JP2015000823A - 余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】余剰水分を含有する二水石膏粉から、加熱乾燥することなく、したがって経済的に、中性を呈する乾燥状態の二水石膏粉を得ることができる方法を提供する。
【解決手段】余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させ、該余剰水分を該半水石膏粉に水和反応させて、該二水石膏粉を乾燥状態にした。
【選択図】なし
【解決手段】余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させ、該余剰水分を該半水石膏粉に水和反応させて、該二水石膏粉を乾燥状態にした。
【選択図】なし
Description
本発明は、余剰水分を含有する二水石膏粉(CaSO4・2H2O粉)の乾燥方法に関する。二水石膏粉は、土壌改良や地盤強化、ヒ素や重金属類の不溶化等に広く利用されている。かかる二水石膏粉は、廃石膏ボードや副産石膏等から製造されるが、廃石膏ボード、例えば解体系廃石膏ボードを粉砕処理した廃石膏ボード粉や、副産石膏、例えば排煙脱硫石膏を解砕処理した副産石膏粉には多量の余剰水分が含まれており、廃石膏ボード粉には、また副産石膏粉の場合にはこれを遠心分離や濾過等により脱水処理しても、3〜20質量%程度の余剰水分が含まれている。このような余剰水分を含有する二水石膏粉は、そのハンドリング性や分散性等が悪く、したがって単に使い勝手が悪いというだけでなく、例えば土壌中のヒ素や重金属類を不溶化するために所要量の二水石膏粉を計量するとき、かかる計量の大きな障害になり、また例えば地盤強化のために用いるセメントと混合した状態にしておくと、発熱したり、固化する等、多くの不都合がある。そのため、余剰水分を含有する二水石膏粉を乾燥することが行なわれるが、本発明はかかる乾燥方法の改良に関する。
従来、余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法としては一般に、余剰水分を含有する二水石膏粉を加熱乾燥することが行なわれている(例えば特許文献1参照)。しかし、この従来法には、相応の乾燥設備を必要とし、また相応の熱エネルギの投入を必要とするため、著しく非経済的であるという問題がある。
余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法としては別に、余剰成分を含有する二水石膏粉を生石灰や軽焼ドロマイトと混合し、該余剰水分を該生石灰や該軽焼ドロマイトと反応させて、該二水石膏粉を乾燥状態にする方法も提案されている(例えば特許文献2及び3参照)。しかし、これらの従来法には、余剰水分と生石灰や軽焼ドロマイトとの反応により水酸化カルシウムや水酸化マグネシウムが生成し、これらに起因して、反応処理物である乾燥状態にした二水石膏粉が強アルカリ性を呈するという問題がある。強アルカリ性の二水石膏粉は、そのままでは例えば土壌中のヒ素や鉛を不溶化するのに適さないため、別にpH調整剤を用いたpH調整処理が必要になる(例えば特許文献4及び5参照)。
本発明が解決しようとする課題は、余剰水分を含有する二水石膏粉から、加熱乾燥することなく、したがって経済的に、中性を呈する乾燥状態の二水石膏粉を得ることができる方法を提供する処にある。
前記の課題を解決する本発明は、余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させ、該余剰水分を該半水石膏粉に水和反応させて、該二水石膏粉を乾燥状態にすることを特徴とする余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法に係る。
本発明に係る余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法(以下、単に本発明の乾燥方法という)では、余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉(CaSO4・1/2H2O粉)とを接触させる。双方を接触させると、下記の化1で示される化学反応式にしたがい、半水石膏が余剰水分と水和反応し、結果として実質的に余剰水分を含有しない乾燥状態の二水石膏粉を得ることができる。
前記の化1で示される化学反応式から明らかなように、1モルの半水石膏145gは1.5モルの水27gと水和反応するので、半水石膏はその18.6質量%に相当する水と水和反応することになり、したがって余剰水分を含有する二水石膏粉と接触させる半水石膏粉の量は、理論上、余剰水分を含有する二水石膏粉中の余剰水分量(質量)を0.186で除した値の質量となる。
余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させて、実質的に乾燥状態の二水石膏粉を得るためには、余剰水分を含有する二水石膏粉中の余剰水分量(質量)を0.25〜0.10で除した値の質量の半水石膏粉を用いれば充分であるが、余剰水分を含有する二水石膏粉中の余剰水分量(質量)を0.22〜0.13で除した値の質量の半水石膏粉を用いるのが好ましく、余剰水分を含有する二水石膏粉中の余剰水分量(質量)を0.19〜0.16で除した値の質量の半水石膏粉を用いるのがより好ましい。
また余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させて、実質的に乾燥状態の二水石膏粉を得るためには、室温下にて、双方を0.5〜48時間接触させれば充分であるが、1〜36時間接触させるのが好ましく、5〜24時間接触させるのがより好ましい。かかる接触時間は、用いる接触手段によって適宜選択する。
本発明の製造方法において、余剰水分を含有する二水石膏粉としては、前記特許文献1のように炭酸カルシウムと硫酸とから製造した二水石膏粉、解体系廃石膏ボード粉のような廃石膏ボード粉、火力発電所や鉄鋼工場等における排煙脱硫石膏粉のような副産石膏粉等が挙げられる。
また本発明の製造方法において、余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させる手段は特に制限されないが、双方を撹拌混合して接触させる装置を用いるのが好ましい。かかる装置としては、水平円筒型、V型、ダブルコーン型、立方体型等の容器回転型撹拌混合装置、リボン型、スクリュー型、パドル型、円筒スクリュー型等の容器固定型撹拌混合装置、流動層型、重力式ブレンダー等のその他の撹拌混合装置が挙げられる。これらの撹拌混合装置のなかでも、水和反応により生成する二水石膏の分散が良くなるような撹拌力、また水和反応をさせるに充分な滞留時間の得られるものが好ましく、塊状の二水石膏が生じた場合でもそれを解砕できる能力を持つものがより好ましい。
本発明の製造方法によると、余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させるため、元々の乾燥対象となるのが二水石膏粉であり、しかも接触させた半水石膏粉から余剰水分との水和反応により生成するのも二水石膏粉であるため、中性を呈する実質的に乾燥状態の二水石膏粉を得ることができる。余剰水分を含有する二水石膏粉にやや過剰の半水石膏粉を接触させ、結果として半水石膏粉の一部がそのまま残ったとしても、特に支障はない。
本発明の製造方法によると、余剰水分を含有する二水石膏粉から、加熱乾燥することなく、したがって経済的に、中性を呈する実質的に乾燥状態の二水石膏粉を得ることができる。
試験区分1
5.64質量%の余剰水分を含有する二水石膏粉(廃石膏ボード粉)と、半水石膏粉とを、双方の合計が1kgとなるよう4区分で配合して15号ビニール袋(30cm×45cm)に入れ、密封し、上下に100回反転させて撹拌混合した後、24時間静置した。静置後の処理物について、次のように余剰水分の含有量(質量%)及びpHを求めると共に、手触りを評価した。結果を表1にまとめて示した。
5.64質量%の余剰水分を含有する二水石膏粉(廃石膏ボード粉)と、半水石膏粉とを、双方の合計が1kgとなるよう4区分で配合して15号ビニール袋(30cm×45cm)に入れ、密封し、上下に100回反転させて撹拌混合した後、24時間静置した。静置後の処理物について、次のように余剰水分の含有量(質量%)及びpHを求めると共に、手触りを評価した。結果を表1にまとめて示した。
余剰水分の含有量(質量%):静置後の処理物100gを皿上に広げ、40℃の熱風乾燥機にて24時間乾燥し、減量を余剰水分の含有量(質量%)とした。
pH:JIS−R9101のセッコウの化学分析方法に準じて求めた。
試験区分2
5.10質量%の余剰水分を含有する二水石膏粉(廃石膏ボード粉)と、生石灰粉とを、双方の合計が1kgとなるよう4区分で配合して15号ビニール袋(30cm×45cm)に入れ、密封し、上下に100回反転させて撹拌混合した後、24時間静置した。静置後の処理物について、前記のように余剰水分の含有量(質量%)及びpHを求めると共に、手触りを評価した。結果を表2にまとめて示した。
5.10質量%の余剰水分を含有する二水石膏粉(廃石膏ボード粉)と、生石灰粉とを、双方の合計が1kgとなるよう4区分で配合して15号ビニール袋(30cm×45cm)に入れ、密封し、上下に100回反転させて撹拌混合した後、24時間静置した。静置後の処理物について、前記のように余剰水分の含有量(質量%)及びpHを求めると共に、手触りを評価した。結果を表2にまとめて示した。
試験区分3
5.30質量%の余剰水分を含有する二水石膏粉(火力発電所の排煙脱硫石膏粉)と、軽焼ドロマイト粉とを、双方の合計が1kgとなるよう4区分で配合して15号ビニール袋(30cm×45cm)に入れ、密封し、上下に100回反転させて撹拌混合した後、24時間静置した。静置後の処理物について、前記のように余剰水分の含有量(質量%)及びpHを求めると共に、手触りを評価した。結果を表3にまとめて示した。
5.30質量%の余剰水分を含有する二水石膏粉(火力発電所の排煙脱硫石膏粉)と、軽焼ドロマイト粉とを、双方の合計が1kgとなるよう4区分で配合して15号ビニール袋(30cm×45cm)に入れ、密封し、上下に100回反転させて撹拌混合した後、24時間静置した。静置後の処理物について、前記のように余剰水分の含有量(質量%)及びpHを求めると共に、手触りを評価した。結果を表3にまとめて示した。
Claims (4)
- 余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを接触させ、該余剰水分を該半水石膏粉に水和反応させて、該二水石膏粉を乾燥状態にすることを特徴とする余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法。
- 余剰水分を含有する二水石膏粉と半水石膏粉とを撹拌混合して接触させる請求項1記載の余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法。
- 二水石膏粉が廃石膏ボード粉である請求項1又は2記載の余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法。
- 二水石膏粉が副産石膏粉である請求項1又は2記載の余剰水分を含有する二水石膏粉の乾燥方法。
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2013
- 2013-06-13 JP JP2013124634A patent/JP2015000823A/ja active Pending
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