JP2015000465A - 電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工精度を向上させ被加工部材を適切に加工することができる電動工具を提供することを課題とする。
【解決手段】回転力制御部は、速度判断部により移動速度が所定の基準速度以下と判断されたとき(S6のYes)、当該判断時におけるトリガの操作位置の情報を用いて、該操作位置を基準にして所定の位置変動幅と、モータの回転力とを決定して(S7)、該決定した所定の位置変動幅内にトリガの操作位置が位置する間は、モータの回転力を前記決定した回転力で一定に制御する(S8,S9のYes)。
【選択図】図3

Description

本発明は、被加工部材を加工するための先端工具を駆動する電動工具に関する。
従来、この種の電動工具は、先端工具を駆動するモータと、手動操作可能なトリガと、トリガの操作量の情報を用いてモータの回転数を制御する電力供給部とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
かかる電動工具では、トリガの操作量が所定量以下の場合に、電力供給部によってモータの回転数を一定に制御している(特許文献1の請求項1参照)。同様に、トリガの操作量が前記所定量よりも大きい第二所定量以上の場合にも、電力供給部によってモータの回転数を一定に制御できる(特許文献1の段落0048参照)。また、トリガの操作量が所定量と第二所定量との間にある場合は、操作量に比例してモータの回転数を制御している(特許文献1の請求項3参照)。
特開2012−157942号公報(図1参照)
ところが、上記従来の電動工具では、上記のようにトリガの操作量が所定量と第二所定量との間の場合には、操作量に比例してモータの回転数が制御されるため、モータの回転数を一定に制御し難い。即ち、上記従来の電動工具では、モータの回転数を一定に制御することで先端工具の駆動を一定にして安定的に作業することが、任意の操作量、即ち任意のタイミングで行い難いため、加工精度の低下をもたらしており、被加工部材の適切な加工という点で課題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、加工精度を向上させ被加工部材を適切に加工することができる電動工具を提供することを課題とする。
本発明の電動工具は、上記課題を解決するためになされたもので、被加工部材を加工するための先端工具を回転力により駆動するモータと、移動操作可能に構成されるトリガと、該トリガの移動操作により移動されるトリガの操作位置の情報を用いて、前記モータの回転力を決定して制御する回転力制御部とを備える電動工具であって、前記トリガの移動操作における移動速度が、所定の基準速度以下か否かを判断する速度判断部を備え、前記回転力制御部は、速度判断部により移動速度が所定の基準速度以下と判断されたとき、当該判断時におけるトリガの操作位置の情報を用いて、該操作位置を基準にして所定の位置変動幅と、モータの回転力とを決定して、該決定した所定の位置変動幅内にトリガの操作位置が位置する間は、モータの回転力を前記決定した回転力で一定に制御することを特徴とする。
かかる電動工具では、回転力制御部は、速度判断部により移動速度が所定の基準速度以下と判断されたとき、当該判断時におけるトリガの操作位置の情報を用いて、該操作位置を基準にして所定の位置変動幅と、モータの回転力とを決定して、該決定した所定の位置変動幅内にトリガの操作位置が位置する間は、モータの回転力を前記決定した回転力で一定に制御するので、トリガの任意の操作位置、即ち任意のタイミングでトリガの移動速度を基準速度以下にすることで、モータの回転力を一定に制御し、先端工具の駆動を一定にできるため、加工精度を向上させ被加工部材を適切に加工することができる。
また、本発明に係る電動工具では、前記所定の位置変動幅は、前記判断時におけるトリガの操作位置を基準操作位置にして、該基準操作位置への操作量よりも大きい操作量による操作位置である上限値を有し、前記トリガの操作位置は、前記上限値への操作量よりも大きい操作量による最大操作位置を有し、前記回転力制御部は、トリガの操作位置が前記上限値を超えて最大操作位置まで移動操作されるとき、トリガの移動速度が基準速度に対して常に大きい状態でトリガが最大操作位置に移動操作された場合の最大操作位置の情報に基づいて決定されるモータの最大回転力の情報を用いて、モータの回転力を最大操作位置で前記最大回転力に一致させるように制御することも可能である。
かかる電動工具では、回転力制御部は、トリガの操作位置が前記上限値を超えて最大操作位置まで移動操作されるとき、トリガの移動速度が基準速度に対して常に大きい状態でトリガが最大操作位置に移動操作された場合の最大操作位置の情報に基づいて決定されるモータの最大回転力の情報を用いて、モータの回転力を最大操作位置で前記最大回転力に一致させるように調整して制御するので、モータの回転力を一定に制御し、先端工具の駆動を一定にした後に、モータの回転力を最大操作位置で前記最大回転力にすることができ、モータの回転力を最大限発揮できる。
また、本発明に係る電動工具では、前記所定の位置変動幅は、前記判断時におけるトリガの操作位置を基準操作位置にして、該基準操作位置への操作量よりも小さい操作量による操作位置である下限値を有し、前記トリガの操作位置は、操作量のない停止位置を有し、前記回転力制御部は、トリガの操作位置が前記下限値を下回って停止位置まで移動操作されるとき、停止位置の情報を用いて、モータの駆動を停止位置で停止させるように回転力を制御することも可能である。
かかる電動工具では、回転力制御部は、トリガの操作位置が前記下限値を下回って停止位置まで移動操作されるとき、停止位置の情報を用いて、モータの駆動を停止位置で停止させるように回転力を制御するので、モータの回転力を一定に制御し、先端工具の駆動を一定にした後に、モータの駆動を停止位置で確実に停止させることができる。
以上のように、本発明に係る電動工具によれば、任意のタイミングでトリガの移動速度を基準速度以下にすることで、モータの回転力を一定に制御し、先端工具の駆動を一定にできるため、加工精度を向上させ被加工部材を適切に加工することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る電動工具の一部回路図を示す。 本発明の一実施形態に係るトリガの操作位置とモータの回転力との関係図を示す。 同電動工具の制御フローを示す。
以下、本発明に係る電動工具の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
電動工具は、図1に示すように、被加工部材を加工するための先端工具Tを回転力により駆動するモータ1と、移動操作可能に構成されるトリガ2と、該トリガ2の移動操作により移動されるトリガ2の操作位置の情報を用いて、前記モータ1の回転力を決定して制御する制御回路3とを備える。また、電動工具は、モータ1と制御回路3とに給電可能な給電部(図示しないが、例えば、電源とインバータ回路)を備えている。尚、先端工具Tは、ドリル、ドライバ、カッター、ブラシなどで構成されることができ、特に限定されない。
モータ1は、電動工具の本体(図示せず)内に収容されており、本体に取り付けられた先端工具Tを回転力により駆動させるものである。ここで、回転力とは、モータの出力又は馬力を意味しており、モータのトルクと回転数とのいずれか少なくとも一方によって決められる。例えば、回転力は、モータのトルクの大きさの大小に比例する。即ち、回転力は、トルクを大きくすれば大きくなり、トルクを小さくすれば小さくなる。また、回転力と回転数との関係についても、回転力とトルクとの上記比例関係と同様である。このように、本願におけるモータの回転力の制御とは、モータの回転数の制御、又は、モータのトルクの制御のいずれか少なくとも一方の制御を意味する。
トリガ2は、電動工具の本体外部に設けられており、静止している静止位置(又は停止位置とも言う)から所定位置まで移動操作可能に構成されており、例えば、トリガ2は、引き金やスイッチのような構成とすることが可能である。具体的には、トリガ2は、電動工具の本体外方に対して、バネ等の付勢力によって付勢されることで、静止位置で静止(又は停止)しており、該付勢力に抗して所定位置まで移動操作可能に構成される。よって、例えば、トリガ2を静止位置から移動操作した後、トリガ2を放置しておくと、トリガ2は、付勢力により静止位置に回帰するようになっている。本実施形態では、トリガ2は、移動操作による操作量が実質的にない静止位置と、静止位置からの移動操作による操作量が最大となる最大操作位置との間を移動自在に構成されている(図2の横軸参照)。
制御回路3は、電動工具の本体内に収容されており、トリガ2の移動操作にかかる操作位置情報や移動速度情報を用いて、モータ1の回転力を決定して制御するように構成される。
具体的には、制御回路3は、トリガ2の移動速度情報を用いて、トリガ2の移動速度が所定の基準速度以下か否かを判断する速度判断部4と、該速度判断部の情報とトリガ2の操作位置情報とを用いて、モータ1の回転力を決定して制御する回転力制御部5とを有する(図1参照)。
速度判断部4は、図1に示すように、トリガ2の移動速度を検出する移動速度検出部41と、移動速度検出部41により検出されたトリガ2の移動速度と所定の基準速度との比較をする速度比較部42とを有する。
速度比較部42は、トリガ2の移動速度と所定の基準速度とを比較して、トリガ2の移動速度が所定の基準速度以下の場合に、その情報を回転力制御部5(後述の回転力決定部54)に送るように構成される。尚、速度比較部42は、トリガ2の移動速度が所定の基準速度に対して大きいと判断した場合には、その情報を回転力制御部5に送る、又は、送らないとするいずれの構成を採用しても良い。
回転力制御部5は、図1に示すように、トリガ2の操作位置を検出する操作位置検出部51と、操作位置検出部51により検出されたトリガ2の操作位置の情報を用いて、回転力を算出する回転力算出部52と、前記操作位置の情報を用いて、該操作位置を基準にして所定の位置変動幅を決定する位置変動幅決定部53と、速度比較部42と回転力算出部52と位置変動幅決定部53とからの情報を用いて、モータ1の回転力を決定して制御する回転力決定部54とを有する。
操作位置検出部51は、トリガ2の操作位置の情報を直接検出する構成のほか、トリガ2の移動操作による移動量である操作量から操作位置の情報を算出する構成も可能である。
回転力算出部52は、モータ1の回転力とトリガ2の操作位置との関係を規定した制御カーブを決める制御カーブ決定部と、決定された制御カーブに基づき、現在のトリガ2の操作位置(即ち、操作位置検出部51により検出されたトリガ2の操作位置の情報)を用いて、回転力を算出する算出部とを有する。
尚、回転力算出部52は、制御カーブ決定部を有さない構成とすることも可能である。この場合、例えば、回転力算出部52は、モータ1の回転力とトリガ2の操作位置との関係を規定する計算式やリストを用いて、現在のトリガ2の操作位置から回転力を算出する算出部を有してなる。
位置変動幅決定部53は、前記の制御カーブ決定部と、該制御カーブ決定部による制御カーブに基づき、現在のトリガ2の操作位置を基準操作位置として用いて、所定の位置変動幅を決定する決定部とを有する。所定の位置変動幅は、上限値と下限値を有する。例えば、所定の位置変動幅Wは、図2に示すように、基準操作位置(現在のトリガ2の操作位置)へのトリガ2の操作量よりも大きい操作量による操作位置である上限値と、前記基準操作位置へのトリガ2の操作量よりも小さい操作量による操作位置である下限値とを有する。
尚、位置変動幅決定部53は、制御カーブ決定部を有さない構成とすることも可能である。この場合、例えば、位置変動幅決定部53は、モータ1の回転力とトリガ2の操作位置との関係を規定する計算式やリストを用いて、現在のトリガ2の操作位置から所定の位置変動幅を決定する決定部を有してなる。
回転力決定部54は、速度比較部42の情報を参照して、回転力算出部52による回転力と位置変動幅決定部53による所定の位置変動幅との情報を適宜用いて、モータ1の回転力を決定して制御する。
具体的には、回転力決定部54は、速度比較部42によりトリガ2の移動速度が所定の基準速度に対して大きいと判断されたとき、回転力算出部52による制御カーブに基づき、トリガ2の操作位置に応じて算出された回転力を用いることで、モータ1の回転力を決定して制御する。尚、トリガ2の移動速度が基準速度に対して常に大きい状態でトリガ2が最大操作位置に移動操作される場合に(図2の矢印A参照)、トリガ2の最大操作位置の情報に基づいて回転力決定部54により決定されるモータ1の回転力が、最大回転力Mである(図2のM参照)。また、トリガ2が静止位置(即ちトリガ2の操作量が実質的になく、例えばゼロ又はその近傍)にある場合に、静止位置の情報に基づいて回転力決定部54により決定されるモータの回転力は、実質的になく、例えばゼロ又はその近傍であり、モータ1を停止させる最小回転力である。
一方、回転力決定部54は、速度比較部42によりトリガ2の移動速度が所定の基準速度以下と判断されたとき、その情報を速度比較部42から受ける。かかる情報を受けた回転力決定部54は、回転力算出部52と位置変動幅決定部53との各々によって、前記判断時におけるトリガ2の操作位置(即ち現在のトリガ2の操作位置である基準操作位置)の情報から得られた回転力Kと所定の位置変動幅Wとの情報を用いて、該所定の位置変動幅W内にトリガ2の操作位置が位置する間は、モータの回転力を前記回転力Kで一定に制御する(図2のW,K参照)。
そして、回転力決定部54は、トリガ2の操作位置が所定の位置変動幅Wの上限値を超えて最大操作位置まで移動操作されるときには、前記モータの最大回転力Mの情報を用いて、モータ1の回転力を最大操作位置で前記最大回転力Mに一致させるように制御する(図2の矢印B参照)。
具体的には、トリガ2の操作位置が上限値になると、操作位置検出部51は、上限値を検出し、この上限値の情報に基づき、回転力算出部52は、トリガ2の操作位置が上限値で前記一定の回転力Kから最大操作位置で前記最大回転力Mとなるような制御カーブを決定する(図2の矢印B参照)。また、回転力算出部52は、決定した制御カーブに基づき、操作位置検出部51による現在のトリガ2の操作位置を用いて、回転力を算出する。このように回転力算出部52による前記制御カーブに基づき、トリガ2の操作位置に応じて算出された回転力を用いて、回転力決定部54は、モータ1の回転力を決定して制御する(図2の矢印B参照)。
一方、回転力決定部54は、トリガ2の操作位置が所定の位置変動幅Wの下限値を下回って静止位置まで移動操作されるときには、静止位置の情報を用いて、モータ1の駆動を静止位置で停止させるように制御する(図2の矢印C参照)。
具体的には、操作位置検出部51によりトリガ2の操作位置が下限値であることを検出すると、下限値の情報に基づき、回転力算出部52により、トリガ2の操作位置が下限値で前記一定の回転力Kから静止位置で回転力が実質的になくなるような制御カーブを決定する(図2の矢印C参照)。また、回転力算出部52は、決定した制御カーブに基づき、操作位置検出部51による現在のトリガ2の操作位置を用いて、回転力を算出する。このように回転力算出部52による前記制御カーブに基づき、トリガ2の操作位置に応じて算出された回転力を用いて、回転力決定部54は、モータ1の回転力を決定して制御する(図2の矢印C参照)。
以上の構成からなる電動工具の制御方法について、図3を参照して説明する。
まず、モータ1と制御回路3とは、給電部によって給電される(図3のS1)。例えば、トリガ2を静止位置から僅かに移動操作することで、給電部からモータ1と制御回路3とに給電開始されるように構成しても良い。或いは、給電部は、給電ON/OFFの切換えスイッチを有し、スイッチの切換えに応じて、給電部からモータ1と制御回路3とに給電開始されるように構成することも可能である。
トリガ2を更に移動操作すると、操作位置検出部51がトリガ2の操作位置を検出し、回転力算出部52が制御カーブを決定する(図3のS2)。回転力算出部52は、決定した制御カーブに基づいて、操作位置検出部51によるトリガ2の操作位置の情報から回転力を算出する(図3のS3)。回転力決定部54は、回転力算出部52による前記制御カーブに基づき、トリガ2の操作位置に応じて算出された回転力を用いて、モータ1の回転力を決定して制御する(図3のS4)。
トリガ2の移動操作によって、トリガ2の操作位置が静止位置となった場合には(図3のS5のYes)、回転力決定部54によりモータの回転力は実質的になくなると共に、給電部からモータ1への給電が停止される(図3のS10)。
また、トリガ2の移動操作において、トリガ2の操作位置が静止位置にない場合で(図3のS5のNo)、かつ、速度判断部4によりトリガ2の移動速度が基準速度より大きいと判断される場合(図3のS6のNo)には、上記のS3のステップに戻る。
一方、トリガ2の移動操作において、速度判断部4によりトリガ2の移動速度が基準速度以下と判断された場合(図3のS6のYes)には、回転力算出部52と位置変動幅決定部53とは各々、前記判断時におけるトリガ2の操作位置(基準操作位置)の情報を用いて、回転力Kと所定の位置変動幅Wとを決定する(図3のS7)。回転力決定部54は、前記所定の位置変動幅W内にトリガ2の操作位置が位置する間は、モータ1の回転力を前記決定した回転力Kで一定に制御する(図3のS8、S9のYes)。
更に、所定の位置変動幅W外にトリガ2の操作位置が位置するように、所定の位置変動幅Wの上限値を超えて、又は、下限値を下回ってトリガ2が移動操作されると(図3のS9のNo)、上記のS2にステップに戻り、回転力算出部52が制御カーブを決定する(例えば、図2の矢印B又は矢印C)。
尚、かかる制御カーブに基づいて、トリガ2の操作位置に応じてモータ1の回転力が制御されているときであっても、速度判断部4により移動速度が所定の基準速度以下と判断されたときには、モータ1の回転力を一定にする制御は、行われ得る。即ち、回転力制御部5は、前記判断時におけるトリガ2の操作位置の情報を用いて、該操作位置を基準にして所定の位置変動幅と、モータの回転力とを決定して、該決定した所定の位置変動幅内にトリガ2の操作位置が位置する間は、モータ1の回転力を前記決定した回転力で一定に制御する。
以上のように、本実施形態に係る電動工具によれば、回転力制御部5は、速度判断部4により移動速度が所定の基準速度以下と判断されたとき、当該判断時におけるトリガ2の操作位置の情報を用いて、該操作位置を基準にして所定の位置変動幅と、モータの回転力とを決定して、該決定した所定の位置変動幅内にトリガ2の操作位置が位置する間は、モータ1の回転力を前記決定した回転力で一定に制御するので、トリガ2の任意の操作位置、即ち任意のタイミングでトリガ2の移動速度を基準速度以下にすることで、モータ1の回転力を一定に制御し、先端工具Tの駆動を一定にできるため、加工精度を向上させ被加工部材を適切に加工することができる。
また、本実施形態に係る電動工具によれば、回転力制御部5は、トリガ2の操作位置が所定の位置変動幅の上限値を超えて最大操作位置まで移動操作されるとき、トリガ2の移動速度が基準速度に対して常に大きい状態でトリガ2が最大操作位置に移動操作された場合の最大操作位置の情報に基づいて決定されるモータ1の最大回転力の情報を用いて、モータ1の回転力を最大操作位置で前記最大回転力に一致させるように調整して制御するので、モータ1の回転力を一定に制御し、先端工具の駆動を一定にした後に、モータ1の回転力を最大操作位置で前記最大回転力にすることができ、モータ1の回転力を最大限発揮できる。
また、本実施形態に係る電動工具によれば、回転力制御部5は、トリガ2の操作位置が所定の位置変動幅の下限値を下回って静止位置まで移動操作されるとき、静止位置の情報を用いて、モータ1の駆動を静止位置で停止させるように回転力を制御するので、モータ1の回転力を一定に制御し、先端工具Tの駆動を一定にした後に、モータ1の駆動を停止位置で確実に停止させることができる。
尚、本発明に係る電動工具は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本実施形態では、所定の位置変動幅Wは、図2に示すような、基準操作位置よりも最大操作位置側に位置する上限値と、基準操作位置よりも静止位置側に位置する下限値とを有する場合について説明したが、これに限らず、所定の位置変動幅Wは、基準操作位置を下限値とし、基準操作位置よりも最大操作位置側に位置する上限値を有してなることが可能である。或いは、所定の位置変動幅Wは、基準操作位置を上限値とし、基準操作位置よりも静止位置側に位置する下限値を有してなることも可能である。
また、本実施形態における所定の位置変動幅W、一定の回転力Kは、速度判断部4により移動速度が所定の基準速度以下と判断されたとき、当該判断時におけるトリガ2の操作位置の情報を用いて決定されるもので、所定の位置変動幅Wは、種々の範囲の幅で構成でき、一定の回転力Kは、種々の一定値で構成できる。
1…モータ、2…トリガ、3…制御回路、4…速度判断部、41…移動速度検出部、42…速度比較部、5…回転力制御部、51…操作位置検出部、52…回転力算出部、53…位置変動幅決定部、54…回転力決定部、T…先端工具、W…所定の位置変動幅、M…最大回転力、K…一定の回転力

Claims (3)

  1. 被加工部材を加工するための先端工具を回転力により駆動するモータと、
    移動操作可能に構成されるトリガと、
    該トリガの移動操作により移動されるトリガの操作位置の情報を用いて、前記モータの回転力を決定して制御する回転力制御部とを備える電動工具であって、
    前記トリガの移動操作における移動速度が、所定の基準速度以下か否かを判断する速度判断部を備え、
    前記回転力制御部は、速度判断部により移動速度が所定の基準速度以下と判断されたとき、当該判断時におけるトリガの操作位置の情報を用いて、該操作位置を基準にして所定の位置変動幅と、モータの回転力とを決定して、該決定した所定の位置変動幅内にトリガの操作位置が位置する間は、モータの回転力を前記決定した回転力で一定に制御することを特徴とする電動工具。
  2. 前記所定の位置変動幅は、前記判断時におけるトリガの操作位置を基準操作位置にして、該基準操作位置への操作量よりも大きい操作量による操作位置である上限値を有し、
    前記トリガの操作位置は、前記上限値への操作量よりも大きい操作量による最大操作位置を有し、
    前記回転力制御部は、トリガの操作位置が前記上限値を超えて最大操作位置まで移動操作されるとき、トリガの移動速度が基準速度に対して常に大きい状態でトリガが最大操作位置に移動操作された場合の最大操作位置の情報に基づいて決定されるモータの最大回転力の情報を用いて、モータの回転力を最大操作位置で前記最大回転力に一致させるように制御することを特徴とする請求項1記載の電動工具。
  3. 前記所定の位置変動幅は、前記判断時におけるトリガの操作位置を基準操作位置にして、該基準操作位置への操作量よりも小さい操作量による操作位置である下限値を有し、
    前記トリガの操作位置は、操作量のない停止位置を有し、
    前記回転力制御部は、トリガの操作位置が前記下限値を下回って停止位置まで移動操作されるとき、停止位置の情報を用いて、モータの駆動を停止位置で停止させるように回転力を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の電動工具。
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