図7、図18(2)参照)と、結露防止配管17内の冷媒量を低減する第4モード(冷媒回収モード)(図8、図18(4)参照)と、結露防止配管17内で冷媒が流れる方向を第1モード(第1結露防止モード)と逆方向にして結露を防止する第5モード(第2結露防止モード)(図9、図18(3)参照)との5つの冷媒経路(冷媒回路)のモードを、唯一の冷媒切替弁60の動作で切り替えることができる。
これにより、機器(冷蔵庫1)の冷媒経路(冷媒回路)に設けられる弁は、冷媒切替弁60のみであり、その他の弁を追加することを必要とせず冷凍サイクルを構成できる。そのため、機器(冷蔵庫1)を、安価に構成することができる。また、冷媒切替弁60の切替制御や配置が複雑化しないため、冷媒切替弁60を備える機器(冷蔵庫1)の信頼性を向上できる。
3.第1・第2結露防止モードとバイパスモード(結露防止配管17に冷媒が流れないモード)との切り替えが行える。
実施形態に係る冷媒切替弁60を備える機器(冷蔵庫1)は、外気湿度センサ43、外気温度センサ42の測定結果に応じて、外気が高温高湿であって結露のおそれがある場合、冷媒経路(冷媒回路)を第1モードの第1結露防止モード(図5、図18(1)参照)や第5モードの第2結露防止モード(図9、図18(3)参照)に切り替える。
なお、第1結露防止モードと第2結露防止モードとの切り替えは、結露防止が効果的に発揮されるように切り替えられる。
一方、外気が低湿で結露のおそれがない場合、冷媒経路(冷媒回路)を第2モードの結露防止配管17に冷媒が流れないバイパスモード(図6、図18(5)参照)となるように切り替えることができる。なお、これらモードの切り替えは、前記したように、冷媒切替弁60の動作で切り替えることができる。
これにより、結露のおそれがある場合、結露防止配管17に高温の冷媒を流れる方向を結露状態に応じて、後記するように、第1モードの第1結露防止モードと第5モードの第2結露防止モードとを反転させながら通過させる。つまり、結露を効率的かつ短時間で防止できるように、第1モードの第1結露防止モードと第5モードの第2結露防止モードとを反転させる制御を行う。
この制御により、結露を効率的かつ短時間で抑制し、かつ貯蔵室(2、3、4、5、6)内部への熱漏洩を最小限に抑制にすることができる。また、結露のおそれがない場合、結露防止配管17の冷媒の通過を停止させ、結露防止配管17からの熱が貯蔵室内部に漏洩して消費エネルギが増加することを抑制することができる。
4.結露防止配管17内の冷媒の流れを反転させる第1モードの第1結露防止モードと第5モードの第2結露防止モードとの切り替えが行える。
本実施形態(本発明)において、第1モードの第1結露防止モードに加えて、第5モードの第2結露防止モード(図9、図18(3)参照)を追加することでの、実使用上での効果を、図3を用いて説明する。
図3に示すように、結露防止配管17は結露防止配管17aと結露防止配管17bからなる連通管である。結露防止配管17aと結露防止配管17bとは、結露防止配管17を、上流側と下流側とが分り易くなるように、便宜的に2つに分けて称したものである。
結露防止配管17aは、冷蔵庫1の下側の冷蔵庫本体前面16の下段冷凍室5、野菜室6それぞれの開口周縁部1H2の順に設け、結露防止配管17bは、冷蔵庫1の上側の冷蔵室2、製氷室3、上段冷凍室4のそれぞれの開口周縁部1H2の順に設ける構成である。
そして、前記第1モード(第1結露防止モード)(図5、図18(1)参照)での前記結露防止配管17内で冷媒の流れる方向(図5のL1)を結露防止配管17aから結露防止配管17bへと流れる方向とする。
また、前記第5モード(第2結露防止モード)(図9、図18(3)参照)での前記結露防止配管17内で冷媒の流れる方向(図9のL5)を結露防止配管17bから結露防止配管17aへと流れる方向とする。
<第1モード(第1結露防止モード)(図5、図18(1)参照)の効果>
外気が高温多湿で、かつ、図1の扉2a、2b、3a、4aなど比較的冷蔵庫本体1Hの上側の扉開閉回数が多くなる場合や、扉開時間が長い場合など、比較的結露は冷蔵庫本体前面16の上側の結露防止配管17b付近に付きにくく、冷蔵庫本体前面16の下側の結露防止配管17a付近に付きやすくなる傾向にある。
何故なら、冷蔵庫本体1Hの上側の扉開閉回数が多かったり、扉開時間が長いと、冷蔵庫本体1Hの上側(結露防止配管17bがある側)の温度が上がり、露点が上昇する一方、冷蔵庫本体1Hの下側(結露防止配管17aがある側)の温度が低い状態のままであり、露点が低いからである。
この場合、第1モード(第1結露防止モード)へ切替えることで、結露し易い箇所にある結露防止配管17aが上流側となり、比較的温度の高い冷媒が流れる。一方、結露しにくい箇所にある結露防止配管17b付近が下流側となり、比較的温度の低い冷媒が流れる。
これにより、冷蔵庫本体前面16の結露し易い箇所にある結露防止配管17a付近の結露防止効果を高めるとともに、冷蔵庫本体前面16の結露しにくい箇所にある結露防止配管17b付近の加熱を最小限に抑制できる。そのため、消費エネルギ量の増加を抑制することができる。
なお、扉開閉回数は、不図示のドアスイッチで開閉を検出して、一定時間に開閉した回数をカウントし、例えば、初期値の回数C=0、C=C+1の演算で求めることができる。また、扉開時間は、不図示のドアスイッチで扉開動作を検出して、水晶振動子などのタイマで扉開の時間を計測し、一定時間に扉を開いた時間を求めることができる。
<第5モード(図9、図18(3)参照)の効果>
外気が高温多湿で、かつ図1の扉5a、6a、など比較的冷蔵庫本体1の下側の扉開閉回数が多くなる場合、比較的結露は、冷蔵庫本体前面16の下側の結露防止配管17a付近に付きにくく、冷蔵庫本体前面16の上側の結露防止配管17b付近に付きやすくなる傾向にある。冷蔵庫本体1の下側の扉開閉により、比較的冷蔵庫本体1の下側(結露防止配管17a付近)の温度が上がり、冷蔵庫本体1の上側(結露防止配管17b付近)の温度が下るからである。
そこで、この場合、第5モードへ切り替えることで、上側の結露防止配管17b付近が上流側となり、比較的温度の高い冷媒が流れ、下側の結露防止配管17a付近が下流側となり、比較的温度の低い冷媒が流れる。
これにより、冷蔵庫本体前面16の結露し易い上側の結露防止配管17b付近を特に加熱し、結露防止効果を高めることができる。また、冷蔵庫本体前面16の結露しにくい下側の結露防止配管17a付近の加熱を最小限に抑制することになるため、消費エネルギ量の増加を抑制することができる。
<第1モードと第5モードを併用する効果>
外気が高温多湿で、かつ冷蔵庫本体1の全ての扉開閉回数が少ない場合、冷蔵庫本体前面16全体の開口周縁部1H2が結露しやすい状態となる。この場合、単一モードのみ(第1モード、第5モードのどちらかのみ)を使用すると、結露防止管17内の上流(高温)から下流(低温)にかけて温度が低下する温度勾配が生じる。
そのため、冷蔵庫本体前面16全体で結露防止効果が不均一になるおそれがある。つまり、結露防止管17の上流側は温度が比較的高い冷媒が流れるので、結露防止効果が高い。一方、結露防止管17の下流側は放熱するために温度が下がり、比較的温度低い冷媒が流れ、結露防止効果が低い。
そこで、単一モードのみで全体的な結露を十分に防止するためには、結露防止管17を流れる冷媒の最低温度が規定温度以下に低下しないように、高温の冷媒を結露防止管17へ多量に、つまり長い時間流す必要がある。
しかし、これにより冷蔵庫本体前面16(高温部)と貯蔵室内部(低温部)での熱交換量が増加し、消費エネルギ量が増加するおそれがある。また、単一モードのみでは、結露防止効果を発揮するのに時間がかかるおそれがあり、結露が発生し結露水が冷蔵庫1の設置面、つまり床などに落下する可能性が潜在する。
一方、第1モード(第1結露防止モード)(図5、図18(1)参照)と第5モード(第2結露防止モード)(図9、図18(3)参照)とを交互に切り替えることは、結露防止管17内の上流(高温冷媒)と下流(低温冷媒)とが交互に切り替わることになる。
これにより、冷蔵庫本体前面16全体で温度が比較的均一になるので、結露防止効果を効率的かつ効果的に作用させることができる。
すなわち、単一モード、例えば第1モード(第1結露防止モード)よりも、比較的高温の冷媒を結露防止管17へ多量に流す必要が無いため、冷蔵庫本体前面16(高温部)と貯蔵室内部(低温部)での熱交換量の増加が抑制され、消費エネルギ量の増加を抑制することができる。
さらに、第1モード(第1結露防止モード)と第5モード(第2結露防止モード)とを併用することで、結露防止効果を短時間に発揮できる。そのため、結露を効果的に抑制でき、結露水が冷蔵庫1の設置面、つまり床などに落下する可能性を抑制できる。
本実施形態では、図16から図18に示すように、連通口Cと連通口Bと連通口Dの順に図示した時計方向に1ピッチ(=θp)である場合を示したが、逆に図示の反時計方向に1ピッチ(=θp)ごとに配置した場合であっても、弁体摺接面81の形状と回転動作方向を図示とを左右対称の鏡像とすれば、図17から図18に示したと同様な連通口B、C、Dの切り替えと冷媒回路の切替動作が可能である。
5.配管の簡素化が可能である。
従来、結露防止配管17を経由する第1モード(第1結露防止モード)と結露防止配管17を迂回する第2モード(バイパスモード)とを切り替えるために冷媒切替弁と冷媒逆流防止弁とを設けた構成の場合、四方弁である冷媒切替弁は1本の流入管68と3本の連通管69を備え、冷媒逆流防止弁は1本の流入管68と1本の出口管69を備える。そのため、冷媒回路に接続するためには少なくとも6か所をロウ付けによって接続する必要がある。
これに対して、実施形態に係る冷媒切替弁60は、1本の流入管68と、3本の連通管69(69a、69b、69c)の計4本の管を備えており、他に冷媒逆流防止弁を要さないので、冷媒切替弁60を冷媒回路に接続するためには4か所をロウ付けすればよい。そのため、従来と比較し、ロウ付け個所が低減され、低コスト化が図れる。
さらに、従来の冷媒切替弁60と冷媒逆流防止弁とを備えた構成の場合には、冷媒配管の一部を冷媒逆流防止弁の一端と他端に接続するため、冷媒逆流防止弁が無い場合と比較して冷媒配管の長さが長くなる。
これに対して、本実施形態においては、冷媒逆流防止弁は設けられていないため、冷媒配管の長さを長くする必要はなく、冷媒配管の材料を節約して資源保護にも効果がある。
なお、上記の説明においては、従来の冷媒切替弁60と冷媒逆流防止弁とを備えた構成と実施形態(本発明)とを比較して説明したが、冷媒逆流防止弁を設けた構成との比較に限定されるものではなく、従来の電磁弁である冷媒切換弁を2式備えた構成と比較しても本実施形態はロウ付け個所を低減できるとともに、冷媒配管の長さを長くする必要はない。
そのため、冷媒配管の材料を節約して資源保護にも効果がある。
6.冷媒の圧力により密着性が向上する。
冷媒切替弁60において、圧縮機51からの高圧の冷媒が、第一冷媒配管55(図5参照)、流入管68(図11参照)、流入口A(図12参照)を介して、弁ケース66内の空間に流入するようになっている。このため、弁ケース66内の弁体80には、高圧の冷媒の圧力により弁体80を弁座プレート67に押圧する方向の力が加わる。これにより、弁体80の弁体摺接面81と弁座プレート67との間の密着性能が向上して封止性能が高まり、冷媒の漏洩を低減することができる。
7.冷媒切替弁60(の投影面積)の小型化が可能である。
図11に示すように、冷媒切替弁60において、ロータ70およびロータ駆動部74と一体で回転するロータピニオンギヤ75を弁体80の上に重ねて、ロータピニオンギヤ75と弁体80とを同軸に共通の回転軸である弁体軸71のまわりに回転自在に配置している。また、弁体軸71と別に設けたアイドラ軸78のまわりにアイドラ大歯車79bとアイドラピニオン79aとを一体で設けたアイドラギヤ79を配置している。
これにより、冷媒切替弁60(の投影面積)の小型化が可能である。
そして、ロータピニオンギヤ75とアイドラ大歯車79bとを噛み合わせて減速し、さらにアイドラピニオン79aと弁体ギヤ83とを噛み合わせてさらに減速させるようになっている。これにより、ロータピニオンギヤ75、アイドラギヤ79、弁体ギヤ83の3つのギヤを、弁体軸71とアイドラ軸78の2本の軸のまわりに配置することができるので、2枚のギヤの投影面積に3枚のギヤを配置でき、冷媒切替弁60を小型化することができる。
8.弁体80の回転トルクを増加できる。
ロータピニオンギヤ75から弁体ギヤ83までは2段階の減速を行うので、減速比が大きくなり、弁体80に伝達される回転トルクを大きくすることができる。そのため、弁体80の切替動作を確実にすることができる。
また、弁体80と弁座(第二の弁座プレート67b)との摩擦が増加しても回転トルクが不足することがないので、弁体80に特段の低摩擦材料を用いる必要がない。また、回転トルクの低いステータとロータの組み合わせであっても、回転トルクを大きくして動作できるので、冷媒切替弁60を低価格化することができる。
9.弁体80の第二の弁座プレート67bへの適度な押圧力を確保できる。
図11に示すように、冷媒切替弁60において、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)と弁体80を共通の弁体軸71で同軸に配置し、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)を弁体80の上に載置して、板バネ86でロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)を付勢している。
これにより、弁体80は、板バネ86の付勢力とロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)の自重により、弁座(第二の弁座プレート67b)に対して付勢されるので、適度な押圧力で弁体摺接面81が弁座(第二の弁座プレート67b)に押圧され、弁体摺接面81において冷媒を確実に閉塞する押圧を得ることができる。
10.弁体軸71を簡易な両持ち支持構造にできる。
図11に示すように、冷媒切替弁60において、弁体80を支持する弁体軸71は、弁体80と弁体摺接面81で接する弁座の第二の弁座プレート67bに設けられたロータ軸穴72と、弁ケース66の上端に設けられた凹部であるロータ軸受73とで両端を支持される両持ち構造である。
そのため、弁体80の支持剛性や精度が得やすく、弁体摺接面81において冷媒を確実に閉塞することができる。加えて、弁体軸71の周りをロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)が回転する構成であるため、ロータ軸穴72やロータ軸受73に高精度な軸受を設ける必要がなく、冷媒切替弁60の低価格化が可能である。
11.弁体軸71が長いことにより弁体80の精度が向上する。
図11に示すように、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)と弁体80を弁体軸71での同軸とすることにより、弁体軸71を長くすることができる。弁体軸71を長くすることにより、ロータ軸穴72やロータ軸受73の加工誤差に対する弁体軸71の傾きを小さくして、第二の弁座プレート67bに対する弁体軸71の直角度の精度を向上させることができる。そのため、弁体80の精度が得やすく、弁体摺接面81において冷媒を確実に閉塞することができる。
12.アイドラ軸78は片持ち支持構造であるので、冷媒切替弁60の組み立て性が向上する。
図11に示すように、冷媒切替弁60において、アイドラ軸78は片持ち構造となっており、冷媒切替弁60の組み立て性が向上する。なお、アイドラギヤ79が、上方向に移動した場合でも、アイドラ大歯車79bがロータ駆動部74と当接するので、アイドラギヤ79の脱落を防止することができる。
なお、前記したように、ロータ駆動部74に突起部74sを形成し、アイドラギヤ79に突起部79sを形成することにより、ロータ駆動部74とアイドラ大歯車79bとの接触面積を小さくすることが望ましい。これにより、ロータ駆動部74とアイドラギヤ79との間の余計な摩擦力の増加を回避できる。
<連通口B、C、Dと、弁体摺接面81と、連通凹部82との配置関係>
次に、実施形態の冷媒切替弁60において、連通口B、C、Dと、弁体摺接面81と、連通凹部82との好適な配置関係について説明する。
図16は、実施形態に係る冷媒切替弁の連通口の配置と弁体摺接面の形状を示す模式図である。
図16に示すように、連通口B、C、Dは正四角形91の頂点のうちの互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に連通口D、B、Cの順に互いに隣接して配置し、隣接する連通口D、B、C同士において、それぞれの連通口D、B、Cと弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=360゜/4=90゜となる
そこで、この角度θpを1ピッチと称すれば、連通口Bと連通口Cと連通口Dとはそれぞれ対応する頂点に互いに隣接して配置され、その間は1ピッチ(=θp)の間隔であって、それ以外の正4角形91の頂点ap1には連通口は配置されない。すなわち、連通口Dから連通口Cまでの配置される範囲は2ピッチ(=2θp)となる。
弁体80の弁体摺接面81は、2ピッチ(=2θp)の範囲すなわち3つの頂点を同時に覆うことができる構成である。
連通凹部82は、正四角形91の各1辺の両端に設けられた3つの連通口Bと連通口Cと連通口Dとを連通するよう2ピッチ(=θp)の範囲に設けられる。そして、連通口Bと連通口Cと連通口Dとを連通するよう弁体80が配置された場合には、連通口Cに隣接しかつ連通口Bとは反対側の連通口が配置されない頂点ap1は弁体摺接面81で覆われない構成である。
<連通口B、C、DのN角形配置>
説明した正四角形91の頂点に3つの連通口D、B、Cを配置した四方弁について、これを一般的に正N角形(N:4以上の整数)とした場合には以下のように記述できる。
連通口B、C、Dの配置に関しては、Nが4以上の整数である正N角形において、正4角形91を示す図16のように、3つの連通口B、C、Dを正N角形の頂点のうちの互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に連通口B、C、Dの順に互いに隣接して配置する。そして、隣接する連通口同士において、それぞれの連通口と弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=(360゜/N)となる。
そこで、この角度θpを1ピッチと称すれば、連通口Bと連通口Cと連通口Dとはそれぞれ対応する頂点に互いに隣接して配置され、その間は1ピッチ(=θp)の間隔であって、それ以外の正N角形の頂点には連通口は配置されない。すなわち、連通口Bから連通口Dまでの配置される範囲は2ピッチ(=2θp)となる。
弁体80の弁体摺接面81は、(N−2)ピッチ(=(N−2)・θp)の範囲すなわち(N−1)個の頂点を同時に覆う構成であり、弁体摺接面81は正N角形のN個の頂点のうち1つの頂点は覆わない構成である。
連通凹部82は、正N角形の各2辺の両端に設けられた3つの連通口Bと連通口Cと連通口Dとを連通するよう少なくとも2ピッチ(=θp)の範囲に設けられる。そして、連通口Bと連通口Cと連通口Dとを連通するよう弁体80が配置された場合には、連通口Cに隣接しかつ連通口Bとは反対側に位置する連通口が配置されない頂点は弁体摺接面81で覆われない構成である。
これにより、連通口Bと連通口Cと連通口Dを等角度で配置でき、連通口B、C、Dを開閉する角度が、1ピッチ(=θp)または1/2ピッチ(=θp/2)を単位として行えるので、前記の図17、図18で図示したモードを動作信頼性が高く、制御が容易に実現できる。
上述の正N角形として記述したNに4を代入すれば、実施形態の図16にて説明した正四角形91に連通口B、C、Dを配置した場合を説明することができ、連通口B、C、Dと、弁体摺接面81と、連通凹部82との好適な配置関係を示すことができる。
≪弁座構造≫
次に、実施形態の冷媒切替弁60の弁座構造について、図19を用いて更に説明する。
図19は、冷媒切替弁の第二の弁座プレート67bと弁体80と連通管69の断面を示す拡大部分断面図である。
図19に示すように、第二の弁座プレート67bの外周の第一の弁座プレート67aと嵌合する部分は、直径が縮小されて段差が設けられ、第一の弁座プレート67aの内周67a1と嵌合されて互いにロウ付けされて接合される。
第二の弁座プレート67bの中央には、貫通しない有底のロータ軸穴72が穿設され、弁体軸71を緩み嵌めで支持するようになっている。また、ロータ軸穴72に隣接して、連通管69(69b,69c,69d)がそれぞれ接続される連通孔88(連通管穴87)が開口されている。
なお、図19では、連通管69(69b,69c,69d)がそれぞれ接続される3つの連通孔88(連通管穴87)の一つを示している。
ここで、連通孔88(連通管穴87)は、弁体80が配置される側は、直径d0(例えば、φ1mm程度)の連通孔88が開口され、弁体80が配置される側の反対側の連通管穴87は、直径(直径d1)が拡大(d1>d0)されている。連通管穴87の直径d1の部分に、連通管69が嵌合されてロウ付けされて接合される。
これら連通管69の接続される連通孔88、連通管穴87は、弁体80の弁体摺接面81に設けられた連通凹部82に対応して配置するために、弁体軸71に近接した、図15にて説明した半径R(例えば、2−4mm程度)の位置に設ける必要がある。
一方、連通管69は冷媒配管として銅管を用いるのが一般的であり、連通管69を嵌合してロウ付けする連通管穴87は、連通孔88の内径より太い直径d1(例えば、φ3mm程度)であり、ロウ付けする際に第二の弁座プレート67bに対して位置決めするために、ある程度の深さt2(例えば、2mm程度)が必要となる。
ここで、第二の弁座プレート67bの厚さをt0、有底のロータ軸穴72の深さをt1、連通管69b、連通管69c、連通管69dを嵌合される深さをt2とすれば、t0>(t1+t2)なる関係を満たせば、ロータ軸穴72と連通管穴87とが干渉して穴があいて連通管69をロウ付けする際にロータ軸穴72にロウが流れ込むことを防止でき、好適である。これは、例えば、t0=5mm、t1=t2=2mmとして実現できる。
なお、弁体軸71は、有底のロータ軸穴72に嵌合されて固定されるものであり、ロウ付けされないので、弁体軸71と第二の弁座プレート67bの接合部にロウが表面張力によって隅部にフィレット状にはみ出すことがなく、はみだしたロウによって弁体が第二の弁座プレート67bへの密着を妨げられることがないという効果がある。
(弁体80の中心配置の効果)
図10から図13に示す弁ケース66と第一の弁座プレート67aの外周とは、溶接、例えばTIG溶接(タングステン・不活性ガス溶接)やレーザ溶接によって密封される構成である。一方、弁体80やアイドラギヤ79は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)などの耐熱性樹脂で製作されるものの、温度上昇には限界がある。特に、弁体80の弁体摺接面81は、わずかな熱変形が生じても冷媒を封止できなくなるおそれがあるので、弁体80の温度上昇を抑制する構成が望ましい。
本実施形態に係る冷媒切替弁60の構成では、弁体80は、ロータ70と同軸に配置され、弁ケース66の略中心と弁座プレート67(第一の弁座プレート67a、第二の弁座プレート67b)の中心に設けられた弁体軸71のまわりに回動するように配置される構成である。そのため、弁体80は、図11に示すように、弁ケース66と第一の弁座プレート67aとが溶接される外周からは最も遠い位置に配置される。
これにより、溶接時の熱が最も伝わりにくく温度上昇しにくい位置に弁体80が配置されているので、弁ケース66と第一の弁座プレート67aの接合時における弁体80の熱変形を抑制できるという効果がある。
図17に示す実施形態の(1)第1状態や(3)第3状態や(4)第4状態において、冷媒は連通凹部82を通って流れるようになっている。
ここで、連通凹部82の断面寸法として、図19に示す連通凹部82の幅wを、概ね連通孔88の直径d0と等しいかやや大きい値とし、図19に示す連通凹部82の深さhを概ねwと等しい寸法とすることが望ましい。
このような寸法とすることで、冷媒が連通口Dから連通凹部82に流入する際に、流路が急拡大して圧力損失を生じることを抑制できる。また、流路が縮小されて流速が高まり動圧が上昇して弁体80が浮上することを防止できるので好適である。
≪液封時の動作≫
次に、図20を用いて、冷媒経路(冷媒回路)に所謂液封が生じた場合について説明する。ここで、液封とは、両端が閉じられた冷媒回路、即ち閉回路が液体の冷媒で満たされ、その後温度上昇して冷媒が熱膨張することで冷媒回路配管内部や弁体内部に高圧が生じる現象である。
前記したように、例えば冷媒切替弁60における第5状態(図18(5)参照)において第二冷媒配管56(および結露防止配管17)は、両端を弁体80で閉塞された閉回路となる。
ちなみに、冷媒切替弁60における第5状態(図18(5)参照)では、弁ケース66は内部の体積が比較的大きな凝縮器52と連通する状態となっているので、封入された総冷媒量の体積(液体時)よりも閉回路の体積(凝縮器52、第一冷媒配管55、弁ケース66)を大きくすることができるので、液封を防止することができる。
また、冷媒切替弁60の連通口Cと圧縮機51とで閉じられた第三冷媒配管57や冷却器7についても、蒸発器として機能する冷却器7の内部の体積が比較的大きいため、液封を防止することができるようになっている。
図20は、連通管69側の圧力が上昇した際の冷媒切替弁60の第二の弁座プレート67bと弁体80と連通管69の断面を示す拡大部分断面図である。
閉回路の内部が全て液体の冷媒で満たされて、その後温度上昇して冷媒が熱膨張すると、熱膨張した冷媒の圧力P2が、連通管69から弁体80に(図示下方から上方に)向けて加わる。
ところで、図11ないし図14により説明したように、弁体80は、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)が上に載置され、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)の自重と板バネ86の付勢力によって、第二の弁座プレート67bに対して予圧される構成である。また、弁体80には、弁ケース66内部の冷媒の圧力P1に起因する押圧力が加わる。
ここで、冷媒の圧力P2がP1より大となり、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)の自重、板バネ86の付勢力、および圧力P1に起因する押圧力の合計を上回る力を受けると、板バネ86が、冷媒の圧力P2が加わる方向に弾性変形して、図20に示すように、弁体軸71に沿って、弁体80およびロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)が第二の弁座プレート67bから浮上する方向に移動する。
弁体80が浮上することにより、連通管69内の冷媒は、弁体80と第二の弁座プレート67bの隙間から、弁ケース66内部に流出して、連通管69内の圧力が低下する。そして、連通管69内の圧力が低下すると、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)の自重と板バネ86(図13参照)の付勢力によって、弁体80は、第二の弁座プレート67bに密着する。
このように、弁体80は第二の弁座プレート67bから浮上することができるので、連通管69内の圧力が異常に上昇することを防止することができるという効果がある。
なお、連通管69内の圧力が異常に上昇することを防止する効果は、連通管69内が液体冷媒で満たされる液封の状態に限られるものではなく、連通管69内部は気体のみまたは気体と液体の混合状態であって、温度上昇によって熱膨張して圧力が上昇した場合にも同様な効果がある。
<<その他の実施形態>>
1.前記実施形態においては、連通口の配置を正多角形の頂点位置にあるとしたが、実施形態のように弁体の回動に伴う連通口の開閉動作が同様であれば、1ピッチの角度(θp)を正多角形の場合の(2π/N)よりもずらした角度としてもよい。
2.前記実施形態では、弁座プレート67を、第一の弁座プレート67aと第二の弁座プレート67bとの2つの部品で構成した場合を例示したが、弁座プレート67を一つの部品で構成してもよい。
3.前記実施形態では、弁体80とロータピニオンギヤ75とを弁体軸71まわりに回転自在とした場合を例示したが、弁体80とロータピニオンギヤ75とを別の軸まわりに回転自在と構成してもよい。
しかし、弁体80とロータピニオンギヤ75と1本の弁体軸71まわりに回転自在とした場合、スペースが少なく済み、かつ部品数が少なく、組み立ても容易なのでより望ましい。
4.前記実施形態では、連通口B、C、Dの配置として正N角形のN=4の場合を例示したが、正N角形は、以下の特性をもつ。
正N角形のNは大きくなると連通口B、C、Dを配置しない正N角形の頂点が多くなるとともに、1ピッチ(=θp)の角度が小さくなり、かつ正N角形の外形が大きく なる傾向をもつ。
何故なら、冷媒切替弁60の確実な動作のためには、連通口B、C、D間の距離が一定以上あった方が望ましいからである。そのため、連通口B、C、D間の距離に係わる1ピッチ(=θp)の角度が小さくなった場合、動作信頼性の点から、冷媒切替弁60の正N角形の外形を大きくして、連通口B、C、D間の距離をかせぐ(確保する)こととなる。
上述のことから、例えばN=4、5、6程度とした場合には、1ピッチ(=θp)の角度が比較的大きく、正N角形の外形を大きくすることなく連通口B、C、D間の距離を確保できる。
そのため、冷媒切替弁60の外形を大きくすることなく動作信頼性を確保できることから、N=4、5、6程度が好ましい。
なお、前記したN=4の場合が、冷媒切替弁60が最も小型でありながら動作信頼性が高くできるので、最も好ましい。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能であり、本発明の範囲内で様々な修正と変更が可能である。すなわち、本発明の具体的形態は、本発明の趣旨を変更しない範囲において適宜、任意に変更可能である。
1 冷蔵庫(機器)
1H2 開口周縁部
7 冷却器(蒸発器)
17 結露防止配管(冷媒流通部)
51 圧縮機
52 凝縮器
54 減圧手段
60 冷媒切替弁
66 弁ケース(ケース)
67a 第一の弁座プレート(ケース)
67b 第二の弁座プレート(弁座)
68 流入管
69 連通管
69b 連通管(第1連通管)
69c 連通管(第2連通管)
69d 連通管(第3連通管)
70 ロータ
71 弁体軸
80 弁体
81 弁体摺接面
82 連通凹部
87 連通管穴(連通管接続部)
88 連通孔(連通管接続部)
90 正N角形
91 正4角形
A 流入口(流入管接続部)
B 連通口(第一の連通口、連通管接続部、冷媒流通部の一方端側)
C 連通口(第二の連通口、連通管接続部)
D 連通口(第三の連通口、連通管接続部、冷媒流通部の他方端側)
ap1 頂点

Claims (5)

  1. 弁体軸まわりに回動自在に支持される弁体と
    前記弁体を内在するケースと、
    前記ケースの一端に設けられた弁座と、
    前記ケース内部に一端を開口して、流入管が接続される流入管接続部と、
    前記弁座の前記ケース内部に一端を開口して、連通管が接続されるとともに前記弁体の回動により開放ないし閉塞される複数の連通管接続部とを備え、
    前記弁体は、
    前記流入管と前記第1連通管を連通し、前記第2連通管と前記第3連通管を連通する第1状態と、
    前記第2連通管を閉塞する第2状態と、
    前記流入管と前記第3連通管を連通し、前記第1連通管と前記第2連通管を連通する第3状態と、
    前記流入管は前記第1連通管と前記第2連通管と前記第3連通管のいずれとも連通せず、前記第1連通管と前記第2連通管と前記第3連通管を連通する第4状態と、
    前記流入管と前記第2連通管を連通し、前記第1連通管と前記第3連通管を閉塞する第5状態とを
    切り替えることを特徴とする冷媒切替弁。
  2. 弁体摺接面を有し、弁体軸まわりに回動自在に支持される弁体と、
    前記弁体を内在するケースと、
    前記ケースの一端に設けられ前記弁体摺接面が摺接する弁座と、
    前記ケース内部に一端を開口して、流入管が接続される流入管接続部と、
    前記弁座の前記ケース内部に一端を開口して、連通管が接続される第一の連通口、第二の連通口、および第三の連通口を備え、
    前記弁体摺接面と前記弁体摺接面に設けられる連通凹部によって、前記弁体の回動に伴って前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口とを開放ないし閉塞し、
    前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口は、前記弁体軸を中心として配置されたNが4以上の整数である正N角形の互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に配置され、
    前記正N角形の隣接する頂点が中心と成す角度θp=(360゜/N)としたときに前記弁体摺接面は、前記弁体の回動角度(N−2)・θpの範囲に設けられ、
    前記連通凹部は、隣接した前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口とを連通可能な範囲に設けられ、
    前記連通凹部が前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口とを連通する位置に前記弁体が回動した場合には、前記第二の連通口に隣接しかつ前記第一の連通口とは反対側に位置して連通口が配置されない前記正N角形の頂点は、前記弁体摺接面によって覆われない
    ことを特徴とする冷媒切替弁。
  3. 前記N=4、5、6の何れかである
    ことを特徴とする請求項2に記載の冷媒切替弁。
  4. 減圧手段と、
    前記減圧手段の下流に配置される蒸発器と、
    前記蒸発器の下流に配置される圧縮機と、
    前記圧縮機の下流に配置される凝縮器と、
    冷媒が流通可能な冷媒流通部と、
    前記減圧手段の上流側、前記凝縮器の下流側、前記冷媒流通部の一方端、および、前記冷媒流通部の他方端が接続される冷媒切替弁とを備え、
    前記冷媒切替弁は、
    前記凝縮器の下流側と前記冷媒流通部の一方端を連通させるとともに、前記冷媒流通部の他方端と前記減圧手段の上流側を連通させる第1モードと、
    前記冷媒流通部を経由せずに、前記凝縮器の下流側と前記減圧手段の上流側を連通させる第2モードと、
    前記減圧手段の上流側への連通を閉塞する第3モードと、
    前記凝縮器の下流側が前記冷媒流通部と連通しないとともに、前記冷媒流通部の両端と前記減圧手段の上流側を連通させる第4モードと、
    前記第1モードと逆方向に、前記凝縮器の下流側と前記冷媒流通部の他方端を連通させるとともに、前記冷媒流通部の一方端と前記減圧手段の上流側を連通させる第5モードとを
    切り替えることを特徴とする機器。
  5. 前記冷媒流通部は、
    前記機器の開口周縁部に配設される結露防止配管である
    ことを特徴とする請求項4に記載の機器。
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