JP6139928B2 - 冷媒切替弁を備える機器 - Google Patents
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特許文献1(特開2009−79837号公報)には、要約の解決手段欄に、「冷蔵庫は、開口部を有する断熱箱体と、断熱箱体の内部を複数の貯蔵室に区切るための断熱仕切部と、断熱扉と、冷媒配管と、圧縮機と、凝縮器と、冷媒を圧縮機から凝縮器まで流通させるための第一の流路とを備え、断熱仕切部は、断熱扉が開口部を閉塞している場合に断熱扉に対向する断熱仕切部前面を有し、さらに、断熱仕切部前面の周辺に冷媒を流通させるための仕切部結露防止配管を備え、第一の流路に冷媒を流通させるか、または、圧縮機から仕切部結露防止配管を経て凝縮器まで冷媒を流通させるかを切替えるための電磁四方弁を備える。」ことが開示されている。
前記弁体は、前記第1・第2・第3連通管を閉塞可能な弁体摺接面と、該弁体摺接面に設けられ、前記第1・第2・第3連通管を互いに連通させることができる連通溝と、を備える。
前記弁体に対して一方側に前記流入管接続部が位置する。
前記弁体は、前記流入管が前記第1連通管と前記第2連通管と前記第3連通管の何れとも連通せず、かつ前記第3連通管は閉塞され、かつ前記第1連通管と前記第2連通管を連通する第1状態と、前記第2連通管を閉塞する第2状態と、前記流入管と前記第2連通管を連通し、前記第1連通管と前記第3連通管を閉塞する第3状態と、前記流入管と前記第1連通管を連通し、前記第2連通管と前記第3連通管を連通する第4状態とを切り替える。
第1の本発明の機器は、減圧手段と、前記減圧手段の下流に配置される蒸発器と、前記蒸発器の下流に配置される圧縮機と、前記圧縮機の下流に配置される凝縮器と、冷媒が流通可能な冷媒流通部と、前記減圧手段の上流側、前記凝縮器の下流側、前記冷媒流通部の一端、および前記冷媒流通部の他端が接続される前記冷媒切替弁とを備える。
そして、前記冷媒切替弁は、前記凝縮器の下流側と前記冷媒流通部の一端とを連通させるとともに、前記冷媒流通部の他端と前記減圧手段の上流側とを連通させる第1モードと、前記冷媒流通部を経由せずに、前記凝縮器の下流側と前記減圧手段の上流側とを連通させる第2モードと、前記減圧手段の上流側への連通を閉塞する第3モードと、前記凝縮器の下流側および前記前記冷媒流通部の一端を閉塞するとともに、前記冷媒流通部の他端と前記減圧手段の上流側とを連通させる第4モードとを切り替えている。
図1は、第1実施形態の冷蔵庫を前方から見た正面外観図である。図2は、冷蔵庫の庫内の構成を表す図1のE−E断面図である。図3は、冷蔵庫の庫内の機能構成を表す正面図である。図4は、図2の冷却器近傍を拡大して示す要部拡大説明図である。
第1実施形態に係る冷媒切替弁60(図9等参照)を説明する前に、まず、冷媒切替弁60(図9等参照)を備える機器として、冷蔵庫1を例として挙げ、図1から図4を用いて説明する。
すなわち、上断熱仕切壁11aにより、冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室2と、冷凍温度帯の貯蔵室である上段冷凍室4および製氷室3(図1参照、図2中で製氷室3は図示せず)とが断熱して隔てられている。また、下断熱仕切壁11bにより、冷凍温度帯の貯蔵室である下段冷凍室5と、冷蔵温度帯の貯蔵室である野菜室6とが断熱して隔てられている。
引き出し式の扉をもつ製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5および野菜室6は、各貯蔵室の前方に備えられた各扉3a、4a、5a、6aの後方に一体に、収納容器3b、4b、5b、6bがそれぞれ設けられている。そして、扉3a、4a、5a、6aの不図示の取手部に手を掛けて手前側に引き出すことにより、収納容器3b、4b、5b、6bが引き出せるようになっている。
ここで、冷蔵庫本体1Hの各扉2a、2b、3a、4a、5a、6aを開くと、温かい外気が冷蔵庫本体前面16の開口周縁部1H2と接触する。特に、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5内は氷点下の冷凍温度帯(例えば、−18℃)であるため、扉3a、4a、5aを開いた場合、冷蔵庫本体前面16の開口周縁部1H2に外気が触れて冷却されることで露点以下となり、冷蔵庫本体前面16に、外気中の水分が結露しやすい状態となる。
さらに、冷蔵庫本体前面16に結露した状態で扉3a、4a、5aを閉じると、ドアパッキン15と冷蔵庫本体前面16との間の水滴が氷点下に冷却され、凍結するおそれがある。凍結は、熱漏洩やドアパッキン15の損耗の起因となる。
そこで、図2、図3に示すように、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5の開口周縁部1H2には、結露防止を目的に開口周縁部1H2を温め露点の温度を上げるため、後記する凝縮器52を通過した後の高温の冷媒を通過させる冷媒配管17が埋設されている。ここで、冷媒配管17を流れる冷媒の温度(後記の凝縮器52を通過した後の冷媒の温度)は、庫外温度(外部空間の温度)よりも高温であり、例えば、庫外温度が30℃の際に33℃程度となるように設定している。
なお、本第1実施形態において、結露防止配管17は、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5の開口周縁部1H2に設ける構成としたが、冷蔵室2、野菜室6の開口1H2に設ける構成であってもよく、この場合、同様に、結露防止の効果が得られる。
図2、図3に示すように、冷却器7は、下段冷凍室5のほぼ奥側に備えられる冷却器収納室8内に配設されている。冷却器7は、冷却器配管7dに伝熱面積を広げるための多数のフィンが取り付けられて構成され、冷却器配管7d内の冷媒と空気との間の熱交換が行われている。
図4に示すように、製氷室3、上段冷凍室4、下段冷凍室5にそれぞれ冷気を吹き出す吹出口3c、4c、5cが形成されている冷凍温度帯室背面仕切29は、上段冷凍室4、製氷室3および下段冷凍室5と、冷却器収納室8との間を区画する。
また、送風機カバー31の上部には、吹出口31aが形成されており、吹出口31a近くに冷凍温度帯室冷気制御手段21が設けられている。
また、送風機カバー31は、庫内送風機9の前面に整流部31bを備えている。整流部31bは、吹き出す冷気が引き起こす乱流を整流して、騒音の発生を防止するようになっている。
冷却器7の冷気が何れの貯蔵室へ送られるかは、図2、図3に示す冷蔵温度帯室冷気制御手段20および冷凍温度帯室冷気制御手段21の開閉により制御される。
ここで、冷蔵温度帯室冷気制御手段20は、独立した2つの第一・第二の開口部20a、20b(図3参照)を備える所謂ツインダンパであり、第一の開口20aを開閉することで、冷蔵室送風ダクト22への送風を制御し、第二の開口20bを開閉することで、野菜室送風ダクト25への送風を制御する。
冷蔵室2の冷却に際しては、冷蔵温度帯室冷気制御手段20の第一の開口20aを開状態とすると、冷気は、冷蔵室上流ダクト23(図4参照)および冷蔵室送風ダクト22を経て、多段に設けられた吹出口2c(図3参照)から冷蔵室2に送られる。そして、冷蔵室2を冷却した冷気は、冷蔵室2の下部に設けられた戻り口2dから冷蔵室戻りダクト24を経て、冷却器収納室8内にその側方下部から流入し、冷却器7と熱交換され冷却される。
野菜室6の冷却に際しては、冷蔵温度帯室冷気制御手段20の第二の開口20bを開状態とすると、冷気は、冷蔵室上流ダクト23および野菜室送風ダクト25(図3参照)を経て、吹出口6c(図3参照)から野菜室6に送られる。そして、野菜室6を冷却した冷気は、戻り口6dを経て、冷却器収納室8内にその下部から流入し、冷却器7と熱交換され冷却される。
ちなみに、野菜室6を循環する風量は、冷蔵室2より冷蔵温度がやや高めのため、冷蔵室2を循環する風量や冷凍温度帯室(3、4、5)を循環する風量に比べて少なくなっている。
冷凍室(3、4、5)の冷却に際しては、冷凍温度帯室冷気制御手段21を開状態とすると、冷気は、製氷室送風ダクト26aや上段冷凍室送風ダクト26bを経て、吹出口3c、4cからそれぞれ製氷室3、上段冷凍室4に送られる。また、冷気は、下段冷凍室送風ダクト27(図2参照)を経て、吹出口5cから下段冷凍室5に送られる。このように、冷凍温度帯室冷気制御手段21は、送風機カバー31(図4参照)の上方に取り付けられ、その下方に配置される冷凍室(3、4、5)への送風を容易にしている。
ちなみに、冷凍室戻り口28の横幅寸法は、冷却器7の幅寸法とほぼ等しい横幅である。
以上説明したように、冷蔵庫本体1Hの各貯蔵室へ送風する冷気の切り替えは、冷蔵温度帯室冷気制御手段20および冷凍温度帯室冷気制御手段21をそれぞれ適宜開閉制御することにより行われる。
図4に示すように、冷却器7の下方には、除霜手段である除霜ヒータ35が設置されている。除霜ヒータ35の上方には、除霜水が除霜ヒータ35に滴下することを防止するため、上部カバー36が設けられている。
冷却器7およびその周辺の冷却器収納室8の壁に付着した霜の除霜(融解)によって生じた除霜水は、冷却器収納室8の下部に備えられた樋32に流入した後に、排水管33を介して機械室50に配設された蒸発皿34に達して貯留され、後記の圧縮機51(図3参照)や凝縮器52で発生する熱により蒸発させられ、冷蔵庫1外に排出される。
図3に示すように、断熱箱体10の下部背面(奥)側には、機械室50が設けられている。
機械室50には、冷媒を圧縮して高温、高圧にして吐出する圧縮機51と、冷媒と空気とを熱交換させる凝縮器52と、凝縮器52における冷媒と空気の熱交換を促進させる庫外送風機53と、細管である減圧手段54と、冷媒切替弁60とが配置されている。
なお、圧縮機51、凝縮器52、減圧手段54、および、冷媒切替弁60は、冷却器7や結露防止配管17と配管で接続され、冷媒が流通する冷媒経路(冷媒回路)(図5から図8を用いて後記)が形成されている。
図2に示すように、冷蔵庫本体1Hの天井壁1H1の上面奧側には、制御手段として、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のメモリなどを有するマイクロコンピュータや、インターフェース回路等を実装した制御手段である制御基板41が配置されている。
以上が、機器である冷蔵庫1の構成である。
次に、第1実施形態に係る冷媒切替弁60(図3、図9等参照)を備える冷蔵庫1の冷媒経路(冷媒回路)、運転モードについて、図5から図8を用いて説明する。
図5は、第1実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第1モードを示す図である。図6は、第1実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第2モードを示す図である。図7は、第1実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第3モードを示す図である。図8は、第1実施形態に係る冷媒切替弁60を用いた冷媒経路の第4モードを示す図である。
図6の第2モードは、結露の可能性がない環境において、結露防止配管17を冷媒がバイパスするバイパスモードである。
図7の第3モードは、圧縮機51を停止する停止モードである。
図8の第4モードは、結露防止配管17から冷媒を回収して省エネを図る冷媒回収モードである。
すなわち、流入口Aには、流入管68が接続され、3つの連通口B、C、Dには、それぞれ連通管69b、69c、69dが接続されている。
図5に示す第1モード(結露防止モード)においては、冷媒切替弁60は、流入口Aと連通口Bとが連通し(冷媒流れL1)、連通口Cと連通口Dとが連通(冷媒流れL2)する。
圧縮機51によって圧縮された高温高圧の冷媒は、凝縮器52に流入し、凝縮器52で空気(庫外空気)と熱交換して冷却される。凝縮器52から流出した冷媒は、第一冷媒配管55を通って、冷媒切替弁60の流入口Aに流入し、冷媒流れL1に示すように、連通口Bから流出する。そして、第二冷媒配管56を通って、結露防止配管17に流入する。
このように、第1モード(結露防止モード)では、結露防止配管17を通る冷媒温度は、冷蔵庫本体1Hが設置された外気温度よりも高くなるので、外気が高温高湿な場合であっても、冷蔵庫本体1Hの開口周縁部1H2の温度が上昇し、冷蔵庫本体1Hの開口周縁部1H2の結露を抑制することができる。
図6に示すように、第2モード(バイパスモード)においては、冷媒切替弁60は、流入口Aと連通口Cとが連通し(冷媒流れL3)、連通口Bおよび連通口Dは、他と連通しない。
圧縮機51により圧縮された高温高圧の冷媒は、凝縮器52に流入し、凝縮器52で空気(庫外空気)と熱交換することにより冷却される。凝縮器52から流出した冷媒は、第一冷媒配管55を通って、冷媒切替弁60の流入口Aに流入し、冷媒流れL3に示すように、連通口Cから流出して、第三冷媒配管57を通って、細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となり、蒸発器である冷却器7(冷却器配管7a)に流入する。冷却器7(冷却器配管7d)(図2参照)に流入した低温の冷媒は、冷却器7で周囲空気と熱交換して蒸発し、圧縮機51に戻る。
冷媒切替弁60の第1モード(結露防止モード)と第2モード(バイパスモード)は、図2に示す外気温度センサ42や外気湿度センサ43の検知結果に基づいて結露のおそれがあるか否かを判定する。
そして、結露の可能性がある場合は第1モード(結露防止モード)とし、結露のおそれがない場合には第2モード(バイパスモード)とするようモードを切り替えると、結露しそうな必要な時だけ結露を防止でき、それ以外の時、つまり結露しそうでない時は熱漏洩を抑制でき、消費電力を低減するのに効果的である。
図7に示す第3モード(停止モード)において、圧縮機51は停止している状態となっており、冷媒切替弁60は連通口Cを閉塞している。
第3モードにおいては、連通口Cを閉塞することで、冷媒が循環する回路を遮断するようになっている。すなわち、冷媒切替弁60の連通口Cが遮断されていることにより、第一冷媒配管55や凝縮器52、第二冷媒配管56や冷媒結露防止配管17内の比較的高温な冷媒が、第三冷媒配管57や冷却器7に流れ込むことを遮断される。これにより、冷却器7の温度上昇を防止できる。
圧縮機51の停止時に冷媒切替弁60を第3モード(停止モード)とすることにより、冷却器7内の冷媒を低温で維持することができる。そのため、圧縮機51の再起動時には、冷却器7内の冷媒が低温であることから、熱交換効率が高い状態にあり、冷蔵庫1の省エネルギ性能を向上できる。
図8に示すように、第4モード(冷媒回収モード)において、冷媒切替弁60は、流入口Aと連通口Dは閉塞されて他と連通しないようになっており、連通口Bと連通口Cは互いに連通し、冷媒が、冷媒流れL4のように流れる。
流入口Aはいずれの連通口B、C、Dとも連通しないので、圧縮機51を運転しても冷媒は流れることはなく、圧縮機51の高圧側吐出側51oよりも下流側の凝縮器52、第一冷媒配管55は圧縮機51の高圧側吐出口51oと連通して高圧の状態となる。
以上が冷蔵庫1の冷媒回路と第1〜第4モードの運転モードである。
次に、第1実施形態に係る冷媒切替弁60の構成と動作について、図9から図13を用いて説明する。
図9は、第1実施形態に係る冷媒切替弁60の外観を示す斜視図である。図10は、図9のF−F断面図である。図11は、図9のG方向矢視図である。図12は、冷媒切替弁60の内部構成を示す斜視図であり、冷媒切替弁60からステータケース61と弁ケース66とを仮想的に取り外して透視した斜視図である。図13は、ロータピニオンギヤ75とアイドラギヤ79と弁体80の構成を示す斜視図であり、ロータ70から弁体80に至るまでのギヤを用いた駆動力の伝達手段の構成を示す。
図10に示すように、第一の弁座プレート67aには、1つの流入管68が、ロウ付けによって接合部を密封するように結合され、弁ケース66の内部と連通している。
第一の弁座プレート67aと第二の弁座プレート67bの中心位置には、弁体軸71の嵌合孔であるロータ軸穴72が第二の弁座プレート67bを貫通しないよう形成されている。そして、第一の弁座プレート67aと第二の弁座プレート67bとは、弁体軸71に同軸に配置されている。
弁体軸71は、一端部のロータ軸穴72と他端部のロータ軸受73に、緩み嵌めで組み立てられている。つまり、弁体軸71は、一端部のロータ軸穴72と他端部のロータ軸受73より若干大きな径を有しており、一端部のロータ軸穴72と他端部のロータ軸受73に対して抜き差し自在となっている。
これにより、冷媒切替弁60は、弁体軸71が取り外し自在なため、良好な組み立て性と取り扱い性を有している。
図11に示すように、冷媒切替弁60の下面に開口される連通口B、連通口C、および連通口Dは、弁体軸71(ロータ軸穴72)を中心した同一円上に配置されている。
連通口B、連通口C、および連通口Dの好適な配置角度については、後に詳述する。
なお、連通口B、連通口C、および連通口Dの位置は、弁体軸71まわりの互いの配置関係を満たすものであれば、流入口Aないしアイドラ軸78に対しては本例の位置関係に限られるものではない。
ロータ70は、ロータ駆動部74に一体に支持され、弁体軸71を回転中心軸として、ロータ70とロータ駆動部74とが一体として回転するようになっている。図12に示すように、ロータ駆動部74の下部にロータピニオンギヤ75が形成されている。すなわち、ロータ70が回転すると、ロータ駆動部74およびロータピニオンギヤ75が一体に回転するようになっている。
弁体80は、一面を弁体摺接面81(図13参照)として弁座プレート67と接しながら、弁体軸71を中心として回動するようになっている。
弁体80が回動することで、弁座プレート67に設けられた連通口B、C、D(図11参照)を開閉する構成である。
ロータ駆動部74と一体に形成されたロータピニオンギヤ75は、ロータピニオンギヤ75の下端部の回転軸周囲に設けられた凸部であるロータ駆動部先端76が弁体80の上面に載置されている。そして、ロータピニオンギヤ75と弁体80とは、共通の中心軸である弁体軸71のまわりにそれぞれロータ駆動軸穴77と弁体軸穴85を介して回転自在に配置されている。
図10、図12に示すように、弁ケース66の上面内側に向けて一部を放射状に腕を伸長した付勢手段である板バネ86が、ロータ70を支持し一体として回転するロータ駆動部74の上面に配置されている。
図10、図12に示すように、アイドラ軸78には、アイドラ大歯車79bとアイドラピニオン79aとを有するアイドラギヤ79が回転自在に軸支されている。アイドラ大歯車79bはロータピニオンギヤ75と噛み合い、アイドラピニオン79aは弁体ギヤ83と噛み合って減速する。ロータ70からの回転トルクは、ロータピニオンギヤ75、アイドラ大歯車79b、アイドラピニオン79a、弁体ギヤ83の順に減速しながら伝達される。なお、ロータ70からの回転トルクは、弁体ギヤ83までに減速される分、大きくなる。
(回転トルク)×(減速比)=一定 の関係から、弁体80はロータ70により生じるトルクの7.2倍のトルクで回転する。そのため、弁体80の回転トルクに余裕があり、弁体80の切替動作を確実に駆動することができる。
次に、図10〜図12を用いて、流入管68と、第二の弁座プレート67bないし弁体80と、アイドラ軸78ないしアイドラギヤ79との好適な配置関係について説明する。
図10〜図12に示すように、流入管68は弁ケース66の内部に連通しており、弁ケース66内には流入口Aから冷媒が高速に噴出する。冷媒は、流入管68を通って、弁ケース66内に流入した際には流路面積が拡大されて流速は低下し、弁体80の切替状態に応じて開放された流出口B、C、Dの何れかから流出管69へと流出される。
また、図13に示すように、弁体80の一部は弁体ギヤ83の外周よりも凸形状のストッパ84が形成されている。この構成により、弁体80が時計まわりまたは反時計まわりに最大角度回転した際には、凸形状のストッパ84が、アイドラギヤ79のアイドラピニオン79aよりも下側に突出した円筒状のアイドラストッパ79cに当接して弁体ギヤ83の回転角度を所定の角度範囲に制限する。
なお、弁体ギヤ83の回転角度は、必要な回動角度の範囲を確保するため、後記する弁体80の切替動作に必要な回動角度の範囲に加えて、所定の角度例えば8°程度の角度を余分に回動してから当接して回動を停止するよう構成されている。
図12に示すように、アイドラギヤ79には、アイドラ大歯車79bの上面に円周状の突起部79sが形成されている。また、図10に示すように、ロータ駆動部74には、円周状に突起部74sが形成されている。アイドラギヤ79のアイドラ軸78は、片持ちの構造であるが、アイドラギヤ79の軸方向の位置が上方向にずれた場合、アイドラギヤ79の突起部79sがロータ駆動部74の突起部74sに当接してそれ以上移動することができないようになっている。これにより、アイドラギヤ79が片持ちのアイドラ軸78から脱落することが防止される。
次に、弁体80による連通口B、C、Dの開閉動作について図14〜図17を用いて説明する。
弁座プレート67の連通口B、C、Dの配置として、仮想的な正多角形(Nを4以上の整数とする正N角形)の頂点に連通口を配置するのが、連通口B、C、Dを弁体80により開閉する点、弁体80の回動制御の容易性等から、より好適である。そこで、正多角形における辺と頂点の関係を図14により説明する。
正N角形90の1辺と半径Rの円の中心Oとを結んだ3角形は、2辺の長さがR、1辺の長さがpの二等辺三角形であり、長さRである2辺のなす角は(2π/N)ラジアンとなる。ここで、長さpの1辺の中点をuとすると、三角形Ouvにおいて、uv=(p/2)、Ov=R、∠uOv=(π/N)ラジアンなので、
uv=(p/2)=R・sin(π/N)・・・・(式1)
の関係があり、変形すると
R=p/[2・sin(π/N)]・・・・・・・(式2)
となる。
したがって、式2は
R=(d+gap)/[2・sin(π/N)]・・・・(式3)
と表される。
具体例として、gapを加工する上での最小寸法とすれば、その時に求められる半径Rが最小配置半径となり、Nが小さいほど半径Rは小さくなるので、弁体80が小型化できて好適である。
N=4の場合には、最小配置半径R=(2.8+0.5)/[2・sin(π/4)]=2.3mm、
N=5の場合には、最小配置半径R=(2.8+0.5)/[2・sin(π/5)]=2.8mm、
N=6の場合には、最小配置半径R=(2.8+0.5)/[2・sin(π/6)]=3.3mm
となる。
ここで、第1実施形態においては、1辺の長さをpとする正4角形91の頂点に、連通口B、C、Dを配置する。
隣接する連通口B、C、D同士において、それぞれの連通口B、C、Dと弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=(2π/N)ラジアン=360゜/4=90゜となるので、この角度θpを1ピッチと称する。
ここで、連通口Bと連通口Cと連通口Dとはそれぞれ対応する頂点に互いに隣接して配置され、その間は時計方向に1ピッチ(=θp)(図15参照)の間隔であって、連通口Bと連通口Dとの間にある正4角形91の頂点ap1には連通口は配置されない。すなわち、連通口Bから連通口Dまでの配置される範囲は2ピッチ(=2θp)となる。
本実施形態では反時計方向に3ピッチ(=3θp)回動するものとし、それぞれの方向に1ピッチ(=θp)回動する毎に連通口B、C、Dの開閉状態が変化する。
上述の連通口B、C、Dの開閉状態を、図16により説明する。
図16は、弁体80の弁体摺接面81が弁体軸71のまわりに反時計方向に
(1)は図15と同じく角度=0の第1状態、
(2)は1ピッチ(=θp)回動した第2状態、
(3)は2ピッチ(=2θp)回動した第3状態、
(4)は3ピッチ(=3θp)回動した第4状態
を図示している。
図17は、冷媒切替弁60が図16(1)の第1状態から(4)の第4状態に対応して弁体80が1ピッチ(=θp)ずつ順次回動した際の冷媒回路を説明する模式図である。図17において、連通口Bおよび連通口Dは第二冷媒配管56の両端が接続されており、結露防止配管17は連通口Bと連通口Dの間に設けられる。連通口Cは第三冷媒配管57に接続されている。
連通口Bには、第二冷媒配管56の一端に接続される連通管69bが固定されている。
連通口Cには、第三冷媒配管57に接続される連通管69cが固定されている。
連通口Dには、第二冷媒配管56の他端に接続される連通管69dが固定されている。
図17(1)の第1状態は、図8に示す第4モードであり、冷媒回収モードである。
図17(1)の第1状態(冷媒回収モード)では、連通口Bと連通口Cが連通凹部82によって互いに連通しており、連通口Dは弁体摺接面81によって閉塞されている。
連通口B、連通口Cおよび連通口Dは全て弁体80によって覆われているので、流入口Aから弁ケース66内に流入した冷媒は、弁ケース66内から連通口B、連通口Cおよび連通口Dの何れにも流れない。そのため、流入口Aから弁ケース66内に流入した冷媒は連通口B、C、Dの何れからも流出できず、流入口Aが閉塞された状態である。
図17(2)の第2状態は、図7に示す第3モードであり、圧縮機51が停止する停止モードである。
図17(2)の第2状態では、流入口Aと連通口Dとは弁ケース66の内部空間を介して連通しており、連通口C、Bは閉塞されている。この場合、圧縮機51は停止しており、冷媒は流れない。
図17(3)の第3状態は、図6に示す第2モードであり、結露防止配管17に冷媒が流れないバイパスモードである。
図17(3)の第3状態では、連通口Bおよび連通口Dは閉塞されている。
連通口B、Dに接続される第二冷媒配管56の両端は閉塞されているから、圧縮機51で圧縮され凝縮器52を経て冷媒切替弁60の流入口Aから流入した冷媒は弁ケース66内を介して連通口Cへと流れる。そして、冷媒は連通口Cから第三冷媒配管57を経て細管である減圧手段54を通過した後、断熱膨張して低温低圧となり、冷却器7に流入する。冷却器7(冷却器配管7a)に流入した低温の冷媒は、周囲空気と熱交換して圧縮機51に戻る。
図17(4)の第4状態は、図5に示す第1モードであり、結露防止配管17に冷媒が流れる通常モードである結露防止モードである。
図17(4)の第4状態では、連通口Bが開口し、連通口Cおよび連通口Dは連通凹部82に開口して互いに連通している。圧縮機51で圧縮され凝縮器52を経て冷媒切替弁60の流入口Aから流入した冷媒は弁ケース66(図10参照)内を介して連通口Bから第二冷媒配管56に流出する。
1.冷媒切替弁60は、弁体80を切り替えることで、冷媒の切替性能が向上する。
図15〜図17に示すように、第1実施形態に係る冷媒切替弁60は、弁体80を切り替えることにより、図17(1)に示す流入管68(流入口A)は連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)のいずれとも連通することなく、かつ連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)とが互いに連通し連通管69d(連通口D)が閉塞する第1状態(冷媒回収モード)と、図17(2)に示す流入管68(流入口A)と連通管69d(連通口D)が連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)が閉塞される第2状態(停止モード)と、図17(3)に示す流入管68(流入口A)と連通管69c(連通口C)が連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69d(連通口D)が閉塞する第3状態(バイパスモード)と、図17(4)に示す流入管68(流入口A)と連通管69b(連通口B)とが連通するとともに、連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)が互いに連通する第4状態(結露防止モード)とを切り替えることができる。
図5〜図8および図15〜図17により説明したように、第1実施形態に係る冷媒切替弁60を備える機器(冷蔵庫1)は、結露防止配管17に外気よりも高温の冷媒を供給して結露を防止する第1モード(図5、図17(4)参照)と、結露防止配管17からの熱漏洩を低減する第2モード(図6、図17(3)参照)と、圧縮機51を停止する際に冷却器7内の冷媒の温度を低温で維持する第3モード(図7、図17(2)参照)と、結露防止配管17内の冷媒量を低減する第4モード(図8、図17(1)参照)との4つの冷媒経路(冷媒回路)のモードを、唯一の冷媒切替弁60の動作で切り替えることができる。
冷媒切替弁60を備える機器(冷蔵庫1)は、図2に示す外気湿度センサ43、外気温度センサ42の測定結果に応じて、外気が高温高湿であって結露のおそれがある場合、冷媒経路(冷媒回路)を第1モード(結露防止モード)(図5、図17(4)参照)となるように切り替え、外気が低湿で結露のおそれがない場合、冷媒経路(冷媒回路)を第2モード(バイパスモード)(図6、図17(3)参照)となるように切り替えることができる。なお、このモードの切り替えは、前記したように、冷媒切替弁60の動作で切り替えることができる。
第1モード(結露防止モード)(図5、図17(4)参照)と第2モード(バイパスモード)(図6、図17(3)参照)とは、弁体80の回転角度を互いに1ピッチ(=θp)のみ回転することで切り替えることができる。そのため、結露防止配管17を経由する第1モードと、結露防止配管17を経由しない第2モードとの切換が極めて短時間に行える。
ここで、結露防止配管17を経由する第1モード(結露防止モード)(図5、図17(4)参照)と、結露防止配管17を経由しない第2モード(バイパスモード)(図6、図17(3)参照)とを切り替える際に、圧縮機51を停止する第3モード(停止モード)(図7、図17(2)参照)ないし結露防止配管17内の冷媒量を低減する第4モード(冷媒回収モード)(図8、図17(1)参照)を一旦経由してから切替える構成の問題点について説明する。
従来、結露防止配管17を経由する結露防止モード(第1モード)と結露防止配管17を迂回するバイパスモード(第2モード)とを切り替えるために冷媒切替弁と冷媒逆流防止弁とを設けた構成の場合、四方弁である冷媒切替弁は1本の流入管と3本の連通管を備え、冷媒逆流防止弁は1本の流入管と1本の出口管を備えるので、冷媒回路に接続するためには少なくとも6か所をロウ付けによって接続する必要がある。
第1実施形態の冷媒切替弁60において、圧縮機51からの高圧の冷媒が、第一冷媒配管55(図5参照)、流入管68(図10参照)、流入口A(図11参照)を介して、弁ケース66内の空間に流入するようになっている。
このため、図10に示す弁ケース66内の弁体80には、冷媒の圧力が弁体80を弁座プレート67に押圧する方向の力として加わる。これにより、弁体80の弁体摺接面81と弁座プレート67との間の密着性が向上して、冷媒の漏洩を低減できる。
図10に示すように、第1実施形態の冷媒切替弁60において、ロータ70およびロータ駆動部74と一体で回転するロータピニオンギヤ75を弁体80の上に重ねて、ロータピニオンギヤ75と弁体80とを同軸に共通の回転軸である弁体軸71のまわりに回転自在に配置している。また、弁体軸71と別に設けたアイドラ軸78の回りにアイドラ大歯車79bとアイドラピニオン79aとを一体で設けたアイドラギヤ79を配置している。
従って、2枚のギヤの投影面積に3枚のギヤを配置でき、冷媒切替弁60を小型化することができる。
ロータピニオンギヤ75から弁体ギヤ83までは2段階の減速を行うので、減速比が大きくなり、弁体80に伝達される回転トルクを大きくすることができる。そのため、弁体80の切替動作を確実に行うことができる。
図10に示すように、冷媒切替弁60において、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)と弁体80を共通の弁体軸71で同軸に配置し、ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)を弁体80の上に載置して、板バネ86でロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)を付勢している。
図10に示すように、冷媒切替弁60において、弁体80を支持する弁体軸71は、弁体80と弁体摺接面81で接する弁座の第二の弁座プレート67bに設けられたロータ軸穴72と、弁ケース66の上端に設けられた凹部であるロータ軸受73とで両端を支持される両持ち構造である。
ロータ70(ロータ駆動部74、ロータピニオンギヤ75)と弁体80を弁体軸71での同軸とすることにより、弁体軸71を長くすることができる。弁体軸71を長くすることにより、ロータ軸穴72やロータ軸受73の加工誤差に対する弁体軸71の傾きを小さくして、第二の弁座プレート67bに対する弁体軸71の直角度の精度を向上させることができる。そのため、弁体80の精度が得やすく、弁体摺接面81において冷媒を確実に閉塞することができる。
図10に示すように、第1実施形態に係る冷媒切替弁60において、アイドラ軸78は片持ち構造となっており、冷媒切替弁60の組み立て性が向上する。なお、アイドラギヤ79が、上方向に移動した場合でも、アイドラ大歯車79bがロータ駆動部74と当接するので、アイドラギヤ79の脱落を防止することができる。
次に、第2実施形態に係る冷媒切替弁60およびこれを備える機器(冷蔵庫1)について、図18から図20を用いて説明する。
第2実施形態に係る冷媒切替弁60は、連通口B、C、Dを5角形の頂点の位置に配置したものである。
第2実施形態のこれ以外の構成は、前記した第1実施形態の冷媒切替弁60とこれを備える機器である冷蔵庫1と同様であるから、同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
図18は、第2実施形態における図9の矢印G方向から見た弁体80の弁体摺接面81と、連通口B、C、Dの位置関係を説明する図であってN=5の場合である。
第2実施形態の冷媒切替弁60においては、隣接する連通口B、C、D同士において、それぞれの連通口B、C、Dと弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=(2π/N)ラジアン=360゜/5=72゜となる。そこで、第1実施形態と同様に、この角度θpを1ピッチと称することとする。
弁体80は、図18に示した状態を角度0として、角度0から反時計方向に回動する。
連通口B、C、Dの開閉状態を、図19により説明する。
(1)は図18と同じく角度=0の第1状態、
(2)は1ピッチ(=θp)回動した第2状態、
(3)は2ピッチ(=2θp)回動した第3状態、
(4)は3ピッチ(=3θp)回動した第4状態
(5)は4ピッチ(=4θp)回動した第5状態
を図示している。
図20は、冷媒切替弁60が図19(1)の第1状態から(5)の第5状態に対応して弁体80が1ピッチ(=θp)ずつ順次回動した際の冷媒回路を説明する模式図である。
図20において、連通口Bおよび連通口Dは第二冷媒配管56の両端に接続されており、結露防止配管17は連通口Bと連通口Dの間に設けられる。連通口Cは第三冷媒配管57に接続されている。この各連通口BCDと第二冷媒配管56と第三冷媒配管57の接続は、第1実施形態と同じである。
連通口Bには、第二冷媒配管56の一端に接続される連通管69bが固定されている。
連通口Cには、第三冷媒配管57に接続される連通管69cが固定されている。
連通口Dには、第二冷媒配管56の他端に接続される連通管69dが固定されている。
なお、第2実施形態の構成と異なり、弁体80の弁体摺接面81を、2ピッチ(=2θp)の範囲を覆うように構成した場合には、図19(4)ないし図20(4)の第4状態は実現できないこととなる。
図20(1)の第1状態は、図8に示す第4モードであり、冷媒回収モードである。
図20(1)の第1状態では、第1実施形態における図17(1)の第1状態と同じく連通口Bと連通口Cが連通凹部82によって互いに連通しており、連通口Dは弁体摺接面81によって閉塞されている。
図20(2)の第2状態は、図7に示す第3モードであり、圧縮機51が停止する停止モードである。
図20(2)の第2状態では、連通口B、C、Dは全て閉塞されており、圧縮機51は停止して冷媒は流れない。第2実施形態においては、弁体80が作り出す全5状態のうち圧縮機51を停止させる第3モードが2状態あるので、これらに(a)(b)を付記して示す。
図20(2)の第2状態は、図7に示す第3モードと同様な第3モード(b)と称する。
図20(3)の第3状態は、図7に示す第3モードであり、圧縮機51が停止する停止モードである。つまり、図20(3)の第3状態は、図7に示す第3モードと同様な第3モード(a)と称する。
図20(3)の第3状態では、第1実施形態における図17(2)の第2状態と同じく流入口Aと連通口Dとは連通しており、連通口C、Bは閉塞されており、圧縮機51は停止して冷媒は流れない。
図20(4)の第4状態は、図6に示す第2モードであり、結露防止配管17に冷媒が流れないバイパスモードである。
図20(4)の第4状態では、連通口Bおよび連通口Dは閉塞されている。一方、流入口Aと連通口Cとは連通されている。
図20(5)の第5状態は、図5に示す第1モードであり、結露防止配管17に冷媒が流れる通常モードである結露防止モードである。
図20(5)の第5状態では、連通口Bが開口し、連通口Cおよび連通口Dは連通凹部82に開口して互いに連通して、弁体80により閉塞されている。圧縮機51で圧縮され凝縮器52を経て冷媒切替弁60の流入口Aから流入した冷媒は弁ケース66内の内部空間を介して連通口Bから第二冷媒配管56に流出する。
1.冷媒切替弁60の弁体の状態を切替できる。
図18〜図20により説明したように、第2実施形態に係る冷媒切替弁60は、弁体80を切り替えることにより、図20(1)に示す流入管68(流入口A)は連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)の何れとも連通することなく、かつ、連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)とが互いに連通し連通管69d(連通口D)が閉塞する第1状態(冷媒回収モード)と、図20(2)に示す連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)のいずれも閉塞された第2状態(停止モード)と、図20(3)に示す流入管68(流入口A)と連通管69d(連通口D)が連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)が閉塞される第3状態(停止モード)と、図20(4)に示す流入管68(流入口A)と連通管69c(連通口C)が連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69d(連通口D)が閉塞する第4状態(バイパスモード)と、図20(5)に示す流入管68(流入口A)と連通管69b(連通口B)とが連通するとともに、連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)が互いに連通する第5状態(結露防止モード)とを切り替えることができる。
図5〜図8および図18〜図20により説明したように、第2実施形態に係る冷媒切替弁60を備える機器である冷蔵庫1は、結露防止配管17に外気よりも高温の冷媒を供給して結露を防止する第1モード(結露防止モード)(図5、図20(5)参照)と、結露防止配管17からの熱漏洩を低減する第2モード(バイパスモード)(図6、図20(4)参照)と、圧縮機51を停止する際に冷却器7内の冷媒の温度を低温で維持する第3モード(b)(停止モード)(図7、図20(3)参照)と、第3モード(a)(停止モード)(図7、図20(2)参照)と、結露防止配管17内の冷媒量を低減する第4モード(冷媒回収モード)(図8、図20(1)参照)との4つの冷媒経路(冷媒回路)のモードを、唯一の冷媒切替弁60の動作で切り替えることができる。
第2実施形態に係る冷媒切替弁60を備える機器の冷蔵庫1は、外気湿度センサ43、外気温度センサ42の測定結果に応じて、外気が高温高湿であって結露のおそれがある場合、冷媒経路(冷媒回路)を第1モードの結露防止モード(図5、図20(5)参照)となるように切り替え、外気が低湿で結露のおそれがない場合、冷媒経路(冷媒回路)を第2モードの結露防止配管17に冷媒が流れないバイパスモード(図6、図20(4)参照)に切り替えることができる。なお、このモードの切り替えは、前記したように、冷媒切替弁60の動作で切り替えることができる。
第1モード(結露防止モード)(図5、図20(5)参照)と第2モード(バイパスモード)(図6、図20(4)参照)とは、弁体80の回転角度は互いに1ピッチ(=θp)のみ回転することで切り替えることができるので、結露防止配管17を経由する第1モード(結露防止モード)と、結露防止配管17を経由しない第2モード(バイパスモード)との切換が短時間で行えるという効果がある。
次に、第3実施形態に係る冷媒切替弁およびこれを備える機器について、図21から図23を用いて説明する。
第3実施形態に係る冷媒切替弁60は、連通口B、C、Dを6角形の頂点の位置に配置したものである。
第3実施形態のこれ以外の構成は、前記した第1実施形態の冷媒切替弁60およびこれを備える機器である冷蔵庫1と同様であるから、同一の符号を付して示し、詳細な説明は省略する。
図21は、図9の矢印G方向から見た第3実施形態における弁体80の弁体摺接面81と、連通口B、C、Dの位置関係を説明する図であってN=6の場合である。
第3実施形態の冷媒切替弁60は、弁座プレート67の連通口B、C、Dを、仮想的な1辺の長さをpとする正6多角形93の頂点に配置する。
弁体80の弁体摺接面81は4ピッチ(=4θp)の範囲を覆う(図21のハッチング部参照)ものとすれば、弁体80は連通口B、C、Dを同時に覆うことができる。
弁体80は、図21に示す状態を角度0として、角度0から反時計方向に回動する。
図22を用いて、第3実施形態の連通口B、C、Dの開閉状態について説明する。
(1)は図21と同じく角度=0の第1状態、
(2)は1ピッチ(=θp)回動した第2状態、
(3)は2ピッチ(=2θp)回動した第3状態、
(4)は3ピッチ(=3θp)回動した第4状態、
(5)は4ピッチ(=4θp)回動した第5状態、
(6)は5ピッチ(=5θp)回動した第6状態、
をそれぞれ図示している。
図23は、冷媒切替弁60が図22(1)の第1状態から(5)の第5状態に対応して弁体80が1ピッチ(=θp)ずつ順次回動した際の冷媒回路を説明する模式図である。
連通口Bには、第二冷媒配管56の一端に接続される連通管69bが固定されている。
連通口Cには、第三冷媒配管57に接続される連通管69cが固定されている。
連通口Dには、第二冷媒配管56の他端に接続される連通管69dが固定されている。
図23(1)の第1状態は、図8に示す第4モードであり、冷媒回収モードである。
図23(1)の第1状態では、第1実施形態における図17(1)の第1状態と同じく連通口Bと連通口Cが連通凹部82によって互いに連通しており、連通口Dは弁体摺接面81によって閉塞されている。
図23(2)の第2状態は、図7に示す第3モード(c)であり、圧縮機51が停止する停止モードである。なお、第3実施形態においては全6状態のうち圧縮機51を停止させる第3モードが3状態あるので、これらに(a)(b)(c)を付記して示す。
図23(2)の第2状態では、連通口B、C、Dは全て閉塞されており、圧縮機51は停止して冷媒は流れない。
図23(3)の第3状態は、図7に示す第3モード(b)であり、圧縮機51が停止する停止モードである。
図23(3)の第3状態では、図23(2)の第2状態と同様に、連通口B、C、Dは全て閉塞されており、圧縮機51は停止して冷媒は流れない。
図23(4)の第4状態は、図7に示す第3モード(a)であり、圧縮機51が停止する停止モードである。
図23(4)の第4状態では、第1実施形態における図17(2)の第2状態と同じく流入口Aと連通口Dとは連通しており、連通口C、Bは閉塞されており、圧縮機51は停止して冷媒は流れない。
図23(5)の第5状態は、図6に示す第2モードであり、結露防止配管17に冷媒が流れないバイパスモードである。
図23(5)の第5状態では、連通口Bおよび連通口Dは閉塞されている。
図23(6)の第6状態は、図5に示す第1モードであり、結露防止配管17に冷媒が流れる通常モードである結露防止モードである。
図23(6)の第6状態では、連通口Bが開口し、連通口Cおよび連通口Dは連通凹部82に開口して互いに連通している。圧縮機51で圧縮され凝縮器52を経て冷媒切替弁60の流入口Aから流入した冷媒は弁ケース66内の内部空間を介して連通口Bから第二冷媒配管56に流出する。
1.冷媒切替弁60の弁体の状態を切替できる。
図21〜図23に説明したように、第3実施形態に係る冷媒切替弁60は、弁体80を切り替えることにより、図23(1)に示す流入管68(流入口A)は連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)の何れとも連通することなく、かつ連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)とが互いに連通し連通管69d(連通口D)が閉塞する第1状態(冷媒回収モード)と、図23(2)に示す連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)の何れも閉塞された第2状態(停止モード)と、図23(3)に示す連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)の何れも閉塞された第3状態(停止モード)と、図23(4)に示す流入管68(流入口A)と連通管69d(連通口D)が連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69c(連通口C)が閉塞される第4状態(停止モード)と、図23(5)に示す流入管68(流入口A)と連通管69c(連通口C)が連通するとともに、連通管69b(連通口B)と連通管69d(連通口D)が閉塞する第5状態(バイパスモード)と、図23(6)に示す流入管68(流入口A)と連通管69b(連通口B)とが連通するとともに、連通管69c(連通口C)と連通管69d(連通口D)が互いに連通する第6状態(結露防止モード)とを切り替えることができる。
図5〜図8および図21〜図23により説明したように、第3実施形態に係る冷媒切替弁60を備える機器の冷蔵庫1は、結露防止配管17に外気よりも高温の冷媒を供給して結露を防止する第1モード(結露防止モード)(図5、図23(6)参照)と、結露防止配管17からの熱漏洩を低減する第2モード(バイパスモード)(図6、図20(5)参照)と、圧縮機51を停止する際に冷却器7内の冷媒の温度を低温で維持する第3モード(a)(停止モード)(図7、図23(4)参照)と第3モード(b)(停止モード)(図7、図23(3)参照)と、第3モード(c)(停止モード)(図7、図23(2)参照)と、結露防止配管17内の冷媒量を低減する第4モード(冷媒回収モード)(図8、図23(1)参照)との4つの冷媒経路(冷媒回路)のモードを、唯一の冷媒切替弁60の動作で切り替えることができる。
また、冷媒切替弁60の切り替え制御や配置が複雑化しないため、冷媒切替弁60を備える機器の冷蔵庫1の信頼性を向上できる。
第3実施形態に係る冷媒切替弁60を備える機器(冷蔵庫1)は、外気湿度センサ43、外気温度センサ42の測定結果に応じて、外気が高温高湿であって結露のおそれがある場合、冷媒経路(冷媒回路)を第1モード(結露防止モード)(図5、図23(6)参照)となるように切り替え、外気が低湿で結露のおそれがない場合、冷媒経路(冷媒回路)を第2モード(バイパスモード)(図6、図23(5)参照)となるように切り替えることができる。
第1モード(結露防止モード)(図5、図23(6)参照)と第2モード(バイパスモード)(図6、図23(5)参照)とは、弁体80の回転角度は互いに1ピッチ(=θp)のみ回転することで切り替えることができるので、結露防止配管17を経由する第1モード(結露防止モード)と、結露防止配管17を経由しない第2モード(バイパスモード)との切換が短時間に行えるという効果がある。
(弁座プレート67の連通口B、C、DのN角形配置)
<第1実施形態の連通口B、C、Dの4角形配置>
図15に示すように、第1実施形態の連通口B、C、Dの配置は、連通口B、C、Dが正4角形91の頂点のうちの互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に連通口B、C、Dの順に互いに隣接して配置する。そして、隣接する連通口B、C、D同士において、それぞれの連通口B、C、Dと弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=360゜/4=90゜となる。
弁体80の弁体摺接面81の摺接面範囲は、2ピッチ(=2θp)の範囲すなわち3つの頂点を同時に覆うことができる構成であり、弁体摺接面81は正4角形91の4つの頂点のうち1つの頂点は覆わない構成である。
図18に示すように、第2実施形態の連通口B、C、Dの配置は、連通口B、C、Dは正5角形92の頂点のうちの互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に連通口B、C、Dの順に互いに隣接して配置する。そして、隣接する連通口B、C、D同士において、それぞれの連通口B、C、Dと弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=360゜/5=72゜となる。
弁体80の弁体摺接面81の摺接面の範囲は、3ピッチ(=3θp)の範囲、すなわち正5角形92の4つの頂点を同時に覆うことができる構成であり、弁体摺接面81は正5角形92の5つの頂点のうち1つの頂点は覆わない構成である。
図21に示すように、第3実施形態の連通口配置は、連通口B、C、Dが正6角形93の頂点のうちの互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に連通口B、C、Dの順に互いに隣接して配置する。そして、隣接する連通口B、C、D同士において、それぞれの連通口B、C、Dと弁体軸71を結んだ中心線のなす角度θpはθp=360゜/6=60゜となる。
連通凹部82の範囲は、正6角形93の1辺の両端に設けられた2つの連通口Bと連通口Cとを連通するよう少なくとも1ピッチ(=θp)の範囲に設けられ、連通口Bと連通口Cとを連通するよう弁体80が配置された場合には、連通口Bに隣接しかつ連通口Cとは反対側の連通口が配置されない頂点ap4は弁体摺接面81で覆われない構成である。
前記の第1実施形態から第3実施形態にて説明した正4角形91、正5角形92、正6角形93の頂点に3つの連通口を配置した四方弁について、これを一般的に正N角形(N:4以上の整数)とした場合には以下のように記述できる。
それ以外の正N角形の頂点には連通口は配置されない。すなわち、連通口Bから連通口Dまでの配置される範囲は2ピッチ(=2θp)となる。
連通凹部82の範囲は、正N角形の1辺の両端に設けられた2つの連通口Bと連通口Cとを連通するよう少なくとも1ピッチ(=θp)の範囲に設けられる。そして、連通口Bと連通口Cとを連通するよう弁体80が配置された場合には、連通口Bに隣接しかつ連通口Cとは反対側に位置する連通口が配置されない頂点は弁体摺接面81で覆われない構成としている。
なお、Nは7を超えて大きくなると連通口B、C、Dを配置しない正N角形の頂点が多くなるとともに、1ピッチ(=θp)の角度が小さくなり、かつ正N角形の外形が大きく なる傾向をもつ。
何故なら、冷媒切替弁60の確実な動作のためには、連通口B、C、D間の距離が一定以上あった方が望ましいからである。そのため、連通口B、C、D間の距離に係わる1ピッチ(=θp)の角度が小さくなった場合、動作信頼性の点から、冷媒切替弁60の正N角形の外形を大きくして、連通口B、C、D間の距離をかせぐ(確保する)こととなる。
上述のことから、N=4、5、6程度とした場合には、1ピッチ(=θp)の角度が比較的大きく、正N角形の外形を大きくすることなく連通口B、C、D間の距離を確保できる。
そのため、冷媒切替弁60の外形を大きくすることなく動作信頼性を確保できることから、N=4、5、6程度が好ましい。
次に、第1実施形態から第3実施形態に係る冷媒切替弁60の弁座構造について、図24を用いて更に説明する。
図24は、冷媒切替弁60の第二の弁座プレート67bと弁体80と連通管69の断面を示す拡大部分断面図である。
図24に示すように、第二の弁座プレート67bの外周の第一の弁座プレート67aと嵌合する部分は、直径が縮小して段差が設けられ、第一の弁座プレート67aの内周67a1と嵌合されて互いにロウ付けされて接合される。
これら連通管69の接続される連通孔88、連通管穴87は、弁体80の弁体摺接面81に設けられた連通凹部82に対応して配置するために、弁体軸71に近接した、図14にて説明した半径R(例えば、2−4mm程度)の位置に設ける必要がある。
図9から図12に示す弁ケース66と第一の弁座プレート67aの外周とは、溶接、例えばTIG溶接(タングステン・不活性ガス溶接)やレーザ溶接によって密封される構成である。一方、弁体80やアイドラギヤ79(図10、図12参照)は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)などの耐熱性樹脂で製作されるものの、温度上昇には限界がある。特に、弁体80の弁体摺接面81は、わずかな熱変形が生じても冷媒を封止できなくなるおそれがあるため、弁体80の温度上昇を抑制する構成が望ましい。
図16に示す第1実施形態の(1)第1状態や(4)第4状態、図19に示す第2実施形態の(1)第1状態や(5)第5状態、図22に示す第3実施形態の(1)第1状態や(6)第6状態において、冷媒は連通凹部82を通って流れるようになっている。
このような寸法とすることで、冷媒が連通口B、C、Dから連通凹部82に流入する際に、流路が急拡大して圧力損失を生じることを抑制できる。換言すれば、流路が縮小されて流速が高まり動圧が上昇して弁体80が浮上することを抑制できるので好適である。
次に、図25(適宜図18、図21等)を用いて、冷媒経路(冷媒回路)に所謂液封が生じた場合について説明する。ここで、液封とは、両端が閉じられた冷媒回路、即ち閉回路が液体の冷媒で満たされ、その後に温度上昇して冷媒が熱膨張することで冷媒回路の配管内部や弁体内部に高圧が生じる現象である。
ちなみに、例えば第1実施形態に係る冷媒切替弁60における第3状態(図17(3)参照)は、弁ケース66は内部の体積が比較的大きな凝縮器52と連通する状態となっているので、封入された総冷媒量の体積(液体時)よりも閉回路の体積(凝縮器52、第一冷媒配管55、弁ケース66)を大きくすることができるので、液封を防止することができる。
閉回路の内部が全て液体の冷媒で満たされて、その後温度上昇して冷媒が熱膨張すると、熱膨張した冷媒の圧力P2が、連通管69から弁体80に(図示下方から上方に)向けて加わる。
なお、連通管69内の圧力が異常に上昇することを抑制する効果は、連通管69内が液体冷媒で満たされる液封の状態に限られるものではなく、連通管69内部が気体のみまたは気体と液体の混合状態であって、温度上昇によって熱膨張して圧力が上昇した場合にも同様な効果がある。
1.前記第1〜第3実施形態では、冷媒切替弁60において弁体80とロータ70とが同軸の場合や、ロータ駆動部74と弁体80との間で減速機構を有する場合等を例示して説明したが、冷媒切替弁60が前記第1〜第3実施形態で説明した機能、作用を果たせれば、換言すれば、特許請求の範囲に記載した冷媒切替弁の構成を満たせば、冷媒切替弁60の構成は前記第1〜第3実施形態で説明した構成以外の構成を採用してもよい。
1H2 開口周縁部
7 冷却器(蒸発器)
17 結露防止配管(冷媒流通部)
51 圧縮機
52 凝縮器
54 減圧手段
60 冷媒切替弁
66 弁ケース(ケース)
67 弁座プレート(ケース)
67a 第一の弁座プレート(ケース)
67b 第二の弁座プレート(弁座)
68 流入管
69 連通管(第1連通管、第2連通管、第3連通管)
69b 連通管(第1連通管)
69c 連通管(第2連通管)
69d 連通管(第3連通管)
71 弁体軸
80 弁体
81 弁体摺接面
82 連通凹部(連通溝)
86 板バネ(付勢手段)
87 連通管穴(連通管接続部、第一の連通口、第二の連通口、第三の連通口)
88 連通孔(連通管接続部、第一の連通口、第二の連通口、第三の連通口)
90 正N角形
91 正4角形
92 正5角形
93 正6角形
A 流入口(流入管接続部)
B 連通口(連通管接続部、第一の連通口)
C 連通口(連通管接続部、第二の連通口)
D 連通口(連通管接続部、第三の連通口)
ap1、ap2、ap3、ap4、ap5、ap6 頂点
Claims (2)
- 減圧手段と、
前記減圧手段の下流に配置される蒸発器と、
前記蒸発器の下流に配置される圧縮機と、
前記圧縮機の下流に配置される凝縮器と、
冷媒が流通可能な冷媒流通部と、
前記減圧手段の上流側、前記凝縮器の下流側、前記冷媒流通部の一端、および前記冷媒流通部の他端が接続される冷媒切替弁とを備え、
前記冷媒切替弁は、
弁体軸まわりに回動自在に支持される弁体と
前記弁体が内在され、冷媒が出入りするケースと、
前記ケースの一端に設けられ、前記弁体により開閉される弁座と、
前記ケース内部に一端が開口され、冷媒の流入管が接続される流入管接続部と、
前記弁座の前記ケース内部に一端が開口され、冷媒が流れる第1・第2・第3連通管がそれぞれ接続される複数の連通管接続部とを備え、
前記弁体の回動により、前記第1・第2・第3連通管の連通ないし閉塞を切り替え、
前記弁体は、前記第1・第2・第3連通管を閉塞可能な弁体摺接面と、該弁体摺接面に設けられ、前記第1・第2・第3連通管を互いに連通させることができる連通溝と、を備え、
前記弁体に対して一方側に前記流入管接続部が位置し、
前記弁体は、
前記流入管が前記第1連通管と前記第2連通管と前記第3連通管の何れとも連通せず、かつ前記第3連通管は閉塞され、かつ前記第1連通管と前記第2連通管を連通する第1状態と、
前記第2連通管を閉塞する第2状態と、
前記流入管と前記第2連通管を連通し、前記第1連通管と前記第3連通管を閉塞する第3状態と、
前記流入管と前記第1連通管を連通し、前記第2連通管と前記第3連通管を連通する第4状態とを
切り替え、
または、
前記冷媒切替弁は、
弁体摺接面を備え弁体軸まわりに回動自在に支持される弁体と、
前記弁体が内在され、冷媒が出入りするケースと、
前記ケースの一端に設けられ、前記弁体により開閉される弁座と、
前記ケース内部に一端が開口され、冷媒の流入管が接続される流入管接続部と、
前記弁座の前記ケース内部に一端が開口され、冷媒が流れる連通管がそれぞれ接続される第一の連通口、第二の連通口、および第三の連通口と、
前記第一の連通口、前記第二の連通口、および前記第三の連通口を閉塞可能な前記弁体摺接面に設けられ、隣接する前記第一の連通口と前記第二の連通口とを連通可能とする範囲に設けられる連通溝とを備え、
前記弁体摺接面と前記連通溝とによって、前記弁体の回動に伴って前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口とを開放ないし閉塞し、
前記第一の連通口と前記第二の連通口と前記第三の連通口は、前記弁体軸を中心として配置されたNが4以上の整数の正N角形の互いに隣接した2辺を含む3か所の頂点に配置され、
前記頂点の角度θp=(360゜/N)としたときに前記弁体摺接面は、前記弁体の回動角度(N−2)・θpの範囲に設けられ、
前記連通溝が前記第二の連通口と前記第三の連通口とを連通する位置に前記弁体が回動した場合に、前記第一の連通口及び前記流入管接続部が連通し、
前記弁体に対して一方側に前記流入管接続部が位置し、
前記冷媒切替弁は、
前記凝縮器の下流側と前記冷媒流通部の一端とを連通させるとともに、前記冷媒流通部の他端と前記減圧手段の上流側とを連通させる第1モードと、
前記冷媒流通部を経由せずに、前記凝縮器の下流側と前記減圧手段の上流側とを連通させる第2モードと、
前記減圧手段の上流側への連通を閉塞する第3モードと、
前記凝縮器の下流側および前記前記冷媒流通部の一端を閉塞するとともに、前記冷媒流通部の他端と前記減圧手段の上流側とを連通させる第4モードとを切り替える
ことを特徴とする機器。 - 減圧手段と、
前記減圧手段の下流に配置される蒸発器と、
前記蒸発器の下流に配置される圧縮機と、
前記圧縮機の下流に配置される凝縮器と、
冷媒が流通可能な冷媒流通部と、
前記減圧手段の上流側、前記凝縮器の下流側、前記冷媒流通部の一端、および前記冷媒流通部の他端が接続される冷媒切替弁とを備え、
前記冷媒切替弁は、
弁体軸まわりに回動自在に支持される弁体と、
前記弁体が内在され、冷媒が出入りするケースと、
前記ケースの一端に設けられ、前記弁体により開閉される弁座と、
前記ケース内部に一端が開口され、冷媒の流入管が接続される流入管接続部と、
前記弁座の前記ケース内部に一端が開口され、冷媒が流れる第1・第2・第3連通管がそれぞれ接続される複数の連通管接続部とを備え、
前記弁体の回動により、前記第1・第2・第3連通管の連通ないし閉塞を切り替え、
前記弁体は、前記第1・第2・第3連通管を閉塞可能な弁体摺接面と、該弁体摺接面に設けられ、前記第1・第2・第3連通管を互いに連通させることができる連通溝と、を備え、
前記弁体に対して一方側に前記流入管接続部が位置し、
前記弁体は、
前記第2連通管を閉塞する第2状態と、
前記流入管と前記第2連通管を連通し、前記第1連通管と前記第3連通管を閉塞する第3状態と、
前記流入管と前記第1連通管を連通し、前記第2連通管と前記第3連通管を連通する第4状態とを
切り替え、
前記冷媒切替弁は、
前記凝縮器の下流側と前記冷媒流通部の一端とを連通させるとともに、前記冷媒流通部の他端と前記減圧手段の上流側とを連通させる第1モードと、
前記冷媒流通部を経由せずに、前記凝縮器の下流側と前記減圧手段の上流側とを連通させる第2モードと、
前記減圧手段の上流側への連通を閉塞する第3モードと、を切り替える
ことを特徴とする機器。
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