JP2014528855A - 離型回数を延長するための半永久的な工具コーティングの改良 - Google Patents

離型回数を延長するための半永久的な工具コーティングの改良 Download PDF

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Abstract

寿命が延長された離型剤、ならびにそれを製造および使用する方法が提供される。寿命が延長された離型剤は、型穴(18)の表面(24)と直接物理的に接触して配置されてその表面をシーリングするように形成される第一の材料(40)を含み得る。寿命が延長された離型剤はまた、第一の材料を覆って、型穴の中で実施される発泡体製造工程の間、第一の材料を保護するように形成される第二の材料(42)を含み得る。第二の材料は、シロキサン油を含む。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2011年8月15日に出願された「離型回数を延長するための半永久的な工具コーティングの改良(“SEMI PERMANENT TOOL COATING ENHANCEMENT FOR EXTENDED NUMBER OF RELEASES”)」と題する米国特許仮出願第61/523,783号に基づく優先権および利益を主張するものであり、この仮出願は参照することによりその全体が本明細書に取り込まれる。
本開示は概して、離型回数を増やすことができる半永久的な離型剤、および発泡体製品の製造においてこれを用いる方法に関する。
ポリウレタンは、一般的な種類のポリマーであり、ポリウレタンでは、有機反復単位がカルバマート結合および尿素結合により連結される。ポリウレタンは一般的に、2つ以上のヒドロキシル基を有するポリオールが2つ以上のイソシアナート基を有するポリイソシアナートと反応する反応により製造される。ヒドロキシル基およびイソシアナート基は、互いに1:1で反応してカルバマート結合および尿素結合を形成してもよく、ある実施形態において、ヒドロキシル基およびイソシアナート基の関係はおよそ0.6:1〜およそ1:1.3という広範囲であり得る。これらの重合反応を促進するために、反応物質は加熱されてよく、代替的にまたは追加的に、触媒が用いられてもよい。
ポリウレタンは、発泡体座席、発泡パッド、シーリング材、ガスケットなどの広範囲の成形用途を有する。所定のポリウレタンの最終用途は、ポリウレタンを製造するために反応する特定の出発物質(例えば、ポリオールおよび/またはポリイソシアナートの分子構造)、およびこれらの出発物質が反応する条件に左右される。例えば、ポリウレタン発泡体製品、具体的には発泡体座席、発泡パネル、およびその他の形状のポリウレタン発泡体はしばしば、発泡体の所望の形状に対応する形状を有する型穴内で製造される。
ポリウレタン発泡体を型穴内で製造するために、ポリオールとポリイソシアナートからなる未反応の混合物を含有する発泡組成物の材料は、型の中に配置される。混合物はその後、例えば混合物が加熱された後に、反応する。この反応の間、混合物は発泡し膨張して型穴の内側を満たし、これにより、型穴の形状を呈する。混合物の発泡を促進するために、さらなる材料が加えられてもよい。例えば、多くの異なる発泡剤の1種として、水を加えることにより、ウレタン混合物が型を満たすようにしても良い。水は、最も環境に優しい発泡剤であるが、ポリマーおよび重合成分と反応し、尿素を生成する。発泡体は、型穴内で硬化する。発泡体が一旦硬化すると、発泡体製品(例えば、座席クッション)は型から取り出され、硬化時間を経た後に(例えば座席において)使用される。硬化時間が短ければ短いほど、製造および収益性にとっては良好である。
型穴を離型剤でコーティングすることにより、発泡体製品を型穴から取り出しやすくしても良い。一般的な離型剤はワックス系離型剤を含み、これを型穴の表面に施した後、発泡体製品の製造が実施される。例として、ワックス系離型剤は、表面を最初にシーリングするための高融点ワックスと、シーリングした表面上に発泡体製品製造工程の前に毎回(すなわち、個々の発泡体製品が形成される前に毎回)施される、様々な融点を有するワックスの混合物を含有するさらなる液状ワックスとを含んでよい。発泡体製品の製造において、ワックスは成型工程の間に(すなわち、重合反応の間に)溶融し、状況によっては蒸発し得る。ワックスはその後、ウレタンが最終的に成型されると、固体へと戻り得る。理解され得るように、これらの相転移は、発泡体製品の製造中にエネルギーを消費する。さらに、ワックスの一部がウレタン製品に移ってしまったり、ワックスの一部が型内に残存したりする。残念なことに、これらのワックス系離型剤は、単回使用や回数が限定された使用(例えば1000回未満)の後でさえも、適切な発泡体離型特性を提供することができない。換言すれば、型コーティング、発泡体製造、および発泡体の取り出しからなる回数が限定されたサイクルの後において、あるワックス系離型剤は、次の発泡体製造サイクルにおいて型穴から発泡体を取り出し易くすることができない。残念なことに、この結果として、発泡材料が型穴の表面にくっつくことになる可能性があり、これにより、発泡体を型から取り出す時に発泡体が破損したり裂けたりすることになる。
これらのワックス系離型剤の離型特性が単回使用(あるいは、所望の使用回数よりも少ない使用回数)の後において著しく低減され得るので、これらのワックス系離型剤はしばしば、発泡体製品が製造される度毎に補給される。さらに、このようにワックス系離型剤を補給することは、例えば、発泡体やワックスの残渣または発泡体製品の製造に有害な影響を及ぼし得る任意の他の表面汚染物質を除去するなど、型穴を清掃する回数を増やし得る。したがって、所定の型穴内でワックス系離型剤を供給することは、一連の発泡体製品(例えば、座席クッションのセット)の製造において著しい資金を投資することを意味し得る。したがって、一般的な離型剤はしばしば、不適当であるか、さらなる改善を必要とする。
本開示は、ワックス系離型剤のこのような欠点および他の欠点を克服することに関する実施形態を含む。例えば、本発明の第一の実施形態は、型穴の表面をコーティングするように形成される寿命が延長された離型剤を含むシステムに関する。寿命が延長された離型剤は、型穴の表面と直接物理的に接触して配置されてその表面をシーリングするように形成される第一の材料と、第一の材料を覆って、型穴の中で実施される発泡体製造工程の間、第一の材料を保護するように形成される第二の材料とを含む。この第二の材料は、シロキサン油を含む。
本発明の他の実施形態は、発泡体成形システムに関する。このシステムは、ベース材料とこのベース材料に形成される型穴とを有する型を含む。この型穴は、発泡体製品の所望の形状に対応する形状を有する。コーティングは、型穴の表面に配置され、この表面の潤滑性を向上させるようにするシロキサン油を含む。
本発明のさらなる実施形態は、シリコーン油を含む寿命が延長された離型剤を用いて型穴の表面を準備するステップを含む方法に関する。この方法はまた、発泡体製造サイクルを実施するステップを含み、この発泡体製造サイクルは、型穴に発泡組成物を配置することと、型穴において発泡組成物を重合化して型穴の形状に対応する形状を有する発泡体製品を形成することと、型から発泡体製品を取り出すこととを含む。
図1は、発泡体製品の製造システムの実施形態を示す概略図であり、この製造システムでは、発泡組成物を型穴に入れて発泡体製品を製造する。
図2は、図1の2−2線矢視展開断面図であり、型穴の表面に配置された半永久的離型剤の層と、半永久的離型剤の層の寿命を延長するために半永久的離型剤の層の上に配置されたさらなる層とから構成される実施形態を示す。
図3は、図1のコーティングされた型のベース材料とコーティングされた型の型穴内に配置された発泡組成物との間の熱勾配を示す概略図である。
図4は、図1のコーティングされた型を用いて発泡体製品を製造する方法についての実施形態を示す工程フロー図である。
図1は、型14内で発泡体製品12(例えば、ポリウレタン座席クッション)を製造するためのシステム10を示す概略図である。型14は、ベース材料16と、ベース材料16の中に形成される型穴18とを有する。型穴18は、発泡体が製造される際に発泡体製品12を形作るように形成される。ベース材料16は、金属(例えば、アルミニウム、鋼、ニッケル、または他の合金)、エポキシ樹脂、コンポジット(a composite)、または、型穴18内で製造される発泡体に機械的安定性を与えることができる同様の材料を含んでよい。実施形態によっては、ベース材料16が、型穴18内で実施される重合化工程に対して外部の熱源から熱を与えることができるように選択され得る。すなわち、ベース材料16は、望ましい熱伝達係数を有し得る。型穴18は、発泡体製品12を作るように形成されるものであるが、第一のピース20と第二のピース22とによって画定され、これらのピースはそれぞれ、内部表面24を有する。しかしながら、他の実施形態において、型穴18は、単一のピースから形成されてもよく、あるいは、3つ以上のピースから形成されて、それぞれのピースが、発泡体製品12と接するための内部表面24を有してもよいことに注意すべきである。型穴18を形成するピースの数は、製造されるべき発泡体製品の特定の形状および/またはサイズ、ならびに発泡体製品を製造するために用いられる方法によって左右され得る。理解され得るように、型穴18は、第一のピース20および第二のピース22が型穴18を取り囲む程度で互いに接触するように配置される際、発泡体製品12の所望の形状に対応する形態を取る。
図2および図4について下記に詳細に説明するように、寿命が延長された離型剤26は内部表面24にコーティングされて、内部表面24の潤滑性を向上させる。内部表面24の潤滑性を向上させることにより、発泡体製品12を型14から取り外し易くし、製造された発泡体製品の望ましくない引き裂けや汚損を防止する。寿命が延長された離型剤26は、一般的に、ベース材料16上に配置された永久的または半永久的コーティングと、この永久的または半永久的コーティング上に配置される寿命延長コーティングとを含む。本開示のある態様によれば、寿命延長された離型剤26は、発泡体製品の製造の約1000超〜150000サイクルの間、例えば約5000サイクル超または約6000サイクル超(例えば、約6000サイクル、7000サイクル、8000サイクル、9000サイクル、10,000サイクル超)の間、良好な潤滑性を内部表面24に与えるように構成される材料を含んでよい。事実、ある実施形態において、寿命が延長された離型剤26は、約16,000サイクルの間、内部表面24に望ましい程度の潤滑性を与え得る。したがって、本明細書で使用する場合には、「寿命が延長される」とは、従来の離型剤よりも多いサイクルの間、型穴18を画定する内部表面24に対して望ましい潤滑性を与えるという、寿命が延長された離型剤26の能力を指す。例えば、ワックス系離型剤は一般的に、内部表面24に対してそのような潤滑性を1000サイクル以下の間しか与えることができない。
システム10の稼働中に、様々な材料が混合されて最終的に発泡組成物28を生成し、この発泡組成物28が、適切な重合化条件下に置かれると型14内で発泡体製品12を形成することができる反応性混合物である。この状況において、発泡体製品12は、ポリウレタン発泡体製品である。したがって、発泡組成物28は、水とイソシアナートとから、反復するカルバマート結合(すなわちポリウレタン)と尿素結合とを形成することができる材料から生成される。例示される実施形態において、発泡組成物28は、混合ヘッド30においてポリオール調製物32とイソシアナート混合物34とを混合することにより生成される。しかしながら、ある実施形態において、発泡組成物28は、ポリオール調製物32とイソシアナート混合物34とを型穴18において直接混合することにより生成されてもよいことを認識されたい。
ポリオール調製物32には、数ある反応物の中でも特に、ポリヒドロキシル化合物(すなわち、ポリオールおよびコポリマー ポリオールを含む、2つ以上のヒドロキシル単位を有する小分子またはポリマー)、例えばポリエーテル ポリオール(Bayer Materials Science LLCから商業的に入手できる合成樹脂)が含まれ得る。ポリオール調製物32はまた、発泡剤(例えば、水、揮発性有機溶媒)、架橋剤、界面活性剤、およびその他の添加剤(例えば、セル開放剤(cell openers)、安定剤)を含んでもよい。ポリオール調製物32は、他のポリマー材料、例えば、発泡体製品12に一定の物理的特性を与えるように構成されるコポリマー材料をさらに含み得る。このようなコポリマーの一例は、スチレン-アクリロニトリル(SAN)コポリマーである。さらに、ある実施形態において、ポリウレタン生成(すなわち、ポリオール調製物32のヒドロキシル基とイソシアナート混合物34のイソシアナート基との反応)を促進するように構成される触媒が使用されてよく、このような触媒はポリオール調製物32の一部であってもよい。
本発明の実施形態によれば、寿命が延長された離型剤26は、ワックス系離型剤が型穴18において使用されるポリウレタン発泡体製造工程において使用されるのには不適切であると従来考えられている触媒の使用を可能にする。例えば、あるアミン(例えば、第3級アミン)、アミンの塩、有機金属(例えば、有機ビスマス化合物および/もしくは有機亜鉛化合物)、または他の類似する触媒は、ワックス系離型剤とは一緒に用いることができない。事実、ワックス系離型剤は、(例えば、触媒と反応するか、または触媒と複合体を形成することによって)触媒活性の有効性を低下させてしまう可能性があり、触媒を反応させてしまう場合もある。例えば、触媒はワックスと反応して、熱を生じる。発熱によって触媒の相変化が引き起こされ得、これは、発泡体製造工程についてエネルギー損失を引き起こす可能性がある。事実、発泡体製造工程へのエネルギー供給のうち20%程度が、このような相変化へと失われ得る。
逆に言えば、このような触媒は、本開示の寿命が延長された離型剤26が内部表面24に施される際に、ポリオール調製物32中に容易に組み入れられ得る。この実施形態に従ってポリオール調製物32中に組み入れられ得る触媒の商業的な例には、DABCO(登録商標)33lvアミン触媒(1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン;Sigma Aldrich Co., LLC of St. Louis, MOから入手可能)、およびBiCAT(登録商標)ビスマス触媒(The Shepherd Chemical Company of Norwood, OHから入手可能)が含まれる。事実、ポリオール調製物32中に様々な種類の触媒を含ませることができることにより、ポリウレタン形成反応が開始される温度を下げることができ、また、ある触媒を用いることによってのみ獲得できる特性を得ることができる。すなわち、寿命が延長された離型剤26は、物理的特性が向上された(例えば、湿潤残留歪特性の改良、ヒステリシス損失の減少、耐久性の向上、弾力性の向上、および引裂けの防止)ポリウレタン発泡体の形成を可能にし得る。さらに、改善された触媒系を用いることができることにより、反応効率が向上し得、これによって、所定量の発泡体を製造するのに適する反応材料を減らすことを通して材料費を削減することができる。例えば、発泡組成物28の反応材料を10〜20%減少させることが達成され得る。下記の表1には、ポリオール調製物32の例示的な成分とそれぞれの量が示される。
Figure 2014528855
イソシアナート混合物34は、型14内でポリオール調製物32と反応するものであるが、これは、1つ以上の異なるポリイソシアナート化合物を含み得る。このような化合物の例には、メチレンジフェニル ジイソシアナート(MDI)、トルエン ジイソシアナート(TDI)、または2つ以上のイソシアナート基を含む他の化合物が含まれる。ポリイソシアナート化合物はまた、1分子当たり平均2つ以上のイソシアナート基を有するプレポリマーまたはポリマーを含み得る。使用される特定のポリイソシアナート化合物は、発泡体製品12の所望される最終用途(すなわち、所望される物理的特性)に左右され得る。
上述のように、寿命が延長された離型剤26は、ワックス系離型剤を用いて達成することができるよりも多くのサイクル回数の間、適切な潤滑性を与えることができるように構成され得る。例えば、永久的または半永久的コーティングは、一定サイクル回数の間、適切な潤滑性を与えることができ、延長コーティング剤は、永久的または半永久的コーティングの寿命を延長させて、永久的または半永久的コーティングがより多くのサイクル回数の間もなお、適切なレベルの潤滑性を与えることができるようにすることができる。寿命が延長された離型剤26の構成は、図1の型14部分の2−2線矢視展開断面図である図2を参照することにより、さらに理解され得る。
図2の寿命が延長された離型剤26は、内部表面24上に直接配置されるベース層40と、ベース層40上に直接配置される延長材料42とを含む。この実施形態によれば、ベース層40は、比較的多い回数の発泡体製造サイクルの間(例えば5000サイクル以上)型穴18に適切な潤滑性を与え得るという点で、永久的または半永久的コーティングであると考えることができる。事実、発泡体製造サイクルの回数は、ワックス系離型剤を使用して達成することができる回数よりも多い。ベース層40は、金属、セラミック、プラスチック、またはこれらの組み合わせを含んでもよく、その全体が金属、セラミック、プラスチック、またはこれらの組み合わせから作られてもよい。例として、ベース層40は、セラミック、例えば金属酸化物(例えば、二酸化ケイ素(SiO2)、二酸化チタン(TiO2))、炭化物(例えば、炭化ケイ素)、ホウ化物、窒化物(例えば、窒化ホウ素)、またはケイ化物、プラスチック(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、もしくは他のフルオロポリマー)、または潤滑コーティング剤、あるいはこれらの材料の組み合わせ(例えば、ニッケル-PTFEなどの、金属とプラスチックとの組み合わせ)を含んでよい。
ベース層40は、選択される特定の材料に適する技術を用いて内部表面24上に配置され得る。例えば、セラミックおよび/または金属は、内部表面24上にプレス、焼結、またはメッキされてもよく、プラスチックは、内部表面24上にコーティングまたはスプレーされてもよい。一実施形態では、ベース層40は、陽極酸化または同様の表面改良技術などによって、型14のベース材料16から作られてもよい。さらに、ベース層40は延長材料42とは異なっているが、ある実施形態では、ベース層40は部分的に、延長材料42として用いられる材料と同じかまたは類似する材料を含んでもよい。事実、ベース層40の材料は、分解およびこれに付随する潤滑性損失に曝され得るので、延長材料42が離型回数を延長するための修復剤として作用することにより、ベース層40が離型に適するようにすることができる。
具体的には、延長材料42は、発泡体製造条件下において適切な程度の潤滑性を与えることができるように選択され得、また、ベース層40および型14の内部表面24の保護を促進するために選択され得る。本開示のある実施形態によれば、延長材料は、シロキサン系材料、例えばベース層40上に施すことができるシロキサン系油を含み得る。延長材料のシロキサン系材料は、重合シロキサン、シロキサンオリゴマー、環状シロキサン、またはこれらの組み合わせであってよい。例えば、本開示による重合シロキサンは、一般式
Figure 2014528855
を有してよく、式中、Rは脂肪族または芳香族の末端単位を示し、(Sil)は一連のシロキサン反復単位を示す。シロキサン反復単位は、同じであってもよく、あるいは異なってもよい。例えば、ある実施形態において、シロキサン反復単位は、下記の一般式
Figure 2014528855
を有してよく、式中、R1およびR2は独立して、1〜8の炭素原子を有する脂肪族置換基または芳香族置換基である。置換基として用いられ得る脂肪族基には、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アルカジエニル基、環式基などが含まれる。したがって、脂肪族基には、例えば、パラフィンおよびアルケニルなどのヒドロカルビル基が含まれ得る。脂肪族基には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、またはオクチル基などの置換基が含まれ得る。
置換基として使用され得る芳香族基には、例えば、フェニル、ナフチル、アントラセニルなどが含まれる。これらの化合物の置換誘導体もまた含まれ、それぞれの基は6〜8の炭素原子を有し得る。このような置換誘導体には、例えば、フェニル、トリル、キシリルなどが含まれ得、これらの任意のヘテロ原子置換誘導体も含まれる。
シロキサン系材料の例として、延長材料42にはポリジメチル シロキサン(PDMS)が含まれてよく、式中R1およびR2は両方ともメチルである。他の実施形態において、シロキサン反復単位は、下記の一般式
Figure 2014528855
に示されるように、交互に結合していてもよく、式中R1、R2、R3、およびR4は独立して、1〜8の炭素原子を有する脂肪族置換基または芳香族置換基である。これらの脂肪族置換基または芳香族置換基は独立して、上述した置換基の例のすべてを含み得る。別の例として、延長材料42には下記の構造
Figure 2014528855
を有する環状ジメチルシロキサンが含まれ得、式中nは1または2であってよい。例えば、環状シロキサンは、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(HMCTS, n=1)、オクタメチル シクロテトラシロキサン(OMCTS, n=2)、または、本明細書に記載される所望の潤滑性および他の液体特性を有する任意の他の環状シロキサンであってよい。
シロキサン油のケイ素原子に結合する置換基(すなわち、R1〜R4として選択される特定の脂肪族置換基または芳香族置換基)は、延長材料42の一定の望ましい特性、ならびに他の考慮事項(例えば、ベース層40の材料、発泡組成物28中の触媒および他の材料、製造されるポリウレタン発泡体の種類、ならびに型14から発泡体製品12を取り出すための所望の表面処理方法)に基づいて選択され得ることに注意すべきである。様々な表面処理方法、摩擦摩耗特性(tribological properties)、その測定、および液状フィルムに関連する他の考慮事項(例えば、様々な摩擦力、粘度、液状フィルムの加圧(liquid film compression))については、Bharat Bhushan著の“Springer Handbook of Nanotechnology,” (Springer Publishing、2011年)の第29章および第30章に記載されており、これは引用することによりその全体が本明細書に取り込まれる。
これと関連して、置換基が脂肪族置換基である実施形態において、脂肪族置換基の長さ(すなわち、炭素原子の数)ならびに脂肪族置換基のかさ高さ(例えば、直鎖状または分枝鎖状)によって、表面の潤滑性、ならびに、シロキサン油がベース層40およびベース材料16を覆って発泡組成物28中の特定の反応物質(例えば触媒)から保護する能力が決定され得ることが、本明細書において企図される。さらに、ある実施形態においては、シロキサンポリマーまたはシロキサン オリゴマーの分子量が高くなればなるほど(すなわち、nで示される数が大きくなればなるほど)、潤滑性はより高くなり、ベース層40および型14の寿命はより長く延長され得る。
上述されるように、延長材料42は、ベース層40が型14から発泡体製品12を取り出すのに適する程度の潤滑性を備えることができるサイクル回数を増加させるように構成される。したがって、延長材料42は、ベース層40および内部表面24に対して保護コーティングとしての役割を果たし得る。ベース層40および型14のベース材料16に関して有利な特性に加えて、延長材料42は、型穴18内で製造される発泡体と離型剤(すなわち、離型剤の表面)との間の界面を変化させ得る。一実施形態において、このように界面を変化させることにより、上述のように、広範なポリウレタン重合触媒の使用を可能にし得る。さらに、寿命が延長された離型剤26(すなわち、ベース層40と組み合わせられた延長材料42)により、型穴18内の所望の反応温度に到達させるために型14に供給されるエネルギー量を減らすことができる。すなわち、ベース層40および延長材料42はそれぞれ、ワックス系離型剤と比較して、型ベース材料16と発泡組成物28との間の熱伝達効率をより大きくすることができる熱伝達係数を有する。事実、ベース層40の厚さ44および延長材料42の厚さ46は、所望される表面コーティングの程度、ならびに、発泡組成物28が型穴18内に存在する際における型14から発泡組成物28への熱伝達係数に基づいて選択され得る。
ベース層40に施される延長材料42の厚さ46はまた、ベース層40が引き裂けることなく離型することを可能にする離型回数の関数であり得る。すなわち、厚さ46は、延長材料42がベース層40に施された回数、ならびに、ベース層40が稼働されたサイクル数の関数であり得る。一般的に、延長材料42の厚さ46は、ベース層40の厚さ44の1〜100%、例えば約1〜60%、1〜50%、1〜40%、1〜30%、1〜20%、または1〜10%であってよい。例として、一実施形態において、ベース層40の厚さ44は約60〜70ミクロンであってよく、延長材料42の厚さ46は約1〜7ミクロンであってよい。他の実施形態において、延長材料42の厚さ46は約1〜200ミクロン、例えば約5〜150ミクロンの範囲であってよく、ベース層40の厚さ44は約1〜100ミクロン、例えば約1〜90ミクロン、1〜75ミクロン、10〜70ミクロン、または20〜50ミクロンの範囲であってよい。
上述のように、ベース層40の厚さ44および延長材料42の厚さ46に起因して、型14のベース材料16から発泡組成物28への熱勾配が存在し得る。図3に示されるように、システム50は外部熱源52を備えてよく、この外部熱源52は、型14のベース材料16に熱エネルギーを供給する。上述のように、寿命が延長された離型剤26で型穴18の内部表面24がコーティングされる発泡体製造システムに用いられる熱エネルギーは、ワックス系離型剤が使用されるシステムに用いられる熱エネルギーよりも低くなり得る。ベース材料16は矢印54で示されるように第一の熱伝達率で熱エネルギーを伝達し、この熱伝達率は、ベース材料16の熱伝達係数に左右される。熱エネルギーはその後、ベース材料16から、寿命が延長された離型剤26を構成するベース層40へと伝達される。ベース層40は矢印56で示されるように第二の熱伝達率で熱エネルギーを伝達し、この熱伝達率は、ベース層40を構成する材料の熱伝達係数に左右される。熱エネルギーはその後、延長材料42へと伝達され、延長材料42は矢印58で示されるように第三の熱伝達率で熱エネルギーを伝達し、この熱伝達率は、延長材料42の熱伝達係数に左右される。最後に、熱エネルギーは、型穴18内に配置される発泡組成物28に伝達され、重合反応が促進または開始される。したがって、(例えば、ベース層40および/または延長材料42の熱伝達係数を大きくすることにより)寿命が延長された離型剤26の熱伝達係数が大きくなればなるほど、型14と発泡組成物28との間の熱勾配はより小さくなる。この実施形態によれば、寿命が延長された離型剤26は、ワックス系離型剤と比較してより大きい熱伝達係数を有する。これによって、発泡組成物28のより効率的な加熱が可能になり得、またそれに伴い、発泡組成物28に所望される温度を達成するために適する外部熱源によって供給される熱を減らすことが可能になり得る。したがって、型14が加熱される温度は、ワックス系離型剤を使用するシステムにおいてとは異なり得る。例えば、発泡体製品12を製造するために型14に供給される総エネルギー供給量は、ワックス系離型剤を使用するシステムにおいてと比較して、約10〜30%削減され得る。
この実施形態による方法では広範な重合触媒を使用することができること、および、ワックス系離型剤を使用するシステムと比較して必要な外部熱が削減されたことを考慮すると、この実施形態はまた、図4において工程フロー図として示される、図1のコーティングされた型14内で発泡体製品を製造するための方法60を提供するものである。これに関連して、方法60は、型のコーティング、発泡体の製造、および発泡体形成後の型からの取り出しおよび洗浄に関連するステップを含む。しかしながら、一定の実施形態では、方法60は、本明細書に示されるステップよりも少ないかまたは多いステップを含んでもよいことに注意すべきである。
方法60は、準備するステップとして、型(例えば、発泡体製品12を製造するための、所望される特定の形状を有する型穴18を備える型14)を準備するステップ(ブロック62)を含む。ここでもまた、型穴18は、発泡体製品12の外形に対応する所定の形状を有するものである。方法60はまた、寿命が延長された離型剤26を使用して型穴18を準備するステップ(ブロック64)を含み得る。例えば、寿命が延長された離型剤26は、積層、塗布、スプレー、メッキ、焼結、スパッタリング、または任意の適切な層適用技術を用いてベース材料16にベース層40を最初に施すというような、段階を踏むやり方で、ベース材料16に施すことができる、延長材料42(例えば、シロキサン油)はその後、スプレー蒸着、塗布、流し込み(pouring)、または任意の同様の技術を含む適切な油適用(deposition)技術を用いて、ベース層40上に保護コーティングとして施される。
型穴18が準備されると、発泡組成物28は型14内に(すなわち、型穴18内に)配置され得る(ブロック66)。例えば、発泡組成物28が供給される際に型穴18が開いている実施形態においては、発泡組成物28は穴18内に流し込まれ得る。しかしながら、型穴18が閉じられている実施形態においては、発泡組成物28は穴18内に注入され得る。発泡組成物28は型穴18への供給前に予め調製(すなわち、予め混合)されていてもよく、あるいは、その成分流(すなわち、ポリオール調製物32とイソシアナート混合物34)が型穴18内に供給された後に型穴18内で調製されてもよいことに注意すべきである。
発泡組成物28はその後、適切に処理されて、発泡体製品12が製造される(ブロック68)。例えば、発泡組成物28に熱を供給することにより、発泡組成物を重合させてよい。例えば、発泡組成物28の内部温度は、約160〜190 oF (例えば、170 °F)に到達され得る。上述したように、ワックス系離型剤を用いる場合と比較して、寿命が延長された離型剤26を用いる場合には、熱源52から供給される熱は(例えば、初期温度が150 °Fへと)削減され得る。さらに、ある実施形態において、寿命が延長された離型剤26の高い熱伝導特性はまた、触媒の使用無しまたは活性化され得る触媒の使用有りで、発泡組成物28の重合を可能にし得るが、これは通常であれば、成形発泡体においてはうまくいかず、フローを妨げるものである。
得られた発泡材はその後、発泡体が硬化して固まる時間の間、型穴18内に留め置かれ得る。例えば、硬化工程は、発泡体を約1〜60分間、約160〜180 oFに加熱することを含み得る。硬化した後、ある実施形態においては、発泡体製品12は、1以上の押し潰し工程(例えば、型14から取り出す前に時間圧解放(a time pressure release (TPR))工程)に供され、型14の密閉圧を減少させることにより型14から気体を放出させてもよい。
発泡体製品12が製造されると、発泡体製品12は型穴から取り出され(ブロック70)、すなわち「離型され」得る。離型された製品はまた、1以上の仕上げステップ(例えば、さらなる押し潰し、または研磨)に供されてよい。発泡体製品12を型穴18から取り出す間、寿命が延長された離型剤26の一部(例えば、延長材料42の一部と、多数のサイクル後にはベース層40の一部)が発泡体製品12に付着し得ることに注意すべきである。寿命が延長された離型剤26の一部が損失することによってその有効性が低くなり、したがって、寿命が延長された離型剤26に期待された寿命が短くなる。したがって、時間が経過すると(すなわち、一定の発泡体製造サイクル数、例えば6,000サイクル、10,000サイクル、または16,000サイクルの後)、型穴18を清掃して残渣や汚染物質を取り除き、寿命が延長された離型剤26を補給するのが望ましいこともある。したがって、操作者、技師、またはシステム制御モジュール(例えばロボットスプレー システム)は、型を清掃すべきかどうか決定し得る(ブロック72)。例えば、操作者または技師は、目に見える残渣や汚染物質がないかどうか型穴18を点検し得、自動システム制御装置は、通常の型穴18のモニタリングを実施し得、あるいは、発泡体製品12を凸凹(すなわち、発泡材が発泡体製品12から引きちぎられた部分)がないかどうか点検し得る。追加的にまたは代替的に、操作者、技師、自動システム制御装置は、最後に清掃してから実施された発泡体製造サイクル数を測定し得る。例えば、型穴18は、16,000サイクル毎に清掃することができる。最後に清掃してから実施された発泡体製造サイクル数が16,000サイクル未満である場合には、型穴18は清掃されないかもしれず、16,000サイクル以上である場合には、型穴18は清掃され得る。
清掃が実施されない実施形態において、延長材料42は、必要に応じてベース層40に再び施され得る(ブロック74)。例えば、延長材料42は、予め決められた通常作業(例えば毎サイクル、2サイクル毎、上限nサイクル毎。ここでnは、それまでの発泡体製造工程、経験上の所見、ならびに修復および工程制御に関する統計的予測に基づいて決定され得る)に基づいて、再び施され得る。代替的にまたは追加的に、延長材料42は、型穴18および/または発泡体製品12の観察に基づいて(例えば、欠損、または離型剤の損失に関する兆候)、再び施され得る。したがって、延長材料42の適用は、予防的(例えば、離型の間における発泡体製品12の欠陥を防ぐ)であり、および/または、緩和的(例えば、離型の際において発泡体製品12に欠陥を生じた状況、または顕著な量の延長材料42が除去された他の任意の兆候を修正する)であり得る。ブロック74に従って延長材料42が必要に応じて再び施された後、方法60は、適切な技術を用いて型14内に発泡組成物28を配置すること(例えば、閉じられた型穴または開けられた型穴に注入するかまたは流し込むこと)を含む、ブロック66に示される工程に戻り得る。
型14および/もしくは発泡体製品12の観察または発泡体製造サイクル数から型14を清掃すべきであることが指示される実施形態において、型穴18は清掃され得る(ブロック76)。例として、型14は、所定の時間、所定の温度に加熱されて、ベース層40および/または延長材料42を内部表面24から容易に除去することができる。代替的にまたは追加的に、溶媒が使用されることにより、型穴18から寿命が延長された離型剤26の少なくとも一部を除去してもよい。最も頻繁には、延長材料は、潜在的に反応性または非反応性の不活性材料として、発泡システムと共にゆっくり取り除かれるものである。事実、ブロック76で示される工程は、型14のベース材料16が内部表面24にて露出されるきれいな表面を準備することを含んでよく、あるいは、寿命が延長された離型剤26の基礎をなすベース層40を露出させること(すなわち、延長材料42の除去)を含んでもよい。型穴18を清掃した後、型穴18は、上述したブロック64に従い、発泡体製造のために準備され得る。
本発明の一定の特徴および実施形態のみが例示および記載されているが、特許請求の範囲に記載された発明特定事項の新規な教示および利点から実質的に逸脱することなく、当業者は多くの修正や変更(例えば、サイズ、寸法、構造、形状、および様々な構成要素の比率、パラメータ値(例えば、温度、圧力など)、取り付け方法、材料の使用、色、位置など)をなし得る。任意の工程や方法ステップの順序や順番は、代替の実施形態に従って、変更することができ、あるいは並べ替えることができる。したがって、添付される特許請求の範囲が、本発明の真の精神の範囲内に含まれるそのような修正や変更のすべてを網羅することを意図していることを理解されたい。さらに、例示の実施形態を正確に記載するために、実際の実施におけるすべての特徴が記載されているわけではない(すなわち、本発明の実施に関して本明細書において企図される最良の形態に関連しないこと、あるいは特許請求の範囲に記載の発明を実現するのに関連しないことは、記載されていない)。任意のそのような実施の開発において、任意の技術またはデザインプロジェクトにおけるのと同様に、実施において多くの特定の決定がなされ得ることを理解されたい。このような開発努力は、複雑で時間を要するものであるかも知れないが、それにもかかわらず、本開示の利益を有する通常の知識を有する者にとって、過度の試行錯誤を必要としない、通常実施される設計、制作、および製造の範囲内である。

Claims (31)

  1. 型穴の表面をコーティングするように形成される寿命が延長された離型剤を含むシステムであって、前記寿命が延長された離型剤が、
    型穴の表面と直接物理的に接触して配置されてその表面をシーリングするように形成される第一の材料と、
    第一の材料を覆って、型穴の中で実施される発泡体製造工程の間、第一の材料を保護するように形成される、シロキサン油を含む、第二の材料
    とを含む、システム。
  2. 前記シロキサン油が、下記式
    Figure 2014528855
    [式中R1およびR2は独立して、1〜8の炭素原子を有する脂肪族置換基または芳香族置換基から構成される]
    で表される反復単位を有するポリマーを含む、請求項1に記載のシステム。
  3. R1およびR2が同じである、請求項2に記載のシステム。
  4. R1およびR2が異なっている、請求項2に記載のシステム。
  5. R1およびR2が独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、またはオクチル基から構成される、請求項2に記載のシステム。
  6. 前記シロキサン油が、ポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記シロキサン油が、下記式
    Figure 2014528855
    [式中R1、R2、R3、およびR4は独立して、1〜8の炭素原子を有する脂肪族置換基または芳香族置換基から構成される]
    で表される反復単位を有するポリマーを含む、請求項1に記載のシステム。
  8. R1、R2、R3、およびR4が独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、またはオクチル基から構成される、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記第一の材料が、セラミック、プラスチック、および金属からなる群より選択される、請求項1に記載のシステム。
  10. 前記第一の材料が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含む、請求項1に記載のシステム。
  11. 前記第一の材料が、ニッケル-PTFEを含む、請求項1に記載のシステム。
  12. 前記第一の材料が、二酸化ケイ素(SiO2)、二酸化チタン(TiO2)、またはこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
  13. 前記第一の材料が、陽極酸化層を含む、請求項1に記載のシステム。
  14. 前記第二の材料が、本質的にシロキサン油からなる、請求項1に記載のシステム。
  15. 型穴を有する型を備え、前記寿命が延長された離型剤が前記型穴の表面に配置される、請求項1に記載のシステム。
  16. 前記型を形成するベース材料が、金属、エポキシ樹脂、コンポジット、またはこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記ベース材料が、アルミニウム、鋼、ニッケル、またはこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載のシステム。
  18. ベース材料と前記ベース材料に形成される型穴とを有する型であって、前記型穴が発泡体製品の所望の形状に対応する形状を有する、型と、
    前記型穴の表面に配置され、かつ、前記表面の潤滑性を向上させるようにするシロキサン油を含む、コーティング
    とを含む、発泡体成形システム。
  19. 前記コーティングが形成されることにより、発泡体製品を破損することなく型穴から発泡体製品を取り出せるようにする、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記コーティングが形成されて前記表面に充分な潤滑性が施され、これにより、前記型が、複数のさらなる発泡体製品が型内で製造され型から取り出されるサイクルを少なくとも約1000サイクル経た後において、発泡体製品を破損することなく発泡体製品を型から取り出せるようにする、請求項19に記載のシステム。
  21. 前記コーティングが形成されて前記表面に充分な潤滑性が施され、これにより、前記型が、複数のさらなる発泡体製品が型内で製造され型から取り出されるサイクルを少なくとも約5000サイクル経た後において、発泡体製品を破損することなく発泡体製品を型から取り出せるようにする、請求項19に記載のシステム。
  22. 前記コーティングが形成されて前記表面に充分な潤滑性が施され、これにより、前記型が、複数のさらなる発泡体製品が型内で製造され型から取り出されるサイクルを少なくとも約15000サイクル経た後において、発泡体製品を破損することなく発泡体製品を型から取り出せるようにする、請求項19に記載のシステム。
  23. 前記コーティングが形成されて前記表面に充分な潤滑性が施され、これにより、前記型が、複数のさらなる発泡体製品が型内で製造され型から取り出されるサイクルを少なくとも約16000サイクル経た後において、発泡体製品を破損することなく発泡体製品を型から取り出せるようにする、請求項19に記載のシステム。
  24. 前記コーティングが、型穴の表面と直接接触して配置されるように形成されるベース層を含み、前記ベース層が、セラミック、プラスチック、金属、またはこれらの組み合わせを含む、請求項18に記載のシステム。
  25. 前記ベース層がPTFEポリマーを含む、請求項24に記載のシステム。
  26. シリコーン油を含む寿命が延長された離型剤を用いて型穴の表面を準備するステップと、
    発泡体製造サイクルを実施するステップであって、発泡体製造サイクルが、
    型穴に発泡組成物を配置すること、
    型穴において発泡組成物を重合化して型穴の形状に対応する形状を有する発泡体製品を形成すること、および
    型から発泡体製品を取り出すこと
    を含むステップ
    とを含む、方法。
  27. 発泡体製造サイクルを少なくとも約5000サイクル実施しながら、型穴の表面の充分な潤滑性を維持して、型から離型する際に発泡体製品が破損しないようにし、コーティングのシリコーン油のみが、発泡体製造サイクルを実施する間に約5000回取り替えられる、請求項26に記載の方法。
  28. 寿命が延長された離型剤を用いて型穴の表面を準備するステップが、型穴の表面にシリコーン油を噴霧することを含む、請求項26に記載の方法。
  29. 前記シリコーン油が、型穴の表面上に直接配置されるベース層上に噴霧され、前記ベース層が、セラミック、プラスチック、金属、またはこれらの組み合わせを含む、請求項28に記載の方法。
  30. 前記発泡組成物が、ポリヒドロキシル源と、ポリイソシアナート源と、前記ポリヒドロキシル源のヒドロキシル基および前記ポリイソシアナート源のイソシアナート基の間の反応を触媒するように構成される触媒とを含む、請求項26に記載の方法。
  31. 前記触媒が、アミン触媒、ビスマス触媒、スズ触媒、またはこれらの組み合わせを含む、請求項30に記載の方法。
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