図面を参照すると、図1A〜22Fは、本発明の例示的な複数の態様を示している。
従来の音楽装置に関する課題は、装置をマスターするには通常長年に及ぶトレーニングが必要であり、これに多くの時間と費用がかかることにある。ピアノやギターなどの電気楽器装置(例えば、従来の音楽装置の電子版)が開発されている。しかし、電気バージョンのものは従来の相当物と基本的に同じ構造を有しており、その全ては基本的に従来の音楽装置と同じようにユーザによって演奏される。
例えば、従来の(例えば、アコースティック)ギターでのように、エレキギターのユーザは、正しいコードで運指し、正しい弦を弾くことができなくてならず、また従来のピアノでのように、和音を生み出すには、電気ピアノのユーザは、正しいキーを打鍵することができなければならない。従って、従来の音楽装置でのように、電気楽器をマスターするには長年に及ぶトレーニングが必要であり、これに多くの時間と費用がかかる。
更に、従来の装置(例えば、ピアノ)で演奏することができるのは、限られた数(例えば、ほんの少数)の音のみである。例えば、従来のピアノは(例えば、1オクターブにつき)12のキーを、また、従来のギターは6本の弦を含むのみである。
本発明の例示的な態様は、従来装置の問題に対処することができる。
図1A〜1Kは、本発明の例示的な態様に係る音楽制作用音楽装置100を示す。音楽装置100により、従来の楽器と比して大幅に短時間で且つより少ない物理的要件でユーザ(例えば、音楽家や作曲家)が演奏の達人になることができる。
図1Aに示すように、音楽装置100は、ユーザの入力に基づいて第1の信号を生成する第1の入力部160と、第1の信号に基づいて音楽信号を生成する音楽信号発生器130と、ユーザの入力に基づいて第2の信号を生成する第2の入力部170を備え、第2の信号は音楽信号発生器130を制御し、第2の入力部170は、キー、音及びコード(例えば、「C」調等の音階)の少なくとも1つを含む音域に対応する複数の第1のボタン135(例えば、接触感知面、キー、つまみ、レバー、ペダル、スイッチ、スライドなど)と、その音域内の音と音階のうち少なくとも1つに対応する複数の第2のボタン138(例えば、半音階の12音のうちの1つなどの、ユーザが選択した音階内で作動するサブモード)を含む。
音楽装置100の第2の入力部170は、複数の第1のボタン135の音域又は音楽的変数の変化を定める複数の第3のボタン139と、コード、ピッチ及びオクターブ又は他の周波数、音色的又は音楽的変数のうちの少なくとも1つを変更するためのプログラマブル機能を備えた複数の第4のボタンPを含んでもよい。
なお、図1Aでは、弦楽器入力モジュール160cが第1の入力部160として示されている。ただし、第1の入力部160は、弦楽器入力モジュール160c、金管楽器入力モジュール160a(図1Bに図示)、木管楽器入力モジュール160b(図1Cに図示)、鍵盤楽器入力モジュール160d(図1Gに図示)又は打楽器入力モジュール160e(図1Kに図示)のうちの1つ以上を含むことができる。
また、本願明細書においては、第2の信号が音楽信号発生器130を制御するものとして記載しているが、第2の信号により音楽信号発生器130から発せられた音楽信号を調整して同様の効果を得るようにしてもよく、また別の態様においては、音楽装置100が音楽信号調整器を含み、第2の入力部170からの第2の信号により音楽信号調整器を制御して同様の効果を得るようにしてもよいことに留意されたい。
音楽装置100では、ユーザは、複数の第1のボタンのうち1つの第1のボタン135を押すことで音楽装置100のキー/コード操作(例えば、「C」調)を選択することができ、また、ユーザは複数の第2のボタン138のうち1つの第2のボタン138を押すことでユーザが選択したキー/コードの音階内で半音階の12音のうちの1つ(例えば、「G」音)の音サブモードを選択することができる。この場合、例えば、ユーザが弦楽器入力モジュール160c(図1Aに図示)の弦を鳴らす、つま弾く又は弓を引いた場合、音楽信号発生器130は、「C」調のG音(例えば、完全な周波数の「G」音)に相当する音楽信号を弦楽器(例えば、ギター、バイオリン、バンジョーなど)から発生させることができ、また、ユーザが金管楽器入力モジュール160a(図1Bに図示)のマウスピースを吹いた場合、音楽信号発生器130は、「C」調のG音(例えば、完全な周波数の「G」音)に相当する音楽信号を金管楽器(例えば、トランペット、チューバ、フレンチホルンなど)から発生させることができ、また、ユーザが木管楽器入力モジュール160b(図1Cに図示)のマウスピースを吹いた場合、音楽信号発生器130は、「C」調のG音(例えば、完全な周波数の「G」音)に相当する音楽信号を木管楽器(例えば、クラリネット、サクソホン、オーボエなど)から発生させることができ、また、ユーザが鍵盤楽器入力モジュール160d(図1Gに図示)を打鍵した場合、音楽信号発生器130は、「C」調のG音(例えば、完全な周波数の「G」音)に相当する音楽信号を鍵盤楽器(例えば、ピアノ、オルガンなど)から発生させることができ、また、ユーザが打楽器入力モジュール160e(図1Kに図示)のヘッドを叩いた場合、音楽信号発生器130は、「C」調のG音(例えば、完全な周波数の「G」音)に相当する音楽信号を打楽器(例えば、ピアノ、オルガン、木琴、チャイム、ベルなど)から発生させることができる。
また、音楽装置100は、本体110と、本体110内に形成された電子モジュール(例えば、電気回路)を含んでもよい。電子モジュールは、音楽装置100の動作とプログラミングを制御するマイクロコントローラを含んでもよい。また、電子モジュールは、音楽信号を生成する音楽信号発生器130も含んでもよい。
図1Aに示すように、第1の入力部160及び/又は第2の入力部170は、本体110上に形成されてもよい。
また、図1Eに示すように、音楽装置100は、ネック175を含んでもよい。第1の入力部160及び/又は第2の入力部170は、ネック175上に形成されてもよい。
更に、本体110及び/又はネック175上の複数の第1及び第2のボタン135、138の位置は、限定されない。例えば、図1Aに示すように、複数の第2のボタン138が、複数の第1のボタン135から長手方向(例えば、ネック175の長手方向)に形成されてもよい。
あるいは、図1Jに示すように、複数の第2のボタン138は、複数の第1のボタン135の側方(例えば、ネック175の長手方向に対して略垂直方向の)に形成されてもよい。図1Jの複数の第1及び第2のボタン135、138の配置は、音楽装置100を金管楽器又は木管楽器として使用する場合に、ユーザが左右両手でネック175を握ることができるため、特に効果的である。
更に、本体110は、音楽信号を出力できる出力部140(例えば、スピーカ、アンプ、録音装置など)を含んでもよい。出力部140は、本体110内に形成してもよく、例えば、サウンド発生装置(例えば、音楽信号発生器130から音楽信号を受信するスピーカ)や音楽信号を外部スピーカに出力するため出力装置を含んでもよい。サウンド発生装置は、音楽信号に基づいて、弦楽器、木管楽器、金管楽器、鍵盤楽器又は任意のこれら楽器の組み合わせのうちの1つに対応する音を生成することができる。
また、本体110は、主な電子機器、処理及びインターフェース・モジュールを含んでもよい。例えば、本体110は、電池パックなどの電源115や、外部電源(例えば、標準的なAC又はDC電源)への接続(例えば、電源コードを介した)も含んでもよい。また、本体110は、弦楽器、木管楽器、金管楽器、鍵盤楽器又は任意のこれら楽器の組み合わせのうちの1つに対応するように音楽信号を選択するセレクタ116を含んでもよい。
また、本体110の第2の入力部170は、第1の入力部160及び/又は第2の入力部170の聴覚的特徴を微調整する聴覚的特徴設定セレクタ117を含んでもよい。聴覚的特徴設定セレクタ117は、ユーザが楽装置100で演奏する音調、音、コード、ピッチ、ピッチクラス、音階又はオクターブを微調整するために用いることができる。
特に、聴覚的特徴設定セレクタ117は、ユーザが複数の聴覚的特徴設定の中から第2の入力部170用の聴覚的特徴設定を選択するために用いることができる。聴覚的特徴設定セレクタ117は、音調設定セレクタ、音設定セレクタ、コード設定セレクタ、ピッチ設定セレクタ、ピッチクラス設定セレクタ、音階設定セレクタ及びオクターブ設定セレクタなどの音楽的パラメータ又は変数の配列の少なくとも1つを含んでもよい。
本体110は、音楽装置100と外部装置との無線通信を可能にするトランシーバ118aと、音楽装置100がワイヤを介して外部装置と通信できるようにワイヤ(例えば、パラレルケーブル、シリアルケーブル、イーサネット(登録商標)ケーブル、同軸ケーブル、HDMI(登録商標)ケーブルなど)を本体110に接続するためのポート118b(例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート、パラレルポート、シリアルポートなど)も含んでもよい。
例えば、ポート118bは、音楽信号発生器130に電気的に接続されるMIDI(電子楽器デジタルインターフェース)ポートを含んでもよく、楽譜、ピッチ、速度に関するイベントメッセージ、音量、ビブラート、音響パンニング、キューなどのパラメータ用制御信号、及びクロック信号(例えば、テンポ設定と同期のため)を音楽装置100と外部装置の間で通信させる。
本体110は、図1Aには図示されていないが、スイッチ、ダイヤル、オーディオジャック等の入力を別途含んでもよい。また、音楽信号発生器130(例えば、電子モジュール)が生成した音楽信号は、本発明の例示的な態様に係る特定のアナログ又はデジタル出力に対応できるアンプ、コンピュータ、記録装置及び任意の装置を含む各種装置への異なる出力インターフェースを可能とするデジタル及び/又はアナログ信号を含んでもよい。
また、図1A及び1Bに示すように、本体110は、本体110の表面上に形成され、曲(例えば、歌曲の音、コード及びメロディ、複数の第1のボタン及び複数の第2のボタンの少なくとも1つに対応する楽譜、又は、歌詞、リズム、拍子記号又はその他任意の関連情報などのその他のパラメータ)を表示する表示装置125も含んでもよい。
また、図1Bに示すように、表示装置125は、本体110(例えば、本体の主表面)から突出する表示面125aを含んでもよく、ユーザは、音楽装置100を演奏しながら表示面125aに表示される曲を便利良く読むことができる。また、表示装置125は、図1Bの矢印で示すようにユーザが回転させることができ、例えば、ユーザが音楽装置100を金管楽器として演奏している場合には、表示面125aを所望の方向に向けることができ、また、ユーザが音楽装置100を弦楽器として演奏している場合には回転させて異なる方向に向けることができる。
また、音楽装置100の電子モジュール(例えば、音楽信号発生器を含む回路)は、曲を格納する記憶装置370(例えば、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)などの固体記憶装置)、及び、記憶装置370にアクセスして表示装置125に曲を表示させることができるマイクロコントローラ(例えば、後述の図3B参照)を含んでもよい。また、音楽装置100は、ユーザが表示装置125の表示画面上の表示を制御できるように、本体110上に形成された複数の入力装置も含んでもよい。
特に、表示装置125は、音楽装置100の使用に際してユーザが読む楽譜を表示することができる。楽譜は、例えば、コード/キー、コード/キーの範囲内の音及び音を出し続ける時間を示す新しい表記を含んでもよい。すなわち、音楽装置100では、五線譜、全音符、4分音符、休符などの従来の楽譜を、ユーザが知っている必要も、表示部に表示する必要もない。よって、表示装置125に表示される楽譜に含まれるものは、コード/キー、コード/キーの範囲内の音及び音を出し続ける時間のみとすることができる。
また、本体110は、複数のモードの中から音楽装置100のモードを設定する(例えば、選択する)ためのモード設定スイッチ119を含んでもよい。例えば、音楽装置100は、外部装置(例えば、無線接続(例えば、Bluetooth(登録商標))により、又は、ポート118bを介したワイヤにより音楽装置110に接続されるコンピュータ)により、又は、本体110上に形成されたキーボードを用いるなどして音楽装置をプログラムできるプログラミング・モードを含んでもよい。例えば、表示装置125はタッチスクリーンを含んでもよく、キーボードを表示装置125のタッチスクリーン上に表示できる。音楽装置100は、左利き演奏モード、右利き演奏モード、アコースティック楽器モード、電気/電子楽器モード及びアコースティック/電子複合型楽器モードも含んでもよい。
また、本体110は、第1の入力部160(例えば、図1A〜1C参照)を受け止める受止部150a、150b及び150cを含んでもよい。第1の入力部160は、本体110に固定(例えば、ネジなどの締め具によって本体110と一体に形成)されてもよく、或いは、本体110の受止部150a、150b及び150cに取り外し可能に接続(例えば、本体110に着脱可能に接続)されてもよい。第2の入力部170もまた、本体110に固定(例えば、ネジなどの締め具によって本体110と一体に形成)されてもよく、或いは、本体110の受止部(図示せず)に取り外し可能に接続(例えば、本体110に着脱可能に接続)されてもよい。
音楽信号発生器130が生成した音楽信号は、出力部140(例えば、サウンド発生装置、スピーカ、アンプ、外部スピーカに音楽信号を出力するための出力装置)で受信され、従来の楽器の音を模倣した音響(例えば、コード、音、ピッチとしての音響)や、従来の楽器では生み出せない別の音(例えば、トランペットとピアノを組み合わせた音などの複合音)を出力部140に発生させることができる。より詳細には、音楽装置100は、擦弦、木管、金管、鍵盤及びギターの従来楽器のジャンル、又は、従来の楽器とは根本的に異なる完全にデジタル入力の楽器のジャンルの、従来型兼電子式でアナログ兼デジタルの複合型楽器を含むことができる。音楽装置100は、音楽、音色及び音響のバリエーションを作り出すための新たな方法とシステムを提供することができる。
その設計、特質及び方法論により、音楽装置100は、より人間工学的に考案され、肉体的負担がより少なく、手のサイズ、指の力強さ、腕の長さ、肺活量及び身体的特徴が大きく異なる各個人が一層簡単に演奏することができる。音楽装置100は、従来の楽器よりも簡単に音楽の習得、演奏、作曲及び実演が行えることから、将来的に、年齢、身体的差異及び経験レベルが一層幅広い音楽家及び作曲家達がより多く誕生することとなろう。
音楽装置100は、所望のコード、音、ピッチ又はその他のバリエーションを不適切に演奏してしまう可能性を完全に無くし、音楽家や作曲家が容易且つ一層短時間で演奏の達人となることができるため、ユーザが自由に創作、作曲、演奏、実演及び/又は音楽の共有に没頭することができる。
例示的な一態様において、音楽装置100は、音楽制作のための新たなシステムを提供することができ、より具体的には、ユーザが、キー、音、コード、ピッチ又はピッチクラス、音階及びオクターブの音楽的パラメータ(音色又は音響)をリアルタイムで(例えば、その場で)変更することができる。音楽装置100は、弦(例えば、ギター、バイオリン、チェロなど)、木管、金管及び鍵盤楽器の従来のジャンルで、電子的な、マイクロプロセッサ又は「人工知能的」なアナログ・デジタル複合型楽器の一通りを提供することができる
音楽装置100は、入力コンポーネント、キー、スイッチ、ボタン、弦、又は、接触感知ゾーンの様々な組み合わせ又は変形を用いて、(例えば、固定された又は着脱可能なネック上で)(例えば、音楽的又は音色的)キー、音、コード、ピッチ又はピッチクラス、音階及びオクターブの音楽的パラメータを変更することができる。音楽装置100は、従来楽器のジャンルの弦(例えば、ギター、バイオリン、チェロなど)、木管、金管及び鍵盤楽器を模倣してもよい。以下に詳細に述べるように、音楽装置100により、従来の楽器や通常の電子楽器(例えば、エレキギターや電子ピアノなどのシンセ楽器)では不可能であったバリエーションが可能となる。
更に、音楽装置100は、音調、音、オクターブ、ピッチ又は音調、音又は任意の音響のバリエーション及びパラメータを作り出し、変更し及び終了するため一般的な方法を含んでもよい。従って、音楽装置100では、方法論と楽器間の共通性により、音楽家(例えば、音楽家の初心者)が、これらの様々な楽器をより簡単に、より早く学ぶことができる。
図1Aを再度参照し、第2の入力部170は、接触感知面を含んでもよい。これにより、例えば、ユーザが第1のボタン135の位置で第2の入力部170の接触感知面に触れることで、第1のボタン135に対応する第2の信号を生成させることができる。特に、接触感知面は、複数の第1のボタン135、複数の第2のボタン138、複数の第3のボタン139及び複数の第4のボタンPを表示するタッチスクリーンを含んでもよい。この場合、例えば、ユーザが第1のボタン135が表示される位置で第2の入力部170の接触感知面に触れることで、第1のボタン135に対応する第2の信号を生成させることができる。
第1の入力部160は、金管楽器の構造要素(例えば、金管楽器マウスピース)、木管楽器のそれ(例えば、木管楽器マウスピース)、弦楽器のそれ(例えば、弦楽器用の弦)又は鍵盤楽器のそれ(例えば、ピアノの鍵盤)を含んでもよい。ユーザは第1の入力部160を用い、音の強さ、持続時間、位置の変化、速度、圧力、リズム、弦弾きの/キーボード演奏の/運弓の/吹奏のパターン、ピッチ・ベンド、ビブラート、トレモロ、消音、爪弾き、スラッピング及びブザー音などを含むがこれに限定されない音生成パラメータの入力を制御することができる。
例えば、ユーザが図1Aの弦楽器モジュール160cの弦を強く爪弾くことで、音楽信号発生器130に強い音に対応する音楽信号を発生させ、また、ユーザが図1Aの弦楽器モジュール160cの弦を優しく爪弾くことで、音楽信号発生器130に柔らかい音に対応する音楽信号を発生させ、ユーザが図1Bの金管楽器入力モジュール160aを激しく(例えば、高空気圧、高速でなどで)吹くことで、音楽信号発生器130に強い音に対応する音楽信号を発生させ、ユーザが金管楽器入力モジュール160aを優しく(例えば、高空気圧、高速でなどで)吹くことで、音楽信号発生器130に柔らかい音に対応する音楽信号を発生させることなどができる。
ユーザは第2の入力部170を用いて、従来のアコースティック又は電子(例えば、合成された)音楽装置(例えば、楽器)のいずれとも根本的に異なる音響パラメータを設定及び/又調整するための方法論を提供することができる。特に、第2の入力部170の複数の第1のボタン135よって設定することができるパラメータは、これに限定されるものではないが、A調〜G調(倍音中心及び主和音を含む)、コード(長調、短調、シャープ、フラット、ディミニッシュド、オーギュメンテッド、スラッシュ、パワー、ドミナントを含む)、ピッチ(ハーモニックス、周波数を含む)及びオクターブ(12半音)を含む。
複数の第2のボタン138によって設定することができるパラメータは、音階(半音、全音、五音、ディミニッシュド、ダイアトニック、臨時記号を含む)及び音響を含む。
複数の第3のボタンPによって設定することができるパラメータは、効果(アクセント、長く響かせる、ディストーション、強弱、フィルタ、転調、タイムベース、リバーブ、フィードバックを含む)を含む。
複数の第4ボタンPは、例えば、ユーザが複数の第1のボタン135のうちの1つのボタンに触れることよってキー/コードのセットが微調整されようにプログラムされてもよい。あるいは、複数の第4のボタンPは、アクセント、長く響かせる、ディストーション、強弱、フィルタ、転調、タイムベース、リバーブ及びフィードバックなどの別の効果を加えるようにプログラムされてもよい。
重要なことは、複数の第1、2、3及び4のボタン、135、138、139、Pは、ユーザがプログラムできることである。これにより、ユーザ独自のニーズに合わせて音楽装置100をカスタマイズすることができる。例えば、普段ユーザが演奏するのが「C」調のみの場合、ユーザは、その他の複数の第1のボタン135から他の調(例えば、D、E、Fなど)を消去するよう音楽装置100をプログラムすることができ、この場合、残りの複数の第1のボタン135を何か他の用途(アクセント、長く響かせる、ディストーション、強弱、フィルタ、転調、タイムベース、リバーブ及びフィードバックなどの効果)専用にプログラムしてもよい。
更に、音楽装置100は、1人以上のユーザの設定を記憶装置(例えば、記憶装置370)に保存することができる。従って、例えば、第1の演奏者が、その人の設定(例えば、第1の入力部の設定、第2の入力部の設定など)で音楽装置100をプログラムし、第2の演奏者がその人の設定で音楽装置100をプログラムすることができる。そして、第1の演奏者がモード設定スイッチ119を使って第1の奏者モードを選択すると、音楽装置100は第1の演奏者の設定となり、また、第2の演奏者がモード設定スイッチ119を使って第2の奏者モードを選択すると、音楽装置100は第2の演奏者の設定となる、などとしてもよい。
更に、図1Aに示すように、音楽装置100は、複数の第1のボタン135が最初の7つの小区画(例えば、本体110から最も遠い7つのボタン)を含み、A〜G調の主要な(主音、楽器の旋律のキー)又は副次的な(演奏されている音又は曲のキー又はメジャーコードの)入力となるようプログラムすることができる。更に、複数の第4のボタンPは、複数の第1のボタン135と長手方向に隣接して形成することができ、コード、ピッチ及びオクターブを含むがこれに限定されない変更を行うようプログラムすることができる。更に、複数の第2のボタン138は、複数の第4のボタンPと長手方向に隣接させることができ、選択されたキー(ユーザが複数の第1のボタン135のうちの1つのボタンに触れることにより選択されたキー)、半音階又は1オクターブ中の12半音を独音で演奏するようにプログラムされた12個の出入力小区画を含むことができる。
また、複数の第3のボタン139は、図1Aに示すように本体110上に形成するか、図1Eに示すようにネック175の側面に形成することができる。複数の第3のボタン139は、例えば、ユーザが複数の第1のボタン135のうちの1つのボタンに触れることよってキー/コードのセットを微調整するようにプログラムされてもよい。例えば、ユーザは、1つの第3のボタン139を押して、音楽装置100を「C」調と「D」調の間の「キー」で演奏することができる。また、複数の第3のボタン139は、アクセント、長く響かせる、ディストーション、強弱、フィルタ、転調、タイムベース、リバーブ及びフィードバックなどの他の効果を加えるようプログラムしてもよい。
音楽装置100では、ユーザがCコードを選択した場合、ユーザの音楽能力、経験及び才能に関わらず、Cコード部分の範囲内での位置に関わらず、また、ユーザが使う力に関わらず、音楽信号発生器130から完全なCコードを作り出す音楽信号を発生させることができる。ユーザがCコードからAm7へ切り替え、入力シーケンスが正しければ、これもユーザの音楽能力、経験及び才能に関わらず、また、Am7コード部分の範囲内での位置やユーザが使う力に関わらず、音楽信号発生器130は完全なAm7コードを生成することができる。
更に、ユーザは、複数の第2のボタン138を使って、単音部分を操作することができる。ユーザは、例えば、複数の第2のボタンのうちの1つのボタンを選択することにより、音楽信号発生器に演奏される半音階の12のバリエーション範囲内の音を発生させることができ、更には、その音は、ユーザが複数の第1のボタン135のボタンに触れることにより選択されたキー/コードに完全に基づいたものとすることができる。要するに、ユーザが演奏する各バリエーションは、音色的及び音楽的に完全なものとすることができる。
更に、音楽装置100の第1及び第2の入力部160、170は、ユーザ独自の要求に合わせてプログラムすることができる。例えば、ユーザは、C(例えば、半音階のC4)、C#、D及びD#を含む複数の第2のボタン138のうちのボタンがユーザによって押されることで、それぞれC、C#、D及びD#の音(即ち、それぞれ、261.63Hz、277.18Hz、293.67Hz及び311.13Hzの周波数を有する音)に対応する音楽信号が音楽信号発生器130から発せられる第1の設定を有するように、音楽装置100をプログラムすることができる。
また、状況によっては、ユーザが、「旋律を狂わせて」又は「音程を外して」音楽装置100の特定の部分(例えば、音)を演奏したい場合がある。この場合、例えば、ユーザは、複数の第2のボタン138のうちの1つのボタンがユーザによって押されることで、音階にある音の周波数以外の音(例えば、C、C#、D及びD#音以外)に対応する音楽信号が音楽信号発生器130から発せられる第2の設定を有するように、音楽装置100をプログラムすることができる。このように、例えば、複数の第2のボタン138のうちの1つの第2のボタンを押して261.63Hz〜277.18Hzの間の周波数を有する音を発生させ、複数の第2のボタン138の別の第2のボタンを押して277.18Hz〜293.67Hzの間の周波数を有する音を発生させることなどができる。
更に、ユーザは、複数の第3のボタン139のうちの1つの第3のボタン又は複数の第4のボタンPのうちの1つの第4のボタンに触れて、リアルタイムで複数の第1及び第2のボタン135、138の設定を「微調整」(例えば、設定を「その場で」調節)することができる。このように、例えば、ユーザは、第1の設定で(例えば、C、C#、D及びD#音を)演奏しながら、複数の第3のボタン139のうちの1つの第3のボタン又は複数の第4のボタンPのうちの1つの第4のボタンに触れて、第2の設定に変更する(例えば、C、C#、D及びD#音以外を演奏する)ことができる。
図面を再度参照すると、図1Bは、受止部150aに接続した金管楽器入力モジュール160a(例えば、金管楽器マウスピース)の形態の第1の入力部160を含んで構成された音楽装置100を示し、図1Cは、受止部150aに接続した木管楽器入力モジュール160b(例えば、木管楽器マウスピース)の形態の第1の入力部160を含んで構成された音楽装置100を示す。
入力モジュール160aは、従来の金管楽器(例えば、フレンチホルン、トランペット、トロンボーン及びチューバ)のマウスピースと同様の形状及び機能を有してもよく、入力モジュール160bは、従来の木管楽器(例えば、ファゴット、クラリネット、フルート、オーボエ、サックス、ハーモニカ及びバグパイプなど)のマウスピースと同様の形状及び機能を有してもよい。
第1の入力部160には、左又は右利きの指定、模倣する従来楽器の種類、通電又は非通電、点灯又は非点灯などを含むがこれに限定されない音楽装置100の複数のパラメータを認識するように音楽装置100で作動するシステム又は知能が組み込まれていてもよい。
図1Dは、金管楽器入力モジュール160a(例えば、第1の入力部160)と本体110の受止部150aとの間の接続例を示す。図1Dに示すように、入力モジュール160a(例えば、第1の入力部160)は、締結構造(例えば、留め金、クリップ、クランプ、ネジ、穴など)である金属接点161及び第1の部分162を含み、受止部150aは、金属接点161と嵌合して金管楽器入力モジュール160aと受止部150aを完全に電気接続する金属接点151を含む。
金属接点151及び161は、本体110内の電源115から金管楽器入力モジュール160aへの電力伝送にも用いることができる。また、入力モジュール160aは金属接点169を含み、受止部150aは、入力モジュール160a内で発生した第2の入力信号を本体110に送信するために用いることができる金属接点159を含む。
なお、図面は例示的なものであり、限定を意味するものと解釈されるべきではない。すなわち、第1の入力部160及び受止部150aは、本体110から第1の入力部160に電力を伝送し且つ第1の入力部160から本体110に第2の入力信号を送信するための金属接点をいくつ含んでもよい。なお、第2の入力信号を生成する回路165(例えば、フィルタ、アンプなど)も、第1の入力部160内ではなく本体110内に位置してもよい。
また、金管楽器入力モジュール160aが本体の受止部150aに取り外し可能にしっかりと接続されるよう、受止部150aは、第1の部分162と嵌合するよう構成された、締結構造(例えば、留め金、クリップ、クランプ、ネジ、穴など)である第2の部分152(例えば、接続部152)を含む。
また、図1Dは、金管楽器入力モジュール160aへの入力を検知及び送信する回路165も示す。回路165は、金属接点161に接続され、入力モジュール160a内の圧力を検出し、その圧力を表す電流を発生させる圧力トランスデューサ164aと、そのトランスデューサ164aからの電流を第2の入力信号に変換する処理回路164bを含む。
圧力トランスデューサ164aは、例えば、ユーザが入力モジュール160aの穴165(例えば、図1B参照)に息を吹き込んだ際の入力モジュール160a(例えば、マウスピース)内の圧力を変換するために用いることができる。また、入力モジュール160aは、ユーザが穴165に吹き込んだ空気を入力モジュール160aから出す別の穴(図示せず)も含んでもよい。圧力トランスデューサ164aは、入力モジュール160a内部圧力に対応した静電容量、抵抗及びインダクタンスのうちの1つの変化を測定することにより電気信号を生成することができる。例えば、圧力トランスデューサがコンデンサを含み、入力モジュール160a内部の圧力で、コンデンサの静電容量に変化を生じさせるプレートに近い方のコンデンサの別のプレートを押してもよく、あるいは、圧力トランスデューサ164aがダイヤフラムに取り付けられた歪みゲージを含み、圧力がダイヤフラムを変形させて歪みゲージの抵抗を変化させるようにするなどとしてもよい。
木管楽器入力モジュール160bの構造と動作は、上述した金管楽器入力モジュール160aの構造と動作と同様のものとしてもよい。
図1Eは、受止部150cに接続される(例えば、ギターのネック、バイオリンのネック、チェロのネックなどに似た)弦楽器用のネック175(例えば、ギターのネック)を含んで構成される音楽装置100を示す。図1Eに示すように、第2の入力部170は、ネック175上に形成してもよい。
第1の入力部160と同様に、ネック175は、締結構造(例えば、留め金、クリップ、クランプ、ネジなど)である金属接点161及び第1の部分162を含み、受止部150cは、金属接点161と嵌合してネック175と受止部150cを完全に電気接続する金属接点151を含む。また、ネック175を本体110の受止部150cに取り外し可能に(及び、例えば、回転可能に)しっかりと接続されるように、受止部150cは、第1の部分162と嵌合するよう構成された、締結構造(例えば、留め金、クリップ、クランプ、ネジなど)である第2の部分152を含む。
本体110と同様に、ネック175もまた、主な電子機器、処理及びインターフェース・モジュールを含んでもよい。例えば、ネック175は、電池パックなどの電源や、外部電源(例えば、標準的なAC又はDC電源)への接続(例えば、電源コードを介した)を含んでもよい。また、ネック175は、弦楽器、木管楽器、金管楽器及び鍵盤楽器のうちの1つに対応する音楽信号を選択するセレクタを含んでもよい。また、ネック175には、左又は右利きの指定、模倣する従来楽器の種類、通電又は非通電、点灯又は非点灯などを含むがこれに限定されない音楽装置100の複数のパラメータを認識するよう音楽装置100で作動するシステム又は知能が組み込まれていてもよい。
図1Eに示すように、ネック175の小区画(例えば、複数の第1及び第2のボタン135、138)は、例えば、複数のフレット・エミュレータ177(例えば、図1Eでは複数の第1及び第2のボタン135、138を分離する線として示される)によって分離されてもよい。フレット・エミュレータ177としては、例えば、ネック175の表面上の突出面や、照光面(例えば、ネック175内に形成された複数の発光ダイオードにより照明される)を挙げることができる。
また、ネック175は、複数の聴覚的特徴の中から第1の入力部(及び、例えば、後述するその他の入力部)の聴覚的特徴を選択する聴覚的特徴設定セレクタを含んでもよく、聴覚的特徴設定セレクタは、音調設定セレクタ、音設定セレクタ、コード設定セレクタ、ピッチ設定セレクタ、ピッチクラス設定セレクタ、音階設定セレクタ及びオクターブ設定セレクタのうちの1つを含む。また、ネック175は、スイッチ、ダイヤル、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)パラレルポート、シリアルポートなどの入力を含んでもよく、また、オーディオジャックや無線送信機などの出力を含んでもよい。
更に、ネック175は、受止部150aに接続されても受止部150cに接続されてもよく、これによりユーザは、音楽装置100を楽器として主に左利きにするか右利きにするかを構成することができる。これにより、音楽装置100を右利きモードにも左利きモードにも配置することができる。更に、音楽装置100は、左利き用としても又は右利き用としても使用できるように対称に構成することができる。
図1Eに示すように、ネック175は、ネック175の主面上(例えば、本体110の主面と同一平面上にある面)に形成された接触感知式入出力ゾーン176、主面上に形成された複数のフレット・エミュレータ177、及び、ネック175上に形成することのできるその他の入力構造(例えば、スイッチ、キー、ボタンなど)も含んでもよい。
また、ネック175は、受止部179と、受止部179に取り外し可能に接続されたロゴ190を含むこともできる。ロゴ190は、図1Fに関する説明と同様の方法で受止部179に接続することができる。ロゴ190は、固定されていても、取り外し可能でも、交換可能でも、電子的又は非電子的でも、通電可能でも(照明又はその他の電気利用のため)、パーソナライズされた識別子でも、標準又はカスタマイズ可能なロゴや形状であってもよい。ロゴ190は、左又は右利きの指定、模倣する従来楽器の種類、通電又は非通電、点灯又は非点灯などを含むがこれに限定されない音楽装置100の複数のパラメータを認識するよう音楽装置100で作動するシステム又は知能が組み込まれていてもよい。
また、ロゴ190は、ロゴ190とネック175の間の「ハンドシェイク」プロトコルを提供する電子機器を備えてもよい。かかるプロトコルにより、音楽装置100の電子モジュールは、ロゴ190をネック175に適切に接続して適切に作動させるため、認識されたロゴ190のハンドシェイク・シグネチャを検出することが必要となる。また、音楽装置100の他の特徴に、このようなハンドシェイク・シグネチャが含まれていてもよい(例えば、ネック175、金管楽器入力モジュール160aなどに)。
第2の入力部170に加え(又は、第2の入力部170の代わりに)、ネック175は、接触感知面を含んでもよい。特に、接触感知面としては、音楽信号を生成するために音楽信号発生器130が用いる入力信号を生成するための特徴を表示するためのタッチスクリーン(例えば、接触感知面を有する表示画面)を挙げることができる。例えば、ネック175上の接触感知面は、複数の第1のボタン135、複数の第2のボタン138及び複数の第4のボタンPを表示することができる(例えば、第2の入力部170と同様に)。即ち、例えば、ユーザは、第1のボタン135が表示される位置でネック175の接触感知面に触れ、第1のボタン135に対応する第2の入力信号を生成することなどができる。
更に、図1Eに示すように、第1の入力部160は、弦楽器(例えば、ギター)の他の構造要素として、弦楽器入力モジュール160cも含んでもよい。弦楽器入力モジュール160cは、図1Dに関する上記説明と同様の方法で、本体110上の受止部150bに接続(例えば、電気的接続及び物理的接続)することができる(例えば、図1F参照)。
更に、第1の入力部160(例えば、金管楽器モジュール160a、木管楽器入力モジュール160b、弦楽器入力モジュール160c及び鍵盤楽器入力モジュール160d)は、電子的及び従来的なの音響的特徴の両方を含んでもよい。
このように、例えば、ユーザはアコースティック・モードを選択し(例えば、モード設定スイッチ119を使用して)、第1の入力部160をアコースティック・モードで作動させ、音楽信号発生器130にアコースティック楽器に対応する音楽信号を発生させることができる。例えば、弦楽器入力モジュール160cが本体110に接続している場合にユーザがアコースティック・モードを選択すると、音楽信号発生器130は、アコースティックギターやアコースティック・バイオリンなどに対応する音楽信号を生成することができる。
弦楽器入力モジュール160cの音響的特徴としては、例えば、モジュール160cの弦に接続されてアコースティックギターの音を生成するサウンド発生装置が発する音を増幅する共鳴板(例えば、本体110の正面に取り付けられた木片)が挙げられる。
このように、図1Eの音楽装置100においては、第2の入力部170が生成する1つ以上の第1の入力信号と弦楽器入力モジュール160cが生成する第2の入力信号に基づき、電子モジュールの音楽信号発生器130は、音楽信号を生成することができる。また、ネック175は、その上に形成される第3の入力部も含んでもよく、この場合、音楽信号発生器130は、第2の入力部170が生成する1つ以上の第1の入力信号、弦楽器入力モジュール160cが生成する第2の入力信号及びネック175上に形成された第3の入力部が生成する第3の入力信号に基づき、音楽信号を生成することができる。
本体110は、入力モジュール160cに接続したビブラート・レバー(例えば、ワーミー・バー)も含んでもよく、これによりユーザは、入力モジュール160c上の弦のテンションや、時には長さを一時的に素早く変更して、ピッチを変え、ビブラート、ポルタメント又はピッチ・ベンド効果を作り出すことができる。
図1Fは、受止部150bに接続される弦楽器モジュール160cの底面の詳細図を示す。弦楽器モジュール160cは、複数の弦166(例えば、金属弦)(例えば、図1E参照)及び第2の入力信号を生成する電気回路165を含んでもよい。特に、複数の弦166は、複数の弦166の振動を検知して電子的に第2の入力信号を生成する回路165のセンサ167に電気的に接続される。
図1Dの金管楽器入力モジュール160aと同様に、弦楽器入力モジュール160cは、締結構造(例えば、留め金、クリップ、クランプ、ネジなど)である金属接点161及び第1の部分162を含んでもよい。また、入力モジュール160cは金属接点169を含み、受止部150aは金属接点159を含み、第1の入力部160で生成した第2の入力信号を本体110内の出力部140に送信するために使用できる。
弦楽器入力モジュール160cの回路165は、従来のエレキギターの回路と同様のものであってもよい。例えば、センサ167は、弦楽器入力モジュールの弦の下に取り付けられる磁気ピックアップを含んでもよい。磁気ピックアップは、コイルに包まれた棒磁石を含んでもよく、振動する弦により、対応する振動が磁石の磁場に、また、これによる振動電流がコイル内に生じる。
また、弦楽器入力モジュール160cは、コイルで発生した電流を第2の入力信号に変換する信号処理回路168(例えば、従来のエレキギターの処理回路と同様のもの)を含んでもよい。例えば、処理回路168は、第1の入力信号のトーンを調整するための可変抵抗器と、高周波を除去するためのローパス・フィルターと、第2の入力信号の振幅を制御するためのレジスタを含んでもよい。
図1Gは、第2の入力部170、ネック175及び鍵盤楽器入力モジュール160dを含んで構成される音楽装置100を示す。このように、図1Gの音楽装置100においては、第2の入力部170が生成する1つ以上の第1の入力信号と鍵盤楽器入力モジュール160dが生成する第2の入力信号に基づき、音楽信号発生器130(例えば、電子モジュール)は、音楽信号を発生させることができる。
鍵盤楽器入力モジュール160dは、図1Fの回路165と同様の回路を含んでもよい。入力モジュール160dは、従来のデジタル・ピアノ、電気ピアノ又は電子ピアノにおいて入力信号を生成する方法と同様の方法で第2の入力信号を生成することができる。
例えば、デジタル・ピアノとして構成された入力モジュール160dは、デジタル処理でサンプリングされた音響信号を生成し、加重されたキー動作でアコースティック・ピアノの動きを模倣する鍵を有することにより、アコースティック・ピアノの音と演奏の雰囲気を再現することができる。電気ピアノとして構成された入力モジュール160dは、振動する金属のタイン又は弦、及び、弦の振動を検出するピックアップ(例えば、エレキギターにあるもののような)を含んでもよい。電子ピアノ(例えば、電子キーボード)として構成された入力モジュール160dは、コンピュータで作った音のデータベースを格納するメモリを含んでもよく、入力モジュール160dのキーボード上で選択されたキーに基づき、コンピュータで作った音響信号を生成することができる、
第2の入力部170やネック175と同様に、受止部150aを、弦楽器、木管楽器、金管楽器又は鍵盤楽器の構造要素を表示する接触感知面(例えば、タッチスクリーン)と置き換えてもよい。つまり、例えば、ユーザは、構造要素の位置で接触感知面に触れ、その構造要素に対応する第2の入力信号を発生させることができる。
図1Hは、本体110の裏面111a(例えば、受止部150bが形成されている本体110の主面の反対側に形成される平坦面)と、ネック175の裏面111bを示す。 図1Hに示すように、アクセス開口部112a(例えば、アクセスドア、パネルなど)は、裏面111a上に形成することができ、アクセス開口部112bは、ネック175の裏面111b上に形成することができる。また、アクセス開口部113aは、本体110の側面上に形成することができ、アクセス開口部113bは、ネック175の側面上に形成することができる。例えば、音楽装置100の内部電子機器、回路基板、システム及び周辺機器には、アクセス開口部112a、112b、113a及び113bを介してアクセスすることができる。
図1Iは、ネック175を本体110に接続するためのコネクタ191を含む音楽装置100を示す。図1Iに示すように、コネクタは、ネック175を本体110の平面外に回転させるヒンジ機構やソケットなどの回転機構を含んでもよい。例えば、コネクタ191は、0°〜90°の範囲でネック175を回転させることができ、また、ネック175を固定角で本体110に係止するロック機構(例えば、ネジ、ボルト、ピン、クリップ、クランプなど)を含んでもよい。これにより、音楽装置100の外観が、クラリネットやサックスなどの木管楽器のようになる。
更に、コネクタ191は、ネック175を本体110の平面外下方に回転させることができ、また、ネック175を左右に(例えば、本体の平面内で)回転させることもできる機構(例えば、ソケットまたは2軸ヒンジ)を含んでもよい。
図1Iにおいて矢印で示すように、コネクタ191は、本体110に対してネック195が縦軸(例えば、図1Iの点線)を中心に回転できるようにするための回転機構を含んでもよい。
更に、図1Iではネック175が正方形の筒形状を有するものとして示されているが、ネック175は、例えば、板状、円筒状又は半円筒状などを含む他の形状でもよい。
図1Kは、受止部150bに接続された打楽器入力モジュール160eと、受止部150cに接続され、打楽器(例えば、ドラム、木琴、チャイム、シンバルなど)の表面を表示する接触感知面285を含むネック175とを含む音楽装置100を示す。打楽器入力モジュール160eは、ヘッドと、ヘッドに接続された、従来の電気打楽器(例えば、電気ドラム・セット)内の回路と同様の回路を含んでもよい。
図1Kに示すように、入力モジュールl60eは、ユーザが各種入力演奏モードにプログラムすることができるヘッド(例えば、プログラム可能なタッチセンサ・バー)を含んでもよい。全ての第2の入力部160(及び、接触感知面280、285)のように、入力モジュール160eは、左又は右利きの指定、模倣する従来楽器の種類、通電又は非通電、点灯又は非点灯などを含むがこれに限定されない音楽装置100の複数のパラメータを認識するよう音楽装置100で作動するシステム又は知能が組み込まれていてもよい。
このように、音楽装置100は、多くの異なる構成を含むことができる。例えば、図2A〜2Eに、どのように音楽装置100を構成できるかの例をいくつか示す。
図2Aは、接触感知面280((例えば、受止部150bの代わりに)、本体110上に形成された、例えば、タッチスクリーン)と、受止部150aに接続する木管楽器入力モジュール160bと、受止部150cに接続するネック175を含む音楽装置100を示す。ネック175は、接触感知面285(例えば、タッチスクリーン)を含む。この例示的な態様において、接触感知面280及び接触感知面285は、いずれもクラリネット、サックス、オーボエ又はファゴットなどの木管楽器のキーを表示する。
更に、接触感知面280及び/又は接触感知面285に表示されるキーは、第2の入力部170のキーに対応させることができる。このように、例えば、接触感知面280、285に表示される1つのキーに触れると、音楽信号はC音を生み出し、異なるキーに触れると音楽信号はG音を生み出す、などとすることができる。
接触感知面280、285は、ユーザが各種入力演奏モードにプログラムできるタッチセンサ式のプログラム可能ユーザーインターフェースを含んでもよい。例えば、接触感知面280、285は、キーボード(例えば、従来のピアノの鍵盤配置)のキー、金管楽器のバルブ、木管楽器のキー及び/又は弦楽器の弦を表示することができる。
第2の入力部170や入力モジュール160a〜160dのように、接触感知面280、285は、入力モジュールの種類、模倣する楽器の種類、左又は右利きモードの選択などを特定するために、音楽装置100の電子機器(例えば、図3B参照)と相互作用する処理用及び情報収集用の埋め込み電子機器を含んでもよい。
ユーザはセレクタ116を使用して、複数の構造要素(例えば、クラリネットのキー、トランペットのバルブ、サックスのキー、ピアノのキー、ギターの弦など)の中から接触感知面280及び接触感知面285に表示される楽器の構造要素を選択することができる。また、ネック175は、接触感知面285に表示される楽器の構造要素の表示を調整するためのセレクタ295を含んでもよい。
図2Bは、受止部150aに接続する金管楽器入力モジュール160aと、金管楽器のバルブ又は木管楽器のキーを表示する接触感知面280と、トロンボーンのスライド286を表示する接触感知面285を含むネック175とを含む音楽装置100を示す。更に、図2Bに示すように、ネック175は、回転可能に本体110に接続することができる。特に、ネック175は、接触感知面285の平坦面が本体110の平坦面と略直角となるように、縦軸中心に回転可能とすることができる。
図1Aに示すように、本体110は、本体110の向きを検出し、検出した方向に基づいて本体110上のタッチスクリーン280の表示を設定する方向検出/設定モジュール114も含んでもよい。同様に、ネック175は、ネック175の向きを検出し、ネック175上の接触感知面285の表示を設定する方向検出/設定モジュールを含んでもよい。方向検出/設定モジュール114は、音楽装置100を使っているのが右利きユーザか左利きユーザによって音楽装置100をそれぞれに構成することができる。特に、方向検出/設定モジュール114は、音楽装置100を使っているのが右利きユーザか左利きユーザによって本体110上の接触感知面280及びネック175上の接触感知面285をそれぞれに構成することができる。更に、左利きユーザから右利きユーザに変えると、ユーザの入力を要することなく装置100は再構成される(例えば、自動的に再構成される)。
図2Cは、受止部150bに接続する鍵盤楽器入力モジュール160dと、受止部150cに接続され、鍵盤楽器のキーを表示する接触感知面285を含むネック175とを含む音楽装置100を示す。
図2Dは、受止部150bに接続する弦楽器入力モジュール160cと、受止部150cに接続され、鍵盤楽器のキーを表示する接触感知面285を含むネック175とを含む音楽装置100を示す。
図2Eは、受止部150aに接続する弦楽器入力モジュール160cと、受止部150cに接続され、トロンボーンのスライド286を表示する接触感知面285を含むネック175とを含む音楽装置100を示す
代替えとして、図2Eの弦楽器入力モジュール160cを、接触感知面280と置き換えてもよい。この場合、図1Fに示される弦楽器入力モジュール160cの回路165と同様、接触感知面280は、各種プログラムとデータを格納する記憶装置と、記憶装置にアクセスして接触感知面280の動作を制御するマイクロコントローラも含んでもよい。特に、記憶装置は、複数の「弦」の構成を格納することができる。バリエーションには、弦の本数、ゲージ及び間隔のバリエーション、例示的実施形態では4本以上の弦のアナログ又はデジタル作動の識別が含まれる。バリエーションには、マンドリン、バンジョー、ギター及びベースギターを含むがこれに限定されない従来楽器の模倣や、コントラバス、チェロ、ハープ又はバイオリンなどのクラシックの弦楽器の運指の入力に基づく模倣が含まれるが、これに限定されない。
図3Aは、本発明の例示的な態様に係る音楽制作用のシステム300を示す。
図3に示すように、システム300は、プログラミング信号を生成する装置(例えば、コンピュータ394)と、音楽制作に際しプログラミング信号によってプログラム可能な音楽装置350を含む。音楽装置350は、ユーザの入力に基づいて第1の信号を生成する第1の入力部と、第1の信号に基づいて音楽信号を発生させる音楽信号発生器と、ユーザの入力に基づいて第2の信号を生成する第2の入力部を備え、第2の信号は音楽信号発生器を制御し、第2の入力部は、キーと、音と、コードのうち少なくとも1つを含む音域に対応する複数の第1のボタンと、その音域内の音と音階のうち少なくとも1つに対応する複数の第2のボタンを含む。
システム300は、音楽装置の第1の入力部の複数の第1のボタンに対応する音符(例えば、指示)を表示する表示装置360もまた含んでもよい。表示装置360は、音楽装置350と通信する(例えば、有線又は無線通信する)ためのトランシーバを含んでもよい。ユーザは、表示装置360に表示される曲を読み且つ追いながら、装置350を演奏することができる。
また、システム300は、ヘッドアップディスプレイ装置表示装置などの、ユーザの使用で摩耗する表示装置397も含んでよい。表示装置397は、例えば、音楽装置100にワイヤレスで接続する無線トランシーバを含んでもよい。
図3Bは、本発明の例示的な態様に係る音楽装置350(及び、例えば、音楽装置100)に含むことができる電気回路365を示す。図3Bに示すように、回路365は、プログラム及び個人情報や曲などのデータを格納できる記憶装置370と、記憶装置370にアクセスして音楽装置350の動作を制御することができるマイクロコントローラ371(例えば、プログラム可能なマイクロコントローラ)を含んでもよい。回路365は、第2の入力部170、音楽信号発生器130及び出力部140に電気的に接続することができる。また、マイクロコントローラ371は、受止部150a、150b及び150c(及び、その先の第2の入力部)、電源115、セレクタ116及び聴覚的特徴設定セレクタ117にも電気的に接続することができる。
例えば、システム300内の他の装置などの外部装置と音楽装置350との間の通信をマイクロコントローラ371が制御できるように、マイクロコントローラ371がトランシーバ118にも接続してもよい。
図3Aを再度参照し、システム300は、音楽装置350と通信する(例えば、有線又は無線通信する)ためのトランシーバを含むフットペダル・モジュール390も含んでもよい。モジュール390は、音楽信号発生器130が生成する音楽信号を無線で設定するための入力を受信する入力部391(例えば、フットペダル)を含んでもよい。例えば、入力部391は、音楽信号に基づいて出力部140(例えば、サウンド発生装置)が生成したサウンドのキー、音、コード、ピッチ又はピッチクラス、音階及びオクターブの音楽的パラメータ(音色又は音響)を変更するよう音楽信号を修正することができる入力信号を生成することができる。この場合、音楽信号発生器130は、モジュール390からの入力信号に少なくとも一部基づいて音楽信号を発生させることができる。
システム300は、弦楽器入力モジュール160cを含んで構成された場合、音楽装置350を演奏するための弓392(例えば、複合型弓)を含んでもよい。弓392もまた、音楽装置350と通信する(例えば、有線又は無線通信する)ためのトランシーバを含んでもよい。
システム300は、例えば、音楽信号発生器130が生成した音楽信号を増幅するアンプを含む外部サウンド発生装置393も含んでもよい。外部サウンド発生装置393もまた、音楽装置350と通信する(例えば、有線又は無線通信する)ためのトランシーバを含んでもよい。
また、システム300は、ネットワーク(例えば、インターネット)に接続されたコンピュータ394又はコンピュータ・システム(例えば、サーバ)を含んでもよい。コンピュータ394は、例えば、音楽装置350のマイクロコントローラ371をプログラムするために用いることができる。更に、音楽装置350は、コンピュータ394を通じたオンラインの音楽ライブラリ(例えば、オンライン音楽図書館)などの情報にアクセスし、かかる情報を記憶装置370に格納することができる。コンピュータ394もまた、音楽装置350と通信する(例えば、有線又は無線通信する)ためのトランシーバを含んでもよい。
システム300の要素は、入力、出力、インターフェース、制御装置、オペレーティング・システム、処理、記憶装置、メモリ、ソフトウェア、ファームウェア、相互接続、標準及び独自仕様のプロトコル、電力供給及び電池部品、有線及び無線接続、及び更新可能なソフトウェア及び/又はファームウェア、及び、従来の楽器、システム及び音を模倣するだけでなく、従来の楽器では不可能であった入力及び出力が可能なアップグレード可能システムに相当する。この能力を達成するには、以下の要素が必要となる。
システム300の構成部品としては、固定又は着脱可能な入力、出力、インターフェース、制御装置、オペレーティング・システム、記憶装置、メモリ、ソフトウェア、ファームウェア、相互接続、標準及び独自仕様のプロトコル、電力供給及び電池部品、有線及び無線接続、及び更新可能なソフトウェア及び/又はファームウェア及びアップグレード可能システムを含むがこれに限定されない。
図1A〜3Bに示される実施形態は例示的なものであって、本発明の限定を意味するものと解釈されるべきでないことに留意されたい。
特に、図1Aにおける第2の入力部170の複数の第1のボタン135は、例えば、24個の(21の)ボタン(例えば、入出力の小区画)を含んでもよい。これらの小区画は、完全にユーザがプログラムすることができる。例示的な別の態様において、第2の入力部170の最初の7つの第1の小区画(ロゴ出力部140に最も近いもの)は、A〜G調の主要な(主音、音楽装置100の旋律のキー)又は副次的な(音楽装置100により演奏されている音又は曲のキー又はメジャーコードの)音調である。次の(出力部140から離れる方向の最初の7つのボタンの後の)2つのボタンは、コード、ピッチ及びオクターブを含むがこれに限定されないバリエーション用にプログラムできる。次の12個のボタンは、選択されたキー、半音階又は1オクターブの12半音での単音演奏用などにプログラムできる。
更に、図1Eのネック175は、12個のボタン(例えば、入出力の小区画)を含んでもよい。ボタンが少なくなるとバリエーションが減り、特に変化の速度と巧妙さが低減しがちになるものだが、ユーザは、12個のボタンで、3つの入力と連動した21個のボタンの全機能を得られる。ボタンが12個未満の実施形態も考えられるが、入力及び出力のバリエーションと演奏性に関連して妥協するものとなってしまうであろう。
また、図3Aに示されるフットペダル・モジュール390は、3つのペダル391(例えば、入出力スイッチ)を含むが、モジュール390は、ペダル391をいくつ含んでもよい。更に、モジュール390は、第1及び第2の入力部160、170の全てのパラメータを制御することができ、潜在的ユーザの(例えば、同時の)入力バリエーションに別のユーザ入力を(例えば、片足又は両足を介して)加えることもできる。
本発明及びその様々な入出力部(例えば、第1の入力部160、第2の入力部170、フットペダル・モジュール390)により、ユーザは、決して誤った楽音又は変奏曲を演奏することはない。ユーザは、実質的に完全な音色を達成できる。例えば、ユーザがCコードを選択した場合、ユーザが本発明品に費やした時間、Cコード部分の範囲内での位置、ユーザが使う力、ユーザがボタン(例えば、キーなど)を押し続ける時間又はユーザがCコードを演奏した回数に関係なく、それは常に完全なCコードである。
ユーザがCコードからAm7へ切り替え、入力シーケンスが正しい場合、これも完全なAm7コードである。ユーザが単音部分に移った場合、半音階の12のバリエーションは、ユーザが現在演奏しているキーに完全に基づいている。音やコードなどのシーケンスやバリエーションがユーザの演奏しようとしたものでなかったとしても、各バリエーションは、音色的及び音楽的に完全である。
更に、音楽装置100、350の構成要素及びシステム300のその他の構成要素は、デジタル電子部品であってもよく、オペレーティング・システム及びそのオペレーティング・システムをサポートする支持ソフトウェアを含んでもよい。本発明は、音楽装置100、350とシステム300の他の特徴の間におけるデジタル及びアナログ両方の入出力を想定するものである。更に、図3Aには示されていないが、システム300は、アンプ、サウンドボード、デジタル及びアナログ録音装置、コンピュータ型キーボード、インターネット・プロトコル、Bluetooth(登録商標)又はその他の無線プロトコル、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン(例えば、iPhone)、その他の音楽プロトコル装置(例えば、MIDI対応機器)、USB機器、FireWire(ファイヤワイヤ)、ヘッドホン、プラグインスピーカ出力モジュール、半導体ドライブ(SSD)記憶装置及び別の音楽装置100、350を含むがこれに限定されないその他の装置及び対応する配線を含んでもよい。
例えば、音楽装置350のトランシーバ118(例えば、無線トランシーバ)により、複数の音楽装置100、350間で無線通信を行うことができる。従って、例えば、ユーザ1は音楽装置100を演奏しつつ、別の音楽装置100を演奏しているユーザ2と自分のパフォーマンスを連携させることができる。例えば、ユーザ1及びユーザ2は、それぞれの音楽装置100のトランシーバ118を介して、リズム、ハーモニー、コード、曲などを連携させることができる。
図4は、本発明の別の例示的な態様に係る音楽制作方法400を示す。図4に示すように、方法400は、ユーザの入力に基づいて第1の入力部で第1の信号を生成すること(410)、第1の信号に基づいて音楽信号発生器で音楽信号を生成すること(420)、及び、ユーザの入力に基づいて第2の入力部で第2の信号を生成すること(430)ことを含み、第2の信号は音楽信号発生器を制御し、第2の入力部は、キーと、音と、コードのうち少なくとも1つを含む音域に対応する複数の第1のボタンと、その音域内の音と音階のうち少なくとも1つに対応する複数の第2のボタンを含む。
本発明の別の例示的な態様は、音楽装置100の本体に接続するための接続部(例えば、図1Iの接続部191又は図1Dの接続部152)を含み、主に左利き操作にするか右利き操作にするかをユーザが選択可能なネック(例えば、ネック175)に関する。
本発明の別の例示的な態様は、音楽装置100の本体に接続するための接続部(例えば、図1Iの接続部191又は図1Dの接続部152)を含み、主に左利き操作にするか右利き操作にするかをユーザが選択可能な入力モジュール(例えば、入力モジュール160a〜160e)に関する。
本発明の別の例示的な態様は、音楽装置100のネック175に接続するためのコネクタ及び互換性確認部(例えば、図1Iの接続部191又は図1Dの接続部152)を備えた電子ロゴに関する。
ここで図5を参照すると、システム500は、本発明の方法(例えば、音楽装置100、音楽装置350、システム300及び方法400)を実施するために使用できる典型的なハードウェア構成である。この構成は、少なくとも1台のプロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)511を有することが好ましい。CPU511は、システム・バス512を介して、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)514、読み取り専用メモリ(ROM)516、入出力(I/O)アダプタ518(ディスク装置521やテープ装置540などの周辺機器をバス512に接続するためのもの)、ユーザ・インターフェース・アダプタ522(キーボード524、マウス528、スピーカ528、マイク532、ポインティング・スティック527及び/又はその他のユーザ・インターフェース・デバイスをバス512に接続するためのもの)、情報処理システムをデータ処理ネットワーク、インターネット、イントラネット又はパーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)などに接続する通信アダプタ534、及び、バス512を表示装置538及び/又はプリンタ539に接続するための表示装置アダプタ536、と相互接続する。更に、自動読取装置/スキャナ541が含まれてもよい。このような読取装置/スキャナは、多くの業者から市販されている。
上記のシステムに加え、本発明の別の態様は、上記方法を実施するためのコンピュータで実施される方法を含む。一例として、この方法は、上述した特定の環境において実施することができる。
かかる方法は、例えば、デジタルデータ処理装置により実施するなどようにコンピュータを操作することにより実施することができ、一連の機械可読な命令を実行する。これらの命令は、様々な種類の非一時的な信号保持媒体内にあってもよい。
このように、本発明の本態様は信号保持媒体を含み、なデジタルデータ処理装置で実行可能な機械可読命令のプログラムを実際に実行して上記方法を実施するようプログラムされた製品に関する。
かかる方法は、例えば、CPU511を操作することにより実施することができ、一連の機械可読な命令を実行する。これら命令は、様々な種類の信号保持媒体内にあってもよい。
このように、本発明の本態様は非一時的な信号保持媒体を含み、CPU511及び上述のハードウェアを内蔵したデジタルデータ処理装置で実行可能な機械可読命令のプログラムを実際に実行して本発明の方法を実施するようプログラムされた製品に関する。
この信号保持媒体は、例えば、高速アクセス記憶装置に代表されるような、CPU511内に収容される、例えば、RAMを含んでもよい。あるいは、命令は、CPU511が直接又は間接的にアクセス可能な磁気データ記憶ディスケット600又はコンパクトディスク602(図6)などの別の信号保持媒体に収められていてもよい。
コンピュータのサーバ/CPU511内にあろうと別の場所であろうと、命令は、DASD記憶装置(例えば、従来の「ハード・ドライブ」又はRAIDアレイ)、磁気テープ、電子読み取り専用メモリ(例えば、ROM、EPROM又はEEPROM)、光学記憶装置(例えば、CD‐ROM、WORM、DVD、デジタル光テープなど)、ペーパー「パンチ」カード又はその他の適切な非一時的な信号保持媒体など、様々な機械可読データ記憶媒体に格納することができる。本発明の例示的実施形態では、機械可読な命令は、C、C++などの言語からコンパイルされたソフトウェアのオブジェクト・コードを含んでもよい。
図7A〜22Fは、本発明の別の例示的な態様に係る音楽装置を示す。
その設計、特質及び方法論により、本発明の例示的な態様に係る複合型楽器は、より人間工学的に考案され、肉体的負担がより少なく、手のサイズ、指の力強さ、腕の長さ、肺活量及び身体的特徴が大きく異なる各個人がより簡単に演奏することができる。
また、本発明の例示的な態様に係る複合型楽器は、従来の楽器よりも簡単に音楽の習得、演奏、作曲及び実演を行えることから、将来的に、年齢、身体的差異及び経験レベルが一層幅広い音楽家及び作曲家達をより多く誕生させることが可能となる。
本発明の例示的な態様は、選択されたコード、音、ピッチ又はその他のバリエーションの不適当な演奏を完全に無くすことができる。本発明の例示的な態様は、音楽家や作曲家が容易且つ一層短時間で本発明の例示的な態様の複合型楽器の達人となることができるため、この複合型楽器のユーザは、自由に創作、作曲、演奏、実演及び/又は音楽の共有に没頭することができる。
例示的な態様において、本発明は、音楽制作のための新たなシステムを含み、より具体的には、キー、音、コード、ピッチ又はピッチクラス、音階及びオクターブの音楽的パラメータ(音色又は音響)を変更するものである。
例示的な態様において、本発明は、擦弦、木管、金管、鍵盤楽器及びギターの従来のジャンルで、電子的な、マイクロプロセッサ又は「人工知能的」なアナログ・デジタル複合型楽器の一通りを含む。
本発明は、入力コンポーネント、キー、スイッチ、ボタン、弦又は接触感知ゾーンの様々な組み合わせ又は変形を用いて、固定された又は着脱可能なネック上で(音楽的又は音色的)キー、音、コード、ピッチ又はピッチクラス、音階及びオクターブの音楽的パラメータを変更することができる。本発明の例示的な態様では、従来楽器のジャンルの擦弦、木管、金管、鍵盤及びギターを模倣することができる。
本発明の例示的な特徴は、従来の楽器や現在のシンセ楽器では不可能なバリエーションも可能とする。
例示的な一実施形態において、複合型楽器は、様々な入力及び出力セクション、固定された又はオプショナルで切替可能な弦、「ピアノ」のキー、各種切換可能なモジュールを有するマウスピース入力又は接触感知パッド又はタッチセンサ・バー・モジュールを含む本体部及び/又は「ネック」を有し、全く新しい種類の楽器を生み出している。
更に、本発明の例示的な態様は、主として左利き用楽器にするか右利き用楽器にするかを本発明の例示的な態様のユーザが構成できる単一ユニットとして又はモジュールの形で製造することができる。
例えば、本発明の例示的な態様に係る複合型楽器の本体は、主な電子機器、処理及びインターフェース・モジュールを含む。本発明の例示的な態様では、音楽家が様々な入出力インターフェースを使用できる。
また、本発明の例示的な態様は、音調、音、オクターブ、ピッチ又は音調、音又は任意の音響のバリエーション及びパラメータを作り出し、変更し及び終了するため一般的な方法を含む。従って、本発明の例示的な態様では、方法論と楽器間の共通性により、音楽家(又は、初心者)が、これらの様々な楽器をより簡単に、より早く学ぶことができる。
これに加え、本発明の例示的な態様は、デジタル及び/又はアナログ信号のいずれも出力することができ、本発明の例示的な態様に係る特定のアナログ又はデジタル出力に対応できるアンプ、コンピュータ、記録装置及び任意の装置を含む各種装置への様々な出力インターフェースを可能とする。
ここで本発明の例示的な態様を更に詳細に参照すると、図7Aは、フィンガ701の「ギター/キーボード」型バージョンの複合楽器を示し、図7Bは、弓702の「擦弦」型バージョンの弓複合楽器を示し、図7Cは、管楽器703の「吹奏」型バージョンの管楽器複合楽器を示し、図7Dは、本発明の例示的な態様のフィンガ701、弓702及び管楽器703のインターフェースとなるペダル704を示し、図7Eは、本発明の複合型楽器のフィンガ701、弓702及び管楽器703用のネック705(例えば、入力の数が違う「ネック」構成)を示し、図7Fは、特定の複合型弓であって、弓702と共に使用できるクロスボウ706が示されている。
図7A及び図8A〜図11には、指楽器701の主要素が示される。指楽器701は、入出力素子を有する。
図8A及び8E〜8Gには、本体800、第1の入出力ゾーン801及び対応するモジュール弦810、タッチパッド811又はキー812、入出力ゾーン(複数)及び対応するモジュール802(複数)、第1の着脱可能ネック接続ゾーンCZ803及び対応する第2の入出力ゾーン、2本の入出力ネック、及び、右利きモード用接触感知ネック8051としてのネック8051(図8A)の部分が示されている。
また、左利きモード用接触感知ネック8052としてのネック8052(図8B)、右利きモード用スイッチ・ネック8061としてのネック8061(図8C)又は左利きモード用スイッチ・ネック8062としてのネック6062(図8D)、第4の入出力ゾーン及び対応するモジュール807(複数)、第1の「フレット・エミュレータ」又は接触・圧力感知式ネック入出力小区画NIS808、スイッチ、第2のキー又はボタンであるネック入出力小区画NIS809、第2のハンドル接続ゾーンCZ804及び対応するハンドル8041、第3のロゴ接続ゾーンCZ813、及び、固定又は取り外し可能で、交換可能で、電子又は非電子で、通電可能で(照明又はその他の電気利用のため)、パーソナライズされた識別子、標準又はカスタマイズ可能なロゴ又は形状であるロゴ814(図8H)も設けられる。
図9には、フィンガ701の背面が示され、本体800内の電子機器、回路基板、システム及び周辺機器へのアクセス用の着脱可能パネルとしてアクセス・パネル901が表され、ネック接続ゾーン803とネックを示す符号8051、8052、8061及び8062は参考のために示されている。
図10は、フィンガ701の第3の入出力ゾーン及び対応するモジュール1001の第1の側面図であり、第6の入出力ゾーン及び対応するモジュール1002、本体800及びネックを示す符号8051、8052、8061及び8062も参考のために示されている。
図11は、フィンガ701の別の側面図であり、本体800、I/OFive1002及びネックを示す符号8051、8052、8061及び8062も参考のために示されている。
図12A〜図16を参照すると、図1Bに示される擦弦楽器702の主要素が示される。
擦弦楽器702は、入出力素子を有する。図12Aには本体1200の部分が示され、入出力ゾーン(I/O)1201及び対応するモジュールの弦1210(図12C)又はタッチ・バー1211(図12D)、入出力ゾーン(複数)及び対応するモジュール(I/O)1202(複数)、着脱可能ネック接続ゾーンCZ1203及び対応する右利きモード用接触感知ネック1251としてのネック1251と左利きモード用接触感知ネック1252(図12F)としてのネック1252を含む2本の入出力ゾーンI/Oネックが含まれる。
また、右利きモード用スイッチ・ネック1261としてのネック1261(図12B)又は左利きモード用スイッチ・ネック1262としてのネック1262(図12E)、入出力ゾーン及び対応するモジュールI/O1207、「フレット・エミュレータ」又は接触・圧力感知式ネック入力小区画NIS1208、スイッチ、キー又はボタンであるネック入力小区画NIS1209、2つのハンドル接続ゾーンCZ1204及び対応する顎当て1241、ロゴ接続ゾーンCZ1212、及び、図12Gには固定又は着脱可能で、交換可能で、電子又は非電子で、通電可能で(照明又はその他の電気適用のため)、パーソナライズされた識別子、標準又はカスタマイズ可能なロゴ又は形状2123が示される。
図13には、弓702の背面が示され、本体1200内の電子機器、回路基板、システム及び周辺機器へのアクセス用の着脱可能パネルとしてアクセス・パネル1301が表され、ネック接続ゾーン1203とネックを示す符号1251、1252、1261及び1262は参考のために示されている。
図14は、弓702の側面図であり、入出力ゾーン及び対応するモジュールI/O1401、入出力ゾーン及び対応するモジュール1402、本体1200及びネックを示す符号1251、1252、1261及び1262も参考のために示されている。
図15は、弓702の別の側面図を示し、本体1200、I/O1402及びネックを示す符号1251、1252、1261及び1262も参考のために示されている。
図16は特定の弓の側面図であり、任意の入出力モジュール機能が期待される擦弦楽器702用のクロスボウ型の弓706と、擦弦楽器702用の弦弓入出力ゾーンI/O1601を示す。
管楽器703を参照し、図17A〜図21には、管楽器103の主要素が示されている。管楽器703は、入出力素子を有する。
図17Aには本体1700の部分が示され、入出力ゾーンI/O1701及び対応するモジュールのマウスピース1709(図17C)、入出力ゾーン及び対応するモジュールI/O1702、着脱可能ネック接続ゾーンCZ1703及び左利きモード用接触感知ネック1704として示されるネック1704と右利きモード用ペア・スイッチ・ネック1705として示されるネック1705を含む対応する入力/出力ゾーンI/Oネック、入出力ゾーン及び対応するモジュールI/O1706、「フレット・エミュレータ」又は接触・圧力感知式ネック入力小区画ペアNIS1707、スイッチ、キー、ボタン又はタッチパッドであるネック入力小区画ペアNIS1708、ロゴ接続ゾーンCZ1710、及び、図17Dには固定又は取り外し可能で、交換可能で、電子又は非電子で、通電可能で(照明又はその他の電気利用のため)、パーソナライズされた識別子、標準又はカスタマイズ可能なロゴ又は形状1711が含まれる。
図18には、管楽器703の背面が示され、本体1700内の電子機器、回路基板、システム及び周辺機器へのアクセス用の着脱可能パネルとしてアクセス・パネル1801が表され、ネックを示す符号1704又は1705は参考のために示されている。
図19は、入出力ゾーン及び対応するモジュールI/O1901、入出力ゾーン及び対応するモジュールI/O1902(単数又は複数)を含む管楽器703の側面図であり、本体1700及びネックを示す符号1704又は1705は参考のために示されている。
図20は、管楽器703の別の側面図であり、本体1700、ネックを示す符号1704又は1705及びモジュールI/O1902は参考のために示されている。
管楽器703の別の側面図を示す図21には、ネック1704又は1705は有節でつなぐことができる又はユーザに向かって下方へ最大90度(90°)まで回転することができ(即ち、符号2001で示す回転度)、本体1700は参考のために示されている。
図22Aには、フィンガ701、弓702又は管楽器703用と共に用いられる周辺機器の入出力装置指定ゾーンI/Oペダル704が示され、電子機器及びその他の機能とシステムが本体2200に収容されており、1つ以上のゾーン及び対応するボタン、スイッチ、キー、モジュール又はその他の入力メソッド又は出力装置が、スイッチ2201とされている。
2202(図22B参照)には、本体2200の底面が示されている。ペダル内部へのアクセス用の着脱可能パネル2203が、パネル2202上に示されている。
図22C〜22Fには、それぞれ側面2204の第1の側面図、側面2205の第2の側面図、側面2206の第3の側面図及び側面2207の第4の側面図であるペダル704の4つの側面図が示されている。各側面2204、2205、2206、2207は、入出力モジュールI/O2208を有してもよい。
より詳細には、本発明のフィンガ701、弓702、管楽器703及びペダル704は、音楽的パラメータ(音色又は音響)を変更する入力及び出力のシステムを含むことができる。フィンガ701、弓702、管楽器703及びペダル704は、入力、出力、インターフェース、制御装置、オペレーティング・システム、処理、記憶装置、メモリ、ソフトウェア、ファームウェア、相互接続、標準及び独自仕様のプロトコル、電力供給及び電池部品、有線及び無線接続、及び更新可能なソフトウェア及び/又はファームウェア、及び、従来の楽器、システム及び音を模倣するだけでなく、従来の楽器では不可能であった入力及び出力が可能なアップグレード可能システムに相当する。この能力を達成するには、以下の要素が必要となる。
図7A〜7Fでは、フィンガ701、弓702、管楽器703及びペダル704は、本発明の例示的な態様に係るシステムを含むことができる共通要素を有する。
図8A〜8H、12A〜12H、17A〜17D及び22A〜22Fは、それぞれ本体800、1200、1700及び2200を示し、これらは本発明のフィンガ701、弓702、管楽器703及びペダル704の主要なシステム構成要素を収容するよう設計することができる。
システムの構成要素としては、固定又は着脱可能な入力、出力、インターフェース、制御装置、オペレーティング・システム、処理、記憶装置、メモリ、ソフトウェア、ファームウェア、相互接続、標準及び独自仕様のプロトコル、電力供給及び電池部品、有線及び無線接続、及び更新可能なソフトウェア及び/又はファームウェア及びアップグレード可能な機能を含むが、これに限定されない。本発明の図8A〜図21に関する図面と説明に詳述される構成要素を備えるシステムとして製造される場合のフィンガ701、弓702及び管楽器703は全ての構成要素と共に製造され、左右どちらの利き手のユーザの設定と組み立てにも適するように対称に構成される。
図7A〜7Fにおいて、フィンガ701、弓702、管楽器703及びペダル704の入力及び出力は、それぞれ入力出力ゾーンI/O801、1201及び1701及び入出力ゾーンI/O2201(図22A〜22F)を含む。これら部分では、I/O801、I/O1201に対し主に指を使って入力する方法に指定される弦810、タッチパッド811及びキー812と、I/O1201に対し主に図16の特定の弓を使って入力する方法に指定される弦1210及びタッチ・バー1211と、I/O1701に対し主に口又は空気の吹き込みを使って入力する方法に指定されるマウスピース1709と、片足又は両足を使って入力する方法に指定されるI/O2201を利用している。
着脱可能モジュールとして設計される場合、弦810、タッチパッド811、キー812、弦1210、タッチ・バー1211及びマウスピース1709は、モジュールに組み込まれたシステム又は知能を有し、これにより、本体800、1200及び1700内のシステムは、左又は右利きの指定及び模倣する従来楽器の種類を含むがこれに限定されないモジュールの複数のパラメータを認識することができる。
本体800、1200、1700及び2200の正面又は上部もまた、専用又はプログラム可能な入力又は出力を有することができる入出力ゾーン802、1202、1702及び2201をそれぞれ含む。機能性、サイズ、入力又は出力の数などを対象とする多くの実施形態が考えられるが、I/Oゾーン802、1202、1702及び2201は、主に指を使って入力する方法として指定される。
また、本体800及び1200の正面も、ハンドル8041又は顎当て1241と連動した入出力機能用の接続ゾーンCZ804及び1204をそれぞれ含む。
本体800、1200、1700及び2200の裏側(例えば、図9、13、18及び22参照)には部品パネル901、1301、1801及び2201が含まれており、図8、12、17、及び22に示される本体800、1200、1700及び2200内部に埋め込まれた着脱可能なシステムにそれぞれアクセスすることができるようになっている。
図8A〜8H、12A〜12H、17A〜17D及び22A〜22Fには、本体800、1200、1700及び2200の側面がそれぞれ示される。図10、11、14、15、19、22及び22C〜22Fには、専用又はプログラム可能な入力又は出力を有する入出力ゾーン1002、1402、1902及び2208がそれぞれ示される。機能性、サイズ、入力又は出力の数などを対象とする多くの実施形態が考えられるが、入出力ゾーン1002、1402、1902及び2208は、主に指を使って入力する方法として指定される。
本体800及び1200の正面には、それぞれ接続ゾーンCZ804及び1204が示されている。ハンドル8041がフィンガ701上で主に手及び指を使って入力する方法に及び指定されている場合、又は、顎当て1241が弓702上で主に頤、頬又は顎を使って入力する方法に指定されている場合、接続ゾーンは、ピッチ・ベンドに関する入力を行うという第一の役割がある。接続ゾーンには、一連の想定された入出力モジュールを使った機能を追加してもよい。
図21は管楽器703を示し、本体1700がCZ1703でネック1704及び1705に有節でつなぐことができる、又は、カンチレバーのように一端がユーザに向かって下方に最大90度(90°)まで飛び出すことができる、及び/又は、ユーザがネック1704及び1705の位置を選択して容易にカスタマイズできるような2001で回転させることができることを示す。
図8A〜8H、12A〜12H及び17A〜17Dでは、I/Oネックとして、ネック8051、8052、8061及び8062;1251、1252、1261及び1262;1704及び1705が、それぞれ、フィンガ701の接続ゾーンCZ803、弓702のCZ1203、管楽器703のCZ1703に対応するものとされている。I/Oネックは、主に指を使って入力する方法に指定されている。
I/Oネックを着脱可能に設計及び指定する場合、ネック8051、8052、8061及び8062;1251、1252、1261及び1262;1704及び1705は、ネック内に組み込まれたシステム又は知能を有し、これにより、本体800、1200及び1700内のシステムは、左又は右利きの指定、模倣する従来楽器の種類、通電又は非通電、点灯又は非点灯、模倣する従来楽器の種類、I/Oネック入力システム(NIS)の種類、第1のNIS808、1208及び1707、第2のNIS809、1209及び1708、及び入出力ゾーン807、1207、1706用のプログラミング・インターフェース・プロトコルを含むがこれに限定されないモジュールの複数のパラメータを認識することができる。
I/Oネックを着脱不可能に設計及び指定する場合、ネック8051、8052、8061及び8062;1251、1252、1261及び1262;1704及び1705は、ネック8051、8052、8061及び8062;1251、1252、1261及び1262;1704及び1705内に組み込まれる機能、システム及び構成部品が同じである場合と同じでない場合がある。
図10、14及び19において、第3の入出力ゾーン1001、1401及び1901用のプログラミング・インターフェース・プロトコルは、専用又はプログラム可能な、固定された又は着脱可能な入力又は出力を有することができる。機能性、サイズ、入力又は出力の数などを対象とする多くの実施形態が考えられるが、第3のI/O1001、1401及び1901は主に指を使って入力する方法として指定される。
図8A〜8H、12A〜12H及び17A〜17Dには、ネック8051、8052、8061及び8062;1251、1252、1261及び1262;1704及び1705を含む第2のI/Oネックが示される。参照されたネックは、本体800、1200及び1700に固定されるものとして、又は、着脱可能なモジュールとして、指定及び製造することができる。ネック8051、8052、8061及び8062;1251、1252、1261及び1262;1704及び1705が固定ネック又は両端で着脱可能なネックの場合の、ロゴ813、1213又は1710を含むロゴ用の接続インターフェース、又は、プログラミング、左又は右利きの指定、模倣する従来楽器の種類、通電又は非通電、本体800又は1700及び接続ゾーンCZ One 803、1203又は1703から離れた端部で模倣する従来楽器の種類を含むがこれに限定されない入出力機能が示される。
図7A〜22Fの本発明を更に詳細に参照すると、音楽又は音を生み出すためのシステム、方法論及び技術は、本発明の例示的な態様に特有のものである。フィンガ701、弓702及び管楽器703(即ち、図7A〜7C参照)は、入出力の部門において格差と独自性を維持している。
図8Aに示す弦810においては、「弦ベースの」モジュールが第1のI/O801の位置に示されており、様々な「弦」構成が想定される。バリエーションとしては、弦の本数、ゲージ及び間隔のバリエーションや、好適な実施形態では4本以上の弦のアナログ又はデジタル作動の識別を含むことができる。バリエーションには、マンドリン、バンジョー、ギター及びベースギターを含むがこれに限定されない従来楽器の模倣や、コントラバス、チェロ、ハープ又はバイオリンなどのクラシックの弦楽器の運指の入力に基づく模倣が含まれるが、これに限定されない。
タッチパッド811は、ユーザが各種入力演奏モードにプログラムすることができるプログラム可能「接触感知」パッドである。キー812は、「ピアノ」型の鍵盤構成を示しており、従来の「ピアノ」の鍵盤配置や、キー812で図示する本発明のフィンガ701の特定の種類の「ピアノ」の鍵盤配置
を具現化する。
弦810、タッチパッド811、キー812及びその他の将来的に可能性のある実施形態のモジュールは、第1のI/O801と連動する埋め込み処理装置又は知能エレクトロニクスを有し、これにより、入力モジュールの種類、模倣する楽器の種類、左又は右利きのモードの選択及び将来的に考えられるその他のバリエーションを特定することができる。
図12A〜12Fでは、弦1210が、「弦ベースの」モジュールを含むものとして第1のI/O1201の位置に示されており、様々な「弦」構成が想定される。バリエーションには、弦の本数、ゲージ及び間隔のバリエーションや、好適な実施形態では4本以上の弦のアナログ又はデジタル作動の識別が含まれる。バリエーションには、バイオリン、フィドル、ビオラ、チェロ、コントラバスなどを含むがこれに限定されない従来楽器の模倣が含まれるが、これに限定されない。
タッチ・バー1211は、ユーザが各種入力演奏モードにプログラムすることができるプログラム可能「タッチセンサ」バーである。弦1210、タッチ・バー1211及びその他の将来的に可能性のある実施形態のモジュールは、第1のI/O1201と連動する埋め込み処理装置又は知能エレクトロニクスを有し、これにより、入力モジュールの種類、模倣する楽器の種類、左又は右利きのモードの選択及び将来的に考えられるその他のバリエーションを特定することができる。
図17A〜17Dでは、マウスピース1709が、管楽器モジュールとして第1のI/O1701の位置に示されており、様々な管楽器構成が想定される。バリエーションには、フレンチホルン、トランペット、トロンボーン及びチューバ、ファゴット、クラリネット、フルート、オーボエや、サックス、ハーモニカなどを含むがこれに限定されない従来の管楽器の種類の模倣が含まれる。マウスピース1709及びその他の将来的に可能性のある実施形態のモジュールは、第1のI/O1201と連動する埋め込み処理装置又は知能エレクトロニクスを有し、これにより、入力モジュールの種類、模倣する楽器の種類及び将来的に考えられるその他のバリエーションを特定することができる。
図8A〜8Iの弦810、タッチパッド811及びキー812、図12A〜12Hの弦1210及びタッチ・バー1211、及び、図17A〜17Dのマウスピース1709では、本発明の第1の入出力セクションは、音のバリエーションを生み出すためのその方法論及び入力パラメータにおいて従来の楽器と最も類似している。
図8A〜8I、12A〜12H及び17A〜17Dのフィンガ810、タッチパッド811及びキー812、弦1210、タッチ・バー1211及びマウスピース1709は、音の強さ、持続時間、位置の変化、速度、圧力、リズム、弦弾きの/キーボード演奏の/運弓の/吹奏のパターン、ピッチ・ベンド、ビブラート、トレモロ、消音、爪弾き、スラッピング及びブザー音などを含むがこれに限定されない音生成パラメータの入力を制御するために使用される第1のI/O入力として示される。
本発明の第2の入出力セクションは、ネック2051、2052、2061及び2062、6051、6052、6061及び6062、1104及び1105をはじめとするネックを含む(図2A〜2I、6A〜6H及び11A〜11D参照)。このセクションで音のパラメータを変更するための方法論は、他のどんな従来の楽器や従来のシンセ楽器とも根本的に異なる。
従来の楽器とは異なり、図7A〜7Bの本発明のフィンガ701及び弓702の第2のI/Oセクションの入出力方法論のシステムは、実質的に同一であってもよい。図7Cの管楽器703は、マウスピース1709を使用する管楽器703の第1の入力ゾーンにより、フィンガ701及び弓702と同じ入出力システム方法論を有するが、図17A〜17Dのネック1704及び1705を両手で使用することができるため、ネック1704及び1705上で2セットの対称形のNIS1707及び1708(右及び左手側)を使用することができる。
方法論のシステム・パラメータは例示的な実施形態であり、その他の実施形態も考えられる。音又は音楽のパラメータは、第1のセクションNIS808、1208及び1707、第2のNIS809、1209及び1708、第4のI/O807、1207及び1706、及び図10、14及び19の第3のI/O1001、1401及び1901を含むネック8051、8052、8061及び8062、8051、8052、8061及び8062、1704及び1705を含む図8A〜8I、12A〜12H及び17A〜17Dのネックとしての第2の入出力セクションにより変更することができる。
パラメータは、A調〜G調(倍音中心及び主和音を含む)、コード(長調、短調、シャープ、フラット、ディミニッシュド、オーギュメンテッド、スラッシュ、パワー、ドミナントを含む)、ピッチ(ハーモニックス、周波数を含む)、オクターブ(12半音)、音階(半音、全音、五音、ディミニッシュド、ダイアトニック、臨時記号を含む)、音、効果(アクセント、長く響かせる、ディストーション、強弱、フィルタ、転調、タイムベース、リバーブ、フィードバックを含む)を含むが、これに限定されない。パラメータの一部は、ユーザの能力に基づき、任意の従来楽器を超越したバリエーションで実行され、ユーザが正しい入力シーケンスを作成するのと同じ速さで実質的に全ての音のパラメータをリアルタイムで変更することができる。
図8A〜8I、12A〜12H及び17A〜17Dには、第1のNIS808、1208及び1707と第2のNIS809、1209及び1708を含む第2の入出力セクションで上記に概説したパラメータを変更するためのシステムが示される。図面は、21個の入出力小区画の例示的な実施形態を示す。これらの小区画は、完全にユーザがプログラムすることができる。
しかし、典型的な種類のプログラムは、A〜G調の主要な(主音、楽器の旋律のキー)又は副次的な(演奏されている音又は曲のキー又はメジャーコードの)入力である最初の7つの小区画(ロゴ814、1213及び1711に最も近い側)である。
第3のI/O1001、1401及び1901と連動した次の2つの入出力小区画は、コード、ピッチ及びオクターブを含むがこれに限定されないバリエーション用にプログラム可能である。次の12個の入出力小区画は、選択されたキー、半音階又は1オクターブの12半音の単音演奏用にプログラムされる。
図7Eには、最小限の例示的実施形態であるネック705が示される。ネック705には、12個の入出力小区画が示されている。入出力小区画の数が少なくなるとバリエーションが減り、特に変化の速度と巧妙さが低減しがちになるものであるが、12個の入出力小区画により、ユーザは、3つのI/O1001、1401及び1901と連動した21個の入出力小区画の全機能を得られる。入出力小区画が12個未満の実施形態も考えられるが、入力及び出力のバリエーションと演奏性に関して妥協するものとなってしまうであろう。
図7Dには、本発明の第3の入出力セクションであるペダル704が示される。ペダル704の例示的な実施形態では、図22AでI/Oスイッチ2201として更に詳しく示されている3つの個別のプログラム可能な入出力スイッチが示される。第3の入出力セクションは、第1及び第2の入力セクションの全てのパラメータを制御することができるが、別のユーザ入力(片足又は両足)を同時に潜在的ユーザの入力バリエーションに追加もする。
本発明及びその3つの入出力ゾーンにより、ユーザは、決して誤った楽音又は変奏曲を演奏することはない。ユーザは実質的に完全な音色を達成できるか、或いは、ユーザは、音楽のバリエーションの選択として、音の外れたバリエーションを選択することができる。
例えば、ユーザがCコードを選択した場合、ユーザが本発明品に費やした時間、Cコード部分の範囲内での位置、使った力、継続時間、又は、ユーザがCコードを演奏した回数に関係なく、それは常に完全なCコードである。ユーザがCコードからAm7へ切り替え、入力シーケンスが正しい場合、これも完全なAm7コードである。ユーザが単音部分に移った場合、半音階の12のバリエーションは、ユーザが現在演奏しているキーに完全に基づいている。選ばれたシーケンスやバリエーションがユーザの好むものでなかったとしても、本発明の例示的な態様においては、各バリエーションは、音色的及び音楽的に完全である。
図7A〜7D及び7Fには、デジタル電子部品ベースで、オペレーティング・システム及び支持ソフトウェアを有するフィンガ701、弓702、管楽器703、ペダル704及びクロスボウ型の弓706が示される。本発明はアンプ、サウンドボード、デジタル及びアナログ録音装置、コンピュータ、コンピュータ型キーボード、インターネット・プロトコル、Bluetooth(登録商標)又はその他の無線プロトコル、PDA、スマートフォン、その他の音楽プロトコル装置(例えば、MIDI対応機器)、USB機器、FireWire、ヘッドホン、本発明に特有のプラグインスピーカ出力モジュール、SSD憶装置及び別のフィンガ701、弓702、管楽器703、ペダル704及びクロスボウ706を含むがこれに限定されないその他の装置及び対応する配線へのデジタル及びアナログ両方の出力を意図している。
より詳細には、図7A〜22Fに示す本発明のフィンガ701、弓702、管楽器703、ペダル704及びクロスボウ706を更に参照すると、寸法、形状、材料及びバリエーションは、実質的に無限である。本発明及び発明者は、バリエーションのレベルを考察している。本発明の前述の明細書により、当業者は、その最良の形態であると現在考えられるものを製作及び使用することができると共に、当業者は、本明細書に記載の特定の実施形態、方法及び実施例はバリエーション、組み合わせ及び均等物があることを理解し、認識するであろう。よって、本発明は、上記の例示的な実施形態、方法及び実施例によってではなく、本発明の範囲及び趣旨内の全ての実施形態及び方法により限定されるものである。
要約すると、本発明の例示的な態様は、音調、音響、コード、音階、ピッチ、オクターブ及び音のバリエーションを作り出し、変更し及び終了する電子複合型又は完全にデジタル化した楽器及びシステムを提供できる。
その比類のない新規な特徴により、本発明は、音楽家や作曲家が従来の楽器に比して大幅に短時間で演奏の達人になることができる音楽装置を提供する。
本発明を一つ以上の実施形態に関して説明したが、本発明が添付の特許請求の範囲と趣旨の範囲内で変形実施が可能であることを当業者は認識するであろう。特に、当業者は、本明細書における図面が説明を意図するものであり、本発明の組み立て設計が本明細書において開示されるものに限定されることなく、本発明の範囲と趣旨の範囲内で変形できることを理解するであろう。
更に、出願人は、全ての請求項の要素の均等物を含むことを意図するものであって、本願のいずれの請求項に対する補正も補正された請求項要素又は特徴の均等物に対する全ての利益又は権利の放棄として解釈されてはならない。