JP2014533841A - 制御装置、回転速度センサ、および調和設定点信号を用いて制御装置を動作させるための方法 - Google Patents

制御装置、回転速度センサ、および調和設定点信号を用いて制御装置を動作させるための方法 Download PDF

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Abstract

制御装置は、振動子(190)の励起方向に沿った変位を反映する測定信号を出力する、センサユニット(170)を含む。制御器メインユニット(200)は、アクチュエータユニット(180)が、調和共振振動の設定振幅からの振動子(190)の変位のずれを打ち消すように、測定信号と調和設定点信号とから、アクチュエータのための制御信号を推定する。制御器拡張ユニット(600)は、非アクティブ化されたアクチュエータユニット(180)の状態で、振動子(190)の残留振動の実位相と実振幅とを推定し、調和設定点信号を残留振動に同期させる。振動子の規定された動作状態に一層迅速に到達するために、残留振動に含まれる残留エネルギが使用される。

Description

本発明は、制御ユニット、特に、調和コマンド変数、または調和設定点信号を有する回転速度センサに関する。さらに、本発明は、調和コマンド変数を用いて制御装置を動作させるための方法に関する。
従来の制御方法は、一定、またはゆっくりとだけ変化する、コマンド変数に関連する問題を制御するために適合する方法であり、外乱によって影響される制御されたプロセス変数の値は、所定の設定点に近い値に維持される、または変化する設定点に可能な限り近い値にそれぞれ更新される。たとえばコリオリ力の解析のための微小機械回転速度センサのような幾つかの用途は、振動子の励起に、その共振周波数と、制御ループによって規定される振動振幅とを提供する。この処理において、制御器は、所定の調和設定点信号と測定された振動子の運動との差がなくなるように、制御器によって生成される力信号を制御する。
この処理において、通常、励起方向に沿った振動子の運動を反映する測定信号は、最初、復調器に供給される。復調器は、測定信号と角周波数ωdの調和信号とを乗算し、該角周波数は、振動子の共振角周波数ω0に対応する。制御それ自体は、一定であるベースバンドにおける設定点信号、またはいかなる場合であっても共振角周波数に依存しない設定点信号によって行われる。制御器の出力信号は、変調器において、角周波数ωmの調和信号に関して再変調され、該角周波数は、振動子の共振周波数ω0に対応する。変調積は、所定の設定信号と比較される。最終的に、2つの信号の差がアクチュエータを制御し、アクチュエータは、制御器信号に基づいて、振動子が所定の設定振動に従って振動するように、振動子に力を加える。制御がベースバンドにおいて行われるので、ローパスフィルタは、周波数変換積を、特に二倍共振周波数において濾波するが、その処理によって、制御器のバンド幅、および、したがって、変位を変化させる反応速度が、制限される。
本願出願時において、未公開の独国特許出願DE102010055631.9には、振動子の共振角周波数ω0の周波数バンドにおける調和設定点信号を用いた制御が記載されている。
多くの応用分野において、振動子は、駆動を非アクティブ化した後、減衰する振幅で振動する。制御が振動子の減衰段階においてアクティブ化される場合、アクティブ化時間は、減衰している振動と設定点信号との間の、位相および振幅の差に依存する。
本発明の目的は、調和コマンド変数のための制御装置のスイッチオン動作を改善するための制御概念である。当該目的は、独立請求項の主題によって達成される。さらなる実施形態は、対応する従属請求項によって与えられる。
以下においては、本発明の実施形態、およびそれらの機能と利点とが、図面に基づいて説明される。実施形態の要素は、それらが相互に排除しない限り、相互に組み合わせられてもよい。
本発明の実施形態に係る制御装置を有する装置の概略ブロック図であり、制御装置は、調和設定点信号に基づいて調和振動を制御するための制御器メインユニット、および調和設定点信号を同期させるための制御器拡張ユニットを含む。 別の実施形態に係る図1の制御器拡張ユニットの詳細を示す概略ブロック図である。 別の実施形態に係る図2Aの制御器拡張ユニットのさらなる詳細を示すブロック図である。 実施形態に係る制御装置を有する装置の概略ブロック図であり、調和設定点信号のための連続PI制御器、および無駄時間要素を有する制御器メインユニットに関する。 図3Aに従うPI制御器の伝達関数の概略図である。 実施形態に係る制御装置を有する装置の概略ブロック図であり、調和設定点信号のための離散PI制御器、および無駄時間要素を有する制御器メインユニットに関する。 図4Aの制御器メインユニットの伝達関数の概略図である。 実施形態に係る制御装置を有する装置の概略ブロック図であり、調和設定点信号のための離散PI制御器、およびバンドパスと同様に作用する制御器拡張を有する制御器メインユニットに関する。 図5Aの制御器拡張の伝達関数の概略図である。 本発明の別の実施形態に係る回転速度センサの微小機械部分の概略上面図である。 図6Aの回転速度センサの微小機械部分の概略断面図である。 図6Aおよび図6Bに係る回転速度センサの概略ブロック図である。 別の実施形態に係る回転速度センサの微小機械部分の概略上面図である。 制御装置を動作させるための方法の簡略プロセスフローである。
図1に示されているように、装置100は、振動子190と、制御器メインユニット200および制御器拡張ユニット600を有する制御装置とを含む。振動子190は、質量体であり、該質量体は、励起方向に沿って運動可能に懸架されており、励起方向に沿って共振周波数ω0で振動することができる。定常である場合には、振動子190は、共振周波数ω0の並進振動または回転振動を行う。一実施形態に従って、振動子190は、回転速度センサの、励起ユニット、コリオリユニット、または検知ユニットである。回転速度センサは、たとえば、MEMS(微小電気機械システム)として形成されてもよい。
センサ170は、振動子190の運動を捕捉して、測定信号を出力し、該測定信号は、励起方向に沿った振動子190の全変位を反映している。測定信号は、制御器メインユニット200のための制御器入力信号に対応する。制御器メインユニット200は、制御器入力信号と、制御器拡張ユニット600から出力される調和設定点信号とを比較し、信号差に基づいて、制御器出力信号を生成し、該制御器出力信号は、アクチュエータユニット180に出力される。制御器メインユニット200は、アクチュエータユニット180が、所定の調和設定点信号と振動子190の測定された運動との差がなくなるように力信号を生成すべく、制御器出力信号を決定する。
実施形態に従って、制御器拡張ユニット600は、アクチュエータアクティブ化ユニット695を含み、アクチュエータユニット180は、該アクチュエータアクティブ化ユニット695によってアクティブ化される。図1のブロック図において、アクチュエータアクティブ化ユニット695は、アクチュエータユニット180への制御器出力信号の供給におけるスイッチとして示されており、スイッチは、制御器拡張ユニット600の出力信号によって制御可能である。
制御器拡張ユニット600は、制御装置によってアクティブ化され、たとえば動作電圧のスイッチを入れることによってアクティブ化される。アクチュエータユニット180は、最初、非アクティブ化されている。以前の履歴に応じて、振動子190は、アクチュエータユニット180が非アクティブ化されている場合、静止している、または残留振動を行う。制御器拡張ユニット600は、アクチュエータユニットが依然として非アクティブ化されている間に、測定信号から、振動子190のそのような残留振動の実位相と実振幅とを決定し、実位相と実振幅とに適応する同期設定点信号を、制御器メインユニットに供給する。調和設定点信号、または調和設定点信号から推定される同期された制御信号が利用可能になるとすぐに、制御器拡張ユニット600は、振動子190の残留振動の振幅が設定振幅まで位相同期して増幅され、かつこの処理において残留振動に含まれるエネルギが用いられるように、アクチュエータアクティブ化ユニット695を介して、アクチュエータユニット180をアクティブ化する。
制御器拡張ユニット600は、振動子を、全ての考慮すべき初期状態から開始して、非常に短い時間で、該振動子の設定振幅に設定し、それを維持することを可能にする。残留振動は、特に、駆動、またはアクチュエータユニット180を、減衰時間内の任意の時間において非アクティブ化した後に、振動子を設定振幅で振動させるべき場合に発生する。
実施形態に従って、制御装置200,600、および振動子190は、航法計器の回転速度センサの構成要素、特に、短時間の電源停止後できるだけ短い時間で未撹乱の動作状態に移行されなければならない、航空機のための航法機器の回転速度センサの構成要素である。制御器拡張ユニット600は、振動子190の、現在減衰している残留振動の振幅および位相を推定する。
実施形態に従って、制御器拡張ユニット600は、振幅、および位相を推定するためのカルマンフィルタを含む。残留振動の振幅および位相から、調和設定点信号の、位相、および振幅が正確なスイッチオンのための、初期位相、および初期振幅が、内部信号実行時間を考慮して推定される。現在の残留振動は、短時間のスイッチオフ後の再試運転期間が減少するように使用される。現在の残留振動の振幅が大きくなると、振動子を設定された振幅で再び振動させるために必要な時間は少なくなる。したがって、特に電力供給の短い停止の後、制御器200,600を含むシステムの再試運転時間(起動時間)が短くなる。
図1に示された実施形態に従って、制御器拡張ユニット600は、捕捉ユニット610と、同期ユニット620とを含む。捕捉ユニット610は、少なくとも装置100のアクティブ化段階、たとえば再び動作電圧のスイッチを入れた後に、測定信号から、残留振動の実位相と実振幅とを決定する。実位相、実振幅、ならびに、たとえば信号実行時間、および信号遅延時間である、さらなるシステムパラメータから、捕捉ユニット610は、同期情報を決定し、該同期情報は、同期ユニット620によって生成される調和設定点信号の位相および振幅を示す。同期ユニット620は、同期情報を受信して、同期情報によって決定された調和設定点信号を、制御器メインユニット200に転送する。たとえば、制御器メインユニット200は、同期ユニット620から出力された調和設定点信号および測定信号から差分信号を形成する、加算ユニット221を含む。
実施形態に従って、調和設定点信号の共振角周波数ωrは、振動子190の共振各周波数ω0によって予め決定され、この周波数はまた、実位相と実振幅との推定における初期値として統合される。別の実施形態に従って、制御器拡張ユニット600は、温度捕捉ユニットを含み、捕捉ユニット610は、振動子190の温度補正された共振角周波数に基づいて、実位相と実振幅との推定を行い、調和設定点信号は、温度補正された共振角周波数で振動する。
図1に示された実施形態に従って、制御器拡張ユニット600は、周波数記憶ユニット630を含み、周波数記憶ユニットは、時間間隔をおいて、振動子190の現在の振動周波数を記述する周波数情報を記憶する。実施形態に従って、周波数記憶ユニット630は、周期的に、現在の共振角周波数を不揮発性記憶装置に記憶する。たとえば、更新周波数は、適用温度変化が追随されてもよいように選択される。実施形態に従って、更新周波数は、1Hz〜100Hzの範囲、たとえば10Hz程度の範囲にある。
制御器拡張ユニット600は、振動子190の残留振動の実位相と実振幅とを推定するために、周波数情報を読み出す、および/または、調和設定点信号を生成するために、たとえば設定点信号を生成する振動子を制御するための、調和設定点信号を生成するために、制御器拡張ユニットに記憶された周波数情報を使用する。再試運転に関連する期間において、このことは、現在進行中の動作中に不揮発性記憶装置に最後に記憶された駆動周波数の値が、再スタート後に、振動子190の実際の共振角周波数についての十分に良い近似値であり、制御のための初期値として使用できるように、振動子190の振動の減衰時間内において、振動子190の温度、および、したがって、共振角周波数がほとんど変化しないことを意味する。たとえば、微小機械回転速度センサの振動子は、10秒の範囲の時定数を有する。力伝達を非アクティブ化した後、たとえば動作電圧の喪失後、振動子は、およそ30秒後、依然として、設定振幅のおよそ5%で振動する。
実施形態に従って、捕捉ユニット610のシーケンス制御は、制御器拡張ユニット600が位相振幅同期調和設定点信号を出力した場合にだけアクチュエータユニット180がアクティブ化されるように、アクチュエータアクティブ化ユニット695を制御する。実施形態に従って、アクチュエータアクティブ化ユニット695は、スイッチ装置、たとえばデジタルスイッチであり、位相振幅同期調和設定点信号が制御器メインユニット200にとって利用可能である場合にだけ、アクチュエータユニット180に制御器メインユニット200の制御器出力信号を供給する。
別の実施形態に従って、捕捉ユニット610は、少なくとも同期情報を決定した後に、制御器拡張ユニット600の、もはや必要とされない部分ユニットを非アクティブ化する。
図2Aは、捕捉ユニット610の詳細を示す。実施形態に従って、捕捉ユニット610は、フィルタユニット612を含む。たとえば、アナログ測定信号が、サンプリング時間Tでサンプリングされ、この処理において、デジタル測定信号に変換される。フィルタユニット612は、測定信号のサンプリング値、測定信号に含まれる測定ノイズの分散の推定値、および測定信号の一定振幅オフセットの推定値から、残留振動時の変動の推定値、たとえば推定される零点を推定する。実施形態に従って、フィルタユニット612は、この処理において、たとえば周波数記憶ユニット630から読み出された、周波数情報を使用する。制御ユニット616は、残留振動時の変動の推定値から、実位相と実振幅とに基づいて、同期情報を決定する。この処理において、制御ユニット616は、フィルタリング、必要とされる計算、および過渡的振動遅延の結果として生じる遅延を考慮する。制御ユニット616は、初期位相φ、および調和設定点信号の振幅のための初期値Aを算出し、調和設定点信号がこのように算出された時間tは、振動子190の実際の振動と同相にある。
同期ユニット620は、たとえば制御可能な振動回路622を含み、該振動回路の位相は制御可能である。実施形態に従って、振動子の周波数もまた、制御可能である。たとえば、振動子の周波数は、振動子190の調和共振角周波数の時間依存変化が追随されてもよいように、温度制御される。別の実施形態に従って、振動子回路622の共振角周波数ωrは、周波数記憶ユニット630への最後のエントリによって決定される。最後に記憶された周波数に関する情報は、周波数記憶ユニット630から直接に、または制御ユニット616を介して、振動子回路622に供給されてもよい。
調和設定点信号の振幅は、該振幅が、時間関数r(t)に従って、振動子190の振動の推定された実振幅に対応する初期振幅値Aに基づき、振動子190の調和振動の振幅の設定値まで増加されるように制御される。たとえば制御ユニット616は、この処理において、推定された実振幅の初期値と、設定点信号の最終値とを有する増加信号を出力し、増加信号の時間変動、および/または増加信号の時定数は、実位相に適応される。
乗算器ユニット626は、振幅信号A・r(t)と、振動子回路622の出力信号とを乗算する。加算点221において、調和設定点信号と、測定信号との差が形成される。実施形態に従って、制御ユニット616は、それらの結果が制御器ユニット616に送信されると、フィルタユニット612を非アクティブ化する。フィルタユニット612を非アクティブ化することは、たとえば消費電力を減少させる。さらに、マイクロプロセッサにおける実現において、推定のために必要とされる計算能力が、装置の通常動作中に必要な計算動作から解放される。別の実施形態に従って、制御ユニット616は、アクチュエータユニット180が時間tにおいてスイッチオンされるように、図1のアクチュエータアクティブ化ユニット695を制御する。
実施形態に従って、制御器拡張ユニット600は、プレステージユニット640を含む。プレステージユニット640は、測定信号から、残留振動の振幅Aが最小閾値Axminより小さくなるかどうかを決定する。小さくなっている場合、振動子は、もはや有意な残留振動を行っていないこと、および、振動子は、その静止状態から問題なく始められてもよいことが推定されるべきである。実施形態に従って、調和設定点信号は、初期振幅A=Axminから開始される。静止状態から開始される間の位相は、任意であり、調和設定点信号の周波数は、たとえば温度に関する知見、および振動子190についての線形温度モデルから決定されてもよく、または周波数記憶ユニット630から読み出されてもよい。実施形態に従って、プレステージユニット640は、最大値Amaxを、いくつかの振動周期、および最小値Aminから決定し、AmaxおよびAminの値から、式1および式2に従って、現在の振動振幅A、および現在の振動オフセットAを算出する。
制御器拡張ユニット600は、たとえばデジタル回路、たとえばASIC(特定用途向け集積回路)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)として実現される。制御器拡張ユニット600、および制御器メインユニット200は、同一または異なる部品で形成されてもよい。さらなる実施形態に従って、制御器拡張ユニット600、および制御器メインユニット200は、完全または部分的に、コンピュータまたはマイクロプロセッサから実行されるプログラムである。
実施形態に従って、フィルタユニット612は、カルマンフィルタである。振幅、および位相の値の推定は、振動子の減衰時定数と比較して、数桁速く実行される。実施形態に従って、振動子の運動y0は、それ故に、非減衰調和振動であると見なされる。
測定信号y(t)は、実際の振動子運動y0に加えて、不可避の測定ノイズw、および一定のオフセットA0を含む。
振動子運動y0(t)は、式(5)〜(10)の微分方程式系の解であると見なされる。
この系の状態の記述は、行列記法を用いて、以下のように式(11)で表現される。
差分方程式系を得るために、上述の系は、測定信号の使用されたサンプリング時間Tについて離散化される。このことは、ラプラス変換を用いて表現される。
差分方程式系は、要素ごとに、以下のように表現されてもよい。
計算および実装を簡単化するために、以下のように、状態変数x´をω0Mで規格化することが好ましい。
新たな状態変数
を用いて、離散化された系の状態の記述は、以下のように表現されてもよい。
以下においては、測定ノイズwの分散に対して記号Rが用いられる。
ノイズ測定値yに基づいて、実施形態に従って、カルマンフィルタが、実際のシステム状態の推定値
を得るために使用される。カルマンフィルタは、以下の一組の式によって記述されてもよい。
要素ごとに検討することによって、カルマンフィルタ方程式は、以下のように、式(30)〜(42)によって表現されてもよい。ここで、行列
および
の対称性を利用した。
推定された信号
の負の値から正の値へのゼロ交差が、振幅制御の設定信号を適切な位相において開始するために使用される。時間ゼロは、それが検出されたゼロ交差に一致するように選択される。推定された信号は、sin(ω0M・T・k)に比例する。
振幅制御の設定点信号は、厳密に、推定された信号のゼロ交差において、初期位相0で開始されなければならない。しかしながら、時間解像度Tのサンプリング値だけが利用可能であるので、一般に、ゼロ交差は、厳密には、満たされない。実施形態に従って、この理由によって、追加的に考慮されるべき位相
が、ゼロ交差前のサンプリング値
およびゼロ交差後のサンプリング値
から、式(43)に従う線形補完によって決定される。
この位相は、以下のサイクルにおいてのみ有効になり、そのことは、追加的に考慮されるべき遅延をもたらす。さらに、具現化に依存するさらなる遅延が、信号処理の間(たとえば、測定信号の捕捉中)に考慮されなければならない。これらのさらなる遅延は、サンプリング時間Tの倍数でnoscであると仮定する。したがって、必要な初期位相
は、式(44)に従う。
図2Bは、制御装置のフィルタユニット612のようなカルマンフィルタの詳細を示す。
システムがいくつかの振動子からなり、振動子の駆動が、共通の電子機器(たとえば、3つの回転速度センサからなる慣性測定ユニット(IMU))のために、一緒に開始されなければならない場合、振動子のゼロ交差は、必ずしも同一のサンプリングサイクル内において発生する必要はない。この理由により、既にゼロ交差を有しているそれらの振動子のための開始位相は、追加的サンプリングサイクル毎にω0Mだけ増加する。このことは、最後の振動子がまた、そのゼロ交差を有するまで行われる。
たとえば、これらのセンサのうちの少なくとも1つに対して同期条件(測定された振動子信号のゼロ交差)が検出されるとすぐに、そのセンサの駆動が、上述の方法に従って開始される。残りのセンサのスイッチオンは、それらの個別の同期条件が満たされるとすぐに実行される。駆動をスイッチオンする時間は、全てのセンサについて、この処理において、個別に選択される。共通の電子機器を有し、そのことによって、共通の駆動のスイッチオン時間だけが可能である別の実施形態に従って、全てのセンサについて同期条件が検出されるまで待機する。サンプリングサイクル毎の同期条件は1回評価されてもよいので、同期条件が既に得られている各センサについて、サンプリングサイクルに対応する位相ω0M・Tが、追加サンプリングサイクル毎に開始位相に加算される。
図3Aに示された実施形態は、制御器メインユニット200が依拠する原理の動作モードを明確にするために、装置100の内部の制御器メインユニット200のアナログ実施形態を記載している。制御器メインユニット200は、調和コマンド変数または調和設定点信号のためのPI制御器であって、積分動作係数Kを有する積分伝達要素222と、増幅因子Kを有する比例伝達要素224とを備えるPI制御器225を含む。調和コマンド変数のためのPI制御器225は、制御器入力における一定振幅の調和振動から、制御器出力における同一の周波数と時間に比例する振幅とを有する調和振動を生成する。
図3Bは、PI制御器225の伝達関数GR0(s)による、正弦波変調されたステップ関数信号xd(t)の、時間に比例する振幅を有する調和出力信号u(t)への変換を示す。PI制御器の記載された振る舞いは、後に述べるように、制御器パラメータK,Kの数値決定を必要とする。式(45)は、xd(t)=σ(t)に対して、制御器出力信号u(t)と、制御器入力信号xd(t)との関係を与える。
制御器出力信号u(t)、および制御器入力信号xd(t)のラプラス変換は、式(46a)および式(46b)から得られる。
したがって、調和設定点信号に対するPI制御器225の伝達関数GR0(s)は、式(47)から得られる。
連続PI制御器225の特徴は、一般化された積分要素から生じるs=±jωにおける共役複素極である。制御器入力における周波数ωの調和振動に対して、PI制御器225は、制御器出力における位相シフトを生成しない。したがって、任意の位相の調整のために、制御器メインユニット200は、制御器無駄時間Tを有する無駄時間要素226を、PI制御器225と直列に、追加的に含む。したがって、制御器メインユニット200の制御器伝達関数G(s)は、式(48)から得られる。
制御器パラメータK,Kは、式(48)に従う制御器伝達関数における制御器零点が、式(49)に従うシステム伝達関数の共役複素システム極を相殺するように選択される。
制御器パラメータK,Kの決定のために、式(48)と式(49)の係数を等しいとすることによって、式(50a)および式(50b)が得られる。
一実施形態に従って、振動子190の減衰sおよび共振角周波数ωは、s<<ωが満たされ、したがって式(50b)が非常に良い近似で満たされるように選択される。式(50a)から、積分動作係数Kの増幅因子Kに対する比のための数値決定規則として、式(50c)が得られる。
補正された開ループの伝達関数G(s)は、システム伝達関数G(s)と制御器伝達関数G(s)との積から得られる。共役複素システム極、および共役複素制御器零点の表現は、式(50b)および式(50c)に従う適切な数値決定によって相殺するので、補正された開ループの伝達関数G(s)は、式(51)から得られる。
従来のPI制御器によるフィードバック制御によって、+90°から−90°への位相ジャンプが、周波数ω=0における補正された開ループの位相周波数応答において発生する。それに対して、調和コマンド変数のために設計されたPI制御器225において、180°の位相ジャンプは、周波数ωにおいて発生し、該位相ジャンプは、しかしながら、必ずしも+90°と−90°の間ではない。一実施形態に従って、制御器無駄時間Tは、それ故に、たとえば式(52a)に従って制御器パラメータを数値決定することによって、180°の位相ジャンプが、できるだけ厳密にωにおいて発生するように選択される。
システム無駄時間Tだけによって、ωにおいて生成される位相シフトが、90°よりも小さい場合、180°の位相比はまた、反転制御器によって生成されてもよい。この場合、制御器無駄時間T、およびシステム無駄時間Tによって、ωにおいて生成される位相は、それぞれ、単にπ/2を加算しなければならない。したがって、制御器無駄時間Tのための数値決定規則は、
である。
補正された開ループの周波数応答から、閉ループの安定性が、ナイキスト基準を介して推定されてもよい。補正された開ループは、一般化された積分要素、およびシステム無駄時間Tと制御器無駄時間Tとの組み合わせから成る。(52a)または式(52b)に従って、制御器無駄時間Tを適切に数値決定することによって、周波数ωにおける位相特性は、一層低い周波数ω<ωに対する+90°から、一層高い周波数ω>ωに対する−90°への、180°位相ジャンプを有する。閉ループの伝達関数G(s)は、補正された開ループG(s)のうちの1つから得られる。
制御器無駄時間Tが、式(52a)に従って決定されるとき、閉ループは、補正された開ループの軌跡が、0≦ω<ωに対して点−1を包囲も通過もしない場合、厳密に安定である。
それに対して、制御器無駄時間Tが、式(52b)に従って決定され、かつPI制御器225が180°の位相を生成するとき、閉ループは、補正された開ループの軌跡が負の実軸の−1より大きい値から始まる場合、厳密に安定である。
0≦ω<ωの区間で、絶対値特性は、ゲインクロスオーバ周波数において、0dBラインと交差し、ゲインクロスオーバ周波数におけるωまでの周波数距離は、閉ループのバンド幅を決定する。増幅因子Kを介して、絶対値周波数応答、および、したがって、ゲインクロスオーバ周波数は、結果として生じる閉ループのバンド幅が調整可能であるように、縦座標に沿ってシフトされてもよい。一実施形態に従って、増幅因子Kは、安定性基準によって与えられる限度内でバンド幅が最大になるように選択される。
要約すると、制御器メインユニット200は、調和コマンド変数のためのPI制御器225を含み、該PI制御器は、調和設定点信号を供給されるとともに、増幅因子Kを有する比例伝達要素224、および積分動作係数Kを有する積分伝達要素222を含む。積分動作係数K、および増幅因子Kは、s平面において、PI制御器の制御器伝達関数の零点と、システム伝達関数を記述する振動子190の共役複素極とが相殺するように選択される。
一実施形態に従って、励起方向における変位に関する振動子190の減衰sは、振動子190の共振角周波数ωよりも非常に小さく、積分動作係数Kの増幅因子Kに対する比は、sec−1において、近似的に、減衰sに対応する。さらに、増幅因子Kは、それぞれの安定性要件に対して、得られるバンド幅ができるだけ高くなるように選択されてもよい。したがって、積分動作係数Kは、減衰s、および式(12c)に従う増幅因子Kに応じて選択される。
一実施形態に従って、アクチュエータ180と、振動子190と、センサユニット170とから形成されるシステムは、システム無駄時間Tを有し、制御器メインユニット200は、無駄時間要素であって、制御器無駄時間Tを有し、PI制御器225に直列に作用する無駄時間要素226を有する。制御器無駄時間Tは、振動子190の共振周波数ωに応じて選択され、システム無駄時間Tは、周波数ωにおける補正された開ループの位相周波数応答が、一層高い周波数に向かって、+90°から−90°への位相ジャンプを有するように選択される。
本実施形態の第1の変形例に従って、調和コマンド変数のためのPI制御器は、符号を反転せず、制御器無駄時間Tは、共振角周波数ωと、システム無駄時間Tおよび制御器無駄時間Tの和との積が、結果として、3π/2を有するように選択される。本実施形態の別の変形例に従って、調和コマンド変数のためのPI制御器は、符号を反転して、位相をおよそ180°だけそれぞれシフトし、共振角周波数ωと、システム無駄時間Tおよび制御器無駄時間Tの和との積が、結果として、π/2を有するように、制御器無駄時間T、およびシステム無駄時間Tによって共振角周波数ωにおいて達成される位相は、単に、π/2を加える。
制御器メインユニット200は、高周波数変換積の減衰のためのローパスフィルタを必要とするベースバンド変換を提供しないので、制御器メインユニット200は、かなり広いバンドを有して形成されてもよい。制御器メインユニット200は、ベースバンド変換を提供する比較例の制御器よりも迅速に外乱に対して反応する。
図4A、および図4Bは、制御器メインユニット200が、増幅因子Kを有する離散比例伝達要素324、および積分動作係数Kを有する離散積分伝達要素322を備える、調和設定点信号のための離散PI制御器325を有する一実施形態に関する。実施形態に従って、センサユニット170によって出力されたアナログ測定信号は、サンプリングユニット321によって、サンプリング時間Tでサンプリングされ、離散PI制御器325のためのデジタル入力信号に変換される。別の実施形態に従って、センサユニットが、既に、デジタル測定信号を出力する。
システムがアクチュエータ180を含む実施形態に従って、振動子190、およびセンサユニット170は、システム無駄時間Tを有し、制御器メインユニット200は、制御器無駄時間Tを有する離散PI制御器325と直列に配置された、無駄時間要素326を含む。以下において、システム無駄時間T、および制御器無駄時間Tは、式(54a)および式(54b)に従って、サンプリング時間Tの倍数として表現される。
この処理において、制御器無駄時間Tは、補正された開ループが、共振角周波数ωにおいて、一層高い周波数に向かって、+90°から−90°への位相ジャンプを有するように決定される。
一実施形態に従って、積分動作係数Kの増幅因子Kに対する比は、s平面において、制御器伝達関数の制御器零点が、システム伝達関数の共役複素システム極を相殺するように調整される。別の実施形態に従って、制御器パラメータは、等価ベースバンドシステムの閉ループの伝達関数が、二重実固有値を有するように選択される。制御器メインユニット200は、たとえばデジタル回路、たとえばASIC(特定用途向け集積回路)、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、もしくはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはコンピュータもしくはマイクロプロセッサのためのプログラムとして実現される。
図4Bは、図4Aに従う調和コマンド変数のための離散PI制御器325のz伝達関数GR0(z)を示す。伝達関数GR0(z)は、PI制御器325が、ステップ関数σ(k)で変調された調和振動を含む入力信号x(k)から、時間に比例する振幅を有する同一周波数の調和振動を、制御器出力信号u(k)として、式(55)によって表現されるように生成するように決定される。
入力関数X(z)、および出力関数U(z)は、式(56a)、および式(56b)に従って、z変換から得られる。
したがって、調和コマンド変数のためのPI制御器325の伝達関数GR0(z)は、式(56c)から得られる。
一般化された積分部分により、そのような離散PI制御器は、
において極を有し、入力における周波数ωの調和振動に関して、出力における位相シフトを生成しない。それにもかかわらず、任意の位相の調整を可能にするために、制御器メインユニット200は、一実施形態に従って、遅延βを有する無駄時間要素326を備える。したがって、無駄時間要素326および離散PI制御器325を有する制御器メインユニット200の制御器伝達関数G(z)は、式(57)から得られる。
式(49)に従って、連続的に制御されるシステムのモデルは、それに応じて離散化されなければならない。その目的のために、式(49)に従う制御されたシステムの伝達関数において、システム無駄時間Tは、最初に、式(54a)に従ってサンプリング時間Tの倍数として表現される。
一般に、伝達関数G(s)を有する連続的に制御されるシステムの、離散化されたモデルのステップ伝達関数G(z)は、式(59)に従って算出されてもよい。
式(59a)〜(59e)の省略形を用いて、振動子190のためのステップ伝達関数G(z)は、式(60)に従って、式(58)および式(59)から得られる。
本発明の一実施形態に従って、制御器無駄時間Tは、補正された開ループの位相周波数応答が、共振角周波数ωにおいて、+90°から−90°への一層高い周波数に向かう位相ジャンプを有するように決定される。補正された開ループのためのz伝達関数は、式(51)と同様に、式(58)に従って、システム伝達関数G(z)と、式(57)に従う制御器伝達関数G(z)の乗算から得られる。
式(52a)および式(52b)と同様に、制御器パラメータβは、補正された開ループの伝達関数が、共振角周波数ωにおいて、+90°から−90°への位相ジャンプを有するように選択される。
式(52a)と比較して、連続制御器に対して、1/2ωTである追加部分があることが分かる。該追加部分は、遅延を表現し、追加的な半サンプリングサイクルの離散化まで遡ることができる。連続制御器の場合と同様に、離散化、制御器無駄時間β・T、およびシステム無駄時間β・Tによって生成される位相が、単に、最大でπ/2を加算すればよいように、システム無駄時間β・T、および離散化によって生成される位相シフトが、それぞれ、共振周波数ωにおいて90°よりも小さいならば、180°の位相ジャンプが、制御器のマイナス符号によって生成されてもよい。したがって、βのための数値決定規則は、この場合、式(62b)から得られる。
式(62a)および式(62b)は、通常、βに対する非整数値をもたらす。一般に、制御器パラメータβは、式(63)に従って、整数部分nDと、a>1として、残りの部分1/aとを有する。
一実施形態に従って、整数部分nDは、nDによって示される長さに従って、遅延チェインによって近似されてもよく、サンプリングサイクルの分数1/aは、式(64)に従って、1次のオールパスフィルタによって近似されてもよい。
一実施形態に従って、オールパスフィルタのパラメータαは、厳密な伝達関数
の位相、および式(64)に従うオールパス近似の位相が、共振角周波数ωにおいて、できるだけ一致するように選択される。これらの条件から、オールパスフィルタのパラメータαのための条件式として、式(65)が得られる。
一実施形態に従って、αは、式(66)に従う関数の零点が縮小区間を介して決定されるように、決定される。
式(63)および式(66)に従うnDおよびaの決定は、さらなる制御器パラメータKおよびKを決定する方法から独立している。
図4Aに係る離散PI制御器325の数値決定を含む、制御器ユニットを製造するための方法の一実施形態に従って、離散PI制御器の、増幅因子Kおよび積分動作係数Kは、式(57)に従う制御器伝達関数G(z)の制御器零点が、式(60)に従うシステム伝達関数G(z)の共役複素システム極を相殺するように選択される。式(57)および式(60)の係数をzに関して等しいとすることは、式(67)に従う数値決定規則を導く。
に関する係数を等しいとすることは、式(68)に従う数値決定規則を導く。
一実施形態に従って、振動子190の減衰s、およびサンプリング時間Tは、式(69a)および式(69b)に従う近似が十分に厳密であるように、s・T<<1が成立するように選択される。
式(69a)および式(69b)に従う近似によって、式(67)および式(68)に従う2つの独立な数値決定規則は、式(70)に従う単一の数値決定規則によって近似されてもよい。
一実施形態に従って、積分動作係数Kの増幅因子Kに対する比は、振動子の減衰sに等しく設定される、または振動子の減衰sにほぼ等しく設定される。離散PI制御器の数値決定は、システム極の制御器零点による相殺を含む記載された方法に従って、閉ループの良好な基準作用を導く。
図5A、および図5Bは、制御器メインユニット200が、制御器拡張328を有し、該制御器拡張は、図4Aに従うPI制御器325および無駄時間要素326と直列に配置される実施形態に関する。以下においては、制御器拡張328の構造は、ベースバンドのためのアナログ制御器拡張から推定される。
たとえば、振動子190は、ωにおける共振角周波数に加えて、共振角周波数ωを超える、または共振角周波数ω未満の、機械構造共振のような、さらなる共振を有してもよい。制御器拡張328は、これらのさらなる共振が一層強く減衰するように形成される。この目的のために、所望のバンド幅を超えるキンク周波数においさらなる極を有する、1次の遅延要素(PT要素)が、従来のベースバンドにおけるPI制御器に追加される。この追加の制御器極は、制御器が、もはや高周波数のための比例要素として作用しないが、その絶対値周波数が、20db/ディケイドで低下することをもたらす。ベースバンドにおけるそのような拡張のステップ応答y(k)は、入力信号u(k)としてのステップ関数σ(k)から、式(71)に従って得られる。
入力信号u(k)のz変換U(z)は、ステップ信号のz変換に対応する。
出力信号y(k)のz変換Y(z)は、式(72b)から得られる。
式(47)と同様に、そのようなベースバンドにおける制御器拡張の伝達関数GRE0(z)は、
となる。
一実施形態に従って、バンドパス帯域における制御器拡張328は、制御器拡張328が、共振角周波数ωの調和振動であって、同一周波数の調和振動を有するステップ関数によって変調された共振角周波数ωの調和振動の受け付けに応答するように、今やベースバンドにおける制御器拡張と同様に構成され、ベースバンド拡張のステップ応答は、図5Bの右側に示されているような包絡線を規定する。
図5Bは、符号変調ステップ関数u(k)の、符号振動を有する出力信号であって、その包絡線がバンドパス帯域における離散制御器拡張の伝達関数GRE0(z)に従ってステップ応答から得られる、符号振動を有する出力信号への変換を示す。伝達関数GRE(z)を有するバンドパス帯域における制御器拡張328の入力信号は、式(74)から得られる。
制御器出力信号y(k)は、調和振動であって、その包絡線が、ベースバンドにおけるPT1制御器拡張のステップ応答に対応する調和振動である。
z変換U(z)およびY(z)は、式(76a)および式(76b)から得られる。
バンドパス帯域のための制御器拡張328の伝達関数GRE(z)は、式(77)から得られる。
伝達関数GRE(z)を有する制御器拡張328は、共振周波数ωを中央周波数として有する1次のバンドパスと同様に、離散PI制御器325と直列に作用する。式(78)に従う共振角周波数ωの周囲の狭い領域の共振角周波数ωにおける、補正された開ループの絶対値および位相は、不変である。
この領域内で、補正された開ループの絶対値周波数応答は、ほとんど影響されないが、この領域外で、発生し得る不所望の共振が減少するように、絶対値のかなりの減少が発生する。
図6A〜図6Cは、さらなる実施形態に係る微小機械回転速度センサ500に関する。回転速度センサ500は、たとえば励起フレームである励起ユニット590であって、第1ばね要素541に懸架された励起ユニットを含む。第1ばね要素541は、励起ユニット590を、図6Bに示された支持基板550に固定的に接続された接続構造551に結合させる。ばね要素541は、励起方向501に沿った、励起ユニット590の支持基板550に対する変位を減衰させる。第2ばね要素542を介して、検知ユニット580は、励起ユニット590に結合され、主に励起方向501に垂直な検知方向502に沿って、運動可能である。励起方向501、および検知方向502は、支持基板550の表面に平行に延びる。第1および第2ばね要素541,542は、たとえば小さな断面積を有するビーム様構造であり、結合されるべき各構造の間に形成される。
一実施形態に従って、回転速度センサ500は、たとえば静電気力伝達器センサである第1の力伝達センサユニット561,571を含み、第1の力伝達センサユニットは、励起ユニット590および検知ユニット580から形成されたシステムの励起方向501に沿った振動を励起し、かつ/または励起ユニット590の対応する変位を捕捉することができる。回転速度センサ500は、たとえば静電気力伝達器センサである第2の力伝達センサユニット562,572を含み、第2の力伝達センサユニットは、検知ユニット580に作用し、かつ/または検知ユニット580の変位を捕捉することができる。一実施形態に従って、第2の力伝達センサユニット562,572のうちの少なくとも1つは、それが、検知ユニット580の変位であって、外乱によって引き起こされる、または、閉ループの場合には、測定された変数によって引き起こされる変位を打ち消すように制御される。
回転速度センサ500の動作中、第1の力伝達センサユニット561,571は、たとえば励起ユニット590の励起方向501に沿った振動を励起し、検知ユニット580は、励起ユニット590と近似的に同一の振幅および位相で運動する。配置が基板平面に垂直な軸のまわりに回転されるとき、コリオリ力が、励起ユニット590、および検知ユニット580に作用しており、そのことは、検知方向502において、検知ユニット580を、励起ユニット590に対して変位させる。第2の力伝達センサユニット562,572は、検知ユニット580の変位、したがって支持基板平面に垂直な軸のまわりの回転運動を捕捉する。
一実施形態に従って、力伝達センサユニット561,572,562,572のうちの少なくとも1つは、アクチュエータとして作用し、励起ユニット590および検知ユニット580のいずれかは、前述の装置200のうちの1つの意味の範囲内で、振動子として作用する。
回転速度センサ500の図6Cに示された一実施形態に従って、たとえば第1の力伝達センサユニット561,571は、励起ユニット590の、共振角周波数ωの励起方向501に沿った振動を励起する。前述の議論に従う制御ループにおいて、検知方向502に沿った検知ユニット580の振動(x2振動子)は、たとえば、前述のように、調和力信号に対応する。
x2振動子の変位は、励起ユニット590上に形成された、共通の運動可能電極上の電荷を介して捕捉されてもよい。電荷は、接続構造551を介して測定されてもよい。電荷増幅ユニット521は、測定された信号を増幅する。通常、復調器は、測定された信号が制御器ユニットに供給されるより前に、測定された信号を、たとえば共振角周波数ωに対応する周波数で変調するが、本発明の実施形態は、非復調調和信号を、前述の意味の範囲内で、測定信号として、上の議論に従って、制御器ユニット520に供給することを提供する。
振動にとって有効な減衰sは、共振角周波数ωよりもかなり小さい。励起フレーム、または励起ユニットを介して測定された信号は、各々、励起方向501に沿った励起ユニット590の運動を、部分的に再現する。発生源が回転速度センサ500の外部であってもよい外乱、または閉ループ系における測定信号は、振動を重畳して、その振幅を変調する。制御器ユニット520は、変調された調和信号から、第2の力伝達センサユニット562,572のための制御信号を推定し、該制御信号は、第2の力伝達センサユニットが、外乱、または測定変数の各々によって生じる変位を打ち消すという効果を及ぼす。増幅因子522は、制御信号を、第2の力伝達センサユニット562,572の電極のための適切なリセット信号に変換する。制御器ユニット520は、前述の、制御器メインユニット、および制御器拡張ユニット600のうちの1つを含む。
図7に示された回転速度センサ505は、励起ユニット590と検知ユニット580との間に配置されたコリオリユニット585によって、図6Aに示された回転速度センサ500と異なる。コリオリユニット585を励起ユニット590に結合させる第2ばね要素542は、検知方向502における、励起ユニット590に相対的な、コリオリユニット585の変位を可能にする。第3ばね要素543は、支持基板550に部分的に接続されてもよく、検知ユニット580が、検知方向502に沿ったコリオリユニット585の運動に追随できるが、励起方向501に沿った運動には追随できないように、検知ユニット580をコリオリユニット585に結合させる。検知ユニット580は、励起方向501に関して固定されており、検知方向502に沿って運動可能である。
別の実施形態に従って、第1または第2の力伝達センサユニット561,562,571,572のうちの少なくとも1つは、アクチュエータとして作用し、励起ユニット590、検知ユニット580、または励起ユニット590および検知ユニット580は、バンドパス制御器の原理に従って動作する、前述の装置のうちの1つに従う振動子として作用する。この処理において、力伝達センサユニット561および571は、x1振動子のための力伝達センサユニットとして作用し、力伝達センサユニット562および572は、x2振動子のための力伝達センサユニットとして作用する。
回転速度センサは、別の実施形態に従って、図6A、または図7に示されているように、配置のうちの2つを含み、2つの配置は、定常状態において励起ユニットが相互に反対方向の振動を行うように、相互に結合されている。他の実施形態は、図6A、または図7に示されているように、配置のうちの4つを含み、4つの配置は、2つごとの励起ユニットが定常状態において相互に反対の振動を行うように、相互に結合されている。
さらなる実施形態は、図1,図2A,図2Bに示されているように、制御器メインユニット200と制御器拡張ユニット600との組み合わせを有する回転速度センサ装置に関する。制御器メインユニット200は、少なくとも1つの、調和設定点信号のためのPI制御器225,325を含み、該PI制御器は、比例伝達要素224,324、および比例伝達要素224,324と並列に配置された積分伝達要素222,322を有し、制御器メインユニット200の制御ユニットは、両方の伝達要素222,224,322,324に接続される。調和設定点信号のためのPI制御器225,325の伝達関数は、s平面の制御器角周波数ωにおける共役複素極、またはz平面の
における極を有し、TはPI制御器325の離散入力信号のサンプリング時間であり、ωは0より大きい。
この目的のために、積分伝達要素222,322の積分動作係数、および比例伝達要素224,324の増幅因子は、調和コマンド変数のためのPI制御器225,325が、制御器入力においてステップ関数によって変調された制御器角周波数ωの調和入力信号を受け付けたとき、制御器出力において増大する振幅を有する制御器角周波数ωの調和振動を生成するために適しているように選択される。
調和設定点信号のためのPI制御器225,325は、定常設定点信号のための従来のPI制御器から導出される制御器であると見なすこともでき、s平面またはz平面のそれぞれの極の位置によって、従来のPI制御器と異なる。
図8は、制御装置を調和コマンド変数で動作させるための方法に関する。センサユニットは、励起方向に沿った振動子の変位を表現する測定信号を生成する(802)。制御器拡張ユニットは、非アクティブ化されたアクチュエータユニットで、残留振動の実位相と実振幅との推定に基づいて、等しい振幅を有する位相同期調和設定点信号を生成する(804)。制御器メインユニットは、アクチュエータユニットが、調和振動からの振動子のずれを打ち消すことができるように、測定信号および同期設定点信号から、アクチュエータユニットのための同期制御信号を生成する。同期制御信号を提供したとき、または同期制御信号を提供した後、アクチュエータユニットは、アクティブ化される(806)。

Claims (16)

  1. 励起方向に沿った振動子(190)の変位を表す測定信号の出力に適したセンサユニット(170)と、
    振動子(190)に作用するアクチュエータユニット(180)であって、制御信号によって制御可能なアクチュエータユニットと
    を含む制御装置において、
    制御器メインユニット(200)であって、アクチュエータユニット(180)が、振動子(190)の調和共振振動の設定振幅からの、振動子(190)の変位のずれを打ち消すように、アクチュエータユニット(180)のための制御信号を、測定信号と調和設定点信号とから推定すべく構成されてなる制御器メインユニットと、
    制御器拡張ユニット(600)であって、非アクティブ化されたアクチュエータユニット(180)で、測定信号から、振動子(190)の残留振動の実位相と実振幅とを決定するように構成されるとともに、アクチュエータユニット(180)をアクティブ化した後、振動子(190)の残留振動の振幅が設定振幅まで位相同期して増幅されるように、かつ、このプロセスでは、残留振動に含まれるエネルギが使用されるように、実位相と実振幅とに適応させてなる調和設定点信号を、制御器メインユニット(200)に出力するように構成されてなる制御器拡張ユニットと、
    を含むことを特徴とする制御装置。
  2. 制御器メインユニット(200)は、調和設定点信号のための制御器装置(225,325)であり、制御器装置(225,325)は、少なくとも1つの比例伝達要素(224,324)と、比例伝達要素(224,324)と並列に配置された1つの積分伝達要素(222,322)とを含み、制御器メインユニット(200)の制御器入力は、両方の伝達要素(222,224,322,324)に接続され、
    制御装置(225,325)の伝達関数は、s平面の制御器角周波数ωにおける共役複素極、またはz平面の
    における極を有し、Tは制御器装置(225,325)の離散入力信号のサンプリング時間であり、ωは0より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  3. 積分伝達要素(222,322)の積分動作係数、および比例伝達要素(224,324)の増幅因子は、制御器装置(225,325)が、ステップ関数によって変調された制御器角周波数ωの調和入力信号を、制御器入力において受け付けたとき、増大する振幅を有する制御器角周波数ωの調和振動を、制御器出力において生成することに適しているように選択されることを特徴とする、請求項2に記載の制御装置。
  4. 積分動作係数および増幅因子は、制御器装置(225,325)の伝達関数の零点が振動子(190)の伝達関数の極を相殺するように選択されることを特徴とする、請求項3に記載の制御装置。
  5. 制御器拡張ユニット(600)は、
    捕捉ユニット(610)であって、測定信号から、振動子(190)の残留振動の実位相と実振幅とを決定するように構成されるとともに、アクチュエータユニット(180)によって、振動子(190)の残留振動が位相同期して増幅され、かつ残留振動に含まれるエネルギが使用可能であるように、実位相と実振幅とから、調和設定点信号のための同期情報を決定すべく構成されてなる捕捉ユニットと、
    同期ユニット(620)であって、同期情報を受信し、同期情報に基づいて、調和設定点信号のための位相および初期振幅値とを決定するように構成されてなる同期ユニットと
    を含むことを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  6. 捕捉ユニット(610)は、
    フィルタユニット(612)であって、測定信号、現在の振動周波数の推定値、測定信号に含まれる測定ノイズの分散の推定値、および測定信号の一定振幅オフセットの推定値から、残留振動時の変動の推定値を決定するように構成されてなるフィルタユニットと、
    制御ユニット(616)であって、残留振動時の変動の推定値から、実位相と実振幅とを記述する同期情報を決定し、同期情報を出力するように構成されてなる制御ユニットと
    を含むことを特徴とする、請求項5に記載の制御装置。
  7. 制御ユニット(616)は、同期情報の出力後に、フィルタユニット(612)を非アクティブ化するように構成されてなることを特徴とする、請求項6に記載の制御装置。
  8. 制御ユニット(616)は、同期情報の出力後に、アクチュエータユニット(180)をアクティブ化するように構成されてなることを特徴とする、請求項6に記載の制御装置。
  9. 制御器拡張ユニット(600)は、設定点振動の振幅を、所定の時間内に、初期振幅値から設定振幅値まで増加させるように構成されてなることを特徴とする、請求項6に記載の制御装置。
  10. フィルタユニット(612)は、カルマンフィルタであることを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  11. 制御器拡張ユニット(600)は、振動子(190)の現在の振動周波数を記述する周波数情報を、時間間隔をおいて記憶するように構成されてなる周波数記憶ユニット(630)を含み、
    制御器拡張ユニット(600)は、記憶された周波数情報を、振動子(190)の残留振動の実位相と実振幅とを推定するために、および/または調和設定点信号を生成するために使用するようにさらに構成されてなることを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  12. 制御装置は、振動子を、励起ユニット(590)、コリオリユニット(585)、または検知ユニット(590)として形成する回転速度センサ(500,505)の一部分であり、アクチュエータユニットは、力伝達器(561)であり、
    コリオリユニット(585)は、コリオリユニット(585)が励起方向に沿った励起ユニット(590)の運動に追随し、かつコリオリユニット(585)が励起方向に垂直な検知方向に沿って追加的に運動可能であるように、励起ユニット(590)に取り付けられ、
    検知ユニット(580)は、検知ユニット(580)が、
    励起方向に沿った励起ユニット(590)の運動に追随し、かつ励起方向に垂直な検知方向に沿って追加的に運動可能である、または
    励起方向に垂直な検知方向に沿ったコリオリユニット(585)の運動に追随し、かつ励起方向に沿って固定されるように、
    励起ユニット(590)、もしくはコリオリユニット(585)に取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の制御装置。
  13. 励起方向において調和共振振動に励起可能な、運動可能に支持された振動子(190)と、
    励起方向に沿った振動子(190)のずれを表す測定信号の出力に適したセンサユニット(170)と、
    制御信号によって制御可能な振動子(190)に作用するアクチュエータユニット(180)と、
    制御器メインユニット(200)であって、アクチュエータユニット(180)が、共振振動の設定振幅からの振動子(190)の変位のずれを打ち消すように、測定信号と調和設定点信号とから、アクチュエータユニット(180)のための制御信号を推定すべく構成されてなる制御器メインユニットと、
    制御器拡張ユニット(600)であって、非アクティブ化されたアクチュエータユニット(180)で、測定信号から、振動子(190)の残留振動の実位相と実振幅とを決定するように構成されるとともに、アクチュエータユニット(180)をアクティブ化した後、振動子(190)の残留振動の振幅が設定振幅まで位相同期して増幅されるように、かつ、このプロセスでは、残留振動に含まれるエネルギが使用されるように、実位相と実振幅とに適応させてなる調和設定点信号を、制御器メインユニット(200)に出力するように構成されてなる制御器拡張ユニットと、
    を含む回転速度センサ。
  14. 振動子は、力伝達器(561)によって励起方向に沿って変位可能であり、共振角周波数ωでの振動に適している励起ユニット(590)であることを特徴とする、請求項13に記載の回転速度センサ。
  15. 調和コマンド変数を用いて制御装置を動作させる方法であって、
    励起方向に沿った振動子(190)の変位を表す測定信号を、センサユニット(170)を用いて生成することと、
    非アクティブ化されたアクチュエータユニット(180)で、振動子(190)の残留振動の実位相と実振幅との推定に基づいて、位相振幅同期調和設定点信号を生成することと、
    アクチュエータユニット(180)が、調和振動からの振動子(190)のずれを打ち消すように、アクチュエータユニット(180)のための同期された制御信号を、測定信号と位相振幅同期調和設定点信号とから生成することと、
    同期された制御信号を提供したときに、または同期された制御信号を提供した後に、アクチュエータユニット(180)をアクティブ化することと、
    を含む方法。
  16. 制御器メインユニット(200)は、調和設定点信号のための制御器装置(225,325)であり、制御器装置(225,325)は、少なくとも、比例伝達要素(224,324)と、比例伝達要素(224,324)と並列に配置された積分伝達要素(222,322)とを含み、制御器メインユニット(200)の制御器入力は、両方の伝達要素(222,224,322,324)に接続され、
    制御器装置(225,325)の伝達関数は、s平面の共振角周波数ωにおける共役複素極、またはz平面の
    における極を有し、Tは制御装置(225,325)の離散入力信号のサンプリング時間であり、ωは0より大きいことを特徴とする、請求項15に記載の方法。
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