JP2015000544A - 化粧部材 - Google Patents

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岩崎 健司
Kenji Iwasaki
健司 岩崎
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Abstract

【課題】 化粧部材の基体として中空成形体を用いる場合において、化粧部材の表面を平滑に形成でき、機能性、意匠性に優れる化粧部材を提供する。【解決手段】 化粧部材10は、成形金型の成形面に従って外面20aが成形される中空成形体20を有する。化粧部材10は、中空成形体20の外面20aの所定領域に設けられ、内面20b側に凹む陥没部27と、平滑な表面41を備えると共に陥没部27に嵌め込まれ、所定領域を覆う嵌合体40と、中空成形体20の外面20aに貼り付けられ、嵌合体40の表面41を覆う加飾材50と、を有する。【選択図】 図3

Description

本発明は、化粧部材に関し、特に、中空成形体を有する化粧部材に関する。
従来、中空成形体を加飾材で覆った化粧部材が広く利用されている。この種の化粧部材について、各種の技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、中空体および表皮材からなる表皮付き樹脂成形品が開示される。中空体は、ブロー成形により、成形金型の成形面に沿ってパリソンを膨らますことで成形される。一方、表皮材は、加飾シートで構成され、成形された中空体に貼り付けられて中空体の外面を覆う。
特開2005−103966号公報
ところで、ブロー成形用の成形金型の成形面には、一般に、エアベント用の穴が多数設けられる。エアベント用の穴は、キャビティ内でパリソンが膨らむ過程において、キャビティから空気を金型外部に排出するものであり、パリソン(中空成形体)が成形面に接触することで塞がれる。このため、成形面に接触する中空成形体の外面には、エアベント用の穴によって多数の突起が成形される。また、中空成形体に求められる強度によっては、中空成形体の2つの対向壁を平行に保つため、2つの対向壁を補強用リブで連結する場合がある。この場合は、中空成形体の外面に、ひけによる凹みが成形される。
このように、中空成形体の外面には、突起や凹みなど、不可避的に成形される凹凸部が存在する。この凹凸部は、加飾材(例えば、特許文献1に記載される表皮材)で覆うだけでは、加飾材の表面に現れてしまう。このため、例えば、テーブルとして化粧部材を用いる場合、凹凸部によって字が書きづらくなるなどの問題が生じる。また、例えば、壁、棚などの各種の内装部材に、化粧部材を用いる場合、化粧部材の表面に現れる凹凸模様により、見栄えが悪くなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、中空成形体を基体として用いる場合において、化粧部材の表面を平滑に形成でき、機能性、意匠性に優れる化粧部材を提供することにある。
このような目的を達成するため、本発明は、以下の構成によって把握される。
(1)本発明は、成形金型の成形面に従って外面が成形される中空成形体を有する化粧部材であって、前記中空成形体の外面の所定領域に設けられ、前記中空成形体の内面側に凹む陥没部と、平滑な表面を備えると共に前記陥没部に嵌め込まれ、前記所定領域を覆う嵌合体と、前記嵌合体の表面を覆うと共に前記中空成形体の外面に貼り付けられる加飾材と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、中空成形体の外面において、不可避的に凹凸部が成形される領域を所定領域として設定し、この所定領域に設けた陥没部に嵌合体を嵌め込むことにより、嵌合体で凹凸部を覆うことができる。この嵌合体の表面は平滑であるため、加飾材の表面(化粧部材の表面)が平滑になり、また、加飾材の表面(化粧部材の表面)にも凹凸模様が現れない。したがって、本発明の化粧部材を、テーブルなどの各種の機能部材、壁や棚などの各種の内装部材に用いた場合であっても、要求される機能性を確保できると共に見栄えも向上する。
(2)本発明は、(1)の構成において、前記陥没部の環状の段差面と前記嵌合体の外周面との間に形成される隙間を埋める充填材を有する、ことを特徴とする。
この構成によれば、陥没部における環状の段差面と嵌合体の外周面との隙間を充填材によって埋めることができる。
仮に、充填材で隙間を埋めない場合について考える。この場合、嵌合体が陥没部に隙間無く嵌合されるように、環状の段差面の内形寸法を嵌合体の外形寸法と同じ大きさに揃え、且つ、ブロー成形時に高い寸法精度で成形する必要がある。しかし、ブロー成形は、寸法が比較的ばらつき易い成形法であるため、環状の段差面の内形寸法もばらつき易い。例えば、得られた中空成形体において環状の段差面の内形寸法が大きいと、環状の段差面と嵌合体の外周面との隙間が大きくなるので、嵌合体が陥没部内でがたついてしまい、嵌合体がしっかりと保持されない不具合が生じる。一方、得られた中空成形体において環状の段差面の内形寸法が小さいと、嵌合体を陥没部に嵌め込むことができなくなる不具合が生じる。
この点、本発明では、環状の段差面と嵌合体の外周面との隙間を充填材によって埋めることができるので、ブロー成形における寸法のばらつきを吸収できる程度に環状の段差面の内形寸法を予め大きく(陥没部と嵌合体との間に必ず一定以上の隙間が形成されるように)設定しておき、形成された隙間を後から充填材によって埋めることができる。このため、嵌合体が陥没部に保持されない、あるいは、嵌合体を陥没部に嵌め込むことができない不具合が解消される。したがって、嵌合体を陥没部に強固に且つ確実に嵌め込むことができる。
(3)本発明では、(1)または(2)の構成において、前記中空成形体の外面のうち前記陥没部を囲う部分と、前記嵌合体の表面とは略同一面上に位置する、ことを特徴とする。
この構成によれば、中空成形体の外面のうち陥没部を囲う部分と、嵌合体の表面とが略同一面上に位置するため、嵌合体を陥没部に嵌め込んでも、中空成形体と嵌合体との境界部分に段差が生じない。したがって、化粧部材の見栄えがさらに良くなると共に、化粧部材の表面において平滑な面を可能な限り広く確保することができる。
本発明によれば、中空成形体を化粧部材の基体として用いる場合において、化粧部材の表面を平滑に形成でき、機能性、意匠性に優れる化粧部材を提供することができる。
本発明の化粧部材の斜視図である。 図1に示される化粧部材の平面図である。 図2のA−A線断面図である。 中空成形体および嵌合体を分離して示す平面図である。 中空成形体の他の構成例の断面図である。 成形工程の説明図であり、成形金型の垂直断面図である。 嵌め込み工程の説明図であり、中空成形体の断面図である。 貼り付け工程の説明図であり、(a)は貼り付け装置の垂直断面図、(b)は貼り付け工程の第1段階の説明図、(c)は貼り付け工程の第2段階の説明図である。 化粧部材の他の構成例の断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。また、図面は、符号の向きに見るものとする。
(化粧部材10の全体構成)
まず、化粧部材10の全体構成を図1、図2に基づいて説明する。
図1に示すように、実施形態の化粧部材10は、例えば、テーブルとして用いられるものであり、平板状に形成される。化粧部材10をテーブルの天板として用いる場合は、化粧部材10の底部に複数の脚部11を設けることができる。また、椅子に取り付ける可動式のテーブルとして化粧部材10を用いる場合は、化粧部材10の側端にヒンジを設けるなどして、化粧部材10を椅子に回動可能に設けてもよい。なお、本発明の化粧部材は、このようなテーブルなどの機能部材の他、壁や棚などの各種の内装部材にも適用可能である。
図2に示すように、化粧部材10の平面形状は、この例では、略長方形状の平板の1つの角部に、円弧状の切り欠き12を設けた形状に形成される。化粧部材10の平面形状は、この例に格別に限定されるものではなく、四角形状、多角形状、円形状、楕円形状など各種の形状から選択可能である。
化粧部材10は、基体である中空成形体20と、この中空成形体20に嵌め込まれる嵌合体40と、この嵌合体40を覆う加飾材50と、中空成形体20および嵌合体40の間の隙間43を埋める充填材60とによって構成される。
(化粧部材10の各部の構成)
続いて、化粧部材10の各部の構成を図3、図4に基づいて説明する。
(中空成形体20の構成)
図3に示すように、中空成形体20は、ブロー成形によって成形される樹脂製の成形体であり、後述する成形金型70の第1成形面75および第2成形面77(図6参照)に従って外面20aが成形される。
中空成形体20は、中空成形体20の一面側(ここでは、上面側)を構成する平板状の第1壁部21と、この第1壁部21に中空部23を挟んで対向し、中空成形体20の他面側(ここでは、下面側)を構成する平板状の第2壁部22と、第1壁部21および第2壁部22のそれぞれの外周を連結する周壁25とを有する。第1壁部21および第2壁部22のそれぞれの外面20aには、後述するエアベント用の穴78(図6参照)によって成形された多数の突起26が点在している。
図4に示すように、第1壁部21は、その外面20a側に陥没部27を有する。この陥没部27は、第1壁部21側の外面20aのうち、突起26を含む領域28(斜線部で模式的に示す)に設けられ、第1壁部21の外面20a側から内面20b(図3参照)側に凹む。
なお、この領域28は、本発明にいう「所定領域」の一例であり、ここで、「所定領域」は、中空成形体20の外面20aのうち、ブロー成形において不可避的に凹状、凸状に成形される部分(例えば、各種の凹凸部や模様など)を含む面である。
陥没部27の平面形状は、中空成形体20の平面形状に対して相似形で且つやや縮小した形状である。陥没部27は、多数の突起26が点在する平面状の底面31と、この底面31の外周から立ち上がる環状の段差面32とにより、構成される。
図3に戻る。図3に示すように、周壁25には、中空部23側に周壁25を寄せる段部33が設けられる。また、この段部33の上側であって周壁25と第1壁部21とがなす角部には、面取り部35が成形される。
以上の中空成形体20を構成する熱可塑性樹脂には、高密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタート樹脂、ポリブチレンテレフタート樹脂あるいは変性ポリフェニレンエーテル樹脂などのエンジニアリングプラスチック、および、これらの混合体などから任意に選択したものを用いることができる。
なお、中空部23には、発泡体を充填することが可能である。この場合、発泡体は、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリスチロールあるいは発泡ポリウレタンなどであるが、リサイクル性を考慮すると、その材質は中空成形体20と同一材質であることが好ましい。
(嵌合体40の構成)
図4に示すように、嵌合体40は、平滑な表面41を備える平板であり、樹脂材料、金属材料、紙材料など各種の材料により構成可能であり、材料の種類は任意である。嵌合体40の平面形状は、陥没部27に嵌め込み可能であれば、任意であるが、この例では、環状の段差面32に沿った形状に形成される。
より具体的には、嵌合体40の外周面42の外形寸法dは、環状の段差面32の内形寸法Dよりも小さく設定されており、嵌合体40の平面形状は、環状の段差面32の平面形状に対して、相似形で且つ寸法Sだけ小さく形成される。このため、陥没部27の環状の段差面32と、陥没部27の中央位置に嵌め込まれた嵌合体40の外周面42との間には、寸法Sに相当する略均一な幅の環状の隙間43(図3参照)が形成される。
図3に戻る。図3に示すように、嵌合体40の厚みtは、環状の段差面32の深さと略同一の大きさに設定される。これにより、嵌合体40が陥没部27に嵌め込まれた状態において、第1壁部21の外面20aのうち、符号36で示される陥没部27を囲う部分(以下、「周囲部36」と称する)と嵌合体40の表面41とは、略同一面上に位置する。
(充填材60の構成)
充填材60は、隙間43を埋めるものである。充填材60は、嵌合体40が陥没部27に嵌め込まれた後に、隙間43に充填されるものでもよいし、あるいは、嵌合体40が陥没部27に嵌め込まれる前に、予め嵌合体40の外周面42に取り付けられたものでもよい。
充填材60には、求められる性能などに応じて、樹脂材料、金属材料、紙材料など各種の材料を用いることができ、材料の種類は任意である。また、寸法のばらつき(特に、ブロー成形で成形される陥没部27の内形寸法Dのばらつき)を考慮すると、充填材60は、柔軟性のある部品、あるいは、充填時に液状であり後から固化する材料(例えば、各種の接着剤)などが好適である。また、充填材60には、後述する貼り付け工程(図8参照)において加飾材50が真空成形されるときに、あるいは、加飾材50の貼り付け後に加飾材50側から外力が加わったときに、潰れない程度の剛性・弾性を備えることが望ましい。この場合、密度が高く、加圧されても体積変化の少ないシリコンゴムなどの弾性体が充填材60に適している。
(加飾材50の構成)
加飾材50は、嵌合体40を覆う、いわゆる加飾フィルムまたは加飾シートであり、第1壁部21の周囲部36および面取り部35に貼り付けられ、段部33まで廻り込んで切断されている。加飾材50は、各種の樹脂製のフィルムまたはシートで構成可能であるが、リサイクル性を考慮すると、中空成形体20と同一材質であることが望ましい。また、中空成形体20側と加飾材50とを接着する手段は、任意であるが、例えば、加飾材50の裏面に接着層を設け、この接着層によって、周囲部36および面取り部35と加飾材50とを接着してもよいし、あるいは、エマルジョンタイプの粘着性の接着剤で、周囲部36および面取り部35と加飾材50とを接着してもよい。また、周囲部36および面取り部35に接着剤を塗布しておいてもよい。
(中空成形体の他の構成例)
ここで、中空成形体の他の構成例を図5に基づいて説明する。
前述した中空成形体20(図3参照)では、領域28は、不可避的に成形される突起26(図3参照)を含む面としたが、本発明にいう「所定領域」は、不可避的に成形される凹みを含む面でもよい。
例えば、図5に示すように、中空成形体20Aは、第1壁部21および第2壁部22を補強用リブ61で連結した構造を有する。この補強用リブ61は、ブロー成形時に成形される部分であり、第2壁部22側から第1壁部21側に凹み且つ第1壁部21側に先細る円錐台状のリブである。補強用リブ61の先端部62は、第2壁部22の裏面に溶着されており、第1壁部21の外面20aのうち先端部62の反対側の部分には、ひけによる凹み63が成形される。この中空成形体20Aでは、第1壁部21の外面20aのうち凹み63を含む面(内形寸法Dで示される範囲)を所定領域として設定し、この所定領域に陥没部27を成形する。
この中空成形体20Aによれば、前述した中空成形体20(図3参照)と同様に、嵌合体40(図3参照)を陥没部27に嵌め込むことにより、補強用リブ61による凹み63を嵌合体40(図3参照)で覆うことが可能になる。なお、この中空成形体20Aにおいても、突起26(図3参照)が底面31に成形される場合、凹み63と一緒に、突起26(図3参照)についても嵌合体40で覆ってもよい。
(化粧部材10の製造方法)
次に、化粧部材10の製造方法の一例を図6〜図8に基づいて説明する。
化粧部材10の製造方法は、成形工程、嵌め込み工程および貼り付け工程を含む。
(成形工程)
図6に示すように、成形工程では、熱可塑性樹脂を溶融したパリソンと、このパリソンを所定の形状に成形する成形金型70とを用い、中空成形体20を成形する。成形金型70は、互いに合わさる第1分割型71および第2分割型72で構成される。
第1分割型71には、ブローピン73が設けられる。また、第1分割型71には、中空成形体20の第1壁部21側を成形する第1成形面75が設けられ、この第1成形面75には、陥没部27を成形する凸状の成形面76が形成される。一方、第2分割型72には、中空成形体20の第2壁部22側を成形する第2成形面77が設けられる。そして、これら第1分割型71および第2分割型72のそれぞれには、キャビティ内の空気を成形金型70の外に排出するエアベント用の穴78が多数設けられている。
この成形工程では、まず、熱可塑性樹脂を押出機(図示省略)で混練した後、溶融した筒状のパリソンをダイスリット(図示省略)から押し出し、型開きした第1分割型71および第2分割型72の間に垂下させ、第1分割型71および第2分割型72を型締めする。次に、ブローピン73から空気を吹き込み、パリソンを膨らませ、エアベント用の穴78から空気を排出しながら、第1成形面75と第2成形面77に従って、中空成形体20の外面20aを成形する。このとき、凸状の成形面76によって陥没部27が同時に成形される。これにより、第1壁部21側に陥没部27を備えた中空成形体20を得ることができる。また、得られた中空成形体20の陥没部27の底面31および第2壁部22の外面20aには、エアベント用の穴78によって多数の突起26(図3参照)が成形されている。
なお、中空成形体20の成形は、パリソンを成形素材とした成形法に格別に限定されるものではない。例えば、筒状のパリソンの代わりに、溶融状態の複数枚のシートを一対の分割金型の間に配置し、複数枚のシートと分割金型との間の密閉空間を吸引するなどして、複数枚のシートの間に中空部23を有する中空成形体20を成形してもよい。また、溶融状態の2枚のシートを成形(金型に真空吸着)する場合、成形時にコア材(例えば、予め成形された発泡体(発泡板など))を2枚のシートで挟み込むことができる。
(嵌め込み工程)
図7に示すように、嵌め込み工程は、成形工程で得られた中空成形体20に嵌合体40を嵌め込む。より具体的には、陥没部27に嵌合体40を嵌め込むと共に、隙間43を充填材60で埋める。このとき、嵌合体40を陥没部27に嵌め込んだ後、充填材60を隙間43に充填してもよいし、あるいは、予め充填材60を外周面42に取り付けた嵌合体40を陥没部27に嵌め込んでもよい。
(貼り付け工程)
図8(a)に示すように、貼り付け工程では、貼り付け装置80を用いて、加飾材50を中空成形体20に貼り付ける。この貼り付け装置80は、容器81内に治具82を有し、この治具82の上面には、嵌め込み工程で得られた中空成形体20が、嵌合体40を上向きにして載置される。治具82は、昇降台83と共に上下方向に移動可能である。また、容器81は、分割可能な上部密封容器85Uおよび下部密封容器85Dからなり、これら上部密封容器85U、下部密封容器85Dが互いに合わさることによって、治具82、中空成形体20、昇降台83を密閉できるようになっている。上部密封容器85Uには、加熱体86が配置される。また、加飾材50は、上部密封容器85U、下部密封容器85Dの間に挟持され、中空成形体20とは間隔を有して配置される。そして、例えば、加飾材50と下部密封容器85Dで画される空間では、図示しない吸引排気装置によって、空気が吸引排気される。
図8(b)に示すように、貼り付け工程の第1段階では、まず、昇降台83を上昇させることによって、治具82に載置された中空成形体20の嵌合体40側を加飾材50に当接させ、さらに昇降台83を上昇させることによって、加飾材50を引き延ばす。これにより、加飾材50は、張力を有した状態で中空成形体20の嵌合体40側に密接する。そして、加熱体86によって上部密封容器85U、下部密封容器85D内を加熱する。
次に、図8(c)に示すように、貼り付け工程の第2段階では、加飾材50と下部密封容器85Dによって画される空間から空気を排出することによって、加飾材50を、いままで中空成形体20の嵌合体40側に密着されていた状態から、さらに第2壁部22にまで密着していくように吸引する。この場合、周壁25および第2壁部22の密着は、治具82の存在によって、周壁25および第2壁部22の一部のみで止まるようになっている。なお、この貼り付け工程においては、加飾材50と上部密封容器85Uによって画される空間に加圧流体を導入する方法を併用してもよい。
その後、加飾材50と上部密封容器85Uによって画される空間を大気圧に戻し、上部密封容器85Uを下部密封容器85Dに対して離間させ(取り外し)、図8(c)中、矢印(1)の箇所で加飾材50を切断する。これにより、加飾材50が貼り付けられた中空成形体20、すなわち化粧部材10(図3参照)を得ることができる。
(実施形態の効果)
以上、説明した化粧部材10の効果について述べる。
本実施形態によれば、中空成形体20の外面20aにおいて、突起26などの凹凸部が成形される領域28に陥没部27を設け、この陥没部27に嵌合体40を嵌め込むことにより、嵌合体40で凹凸部を覆うことができる。この嵌合体40の表面41は平滑であるため、加飾材50の表面(化粧部材10の表面)が平滑になり、また、加飾材50の表面(化粧部材10の表面)にも凹凸模様が現れない。したがって、テーブルなどの各種の機能部材、壁、棚などの各種の内装部材に化粧部材10を用いた場合であっても、化粧部材10に要求される機能性を確保できると共に見栄えも向上する。
また、化粧部材10によれば、陥没部27における環状の段差面32と嵌合体40の外周面42との隙間43を充填材60によって埋めることができる。
仮に、充填材60で隙間43を埋めない場合について考える。この場合、嵌合体40が陥没部27に隙間無く嵌合されるように、環状の段差面32の内形寸法Dを嵌合体40の外形寸法dと同じ大きさに揃え、且つ、ブロー成形時に高い寸法精度で成形する必要がある。しかし、ブロー成形は、寸法が比較的ばらつき易い成形法であるため、環状の段差面32の内形寸法Dもばらつき易い。例えば、中空成形体20において、環状の段差面32の内形寸法Dが大きいと、嵌合体40が陥没部27内でがたついてしまい、嵌合体40がしっかりと保持されない不具合が生じる。一方、中空成形体20において、環状の段差面32の内形寸法Dが小さいと、嵌合体40を陥没部27に嵌め込むことができない不具合が生じる。
この点、化粧部材10では、環状の段差面32と嵌合体40の外周面42との隙間43を充填材60によって埋めるので、ブロー成形における寸法のばらつきを吸収できる程度に内形寸法Dを予め大きく(陥没部27と嵌合体40との間に一定以上の隙間43が必ず形成されるように)設定しておき、形成される隙間43を後から充填材60によって埋めることができる。このため、嵌合体40が陥没部27に保持されない、あるいは、嵌合体40を陥没部27に嵌め込むことができない不具合が解消される。したがって、嵌合体40を陥没部27に強固に且つ確実に嵌め込むことができる。
さらに、嵌合体40の表面41と周囲部36とが略同一面上に位置するため、嵌合体40を陥没部27に嵌め込んでも、中空成形体20と嵌合体40との境界部分に段差が生じない。したがって、化粧部材10の見栄えがさらに良くなると共に、化粧部材10の表面において平滑な面を可能な限り広く確保することができる。
(化粧部材の他の構成例)
次に、本発明に係る化粧部材の他の構成例を図9に基づいて説明する。
前述した化粧部材10(図3参照)においては、平板状の中空成形体20(図3参照)と平板状の嵌合体40(図3参照)を用いたが、化粧部材の形態は任意である。
例えば、図9に示すように、湾曲する形態(この例では、断面が波形)の中空成形体20Bと、この湾曲する中空成形体20Bの陥没部27に合わせて湾曲する嵌合体40Bと、陥没部27および嵌合体40Bの隙間43を埋める充填材60Bと、によって、化粧部材10Bを構成する。なお、図示を省略するが、この化粧部材10Bにおいても、突起26(図3参照)や凹み63(図4参照)などの凹凸部が陥没部27の底面31に成形されており、嵌合体40Bによって覆われている。
このような構成例においても、前述した化粧部材10(図3参照)と同様に、化粧部材10Bの表面を平滑に形成でき、機能性、意匠性に優れる化粧部材10Bを得ることができる。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、実施形態においては、嵌合体40と陥没部27を中央位置で揃えることで略均一の幅の隙間43を形成し、このような略均一の幅の隙間43を充填材60で埋める例を示したが、本発明では、陥没部の片側に嵌合体を寄せることで形成される不均一な幅の隙間を充填材で埋めてもよい。
また、実施形態においては、板状の中空成形体20の一面側(第1壁部21側)のみに陥没部27および嵌合体40を設けたが、板状の中空成形体20の厚み方向両側(第1壁部21および第2壁部22側)に陥没部27および嵌合体40を設けてもよい。
10 化粧部材
10B 化粧部材
20 中空成形体
20A 中空成形体
20B 中空成形体
20a 外面
20b 内面
27 陥没部
28 領域(所定領域)
32 環状の段差面
36 周囲部(陥没部を囲う部分)
40 嵌合体
40B 嵌合体
41 表面
42 外周面
43 隙間
50 加飾材
60 充填材
60B 充填材
75 第1成形面(成形面)
77 第2成形面(成形面)

Claims (3)

  1. 成形金型の成形面に従って外面が成形される中空成形体を有する化粧部材であって、
    前記中空成形体の外面の所定領域に設けられ、前記中空成形体の内面側に凹む陥没部と、
    平滑な表面を備えると共に前記陥没部に嵌め込まれ、前記所定領域を覆う嵌合体と、
    前記嵌合体の表面を覆うと共に前記中空成形体の外面に貼り付けられる加飾材と、
    を有することを特徴とする化粧部材。
  2. 前記陥没部の環状の段差面と前記嵌合体の外周面との間に形成される隙間を埋める充填材を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の化粧部材。
  3. 前記中空成形体の外面のうち前記陥没部を囲う部分と、前記嵌合体の表面とは略同一面上に位置する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の化粧部材。
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