JP2014523915A - 環状アルキレン尿素を合成する方法 - Google Patents

環状アルキレン尿素を合成する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、塩基性触媒の存在下で、2個の第一級アミノ基を有するジ官能性アミンAと、ジアルキルカーボネートCD及びアルキレンカーボネートCAからなる群から選ばれる脂肪族有機カーボネート成分Cとを反応させることを含む環状アルキレン尿素を合成する方法であって、ジアルキルカーボネートCD中のカーボネート基の物質量n(CD)及びアルキレンカーボネートCA中のカーボネート基の物質量n(CA)の合計量n(C)に対する、ジ官能性アミンA中の第一級アミノ基−NH2の物質量n(−NH2)の比率が、少なくとも2超である、方法、並びにこの方法により得られる生成物に関する。

Description

本発明は、環状アルキレン尿素を合成する方法、及びこの方法から得られる生成物に関する。
環状アルキレン尿素を製造する種々の方法が、J.Org.Chem.1950年、15巻、471〜474頁及び475〜480頁などの文献及び特許に記述されており、尿素とエチレンジアミンから、エチレングリコール又はエタノールアミンと尿素から、又は二酸化炭素とアンモニアからエチレン尿素を合成することが述べられている。
1886年という早い時代に、E.Fischer及びH.Kochは、E.FischerとH.Kochのレポート:Annalen、232巻、227頁(1886年)に、エチレンジアミンとジエチルカーボネート(carbonate)を180℃で加熱することによりエチレン尿素を調製することを報告した。ここに記述されるように、この反応は、封管中で行い、高温度を用いる必要があった。
米国特許第2,436,311号、米国特許第2,504,431号、米国特許第2,526,757号及び米国出願公開公報US2010/0261015A1では、1,2−エチレンジアミンと尿素の反応によるエチレン尿素の製造法が開示され、これら2つの出発材料を混合し、少なくとも240〜260℃の温度に加熱する。これらの特許文献に記述されているように、この反応は、100℃と260℃の間の温度で、大気圧又は高められた圧力で、一連の工程を経て進行するようである。反応混合物が100〜115℃に達した時に、この反応の副生物であるアンモニアの放出が始まる。この反応は、通常、170〜240℃の最終温度まで加熱を続けることにより完成する。これらの先行技術文献によれば、この反応は、無水の条件下で、または水及び/又は、エチレングリコール及びジエチレングリコールなどの、高沸点溶媒の存在下で実施可能であって、無水条件下で実施した反応に対して、水を効果的に用いた反応が収率を著しく高めることが記述され、実証されている。水は、より完全に、中間縮合生成物をエチレン尿素に転化する働きをすると信じられている。このように生成した未精製エチレン尿素は、透明水溶液を形成することなく、明らかにアルカリ性の濁った溶液となるが、精製したエチレン尿素は、水に完全に溶解する。所望の生成物エチレン尿素は、通常、水溶液から結晶化により半水和物として分離され、且つ水の質量含有率は約5〜15%である。反応体として尿素を用いるこの方法の幾つかの欠点は、水不溶性の副生物が生成すること、高温度及び高圧力条件の反応が必要になること、並びに流動性粉末でなくケークになり塊を形成する傾向がある水和エチレン尿素が生成することである。
反応体として有機カーボネートを用いるその他の方法は、200〜290℃の温度及び自然圧力下で、環状1,2−アルキレンカーボネート、即ちエチレンカーボネート又はプロピレンカーボネート、とアンモニアとの既に開示された反応(米国特許第2,892,843号)を含んでいる。
Applied Catalysis A:General、341巻(2008年)、133〜138頁に見られる最近の学術誌の論文は、酸化マグネシウムMgOのような不均一系塩基性金属酸化物触媒を用いた、エチレンカーボネートとジアミノアルカンの等量物質のエステル交換による2−イミダゾリジノンの合成を記述している。
米国特許第2,436,311号 米国特許第2,504,431号 米国特許第2,526,757号 米国出願公開公報US2010/0261015A1 米国特許第2,892,843号
J.Org.Chem.1950年、15巻、471〜474頁、及び475〜480頁 E.FischerとH.Kochのレポート:Annalen、232巻、227頁(1886年) Applied Catalysis A:General、341巻(2008年)、133〜138頁
本発明の基礎になる実験で判明したことは、塩基性触媒の存在下で、ジ官能性脂肪族第一級アミンと、ジアルキルカーボネート又はアルキレンカーボネートであることができる有機カーボネート成分との反応は、ジ官能性脂肪族アミンを化学量論的に過剰に用いた時に、良好な収量で環状アルキレン尿素を生成するということである。
それ故、本発明の中心は、2個の第一級アミノ基を有するジ官能性脂肪族アミンAと、ジアルキルカーボネートCD及びアルキレンカーボネートCAからなる群から選ばれる脂肪族有機カーボネート成分Cとを反応させることにより、環状アルキレン尿素を合成する方法であって、ジアルキルカーボネートCD中のカーボネート基の物質量n(CD)及びアルキレンカーボネートCA中のカーボネート基の物質量n(CA)の合計量n(C)に対する、ジ官能性アミンAの第一級アミノ基−NH2の物質量n(−NH2)の比率が、少なくとも2超である、方法である。
この反応は塩基性触媒の存在下で行われ、好ましくは塩基性触媒は、最近のIUPAC命名法に従った元素の周期律の1族のアルカリ金属のアルコキシド、元素の周期律の2族のアルカリ土類金属のアルコキシド、及びそれらの混合物からなる群から選ばれる。
本発明の説明では、ジ官能性第一級アミンはちょうど2個の第一級アミノ基をもつ。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
好ましいジ官能性アミンAは直鎖状、分枝状又は環状脂肪族構造−好ましくは2〜20炭素原子を有する−に結合した2個の第一級アミノ基をもつ。ジ官能性アミンAの同一分子内の2個のアミノ基は、少なくとも2個の連続する炭素原子で相互に分離されている。炭素原子の1個又は複数個はエーテル結合−C−O−C−内の酸素原子で分離されてよく、ここで、任意の2個の酸素原子は、好ましくは2個の炭素原子により分離されて、−C−O−C−C−O−C−構造を形成する。このような酸素原子の一つ又は複数は、硫黄原子で置き換えられてよい。好ましいジ第一級ジアミンAは、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、2,3−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,6−ジアミノヘキサン、ビス−(2−アミノエチル)エーテル、1,12−ジアミノ−4,9−ジオクサドデカン、並びに2,2,4−及び2,4,4−トリメチル−1,6−ジアミノヘキサンの混合物である。特に好ましいジ官能性アミンは、1,2−ジアミノエタン、1,2−及び1,3−ジアミノプロパン、1,4−及び2,3−ジアミノブタン、並びにそれらの混合物である。
さらなる実施形態では、アミンAは構造:
2N−CR12−(CR34n−(CR56m−CR78−NH2
をもち、1〜8にわたるiをもつ任意のRi基は、任意の他の前記基から独立して、H、1〜8個の炭素原子を有し且つ直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、少なくとも1個のオレフィン性不飽和で且つ1〜8個の炭素原子を有し且つ直鎖状、分枝状又は環状のアルケニル基、1〜8個の炭素原子を有し且つ直鎖状、分枝状又は環状のアルコキシ基、又はカルボキシル若しくはカルボキシルエステル基であることができ、且つn及びmは独立して0又は1であることができる。また、R3、R4、R5及びR6の1つ又は複数はハロゲン原子又は水酸基であることができる。n及びmが0の場合、C−置換エチレン尿素が反応生成物であり、例えば4,4−ジアルキルエチレン尿素又は4,5−ジアルキルエチレン尿素、4−ビニルエチレン尿素又は4−メトキシエチレン尿素である。nが1でmが0の場合、又はnが0で、mが1の場合、例えば4−メチルプロピレン尿素、5−ハロゲンプロピレン尿素、5−ヒドロキシプロピレン尿素、5、5−ジメチルプロピレン尿素、5−カルボキシプロピレン尿素、プロピレン尿素−5−カルボン酸のエチルエステル、及び5−メトキシプロピレン尿素などのC−置換プロピレン尿素が得られる。m及びnの両者が1である場合、5−ヒドロキシブチレン尿素、5,6−ジヒドロキシブチレン尿素、4−アルキルブチレン尿素、4,5,6,7−テトラアルキルブチレン尿素、及び4,7−ジメチルブチレン尿素などのC−置換ブチレン尿素が得られる。
脂肪族有機カーボネート成分Cは、アルキレンカーボネートCA、又はジアルキルカーボネートCD、又はそれらの混合物であることができる。
アルキレンカーボネートCAはジヒドロキシアルカンの環状エステルであり、好ましくは2〜6個の炭素原子を有し、エチレンカーボネート、1,2−及び1,3−プロピレンカーボネートなどである。有用なアルキレンカーボネートは、エチレンカーボネート及び1,2−プロピレンカーボネートであり、両者とも市販されている。
ジアルキルカーボネートCDは、Ra−O−CO−O−Rbの構造をもち、Ra及びRbは、同一であることができ又は異なることができ、且つ1〜12個の炭素原子を有し且つ直鎖状及び分枝状アルキル基からなる群から独立して選ぶことができる。ジメチルカーボネート及びジエチルカーボネート、並びにそれらの混合物が特に好ましい。
本発明に有用であると判明している塩基性触媒は、好ましくは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のアルコキシドであり、特に好ましくは、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、及びカリウムメトキシド,又はリチウム、ナトリウム、及びカリウムのエトキシド、及びそれらの混合物である。更なる実施形態では、アルカリ金属アルコキシド又はアルカリ土類金属アルコキシドは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物と、アルカノールとから、好ましくは水除去下で、又はアルカリ金属又はアルカリ土類金属、それらのアミド、又はそれらの水素化物と、アルカノールとの反応などで、インシチューで作成できる。
反応体の一方の成分を化学量論的に過剰に用いる時、直鎖オリゴマーの生成が促進されるので、所望の環状尿素の最高の収率は、アミン成分及びカーボネート成分を化学量論的な量で用いることにより達成するであろうと云う事を、当業者は予期するが、予想外にも、化学量論的な量を超える量の脂肪族アミンを用いることが、収率や純度などの明確な利点をもたらす事が判った。
本発明に従えば、カーボネート成分C中に存在する、ジアルキルカーボネートCDのカーボネート基の物質量n(CD)及びアルキレンカーボネートCA中のカーボネート基の物質量n(CA)の合計量n(C)に対する、脂肪族アミンA中の第一級アミノ基−NH2の物質量n(−NH2)の比率、n(−NH2)/n(C)が少なくとも2超である。
n(−NH2)/n(C)=n(−NH2)/[n(CD)+n(CA)]>2
好ましくは、この比率n(−NH2)/n(C)は、少なくとも2.2であり、特に好ましくは、少なくとも2.4であり、特段に好ましくは、少なくとも2.5である。また、この比率が、少なくとも3である時、又は特段に好ましくは、少なくとも4である時、良好な結果が得られている。
エチレンヂアミン又は1,3−ジアミノプロパンなどのジ第一級ジアミンを、カーボネート化合物と共にこの反応に用いる時、2個のアミド性N−H基を有する環状尿素が生成される。この場合は、エチレン尿素又はプロピレン尿素である。
本発明に従う方法は、好ましくは次のステップを含む:
・ジ官能性アミンA及びカーボネートCの両者を反応容器に仕込むステップ、
・随意に、溶媒を添加するステップであって、その溶媒が、1〜18個の炭素原子を有する脂肪族の直鎖状、分枝状又は環状のアルコール、2〜6個の炭素原子の直鎖状又は分枝状アルキレン鎖を有する脂肪族ジオール、アルキル基が1〜4個の炭素原子を有する任意の前記アルコールのモノアルキルエーテル、アルキル基が独立して1〜4個の炭素原子を有する任意の前記グリコールのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル、及びアルキル芳香族化合物、並びにこれらの任意の2以上の混合物からなる群から選ばれるステップ、
・混合物を0〜250℃の温度で保持するステップ、
・好ましくは撹拌下で、塩基性触媒を添加するステップ、
・更に、反応中に、反応混合物を25〜250℃の温度で保持するステップ、並びに
・生成した環状アルキレン尿素を単離するステップ。
さらなる好ましい実施形態では、溶媒、ジ官能性アミンA、及び好ましくは、触媒の混合物を反応容器に仕込み、且つ反応混合物を撹拌する混合条件下、又は管内にノズルセット又は静的混合器であることができる少なくとも1つの混合区画を含む管状ループ内で反応混合物を循環させるなどの混合条件下で、好ましくは、カーボネートCを15分から6時間のタイムスパンで添加する。従って、他の使用可能な方法は次のステップを含む:
・ジ官能性アミンA及び塩基性触媒の両者を反応容器に仕込むステップ、
・随意に、溶媒を添加するステップであって、その溶媒が、1〜18個の炭素原子を有する脂肪族の直鎖状、分枝状又は環状のアルコール、2〜6個の炭素原子の直鎖状又は分枝状アルキレン鎖を有する脂肪族グリコール、アルキル基が1〜4個の炭素原子を有する前記アルコールのいずれかのモノアルキルエーテル、アルキル基が独立して1〜4個の炭素原子を有する前記グリコールのいずれかのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル、及びアルキル芳香族化合物、並びにこれらの任意の2以上の混合物からなる群から選ばれるステップ、
・混合物を0〜250℃の温度で保持するステップ、
・撹拌下でカーボネート成分Cを添加するステップ、
・更に、反応中に、反応混合物を25〜250℃の温度で保持するステップ、並びに
・生成した環状アルキレン尿素を単離するステップ。
ジ官能性アミンA、カーボネートC、及び触媒を、任意の順序で反応容器に仕込むことができる。溶媒を用いる場合、溶媒は、反応体及び触媒を添加する前に仕込むことができ、又はこれらの任意のものと一緒に添加でき、又は最後に添加することもできる。少なくとも空気の一部を、窒素又はその他の不活性ガスで置換することが好ましい。好ましくは、反応混合物を加熱し、反応混合物から抜き取ったサンプルで証明されるように、反応が本質的に完了するまで継続する。次に、カーボネート成分Cから放出されたアルコール、及び過剰のアミンAを、好ましくは減圧下で、蒸留により除去することができる。次に、生成した環状アルキレン尿素を単離する。
溶媒を使用し、且つ環状アルキレン尿素がその溶媒に溶解しない場合、反応生成物は、過剰のアミン除去前又は除去後に、濾過により沈殿物として分離することが好ましく、且つアルコールは、減圧下で、蒸留除去することが好ましい。次に、この沈殿をさらなる溶媒で洗浄することができる。溶媒を使用し、且つ環状アルキレン尿素がこの溶媒に顕著に溶解する場合に、この溶媒を部分的に又は完全に除去することにより環状アルキレン尿素を回収することができ、又は環状アルキレン尿素は、非溶媒を添加することにより、又は両方の手段を組み合わせることにより溶液から沈殿させることが可能である。
物質が、周囲温度(20℃)で溶媒に顕著に溶解しない場合に、この物質は特定の溶媒に「溶解しない」と云われる。「顕著に溶解しない」とは、問題の物質と平衡状態にある溶媒に溶解した問題の物質の質量含有率が、好ましくは10%以下である事を意味する。
溶媒を使用しない場合には、過剰アミン及びアルコールを減圧下で蒸留除去した後に、残存固体を1種又は複数種の前記溶媒で洗浄する。
通常、洗浄した沈殿物は90%超の純度である。更なる精製のために、好ましくは、更なる洗浄ステップ、再結晶化、溶融結晶化、又は水に環状アルキレン尿素を溶解しイオン交換法又は吸着法により精製できる溶液形成を使用できる。残留した未反応のジ官能性アミンは、イオン交換樹脂による処理で除去可能である。
最も好ましい方法は、アミンA、カーボネート成分C及び触媒を反応溶器に仕込むこと、随意に、後述するような溶媒を添加すること、随意に、空気を窒素又はその他の不活性ガスで少なくとも部分的に置換すること、並びに混合物を0〜250℃の間の反応温度に保持することにより行う。上限温度は、還流を可能にするために、又は分留を維持して環状尿素を反応副生物から分離するために選ぶことが好ましい。
塩基性触媒は、反応体と共に添加することができ、又は仕込んだ反応体混合物に徐々に添加することが好ましく、又は予備加熱した反応体に10分から60分の間の時間をかけて、撹拌下に徐々に添加することが好ましい。次に、反応混合物の加熱及び撹拌を継続し、カーボネート成分Cから生成したアルコール又はジオールの量により示されるように、反応が本質的に完了するまで継続する。次に、過剰アミンA、及びカーボネート成分Cから放出されたアルコール又はジオールを減圧下で蒸留により分離し、残渣を濾過し、生成した環状アルキレン尿素を単離する。
代わって、溶媒を反応体に添加することができる。この溶媒は、n−ブタノール又はイソプロパノールなどの、1〜18個の炭素原子を有する脂肪族の直鎖状、分枝状又は環状のアルコール、エチレングリコール又は1,2−プロピレングリコールなどの、2〜6個の炭素原子の直鎖状又は分枝状のアルキレン鎖を有する脂肪族グリコール、アルキル基が1〜4個の炭素原子を有する任意の前記アルコールのモノアルキルエーテル、メトキシプロパノール又はエトキシブタノール又は1,4−ジメトキシブタンなどの、アルキル基が独立して1〜4個の炭素原子を有する任意の前記のモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル、トルエンやキシレンやエチルベンゼン及びメチルナフタレンなどの、アルキル芳香族化合物又はそれらの混合物、並びにこれらの任意の2以上の混合物からなる群から選ばれる。溶媒は、任意の出発材料又は所期の最終生成物と反応しないように、反応条件下で不活性であるように選ぶ。
一つの手法では、過剰のジ官能性アミン及び反応で生成したアルコールを、例えば減圧下で蒸留除去する。冷却すると、アルキレン尿素は、通常凝固し、又は溶媒が存在する場合は、溶媒から分離する。このような溶媒は、アルキレン尿素を僅かに溶解するか又はまったく溶解しないように選ぶ。また、冷却後に環状アルキレン尿素が固体を形成するならば、反応混合物を濾過することにより、未反応アミンや生成したアルコールから環状アルキレン尿素を分離することができる。ジメトキシエタンのような脂肪族エーテル、またはトルエン、キシレン、又は場合により、「ソルベントナフタ」として販売されているメシチレン及びクメンとそれらの混合物などのアルキル芳香族化合物が特に適している。固形生成物の場合、濾過による分離が最良の結果をもたらし、前記溶媒にほとんど溶解しない固形アルキレン尿素を除去する。アセトン及びメチルイソブチルケトンのようなケトン類は、反応時に溶媒として使用することができないが、分離した環状アルキレン尿素を洗浄する時には有用であることが判明した。
特許請求した本発明の重要な利点は、反応中に本質的に水が存在しないことであり、最終生成物中の水は低濃度である。エチレン尿素及びプロピレン尿素など、環状尿素が周囲温度(20℃)で固体である場合、この方法により流動性固体として環状尿素を得ることができ、且つ凝集体を形成する傾向がない流動性プリルの形態で環状尿素を得ることができる。最終生成物中の水の質量含有率は、5%以下であり、且つ好ましくは1%以下であることが判明している。
下記の例で本発明をさらに説明するが、これに限定するものではない。
下記の分析手段を用いた。
13C−NMR:サンプルを分析用D2Oに溶解し、溶質の質量含有率が10%である溶液を作成した。「quant2−45」法により、10mmPABBOプローブを用いてBruker Avance II 400NMR分光計上にNMRスペクトルを得た。10〜30秒の増加したD1遅れでカルボニルピークに対して良好に測定できた。
GC/MS条件:サンプルをアセトニトリルに溶解して、溶質の質量含有率が0.5%である溶液を作成した。注入部の温度を225℃にした。カラム温度を当初175℃にして、200℃に達するまで20K/分で昇温した。1mL/分の一定のヘリウム流を用いた。
FTIR:Digilab 7000e FTIR分光計のサンプル室に装填したDuraScope単発反射ダイアモンドATRアクセサリーを用いて、赤外線スペクトルを得た。
(実施例)
これらの例において、また残余の明細書において、下記の定義を適用する。
「純度」は、(出発物質として使用される時)使用される物質の質量に対する、又は(反応生成物中に存在する時)得られる材料の質量に対する、所望の製品の質量の比率であり、通常は「%」又はcg/gで表す。
「濃度」(strength)は、溶液Sにおける溶質Bの質量含有率WBであって、溶液の質量mSに対する、溶質Bの質量mBの比率として計算し、通常は「%」又はcg/gで表す。
「収率」は、化学反応又は物理化学工程において、副反応に起因する全ての逸失又は反応生成物を単離する間に発生する逸失生成物がない場合に予測される反応生成物の質量に対する、得られる所望の反応生成物の質量の比率である。
(例1)
本発明に従って、下記の方法により生成物を調製した。
120.6g(2モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)及び45.45g(0.5モル)のジメチルカーボネート(純度99%)を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。10.8g(0.05モル)の25%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、混合下で反応混合物に徐々に添加した。発熱が観察され、外部冷却をすることなく60℃への温度上昇が記録された。1時間混合した後、温度を徐々に115℃に上昇させ、1時間続けた。この期間に留出液流を集めた。反応混合物を冷却した時に、白色沈殿物が生成した。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮して、メタノール及びその他の揮発性材料を除去し、且つ沈殿物をアセトンで洗浄した。得られた生成物を13C−NMRで分析して、エチレン尿素であることが判り、純度94%且つ収率80%であった。分離した生成物は、Karl Fischer−滴定で測定したところ、水の質量含有率1%未満であり、且つGC/MSで測定したところ、残留エチレンジアミンの質量含有率250mg/kgであった。
(例2)
本発明に従って、下記の方法により生成物を調製した。
96.48g(1.6モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、36.36g(0.4モル)のジメチルカーボネート(純度99%)及び25.05g(0.4モル)のエチレングリコールを、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。発熱が観察され、63℃への温度上昇が記録された。1時間後、7.2g(0.04モル)の30%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、撹拌下で反応混合物に徐々に添加した。温度を徐々に95℃に上昇させ、2時間保持した。反応混合物を冷却した時に、白色沈殿物が生成した。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮して、メタノール及びその他の揮発性材料を除去し、且つ沈殿物をアセトンで洗浄した。分離した生成物を13C−NMRで分析して、エチレン尿素であることが判り、純度89%且つ収率81%であった。
(例3)
本発明に従って、下記の方法により生成物を調製した。
96.48g(1.6モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、36.36g(0.4モル)のジメチルカーボネート(純度99%)及び36.36g(0.4モル)のエチレングリコールジエチルエーテルを、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。発熱が観察され、55℃への温度上昇が記録された。1時間後、7.2g(0.04モル)の30%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、撹拌下で反応混合物に徐々に添加した。温度を徐々に95℃に上昇させ、2時間保持し、その後110℃にし、且つ留出液を集めた。反応混合物を冷却した時に、白色沈殿物が生成した。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮して、メタノール及びその他の揮発性材料を除去し、且つ沈殿物をアセトンで洗浄した。分離した生成物を赤外分光光度計で分析して、エチレン尿素であることが判り、収率80%、且つ水の質量含有率1%未満であった。
(例4)
本発明に従って、下記の方法により生成物を調製した。
120.6g(2モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、45.5g(0.5モル)のジメチルカーボネート(純度99%)、46.5g(0.5モル)のトルエン、及び10.8g(0.05モル)の25%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温で混合した。発熱が観察され、56℃への温度上昇が記録された。1時間後、温度を徐々に95℃に上昇させ、2時間保持し、その後110℃にし、留出液を集め、次に温度をさらに120℃に上昇させ、2時間保持した。反応混合物を冷却した時に、白色沈殿物が生成した。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮して、メタノール及びその他の揮発性材料を除去し、且つ沈殿物をアセトンで洗浄した。分離した生成物を13C−NMR分光器で分析して、エチレン尿素であることが判った。その溶融温度は135℃であり、且つ水の質量含有率は、Karl Fischer−滴定により0.4%であることが判った。収率は90%であった。
(例5)
本発明に従う生成物を下記の方法により調製した。
60.3g(1モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、45.45g(0.5モル)のジメチルカーボネート(純度99%)、92.93g(1モル)のトルエン、及び4.5g(0.025モル)の30%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温で混合した。発熱が観察され、53℃への温度上昇が記録された。1時間後、温度を90℃に上昇させ、留出液を集め、次に温度を徐々に120℃に上昇させ、2時間保持し、その間に留出液を集めた。反応混合物を冷却した時に、白色固体が生成した。生成物をトルエンで洗浄した。分離した生成物を13C−NMRで分析して、エチレン尿素であることが判った。
(例6)
本発明に従う生成物を下記の方法により調製した。
60.3g(1モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、45.45g(0.5モル)のジメチルカーボネート(純度99%)、92.93g(1モル)のトルエン、及び4.5g(0.025モル)の30%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。発熱が観察され、55℃への温度上昇が記録された。1時間後、温度を90℃に上昇させ、還流冷却器で2時間保持した。反応混合物を冷却した時に、白色固体が生成した。生成物を濾過して、トルエンで洗浄した。分離した生成物を13C−NMRで分析して、エチレン尿素であることが判った。純度は97%であり、且つ水の質量含有率は、Karl Fischer−滴定で測定した時、0.4%であった。残留エチレンジアミンの質量含有率は、150mg/kgであることが判った。生成したエチレン尿素の溶融温度は135℃であった。収率は90%であった。この生成物をアセトンで更に洗浄した時、生成物の純度は99.9%であり、且つ残留エチレンジアミンの質量含有率は100mg/kgであった。この生成物は流動性固体であった。
(例7)
本発明に従う生成物を下記の方法により調製した。
120.6g(2モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、90.91g(1モル)のジメチルカーボネート(純度99%)、及び9.0g(0.05モル)の30%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温で混合した。発熱が観察され、60℃への温度上昇が記録された。1時間後、温度を徐々に95℃に上昇させ、2時間保持し、その後110℃にし、留出液を集め、次に温度を120℃に上昇させ、2時間保持した。反応混合物を冷却した時に、白色沈殿物が生成した。生成物を濾過し、アセトンで洗浄した。分離した生成物を13C−NMRで分析して、97%超の純度のエチレン尿素であることが判った。
(例8)
本発明に従って、下記の方法により生成物を調製した。
72.36g(1.2モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、36.36g(0.4モル)のジメチルカーボネート(純度99%)、及び42.83g(0.4モル)のキシレンを、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温で混合した。発熱は観察されず、室温(23℃)で1時間後、4.32g(0.02モル)の30%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を徐々に添加した。発熱が観察され、65℃への温度上昇が記録された。1時間後、温度を徐々に95℃に上昇させ、2時間保持し、その後110℃にした。97.5℃で反応混合物が還流し始めて、混合物を2時間還流下に置いた。反応混合物を冷却した時に、白色沈殿物が生成した。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮して、メタノール及びその他の揮発性材料を除去し、且つ沈殿物をメチルイソブチルケトンで洗浄した。分離した生成物を、GC/MSで分析して、エチレン尿素であることが判った。
(例9)
本発明に従って、下記の方法により生成物を調製した。
120.6g(2モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)及び44.44g(0.5モル)のエチレンカーボネート(純度99%)を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温で混合した。発熱は観察されなかった。1時間後、10.8g(0.05モル)の25%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、撹拌下で反応混合物に徐々に添加した。温度を95℃に徐々に上げ、2時間保持した。反応混合物を冷却した時、白色泥状物が生成した。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮し、生成物を濾過により分離し、アセトンで洗浄した。分離した生成物を13C−NMRで分析して、残留エチレングリコールの存在と共に、エチレン尿素であることが判った。
(例10(比較))
241.2g(4モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)及び90.91g(1モル)のジメチルカーボネート(純度99%)を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。混合1時間後に、温度を徐々に115℃に上げ、且つ1時間保持した。この期間に、留出流を集めた。反応混合物を冷却した時、沈殿物は生成しなかった。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で濃縮し、沈殿物をアセトンで洗浄した。生成物を赤外分光光度計で分析し、有意でない量のみのエチレン尿素を含むことが判った。例1の生成物と異なりこの生成物は200℃超の溶融温度を示し、且つエチレン尿素が水に容易に溶解するのに反して、この生成物は水に部分的に溶解するに過ぎなかった。
(例11(比較))
下記の方法で生成物を調製した。
30.15g(0.5モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)及び90.91g(1モル)のジメチルカーボネート(純度99%)を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。4.32g(0.01モル)の25%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、撹拌下で反応混合物に徐々に添加した。発熱は観察されなかった。1時間後、温度を77℃の還流温度に上げた。この温度で2時間撹拌後、反応混合物を徐々に90℃に加熱し、留出液を除去した。この時、フラスコは白色固体で満たされ、撹拌できなかった。この材料をアセトンで希釈し、濾過した。残留固体化合物を赤外分光光度計で分析したところ、有意な量のエチレン尿素は見あたらなかった。例1の生成物と異なり、この生成物は水に部分的に溶解するに過ぎず、且つ150℃超の溶融温度であった。
(例12(比較))
下記の方法で生成物を調製した。
12.06g(0.2モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、20.00g(0.22モル)のジメチルカーボネート(純度99%)及び181.9gのトルエンを、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。4.32g(0.1モル)のナトリウムメトキシドのメタノール溶液を、混合下で反応混合物に徐々に添加した。発熱が観察され、58℃への温度上昇が記録された。1時間後、温度を80℃に上昇させ、過剰のジメチルカーボネートを還流させた。さらなる2時間後に、留出液を集めた。反応混合物を室温に冷却した時、白色沈殿物が生成した。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮し、且つ残留固体をアセトンで洗浄した。生成物を赤外分光光度計で分析したところ、エチレン尿素は見出せなかった。生成物は部分的に水に可溶性であり、250℃の溶融温度であった。
(例13(比較))
下記の方法で生成物を調製した。
120.6g(2モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)及び44.44g(0.5モル)のエチレンカーボネート(純度99%)を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、室温(23℃)で混合した。発熱は観察されず、且つ温度を50℃に上昇させた。反応1時間後、温度を徐々に120℃に上昇させた。この温度でさらに2時間混合した後、続いて冷却した時、沈殿物はなかった。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮した。残留した生成物は、水溶性であり且つ部分的にアセトン可溶性であった。生成物を赤外分光光度計で分析したところ、エチレン尿素は見出せなかった。
(例14(比較))
非特許文献3に記載の方法で生成物を調製した。
18.0g(0.3モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)、26.4g(0.3モル)のエチレンカーボネート(純度99%)、118.35g(2.57モル)のエタノール及び3.96g(0.1モル)のMgOを、窒素パージ下で反応容器に仕込み、且つ40℃で混合した。1時間後、温度を徐々に95℃に上昇させ、且つ2時間保持した。固体反応生成物を加温濾過により分離した。この生成物を、GC/MSで分析して、エチレン尿素の収率が5%に過ぎないことが判った。
(例15(比較))
非特許文献2に記載の方法で生成物を調製した。
60.3g(1モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)及び119.19g(1モル)のジエチルカーボネート(純度99%)を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、且つ室温(23℃)で混合した。発熱は観察されなかった。反応混合物を50℃で1時間保持した後、温度を徐々に120℃に上昇させ、且つ反応混合物を還流冷却器で1時間保持した。88〜110℃の温度間隔で蒸留した時溶液は曇った。その後、温度を120℃に上昇させ、2時間保持した。溶液は透明になり、沈殿物はなく、溶液は透明のまま留まった。反応混合物を95℃、減圧(25kPa)下で蒸留することにより濃縮した。残留生成物を赤外分光光度計で分析したところ、エチレン尿素は見出せなかった。この反応の生成物は水に不溶性であるが、アセトン可溶性である。
(例16(比較))
下記の方法で化合物を調製した。
60.3g(1モル)のエチレンジアミン(純度99.5%)及び119.19g(1モル)のジエチルカーボネート(純度99%)を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、且つ室温で混合した。発熱は観察されなかった。1時間後、21.6g(0.1モル)の25%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、撹拌下で反応混合物に徐々に添加した。発熱が観察された。反応混合物を50℃で1時間保持し、その後温度を徐々に90℃に上昇させ、反応混合物をこの温度で還流冷却器に1時間保持した。88〜110℃の温度で蒸留した時、白色沈殿が生成し始めた。次にこの温度を120℃に上昇させ、2時間保持した。殆ど溶媒を含まない白色沈殿物が生成した。残留生成物は、水不溶性、且つアセトン不溶性であり、200℃超の溶融温度であった。有意な量のエチレン尿素は見あたらなかった。
(例17)
本発明に従う生成物を下記の方法により調製した。
74.49g(1.0モル)の純度99.5%のジアミノプロパン、45.45g(0.5モル)の純度99%のジメチルカーボネート、及び4.5g(0.05モル)の30%ナトリウムメトキシド濃度のメタノール溶液を、窒素パージ下で反応容器に仕込み、且つ室温(23℃)で混合した。発熱が観察された。反応混合物を、55℃以下の温度で冷却し続けた。次に、温度を徐々に90℃に上昇させ、且つ4時間保持した。NMR分光計で確認したところ、プロピレン尿素(トリメチレン尿素、3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン)からなる白色沈殿物が生成していた。

Claims (22)

  1. 塩基性触媒の存在下で、2個の第一級アミノ基を有するジ官能性脂肪族アミンAと、ジアルキルカーボネートCD及びアルキレンカーボネートCAからなる群から選ばれる脂肪族有機カーボネート成分Cとを反応させることにより、環状アルキレン尿素を合成する方法であって、ジアルキルカーボネートCD中のカーボネート基の物質量n(CD)とアルキレンカーボネートCA中のカーボネート基の物質量n(CA)の合計量n(C)に対する、ジ官能性アミンAの第一級アミノ基−NH2の物質量n(−NH2)の比率が、少なくとも2超である、方法。
  2. 前記方法が、元素の周期律の1族のアルカリ金属のアルコキシド、及び元素の周期律の2族のアルカリ土類金属のアルコキシドからなる群から選ばれる塩基性触媒の存在下で行われることを特徴とする、請求項1の方法。
  3. アルコキシドがインシチューで作成される、請求項2の方法。
  4. アルコキシドが、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属アミド、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ土類金属水素化物及びアルカリ土類金属アミドからなる群から選ばれる化合物と、アルカノールとを反応させることにより作成される、請求項3の方法。
  5. ジ官能性アミンAが、2〜20個の炭素原子を有し且つ直鎖状、分枝状又は環状の脂肪族構造に結合した2個の第一級アミノ基を有することを特徴とする、請求項1〜4の一項又は複数項の方法。
  6. 脂肪族有機カーボネート成分Cが、Ra−O−CO−O−Rbの構造をもつジアルキルカーボネートCDを含むものであって、そのRa及びRbは同一であるか又は異なり、且つ1〜12個の炭素原子を有し且つ直鎖状及び分枝状アルキル基からなる群から独立して選ばれることを特徴とする、請求項1〜5の一項又は複数項の方法。
  7. ジアルキルカーボネートCDが、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート及びそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項6の方法。
  8. 脂肪族有機カーボネート成分Cが、2〜6個の炭素原子のアルキレン基を有するアルキレンカーボネートCAを含む、請求項1〜5の一項又は複数項の方法。
  9. アルキレンカーボネートが、エチレンカーボネート及び1,2−プロピレンカーボネートからなる群から選ばれる、請求項8の方法。
  10. アミンAが、
    2N−CR2−(CR34n−(CR56m−CR78−NH2
    の構造をもち、式中、1〜8の範囲のiをもつ任意のRi基は、他の任意の前記基から独立して、H、ハロゲン原子、水酸基、1〜8個の炭素原子を有し且つ直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、少なくとも1個のオレフィン性不飽和で且つ1〜8個の炭素原子を有し且つ直鎖状、分枝状又は環状のアルケニル基、1〜8個の炭素原子を有し且つ直鎖状、分枝状又は環状のアルコキシ基、又はカルボキシル若しくはカルボキシルエステル基であることができ、R3、R4、R5及びR6の1つ又は複数はハロゲン原子又は水酸基であることができ、並びにn及びmは独立して0又は1であることができる、請求項1〜9の一項又は複数項の方法。
  11. 塩基性触媒がリチウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、及びカリウムエトキシド、並びにそれらの混合物からなる群から選ばれるアルカリ金属アルコキシドであることを特徴とする、請求項1〜10の一項又は複数項の方法。
  12. ジアルキルカーボネートCD中のカーボネート基の物質量n(CD)及びアルキレンカーボネートCA中のカーボネート基の物質量n(CA)の合計量n(C)に対する、脂肪族ジ官能性アミンA中の第一級アミノ基−NH2の物質量n(−NH2)の比率が、少なくとも2.2であることを特徴とする請求項1〜11の一項又は複数項の方法。
  13. 請求項1〜12の一項又は複数項の方法であって、次のステップ:
    ・ジ官能性アミンA及びカーボネート成分Cの両者を反応容器に仕込むステップ、
    ・随意に、溶媒を添加するステップであって、その溶媒が、1〜18個の炭素原子を有する脂肪族の直鎖状、分枝状又は環状のアルコール、2〜6個の炭素原子の直鎖状又は分枝状アルキレン鎖を有する脂肪族グリコール、アルキル基が1〜4個の炭素原子を有する前記アルコールのいずれかのモノアルキルエーテル、アルキル基が独立して1〜4個の炭素原子を有する前記グリコールのいずれかのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル、及びアルキル芳香族化合物、並びにこれらの任意の2以上の混合物からなる群から選ばれる、ステップ、
    ・混合物を0〜250℃の温度で保持するステップ、
    ・撹拌下で塩基性触媒を添加するステップ、
    ・更に、反応中に、反応混合物を25〜250℃の温度で保持するステップ、並びに
    ・生成した環状アルキレン尿素を単離するステップ
    を含む、方法。
  14. 請求項1〜12の一項又は複数項の方法であって、次のステップ:
    ・ジ官能性アミンA及び塩基性触媒の両者を反応容器に仕込むステップ、
    ・随意に、溶媒を添加するステップであって、その溶媒が、1〜18個の炭素原子を有する脂肪族の直鎖状、分枝状又は環状のアルコール、2〜6個の炭素原子の、直鎖状又は分枝状アルキレン鎖を有する脂肪族グリコール、アルキル基が1〜4個の炭素原子を有する前記アルコールのいずれかのモノアルキルエーテル、アルキル基が独立して1〜4個の炭素原子を有する前記グリコールのいずれかのモノアルキルエーテル又はジアルキルエーテル、及びアルキル芳香族化合物、並びにこれらの任意の2以上の混合物からなる群から選ばれるステップ、
    ・混合物を0〜250℃の温度で保持するステップ、
    ・撹拌下でカーボネート成分Cを添加するステップ、
    ・更に、反応中に、反応混合物を25〜250℃の温度で保持するステップ、並びに
    ・生成した環状アルキレン尿素を単離するステップ
    を含む、方法。
  15. 水の質量含有率が5%未満である、請求項1〜14の一項又は複数項の方法により得られる環状アルキレン尿素。
  16. アミンAが、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,2−ジアミノブタン及び2,3−ジアミノブタンからなる群から選ばれる、請求項1〜15の一項又は複数項の方法。
  17. アミンAがエチレンジアミンであり、且つ生成した反応生成物がエチレン尿素である、請求項1〜15の一項又は複数項の方法。
  18. アミンAが1,3−プロピレンジアミンであり、且つ生成した反応生成物がプロピレン尿素である、請求項1〜15の一項又は複数項の方法。
  19. アミンAが2−ヒドロキシ−1,3−プロピレンジアミンであり、且つ生成した反応生成物が5−ヒドロキシプロピレン尿素である、請求項1〜15の一項又は複数項の方法。
  20. アミンAが2−ヒドロキシ−1,4−ジアミノブタンであり、且つ生成した反応生成物が5−ヒドロキシブチレン尿素である、請求項1〜15の一項又は複数項の方法。
  21. アミンAが2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジアミノブタンであり、且つ生成した反応生成物が5,6−ジヒドロキシブチレン尿素である、請求項1〜15の一項又は複数項の方法。
  22. 請求項1〜21の一項又は複数項の方法により得られる、流動性固体である環状アルキレン尿素。
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