JP2014520624A - 誘導加熱調理器具、および、斯かる器具の容器を作製するための方法 - Google Patents

誘導加熱調理器具、および、斯かる器具の容器を作製するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、誘導加熱に対応する調理器具(20)、および、容器を作成するための方法に関する。この器具は、食品を収納するよう成され、誘導加熱に対応する底部(9)を備える金属製基板および側面壁(4)を含む金属製容器(3)と、電気装置、および/または、電気機械装置(5)と、電気装置、および/または、電気機械装置(5)に電源を供給するために誘導加熱手段(15)により発生した磁束から電気を発生する少なくとも1つのコイル(16)とを含む。本発明によれば、コイルは、電気抵抗から少なくともある距離のところで、かつ、粘着接着剤を使用せずに、直接の金属対金属接触、ならびに、物理化学的金属交絡、および/または、結合により、底部に、すなわち、底部(9)の内表面(14a)または外表面(14b)に配設されるか、成形金属素材内または相互に接合された複数の金属層内の前記基板に埋め込まれる。

Description

本発明は、誘導加熱に対応する調理器具、および、この調理器具の容器を作製するための方法に関する。
この調理器具は、たとえば、鍋またはフライパンとすることができる容器を備え、磁場を発生する誘導加熱プレートなどの誘導加熱手段の上に置かれるよう成されている。
誘導加熱に対応する調理器具の一例は、器具の底部を少なくとも部分的に覆う追加型底部を外面または内面に有する容器を備える調理器具を開示する仏国特許第2919168号明細書(特許文献1)において記載されている。調理器具は、鋳造アルミニウムで構成され、追加型底部は、鉄を含む少なくとも1つの層を備えた多層底部であり、それにより、器具は、誘導加熱に対応する。
容器(または保護容器)が、誘導加熱手段、より正確には誘導表面の上に置かれると、容器の底部にフーコー電流が発生する。次に熱により電気エネルギーが散逸され、この容器に収納されている食品が加熱される。
国際公開第2010/080738号パンフレット(特許文献2)は、誘導加熱対応容器と、容器に固定された取っ手とを備える調理器具とを開示している。容器は、加熱手段上に置かれる容器の底部を形成する追加型基部を備える。基部は、加熱手段で形成された一次誘導子の電気エネルギーを回収するための2次誘導子の役割を果たすコイルを備える。コイルは、基部と容器との間に配設される。容器は、基部から外すことができるよう基部に載せるか、基部に接着することができる。容器の底部と、基部およびコイルで形成されたユニットとの間には、熱絶縁板が、配設される。コイルによって回収されるエネルギーにより、取っ手内に設けられた制御回路、温度センサー、表示手段および通信手段に電源を供給すること、および/または、同じく取っ手内に配設されている貯蔵要素(コンデンサーまたはバッテリー)を再充電することが可能になる。
仏国特許第2919168号明細書 国際公開第2010/080738号パンフレット 欧州特許第1991098号明細書 欧州特許第2007260号明細書
しかしながら、先行技術によるこの誘導加熱に対応する調理器具は、誘導加熱手段とコイルとの間に置かれるコイルを支持する基部など複数の要素を必要とする複雑な構成を有する。これら2つの要素が存在することにより、ユニットが重たくなり移動が困難になる。接着材により基部が容器に固定されると、何回もの洗浄および時間により生じるその老化にともない、基部が、容器から部分的にあるいは完全に外れることがある。これにより、基部の端子と容器の端子との間の電気接続の機能低下が生じる。
したがって、本発明は、これらの欠点を解決し、設計がより単純で、より使いやすく、より頑丈な誘電加熱対応調理器具を提供することを目的とする。
本発明は、誘導加熱に対応した調理器具であって、食品を収納するように成され、磁気化が可能な(すなわち誘導加熱に対応する)底部と底部の周囲に起立する側壁4とを備える金属製基板含む容器3であって、底部が、食品を収納する内面と、外部誘導加熱手段上に載架するのに成された外面とを有する、金属製容器、1つの電気装置、および/または、電気機械装置、電気装置、および/または、電気機械装置に電源を供給するために誘導加熱手段により発生した磁束から電気を発生する少なくとも1つのコイル、および、電気装置、および/または、電気機械装置(5)を備える取っ手または蓋のような容器の付属品である調理道具を備える調理器具に関する。
本発明によれば、コイルは、底部で、容器の底部の内表面または外表面に配設され、または、基板内に埋め込まれ、この基板が、成形金属材、物理化学的金属変形、および/または、結合により、少なくとも電気抵抗から離れて、粘着接着剤を使用せずに、相互に結合された複数の金属層の内部にある。
コイルは、容器の底部の外表面または内表面のうちのいずれか一方に接触するよう、外表面または内表面上に配設される。コイルは、容器の底部の外表面または内表面がコイルを支承するよう、この表面上に直接固定されるのが好ましい。
こうして本発明により、コイルを支承する基部のような追加要素を使用する必要がないので、より単純な設計の誘導加熱に対応する調理器具が提供される。したがって部品点数が少なくなる。
また、調理器具は、より使いやすく、より頑丈である。
さらに、コイルが容器の外表面上に配設されるときには、本発明により、コイルによって回収される電気エネルギー量を増加させることが可能になるが、それは、コイルが電気絶縁層で被覆されている時には、コイルが誘導加熱表面に直接、または、ほぼ直接接触しているからである。好ましくは、環状または巻線されたコイルは、特に底部に配設される。誘電加熱表面によって発生する磁気エネルギーは、中間要素によって妨害されることがない。
また、抵抗の位置の如何(埋め込み型であるか表面型であるか)にかかわらず、集中加熱を使用するケースを有利に満足させるために、電気プレート、ガス源から出る炎、容器の誘導加熱用誘導コイルのうちのいずれかを備える外部加熱源の正面に安定的に置く内部表面を有する容器の底部が、前記外部加熱源の熱に耐えるよう成され、そのために、(機械的および熱的理由から、少なくとも3つの異なる金属または金属合金層を有する)多層基板構造、および/または、少なくとも剛性強化刻印、基板の可鍛金属層、および/または、この可鍛層(内表面側)よりも硬い基板に固定される磁化可能金属製(たとえば強磁性体)のインサートを備えるようさらに推奨される。
こうすることにより、前記外部熱源のうちのどの熱源であるかにかかわらず、優れた経時強度を確保しつつ、熱的性能と機械的性能とが結びつく。
したがって、これらの可能性のうちでも、底部が補強された、および/または、誘導加熱対応の保護容器(または容器)の可能性があるが、一体構造、かつ、同一金属製素材(たとえばアルミニウム製)のこの底部および側壁は、底部の下で、磁化可能であるか強磁性体であり、より可鍛性が高い前記金属層を覆うたとえば、フェライト系鋼製の下側カップを画定するそれよりも可鍛性が高い金属層(たとえば、アルミニウム)と外部で接合される。(側壁を作製するための)パンチングと組み合わされた(多層底部を作製するための)熱間圧造は、製造技術として特に適切となることがある。
本発明は、少なくとも1つの金属層で形成されており、食品を収納するよう成されている調理器具の容器を作製するための方法にも関し、この方法は、底部と前記底部の周囲で起立する側壁とをそれが有するように容器を凹形に成形するステップを含む。
第1の実施方法によれば、凹形に成形するステップの後または前に、少なくとも1つのコイルが、容器の底部の外表面または内表面上に固定される。
好ましくは、付着法によりコイルを固定する。好ましくは、これは、外表面の下側とする。そこから、製造が実施しやすくなることが期待される。
第2の実施方法によれば、
a)底部と底部の周囲で起立する側壁とを有するように基板を凹形に成形し、
b)この凹形成形時に、コイルを基板の中に埋め込むか、
ステップa)の前または後に、基板が備えることになる2つの導電金属層の間にそのようなコイルを間置し、次に、この基板の中にコイルを埋め込むようさらに推奨される。
この第2の実施形態によれば、物理化学的金属変形、および/または、結合により、接着材を使用せずに、2つの導電金属層同士を接着することによりコイルを基板内に埋め込むことがさらに推奨される。
コイルに関するリスクなく、期待される固定の安定および製造品質を達成することができる。
好ましくは、コイルと一つまたは複数の金属層との間に電気絶縁層を間置する。
本発明のその他の特徴および長所は、完全に非限定的例として示し添付の図面を参照して行う以下の説明から明らかになろう。
本発明の一実施形態による開位置における取り外し可能な取っ手の斜視図である。 本発明の一実施形態による容器の斜視図である。 本発明の一実施形態による誘電加熱対応調理器具の長手方向断面図である。 本発明の他の実施形態による容器の斜視図である。 本発明の一実施形態による取っ手の固定爪の正面図である。 本発明の一実施形態による電気接続パッドの長手方向断面詳細図である。 容器の端子に接続されたこの電気接続パッドの長手方向断面詳細図である。 本発明の他の実施形態による凹形端子と対面する電気接続パッドの長手方向断面詳細図である。 この凹形端子に接続されたこの電気接続パッドの長手方向断面詳細図である。 本発明の一実施形態による2つのインダクタンスコイルを示す図である。 本発明の他の実施形態によるコイルを示す図である。 可能な実施形態による開位置における電動コレットを具備する取り外し可能な取っ手の長手方向断面図である。 容器の縁の端部に接続可能な端子を備える取っ手の断面図である。 可能な実施形態による容器を示す図である。 蓋を具備する容器を示す図である。15aは、この容器の端子の詳細を示す図である。 LEDを具備する容器を示す図である。 アルミニウム層とフェライト系ステンレス層とから成る2つの金属層の間に配設された電気絶縁被覆に囲まれた金属線を備える底部の横方向断面図である。 スクリーン印刷回路で形成されたコイルを備える底部の横方向断面図である。 それぞれスクリーン印刷回路で形成される2つの重なったコイルを備える底部の横方向断面図である。 他の可能な実施形態による容器を示す図である。 電気エネルギー回収コイルが配設される底部追加型容器の上部の底の垂直半断面図である。 電気エネルギー回収コイルが配設される底部追加型容器の上部の底の垂直半断面図である。 内蔵コイルを有する底部の局所図を有する変形形態を示す図である。 内蔵コイルを有する底部の局所図を有する変形形態を示す図である。
図3に示すように、誘導加熱に対応する調理器具は、食品を収納するように成され、磁気化が可能な(すなわち、誘導加熱に対応する)底部9と、底部9の周囲において(すなわち、長さ方向において)、周囲全周にわたって起立する側壁4とを含む金属製基板を備える金属製容器3を備える。底部9は、(内面14aに触れるようになる)食品を収納する内面14aと、外部誘導加熱手段15上に載架するのに適する外面14bとを有する。仏国特許第2919168号明細書(特許文献1)は、誘導加熱に対応する調理器具の一例について記述している。その他のタイプの誘導加熱に対応する調理器具も可能である。それらの調理器具は、複数の金属層を備え、その中には、少なくとも底部に対して、強磁性層がある。
調理器具は、一つの電気装置、および/または、電気機械装置5と、調理器具を把握するため容器3に固定された取っ手1とを備える。電気装置、および/または、電気機械装置5は、取っ手内に配設するか、他の位置、たとえば容器上(電気機械装置の場合)または、蓋または容器3の付属品であるその他の調理道具の上に配設することができる。
調理道具とは、容器3に対し固定であるか、取り外し可能であるか、可動である任意の容器付属品であると理解されたい。
図3の例においては、取っ手は、把握体7と、把握体7内に収納された電気装置、および/または、電気機械装置5を備える。調理器具は、誘導加熱手段により発生した磁束から電気を発生することにより電気エネルギーの回収を行う少なくとも一つのコイル16を備える。この磁束により、取っ手1の電気装置、および/または、電気機械装置に電源を供給することができる。コイル16は、容器3の底部9の外表面14b、または好ましくは他の位置、特に内表面14a上に配設される。
コイル16は、底部9の外表面14bまたは内表面14aのいずれか一方と接触している。好ましくは、コイル16は、容器の底部の外表面がコイルを支承するよう、この表面上に固定される。コイルを被覆するために保護層を設けることができる。
コイル16は、接着剤または接着材により容器の表面のうちの一つに接着されるか溶接またはその他により固定される金属線とすることができる。
好ましくは、コイル16は、容器4の底部9の外表面14bまたは内表面14a上に配設される。さらに好ましくは、コイル16は、スクリーン印刷回路を得るよう、スクリーン印刷により付着される。スクリーン印刷回路は、たとえば、銀または銅など、少なくとも一つの導電材料を備える。
有利には、コイル16は、容器3の底部9の外表面14b上に配設され、それにより誘導加熱手段15の表面の近傍とすることが可能になり、両者の間に磁気スクリーンを設ける必要がなくなる(PTFEまたはエナメル層は、そのようなスクリーンを構成しないため使用することが可能である)。
コイル16は、エナメル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、セラミックまたはラックとすることができる保護層で被覆することができる。この保護層によりコイル16の機械的、熱的、および理化学的保護が確保される。
有利には、容器は、底部9の外表面14bまたは内表面14aに付着される電気絶縁層を備える。この電気絶縁層は、コイル16から容器の金属表面すなわち導電表面を分離する。コイル16は、この電気絶縁層に付着される。この電気絶縁層は、エナメル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、セラミックまたはラックとすることができる。
変形形態においては、コイル16は、コイル16から少なくともある距離のところで、かつ、粘着接着剤を使用せずに、直接の金属対金属接触(加圧下)および交絡、および/または、物理化学的金属結合(連続性を有する)により、相互に結合された複数の金属層内の金属製基板内に埋め込むことができる。
金属製基板の層は、冷間または熱間圧造により相互に固定されるのが有利である。金属層は金属の塑性変形により相互に結合される。
コイル16は、成形金属材料内の基板に埋め込むことができる。
図17(種々の層で形成される底部9は水平面から90°回転した位置で表示されている)に示すように、コイル16は、電気絶縁被覆57で囲まれた針金56で形成することができ、アルミニウムを基材とする層58とフェライト系ステンレス鋼を基材とする層59とから成る2つの金属層の間に保持することができる。フェライト系ステンレス鋼を基材とする層59は、誘導加熱表面と対面するようになる底部9の外層を形成する。言い換えれば、底部9の外層は、底部の外表面14bを備える。アルミニウム層58は、保護内層67で覆われている。電気絶縁被覆57は、電磁束を通し、ポリマー製とすることができる。
好ましくは、アルミニウム層58は、針金56を収納する溝を備える。
フェライト系ステンレス鋼を基材とする層59は、できるだけ多くの磁束を通すよう、1cm未満、好ましくは0.6cm以下の厚さを有する。
変形形態においては、コイル16は、アルミニウムを基材とする層58とフェライト系ステンレス鋼を基材とする層59とから成る2つの金属層の間に配設されたスクリーン印刷回路で形成することができる。アルミニウムを基材とする層58は、スクリーン印刷回路が付着された電気絶縁材で覆われる。
アルミニウムを基材とする層58は、場合によってはステンレス鋼層で覆うことができ、ステンレス鋼層自体も内部保護膜で覆われる。
アルミニウムを基材とする層58は、アルミニウム製またはアルミニウム合金製とすることができる。
図18は、スクリーン印刷回路で形成され底部9の外表面14b上に付着されたコイル16を備える底部9(水平面に対し90°回転した位置で表示)の他の例を示す図である。この回路は、電磁束を通す保護層68で覆われる。底部9は、回路が付着された電気絶縁材57を備える。絶縁材57は、金属結合によりアルミニウムを基材とする層58に固定されたフェライト系ステンレス鋼を基材とする層59を覆う。アルミニウムを基材とする層58は、内部保護層67で覆われる。
図19は、2つの重なったコイル16、16’を備える底部(水平面に対し90°回転した位置で表示)の一例を示す。各コイルは、スクリーン印刷回路で形成される。底部9は、金属結合によりアルミニウムを基材とする層58に固定されたフェライト系ステンレス鋼を基材とする層59を備える。アルミニウムを基材とする層58は、内部保護層67で覆われる。フェライト系ステンレス鋼を基材とする層59は、第1電気絶縁材57で覆われ、第1電気絶縁材自体も第1スクリーン印刷回路16で覆われ、第1スクリーン印刷回路は、第2電気絶縁材57’で覆われる。第2電気絶縁材57’は、第1スクリーン印刷回路16に重ねられた第2スクリーン印刷回路16’で覆われる。第2スクリーン印刷回路16’は、電磁束を通す保護層68で覆われる。
上に示した例における変形形態においては、底部9は、アルミニウムを基材とする層58を覆う、アルミニウムまたはステンレス鋼のような追加金属層を備えることができる。
取っ手1は、容器3に常時固定することができるが、好ましくは、容器3から取り外し可能にすることもできる。
好ましい実施形態によれば、取っ手1は、取り外し可能な取っ手を形成するために容器3との脱着が可能な固定手段2と、電気装置、および/または、電気機械装置5に接続された少なくとも一つの接続端子10、10’(図1)とを備える。接続端子10、10’は、コイル16に接続された容器3上に設けられた少なくとも一つの追加端子11、11’に電気的に接続可能である。
固定手段2は、容器3への取っ手1の固定を行うために容器3上に設けられた追加接触表面13に接触するよう成された接触表面12を含む。固定手段2の接触表面12は、少なくとも一つの端子10、10’を支承する。
固定手段2は、取っ手1を固定するために他方の爪に対し可動コレットを形成する2つの爪2a、2bを備える。2つの爪2a、2bの一方が、少なくとも2つの端子10、10’を備える。
2つの爪2a、2bは、少なくとも一つの追加端子11、11’が配設された容器3の隔壁4を挟む。取っ手1の各端子10、10’は、この追加端子11、11’と接触している。
コレットを形成する2つの爪2a、2bは、固定爪2bと、把握体7に対し可動な爪2aとを備える。図1に示すように、端子10、10’は、固定爪2b上に配設される。好ましくは、固定爪2bは、容器3の隔壁の外表面14cと接触している把握体7の前部17で形成される。
変形形態においては、取っ手1は、把握体7内に収納され、電気エネルギーの充電用コイル16と、電気装置、および/または、電気機械的装置5へ電源を供給するために同装置との双方に電気的に接続された電気エネルギー貯蔵手段6(蓄電池またはスーパーキャパシタ)を備える。たとえば、蓄電池は、3.6ボルトの電圧および780ミリアンペア時の容量を有することが可能である。
可能な実施形態によれば、コイル16は、開ループと、容器3の側壁4に固定された電気的結合19a、19bにそれぞれ接続された2つの端部18a、18bと、を備える。電気的リンク19a、19bは、側壁4の上縁20の近傍まで延び、取っ手1の端子10、10’のうちの一方に接続可能な容器3の追加端子11、11’を形成する。
図2に示す実施形態によれば、2つの電気的リンク19a、19bが、容器3の側壁4の外表面14c上に固定される。2つの電気的リンク19a、19bは、ほぼ一直線であって、容器3の底部9に対し直角であり、隣接する。2つの電気的リンク19a、19b間の距離は、伝達される最大出力を減じさせないよう、最小であるのが好ましい。電気的リンク19a、19bは、インダクタンスおよび電気抵抗を少なくするよう作製される。たとえば、リンクの長さは、短くされるが、厚さは増やされ、ループは短くされる。各電気的リンクのインダクタンス(発生する磁界)を相殺するよう電気的リンクは、可能な限り隣接するようにする。電気的リンク19a、19b間の距離は、4Aの電流(24V)に対しインダクタンスLが100μH未満になるような距離である。取っ手1は、取っ手が容器上に固定されたとき(図1)、前記電気的リンク19a、19bに接続可能であって底部9にほぼ平行に一列に配置される。こうして取っ手は、容器上に固定することができ、短距離上で高さ方向の調節が可能である。
変形形態においては、2つの電気的リンク19a、19bを湾曲形とすることができる。
図3および図4に示す実施形態によれば、各電気的リンク19a、19bは、隔壁4を囲む周囲部分21a、21bと、周囲部分21a、21bをコイル16の端部18a、18bのうちの一方に接続する中間部分22a、22bとで形成される。周囲部分21a、21bは、相互に距離をとって置かれる。この場合、取っ手1は、周囲部分21a、21bにそれぞれ接続可能であり、容器3の底部9と平行ではない方向(図5)に一列に並べられた2つの端子10、10’を備える。図5の例においては、2つの端子10、10’は、垂直方向に一列に並べられ、かつ平面で水平な底部9に対し直角である。周囲部分21a、21bは、円形である。周囲部分は、また卵形またはその他の形状とすることができる。
周囲部分21a、21bは、好ましくは一定の空間38だけ離れている(図4)。この空間は可変とすることができる。先に示した理由と同じ理由により、周囲部分21a、21b間の距離は、4Aの電流(24V)に対しインダクタンスLが、100μH未満になるような距離である。
電気的リンク19a、19bが交差するときには、接触を避けるために、両者のリンクの間に電気絶縁層を設けることができる。
周囲部分21a、21bは、容器4の縁部20に近隣する。したがって、側壁4の全周にわたって取っ手1を位置決めすることが可能である。あらかじめ決められた位置はない。このことは、容器3が熱を出す場合には有用である。取っ手を固定するにあたり、自身の位置を変えたり、位置決めが悪い容器を回転させたりする必要がない。火傷のリスクが回避される。また、周囲部分21a、21bのある部分に汚れまたは破損があるときには、取っ手1を他の場所に接続することが可能である。
変形形態においては、コイル16は、複数の巻線を備えることができる。図11の例は2つの巻線を備えるコイル16を示している。1つの巻線で約20Wを回生することが可能である。2つの巻線で80Wを回生することができる。複数の巻線がある時には接続部18bは、巻線の内部にあるのが好ましい。
可能な実施形態(図示せず)においては、リンク19bはコイルの回路と交差する。電気的リンクがコイルと交差するときには、接触を避けるために、両者のリンクの間の交差する場所に電気絶縁層を設ける。可能な限りループを閉じるために端部18a、18b同士は近距離にある。
同じく図11の例に対応する可能な実施形態によれば、コイルの周囲にあるコイル16の第1端部18aは、取っ手1の第1端子10に接続されるよう、電気的リンク19aに接続されるよう成されている。コイル16の第2端部18bは、コイルの内部(可能な限りループを閉じるよう第1端部2aのほぼ近隣)に位置し、容器3の金属層のうちの1つに接続されるよう成されている。こうしてこの金属層により、取っ手1の第2端子10’が接触している側壁4のある場所まで電気が導通する。
コイルは、同心であるのが好ましく、回路間に絶縁層が追加されるのであればコイルを重ねることができる。コイルが重ねられたときには、合計誘導は、ほぼ零となる。
図14および図20の実施形態は、コイル16の第2端部18bが、コイルの内部に位置し、取っ手1の第2端子10’が接触している容器の端子11’のうちの一方を形成する側壁4のある場所まで電気を導通するよう、コイルが、容器3の金属層のうちの1つに接続される2つの例を示している。
図14の例においては、容器は、底部の外表面14bにコイル16を備える。コイル16は、隔壁4を囲む周囲部分21aを備える第1電気的リンク19aと接続された第1端部18a、および周囲部分21aをコイル16の端部18aに接続する中間部分22aとで形成される。コイルの第2端子11’は、周囲部分21aの近傍に位置する外部保護層68内の開口部69により形成される。この開口部69は、取っ手1の第2端子10’が容器3の外部金属層と接触するよう外部保護層68がないゾーンに相当する。
図20は、底部の外表面14b上にコイル16を備える容器を示している。コイル16は、容器の第1端子11を形成する電気的結合19aに接続された第1端部18aを備える。コイルの第2端子11’は、第1端子11の近傍、かつ、容器の上縁の近傍に位置する外部保護層68内の開口部69で形成される。この開口部69は、取っ手1の第2端子10’が容器3の外部金属層と接触するよう外部保護層68がないゾーンに相当する。
図13に示す他の可能な実施形態によれば、取っ手は、たとえば、欧州特許第1991098号明細書(特許文献3)において記載されているような機械的固定手段を具備する。他の機械的固定手段も使用可能である。
対面する固定爪2bに対し可動爪2aを移動させるために、ボディー7に対し長手方向61に平行移動可能に取り付けられるスライド60と、第1および第2旋回ロッド62、63とが用いられる。第2ロッドは、可動爪2aに直接作用する。前後に動くようにボディー7に取り付けられた操作ボタン64により第2ロッド63が、駆動され、その結果、終端に爪2aがあるロッド66の開口部を通る突起65を経由してローラーチェーン60、62、63が、駆動される。欧州特許第2007260号明細書(特許文献4)にはさらに詳しい説明がある。この例においては、固定爪2bは、2つの端子10、10’、すなわち、容器の側壁4上に配設された電気的リンク19aによって形成された容器の第1追加端子11と接触するよう成された下側端子10と、容器の第2追加端子11’を形成する容器の湾曲縁30の端部53と接触するよう成された上側端子10’とを備える。コイル16は、容器を形成する金属層と接触している端部18aを備える。こうして電流は、湾曲縁30の端部53に至るまでこの金属層を通る。
容器の下側端子10は、把握体7の下側隔壁の近傍に位置決めされる。把握体7は、固定爪2bの接触表面12と可動爪2aとの間に位置決めされるハウジング54を備える。ハウジング54は、容器の湾曲縁30の端部53を収納するように成されている。上側端子10’は、容器の湾曲縁30の端部53と接触するよう、このハウジング54内に配設される。
機械的固定手段に対して有効なこの実施形態は、電気機械的固定手段に対しても有効である。
変形形態においては、底部9は、それぞれが2つの端部18a、18bを備える複数のインダクタンスコイル16を備えることができる。図10は、容器3の隔壁上に固定された電気的リンク19a、19bに接続されるように成された端部18a、18bをそれぞれ具備する2つのインダクタンスコイル16を備える容器3の底部9を示す。インダクタンスコイル16のうちの一方は、他方のコイル16の内部に配設される。それらはほぼ同心である。ループで形成されるコイル16により約20Wを回生することができる。
この実施形態においては、取っ手は、容器の隔壁上に配設された4つの端子に接続可能な4つの端子を備える(図示せず)。
変形形態においては、底部9が2つのインダクタンスコイル16を備えるときには、取っ手は、2つの端子10、10’しか備えないようにすることができる。容器に対する取っ手の位置を変えることにより、取っ手の端子をいずれかのコイルに接続することが可能である。コイルは、直列または並列に配置することができる。この場合、2つの追加端子11、11’のみを形成するよう、電気的リンク19a、19bおよび追加端子11、11’を容器の表面上に位置決めする。
変形形態においては、容器が4つの端子を備えるときには、取っ手は、電源の供給先である電気機器に応じて様々な出力を得るために、並列化または直列化を行うことができる。取っ手内に電子切換えを設けたり、取っ手とは異なる位置決め機構を容器上に設けたりすることができる。
ループまたは巻線の数は、電源の供給先である電気装置、および/または、電気機械装置5のエネルギー需要量に応じて増減する。たとえば、LCD表示スクリーンの電力消費は、100mWであり、固定手段の可動爪2a駆動用モーターの電力消費は、6Wである。したがって、20Wを回生するループが1つあればよい。
コイル16は、銅、銀、アルミニウム、または、これらの元素を基材とする複合材の中から選択された材料を備えることができる。
コイル16の幾何学的形状は、巻線の材質、直径および断面積によって変わる。コイルは容器3の底部9の半径の半分のところに位置するのが好ましい。
一例として、コイル16は、容器の外表面にスクリーン印刷された回路とすることができる。
コイル16および電気的リンク19a、19bは、コイル16と、金属製の容器3の外表面14b、14cとの間に、好ましくは、付着法により配設した電気絶縁層のおかげで、保護容器または容器3の残りの部分から電気的に絶縁される。
直流電流はコイルを流れ続けるため、容器と回路との間の唯一の接点は影響を与えない。製造工程を簡略化するためにその原理を用いる。この絶縁は、必ずしも無限大でなくともよい。電流が容器ではなく回路を流れるようにするためには抵抗値は、充分高くなければならない。容器の抵抗は、回路の抵抗および負荷よりも高くなければならない。一般的に負荷の抵抗は、回路の抵抗よりも充分に高い。24V下で6Wの出力に対する負荷の等価抵抗は、100オームであるので100オームより高い値、理想的には無限大の値が必要である。
可能な実施形態によれば、図6および図7に示すように、取っ手1の端子10、10’は、弾性復元手段24によって反発される電気接点パッド23である。これらパッドにより、接触抵抗を100ミリオーム未満、好ましくは、10ミリオーム未満に制限することができ、効率が著しく向上する。
各電気接点パッド23は、長形であり円形断面を有する。各電気接点パッド23は、少なくとも0.5A、好ましくは、3Aの電流に耐えるよう、少なくとも0.75mmの断面積を有する。
各電気接点パッド23は、容器3の端子11、11’と、より正確には、容器3の電気的リンク19a、19bと接触するように成されたその端部の一方にヘッド26を備える。このヘッドは、好ましくは、円形または凸形である。
各電気接点パッド23は、円筒形支持体39の中で保持され、電気接点パッド23が端子と接触していない展開位置(図6)と、電気接点パッド23が容器3の端子11、11’と接触し押圧する圧縮位置(図7)との間で、支持体39に対し平行移動可能である。
支持体39は、パッドの中央部分を取り囲むばね24が内部に配設されるハウジングを備える。ばね24は、外部に向かって力を加え、また電気接点パッド23のヘッド26の下部に対して力を加える。このばね24は、支持体39の底部を押圧する。電気接点パッド23は、その他方の端部に、支持体39の外部に配設されたフート40を備える。フート40は、パッド23が展開位置にあるとき、支持体39の外表面に制止されるようになる(図6)。パッドのヘッド26は、支持体39の外部にも配設される。ヘッド26は、パッド23が圧縮位置にあるとき、支持体39の前方外表面に制止される(図7)。このようにパッド23は、支持体39によって保持されつつ、それに対して可動である。
パッド23、支持体39およびばね24で形成されるユニットは取っ手の固定爪2bにより、すなわち把握体7の前部17により支承される。バッドのヘッド26は、パッド23が展開位置にあるとき、固定爪2bの表面12上で突出する(図6)。
図8および図9に示す他の可能な実施形態によれば、容器3の各電気的リンク19a、19bは、取っ手1上に設けられた電気接点パッド23の端部24を収納するように成された凹形の少なくとも1つの端子25を備える。凹形端子25は、ボスにより容器3の側壁4内に形成される。パッド23のヘッド26は、凹形端子25の形状の相補形である凸形を有する。凹形端子25により、取っ手1のより優れた電気接点およびより優れた固定が可能になる。実際、パッド23のヘッド26は、凹形端子25内に収納できるので固定爪2bの接触表面12上の突起および追加的支点が形成されるのが、防止される。これにより、爪と隔壁との間に広い接触表面を確保することが可能になる。こうして固定爪2bのほぼ全表面が、側壁4の外表面14cを押圧する。
図2の例の場合、各電気的リンク19a、19bは、容器3の縁部20の近傍に配設されるただ1つの凹形端子25を備える。凹形端子25は、容器3の端子11、11’を形成する。
図4の例の場合、電気的リンク19a、19bの各周囲部分21a、21bは、少なくとも1つの凹形端子25、好ましくは、容器の周囲に配分された複数の凹形端子25を備える。それにより、複数の取っ手固定位置を得ることが可能になる。
容器3が誘導プレート上に置かれると、誘導プレートのインダクターが磁束を発生し、これを容器3が捕捉し加熱する。エネルギーの一部は、コイル16により回生され、電気装置、および/または、電気機械装置、および/または、電気エネルギー貯蔵手段に電源を供給するのに用いられる。容器3の加熱を妨げないようにするため、コイルは、できるだけ細くする。内部循環電流が発生しないようにするため、銅製コイルの厚さおよび幅は、できるだけ少ない値にする。このようにしてこのコイル内で誘導される電流は交流で、周波数は、通常、およそ25KHzである。整流器およびろ波手段を設けることができる。(共振で作用するインダクタンスを相殺する)リアクタンス損を防ぐためのコンデンサーもまた設けることができる。電圧調整器も設けることができる。これらの要素は、取っ手1内に収納される。
図12に示すように、電気装置、および/または、電気機械装置5は、電動固定手段を得るよう固定手段2を備えることができる。
取っ手1は、電気装置、および/または、電気機械装置5の作動および停止を制御するための制御手段27を備えることができる。それは、モーター28と、モーター28によって駆動される駆動装置29とを備えることができる。駆動装置29は、可動爪2aを駆動させるよう成されている。
変形形態においては、固定手段を機械式にすることができ、取っ手1に固設されたフックであって、容器の側壁上に設けられた孔に挿入されるよう成されたフックを備えることができる。たとえば、ねじ−ナットシステムなどその他の固定手段も可能である。この場合、電気装置、および/または、電気機械装置5は、たとえば、表示手段、またはモーター28によって駆動されるブラシを備えることができる。
固定手段は、容器3の側壁4、または側壁に固設されたクランプなど容器の他の部分、に固定することができる。
把握体7は長形を有し、長手方向(X)に延びる。
変形形態においては、コレットを形成する2つの爪2a、2bは、長手方向(X)および反対方向に可動とすることができる。
取っ手は、調理道具(鍋、フライパン…)のタイプの容器3に対して取り外し可能な状態で固定されるようになっている。側壁4は、注ぎ口を形成する湾曲縁30をその上部にもつことができる。図3および図12の例は、外側に湾曲した縁30を備える側壁4を示す。固定爪2bは、把握体7で形成される。より正確には、把握体7は、容器3の側壁4の外表面14cと接触するよう成された接触表面を有する前部17を備える。ボディーの前部17の接触表面は、側壁4の外表面14c、より正確には、容器3の湾曲縁30の外表面の形状の相補形を有する。より詳細には、把握体7の前部17の接触表面は、把握体7の内部側に湾曲した部分32により延長された平面部分31を有する。把握体7の材質は、ベークライトとするのが好ましい。取り外し可能取っ手1が容器3に固定される際、それは、容器3の側壁4の接平面に対しほぼ直角である。可動爪2aは、側壁の内表面14d、より正確には、容器3の湾曲縁30の内表面の形状の相補形を有する。
変形形態においては、コレットを形成する2つの爪2a、2bは、図2および図4に示すような、湾曲縁がない直線側壁上に固定されるのに適するようにすることができる。
可動爪2aは、把握体7内に設けられたスライドウェイ内を滑動するアーム33により延長される。アーム33は、長手軸方向(X)に延びる。アームは、扁平形を有する。
変形形態においては、モーター28をたとえば、電磁石、サーボモーター、空圧シリンダー、または電気シリンダーに置き換えることができる。
モーター28には、電気エネルギー貯蔵手段6、および/または、コイル16から電流が供給される。モーター28は、回転駆動されるシャフト34を有する。モーター28は、減速ギアを備えるのが好ましい。モーター28の回転速度は、少なくとも340rpmであり、好ましくは、360rpmである。モーターのトルクは、少なくとも80mN/mであり、好ましくは、100mN/mである。
駆動装置29は、開位置と閉位置の間の可動爪2aの平行運動を駆動するため、モーター28の回転運動を、可動爪2aに固設された第2伝達手段36に伝達するよう成された第1伝達手段35を備える。
可能な変形形態によれば、第1伝達手段35は、モーター28により回転駆動されるねじ付きロッド35を備える。第2伝達手段36は、ねじ付きロッド35と噛合するねじ付き穴を具備する可動要素36を備える。ねじ付きロッド35の回転により、このロッドに沿った可動要素36の平行移動が生じ、その結果、開位置と閉位置との間での可動爪2aの移動が生じる。ねじ付きロッド35はウォームギアとすることができる。ねじ付きロッド35は、モーター28のシャフト34に連結される。可動コレットを形成するねじ付きロッド35、シャフト34および爪2a、2bは、ほぼ長手軸方向(X)に一列に配置される。ねじ付きロッド35は、回転においては可動であるが、直線移動においては不動である。
可動要素36のねじ付きロッド35およびねじ付き穴は、可動要素2aが閉位置にあるとき、この可動要素の移動を阻止するため、0.65mm乃至0.85mmのピッチを有する。好ましくは、ピッチは、0.75mmとする。
例として、ねじ付きロッド35の沿った可動要素36の10mmの移動量に対応して、閉位置と開位置の間の可動爪2aの行程が10mmの場合、モーターの速度は、360rpmであり、可動要素36のねじ付きロッド35およびねじ付き穴のピッチは、0.75mmである。この構成により、可動爪2aが閉位置にあるとき、この可動爪の移動を効果的に阻止することができる。可動要素36は、たとえば、ナットとすることができる。
変形形態においては、駆動装置29は、ギアシステム(ピニオン/ラックまたはテーパー歯車、円筒形歯車)、ボールシステム(ボールねじ)、プーリー、ベルト、スプロケット、チェーン、摩擦伝達、またはクランクシャフト/カムを備えることができる。
可動爪2aは、たとえばステンレス製とすることができる。可動爪2aは、スライドを形成し把握体7の内部にて延伸する直線のアーム33により延長される。このアーム33は、可動爪2aの閉位置と開位置の間の把握体7の中に設けられたハウジング内を滑動する。第2伝達手段36、より正確には、可動要素36は、このアーム33に固設される。示した例においては、可動要素36は、アーム33に固定される。
取り外し可能な取っ手1は、把握体7の外部からアクセス可能であってモーター28の回転方向を手動で選択するためのスイッチ37を備えることができる。第1回転方向は、可動爪2aの開動作専用である。その反対の第2回転方向は可動爪2aの閉動作専用である。たとえば、スイッチ37により可動爪2aの閉動作専用の回転方向があらかじめ選択されているときには、作動ボタン27を押すことにより、この回転方向へのモーター28の回転および可動爪2aの閉動作が、生じる。
変形形態においては、取り外し可能な取っ手1は、容器3に触れてあるいは容器のごく近傍に取っ手1が存在することを検出するためのセンサーを備えることができる。スイッチを起動することにより、ユーザーが介入しなくとも可動爪2aの自動閉動作が、行われる。
可能な実施形態によれば、電気装置、および/または、電気機械装置5は、固定手段以外の手段を備えることができる。同装置は、たとえば、電気機械装置によって駆動されるシャフトに連結された回転ブラシ、あるいは、食品を撹拌、圧縮、または混合するための撹拌器を備えることができる。この実施形態においては、取っ手1は、手動または電気機械的に駆動することができる固定手段を備える。
可能な実施形態(図示せず)によれば、電気機械装置は、ねじ付きロッドにより回転駆動されるカムを備えることができる。カムは、ねじ付きロッドに固設され、ねじ付きロッドの前端の近傍に配設される。カムは、把握体7内に設けられたハウジング内に収納される。ハウジングは、把握体7の上面により外部に開口する。カムは、カムがハウジングの内部に収納される休止位置と、カムが取っ手1の上面から突出する能動位置との間で可動になるよう、モーター28により回転駆動される。休止位置では、カムの主軸は、取っ手1の水平面に対しほぼ平行である。能動位置では、カムの主軸は、取っ手1の水平面に対しほぼ直角であり、水平支持体上に置かれた容器3に取っ手1が固定された時には上方を向く。この能動位置では、カムは、取っ手1の上面から突出し、それにより、容器3上に置かれた蓋の縁を多少持ち上げることができるので、容器3内で食品が加熱されるときには、蒸気の流量を調節することが可能になる。
変形形態においては、電気機械装置は、ねじ付きロッドによって回転駆動されるスプロケットを備えることができるが、ねじ付きロッド自体も、モーター28(図示せず)によって駆動される。スプロケットは、ねじ付きロッドに固設され、ねじ付きロッドの前端の近傍に配設される。スプロケットは、把握体7内に設けられたハウジング内に収納される。ハウジングは、把握体7の上面により外部に開口する。スプロケットは、蓋の上に配設されたラックを駆動するよう、モーター28により回転駆動される。ラックは、容器3の底部内に配置された食品(たとえばピューレ、ベジタブルハッシュ、スープ)を撹拌することができる羽根を回転駆動する。
変形形態においては、取っ手1は、容器(図示せず)上に置かれた蓋を持ち上げることを可能にする持ち上げ手段を備えることができる。
電気装置、および/または、電気機械装置5は、電気エネルギー貯蔵手段6、および/または、コイル16から電源が供給される表示手段を備えることができる。これらの表示手段は、特に電気エネルギー発生源の駆動可能時間、時刻、調理の残り時間または容器の温度を表示できるよう、たとえば液晶画面を備えることができる。液晶画面は、取っ手1の上面上に配設される。
電気装置、および/または、電気機械装置5は、たとえば、温度センサー、または容器3に入っている食品の重さを判定するための装置等の測定手段を備えることができる。温度または重さは液晶画面に表示することができる。取っ手1は、時計およびタイマーを備えることができる。測定手段には、電気エネルギー貯蔵手段6、および/または、コイル16から電源が供給され、同手段は電子回路に接続される。
電気装置、および/または、電気機械装置5は、基地局との情報の受信、および/または、送信を行うための無線通信手段を備えることができる。通信手段は、電気エネルギー貯蔵手段6、および/または、コイル16から電流が供給される無線周波数送信器、および/または、受信器を備えることができ、電子回路に接続される。たとえば基地局は料理のレシピを取っ手1に送信することができる。それらは液晶画面に表示される。取っ手1は容器の温度を示す信号を基地局に送信することができる。
電気装置、および/または、電気機械装置5は、容器内の食品を照明するために、たとえばダイオードのような照明手段を備えることができる。照明手段は取っ手1の上面および前部に配設される。照明手段には電気エネルギー貯蔵手段6、および/または、コイル16から電源が供給される。
上記変形形態は、容器3に恒常的に固定された取っ手または容器から取り外し可能な取っ手の場合に可能である。
カード、すなわち、電子回路により、たとえば、モーターの回転方向、可動爪2aの締め付けの検出、取っ手1の状態(開/閉、作動可能時間、特定の問題)に関する情報の表示およびバッテリーの充電を管理することができる。
本発明は、調理器具の容器3を作製するための方法にも関する。この容器3は少なくとも1つの金属層で形成され、食品を収納するよう成されている。層のうちの1つが鉄を含む。本方法は、容器3を凹形に成形するステップを含み、その結果、容器は、底部9と、底部9の周囲で起立する側壁4を有するようになる。
凹形に成形するステップの後、容器3の底部9の外表面14bまたは内表面14a上に少なくとも1つのコイル16が固定される。
本方法は、また、電気的リンク19a、19bを容器3の隔壁の外表面14cまたは内表面14d上に、および場合によっては底部9の外表面14bまたは内表面14aの一部に固定するステップも含む。このステップはコイル16を固定するステップの後に実施される。
電気的リンク19a、19bおよびコイル16は、容器の外表面にせよ内表面にせよ、同じ表面上に配設される。
好ましくは、凹形に成形するステップの後、容器3の底部9の外表面14bまたは内表面14a上に電気絶縁層が配設され、少なくとも1つのコイルがこの電気絶縁層上に固定される。
場合によっては、電気的リンク19a、19bおよびコイル16には、他の電気絶縁層が被覆される。
コイル16は、付着により固定されるのが好ましい。この付着は、スクリーン印刷、パッド印刷、溶射、転写またはレーザー焼結により行うことができる。
変形形態においては、コイル16の固定は、絶縁導線を機械的に挿入することにより行うことができる。
容器単体でも発明性を有するので、特許請求の範囲となり得る。
変形形態においては、図15に示すように、調理器具は、蓋l’、および、撹拌器72を駆動する電気装置、および/または、電気機械装置5を備える取っ手71を備えることができる。図15aに示すように、蓋l’は、蓋70上に設けられた電気的リンク73により電気装置、および/または、電気機械装置5に接続された2つの端子10、10’を備える。2つの端子10、10’は容器の2つの端子11、11’に接続可能である(図15a)。
変形形態においては、図16に示すように、調理器具は、円盤のように安定的に(かつ、好ましくは分離可能に)容器の上部開口部の周囲に置かれ容器の内部を照らすためのLEDを備える発光アクセサリーl’’を備えることができる。発光アクセサリーl’’は、LEDに接続された2つの端子10、10’を備える。2つの端子10、10’は容器の2つの端子11、11’に接続可能である。充分な光を与えるために白色LEDに電源を供給するための電流は、たとえば2Wである(>100mA)。
前出の例は、調理道具、容器の付属品、電気装置、および/または、電気機械装置5の支承体はこの容器にとり有用となること(照明、撹拌、支承要素など)を示している。それ自身が、容器を(単に)電気的にまたは誘導により加熱するのとは異なる機能を有することになる。手で把握できる調理道具であることが好ましい。すると、とりわけ、それの移動、および/または、それの操作のための保持、持ち運び、および/または、容器の持ち運びがそれのおかげで可能になる。
以上のことから、この調理道具および容器はそれぞれ、好ましくは、電気装置、および/または、電気機械装置5に接続された少なくも1つの接続端子10、10’と、接続端子に電気的に接続可能であってコイル16に接続された追加端子11、11’とをそれぞれ備え、調理道具が接続端子および追加端子に接触した状態で容器により安定的に支承されるよう両者が成される、ことが理解できよう。
したがって、また、留め置かれた道具は容器3と脱着が可能な固定手段2を備えること、これらの固定手段2が、容器への道具の固定を行うために容器の追加接触表面に接触するように成された接触表面12を備え、前記接触表面12が少なくとも1つの接続端子10、10’を支承することも好ましいことに留意されたい。
図21および図22においては、容器3の底部9は、強磁性体など、磁化可能金属製のインサート80を備える。
このインサートは基板83の可鍛金属層81に固定される。層80はアルミニウム製とすることができる。
補完または代替案としては、インサート80は、インサートが固定される可鍛層よりも硬くする。
このインサート(図21)または可鍛層(図22)は、コイル16が配設される溝85を有する。
コイルは電気絶縁層16aで囲まれる。
金属製基板83の深層9a、81および80は、ここでは熱間圧造により相互に固定されている。
深層9aの周囲に連続する隔壁4は、パンチングによって得られたものである。
溝85はコイルを狭く囲むので、コイルは、絶縁されるのが好ましい。加圧製造であるため、溝85は、層80−81の界面においてほぼ閉じた形状とすることができるが、場合によって、図21の溝85の少なくとも一部に充填することも含め、製造時に流動する可鍛層81の場合であればなおさらそうである。これにより、コイルの位置が確実に固定される。図22においては、可鍛金属81が、絶縁されたコイル16の形状と金属的にほぼ一致する。溝は、ほぼ見えなくなっている。
図23においては、容器3の底部9は、容器の側壁(図21、図22のような)によって側面方向に延びるこの底部の部分9a(図示せず)の可鍛金属層より硬い金属のインサート87を備える。インサート87は、磁化可能であるのが好ましい(誘導加熱対応性)。
インサート87は、圧力(たとえば圧造)により、部分9aの最も可鍛性の高い金属内に埋め込まれる。この可鍛性が高い層は、インサート87の通路89を経て流れた。その結果、2つの層87および9aは、周囲および通路89の開口部においてほぼ同じ高さになる。
インサート87の内面87aにおいては、溝91はコイル16を狭く囲むので、コイルは、絶縁されるのが好ましい。加圧製造であるため、溝85は、層9a−87の界面においてほぼ閉じた形状とすることができる。溝85は、部分9aの可鍛金属で満たされる。
部分9aの外側隔壁95内に印された凹形刻印93も、また底部を補強することができる。
図24においては、容器の底部9は、多層基板83の構造を備える。(熱源または作業面を押圧するようになる)外層97は、磁化が可能であり、ここでは強磁性体である。たとえば、ステンレス鋼、銅、またはアルミニウム製の内層99は、この外層97に接合される。14aは、容器内の食品に触れることができる表面である。
層のうちの1つがまた、好ましくは16aによって絶縁されたコイル16が、配設される溝101を含む。共積層とすることができる。溝101は、層97、99の間の界面に位置し、採用した製造方法のため、ここではほぼ閉じている。
コイル16を具備する容器を製造するためのこの方法に関しては、以下の2つのうちのいずれかによるのが好ましい。
1)まず、コイルが金属製基板83の容器の底部に埋め込まれている場合には、以下のことが推奨される。a)容器が、底部9と、底部9の周囲で起立する側壁4を有するよう、基板を凹形に成形し、b)および、この凹形成形時に、(好ましくは絶縁された)コイル16をこの基板の中に埋め込むか(1.1のケース)、ステップa)の前または後に、基板が備える2つの導電金属層の間にそのようなコイルを間置し、次にこの基板の中にこのコイルを埋め込む(1.2のケース)。
1.1のケースは典型的には成形とすることができる。1.2のケースは典型的には、圧造、パンチング、共積層とすることができる。
コイルが基板83内に埋め込まれるこれらの方法においては(たとえば図21から図24を参照のこと)、物理化学的金属変形、および/または、結合により、粘着接着剤を使用せずに、2つの導電金属層同士(図23の9a−87または図24の97−99)を接着することが推奨される。
したがって、コイル16と、電気絶縁層、すなわち、被覆16aまたは電気絶縁材層を一つまたは複数の隣接金属層との間に間置しておくのが、好ましい。
2)代替案としては、基板83(絶縁材が間置されていることを前提として)に押圧された(図2または図4のような)表面コイルを使用して、(典型的にはパンチングにより)容器を凹形成形するステップの後または前に、少なくとも、この容器の底部の外表面14bまたは内表面14aに一つ、または複数のコイル16を固定するようになるのが好ましい。
この場合、付着法(パッド印刷、スクリーン印刷…)によりコイルを固定することが推奨される。

Claims (27)

  1. 誘導加熱に対応した調理器具であって、
    食品を収納するよう成され、磁気化が可能な底部(9)と長さ方向において底部(9)の周囲に起立する側壁(4)とを含む容器(3)であって、前記底部(9)が、食品を収納する内面(14a)と外部誘導加熱手段(15)上に載架するよう成された外面(14b)とを有する、容器、
    1つの電気装置、および/または、電気機械装置(5)、
    前記電気装置、および/または、電気機械装置(5)に電源を供給するために前記誘導加熱手段(15)により発生した磁束から電気を発生する少なくとも1つのコイル(16)、および
    前記電気装置、および/または、電気機械装置(5)を備える取っ手または蓋のような容器の付属品である調理道具を備える調理器具において、
    前記コイル(16)が前記底部(9)で、
    前記容器(3)の前記底部(9)の前記内表面(14a)もしくは外表面(14b)に配設され、または
    前記基板内に埋め込まれ、前記基板が
    成形金属材、物理化学的金属変形、および/または、結合により、粘着接着剤を使用せずに、相互に結合された複数の金属層の内部にあることを特徴とする調理器具。
  2. 前記底部が、
    多層基板構造、および/または、少なくとも剛性強化刻印、
    前記基板の可鍛金属層、および/または、この可鍛層よりも硬い基板に固定される磁化可能金属製のインサートを備えることを特徴とする請求項1に記載の調理器具。
  3. コイルが、導電性である前記金属製基板からそれを分離する電気絶縁層に取り囲まれている前記基板内に埋め込まれることを特徴とする請求項1または請求項2のうちの少なくともいずれか一項に記載の調理器具。
  4. 前記コイル(16)が、電気絶縁層によりそれが分離される金属製基板の外側に配設されることを特徴とする請求項1乃至3のうちの少なくともいずれか一項に記載の調理器具。
  5. 前記コイル(16)が、アルミニウムを基材とする層と、前記底部(9)の前記外表面(14b)を備えるフェライト系ステンレス鋼を基材とする層である、2つの金属層の間に配設されることを特徴とする請求項1乃至4のうちの少なくともいずれか一項に記載の調理器具。
  6. 前記調理器具および前記容器が、それぞれ、前記電気装置、および/または、電気機械装置(5)に接続された少なくも1つの接続端子(10、10’)、および、前記接続端子に電気的に接続可能であって前記コイル(16)に接続された追加端子(11、11’)を備え、
    前者が前記接続端子および追加端子に接触した状態で後者により安定的に支承されるよう両者が成される、ことを特徴とする請求項1乃至5のうちの少なくともいずれか一項に記載の調理器具。
  7. 前記調理器具を把握するために前記容器(3)に固定された取っ手(1)を備え、前記取っ手(1)が、
    前記容器(3)と脱着が可能な固定手段(2)と、
    前記電気装置、および/または、電気機械装置に接続され、前記容器(3)上に設けられ前記コイル(16)に接続された少なくとも1つの追加端子(11、11’)に電気的に接続可能な少なくとも1つの接続端子(10、10’)とを備えることを特徴とする請求項1乃至5のうちの少なくともいずれか一項に記載の調理器具。
  8. 前記固定手段(2)が、前記容器(3)への前記取っ手(1)の固定を行うために前記容器(3)上に設けられた追加接触表面(13)に接触するよう成された接触表面(12)を含み、前記固定手段(2)の前記接触表面(12)が少なくとも1つの接続端子(10、10’)を支承することを特徴とする請求項7に記載の調理器具。
  9. 前記道具が前記容器(3)との脱着が可能な前記固定手段(2)を備え、
    前記固定手段(2)が、前記容器(3)への前記道具(1)の固定を行うために前記容器(3)の追加接触表面(13)に接触するよう成された接触表面(12)を含み、前記固定手段(2)の前記接触表面(12)が前記少なくとも1つの接続端子(10、10’)を支承することを特徴とする請求項6に記載の調理器具。
  10. 前記固定手段(2)が、前記取っ手(1)を固定するために他方の爪に対し可動なコレットを形成する2つの爪(2a、2b)を備え、前記2つの爪(2a、2b)の一方が少なくとも2つの端子(10、10’)を備えることを特徴とする請求項7に記載の調理器具。
  11. 前記2つの爪(2a、2b)が、少なくとも1つの追加端子(11、11’)が配設された前記容器(3)の前記隔壁(4)を挟み、前記取っ手(1)の各端子(10、10’)がこの追加端子(11、11’)と接触していることを特徴とする請求項10に記載の調理器具。
  12. コレットを形成する前記2つの爪(2a、2b)が、前記固定爪(2b)および把握体(7)に対し可動な爪(2a)とを備え、前記端子(10、10’)が前記固定爪(2b)上に配設されることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の調理器具。
  13. 前記一つまたは複数の接続端子(10、10’)が、弾性復元手段(24)によって反発される電気接点パッド(23)であり、接触抵抗が100ミリオーム未満、好ましくは、10ミリオーム未満に制限されることを特徴とする請求項5乃至11のうちのいずれか一項に記載の調理器具。
  14. 前記コイル(16)が、開ループおよび前記容器(3)の前記隔壁に固定された電気的リンク(19a、19b)にそれぞれ接続された2つの端部(18a、18b)とを備え、前記電気的リンク(19a、19b)が、前記側壁(4)の上縁(20)の近傍まで延び前記容器(3)の前記追加端子(11、11’)を形成することを特徴とする請求項6または7のうちのいずれか一項に記載の調理器具。
  15. 前記2つの電気的リンク(19a、19b)がほぼ一直線であって、前記容器(3)の前記底部(9)に対し直角であり、隣接し、かつ
    前記取っ手(1)が、前記電気的リンク(19a、19b)に接続可能であって前記底部(9)にほぼ平行に一列に配置されることを特徴とする請求項7、および、請求項14に記載の調理器具。
  16. 各電気的リンク(19a、19b)が、前記隔壁を囲む周囲部分(21a、21b)と、前記周囲部分(21a、21b)を前記コイル(16)の前記端部(18a、18b)のうちの一方に接続する中間部分(22a、22b)とで形成され、前記周囲部分が相互に距離をとって置かれ、および、
    前記取っ手(1)が、前記容器(3)の前記底部(9)と平行ではない方向に一列に並べられた前記周囲部分(21a、21b)にそれぞれ接続可能な2つの端子(10、10’)を備えることを特徴とする請求項15に記載の調理器具。
  17. 付着法により前記コイル(16)が前記容器(3)に固定されることを特徴とする請求項1乃至16のうちのいずれか一項に記載の調理器具。
  18. 前記電気的リンク(19a、19b)間の距離が、4Aの電流に対するインダクタンスが100μHであるような距離であることを特徴とする請求項14に記載の調理器具。
  19. 前記取っ手(1)が、電気エネルギー貯蔵手段を備え、前記電気エネルギー貯蔵手段が、前記把握体(7)内に収納され、電気エネルギーの充電のために前記コイル(16)と、それに加えて前記電気装置、および/または、電気機械的装置(5)に電源供給するために前記電気装置、および/または、電気機械的装置(5)とに電気的に接続されることを特徴とする請求項1乃至18のうちのいずれか一項に記載の調理器具。
  20. 前記電気装置、および/または、電気機械的装置(5)が、電動固定手段を得るよう前記固定手段(2)を備えることを特徴とする請求項1乃至19のうちのいずれか一項に記載の調理器具。
  21. 前記底部が、磁化可能金属製のインサート(80、87)を備え、前記磁化可能金属製のインサート(80、87)が
    基板の可鍛金属層に固定され、
    および/またはこのインサートが固定されるこの可鍛層よりも硬く
    前記インサートまたは前記可鍛層が、前記コイル(16)が配設される溝(85、91)を有することを特徴とする請求項1乃至20のうちのいずれか一項に記載の調理器具。
  22. 底部が、少なくとも1つが磁化可能の外層(97)である多層基板構造(97、99)を備え、前記層のうちの1つが、前記コイル(16)が配設された溝(101)を含むことを特徴とする請求項1乃至20のうちのいずれか一項に記載の調理器具。
  23. 少なくとも1つの金属層で形成されており、食品を収納するよう成されている調理器具の容器(3)を作製するための方法であって、底部(9)と底部の周囲で起立する側壁(4)とをそれが有するように前記容器(3)を凹形に成形するステップを含む方法において、
    前記凹形に成形するステップの後または前に、少なくとも1つのコイル(16)が前記容器(3)の前記底部(9)の外表面(14b)または内表面(14a)上に固定されることを特徴とする方法。
  24. 少なくとも1つの金属層を含む基板を備えており、外表面に食品を収納するよう成されている調理器具の容器(3)を作製するための方法であって、
    a)底部(9)と前記底部の周囲で起立する側壁(4)とをそれが有するように基板を凹形に成形するステップと、
    b)この凹形成形時に、コイル(16)をこの基板の中に埋め込み、または
    前記ステップa)の前または後に、前記基板が備えることになる2つの導電金属層の間にそのようなコイル(16)を間置し、次にこの基板の中にこのコイルを埋め込むステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  25. 物理化学金属変形、および/または、結合により、接着材を使用せずに、前記2つの導電金属層同士を接着することにより前記コイル(16)を前記基板内に埋め込むことを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 前記コイル(16)と前記一つまたは複数の金属層との間に電気絶縁層を配置することを特徴とする請求項23、24または25に記載の方法。
  27. 付着法により、前記コイル(16)を固定することを特徴とする請求項23に記載の方法。
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