JP2014528989A - 改善したバリア性を有するポリマー組成物 - Google Patents

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Abstract

フィルムに形成されると、約0.5g/10分〜約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有する単峰型ポリマーは、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.55g−mil/100in2未満の水蒸気透過率を示す。フィルムに形成されると、約0.5g/10分〜約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有する単峰型ポリマーは、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.44g−mil/100in2未満の水蒸気透過率を示す。【選択図】図

Description

関連出願の相互参照
本出願の主題は、本出願と同時出願の米国特許出願第61/530,711号[整理番号211398US00(4081−16600)]、発明の名称「改善したバリア性を有するポリマー組成物」および本出願と同時出願の同第13/224785号[整理番号211432US00(4081−16900)]、発明の名称「改善したバリア性を有する多層ポリマーフィルム」に関する。これらの出願の各々はその全体を参照によりあらゆる目的で本明細書に組み込まれる。
本開示は、ポリマー組成物、より詳細には、ポリエチレン(PE)組成物およびこれからなる物品に関する。
ポリオレフィンは、その剛性、延性、バリア性、耐温度性、光学特性、有効性および低価格を組合せることにより多種多様な価値ある製品の作製に有用なプラスチック材になる。最も価値ある製品の一つは、プラスチックフィルムである。特に、PEは世界で消費される最大量のポリマーの1つである。PEは汎用ポリマーであり、他のポリマーと比べて高性能であり、ガラス、金属または紙などの代替材料を提供する。PEフィルムなどのプラスチックフィルムは、主にパッケージング用途で使用されているが、農業、医療およびエンジニアリングの分野でも有用性が認められている。
PEフィルムは、通常、ポリマー密度で識別される種々のグレードで製造されており、その結果PEフィルムは、例えば、低密度ポリエチレン(low density polyethylene)(LDPE)、直鎖低密度ポリエチレン(linear low density polyethylene)(LLDPE)、中密度ポリエチレン(medium density polyethylene)(MDPE)、および高密度ポリエチレン(high density polyethylene)(HDPE)と名付けられことができ、各密度範囲は独特な特性の組合せを有し、特定の用途に適したものにする。
PEは正の属性が多いにもかかわらず、フィルム生成物は、酸素または二酸化炭素などのガスおよび/または水分(例えば水)を依然として透過させる。したがって、改善されたバリア性を示すPEフィルム生成物を開発することが望ましい。
フィルムに形成されると、約0.5g/10分から約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有し、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.55g−mil/100in未満の水蒸気透過率を示す単峰型ポリマーが本明細書にて開示される。
さらに、フィルムに形成されると、約0.5g/10分から約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有し、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.44g−mil/100in未満の水蒸気透過率を示す単峰型ポリマーが本明細書にて開示される。
また、フィルムに形成されると、約0.5g/10分から約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有し、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.39g−mil/100in未満の水蒸気透過率を示す単峰型ポリマーが本明細書にて開示される。
実施例1からのサンプルの分子量分布プロファイルをグラフで表す。 実施例1からのサンプルの周波数関数としての動的なメルト粘度プロットである。
ポリマー、高分子組成物、ポリマー物品、およびその製造方法を本明細書にて開示する。本開示のポリマーおよび/またはポリマー組成物は、ポリエチレンを含み得る。本明細書に開示されるポリマーおよび/またはポリマー組成物は、ポリマー成分の混合物を含むこともあり、異なる条件下で調製された他の同様のポリマー組成物と比べると、改善したバリア性を予想外に示すポリマーおよび/またはポリマー組成物をもたらす。
一実施形態において、本開示のポリマーは、種々の種類の重合反応器を用いる、任意のオレフィン重合方法によって生成される。本明細書に用いる場合、「重合反応器」とは、ホモポリマーおよび/またはコポリマーを生成するためにオレフィンモノマーを重合させることができるいかなる反応器も含む。反応器で生成されたホモポリマーおよび/またはコポリマーは、樹脂および/またはポリマーと呼ばれることもある。種々の種類の反応器としては、バッチ反応器、スラリー反応器、気相反応器、液体反応器、高圧反応器、管状反応器、オートクレーブ反応器と呼ばれ得るもの、もしくは他の反応器および/または複数の反応器が挙げられるがこれらに限定されるものではない。気相反応器は、流動層反応器または横型段階式反応器を含むこともある。スラリー反応器は、縦型ループおよび/または横型ループを含むこともある。高圧反応器は、オートクレーブ反応器および/または管状反応器を含むこともある。反応器の種類は、バッチプロセスおよび/または連続プロセスを含むこともある。連続プロセスは、断続的および/または連続的な生成物排出または移送を用いることもある。また、プロセスは、重合プロセスの未反応モノマー、未反応コモノマー、触媒および/または共触媒、希釈剤、および/または他の材料の部分的または完全な直接リサイクルを含むことがある。
本開示の重合反応器システムは、システム中に1種類の反応器、または任意の適切な構成で操作される同種類もしくは異なる種類の複数の反応器を含むことがある。複数の反応器でのポリマー生成は、第1の重合反応器によって生成されるポリマーを第2の反応器に移送することを可能にする移送システムによって相互接続された少なくとも2つの別々の重合反応器においていくつかの段階を含むことがある。あるいは、複数の反応器での重合は、さらなる重合のために1つの反応器から次の反応器に、または複数の反応器に、ポリマーを手動または自動のいずれによる移送を含むことがある。あるいは、多段階重合または多段重合が単一の反応器で行われることもあり、その条件は、異なる重合反応が起こるように、変えられる。
反応器の1つにおける所望の重合条件は、本開示のポリマーを生成する全プロセスに関与するいかなる他の反応器の操作条件と同じであるかまたは異なることもある。複数の反応器システムは、複数のループ反応器、複数の気相反応器、ループ反応器と気相反応器の組合せ、複数の高圧反応器または高圧反応器とループ反応器および/または気相反応器の組合せを含むいかなる組合せが挙げられ得るが、これらに限定されるものではない。複数の反応器は、直列でまたは並列で操作されてもよい。一実施形態において、複数の反応器の任意の配置および/または任意の組合せを用いて、本開示のポリマーを生成してもよい。
一実施形態によれば、重合反応器システムは、少なくとも1つのループスラリー反応器を含むことがある。そのような反応器は一般的であり、かつ縦型ループまた横型ループを含み得る。モノマー、希釈剤、触媒系、および任意にいかなるコモノマーでも、重合が起こるループスラリー反応器に連続的に供給されてもよい。通常、連続プロセスは、モノマー、触媒および/または希釈剤を重合反応器に連続的に導入することと、この反応器からポリマー粒子および希釈剤を含む懸濁液を連続的に除去することとを含み得る。固体ポリマー、モノマーおよび/またはコモノマーから希釈液を含む液体を除去するために、反応器流出物をフラッシュしてもよい。この分離ステップで用いてもよい種々の技術には、熱付加と減圧の任意の組合せ;サイクロンまたはハイドロサイクロンのいずれかでのサイクロン作用による分離;遠心による分離;または他の適切な分離方法を含み得るフラッシングが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
代表的なスラリー重合プロセス(粒子形成プロセスとしても知られている)は、例えば、米国特許第3,248,179号、同第4,501,885号、同第5,565,175号、同第5,575,979号、同第6,239,235号、同第6,262,191号および同6.833,415号に開示されており、これらの各々はその全体を参照により本明細書に組み込まれる。
スラリー重合で用いられる好適な希釈剤には、重合されるモノマーおよび反応条件下で液体である炭化水素を含むがこれらに限定されるものではない。好適な希釈液の例としては、プロパン、シクロヘキサン、イソブタン、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタンおよびn−ヘキサンなどの炭化水素を含むがこれらに限定されるものではない。一部のループ重合反応は、希釈剤を使用しないバルク条件下で起こることができる。米国特許第5,455,314号に開示されるように、一例はプロピレンモノマーの重合であり、同特許全体を参照により本明細書に組み込む。
さらに別の実施形態によれば、重合反応器は、少なくとも1つの気相反応器を含むこともある。そのようなシステムは、重合条件下で触媒が存在する流動層を通って連続的に循環する1または複数のモノマーを含む連続的なリサイクル流を用いることもある。リサイクル流は、流動層から取り出されて、反応器に再循環で戻されることもある。同時に、ポリマー生成物は反応器から取り出されて、重合モノマーを置換するよう新しいモノマーまたは新鮮なモノマーが加えられることもある。そのような気相反応器は、オレフィンの多段気相重合のためのプロセスを含み、該プロセスにおいてオレフィンが少なくとも2つの独立した気相重合域において気相で重合され、一方では第1の重合域で形成されたポリマーを含む触媒を第2の重合域に供給することができる。気相反応器の1種類は、米国特許第4,580,790号、同第5,352,749号および同第5,436,304号に開示されており、これらの各々はその全体を参照により本明細書に組み込込まれる。
さらに別の実施形態によれば、高圧重合反応器は、管状反応器またはオートクレーブ反応器を含むこともある。管状反応器には、新鮮なモノマー、イニシエーターまたは触媒が加えられるいくつかの域があり得る。モノマーを不活性な気体流に取り込んで、反応器の1つの域に導入され得る。イニシエーター、触媒および/または触媒成分を気体流に取り込んで、反応器の別の域に導入されてもよい。気体流は、重合のために混入させてもよい。熱および圧力を適切に用いて、最適な重合反応条件を得てもよい。
さらに別の実施形態によれば、重合反応器は、溶液重合反応器を含むこともあり、ここではモノマーが適切な撹拌によってまたは他の方法によって触媒組成物と接触される。有機希釈剤または過剰なモノマーを含むキャリアが用いられてもよい。必要に応じて、モノマーは気相中で、液体材料の存在下または非存在下で、触媒反応生成物との接触に導かれてもよい。重合域は、反応溶媒中でポリマー溶液の形成をもたらす温度と圧力で維持される。撹拌を用いて、温度制御をより良くすることができ、かつ重合域全体にわたって重合混合物を均一に維持することができる。重合発熱による熱を消散させるために適当な方法が用いられる。
本開示に好適な重合反応器は、少なくとも1種の原料供給システム、少なくとも1種の触媒または触媒成分用の供給システムおよび/または少なくとも1種のポリマー回収システムを任意の組合せでさらに含んでもよい。本発明に好適な反応器システムは、原料浄化、触媒貯蔵と調製、押出、反応器冷却、ポリマー回収、分取、リサイクル、貯蔵、出荷、実験室分析およびプロセス管理のための各システムをさらに含んでもよい。
重合効率のために制御される条件、およびポリマー特性を提供するための条件には、温度、圧力、触媒または共触媒の種類および量、ならびに種々の反応物の濃度が挙げられるが、これらに限定されるものではない。重合温度は、触媒生産性、ポリマー分子量および分子量分布に影響を及ぼすことがある。好適な重合温度は、Gibbsの自由エネルギー式による解重合温度未満の任意の温度であってもよい。一般的に、この温度は、重合反応器および/または重合プロセスの種類に応じて、例えば、約60℃〜約280℃、および/または約70℃〜約110℃を含む。
好適な圧力変化も、反応器および重合プロセスにより変化する。ループ反応器での液相重合の場合の圧力は、一般的に、1000psig未満である。気相重合の場合の圧力は、通常、約200〜500psigである。管状反応器またはオートクレーブ反応器での高圧重合は、約2,000〜75,000で行われる。また、重合反応器は、通常、高温高圧で起こる超臨界領域で操作されることができる。圧力/温度図の臨界点を上回る(超臨界相)操作は、利点をもたらすこともある。
種々の反応物の濃度は、特定の物理特性および機械的特性でポリマーを生成するよう制御されることができる。ポリマーによって形成される提案の最終用途生成物およびその生成物を形成する方法を変えて、所望の最終生成物の特性を決定することができる。機械的特性には、引張強度、曲げ弾性率、衝撃抵抗、クリープ、応力緩和および硬度の試験が挙げられるがこれらに限定されるものではない。物理特性には、密度、分子量、分子量分布、融解温度、ガラス遷移温度、結晶融解温度、密度、立体規則性、亀裂成長、短鎖分枝、長鎖分枝およびレオロジー測定値が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
モノマー、コモノマー、水素、共触媒、修飾因子および電子供与体の各濃度は、通常、特定のポリマー特性をもたらす際に重要である。コモノマーを用いて、生成物密度を制御することが可能である。水素を用いて、生成物の分子量を制御することが可能である。共触媒を用いて、アルキル化、毒物の除去および/または分子量の制御を行うことが可能である。毒物は反応に影響を与え得るおよび/またはさもなければポリマー生成物の特性に影響を及ぼし得るので、毒物濃度は最小限になされてよい。修飾因子を用いて、生成物の特性を制御することができ、および電子供与体は、立体規則性に影響を及ぼすことがある。
一実施形態において、ポリマーを調製する方法は、本明細書で記述の種類のポリマーを形成するために適した条件下でオレフィンモノマーおよび/またはα−オレフィンモノマーを触媒系と接触させることを含む。一実施形態において、本明細書に開示される種類のモノマーの生成のための触媒生成物は、単一メタロセン化合物、活性化剤−担体および有機アルミニウム化合物を含むこともある。本明細書では、用語「メタロセン」は、少なくとも1つのηからη−シクロアルカジエニル型残基を含む化合物を述べており、ηからη−シクロアルカジエニル残基は、シクロペンタジエニル配位子、インデニル配位子、フルオレニル配位子などを含み、これらのいずれの部分飽和したもしくは置換された誘導体または類似体を含む。これらの配位子上の可能な置換基は水素を含み、したがって、本開示において記述「その置換誘導体」とは、テトラヒドロインデニル、テトラヒドロフルオレニル、オクタヒドロフルオレニル、部分飽和インデニル、部分飽和フルオレニル、部分飽和した置換インデニル、部分飽和した置換フルオレニルなどの部分飽和配位子類を含む。
一実施形態において、メタロセンは、シクロペンタジエニル型配位子に結合したオレフィン含有残基と、架橋配位子の架橋原子に結合した少なくとも1つのアリール基とを含む堅固に架橋されたアンサ−メタロセン化合物を含む。本明細書に用いる場合、用語、架橋メタロセンまたはアンサ−メタロセンとは、単純に、分子中の2つのη−シクロアルカジエニル型配位子が架橋残基によって結合されているメタロセン化合物をいう。有用なアンサ−メタロセンは、一般的に、「堅固に架橋されて」おり、2つのη−シクロアルカジエニル型配位子が架橋基によって結合され、η−シクロアルカジエニル型配位子間の架橋残基の最も短い結合が単一原子であることを意味する。したがって、2つのη−シクロアルカジエニル型配位子間の架橋基または鎖の長さは、1原子であるが、この架橋原子は置換される。したがって、本開示のメタロセンは、架橋されたbis(η−シクロアルカジエニル)型化合物であり、η−シクロアルカジエニル部分は、置換シクロペンタジエニル配位子、置換インデニル配位子、置換フルオレニル配位子などを含み、これらのシクロペンタジエニル型配位子上の1つの置換基は、式ERを有する架橋基であり、式中Eは炭素原子、ケイ素原子、ゲルマニウム原子またはスズ原子であり、かつEは両シクロペンタジエニル型配位子に結合している。この態様において、RおよびRは、互いに独立して、アルキル基またはアリール基から選択されることができ、それらのいずれかは最高12までの炭素原子または水素を有する。本開示での使用に好適なメタロセン化合物は、正の水素反応を示すことがある。本明細書では、正の水素反応は、分子量の低下をいう。本開示の使用に好適なメタロセン化合物の例は、米国特許第7,064,225号、同第7,226,886号および同第7,517,939号により詳細に記述されている。これらの各々はその全体を参照により本明細書に組み込まれる。一態様において、活性化剤−担体は、化学処理した固体酸化物を含む。あるいは、活性化剤−担体は、粘土鉱物、柱状粘土、剥離粘土、別の酸化物マトリック中にゲル化した剥離粘土、層状ケイ酸塩鉱物、非層状ケイ酸塩鉱物、層状アルミノケイ酸塩鉱物、非層状アルミノケイ酸塩鉱物、またはこれらの任意の組合せを含む。
通常、化学処理した固体酸化物は、対応する非処理の固体酸化物化合物と比べると、酸性度の向上を示す。また、化学処理した固体酸化物は、対応する非処理の固体酸化物と比べると、触媒活性化剤として機能する。化学処理した固体酸化物は、共触媒の非存在下でメタロセン(類)を活性化するが、触媒組成物から共触媒を除去する必要はない。対応する非処理の固体酸化物を含んでいる触媒組成物と比べて、活性化剤−担体の活性化機能は、全体として触媒組成物の活性が向上したことから明らかである。しかし、化学処理した固体酸化物は、有機アルミニウム化合物、アルミノキサン化合物、有機ホウ素化合物または有機ホウ酸塩化合物、イオン化イオン性化合物などの非存在下でも、活性化剤として機能することができる。
化学処理した固体酸化物は、電子求引性陰イオンで処理した固体酸化物を含むことができる。以下の記載に束縛されるものではないが、電子求引性成分による固体酸化物の処理によって酸化物の酸性度が増大するまたは高まると考えられる。したがって、活性化剤−担体は、一般的に、非処理の固体酸化物のルイス酸またはブレンステッド酸の酸強度を超えるルイス酸またはブレンステッド酸の酸性度を示すか、または活性化剤−担体は、非処理の固体酸化物よりも酸部位の数が多いかのいずれかであるか、または両方である。化学処理した固体酸化物材および非処理の固体酸化物材の酸性度を数量化する一方法は、酸触媒反応下で処理した酸化物および非処理の酸化物の重合活性を比較することである。
本開示の化学処理した固体酸化物は、通常、ルイス酸挙動またはブレンステッド酸挙動を示し、かつ比較的多孔性が高い無機固体酸化物から形成される。活性化剤−担体を形成するために、固体酸化物は、電子求引性成分、一般的に、電子求引性陰イオンで、化学処理される。
本開示の一態様によれば、化学処理した固体酸化物を調製するのに用いられる固体酸化物は、約0.1cc/gを超える細孔容積を有する。本開示の別の態様によれば、固体酸化物は、約0.5cc/gを超える細孔容積を有する。本開示のさらに別の態様によれば、固体酸化物は、約1.0cc/gを超える細孔容積を有する。
別の態様において、固体酸化物は、約100m/gから約1000m/gの表面積を有する。さらに別の態様において、固体酸化物は、約200m/gから約800m/gの表面積を有する。本開示のさらに別の態様において、固体酸化物は、約250m/gから約600m/gの表面積を有する。
化学処理した固体酸化物は、酸素と、周期表の族2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15から選択される1または複数の元素とを含む固体無機酸化物、または酸素と、ランタニド元素もしくはアクチニド元素から選択される1つまたは複数の元素とを含む固体無機酸化物を含み得る(Hawley's Condensed Chemical Dictionary, 11th Ed., John Wiley & Sons, 1995; Cotton, F.A., Wilkinson, G., Murillo, C. A., and Bochmann, M., Advanced Inorganic Chemistry, 6th Ed., Wiley-Interscience, 1999を参照されたい)。例えば、無機酸化物は、酸素と、Al、B、Be、Bi、Cd、Co、Cr、Cu、Fe、Ga、La、Mn、Mo、Ni、Sb、Si、Sn、Sr、Th、Ti、V、W、P、Y、ZnおよびZrから選択される1元素または複数の元素とを含み得る。
化学処理した固体酸化物を形成するのに用いることができる固体酸化物材または化合物の好適な例としては、Al、B、BeO、Bi、CdO、Co、Cr、CuO、Fe、Ga、La、Mn、MoO、NiO、P、Sb、SiO、SnO、SrO、ThO、TiO、V、WO、Y、ZnO、ZrOなど、およびそれらの混合酸化物、ならびにそれらの組合せが、挙げられるがこれらに限定されるものではない。例えば、固体酸化物は、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、シリカ被覆アルミナ、リン酸アルミニウム、アルミノリン酸塩、ヘテロポリタングステン酸、チタニア、ジルコニア、マグネシア、ボリア、酸化亜鉛、それらの混合酸化物またはそれらの任意の組合せを含み得る。
本開示の固体酸化物は、アルミナ化合物、シリカ−アルミナなどのその「混合酸化物」化合物、およびそれらの組合せと混合物などの酸化物材料を包含する。シリカ−アルミナなどの混合酸化物化合物は、固体酸化物化合物を形成するために、酸素と結合した複数の金属を有する単一の化学相または複数の化学相であり得る。本開示の活性化剤−担体で使われることができる混合酸化物の例としては、シリカ−アルミナ、シリカ−チタニア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト、種々の粘土鉱物、アルミナ−チタニア、アルミナ−ジルコニア、亜鉛−アルミン酸、アルミナ−ボリア、シリカ−ボリア、アルミノリン酸−シリカ、チタニア−ジルコニアなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。米国特許第7,884,163号に記述されるように、本開示の固体酸化物も、シリカ被覆アルミナなどの酸化物材料を包含し、この米国特許の開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
固体酸化物を処理するのに用いられる電子求引性成分は、処理後に固体酸化物のルイス酸またはブレンステッド酸の酸性度を上昇させる(少なくとも1つの電子求引性陰イオンで処理されてない固体酸化物と比較して)いかなる成分であってよい。本開示の一態様によれば、電子求引性成分は、その陰イオンの供給源または前駆物質として役立つ塩、または揮発性有機化合物などの他の化合物由来の電子求引性陰イオンである。電子求引性陰イオンの例としては、硫酸塩、重硫酸塩、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、フルオロ硫酸塩、フルオロホウ酸塩、リン酸塩、フルオロリン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリフラート、フルオロジルコン酸塩、フルオロチタン酸塩、リンタングステン酸塩など、それらの混合物および組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。加えて、これらの電子求引性陰イオンのための供給源として役立つ他のイオン性化合物または非イオン性化合物も本開示で用いることができる。本開示の一部の態様では、電子求引性陰イオンは、フッ化物、塩化物、臭化物、リン酸塩、トリフラート、重硫酸塩もしくは硫酸塩など、またはそれらの任意の組合せであり得る、またはこれらを含み得ると考えられる。他の態様において、電子求引性陰イオンは、硫酸塩、重硫酸塩、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物、フルオロ硫酸塩、フルオロホウ酸塩、リン酸塩、フルオロリン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、トリフラート、フルオロジルコン酸塩、フルオロチタン酸塩など、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
したがって、例えば、触媒組成物で用いられる活性化剤−担体(例えば、化学処理した固体酸化物)は、フッ化アルミナ、塩化アルミナ、臭化アルミナ、硫酸化アルミナ、フッ化シリカ−アルミナ、塩化シリカ−アルミナ、臭化シリカ−アルミナ、硫酸化シリカ−アルミナ、フッ化シリカ−ジルコニア、塩化シリカ−ジルコニア、臭化シリカ−ジルコニア、硫酸化シリカ−ジルコニア、フッ化シリカ−チタニア、フッ化シリカ被覆アルミナ、硫酸化シリカ被覆アルミナ、リン酸化シリカ被覆アルミナなど、またはそれらの組合せであり得る、または含み得る。一態様において、活性化剤−担体は、フッ化アルミナ、硫酸化アルミナ、フッ化シリカ−アルミナ、硫酸化シリカ−アルミナ、フッ化シリカ被覆アルミナ、硫酸化シリカ被覆アルミナ、リン酸化シリカ被覆アルミナなど、またはそれらの任意の組合せであり得る、または含み得る。別の態様において、活性化剤−担体は、フッ化アルミナを含む;あるいは、塩化アルミナを含む;あるいは、硫酸化アルミナを含む;あるいは、フッ化シリカ−アルミナを含む;あるいは、硫酸化シリカ−アルミナを含む;あるいは、フッ化シリカ−ジルコニアを含む;あるいは、塩化シリカ−ジルコニアを含む;あるいは、フッ化シリカ被覆アルミナを含む。
電子求引性成分が電子求引性陰イオンの塩を含むとき、その塩の対イオンまたは陽イオンは、か焼中、酸に戻るまたは分解して酸にもどることを可能にするいかなる陽イオンから選択されることができる。電子求引性陰イオンのための供給源として役立つ特定の塩の適合性を決定する要因には、所望の溶媒に溶ける塩の溶解性、陽イオンの有害反応の欠如、陽イオンと陰イオンの間のイオン対生成の影響、陽イオンによって塩に付与される吸湿性など、および陰イオンの熱安定性が挙げられるがこれらに限定されるものではない。電子求引性陰イオンの塩における好適な陽イオンの例としては、アンモニウム、トリアルキルアンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、テトラアルキルホスホニウム、H、[H(OEtなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
さらに、1または複数の異なる電子求引性陰イオンの組合せを種々の割合で用いて、活性化剤−担体の特定の酸性度を所望のレベルに調整することができる。電子求引性成分の組合せは、酸化物材料と同時にまたは個別に、化学処理した固体酸化物の所望の酸性度を与えるいかなる順序で接触させることができる。例えば、本開示の一態様は、2以上の電子求引性陰イオン源化合物を2以上の別々の接触ステップで用いることである。
したがって、そのようなプロセスで化学処理した固体酸化物を調製する一例は、以下のとおりである:第1の混合物を形成するために、選択した固体酸化物または固体酸化物の組合せを第1の電子求引性陰イオン源化合物と接触させる;第2の混合物を形成するために、この第1の混合物をか焼し、次いで第2の電子求引性陰イオン源化合物と接触させる;次いで、第2の混合物をか焼して、処理した固体酸化物を形成する。そのようなプロセスでは、第1および第2の電子求引性陰イオン源化合物は、同じ化合物または異なる化合物のいずれかであり得る。
本開示の別の態様によれば、化学処理した固体酸化物は、固体無機酸化物材料、混合酸化物材料または無機酸化物材料の組合せを含み、電子求引性成分で化学処理され、金属塩類、金属イオン類または他の金属含有化合物を含む金属源で随意に処理されている。金属または金属イオンの非限定的な例としては、亜鉛、ニッケル、バナジウム、チタン、銀、銅、ガリウム、スズ、タングステン、モリブデン、ジルコニウムなど、またはそれらのその組合せが挙げられる。金属または金属イオンを含有する化学処理した固体酸化物の例としては、塩化亜鉛含浸アルミナ、フッ化チタン含浸アルミナ、フッ化亜鉛含浸アルミナ、塩化亜鉛含浸シリカ−アルミナ、フッ化亜鉛含浸シリカ−アルミナ、硫酸化亜鉛含浸アルミナ、塩化アルミン酸亜鉛、フッ化アルミン酸亜鉛、硫酸化アルミン酸亜鉛、ヘキサフルオロチタン酸で処理されたシリカ被覆アルミナ、亜鉛で処理され、次いでフッ化されたシリカ被覆アルミナなど、またはそれらの任意の組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
固体酸化物材料を金属で含浸する任意の方法を用いることができる。酸化物を金属源(一般的に、塩または金属含有化合物)と接触させる方法としては、ゲル化、共ゲル化、一化合物を別の化合物上に含浸させることなどを挙げることができる。必要に応じて、金属含有化合物は、固体酸化物を溶液に溶解させたものに加えられ、または含浸され、続いてか焼時に担持金属に変換される。したがって、固体無機酸化物は、亜鉛、チタン、ニッケル、バナジウム、銀、銅、ガリウム、スズ、タングステン、モリブデンなど、またはこれらの金属の組合せから選択される金属をさらに含むことができる、例えば、亜鉛は、低価格で、改善した触媒活性をもたらすことができるので、固体酸化物を含浸するために用いられることが多い。
固体酸化物は、電子求引性陰イオンで処理される前後または同時に、金属塩または金属含有化合物で処理され得る。任意の接触方法に続いて、固体化合物、電子求引性陰イオンおよび金属イオンの接触混合物は、一般的に、か焼される。あるいは、固体酸化物材料、電子求引性陰イオン源および金属塩または金属含有化合物を接触させ、同時にか焼させる。
種々のプロセスを用いて、本開示に役立つ化学処理した固体酸化物を形成する。化学処理した固体酸化物は、1または複数の固体酸化物と1または複数の電子求引性陰イオン源との接触生成物を含み得る。固体酸化物は、電子求引性陰イオン源と接触させる前にか焼される必要はない。接触生成品は、一般的に、固体酸化物が電子求引性陰イオン源と接触される間、または接触された後のいずれかでか焼される。固体酸化物は、か焼される、または非か焼されることができる。本開示で用いることができる固体酸化物活性化剤−担体を調製するための種々のプロセスは、報告されている。例えば、そのような方法は、米国特許第6,107,230号;同第6,165,929号;同第6,294,494号;同第6,300,271;同第6,316,553号;同第6,355,594号;同第6,376,415号;同第6,388,017号;同第6,391,816号;同第6,395,666号;同第6,524,987号;同第6,548,441号;同第6,548,442号;同第6,576,583号;同第6,613,712号;同第6,632,894号;同第6,667,274号;および同第6,750,302号に記述されており、これらの開示はそれら全体を参照により本明細書に組み込まれる。
本開示の一態様によれば、固体酸化物材料は、電子求引性成分、一般的に、電子求引性陰イオン源と接触することによって化学処理される。さらに、固体酸化物材料は、随意に、金属イオンで化学処理され、次いでか焼されて、金属を含有するまたは金属含浸した化学処理した固体酸化物を形成する。本開示の別の態様によれば、固体酸化物材料および電子求引性陰イオン源は接触され、同時にか焼される。
酸化物が電子求引性成分(一般的に、電子求引性陰イオンの塩または酸)と接触される方法には、ゲル化、共ゲル化、一化合物を別の化合物上に含浸させることなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。したがって、任意の接触方法に続いて、固体化合物、電子求引性陰イオンおよび随意に金属イオンの接触混合物は、か焼される。
固形酸化物活性化剤−担体(すなわち、化学処理した固体酸化物)は、したがって以下を含む方法によって生成されることができる:
1)固体酸化物(または複数の固体酸化物)を電子求引性陰イオン源化合物(または複数の化合物)と接触させて第1の混合物を形成すること;および
2)第1の混合物をか焼して、固体酸化物活性化剤−担体を形成すること。
本開示の別の態様によれば、固体酸化物活性化剤−担体(化学処理した固体酸化物)は、以下を含む方法によって生成される:
1)固体酸化物(または複数の固体酸化物)を第1の電子求引性陰イオン源と接触させて、第1の混合物を形成すること;
2)第1の混合物をか焼して、第1のか焼混合物を生成すること;
3)第1のか焼混合物を第2の電子求引性陰イオン源化合物と接触させて、第2の混合物を形成すること;および
4)第2の固体混合物をか焼して、固体酸化物活性化剤−担体を形成すること。
本開示のさらに別の態様によれば、化学処理した固体酸化物は、固体酸化物を電子求引性陰イオン源化合物と接触させることによって生成または形成される。この場合固体酸化物化合物は、電子求引性陰イオン源と接触する前、接触中、または接触後にか焼され、およびアルミノキサン化合物、有機ホウ素化合物または有機ホウ酸塩化合物、およびイオン化イオン性化合物は、実質的に非存在である。
処理した固体酸化物のか焼は、通常、周囲雰囲気で、一般的にドライ周囲雰囲気で約200℃〜約900℃の温度で、約1分〜約100時間行われる。か焼は、約300℃〜約800℃の温度で、あるいは約400℃〜約700℃の温度で行われ得る。か焼は、約30分〜約50時間、または約1時間〜約15時間行われ得る。したがって、例えば、か焼は、約350℃〜約550℃の温度で、約1時間〜約10時間行われ得る。か焼中、任意の好適な周囲雰囲気を用いることができる。通常、か焼は、空気などの酸化雰囲気で行われる。あるいは、窒素もしくはアルゴンなどの不活性雰囲気、または水素もしくは一酸化炭素などの還元雰囲気が用いられ得る。
本開示の一態様によれば、固体酸化物材料は、ハロゲン化物イオン源、硫酸イオン源、または陰イオン源の組合せによって処理され、随意に、金属イオンで処理され、次いでか焼されて、化学処理した固体酸化物を特定の固体の形態でもたらす。例えば、固体酸化物材料は、硫酸源(「硫酸化剤」と名付けられる)、塩化物イオン源(「塩化剤」と名付けられる)、フッ化物イオン源(「フッ化剤」と名付けられる)、またはそれらの組合せで処理され、次いでか焼されて、固体酸化物活性化剤をもたらす。有用な酸性活性化剤−担体としては、臭化アルミナ、塩化アルミナ、フッ化アルミナ、硫酸化アルミナ、臭化シリカ−アルミナ、塩化シリカ−アルミナ、フッ化シリカ−アルミナ、硫酸化シリカ−アルミナ、臭化シリカ−ジルコニア、塩化シリカ−ジルコニア、フッ化シリカ−ジルコニア、硫酸化シリカ−ジルコニア、フッ化シリカ−チタニア、ヘキサフルオロチタン酸で処理されたアルミナ、ヘキサフルオロチタン酸で処理されたシリカ被覆アルミナ、ヘキサフルオロジルコニウム酸で処理されたシリカ−アルミナ、トリフルオロ酢酸で処理されたシリカ−アルミナ、フッ化ボリア−アルミナ、テトラフルオロホウ酸で処理されたシリカ、テトラフルオロホウ酸で処理されたアルミナ、ヘキサフルオロリン酸で処理されたアルミナ、随意にフッ化物、塩化物または硫酸塩で処理された柱状モンモリロナイトなどの柱状粘土;随意に硫酸塩、フッ化物もしくは塩化物で処理されたリン酸化アルミナまたは他のアルミノリン酸塩;または上記の任意の組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。さらに、これらの活性化剤−担体のいずれかは、随意に金属イオンで処理され得る。
化学処理した固体酸化物は、微粒子状固体の形態でフッ化固体酸化物を含むことができる。フッ化固体酸化物は、固体酸化物をフッ化剤と接触させることによって形成されることができる。フッ化物イオンは、その揮発性および低表面張力のために第一級から第三級のアルコールを含むがこれらに限定されないアルコールまたは水などの適切な溶媒中で酸化物のスラリーを形成することによって酸化物に付加されることができる。好適なフッ化剤の例としては、フッ化水素酸(HF)、フッ化アンモニウム(NHF)、重フッ化アンモニウム(NHHF)、テトラフルオロホウ酸アンモニウム(NHBF)、フルオロケイ酸アンモニウム(ヘキサフルオロケイ酸塩)((NHSiF)、ヘキサフルオロリン酸アンモニウム(NHPF)、ヘキサフルオロチタン酸(HTiF)、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム((NHTiF)、ヘキサフルオロジルコニウム酸(HZrF)、AlF3、NHAlF、それらの類似体、およびそれらの組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。トリフリン酸およびアンモニウムトリフラートも、用いることができる。例えば、その使い易さおよび入手可能性のため、重フッ化アンモニウム(NHHF)をフッ化剤として用いることもできる。
必要に応じて、固体酸化物は、か焼ステップ中、フッ化剤で処理される。か焼ステップ中、十分に固体酸化物を接触させることができるいかなるフッ化剤も使用することができる。例えば、前述のフッ化剤に加えて、揮発性有機フッ化剤を使用することができる。本開示のこの態様で有用な揮発性有機フッ化剤の例としては、フレオン、ペルフルオロヘキサン、ペルフルオロベンゼン、フルオロメタン、トリフルオロエタノールなど、およびそれらの組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。か焼温度は、通常、化合物を分解して、フッ化物を放出するのに十分に高くなければならない。か焼しながらフッ化される場合、フッ化水素(HF)ガスまたはフッ素(F)それ自体も固体酸化物と共に使用されることができる。四フッ化ケイ素(SiF)およびテトラフルオロホウ酸(BF )も用いることができる。固体酸化物をフッ化剤と接触させる便利な一方法は、か焼中、固体酸化物を流動化させるために用いるガス流にフッ化剤を気化させることである。
同様に、本開示の別の態様において、化学処理した固体酸化物は、微粒子状固体の形態で塩化固体酸化物を含む。塩化固体酸化物は、固体酸化物を塩化剤と接触させることによって形成される。塩化物イオンは、適切な溶媒中で酸化物のスラリーを形成することで、酸化物に付加されることができる。固体酸化物は、か焼ステップ中、塩化剤で処理され得る。か焼ステップ中、塩化物源として役立ち、かつ酸化物に十分に接触することができる、SiCl、SiMeCl、TiCl、BClなど、およびそれらの混合物を含むいかなる塩化剤を用いることができる。揮発性有機塩化剤を用いることができる。好適な揮発性有機塩化剤の例としては、特定のフレオン類、ペルクロロベンゼン、クロロメタン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロルエタノールなど、またはそれらの任意の組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。塩化水素ガスまたは塩素それ自体も、か焼中、固体酸化物と共に使用されることができる。固体酸化物を塩化剤と接触させる便利な一方法は、か焼中、固体酸化物を流動化させるために用いるガス流に塩化剤を気化させることである。
固体酸化物をか焼する前に存在するフッ化物イオンまたは塩化物イオンの量は、約1重量%〜約50重量%であり、この重量%は、か焼前の例えば、シリカ−アルミナなどの固体酸化物の重量に基づいている。本開示の別の態様によれば、固体酸化物をか焼する前に存在するフッ化物イオンまたは塩化物イオンの量は、約1重量%〜約25重量%であり、および本開示の別の態様によれば、約2重量%〜約20重量%である。本開示のさらに別の態様によれば、固体酸化物をか焼する前に存在するフッ化物イオンまたは塩化物イオンの量は、約4重量%〜約10重量%である。ハロゲン化物を含浸させたら、ハロゲン化酸化物を任意の好適な方法、例えば、吸引濾過に続く蒸発、減圧下での乾燥、噴霧乾燥などによって乾燥させることができるが、これらに限定されるものではない。とはいえ、含浸した固体酸化物を乾燥させることなく、直ちにか焼ステップを開始することも可能である。
処理したシリカ−アルミナを調製するに用いられるシリカ−アルミナは、一般的に、約0.5cc/gを超える細孔容積を有する。本開示の一態様によれば、その細孔容積は、約0.8cc/gを超える、および本開示の別の態様によれば、約1.0cc/gを超える。さらに、シリカ−アルミナは、通常、約100m/gを超える表面積を有する。本開示の別の態様によれば、その表面積は約250m/gを超える。さらに、別の態様において、その表面積は約350m/gを超える。
本開示で利用されるシリカ−アルミナは、一般的に、約5重量%〜約95重量%のアルミナ含有量を有する。本開示の一態様によれば、シリカ−アルミナのアルミナ含有量は、約5重量%〜約50重量%、または約8重量%〜約30重量%のアルミナである。別の態様において、アルミナ高含有量のシリカ−アルミナ化合物を用いることができ、これらのシリカ−アルミナ化合物のアルミナ含有量は、一般的に、約60重量%〜約90重量%、または約65重量%〜約80重量%アルミナである。本開示のさらに別の態様によれば、固形酸化物成分は、シリカなしでアルミナを含み、および本開示の別の態様によれば、固体酸化物成分は、アルミナなしでシリカを含む。
硫酸化固体酸化物は、硫酸塩と、微粒子状固体の形態で、アルミナまたはシリカ−アルミナなどの固体酸化物成分とを含む。随意に、硫酸化酸化物は金属イオンでさらに処理され、その結果、か焼硫酸化酸化物は金属を含む。本開示の一態様によれば、硫酸化固体酸化物は、硫酸塩およびアルミナを含む。場合によっては、硫酸化アルミナは、アルミナを硫酸塩源(例えば硫酸)または硫酸塩(たとえ硫酸アンモニウム)で処理するプロセスによって形成される。このプロセスは、通常、アルコールまたは水などの、所望濃度の硫酸化剤が付加された好適な溶媒中でアルミナのスラリーを形成することによって行われる。好適な有機溶媒としては、その揮発性および低表面張力のために第一級から第三級のアルコールが挙げられるこれらに限定されるものではない。
本開示の一態様によれば、か焼する前に存在する硫酸イオンの量は、固体酸化物約100重量部に対して硫酸イオン約0.5重量部〜約100重量部である。本開示の別の態様によれば、か焼する前に存在する硫酸イオンの量は、固体酸化物約100重量部に対して硫酸イオン約1重量部〜約50重量部であり、および本開示のさらに別の態様によれば、固体酸化物約100重量部に対して硫酸イオン約5重量部〜約30重量部である。これらの重量比はか焼前の固体酸化物の重量に基づいている。硫酸塩を含浸させたら、硫酸化酸化物を任意の好適な方法、例えば、これに限定されるものではないが、吸引濾過に続く蒸発、減圧下での乾燥、噴霧乾燥などによって乾燥させることができる。とはいえ、含浸した固体酸化物を乾燥させることなく、直ちにか焼ステップを開始することも可能である。
本開示の別の態様によれば、本開示の触媒組成物を調製する際に使用する活性化剤−担体は、イオン交換活性化剤−担体を含み、層状構造または非層状構造のいずれかでのケイ酸塩化合物およびアルミノケイ酸塩化合物または鉱物並びにそれらの組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。本開示の別の態様において、柱状粘土などのイオン交換性、層状アルミノケイ酸塩が活性化剤−担体として使用される。酸性活性化剤−担体がイオン交換活性化剤−担体を含むとき、該活性化剤−担体は、随意に、本明細書に開示されるものなどの少なくとも1つの電子求引性陰イオンで処理されることができるが、しかし一般的に、イオン交換活性剤−担体は、電子求引性陰イオンで処理されない。
本開示の別の態様によれば、本開示の活性化剤−担体は、交換性陽イオンおよび拡大することができる層を有する粘土鉱物を含む。代表的な粘土鉱物活性化剤−担体としては、柱状粘土などのイオン交換性、層状アルミノケイ酸塩が挙げられるがこれに限定されるものではない。用語「担体」を使用しているが、触媒組成物の不活性成分として構築されることを意図せず、メタロセン成分とのその密接な結合のために、むしろ、触媒組成物の活性部分と考えなければならない。
本開示の別の態様によれば、本開示の粘土材は、それらの自然な状態の材料、または湿潤、イオン交換もしくは柱状化によって種々のイオンで処理された材料のいずれかを包含する。一般的に、本開示の粘土材活性化剤−担体は、多核陽イオン、多価金属錯体陽イオンを含む大きな陽イオンとイン交換された粘土を含む。しかし、本開示の粘土材の活性化剤−担体は、ハロゲン化物、酢酸塩、硫酸塩、硝酸塩または亜硝酸塩などの配位子を有するAl(III)、Fe(II)およびZn(II)の塩を含むがこれらに限定されない単塩とイオン交換された粘土も包含する。
本開示の別の態様によれば、活性化剤−担体は柱状粘土を含む。用語「柱状粘土」を使用して、大きな陽イオン、一般的に、多核陽イオン、多価金属錯体陽イオンとイオン交換された粘土材をいう。そのようなイオンの例として、7+などの電荷を有することができるKegginイオン、種々のポリオキソメタレートおよび他の大きなイオンが挙げられるがこれらに限定されるものではない。したがって、用語、柱状化とは、粘土材の交換性陽イオンが、Kegginイオンなどの大きい、多価イオンと置き換えられる単純な交換反応をいう。次いで、これらの高分子陽イオンは、粘土の中間層内で固定化され、か焼されると金属酸化物「柱」に変わり、カラム様構造として粘土層を効果的に担持する。したがって、粘土を乾燥させて、か焼させると、粘土層間に支持柱を生成し、拡大した構造が維持されて、多孔性が高まる。結果として生じる孔は、使用される柱状化材および粘土母材の機能によって形状およびサイズが変化することができる。柱状化および柱状粘土の例は、以下に見出される:T.J. Pinnavaia, Science 220 (4595), 365-371 (1983);J.M. Thomas, Intercalation Chemistry, (S. WhittingtonおよびA. Jacobson, 編) Ch. 3, pp. 55-99, Academic Press, Inc., (1972);米国特許第4,452,910号;同第5,376,611号;および同第4,060,480号、 これらの開示はそれら全体を参照によって本明細書に組み込まれる。
柱状化プロセスは、交換性陽イオンおよび拡大することができる層を有する粘土鉱物を利用する。本開示の触媒組成物中のオレフィン重合を高めることができるいずれの柱状粘土を用いることができる。したがって、柱状化のための適切な粘土鉱物としては、アロフェン;ジオクタヘドラル型(Al)およびトリオクタヘドラル型(Mg)の両スメクタイトおよびそれらの誘導体、例えば、モンモリロナイト(ベントナイト)、ノントロナイト、ヘクトライトまたはラポナイト;ハロイサイト;バーミキュライト;雲母;フルオロマイカ;クロライト;混合層粘土;セピオライト、アタパルジャイトおよびパリゴルスカイトを含むがこれらに限定されない線維状粘土;蛇紋石粘土;イライト;ラポナイト;サポナイト;およびそれらの任意の組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。一態様において、柱状粘土活性化剤−担体はベントナイトまたはモンモリロナイトを含む。ベントナイトの主成分は、モンモリロナイトである。
必要に応じて、柱状粘土を前処理することができる。例えば、重合反応器に付加する前に、柱状ベントナイトを不活性雰囲気下(一般的に、乾燥窒素)、約300℃で、約3時間前処理する。例示的な前処理を本明細書に記述するが、予熱は、温度と時間の任意の組合せステップを含む多くの他の温度および時間で行われることができ、そのすべてを本開示によって包含されることを理解すべきである。
本開示の触媒組成物を調製するために使用される活性化剤−担体は、ゼオライト、無機酸化物、リン酸化無機酸化物などを含むがこれらに限定されない他の無機支持材と組み合わせることができる。一態様において、使用される代表的な支持材としては、シリカ、シリカ−アルミナ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、ボリア、トリア、アルミノリン酸塩、リン酸アルミニウム、シリカ−チタニア、共沈殿シリカ/チタニア、それらの混合物、またはそれらの任意の組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらの活性化剤−担体を作製するプロセスは、沈殿、共沈殿、含浸、ゲル化、細孔ゲル化、か焼(最高900℃まで)、噴霧乾燥、気流乾燥、回転乾燥とか焼、ミリング、ふるい分け、および同様の操作が含まれ得る。
一実施形態において、本開示での使用に好適な有機アルミニウム化合物は、アルキルアルミニウム化合物を含む。例えば、有機アルミニウム化合物は、一般式AlRを有するトリアルキルアルミニウム化合物を含む。本開示での使用に好適なトリアルキルアルミニウム化合物の非限定的な例には、トリイソブチルアルミニウム(TiBAまたはTiBAl);トリ−n−ブチルアルミニウム(TNBA);トリ−オクチル−ブチルアルミニウム(TOBA);トリエチルアルミニウム(TEA);および/または他の適切なアルキル−アルミニウム錯体、およびそれらの組合せが挙げられる。さらに、部分的に加水分解されたアルキルアルミニウム化合物および/またはアルミノキサンを用いてもよい。一実施形態において、有機アルミニウム化合物は、一般式:
Al(X(X
によって表される化合物を含む:
式中Xはハロゲン化物、ヒドロカルビルオキシド基、ヒドロカルビルアミン基またはそれらの組合せであり;Xは最高18の炭素原子を有するヒドロカルビル基であり;pは0〜2にわたり、およびqは3−pである。
一実施形態において、触媒は化学構造MTE−AおよびMTE−Bによって表されるような化合物から選択される:
一実施形態において、本開示での使用に好適な触媒は、メタロセン化合物(例えばMTE−A)、活性化剤担体(例えば硫酸化アルミナ);および有機アルミノイウム化合物(例えばTIBA)を含む。
当該ポリマーは、他の添加物を含み得る。添加物の例としては、帯電防止剤、着色剤、安定剤、成核剤、表面修飾因子、色素、スリップ剤、粘着防止剤、粘着剤、ポリマー加工助剤およびそれらの組合せが挙げられるがこれらに限定されるものではない。そのような添加物は、単独でまたは組み合わせて用いられることもあり、および本明細書に記述するようにポリマーの調製前、調整中または調製後にポリマーに加えられることもある。そのような添加物は、好適な技法、例えば、押出加工中、または造粒中もしくは最終用途物品への後加工などの複合ステップを経て添加されることもある。
一実施形態において、本明細書に開示される種類のポリマーを生成するために、モノマー(例えばエチレン)は、本明細書に開示される方法論を用いて重合される。ポリマーはホモポリマーを含んでもよい。一実施形態において、ポリマーはホモポリマーである。微量のコモノマーが本明細書に開示されるポリマー中に存在することがあっても、該ポリマーは依然としてホモポリマーと見なされると理解されたい。本明細書では、微量のコモノマーとは、本明細書に開示されるポリマーの特性に実質的に影響を及ぼさない量をいう。例えば、コモノマーはポリマーの総重量に基づいて約0.5重量%未満、0.1重量%未満または0.01重量%未満の量で存在し得る。
一実施形態において、本明細書に記述のポリマーの種類は、ASTM D1505に従って決定された、約0.945g/ccと同程度またはそれを超える、あるいは約0.950g/ccを超える、あるいは約0.955g/ccを超える、あるいは約0.960g/ccを超える密度によって特徴づけられる。
一実施形態において、本明細書に記述のポリマーの種類は、単峰型樹脂である。本明細書では、ポリマー樹脂の「様相」とは、その分子量分布曲線(すなわち、その分子量の関数としてのポリマー重量分率のグラフの現れ方)の形状をいう。ポリマー重量分率とは、所定の大きさの分子の重量分率をいう。単一ピークを示す分子量分布曲線を有するポリマーは、単峰型ポリマーと呼ばれることもあり、2つのはっきりと区別できるピークを示す曲線を有するポリマーは、双峰型ポリマーと呼ばれることもあり、3つのはっきりと区別できるピークを示す曲線を有するポリマーは、三峰型ポリマーと呼ばれることもある等々。ポリマー様相は、本明細書の実施例の節に記述のものなどの任意の好適な方法論を用いて決定されることができる。
一実施形態において、本明細書に記述の種類のポリマーは、約80kg/モル〜約200kg/モル;あるいは約90kg/モル〜約175kg/モル;あるいは約100kg/モル〜約150kg/モルの重量平均分子量(M)を有する。重量平均分子量は、ポリマーの分子量分布を言い表し、式1:

により算出される:
式中、Nは、分子量Mでの分子の数である。
本明細書に記述の種類のポリマーは約2〜約5、あるいは約2〜約4.5、あるいは約2〜約4の分子量分布(MWD)によって特徴づけられ得る。MWDとは、M対数平均分子量(M)の割合であり、多分散指数(PDI)または単純に多分散とも呼ばれる。数平均分子量は、個々のポリマーの分子量の共通平均であり、式(2)により算出され得る:式中、Nは、分子量Mでの分子の数である。
本明細書に記述の種類のポリマーは、さらに、約4未満の、あるいは約3.5未満の、あるいは約3未満のz平均分子量(M)対Mの割合(M/M)によって特徴づけられ得る。z平均分子量は、式(3)によって算出される高次の分子量平均である:

式中、Nは、分子量Mでの分子の数である。M/Mの割合は、ポリマーのMWD幅のもう一つの指標である。
一実施形態において、本明細書に記述の種類のポリマーは、10分当たり約0.5グラム(g/10分)〜約4.0g/分、あるいは約0.7g/10分〜約3.0g/10分、または代わりに約0.75g/10分から約2.75g/10分、あるいは約0.8g/10分〜約1.8g/10分の範囲でメルトインデックス(MI)を有する。メルトインデックス(MI)とは、ASTM D1238に従って決定された、190℃で10分間に2160グラムの力を受けると、メルトインデックサーの0.0825インチ径のオリフィスから押し出され得るポリマーの量をいう。
本明細書に開示される種類のポリマーは、インフレーションおよびキャストフィルム押出、ブロー成形、射出成形、紡糸、熱成形などの任意の好適な技法を用いて製造物品または最終用途物品に形成されることができる。
一実施形態において、本明細書に開示され、記述された種類のポリマーは、フィルムに製造される。本開示のフィルムは、フィルム生産のための任意の好適な条件下で、任意の好適な方法よって生産されることができる。一実施形態において、ポリマーはインフレーションフィルム成形によってフィルムに形成される。インフレーションフィルム成形では、プラスチック溶融液は、通常、環状ダイを通って垂直に押し出されて、ウォールチューブを形成する。バブルの大きさは、ダイで導入された空気によって制御されるブローアップ比の関数である。次いで、バブルは、ウォールチューブが平らにされて、レイフラットフィルムとして知られているフィルムを作製するニップロールを通過するまで上昇する。次いで、このレイフラットまたは収縮したチューブは、厚紙ロール上で収集される。ポリマーの結晶化は、このプロセス後最高48時間までフィルム内で続く。より高い出力ラインでは、新鮮な空気が連続してバブル内に導入され、より大きな出力レートを可能にする。バブルを冷却するこの方法は、内部バブル冷却(Internal Bubble Cooling)(IBC)として知られている。
一般的に、ダイとインフレーションバブルとの間のブローアップ比は、ダイ径の1.5〜4倍である。溶融壁厚と冷却フィルム厚の間の減少は、半径方向および縦方向の両方で起こり、バブル内の空気量を変更することによって、およびラインのテイクオフ速度を変えることによって容易に制御される。本開示のポリマー樹脂(例えばポリエチレン)で形成されるフィルムは、ユーザが所望する任意の厚みにすることができる。あるいは、本開示のポリマーは、約0.1mil〜約5mil、あるいは約0.2mil〜約2mil、あるいは約0.3mil〜約1.65milの厚さのフィルムに形成することができる。
一実施形態において、本開示のポリマーから形成されるフィルムは、バリア性の向上を示し得る。例えば、前述のフィルムは、水蒸気透過率(moisture vapor transmission rate)(MVTR)の減少を示し得る。
一実施形態において、本開示のポリマーから生成された1mil単層フィルムは、ASTM F1249に従って測定された一日当たり約0.55グラム−mil/100平方インチ(g−mil/100in/日)未満または同程度、あるいは約0.44g−mil/100in/日未満または同程度、あるいは約0.39g−mil/100in/日未満または同程度のMVTRを有する。MVTRは、バリアを通るガス状のHOの通過を測定する。MVTRは、水蒸気透過率(water vapor transmission rate)(WVTR)とも呼ばれことがある。一般的に、MVTRは、基板/バリア材で垂直に分割された専用のチャンバで測定される。一方のチャンバはドライ雰囲気下であり、他方のチャンバはウェット雰囲気下である。24時間の試験を行い、「ウェット」チャンバ内の温度と湿度の5つの組合せのいずれか1つを特定することができる条件下で、「ウェット」チャンバから「ドライ」チャンバに、基板/バリアを通って湿気がどのくらい通過できるかを調べる。透過率が低いほど、フィルムは湿気のブロッキングが良好である。
一実施形態において、本開示のポリマーで形成された単層フィルムは、光学特性の改善を示し得る。例えば、前述のフィルムは、ヘイズの減少を示し得る。通常、ヘイズとは、材料内からまたはその表面から散乱される光に起因する、材料の混濁をいう。本明細書では、開示されるヘイズの値は、2.5°(角度)を超える入射ビームから散乱または偏向する透過光のパーセンテージをいう。ある材料のヘイズは、30%と同程度または未満のヘイズパーセンテージに対してはASTM D1003に従って決定されることができる。30%を超えるヘイズパーセンテージを有する材料は、ASTM E167に従って決定されることができる。一実施形態において、本明細書に記述の種類のポリマーから生成される1milフィルムは、0.949g/cc以上の密度に対して約45%未満、あるいは約35%未満、あるいは約25%未満のヘイズパーセンテージを有する。
本開示のポリマーから生成されるフィルムは、任意の種々の最終用途物品の形成で使用することができる。これらの最終用途物品としては、商品袋、Tシャツ袋、ゴミ箱の中に入れるごみ袋、買い物袋、野菜袋、シリアル、クラッカー、チーズ、肉などの内容物用の食品包装、シュリンクラップおよび他の品目が挙げられるがこれらに限定されるものではない。最終用途物品の他の非限定的な例としては、容器、カップ、トレー、パレット、玩具、または別の製品の構成成分が挙げられる。一実施形態において、本明細書に開示するポリマー(例えばポリエチレン)は、食品包装で有用になり得るフィルムに形成されることができる。
実施例
主題を一通り記述してきたが、以下の実施例を本開示の特定の実施形態として、およびその実行と利点を説明するために示す。実施例は例示のためであり、添付した特許請求項の明細書をいかなる方法によっても限定することを意図しないと理解されたい。以下の試験手順を用いて、種々のポリマーおよび組成物を評価した。
メルトインデックス(MI、g/10分)をASTM D1230の条件Eに従って、190℃で、2160グラム重量で決定した。
ASTM D1505およびASTM D1928、手順Cに従って、1時間当たり約15℃で冷却し、次いで約40時間、室温で調節した圧縮成形サンプル上で1立方センチメートル当たりのグラム(g/cc)でポリマー密度を決定した
IR4検出器(Polymer Char,Spain)とStyragel HMW−6E GPCカラム(Waters,MA)3本を備えたPL−GPC 220(Polyer Labs,Agilent Company)システムを用いて145℃で実行して、分子量および分子量分布を得た。2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を0.5g/L含有する移動相1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)の流速を1mL/分で設定し、および分子量に応じて、ポリマー溶液の濃度を大まかに、1.0〜1.5mg/mLの範囲で保持した。サンプル調製は、150℃でわずかに4時間の間、時々静かに撹拌して行い、射出のためにこの溶液をサンプルバイアルに移した。積分較正方法を用いて、広範な基準として、Chevron Phillips Chemicals CompanyのHDPEポリエチレン樹脂、MARLEX BHB5003を使用して、分子量および分子量分布を推定した。広範な基準の積分表をSEC−MALSによる別々の実験で予め決定した。
レオロジー測定を以下のように行った:通常、周波数掃引にわたりひずみを単一の値で維持したが、低粘度のサンプルに対してはより大きいひずみ値を用いて、測定可能なトルクを維持した。小さいひずみ値を高粘度のサンプルに対して用いて、トルク変換器に過負荷をかけないようにし、かつサンプルの線形粘弾性限界内で保持した。トルク変換器が過負荷にならないようにすることが必要な場合、機器が高周波数で自動的にひずみを減少させる。ゼロずり粘度(η)、緩和時間(τ)、および緩和時間分布幅の基準(CY−a)を決定するために、これらのデータをCarreau−Yasuda式に当てはめた。Carreau−Yasuda(CY)モデルは、式(4)で表される:

式中、
E=粘度(Pa−s)
γ=ずり速度(1/s)
α=レオロジー幅のパラメータ
ζ=緩和時間(s)[遷移領域時の位置を記述する]
=ゼロずり粘度(Pa−s)[ニュートンのプラトーを決める]
n=べき法則定数[高ずり速度領域の最終傾斜を決める]
モデルフィッティングを容易にするために、べき法則定数を一定値に保持する。CYモデルの詳細な有意性と解釈は、以下に見出すことができる:C. A. HieberおよびH. H. Chiang, Rheol. Acta, 28, 321 (1989); C.A. HieberおよびH.H. Chiang, Polym. Eng. Sci., 32, 931 (1992);ならびにR. B. Bird, R. C. Armstrong およびO. Hasseger, Dynamics of Polymeric Liquids, Volume 1, Fluid Mechanics, 第2版, John Wiley & Sons (1987)、これらの各々はその全体を参照によって本明細書に組み込まれる。
MVTRおよびヘイズをそれぞれ、ASTM F1249およびASTM D−1003に従って測定した。ヘイズ測定値をBYK−Gardner製のヘイズ−ガードプラスまたは同等物で決定した。
実施例1
本明細書に記述の種類のポリマーを、単一のメタロセン錯体(例えばMTE−AまたはMTE−B)、固体酸化物(例えば硫酸化アルミナ)および有機アルミニウム化合物(例えば、トリ−イソブチルアルミニウム(Tiba))を含む触媒システムを用いて調製した。具体的に、サンプル2〜6と名付けたポリエチレン ホモポリマーの5種類のサンプルを本明細書に開示するように調製した。種々のポリマー特性を評価した。その結果を表1に示す。Chevron Phillips Chemical Company LPから市販されている高密度ポリエチレンである比較ポリエチレン樹脂MARLEX9659の値も示す。分子量分布プロファイルと、サンプルの周波数関数としての動的なメルト粘度のプロットとをそれぞれ、図1および図2に示す。
本発明の諸実施形態を示し、説明したが、その変更は本発明の精神および教示から逸脱することなくなされることができる。本明細書に記述の実施形態および実施例は例示にすぎず、限定することを意図しない。本明細書に開示した本発明の多くのバリエーションおよび変更は、可能であり、本発明の範囲内である。数の範囲または限界が明示的に述べられている場合、そのような明白な範囲または限界は、明示的に述べられた範囲または限界内に含まれる大きさのように反復範囲または限定を含む(例えば、約1〜約10は、2、3、4などを含む;0.10超は、0.11,0.12、0.13などを含む)と理解されよう。クレームのいかなる構成要素に関して、用語「随意に」の使用は、対象の構成要素が必要とされる、あるいは必要とされないことを意味する。両選択肢がクレームの範囲内であることを意図する。含む、挙げられる、有するなどの範囲の広い用語を使用することで、本質的に〜なる、実質的に〜を含むなどの下位語を支えると理解されよう。
したがって、保護の範囲は、上述の説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲は特許請求の範囲の主題のすべての均等物を含む。ありとあらゆるクレームは、本発明の実施形態として本明細書に組み込まれる。したがって、特許請求の範囲は、さらなる説明であり、本発明の詳細な説明の追加である。本明細書に引用したすべての特許、特許出願および公表文献は、本明細書に記載のものを補う例示的詳細、手続上の詳細または他の詳細を提供する程度まで参照により本明細書に組み込まれるものとする。

Claims (20)

  1. 単峰型ポリマーであって、フィルムに形成されると、約0.5g/10分〜約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有し、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.55g−mil/100in未満の水蒸気透過率を示す、単峰型ポリマー。
  2. 約80kg/モル〜約200kg/モルの重量平均分子量を有する請求項1に記載のポリマー。
  3. 約2〜約5の分子量分布と、約4未満のz平均分子量対重量平均分子量(M/M)の割合とを有する請求項1に記載のポリマー。
  4. フィルムに形成されると、約40%未満のヘイズを有する請求項2に記載のポリマー。
  5. フィルムに形成されると、約40%未満のヘイズを有する請求項3に記載のポリマー。
  6. ポリエチレンを含む請求項1に記載のポリマー。
  7. 請求項4に記載の前記フィルムを含む食品包装容器。
  8. 単峰型ポリマーであって、フィルムに形成されると、約0.5g/10分〜約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有し、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.44g−mil/100in未満の水蒸気透過率を示す、単峰型ポリマー。
  9. 約80kg/モル〜約200kg/モルの重量平均分子量を有する請求項8に記載のポリマー。
  10. 約2〜約5の分子量分布と、約4未満のz平均分子量対重量平均分子量(M/M)の割合とを有する請求項8に記載のポリマー。
  11. フィルムに形成されると、約40%未満のヘイズを有する請求項8に記載のポリマー。
  12. フィルムに形成されると、約40%未満のヘイズを有する請求項9に記載のポリマー。
  13. エチレンのポリマーを含む請求項8に記載のポリマー。
  14. 請求項11に記載の前記フィルムを含む食品包装容器。
  15. 単峰型ポリマーであって、フィルムに形成されると、約0.5g/10分〜約4g/10分のメルトインデックス、約0.945g/cc以上の密度を有し、ASTM F1249に従って決定された24時間で約0.39g−mil/100in未満の水蒸気透過率を示す、単峰型ポリマー。
  16. 約80kg/モル〜約200kg/モルの重量平均分子量を有する請求項15に記載のポリマー。
  17. 約2〜約5の分子量分布と、約4未満のz平均分子量対重量平均分子量(M/M)の割合とを有する請求項15に記載のポリマー。
  18. フィルムに形成されると、約40%未満のヘイズを有する請求項15に記載のポリマー。
  19. フィルムに形成されると、約40%未満のヘイズを有する請求項16に記載のポリマー。
  20. 請求項15に記載の前記フィルムを含む食品包装容器。
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